(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6321103
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】スライドレールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A47B 88/493 20170101AFI20180423BHJP
【FI】
A47B88/10 A
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-182900(P2016-182900)
(22)【出願日】2016年9月20日
(65)【公開番号】特開2017-99852(P2017-99852A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2016年9月20日
(31)【優先権主張番号】104140880
(32)【優先日】2015年12月4日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】葉 至欣
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【審査官】
大谷 純
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3138146(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0174104(US,A1)
【文献】
登録実用新案第3079443(JP,U)
【文献】
英国特許出願公開第02400786(GB,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0058596(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0027325(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 88/00−88/994
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライドレールアセンブリであって、
第1のレールと、
前記第1のレールに対して移動可能な第2のレールと、
前記第1のレールに配置されるとともに制限部を有するブロックベースと、
複数の回転部材を含むボールリテーナであって、該ボールリテーナは前記第1のレールと前記第2のレールとの間に取り付けられるとともに接触部を有する、ボールリテーナと、
前記第2のレールに取り付けられるとともに第1の状態から第2の状態に動かされるように構成されたブロック部材と、
を含み、
前記ブロック部材が前記第1の状態にあり且つ前記第2のレールが前記第1のレールに対してある方向に沿って所定の位置に動かされると、前記ブロック部材は、前記ブロック部材が前記ブロックベースの制限部に当接するまで前記ボールリテーナの接触部を押して前記ボールリテーナを前記方向に沿って動かし、
前記ブロック部材が前記第1の状態から前記第2の状態に動かされると、前記第2のレールを前記第1のレールから取り外すことができるように前記ブロック部材は前記ブロックベースの制限部ともはや当接していない、スライドレールアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のレールは前端を有し、前記ブロックベースは前記第1のレールの前端の近傍で前記第1のレールに配置されている、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項3】
前記ブロックベースは弾性アームをさらに有し、前記ボールリテーナは係合機構をさらに有し、前記ブロック部材が前記ブロックベースの制限部に当接するまで前記ボールリテーナが前記方向に沿って動かされると、前記係合機構が前記弾性アームと係合する、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項4】
前記ボールリテーナは上壁と、底壁と、該上壁及び該底壁の間に連結された長手壁とを含み、前記複数の回転部材は前記ボールリテーナの上壁及び底壁に取り付けられている、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項5】
前記ブロック部材はブロック部と、解除部と、該ブロック部及び該解除部の間に位置する枢動部とを含み、前記スライドレールアセンブリは前記ブロック部材を前記第2のレールに枢動可能に連結するために該枢動部を通る枢動部材をさらに含む、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項6】
第1の弾性部材をさらに含み、前記ブロック部材は、該第1の弾性部材の弾性力に反応して前記第2のレールに対して前記第1の状態で保持されるように構成されている、請求項5に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項7】
操作部材をさらに含み、該操作部材は、該操作部材が前記ブロック部材を前記第1の状態から前記第2の状態に動かすことができるように、前記ブロック部材の解除部と対向する当接部を含む、請求項5に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項8】
前記操作部材に弾性力を提供するように構成された第2の弾性部材をさらに含む、請求項7に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項9】
