【実施例1】
【0012】
図1は、実施例1にかかる情報表示システム10の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、情報表示システム10は、情報表示装置100と、携帯端末装置200と、サーバ300とを備える。携帯端末装置200とサーバ300は、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続する。情報表示装置100は、ネットワークNに接続しても接続しなくてもよい。ネットワークNは、一部または全部が有線あるいは無線であり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、移動体通信網等の通信ネットワークである。
【0013】
情報表示装置100は、円筒3次元画像を所定の回転方向に所定の回転速度で回転しながら表示するとともに、表示した円筒3次元画像に含まれるアイテム画像に対する操作を受付け、操作に応じた処理を実行する情報処理装置である。情報表示装置100は、一例としてタブレット端末や、タッチパネルを備えるパーソナルコンピュータ(以下、PCという)、店舗等のガラス窓等に画像を投影するプロジェクタと投影画像に対する指示を感知するタッチセンサとを備えるPC等の情報処理装置である。
【0014】
携帯端末装置200は、ユーザが操作するスマートフォン端末、タブレット端末、PC等である。携帯端末装置200は、情報表示装置100の操作表示部103に表示した2次元コード画像を撮像し、撮像した2次元コード画像からウェブページのアドレス情報、すなわちURL(Uniform Resource Locator)を取得し、取得したURLのウェブページを表示する。
【0015】
サーバ300は、ネットワークNを介して携帯端末装置200に接続し、携帯端末装置200から送信されたHTTP(HyperText Transfer Protocol)等によるリクエストに対し、リクエストに応じたレスポンスを送信する、いわゆるウェブサーバである。サーバ300は、図示しない記憶部にアイテム画像に関するウェブページ等を記憶する。
【0016】
次に、情報表示装置100の機能、構成について説明する。情報表示装置100は、円筒3次元画像記憶部110と、アイテム情報記憶部120と、円筒3次元画像入力部101と、操作表示制御部102と、操作表示部103とを備える。
【0017】
図2は、円筒3次元画像記憶部110のデータ構成の一例を示す説明図である。円筒3次元画像記憶部110は、円筒3次元画像と、回転方向と、回転速度と、その他の情報とを対応付けて記憶する。
【0018】
ここで、円筒3次元画像とは、パノラマ画像を円筒状に切り取ったパノラマ画像(以下、円筒状パノラマ画像という)にアイテム画像を配置した3次元画像(以下、円筒3次元画像という)である。円筒状パノラマ画像は、アイテム画像を配置する際の背景であり、円筒の半径はアイテム画像の大きさや数量に応じてさまざまな大きさを採ることができる。
【0019】
円筒状パノラマ画像は、建物や施設、店舗等の内部または外観、さらには、街、都市等における1つの視点から得られる立体角4πラジアンの画像、いわゆる全天球画像を円筒状に表示できるように切り取った(または表示できるように加工した)画像であり、このような画像を用いることによってある視点を中心とした水平360度の画像を円筒状の画像として表示することができる。なお円筒状パノラマ画像は、特に画像のない単色の円筒状の画像であってもよい。
【0020】
円筒状パノラマ画像のもととなるパノラマ画像は、正距円筒図法(equirectangular)、正距方位図法、メルカトル図法、魚眼法などの既知の投影図法によって生成することができる。なお円筒状パノラマ画像は、実在の建物、施設、店舗や街、都市等をカメラで撮像した写真、架空または実在の空間をコンピュータで演算して作成したコンピュータグラフィクス(以下CGと示す)、あるいは写真とCGとの合成によって生成してもよい。
【0021】
アイテム画像は、アイテムを表示した画像であり、アイテム画像は、アイテムを識別する情報であるアイテムIDを含む。これにより、画面上のアイテム画像を指示することによってアイテムIDを取得することができる。アイテムは、例えば販売対象である商品や展示対象である物品等であり、その他の画面上で表示することができ視覚によって認識できるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0022】
回転方向は、円筒3次元画像を回転させる方向であり、円筒3次元画像を水平に配置する場合は、例えば“右から左に回転”または“左から右に回転”を円筒3次元画像記憶部110に記憶する。回転速度は、円筒3次元画像を回転させる速度であり、例えば“1秒あたり角度10度の速度で回転”等を円筒3次元画像記憶部110に記憶する。
【0023】
