(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、様々な材質及び形状のタッチまたは非タッチ動作型文字入力装置においてキーパッドを二重に提供することにより、簡便且つ高速であり、しかも、誤入力(入力ミス)を減らすことのできる文字入力装置及び方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、リアルキーパッドである第1のキーパッドにおいてタッチの開始が感知されれば、ユーザーのタッチ移動で入力可能な文字が表示された第2のキーパッドを仮想的に提供して、より正確且つ柔軟に文字を入力することのできる文字入力装置及び方法を提供することにある。
さらに本発明の他の目的とするところは、タッチスクリーンを用いて文字を入力するに当たって、キーを複数回押下することなく、タッチ開始文字キーを用いて複数の文字を入力することのできる文字入力装置及び方法を提供することにある。
さらにまた本発明の他の目的とするところは、タッチ式キーパッドにおいて一回のタッチ及びタッチ移動動作により完全な一つの文字を画面に表示することにより、文字入力速度を向上させることのできる文字入力装置及び方法を提供することにある。
またさらに本発明の他の目的とするところは、様々なユーザーの文字入力環境において、文字の入力にかかる指の作動距離の短縮、文字キータッチの正確度の向上及び手動作の最小化を図って文字入力の効率性を向上させることのできる文字入力装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の文字入力装置は、タッチスクリーンと、第1のキーパッドに関する情報が格納された第1のキーパッド情報データベースと、第2のキーパッドに関する情報が格納された第2のキーパッド情報データベースと、文字入力モード時に、少なくとも一つ以上の文字キーにより構成された第1のキーパッドをタッチスクリーンの上に表示する第1のキーパッド生成部と、第1のキーパッドにおいて第1のキーのタッチが感知されれば、第1のキーの値に対応する文字コードを第1のキーパッド情報データベースから取得し、第2のキーパッド生成部を呼び出す第1のキータッチ認識部と、第1のキータッチ認識部の呼び出しに応じて、第1のキーと関連する文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーンの上に表示する第2のキーパッド生成部と、第2のキーパッドにおいてタッチ移動動作が感知されれば、タッチ移動動作に対応する文字を第2のキーパッド情報データベースから取得してタッチスクリーンの上に表示する第2のキータッチ認識部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
第1のキーパッド生成部は、点状、直線状、曲線状、多角形、円形及びカラー図形のうちの少なくとも一つの形状を有する文字キーにより構成された第1のキーパッドを生成してもよい。
第1のキーパッド情報データベースには、第1のキーパッドを構成する文字キーの形状及び大きさによる座標値と、第1のキーパッドに配置された文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値と、中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コード及び文字ラベルのうちの少なくとも一つが格納されることが好ましい。
【0008】
第1のキータッチ認識部は、第1のキーパッドにおいて第1のキーのタッチが感知されれば、第1のキーに対応する中心点の座標値または中心点のカラー値を取得し、取得された中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コードを第1のキーパッド情報データベースから取り出すことが好ましい。
第2のキーパッド情報データベースには、第1のキーパッドの各キーに対応する第2のキーパッドの形状及び大きさによる座標値と、第2のキーパッドに配置された文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値と、中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する第2のキーパッド上の文字コード及び文字ラベルと、第1のキーパッドの文字コード及びタッチ移動方向情報に対応する第2のキーパッド上の文字コード及び文字ラベルのうちの少なくとも一つが格納されることが好ましい。
【0009】
第2のキーパッド生成部は、第1のキーの周りに配置された所定の数の文字キーを含む第2のキーパッドを生成してもよく、あるいは、文字キー使用パターンに基づいて第1のキーと併用した回数が多い所定の数の文字キーを含む第2のキーパッドを生成することが好ましい。
また、第2のキーパッド生成部は、第1のキー中心点の上側、下側、左側、右側及び対角線方向のうちの少なくとも一つの方向に第2のキーパッドを仮想的に生成することが好ましい。
【0010】
さらに、第2のキーパッド生成部は、第1のキーパッドの第1のキーを中心としてキーの内部または外部に第2のキーパッドを可視的または非可視的に生成することが好ましい。
さらにまた、第2のキーパッド生成部は、点状、直線状、曲線状、多角形、円形及びカラー図形のうちの少なくとも一つの形状を有する文字キーにより構成された第2のキーパッドを生成してもよい。
【0011】
タッチ移動動作は、ドラッグ、フリック、スライドのうちの少なくとも一つを含み、第1のキータッチ動作に連続する動作であってもよい。
さらにまた、第2のキータッチ認識部は、第2のキーパッドにおけるタッチ移動動作による座標値またはカラー値を取得し、取得された座標値またはカラー値に対応する文字コードを第2のキーパッド情報データベースから取り出した後、取り出された文字コードに相当する文字をタッチスクリーンの上に表示することが好ましい。
【0012】
また、第2のキータッチ認識部は、第2のキーパッドにおけるタッチ移動動作による座標値を取得し、第1のキーの中心点の座標値及びタッチ移動動作による座標値の演算を用いてタッチ移動方向情報を検出した後、第2のキーパッド情報データベースを検索して第1のキーの文字コード及びタッチ移動方向情報の組み合わせに対応する文字コードを取り出し、取り出された文字コードに対応する文字をタッチスクリーンの上に表示することが好ましい。
さらに、第2のキータッチ認識部は、第1のキーの中心点の座標値及びタッチ移動動作による座標値の減算演算を用いてタッチ移動方向情報を検出してもよい。
【0013】
