特許第6321423号(P6321423)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6321423
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】配管固定具
(51)【国際特許分類】
   F16L 3/00 20060101AFI20180423BHJP
   F16L 33/24 20060101ALI20180423BHJP
   B60K 15/035 20060101ALI20180423BHJP
   F16L 55/07 20060101ALN20180423BHJP
【FI】
   F16L3/00 B
   F16L33/24
   B60K15/035 B
   !F16L55/07 E
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-63352(P2014-63352)
(22)【出願日】2014年3月26日
(65)【公開番号】特開2015-183824(P2015-183824A)
(43)【公開日】2015年10月22日
【審査請求日】2016年12月5日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000219602
【氏名又は名称】住友理工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】特許業務法人 共立
(72)【発明者】
【氏名】平野 智弘
(72)【発明者】
【氏名】川端 誠規
(72)【発明者】
【氏名】浅井 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】中島 崇貴
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭64−015512(JP,A)
【文献】 特開2001−260666(JP,A)
【文献】 特開2003−056532(JP,A)
【文献】 特開2000−352477(JP,A)
【文献】 特開2007−223534(JP,A)
【文献】 特開2007−143274(JP,A)
【文献】 特開2008−223918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B17/00−19/14
F16L3/00−3/26
F16L29/00−35/00
F16L51/00−55/48
B60K11/00−15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管を車体に固定する樹脂製の配管固定具であって、
前記配管に装着される固定具本体と、
前記固定具本体に一体的に設けられ、前記車体の穴部に嵌合される嵌合部と、
を備え、
前記嵌合部は、
基部と、
二つ折りの折り畳み形状に形成され、一端部を前記基部に固定された係止片基端部とし他端部を係止片自由端部とし、前記係止片基端部及び1つの折り畳み部の各々を支点として弾性変形により傾動自在に形成され、前記車体の穴部に対して前記穴部の貫通方向に係止され、前記穴部の貫通方向に直交する第一方向において前記係止片自由端部を前記係止片基端部に対して接近可能な少なくとも1つの係止片と、
を備え、
前記係止片の前記係止片自由端部には、前記穴部に対して前記穴部の貫通方向に係止すると共に、前記穴部の内周面の一部である係止片当接部に対して前記第一方向に係合する切欠が形成され、
前記基部は、前記穴部が前記切欠に係止される状態において、前記穴部の内周面の他の一部である基部当接部に対して前記第一方向に当接可能であり、
前記固定具本体が前記車体に対して前記第一方向に移動する際に、前記基部が前記穴部の内周面の前記基部当接部に当接することにより、前記第一方向において前記係止片自由端部が前記係止片基端部へ接近することが規制される、配管固定具。
【請求項2】
前記嵌合部は、さらに、前記基部に立設される柱部を備え、
前記係止片は、前記係止片基端部と前記折り畳み部との間の第一片と、前記折り畳み部と前記係止片自由端部との間の第二片とを備え、
前記柱部は、前記係止片の前記係止片基端部を支点として前記第一片が傾動する場合に前記第一片が所定量より大きく傾動することを規制し、