前記操作部材の当接部及び前記ブロック部材の解除部のうちの一方は、前記操作部材が前記ブロック部材を駆動し、前記ブロック部材が前記当接部を通り抜けるようにするのを促進するためにガイド面を有する、請求項7に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のレールは上壁と、底壁と、該上壁及び該底壁との間に連結された長手壁とを含み、該上壁、該底壁及び該長手壁によって通路が定義され、前記第2のレールは該通路内に取り付けられるように構成されている、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項11】
スライドレールアセンブリであって、
第1のレールと、
前記第1のレールに対して移動可能な第2のレールと、
前記第1のレールに配置されるとともに制限部を有するブロックベースと、
前記第1のレールに対する前記第2のレールの移動を促進するように構成されるとともに、接触部を有するボールリテーナと、
前記第2のレールに対して第1の状態から第2の状態に動くように構成されたブロック部材と、
を含み、
前記ブロック部材が前記第1の状態にある場合、前記ブロック部材は、前記第2のレールの動作に反応して、前記ボールリテーナの接触部を前記ブロックベースの制限部に前記ブロック部材が当接するまで押して前記ボールリテーナを動かすように構成され、
前記ブロック部材が前記第2の状態にある場合、前記ブロック部材は前記ブロックベースの制限部ともはや当接していない、スライドレールアセンブリ。
【請求項12】
前記ブロック部材は弾性アームをさらに有し、前記ボールリテーナは係合機構をさらに有し、前記ブロック部材が前記ブロックベースの制限部に当接するまで前記ボールリテーナが動かされると、該係合機構が該弾性アームと係合する、請求項11に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項13】
前記ブロック部材はブロック部と、解除部と、該ブロック部及び該解除部の間に位置する枢動部とを含み、前記スライドレールアセンブリは前記ブロック部材を前記第2のレールに枢動可能に連結するために該枢動部を通る枢動部材をさらに含む、請求項11に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項14】
第1の弾性部材をさらに含み、前記ブロック部材は、該第1の弾性部材の弾性力に反応して前記第2のレールに対して前記第1の状態で保持されるように構成されている、請求項11に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項15】
操作部材をさらに含み、該操作部材は、前記操作部材が前記ブロック部材を前記第1の状態から前記第2の状態に動かすことができるように前記ブロック部材の解除部に対向する当接部を含む、請求項13に記載のスライドレールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドレールアセンブリに関し、より具体的には、所定の位置に移動するように構成されたボールリテーナを有するスライドレールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スライドレールアセンブリは第1のレール及び第2のレール等の少なくとも2つのレールを含む。第2のレールは第1のレールに対して移動可能である。第1のレールに対して第2のレールを円滑に動かすのを促進するために、第1のレールと第2のレールとの間にはボールリテーナが通常取り付けられている。例えば、特許文献1にはスライド機構が開示されている。該スライド機構は外側スライド部材(24)、内側スライド部材(26)及びボールリテーナ(60)を含む。ボールリテーナ(60)は外側スライド部材(24)と内側スライド部材(26)との間に取り付けられている。内側スライド部材(26)はリサイクルタブ(49)を有する。内側スライド部材(26)にボールリテーナ(60)を駆動させるために、ボールリテーナ(60)も、内側スライド部材(26)のリサイクルタブ(49)と係合するように構成されたカウンタータブ(67)を有する。しかしながら、レールは取り外し可能ではないため、レールの使用が不便である。
【0003】
特許文献1は、ボールリテーナを駆動して動かすことが可能な内側スライド部材を有するスライド機構を提供する。しかしながら、機能の多様性のために、操作方法が異なるスライドレールアセンブリを提供することで市場により多くの選択肢をもたらすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第3904254号明細書
【特許文献2】米国特許第7918517号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ある方向に沿って移動可能なボールリテーナを有するスライドレールアセンブリに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、スライドレールアセンブリは第1のレールと、第2のレールと、ブロックベースと、ボールリテーナと、ブロック部材(blocking member)とを含む。第2のレールは第1のレールに対して移動可能である。ブロックベースは第1のレールに配置されている。ブロックベースは制限部(limiting part)を有する。ボールリテーナは複数の回転部材を含む。該ボールリテーナは第1のレールと第2のレールとの間に取り付けられる。ボールリテーナは接触部を有する。ブロック部材は第2のレールに取り付けられるとともに、第1の状態から第2の状態に作動的に動かされるように構成されている。ブロック部材が第1の状態にあり且つ第2のレールが第1のレールに対してある方向に沿って所定の位置に動かされると、ブロック部材は、ブロック部材がブロックベースの制限部に当接するまでボールリテーナの接触部を押してボールリテーナを前記方向に沿って動かす。ブロック部材が第1の状態から第2の状態に作動的に動かされると、第2のレールを第1のレールから取り外すことができるようにブロック部材はブロックベースの制限部ともはや当接していない。
