(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6320003
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】原動機付車両用ユニットおよび原動機付車両用ユニットを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
F16L 33/22 20060101AFI20180423BHJP
F02M 37/00 20060101ALI20180423BHJP
【FI】
F16L33/22
F02M37/00 321A
【請求項の数】12
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-244688(P2013-244688)
(22)【出願日】2013年11月27日
(65)【公開番号】特開2014-105875(P2014-105875A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2016年8月23日
(31)【優先権主張番号】12194662.8
(32)【優先日】2012年11月28日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503126212
【氏名又は名称】ティ・アイ・オートモーティヴ(フルダブリュック)・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】イーリス・バルテル
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ボール
(72)【発明者】
【氏名】ハンス・イェンゼン
【審査官】
渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭62−166390(JP,U)
【文献】
特開2002−039467(JP,A)
【文献】
特開平10−267181(JP,A)
【文献】
特開2003−278970(JP,A)
【文献】
特表2005−523406(JP,A)
【文献】
米国特許第04205417(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 33/22
F02M 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結器、特に迅速連結器(1)および原動機付車両用管路(2)を備えた原動機付車両用ユニットであって、
前記連結器が管路(2)を挿入するための差込み端部(3)を備えていること、
前記差込み端部(3)に、外側スリーブ(5)により取囲まれているロック軸(4)が設けられていること、
前記ロック軸(4)と前記外側スリーブ(5)の間に、管路(2)あるいは管路(2)の管路端部のための挿入環状空間(6)が配置されていること、
前記外側スリーブ(5)が少なくとも一つの基準破断要素(7)を介してロック軸(4)と連結していること、
外側スリーブ(5)が加圧フランジ(15)を備えており、この加圧フランジに抗して管路の正面端部が、ロック軸(4)上を摺動する際に、あるいはロック軸(4)上をさらに摺動する際に押圧し、従って外側スリーブ(5)が管路(2)と一緒にロック軸(4)上を摺動可能でありあるいはさらに摺動可能であること、
少なくとも一つの基準破断要素がロック軸側で加圧フランジに接続されていること、そして少なくとも一つの基準破断要素(7)が、管路(2)を挿入環状空間(6)内に挿入する際に折れるという条件付きで配置されており、従って外側スリーブ(5)が、挿入された管路(2)により、あるいは挿入された管路と一緒に、ロック軸(4)上をあるいはなおそれ以上にロック軸(4)上を摺動可能であることを特徴とする原動機付車両用ユニット。
【請求項2】
前記連結器あるいは迅速連結器(1)が、連結部分(8)を備えており、この連結部分が差込要素(10)を収容するための差込要素収容開口部(9)を有していることを特徴とする請求項1記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項3】
ロック軸(4)がその外側表面に少なくとも一つのロック成形部(13)、特に複数のロック成形部(13)を備えていること、および管路(2)がロック成形部(13)あるいは複数のロック成形部(13)上を圧入で摺動可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項4】
