(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記リアクタンス素子(10)は、前記第1端子(12)及び前記第2端子(14)の間に連結される誘導素子(Lout)と、前記第2端子(14)に連結される出力容量素子(Cout)と、を備える、請求項1に記載のモード切替え型電力サプライ(100)。
前記第1制御信号パス(40)は、前記第1ノード(91)へ連結される第1電力サプライ入力(441)、及び前記リアクタンス素子(10)の前記第1端子(12)へ連結される第2電力サプライ入力(442)、を備え、
前記第1制御信号パス(40)は、前記第1ノード電圧及び前記リアクタンス素子(10)の前記第1端子(12)における前記電圧に依存して、前記第1駆動電圧を決定する、ように構成される、
請求項1に記載のモード切替え型電力サプライ(100)。
前記リアクタンス素子(10)の前記第1端子(12)へ連結される第1端子(28)及び第2ノード(95)へ連結される第2端子(29)を有する第2容量素子(C2)と、
前記第2ノード(95)と前記第4電力サプライレール(94)との間に連結される第2チャージダイオード(D4)であって、前記第4サプライ電圧から前記第2容量素子(C2)をチャージするために構成される当該第2チャージダイオード(D4)と、
を備え、
前記電圧レギュレータ(70)は、前記第2ノード(95)へ連結される第1レギュレータ端子(71)、前記第1ノード(91)へ連結される第2レギュレータ出力(72)、及び前記リアクタンス素子(10)の前記第1端子(12)へ連結される第3レギュレータ端子(73)、を備え、
前記電圧レギュレータ(70)は、前記第2ノード(95)における第2ノード電圧と前記リアクタンス素子(10)の前記第1端子(12)における前記電圧との間の差異に依存して、前記第1ノード電圧を制御する、ように構成される、
請求項1に記載のモード切替え型電力サプライ(100)。
【発明の概要】
【0005】
第1の観点によれば、
モード切替え型電力サプライであって、
リアクタンス素子と;
制御信号生成器と;
遅延検出器と、
調整可能遅延ステージと、
を備え、
上記制御信号生成器は、上記制御信号生成器の第1出力において第1制御信号を生成し、及び上記制御信号生成器の第2出力において第2制御信号を生成するように構成され、
上記制御信号生成器の上記第1出力は、第1制御信号パスの手段により切替えステージの第1入力へと連結され、上記制御信号生成器の上記第2出力は、第2制御信号パスの手段により上記切替えステージの第2入力へと連結され、
上記切替えステージは、第1チャージ時間ピリオドの期間中に、
−上記第1制御信号に応じて、上記リアクタンス素子をチャージするために、上記リアクタンス素子を第1サプライ電圧へと連結し、
−上記第2制御信号に応じて、上記第1サプライ電圧よりも低い第2サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離し、
第1逆チャージ時間ピリオドの期間中に、
−上記第1制御信号に応じて、上記第1サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離し、
−上記第2制御信号に応じて、上記リアクタンス素子を逆チャージするために、上記リアクタンス素子を上記第2サプライ電圧へと連結し、
分離時間ピリオドの期間中に、
−上記第1制御信号に応じて、上記第1サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離し、
−上記第2制御信号に応じて、上記第2サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離する、
ように構成され、
上記第1チャージ時間ピリオド及び上記第1逆チャージ時間ピリオドは、交互に生じ、各々上記分離時間ピリオドの1つによって離隔され、
上記遅延検出器は、上記切替えステージの上記第1入力における上記第1制御信号と上記切替えステージの上記第2入力における上記第2制御信号との間の相対遅延を示す遅延インジケータ信号を生成するように構成され、
上記調整可能遅延ステージは、上記第1信号パス及び上記第2信号パスのうちの一方内にあり、上記遅延インジケータ信号に応じて、上記制御信号生成器の上記第1出力から上記切替えステージの上記第1入力へと通過する上記第1制御信号により経験される第1遅延が、上記制御信号生成器の上記第2出力から上記切替えステージの上記第2入力へと通過する上記第2制御信号により経験される第2遅延と実質的に等しくなるように、調整可能な遅延を制御するように構成される、
モード切替え型電力サプライが提供される。
【0006】
第2の観点によれば、モード切替え型電力サプライを動作させる方法であって、
第1制御信号及び第2制御信号を生成することと、
第1制御信号パスの手段により切替えステージへと上記第1制御信号を伝達し、及び第2制御信号パスの手段により上記切替えステージへと上記第2制御信号を伝達することと、
第1チャージ時間ピリオドの期間中に、
上記第1制御信号に応じて、リアクタンス素子を第1サプライ電圧へと連結し、及び、上記第2制御信号に応じて、上記第1サプライ電圧よりも低い第2サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離する、
ことにより上記リアクタンス素子をチャージし、
第1逆チャージ時間ピリオドの期間中に、
上記第1制御信号に応じて、上記第1サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離し、及び、上記第2制御信号に応じて、上記リアクタンス素子を上記第2サプライ電圧へと連結する、
ことにより上記リアクタンス素子を逆チャージし、
分離時間ピリオドの期間中に、
上記第1制御信号に応じて、上記第1サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離し、及び、上記第2制御信号に応じて、上記第2サプライ電圧から上記リアクタンス素子を分離する、
ために上記切替えステージを活用することと、
上記第1チャージ時間ピリオド及び上記第1逆チャージ時間ピリオドは、交互に生じ、各々上記分離時間ピリオドの1つによって離隔されることと、
上記切替えステージにおいて、上記第1制御信号と上記第2制御信号との間の相対遅延を示す遅延インジケータ信号を生成することと、
上記遅延インジケータ信号に応じて、上記第1制御信号パスにおいて上記第1制御信号により経験される第1遅延が、上記第2制御信号パスにおいて上記第2制御信号により経験される第2遅延と実質的に等しくなるように、上記第1信号パス及び上記第2信号パスのうちの一方における調整可能な遅延を制御することと、
を含む方法が提供される。
【0007】
上記第1制御信号パスにおいて上記第1制御信号により経験される第1遅延が、上記第2制御信号パスにおいて上記第2制御信号により経験される第2遅延と実質的に等しくなるように、調整可能な上記遅延を制御することは、デッドタイムに相当する上記分離時間ピリオドを短くかつ均等の時間長にすることを可能とし、それにより、電力効率を高めることができ、高い線形性を可能とする。高い線形性は、モード切替え型電力サプライを採用する無線通信デバイスが高いスペクトル純度を有することを可能とする。
【0008】
上記リアクタンス素子は、上記リアクタンス素子をチャージし及び逆チャージするための第1端子と、出力電圧のための第2端子と、上記第1端子及び上記第2端子の間に連結される誘導素子と、上記第2端子に連結される出力容量素子と、を備える。この構成は、出力容量素子が第1端子及び誘導素子を介してチャージされ及び逆チャージされることを可能とし、出力電圧を第2端子において提供することを可能とする。
【0009】
上記切替えステージは、
−上記リアクタンス素子の第1端子と上記第1サプライ電圧にあたる第1電力サプライレールとの間に連結される第1nチャネルトランジスタであって、上記切替えステージの上記第1入力へ連結される第1ゲートを有する当該第1nチャネルトランジスタと、
−上記リアクタンス素子の上記第1端子と上記第2サプライ電圧にあたる第2電力サプライレールとの間に連結される第2nチャネルトランジスタであって、上記切替えステージの上記第2入力へ連結される第2ゲートを有する当該第2nチャネルトランジスタと、
を備え、
上記第1nチャネルトランジスタは、上記第1制御信号に応じて、上記第1チャージ時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第1サプライ電圧にあたる第1電力サプライレールへと連結し、上記第1逆チャージ時間ピリオド及び上記分離時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第1電力サプライレールから分離する、ように構成されてよく、
