(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6321284
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】原子炉の再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法
(51)【国際特許分類】
G21C 19/20 20060101AFI20180423BHJP
【FI】
G21C19/20 Z
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-506245(P2017-506245)
(86)(22)【出願日】2015年4月17日
(65)【公表番号】特表2017-511493(P2017-511493A)
(43)【公表日】2017年4月20日
(86)【国際出願番号】RU2015000250
(87)【国際公開番号】WO2015160285
(87)【国際公開日】20151022
【審査請求日】2016年12月19日
(31)【優先権主張番号】2014115600
(32)【優先日】2014年4月18日
(33)【優先権主張国】RU
(73)【特許権者】
【識別番号】515142237
【氏名又は名称】ジョイント ストック カンパニー“アクメ−エンジニアリング”
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】ヴァシーリエフ ニコライ ドミートリエヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】オグルツォフ ウラジミール エヴゲニエヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】クズネツォフ アレクサンドル イヴァノヴィチ
【審査官】
長谷川 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第04705661(US,A)
【文献】
特開平11−109071(JP,A)
【文献】
特開平04−268494(JP,A)
【文献】
特開2014−059152(JP,A)
【文献】
特開2001−264476(JP,A)
【文献】
実開平02−072883(JP,U)
【文献】
特開平10−062585(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 19/20
G21C 19/19
G21C 19/02
G21C 13/00
G21C 13/02
G21C 13/06
G21C 1/00
G21C 1/02
G21C 5/00
G21C 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉再装荷の際にプラグ及び取り外し可能なブロックを取り出す方法であって、
プラグ搬送装置を前記原子炉プラグ上に設置するステップと、
追加のカーゴを前記プラグ搬送装置上に設置するステップと、
ケーブルリダクションボックスの内側フレーム部分を前記原子炉のモノブロックカバー上に設置して固定するステップと、
前記プラグ搬送装置の中間部分をその突出部が前記ケーブルリダクションボックスの固定要素の動作領域中に入る位置に旋回させるステップと、
前記追加のカーゴを解体して前記ケーブルリダクションボックスの外側部分を前記原子炉モノブロック上に設置するステップと、
前記ケーブルリダクションボックスのキャビティの内部媒体を交換するステップと、
案内チャネルを前記ケーブルリダクションボックス上に設置するステップと、
再装荷アーマを前記案内チャネル上に設置するステップと、
前記再装荷アーマ及び前記案内チャネルの内部媒体を交換するステップと、
前記プラグ搬送装置を前記プラグと一緒に前記再装荷アーマ中に移動させるステップと、
前記再装荷アーマを前記プラグと一緒にプラグシャフト中に搬送し、ここから前記プラグをアンロードするステップと、
前記案内チャネルを前記ケーブルリダクションボックス上に再設置するステップと、
前記再装荷アーマを前記取り外し可能なブロック搬送装置と一緒に前記案内チャネル上に設置するステップと、
前記ケーブルリダクションボックス及び前記再装荷アーマのキャビティの前記内部媒体を交換するステップと、
前記再装荷アーマの自動グリップを前記取り外し可能なブロックとの結合部まで降下させるステップと、前記取り外し可能なブロック搬送装置を前記取り外し可能なブロックと一緒に前記再装荷アーマ中の最も高い位置に移動させるステップと、
前記再装荷アーマを前記取り外し可能なブロックと一緒に前記取り外し可能なブロックの分解シャフトまで搬送するステップと、前記取り外し可能なブロックをアンロードするステップと、を含む、方法。
