(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6315860
(24)【登録日】2018年4月6日
(45)【発行日】2018年4月25日
(54)【発明の名称】指圧具
(51)【国際特許分類】
A61H 39/04 20060101AFI20180416BHJP
A47C 7/42 20060101ALI20180416BHJP
【FI】
A61H39/04 J
A47C7/42
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-30570(P2017-30570)
(22)【出願日】2017年2月22日
【審査請求日】2017年2月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】510217194
【氏名又は名称】岡本 真澄
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】岡本 経治
【審査官】
今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭57−123144(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3194259(JP,U)
【文献】
特開2008−259798(JP,A)
【文献】
特開昭62−197011(JP,A)
【文献】
特開2003−111847(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 39/04
A47C 7/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
背もたれ(F)の前面に添わされる装着部材(3)と、この装着部材(3)を背もたれ(F)に取り付ける取り付け部材(4)と、前記装着部材(3)に左右2列に装着される複数個の指圧部材(5)とを有する指圧具であって、
前記装着部材(3)には上下に長い係合溝(7)が左右一対形成され、
前記各指圧部材(5)は、装着部材(3)の表面側に位置する指圧面部(A)と、装着部材(3)の裏面側に位置する装着部(B)と、前記指圧面部(A)と装着部(B)との間で前記装着部材(3)の係合溝(7)に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材(3)に保持される保持部(C)とが形成されており、
前記各指圧部材(5)は、保持部(C)が係合溝(7)の溝壁と面接触可能な2面を有する断面略四角形状であり、かつ前記指圧面部(A)及び装着部(B)と一体成形されており、
前記装着部材(3)には左右各係合溝(7)の上端に指圧部材(5)の装着部(B)を装着部材(3)の表面側から裏面側へ挿通する挿通穴(8)が形成されており、
前記装着部材(3)は1枚の板状部材に左右の係合溝(7)及び挿通穴(8)が形成されており、
前記取り付け部材(4)は装着部材(3)の左右上部に一対設けられており、各取り付け部材(4)は背もたれ(F)の肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部(4A)と、背もたれ(F)上部に取り付けられるヘッドレスト(H)の連結杆(Ha)に掛脱自在に掛合する掛合部(4B)とが形成されていることを特徴とする指圧具。
【請求項2】
背もたれ(F)の前面に添わされる装着部材(3)と、この装着部材(3)を背もたれ(F)に取り付ける取り付け部材(4)と、前記装着部材(3)に左右2列に装着される複数個の指圧部材(5)とを有する指圧具であって、
前記装着部材(3)には上下に長い係合溝(7)が左右一対形成され、
前記各指圧部材(5)は、装着部材(3)の表面側に位置する指圧面部(A)と、装着部材(3)の裏面側に位置する装着部(B)と、前記指圧面部(A)と装着部(B)との間で前記装着部材(3)の係合溝(7)に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材(3)に保持される保持部(C)とが形成されており、
前記各指圧部材(5)は、指圧面部(A)を形成する指圧面体(11)と、装着部(B)を形成する座金(12)と、この座金(12)を貫通して指圧面体(11)に螺合しかつ前記係合溝(7)を貫通する保持部(C)を形成するネジ部材(13)とで形成されており、
前記装着部材(3)は、係合溝(7)を形成した左右一対のベルト(15)と、左右ベルト(15)を間隔調整自在に連結する連結部材(16)とで形成されており、
