特許第6316145号(P6316145)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6316145
(24)【登録日】2018年4月6日
(45)【発行日】2018年4月25日
(54)【発明の名称】処理装置、及びウエイト時間測定方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 12/00 20060101AFI20180416BHJP
   G11C 29/56 20060101ALI20180416BHJP
【FI】
   G06F12/00 564D
   G11C29/00 659
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-178332(P2014-178332)
(22)【出願日】2014年9月2日
(65)【公開番号】特開2016-51454(P2016-51454A)
(43)【公開日】2016年4月11日
【審査請求日】2017年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 和也
【審査官】 後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−044615(JP,A)
【文献】 特開平08−110872(JP,A)
【文献】 特開2000−076122(JP,A)
【文献】 特開昭53−108243(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 12/00
G11C 29/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有するメイン基板と複数のメモリを有する周辺基板とを有する処理装置であって、
前記周辺基板に設けられ、複数のメモリのうち一部又は全部のメモリを指定する指定情報を記憶する記憶部と、
前記メイン基板に設けられ、前記周辺基板から前記指定情報を読み出す指定情報読み出し部と、
前記メイン基板に設けられ、前記指定情報読み出し部により読み出した前記指定情報を参照し、前記指定情報により指定されたメモリを選択し、前記メモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、選択した前記メモリにデータを書き込んでから、選択した前記メモリから前記データを読み出す試行部と、
前記メイン基板に設けられ、前記試行部によって読み出したデータと書き込んだデータとが一致する場合における前記ウエイト時間を、指定されたメモリのウエイト時間と決定するウエイト時間測定部と、
前記メイン基板に設けられ、前記試行部の動作モードを第1の動作モードと第2の動作モードとに切り替える切替部と、
を備え、
前記試行部は、前記第1の動作モードでは前記指定情報を参照し、前記指定情報により指定された前記メモリを選択して、選択した前記メモリについて前記ウエイト時間を測定し、前記第2の動作モードでは前記指定情報を参照せずに全ての前記メモリについて前記ウエイト時間を測定する、処理装置。
【請求項2】
前記試行部は、前記メモリのアドレスごとに異なるデータを前記メモリに書き込む、請求項に記載の処理装置。
【請求項3】
前記メイン基板に設けられ、前記ウエイト時間測定部によって決定された前記ウエイト時間を提示する提示部
をさらに有する、請求項1または請求項に記載の処理装置。
【請求項4】
前記ウエイト時間測定部は、前記試行部が前記メモリに所定回数以上アクセスしても、前記読み出したデータと書き込んだデータとが一致しなかった場合、前記試行部が前記メモリにアクセスできなかったと決定する、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項5】
プロセッサを有するメイン基板と複数のメモリを有する周辺基板とを有する処理装置におけるウエイト時間測定方法であって、
複数のメモリのうち一部又は全部のメモリを指定する指定情報を読み出し、読み出した指定情報を参照し、前記指定情報により指定されたメモリを選択し、前記メモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、選択した前記メモリにデータを書き込んでから、選択した前記メモリから前記データを読み出す試行ステップと、
読み出したデータと書き込んだデータとが一致する場合における前記ウエイト時間を、指定されたメモリのウエイト時間と決定するウエイト時間測定ステップと、
前記試行ステップにおける動作モードを第1の動作モードと第2の動作モードとに切り替える切替ステップとを含み、
前記第1の動作モードでは前記指定情報を参照し、前記指定情報により指定された前記メモリを選択して、選択した前記メモリについて前記ウエイト時間を測定し、前記第2の動作モードでは前記指定情報を参照せずに全ての前記メモリについて前記ウエイト時間を測定する、
ウエイト時間測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、処理装置、及びウエイト時間測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセッサを有するメイン基板と、メモリを有する周辺基板とを組み合わせた装置では、プロセッサがメモリにアクセスするためのバスのウエイト(Wait)時間は、メイン基板と周辺基板の組み合わせごとに異なる。これは、メイン基板と周辺基板の組み合わせごとに、配線のバッファが異なること等に起因する。しかしながら、従来の装置では、組み合わされた基板における処理速度を向上させることができない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−220502号公報
