特許第6319787号(P6319787)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6319787
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】ガス置換包装装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 31/04 20060101AFI20180423BHJP
   B65B 31/02 20060101ALI20180423BHJP
【FI】
   B65B31/04 D
   B65B31/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-250880(P2013-250880)
(22)【出願日】2013年12月4日
(65)【公開番号】特開2015-107811(P2015-107811A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2016年11月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000142850
【氏名又は名称】株式会社古川製作所
(72)【発明者】
【氏名】森 英二
(72)【発明者】
【氏名】黒市 真治
【審査官】 佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−087407(JP,U)
【文献】 実開昭60−167704(JP,U)
【文献】 特開2006−036321(JP,A)
【文献】 特開昭51−111192(JP,A)
【文献】 特表2001−504064(JP,A)
【文献】 特開平06−054673(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0210675(US,A1)
【文献】 米国特許第06199601(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 31/04
B65B 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空チャンバーを備え、この真空チャンバー内に支持された包装袋内を不活性ガスでガス置換するガス置換包装装置において、
真空チャンバーの上部に設けられたシリンダーにより昇降動し、前記真空チャンバー内に支持された包装袋内に不活性ガスを噴射するガスノズルを前記真空チャンバー内に備え、
不活性ガスを噴射するガス供給管の下端に板状のガスノズルが取り付けられ、ガスノズルの下面中央にガス供給管と連通する噴出口が形成され、ガスノズルの噴出口の両サイドの下面全体に、包装袋の袋口が閉じないように支持する中実な突起が複数本突出形成され、
前記シリンダーは、前記ガスノズルの噴出口が包装袋の開口部の直上に位置するまでガスノズルを下降させ、前記ガスノズルの下降により、前記突起は包装袋の袋口上部内に位置し、不活性ガスの噴射によって袋口が閉じようとするのを開くことを特徴とするガス置換包装装置。
【請求項2】
ガスノズルには噴出口が複数個形成されたことを特徴とする請求項1に記載のガス置換包装装置。
【請求項3】
ガス供給管の下端に噴出孔を穿設し、この噴出口から袋口方向に不活性ガスを噴射すると共に、噴出孔から真空チャンバー全体に不活性ガスを噴射することを特徴とする請求項1に記載のガス置換包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に加工食品用包装袋にガスフラッシュを行うガス置換包装装置に関し、詳しくは、真空チャンバー内に支持された包装袋内を不活性ガスで置換するガス置換包装装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品に含有される油脂成分やビタミン類の酸化防止、色彩の退色防止、カビや細菌の繁殖防止などを目的として、食品を収納した包装袋内部を窒素ガスなどの不活性ガスに置換し密封することが広く行われている。
【0003】
包装袋内を不活性ガスでガス置換する方法として、従来から真空包装機が使用されているが、その方法として次のような方法が実施されている。
【0004】
図8は、従来のガス置換をする際に使用するロータリー真空包装機の真空チャンバーの一部を破断して示した断面図である。この図8に示すように、真空チャンバー1内に包装袋2の両側を図示しない一対のクランプにより支持し、第1吸盤3と第2吸盤4で包装袋2の袋口2Aを吸着して開口する。その後、真空チャンバー1内を負圧化しつつ、袋口2Aに臨ませるように上方に配置したガスノズル5から、不活性ガスを噴射して包装袋2内を不活性ガスで満たし、吸盤3,4の吸引を停止すると共に、袋口2Aを保持する前記一対のクランプを離間して袋口2Aを閉じ、シーラ6、シール台7により袋口2Aをシールする(特許文献1参照)。
【0005】