外側スリーブ(5)が、ロック軸(4)上を摺動した後、あるいはロック軸(4)上を完全に摺動した後、その正面端部でもってストッパフランジ(16)に当接し、このストッパフランジが、管路(2)の挿入方向にある、ロック軸(4)の端部に配置されており、かつ連結器の外周にわたり取囲んでいることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項5】
ロック軸(4)が円錐形部分(17)を備えており、この円錐形部分(17)の円錐がロック軸(4)の管路側の正面端部に向かって先細りになっていること、および、外側スリーブ(5)が円錐形部分(17)上を圧入で摺動可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項6】
ロック軸(4)の円錐形部分(17)が、外側スリーブ(5)の摺動方向で連結器のストッパフランジ(16)の手前に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項7】
外側スリーブ(5)がその加圧フランジ(15)でもって円錐形部分(17)上を圧入で摺動可能であることを特徴とする請求項5または6に記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項8】
さらに、摺動方向において、ストッパフランジ(16)の手前に配置された円錐形部分(17)の手前に少なくとも一つの円錐形部分(19)がロック軸(4)に設けられており、
円錐形部分(19)の円錐がロック軸(4)の管路側の正面端部(18)に向かって先細りになっていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項9】
外側スリーブ(5)が、管路上(2)を摺動する前に、少なくとも一つの基準破断要素(7)を介して一体的にロック軸(4)と連結していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項10】
連結器の少なくとも一つの基礎部材(20)が、特に連結部分(8)と、ロック軸(4)と、外側スリーブ(5)と共に唯一の合成樹脂部材として、特に唯一のダイキャスト部材として形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の原動機付車両用ユニット。
【請求項11】
特に請求項1〜10のいずれか一つに記載の、連結器、特に迅速連結器(1)および原動機付車両用管路(2)から成る原動機付車両用ユニットを製造するための方法であって、
差込端部(3)におけるロック軸(4)とロック軸(4)を取囲み、かつ少なくとも一つの基準破断要素(7)を介してロック軸(4)に連結された外側スリーブ(5)を備えた前記連結器の基礎部材(20)が製造されること、
前記管路(2)の管路端部が、前記外側スリーブ(5)と前記ロック軸(4)の間に形成される挿入環状空間(6)内に挿入され、従って少なくとも一つの基準破断要素(7)が折れ、続いて管路(2)と外側スリーブ(5)が、ロック軸(4)上を摺動され、あるいはさらにそれ以上ロック軸(4)上を摺動されることを特徴とする方法。
【請求項12】
基礎部材(20)がダイキャスト法により製造されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結器、特に迅速連結器および原動機付車両用管路から成る原動機付車両用ユニットに関する。さらに本発明は、連結器、特に迅速連結器および原動機付車両用管路から成る原動機付車両用ユニットを製造するための方法に関する。原動機付車両用管路は、原動機付車両における液体の媒体のための、特に原動機用燃料のための、ブレーキオイルのための、あるいは例えば原動機付車両触媒システムに関する尿素溶液のための管路を意味する。
【背景技術】
【0002】
実践から先に述べた様式の原動機付車両用ユニットが、異なる実施形態において公知である。従って、管路が圧入であるいは摩擦で連結器の係合部分に係合することにより、
合成樹脂、例えばポリアミド12から成る原動機付車両用管路を連結器あるいは迅速連結器と連結することが知られている。さらに管路をより良好にロック成形部(Sicherungsprofil)に固定するための連結器の係合部分を設けることもすでに公知である。しかし公知の原動機付車両用ユニットの多くは、管路が高圧の場合、および/または高温の場合、連結器にもはや十分フェールセーフにかつ効果的には固定されていないという短所を備えている。固定を改善するためのホースクランプあるいはその様な物の使用は時間がかかり、かつ費用もかさみ、さらに形状的な制限を必然的に伴う。そのほか更に、公知の原動機付車両用ユニットの多くは、連結器と連結した管路が、液体媒体に対して、特に腐食作用がある液体媒体に対して、例えば水の浸入に対して保護されていないという短所を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それに対して本発明の根底をなす技術的課題は、先に記載した短所を効果的に防止できる、冒頭の様式の原動機付車両用ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この技術的課題を解決するために本発明は、連結器、特に迅速連結器および原動機付車両用管路を備えた原動機付車両用ユニットであって、