【特許文献2】特開2004−326690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、組み合わされた基板における処理速度を向上させることができる処理装置、及びウエイト時間測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の処理装置は、プロセッサを有するメイン基板と複数のメモリを有する周辺基板とを有する処理装置であって、記憶部と、指定情報読み出し部と、試行部と、ウエイト時間測定部と、切替部とを備える。記憶部は、周辺基板に設けられ、複数のメモリのうち一部又は全部のメモリを指定する指定情報を記憶する。指定情報読み出し部は、メイン基板に設けられ、周辺基板から指定情報を読み出す。試行部は、メイン基板に設けられ、指定情報読み出し部により読み出した指定情報を参照し、指定情報により指定されたメモリを選択し、メモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、選択したメモリにデータを書き込んでから、選択したメモリからデータを読み出す。ウエイト時間測定部は、メイン基板に設けられ、試行部によって読み出したデータと書き込んだデータとが一致する場合におけるウエイト時間を、指定されたメモリのウエイト時間と決定する。切替部は、前記メイン基板に設けられ、前記試行部の動作モードを第1の動作モードと第2の動作モードとに切り替える。前記試行部は、前記第1の動作モードでは前記指定情報を参照し、前記指定情報により指定された前記メモリを選択して、選択した前記メモリについて前記ウエイト時間を測定し、前記第2の動作モードでは前記指定情報を参照せずに全ての前記メモリについて前記ウエイト時間を測定する
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態における、処理装置の構成図。
図2】一実施形態における、メモリマップの図。
図3】一実施形態における、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出し処理時のウエイト時間とを個別に設定する場合のウエイト時間測定モードを表すフローチャート。
図4】一実施形態における、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出し処理時のウエイト時間とを一体で設定する場合のウエイト時間測定モードを表すフローチャート。
図5】一実施形態における、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出し処理時のウエイト時間とを個別に設定する場合の診断モードを表すフローチャート。
図6】一実施形態における、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出し処理時のウエイト時間とを一体で設定する場合の診断モードを表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の処理装置、及びウエイト時間測定方法を、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態における、処理装置1の構成図である。処理装置1は、例えば、情報処理装置、改札機、精算機、ICカードチャージ機、郵便仕分け機等に組み込まれる。処理装置1は、所定の情報処理を実行する。所定の情報処理は、例えば、画像信号処理や音声信号処理である。処理装置1が組み込まれた改札機は、IC(Integrated Circuit)カードや切符に記録されたデータに基づく処理を実行する。処理装置1が組み込まれた精算機は、電子マネー等のデータや、投入された現金の金額に基づく処理を実行する。処理装置1が組み込まれたICカードチャージ機は、電子マネー、定期券や切符等のデータをICカードにチャージする処理を実行する。処理装置1が組み込まれた郵便仕分け機は、郵便物等の仕分け処理を実行する。
【0008】
処理装置1の構成を説明する。
処理装置1は、周辺基板10と、メイン基板20とを備える。処理装置1は、周辺基板10とメイン基板20とが組み合わされた状態で、周辺基板10のメモリにメイン基板20からアクセスするためのバスのウエイト(Wait)時間を測定する。ウエイト時間は、マイクロ秒といった単位で表現されてもよいし、クロック信号のサイクル数で表現されてもよい。
【0009】
周辺基板10は、少なくとも一つのメモリと、コネクタ13と、記憶部14とを備える。図1では、周辺基板10は、メモリ11とメモリ12を備える。周辺基板10は、更に多くのメモリを備えてもよい。以下では、一例として、メモリ11とメモリ12を周辺基板10が備える場合について説明する。
【0010】
メモリ11は、例えば、RAM(Random Access Memory)やレジスタなどの揮発性の記憶媒体(一時的な記憶媒体)を有する。メモリ11は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記憶媒体)を有していてもよい。メモリ12についても同様である。
【0011】
コネクタ13は、周辺基板10をメイン基板20に接続するためのコネクタである。つまり、コネクタ13は、メモリ11と、メモリ12と、記憶部14とをメイン基板20に接続する。
【0012】
