特許第6321288号(P6321288)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 王 凱の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6321288
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】軟材を圧密加工して硬材にする方法
(51)【国際特許分類】
   B27K 5/06 20060101AFI20180423BHJP
【FI】
   B27K5/06 B
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-510903(P2017-510903)
(86)(22)【出願日】2015年7月2日
(65)【公表番号】特表2017-533114(P2017-533114A)
(43)【公表日】2017年11月9日
(86)【国際出願番号】CN2015083202
(87)【国際公開番号】WO2016086657
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2017年5月9日
(31)【優先権主張番号】201410720977.0
(32)【優先日】2014年12月2日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517058417
【氏名又は名称】王 凱
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】王 凱
【審査官】 田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−112029(JP,A)
【文献】 特開2011−183631(JP,A)
【文献】 特開2007−296811(JP,A)
【文献】 特開平06−238616(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27K 5/00−5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟材を圧密加工して硬材にする方法であって、前記方法は、
軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧して高温高圧処理を行い、高温高圧処理の温度は120〜150℃、圧力が15〜35kg/cm、高温高圧処理の時間が3〜10minとする高温高圧処理工程aと、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧して継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の温度は160〜190℃、圧力が15〜35kg/cm、加圧速度が50〜80mm/min、継続圧縮処理の時間が4〜10minとする継続圧縮処理工程bと、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、減圧処理を行い、減圧処理の温度は150〜200℃、減圧処理の時間が2〜10minとし、圧力を5〜15kg/cmまで下げる高温減圧処理工程cと、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において、降温処理を行い、降温定圧養生処理工程中、降温定圧養生処理の時間は2〜7minとし、この時の定圧を標準大気圧とし、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程dと、
を含むことを特徴とする軟材を圧密加工して硬材にする方法。
【請求項2】
前記軟材は、事前処理を経てから高温高圧処理を行い;前記軟材の事前処理は、軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行うことであることを特徴とする請求項1に記載の軟材を圧密加工して硬材にする方法。
【請求項3】
前記方法は、
請求項2に記載の軟材の事前処理であって、軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行い、板材の含水率を5%〜7%に制御する軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行い、高温高圧処理の温度は温度は120〜150℃、圧力が15〜35kg/cm、高温高圧処理の時間が3〜10minとする前記高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、閉鎖空間で継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の温度は160〜190℃、圧力が15〜35kg/cm、加圧速度が50〜80mm/min、継続圧縮処理の時間が4〜10minとする前記継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、閉鎖空間で減圧処理を行い、減圧処理の温度は150〜200℃、減圧処理の時間が2〜10minとし、圧力を5〜15kg/cmまで下げる前記高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において閉鎖空間で降温処理を行い、降温定圧養生処理工程中、降温定圧養生処理の時間は2〜7minとし、定圧を標準大気圧とし、温度を室温まで下げる前記降温定圧養生処理工程e)と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の軟材を圧密加工して硬材にする方法。
【請求項4】
事前処理を経た後の軟材が蒸気予熱予圧処理を経てから高温高圧処理を行い、前記方法は、
