(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
成分(D1)が、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化フェヌグリークガム、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸共重合物から選ばれる少なくともいずれか1種である請求項1記載の皮膚洗浄剤組成物。
一般式(1)で表されるアルキルエーテルカルボン酸又はその塩において、n=0の成分を9.6質量%を超え27質量%以下、n=1の成分とn=2の成分を合計で21質量%以上40質量%未満含む請求項1又は2記載の皮膚洗浄剤組成物。
成分(D2)及び(D3)の含有量に対する、成分(D1)の質量割合(D1)/((D2)+(D3))が、0.2〜2.5である請求項1〜5のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明で用いる成分(A)のアルキルエーテルカルボン酸又はその塩は、一般式(1)で表されるものである。
式中、R
1は炭素数4〜22のアルキル基であり、炭素数6〜20のアルキル基、更に炭素数8〜18のアルキル基が好ましく、炭素数8〜16、更には炭素数10〜16のアルキル基がより好ましい。また、R
1のアルキル鎖は、直鎖又は分岐鎖のいずれでも良いが、起泡性の点から、直鎖アルキル基が好ましい。また、R
1の平均炭素数は10.8〜12.8であり、好ましくは10.8〜12.5であり、より好ましくは12.1〜12.4である。この範囲内であれば、起泡性及び泡質、さらに低温安定性の点で優れるので好ましい。
また、R
1は2種以上のアルキル基を含むことが好ましく、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が55質量%以上97質量%未満であるのが好ましく、60〜95質量%がより好ましく、さらに70〜95質量%であるのが、泡量及び泡質に優れるので好ましい。
【0013】
また、式中、nは0〜20の数を示し、0〜12がより好ましい。なお、nは、エチレンオシキシドの付加モル数を示すが、成分(A)の組成中の平均付加モル数(nの平均値)は、泡立ちが良好である点から、1.5〜10が好ましく、2.5〜6.4がより好ましく、2.5〜3.7がさらに好ましく、2.5〜3.4がさらに好ましく、2.8〜3.4がさらに好ましく、2.8〜3.1がさらに好ましい。
成分(A)のアルキルエーテルカルボン酸又はその塩は、一般式(1)において、n=0の成分を4.3〜30質量%、好ましくは4.9〜27質量%、より好ましくは9.6〜27質量%、さらに好ましくは、9.6質量%を超え27質量%以下、また、好ましくは9.8〜27質量%、より好ましくは9.9〜27質量%、更に好ましくは9.9〜16質量%、より好ましくは9.9〜15質量%含むものである。この範囲内とすることにより、泡量、泡質に優れる。
さらに、n=1の成分とn=2の成分を合計で40質量%未満含み、好ましくは21質量%以上40質量%未満、より好ましくは27〜37質量%、さらに好ましくは27〜36.5質量%、さらにより好ましくは35〜36.1質量%含むのが、泡質、泡量の観点から好ましい。
【0014】
また、式中、Mとしては、水素原子;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン由来のアンモニウムなどが挙げられる。これらの中で、起泡性、低温安定性、経時での着色のなさの点から、アルカリ金属が好ましい。
【0015】
成分(A)のアルキルエーテルカルボン酸又はその塩は、一般式(1)中、n=0、1、2、3、4の成分の質量割合が、R
1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:0.99〜3.50:0.89〜3.00:0.76〜3.00:0.63〜1.6であることが、起泡性、洗浄性、すすぎ時のきしみ感の両立性の点から、好ましい。
【0016】
また、一般式(1)中、n=0の成分を9.9質量%以上12質量%未満含み、R
1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.53〜1.87:1.59〜2.25:1.33〜2.16:1.14〜1.52となるか、又は、n=0の成分を12質量%以上17質量%以下含み、R
1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:0.99〜1.34:0.89〜1.40:0.76〜1.23:0.63〜1となるのが、泡質、泡量の観点から好ましい。
【0017】
さらに、一般式(1)中、n=0の成分を9.9〜11.5質量%含み、R
1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.58〜1.84:1.72〜2.17:1.49〜2.00:1.14〜1.52となるか、又は、一般式(1)中、n=0の成分を13〜15質量%含み、R
1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.00〜1.31:0.93〜1.34:0.79〜1.18:0.63〜1となるのが、泡質、泡量の点から好ましい。
【0018】
成分(A)において、一般式(1)中、R
1は炭素数4〜22のアルキル基であり、R
1の平均炭素数は10.8〜12.8であり、また、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が55質量%以上97質量%未満であり、更に、nは0〜20の数を示し、nの付加モル数の平均値は、1.5〜10、さらには2.5〜6.4であり、n=0の成分を9.8〜27質量%、n=1の成分とn=2の成分を合計で27〜37質量%含有することが好ましい。また、式中、Mとしては、水素原子、ナトリウム、カリウム、アンモニウムが好ましい。このようにすることで、起泡を早めることができる。
【0019】
成分(A)において、一般式(1)中、R
1は炭素数6〜20のアルキル基が好ましく、R
1の平均炭素数は10.8〜12.8であり、また、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が55質量%以上97質量%未満であり、更に、nは0〜20の数を示し、nの平均値は、2.5〜3.7であり、n=0の成分を9.8〜27質量%、n=1の成分とn=2の成分を合計で27〜37質量%含有することが好ましい。また、式中、Mとしては、水素原子、ナトリウム、カリウム、アンモニウムが好ましい。このようにすることで、起泡性を早めることができる。
【0020】
成分(A)において、一般式(1)中、R
1は炭素数8〜18のアルキル基であり、R
1の平均炭素数は10.8〜12.8であり、また、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が55質量%以上97質量%未満であり、更に、nは0〜20の数を示し、nの平均値は、2.5〜3.4であり、n=0の成分を9.9〜27質量%、n=1の成分とn=2の成分を合計で27〜36.5質量%含有することが好ましい。また、式中、Mとしては、水素原子、ナトリウム、カリウム、アンモニウムが好ましい。このようにすることで、すすぎ時のストップフィーリング性を強めることができる。本発明において、ストップフィーリングとは、洗浄剤組成物を適用して洗浄し、すすいだときの、すすぎ終わり時に手のひらが止まる感じのことをいう。
【0021】
成分(A)において、一般式(1)中、R
1は炭素数8〜16のアルキル基であり、R
1の平均炭素数は10.8〜12.5であり、また、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が60〜95質量%であり、更に、nは0〜20の数を示し、nの平均値は、2.8〜3.4であり、n=0の成分を9.9〜16質量%、n=1の成分とn=2の成分を合計で27〜36.5質量%含むものが好ましい。また、式中、Mとしては、水素原子、ナトリウム、カリウム、アンモニウムが好ましい。このようにすることで、泡量、泡質を向上させることができる。