記憶部14は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記憶媒体)を有する。記憶部14は、メモリマップを記憶する。このメモリマップは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12を含む複数のメモリについてのメモリマップである。記憶部14は、メイン基板20が出力したリードイネーブル信号等に応じて、メイン基板20にメモリマップを転送する。
【0013】
図2は、一実施形態における、メモリマップの図である。メモリマップは、テーブル数を表す情報と、テーブルデータとを含む。このメモリマップは、テーブルデータをメモリごとに含む。すなわち、テーブル数は、周辺基板10のメモリの数を表す。例えば、周辺基板10のメモリの数が2である場合、テーブル数は2である。
【0014】
テーブルデータM11は、テーブルデータM11のフラグ情報と、テーブルデータM11のバス幅情報と、テーブルデータM11のスタートアドレス情報と、テーブルデータM11のエンドアドレス情報とを含む。テーブルデータM11のフラグ情報は、テーブルデータM11の先頭であることを表す情報を含む。また、テーブルデータM11のフラグ情報は、メモリ11を指定する指定情報を含む。指定情報は、例えば、周辺基板10が製造される際に定められ、メモリ11がウエイト時間の測定が必要であるか否かを示すものである。テーブルデータM11のバス幅情報は、メモリ11にアクセスするためのバスのバス幅である。バス幅は、例えば16ビットである。テーブルデータM11のスタートアドレス情報は、メモリ11にアクセスする場合における、メモリ11の先頭のアドレスを表す情報である。テーブルデータM11のエンドアドレス情報は、メモリ11にアクセスする場合における、メモリ11の最終のアドレスを表す情報である。
【0015】
テーブルデータM12は、テーブルデータM12のフラグ情報と、テーブルデータM12のバス幅情報と、テーブルデータM12のスタートアドレス情報と、テーブルデータM12のエンドアドレス情報とを含む。テーブルデータM12のフラグ情報は、テーブルデータM12の先頭であることを表す情報を含む。また、テーブルデータM12のフラグ情報は、メモリ12を指定する指定情報を含む。指定情報は、例えば、周辺基板10が製造される際に定められ、メモリ12がウエイト時間の測定が必要であるか否かを示すものである。テーブルデータM12のバス幅情報は、メモリ12にアクセスするためのバスのバス幅である。テーブルデータM12のスタートアドレス情報は、メモリ12にアクセスする場合における、メモリ12の先頭のアドレスを表す情報である。テーブルデータM12のエンドアドレス情報は、メモリ12にアクセスする場合における、メモリ12の最終のアドレスを表す情報である。
【0016】
メイン基板20は、コネクタ21と、切替部22と、メモリ23と、処理部24、提示部25とを備える。コネクタ21は、周辺基板10をメイン基板20に接続するためのコネクタである。
【0017】
切替部22は、処理部24の動作モードを指定する。切替部22は、例えば、DIP(Dual In-line Package)スイッチである。切替部22は、オペレータによる操作に応じて、処理部24の動作モードを切り替えるための信号を出力する。動作モードは、例えば、通常モードと、第1のモードであるウエイト時間測定モードと、第2のモードである診断モードとがある。
【0018】
メモリ23は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記憶媒体)を有する。メモリ23は、例えば、RAMやレジスタなどの揮発性の記憶媒体(一時的な記憶媒体)を有していてもよい。メモリ23は、周辺基板10のメモリ11やメモリ12に記憶されているデータを、処理部24による制御に基づいて一時的に記憶してもよい。
【0019】
処理部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、メモリ23に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、処理部24は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
【0020】
処理部24は、指定情報読み出し部24aと、試行部24bと、ウエイト時間測定部24cと、チップセレクトピンCS0と、チップセレクトピンCS1とを備える。処理部24のチップセレクトピンCS0は、周辺基板10のメモリ11に接続される。処理部24は、メモリ11にアクセスする場合、チップセレクトピンCS0の出力電圧を変更することにより、メモリ11を選択することができる。処理部24は、メモリ11にデータを書き込む場合、アドレス信号と、データ信号と、チップセレクト信号と、ライトイネーブル信号とを、メモリ11に出力する。処理部24は、メモリ11からデータを読み出す場合、アドレス信号と、チップセレクト信号と、リードイネーブル信号とを、メモリ11に出力する。
【0021】
処理部24のチップセレクトピンCS1は、周辺基板10のメモリ12に接続される。処理部24は、メモリ12にアクセスする場合、チップセレクトピンCS1の出力電圧を変更することにより、メモリ12を選択することができる。処理部24は、メモリ12にデータを書き込む場合、アドレス信号と、データ信号と、チップセレクト信号と、ライトイネーブル信号とを、メモリ12に出力する。処理部24は、メモリ12からデータを読み出す場合、アドレス信号と、チップセレクト信号と、リードイネーブル信号とを、メモリ12に出力する。