請求項2に記載の軟材の事前処理であって、軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行い、板材の含水率を12%〜17%に制御する軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に一定時間及び温度の蒸気を吹き込み、蒸気予熱予圧処理工程中、吹き込む蒸気の温度は120〜200℃、蒸気を吹き込む時間が2〜10minとする蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、且つ断続的或いは連続的に蒸気を吹き込む条件下で高温高圧処理を行い、蒸気を吹き込む時間が高温高圧処理の時間を下回り、高温高圧処理の温度は120〜150℃、圧力が15〜35kg/cm、高温高圧処理の時間が3〜10min、蒸気を吹き込む時間が3〜10min、吹き込む蒸気の温度が140〜170℃とする前記高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、且つ断続的或いは連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、蒸気を吹き込む時間が継続圧縮処理の時間を下回り、継続圧縮処理工程中の温度は160〜190℃、圧力が15〜35kg/cm、加圧速度が50〜80mm/min、継続圧縮処理の時間が4〜10min、蒸気を吹き込む時間が4〜10min、吹き込む蒸気の温度が100〜150℃とする前記継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、減圧処理を行い、減圧処理の温度は150〜200℃、減圧処理の時間が2〜10minとし、圧力を5〜15kg/cmまで下げる前記高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において降温処理を行い、降温定圧養生処理工程中、降温定圧養生処理の時間は2〜7minとし、この時の定圧を標準大気圧とし、温度を室温まで下げる前記降温定圧養生処理工程6)と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の軟材を圧密加工して硬材にする方法。
【請求項5】
前記高温高圧処理及び前記継続圧縮処理の工程は、所定の色及び/或いは匂いのある蒸気の吹き込みを更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の軟材を圧密加工して硬材にする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬材製作方法に関し、特に、軟材を圧密加工して硬材にする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
硬材の木質が緻密で硬いが、成長が遅いため目が詰まって固くなり、一般的にこのような木材の比重が非常に大きい。これらの木材が緻密で硬く、光沢が美しく、木理が美しく緻密で、家具及び木製品を作る最優良材であるため、非常に高価であり;軟材が放射方向に配列する平伏細胞かならなり、細胞腔内は往々にして樹脂及びタンニンを含有し、細胞内が空気で満たされ、木質が軽軟で、弾力性に富み、比重も比較的軽いが、成長期が短く、その価格が硬材より安価であるという具体的なメリットが多く、一般的に家具及び木製品の補助材或いは心材として使用されている。軟材の肌は粗く、水墨画のような感覚がある。該木材特性の欠陥により、往々にして木製品の製造業者がほとんど軟材で家具及び木製品等の製品を生産することはなく、軟材の製品価格は安価で且つ肌目が粗くても市場においてよくなると見込まれず、その主な原因は、該木材が軽軟で、耐久性が低く、硬材を補助する役割だけである。その付加価値は非常に低く、利用価値も高くなく、経済的便益もよくなく;これにより消費者の前から消えていく。
【0003】
よって、現在木質が軽軟で、耐久性が低く、密度が低く、硬度が低い軟材を材質が重硬で、強度が高く、耐摩耗性及び耐久性が高い硬材の加工製作方法を研究開発することは急務となっていた。
【0004】
上記問題点について、従来技術では、若干の木材加工方法を開示し、例えば特許文献1に木材の高温水熱処理方法が開示され;特許文献2に木材寸法安定性を高める常圧過熱水蒸気の事前処理工程が開示され;特許文献3に高温熱処理木材の製造方法が開示され、上記方法はいずれも高温蒸気等のステップを通じて木材自体の安定性、吸湿性及び防腐性を改善するが、本質的に軟材の特性を変えて材質が重硬で、強度が高く、耐摩耗性及び耐久性が高くなるような硬材に変えることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特許第CN1876343号
【特許文献2】中国特許第CN102431067号
【特許文献3】中国特許第CN102225566号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記技術的課題を解決して軟材を十分利用するため、本発明は軟材を圧密加工して硬材にする方法を開発し、該方法は、軟材内部の細胞構造から軟材の木質が軽軟で、耐久性が低く、密度が低く、硬度が低いという欠陥を十分改善することで、材質が重硬で、強度が高く、耐摩耗性及び耐久性が高い硬材に変わらせることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の具体的実施形態は次の通りとなり;本発明は、軟材を圧密加工して硬材にする方法を提供し、該方法が、
軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧して高温高圧処理を行う高温高圧処理工程aと、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧して継続圧縮処理を行う継続圧縮処理工程bと、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、減圧処理を行う高温減圧処理工程cと、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において、降温処理を行う降温定圧養生処理工程dと、
を含む。
【0008】