上記第2nチャネルトランジスタは、上記第2制御信号に応じて、上記第1チャージ時間ピリオド及び上記分離時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第2サプライ電圧にあたる第2電力サプライレールから分離し、上記第1逆チャージ時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第2電力サプライレールへと連結する、ように構成されてよく、
上記第1制御信号パスは、上記第1チャージ時間ピリオドの期間中には、上記第1サプライ電圧よりも高い第1駆動電圧で、上記切替えステージの上記第1入力へ、上記第1制御信号を伝達する、ように構成されてよい。
【0010】
同様に、上記方法は、
上記切替えステージに、上記リアクタンス素子の第1端子と上記第1サプライ電圧にあたる第1電力サプライレールとの間に連結される第1nチャネルトランジスタであって、上記第1制御信号パスからの上記第1制御信号を受信するために構成される第1ゲートを有する当該第1nチャネルトランジスタ、を設けることと、
上記切替えステージに、上記リアクタンス素子の上記第1端子と上記第2サプライ電圧にあたる第2電力サプライレールとの間に連結される第2nチャネルトランジスタであって、上記第2制御信号パスからの上記第2制御信号を受信するために構成される第2ゲートを有する当該第2nチャネルトランジスタ、を設けることと、
上記第1nチャネルトランジスタを活用して、上記第1制御信号に応じて、上記第1チャージ時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第1サプライ電圧にあたる第1電力サプライレールへと連結し、上記第1逆チャージ時間ピリオド及び上記分離時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第1電力サプライレールから分離することと、
上記第2nチャネルトランジスタを活用して、上記第2制御信号に応じて、上記第1チャージ時間ピリオド及び上記分離時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第2サプライ電圧にあたる第2電力サプライレールから分離し、上記第1逆チャージ時間ピリオドの期間中には、上記リアクタンス素子の上記第1端子を上記第2電力サプライレールへと連結することと、
上記第1チャージ時間ピリオドの期間中には、上記第1サプライ電圧よりも高い第1駆動電圧で、上記第1nチャネルトランジスタの上記ゲートへと上記第1制御信号を伝達することと、
を含んでもよい。
【0011】
上記第1サプライ電圧よりも高い上記第1駆動電圧の使用は、第1トランジスタをnチャネルトランジスタとすることを可能とし、それにより、pチャネルトランジスタに対して改善された性能を可能とする。特に、nチャネルトランジスタは、同じ利得を有するpチャネルトランジスタよりも小型とすることができ、これはより低い抵抗をもたらし、よって、より高い効率性及びより低い寄生容量をももたらし、ひいてはより低い駆動電力及びより低い出力容量をももたらすことで、効率性を改善することができる。
【0012】
上記モード切替え型電力サプライは、
上記リアクタンス素子の上記第1端子へ連結される第1端子及び第1ノードへ連結される第2端子を有する第1容量素子と、
上記第1ノードと上記第2サプライ電圧よりも高い第3サプライ電圧にあたる第3電力サプライレールとの間に連結される第1チャージダイオードであって、上記第3サプライ電圧から上記第1容量素子をチャージするために構成される当該第1チャージダイオードと、
を備えてよく、
上記第1制御信号パスは、上記第1ノードへ連結され、上記第1ノードにおける第1ノード電圧と上記リアクタンス素子の上記第1端子における電圧との間の差異に依存して、上記第1駆動電圧を決定する、ように構成される。
【0013】
同様に、上記方法は、
上記リアクタンス素子の上記第1端子へ連結される第1端子及び第1ノードへ連結される第2端子を有する第1容量素子を設けることと、
上記第1ノードと上記第2サプライ電圧よりも高い第3サプライ電圧にあたる第3電力サプライレールとの間に連結される第1チャージダイオードを設けることと、
上記第3サプライ電圧から上記第1容量素子をチャージすることと、
上記第1ノードにおける第1ノード電圧と上記リアクタンス素子の上記第1端子における電圧との間の差異に依存して、上記第1駆動電圧を決定することと、
を含んでよい。
【0014】
この特徴は、変調された電力を伝達するためにモード切替え型電力サプライが採用される場合に生じ得るような、リアクタンス素子の第1端子の電圧におけるばらつきに関わらず、上記第1駆動電圧を決定することを可能にする。
【0015】
上記第1制御信号パスは、上記第1ノードへ連結される第1電力サプライ入力、及び上記リアクタンス素子の上記第1端子へ連結される第2電力サプライ入力、を備えてよく、上記第1制御信号パスは、上記第1ノード電圧及び上記リアクタンス素子の上記第1端子における上記電圧に依存して、上記第1駆動電圧を決定する、ように構成される。
【0016】
同様に、上記方法は、上記第1ノードへ連結される第1電力サプライ入力、及び上記リアクタンス素子の上記第1端子へ連結される第2電力サプライ入力、を上記第1制御信号パスへ設けること、を含んでよく、上記第1制御信号パスは、上記第1ノード電圧及び上記リアクタンス素子の上記第1端子における上記電圧に依存して、上記第1駆動電圧を決定する、ように構成される。
【0017】
この特徴は、変調された電力を伝達するためにモード切替え型電力サプライが採用される場合に生じ得るような、リアクタンス素子の第1端子の電圧におけるばらつきに関わらず、上記第1制御信号パスが上記第1駆動電圧を決定することを可能にする。
【0018】
上記モード切替え型電力サプライは、上記第1ノード及び上記第3サプライ電圧よりも高い第4サプライ電圧にあたる第4電力サプライレールへ連結される電圧レギュレータ、を備えてよく、上記電圧レギュレータは、上記第4サプライ電圧に依存して、上記第1ノード電圧を制御する、ように構成されてよい。
【0019】
同様に、上記方法は、上記第3サプライ電圧よりも高い第4サプライ電圧に依存して、上記第1ノード電圧を制御する、ように構成される電圧レギュレータを活用すること、を含んでよい。
【0020】
この特徴は、変調された電力を伝達するためにモード切替え型電力サプライが採用される場合に生じ得るような、リアクタンス素子の第1端子の電圧がばらつくケースでの、改善された性能を可能とすることができる。
【0021】
上記モード切替え型電力サプライは、
上記リアクタンス素子の上記第1端子へ連結される第1端子及び第2ノードへ連結される第2端子を有する第2容量素子と、
上記第2ノードと上記第4電力サプライレールとの間に連結される第2チャージダイオードであって、上記第4サプライ電圧から上記第2容量素子をチャージするために構成される当該第2チャージダイオードと、
を備えてよく、
上記電圧レギュレータは、上記第2ノードへ連結される第1レギュレータ端子、上記第1ノードへ連結される第2レギュレータ出力、及び上記リアクタンス素子の上記第1端子へ連結される第3レギュレータ端子、を備えてよく、上記電圧レギュレータは、上記第2ノードにおける第2ノード電圧と上記リアクタンス素子の上記第1端子における上記電圧との間の差異に依存して、上記第1ノード電圧を制御する、ように構成されてよい。
【0022】
同様に、上記方法は、
上記リアクタンス素子の上記第1端子へ連結される第1端子及び第2ノードへ連結される第2端子を有する第2容量素子を設けることと、
上記第2ノードと上記第4電力サプライレールとの間に連結される第2チャージダイオードを設けることと、
上記第4サプライ電圧から上記第2容量素子をチャージすることと、
上記電圧レギュレータを活用して、上記第2ノードにおける第2ノード電圧と上記リアクタンス素子の上記第1端子における上記電圧との間の差異に依存して、上記第1ノード電圧を制御することと、
を含んでよい。
【0023】
この特徴は、変調された電力を伝達するためにモード切替え型電力サプライが採用される場合に生じ得るような、リアクタンス素子の第1端子の電圧がばらつくケースでの、改善された性能を可能とすることができ、特に改善された電力効率を可能とすることができる。
【0024】
上記遅延検出器は、チャージ制御回路へ連結される遅延検出容量素子を備えてよく、
上記チャージ制御回路は、上記第1遅延に依存する時間長の第2チャージ時間ピリオドの期間中の上記遅延検出容量素子のチャージと、上記第2遅延に依存する時間長の第2逆チャージ時間ピリオドの期間中の上記遅延検出容量素子の逆チャージとを交互に行うように構成され、上記遅延インジケータ信号は、上記遅延検出容量素子(Cd)をまたぐ電圧に依存してよい。
【0025】
同様に、上記方法において、上記遅延インジケータ信号の生成は、上記第1遅延に依存する時間長の第2チャージ時間ピリオドの期間中の遅延検出容量素子のチャージと、上記第2遅延に依存する時間長の第2逆チャージ時間ピリオドの期間中の上記遅延検出容量素子の逆チャージとを交互に行うこと、を含んでよく、上記遅延インジケータ信号は、上記遅延検出容量素子をまたぐ電圧に依存してよい。