その他の方法として、図9に示すように、真空チャンバー1内の包装袋2内部にまでガスノズル5を挿入し、真空チャンバー1内を負圧化しつつ、ガスノズル5から不活性ガスを噴射し、その後、包装袋2の袋口2Aを閉じてシーラ6とシール台7によりシールする方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−54673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、図8に示したガス置換包装方法の場合、ガス置換率が上がらず置換率にばらつきが出るという問題があった。
【0008】
他方、図9に示したガス置換方法の場合は、包装袋2内にガスノズル5を挿入するので、ガス置換率は高く、しかも安定した置換率が得られるが、包装袋2はプラスチックフィルムなどの柔軟な材質であるため袋口2Aが何らかの理由でゆるんだり、変形したりしてガスノズル5が適格に包装袋2内に入らない場合があり、ガス置換不良を生じる恐れがあった。
【0009】
また、被包装物が粉体の場合、ガス噴出圧が高いと粉体が袋口2Aから噴出しやすく、噴出した粉体が袋口2Aの内面に付着してシール不良を起こす問題があった。また、ガスノズル5を包装袋2内に入れるため、ガスノズル5表面の衛生管理が必要となり、ガスノズル表面の衛生管理が面倒となる問題があった。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑み、真空チャンバー内で包装袋に不活性ガスを充填するガス置換包装装置において、包装袋内の被包装物を噴出させることなく、しかも確実なガス置換効果が得られるガス置換包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のガス置換包装装置は、真空チャンバーを備え、この真空チャンバー内に支持された包装袋内を不活性ガスでガス置換するガス置換包装装置において、真空チャンバーの上部に設けられたシリンダーにより昇降動し、前記真空チャンバー内に支持された包装袋内に不活性ガスを噴射するガスノズルを前記真空チャンバー内に備え、不活性ガスを噴射するガス供給管の下端に板状のガスノズルが取り付けられ、ガスノズルの下面中央にガス供給管と連通する噴出口が形成され、ガスノズルの噴出口の両サイドの下面全体に、包装袋の袋口が閉じないように支持する中実な突起が複数本突出形成され、前記シリンダーは、前記ガスノズルの噴出口が包装袋の開口部の直上に位置するまでガスノズルを下降させ、前記ガスノズルの下降により、前記突起は包装袋の袋口上部内に位置し、不活性ガスの噴射によって袋口が閉じようとするのを開くことを特徴とする。
【0012】
前記において、ガスノズルは板状であって下面中央にガス供給管と連通する噴出口が形成され、この噴出口を包装袋の開口部の直上に位置させるので、噴出口から不活性ガスを噴射しても、被包装物が粉体であっても噴出することがない。また、ガスノズルは、噴出口の両サイドの下面全体に、中実な突起が複数本突出形成されているので、不活性ガスの噴射によって袋口が閉じようとするのを開く。
【発明の効果】
【0013】
前記構成により、ガスノズルの噴出口から不活性ガスを噴射しても包装袋内の被包装物を噴出させることなく、しかも確実なガス置換効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施の形態のガス置換包装装置の平面図
図2図1の真空チャンバー内を破断して内部を示した正面図
図3図1の真空チャンバーの平面の断面図、
図4図1の真空チャンバーの部分側面断面図
図5】本発明の第2の実施の形態のノズルの全体図
図6】第2の実施の形態のガス置換包装装置の一部を破断した部分正面図
図7】第2の実施の形態のガス置換包装装置の一部を破断した部分側面図
図8】従来技術のガス置換包装装置の部分断面図
図9】他の従来技術のガス置換包装装置の部分断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態のガス置換包装装置の一例を示す平面図である。図1のガス置換包装装置は、六角形のロータ10が間歇回転して、6か所のセクションで被包装物の充填とガス置換包装作業を行う。
【0016】
(1)の包装袋供給セクションでは、袋箱11から受渡し機構12を介してロータ10の外周部に取り付けられた一対のクランプ13に包装袋14が受け渡される。(2)の袋口開口セクションでは、図示しない吸盤により前後方向から袋口14Aが開口されると共に、アーム15の先端部に設けられたヘラ15Aにより袋口14Aの開口が維持されつつ次のセクションに包装袋14が移動する。(3)の充填セクションでは、被包装物充填装置の漏斗16が下降して、ヘラ15Aにより開口した袋口14A内に挿入されて被包装物が充填される。(4)のセクションでは、袋底に振動を与えて包装袋14内の被包装物を袋底に安定させる。(5)のガス置換セクションでは、後述するように、真空チャンバー17内で包装袋14内のガス置換が行われる。(6)のシールセクションでは(5)のガス置換セクションでシールした袋口14Aを再びシールし、シールをより強くする。ロータ10が1周し、(1)の包装袋供給セクションではガス置換が完了した包装袋14をクランプ13が開放して搬出シュート18Aを介して搬出コンベア18から搬出する。
【0017】
