(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記パターン設定手段は、前記車両の加速走行または減速走行に関連する情報である加減速情報をユーザへ提供する場合には、前記パターンを加減速用パターンに切り替えて設定し、
前記加減速用パターンには、前記両振動状態を所定間隔で複数回繰返すパターンが少なくとも含まれていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の情報提供装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
【0011】
(第1実施形態)
図1に示すステアリング10は、車両の走行方向を操作するものであり、車室内から正面視した状態を示す。ステアリング10は、環状に延びるホイール11とホイール11の内周側を支持する支持部12を備える。ホイール11の内部には、左振動器30および右振動器20が配置されている。これらの振動器20、30は、電力供給されると所定方向(図中の矢印方向)に振動する振動子を有する。
【0012】
図1に示すステアリング10の回転位置は、車両を直進走行させている時の回転位置であり、図中の一点鎖線は、このような直進走行時の状態にあるステアリング10の正面視において、回転中心を通りかつ上下方向に延びる中心線Cを示す。左振動器30は、上記直進走行の回転位置において、ホイール11のうち中心線Cよりも左側の部分に配置されている。右振動器20は、上記直進走行の回転位置において、ホイール11のうち中心線Cよりも右側の部分に配置されている。振動器20、30が振動する上記所定方向(振動方向)は、上記直進走行の回転位置において車両左右方向と一致する。
【0013】
振動器20、30が振動すると、ホイール11を握る運転者の手に振動が伝播する。右振動器20による振動は、主に運転者の右手に伝播し、左振動器30による振動は、主に運転者の左手に伝播することを想定している。振動器20、30の振動は、車両に搭載された電子制御装置(操舵ECU70)により制御される。操舵ECU70は、車内に設けられた通信線40に接続されている。通信線40には、他の電子制御装置、例えば自動運転ECU80およびナビECU90等が接続されており、これらの電子制御装置は、ローカルエリアネットワークにより相互に通信可能である。
【0014】
自動運転ECU80は、車両の自動運転制御を行う。例えば、ステアリング10の作動を自動で作動させて走行方向を自動制御する自動操舵制御を行う。また、車両の走行駆動源となる内燃機関や電動モータ、制動装置等の作動を自動で制御して、走行速度を自動制御する自動車速制御を行う。自動操舵制御を行っている時の自動運転ECU80は、ステアリング10の操舵角度を自動制御する操舵制御手段81を提供する。自動車速制御を行っている時の自動運転ECU80は、車速を自動制御する車速制御手段82を提供する。
【0015】
ナビECU90は、図示しない表示装置に、車両の現在位置情報や地図情報、目的地までの経路情報等を表示させる。さらにナビECU90は、現在位置情報および経路情報等に基づき、走行路の交差点や分岐の直前で、目的地まで走行するのに適した進路を報知する音声案内を出力するよう、図示しないスピーカや表示装置の作動を制御(ターンバイターン制御)する。
【0016】
操舵ECU70は、振動器20、30の振動子へ供給する電力を制御することで、所定のパターンで強弱をつけて振動器20、30を振動させるように制御する。このような制御を行っている時の操舵ECU70は、特許請求の範囲に記載の「制御手段71」に相当する。
【0017】
以下、振動器20、30による強弱をつけた振動の波形について、
図2、
図3および
図4を用いて詳述する。
【0018】
これらの図に示す横軸は経過時間を示し、縦軸は振動子の振幅(振動強度)を示す。縦軸のプラス側(上側)は振動子の右側への移動量を示し、縦軸のマイナス側(下側)は振動子の左側への移動量を示す。
図2に示す波形はsin(t)、
図3に示す波形はsin(50t)であり、
図4に示す波形は、sin(t)・sin(50t)である。
図4に示す振動波形が、実際に振動子が振動する波形に相当する。この振動波形は、
図2に示す長周期成分の波形と、
図3に示す短周期成分の波形とを重畳させた形状である。なお、長周期成分、短周期成分の振動強度は同一である。
【0019】
したがって、振動波形は、
図3に示す短周期成分の振動数で振動しつつも、