前記連結器が管路を挿入するための差込み端部を備えていること、
前記差込み端部に、外側スリーブにより取囲まれているロック軸(Sicherungsdorn)が設けられていること、
前記ロック軸と前記外側スリーブの間に、管路あるいは管路の管路端部のための挿入環状空間が配置されていること、
前記外側スリーブが少なくとも一つの基準破断要素を介してロック軸と連結していること、
少なくとも一つの基準破断要素が、管路を挿入環状空間内に
挿入する際に折れるという条件付きで配置されており、従って外側スリーブが、挿入された管路により、あるいは挿入された管路と一緒に、ロック軸上をあるいはなおそれ以上にロック軸上を摺動可能であることを特徴とする原動機付車両用ユニットを教示する。
【0005】
原動機付車両用管路は、以下管路と短く呼ぶ。管路はその他の点では、連結器に連結すべきチューブも意味する。実用的に、管路の横断面は円形であるか、あるいはほぼ円形に形成されている。本発明の範囲内において、管路は連結器のロック軸上を摺動し、従って管路は完全に摺動した状態で、ロック軸と外側スリーブの間で圧入であるいは摩擦で保持される。本発明の範囲内において、外側スリーブは円筒形あるいはほぼ円筒形に形成されている。さらに本発明の範囲内において、ロック軸は液状媒体を貫流させるために内部を空洞に設計されている。連結器あるいは迅速連結器は、合成樹脂あるいは基本的に合成樹脂から成るのが好ましい。少なくとも1つの基準破断要素は、本発明にあっては適切に開けられるかあるいは破り開けられるべきである基準破断箇所を形成している。
【0006】
本発明の範囲内において、本発明による連結器は迅速連結器である。連結器あるいは迅速連結器は、連結部分を備えており、この連結部分は差込要素を収容するための差込要素収容開口部を有している。好ましい実施形態で、前記差込要素収容開口部が、少なくとも一つの係止突出部あるいは複数の係止突出部を備えており、この係止突出部あるいは複数の係止突出部が、少なくとも一つの突出要素により差込要素の外側表面で後方から係合されている。実用的に、突出要素は差込要素においては環状の圧縮部(Stauchung)、あるいは環状の突出部の形態で構成されている。連結した状態で、この圧縮部あるいはこの突出部は、連結器あるいは迅速連結器の差込要素収容開口部内で一つの係止突出部あるいは複数の係止突出部を後方から係合する。差込要素は特に別の管路のための連結要素である。
【0007】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、ロック軸はその外側表面に少なくとも一つのロック成形部、特に複数のロック成形部を備えている。その際に本発明の範囲内において、管路はロック成形部あるいは複数のロック成形部上を圧入でありは摩擦で摺動可能である。実用的に、管路あるいは管路端部は、挿入空間内で少なくともロック軸あるは少なくとも一つのロック成形部と、外側スリーブの間に少なくとも完全に摺動した状態で挟み込まれるかあるいは圧入あるいは摩擦で保持される。この状態で連結器と管路の相対回転がブロックされると有利である。組立てられた状態であるいは完全に摺動した状態で、少なくとも外側スリーブの領域内には、ロック成形部あるいは複数のロック成形部が管路の内側表面に直接当接している。本発明の範囲内において、ロック成形部あるいは複数のロック成形部は、ロック軸の外周部にわたり取囲んでいる。本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも二つのロック成形部がロック軸の長手方向に相前後して配置されている。
【0008】