【0022】
処理部24は、リセットされて通常モードで起動した場合、周辺基板10に接続された状態で、予め定められた処理を実行する。この予め定められた処理は、どのような処理でもよく、特定の処理に限定されない。この予め定められた処理は、例えば、画像処理等の所定の情報処理である。この予め定められた処理は、処理装置1が改札機に組み込まれている場合、例えば、電子マネー等のデータに基づく処理である。
【0023】
指定情報読み出し部24aは、リセットされて第1のモードであるウエイト時間測定モードで起動した場合、メモリマップを記憶部14から取得し、メモリ23に記憶する。その後、試行部24bは、メモリ23に記憶されたメモリマップに含まれている指定情報を参照する。試行部24bは、周辺基板10の複数のメモリから、指定情報により指定されたメモリを選択する。すなわち、試行部24bは、指定情報によりウエイト時間の測定が必要であると指定されているメモリを選択する。ウエイト時間測定部24cは、選択したメモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を、周辺基板10がメイン基板20に接続された状態で測定する。
【0024】
ウエイト時間測定部24cは、データが正しく読み出されたか否かを判定する。つまり、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと、読み出したデータとが一致するか否かを判定する。ウエイト時間測定部24cは、データが正しく読み出された場合における測定したウエイト時間を、提示部25に提示させる。
【0025】
試行部24bは、データが正しく読み出されなかった場合、ウエイト時間を長くして、再度データの書き込みと読み出しを実行する。ウエイト時間測定部24cは、再度の一致チェックを実行する。ウエイト時間測定部24cは、ウエイト時間を最も長い時間に設定しても正しく読み出せなかったときは、ウエイト時間に基づくエラー情報を、提示部25に提示させる。
【0026】
指定情報読み出し部24aは、リセットされて第2のモードである診断モードで起動した場合、メモリマップを記憶部14から取得する。試行部24bは、診断モードで起動した場合、指定情報を参照しない。ウエイト時間測定部24cは、周辺基板10の全てのメモリにアクセスが可能であるか否かを、周辺基板10がメイン基板20に接続された状態で、周辺基板10の全てのメモリについて診断する。
【0027】
試行部24bは、選択したメモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、周辺基板10の全てのメモリに、予め定められたデータを書き込む。試行部24bは、選択したメモリのアドレスごとに異なるデータを書き込んでもよい。その後、試行部24bは、周辺基板10の複数のメモリから選択したメモリから、データを読み出す。
【0028】
ウエイト時間測定部24cは、データが正しく読み出されたか否かを判定する。つまり、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと、読み出したデータとが一致するか否かを判定する。ウエイト時間測定部24cは、データが正しく読み出された場合における、ウエイト時間に基づく情報を提示部25に提示させる。試行部24bは、データが正しく読み出されなかった場合、ウエイト時間を長くして、再度データの書き込みと読み出しを実行する。ウエイト時間測定部24cは、再度の一致チェックを実行する。ウエイト時間測定部24cは、ウエイト時間をもっとも長い時間に設定しても正しく読み出せなかったときは、ウエイト時間に基づくエラー情報を、提示部25に提示させる。
【0029】
提示部25は、データがウエイト時間測定部24cによって正しく読み出された場合における、バスのウエイト時間を提示する。提示部25は、ウエイト時間に基づくエラー情報を提示してもよい。このエラー情報は、周辺基板10のメモリ11又はメモリ12に試行部24bがアクセスできなかったことを表す情報である。提示部25は、例えば、7セグメントLED(Light Emitting Diode)である。提示部25は、例えば、液晶画面を有していてもよい。
【0030】
処理装置1の動作を説明する。
図3は、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出しのウエイト時間とを個別に設定する場合における、ウエイト時間測定モードを表すフローチャートである。すなわち、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出しのウエイト時間とを、処理部24の仕様として個別に設定できる場合、試行部24bは、切替部22によって指定された第1のモードであるウエイト時間測定モードに基づく処理として、図3に表す処理を実行する。
【0031】
試行部24bは、第1のモードであるウエイト時間測定モードで起動する(ステップS101)。
指定情報読み出し部24aは、メモリマップ情報を、周辺基板10の記憶部14から受信する(ステップS102)。
試行部24bは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12とのうち、フラグ情報に含まれる指定情報により指定されたメモリについて、書き込み処理時のウエイト時間を最短にする(ステップS103)。最短のウエイト時間は、処理部24、バスやメモリの仕様として予め定められる。試行部24bは、指定されたメモリの特定のアドレスについてのみ、書き込み処理時のウエイト時間を最短にしてもよい。