図2に示す長周期成分の周期で振動強度が増減する。換言すれば、振動波形は、振幅(振動強度)が徐々に増大し、長周期成分の1/4周期の時点で振動強度が最大になる。その後、振動強度が徐々に減少し、長周期成分の1/2周期の時点で振動強度がゼロになる。その後、再び振動強度が徐々に増大した後に徐々に減少する。要するに、振動強度が強、弱、強、弱と2回脈動するように変化する。これが、制御手段71で制御された振動器20、30による、強弱をつけた振動波形である。
【0020】
さらに操舵ECU70は、車両の右折走行に関連する情報(右折関連情報)をユーザへ提供する場合と、左折走行に関連する情報(左折関連情報)を提供する場合とで、上記パターンを切り替えて設定する。このように切替設定を行っている時の操舵ECU70は、特許請求の範囲に記載の「パターン設定手段72」に相当する。
【0021】
右折関連情報および左折関連情報の具体的例としては、操舵制御手段81によりステアリング10を自動回転させる直前に、自動回転させる旨の予告情報や、ターンバイターン制御により報知される右左折の情報等が挙げられる。予告情報とは、ステアリング10を時計回りの方向に回転させることを予告する情報(右回転情報)や、反時計回りの方向に回転させることを予告する情報(左回転情報)のことである。
【0022】
以下の説明では、ターンバイターン制御による右折情報を提供する場合の振動パターンを右折用パターン(
図5参照)、ターンバイターン制御による左折情報を提供する場合の振動パターンを左折用パターン(
図6参照)と呼ぶ。また、操舵制御手段81による右回転情報を提供する場合の振動パターンを右回転用パターン(
図7参照)、操舵制御手段81による左回転情報を提供する場合の振動パターンを左回転用パターン(
図8参照)と呼ぶ。なお、左折用パターンおよび左回転用パターンは特許請求の範囲に記載の「左折関連用パターン」に相当する。右折用パターンおよび右回転用パターンは特許請求の範囲に記載の「右折関連用パターン」に相当する。
【0023】
さらに、本実施形態に係る情報提供装置は、車速制御手段82により自動で加減速させる直前に、自動で加減速させる旨を予告する加減速情報を、加減速用パターン(
図9)で振動させることによりユーザに提供する。つまり、パターン設定手段72は、右折関連情報である右回転情報および右折情報と、左折関連情報である左回転情報および左折情報と、加減速情報とに応じて、振動パターンを切り替えて設定する。
【0024】
以下、
図5〜
図9に示す各種の振動パターンについて詳述する。
【0025】
図5〜
図9の各々について、図中の上段に示す振動波形は左振動器30による振動波形を示し、図中の下段に示す振動波形は右振動器20による振動波形を示す。これらの振動波形は、
図4に示す振動波形と同じであり、2回脈動するsin(t)・sin(50t)の振動を、所定間隔空けて複数回(3回)連続して行った結果の波形である。
図5〜
図8に示す振動パターンでは、2回脈動する
図4の振動を、左振動器30と右振動器20とで半周期ずらして行っている。これに対し
図9に示す振動パターンでは、2回脈動する
図4の振動を、左振動器30と右振動器20とで同じタイミングで行っている。つまり、両振動状態を開始させるにあたり、左振動器30および右振動器20による振幅の増大開始と減少開始のタイミングは一致している。
【0026】
以下の説明では、左振動器30を所定値以上の振動強度で振動させ、かつ、右振動器20を振動停止させる状態を左振動状態と呼ぶ。左振動器30および右振動器20の両方を所定値以上の振動強度で振動させる状態を両振動状態と呼ぶ。右振動器20を所定値以上の振動強度で振動させ、かつ、左振動器30を振動停止させる状態を右振動状態と呼ぶ。例えば、
図5〜
図9中の「左」と付した矢印に示す期間が左振動状態の期間であり、「右」と付した矢印に示す期間が右振動状態の期間であり、「両」と付した矢印に示す期間が両振動状態の期間である。また、「停止」と付した矢印に示す期間は、左振動器30および右振動器20の両方を振動停止させる両停止状態の期間である。
【0027】
図5に示す右折用パターンおよび
図7に示す右回転用パターンでは、左振動状態、両振動状態、右振動状態、両停止状態の順に推移させることを複数回(例えば3回)繰り返す。
図6に示す左折用パターンおよび
図8に示す左回転用パターンでは、右振動状態、両振動状態、左振動状態、両停止状態の順に推移させることを複数回(例えば3回)繰り返す。
図9に示す加減速用パターンでは、両振動状態、両振動状態、両停止状態の順に推移させることを複数回(例えば3回)繰り返す。