【0026】
この特徴は、複雑度の低いやり方で上記遅延インジケータ信号を生成することを可能とする。
【0027】
第1の好適な実施形態において、上記チャージ制御回路は、
上記制御信号生成器の上記第1出力における上記第1制御信号と上記切替えステージの上記第1入力における上記第1制御信号との間の時間差に依存して、上記第2チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定する、ように構成される第1比較回路と、
上記制御信号生成器の上記第2出力における上記第2制御信号と上記切替えステージの上記第2入力における上記第2制御信号との間の時間差に依存して、上記第2逆チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定する、ように構成される第2比較回路と、
を備えてよい。
【0028】
同様に、第1の好適な実施形態において、上記方法は、
生成された際の上記第1制御信号と上記切替えステージへと伝達された際の上記第1制御信号との間の時間差に依存して、上記第2チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定することと、
生成された際の上記第2制御信号と上記切替えステージへと伝達された際の上記第2制御信号との間の時間差に依存して、上記第2逆チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定することと、
を含んでよい。
【0029】
これら好適な第1の実施形態は、複雑度の低いやり方で上記遅延インジケータ信号を生成することを可能とする。
【0030】
第2の好適な実施形態において、上記チャージ制御回路は、
第3ノードへ連結される第3nチャネルトランジスタと、上記第3ノードへ連結される第4nチャネルトランジスタと、を備えてよく、上記チャージ制御回路は、上記切替えステージの上記第1入力において、上記第1制御信号に応じて、上記第3nチャネルトランジスタを切替え、及び上記切替えステージの上記第2入力において、上記第2制御信号に応じて、上記第4nチャネルトランジスタを切替えることにより、上記第3ノードにおいてシャドウ信号を生成する、ように構成され、上記チャージ制御回路は、
上記制御信号生成器の上記第1出力における上記第1制御信号と上記シャドウ信号との間の時間差に依存して、上記第2チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定する、ように構成される第1比較回路と、
上記制御信号生成器の上記第2出力における上記第2制御信号と上記シャドウ信号との間の時間差に依存して、上記第2逆チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定する、ように構成される第2比較回路と、
を備えてよい。
【0031】
同様に、第2の好適な実施形態において、上記方法は、
第3ノードへ連結される第3nチャネルトランジスタと、上記第3ノードへ連結される第4nチャネルトランジスタと、を設けることと、
上記第1制御信号の生成に応じて、上記第3nチャネルトランジスタを切替え、及び上記第2制御信号の生成に応じて、上記第4nチャネルトランジスタを切替えることにより、上記第3ノードにおいてシャドウ信号を生成することと、
生成された際の上記第1制御信号と上記シャドウ信号との間の時間差に依存して、上記第2チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定することと、
生成された際の上記第2制御信号と上記シャドウ信号との間の時間差に依存して、上記第2逆チャージ時間ピリオドの上記時間長を決定することと、
を含んでよい。
【0032】
これら第2の好適な実施形態は、特に、変調された電力を伝達するためにモード切替え型電力サプライが採用される場合に、遅延インジケータ信号を改善された精度で決定することを可能とし、それにより、分離時間ピリオドを短くすることができ、改善された電力効率がもたらされる。
【0033】
上記第1比較回路は、論理ANDゲートであってもよい。同様に、上記第2比較回路は、論理ANDゲートであってもよい。この特徴は、複雑度の低い実装を可能とする。
【0034】
上記第1の観点に係るモード切替え型電力サプライを備える、例えばエンベロープ追跡増幅器などの増幅器もまた提供される。当該増幅器を備える無線通信デバイスも提供される。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1を参照すると、モード切替型電力サプライ100は、リアクタンス素子10を備え、リアクタンス素子10は、第1端子12、第2端子14、リアクタンス素子10の第2端子14へ連結される出力容量素子Cout、及びリアクタンス素子10の第1端子12と第2端子14との間に連結される誘導素子Loutを有する。制御信号生成器30は、制御信号生成器30の第1出力31において伝達する第1制御信号S1、及び制御信号生成器30の第2出力32において伝達する第2制御信号S2を生成する。切替えステージ20は、第1制御信号S1のための第1入力21、第2制御信号S2のための第2入力22、及びリアクタンス素子10の第1端子12へ連結される端子23を有する。
【0038】
制御信号生成器30の第1出力31は、第1制御信号S1を切替えステージ20へと運ぶための第1制御信号パス40の手段により、切替えステージ20の第1入力21へ連結され、制御信号生成器30の第2出力32は、第2制御信号S2を切替えステージ20へと運ぶための第2制御信号パス50の手段により、切替えステージ20の第2入力へ連結される。より具体的には、制御信号生成器30の第1出力31は、第1制御信号パス40の入力41へ連結され、第1制御信号パス40の出力42は、切替えステージ20の第1入力21へと連結される。対応する形で、制御信号生成器30の第2出力32は、第2制御信号パス50の入力51へ連結され、第2制御信号パス50の出力52は、切替えステージ20の第2入力21へと連結される。
【0039】
図2を参照すると、波形a)は、制御信号生成器30の第1出力32における第1制御信号S1の波形であり、波形b)は、制御信号生成器30の第2出力33における第2制御信号S2の波形である。第1制御信号S1は、第1パルス時間長T1を有する第1パルスP1を有し、第2制御信号S2は、第2パルス時間長T2を有する第2パルスP2を有する。第1制御信号S1及び第2制御信号S2は、共通かつ一定のパルス反復レートを有して周期的であり、即ち、パルス周波数F及び共通ピリオド1/Fである。第1制御信号S1及び第2制御信号S2は、従って、第1パルスP1の各々の始点の間で一定の時間、及び第2パルスP2の各々の始点の間で一定の時間を有する。第1パルスP1は、第2パルスP2と時間的には重ならず、各第1パルスは2つの連続する第2パルスP2の間のギャップにおいて生じ、各第2パルスP2は、2つの連続する第1パルスP1の間のギャップにおいて生じる。各第1パルスP1の終点と次の第2パルスP2の始点との間、及び各第2パルスP2の終点と次の第1パルスの始点との間には、インターバルT3が存在する。インターバルT3は、一定の時間長を有する。しかしながら、制御信号生成器30は、制御信号生成器30の入力33における入力信号Venvに依存して、第1パルス時間長T1及び第2パルス時間長T2を制御する、ように構成される。入力信号Venvが増加すると、第1パルス時間長T1は増加し及び第2パルス時間長は減少し、それにより、インターバルT3及びパルス周波数Fが一定に維持され、入力信号Venvが減少すると、第1パルス時間長T1は減少し及び第2パルス時間長は増加し、やはりインターバルT3及びパルス周波数Fが一定に維持される。
【0040】
再び
図1を参照すると、切替えステージ20は、リアクタンス素子10の第1端子12と第1サプライ電圧V1にあたる第1電力サプライレール90との間に連結された第1トランジスタQ1を含む。第1トランジスタQ1は、切替えステージ20の第1入力21へ連結された第1ゲート24を有する。第1トランジスタQ1は、第1制御信号S1に応じて、第1パルス時間長T1にわたって導電状態をとり、それよりリアクタンス素子10の第1端子12を第1電力サプライレール90へと連結し、その期間中に出力誘導素子Loutを介して出力容量素子Coutがチャージされ、及び、共通的なピリオド1/Fの残りにわたって非導電状態をとり、それによりリアクタンス素子10の第1端子12を第1電力サプライレール90から分離する。第1パルス時間長T1は、従って、第1チャージ時間ピリオドである。切替えステージ20は、リアクタンス素子10の第1端子12と第1サプライ電圧V1よりも低い第2サプライ電圧V2にあたる第2電力サプライレール92との間に連結された第2トランジスタQ2を含み、第2サプライ電圧V2は、