【0032】
試行部24bは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12とのうち、フラグ情報に含まれる指定情報により指定されたメモリについて、読み出し処理時のウエイト時間を最長にする(ステップS104)。最長のウエイト時間は、処理部24、バスやメモリの仕様として予め定められる。
試行部24bは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12とのうち、指定されたメモリから選択したメモリの所定のアドレスに、データを書き込む。この所定のアドレスは、どのアドレスでもよく、特定のアドレスに限定されない。次に、試行部24bは、書き込んだデータを読み出す(ステップS105)。
【0033】
ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータが正しく読み出されたか否かを判定する。すなわち、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと、読み出したデータとが一致しているか否かを判定する(ステップS106)。
【0034】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致していない場合(ステップS106:NO)、試行部24bは、書き込み処理時のウエイト時間を、所定時間だけ長くする(ステップS107)。この所定時間(時間の刻み幅)は、処理部24の仕様として予め定められる。この所定時間は、例えば、クロックの周期の整数倍で表現される。試行部24bは、ステップS105に処理を戻す。
【0035】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致している場合(ステップS106:YES)、ウエイト時間測定部24cは、そのときのウエイト時間を、書き込み処理時のウエイト時間と決定する(ステップS108)。
試行部24bは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12とのうち、指定されたメモリについて、読み出し処理時のウエイト時間を最短にする(ステップS109)。
【0036】
試行部24bは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12とのうち、指定されたメモリから選択したメモリの所定のアドレスに、データを書き込む。試行部24bは、選択したメモリから、書き込んだデータを読み出す(ステップS110)。
ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータが正しく読み出されたか否かを判定する。すなわち、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと、読み出したデータとが一致しているか否かを判定する(ステップS111)。
【0037】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致していない場合(ステップS110:NO)、試行部24bは、読み出し処理時のウエイト時間を、所定時間だけ長くする(ステップS112)。この所定時間(時間の刻み幅)は、処理部24の仕様として予め定められる。この所定時間は、例えば、クロックの周期の整数倍で表現される。試行部24bは、ステップS110に処理を戻す。
【0038】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致している場合(ステップS111:YES)、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと読み出したデータとが一致したときのウエイト時間を、読み出し処理時のウエイト時間と決定する(ステップS113)。
【0039】
ウエイト時間測定部24cは、決定した書き込み処理時と読み出し処理時のウエイト時間を測定した結果を、提示部25に提示させる。提示部25は、ウエイト時間測定部24cによって測定されたウエイト時間を提示する(ステップS114)。
ウエイト時間測定部24cは、指定情報により指定された全てのメモリについてウエイト時間の測定が完了したか否かを判定する(ステップS113)。指定されたメモリのうち測定が完了していないメモリが存在する場合、すなわち、測定されていないメモリが残っている場合(ステップS113:NO)、ウエイト時間測定部24cは、ステップS104に処理を戻す。
指定された全てのメモリについて測定結果を提示した場合(ステップS113:YES)、試行部24bは、図3に表す処理を終了する。
【0040】
図4は、書き込みの処理時ウエイト時間と、読み出し処理時のウエイト時間とを一体で設定する場合における、ウエイト時間測定モードを表すフローチャートである。書き込みの処理時ウエイト時間と、読み出しのウエイト時間とを、処理部24の仕様として個別には設定できない場合、試行部24bは、切替部22によって指定されたウエイト時間測定モードに基づく処理として、図4に表す処理を実行する。
【0041】
ステップS201の処理は、図3に表されたステップS101の処理と同様である。
ステップS202の処理は、図3に表されたステップS102の処理と同様である。
試行部24bは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12とのうち、指定されたメモリについて、書き込み処理時及び読み出し処理時のウエイト時間を最短にする(ステップS203)。
