【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、大量の電気外科手術用エネルギーが、筋肉および神経を刺激し得る周波数よりも高い、調節された周波数において存在するように、電気外科手術用エネルギーの周波数成分を調節する、電気外科手術用装置を提供する。これは、上記で説明されるように潜在的に有害であり得る、NMSAおよびNMBAの必要性を低減させることを可能にする。
【0006】
実施形態では、神経筋刺激を最小にするためのシステムは、コンバータと、インバータと、コントローラとを含む。コンバータは、dc波形を出力するように構成され、第1のデューティサイクルにおいて操作される、少なくとも1つの第1の切替要素を含む。インバータは、コンバータに連結され、第2のデューティサイクルにおいて操作される、少なくとも1つの第2の切替要素を含む。インバータは、DC波形を反転させて電気外科手術用パルス波形を生成するように構成される。コントローラは、コンバータおよびインバータに連結され、電気外科手術用パルス波形の大きさを調節するよう第1のデューティサイクルと、電気外科手術用パルス波形の少なくとも1つの特性を調節するよう第2のデューティサイクルとを制御するように構成される。
【0007】
一側面では、電気外科手術用パルス波形は、神経筋刺激を引き起こすように単相性であり、少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む。コントローラはさらに、約100kHzを上回るよう単相性電気外科手術用パルス波形の繰り返し周波数を調節するように構成される。別の側面では、コントローラはさらに、約2マイクロ秒未満になるよう電気外科手術用パルス波形のパルス幅期間を調節するように構成される。
【0008】
別の側面では、電気外科手術用パルス波形は、NMBAの量を低減させるように二相性であり、少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む。コントローラはさらに、約100kHzを上回るよう二相性電気外科手術用パルス波形の繰り返し周波数を調節するように構成される。別の側面では、コントローラはさらに、二相性電気外科手術用パルス波形の最高振幅ピークが周波数ドメイン内で約500kHz〜約5MHzに存在するように、二相性電気外科手術用パルス波形の各サイクルのパルス幅期間を調節するように構成される。
【0009】
さらに別の側面では、コンバータは、降圧型コンバータであり、またはインバータは、昇圧型コンバータである。
【0010】
別の実施形態では、神経筋刺激を最小にするように電気外科手術用ジェネレータを制御するための方法は、DC波形を出力するように、第1のデューティサイクルにおいて電気外科手術用ジェネレータのコンバータの少なくとも1つの第1の切替要素を操作するステップと、DC波形を変換して電気外科手術用パルス波形を生成するように、第2のデューティサイクルにおいて電気外科手術用ジェネレータのインバータの少なくとも1つの第2の切替要素を操作するステップと、電気外科手術用パルス波形の大きさを調節するように第1のデューティサイクルと、電気外科手術用パルス波形の少なくとも1つの特性を調節するように第2のデューティサイクルとを制御するステップとを含む。
【0011】
一側面では、電気外科手術用パルス波形は、神経筋刺激を引き起こすように単相性であり、少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む。単相性電気外科手術用パルス波形の繰り返し周波数は、約100kHzを上回る。別の側面では、パルス幅期間は、単相性電気外科手術用パルス波形の最高振幅ピークが周波数ドメイン内で約500kHz〜約5MHzに存在するように調節される。
【0012】
別の側面では、電気外科手術用パルス波形は、NMBAの量を低減させるように二相性であり、少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む。二相性電気外科手術用パルス波形の繰り返し周波数は、約100kHzを上回る。別の側面では、二相性電気外科手術用パルス波形の各サイクルのパルス幅期間は、約2マイクロ秒未満になるように調節される。
【0013】
さらに別の側面では、第1のデューティサイクルおよび第2のデューティサイクルを制御するステップはさらに、組織特性またはエネルギー特性のうちの少なくとも1つを測定するステップと、組織特性またはエネルギー特性のうちの少なくとも1つに応答して、第1のデューティサイクルおよび第2のデューティサイクルを制御するステップとを含む。
例えば、本発明は、以下を提供する。
(項目1)
DC波形を出力するように構成される、コンバータであって、第1のデューティサイクルにおいて操作される、少なくとも1つの第1の切替要素を含む、コンバータと、
上記コンバータに連結され、第2のデューティサイクルにおいて操作される、少なくとも1つの第2の切替要素を含む、インバータであって、上記DC波形を反転させて電気外科手術用パルス波形を生成するように構成される、インバータと、
上記コンバータおよび上記インバータに連結され、上記電気外科手術用パルス波形の大きさを調節するよう上記第1のデューティサイクルと、上記電気外科手術用パルス波形の少なくとも1つの特性を調節するよう上記第2のデューティサイクルとを制御するように構成される、コントローラと、
を備える、神経筋刺激を最小にするための電気外科手術用ジェネレータ。
(項目2)
上記電気外科手術用パルス波形は、神経筋刺激を引き起こすように単相性であり、
上記少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む、