前記取り付け部材(4)は左右のベルト(15)の上部に一対設けられており、各取り付け部材(4)は背もたれ(F)の肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部(4A)と、背もたれ(F)上部に取り付けられるヘッドレスト(H)の連結杆(Ha)に掛脱自在に掛合する掛合部(4B)とが形成されていることを特徴とする指圧具。
【請求項3】
背もたれ(F)の前面に添わされる装着部材(3)と、この装着部材(3)を背もたれ(F)に取り付ける取り付け部材(4)と、前記装着部材(3)に左右2列に装着される複数個の指圧部材(5)とを有する指圧具であって、
前記装着部材(3)には上下に長い係合溝(7)が左右一対形成され、
前記各指圧部材(5)は、装着部材(3)の表面側に位置する指圧面部(A)と、装着部材(3)の裏面側に位置する装着部(B)と、前記指圧面部(A)と装着部(B)との間で前記装着部材(3)の係合溝(7)に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材(3)に保持される保持部(C)とが形成されており、
前記各指圧部材(5)は、指圧面部(A)を形成する指圧面体(11)と、装着部(B)及び保持部(C)を形成する挟持体(14)とで形成されており、前記挟持体(14)は保持部(C)の先端側に指圧面体(11)に螺合するネジ部(14a)が形成されており、
前記装着部材(3)は、係合溝(7)を形成した左右一対のベルト(15)と、左右ベルト(15)を間隔調整自在に連結する連結部材(16)とで形成されており、
前記取り付け部材(4)は左右のベルト(15)の上部に一対設けられており、各取り付け部材(4)は背もたれ(F)の肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部(4A)と、背もたれ(F)上部に取り付けられるヘッドレスト(H)の連結杆(Ha)に掛脱自在に掛合する掛合部(4B)とが形成されていることを特徴とする指圧具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用車の座席シート等の背もたれに装着可能な指圧具に関する。
【背景技術】
【0002】
乗用車の座席シート等の背もたれに装着可能な指圧具として、特許文献1の簡易取り付け型ツボ押し装置は、布状ベルトで、はしご状に四角形を一個作り、その四角形の交差した点に、ツボ押しのための球を4個取り付けて、四角形から余分に上方へ飛び出したベルトの部分に、自動車の座席の頭を付けるヘッドレストの部分に引っ掛けるための面ファスナをつけて構成している。
【0003】
また、特許文献2の自動車シート用のスライド式指圧具は、幅広のベルトに自由にスライド出来る凹凸のある指圧具を通して、ベルトの一方の片端には自動車シートの上部に簡単につけられる取り付け具を持って構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3154787号公報
【特許文献2】実用新案登録第3022293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1の技術は、4個の球により複数箇所同時にツボ押し可能であるが、4個の球は位置固定であるため、体型の異なる人のツボ押し要求箇所には配置できないことがある。
前記特許文献2の技術は、ベルトに対して指圧具を位置調整可能であるが、指圧具の背面にベルトを通しているため、指圧具の位置調整が面倒になっている。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした指圧具を提供することを目的とする。
本発明は、装着部材の上下に長い係合溝に複数個の指圧部材を装着することにより、指圧部材の位置を容易に調整できるようにした指圧具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りであ
る。
【0008】
第1に、背もたれFの前面に添わされる装着部材3と、この装着部材3を背もたれFに取り付ける取り付け部材4と、前記装着部材3に左右2列に装着される複数個の指圧部材5とを有する指圧具であって、
前記装着部材3には上下に長い係合溝7が左右一対形成され、
前記各指圧部材5は、装着部材3の表面側に位置する指圧面部Aと、装着部材3の裏面側に位置する装着部Bと、前記指圧面部Aと装着部Bとの間で前記装着部材3の係合溝7に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材3に保持される保持部Cとが形成されており、