図3は、アイテム情報記憶部120のデータ構成の一例を示す説明図である。アイテム情報記憶部120は、アイテムに関する情報を記憶する。アイテム情報記憶部120は、アイテムIDと、2次元コード画像と、その他の情報と、を対応付けて記憶する。2次元コード画像は、例えばQRコード(登録商標)やその他の2次元コード画像であり、2次元コード画像にはアイテムに関する情報を提示するためのウェブページのアドレス情報(ウェブページのURL)を含む。その他の情報には、アイテム画像に関する情報であるアイテム情報、具体的にはアイテム名、価格、説明文等を記憶してもよい。例えばアイテムが販売対象である商品であれば、価格等の販売に必要な情報を記憶してもよい。また説明文等の文字を含む情報は、言語ごとに複数の文字情報を記憶してもよい。
【0024】
またアイテム情報記憶部120は、2次元コード画像に代えて、アイテム情報を記憶してもよい。またアイテム情報記憶部120は、2次元コード画像に代えて、アイテムに関する情報を購入または提示するためのウェブページのアドレス情報(ウェブページのURL)を記憶してもよい。
【0025】
円筒3次元画像入力部101は、円筒3次元画像記憶部110に記憶する円筒3次元画像、回転方向、回転速度の入力を受付け、円筒3次元画像記憶部110に格納する。円筒3次元画像入力部101は、一例としてUSB(Universal Serial Bus)ポートであり、USBポートを介してUSBメモリ等に記憶する円筒3次元画像、回転方向、回転速度を取得し、円筒3次元画像記憶部110に格納する。また円筒3次元画像入力部101は、ネットワークNに接続する送受信部であってもよく、ネットワークNを介して図示しないサーバに接続し、サーバから円筒3次元画像、回転方向、回転速度を受信し、円筒3次元画像記憶部110に格納してもよい。
【0026】
操作表示制御部102は、円筒3次元画像、回転方向、回転速度を円筒3次元画像記憶部110から1または複数取得し、取得した円筒3次元画像それぞれを回転方向に回転速度で回転させながら操作表示部103に表示する。より具体的には、操作表示制御部102は、円筒3次元画像記憶部110から取得した円筒3次元画像を、円筒の中心部(または外部)からの円筒の赤道部への視線と、回転方向と回転速度とから算出した表示領域で切り取り、切り取った表示画像を操作表示部103に次々に表示する。
【0027】
図4は、画面表示イメージの一例を示す説明図である。表示画面41は、円筒3次元画像42を表示領域で切り取った表示画像43を表示する。
図4に示すように、円筒3次元画像42を円筒3次元画像記憶部110に記憶されている順に(または所定の表示ルールに従って)層状に重ねて表示する。表示画像43には、アイテム画像44を複数配置する。矢印45は、円筒3次元画像42の回転方向と回転速度を模式的に示したものである。表示画面46は、表示画面を上方にスクロールした場合を示す。上方または下方にスクロールすることによって、異なる円筒3次元画像が表示されるため、より多くのアイテム画像を表示することができる。なお
図4は、円筒3次元画像を上下の縦方向に積層し水平方向に回転させる場合を一例として説明したが、円筒3次元画像を左右の横方向に配置し垂直方向に回転させてもよく、または他の角度に配置し回転させてもよい。その場合には、アイテム画像をユーザが見やすい角度に配置する。
【0028】
操作表示部103は、入力部と表示部とからなり、情報表示装置100がタブレット端末等の場合は、液晶ディスプレイとタッチセンサを重畳して構成するタッチパネルである。タッチパネルの液晶ディスプレイは、円筒3次元画像、メニュー、アイコン、図形、文字等の各種の情報を表示画面に表示するとともに、タッチセンサは、表示画面に対する操作指示や文字入力等の入力操作を検出する。操作表示部103は、通常のタッチパネルのほか、ガラス窓等に画像を投影するプロジェクタと赤外線イメージセンサを利用し三角測量により位置を検出するタッチセンサ、ヘッドマウントディスプレイ、データグローブ、モーションセンサ、ディスプレイとマウス、キーボード等であってもよい。
【0029】
次に携帯端末装置200の機能、構成について説明する。携帯端末装置200は、送受信部201と、操作表示制御部202と、操作表示部203と、撮像部204とを備える。
【0030】
送受信部201は、さまざまなリクエストをサーバ300に送信し、リクエストに対するレスポンスを受信する。より具体的には、送受信部201は、撮像部204で撮像した2次元コード画像から取得したURLをサーバ300に送信し、URLに対応するウェブページをサーバ300から受信する。
【0031】
操作表示制御部202は、サーバ300から受信したウェブページを操作表示部203に表示する。操作表示制御部202は、操作表示部203に表示する表示画像に対する操作指示を受付ける。
【0032】
操作表示部203は、入力部と表示部とからなり、携帯端末装置200がスマートフォン端末やタブレット端末等の場合は、液晶ディスプレイとタッチセンサを重畳して構成するタッチパネルである。タッチパネルの液晶ディスプレイは、メニュー、アイコン、図形、文字等の各種の情報を表示画面に表示するとともに、タッチセンサは、表示画面に対する操作指示や文字入力等の入力操作を検出する。