本発明の文字入力方法は、タッチスクリーン付き文字入力装置において文字を入力する方法において、(a)文字入力モード時に、少なくとも一つ以上の文字キーにより構成された第1のキーパッドをタッチスクリーンの上に表示するステップと、(b)第1のキーパッドにおいて第1のキータッチが感知されれば、第1のキーの値に対応する文字コードを取得し、第1のキーと関連する文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーンの上に表示するステップと、(c)第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知される場合、タッチ移動動作に対応する文字をタッチスクリーンの上に表示するステップと、を含むことが好ましい。
第1のキーパッドは、点状、直線状、曲線状、多角形、円形及びカラー図形のうちの少なくとも一つの形状を有する文字キーにより構成されてもよい。
【0014】
ステップ(b)は、第1のキーパッドにおいて第1のキータッチが感知されれば、第1のキーの中心点の座標値または中心点のカラー値を取得するステップと、既設の第1のキーパッド情報データベースを検索して第1のキーの中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コードを取得するステップと、第1のキーの周りに配置された所定の数の文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーンの上に表示するか、あるいは、文字キー使用パターンに基づいて第1のキーと併用した回数が多い所定の数の文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーンの上に表示するステップと、を含むことが好ましい。
ステップ(c)は、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されれば、タッチ移動動作による文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値を取得するステップと、既設の第2のキーパッド情報データベースを検索して文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コードを取り出すステップと、タッチ移動が終わった場合、取り出された文字コードに対応する文字をタッチスクリーンの上に表示するステップと、を含むことが好ましい。
【0015】
また、ステップ(c)は、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されれば、タッチ移動動作による座標値を取得するステップと、第1のキーの中心点の座標値及びタッチ移動動作による座標値の演算を用いてタッチ移動方向情報を検出するステップと、既設の第2のキーパッド情報データベースを検索して第1のキーの文字コード及びタッチ移動方向情報の組み合わせに対応する文字コードを取り出すステップと、タッチ移動が終わった場合、取り出された文字コードに対応する文字をタッチスクリーンの上に表示するステップと、を含むことが好ましい。
タッチ移動方向情報は、第1のキーの中心点の座標値及びタッチ移動動作による座標値の減算演算により求められてもよい。
【0016】
第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されない場合、取得された第1のキーの値に対応する文字コードに相当する文字をタッチスクリーンの上に表示することがよい。
第2のキーパッドは、第1のキー中心点の上側、下側、左側、右側及び対角線方向のうちの少なくとも一つの方向に仮想的に生成されることがよい。
【0017】
また、第2のキーパッドは、第1のキーパッドの第1のキーを中心としてキーの内部または外部に可視的または非可視的に生成されることがよい。
さらに、第2のキーパッドは、点状、直線状、曲線状、多角形、円形及びカラー図形のうちの少なくとも一つの形状を有する文字キーにより構成されてもよい。
タッチ移動動作は、ドラッグ、フリック、スライドのうちの少なくとも一つを含み、第1のキータッチ動作に連続する動作であってもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、様々な材質及び形状のタッチまたは非タッチ動作型文字入力装置にキーパッドを二重に提供することにより、文字の入力を簡便且つ高速に行うことができ、しかも、誤入力(入力ミス)を減らすことができる。
また、基本的に配設された第1のキーパッドにおいて第1のキーのタッチの開始が感知されれば、ユーザーのタッチ移動で入力可能な文字が表示された第2のキーパッドを仮想的に提供することにより、より正確且つ柔軟に文字を入力することができる。
さらに、第1のキーパッドの上に仮想的に表示された第2のキーパッドのキーが上側、下側、左側、右側及び対角線の方向に配置された場合には、第1のキーパッドにおいてタッチされた第1のキーを介して9以上の文字を入力することができるので、ユーザーはよりも手軽に且つ正確に文字を入力することができる。
【0019】
さらにまた、スマートフォンの待ち受け画面、アプリケーション及びウェブなどの背景写真、絵など他人に視認されない様々な形状の文字入力器を提供して新たなユーザー経験を可能にする。
さらにまた、様々なユーザーの文字入力環境において、文字の入力にかかる指の作動距離の短縮、文字キータッチの正確度の向上及び手の動作の最小化を図って文字入力の効率性を向上させることができる。
さらにまた、タッチスクリーンを用いて文字を入力するときにも、キーを複数回押圧することなく、タッチ開始文字キーを用いて複数の文字を入力することができる。
加えて、タッチ式キーパッドにおいて一回のタッチ及びタッチ移動動作により完全な一つの文字を画面に表示することにより、文字入力速度を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の目的と技術的構成及びそれによる作用効果に関する詳細な事項は、添付図面に基づく以下の詳細な説明により一層明らかになる。
後述する第1のキーパッドは、リアルキーパッドであり、第2のキーパッドを仮想キーパッドと称することができる。第1のキーパッドの上に第2のキーパッドが仮想的に生成され、第1のキーパッド及び第2のキーパッドは、独立した文字キー構造及びコードを有し、それぞれ独立した文字入力モードを備えている。なお、第1のキーパッドにおける文字入力は、タップ動作により行われ、第2のキーパッドにおける文字入力は、スライド、フリックなどのタッチ移動動作により行われる。
【0022】
図1は、本発明の実施形態による文字入力装置の構成を概略的に示すブロック図であり、
図2は、本発明の実施形態による第1のキーパッド情報データベースの構造を示す例示図であり、
図3は、本発明の実施形態による第2のキーパッド情報データベースの構造を示す例示図であり、
図4は、本発明の実施形態による第1のキーパッドの例示図であり、
図5は、本発明の実施形態による第1のキーパッドの上に第2のキーパッドを可視的に生成した形状の例示図であり、
図6は、本発明の実施形態による第2のキーパッド生成部が生成する文字キーの形状を示す例示図であり、
図7は、本発明の実施形態による第2のキーパッドの文字キーの形状及びコード指定を説明するための例示図である。