次に、(5)のガス置換セクションでのガス置換について詳細に説明する。図2は真空チャンバー17内を破断して内部を示した正面図、図3は平面の断面図、図4は部分側面断面図である。図3に示すように、(5)のガス置換セクションでは一対のクランプ13で両側部が保持された包装袋14を、図示しない開閉装置が作動して真空チャンバー17が覆い被さる。即ち、このガス置換包装装置は、図1に示すように、間歇回転するロータ10のガス置換セクション(5)の側面位置に、真空チャンバー17が設けられ、図示しない開閉装置により真空チャンバー17がロータ10の側壁に当接、離間するよう構成されている。
【0018】
第1吸盤21を備えたアクチュエータ22が、前記真空チャンバー17の包装袋14の袋口14Aに対応する位置に設けられ、第1吸盤21の上部に一対のアクチュエータ23で作動するシーラ24が水平に設けられている。前記第1吸盤21とシーラ24とに対応して、シール台25と第2吸盤26を備えた回動板27がガスノズル28を挟んで真空チャンバー17内に設けられている。前記回動板27は回動軸27Aに固定され、前記回動軸27Aの両端のレバー27Bに、真空チャンバー17の両サイドにそれぞれピンで支持されたエアーシリンダ20のロッドが連結され、前記回動板27が回動可能に設けられている。包装袋14の袋口14Aの正面と背面を、図2に示すように第1吸盤21と第2吸盤26で吸着して、アクチュエータ22によって包装袋14の袋口14Aを開口し、シーラ24とシール台25とでガス置換が終了した袋口14Aをシールする。
【0019】
真空チャンバー17の中央上部に、窒素ガスや二酸化炭素等の不活性ガスを流すガス供給管29が取り付けられ、このガス供給管29の真空チャンバー17内の下端には、包装袋14内に不活性ガスを噴射する角柱状のガスノズル28が袋口14Aの上部位置に配置されている。このガスノズル28は、内部が中空であって、ガス供給管29に連通し、シリンダー30によりガス供給管29と共に昇降動して袋口14Aの開口部に近接、離間する。
【0020】
前記ガスノズル28は、包装袋14の袋口14Aの開口部に面する下面に、図3に示すように互い違いに千鳥状に多数の噴出口28Aが穿設され、ガス供給管29から供給される不活性ガスが噴出するようになっている。このガスノズル28は、シリンダー30によって下降しても噴出口28Aが袋口14Aの開口部内に挿入されることなく、開口部の直上に位置するよう設定されている。
【0021】
次に、前記構成のガス置換方法について説明する。
充填セクション(3)で被包装物を充填し終わった包装袋14が、ガス置換セクション(5)に停止すると、図示しない開閉装置が作動してロータ10側面に、離間した容器状の真空チャンバー17が実線で示すように閉じて、包装袋14を気密に覆う。
【0022】
なお、この気密状態は、ロータ10の側面に予め真空チャンバー17が気密に密着出来る表面10Aを備えていて、この表面10Aに真空チャンバー17の開口縁のシールリング17Aを密着させ、真空チャンバー17内を負圧化することで達成されるように構成されている。真空チャンバー17が閉じられると、シール台25と第2吸盤26とを備えた回転板27が袋口14A側にエアーシリンダ20の作動で回転する。包装袋14を保持した一対のクランプ13は間隔を狭めると同時に、図3に示すように、包装袋14の袋口14Aの正面と背面を、第1吸盤21と第2吸盤26で吸着して、アクチュエータ22を元に復帰させて包装袋14の袋口14Aをガスノズル28の幅より少し広めに開口する。
【0023】
包装袋14の袋口14Aを上記のように開口すると共に、図示しない真空ポンプにより真空チャンバー17内を負圧化する。その後、ガスノズル28をシリンダー30によって下降させ、ガスノズル28から不活性ガスを包装袋14内に噴射し、包装袋14内を不活性ガスと置換する。ガスノズル28の噴出口28Aは袋口14Aの開口部内に入ることなく、開口部の直上に位置するので、不活性ガスを噴射しても、被包装物が粉体であっても噴出せず、袋口14Aのシール部に粉体の噛み込みが殆ど無い。しかも、袋口14Aの開口部に近接して不活性ガスを噴射するので、ガスノズル28を包装袋14内に入れて噴射すると同程度の高置換率が可能となる。さらに、ガスノズル28が包装袋14内に入らないため、ガスノズル28に被包装物が付着することが無く、衛生的でメンテナンスが容易となる。
【0024】
前記のようにして包装袋14内のガス置換が行われた後、ガスノズル28をシリンダー30によって引き上げ、包装袋14を保持する一対のクランプ13が離間して袋口14Aを閉じる。袋口14Aを閉じてアクチュエータ23を作動させてシーラ24をシール台25に圧接して袋口14Aを熱シールし、冷却して包装袋14を密封する。なお、図2において、回転板27は中央部が説明のため破断した状態で示し、図3において、シーラ24は中央部が説明のため破断した状態で示し、シール台25は省略している。
【0025】
密封処理が終了すると、図1の二点鎖線の仮想線で示すように、真空チャンバー17が図示しない開閉装置により再び開放される。そして、ロータ10が回転して、包装が完了した包装袋14が搬出コンベア18で外部に搬出される。
【0026】
(2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態のノズルを示す全体図、図6は第2の実施の形態のガス置換包装装置の一部を破断した部分正面図、図7は同じく一部を破断した部分側面図である。この第2の実施の形態は、基本的には前記第1の実施の形態と同じであるので、同一の部材については同じ図面の符号を使用して説明は省略する。