前記第一片は、前記折り畳み部を支点として前記第二片が傾動する場合に前記第二片が所定量より大きく傾動することを規制し、
前記固定具本体が前記車体に対して前記第一方向に移動する際に、前記基部が前記穴部の内周面の前記基部当接部に当接する状態において、前記第一片は、前記柱部に当接せず、且つ、前記第二片の前記係止片自由端部は、前記第一片に当接していない状態とされる、請求項1に記載の配管固定具。
【請求項3】
前記嵌合部は、前記柱部に設けられ、前記係止片より前記基部の反対側に設けられるガード部を備え、
前記ガード部は、前記係止片が前記基部の反対側へ所定量より大きく移動することを規制する、請求項2に記載の配管固定具。
【請求項4】
前記嵌合部は、2つの前記係止片と、1つの前記柱部と、を備え、
前記柱部は、2つの前記係止片の間に設けられ、2つの前記係止片の各々の前記第一片が所定量より大きく傾動することを規制する、請求項2又は3に記載の配管固定具。
【請求項5】
配管を車体に固定する樹脂製の配管固定具であって、
前記配管に装着される固定具本体と、
前記固定具本体に一体的に設けられ、前記車体の穴部に嵌合される嵌合部と、
を備え、
前記嵌合部は、
基部と、
二つ折りの折り畳み形状に形成され、一端部を前記基部に固定された係止片基端部とし他端部を係止片自由端部とし、前記係止片基端部及び1つの折り畳み部の各々を支点として弾性変形により傾動自在に形成され、前記車体の穴部に係止され、前記穴部の貫通方向に直交する第一方向において前記係止片自由端部を前記係止片基端部に対して接近可能なる2つの係止片と、
前記基部に立設され、前記第一方向において2つの前記係止片の間に設けられ、2つの前記係止片が大きく傾動することを規制する柱部と、
を備え、
前記係止片は、
前記係止片基端部と前記折り畳み部との間の第一片と、
前記第一片に対して前記第一方向に配置され前記折り畳み部と前記係止片自由端部との間の第二片と
を備え、
前記第一片は、前記第二片凹とし、且つ、前記柱部側を凸とする円弧状に形成され、
前記柱部は、前記基部側から先端側に向かって厚くなるように形成され、且つ、前記第一片が前記係止片基端部を支点として傾動する場合に前記柱部の厚さが前記基部側から前記先端側に向かって厚くなっている部分に前記第一片の前記柱部側が接触する、配管固定具。
【請求項6】
前記第二片は、直線状に形成され、
前記第一片の前記係止片基端部と前記第二片の前記係止片自由端部との隙間は、前記第一片の中間部位と前記第二片の中間部位との隙間より小さく形成されている、請求項に記載の配管固定具。
【請求項7】
前記配管固定具は、燃料タンクとフィラーパイプとを接続するブリーザラインに適用され、
前記固定具本体は、
第一ブリーザパイプの一端部に装着される第一取付部と、
第二ブリーザパイプの一端部に装着される第二取付部と、
サクションパイプの一端部に装着される第三取付部と、
を含み、
前記第一ブリーザパイプは、他端側を前記燃料タンク内の上部空間に連通され、前記燃料タンク内の空気を前記燃料タンクの外に排出するためのパイプであり、
前記第二ブリーザパイプは、他端側を前記フィラーパイプに連通され、前記燃料タンクから前記第一ブリーザパイプを通過した空気を前記フィラーパイプ側に排出するためのパイプであり、
前記サクションパイプは、他端側を前記燃料タンク側に連通され、前記固定具本体に貯留された液体燃料を吸入して前記燃料タンク側に戻すためのパイプである、
請求項1〜の何れか一項に記載の配管固定具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管を車体に固定する樹脂製の配管固定具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
配管に装着される配管固定具は、特許文献1〜4に記載されている。配管固定具における車体への嵌合部は、弾性変形可能な係止片を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−163836号公報
【特許文献2】特許第4264297号公報
【特許文献3】実用新案登録第2605160号公報
【特許文献4】特開2001−260666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の係止片は、主として、一箇所の支点を中心に傾動する。ここで、配管固定具の材料に樹脂が適用されるため、係止片の変形量が大きいと、係止片の耐久性が低下する。一方、係止片の変形量が小さいと、係止力が小さくなるため、配管固定具が車体から抜けやすくなる。そのため、配管固定具には、破壊ひずみの比較的大きな樹脂材料が適用されており、材料選定の自由度が少なかった。