前記各指圧部材5は、保持部Cが係合溝7の溝壁と面接触可能な2面を有する断面略四角形状であり、かつ前記指圧面部A及び装着部Bと一体成形されており、
前記装着部材3には左右各係合溝7の上端に指圧部材5の装着部Bを装着部材3の表面側から裏面側へ挿通する挿通穴8が形成されて
おり、
前記装着部材3は1枚の板状部材に左右の係合溝7及び挿通穴8が形成されており、
前記取り付け部材4は装着部材3の左右上部に一対設けられており、各取り付け部材4は背もたれFの肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部4Aと、背もたれF上部に取り付けられるヘッドレストHの連結杆Haに掛脱自在に掛合する掛合部4Bとが形成されていることを特徴とする。
【0009】
第2に、背もたれFの前面に添わされる装着部材3と、この装着部材3を背もたれFに取り付ける取り付け部材4と、前記装着部材3に左右2列に装着される複数個の指圧部材5とを有する指圧具であって、
前記装着部材3には上下に長い係合溝7が左右一対形成され、
前記各指圧部材5は、装着部材3の表面側に位置する指圧面部Aと、装着部材3の裏面側に位置する装着部Bと、前記指圧面部Aと装着部Bとの間で前記装着部材3の係合溝7に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材3に保持される保持部Cとが形成されており、
前記各指圧部材5は、指圧面部Aを形成する指圧面体11と、装着部Bを形成する座金12と、この座金12を貫通して指圧面体11に螺合しかつ前記係合溝7を貫通する保持部Cを形成するネジ部材13とで形成されて
おり、
前記装着部材3は、係合溝7を形成した左右一対のベルト15と、左右ベルト15を間隔調整自在に連結する連結部材16とで形成されており、
前記取り付け部材4は左右のベルト15の上部に一対設けられており、各取り付け部材4は背もたれFの肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部4Aと、背もたれF上部に取り付けられるヘッドレストHの連結杆Haに掛脱自在に掛合する掛合部4Bとが形成されていることを特徴とする。
【0010】
第3に、背もたれFの前面に添わされる装着部材3と、この装着部材3を背もたれFに取り付ける取り付け部材4と、前記装着部材3に左右2列に装着される複数個の指圧部材5とを有する指圧具であって、
前記装着部材3には上下に長い係合溝7が左右一対形成され、
前記各指圧部材5は、装着部材3の表面側に位置する指圧面部Aと、装着部材3の裏面側に位置する装着部Bと、前記指圧面部Aと装着部Bとの間で前記装着部材3の係合溝7に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材3に保持される保持部Cとが形成されており、
前記各指圧部材5は、指圧面部Aを形成する指圧面体11と、装着部B及び保持部Cを形成する挟持体14とで形成されており、前記挟持体14は保持部Cの先端側に指圧面体11に螺合するネジ部14aが形成されていることを特徴とする。
前記装着部材3は、係合溝7を形成した左右一対のベルト15と、左右ベルト15を間隔調整自在に連結する連結部材16とで形成されており、
前記取り付け部材4は左右のベルト15の上部に一対設けられており、各取り付け部材4は背もたれFの肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部4Aと、背もたれF上部に取り付けられるヘッドレストHの連結杆Haに掛脱自在に掛合する掛合部4Bとが形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、装着部材に上下に長い係合溝を形成して複数個の指圧部材を装着しているので、指圧部材の位置を容易に調整できる。
即ち、請求項1に係る発明は、装着部材3に上下に長い係合溝7を左右一対形成し、指圧部材5の指圧面部Aと装着部Bとの間に装着部材3の係合溝7に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材3に保持される保持部Cを形成しているので、係合溝7に沿って指圧部材5を位置調整することができ、指圧部材5を人の体型に合わせた位置に容易にかつ的確に配置することができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、指圧部材5が断面略四角形状の保持部Cと指圧面部A及び装着部Bとが一体成形されているので、部品点数が少なくかつ係合溝7の溝壁との係合保持が確実にでき、しかも一体成形されていても、指圧部材5は装着部Bを挿通穴8に挿通して保持部Cを係合溝7に係合できるので、装着部材3に対する指圧部材5の装着が簡便にできる。