【0028】
図中の上向きの矢印は、振動器20、30を振動させるにあたり、振動子を右側から動かし始めることを意味する。一方、図中の下向きの矢印は、振動器20、30を振動させるにあたり、振動子を左側から動かし始めることを意味する。例えば、
図5に示す右折用パターンでは、左振動器30および右振動器20を常に右側から動かし始める。
図6に示す左折用パターンでは、左振動器30および右振動器20を常に左側から動かし始める。
図7に示す右回転用パターンおよび
図8に示す左回転用パターンでは、左振動器30は常に右側から動かし始め、右振動器20は常に左側から動かし始める。
【0029】
以上により、本実施形態によれば、左振動器30、右振動器20、制御手段71およびパターン設定手段72を備える。右折関連情報をユーザへ提供する場合には右折関連用パターンに、左折関連情報をユーザへ提供する場合には左折関連用パターンに振動パターンを切り替える。そして、右折関連用パターンには、左振動状態、両振動状態および右振動状態の順に推移させるパターンが少なくとも含まれており、左折関連用パターンには、右振動状態、両振動状態および左振動状態の順に推移させるパターンが少なくとも含まれている。
【0030】
そのため、右折関連情報を提供する場合には、左振動状態、両振動状態および右振動状態の順に推移させるので、ユーザは左手で振動を感じた後、両手で振動を感じ、その後右手で振動を感じることとなる。よって、振動が左手から右手へと推移していくように感じるので、右折関連の情報を直感的に把握できる。その逆に、左折関連情報を提供する場合には、右振動状態、両振動状態および左振動状態の順に推移させるので、ユーザは右手で振動を感じた後、両手で振動を感じ、その後左手で振動を感じることとなる。よって、振動が右手から左手へと推移していくように感じるので、左折関連の情報を直感的に把握できる。
【0031】
しかも、本実施形態によれば、上述した振動の推移が2つの振動器20、30で可能であるため、情報を直感的に把握できるようにすることを、振動器20、30の個数低減を図りつつ実現できる。
【0032】
さらに、本実施形態では、右折関連用パターンには、左振動状態、両振動状態、右振動状態および両停止状態の順に推移させることを複数回繰り返すパターンが少なくとも含まれている。また左折関連用パターンには、右振動状態、両振動状態、左振動状態および両停止状態の順に推移させることを複数回繰り返すパターンが少なくとも含まれている。そのため、振動パターンにより情報を直感的に把握させることの確実性を向上できる。
【0033】
さらに、本実施形態では、制御手段71は、左振動状態または両振動状態を開始させるにあたり、左振動器30の振幅を徐々に増大させ、右振動状態または両振動状態を開始させるにあたり、右振動器20の振幅を徐々に増大させる。これによれば、左振動状態、両振動状態および右振動状態のいずれであるかを、大きな振幅で振動を突然開始させる場合に比べてユーザが直感的に把握しやすくなる。
【0034】
さらに、本実施形態では、制御手段71は、両振動状態を開始させるにあたり、左振動器30および右振動器20による振幅の増大開始タイミングを一致させる。これによれば、増大開始タイミングがずれている場合に比べて、両振動状態であることをユーザが直感的に把握しやすくなる。
【0035】
さらに、本実施形態では、制御手段71は、左振動状態または両振動状態を終了させるにあたり、左振動器の振幅を徐々に減少させ、右振動状態または両振動状態を終了させるにあたり、右振動器の振幅を徐々に減少させる。これによれば、現状の振動状態から次の振動状態または両停止状態に変化することを、大きな振幅のまま振動を突然終了させる場合に比べてユーザが直感的に把握しやすくなる。
【0036】
さらに、本実施形態では、左振動器30および右振動器20は、車両を直進走行させている時のステアリング10の状態において、振動方向が車両左右方向となるように配置されている。そして、制御手段71は、右折関連用パターンでの左振動状態では、振動停止させている左振動器30を右側から振動開始させ、左折関連用パターンでの右振動状態では、振動停止させている右振動器20を左側から振動開始させる。
【0037】