【0005】
本発明は、樹脂材料の選定自由度を高めつつ、係止力が大きく、且つ、耐久性を確保できる配管固定具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1.第一の態様)
配管固定具は、配管を車体に固定する樹脂製の配管固定具であって、前記配管に装着される固定具本体と、前記固定具本体に一体的に設けられ、前記車体の穴部に嵌合される嵌合部と、を備える。
前記嵌合部は、基部と、二つ折りの折り畳み形状に形成され、一端部を前記基部に固定された係止片基端部とし他端部を係止片自由端部とし、前記係止片基端部及び1つの折り畳み部の各々を支点として弾性変形により傾動自在に形成され、前記車体の穴部に対して前記穴部の貫通方向に係止され、前記穴部の貫通方向に直交する第一方向において前記係止片自由端部を前記係止片基端部に対して接近可能な少なくとも1つの係止片と、を備える。
前記係止片の前記係止片自由端部には、前記穴部に対して前記穴部の貫通方向に係止すると共に、前記穴部の内周面の一部である係止片当接部に対して前記第一方向に係合する切欠が形成され、前記基部は、前記穴部が前記切欠に係止される状態において、前記穴部の内周面の他の一部である基部当接部に対して前記第一方向に当接可能であり、前記固定具本体が前記車体に対して前記第一方向に移動する際に、前記基部が前記穴部の内周面の前記基部当接部に当接することにより、前記第一方向において前記係止片自由端部が前記係止片基端部へ接近することが規制される。
【0007】
係止片は、係止片基端部を第一支点として弾性変形すると共に、1つの折り畳み部を第二支点として弾性変形する。つまり、係止片は、2箇所を支点として弾性変形する。従って、各支点における変形量が小さくなる。その結果、配管固定具は、破壊ひずみの小さな樹脂材料を適用したとしても、耐久性を確保できる。この場合、係止片全体としての変形量は大きいため、係止力が大きくなる。
【0008】
上記手段に係る配管固定具の好適な実施態様について以下に説明する。すなわち、上記手段に係る配管固定具は、以下の好適な態様に限定されるものではない。
前記嵌合部は、さらに、前記基部に立設される柱部を備え、前記係止片は、前記係止片基端部と前記折り畳み部との間の第一片と、前記折り畳み部と前記係止片自由端部との間の第二片とを備え、前記柱部は、前記係止片の前記係止片基端部を支点として前記第一片が傾動する場合に前記第一片が所定量より大きく傾動することを規制し、前記第一片は、前記折り畳み部を支点として前記第二片が傾動する場合に前記第二片が所定量より大きく傾動することを規制し、前記固定具本体が前記車体に対して前記第一方向に移動する際に、前記基部が前記穴部の内周面の前記基部当接部に当接する状態において、前記第一片は、前記柱部に当接せず、且つ、前記第二片の前記係止片自由端部は、前記第一片に当接していない状態とされるようにしてもよい。
係止片の第一片による係止片基端部を支点とする変形が、柱部によって制限される。従って、係止片の係止片基端部における変形量が、適用される樹脂材料の破壊ひずみを超えないようにできる。その結果、確実に、係止片の耐久性が向上する。
【0009】
また、前記嵌合部は、前記柱部に設けられ、前記係止片より前記基部の反対側に設けられるガード部と、を備えるようにしてもよい。
嵌合部が車体の外部に露出する場合に、飛び石などが嵌合部に衝突するおそれがある。嵌合部はガード部を備えるため、飛び石などはガード部に衝突し、飛び石が係止片に衝突することが防止される。係止片の折り畳み部が、傾動の支点として機能させるために他の部位に比べて低強度であるとしても、飛び石の衝突が回避できるため、折り畳み部の寿命が向上する。
【0010】
また、前記ガード部は、前記係止片が前記基部の反対側へ所定量より大きく移動することを規制するようにしてもよい。車体に嵌合部から引き抜かれる方向の力が作用した場合に、係止片の変形がガード部によって制限される。従って、係止片の変形量が、適用される樹脂材料の破壊ひずみを超えないようにできる。その結果、確実に、係止片の耐久性が向上する。
【0012】