本発明の好ましい実施形態において、外側スリーブはまずロック軸の管路側の正面端部に配置されている。その際に外側スリーブは少なくとも一つの基準破断要素を介してロック軸と連結している。さらに本発明の範囲内において、少なくとも一つの基準破断要素が外側スリーブの連結部分側の正面端部に配置されている。実用的に、少なくとも一つの基準破断要素は、外側スリーブの連結部分側の正面端部に直接配置されているか、あるいは基準破断要素はこの正面端部の構成要素である。本発明の実施形態によれば、少なくとも一つの基準破断要素は、外側スリーブの内周にわたり、あるいはロック軸の外周にわたり取囲んでいる。しかし本発明の範囲内においても、外側スリーブの内周にわたり取囲んでいる複数の基準破断要素が設けられている。
【0009】
本発明の特に推奨的な実施形態によれば、外側スリーブは連結部分側の加圧フランジを備えており、この加圧フランジに抗して管路の正面端部は、ロック軸上を摺動する際に、あるいはさらに摺動する際に押圧し、従って外側スリーブは管路と一緒にロック軸上を摺動可能でありあるいはさらに摺動可能である。ロック軸上を摺動する際に、管路は外側スリーブをさらに押すのが実用的である。外側スリーブの加圧フランジは、外側スリーブ内周にわたり取囲んでいるのが好ましい。しかし、間隙により遮られた個々のフランジ部分が、外側スリーブ内周にわたり割当てられていることも可能である。少なくとも一つの基準破断要素がロック軸側で加圧フランジに
接続されているか、あるいは基準破断要素が折れた後で連結する基準破断要素の残り部分がロック軸側で加圧フランジに連結していると有効である。
【0010】
本発明の極めて好ましい実施形態は、外側スリーブが、ロック軸上を摺動した後、あるいはロック軸上を完全に摺動した後、その正面端部でもってストッパフランジに当接することを特徴とする。従って本発明の範囲内において、外側スリーブはロック軸上を完全に摺動する際に、その連結部分側の正面端部でもってストッパフランジに当接する。ストッパフランジは連結器の外周にわたり取囲んでいると実用的である。このストッパフランジのストッパ面が、連結器の長手方向軸線Lに対して直角にあるいはほぼ直角に向いているのが好ましい。外側スリーブの連結部分側の正面端部の正面端部面が、連結器の長手方向軸線Lに対して直角にあるいはほぼ直角に配置されているのが有効である。本発明の範囲内において、連結器のストッパフランジは、ロック軸の連結部分側の端部に配置されている。
【0011】
本発明の推奨的実施形態によれば、ロック軸は円錐形部分を備えており、この円錐形部分の円錐はロック軸の管路側の正面端部に向かって先細りになっている。外側スリーブが円錐形部分上を圧入であるいは摩擦で摺動可能であると実用的である。外側スリーブが特に摺動過程の最後にロック軸の円錐形部分上へいわば押込められると有利である。本発明の範囲内において、ロック軸の円錐形部分は、外側スリーブあるいは管路の摺動方向で連結器のストッパフランジの手前に配置されている。外側スリーブがその加圧フランジでもって円錐形部分上を圧入または摩擦で摺動可能であるのが実用的である。加圧フランジは、摺動した後あるいは完全に摺動した後、圧力によりあるいは予応力により、円錐形部分の円錐上に載置している。外側スリーブが摺動した後、あるいは完全に摺動した後、管路の正面端部は外側スリーブの加圧フランジに当接するのが好ましい。この密封するような当接により、管路端部は、例えば水の浸入のような、外部の影響から効果的に保護される。
【0012】
本発明の特に推奨的実施形態は、少なくとも一つのロック成形部が、円錐形の部分を備えているか、あるいは複数のロック成形部が各々、円錐形の部分を備えていることを特徴とする。円錐形の部分の対応する円錐は、ロック軸の管路側の正面端部に向かって先細りになっているのが実用的である。円錐形の部分のこの好ましい実施形態により、ロック軸上への管路の摺動あるいは外側スリーブに対する摺動は緩和される。本発明の推奨的実施形態によれば、少なくとも一つのロック成形部、あるいは複数のロック成形部は、鋸歯状に形成されている。
【0013】
本発明の範囲内において、外側スリーブは、管路上を摺動する前に、少なくとも一つの基準破断要素を介して一体的に(einstueckig)ロック軸と連結している。外側スリーブとロック軸は、一体的なダイキャスト部材として形成されていると実用的である。外側スリーブが少なくとも一つの基準破断要素を介してロック軸あるいは連結器と連結していると有利である。管路がロック軸上を摺動すると、少なくとも一つの基準破断要素は折れる。
【0014】
さらに本発明の範囲内において、連結器の少なくとも一つの基礎部材は、
特に連結部分と、ロック軸と、外側スリーブと共に、唯一の合成樹脂部材として、特に唯一のダイキャスト部材として形成されている。基礎部材は連結器のすべてであるのが原則であってもよい。しかしさらに、連結器の基礎部材が合成樹脂でインサート成形され(umspritzen)、および/またはケーシングにより取囲まれることも可能である。連結器の基礎部材は中央部分を備えているかあるいは連結部分とロック軸の間に配置された中央部分を備えているのが有利である。