本発明は、軟材に対する高温高圧処理を通じて軟材内部のハニカム状構造に扁平化構造の変わりが発生させ、高温高圧処理を経た後、比重が70kg/mから450kg/m程度に増え、その安定性及び各種測定後の指標がいずれも明らかに向上した。同時に高度顕微鏡の観察下で、高温高圧処理前及び処理後の木材内部の細胞組織構造に極めて大きな変化があることが分かり、処理前のハニカム状組織構造から処理後の中実な線状組織構造に変わった。本発明は、更に高温高圧処理を経た後、軟材に対し継続圧縮処理を行い、木材の細胞組織構造が強い圧力を受けた後、軟材細胞内の残り部分のハニカム状組織構造及び高温高圧処理後の扁平化状組織構造が線状構造に変わり、同時に軟材の比重を700kg/m程度に高めた。更に継続圧縮処理後の軟材に対し高温減圧処理を行い、製作後の軟材の含水率を5%〜7%に制御し、製作後の硬材の防腐性を提供した。次に、高温減圧処理後の軟材に対し処理を行うことで、処理を経た軟材細胞内部の線状構造を自然に扁平化構造の状態に戻して木材が富む弾力性を保持させることができる。
【0009】
本発明に係る製作方法は、簡単で、上記幾つかの工程を通じて軟材を材質が重硬で、強度が高く、耐摩耗性及び耐久性が高い硬材に変える。
【0010】
本発明において軟材とは、針葉樹材で、例えば松、スギ、ブナ及びクスノキ等をいう。
【0011】
好ましい実施形態としては、本発明に係る軟材は、事前処理を経てから高温高圧処理を行い;前記軟材の事前処理は、軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行うことである。
【0012】
好ましい実施形態としては、本発明に係る軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行う高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、閉鎖空間で継続圧縮処理を行う継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、閉鎖空間で減圧処理を行う高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において閉鎖空間で降温処理を行う降温定圧養生処理工程e)と、
を含む。
【0013】
本発明に係る軟材を圧密加工して硬材にする方法は、閉鎖空間内で高温高圧、継続圧縮等の処理を行う。閉鎖空間内において、蒸気を吹き込まずに、軟材自体の水分を利用して一定の温度及び圧力により軟材細胞内の樹脂、タンニン及び異物をきれいに追い出すことで、硬材の比重及び硬度を上げ、硬材の比重を800〜900kg/m、硬度を9Hに達させることができる。且つ本発明は、上記製作工程を通じて細胞壁破損程度を30%程度に制御でき、こうすると製作加工過程中、反発現象が生じない。
【0014】
好ましい実施形態としては、事前処理を経た後の軟材が蒸気予熱予圧処理を経てから高温高圧処理を行い;前記方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に一定時間及び温度の蒸気を吹き込む蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、且つ断続的或いは連続的に蒸気を吹き込む条件下で高温高圧処理を行い、蒸気を吹き込む時間が高温高圧処理の時間を下回る高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、且つ断続的或いは連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、蒸気を吹き込む時間が継続圧縮処理の時間を下回る継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、減圧処理を行う高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において降温処理を行う降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【0015】
このほかに、本発明に係る軟材を圧密加工して硬材にする方法において、その高温高圧、継続圧縮処理等の工程は、非閉鎖空間内で行ってもよく、軟材細胞内の樹脂、タンニン及び異物等の成分を追い出すため、本発明は軟材に対し行う蒸気予熱予圧処理、高温高圧及び継続圧縮処理過程中においていずれも蒸気を吹き込んだ。顕微鏡下で観察した軟材は、無数のハニカム状死細胞からなり、細胞内が空気で満たされ、1つ1つの密閉された空隙を形成し、細胞を縮小して細胞内の圧力を上げ、細胞に活力を与えることで軟材の木質を向上するため、本発明は軟材に対し蒸気予熱予圧処理を行い;蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材の細胞が収縮されて小さくなり、且つ細胞内の圧力が上げられ、細胞が縮小しながら既存細胞の機能を保留して細胞を復活させる。高温高圧処理過程中、蒸気を吹き込む目的は、軟材内部構造分子が迅速に乾燥割れ・破損することなく、徐々に酸素を入れる方法を通じて水蒸気を軟材の内部ハニカム状細胞に吹き込ませ、同時に内部構造における既存の空気、樹脂及びタンニン等を均一に追い出すことである。継続圧縮処理過程中、蒸気を吹き込むと、軟材内部の樹脂、タンニン及び空気90%が追い出され、且つ加圧しながら高温蒸気を吹き込むのは、軟材に吸湿すると同時に放湿させ、汚染物質・異物を追い出すことができる。
【0016】
好ましい実施形態としては、前記高温高圧処理過程中、温度は120〜150℃、圧力が15〜35kg/cm、高温高圧処理の時間が3〜10minとし;好適には、前記継続圧縮処理過程中、温度は160〜190℃、圧力が15〜35kg/cm、加圧速度が50〜80mm/min、継続圧縮処理の時間が4〜10minとし;好適には、前記高温減圧処理過程中、温度は150〜200℃、高温減圧処理の時間が2〜10minとし、圧力を5〜15kg/cmまで下げ;好適には、前記降温定圧養生処理過程中、降温定圧養生処理の時間は2〜7minとし、定圧が標準大気圧で、温度を室温まで下げる。
【0017】
好ましい実施形態としては、前記蒸気予熱予圧処理過程中、吹き込む蒸気の温度は120〜200℃、蒸気を吹き込む時間が2〜10minとし;好適には、前記高温高圧処理過程中、蒸気を吹き込む時間は3〜10min、吹き込む蒸気の温度が140〜170℃とし;好適には、前記継続圧縮処理過程中、蒸気を吹き込む時間は4〜10min、吹き込む蒸気の温度が100〜150℃とする。
【0018】
好ましい実施形態としては、板材の含水率を5%〜7%に制御する。本発明に係る軟材を圧密加工して硬材にする方法は、閉鎖空間内で行うため、板材の含水率を5%〜7%に制御する必要があり、含水率が低すぎる場合、軟材細胞内の樹脂及びタンニンをきれいに追い出すことができず、含水率が高すぎる場合、軟材が容易に割れて製作する硬材の品質に影響を及ぼす。