図1に示したとおり、文字入力装置100は、タッチスクリーン110と、格納部120と、データベース130と、第1のキーパッド生成部140と、第1のキータッチ認識部150と、第2のキーパッド生成部160及び第2のキータッチ認識部170を備える。
【0023】
タッチスクリーン110は、表示部112及びタッチパネル114を備える。表示部112は、文字入力装置100の状態を表示する。このとき、表示部112は、液晶表示装置(LCD;Liquid Crystal Display)などにより実現されてもよい。
タッチパネル114は表示部112に取り付けられ、タッチ感知部(図示せず)及び信号変換部(図示せず)を備える。タッチ感知部は、タッチ機構がタッチスクリーンに接続されるか否かを感知するものであり、例えば、抵抗、静電容量などの変化を検出してタッチの発生を感知する。ここで、タッチ機構としては、ユーザーの手、タッチペン、スタイラスペン、マウスなどが挙げられる。信号変換部は、物理量の変化をタッチ信号に変換する。タッチ感知部は、静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式などのタッチ感知センサーにより構成されてもよく、圧力センサーにより構成されてもよいが、これに何ら限定されるものではなく、物体の接触または圧力を感知するあらゆる種類のセンサーを備えていてもよい。
タッチスクリーン110は、文字キーに自らタッチすることなく、特定の文字キーの上においてタッチ動作だけでも文字が入力可能なインタフェースを有する装置を備えていてもよい。
【0024】
格納部120は、文字入力装置100の動作に必要なプログラム及びデータを格納する役割を果たす。
データベース130は、第1のキーパッド情報データベース132及び第2のキーパッド情報データベース134を備える。
第1のキーパッド情報データベース132には、第1のキーパッドを構成する文字キーの形状及び大きさによる座標値と、第1のキーパッドに配置された文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値、及び中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コード及び文字ラベルなどが格納されている。ここで、第1のキーパッドを構成する文字キーの形状は、四角形、円形、直線状、点状、文字状、カラー図形などであってもよく、文字キーの形状または大きさは任意に定めて可視的または非可視的に表示してもよい。カラー図形とは、写真、絵などに文字キーを設けたものをいう。
【0025】
第1のキーパッド情報データベース132には、
図2に示す文字キーレイアウトテーブル状に第1のキーパッドに関する情報が格納される。
図2に示したとおり、第1のキーパッド情報データベースには、第1のキーパッドに配置された第1のキーの中心点の座標値「(30,40)」、第1のキーの中心点のカラー値(カラーコード)「red(02)」、第1のキーの文字コード「0041」、第1のキーの文字ラベル「A」などが格納されている。
第1のキーパッド情報データベース132に格納された第1のキーパッド情報は、文字入力モード時に第1のキーパッド生成部140に提供される。
第2のキーパッド情報データベース134には、第1のキーパッドに配置された各キーに対応する第2のキーパッド形状及び大きさによる座標値と、第2のキーパッドに配置された文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値と、中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する第2のキーパッド上の文字コード及び文字ラベルと、第1のキーの文字コード及びタッチ移動方向に対応する第2のキーパッド上の文字コード及び文字ラベルなどが格納されている。ここで、第2のキーパッドを構成する文字キーの形状は、四角形、円形、直線状、点状、文字状、カラー図形などであってもよく、文字キーの形状または大きさは任意に定めて可視的または非可視的に表示してもよい。第2のキーパッドに配置された文字キーの座標値は、点状文字キーの場合に単数の座標値で表示し、直線状、四角形、多角形、円形など面積を有する文字キーの場合には複数の座標値で表示してもよい。例えば、点状の文字キーであれば一つ以上の座標値、直線状の文字キーであれば約3点(3ピクセル)の座標値、面積を有する文字キー形状であれば面積を示す座標値数以下に予め定めてもよい。また、各文字キーに与えられた複数の座標値のうち文字キーの代表座標値を中心点の座標値として選定しておき、第2のキーパッド情報データベース134に予め中心点の座標値を定義しておけば、特定の文字キータッチ時に当該文字キーの中心点の座標値が取得される。
【0026】
第2のキーパッド情報データベース134には、第1のキーパッドに配置された各キー別に第2のキーパッドに関する情報が格納されており、第2のキーパッドに配置された文字キーに対応する文字コードが指定されていることから、第2のキーパッドの文字コードが入力可能になる。
第2のキーパッド情報データベース134には、
図3に示した文字キーレイアウトテーブル状に第2のキーパッドに関する情報が格納される。
図3(a)は、第2のキーパッドに配置された文字キーの中心点の座標値と、中心点の座標値に対応する第2のキーパッド上の文字コード及び文字ラベルが格納された場合である。この場合、第2のキーパッド情報データベース134には、第2のキーパッドに配置された文字キーの中心点の座標値「(40,50)」と、その文字キーの文字コード「0042」及びその文字キーの文字ラベル「B」などが第2のキーパッドに関する情報として格納されている。
図3(b)は、第2のキーパッドに配置された文字キーの中心点のカラー値と、中心点のカラー値に対応する文字コード及び文字ラベルが格納された場合である。この場合、第2のキーパッド情報データベース134には、第2のキーパッドに配置された文字キーの中心点のカラー値「Red」と、その文字キーの中心点の座標値「(50,50)」と、その文字キーの文字コード「0043」及びその文字キーの文字ラベル「C」などが第2のキーパッドに関する情報として格納されている。
【0027】
図3(c)は、第1のキーの文字コード及びタッチ移動方向に対応する第2のキーパッド上の文字コード及び文字ラベルが格納された場合である。この場合、第2のキーパッド情報データベース134には、第1のキーのコード値「0043」、タッチ移動方向「右」、第2のキーパッドに配置された文字キーの文字コード「0044」、その文字キーの文字ラベル「F」などが第2のキーパッドに関する情報として格納されている、ここで、第2のキーパッドに配置された文字キーの文字コードは、第1のキーのコード値及びタッチ移動方向の組み合わせに応じてその値が変更される場合がある。