【0027】
この第2の実施の形態では、不活性ガスを噴射するガス供給管29の下端に長方形で板状のガスノズル40が取り付けられ、ガスノズル40の下面中央にガス供給管29と連通する噴出口40Aが形成されている。さらに、ガスノズル40の噴出口40Aの両サイドの下面全体に中実な突起40Bが複数本千鳥状に突出形成されている。これらの突起40Bにより、包装袋14の袋口14Aが閉じないように支持される。なお、前記ガス供給管29とガスノズル40も、真空チャンバー17の上部に設けられたシリンダー30により昇降動する。
【0028】
次に、この第2の実施のガス置換方法について説明する。
この第2の実施の形態も前記第1の実施の形態とガス置換方法は基本的には同じであって、真空チャンバー17が閉じられると、包装袋14を保持した一対のクランプ13は間隔を狭めて、包装袋14の袋口14Aの正面と背面を、第1吸盤21と第2吸盤26で吸着して、アクチュエータ22を作動させて包装袋14の袋口14Aを開口する。
【0029】
包装袋14の袋口14Aを開口した後、真空チャンバー17内を負圧化して、シリンダー30によって、ガスノズル40の噴出口40Aが袋口14Aの開口部内に入ることなく、開口部の直上に位置するまでガスノズル40を下降する。前記のガスノズル40の下降により、突起40Bは図6図7に示すように、包装袋14の袋口14A上部内に位置し、不活性ガスの噴射により、袋口14Aが閉じようとしても突起40Bにより袋口14Aが開かれる。
【0030】
ガスノズル40を上記のような状態にしてから、ガスノズル40の噴出口40Aから不活性ガスを包装袋14内に噴射して、包装袋14内を不活性ガスと置換する。前記突起40Bにより、袋口14Aが開かれているので、包装袋14内のガス置換がスムースに行われる。しかも、ガスノズル40の噴出口40Aが袋口14Aの開口部内に挿入されることなく、開口部の直上に位置するので、噴出口40Aから不活性ガスを噴射しても、被包装物が粉体であっても噴出することがなく、袋口14Aのシール部に粉体の噛み込みが殆ど無い。しかも、袋口14Aの開口部に近接して不活性ガスを噴射するので、ガスノズル40を包装袋14内に入れて噴射するのと同程度の高置換率が可能となる。さらに、ガスノズル40を包装袋14の内部まで挿入しないため、ガスノズル40に被包装物が付着することが少なく、衛生的でメンテナンスが容易となる。
【0031】
前記のようにして包装袋14内のガス置換が行われた後、ガスノズル40をシリンダー30によって引き上げた後、包装袋14を保持する一対のクランプ13が離間して袋口14Aを閉じる。袋口14Aが閉じた後、アクチュエータ23を作動させてシーラ24をシール台25に圧接して袋口14Aを熱シールし、冷却して密封する。密封処理が終了すると、図1の仮想線で示すように、真空チャンバー17が図示しない開閉装置により二点鎖線で示すように再び開放される。そして、ロータ10が回転して、包装が完了した包装袋14が搬出コンベア18で外部に搬出される。
【0032】
前記第2の実施の形態では、ガスノズル40には噴出口40Aが1個形成されているが、第1の実施の形態のように、複数個形成してもよい。なお、第1の実施の形態は噴出口28Aを千鳥状に形成したが、この噴出口28Aは千鳥状である必要はない。また、突起40Bの配置についても千鳥状に配置する必要はなく、袋口14Aが突起40Bに規制されて開くように配置すればよく、突起40Bの本数も少なくてもよい。また、図5に示すように、ガス供給管29の下端に噴出孔29Aを穿設し、噴出口40Aから袋口方向に不活性ガスを噴射すると共に、噴出孔29Aから真空チャンバー17全体に不活性ガスを噴射してもよい。
【0033】
前記第1の実施の形態及び第2の実施の形態は、真空チャンバー17を(5)のセクションだけに設けたロータリー型包装機で説明したが、本発明は、かかる包装機に限定されるものではなく、例えば、充填包装装置と真空包装装置が隣接して設置され、真空包装装置には真空チャンバーが全セクションに設けられた形式のものであってもよい。この形式の真空包装装置では、全てのセクションに不活性ガスを噴射するガスノズルを取り付けた真空チャンバーを設ける。
【0034】
また、本発明は前記のような全自動の真空包装装置ではなく、作業員が手作業でガス置換包装作業を行う、バッチ式の真空包装機であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、主に加工食品用包装袋にガスフラッシュを行うガス置換包装装置に有用である。
【符号の説明】
【0036】
10 ロータ
10A 表面
11 袋箱
12 受渡し機構
13 クランプ
14 包装袋
14A 袋口
15 アーム
15A ヘラ
16 漏斗
17 真空チャンバー
21 第1吸盤
22 アクチュエータ
23 アクチュエータ
24 シーラ
25 シール台
26 第2吸盤
28 ガスノズル
28A 噴出口
29 ガス供給管
30 シリンダー
40 ガスノズル
40A 噴出口
40B 突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9