【0013】
請求項3に係る発明は、装着部材3は1枚の板状部材に左右の係合溝7及び挿通穴8を容易に形成でき、かつ取り付け部材4の掛合部4BをヘッドレストHの連結杆Haに掛合することにより、指圧具を背もたれFに対して簡単に添わせながら取り付けることができる。
請求項4に係る発明は、指圧部材5が指圧面体11と座金12とネジ部材13とで形成されているので、装着部材3に対して位置調整自在でありながら強固に装着しておくことができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、指圧部材5が指圧面体11と装着部B及び保持部Cを形成する挟持体14とで形成されているので、装着部材3に対して位置調整自在でありながら強固に装着しておくことができる。
請求項6に係る発明は、装着部材3が左右一対のベルト15とそれを連結する連結部材16とで形成されているので、左右ベルト15及び左右指圧部材5の間隔を調整することができ、かつ取り付け部材4の掛合部4BをヘッドレストHの連結杆Haに掛合することにより、指圧具を背もたれFに対して簡単に添わせながら取り付けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜4に示す第1実施形態の指圧具1Aは、乗用車の座席シート等の背もたれFの前面に添わされる装着部材3と、この装着部材3を背もたれFに取り付ける取り付け部材4
と、前記装着部材3に左右2列に装着される複数個の指圧部材5とを備えている。
前記装着部材3は柔軟なプラスチック等で形成した薄板であって、角部に丸味のある正面視略四角形状であり、上下に長い係合溝7が左右一対形成され、左右各係合溝7の上端には円形の挿通穴8が形成されている。
【0017】
前記取り付け部材4は柔軟なプラスチック等で形成した帯板であって、装着部材3の左右上部に一対設けられている。この各取り付け部材4は側面視円弧形状であって、ピン20を介して装着部材3に揺動可能に設けられ、基部側に背もたれFの肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部4Aが形成され、先端側に掛合部4Bが形成されている。
両取り付け部材4の掛合部4Bは同一方向に向けられたフック形状であり、背もたれF上部に取り付けられるヘッドレストHの連結杆Haに横方向から近づけることにより掛脱自在に掛合することができる。
【0018】
前記各指圧部材5はプラスチック又は木材で形成されており、装着部材3の表面側に位置する指圧面部Aと、装着部材3の裏面側に位置する装着部Bと、前記指圧面部Aと装着部Bとの間の保持部Cとが一体形成されている。
指圧面部Aは上表面が球形状で、背部に装着部材3の表面と面接触する大径の円形部Aaを有する。装着部Bは円形部Aa及び挿通穴8より小径の円形であり、挿通穴8に通して装着部材3の表面側から裏面側へ挿通可能になっている。
【0019】
指圧部材5は、装着部Bを挿通穴8を介して装着部材3の表面側から裏面側へ挿通し、かつ保持部Cを係合溝7へ移動することにより、指圧面部Aの円形部Aaは装着部材3の表面と面接触し、装着部Bは装着部材3の裏面と面接触する。前記円形部Aa及び装着部Bの装着部材3と面接触する面は摩擦抵抗を大きくできるように粗面に形成しておいてもよい。
【0020】
前記保持部Cは、断面略四角形状(長方形又は正方形)であって、外周の2面が係合溝7に挿入することにより係合溝7の溝壁と面接触する。保持部Cは装着部材3の上下に長い係合溝7に挿通された状態で係合溝7内を強制力で移動することができ、保持部Cの2面は係合溝7の溝壁と面接触し、その摩擦抵抗により移動は規制される。
即ち、各指圧部材5は、保持部Cが装着部材3の係合溝7に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で摩擦抵抗により装着部材3に保持される。
【0021】
図5〜7に示す第2実施形態の指圧具1Bは、乗用車の座席シート等の背もたれFの前面に添わされる装着部材3と、この装着部材3を背もたれFに取り付ける取り付け部材4と、前記装着部材3に左右2列に装着される複数個の指圧部材5とを備えている。
前記装着部材3は、左右一対のベルト15を上下一対の連結部材16で連結して構成されており、左右各ベルト15には上下に長い係合溝7が形成され、この係合溝7による左右分離を防止するために、長手方向間隔をおいて留め具21で留められている。