図3に示したとおり、第2のキーパッドの文字キーレイアウトテーブルは、第2のキーパッドの文字配列及び文字コードフォーマットファイルであり、システムの内部にプログラムとして格納される。第2のキーパッドに属する文字キーは、第1のキーパッド上の第1のキーと共に予めマーキングして用いることができる。すなわち、第2のキーパッドには、第1のキーの周りにある所定の数の文字キーが表示されてもよく、文字キー使用パターンに基づいて使用可能性が高い所定の数の文字キーが表示されてもよい。
第1のキーパッド生成部140は、文字入力モード時に、少なくとも一つ以上の文字キーにより構成された第1のキーパッドをタッチスクリーン110の上に表示する。このとき、第1のキーパッド生成部140は、点状、直線状、曲線状、多角形、円形及びカラー図形のうちの少なくとも一つの形状を有する文字キーにより構成された第1のキーパッドを生成する。
【0028】
第1のキーパッド生成部140が生成する第1のキーパッドは予め設定されていてもよく、
図4(a)に示した通常のクウォーティー(QWERTY)方式のキー配列を有するキーパッド、
図4(b)に示した12キーに基づく文字キーパッド、
図4(c)に示す独自的構造を有するキーパッドであってもよい。すなわち、第1のキーパッドまたは第2のキーパッドは、クウォーティーなどのコンピュータの標準キー配列の上に各国の文字キーが割り当てられた形状に形成されてもよく、または、少数のキー配列を有するキーパッドの上に各国の文字キーが一つのキーの上に重なり合うように割り当てられた形状に形成されてもよい。また、第1のキーパッドまたは第2のキーパッドは、カラー写真などが独創的な構造設計の文字キーにより構成されたキーパッドであってもよい。さらに、第1のキーパッドまたは第2のキーパッドは、コンピュータキーボードと同じ文字配列を有するキーボードの行、列文字キーの部分集合よりなるキーパッド、電話機の10キー標準配列上の文字のうちの一部の文字キーにより構成されたキーパッド、カラーまたは図形などの独創的な構造を有する文字キーにより構成されたキーパッドなどとして実現されてもよい。
第1のキーパッド生成部140は、ユーザーのニーズに応じて文字入力装置100の表示部112に第1のキーパッドを提供する機能を行う。
第1のキータッチ認識部150は、第1のキーパッドにおいて第1のキーのタッチが感知されれば、第1のキーの値に対応する文字コードを第1のキーパッド情報データベース132から取得し、第2のキーパッド生成部160を呼び出す。ここで、第1のキーは、第1のキーパッド上の文字キーのうち最初にタッチ入力されるキーであり、第1のキーが入力されれば、第2のキーパッドの生成及び表示を開始する役割を果たす。
【0029】
第1のキータッチ認識部150は、第1のキーパッドに配置された文字キーのうち最初のタッチされた第1のキーの中心点の座標値または中心点のカラー値を取得する。タッチパネルにはピクセルデータが基本的に与えられるため、第1のキータッチ認識部150は、タッチの開始地点のキーに対する中心点の座標値X、Yを取得することができる。なお、第1のキーパッドが特定の写真の上に生成されれば、第1のキータッチ認識部150は、タッチの開始地点のキーに対する中心点のカラー値も取得することができる。
最初にタッチされた第1のキーの中心点の座標値または中心点のカラー値が取得されれば、第1のキータッチ認識部150は、第1のキーパッド情報データベース132を検索して中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コードを取得することができる。第1のキーパッド情報データベース132には、第1のキーパッドの上に配置された文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コードが格納されているので、第1のキータッチ認識部150は、第1のキーの文字コードを第1のキーパッド情報データベース132から取得することができる。
第2のキーパッド生成部160は、第1のキータッチ認識部150の呼び出しに応じて、第1のキーの周りの文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーン110の上に仮想的に表示する。また、第2のキーパッド生成部160は、文字キー使用パターンに基づいて、第1のキーと共に生成可能性の高い所定の数の文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーン110の上に仮想的に表示してもよい。
【0030】
第2のキーパッド生成部160は、第1のキー中心点の上側、下側、左側、右側及び対角線方向のうちの少なくとも一つの方向に入力可能な文字キーが配置された第2のキーパッドを仮想的に生成して表示する。このとき、第2のキーパッド生成部160は、第1のキーパッドの第1のキーを中心としてキーの内部または外部に可視的または非可視的に仮想の第2のキーパッドを生成することができる。また、第2のキーパッドは、第1のキーを中心として生成され、第2のキーパッドが表示される位置はタッチスクリーンの内部であればよく、必ずしも第1のキータッチ入力が受信されたタッチ地点を中心として表示されるとは限られない。
第2のキーパッド生成部160が第2のキーパッドを生成して第1のキーパッドの上に表示する場合について
図5を基にして説明する。まず、
図5(a)は、英文クウォーティーキーボードに基づく第1のキーパッド510の上に第2のキーパッド520が表示された場合である。
図5(a)に示したとおり、ユーザーが第1のキー512として「D」を入力すると、第2のキーパッド生成部160は、第1のキー入力と同時に第1のキー512の中心点を基準として第1のキーパッド510の上に第2のキーパッド520を生成して表示する。このとき、第2のキーパッド520には、「D」を中心として上下左右に配置された文字キーが表示される。
【0031】
次いで、
図5(b)は、電話機のキーパッド文字配列ABCに基づく第1のキーパッド550の上に第2のキーパッド560が表示された場合である。
図5(b)に示したとおり、ユーザーが第1のキー552として「A」を入力すると、第2のキーパッド生成部160は、第1のキー入力と同時に第1のキー552の中心点を基準として第2のキーパッド560を生成して第1のキーパッド550の上に表示する。このとき、第2のキーパッド560には、「A」と一緒に配置された文字キーが表示される。
第2のキーパッド生成部160は、様々な文字キーの形状に第2のキーパッドのレイアウトを生成する。例えば、第2のキーパッド生成部160は、第1のキーパッドのキーに等しいか、あるいは、それよりも小さな面積を有する多角形の文字キー、点状、直線状、曲線状、円形、カラー図形などを用いて文字キーを表現して第2のキーパッドを形成してもよい。このとき、第1のキーパッド上の文字キーの境界と第2のキーパッド上の文字キーの境界は、互いに同一または異なる。
第2のキーパッド生成部160が生成する様々な形状の第2のキーパッド文字キーについて
図6に基づいて説明する。
【0032】