【0022】
成分(A)において、一般式(1)中、R
1は炭素数10〜16のアルキル基であり、R
1の平均炭素数は12.1〜12.4であり、また、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が70〜95質量%であり、更に、nは0〜20の数を示し、nの平均値は、2.8〜3.1であり、n=0の成分を9.9〜15質量%、n=1の成分とn=2の成分を合計で35〜36.1質量%含むものが好ましい。また、式中、Mとしては、水素原子、ナトリウム、カリウム、アンモニウムが好ましい。このようにすることで、泡量、泡質を向上させることができる。
【0023】
なお、本発明の成分(A)において、R
1のアルキル鎖長の分布、R
1の平均アルキル鎖長、n=0の成分量、nの平均付加モル数、n=0、1、2、3、4の成分の質量割合は、一般式(1)で表されるアルキルエーテルカルボン酸をガスクロマトグラフィーによる分析を行い、以下のようにして求める。
【0024】
〔R
1のアルキル鎖長の分布〕
ガスクロマトグラフィーより得られるピーク面積のうち、n=0モルに相当する各アルキル鎖長のピーク面積を求め、それらの総和を100とし、各アルキル鎖長分布の百分率を求めた。n=1〜3モルにおいても同様に計算し、n=0〜3モルの各アルキル鎖長分布の百分率の値を平均し、R
1のアルキル鎖長の分布を求めた(これより、R
1の組成のうち最も多く含有するアルキル基成分を特定できる)。
【0025】
〔R
1の平均アルキル鎖長〕
上記のようにして求めたR
1のアルキル鎖長の分布より、各成分の割合を求め、得られた割合に対応するアルキル鎖長分の炭素数を各々掛け、これらの総和を得た。これを平均アルキル鎖長とした。
【0026】
〔n=0の成分量、n=1の成分とn=2の成分の合計量〕
R
1の組成のうち、最も多く含有するアルキル鎖長を特定し、その成分のn=0〜10に相当するガスクロマトグラフィーの面積を合計した。その合計量を100%として、n=0の成分量、n=1の成分とn=2の成分の合計量を算出した。
【0027】
〔nの平均付加モル数〕
R
1の組成のうち最も多く含有するアルキル鎖長を特定し、その成分のn=0〜10に相当するガスクロマトグラフィーの面積を合計した(nが11以上のものは微量であり、計算から除いた)。その合計量を1として、n=0〜10の各々の割合を求めた。この割合に、各々の付加モル数を掛け、これらの合計をnの平均付加モル数とした。
【0028】
〔n=0、n=1、n=2、n=3、n=4の成分の質量割合〕
EO付加モル数の異なる各成分の質量割合に関しては、ガスクロマトグラフィーにより得られるピーク面積から、上記に示した方法でR
1のアルキル鎖長の分布を求め、R
1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分を特定し、その最大成分のn=0、n=1、n=2、n=3、n=4の面積比から特定した。
【0029】
成分(A)のアルキルエーテルカルボン酸又はその塩は、前記のような組成を有するもので、含有量は、泡立ち、泡の厚み感、すすぎ時のなめらかさ、すすぎ時のストップフィーリング、及びタオルドライ後のしっとり感を向上させる観点から、全組成中に酸として1質量%以上であり、2質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、8質量%以下であり、5質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に酸として1〜8質量%であり、2〜5質量%が好ましく、3〜4質量%がより好ましい。
【0030】
本発明で用いる成分(B)の脂肪酸は、前記一般式(2)で表されるものである。
式中、R
2は炭素数9〜21のアルキル基又はアルケニル基であり、泡立ちの早さ、泡のとろみ感を向上させる観点から、その炭素数11〜17のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数11〜15のアルキル基がより好ましい。
より具体的には、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘニン酸等が挙げられる。
また、R
2は少なくとも炭素数11のアルキル基を含み、R
2の平均炭素数は11〜15であり、泡立ちの早さを向上させる観点から、11〜13が好ましく、11.5〜12.5がより好ましく、11.5〜12がさらにより好ましい。
【0031】
さらに、皮膚洗浄剤組成物中の全脂肪酸に対する、炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸の質量割合(炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸/全脂肪酸)は、泡立ちの早さ及び泡の厚み感を向上させる観点から、0.5〜1であり、0.50〜0.80が好ましく、0.55〜0.60がより好ましい。
また、炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸以外の脂肪酸に対する炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸の質量割合(炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸/炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸以外の脂肪酸)は、泡の厚み感及び泡のとろみ感を向上させる観点から、0.4〜0.9が好ましく、0.45〜0.8がより好ましく、0.48〜0.7がさらに好ましく、0.5〜0.65がさらにより好ましい。
【0032】
成分(B)の脂肪酸は、前記のような組成を有するもので、その含有量は、泡立ち、泡の厚み感、及び泡立ちの早さを向上させる観点から、全組成中に8〜16質量%であり、10〜15質量%が好ましく、13.5〜14.5質量%がより好ましい。
【0033】
本発明で用いる成分(C)の両性界面活性剤は、通常の洗浄剤に用いられるものであれば制限されず、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン型界面活性剤、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン型界面活性剤、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型界面活性剤などが挙げられる。
これらのうち、泡立ちの早さ及び洗浄剤組成物の使用感を向上させる観点から、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン型界面活性剤、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型界面活性剤が好ましい。
【0034】
成分(C)の両性界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができ、その含有量は、泡立ちの早さを向上させる観点から、全組成中に0.5〜7質量%であり、1〜5質量%が好ましく、2〜4質量%がより好ましい。
【0035】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、成分(D)として、(D1)電荷密度が0.5〜4.5meq/gのカチオン化ポリマー、(D2)ノニオン性のガム類、及び(D3)ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基が付加したノニオン性セルロースの3種のポリマーを含有することにより、とろみ感ある泡を得ることができ、また、厚み感のある泡を得ることができる。