【0019】
好ましい実施形態としては、板材の含水率を12%〜17%に制御する。本発明に係る軟材を圧密加工して硬材にする方法は、非閉鎖空間中で行うため、板材の含水率を12%〜17%に制御する必要があり、この範囲内に制御するのは、該製作過程が蒸気吹き込み方法により樹脂及びタンニンを追い出し、板材の含水率が低すぎる場合、製作コストを上げ、同時に蒸気を吹き込む目的も軟材内の水分及び水蒸気の新旧入れ替えを行うことであり、含水率が高すぎると、樹脂及びタンニンの追い出しに不利になる。
【0020】
前記高温高圧処理及び継続圧縮処理の工程は、色の異なる蒸気及び/或いは匂いの異なる蒸気の吹き込みを更に含む。
【0021】
本発明は、蒸気を吹き込むと共に色及び匂いの異なる蒸気を吹き込むことによって、軟材を圧密加工して硬材にする過程中、木材表面を様々な色に変化でき、木材から各種香りを発散することもでき;例えば、ローズウッド、花梨及び各種ベニノキ等の特有の匂いである。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
1.上記軟材を圧密加工して硬材にする製作方法を経た後、軟材を硬材に変え、軟材内部のハニカム状細胞を線状に変わり、処理を経た軟材に硬材の特性及び安定性を持たせることができ;
2.上記軟材を圧密加工して硬材にする製作方法を経た後、軟材内部の空気、樹脂、タンニン及びその他の異物を追い出し、処理を経た軟材に硬材の材質が硬い特性を持たせることができ;
3.従来の木製品加工後塗装工程を行わなければならず、さもなければ木材表面の節穴に湿気にあると変形するが、軟材を圧密加工して硬材にする製作方法を経た後に得られた硬材にいかなる空洞及び節穴がなく、耐ボイル性と耐水性を持ち;
4.上記軟材を圧密加工して硬材にする製作方法を経た後に得られた硬材を高温ボイルし、20分間経過後、その横方向収縮率が0で、縦方向収縮率が0.2%とし、その硬度が9Hに達し、厚さ収縮率が15〜30%、含水率が5〜7%に達することができ;
5.同時に蒸気を吹き込む時、硬材を様々な色、パターン及び匂いのある木材に変化でき;
6.且つ本発明に係る軟材を圧密加工して硬材にする製作方法のコストは、低く汚染で、製作し硬材が耐高温・耐ボイル、硬く耐摩耗、表面の光沢度も良好で、木製品を製造する時、吹付塗装、塗装などの工程をする必要がなく、エコ製品となる。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0023】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行う高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、閉鎖空間で継続圧縮処理を行う継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、閉鎖空間で減圧処理を行う高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において閉鎖空間で降温処理を行う降温定圧養生処理工程e)と、
を含む。
【実施例2】
【0024】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に一定時間及び温度の蒸気を吹き込む蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、且つ断続的或いは連続的に蒸気を吹き込む条件下で高温高圧処理を行い、蒸気を吹き込む時間が高温高圧処理の時間を下回る高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を一定温度下において、一定圧力で加圧し、且つ断続的或いは連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、蒸気を吹き込む時間が継続圧縮処理の時間を下回る継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、減圧処理を行う高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において降温処理を行う降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【実施例3】
【0025】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を温度130℃下において、30kg/cmの圧力で加圧し、高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は5minとする高温高圧処理工程aと、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度170℃下において30kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は65mm/minで、継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間が5minとする継続圧縮処理工程bと、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度170℃下において、3min間の減圧処理を行うことで、圧力を10kg/cmにさせる高温減圧処理工程cと、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、3min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程dと、
を含む。
【実施例4】