図6(a)は、第2のキーパッドの文字キーを点(タッチパネル上のピクセルに相当する)単位で表現し、点状の文字キーで表現された第2のキーパッドを第1のキーパッド上の第1のキーを中心として表示したものである。第1のキーを中心として表示された点には、それぞれ第2のキーボード上の座標値またはカラー値が指定されている。
図6(b)は、第2のキーパッドの文字キーを第1のキーの中心点を基準とする多角形の小型キーで表現し、多角形の小型キーで表現された第2のキーパッドを第1のキーパッド上の第1のキーを中心として表示したものである。第1のキーを中心として表示された多角形には、それぞれ第2のキーボード上の座標値またはカラー値が指定されている。
図6(c)は、第2のキーパッドの文字キーを四角形の小型キーで表現し、四角形の小型キーで表現された第2のキーパッドを第1のキーパッド上の第1のキーを中心として表示したものである。第1のキーを中心として表示された四角形には、それぞれ第2のキーボード上の座標値またはカラー値が指定されている。
【0033】
図6(d)は、第2のキーパッドの文字キーを直線の小型キーで表現し、直線の小型キーで表現された第2のキーパッドを第1のキーパッド上の第1のキーを中心として表示したものである。第1のキーを中心として表示された直線には、それぞれ第2のキーボード上の座標値またはカラー値が指定されている。
図6を基にして説明したとおり、第1のキーパッドまたは第2のキーパッドの文字キーの形状は、四角形、円形、直線状、点状、文字状、カラー図形などの形状であってもよく、文字キーの形状または大きさは任意に定めて可視的または非可視的に表示してもよい。また、第2のキーパッド上の文字キーは、第1のキーパッドの文字キーよりも小さくなればなるほど、あるいは、第1のキーパッドの文字キーよりもその数が少なくなればなるほど、キータッチの指の作動距離を短縮することができ、文字キー間の間隔を最適化させることができる。第1のキーパッド上の文字キーの境界及び第2のキーパッド上の文字キーの境界は、同一または異なる。
【0034】
第2のキーパッドの文字キーは様々な形状を有するため、第2のキーパッド生成部160は。様々な形状の文字キーから一つの形状を選択して第2のキーパッドの文字キーを実現し、その実現された仮想の第2のキーパッドは、第1のキーパッドの上に可視的または非可視的に配設される。また、第2のキーパッドの文字キーには固有の文字コードが与えられ、この文字コードは、第2のキーパッド上の第2のキータッチ認識部170において用いられる。すなわち、第1のキーパッド上の第1のキータッチが開始されれば、第1のキーの中心点を基準として第2のキーパッド上の文字キーが生成され、文字が入力可能な状態になる。
第2のキーパッドの文字キーの形状及び文字コードの指定について
図7に基づいて説明する。
図7(a)は、第1のキーパッドの第1のキーAを中心として第2のキーパッドの文字キーを点状に構成したものであり、点状の各キーにはB、Cなどの独自的な文字コードが与えられる。
図7(b)は、第1のキーパッドの第1のキーAを中心として第2のキーパッドの文字キーを四角形に構成したものであり、四角形の各キーにはB、Cなどの独自的な文字コードが与えられる。
図7(c)は、第1のキーパッドの第1のキーD中心点を基準として第2のキーパッドの文字キーを多角形に構成したものであり、多角形の各キーにはE、Fなどの独自的な文字コードが与えられる。
図7(d)は、第1のキーパッドの第1のキーD中心点を基準として第2のキーパッドの文字キーを直線状に構成したものであり、直線状の各キーにはE、Fなどの独自的な文字コードが与えられる。ここで、第1のキーパッドまたは第2のキーパッドの上に配置された文字キーの中心点は、第1のキーパッドまたは第2のキーパッド上の文字キーの形状に応じて与えられる文字キー内の特定の座標値であり、データベース130に格納されている。
【0035】
第2のキーパッド生成部160は、第2のキーパッドを第1のキーパッドの上に生成するとともに、文字入力ウィンドウ領域に第2のキーパッドと同じ構成の第2のキーパッドの形状を表示して第2のキーパッドにおいて入力可能な文字キーを認識し易いインタフェースを提供することができる。このとき、第2のキーパッド上の文字キーは、第1のキーパッドの文字キーと境界も異なり、各文字キーに与えられる文字コード値も互いに異なる独立したキーパッドの構成として提供される。
第2のキータッチ認識部170は、第2のキーパッドにおいてタッチ移動動作が感知されれば、タッチ移動動作に対応する文字を第2のキーパッド情報データベース134から取得してタッチスクリーン110の上に表示する。ここで、タッチ移動動作は、ドラッグ、フリック、スライドなどを含み、第1のキータッチ動作に連続する動作であってもよい。第1のキーパッドの上に仮想的に生成された第2のキーパッドの上においてユーザーの文字入力はユーザーのタッチ移動動作により行われ、タッチ移動動作なしにタッチ動作が終われば、第1のキーの文字コードに相当する文字がタッチスクリーン110上の文字入力ウィンドウ領域に出力される。
【0036】
第2のキーパッドの上におけるユーザーのタッチ移動動作による入力文字キーの指定は、第2のキーパッドを構成する文字キーの実現方法に応じて異なる。第2のキーパッドを構成する文字キーは、四角形、円形、直線状、点状、文字状、カラー図形など任意の形状及び大きさを有する。第2のキーパッドの上におけるユーザーのタッチ移動方向は、第1のキーの内外部において上側、下側、左側、右側及び対角線の方向に第2のキーパッドの文字キーが設定された方向であればいずれも採用可能である。
第2のキータッチ認識部170は、タッチ移動動作による座標値、カラー値、タッチ移動方向情報のうちの少なくとも一つを用いて、タッチスクリーン110の上に文字を表示する。以下、第2のキータッチ認識部170がタッチ移動動作による座標値、カラー値またはタッチ移動方向情報を用いて文字を表示する場合に分けて説明する。
まず、タッチ移動動作による座標値またはカラー値を用いて文字を表示する場合について説明する。この場合、第2のキータッチ認識部170は、第2のキーパッドにおけるタッチ移動動作による座標値またはカラー値を取得し、取得された座標値またはカラー値に対応する文字コードを第2のキーパッド情報データベース134から取り出した後、取り出された文字コードに相当する文字をタッチスクリーン110に表示する。
【0037】