【0036】
成分(D1)のカチオン化ポリマーは、電荷密度が0.5〜4.5meq/gであり、泡のとろみ感を向上させる観点から、4.1〜4.3meq/gが好ましい。ここで、カチオン化ポリマーの電荷密度は、ポリマー1g当たりのカチオン性基モル数×1000(meq/g)である。
また、成分(D1)のカチオン化ポリマーは、泡のとろみ感及び洗浄剤組成物の使用感を向上させる観点から、重量平均分子量は、8万〜150万が好ましく、9万〜100万がより好ましく、9.5万から50万がさらに好ましく、10万〜20万がさらにより好ましい。
【0037】
成分(D1)のカチオン化ポリマーとしては、例えば、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化フェヌグリークガム、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸共重合物等が挙げられる。中でも、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物が好ましい。
【0038】
より具体的には、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩(DMDAAC)/アクリルアミド(AM)共重合物として、マーコート550(重量平均分子量:16万、カチオン電荷密度:4.22meq/g、DMDAAC:AM=50:50)、マーコート2200(重量平均分子量:9万、カチオン電荷密度:4.22meq/g、DMDAAC:AM=50:50)、マーコートS(重量平均分子量:26万、カチオン電荷密度:4.22meq/g、DMDAAC:AM=50:50)[以上、NALCO社、アクリルアミドとジアリルジメチルアンモニウム塩の共重合体]、ポイズC−60H(重量平均分子量:60万、カチオン電荷密度:1.07〜1.78meq/g)、カチセロM−80(重量平均分子量:80万、カチオン電荷密度:0.93〜1.21meq/g)、ポイズC−150L(重量平均分子量:150万、カチオン電荷密度:0.71〜1.07meq/g)[以上、花王社、カチオン化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)]、ジャガーC17(重量平均分子量:30万、カチオン電荷密度:1.07〜1.50meq/g)、ジャガーC14(重量平均分子量:30万、カチオン電荷密度:0.93〜1.21meq/g)[以上、ローディア社、カチオン化グアーガム(グアーヒドロキシプロピルトリアンモニウムクロリド)]等が挙げられる。
なお、カチオン化セルロースとグアーヒドロキシプロピルトリアンモニウムクロリドのカチオン化電荷密度は、高分子中に含まれる窒素が100%カチオン化されていると仮定し、ポリマー中の窒素含有量比率(質量%)から求めた。
【0039】
成分(D1)は、1種又は2種以上を用いることができ、泡のとろみ感及びすすぎ時のストップフィーリングの両立性を向上させる観点から、その含有量は、全組成中に0.1〜1.5質量%が好ましく、0.3〜1.0質量%がより好ましく、0.5〜0.8質量%が更に好ましい。
【0040】
成分(D2)のノニオン性のガム類としては、例えば、グアガム、キサンタンガム、ジェランガム、カラギーナン、ローストビーンガム、タラガム、これらの誘導体などが挙げられる。
これらのうち、泡のとろみ感及び泡の厚み感を向上させる観点から、グアガム、キサンタンガムが好ましい。
【0041】
成分(D2)は、1種又は2種以上を用いることができ、泡のとろみ感及び泡の厚み感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.05〜0.5質量%が好ましく、0.1〜0.3質量%がより好ましく、0.1〜0.2質量%が更に好ましい。
【0042】
本発明で用いる成分(D3)のセルロースは、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基が付加したものである。すなわち、セルロースの水酸基における水素原子の一部がヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基で置換されているものであり、これら以外の置換基を有していても良い。
【0043】
具体的には、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
これらは、セルロースに苛性ソーダを反応させてアルカリセルロースとし、次いで、塩化メチル、モノクロル酢酸、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を作用させ、セルロースの水酸基における水素原子を置換して得られるものである。
【0044】
成分(D3)のセルロースは、泡の持続性を向上させる観点から、平均置換度は0より大きいのが好ましく、0.5以上がより好ましく、3以下が好ましく、2以下がより好ましい。また、平均分子量は、洗浄剤組成物への溶解性及び泡の持続性を向上させる観点から、200,000以上が好ましく、500,000以上がより好ましく、650,000以上がより好ましく、3,000,000以下が好ましく、2,000,000以下がより好ましく、1,600,000以下が更に好ましい。
なお、本発明において、平均置換度は、NMRにより求められ、平均分子量は、標準物質をポリエチレンオキシドとしてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)−多角度レーザー光散乱検出装置(MALLS)システムを用いることにより測定される。
【0045】
成分(D3)としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましく、平均置換度が0.5〜2、平均分子量が650,000〜1,600,000のものが好ましい。
【0046】
また、成分(D3)としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロースでは、CELLOSIZE QP52000H(ダウ・ケミカル社製)、HECダイセル SE400、SE500、SE600、SE850、SE900(以上、ダイセルファインケム社製)等;ヒドロキシプロピルメチルセルロースでは、METOLOSE 60SH、65SH、90SH(以上、信越化学工業社製)、BENECEL E50、E4M、E10M、F4MC、K99C、K4M、K15M、K35M、K100M、K200M(以上、ASHLAND社製)等の市販品を使用することができる。
【0047】
成分(D3)は、1種又は2種以上を用いることができ、泡の持続性及び使用性(洗浄道具への液の取りやすさ)を向上させる観点から、その含有量は、全組成中に0.1〜1質量%が好ましく、0.2〜0.8質量%がより好ましく、0.2〜0.5質量%が更に好ましい。
【0048】
本発明において、成分(D2)及び(D3)の合計含有量は、泡立ちの早さ及び泡の持続性を向上させ、並びにすすぎ時の残留感を低減させる観点から、全組成中に0.1〜0.8質量%が好ましく、0.2〜0.6質量%がより好ましく、0.3〜0.4質量%が更に好ましい。
【0049】
また、本発明において、成分(D2)及び(D3)の質量割合(D2)/(D3)は、泡立ちの早さ及び泡の厚み感を向上させる観点から、0.1〜3が好ましく、0.2〜2.5がより好ましく、0.3〜0.5が更に好ましい。
【0050】
本発明において、成分(D2)及び(D3)の含有量に対する、成分(D1)の質量割合(D1)/((D2)+(D3))は、泡のとろみ感及びすすぎ時のなめらかさを向上させる観点から、0.2〜2.5が好ましく、0.25〜2がより好ましく、1.5〜2が更に好ましい。
【0051】