図1において接地として示されている。第2トランジスタQ2は、切替えステージ20の第2入力22へ連結された第2ゲート25を有する。第2トランジスタQ2は、第2制御信号S2に応じて、第2パルス時間長T2にわたって導電状態をとり、それよりリアクタンス素子10の第1端子12を第2電力サプライレール92へと連結し、その期間中に出力誘導素子Loutを介して出力容量素子Coutが逆チャージされ、及び、共通的なピリオド1/Fの残りにわたって非導電状態をとり、それによりリアクタンス素子10の第1端子12を第2電力サプライレール92から分離する。第2パルス時間長T2は、従って、第1逆チャージ時間ピリオドである。リアクタンス素子10の第2端子14にあたる出力電圧Voutは、リアクタンス素子10内の、より具体的には出力容量素子Cout内のチャージを示唆する。制御信号生成器30の入力33にあたる入力信号Venvが変化するにつれて、第1パルス時間長T1及び第2パルス時間長T2が変化することにより、第1チャージピリオド及び第1逆チャージピリオドが変化し、従って、出力電圧Voutは入力信号Venvを示唆する。リアクタンス素子10の第1端子12が第1電力サプライレール90及び第2電力サプライレール92の双方へ同時に連結されれば、第1電力サプライレール90から第2電力サプライレール92へ大きな電流が流れてしまい、それによりモード切替え型電力サプライ100が損傷する可能性があるが、それがないことを保証するために、インターバルT3が提供される。インターバルT3は、従って、分離時間ピリオドであり、その期間中に、リアクタンス素子10の第1端子12は、第1電力サプライレール90及び第2電力サプライレール92の双方から分離される。
【0041】
この手法で、従って、切替えステージ20は、第1チャージ時間ピリオドの期間中には、第1制御信号S1に応じて、リアクタンス素子10の出力容量素子Coutをチャージするために、リアクタンス素子10を第1サプライ電圧V1へと連結し、第2制御信号S2に応じて、第1サプライ電圧V1よりも低い第2サプライ電圧V2からリアクタンス素子10を分離し、第1逆チャージ時間ピリオドの期間中には、第1制御信号S1に応じて、第1サプライ電圧V1からリアクタンス素子10を分離し、第2制御信号S2に応じて、リアクタンス素子10の出力容量素子Coutを逆チャージするために、リアクタンス素子10を第2サプライ電圧V2へと連結し、分離時間ピリオドの期間中には、第1制御信号S1に応じて、第1サプライ電圧V1からリアクタンス素子10を分離し、第2制御信号S2に応じて、第2サプライ電圧V2からリアクタンス素子10を分離する、ように構成される。第1チャージ時間ピリオド及び第1逆チャージ時間ピリオドは、交互に生じ、第1チャージ時間ピリオド及び第1逆チャージ時間ピリオドのうちの前後するピリオドは、分離時間ピリオドの1つによって離隔される。
【0042】
高い電力効率を可能とし、入力信号Venvと出力電圧Voutとの間の強い線形的関係を可能とし、モード切替え型電力サプライ100の高いダイナミックレンジを可能とするためには分離時間ピリオドに対応するインターバルT3は短いことが望ましい。しかしながら、インターバルT3の値の選択にあたっては、第1制御信号パス40及び第2制御信号パス50それぞれにおいて第1制御信号S1及び第2制御信号S2により経験される異なる遅延を考慮に入れなければならない。モード切替え型電力サプライ100が集積回路内に実装される場合、これら遅延は、温度及びプロセスのばらつきに起因して変化し得るものであり、以下に説明する通り、入力信号Venvの変動にも起因して変化し得る。
【0043】
第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2の基板は、第2電力サプライレール92へと連結される。第1保護デバイスD1、具体的にはダイオードが、第1電力サプライレール90とリアクタンス素子10の第1端子12との間に連結され、リアクタンス素子10の入力12における電圧(インダクタノード電圧Vindという)が第1サプライ電圧V1に対して高い値に達する場合に第1トランジスタQ1を保護するように構成される。第1保護デバイスD2、具体的にはダイオードは、第2電力サプライレール92とリアクタンス素子10の第1端子12との間に連結され、リアクタンス素子10の第1端子12におけるインダクタノード電圧Vindが第2サプライ電圧V2に対して低い値に達する場合に第2トランジスタQ2を保護するように構成される。
【0044】
遅延検出器60は、第1制御信号S1を受け付けるために、制御信号生成器30の第1出力31へ連結される第1入力61と、第2制御信号S2を受け付けるために、制御信号生成器30の第2出力32へ連結される第2入力62と、第1制御信号パス40を通過した後の第1制御信号S1を受け付けるために、切替えステージ20の第1入力21へ連結される第3入力63と、第2制御信号パス50を通過した後の第2制御信号S2を受け付けるために、切替えステージ20の第2入力22へ連結される第4入力64と、を有する。第1制御信号S1及び第2制御信号S2は、それぞれ第1制御信号パス40及び第2制御信号パス50において異なる遅延を被るかもしれない。遅延検出器60は、切替えステージ20の第1入力21における第1制御信号S1と切替えステージ20の第2入力22における第2制御信号S2との間の相対的な遅延を示す遅延インジケータ信号S3を生成する、ように構成される。それは、第1入力61及び第3入力63における第1制御信号S1を比較して第1制御信号S1の第1遅延ΔS1を判定し、及び第2入力62及び第4入力64における第2制御信号S2を比較して第2制御信号S2の第2遅延ΔS2を判定し、第1遅延ΔS1と第2遅延ΔS2との間の差異を示す遅延インジケータ信号S3を生成する、ということにより行われてもよい。遅延検出器60は、遅延検出器60の出力65で遅延インジケータ信号S3を伝達する。
【0045】
第2信号パス50は、調整可能な遅延の分だけ第2制御信号S2を遅延させるための、第2制御信号パス50の入力51と第2制御信号パス50の出力52との間に連結される調整可能遅延ステージ53を備える。遅延検出器60の出力65は、調整可能遅延ステージ53の制御入力59へ連結され、調整可能遅延ステージ53は、第1遅延ΔS1と第2遅延ΔS2との間の差異を低減するために、遅延インジケータ信号S3に応じて調整可能遅延を制御する。この手法で、調整可能遅延ステージ53は、それぞれ第1制御信号パス40及び第2制御信号パス50内の第1制御信号S1及び第2制御信号S2の遅延における差異を部分的に又は完全に補償し、それにより、第1制御信号S1及び第2制御信号S2が切替えステージ20へ、遅延の差異が全く無く又は小さい遅延のみで伝達されることを保証する。調整可能遅延ステージ53は、例えば、直列に連結され、遅延インジケータ信号S3に依存して制御される電力サプライ電圧で給電される複数のインバータ素子として実装されてよい。典型的には、調整可能遅延ステージ53の出力56において第2制御信号S2が調整可能遅延ステージ53の入力55における第2制御信号S2に対して逆にならないように、偶数個のインバータ素子が使用され得る。典型的には、調整可能遅延ステージ53の正の電力サプライ電圧及び負の電力サプライ電圧は、当該正の及び負の電力サプライ電圧の平均値が一定となるように、遅延インジケータ信号S3に依存して逆方向に制御され得る。
【0046】
図2を参照すると、波形c)は、第1制御信号パス40の入力41における第1制御信号S1に対して第1遅延ΔS1だけ遅延する、第1制御信号パス40の出力42における第1制御信号S1の波形であり、波形b)は、調整可能遅延ステージ53による補償の前の、第2制御信号パス50の入力51における第2制御信号S2に対して第2遅延ΔS2だけ遅延する、第2制御信号パス50の出力52における第2制御信号S2の波形であり、ここでΔS1はΔS2よりも大きい。互いに異なる第1遅延ΔS1、第2遅延ΔS2の帰結は、各第1パルスP1の終了と次の第2パルスP2の開始との間のインターバルT3の減少であり、従ってこれは
図2においてT3−と表記されており、且つ、各第2パルスP2の終了と次の第1パルスP1の開始との間のインターバルT3の増加であり、従ってこれは
図2においてT3+と表記されている。調整可能遅延ステージ53の動作は、T3+とT3−との間の差異を部分的に又は完全に、T3の値へと回復させるように補償する。
【0047】