【請求項2】
プラグ搬送のための前記プラグ搬送装置上への前記追加のカーゴの設置及び固定後、圧力フランジを解体する、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項3】
前記案内チャネルと前記ケーブルリダクションボックスとの間の封止を封止部材(封止要素)によって行う、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項4】
前記ケーブルリダクションボックスのキャビティの前記内部媒体の前記交換ステップは、前記ケーブルリダクションボックスのキャビティの気密度を過剰圧力によりチェックすることによって実施され、次に、ガス‐空気混合物を前記ケーブルリダクションボックスのキャビティから抜き出してガス状媒体が制御される換気部に入れ、次に前記ケーブルリダクションボックスのキャビティを不活性ガスで満たす、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項5】
前記再装荷アーマを前記原子炉の広間の天井に固定された前記案内チャネルの上側支持面上に設置する、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項6】
前記再装荷アーマ及び前記案内チャネルの前記内部媒体の前記交換ステップは、前記再装荷アーマ及び前記案内チャネルのキャビティの気密度を過剰圧力でチェックすることによって実施され、次に、ガス‐空気混合物を前記再装荷アーマ及び前記案内チャネルのキャビティから抜き出してガス媒体制御方式の換気部に入れ、次に前記再装荷アーマ及び案内チャネルのキャビティを不活性ガスで満たす、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項7】
前記プラグ搬送装置を前記プラグと一緒に前記再装荷アーマ中に動かすステップは、前記プラグ搬送装置を前記プラグと一緒にケーブルリダクションボックス固定要素移動駆動装置によって上側位置移動させることによって実施され、次に、再装荷アーマ自動グリップを下降させ、前記再装荷アーマ自動グリップと前記プラグ搬送装置との結合を実施し、次に再装荷アーマ自動グリップを前記プラグと一緒に前記最も高い位置に移動させ、次に、前記再装荷アーマ及び前記ケーブルリダクションボックスのダンパを閉鎖して封止する、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項8】
前記再装荷アーマ自動グリップを該再装荷アーマ自動グリップが前記案内チャネルの制限要素に当たって停止するまで下降させる、請求項7記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項9】
前記再装荷アーマを前記プラグと一緒に前記シャフトに搬送するステップ及び前記プラグをアンロードするステップは、カーゴクレーン及び昇降ビームによって実施される、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項10】
前記再装荷アーマを前記プラグと一緒に前記シャフト中に搬送して前記プラグをアンロードした後、前記再装荷アーマをその貯蔵場所に搬送し、前記案内チャネルを取り外す、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【請求項11】
再装荷アーマ自動グリップを前記取り外し可能なブロックと一緒に前記再装荷アーマ内におけるその最も高い位置まで移動させた後、前記ケーブルリダクションボックス及び再装荷アーマダンパを閉鎖して封止する、請求項1記載の原子炉再装荷の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子核工学、特に液体重金属冷却材を用いている高速原子炉からプラグ及び取り外し可能なブロックを取り出す方法に関する。
【0002】
原子炉コア要素に液体重金属冷却材を再装填するために原子炉モノブロックの動作を中止した後、原子炉及び放射線に関する安全上の条件を十分に考慮に入れて、プラグを(意図したその次の使用の目的で)取り出してプラグ用シャフト中に入れると共に取り外し可能なブロックを(使用済み燃料集合体を取り出した後に)取り出して処分のために取り外し可能なブロックを分解するためのシャフト中に入れるプロセス動作を実施することが必要である。使用済み燃料集合体(SFA)なしでプラグ及び取り外し可能なブロックを取り出すプロセスは、液体重金属冷却材の密度が取り出し機器及び装置で用いられている材料(鋼)の密度よりも高いのでこのプロセスが液体重金属冷却材の相当大きな浮力の影響を受けて行われることに特色がある。液体重金属冷却材の高い温度及び取り出された機器の高度の放射能汚染の影響を考慮することが必要である。