また、本発明において、成分(D1)、(D2)及び(D3)の合計含有量は、泡のとろみ感、すすぎ時のなめらかさ及びすすぎ終了時の残留感のなさを向上させる観点から、全組成中に0.5〜1.6質量%が好ましく、0.7〜1.4質量%がより好ましく、1.0〜1.2質量%が更に好ましい。
【0052】
本発明において、水は溶媒として用いられ、その含有量は、全組成中に45質量%以上が好ましく、55質量%以上がより好ましく、85質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましい。
【0053】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、更に、通常の洗浄剤に用いられる成分、例えば、成分(A)、(C)以外の界面活性剤、保湿剤、油性成分、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤、キレート剤、増粘剤、塩類、パール化剤、スクラブ剤、香料、冷感剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、植物エキス等を含有することができる。
【0054】
本発明の皮膚洗浄剤組成物を起泡させることによりできる泡は、皮膚上にゆっくり拡げると泡が動きやすく、すばやく拡げた時には、泡のボリューム感が増し、泡が動きにくくなるものであり、泡の抵抗が高まるために、すばやく泡を拡げた時においても、泡を皮膚で実感できる(泡の存在感が高まる)という特異な性質を示す。この特徴により、よりとろみのある、なめらかな泡で全身を洗浄することができ、うるおいのあるなめらかな肌で、やわらかい肌を実感することができるものである。
さらに、後述の試験例1で示される泡粘度変化が0mPa・s以上である泡は、より弾力性があり、厚み感のある泡となるため、洗浄中にわたって、すべりが良くとろみのあるなめらかな泡で全身を洗浄することができ、洗浄後にはうるおいのあるなめらかな肌で、やわらかい肌を強く実感することができるものである。
泡粘度変化は、より弾力性があり、厚み感のある泡を得る観点から、0以上であることが好ましく、0〜100mPa・sがより好ましく、5〜80mPa・sがさらに好ましく、10〜70mPa・sがよりさらに好ましく、20〜65mPa・sがさらに好ましく、30〜60mPa・sが特に好ましい。
【0055】
また、本発明の皮膚洗浄剤組成物は、同様の観点から、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルビトール、ジグリセリン、ラフィノース、ヘキシレングリコール等の多価アルコールを含有することが好ましく、グリセリン、プロピレングリコールから選ばれる少なくともいずれか1種を含有することがより好ましい。
【0056】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、通常の方法により、配合成分を混合することにより製造される。得られる洗浄剤組成物は、液状又は固形状いずれでも良いが、液状である場合には、25℃において、B型粘度計(VISCOMETER TVB-10、東機産業社製、No.3ローター又はNo.4ローター、30、12又は6rpm、60秒後、30℃の条件)で測定したときの粘度が200〜80000であるのが好ましく、配合成分を適宜選択することにより調整することができる。
また、pHは、3〜12であるのが好ましく、pH5〜10.5がより好ましく、pH5〜10が更に好ましい。なお、pHの測定は、25℃において、各洗浄剤組成物を水で20倍に希釈して行った値である。
【0057】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、例えば、洗顔料、ボディーソープ、ハンドソープ等として好適であり、ボディーソープがより好ましい。
本発明の皮膚洗浄剤組成物を用いて皮膚を洗浄する方法は、例えば、以下のとおりである。すなわち、本発明の皮膚洗浄剤組成物を身体、つまり顔、手足、胴体などの身体皮膚部に適量を適用し、泡立てて洗浄した後、シャワー等の温水を利用してすすぐ方法である。また、タオル、スポンジ、ブラシ等の洗浄補助具に適量を適用し、泡立てて洗浄することもできる。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
【0058】
<1>次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)一般式(1)
【0060】
(式中、R
1は炭素数4〜22のアルキル基を示し、nは0〜20の数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す)
で表されるアルキルエーテルカルボン酸又はその塩であって、R
1の平均炭素数が10.8〜12.8であり、n=0の成分を4.3〜30質量%含み、n=1の成分とn=2の成分を合計で40質量%未満含むアルキルエーテルカルボン酸又はその塩 1〜8質量%、
(B)一般式(2)
【0062】
(式中、R
2は炭素数9〜21のアルキル基又はアルケニル基を示し、R
2は少なくとも炭素数11のアルキル基を含み、R
2の平均炭素数は11〜16である)
で表される脂肪酸 10〜14質量%、
(C)両性界面活性剤 0.5〜5質量%、
(D1)電荷密度が0.5〜4.5meq/gのカチオン化ポリマー、
(D2)ノニオン性のガム類、
(D3)ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基が付加したノニオン性セルロース
を含有し、全脂肪酸に対する炭素数12のアルキル基を有する脂肪酸の質量割合(炭素数12のアルキル基を有する脂肪酸/全脂肪酸)が、0.5〜1である皮膚洗浄剤組成物。
【0063】
<2>成分(A)において、一般式(1)中、好ましくは、R
1は炭素数6〜20のアルキル基であって、炭素数8〜18のアルキル基がより好ましく、炭素数8〜16のアルキル基がさらに好ましく、炭素数10〜16のアルキル基がよりさらに好ましい前記<1>機足の皮膚洗浄剤組成物。
<3>成分(A)において、一般式(1)中、好ましくは、R
1の平均炭素数が10.8〜12.5であって、12.1〜12.4がより好ましい前記<1>又は<2>記載の皮膚洗浄剤組成物。
<4>成分(A)において、一般式(1)中、好ましくは、R
1が2種以上のアルキル基を含み、一番含有量の多いアルキル鎖長を有する成分が55質量%以上97質量%未満であるのがより好ましく、60〜95質量%がさらに好ましく、70〜95質量%であるのがよりさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<5>成分(A)において、一般式(1)中、好ましくは、nの平均値(エチレンオシキシドの平均付加モル数)が、1.5〜10であって、2.5〜6.4がより好ましく、2.5〜3.7がさらに好ましく、2.5〜3.4がよりさらに好ましく、2.8〜3.4がさらに好ましく、2.8〜3.1がよりさらに好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0064】
<6>成分(A)において、一般式(1)中、n=0の成分を、好ましくは4.9〜27質量%、より好ましくは9.6〜27質量%、さらに好ましくは、9.6質量%を超え27質量%以下、また、好ましくは9.8〜27質量%、より好ましくは9.9〜27質量%、更に好ましくは9.9〜16質量%、より好ましくは9.9〜15質量%含む前記<1>〜<5>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<7>成分(A)において、一般式(1)中、n=1の成分とn=2の成分を合計で、好ましくは21質量%以上40質量%未満、より好ましくは27〜37質量%、さらに好ましくは27〜36.5質量%、さらにより好ましくは35〜36.1質量%含む前記<1>〜<6>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<8>成分(A)において、一般式(1)中、好ましくは、n=0、1、2、3、4の成分の質量割合が、R