また、前記嵌合部は、2つの前記係止片と、1つの前記柱部と、を備え、前記柱部は、2つの前記係止片の間に設けられ、2つの前記係止片の各々の第一片が所定量より大きく傾動することを規制するようにしてもよい。1つの柱部が、2つの係止片の傾動規制を行う。嵌合部の構造が簡易となる。
【0013】
(2.第二の態様)
配管固定具は、配管を車体に固定する樹脂製の配管固定具であって、前記配管に装着される固定具本体と、前記固定具本体に一体的に設けられ、前記車体の穴部に嵌合される嵌合部と、を備える。
前記嵌合部は、基部と、二つ折りの折り畳み形状に形成され、一端部を前記基部に固定された係止片基端部とし他端部を係止片自由端部とし、前記係止片基端部及び1つの折り畳み部の各々を支点として弾性変形により傾動自在に形成され、前記車体の穴部に係止され、前記穴部の貫通方向に直交する第一方向において前記係止片自由端部を前記係止片基端部に対して接近可能なる2つの係止片と、前記基部に立設され、前記第一方向において2つの前記係止片の間に設けられ、2つの前記係止片が大きく傾動することを規制する柱部と、を備える。
前記係止片は、前記係止片基端部と前記折り畳み部との間の第一片と、前記第一片に対して前記第一方向に配置され前記折り畳み部と前記係止片自由端部との間の第二片とを備える。前記第一片は、前記第二片凹とし、且つ、前記柱部側を凸とする円弧状に形成される。前記柱部は、前記基部側から先端側に向かって厚くなるように形成され、且つ、前記第一片が前記係止片基端部を支点として傾動する場合に前記柱部の厚さが前記基部側から前記先端側に向かって厚くなっている部分に前記第一片の前記柱部側が接触する
【0014】
上記手段に係る配管固定具の好適な実施態様について以下に説明する。すなわち、上記手段に係る配管固定具は、以下の好適な態様に限定されるものではない。
記第二片は、直線状に形成され、前記第一片の前記係止片基端部と前記第二片の前記係止片自由端部との隙間は、前記第一片の中間部位と前記第二片の中間部位との隙間より小さく形成されるようにしてもよい。
【0015】
また、前記係止片の他端部は、前記車体の穴部形成縁に嵌合する溝部を有し、前記溝部は、前記車体が前記車体の穴部の貫通両方向へ移動することを規制するようにしてもよい。これにより、車体を嵌合部の溝部に嵌合させた状態で、車体と嵌合部とのがたつきが小さくなる。
【0016】
また、前記溝部は、底から開口に向かってテーパ状に拡大するように形成され、前記係止片の最端部は、湾曲凸状に形成されるようにしてもよい。車体に反抜け方向への力が作用した場合に、溝部がテーパ状であるために溝部に作用する応力を小さくできる。さらに、最端部が湾曲凸状であるため最端部の応力集中を小さくできる。つまり、嵌合部の耐久性が向上する。
【0017】
(3.第一、第二の態様の変形態様)
また、上記第一の態様および第二の態様において、以下のようにすることもできる。前記配管固定具は、燃料タンクとフィラーパイプとを接続するブリーザラインに適用され、前記固定具本体は、第一ブリーザパイプの一端部に装着される第一取付部と、第二ブリーザパイプの一端部に装着される第二取付部と、サクションパイプの一端部に装着される第三取付部と、を含み、前記第一ブリーザパイプは、他端側を前記燃料タンク内の上部空間に連通され、前記燃料タンク内の空気を前記燃料タンクの外に排出するためのパイプであり、前記第二ブリーザパイプは、他端側を前記フィラーパイプに連通され、前記燃料タンクから前記第一ブリーザパイプを通過した空気を前記フィラーパイプ側に排出するためのパイプであり、前記サクションパイプは、他端側を前記燃料タンク側に連通され、前記固定具本体に貯留された液体燃料を吸入して前記燃料タンク側に戻すためのパイプであるようにしてもよい。つまり、配管固定具がサクションパイプに接続されるジョイントに適用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第一実施形態の配管固定具を適用する燃料ラインの全体図を示す。
図2図1の配管固定具の正面拡大図を示す。
図3図2の3方向から見た図を示す。
図4図3の4−4断面図を示す。
図5図2の配管固定具の嵌合部の拡大図を示す。
図6図2の配管固定具を車体に嵌合する途中の状態であって、車体の取付部が嵌合部に対して矢印の方向に相対移動する状態を示す。
図7図2の配管固定具に車体の取付部を嵌合した状態であって、車体の取付部が嵌合部に対して水平方向(図7の矢印の方向)へ相対移動する状態を示す。