最後に、タッチ移動方向情報を用いて文字を表示する場合について説明する。この場合、第2のキータッチ認識部170は、第2のキーパッドにおけるタッチ移動動作による座標値を取得し、第1のキーの中心点の座標値及びタッチ移動動作による座標値の演算を用いてタッチ移動方向情報を検出した後、第2のキーパッド情報データベース134を検索して第1のキーの文字コード及びタッチ移動方向情報の組み合わせに対応する文字コードを取り出し、取り出された文字コードに相当する文字をタッチスクリーン110の上に表示する。このとき、第2のキータッチ認識部170は、第1のキーの中心点の座標値及びタッチ終了地点の座標値の減算演算を用いてタッチ移動方向情報を検出する。例えば、タッチ終了地点の座標値が(X2,Y2)であり、且つ、タッチの開始点である第1のキーの中心点の座標値が(X1,Y1)である場合、第2のキータッチ認識部170は、X2−X1=DX、Y2−Y1=DYを計算する。計算の結果、DXがマイナス数値であれば左側移動、DXがプラス数値であれば右側移動、DYがマイナス数値であれば下側移動、DYがプラス数値であれば上側移動というタッチ移動方向情報を生成する。このとき、DX値及びDY値が同じである場合にはいずれか一方を優先視してもよい。その後、第2のキータッチ認識部170は、タッチ移動方向情報を第1のキーの文字コードと組み合わせた後、組み合わせられた文字コード及びタッチ移動方向情報の一組に対応する第2のキーパッド上の文字コードを第2のキーパッド情報データベース134から取り出し、取り出された文字コードに相当する文字を表示してもよい。
第2のキータッチ認識部170は、第2のキーパッドの入力モードにおいてキータッチを離さない限り、当該入力モードでしか機能しない。
第2のキータッチ認識部170は、第2のキーパッドの文字キー入力モードが続く場合、ユーザーの第1のキーを中心とした上側、下側、左側、右側または対角線方向のタッチ移動が可能であるため、タッチ位置移動時にコード値を有する特定の位置座標値を探知及び認識することができる。
【0038】
このような構成を有する文字入力装置100は、第1のキーの中心点及び第2のキーパッド上の文字キー情報、タッチ移動動作に基づく6種類の組み合わせで文字を入力することができる。具体的に、文字入力装置100は、(1)第1のキーの中心点の座標値及び第2のキーパッド上の文字キーの座標値の組み合わせ、(2)第1のキーの中心点の座標値及び第2のキーパッド上の文字キーのカラー値の組み合わせ、(3)第1のキーの中心点のカラー値及び第2のキーパッド上の文字キーの座標値の組み合わせ、(4)第1のキーの中心点のカラー値及び第2のキーパッド上の文字キーのカラー値の組み合わせ、(5)第1のキーの中心点の座標値及び第2のキーパッド上のタッチ移動方向情報の組み合わせ、(6)第1のキーの中心点のカラー値及び第2のキーパッド上のタッチ移動方向情報の組み合わせのうちの少なくとも一つを用いて文字を入力することができる。
上述した文字入力装置100は、タッチスクリーン付きユーザー装置であれば、いずれにも適用可能である。例えば、ノート型パソコン、移動通信端末、スマートフォン、ポータブルマルチメディアプレーヤー(PMP:Portable Multimedia Player)、個人情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)、タブレットパソコン、セットトップボックス、スマートテレビなど様々な装置に適用可能である。
【0039】
図8は、本発明の一実施形態により文字入力装置において文字を入力する方法を示すフローチャートである。
図8に示したとおり、文字入力装置は、文字入力モードが起動されると(ステップS802)、一つまたはそれ以上の文字キーにより構成された第1のキーパッドをタッチスクリーンの上に表示する(ステップS804)。
第1のキーパッドにおいて第1のキータッチが感知されると(ステップS806)、文字入力装置は、第1のキーの中心点の座標値に対応する文字コードを取得する(ステップS808)。すなわち、文字入力装置は、最初にタッチされる第1のキーのタッチが感知されると、第1のキーの中心点の座標値を取得し、既設の第1のキーパッド情報データベースを検索して第1のキーの中心点の座標値に対応する文字コードを取得する。
【0040】
次いで、文字入力装置は、第1のキーの周りの文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーンの上に表示し(ステップS810)、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されるか否かを判断する(ステップS812)。このとき、文字入力装置は、第2のキーパッドを第1のキーパッドの上に表示し、第2のキーパッドの上においてドラッグ、フリック、スライドなどのタッチ移動動作を感知する。
ステップS812における判断の結果、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されれば、文字入力装置は、タッチ移動動作による文字キーの中心点の座標値または中心点のカラー値を取得し(ステップS814)、第2のキーパッド情報データベースを検索して取得された座標値またはカラー値に対応する文字コードを取り出す(ステップS816)。
次いで、タッチ移動が終われば(ステップS818)、文字入力装置は、ステップS816において取り出された文字コードに対応する文字をタッチスクリーンの上に表示する(ステップS820)。
もし、ステップS812における判断の結果、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されなければ、文字入力装置は、ステップS808において取得された文字コードに相当する文字をタッチスクリーンの上に表示する(ステップS822)。
【0041】
以下、第1のキーの中心点の座標値が(33,33)であり、(44,44)という座標値に文字「a」のコード値が予め与えられた場合の一実施形態について説明する。
この場合、タッチ移動が座標値(44,44)において終わったならば、文字入力装置は、第2のキーパッド情報データベースを検索して座標値(44,44)に対応する「a」の文字コード値を取得してタッチスクリーンの上に表示する。
上記の過程を経て一回のタッチ入力で一つの文字の入力が終わる。
【0042】
図9は、本発明の他の実施形態により文字入力装置において文字を入力する方法を示すフローチャートである。
図9に示したとおり、文字入力装置は、文字入力モードが起動されると(ステップS902)、一つまたはそれ以上の文字キーにより構成された第1のキーパッドをタッチスクリーンの上に表示する(ステップS904)。
最初の第1のキータッチが感知されると(ステップS906)、文字入力装置は、第1のキーの中心点のカラー値を取得し、既設の第1のキーパッド情報データベースを検索して第1のキーの中心点のカラー値に対応する文字コードを取得する(ステップS908)。
【0043】
次いで、文字入力装置は、第1のキーの周りの文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーンの上に表示し(ステップS910)、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作を感知する(ステップS912)。このとき、文字入力装置は、第2のキーパッドを第1のキーパッドの上に表示し、第2のキーパッドの上においてドラッグ、フリック、スライドなどのタッチ移動動作を感知する。