【0026】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を5%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を温度125℃下において30kg/cmの圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間が4minとする高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度170℃下において30kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は65mm/minで、閉鎖空間において継続圧縮処理を行い、処理の所要時間が5minとする継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、閉鎖空間で減圧処理を行う高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において閉鎖空間で降温処理を行う降温定圧養生処理工程e)と、
を含む。
【実施例5】
【0027】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を6%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を温度130℃下において25kg/cmの圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間が6minとする高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度165℃下において25kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は70mm/minで、閉鎖空間において継続圧縮処理を行い、処理の所要時間が5minとする継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度175℃下において、3min間の減圧処理を行うことで、圧力を7kg/cmにさせる高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において閉鎖空間で降温処理を行う降温定圧養生処理工程e)と、
を含む。
【実施例6】
【0028】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を5%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を温度120℃下において25kg/cmの圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間が6minとする高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度180℃下において25kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は70mm/minで、閉鎖空間において継続圧縮処理を行い、処理の所要時間が6minとする継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度180℃下において、5min間の減圧処理を行うことで、圧力を5kg/cmにさせる高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、5min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程e)と、
を含む。
【実施例7】
【0029】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を7%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を温度150℃下において15kg/cmの圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間が10minとする高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度160℃下において35kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は50mm/minで、閉鎖空間において継続圧縮処理を行い、処理の所要時間が10minとする継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度150℃下において、10min間の減圧処理を行うことで、圧力を15kg/cmにさせる高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、7min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程e)と、
を含む。
【実施例8】
【0030】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を6%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程a)と、
事前処理を経た後の軟材を温度135℃下において35kg/cmの圧力で加圧し、閉鎖空間で高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間が3minとする高温高圧処理工程b)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度175℃下において20kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は75mm/minで、閉鎖空間において継続圧縮処理を行い、処理の所要時間が5minとする継続圧縮処理工程c)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度170℃下において、3min間の減圧処理を行うことで、圧力を10kg/cmにさせる高温減圧処理工程d)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、3min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程e)と、
を含み;軟材とは、スギをいう。
【実施例9】