1の組成のうち最大含有量のアルキル鎖長成分において、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:0.99〜3.50:0.89〜3.00:0.76〜3.00:0.63〜1.6である前記<1>〜<7>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0065】
<9>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に酸として2質量%以上であって、3質量%以上がより好ましく、5質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<10>成分(B)の脂肪酸が、一般式(2)において、好ましくは、R
2が炭素数11〜17のアルキル基又はアルケニル基であって、炭素数11〜15のアルキル基がより好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<11>成分(B)の脂肪酸が、一般式(2)において、好ましくは、R
2の平均炭素数が11〜13であって、11.5〜12.5がより好ましく、11.5〜12がさらにより好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<12>全脂肪酸に対する炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸の質量割合(炭素数11のアルキル基を有する脂肪酸/全脂肪酸)は、好ましくは、0.55以上であって、0.80以下が好ましく、0.60以下がより好ましい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0066】
<13>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に10質量%以上であって、13.5質量%以上がより好ましく、15質量%以下が好ましく、14.5質量%以下がより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<14>成分(C)の両性界面活性剤が、好ましくは、アミドベタイン型界面活性剤、スルホベタイン型界面活性剤であって、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタインがより好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<15>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、2質量%以上がより好ましく、5質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0067】
<16>成分(D1)のカチオン化ポリマーが、好ましくは、電荷密度が4.1〜4.3meq/gである前記<1>〜<15>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<17>成分(D1)のカチオン化ポリマーが、好ましくは、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化フェヌグリークガム、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸共重合物であって、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物がより好ましい前記<1>〜<16>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<18>成分(D1)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、1.5質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<17>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0068】
<19>成分(D2)のノニオン性のガム類が、好ましくは、グアガム、キサンタンガム、ジェランガム、カラギーナン、ローストビーンガム、タラガム、これらの誘導体であって、グアガム、キサンタンガムがより好ましい前記<1>〜<18>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<20>成分(D2)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.05質量%以上であって、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.2質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<19>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<21>成分(D3)のノニオン性セルロースが、好ましくは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである前記<1>〜<20>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<22>成分(D3)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.2質量%以上がより好ましく、1質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<21>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0069】
<23>成分(D2)及び(D3)の合計含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が更に好ましく、0.8質量%以下が好ましく、0.6質量%以下がより好ましく、0.4質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<22>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<24>成分(D2)及び(D3)の質量割合(D2)/(D3)が、好ましくは、0.1以上であって、0.2以上がより好ましく、0.3以上が更に好ましく、3以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、0.5以下が更に好ましい前記<1>〜<23>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<25>成分(D2)及び(D3)の含有量に対する、成分(D1)の質量割合(D1)/((D2)+(D3))が、好ましくは、0.2以上であって、0.25以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、2.5以下が好ましく、2以下がより好ましい前記<1>〜<24>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0070】