ステップS912における判断の結果、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されると、文字入力装置は、タッチ移動動作による座標値またはカラー値を取得し(ステップS914)、取得された座標値またはカラー値に対応する文字コードを取り出す(ステップS916)。
次いで、文字入力装置は、タッチ移動が終われば(ステップS918)、ステップS916において取り出された文字コードに相当する文字をタッチスクリーンの上に表示する(ステップS920)。
もし、ステップS912における判断の結果、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されなければ、文字入力装置は、ステップS908において取得された文字コードに相当する文字をタッチスクリーンの上に表示する(ステップS922)。
【0044】
上述したとおり、文字入力装置は、第1のキーパッドまたは第2のキーパッド上の文字キーをカラーで区別及び定義し、それぞれのカラーで表示した後に、再びカラーに文字コードを与えて第2のキーパッドの文字キーを入力することができる。すなわち、第1のキーの中心点においてタッチ移動可能な位置に存在する第2のキーパッドの文字キーが赤色、青色、黄色、紫色、緑色など区別可能なカラーで指定されたると、これらの文字キーはカラー値で区別可能になる。なお、第1のキーパッド上の第1のキーも上述したカラーで表示可能である。
このため、タッチの開始地点、すなわち、第1のキーの中心点の座標のカラー及びタッチ移動終了地点の座標のカラーが指定されると、文字入力装置は、当該地点のカラーに与えられた文字コード値を取得、出力、表示することができる。
文字入力装置は、特別な形状を有さず、カラーだけで表示した文字キーを用いても文字を入出力することができる。
図9に示したとおり、文字キーをカラー値で指定すれば、一枚の写真またはイメージ内の特定のカラーに文字コードを設定したユニークな形状のキーボードが設計可能になり、これを特殊な用途に合う文字入力キーボードとして活用することができる。例えば、特殊な用途の文字入力キーボードとして、スマートフォンの施錠装置のためのIDまたはPW(パスワード)入力キーボードを活用することができる。
【0045】
図10は、本発明のさらに他の実施形態による文字入力装置において文字を入力する方法を示すフローチャートである。
図10に示したとおり、文字入力装置は、文字入力モードが起動されると(ステップS1102)、一つまたはそれ以上の文字キーにより構成された第1のキーパッドをタッチスクリーンの上に表示する(ステップS1104)。
第1のキーパッドにおいて第1のキータッチが感知されると(ステップS1106)、文字入力装置は、第1のキーの中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コードを取得し(ステップS1108)、既設の第1のキーパッド情報データベースを検索して第1のキーの中心点の座標値または中心点のカラー値に対応する文字コードを取得する。
【0046】
次いで、文字入力装置は、第1のキーの周りの文字キーを含む第2のキーパッドを生成してタッチスクリーンの上に表示し(ステップS1110)、第2のキーパッドの上におけるタッチ移動動作を感知する(ステップS1112)。
第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されると、文字入力装置は、タッチ移動地点の座標値を取得し(ステップS1114)、取得された座標値を用いてタッチ移動方向を検出する(ステップS1116)。このとき、文字入力装置は、タッチ終了地点の座標値(X2,Y2)及びタッチの開始点である第1のキーの中心点の座標値(X1,Y1)を用いて、X2−X1=DX、Y2−Y1=DYを計算する。計算の結果、DXがマイナス数値であれば左側移動、DXがプラス数値であれば右側移動、DYがマイナス数値であれば下側移動、DYがプラス数値であれば上側移動というタッチ移動方向情報を生成する。このとき、DX値及びDY値が同じであればDX値を優先視する。すなわち、左右の値及び上下の値が同じであれば、左右方向を有線視する。
ステップS1116が行われれば、文字入力装置は、第1のキーの文字コード及びタッチ移動方向情報の組み合わせに対応する文字コードを第2のキーパッド情報データベースから取り出す(ステップS1118)。ここで、第1のキー文字コード及びタッチ移動方向情報の組み合わせ値の形式は、(第1のキー文字コード,タッチ移動方向情報)の集合形式であってもよい。例えば、第1のキー文字コードが「A」であり、タッチ移動方向情報が右側であれば、(A,右側)のような一つの組(集合)の形式を有してもよい。この場合、第2のキーワード情報データベースには、
図3(c)に示したとおり、第1のキーの文字コード、第1のキー中心点の座標値またはカラー値、タッチ移動方向情報、第1のキーの文字コード及びタッチ移動方向に対応する第2のキーパッド上の文字コード及び文字ラベルなどが格納されている。
【0047】
ステップS1118が行われた後、タッチ移動が終わると(ステップS1120)、文字入力装置は、ステップS1118において取り出された文字コードに対応する文字をタッチスクリーンの上に表示する(ステップS1122)。
もし、ステップS1112における判断の結果、第2のキーパッドの上においてタッチ移動動作が感知されなければ、文字入力装置は、第1のキーパッドの第1のキーに相当する文字を表示する(ステップS1124)。
上述したとおり、文字入力装置は、タッチ移動方向情報を用いて文字を入力することができる。すなわち、第1のキーパッドにおいて第1のキー中心点の座標値またはカラー値を用いて、当該文字コードを第1のキーパッド情報データベースから取得し、上下左右のタッチ移動動作に応じてタッチ移動方向を検出した後、第1のキーの文字コード及び上下左右のタッチ移動方向情報の組み合わせに対応する文字コードを第2のキーパッド情報データベースから取得して表示することができる。
【0048】
図11は、本発明の実施形態によりクウォーティー方式のキーパッドを第1のキーパッドとして用いて文字を入力する方法を説明するための画面の例示図である。
図11を基にすると、(a)に示したとおり、クウォーティー方式のキーパッドが第1のキーパッド1110として生成された場合、第1のキーパッド1110において第1のキーである「E」キー1112をタッチすれば、文字入力装置は、第2のキーパッドの文字キー入力モードであることを知らせ、(b)に示したとおり、第1のキーの周りの文字キーを含む第2のキーパッド1130を文字入力ウィンドウ領域1120に表示する。
ユーザーが第2のキーパッド1130においてタッチ移動動作を行って所望の文字キーからタッチを離せば、文字入力装置は、当該文字を文字入力ウィンドウ領域1120に表示する。
【0049】
図12は、本発明の実施形態により12キーアルファベットキーパッドを第1のキーパッドとして用いて文字を入力する方法を説明するための画面の例示図である。