【0003】
5/10/2001に発行されたロシア国登録特許第2166808(C1)(G21C19/105)号明細書に記載されたプラグ取り出し(抽出)方法が知られており、この方法では、プラグ取り出し機構体によって原子炉燃料チャネル内の冷却材流量計からのプラグの取り出しが行われる。
【0004】
コアを備えた状態で又はコアを備えていない状態で取り外し可能なブロックをアンロードし又は降ろす容器が知られている(20.00.2010に発行されたロシア国登録特許第2399972(C2)(G21C19/10,G21F5/08,F16K7/18)号明細書参照)。公知の容器に関してこの明細書で説明されているように取り外し可能な原子炉ブロックのアンロード方法では、自動グリップを備えた引張り巻上機を用いて取り外し可能なブロックを容器中に取り込む。
【0005】
この方法の欠点は、取り外し可能なブロックのための固定装置を制御することができないということにある。
【0006】
本発明の原型は、高速原子炉再装荷の公知の方法及び再装荷システムであると言って良く(2/20/2004に発行されたロシア国登録特許第2224307(C2)(G21C19/00,G21C19/10)号明細書参照)、この原型では、直接式取り外し燃料交換機を用いて使用済み燃料集合体の再装荷作業を実施する。
【0007】
しかしながら、この方法では、高速原子炉の取り外し可能なブロックの取り出しが妨げられる。
【0008】
出力ユニット構成のモジュラー原理を用いて液体金属鉛‐ビスマス冷却材によって冷却される高速原子炉を用いた低出力原子炉プラント、特に例えばLBFR(鉛‐ビスマス高速原子炉)が原子炉業界における大規模なハイテクプロジェクトの具体化の一部における試験的なプラントであるということを考慮すると、かかる形式の原子炉の再装荷(燃料交換)の際のプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し方法及び同じ目的、技術的本質及び達成される結果の類似性は、本発明者及び本出願人によっては確認されなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】ロシア国登録特許第2166808(C1)号明細書
【特許文献2】ロシア国登録特許第2399972(C2)号明細書
【特許文献3】ロシア国登録特許第2224307(C2)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、プラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し(SFAなしで)に関して放射線状況を悪化させないで全てのプロセス作業を実施するという目的にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題を解決するため、プラグ及び取り外し可能なブロックのアンロードのために準備している際に取り扱い機器の設置を含む取り扱い機器セットを用いて原子炉再装荷中にプラグ及び取り外し可能なブロックを取り出し(SFAなしで)、プラグを原子炉モノブロックから取り出し、プラグが搬送してこのプラグをプラグシャフト中に配置し、原子炉モノブロック内に残っている取り外し可能なブロック(SFAなしで)をアンロードし、この取り外し可能なブロックを搬送して取り外し可能なブロックの分解のためにシャフト内に配置する方法が提案されている。
【0012】
本発明の方法の技術的作用効果は特に次の通りである。
‐プラグ及び取り外し可能なブロックを固定する装置の制御可能性が得られること。
‐取り扱い機器セットの助けによりアンロード経路を作ること並びに取り扱い機器の内部キャビティのガス‐空気混合物を専用換気部中に除去し、キャビティそれ自体に不活性ガスを充填することによって作業の安全性が確保されること。
‐プラグ及び取り外し可能なブロック取り出しのために一般的な取り扱い機器(ケーブルリダクションボックス、案内チャネル及び再装荷アーマ(armor))を用いることによって取り出し及び搬送に必要な機器の量が減少すると共に設置、アラインメント及び特定の各プロセス機器の各位置からの取り外し時間が短縮されること。
‐RMB鉛‐ビスマス冷却材が部屋内の大気と接触する可能性がなくなること。
‐取り扱い機器の内部キャビティが不活性ガスで満たされる可能性が保障されること。
‐追加のカーゴを取り外したときの原子炉プラグの浮上及び原子炉プラグ離脱が防止されること。
‐歪みなしでプラグの運動が確保されること。
‐取り外し可能なユニットの分解の際に作業員について作業上の安全が確保されること。