ステップS204の処理は、図3に表されたステップS105の処理と同様である。
ステップS205の処理は、図3に表されたステップS106の処理と同様である。
【0042】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致していない場合(ステップS205:NO)、試行部24bは、書き込み処理時及び読み出し処理時のウエイト時間を、所定時間だけ長くする(ステップS206)。この所定時間(時間の刻み幅)は、処理部24の仕様として予め定められる。この所定時間は、例えば、クロックの周期の整数倍で表現される。試行部24bは、ステップS204に処理を戻す。
【0043】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致している場合(ステップS205:YES)、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと読み出したデータとが一致したときのウエイト時間を、書き込み処理時及び読み出し処理時のウエイト時間と決定する(ステップS207)。
【0044】
ウエイト時間測定部24cは、決定した書き込み処理時と読み出し処理時のウエイト時間を測定した結果を、提示部25に提示させる。提示部25は、ウエイト時間測定部24cによって測定されたウエイト時間を提示する(ステップS208)。
【0045】
ウエイト時間測定部24cは、指定された全てのメモリについて測定結果を提示部25が提示したか否かを判定する(ステップS209)。指定されたメモリのうち測定結果を提示していないメモリが存在する場合、すなわち、測定されていないメモリが残っている場合(ステップS209:NO)、試行部24bは、ステップS204に処理を戻す。
指定された全てのメモリについて測定結果を提示した場合(ステップS209:YES)、試行部24bは、図4に表す処理を終了する。
【0046】
図5は、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出し処理時のウエイト時間とを個別に設定する場合における、診断モードを表すフローチャートである。書き込み処理時のウエイト時間と、読み出しのウエイト時間とを、処理部24の仕様として個別に設定できる場合、試行部24bは、切替部22によって指定された診断モードに基づく処理として、図5に表す処理を実行する。
【0047】
試行部24bは、診断モードで起動し、メイン基板20のメモリ23にデータをコピーする(ステップS301)。
指定情報読み出し部24aは、メモリマップ情報を、周辺基板10の記憶部14から受信する(ステップS202)。
試行部24bは、周辺基板10の全てのメモリについて、書き込み処理時のウエイト時間を最短にする(ステップS303)。
【0048】
試行部24bは、周辺基板10の全てのメモリについて、読み出し処理時のウエイト時間を最長にする(ステップS304)。
試行部24bは、周辺基板10の全てのメモリの所定のアドレスに、データを書き込む。試行部24bは、周辺基板10の全てのメモリから、書き込んだデータを読み出す(ステップS305)。
【0049】
ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータが正しく読み出されたか否かを判定する。すなわち、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと、読み出したデータとが一致しているか否かを判定する(ステップS306)。
【0050】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致していない場合(ステップS306:NO)、試行部24bは、書き込み処理時のウエイト時間を、所定時間だけ長くする(ステップS307)。この所定時間(時間の刻み幅)は、処理部24の仕様として予め定められる。この所定時間は、例えば、クロックの周期の整数倍で表現される。試行部24bは、ステップS305に処理を戻す。
【0051】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致している場合(ステップS306:YES)、ウエイト時間測定部24cは、そのときのウエイト時間を、書き込み処理時のウエイト時間と決定する(ステップS308)。
試行部24bは、周辺基板10の全てのメモリについて、読み出し処理時のウエイト時間を最短にする(ステップS309)。
【0052】
試行部24bは、周辺基板10のメモリ11とメモリ12とのうち、指定されたメモリから選択したメモリの所定のアドレスに、データを書き込む。試行部24bは、選択したメモリから、書き込んだデータを読み出す(ステップS310)。
ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータが正しく読み出されたか否かを判定する。すなわち、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと、読み出したデータとが一致しているか否かを判定する(ステップS311)。
【0053】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致していない場合(ステップS311:NO)、試行部24bは、読み出し処理時のウエイト時間を、所定時間だけ長くする(ステップS312)。この所定時間(時間の刻み幅)は、処理部24の仕様として予め定められる。この所定時間は、例えば、クロックの周期の整数倍で表現される。試行部24bは、ステップS310に処理を戻す。