図8図2の配管固定具に車体の取付部を嵌合した状態であって、車体の取付部が嵌合部に対して矢印の方向に相対移動する状態を示す。
図9】第二実施形態の配管固定具の正面拡大図を示す。
図10図9の配管固定具に車体の取付部を嵌合した状態であって、車体の取付部が嵌合部に対して水平方向(図10の矢印の方向)へ相対移動する状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第一実施形態>
(1.燃料ライン全体)
第一実施形態の配管固定具(以下、「ジョイント」と称する)を適用する燃料ラインについて図1を参照して説明する。本実施形態における燃料ラインは、自動車において、液体燃料の供給口から内燃機関(図示せず)までのラインである。ただし、本実施形態における燃料ラインは、液体燃料の供給口から燃料タンクまでの間を例に挙げる。
【0020】
燃料ラインは、燃料タンク10、フィラーパイプ20、ブリーザライン30を備える。なお、図示しないが、燃料タンク10から内燃機関側へ、液体燃料を供給する燃料ラインが存在する。燃料タンク10は、ガソリンなどの液体燃料を貯留する。燃料タンク10に貯留された液体燃料は、図示しない内燃機関へ供給され、内燃機関を駆動するために用いられる。
【0021】
フィラーパイプ20は、給油口21から燃料タンク10までを接続するパイプである。給油口21には、給油キャップ22が取り付けられる。給油口21に給油ノズル(図示せず)が挿入されて、給油ノズルから液体燃料が供給されることにより、液体燃料がフィラーパイプ20を通過して燃料タンク10に貯留される。燃料タンク10に液体燃料が満タンになると、フィラーパイプ20に液体燃料が貯留され、給油ノズルの先端に液体燃料が触れることにより、給油ノズルによる液体燃料の供給が自動的に停止される。
【0022】
ブリーザライン30は、燃料タンク10とフィラーパイプ20のうちの給油口21付近の部位とを接続する。ブリーザライン30は、フィラーパイプ20を介して燃料タンク10に液体燃料を供給する際に、燃料タンク10内の空気を燃料タンク10の外に排出するためのパイプである。
【0023】
図1に示すように、自動車のフレーム2が存在するため、ブリーザライン30の中間部位が、下方に垂れ下がっている。つまり、ブリーザライン30の一端が燃料タンク10の上部に接続され、他端がフィラーパイプ20の給油口21付近に接続されており、中間部位は燃料タンク10の上部より下方に位置し、給油口21付近より下方に位置する。
【0024】
ここで、ブリーザライン30にて、燃料タンク10から空気が排出されるときに、気化した燃料が同時に排出される。そして、ブリーザライン30の中間部位が下方に垂れ下がっているため、燃料タンク10から排出される気化燃料が液化して貯留されてしまう。
【0025】
そこで、本実施形態においては、ブリーザライン30の中間部位に貯留された液体燃料を、燃料タンク10に戻すために、ブリーザライン30は、第一ブリーザパイプ31、第二ブリーザパイプ32、サクションパイプ33、これらのパイプ31〜33を接続するジョイント100(本発明の「配管固定具」に相当)により構成する。
【0026】
ジョイント100は、ブリーザライン30に存在する液体燃料が貯留されるように、ブリーザライン30のうち下方に垂れ下がっている位置に配置される。第一ブリーザパイプ31は、一端部をジョイント100に装着し、他端側を燃料タンク10内の上部空間に連通され、燃料タンク10内の空気を燃料タンク10の外に排出するためのパイプである。第一ブリーザパイプ31の他端部は、燃料タンク10の上部に配置されるカットバルブ11に接続する。つまり、カットバルブ11が解放状態のときに、燃料タンク10内の空気が第一ブリーザパイプ31へ排出される。
【0027】
第二ブリーザパイプ32は、一端部をジョイント100に装着し、他端側をフィラーパイプ20のうちの給油口21付近に連通され、燃料タンク10から第一ブリーザパイプ31を通過した空気をフィラーパイプ20側に排出するためのパイプである。つまり、燃料タンク10内の空気は、カットバルブ11、第一ブリーザパイプ31、ジョイント100、第二ブリーザパイプ32の順に通過して、フィラーパイプ20の給油口21付近に排出される。
【0028】