【0033】
撮像部204は、カメラを備え、情報表示装置100の操作表示部103に表示する2次元コード画像を撮像し、撮像した2次元コード画像からURL等の情報を取得する。
【0034】
上述のように構成された情報表示システム10の情報表示装置100で実行する情報表示処理について説明する。
図5は、情報表示装置100が実行する情報表示処理手順を示すフローチャートである。
【0035】
操作表示制御部102は、複数の円筒3次元画像と、円筒3次元画像それぞれの回転方向と回転速度を円筒3次元画像記憶部110から取得する(ステップS501)。なお円筒3次元画像記憶部110から取得する円筒3次元画像と回転方向と回転速度は、複数ではなく1のみ取得してもよい。操作表示制御部102は、複数の円筒3次元画像それぞれを、それぞれの回転方向、回転速度で回転させながら操作表示部103に表示する(ステップS502)。
【0036】
操作表示制御部102は、回転方向または回転速度の変更、スクロールの入力を受付けたか否かを判断する(ステップS503)。回転方向または回転速度の変更を受付けたと判断した場合は(ステップS503:Yes)、操作表示制御部102は、回転方向または回転速度を変更し表示する(ステップS504)。スクロールの入力を受付けたと判断した場合は(ステップS503:Yes)、操作表示制御部102は、表示画像を入力したスクロールに応じ表示する(ステップS504)。回転方向または回転速度の変更、スクロールを受付けていないと判断した場合は(ステップS503:No)、ステップS505に進む。
【0037】
操作表示制御部102は、アイテム画像の指示を受付けたか否かを判断する(ステップS505)。アイテム画像の指示を受付けたと判断した場合は(ステップS505:Yes)、操作表示制御部102は、アイテム画像に対応付けられた2次元コード画像をアイテム情報記憶部120から取得する(ステップS506)。より具体的には、操作表示制御部102は、アイテム画像に含まれるアイテムIDを取得し、取得したアイテムIDに対応付けられた2次元コード画像をアイテム情報記憶部120から取得する。
【0038】
操作表示制御部102は、2次元コード画像を操作表示部103に表示する(ステップS507)。なお2次元コード画像のみを表示するのではなく、2次元コード画像に加えアイテム情報記憶部120に記憶するアイテム名や説明文等を表示してもよい。なおアイテム情報記憶部120に、2次元コード画像に代えてアイテム情報を記憶する場合は、2次元コード画像に代えてアイテム情報を表示してもよい。またアイテム情報記憶部120は、2次元コード画像に代えて、ウェブページのアドレス情報(ウェブページのURL)を記憶する場合は、2次元コード画像に代えてアドレス情報に対応するウェブページをインラインフレーム(別ウィンドウでの表示)で表示してもよい。
【0039】
アイテム画像の指示を受付けていないと判断した場合は(ステップS505:No)、ステップS508に進む。操作表示制御部102は、表示を終了するか否かを判断する(ステップS508)。表示を終了しないと判断する(ステップS508:No)、ステップS502に戻り、円筒3次元画像それぞれをそれぞれの回転方向、回転速度で回転させた表示画像を表示する。表示を終了すると判断する(ステップS508:Yes)、例えば電源がOFFされた場合や表示時間が経過した場合に表示を終了する(ステップS509)。
【0040】
また円筒3次元画像記憶部110に音声データを円筒3次元画像に対応付けて記憶し、回転方向や回転速度の変更を受付ける等の円筒3次元画像に対する指示を受付けた場合に円筒3次元画像に対応付けられた音声データを回転速度に合わせて出力してもよい。
【0041】
上述した情報表示装置100は、ネットワークに接続されていない場合でも動作するため、電波の届きにくい環境でも使用することができる。またネットワーク環境が整っている場合には、図示しないサーバから円筒3次元画像、回転方向、回転速度を随時受信することができるため、時間帯や季節等に合った情報に容易に変更して表示することができる。
【0042】
なお上述した実施例では、円筒3次元画像を回転させる回転速度は、円筒3次元画像記憶部110に記憶する回転速度を用いたが、予め定められた回転速度を使用するのではなく、円筒3次元画像の大きさやアイテム画像の大きさ、数に応じて回転速度を算出し使用してもよい。
【0043】
次に上述のように構成された情報表示システム10の携帯端末装置200で実行する情報取得処理について説明する。
図6は、携帯端末装置200が実行する情報取得処理手順を示すフローチャートである。
【0044】