【0022】
上下各連結部材16には3箇所に連結溝22が形成されている。この連結溝22は係合溝7と略同幅であり、左右の連結溝22に左右ベルト15の係合溝7を対向させ両者に指圧部材5を貫通しており、指圧部材5は連結溝22及び係合溝7に対して位置調整可能になっている。
前記取り付け部材4は左右のベルト15の上部にそれぞれピン20を介して揺動可能に連結されており、各取り付け部材4は背もたれFの肩部上方へ屈曲可能にする屈曲部4Aと、背もたれF上部に取り付けられるヘッドレストHの連結杆Haに掛脱自在に掛合する掛合部4Bとが形成されている。両取り付け部材4の掛合部4Bはフック形状が対向内方向に向けられている。
【0023】
また、両取り付け部材4は掛合部4Bの近傍にゴム紐、糸紐等の紐23を連結して、連結杆Haからの離脱を防止できるようにしてもよい。
前記各指圧部材5は、装着部材3の表面側に位置する指圧面部Aを形成する指圧面体11と、装着部材3の裏面側に位置する装着部Bを形成する座金12と、この座金12を貫通して指圧面体11に螺合しかつ前記係合溝7を貫通する保持部Cを形成するネジ部材13とで形成されている。
【0024】
指圧面体11は上表面が球形状で、背部に装着部材3の表面と面接触する円形部Aaを
有する。座金12は円形部Aaと略同径である。
指圧部材5は、指圧面体11を装着部材3の表面に宛がい、座金12を装着部材3の裏面に宛がい、ネジ部材13を座金12及びベルト15の係合溝7及び連結部材16の連結溝22に貫通し、このネジ部材13を指圧面体11に螺合することにより装着部材3に装着される。
【0025】
前記ネジ部材13の係合溝7を貫通する部分が保持部Cであり、この保持部Cが係合溝7内を移動することにより、装着部材3に対する指圧部材5の上下位置が調整され、連結溝22内を移動することにより、装着部材3に対する指圧部材5の左右位置、即ち、左右ベルト15を間隔調整が調整される。
前記第2実施形態の指圧具1Bは、ネジ部材13の締結力によって指圧部材5を装着部材3に装着している。
【0026】
図8は指圧部材5の変形例を示しており、この指圧部材5は、指圧面部Aを形成する指圧面体11と、装着部B及び保持部Cを形成する挟持体14とで構成されており、前記挟持体14は保持部Cの先端側に指圧面体11に螺合するネジ部14aが形成されている。
係合溝7内に配置される挟持体14の保持部Cは断面円形に形成されており、係合溝7の溝壁と接するが摩擦抵抗は大きくなく、指圧部材5は挟持体14のネジ部14aによる締結力によって装着部材3に装着される。
【0027】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、部材の形状、構成及び組み合わせ等を変更したりすることもできる。
例えば、第1実施形態の指圧部材5は保持部Cを断面円形に形成することも可能であり、第2実施形態の指圧部材5は第1実施形態に適用可能であり、変形例の指圧部材5は第1、第2実施形態の指圧具1A,1Bに適用可能である。
【0028】
第2実施形態の装着部材3は、左右一方のベルト15に上下連結部材16を固定又は一体成形し、上下連結部材16に対して左右他方のベルト15を左右位置調整自在に連結してもよい。
取り付け部材4は側面視フック形状に形成して、背もたれFの肩部に上方から引っ掛けるようにしてもよい。取り付け部材4をフック形状に形成して、指圧具1を座椅子、床上椅子等に適用してもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 指圧具
3 装着部材
4 取り付け部材
4A 屈曲部
4B 掛合部
5 指圧部材
7 係合溝
8 挿通穴
11 指圧面体
12 座金
13 ネジ部材
14 挟持体
14a ネジ部
15 ベルト
16 連結部材
A 指圧面部
B 装着部
C 保持部
H ヘッドレスト
Ha 連結杆
【要約】
【課題】 装着部材の上下に長い係合溝に複数個の指圧部材を装着して、指圧部材の位置を容易に調整できるようにする。
【解決手段】 背もたれの前面に添わされる装着部材3と、この装着部材3を背もたれFに取り付ける取り付け部材4と、前記装着部材3に左右2列に装着される複数個の指圧部材5とを有する。前記装着部材3には上下に長い係合溝7が左右一対形成され、
前記各指圧部材5は、装着部材3の表面側に位置する指圧面部Aと、装着部材3の裏面側に位置する装着部Bと、前記指圧面部Aと装着部Bとの間で前記装着部材3の係合溝7に上下位置調整自在に貫通しかつ停止位置で装着部材3に保持される保持部Cとが形成されている。
【選択図】
図1