サクションパイプ33は、一端部をジョイント100に装着し、他端側を燃料タンク10側に連通され、ジョイント100に貯留された液体燃料を吸入して燃料タンク10側に戻すためのパイプである。サクションパイプ33の他端部は、燃料タンク10の内部に配置されるポンプ12に接続される。つまり、ポンプ12の吸引力によって、ジョイント100に貯留された液体燃料がサクションパイプ33を介して燃料タンク10に戻される。
【0029】
このように、ブリーザライン30の中間部位に液体燃料が貯留される状態になったとしても、サクションパイプ33を介して燃料タンク10に戻すことができる。従って、燃料タンク10内の空気が排出される経路として、第一ブリーザパイプ31及び第二ブリーザパイプ32が確実に機能する。
【0030】
(2.ジョイントの詳細構成)
次に、ジョイント100の詳細構成について、図2図4を参照して説明する。図2及び図4は、図中上側を自動車への取り付け状態におけるジョイント100の上側を示し、図中下側を取り付け状態におけるジョイント100の下側を示す。
【0031】
各図に示すように、ジョイント100は、樹脂製のジョイント本体110と、樹脂製の蓋190とを備える。ジョイント本体110は、全体を一体成形される。蓋190は、ジョイント本体110とは別体に形成され、全体を一体成形される。
【0032】
ジョイント本体110は、貯留部120と、第一取付部130と、第二取付部140と、第三取付部150と、嵌合部160とを備える。ここで、ジョイント本体110のうち嵌合部160を除く部位が、本発明の「固定具本体」に相当する。貯留部120は、開口部121を有する有底筒状に形成される。つまり、貯留部120の内部には、液体燃料を貯留可能な貯留領域125を有する。ここで、本実施形態においては、下方に底部が位置するように、且つ、上方に開口部121が位置するように、ジョイント本体110が配置される。従って、貯留部120は、貯留部120の内部の下方に貯留領域125を有し、貯留領域125より上方に開口部121を有する。
【0033】
第一取付部130は、筒状に形成され、貯留部120の外周面から径方向に突出するように設けられ、貯留部120と一体成形される。第一取付部130は、貯留部120の外周面のうち、開口部121側の位置に設けられる。つまり、第一取付部130の内側開口部は、貯留部120の内周面のうち開口部121に近い位置に開口する。
【0034】
図4に示すように、第一取付部130の内側開口部(貯留部120側の開口部)は、貯留部120の内部の貯留領域125における液体燃料の液面125aより上方に開口する。第一取付部130の外面には、第一ブリーザパイプ31の一端部が装着される。特に、図1に示すように、第一取付部130は、第一ブリーザパイプ31のうち最下端に位置する一端部に装着される。
【0035】
第二取付部140は、筒状に形成され、貯留部120の外周面から径方向に突出するように設けられ、貯留部120と一体成形される。第二取付部140の外周面は、相手部材が引っ掛かりやすいように、たけのこ状、すなわち軸方向に凹凸状に形成される。第二取付部140は、貯留部120の外周面のうち、開口部121側の位置に設けられ、第一取付部130とは反対方向に突出するように設けられている。つまり、第二取付部140の内側開口部は、貯留部120の内周面のうち開口部121に近い位置に開口する。
【0036】
図4に示すように、第二取付部140の内側開口部(貯留部120側の開口部)は、貯留部120の内部の貯留領域125における液体燃料の液面125aより上方に開口する。第二取付部140の外面には、第二ブリーザパイプ32の一端部が装着される。特に、図1に示すように、第二取付部140は、第二ブリーザパイプ32のうち最下端に位置する一端部に装着される。
【0037】
第三取付部150は、筒状に形成され、貯留部120の外周面から径方向に突出するように設けられ、貯留部120と一体成形される。第三取付部150は、第一取付部130と同様の方向に突出する。第三取付部150の外周面は、第二取付部140と同様に、たけのこ状、すなわち軸方向に凹凸状に形成される。第三取付部150は、貯留部120の外周面のうち底部側の位置に設けられる。つまり、第三取付部150の内側開口部は、第一取付部130及び第二取付部140の内側開口部より下方に形成される。
【0038】