上記項目に記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目3)
上記コントローラは、約100kHzを上回るよう上記単相性電気外科手術用パルス波形の上記繰り返し周波数を調節するように構成される、上記項目のいずれかに記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目4)
上記コントローラは、約2マイクロ秒未満になるよう上記電気外科手術用パルス波形の上記パルス幅期間を調節するように構成される、上記項目のいずれかに記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目5)
上記電気外科手術用パルス波形は、神経筋遮断薬の量を低減させるように二相性であり、
上記少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む、
上記項目のいずれかに記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目6)
上記コントローラは、約100kHzを上回るよう上記二相性電気外科手術用パルス波形の上記繰り返し周波数を調節するように構成される、上記項目のいずれかに記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目7)
上記コントローラは、上記二相性電気外科手術用パルス波形の最高振幅ピークが周波数ドメイン内で約500kHz〜約5MHzに存在するように、上記二相性電気外科手術用パルス波形の各サイクルの上記パルス幅期間を調節するように構成される、上記項目のいずれかに記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目8)
上記コンバータは、降圧型コンバータである、上記項目のいずれかに記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目9)
上記インバータは、昇圧型コンバータである、上記項目のいずれかに記載の電気外科手術用ジェネレータ。
(項目10)
神経筋刺激を最小にするように電気外科手術用ジェネレータを制御するための方法であって、
DC波形を出力するように、第1のデューティサイクルにおいて上記電気外科手術用ジェネレータのコンバータの少なくとも1つの第1の切替要素を操作するステップと、
上記DC波形を変換して電気外科手術用パルス波形を生成するように、第2のデューティサイクルにおいて上記電気外科手術用ジェネレータのインバータの少なくとも1つの第2の切替要素を操作するステップと、
上記電気外科手術用パルス波形の大きさを調節するように上記第1のデューティサイクルを、および上記電気外科手術用パルス波形の少なくとも1つの特性を調節するように上記第2のデューティサイクルを制御するステップと、
を含む、方法。
(項目11)
上記電気外科手術用パルス波形は、単相性であり、
上記少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む、
上記項目に記載の方法。
(項目12)
約100kHzを上回るよう上記単相性電気外科手術用パルス波形の上記繰り返し周波数を調節する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13)
上記単相性電気外科手術用パルス波形の最高振幅ピークが周波数ドメイン内で約500kHz〜約5MHzに存在するように、上記単相性電気外科手術用パルス波形の各パルスの上記パルス幅期間を調節する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目14)
上記電気外科手術用パルス波形は、二相性であり、
上記少なくとも1つの特性は、繰り返し周波数またはパルス幅期間のうちの少なくとも1つを含む、
上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目15)
約100kHzを上回るよう上記二相性電気外科手術用パルス波形の上記繰り返し周波数を調節することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16)
約2マイクロ秒未満になるよう上記二相性電気外科手術用パルス波形の各サイクルの上記パルス幅期間を調節することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目17)
上記第1および第2のデューティサイクルを制御するステップはさらに、
組織特性またはエネルギー特性のうちの少なくとも1つを測定するステップと、
上記組織特性またはエネルギー特性のうちの少なくとも1つに応答して、上記第1および第2のデューティサイクルを制御するステップと、
を含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(摘要)
神経筋刺激を最小にするためのシステムは、コンバータと、インバータと、コントローラとを含む。コンバータは、dc波形を出力するように構成され、第1のデューティサイクルにおいて操作される、少なくとも1つの第1の切替要素を含む。インバータは、コンバータに連結され、第2のデューティサイクルにおいて操作される、少なくとも1つの第2の切替要素を含む。インバータは、DC波形を反転させて、電気外科手術用パルス波形を生成するように構成される。コントローラは、コンバータおよびインバータに連結され、神経筋刺激を最小にするために、電気外科手術用パルス波形の大きさを調節するよう第1のデューティサイクルと、電気外科手術用パルス波形の少なくとも1つの特性を調節するよう第2のデューティサイクルとを制御するように構成される。