<26>成分(D1)、(D2)及び(D3)の合計含有量が、好ましくは、全組成中に0.5質量%以上であって、0.7質量%以上がより好ましく、1.0質量%以上が更に好ましく、1.6質量%以下が好ましく、1.4質量%以下がより好ましく、1.2質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<25>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<27>水の含有量が、好ましくは、全組成中に45質量%以上であって、55質量%以上がより好ましく、85質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましい前記<1>〜<26>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<28>さらに、多価アルコールを含有するのが好ましく、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルビトール、ジグリセリン、ラフィノース、ヘキシレングリコールがより好ましく、グリセリン、プロピレングリコールがさらに好ましい前記<1>〜<27>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【0071】
<29>泡粘度変化が0mPa・s以上であることが好ましく、0〜100mPa・sがより好ましく、5〜80mPa・sがさらに好ましく、10〜70mPa・sがよりさらに好ましく、20〜65mPa・sがさらに好ましく、30〜60mPa・sが特に好ましい前記<1>〜<28>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤組成物。
<30>前記<1>〜<29>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤を皮膚部に適用して洗浄した後、すすぐ皮膚洗浄方法。
<31>前記<1>〜<29>のいずれか1記載の組成物の皮膚洗浄剤としての使用。
<32>前記<1>〜<29>のいずれか1記載の皮膚洗浄組成物を皮膚部に適用する、皮膚洗浄方法。
【0072】
〈測定方法〉
本発明において、アルキルエーテルカルボン酸のアルキル組成、EO付加モル分布及び各成分の比率は、ガスクロマトグラフィー(GC)により、以下の分析方法で測定した。
【0073】
(GC分析条件)
GC機器;アジレントテクノロジー社製、7890A
カラム;アジレントテクノロジー社製、DB−5
(30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)
検出器;FID
キャリア;ヘリウムガス、1mL/min
昇温条件;100℃から325℃まで5℃/minで昇温。その後、35分間325℃を保持。
【0074】
(サンプルの前処理方法)
アルキルエーテルカルボン酸150mgをメタノール50mLで溶解した。また、洗浄剤組成物については、アルキルエーテルカルボン酸として150mgとなるよう採取し、メタノール50mLで溶解した。なお、洗浄剤組成物がポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩などの強アニオン性の界面活性剤を含む場合、それらが250mg以下となるように採取した。この溶液1mLを採取して、あらかじめメタノール4mLでコンディショニングを行った固相カートリッジ(Biotage製、Isolute SAX、1g、3mL、500-0100-B)に適用し、10mL丸底試験管に通過液を捕集した。その後、ギ酸4.6gに100mLのメタノールを加えた溶液6mLで溶出し、溶出液についても同じ試験管に捕集した。捕集した溶液は、50℃に加温したブロックヒーターに設置し、窒素ガスを吹き込み、1mL程度まで濃縮した後、さらに室温下で窒素ガスを吹き込み乾燥させた。そこに、ジアゾメタン−エーテル溶液2mLを加え、攪拌しながら室温下で10分間放置し誘導体化を行った。その後、室温下で窒素ガスを吹き込み、500μL以下になるまで濃縮した後、クロロホルムを加えて500μLとし、GC分析に供した。
なお、ジアゾメタン−エーテル溶液は、ジアゾメタン生成装置(宮本理研工業製、GM−50)を用い、以下の手順で調製した。第1と第2の受け器、第2と第3の受け器をシリコンゴム栓およびテフロン(登録商標)チューブで連結する。第2の受け器に、N−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジン0.8gを採取し、2.5mLのイオン交換水を加えた。第3の受け器に、t−ブチルメチルエーテル10mLを採取した。第1、第2、第3の受け器を氷冷した。続いて第2の受け器に、プラスチックシリンジを備え付け、このシリンジ中に水酸化ナトリウム20gをイオン交換水100mLに溶解させた溶液3mLを入れた。この水酸化ナトリウム水溶液をゆっくりと滴下してジアゾメタンガスを生成させ、第1の受け器側から静かに窒素ガスを吹き込み、第3の受け器のt−ブチルメチルエーテルに溶解させて、ジアゾメタン−エーテル溶液を得た。
上記サンプルの前処理における試薬は以下のものを使用した。
メタノール(関東化学製、高速液体クロマトグラフィー用、25183-1B)
ギ酸(和光純薬工業製、試薬特級、066-00461)
クロロホルム(関東化学製、鹿1級、07278-01)
N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(関東化学製、鹿1級、25596-51)
t−ブチルメチルエーテル(関東化学製、鹿特級、04418-00)
水酸化ナトリウム(和光純薬工業製、特級、196-13761)
【0075】
〈製造例〉
本発明の枠皮膚洗浄剤組成物に用いる成分(A)のアルキルエーテルカルボン酸は、例えば、以下のようにして製造することができる。なお、断りのない限り「%」は質量%を示す。
【0076】
製造例1
攪拌および温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]1144g(6.14モル)、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]60.2g(0.281モル)、水酸化カリウム2.68g(0.0478モル)を仕込み、減圧脱水を行った。次いで、エチレンオキサイド(EO)996g(22.6モル)を155℃にて導入し、反応温度155℃、反応圧力0.4MPaで2時間反応を行った。反応終了後、80℃、6kPaの減圧条件で30分間攪拌し、未反応のエチレンオキサイドを除去した後、窒素を導入し常圧にし、4.82g(0.0482モル)の90%乳酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌し、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレート(以下、「生成AE」ともいう)を得た。
攪拌機能、温度調節機能及び酸素ガス導入管を取り付けたガラス製反応容器に、上記生成物90g(0.2モル)と、48%水酸化ナトリウム水溶液16.7g(水酸化ナトリウムとして0.2モル)、パラジウム−白金−ビスマス系触媒(活性炭にパラジウム4%、白金1%及びビスマス5%を担持、含水率50%)0.9g、水494.4gをそれぞれ仕込んだ。攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、酸素を27モル%(対生成AE/時間)の割合で吹き込みながら、反応温度70℃で3.5時間接触酸化反応を行った。反応率は89%であった。
反応終了後、反応液から触媒を濾別し、アルキルエーテルカルボン酸Na塩の水溶液を得た。続いて、35%塩酸を加え、分液操作を実施し、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC1とする。
【0077】
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC1は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/ミリスチル基=95/5、平均炭素数は12.1、nの平均値は2.8、n=0の成分を14.7質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は36.1質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.22:1.23:1.06:0.83であった。