図1に示した実施形態において、調整可能遅延ステージ53により提供される調整可能な遅延が無ければ、第1制御信号パス40は第2制御信号パス50よりも大きい遅延を取り込んだはずである。他の実施形態において、調整可能遅延ステージ53により提供される調整可能な遅延が無ければ第2制御信号パス50が第1制御信号パス40よりも大きい遅延を取り込むことになるような場合には、調整可能遅延ステージ53は、代わりに第1制御信号パス40内に提供されてもよい。従って、制御信号生成器30の第1出力31から切替えステージ20の第1入力21へと通過する第1制御信号S1により経験される第1遅延ΔS1が、制御信号生成器30の第2出力32から切替えステージ20の第2入力22へと通過する第2制御信号S2により経験される第2遅延ΔS2と実質的に等しくなり得るように、第1信号パス40及び第2信号パス50のうちの一方内の調整可能遅延ステージ53が、遅延インジケータ信号に応じて、調整可能な遅延を制御するように構成される。
【0048】
図1の実施形態において、第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2は共にnチャネルトランジスタである一方、他の実施形態において、第1トランジスタQ1はpチャネルトランジスタであってよく、第2トランジスタQ2はnチャネルトランジスタであってよい。第1トランジスタQ1についてのnチャネルトランジスタの使用は、モード切替え型電力サプライ100のより高い電力効率を可能とすることにおいて有利である。チャージピリオドの期間中に、リアクタンス素子10の第1端子12におけるインダクタノード電圧Vindは、第1サプライ電圧V1へ向けて引き上げられる。第1トランジスタQ1についてのnチャネルトランジスタの使用は、第1チャージ時間ピリオドの期間中、即ち第1制御信号S1の第1パルスP1の期間中に、第1制御信号S1が、インダクタノード電圧Vindに対してチャージピリオドの期間中に正である第1駆動電圧で第1ゲート24へと伝達されることを要し、従って、これは例えば6ボルトにあたるバッテリ電圧である第1サプライ電圧V1よりも高い。従って、第1制御信号パスの出力42における第1制御信号の第1駆動電圧は、制御信号生成器30の第1出力31における第1制御信号S1の電圧よりも高く、制御信号生成器30の第2出力32における逆チャージ時間ピリオドの期間中の第2制御信号S2の電圧よりも高く、第2制御信号パス50の出力52における第2制御信号S2の第2駆動電圧よりも高くあり得る。そうしたより高い電圧を提供するために、モード切替え型電力サプライ100は、リアクタンス素子10の第1端子12と第1ノード91との間に連結される第1容量素子C1を備え、第1ノード91と、第2サプライ電圧V2よりも高い第3サプライ電圧V3にあたる第3電力サプライレール93との間に、第1チャージダイオードD3が連結される。逆チャージ時間ピリオドの期間中には、インダクタノード電圧Vindは、第2電力サプライレール92の第2サプライ電圧V2へ向けて減少し、なぜなら、第2トランジスタQ2が導電状態にあって第1トランジスタQ1が非導電状態にあるからである。その結果、第1容量素子C1は、第1チャージダイオードD3を介して第3電力サプライレール93から第1ノード電圧Vnodeへとチャージされる。チャージ時間ピリオドの期間中、第2トランジスタQ2は非導電状態にあって第1トランジスタQ1は導電状態にあり、その結果、インダクタノード電圧Vindは、第1電力サプライレール90の第1電圧V1へ向けて増加する。結果的に、第1ノード91における第1ノード電圧Vnodeは上昇する。第1ノード91の上昇後の第1ノード電圧Vnodeの値は、第1制御信号S1及び第2制御信号S2のデューティサイクルに依存し、これは転じて、制御信号生成器30の入力33における入力信号Venvに依存し、チャージ時間ピリオドの期間中に最大で第1サプライ電圧V1と第1ノード電圧Vnodeとの和に達することができ、これは第1チャージダイオードD3の閾値電圧よりも低く、第1サプライ電圧V1を上回ることができる。
【0049】
第1制御信号パス40は、第1ノード電圧Vnodeにあたる第1ノード91へ連結される第1電力サプライ入力441と、インダクタノード電圧Vindにあたるリアクタンス素子10の第1端子12へ連結される第2電力サプライ入力442とを有することにより給電され、そのため第1容量素子C1をまたぐ電圧と等しい電圧で給電される。リアクタンス素子10がチャージされ及び逆チャージされるにつれて、及び入力信号Venvが変化するにつれて、インダクタノード電圧Vind及び第1ノード電圧Vnodeの双方は変化する。第1制御信号パス40は、従って、チャージ時間ピリオドの期間中に、切替えステージ20の第1入力21へ、よって、第1サプライ電圧V1よりも高い電圧で第1トランジスタQ1の第1ゲート24へ第1制御信号S1を提供することができる。より具体的には、第1制御信号パス40は、第1制御信号パス40の入力41へ連結される入力45と、第1ドライバ44の入力47へ連結される出力464とを有するレベルシフト回路43、を備える。第1ドライバ44は、第1制御信号パス40の出力42へと連結される出力48を有する。レベルシフト回路43は、第1制御信号S1の電圧を増加させ、第1ドライバ44は、それら増加された電圧で動作する。この手法で、第1制御信号パス40は、第1ノード電圧Vnodeとインダクタノード電圧Vindとの間の差異に依存して、切替えステージ20の第1入力21へと伝達される第1制御信号S1の電圧を決定する、ように構成される。
【0050】
対照的に、第2制御信号パス50は、第2電圧V2にあたる第2電力サプライレール92、及び第3サプライ電圧V3にあたる第3電力サプライレール93へ連結されることにより給電される。調整可能遅延ステージ53は、第2制御信号パス50の入力51へ連結される入力55と、第2ドライバ54の入力57へ連結される出力56とを有する。第2ドライバ54の出力58は、第2制御信号パス50の出力52へと連結される。第2ドライバ54は、逆チャージ時間ピリオドの期間中に、切替えステージ20の第2入力22へと、よって第2トランジスタQ2の第2ゲート25へと、逆チャージ時間ピリオドの期間中に第1トランジスタQ1の第1ゲート24における第1制御信号S1の電圧よりも低い電圧で第2制御信号S2を伝達する。
【0051】
リアクタンス素子10の第1端子12の電圧は、制御信号生成器30の入力33における入力信号に依存する第1制御信号S1及び第2制御信号S2のデューティサイクルに依存する。この結果、入力信号Venvが変化するにつれて第1ノード91における第1ノード電圧Vnodeにおける変化、及び第1容量素子C1をチャージするために要する時間的な変化が生じ得る。これは転じて、第1制御信号パス40内の第1制御信号S1の遅延の変化をもたらし得る。この遅延の変化は速過ぎて、上述したやり方での調整可能遅延ステージ53によっては補償されず、又は完全には補償されないかもしれない。なぜなら、遅延調整は、入力信号Venvの変化との関係では緩慢であり得るからである。そのうえ、第1容量素子C1をチャージするために利用可能な時間は、第1制御信号S1及び第2制御信号S2のデューティサイクルに依存し、第1容量素子C1をチャージするための十分な時間を保証する必要性は、使用し得るデューティサイクル値のレンジに制約を課し、それにより線形性及び電力効率が制約される。
【0052】
第3サプライ電圧よりも高い第4サプライ電圧V4にあたる第4電力サプライレール94へ第2チャージダイオードD4の手段により連結される入力71を有する電圧レギュレータ70により、さらなる改善を提供することができる。電圧レギュレータ70の入力71は、第2容量素子C2の手段によりリアクタンス素子10の第1端子12にも連結される。電圧レギュレータ70のポート73は、リアクタンス素子10の第1端子12へ連結される。第2チャージダイオードD4は、第4電力サプライレール94から第2容量素子C2をチャージするために構成される。電圧レギュレータ70の出力72は、第1ノード91へ連結される。電圧レギュレータ70の出力72は、第1ノード91へ連結される。電圧レギュレータ70は、第1ノード91における第1ノード電圧Vnodeの変化を低減するように構成される。これは、第1容量素子C1のチャージ時間の変化を低減し、第1ノード電圧Vnodeのより高い平均値が提供されることを可能とし、それにより、第1容量素子C1をチャージする速度を増加させることを可能とし、より広いレンジのデューティサイクルを使用することを可能とする。これは、第1サプライレールV1をより低い値の第1サプライ電圧V1で動作させることを可能とすることにより、さらなる改善された電力効率をももたらすことができる。電力効率は、第1制御信号パス40により第1ノード91において引き出される電流のほとんどが第3電力サプライレール93から供給される場合に最も有利となることができ、第1制御信号又は第2制御信号のデューティサイクルが100%に近い場合にのみ電圧レギュレータ70を介して第4電力サプライレール94から電流が引き出さされる。
【0053】
電圧レギュレータ70の一実施形態が
図3に示されている。但し、代替的な実施形態が採用されてもよい。