これによれば、左振動状態、両振動状態および右振動状態の順に推移させる右折関連情報に係る振動パターンにおいて、最初の左振動状態を左手で感じる際に、右側から振動開始したことを左手で感じることとなる。よって、振動が左手から右手へと推移していくように感じさせることを促進でき、右折関連の情報を直感的に把握させることを促進できる。逆に、右振動状態、両振動状態および左振動状態の順に推移させる左折関連情報に係る振動パターンにおいて、最初の右振動状態を右手で感じる際に、左側から振動開始したことを右手で感じることとなる。よって、振動が右手から左手へと推移していくように感じさせることを促進でき、左折関連の情報を直感的に把握させることを促進できる。
【0038】
さらに、本実施形態に係る車両には、ステアリング10の操舵角度を自動制御する操舵制御手段81が搭載されており、右折関連情報および左折関連情報は、操舵制御手段81の自動制御による右折走行および左折走行の予告である。これによれば、ステアリング10が自動で回転するに先立ち、ステアリング10からの振動をユーザに感じさせることができる。そのため、予告なしにステアリング10が自動回転して走行方向が自動で変化することによりユーザに与える違和感を軽減できる。しかも、右折および左折のいずれであるかもユーザに予告できるので、予告によりユーザに与える安心感を向上できる。
【0039】
さらに、本実施形態では、制御手段71は、右折関連用パターンでの右振動状態では、振動停止させている右振動器20を左側から振動開始させ、左折関連用パターンでの左振動状態では、振動停止させている左振動器を右側から振動開始させる。
【0040】
これによれば、左振動状態、両振動状態および右振動状態の順に推移させる右折関連情報に係る振動パターンにおいて、最後の右振動状態を右手で感じる際に、左側から振動開始したことを右手で感じることとなる。その結果、上記振動に反して右側から振動開始した場合に比べて、ステアリング10の回転に関する情報であることを直感させることが促進される。したがって、右折関連用パターンが右回転用パターンである場合に上記制御は有効である。逆に、右振動状態、両振動状態および左振動状態の順に推移させる左折関連情報に係る振動パターンにおいて、最後の左振動状態を左手で感じる際に、右側から振動開始したことを左手で感じることとなる。その結果、上記振動に反して左側から振動開始した場合に比べて、ステアリング10の回転に関する情報であることを直感させることが促進される。したがって、左折関連用パターンが左回転用パターンである場合に上記制御は有効である。
【0041】
さらに、本実施形態では、制御手段71は、右折関連用パターンでの右振動状態では、振動停止させている右振動器20を右側から振動開始させ、左折関連用パターンでの左振動状態では、振動停止させている左振動器30を左側から振動開始させる。
【0042】
これによれば、左振動状態、両振動状態および右振動状態の順に推移させる右折関連情報に係る振動パターンにおいて、最後の右振動状態を右手で感じる際に、右側から振動開始したことを右手で感じることとなる。その結果、上記振動に反して左側から振動開始した場合に比べて、進行方向が右側であることを直感させることが促進される。したがって、右折関連用パターンが右折用パターンである場合に上記制御は有効である。逆に、右振動状態、両振動状態および左振動状態の順に推移させる左折関連情報に係る振動パターンにおいて、最後の左振動状態を左手で感じる際に、左側から振動開始したことを左手で感じることとなる。その結果、上記振動に反して左側から振動開始した場合に比べて、進行方向が左側であることを直感させることが促進される。したがって、左折関連用パターンが左折用パターンである場合に上記制御は有効である。
【0043】
さらに、本実施形態では、パターン設定手段72は、車両の加速走行または減速走行に関連する情報である加減速情報をユーザへ提供する場合には、パターンを加減速用パターンに切り替えて設定する。そして、加減速用パターンには、両振動状態を所定間隔で複数回繰返すパターンが少なくとも含まれている。これによれば、例えば加速や減速をユーザに促す情報であることを直感的に把握できる。或いは、車速を自動制御するに先立ち、ステアリング10からの振動をユーザに感じさせることができる。そのため、予告なしに車速が自動で変化することによりユーザに与える違和感を軽減できる。しかも、右折関連用パターンおよび左折関連用パターンとは異なる振動パターン(加減速用パターン)で加減速情報を提供するので、右折関連情報および左折関連情報とは区別して加減速情報を提供できる。
【0044】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、車両を直進走行させている時のステアリング10の状態において、振動方向が車両左右方向となるように振動器20、30は配置されている。これに対し、