【0031】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を15%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に一定時間及び温度の蒸気を吹き込む蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を温度125℃下において、30kg/cmの圧力で加圧し、且つ断続的に蒸気を吹き込む条件において高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は4min、蒸気を吹き込む時間が3min、吹き込む蒸気の温度が145℃とする高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度185℃下において20kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は75mm/minで、且つ断続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間は5min、蒸気を吹き込む時間が4min、吹き込む蒸気の温度が120℃とする継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、減圧処理を行う高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において降温処理を行う降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【実施例10】
【0032】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を16%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に130℃の蒸気を吹き込み、蒸気を吹き込む時間は4minとする蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を温度140℃下において、20kg/cmの圧力で加圧し、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は6min、蒸気を吹き込む時間が6min、吹き込む蒸気の温度が150℃とする高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度175℃下において25kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は60mm/minで、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間は6min、蒸気を吹き込む時間が6min、吹き込む蒸気の温度が130℃とする継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を一定温度下において、減圧処理を行う高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において降温処理を行う降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【実施例11】
【0033】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を13%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に140℃の蒸気を吹き込み、蒸気を吹き込む時間は5minとする蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を温度130℃下において、15kg/cmの圧力で加圧し、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は5min、蒸気を吹き込む時間が5min、吹き込む蒸気の温度が160℃とする高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度180℃下において20kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は70mm/minで、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間は7min、蒸気を吹き込む時間が7min、吹き込む蒸気の温度が140℃とする継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度160℃下において、4min間の減圧処理を行うことで、圧力を8kg/cmにさせる高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を定圧下において降温処理を行う降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【実施例12】
【0034】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を12%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に150℃の蒸気を吹き込み、蒸気を吹き込む時間は6minとする蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を温度125℃下において、20kg/cmの圧力で加圧し、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は7minで、蒸気を吹き込む時間が高温高圧処理の時間を下回る高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度190℃下において15kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は80mm/minで、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間は4minで、蒸気を吹き込む時間が継続圧縮処理の時間を下回る継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度160℃下において、7min間の減圧処理を行うことで、圧力を7kg/cmにさせる高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、2min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【実施例13】