【0054】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致している場合(ステップS311:YES)、ウエイト時間測定部24cは、そのときのウエイト時間を、読み出し処理時のウエイト時間と決定する(ステップS313)。
【0055】
ウエイト時間測定部24cは、ウエイト時間を測定した結果を、提示部25に提示させる。提示部25は、ウエイト時間測定部24cによって測定されたウエイト時間を提示する(ステップS314)。
ウエイト時間測定部24cは、周辺基板10の全てのメモリについて測定結果を提示したか否かを判定する(ステップS315)。
【0056】
指定された全てのメモリについて測定結果を提示した場合(ステップS315:YES)、ウエイト時間測定部24cは、ステップS304からステップS311までの処理を実行した回数が所定回数以内であるか否かを判定する(ステップS316)。この所定回数は、例えば、3回である。なお、ウエイト時間測定部24cは、所定回数以内であるか否かを判定するのではなく、ステップS304からステップS315までの処理を実行した回数が所定回数以上であるか否かを判定してもよい。
【0057】
ステップS304からステップS315までの処理を実行した回数が所定回数以内であると判定された場合(ステップS316:YES)、試行部24bは、メイン基板20のメモリのデータを、周辺基板10のメモリに書き戻す(ステップS317)。試行部24bは、図5に表す処理を終了する。
【0058】
ステップS304からステップS315までの処理を実行した回数が所定回数以内でないと判定された場合(ステップS316:NO)、ウエイト時間測定部24cは、エラー情報を提示部25に表示させる(ステップS316)。試行部24bは、図5に表す処理を終了する。
【0059】
指定されたメモリのうち測定結果を提示していないメモリが存在する場合、すなわち、測定されていないメモリが残っている場合(ステップS315:NO)、試行部24bは、ステップS304に処理を戻す。
【0060】
図6は、書き込み処理時のウエイト時間と、読み出し処理時のウエイト時間とを一体で設定する場合における、診断モードを表すフローチャートである。書き込み処理時のウエイト時間と、読み出しのウエイト時間とを、処理部24の仕様として個別には設定できない場合、試行部24bは、切替部22によって指定された診断モードに基づく処理として、図6に表す処理を実行する。
【0061】
ステップS401の処理は、図5に表されたステップS301の処理と同様である。
ステップS402の処理は、図5に表されたステップS302の処理と同様である。
試行部24bは、周辺基板10の全てのメモリについて、書き込み処理時及び読み出し処理時のウエイト時間を最短にする(ステップS403)。
ステップS404の処理は、図5に表されたステップS305の処理と同様である。
ステップS405の処理は、図5に表されたステップS306の処理と同様である。
【0062】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致していない場合(ステップS405:NO)、試行部24bは、書き込み処理時及び読み出し処理時のウエイト時間を、所定時間だけ長くする(ステップS406)。この所定時間(時間の刻み幅)は、処理部24の仕様として予め定められる。この所定時間は、例えば、クロックの周期の整数倍で表現される。試行部24bは、ステップS404に処理を戻す。
【0063】
書き込んだデータと、読み出したデータとが一致している場合(ステップS405:YES)、ウエイト時間測定部24cは、書き込んだデータと読み出したデータとが一致したときのウエイト時間を、書き込み処理時及び読み出し処理時のウエイト時間と決定する(ステップS407)。
【0064】
ウエイト時間測定部24cは、決定した書き込み処理時と読み出し処理時のウエイト時間を測定した結果を、提示部25に提示させる。提示部25は、ウエイト時間測定部24cによって測定されたウエイト時間を提示する(ステップS408)。
【0065】
ウエイト時間測定部24cは、指定された全てのメモリについて測定結果を提示部25が提示したか否かを判定する(ステップS409)。指定されたメモリのうち測定結果を提示していないメモリが存在する場合、すなわち、測定されていないメモリが残っている場合(ステップS409:NO)、試行部24bは、ステップS404に処理を戻す。
【0066】
指定された全てのメモリについて測定結果を提示した場合(ステップS409:YES)、ウエイト時間測定部24cは、ステップS404からステップS409までの処理を実行した回数が所定回数以内であるか否かを判定する(ステップS410)。この所定回数は、例えば、3回である。なお、ウエイト時間測定部24cは、所定回数以内であるか否かを判定するのではなく、ステップS404からステップS409までの処理を実行した回数が所定回数以上であるか否かを判定してもよい。
【0067】
ステップS404からステップS409までの処理を実行した回数が所定回数以内であると判定された場合(ステップS410:YES)、試行部24bは、メイン基板20のメモリのデータを、周辺基板10のメモリに書き戻す(ステップS411)。試行部24bは、図6に表す処理を終了する。
【0068】
ステップS404からステップS409までの処理を実行した回数が所定回数以内でないと判定された場合(ステップS410:NO)、ウエイト時間測定部24cは、エラー情報を提示部25に表示させる(ステップS411)。試行部24bは、図6に表す処理を終了する。