図10に示す本実施形態では、直進走行時の状態において、振動方向が上下方向となるように、振動器20、30は配置されている。正確には、車両左右方向に対して垂直、かつホイール11を含む面に対して平行な方向(図中の矢印方向)となるように、振動器20、30は配置されている。このような配置に起因して、本実施形態では加速情報と減速情報を区別して提供できる。
【0045】
具体的には、
図11に示す加速用パターンと
図12に示す減速用パターンとに、振動パターンを切り替える。図中の上向きの矢印は、振動器20、30を振動させるにあたり、振動子を上側から動かし始めることを意味する。一方、図中の下向きの矢印は、振動器20、30を振動させるにあたり、振動子を下側から動かし始めることを意味する。
【0046】
加速用パターンでは、左振動器30および右振動器20の両方を、上側から振動開始させる。減速用パターンでは、左振動器30および右振動器20の両方を、下側から振動開始させる。
【0047】
これによれば、例えば加速や減速をユーザに促す情報や、車速を自動制御する予告情報であることを直感的に把握できる。しかも、加速情報を提供する場合と減速情報を提供する場合とで、振動子を動かし始める方向を逆に設定しているので、加速情報と減速情報とを区別して情報提供できる。
【0048】
(第3実施形態)
上記第1実施形態および第2実施形態では、車両を直進走行させている時のステアリング10の状態において、ステアリング10の回転中心を通り、かつ、車両左右方向に水平に延びる仮想線(一点鎖線参照)上に振動器20、30は配置されている。これに対し、
図13に示す本実施形態では、直進走行時の状態において、上記仮想線からずれた位置に振動器20、30が配置されている。具体的には、仮想線よりも上側に振動器20、30が配置されている。
【0049】
このような配置によっても、提供する情報に応じて振動パターンを切り替えることで、情報の内容を直感的に把握できる。
【0050】
(他の実施形態)
以上、発明の好ましい実施形態について説明したが、発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、以下に例示するように種々変形して実施することが可能である。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
【0051】
上述した各実施形態では、左振動器30を所定値以上の振動強度で振動させ、かつ、右振動器20を振動停止させる状態を左振動状態としている。これに対し、左振動器30を所定値以上の振動強度で振動させ、かつ、右振動器20を所定値未満の振動強度で振動させる状態を左振動状態としてもよい。要するに、左振動器30を右振動器20よりも強く振動させればよい。右振動状態も同様であり、右振動器20を左振動器30よりも強く振動させれば、左振動器30を振動停止させていなくてもよい。
【0052】
上述した各実施形態では、ステアリング10の自動回転に係る右回転情報や左回転情報、およびターンバイターン制御に係る右折情報や左折情報を、右折関連情報および左折関連情報としている。これに対し、車線変更することを運転者に促す情報や、自動運転によりステアリング10を自動回転させて車線変更することの予告情報を、右折関連情報および左折関連情報としてもよい。
【0053】
上述した各実施形態では、左振動状態の期間、右振動状態の期間、および両振動状態の期間において、振動強度を徐々に増大させ、かつ、振動強度が徐々に減少させている。これに対し、上記期間において振動強度を一定にしてもよい。この場合、振動強度が強、弱、強、弱と2回脈動するように感じさせるために、一定の振動強度で間欠的に2回振動させることが望ましい。
【0054】
上述した各実施形態では、右振動状態、両振動状態、左振動状態の順に推移させる等の振動パターンを複数回(例えば3回)繰り返している。これに対し、上記振動パターンを1回だけ行ってもよい。
【0055】
上述した各実施形態では、ステアリング10の左右各々に1個ずつ振動器20、30が配置されている。これに対し、ステアリング10の左右各々に複数個ずつ振動器が配置されていてもよい。
【0056】
操舵ECU70(制御装置)が提供する手段および/または機能は、実体的な記憶媒体に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置がハードウェアである回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。