【0007】
第1のレールは前端を有することが好ましい。ブロックベースは第1のレールの前端の近傍で第1のレールに配置されている。
【0008】
ブロックベースは弾性アームをさらに有することが好ましい。ボールリテーナは係合機構をさらに有する。ブロック部材がブロックベースの制限部に当接するまでボールリテーナが前記方向に沿って動かされると、係合機構が弾性アームと係合する。
【0009】
ボールリテーナは上壁と、底壁と、該上壁及び該底壁の間に連結された長手壁とを含むことが好ましい。複数の回転部材はボールリテーナの上壁及び底壁に取り付けられている。
【0010】
ブロック部材はブロック部と、解除部と、該ブロック部及び該解除部の間に位置する枢動部とを含むことが好ましい。スライドレールアセンブリはブロック部材を第2のレールに枢動可能に連結するために該枢動部を通る枢動部材をさらに含む。
【0011】
スライドレールアセンブリは第1の弾性部材をさらに含むことが好ましい。ブロック部材は、該第1の弾性部材の弾性力に反応して第2のレールに対して第1の状態で保持されるように構成されている。
【0012】
スライドレールアセンブリは操作部材をさらに含むことが好ましい。操作部材は、操作部材がブロック部材を第1の状態から第2の状態に作動的に動かすことができるように、ブロック部材の解除部と対向する当接部を含む。
【0013】
スライドレールアセンブリは、操作部材に弾性力を提供するように構成された第2の弾性部材をさらに含むことが好ましい。
【0014】
操作部材の当接部及びブロック部材の解除部のうちの一方は、操作部材がブロック部材を駆動し、ブロック部材が当接部を通り抜けるようにするのを促進するためにガイド面を有することが好ましい。
【0015】
第1のレールは上壁と、底壁と、該上壁及び該底壁との間に連結された長手壁とを含むことが好ましい。該上壁、該底壁及び該長手壁によって通路が定義される。第2のレールは該通路内に取り付けられるように構成されている。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、スライドレールアセンブリは第1のレールと、第2のレールと、ブロックベースと、ボールリテーナと、ブロック部材とを含む。第2のレールは第1のレールに対して移動可能である。ブロックベースは第1のレールに配置されている。ブロックベースは制限部を有する。ボールリテーナは第1のレールに対する第2のレールの移動を促進するように構成されている。ボールリテーナは接触部を有する。ブロック部材は第2のレールに対して第1の状態から第2の状態に作動的に動くように構成されている。ブロック部材が前記第1の状態にある場合、ブロック部材は、第2のレールの動作に反応して、ボールリテーナの接触部をブロックベースの制限部にブロック部材が当接するまで押してボールリテーナを動かすように構成されている。ブロック部材が第2の状態にある場合、ブロック部材はブロックベースの制限部ともはや当接していない。
【0017】
様々な図面に図示する下記の好ましい実施形態の詳細な説明を読み終えた後、本発明の上記の目的及び他の目的が当業者に間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリの分解図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリのブロックベースを示す図である。
【
図3】
図3は、ブロック部材及び操作部材と共に配置されたスライドレールアセンブリの第2のレールを示す図である。
【
図4】
図4は、第1の弾性部材の弾性力に反応して、第2のレールに対して第1の状態で保持されたブロック部材を示す図である。
【
図5】
図5は、操作部材により第1の状態から第2の状態に作動的に動かされたブロック部材を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリのボールリテーナを示す図である。
【
図7】
図7は、ブロック部材42が第1の状態で配置された状態で、第3のレールに対してある方向に沿って引き出された第1のレール及び第2のレールを示す図である。
【
図8】
図8は、第1のレールに対して第2のレールが引き出された場合にブロック部材のブロック部によって押されたボールリテーナの接触部を示す図である。
【
図9】
図9は、第1のレールに対して第2のレールが引き出された場合に第1のレールのブロックベースの制限部にさらに当接するブロック部材のブロック部を示す図である。
【
図10】
図10は、ボールリテーナが第1のレールの前端に近づくように動かされた場合にブロックベースの弾性アームと係合するボールリテーナの係合機構を示す図である。
【
図11】
図11は、第1のレールに対して第2のレールがさらに引っ張り出されるのを防止するためのブロックベースの制限部に当接するブロック部材のブロック部を示す図である。
【
図12】
図12は、ブロック部材の制限部から外れるように作動的に動かされたブロック部材を示す図である。
【
図13】
図13は、第1のレールから取り外された第2のレールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に示すように、本発明のスライドレールアセンブリは第1のレール20と、第2のレール22と、第1のレール20及び第2のレール22の間に取り付けられたボールリテーナ24を含む。スライドレールアセンブリは、スライドレールアセンブリの移動距離を伸長するために、第1のレール20に移動可能に連結された第3のレール26をさらに含むことが好ましい。第1のレール20は、上壁28aと、底壁28bと、上壁28a及び底壁28bの間に連結された長手壁30とを含む。上壁28a、底壁28b及び長手壁30によって通路32が定義されている。第2のレール22は、通路32内で取り付けられるように構成されている。ブロックベース34は第1のレール20の前端の近傍で第1のレール20に取り付けられている。