【0069】
指定されたメモリのうち測定結果を提示していないメモリが存在する場合、すなわち、測定されていないメモリが残っている場合(ステップS409:NO)、試行部24bは、ステップS404に処理を戻す。
【0070】
以上のように、実施形態の処理装置1は、プロセッサを有するメイン基板20と、複数のメモリを有する周辺基板10とを有する処理装置であって、記憶部14と、指定情報読み出し部24aと、試行部24bと、ウエイト時間測定部24cを備える。記憶部14は、周辺基板10に設けられ、周辺基板10の複数のメモリのうち一部又は全部のメモリを指定する指定情報を記憶する。指定情報読み出し部24aは、メイン基板20に設けられ、周辺基板10から指定情報を読み出す。試行部24bは、メイン基板20に設けられ、指定情報読み出し部24aにより読み出した指定情報を参照する。試行部24bは、指定情報により指定されたメモリを選択する。試行部24bは、メモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、選択したメモリにデータを書き込む。試行部24bは、選択したメモリからデータを読み出す。ウエイト時間測定部24cは、メイン基板20に設けられる。ウエイト時間測定部24cは、試行部24bによって読み出したデータと書き込んだデータとが一致する場合におけるウエイト時間を、指定されたメモリのウエイト時間と決定する。
【0071】
実施形態のウエイト時間測定方法は、プロセッサを有するメイン基板20と複数のメモリを有する周辺基板10とを有する処理装置1におけるウエイト時間測定方法であって、読み出すステップと、決定するステップとを含む。読み出すステップでは、指定情報読み出し部24aは、メイン基板20に設けられ、周辺基板10から指定情報を読み出す。試行部24bは、メイン基板20に設けられ、指定情報読み出し部24aにより読み出した指定情報を参照する。試行部24bは、指定情報により指定されたメモリを選択する。試行部24bは、メモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、選択したメモリにデータを書き込む。試行部24bは、選択したメモリからデータを読み出す。決定するステップでは、ウエイト時間測定部24cは、試行部24bによって読み出したデータと書き込んだデータとが一致する場合におけるウエイト時間を、指定されたメモリのウエイト時間と決定する。
【0072】
この構成によって、試行部24bは、指定情報を参照する。試行部24bは、指定情報により指定されたメモリを選択する。試行部24bは、メモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、選択したメモリにデータを書き込む。試行部24bは、選択したメモリからデータを読み出す。実施形態の処理装置1、及びウエイト時間測定方法は、組み合わされた基板における処理速度を向上させることができる。
【0073】
実施形態の処理装置1、及びウエイト時間測定方法は、複数のメモリに対し、ウエイト時間を設定することが必要なメモリに対してのみ、ウエイト時間を設定することができる。実施形態の処理装置1、及びウエイト時間測定方法は、ウエイト時間を設定するために必要な時間を、短縮することができる。実施形態の処理装置1、及びウエイト時間測定方法は、メモリの不具合を検査する場合、診断モードで起動して、周辺基板10の全てのメモリを検査することができる。
【0074】
実施形態の処理装置1は、以下のように表現できる。
プロセッサを有するメイン基板20と複数のメモリを有する周辺基板10とを有する処理装置1であって、
周辺基板10に設けられ、周辺基板10の複数のメモリうち一部又は全部のメモリを選択するための指定情報を記憶する記憶部14と、
メイン基板20に設けられ、周辺基板10から指定情報を読み出す指定情報読み出し部24aと、
メイン基板20に設けられ、指定情報を参照し、記憶部14により指定されたメモリを選択し、選択したメモリにアクセスすることによって最短のウエイト時間を求める試行部24bと、
メイン基板20に設けられ、試行部24bによって読み出したデータと書き込んだデータとが一致する場合におけるウエイト時間を、指定されたメモリのウエイト時間と決定するウエイト時間測定部24cと、
を備える処理装置。
【0075】
以上述べた少なくともひとつの実施形態の処理装置1によれば、プロセッサを有するメイン基板と複数のメモリを有する周辺基板とを有する処理装置の試行部24bであって、指定情報を参照し、指定情報により指定されたメモリを選択し、メモリにアクセスするためのバスのウエイト時間を変更しながら、選択したメモリにデータを書き込んでから、選択したメモリからデータを読み出す試行部24bを持つことにより、組み合わされた基板における処理速度を向上させることができる。
【0076】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0077】
1…処理装置、10…周辺基板、11…メモリ、12…メモリ、13…コネクタ、14…記憶部、20…メイン基板、21…コネクタ、22…切替部、23…メモリ、24…制御部、24…処理部、24a…指定情報読み出し部、24b…試行部、24c…ウエイト時間測定部、25…提示部、M11…テーブルデータ、M12…テーブルデータ、CS0…チップセレクトピン、CS1…チップセレクトピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6