図3を参照すると、電圧レギュレータ70の第1入力71と第2電力サプライレール92との間に、第1電流源I1と直列的に、第3トランジスタQ3が連結される。電圧レギュレータ70の入力71とリファレンスノード96との間には第4トランジスタQ4が連結され、リファレンスノード96と電圧レギュレータ70のポート73との間には第1抵抗R1が連結される。第3トランジスタQ3のゲート及び第4トランジスタQ4のゲートは、共に第3トランジスタQ3のドレインへ連結される。第3トランジスタQ3のソース及び第4トランジスタQ4のソースは、電圧レギュレータ70の入力71へ連結される。第3トランジスタQ3、第1電流ソースI1、第4トランジスタQ4及び第1抵抗R1は、カレントミラーとして構成され、リファレンスノード96におけるリファレンス電圧Vrefを確立する。電圧レギュレータ70の入力71及び出力72の間には、第5トランジスタQ5が連結される。電圧レギュレータ70の出力72と電圧レギュレータ70のポート73との間には、第2抵抗R2及び第3抵抗R3が連結される。増幅器74は、リファレンス電圧Vrefを受け付けるためのリファレンスノード96へ連結される被反転入力75と、電圧レギュレータ70の出力72における第1ノード電圧Vnodeの分数をサンプリングするための、第2抵抗R2と第3抵抗R3との間の分岐点へ連結される反転入力76と、を有する。増幅器74の出力77は、第5トランジスタQ5の利得を制御するために、第5トランジスタQ5のゲートへ連結される。増幅器74と電圧レギュレータ70の出力72との間には、電圧レギュレータ70の出力72における電圧の変化を平滑化するために、第4抵抗R4及びレギュレータ容量素子Crが連結される。
【0054】
図4を参照すると、遅延検出器60は、第2電流源I2の手段により第3電力サプライレール93へ連結されるドレインと遅延検出器60の出力65へと連結されるソース端子とを有するpチャネルMOSFETである第6トランジスタQ6、を備える。nチャネルMOSFETである第7トランジスタQ7は、遅延検出器60の出力65へ連結されるドレイン端子と第3電流源I3の手段により第2電力サプライレール92へと連結されるソース端子とを有する。遅延検出器60の出力65と第2電力サプライレール92との間には、検出器容量素子Cdが連結される。第3電流源I2及び第3電流源I3は、それぞれの端子をまたいで同じ電圧差が印加された場合に同じ電流が提供されるようにマッチングされる。検出器容量素子Cdは、第6トランジスタQ6が導電状態にあり第7トランジスタQ7が非導電状態にある場合にチャージされ、第6トランジスタQ6が非導電状態にあり第7トランジスタQ7が導電状態にある場合に逆チャージされる。遅延検出器60は、その第1入力61において第1制御信号S1を受け付け、及びその第3入力63において第1制御信号パス40を通じて伝送された第1制御信号S1の遅延バージョンを受け付ける。第1ANDゲート66は、遅延検出部60の第1入力61へ連結される第1入力661と、第1インバータ630の手段により遅延検出器60の第3入力63へ連結される第2入力662とを有する。第1ANDゲート66の出力663における信号は、第1制御信号S1により第1制御信号パス40を通じて伝送される間に経験される第1遅延ΔS1を示すデューティサイクルを有し、第2インバータ660による反転後に第6トランジスタQ6のゲート端子へ印加され、それにより、第1制御信号パス40を通じて伝送されている間の第1制御信号S1により経験される第1遅延ΔS1に対応する時間ピリオドにわたって第6トランジスタQ6が導電状態へ切り替わる。同様に、遅延検出器60は、その第2入力62において第2制御信号S2を受け付け、及びその第4入力64において第2制御信号パス50を通じて伝送された第2制御信号S2の遅延バージョンを受け付ける。第2ANDゲート67は、遅延検出部60の第2入力62へ連結される第1入力671と、第2インバータ640の手段により遅延検出器60の第4入力64へ連結される第2入力672とを有する。第2ANDゲート67の出力673における信号は、第2制御信号S2により第2制御信号パス50を通じて伝送される間に経験される第2遅延ΔS2を示すデューティサイクルを有し、第7トランジスタQ7のゲート端子へ印加され、それにより、第2制御信号パス50を通じて伝送されている間の第2制御信号S2により経験される第2遅延ΔS2に対応する時間ピリオドにわたって第7トランジスタQ7が導電状態へ切り替わる。検出器容量素子Cdは、積分器として動作する。検出器容量素子Cd上の平均的な電荷、及びその帰結である遅延検出器60の出力65における遅延インジケータ信号S3は、第1制御信号パス40を通じて伝送される第1制御信号S1と第2制御信号パス50を通じて伝送される第2制御信号S2との間の遅延における差異ΔS1−ΔS2を示す。遅延インジケータ信号S3を適用して調整可能遅延ステージ53により提供される調整可能遅延を調整することにより、遅延の当該差異をゼロへと向かわせるループが形成される。検出器容量素子Cdをチャージすることにより動作する遅延検出器60のこうした実施形態は、チャージ時間検出器(CDT)として言及されてもよい。従って、
図4を参照しながら説明した実施形態において、第1ANDゲート66は、制御信号生成器30の第1出力31における第1制御信号S1と切替えステージ20の第1入力21における第1制御信号S1との間の第1遅延ΔS1に対応する時間差に依存する第2チャージ時間ピリオドの時間長を決定するように構成される第1比較回路であり、第2ANDゲート67は、制御信号生成器30の第2出力32における第2制御信号S2と切替えステージ20の第2入力22における第2制御信号との間の第2遅延ΔS2に対応する時間差に依存する第2逆チャージ時間ピリオドの時間長を決定するように構成される第2比較回路67である。
【0055】
図4を参照しながら説明した遅延検出器60のケースで、第1トランジスタQ1がnチャネルトランジスタであり、及び第1ゲート24に印加される第1制御信号S1が第1サプライ電圧V1よりも高い第1駆動電圧にあたるモード切替え型電力サプライ100の実施形態において、遅延検出器60の第3入力63に印加される第1制御信号S1は、遅延検出器60の第1入力61に印加される第1制御信号S1とは異なる電圧レベルを有する。従って、遅延検出のために、第1駆動電圧にあたる第1制御信号S1への代替策を採用することが有利であり得る。
【0056】
第1制御信号パス40がリアクタンス素子10の第1端子12におけるインダクタノード電圧Vindから給電され、及び第1ノード91における第1ノード電圧Vnodeにより給電される、モード切替え型電力サプライ100の実施形態における遅延検出器60のケースにおいても、インダクタノード電圧Vind及び第1ノード電圧Vnodeの双方がパルス周波数Fで行き来(toggle)する。インダクタノード電圧Vindは、第1電圧V1又は第1電圧V1の近傍と、第2電圧V2又は第2電圧の近傍との間で行き来し得る。第1ノード電圧Vnodeは、第1容量素子C1をまたぐ電圧の分だけインダクタノード電圧Vindよりも高い状態を維持しながら、それら変化に追随する。そのうえ、インダクタノード電圧Vind、及びリアクタンス素子10の第1端子12においてリアクタンス素子10へ出入りする電流、並びに第1ノード電圧Vnodeもまた、入力信号Venvに依存して全て変化する。これら変化の影響は、第1インバータ630による第1制御信号S1における推移の追跡が信頼できなくなることであり、検出される遅延に誤差が生じ、従って、遅延インジケータ信号S3に誤差が生じる。従って、遅延の検出の際にこれら変化からの何らかの保護を提供する遅延検出器60を採用することが有利であり得る。
【0057】
図5を参照すると、モード切替え型電力サプライ200は、
図1を参照しながら説明したモード切替え型電力サプライ100と同一であるが、但し、
図1及び
図5を参照しながら説明した遅延検出器60とは異なる実施形態を有する遅延検出器60´が採用されており、それは上述した不利を解決するために異なる手法でモード切替え型電力サプライ200において構成される。モード切替え型電力サプライ100及び200の間、並びに遅延検出器60及び60´の実施形態の間の差異のみが以下に説明される。
【0058】
遅延検出器60との関係において説明した第1〜第4入力61、62、63、64及び出力65に加えて、遅延検出器60´は、第1ノード91へ連結される第1ノード電圧Vnodeを受け付けるための第5入力68と、リアクタンス素子10の第1端子12へ連結されるインダクタノード電圧Vindを受け付けるための第6入力69と、を備える。
【0059】
図6を参照すると、遅延検出器60´は、