【0015】
本発明の対象は、連結器、特に迅速連結器および原動機付車両用管路から成る原
動機付車両用ユニットを製造するための方法であって、
差込端部におけるロック軸と、ロック軸を取囲み、かつ少なくとも一つの基準破断要素を介してロック軸に連結された外側スリーブを備えた前記連結器の基礎部材が製造されること、
前記管路の管路端部が、前記外側スリーブと前記ロック軸の間に形成される挿入環状空間内に挿入され、従って少なくとも一つの基準破断要素が折れ、続いて管路あるいは管路端部から成る前記原動機付車両用ユニットと外側スリーブが、ロック軸上を摺動され、あるいはさらにそれ以上ロック軸上を摺動されることを特徴とする方法でもある。本発明の範囲内において、連結器の基礎部材はダイキャスト法により製造される。
【0016】
本発明の根底をなす認識は、本発明による原動機付車両用ユニットにおいて、連結器における原動機付車両用管路の極めてフェールセーフでかつ効果的な固定が可能であることである。この連結は高い圧力に対しても、および/または高い温度に対しても抵抗力がある。本発明による原動機付車両用ユニットにより、簡単で、労力がかからず、かつ特にコストがかからない方法が実現できる。さらに本発明は、連結器と管路端部の間の連結部を作る際に生じる粒子が、外側スリーブとロック軸の間の中間空間内に保持され、従って原動機付車両用システムあるいは原動機付車両用ユニットが汚染しないという長所を有する。さらに連結器と連結した管路端部は、周囲環境あるいは周囲環境の影響にもさらされず、かつ外側スリーブとロック軸の間の中間空間内に密に収容される。故に、管路端部にとって、塩水あるいは同等のものに関する水の浸入の保護も実現される。原動機付車両用ユニットの本発明による構成は、管路がロック軸上を完全に摺動するかどうかに関して、効果的な制御機能を有する。連結器のストッパフランジに外側スリーブの接続部分側の正面端部を完全にあるいは隙間なく当接させる際に、管路が完全に摺動され、従って連結部がフェールセーフあるいは効果的に製造されたことを出発点とする。
【0017】
以下に、本発明実施例を示した図に基づいてのみ詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明による原動機付車両用ユニットの第一の機能位置を示す図である。
【
図2】
図1による対象の第二の機能位置を示す図である。
【
図3】
図1による対象の第三の機能位置を示す図である。
【
図4】
図1による対象の第四の機能位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0019】
四つの図には、迅速連結器1と原動機付車両用管路2から成る本発明による原動機付車両用ユニットを示してある。迅速連結器1は、管路2を挿入するための差込端部3を備えている。この差込端部3の向かい合った側には、好ましくはかつ実施例においては、迅速連結器1の連結部分8が配置されており、この連結部分は差込要素10を収容するための差込要素収容開口部9により構成されている。差込要素収容開口部9は、好ましくはかつ実施例においては、係止突出部11を備えており、係止突出部11は環状の圧縮部の様式で構成された突出要素12により、差込要素10の外側面に後方から係合可能である。迅速連結器1の差込端部3に、外側スリーブ5により取囲まれているロック軸4が設けられている。ロック軸4と外側スリーブ5の間には、管路2あるいは管路2の管路端部を挿入するための挿入空間6が配置されている。
【0020】
図1には、まだ挿入されていない管路2を備えた迅速連結器1が示してある。外側スリーブ5は、実用的にかつ実施例においては、円筒形に形成されており、かつ好ましくはかつ実施例においては、迅速連結器1あるいはロック軸4の上を通って回転する。推奨的にかつ実施例において、外側スリーブ5は、管路2がまだ挿入されていない状態で、基準破断要素7を介してロック軸4と連結している。好ましくはかつ実施例において、基準破断要素7とは、実用的にはロック軸4の全周にわたり取囲んでいる環状の基準破断要素7である。基準破断要素7は推奨的にかつ実施例において、外側スリーブ5およびロック軸4のように合成樹脂から成る。基準破断要素7は、基準破断要素が管路2を挿入する際に挿入空間6内に押入り、あるいは引入れるという条件付きで調節されている(einrichten)ので、外側スリーブ5は挿入された管路2によりあるいは管路2と共にロック軸4上をさらに摺動することができる。基準破断要素は特に