‐プラグがその軸線回りに回る可能性がなくなること。
‐搬送及びプロセス作業(プラグバランス取り)の際にプラグの垂直位置が提供されること。
‐原子炉軸線に対する装荷中におけるプラグの向きが維持されること。
‐原子炉軸線に対する装荷中における取り外し可能なブロックの向きが維持されること。
【0013】
クレーム請求されている本発明の以下の特徴は、上述の技術的作用効果に影響を及ぼす。
【0014】
アンロードのための準備中における取り扱い機器の設置は、次の通りであり、即ち、プラグ搬送装置を原子炉プラグ上に設置して固定し、次に追加の負荷をプラグ搬送装置上に設置してこれに固定し、圧力フランジを分解し、ケーブルリダクションボックスの内側フレーム部分を原子炉モノブロック(RMB)のカバー上に設置して固定し、プラグ搬送装置の中間部分をその突出部がケーブルリダクションボックス内側部分の固定要素の作業領域に入る位置に旋回させ、追加のカーゴを分解し、ケーブルリダクションボックスの外側部分をRMB上に設置し、ケーブルリダクションボックスのキャビティを過剰圧力を用いて気密であるかどうかをチェックし、次にガス‐空気混合物をケーブルリダクションボックスキャビティから抜き出してガス状媒体監視下の換気部に入れ、次に、アダプタのキャビティに不活性ガスを充填する。
【0015】
プラグをRMBから取り出すには次のようにし、即ち、案内チャネルをケーブルリダクションボックス上に設置すると同時に案内チャネルとこのボックスとの間の気密さを封止要素の使用により提供する。原子炉工場広間の天井に固定された案内チャネルの上側支持表面上に再装荷アームを設置し、再装荷アーマと案内チャネルキャビティの気密度を過剰圧力を用いてチェックし、ガス‐空気混合物を再装荷アーマ及び案内チャネルキャビティから抜き出して換気部に入れる一方で、ガス媒体を監視し、次に再装荷アーマ及び案内チャネルキャビティに不活性ガスを充填し、ケーブルリダクションボックス固定要素の移動駆動装置を用いてプラグ搬送装置をプラグと一緒に上側位置に移動させ、再装荷アーマの自動グリップがプラグ搬送装置とインターロックされるまで再装荷アーマの自動グリップを下降させ、再装荷アーマの自動グリップをプラグと一緒に最も高い位置に移動させ、再装荷アーマ及びケーブルリダクションボックスダンパを閉鎖して封止する。
【0016】
再装荷アーマをプラグと一緒にプラグシャフト中に更に搬送し、カーゴクレーン及び昇降ビームを用いてプラグをアンロードし、次に再装荷アーマをその貯蔵場所まで搬送し、そして案内チャネルを分解する。
【0017】
RMB内に残っている取り外し可能なブロック(SFAなしで)のアンロードを次のようにして実施し、即ち、案内チャネルをケーブルリダクションボックス上に設置し直し、原子炉の工場広間の天井に固定された案内チャネルの上側支持面上に再装荷アーマを取り外し可能なブロックを搬送装置と一緒に設置し、再装荷アーマと案内チャネルキャビティとの気密度を過剰な圧力によりチェックし、ガス‐混合物を再装荷アーマ及び案内キャビティから抜き出して換気部に入れる一方で、ガス環境を監視し、再装荷アーマ及び案内チャネルのキャビティに不活性ガスを充填し、再装荷アーマ自動グリップが取り外し可能なブロックとインターロックするまで再装荷アーマ自動グリップを下降させ、再装荷アーマ自動グリップを取り外し可能なブロックと一緒にその最も高い位置に移動させ、次にケーブルリダクションボックス及び再装荷アーマダンパを閉鎖して封止する。
【0018】
次に、取り外し可能なブロック(SFAなしで)が装填された再装荷アーマを取り外し可能なブロックの分解のためのシャフト中に搬送し、取り外し可能なブロックをシャフト中にアンロードし、再装荷アーマをその貯蔵場所に搬送する。
【0019】
本発明は、
図1〜
図3に提供されている以下の図面に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】アンロードのための準備状態を示す図である。
【
図3】取り外し可能なブロックのアンロード(SFAなし)状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
原子炉のプラグ及び取り外し可能なブロックを取り出すため、以下の構成要素、即ち、ケーブルリダクションボックス1、追加のカーゴ2、案内チャネル3、再装荷アーマ4、プラグ搬送装置5、取り外し可能なブロック搬送装置6並びに取り扱い機器の機械的管理の1組の昇降ビーム及び自動システムから成る1組の取り扱い機器が用いられる。
【0022】
ケーブルリダクションボックス1は、取り扱い機器の設置を目的としていて、そしてRMBハウジング7との結合をもたらすと共に放射線保護を可能にする。
【0023】