【0078】
製造例2
製造例1に倣い、デシルアルコール[商品名:カルコール1098、花王製]、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]、セチルアルコール[商品名:カルコール6098、花王製]を質量比10/70/15/5に混合した原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
【0079】
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はデシル基/ラウリル基/ミリスチル基/パルミチル基=10/70/15/5、平均炭素数は12.3、nの平均値は3.3、n=0の成分を15.2質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は31.4質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.07:1.00:0.85:0.67であった。
【0080】
製造例3
攪拌、温度調節機能を取り付けたガラス製反応容器に、ラウリルアルコール372g(2.00モル)を仕込み、攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウム256g(2.20モル)及び水酸化ナトリウム88g(2.20モル)を分割して加えながら、5時間反応を行った。反応終了後、析出物を濾別し、続いて35%塩酸を加え、酸型化し、アルキルエーテルカルボン酸を得た(一般式(1)において、M=H、R1はラウリル基、n=0)。
【0081】
製造例4
製造例1に倣い、デシルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はデシル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
【0082】
製造例5
製造例1に倣い、ラウリルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.19:1.13:0.94:1であった。
【0083】
製造例6
製造例1に倣い、ミリスチルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はミリスチル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
【0084】
製造例7
製造例1に倣い、ラウリルアルコール、セチルアルコールを質量比20/80に混合した原料にEO付加し、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/パルミチル基=20/80、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%であった。
【0085】
製造例8
製造例1に倣い、ラウリルアルコールを原料にEO反応させ、EO付加モル数4.05モルのアルキルエトキシレートを得た。これを製造例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
【0086】
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、nの平均値は3.5、n=0の成分を11.4質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は30.6質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.31:1.38:1.25:1.06であった。
【0087】
製造例9
攪拌および温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]1144g(6.14モル)、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]60.2g(0.281モル)、水酸化カリウム2.6g(0.0478モル)を仕込み、減圧脱水を行った。次いで、エチレンオキサイド(EO)718g(16.3モル)を155℃にて導入し、反応温度155℃、反応圧力0.4MPaで2時間反応を行った。反応終了後、冷却し、80℃、6kPaの減圧条件で30分間攪拌し、未反応のエチレンオキサイドを除去した後、窒素を導入し常圧にし、4.82g(0.0482モル)の90%乳酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌し、EO付加モル数2.55モルのアルキルエトキシレートを得た。
攪拌、温度調節機能を取り付けたガラス製反応容器に、上記生成物600g(2.00モル)を仕込み、攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウム256g(2.20モル)及び水酸化ナトリウム88g(2.20モル)を分割して加えながら、5時間反応を行った。反応終了後、35%塩酸をpHが2.8になるまで加え、酸型化し油層を分取し、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC6とする。
【0088】
ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/ミリスチル基=94/6、平均炭素数は12.1、nの平均値は3.1、n=0の成分を9.9質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は35.4質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.65:1.92:1.74:1.32であった。
【0089】
実施例中、EC2に関しては、製造例5、製造例6、製造例7で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で78.75/15/6.25の比で混合し、EC2とした。
【0090】
実施例中、EC3に関しては、製造例2、製造例3で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で90/10の比で混合し、EC3とした。
【0091】
実施例中、EC4に関しては、製造例1で得られたEC1と製造例4で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で40/60の比で混合し、EC4とした。
【0092】
実施例中、EC5に関しては、製造例2、製造例8で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で40/60の比で混合し、EC5とした。
【実施例】
【0093】
実施例で使用した成分(A)の構成は、表1及び表2に示すとおりである。
また、実施例で使用した市販のアルキルエーテルカルボン酸(AKYPO RLM45(花王社製))の平均EO付加モル数は、各社販売元のカタログ値、ホームページで公開されている値を参考にした。不明なアルキル組成、n=0の成分量、n=1の成分とn=2の成分の合計量に関しては上記方法で分析した。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
実施例1〜16、比較例1〜8
表3及び表4に示す組成の皮膚洗浄剤組成物を製造し、洗浄時の泡立ちの早さ、洗浄時の泡のとろみ感、洗浄時の泡の厚み感、すすぎ時のなめらかさ、すすぎ終点でのストップフィーリング、すすぎ終了時の残留感のなさ及びタオルドライ後のしっとり感を評価した。結果を表3及び表4に併せて示す。
【0097】
(製造方法)