上述したように、貯留部120の内部の下方には液体燃料を貯留可能な貯留領域125が形成される。従って、第三取付部150の内側開口部は、貯留部120の内周面において、貯留部120の内部の貯留領域125に開口している。第三取付部150の外面には、サクションパイプ33の一端部が装着される。従って、貯留部120の貯留領域125に存在する液体燃料は、第三取付部150及びサクションパイプ33を介して、確実に燃料タンク10に戻される。
【0039】
嵌合部160は、貯留部120の底部の外面に設けられ、貯留部120に一体成形される。嵌合部160は、自動車の車体170の穴部171に対して着脱可能に嵌合される。従って、嵌合部160が車体170の穴部171に嵌合されることにより、ジョイント100が車体170に固定される。
【0040】
蓋190は、ジョイント本体110と別体に形成され、貯留部120の開口部121を閉塞するように貯留部120に溶着により取り付けられる。蓋190は、貯留部120以外の部材に連結されていない。
【0041】
(3.嵌合部の詳細)
嵌合部160の詳細形状について図5を参照して説明する。嵌合部160は、基部210と、2つの係止片220,230と、柱部240と、ガード部250とを備える。
【0042】
基部210は、貯留部120に一体的に設けられる。基部210は、車体170の穴部171の矩形形状に対応するように矩形板状に形成される。基部210の一部が穴部171に入り込んだ状態において、基部210は穴部171に対して僅かながたつきを有する程度に車体170に対して位置決めされる。つまり、基部210の外形は穴部171より僅かに小さな形状に形成される。さらに、基部210の4つの角部は、穴部171に確実に入り込むように面取りされている。
【0043】
2つの係止片220,230は、二つ折りの折り畳み形状に形成され、基部210に一体形成される。2つの係止片220,230は、二つ折りのうち基部210側の第一片221,231と、基部210から離れる側の第二片222,232とを備える。
【0044】
第一片221,231は、僅かに円弧状に湾曲した形状に形成される。第一片221,231の一端部221a,231aは、基部210に固定され、第一片221,231は、第一片221,231の一端部221a,231aを支点として弾性変形により傾動自在に形成される。詳細には、第一片221,231の一端部221a,231a付近が、第一片221,231の他の部位に比べて薄肉に形成される。
【0045】
第二片222,232は、第一片221,231よりそれぞれ外側に設けられる。第二片222,232の一端部は、第一片221,231の他端部に固定され、第二片222,232は、第二片222,232の一端部を支点として弾性変形により傾動自在に形成される。つまり、第二片222,232は、第一片221,231と第二片222,232との折り畳み部221b,231bを支点として傾動する。
【0046】
さらに、第二片222,232の最端部の外側には、切欠222a,232aが形成される。切欠222a,232aに穴部171を形成する縁が位置する状態において、第二片222,232の最端部が、穴部171を形成する縁に対して穴部171の貫通方向に係止され、且つ、穴部171を形成する縁に対して穴部171の貫通方向に直交する方向に係合する。
【0047】
つまり、図5に示すように、2つの係止片220,230の弾性変形により、係止片220,230が車体170の穴部171を通過可能となり、係止片220,230が穴部171を形成する縁に係止される。
【0048】
柱部240は、基部210に立設され、2つの係止片220,230の間に設けられる。柱部240の幅は、基部210側から先端側に向かって厚くなるように形成される。そして、柱部240は、第一片221,231が変形していない状態において、第一片221,231に対して隙間を有するように形成される。1つの柱部240は、第一片221,231の一端部を支点として各々の第一片221,231が傾動する場合に、各々の第一片221,231が所定量より大きく傾動することを規制するストッパとして機能する。1つの柱部240が2つの係止片220,230の傾動規制を行うことで、嵌合部160の構造が簡易となる。
【0049】