撮像部204は、ユーザの指示に応じ情報表示装置100の画面に表示された2次元コード画像を撮像する(ステップS601)。撮像部204は、撮像した2次元コード画像からURLを取得する(ステップS602)。送受信部201は、URLの示すウェブページをサーバ300にリクエストする(ステップS603)。送受信部201は、ウェブページをサーバ300から受信する(ステップS604)。操作表示制御部202は、ウェブページを操作表示部203に表示する(ステップS605)。なおウェブページは、アイテム画像で示すアイテムの詳細情報のほか、アイテムを購入することができるEC(Electronic Commerce)サイト、店舗や施設への経路、割引クーポン等、さらにそれらの組合せたウェブページであってもよい。
【0045】
このように、情報表示装置100では、数多くのアイテム画像を配置した円筒3次元画像それぞれを所定の回転方向、所定の回転速度で回転させながら表示するため、従来のECサイトのような階層化された表示と異なり、ユーザは何ら操作をしなくても多くのアイテム画像を目にすることができる。さらにユーザはアイテム画像を指示することで表示した2次元コード画像を撮像することで、ユーザの携帯端末装置200でアイテムに関連するウェブページを表示することができる。これにより、ユーザは興味を持ったアイテムに関する情報を容易に手に入れることができ、店舗や施設への誘導が容易になる。
【0046】
またユーザの携帯端末装置200に表示するウェブページがECサイトである場合、情報表示装置100で表示されているアイテムを容易に購入することもできる。この場合、アイテムを購入する際の決済処理は、ユーザの携帯端末装置200で実行するため、セキュリティを確保してアイテムを購入できる。このように、情報表示装置100は、電子看板(デジタルサイネージ)として広告、宣伝等を表示するだけでなく、店舗や施設等への誘導やアイテム購入等のユーザの行動を促すことができる。
【0047】
他の実施例として、
図4に示すように、表示画面のすべてに円筒3次元画像を表示するのではなく、そのうちの1または複数を静止画または動画に代えてまたは加えて表示してもよい。なお静止画または動画は、表示画面の上部等の予め定めた位置に固定して表示してもよい。これにより、ユーザはアイテム画像のみではなく印象的な広告等を見ることができるとともに、広告等で紹介されているアイテムをその場で購入することや店舗や施設等の情報をその場で得ることができる。
【0048】
また他の実施例として、アイテムの実物または色違い等の類似物を展示する展示スペースを加えた情報表示装置を開示する。
図7は、アイテムの実物または類似物を展示する展示スペースを加えた情報表示装置100の一例を示す説明図である。情報表示装置100は、上述した操作表示部103に加え、アイテムの実物または類似物を展示する展示スペース71を備えている。
【0049】
このように、アイテム画像を操作表示部103に表示するだけでなく、展示スペース71にアイテムの実物または類似物を展示することによって、例えば肌触り等の品質や実際の発色等を確かめることができ、アイテム購入の動機付けとなる。またアイテムの実物を確かめたうえで、操作表示部103に表示する多くの色違いやデザイン違いアイテムのなかから自分の好みのアイテムを選択することができる。このような展示スペース71を備える情報表示装置100は、店舗の閉店後や無人店舗において、販売員を置かなくてもアイテムの実物または類似物とともにアイテムに関する情報の提供やアイテムの販売を実施することができる。
【実施例2】
【0050】
次に円筒3次元画像上にアイテム画像に代えてファサード画像を配置し、ファサード画像の指示を受付けた場合に、ファサード画像に関連するパノラマ画像を表示する処理について説明する。
【0051】
図8は、実施例2にかかる情報表示システム20の構成を示すブロック図である。情報表示システム20は、情報表示装置400と、携帯端末装置200と、サーバ300を備える。なお実施例1と同様の機能を有する部分については同一の番号を付しており、実施例1での説明を参照し、ここでの説明は省略する。
【0052】
情報表示装置400は、円筒3次元画像記憶部110と、アイテム情報記憶部120と、パノラマ画像記憶部430と、円筒3次元画像入力部101と、操作表示制御部102と、操作表示部103とを備える。
【0053】
図9は、パノラマ画像記憶部430のデータ構成の一例を示す説明図である。パノラマ画像記憶部430は、パノラマ画像を識別する情報であるパノラマIDと、パノラマ画像と、その他の情報と、を対応付けて記憶する。
【0054】
上述のように構成された情報表示システム20の情報表示装置400で実行する情報表示処理について説明する。
図10は、情報表示装置400が実行する情報表示処理手順を示すフローチャートである。
【0055】
ステップS1001〜ステップS1004は、
図5のステップS501〜ステップS504と同様であるため、
図5での説明を参照し、ここでの説明を省略する。
【0056】
操作表示制御部102は、ファサード画像の指示を受付けたか否かを判断する(ステップS1005)。ここで、ファサード画像とは、店舗や施設、建物の正面デザイン(入り口)の画像である。
図11は、ファサード画像を含む円筒3次元画像を表示する画面表示の一例を示す説明図である。