イオン交換水の配合量の9割相当量及び、必要に応じてグリセリンを70℃まで加温した後、攪拌しながら成分(D3)をゆっくりと加え、均一に分散させた。成分(A)及び(B)を加え、70℃になるまで攪拌した。この後、48%水酸化カリウム水溶液をpH9.5になる量加え、撹拌して均一にした。さらに、成分(D2)を残りのイオン交換水(25℃)に分散させたものを加えた。成分(D1)、成分(C)、必要に応じてエチレングリコールジステアレートを加え、攪拌して均一にした。続いて、撹拌しながら室温まで冷却した後、必要に応じて、香料、エチレンジアミン4酢酸塩を加えて均一になるまで攪拌し、皮膚洗浄剤組成物を得た。
【0098】
(評価方法)
左右の前腕部を30℃の水道水で濡らした後、各皮膚洗浄剤組成物1gを手に取り、反対側の前腕部(肘から手首)に直接塗布し、手のひらを腕の軸方向に20往復させ泡立てた。このときの前腕部の泡の様子から、洗浄時の泡立ちの早さを評価した。また、20回往復したときの16回から20回目における前腕部と手のひらの感触から、泡のとろみ感、泡の厚み感を評価した。
続いて、30℃の水道水ですすぎ、その際に、前腕と手のひらを摺り合わせながらすすぎを行い、すすぎ時のなめらかさ、すすぎ終了時の残留感のなさ、すすぎ終わり時に手のひらが止まる感じ(すすぎ終点でのストップフィーリング)を評価した。さらにタオルドライ後、肌のしっとりする感じについて評価した。
各評価は、以下の基準で行い、結果は、パネラー3名の平均値で示した。
【0099】
(1)洗浄時の泡立ちの早さ:
5;泡立ちが早いと感じた。
4;泡立ちがやや早いと感じた。
3;どちらともいえない。
2;泡立ちがやや遅いと感じた。
1;泡立ちが遅いと感じた。
【0100】
(2)洗浄時の泡のとろみ感:
5;とろみのあるなめらかな泡と感じた。
4;ややとるみのあるなめらかな泡と感じた。
3;どちらともいえない。
2;泡のとろみがややないと感じた。
1;泡のとろみがないと感じた。
【0101】
(3)洗浄時の泡の厚み感:
5;泡の厚みがあると感じた。
4;泡の厚みがややあると感じた。
3;どちらともいえない。
2;泡の厚みがややないと感じた。
1;泡の厚みがないと感じた。
【0102】
(4)すすぎ時のなめらかさ:
5;なめらかであると感じた。
4;ややなめらかであると感じた。
3;どちらともいえない。
2;ややなめらかでないと感じた。
1;なめらかでないと感じた。
【0103】
(5)すすぎ終点のストップフィーリング:
5;すすぎ終わり時のストップフィーリングが強いと感じた。
4;すすぎ終わり時のストップフィーリングがやや強いと感じた。
3;すすぎ終わり時のストップフィーリングが普通と感じた。
2;すすぎ終わり時のストップフィーリングがやや弱いと感じた。
1;すすぎ終わり時のストップフィーリングが弱いと感じた。
【0104】
(6)すすぎ終了時の残留感のなさ:
5;すすぎ終わり時に残留感がないと感じた。
4;すすぎ終わり時に残留感がややないと感じた。
3;どちらともいえない。
2;すすぎ終わり時に残留感がややあると感じた。
1;すすぎ終わり時に残留感があると感じた。
【0105】
(7)タオルドライ後の肌のしっとり感:
5;しっとりする。
4;ややしっとりする。
3;どちらともいえない。
2;ややしっとりしない。
1;しっとりしない。
【0106】
【表3】
【0107】
【表4】
【0108】
試験例1
実施例2、6、比較例5、7、8の皮膚洗浄剤組成物について、泡粘度変化を調べた。
すなわち、各皮膚洗浄剤組成物6mLをナイロンタオル(20cm×100cm)にとり、35℃水道水90mLを加え、50回擦り合わせて泡立てた。得られた泡のレオロジー測定(ステップずり流動テスト)を以下の条件で行った。
レオメーター:Physica MCR300
測定温度:30℃
測定条件
セル:直径50mmのパラレルプレート,ギャップ0.5mm(PP50/Ti-SN1786; d=0.5 mm)
ずり速度の設定:0.1, 0.3, 1, 3, 10, 30, 100, 300, 1000, 3000 s
-1
0.1s
-1から3000s
-1にかけて、各ずり速度で5秒保持しながら段階的に速度を増した。
測定点数:1秒ごとに5点、各ずり速度で25点ずつ粘度測定(mPa・s)。
測定時間:合計50秒
【0109】
ずり速度300s
-1における5秒後の泡粘度の値(mPa・s:測定開始より40秒後)と、ずり速度1000s
-1における5秒後の泡粘度の値(mPa・s:測定開始45秒後)を読み取り、以下の式で泡粘度の変化値を算出した。結果を表5に示す。
【0110】
【数1】
【0111】
【表5】
【0112】
上記試験より、泡粘度の変化値が、実施例の皮膚洗浄剤組成物ではプラス、比較例の皮膚洗浄剤組成物ではマイナスであった。実施例は、優れた泡のとろみ感と厚み感を感じられる皮膚洗浄剤組成物であるが、特に泡粘度の変化値が大きい実施例2は、とろみ感ある泡のなかでも、弾力があり厚み感がある泡であると感じられた。
【0113】
処方例1
実施例1の製造方法と同様にして、下記成分を有する皮膚洗浄剤組成物(pH:9.5、脂肪酸の平均炭素数:13.00、脂肪酸のC12比率:0.57、脂肪酸合計量:14.00、成分(D)の含有量(D1+D2+D3):1.10、D1/(D2+D3):1.75、D2/D3:0.33、D2+D3:0.40、C12/他高級脂肪酸:1.33)を得た。
得られた皮膚洗浄剤組成物は、泡立ちや泡の厚み感、とろみ感に優れ、すすぎ性も良好で、すすぎ後に残留感がなく、しっとり感が得られるものであった。更に、すべりが良くとろみのあるなめらかな泡で全身を洗浄することができ、うるおいのあるなめらかな肌で、やわらかい肌を実感することができた。
【0114】
(成分)
EC1 3(質量%)
ラウリン酸 3
ステアリン酸 8
イソステアリン酸 5
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム ※2 0.15
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 ※3
0.7
ヒドロキシプロピルグアーガム ※6 0.1
ヒドロキシプロピルメチルセルロース ※8 0.3
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 3
エチレングリコールジステアレート 2
EDTA−2Na 適量
香料 適量
48%水酸化カリウム 適量
イオン交換水 残部
合計 100
【0115】
処方例2
実施例1の製造方法と同様にして、下記成分を有する皮膚洗浄剤組成物(pH:9.5、脂肪酸の平均炭素数:13.00、脂肪酸のC12比率:0.57、脂肪酸合計量:14.00、成分(D)の含有量(D1+D2+D3):1.10、D1/(D2+D3):1.75、D2/D3:0.33、D2+D3:0.40、C12/他高級脂肪酸:1.33)を得た。
得られた皮膚洗浄剤組成物は、泡立ちや泡の厚み感、とろみ感に優れ、すすぎ性も良好で、すすぎ後に残留感がなく、しっとり感が得られるものであった。更に、すべりが良くとろみのあるなめらかな泡で全身を洗浄することができ、うるおいのあるなめらかな肌で、やわらかい肌を実感することができた。
【0116】
(成分)
EC6 3(質量%)
ラウリン酸 3
ステアリン酸 8
イソステアリン酸 5
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム ※2 0.15
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 ※3
0.7
ヒドロキシプロピルグアーガム ※6 0.1
ヒドロキシプロピルメチルセルロース ※8 0.3
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 3
エチレングリコールジステアレート 2
EDTA−2Na 適量
香料 適量
48%水酸化カリウム 適量
イオン交換水 残部
合計 100