【0035】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を17%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に200℃の蒸気を吹き込み、蒸気を吹き込む時間は2minとする蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を温度150℃下において、35kg/cmの圧力で加圧し、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は4min、蒸気を吹き込む時間が4min、吹き込む蒸気の温度が170℃とする高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度175℃下において20kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は60mm/minで、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間は7min、蒸気を吹き込む時間が7min、吹き込む蒸気の温度が150℃とする継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度200℃下において、2min間の減圧処理を行うことで、圧力を9kg/cmにさせる高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、2min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【実施例14】
【0036】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を14%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に160℃の蒸気を吹き込み、蒸気を吹き込む時間は10minとする蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を温度135℃下において、25kg/cmの圧力で加圧し、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は3min、蒸気を吹き込む時間が3min、吹き込む蒸気の温度が150℃とする高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度160℃下において25kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は80mm/minで、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間は5min、蒸気を吹き込む時間が5min、吹き込む蒸気の温度が100℃とする継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度190℃下において、4min間の減圧処理を行うことで、圧力を6kg/cmにさせる高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、4min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程6)と、
を含む。
【実施例15】
【0037】
軟材を圧密加工して硬材にする方法は、
軟材を板材として加工して乾燥させ、板材の含水率を15%に制御し、乾燥後の板材に対し位置決め・サンディング処理を行う軟材事前処理工程1)と、
事前処理を経た後の軟材の放置空間内に120℃の蒸気を吹き込み、蒸気を吹き込む時間は3minとする蒸気予熱予圧処理工程2)と、
蒸気予熱予圧処理を経た後の軟材を温度130℃下において、30kg/cmの圧力で加圧し、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において高温高圧処理を行い、高温高圧処理の時間は10min、蒸気を吹き込む時間が10min、吹き込む蒸気の温度が140℃とする高温高圧処理工程3)と、
高温高圧処理を経た後の軟材を温度165℃下において30kg/cmの圧力で加圧し、加圧速度は65mm/minで、且つ連続的に蒸気を吹き込む条件において継続圧縮処理を行い、継続圧縮処理の時間は10min、蒸気を吹き込む時間が10min、吹き込む蒸気の温度が120℃とする継続圧縮処理工程4)と、
継続圧縮処理を経た後の軟材を温度175℃下において、3min間の減圧処理を行うことで、圧力を10kg/cmにさせる高温減圧処理工程5)と、
高温減圧処理を経た後の軟材を標準大気圧下において、3min間の降温処理を行うことで、温度を室温まで下げる降温定圧養生処理工程6)と、
を含み;軟材とは、スギをいう。
(実験例1)
【0038】
高温高圧処理各パラメータの考察
高温高圧処理の時間を0min、2min、3min、6min、10min及び12minという6レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に対し考察を行い、考察結果を表1にまとめた。
【0039】
高温高圧処理の温度を110℃、120℃、135℃、150℃及び160℃という5レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に対し考察を行い、考察結果を表1にまとめた。
【0040】
高温高圧処理の圧力を10kg/cm、15kg/cm、25kg/cm、35kg/cm及び45kg/cmという5レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に対し考察を行い、考察結果を表1にまとめた。
【0041】
【表1】
【0042】