図4を参照しながら説明した遅延検出器60の全ての要素を含み、但しそれら要素間の連結の手法がいくらか異なる。また、追加的なシャドウステージ80が存在する。遅延検出器60に対する遅延検出器60´の差異のみが以下に説明される。第1ANDゲート66の第2入力662は、第1制御信号パス40を通じた伝送後の第1制御信号S1を受け付けるために第1インバータ630の手段により遅延検出器60´の第3入力63へと連結される代わりに、シャドウインダクタノード電圧Vsindを受け付けるためにシャドウステージ80の出力85へと第1インバータ630の手段により連結される。第2ANDゲート67の第1入力671は、第2制御信号パス50を通じた伝送前の第2制御信号S2を受け付けるために遅延検出器60´の第2入力62へと直接的に連結される代わりに、遅延検出器60´の第2入力62へと第3インバータ640の手段により連結される。第2ANDゲート67の第2入力672は、第2制御信号パス50を通じた伝送後の第2制御信号S2を受け付けるために遅延検出器60´の第4入力64へ第3インバータ640の手段により連結される代わりに、シャドウインダクタノード電圧Vsindを受け付けるためにシャドウステージ80の出力85へと直接的に連結される。
【0060】
切替えステージ20の動作により、インダクタノード電圧Vindは、第1制御信号S1及び第2制御信号S2の切替え、特にそれらの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを示し、従って、第1制御信号パス40及び第2制御信号パス50それぞれの出力42及び52における第1制御信号S1及び第2制御信号S2を直接的に活用する代わりに、遅延インジケータ信号S3を生成するために遅延検出器60´により使用可能な情報を含み、それは上述したように異なる駆動電圧を活用し得る。シャドウステージ80は、インダクタノード電圧Vindの切替えを模倣し、但しリアクタンス素子10へ出入りする電流には影響されないシャドウインダクタノード電圧Vindを生成し、シャドウインダクタノード電圧Vindは、第1制御信号パス40の出力42における第1制御信号S1よりも低い電圧レベルの間で切り替わる。
【0061】
続けて
図6を参照すると、シャドウステージ80は、遅延検出器60´の第3入力へ連結され第1制御信号パス40の出力42からの第1制御信号S1を受け付けるための第1入力83と、遅延検出器60´の第4入力へ連結され第2制御信号パス50の出力52からの第2制御信号S2を受け付けるための第2入力84と、遅延検出器60´の第5入力68へ連結され第1ノード電圧Vnodeを受け付けるための第3入力88と、遅延検出器60´の第6入力69へ連結されインダクタノード電圧Vindを受け付けるための第4入力89と、を有する。
【0062】
図7を参照すると、シャドウステージ80は、シャドウステージ80の第3入力88と第2電力サプライレール92との間に直列的に連結される第8トランジスタQ8、第9トランジスタQ9、第10トランジスタQ10及び第11トランジスタQ11を備える。より詳細には、第10トランジスタQ10は、pチャネルトランジスタであり、シャドウステージ80の第3入力88へ連結され第1ノード電圧Vnodeを受け付けるためのソース及び基板と、第9トランジスタQ9のソースへ連結されるドレインと、を有する。第10トランジスタQ10のゲートは、第1制御信号パス40の出力42における第1制御信号S1の反転バージョンを受け付けるために、第4インバータ840の手段により、シャドウステージ80の第1入力83へと連結される。第9トランジスタQ9は、pチャネルトランジスタであり、シャドウステージ80の第3入力88へ連結される基板と、遅延検出器60´の第4入力89へ連結されインダクタノード電圧Vindを受け付けるためのゲートと、第8トランジスタQ8のドレインへ連結されるドレインと、を有する。第8トランジスタQ8は、nチャネルトランジスタであり、シャドウノード97へ連結されるソースと、第2電力サプライレール92へ連結される基板と、を有する。第11トランジスタQ11は、nチャネルトランジスタであり、シャドウノード97へ連結されるドレインと、第2電力サプライレール92へ連結されるソース及び基板と、シャドウステージ80の第2入力84へ連結され第2制御信号パス50の出力52からの第2制御信号S2を受け付けるためのゲートと、を有する。
【0063】
第8トランジスタQ8及び第11トランジスタQ11は、第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2のそれぞれの切替えを模倣する。第1トランジスタQ1は、そのゲートへ印加される第1制御信号S1の第1駆動電圧で動作可能な高電圧トランジスタであり、第8トランジスタQ8は、同じく、そのゲートへ遅延回路820により印加される同一の又は同様の電圧で動作する高電圧トランジスタである。第8トランジスタQ8は、第1トランジスタQ1よりも小さくてもよく、特に、第1トランジスタQ1よりも小さいチャネル幅を有し得る。第11トランジスタQ11は、第2トランジスタQ2よりも小さくてもよく、特に、第2トランジスタQ2よりも小さいチャネル幅を有し得る。第10トランジスタQ10は、そのゲートにおいて第4インバータ840により印加される第1制御信号S1の第1駆動電圧で動作可能であって、そのドレイン及び基板において印加される第1ノード電圧Vnodeで動作可能な低電圧トランジスタである。第9トランジスタQ9は、そのドレインにおいて第10トランジスタを介して印加される第1ノード電圧Vnodeの近くで、及びその基板において印加される第1ノード電圧Vnodeで動作可能な高電圧トランジスタである。高電圧型の第9トランジスタQ9は、より速い低電圧型の第10トランジスタQ10を損傷のおそれのある過剰に高い電圧から保護するために存在し、但し、この観点は実装依存であり、モード切替え型電力サプライを実装するために使用される技術、特に集積回路プロセス、の特性に依存する。第2トランジスタQ2及び第11トランジスタQ11は、相対的に低い電圧にしかさらされないため、高電圧型のトランジスタでなくてよい。
【0064】
バッファ830は、シャドウノード97へ連結される入力831と、第4サプライレール94へ連結される第1電力サプライ入力と、第2電力サプライレール92へ連結される第2電力サプライ入力と、シャドウステージ80の出力85へ連結されシャドウインダクタノード電圧Vsindを伝達するための出力832と、を有する。ラッチ810は、ラッチ810の出力812へ連結される入力811を有する。ラッチ810の出力812は、遅延回路820の入力821へと連結され、遅延回路820の出力822は、第8トランジスタQ8のゲートへと連結される。遅延回路820の入力821は、シャドウノード97へと連結される。遅延回路820は、その出力822における信号がその入力821に印加される信号の遅延反転バージョンとなるような反転を提供する。ラッチ810及び遅延回路820は各々、第4電力サプライレール94へ連結される第1電力サプライ入力と、第2電力サプライレール92へ連結される第2電力サプライ入力とを有する。
【0065】
動作中に、第1制御信号パス40及び第2制御信号パス50のそれぞれの出力42、52における第1制御信号S1及び第2制御信号S2が相対的に低い電圧を有し、従って第1トランジスタQ1及び第2トランジスタQ2が非導電状態にある分離時間ピリオドに対応する初期状態を想定すると、インダクタノード電圧Vindは、相対的に低い電圧において浮遊する。それに対応して、第10トランジスタQ10及び第11トランジスタQ11は非導電状態にあり、シャドウノード97は相対的に低い電圧で浮遊し、シャドウインダクタノード電圧Vsindは相対的に低い。第9トランジスタQ9は、そのゲートに印加されるインダクタノード電圧Vindの低い電圧に起因して、導電状態にある。第8トランジスタQ8は、そのゲートにおいて遅延回路820により印加される相対的に高い電圧に起因して、導電状態にあり、シャドウノード97において低い電圧を反転させる。
【0066】
第1制御信号パス40の出力42における第1制御信号S1が第1パルスP1の立ち上がりエッジにおいて相対的に高い第1駆動電圧へ切り替わると、第1トランジスタQ1は、導電状態へと切り替わり、それによりインダクタノード電圧Vindが上昇し、第10トランジスタQ10もまた導電状態へと切り替わり、それにより、シャドウノード97における電圧及びシャドウインジケータノード電圧Vsindが上昇する。インダクタノード電圧Vindの上昇は、第9トランジスタQ9の非導電状態への切替えを引き起こし、シャドウノード97における電圧の上昇は、第8トランジスタQ8の非導電状態への切替えを引き起こす。シャドウノード97は高電圧のまま保たれ、なぜならその高電圧はラッチ810によりラッチされるからである。
【0067】
第1制御信号パス40の出力42における第1制御信号S1が第1パルスP1の立ち下がりエッジにおいて相対的に低い電圧へと切り替わると、第1トランジスタQ1は、非導電状態へと切り替わり、結果的に、インダクタノード電圧Vindは、リアクタンス素子10内の電荷に起因して、確立された高い値で浮遊する。第10トランジスタQ10もまた、非導電状態へと切り替わり、但し第9トランジスタQ9が非導電状態で保たれることから、シャドウノード97の電圧はその高いレベルで不変である。
【0068】