図2〜4の比較した眺めから見て取ることができる。
【0021】
図1にはその他の点では管路2を挿入する前に基準破断要素7が好ましくはかつ実施例では、外側スリーブ5の連結部分側の正面端部14に配置されており、しかも外側スリーブ5の連結部分側の正面端部14に直接配置されている。その他の点で、好ましくはかつ実施例では、基準破断要素7は外側スリーブ5の内周にわたり取囲んでいる加圧フランジ15に配置されており、しかも基準破断要素5はそこで好ましくはロック軸側に方向づけられている。基準破断要素7折るかあるいは破った後で、管路2は推奨的にかつ実施例において、ロック軸4上をさらに摺動する際にはその正面端部でもって加圧フランジ15に抗して押圧するので、外側スリーブ5は管路2とロック軸4上を摺動可能であるかあるいはさらに摺動可能である。さらに管路2は摺動の際に外側スリーブ5を先に押出すのが好ましい。
【0022】
好ましくはかつ実施例では、ロック軸4は外側表面に二つの鋸歯状のロック成形部を備えている。推奨的に、管路2はこれらのロック成形部13上を圧入で摺動可能である(特に
図4参照)。管路2はここではさらにいわば外側スリーブ5とロック成形部13の間に挟み込まれている。好ましくはかつ実施例では、鋸歯状のロック成形部13は、各々円錐形の部分19を備えており、円錐形の部分19の円錐はロック軸4の管路側の正面端部に向かって先細りになっている。この構造により、管路2はロック軸4上を摺動しやすくなる。
【0023】
実用的にかつ実施例では、外側スリーブ5はロック軸4上を摺動した後、あるいはロック軸4上を完全に摺動した後、その正面端部でもって迅速連結器1のストッパフランジ16に当接する。さらに外側スリーブ5は完全に摺動した後、迅速連結器1のストッパフランジ16に接触する。好ましくはかつ実施例では、ストッパフランジ16は迅速連結器1の外周にわたり取囲んでいる。ストッパフランジ16のストッパ面は、迅速連結器1の長手方向軸線Lに対して垂直に配置されているのが有利である。外側スリーブ5の正面端部の正面端部面も迅速連結器1の長手方向軸線Lに対して垂直に向いている。ストッパフランジ16は、その他の点では推奨的にかつ実施例では、ロック軸4の連結部分側の端部に配置されている。ロック軸4は円錐形部分17を備えていると有利であることがわかり、この円錐形部分17の円錐は管路側の正面端部18に向かって先細りになっている。好ましい実施形態および実施例では、外側スリーブ5は圧入によりあるいは摩擦により円錐形部分17上を摺動可能である。このことは特に
図3及び4を比較して見ることにより察知できる。従って外側スリーブ5は円錐形部分17上に押込まれ、加圧フランジ15は予応力により円錐形部分17に当接するのが有利である。これらの図において、好ましくはかつ実施例では、ロック軸4の円錐形部分17は、外側スリーブ5あるいは管路2の摺動方向において迅速連結器1のストッパフランジ16手前に配置されているのが認められる。実用的にかつ実施例で、外側スリーブ5が完全に摺動した状態において(
図4)、管路2の正面端部22は外側スリーブ5の加圧フランジ15に密封するように当接している。このようにして、例えば水の浸入のような不利な外部の影響に先立った管路側の効果的な遮蔽が保証される。
【0024】
これらの図では、迅速連結器1は基礎部材20の形態で示してあり、この基礎部材20は連結部分8、中央部分21、ロック軸4および外側スリーブ5を備えている。好ましくはかつ実施例では、この基礎部材は一体的なダイキャスト部材として形成されており、従ってダイキャスト法の範囲内で製造される。特に外側スリーブ5は、管路2の挿入前に(
図1)、基準破断要素7を介して一体的にロック軸4と連結しているのが好ましい。前にすでに説明したように、基準破断要素7は管路2が挿入する際に、あるいは基準破断要素7が管路2と当たる際には折れている。
【0025】
これらの図に示した基礎部材20は、基本的に図示していない合成樹脂材料によって取囲まれてもよい。基礎部材20は合成樹脂材料と協働して迅速連結器1を形成する。従って、例えば基礎部材20は、合成樹脂により取囲まれてもよく、あるいは基礎部材20は、図示していないケーシング内に収容されてもよい。
【符号の説明】
【0026】
1 迅速連結器
2 原動機付車両用管路
3 差込み端部
4 ロック軸
5 外側スリーブ
6 挿入環状空間
7 基準破断要素
8 連結部分
9 差込要素収容開口部
10 差込要素
11 係止突出部
12 突出要素
13 ロック成形部
14 連結部分側の正面端部
15 連結部分側の加圧フランジ
16 ストッパフランジ
17 円錐形部分
18 管路側の正面端部
19 円錐形部分
20 基礎部材