追加のカーゴ2は、圧力フランジを取り外したときの原子炉プラグ8の浮上を阻止し、追加のカーゴは、稼働中、プラグをRMBのハウジング7内に保つ。
【0024】
特定の換気静止システムに連結可能なフランジを備えた支持フランジ付きの管である案内チャネル3は、プラグ及び取り外し可能なブロックのためのアンロード経路を作り、制御装置を配置すると共に再装荷アーマグリップがアーマの外側で動いているときに再装荷アーマグリップを方向付けると共に位置決めするよう設計されている。
【0025】
鉛で作られた断熱及び生物学的保護手段(コアに対向している)を備えた垂直円筒形容器である再装荷アーマ4は、自動グリップ9を備えた引張り巻上機を備えると共にプラグ5の搬送装置及び取り外し可能なブロック6の搬送装置のヘッドに自動的に係合したりこれから係合解除したりすることができる。
【0026】
原子炉のプラグ8を動かすため、プラグ搬送装置5が用いられ、取り外し可能な原子炉ブロック10を動かすため、取り外し可能なブロック搬送装置6が用いられる。
【0027】
プラグ搬送装置(PTD)5の使用により、以下のことが提供され、即ち、再装荷アーマ4と自動グリップ9の係合及び固定が行われること、プラグ8をアンロード経路に沿って再装荷アーマ4中に動かすことができること、追加のカーゴ2を固定したりこれを解除したりすること、及びアンロードの際にプラグ8の離脱の可能性があることである。
【0028】
取り外し可能なブロック搬送装置(RBTD)6の使用により、次のことが提供され、即ち、再装荷アーマ4と自動グリップ9の係合及び固定が行われること、取り外し可能なブロック10をアンロード経路に沿って取り外し可能なアーマ4まで移動させることができること、RMBシャフト内に取り外し可能なブロック10の締結又は締結解除に対する制御が得られること、及び取り外し可能なブロック10に加わる浮力に打ち勝つために取り外し可能なブロック10の押し込み又は離脱が行われることである。
【0029】
1組の昇降ビーム(図示せず)が例えば電気橋形クレーンを用いて取り扱い機器セット装置の搬送を可能にする。
【0030】
取り扱い機器機構体の自動制御システム(ACS)(図示せず)は、執行団体の情勢及び状況に関する情報の収集、処理、監視、報告で、取り扱い機器セットの前記モータ駆動装置に対する作動上の影響、原子炉プラントのアンロードプロセスに関する情報の記録を提供する。ACSは、プラグ8が持ち上げられたとき及び原子炉の取り外し可能なブロック10が取り外されたときにその機能を実行する。
【0032】
初期状態:
‐原子炉の頂部保護材を分解し、
‐主循環ポンプ(MCP)の電気駆動装置並びに制御及び保護システム(CPS)の駆動装置を分解する。
【0033】
先ず最初に、次の準備作業を取り扱い機器設置(
図1)のための稼働停止状態の原子炉モノブロックについて実施する。
【0034】
カーゴクレーン及び昇降ビームを用いて、PTD5をプラグ8上に設置し、サービスプラットホームからねじで固定する。カーゴクレーン及び昇降ビームを用いて追加のカーゴ2をPTD5の上端部上に取り付ける。圧力フランジナットを弛める(ねじ締めする)よう設計された装置を用いて圧力フランジ(図示せず)を取り外して分解する。カーゴクレーン及び昇降ビームを用いて、締結ねじによりケーブルリダクションボックス1の内側フレームをRMBハウジング7上にこれを設置してこれに固定する。特定のツール(レンチ)を用いて、支持リング(PTDの中間旋回部)をその突出部がケーブルリダクションボックス1の親ねじ上に設けられたケーブルリダクションボックス係止要素の作業領域に入る位置に旋回させる。カーゴクレーン及び昇降ビームの使用により、追加のカーゴ2を取り出す。カーゴクレーン及び昇降ビームを用いて、閉鎖及び封止状態のダンパを用いてケーブルリダクションボックス1の外側部分をRMBハウジング7に取り付ける。ケーブルリダクションボックス1の内部キャビティを過剰圧力により漏れがあるかどうかをチェックする。ケーブルリダクションボックスキャビティ1の内部媒体を空気媒体ではなく不活性ガスに交換する。
【0035】
RMBからのプラグの取り外し(
図2)
【0036】