図2に示すように、制限部35及び弾性アーム36がブロックベース34の2つの側にそれぞれ配置されている。第2のレール22は、第1のレール20の通路32内で第1のレール20に対して移動可能である。
【0020】
図3及び
図4に示すように、第2のレール22は上壁38aと、底壁38bと、上壁38a及び底壁38bの間に連結された長手壁40とを含む。スライドレールアセンブリは、第2のレール22の長手壁40に取り付けられたブロック部材42をさらに含む。ブロック部材42はブロック部44と、解除部46と、ブロック部44及び解除部46の間に位置する枢動部48とを含む。スライドレールアセンブリは、ブロック部材42を第2のレール22の長手壁40に枢動可能に連結するためにブロック部材42の枢動部48を通る枢動部材50をさらに含む。スライドレースアセンブリは第1の弾性部材52と、操作部材54とをさらに含むことが好ましい。具体的には、第1の弾性部材52は、ブロック部材42に弾性力を提供するために第2のレール22の長手壁40に配置されている。ブロック部材42は、第1の弾性部材52の弾性力に反応して、第2のレール22に対して第1の状態S1で保持されるように構成されている。操作部材54は第2のレール22に移動可能に連結されている。操作部材54は操作部56及び当接部58を含む。当接部58はブロック部材42の解除部46に対向する。当接部58及び解除部46のうちの一方がガイド面57を有することが好ましい。例えば、当接部58は、ブロック部材42の解除部46を駆動(押圧等)するために湾曲面を有する。上記の構成によれば、操作部材54は、ブロック部材42を第1の状態S1から第2の状態S2にブロック部材42を作動的に動かすように構成されている(
図5参照)。スライドレールアセンブリは、操作部材54に弾性力を提供するように構成された第2の弾性部材60をさらに含むことが好ましい。本実施形態では、第2の弾性部材60は取り付けベース62を通じて第2のレール22の長手壁40に取り付けられており、第2の弾性部材60は、操作部材54の所定の力受部64に弾性力を提供するように構成されている。そのため、操作部材54の操作部56が外力によって作動的に動かされると、操作部材54は、外力の存在がなくなると、第2の弾性部材60によって生成された弾性力に反応して初期位置へと戻る。
【0021】
図6に示すように、ボールリテーナ24は上壁66aと、底壁66bと、上壁66a及び底壁66bの間に連結された長手壁68と、ボールリテーナ24の上壁66a及び底壁66bに取り付けられた複数の回転部材70とを含む。複数の回転部材70は、第1のレール20に対して第2のレール22が円滑に動くのを促進するために、第1のレール20及び第2のレール22の間で接触するボール又は回転輪であり得る。本実施形態では、接触部72及び係合機構74がボールリテーナ24の前端に配置されている。
【0022】
図7〜
図9に示すように、ブロック部材42が第1の状態S1(
図4に示すように、ブロック部材42が作動的に動かない状態)に配置された状態で、第1のレール20及び第2のレール22が閉じた状態から第3のレール26に対して方向D(伸長方向等)に沿って引き出されると、ブロック部材42のブロック部44は、ボールリテーナ24の接触部72及びブロックベース34の制限部35に対応する。ボールリテーナ24の接触部72はブロックベース34の制限部35から離れている。そのため、第1のレール20に対して第2のレール22が引き出されて所定の位置に動かされると、ボールリテーナ24が動かされるように、ボールリテーナ24の接触部72が先ずブロック部材42のブロック部44によって押される。その後、ブロック部材42のブロック部44は第1のレール20のブロックベース34の制限部35とさらに当接する。
【0023】
図10に示すように、第1のレール20の前端に近づくようにボールリテーナ24が動かされると、ボールリテーナ24の係合機構74が第1のレール20のブロックベース34の弾性アーム36と係合するため、ボールリテーナ24をその位置で一時的に保持することができる。他方、
図11に示すように、ブロック部材42のブロック部44は、第1のレールに対して第2のレール22がさらに引き出されることがないようにブロックベース34の制限部35にさらに当接する。
【0024】
図12及び
図13に示すように、操作部材54が操作されると、ブロック部材42は、操作部材54の操作に反応して作動的に動かされる。従って、ブロック部材42はもはやブロックベース34の制限部35と当接しておらず、ブロックベース34の制限部35から外れているため、第2のレール22を第1のレール20から取り外すことができる。
【0025】
上記の説明によれば、第1のレールに対して第2のレールを円滑に移動させるのを促進するとともに、より良好な支持を提供するために、脱着可能なスライドレールアセンブリの構成は、ボールリテーナ24が駆動されて第1のレールの前端に移動するのを確実なものにする。
【0026】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0027】
20 第1のレール
22 第2のレール
24 ボールリテーナ
26 第3のレール
28a 上壁
28b 底壁
30 長手壁
32 通路
34 ブロックベース
35 制限部
36 弾性アーム
38a 上壁
38b 底壁
40 長手壁
42 ブロック部材
44 ブロック部
46 解除部
48 枢動部
50 枢動部材
52 第1の弾性部材
54 操作部材
56 操作部
58 当接部
60 第2の弾性部材
62 取り付けベース
64 力受部
66a 上壁
66b 底壁
68 長手壁
70 回転部材
72 接触部
74 係合機構