図11に示すように、表示画面11は、円筒3次元画像を表示領域で切り取った表示画像12を表示する。表示画像12は、ファサード画像13を複数配置する。また円筒3次元画像が表示画面11に表示しきれない場合は、スクロールバー14等を設け、スクロールできるようにする。
【0057】
ファサード画像の指示を受付けたと判断した場合は(ステップS1005:Yes)、操作表示制御部102は、ファサード画像に対応付けられたパノラマ画像をパノラマ画像記憶部430から取得する(ステップS1006)。より具体的には、操作表示制御部102は、ファサード画像に含まれるパノラマIDを取得し、取得したパノラマIDに対応付けられたパノラマ画像をパノラマ画像記憶部430から取得する。操作表示制御部102は、パノラマ画像を操作表示部103に表示する(ステップS1007)。パノラマ画像の指示を受付けていないと判断した場合は(ステップS1005:No)、ステップS1009に進む。
【0058】
操作表示制御部102は、パノラマ画像の表示を終了するか否かを判断する(ステップS1008)。パノラマ画像の表示を終了しないと判断した場合は(ステップS1008:No)、ステップS1007に戻り、パノラマ画像のなかをユーザからの指示に応じてウォークスルーし店舗等の内部を表示する、または画面を拡大・縮小して店舗等に配置されている商品等や室内外の様子を表示する。パノラマ画像の表示を終了すると判断する(ステップS1008:Yes)、ステップS1009に進む。
【0059】
操作表示制御部102は、表示を終了するか否かを判断する(ステップS1009)。表示を終了しないと判断する(ステップS1009:No)、ステップS1002に戻り、それぞれの円筒3次元画像を回転させて表示する。表示を終了すると判断する(ステップS1009:Yes)、表示を終了する(ステップS1010)。
【0060】
このように、表示画面に円筒3次元画像に配置された店舗や施設、建物の入り口の画像を次々と表示するため、ユーザは気になる入り口を何ら操作することなく探すことができる。またファサード画像を指示することによって、店舗や施設、建物のなかを歩いているようなパノラマ画像を表示することができるため、ユーザは画面で自身の求めるものに合った店舗や施設、建物を実際に出向く前に確認することができる。
【0061】
また情報表示装置400を商業施設のフロア案内に利用することによって、ユーザが実際に各階に行って確認することなく店舗の雰囲気や商品を確認することができる。また実際の店舗等だけでなく、インターネット上の店舗等が集まったショッピングモールとして利用することができる。ユーザは、ユーザが所持するタブレット端末等で表示することによって、いつでも自由に店舗等を散策することができる。
【0062】
他の実施例として、ファサード画像を指示した場合に、パノラマ画像に代えてそのファサード画像に対応する店舗等で扱う商品等を、実施例1で説明したアイテム画像を配置した円筒3次元画像で表示してもよい。
【0063】
また他の実施例として、ファサード画像を指示した場合に、パノラマ画像に代えてそのファサード画像に対応する店舗等で扱うアイテムを球状パノラマ画像にアイテム画像として配置し表示する処理を実行してもよい。かかる処理の詳細は、出願人による特許出願(特許第6094918号公報)を参照する。
【0064】
上述した実施例1、2にかかる情報表示装置100、400、携帯端末装置200のハードウェア構成は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、通信制御装置等を備えた通常のコンピュータであり、ROMやRAM、HDD等に記憶されたプログラムをCPUが読み出し動作させることによって、上述した構成や機能を実現する。
【0065】
情報表示装置100、400、携帯端末装置200で動作するプログラムは、インターネット等のネットワークNに接続されたコンピュータ上に格納しておき、ネットワークN経由でダウンロードさせることにより提供したり、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、DVD、USBメモリ、SDカード等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録し提供してもよい。また、上述した機能や処理を実現するプログラムは、API(Application Programming Interface)やSaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという利用形態で提供してもよい。
【0066】
なお、本発明は、上述した実施例そのままに限定されるものではなく、必ずしも物理的に図示のように構成されている必要はない。また、本発明は、実施例1、2で説明した構成要素の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じ、任意の単位で機能的または物理的に分割、統合、入替、変形または削除して構成することができる。