表内から高温高圧処理過程中の時間、温度及び圧力は、硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に顕著な影響を有することが分かり、時間を10min内、温度を150℃、圧力を35kg/cmに制御することで、低コスト、低消費で木材の比重を450kg/m程度に上げることができ、且つ軟材内の約65%の樹脂及びタンニンを追い出し、原料軟材内の約50%のハニカム状組織構造を中実な線状組織構造に変えることができ;温度、圧力及び処理時間が引き続き上昇すると、投入と産出が比例関係にならない。
(実験例2)
【0043】
継続圧縮処理各パラメータの考察
継続圧縮処理の時間を0min、3min、4min、7min、10min及び12minという6レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に対し考察を行い、考察結果を表2にまとめた。
【0044】
継続圧縮処理の温度を150℃、160℃、175℃、190℃及び200℃という5レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に対し考察を行い、考察結果を表2にまとめた。
【0045】
継続圧縮処理の圧力を10kg/cm、15kg/cm、25kg/cm、35kg/cm及び45kg/cmという5レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に対し考察を行い、考察結果を表2にまとめた。
【0046】
【表2】
【0047】
表内から継続圧縮処理の時間、温度及び圧力は、製作した硬材の比重、樹脂含有量、タンニン含有量及びハニカム状組織構造の含有量に顕著な影響を有することが分かり、時間を10min内、温度を190℃、圧力を35kg/cmの範囲内に制御することで、低コスト、低消費で硬材の比重を提供し、硬材内の樹脂及びタンニンを完全に追い出すことができ、且つハニカム状組織構造の大部分を線状組織構造に変えることができ;温度、圧力及び処理時間が引き続き上昇すると、投入と産出が比例関係にならない。
(実験例3)
【0048】
高温減圧処理各パラメータの考察
高温減圧処理の時間を0min、1min、2min、5min、10min及び12minという6レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の含水率及び硬材の比重に対し考察を行い、考察結果を表3にまとめた。
【0049】
高温減圧処理の温度を140℃、150℃、170℃、200℃及び210℃という5レベルに設定し、他の工程が実施例8の方法により製作し、製作後の硬材の含水率及び硬材の比重に対し考察を行い、考察結果を表3にまとめた。
【0050】
【表3】
【0051】
処理時、製作した硬材の含水率は、明らかに上げ、こうすると硬材の防腐性が悪くなり、且つ硬材の比重がやはり約700kg/mにあり;高温減圧の時間は3minを下回り或いは温度が200℃より低い時、硬材の含水率がやはり非常に高く、硬材の比重が増え;高温減圧時間の増加或いは温度の上昇に伴い、硬材の含水率は明らかに下がり、硬材の比重が引き続き増え;高温減圧の時間は10min又は温度が200℃まで上げた後、引き続き時間又は温度を上げたとしても、硬材の含水率はもう変化せず、硬材の比重も多くの変化が発生せず、逆に製作コストを増え;高温減圧の時間を2〜10min、温度を150〜200℃に制御することで、含水率が適宜な硬材を製造でき、且つ硬材の比重は約800〜900kg/mに達することができ;引き続き時間及び温度を増しても、収入及び産出が比例関係にならない。
(実験例4)
【0052】
高温高圧処理過程中の蒸気を吹き込む時間及び蒸気温度の考察
高温高圧処理過程中の蒸気を吹き込む時間を0min、2min、3min、6min、10min及び12minという6レベルに設定し、他の工程が実施例15の方法により製作し、製作後の硬材の硬材の内部構造における樹脂及びタンニンの含有量に対し考察を行い、考察結果を表4にまとめた。
【0053】
高温高圧処理過程中の蒸気を吹き込む温度を130℃、140℃、150℃、170℃及び180℃という5レベルに設定し、他の工程が実施例15の方法により製作し、製作後の硬材の硬材の内部構造における樹脂及びタンニンの含有量に対し考察を行い、考察結果を表4にまとめた。
【0054】
【表4】
【0055】
表内から高温高圧処理過程中、蒸気を吹き込まないと、軟材内の樹脂及びタンニンを追い出せないことが分かり;蒸気を吹き込む時間及び蒸気温度の増加に伴い、樹脂及びタンニンの含有量が明らかに下がり、蒸気を吹き込む時間は10min或いは温度が170℃に達した時、樹脂及びタンニンの含有量がすでに約60%下がり、引き続いで蒸気を吹き込む又は温度を上げると、樹脂及びタンニン化合物の含有量に与える影響が大きくなく、投入と産出が比例関係にならず;よって高温高圧処理過程中の蒸気を吹き込む時間を3〜10min内、蒸気温度を140〜170℃内に制御する。
(実験例5)
【0056】
継続圧縮処理過程中の蒸気を吹き込む温度及び時間の考察
継続圧縮処理過程中の蒸気を吹き込む時間を0min、3min、4min、7min、10min及び12minという6レベルに設定し、他の工程は実施例15の方法により製作し、製作後の硬材内部構造における樹脂及びタンニンの含有量に対して考察を行い、考察結果を表5にまとめた。
【0057】
継続圧縮処理過程中の蒸気を吹き込む温度を90℃,100℃、120℃、150℃及び160℃という5レベルに設定し、他の工程は実施例15の方法により製作し、製作後の硬材内部構造における樹脂及びタンニンの含有量に対して考察を行い、考察結果を表5にまとめた。
【0058】
【表5】
【0059】
表内から継続圧縮処理過程中、蒸気を吹き込まないと、継続圧縮処理過程全体で非常に少量の樹脂及びタンニン化合物のみを追い出すことができ、再度蒸気を吹き込んだ後、高温高圧処理過程中の蒸気を吹き込んだ後の残余樹脂及びタンニンを追い出せたことが分かり;時間の増加及び蒸気温度の上昇に伴い、追い出した量が益々多くなり、ただし時間が10minに増加或いは蒸気温度を150℃に上昇させた時、樹脂及びタンニンの含有量が蒸気を吹き込まない時に比べると、すでに90%余り下がり、引き続き蒸気吹き込み時間を増加すると共に蒸気温度を上昇させた後、投入と産出が比例関係にならないため、継続圧縮処理過程中の蒸気を吹き込む時間を4〜10min、蒸気温度を100〜150℃に制御する。