図12を基にすると、(a)に示したとおり、12キーアルファベットキーパッドが第1のキーパッド1210として生成された場合、第1のキーパッド1210において第1のキーである「ABC」キー1212をタッチすれば、文字入力装置は、第2のキーパッド文字キー入力モードであることを知らせ、(b)に示したとおり、第1のキー1212に含まれている文字キーを含む第2のキーパッド1230を文字入力ウィンドウ領域1220に表示する。
ユーザーが第2のキーパッド1230においてタッチ移動動作を行って所望の文字キーからタッチを離せば、文字入力装置は、当該文字を文字入力ウィンドウ領域1220に表示する。
【0050】
図13は、本発明の実施形態によるハングル子音及び母音が配置されたキーパッドを第1のキーパッドとして用いて文字を入力する方法を説明するための画面例示図である。
図13を基にすると、(a)に示したとおり第1のキーパッド1310において第1のキーを
としてタッチすれば、文字入力装置は、第2のキーパッド入力モードであることを知らせ、(b)に示したとおり、第1のキー1312に含まれている文字キーを含む第2のキーパッド1330を文字入力ウィンドウ領域1320に表示する。
ユーザーがタッチ方向を
キー地点に移動すれば、文字入力装置は、
キーの座標値を取得し、取得された座標値に相当する文字コードを取得し、同じ地点からタッチを離せば、取得された文字コードに相当する文字
を文字入力ウィンドウ領域1320に表示する。
【0051】
図14は、本発明の実施形態により写真を第1のキーパッドとして用いて文字を入力する方法を説明するための画面の例示図である。
図14を基にすると、(a)に示したとおりヒマワリ写真を第1のキーパッド1410として用いた場合、第1のキーパッド1410は、カラーまたは位置に応じて文字キーが指定されている。
第1のキーパッド1410においてユーザーが「A」領域1412をタッチすれば、文字入力装置は、第2のキーパッド入力モードであることを知らせ、(b)に示したとおり、「A」領域1412に指定された文字キーを含む第2のキーパッド1430を文字入力ウィンドウ領域1420に表示する。
次いで、ユーザーが第2のキーパッド1430においてタッチ移動動作を行って所望の文字キーからタッチを離せば、文字入力装置は、当該文字を文字入力ウィンドウ領域1420に表示する。
この場合は、第1のキーパッド1410の上において第2のキーパッド1430及び文字キーが非可視的に生成された場合に相当する。
【0052】
以上のとおり、本発明が属する技術分野における当業者は、本発明がその技術的思想や必須的特徴を変更することなく互いに異なる具体的な形態として実施可能であるということが理解できる。よって、上述した実施形態はあらゆる面において例示的なものに過ぎず、限定的なものではない。
この明細書において説明する機能的な動作及び主題の実現物は、デジタル電子回路により実現されるか、あるいは、この明細書において開示する構造及びその構造的な等価物を含むコンピュータソフトウェア、フォームウェア若しくはハードウェアにより実現されるか、あるいは、これらのうちの一つ以上の結合により実現される。この明細書において説明する主題の実現物は、一つ以上のコンピュータプログラム製品、換言すれば、処理システムの動作を制御するために若しくはこれによる起動のために有形のプログラム格納媒体の上に符号化されたコンピュータプログラム指令に関する一つ以上のモジュールとして実現可能である。
コンピュータにて読み取り可能な媒体は、機械にて読み取り可能な格納装置、機械にて読み取り可能な格納基板、メモリ装置、機械にて読み取り可能な電波状信号に影響を及ぼす物質の組成物若しくはこれらのうちのいずれか一つ以上の組み合わせであってもよい。
【0053】
この明細書において、「装置」とは、例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ若しくは多重プロセッサやコンピュータをはじめとしてデータを処理するためのあらゆる機構、装置及び機械を網羅する。処理システムは、ハードウェアに加えて、例えば、プロセッサフォームウェアを構成するコード、プロトコールスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム若しくはこれらののうちのいずれか一つ以上の組み合わせなど要請時にコンピュータプログラムに対する起動環境を形成するコードを含んでいてもよい。
この明細書は、多数の特定の一実現物の細部事項を含むが、これらはいかなる発明や請求可能なものの範囲に対しても制限的なものであると理解されてはならず、むしろ特定の発明の特定の実施形態固有の特徴に関する説明として理解されるべきである。同様に、個別的な実施形態の文脈においてこの明細書に記述された特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実現してもよい。逆に、単一の実施形態の文脈において記述した様々な特徴もまた個別的に若しくはいかなる適切な下位組み合わせでも複数の実施形態において実現可能である。さらに、特徴が特定の組み合わせで動作し、初期にそのように請求されたように描かれてもよいが、請求された組み合わせからの一つ以上の特徴は一部の場合にその組み合わせから排除されてもよく、その請求された組み合わせは、下位組み合わせや下位組み合わせの変形物に変更可能である。
また、この明細書においては、特定の順序に従い図面において動作を描いているが、これは、好適な結果を得るために示されたその特定の順序や順次的な順序の通りにそのような動作を行わなければならないとか、図示の全ての動作が行わなければならないというものと理解されてはならない。特定の場合、マルチタスキング及び並列プロセッシングが有利になることがある。また、上述した実施形態の様々なシステムコンポーネントの分離は、そのような分離を全ての実施形態において要求するものと理解されてはならず、説明したプログラムコンポーネント及びシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に組み込まれたり、多重ソフトウェア製品にパッケージングされたりできるという点を理解しなければならない。
【0054】
このように、この明細書は、その提示された具体的な用語に本発明を制限しようとする意図を有さない。よって、上述した例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱しないつつもこれらの例に対する改造、変更及び変形を加えることができる。本発明の範囲は、詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲により開示され、特許請求の範囲の意味及び範囲並びにその等価概念から導き出されるあらゆる変更または変形の形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されてはならない。