カーゴクレーン及び昇降ビームを用いて、ガイドチャネル3をケーブルリダクションボックス上に設置し、案内チャネルの上側支承面を原子炉の工場広間の天井に固定する。封止要素(図示せず)を用いて案内チャネル3とケーブルリダクションボックス1との間の気密度をもたらす。カーゴクレーンを用いて再装荷アーマ4を案内チャネル3の上側支承面上に設置する。移行部品(図示せず)をPTD5とのドッキング前に再装荷アーマ4の自動グリップ9に固定する。再装荷アーマ4のダンパを減圧して開く。再装荷アーマ4の内部キャビティ及び案内チャネル3を過剰圧力により漏れがあるかどうかをチェックする。再装荷アーマ及び案内チャネル4のキャビティの内部媒体を空気媒体ではなく不活性ガスに交換する。ケーブルリダクションボックス1のゲートを減圧して開く。ケーブルリダクションボックス1の係止要素の移動駆動装置をターンオンし、PTD5をプラグ8と一緒にその上側位置に移動させ、この位置では、ケーブルリダクションボックスの固定部材の制限要素が支持リングの突出部から自動的に取り外され、プラグに作用する浮力は、ゼロに等しい。再装荷アーマ4のグリップをこれが案内チャネル3の停止部材に当たって停止するまで最も下の位置まで下降させ、案内チャネル3の可動ライン上に配置された制御装置を自動グリップ9に連結し、この自動グリップをPTD5とインターロックする。グリップとクラッチの制御装置を切り離し、PTD5に結合された自動グリップ9を上方に100÷200mmだけ持ち上げる。それと同時に、ケーブルリダクションボックスの固定部材の停止部をPTD5の支持リングから取り外す。再装荷アーマ4の自動グリップ9をプラグ8と一緒に最も高い位置に移動させ、ケーブルリダクションボックス1及び再装荷アーマ4のダンパを閉鎖して封止する。再装荷アーマ4をプラグ8と一緒にプラグシャフト11中に搬送し、ダンパを減圧して開くと共に自動グリップ9を下側位置に下降させることによってシャフトを取り出す。
【0037】
プラグシャフト11の内部には、自動グリップ9の除去を管理する類似の制御装置並びにPTD5の取り外しのための駆動装置が配置されている。自動グリップ9を移行要素と一緒に最も上の位置に持ち上げ、ダンパを閉鎖して封止し、再装荷アーマ4をその貯蔵場所に搬送する。案内チャネル3を分解する。
【0038】
次に、取り外し可能なユニット10(SFAなし)をRMBからアンロードする(
図3)。
【0039】
初期状態:
‐ケーブルリダクションボックス1のダンパを閉鎖して封止し、
‐原子炉のプラグ8をアンロードし、
‐SFAを取り外し可能なブロック10からアンロードする。
【0040】
カーゴクレーン及び昇降ビームを用いて案内チャネル3をケーブルリダクションボックス上に再設置し、案内チャネルの上側支承面を原子炉の工場の広間の天井に固定する。案内チャネル3とケーブルリダクションボックス1との間の気密度は、封止要素によって保障される。カーゴクレーンを用いて再装荷アーマ4を案内チャネル3の上側支承面上に設置する。RMTD6を再装荷アーマ4の自動グリップ9に予備的に固定する。再装荷アーマ4のダンパを減圧して開く。再装荷アーマ4の内部キャビティ及び案内チャネル3を過剰圧力により漏れがあるかどうかについてチェックする。ケーブルリダクションボックス1及び再装荷アーマ4のキャビティの内部媒体を空気に代えて不活性ガスを用いることによって交換する。ケーブルリダクションボックス1のゲートを減圧して開く。再装荷アーマ4の自動グリップ9をこれが案内チャネル3の制限要素に当たって停止するまでその最も低い位置に移動させ、駆動制御装置(案内チャネル3の可動ライン上に配置されている)を自動グリップ9に連結し、自動グリップ9を取り外し可能なブロック10とインターロックする。案内チャネル3の可動ライン上に配置された駆動装置を用いて、適当な回転ピンを回すことによって取り外し可能なブロック10のインターロックを開く。自動グリップ9の制御駆動装置をRMTD6から切り離し、再装荷アーマ4の自動グリップ9を取り外し可能なブロック10と一緒に最も上の位置に移動させ、ケーブルリダクションボックス1及び再装荷アーマ4のダンパを閉鎖して封止する。再装荷アーマ4を取り外し可能なブロック10と一緒に取り外し可能なブロック10の分解のためにシャフトまで搬送し、このシャフト中にアンロードし、次にダンパを減圧して開き、グリップを下側の位置に移動させる。自動グリップ9をRBTD6と一緒に上方に動かし、最も上の位置に至らせ、ダンパを閉鎖して封止し、再装荷アーマ4をその貯蔵場所に搬送する。取り外し可能なブロック10は、プラグ8と異なり、締まり嵌め受座を有しておらず、したがって、回転ロックを回すと、浮力及び再装荷アーマ4の引張り巻上機による余剰の動力は、取り外し可能なブロックをRMBからアンロードするのに十分である。
【0041】
プラグシャフト11及び取り外し可能なブロックの分解のためのシャフト12の上方には、グリップ係合解除制御装置並びにPTD5及びPTD6の係合解除のための駆動装置が配置されている。
【0042】
アンロード作業の完全完了後、中央RMBシェルの内面及び着座部を検査する。
【0043】
クレーム請求されている本発明の方法により、作業員及び機器のための確実な生物学的保護を提供する1組の取り扱い機器及び搬送装置によってプラグ及び取り外し可能なブロックの取り出し(SFAなしで)に関連した全てのプロセス作業を実施することができる。