第2制御信号パス50の出力52における第2制御信号が第2パルスP2の立ち上がりエッジにおいて相対的に高い電圧へと切り替わると、第2トランジスタQ2は導電状態へと切り替わり、それによりリアクタンス素子10が逆チャージされ、インダクタノード電圧Vindが低い値へと減少し、第11トランジスタQ11が導電状態へと切り替わり、それによりシャドウノード97の電圧、及びシャドウインダクタノード電圧Vsindが低い値へと減少する。
【0069】
第2制御信号パス50の出力52における第2制御信号が第2パルスP2の立ち下がりエッジにおいて相対的に低い電圧へと切り替わると、第2トランジスタQ2は、非導電状態へと切り替わり、インダクタノード電圧Vindは、確立された低い値で浮遊する。第11トランジスタQ11もまた非導電状態へと切り替わり、但し上記低い値がラッチ810によりラッチされることから、シャドウノード97の電圧及びシャドウノード電圧Vsindはその低いレベルで不変である。
【0070】
シャドウノード電圧Vsindの推移は、従って、上述したように、インダクタノード電圧Vindの推移を模倣する。遅延検出器60´は、遅延検出のためにシャドウノード電圧Vsindの推移を使用し、
図4の遅延検出器60との関係において上述した不利を少なくとも部分的に克服する。従って、
図5、
図6及び
図7を参照しながら説明した実施形態において、チャージ制御回路68は、切替えステージ20の第1入力21において第1制御信号S1に応じて第3nチャネルトランジスタQ8を切替え、及び切替えステージ20の第2入力22において第2制御信号S2に応じて第4nチャネルトランジスタQ11を切替えることにより、シャドウノード97においてシャドウ信号を生成する、ように構成される。この実施形態において、第1ANDゲート66は、制御信号生成器30の第1出力31における第1制御信号とシャドウ信号との間の時間差に依存して、第2チャージ時間ピリオドの時間長を決定する、ように構成される第1比較回路であり、第2ANDゲート67は、制御信号生成器30の第2出力32における第2制御信号とシャドウ信号との間の時間差に依存して、第2逆チャージ時間ピリオドの時間長を決定する、ように構成される第2比較回路である。
【0071】
図8を参照すると、モード切替え型電力サプライ100を動作させる方法は、ステップ300において、制御信号生成器30が第1制御信号S1及び第2制御信号S2を生成すること、を含む。ステップ310において、第1制御信号S1は、第1制御信号パス40の手段により切替えステージ20へと伝達され、第2制御信号S2は、第2制御信号パス50の手段により切替えステージ20へと伝達される。ステップS320、330及び330において、切替えステージ20は、第1制御信号S1及び第2制御信号S2を活用する。ステップS320において、第1チャージ時間ピリオドのうちの1つの期間中に、替えステージ20は、第1制御信号S1に応じて、リアクタンス素子10を第1電力サプライ電圧V1へと連結し、その一方、第2制御信号S2に応じて、第2電力サプライ電圧V2からリアクタンス素子10は分離される。ステップS330において、分離時間ピリオドの期間中に、切替えステージ20は、第1制御信号S1に応じて、第1電力サプライ電圧V1からリアクタンス素子10を分離し、その一方、第2電力サプライ電圧V2からリアクタンス素子10は分離されたままである。ステップS340において、第1逆チャージ時間ピリオドのうちの次の機会の期間中に、第2制御信号S2に応じて、切替えステージ20は、リアクタンス素子10を第2電力サプライ電圧V2へと連結し、その一方、第1制御信号S1に応じて、第1電力サプライ電圧からリアクタンス素子10は分離されたままである。ステップ350において、分離時間ピリオドの次の機会の期間中に、切替えステージ20は、第2電力サプライ電圧V2からリアクタンス素子10を分離し、その一方、リアクタンス素子10は、第1電力サプライ電圧V1から分離されたままである。第1チャージ時間ピリオド及び第1逆チャージ時間ピリオドは、交互に生じ、第1チャージ時間ピリオド及び第1逆チャージ時間ピリオドのうちの連続するピリオドは、分離時間ピリオドの1つによって離隔される。ステップ360において、遅延検出器60は、切替えステージ20における第1制御信号S1と第2制御信号S2との間の相対遅延を示す遅延インジケータ信号S3を生成する。ステップS370において、遅延インジケータ信号S3に応じて、調整可能遅延ステージ53は、第1制御信号パス40において第1制御信号S1により経験される第1遅延が、第2制御信号パス50において第2制御信号S2により経験される第2遅延と実質的に等しくなるように、第1信号パス40及び第2信号パス50のうちの一方における調整可能な遅延を制御する。ステップ300〜370は、ループにおいて反復されてもよい。
【0072】
図9を参照すると、エンベロープ追跡増幅器400は、増幅すべき信号Sinのための入力410を備える。エンベロープ追跡増幅器400の入力410は、増幅すべき信号Sinを増幅するための電力増幅器420の入力422へ連結され、エンベロープ検出器430の入力432へも連結されている。エンベロープ検出器430は、エンベロープ検出器430の出力434において、増幅すべき信号Sinのエンベロープを示すエンベロープ信号Venvを生成する。エンベロープ検出器430の出力434は、モード切替え型電力サプライ100の入力信号としてエンベロープ信号Venvを伝達するために、モード切替え型電力サプライ100の入力33へ連結される。モード切替え型電力サプライ100の出力14は、電力増幅器420の電力サプライ入力424へと連結され、これはモード切替え型電力サプライ100の出力信号Voutを電力増幅器420の電力サプライ電圧として伝達するためであり、出力信号Voutは、増幅すべき信号Sinのエンベロープに依存して変化する。電力増幅器420の出力426は、増幅すべき信号Sinの増幅後バージョンである出力信号Soutを伝達する。
【0073】
図10を参照すると、無線通信デバイス500は、アンテナ510において受信される無線周波数(RF)信号を増幅するための低雑音増幅器520へ連結されるアンテナ510を備える。低雑音増幅器520の出力は、受信したRF信号をベースバンドへとミキシングするために、ダウンコンバータ530の入力へ連結される。ダウンコンバータ530の出力は、ダウンコンバータ530から受信されるベースバンド信号を復調し及び復調後信号を復号するためのベースバンドプロセッサ540へ連結される。送信用信号は、ベースバンドプロセッサ540により符号化され及びキャリア信号へと変調され、ベースバンドプロセッサ540の出力は、変調キャリア信号をRFへミキシングするためのアップコンバータ550の入力へ連結される。アップコンバータ550の出力は、変調キャリア信号をRFにおいて増幅するためのエンベロープ追跡増幅器400の入力410へ連結される。但し、具体的にはモード切替え型電力サプライ100を活用する増幅器など、他のタイプの増幅器が代替的に使用されてもよい。エンベロープ追跡ステージ400の出力426は、増幅後の信号の送信のためのアンテナ510へ連結される。
【0074】
エンベロープ追跡増幅器を参照しながらモード切替え型電力サプライが説明されているが、モード切替え型電力サプライは、電力サプライを要する他のタイプの増幅器などの他のアプリケーションにおいて使用されてもよく、これは電力サプライ電圧の素早い変化を要する状況において特に有利である。
【0075】
本開示はLTE及びMIPIアライアンスにより仕様化されたデジタルインタフェース標準を参照しながら説明されているものの、本開示は、それら標準には限定されず、例えば30Hz前後といった他の周波数帯域にある他のデジタルインタフェースへの応用を有する。同様に、本開示は無線通信デバイスを参照しながら説明されているが、本開示は、そうしたデバイスには限定されず、デジタルインタフェースを取り入れた他の電子デバイスへの応用を有する。
【0076】
他の変形例及び修正例が当業者には明らかであろう。そうした変形例及び修正例は、既に知られている均等物及び他の特徴、並びにここで説明した特徴に代えて又は加えて使用され得る均等物及び他の特徴を包含し得る。別個の実施形態の文脈において説明された特徴が、単一の実施形態において組合せとして提供されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明されている特徴が、別個に又は任意の適切な副次的組合せで提供されてもよい。
【0077】
留意すべきこととして、「含む/備える(“comprising”)」との用語は、他の要素又はステップを排除しない。「1つ/一(“a”又は“an”)」との用語は、複数を排除しない。単一の特徴が特許請求の範囲に記載された複数の特徴の機能を充足してもよい。特許請求の範囲における参照符号は、特許請求の範囲のスコープを限定するものと解釈されないものとする。また、留意すべきこととして、図面は必ずしも等尺ではなく、本発明の原理の説明に際して、概して代わりに強調がなされている。