ガード部250は、柱部240のうち基部210の反対側に一体的に設けられ、2つの係止片220,230の折り畳み部221b,231b(第一片221,231と第二片222,232の結合部)に対して基部210の反対側に設けられる。嵌合部160が車体170の外部に露出する場合に、ガード部250は、飛び石などが係止片220,230に直接衝突することを防止する。係止片220,230の折り畳み部221b,231bが、傾動の支点として機能させるために他の部位に比べて低強度であるとしても、飛び石の衝突が回避できるため、折り畳み部221b,231bの寿命が向上する。
【0050】
ガード部250は、2つの係止片220,230の折り畳み部221b,231bに対して隙間を有して形成される。ガード部250は、係止片220,230が基部210の反対側へ移動する場合に、各々の係止片220,230が所定量より大きく移動することを規制するストッパとして機能する。
【0051】
(4.嵌合部の変形状態)
嵌合部160を車体170の穴部171に嵌め込む時の状態について図6を参照して説明する。2つの係止片220,230が変形していない状態では、2つの係止片220,230の最大幅は、車体170の穴部171の幅より大きい。そのため、図6に示すように、2つの係止片220,230が弾性変形する。
【0052】
このとき、第一片221,231が、第一片221,231の一端部221a,231aを支点として傾動すると共に、第二片222,232が、折り畳み部221b,231bを支点として傾動する。この状態で、2つの係止片220,230が穴部171を通過する。
【0053】
2つの係止片220,230は、一端部221a,231aを第一支点として弾性変形すると共に、1つの折り畳み部221b,231bを第二支点として弾性変形する。つまり、2つの係止片220,230は、2箇所を支点として弾性変形する。従って、各支点における変形量が小さくなる。その結果、係止片220,230は、破壊ひずみの小さな樹脂材料を適用したとしても、耐久性を確保できる。この場合、係止片220,230全体としての変形量は大きいため、係止力が大きくなる。
【0054】
ところで、車体170の穴部171に嵌合部160を嵌め込む時には、図6に示すように、車体170は嵌合部160に対して穴部171の貫通方向から僅かに傾く方向に相対移動する。そうすると、係止片230が柱部240側(穴部171の貫通方向に直交する方向)に大きく変形する。係止片230の第一片231は、柱部240に当接する状態まで傾動する。さらに、係止片230の第二片232は、第一片231の一端部231aに当接する状態まで傾動する。
【0055】
つまり、係止片230の第一片231の他端側は、柱部240によって、柱部240に当接する位置(所定量)より大きく移動することが規制される。さらに、係止片230の第二片232の他端側は、係止片230の一端部231aによって、一端部231aに当接する位置(所定量)より大きく移動することが規制される。
【0056】
2つの係止片220,230の第一片221,231による一端部221a,231aを支点とする変形が、柱部240によって制限される。従って、第一片221,231の一端部221a,231aにおける変形量が、適用される樹脂材料の破壊ひずみを超えないようにできる。さらに、第二片222,232の折り畳み部221b,231bにおける変形量が、適用される樹脂材料の破壊ひずみを超えないようにできる。その結果、確実に、係止片220,230の耐久性が向上する。
【0057】
次に、嵌合部160が車体170の穴部171に嵌合された状態において、嵌合部160が車体170の穴部171に対して水平方向(穴部171の貫通方向に直交する方向)に相対移動する状態について、図7を参照して説明する。
【0058】
基部210の少なくとも一部が、穴部171を形成する縁に当接する。従って、基部210によって、車体170が嵌合部160に対して水平方向へ移動することが規制される。このとき、係止片220は、柱部240側へ僅かに変形する。つまり、基部210が穴部171を形成する縁に対して移動規制することにより、係止片220の変形量が規制される。
【0059】
次に、嵌合部160が車体170の穴部171に嵌合された状態において、車体170が嵌合部160に対して引き抜き方向の力が生じた状態について、図8を参照して説明する。引き抜き方向の力は、穴部171の貫通方向に対して僅かに傾く方向とする。
【0060】
この場合、穴部171が形成される縁が、係止片220の第二片222の他端部に係止された状態を維持する。そのため、係止片220の第二片222がガード部250側に移動する。従って、折り畳み部221b付近がガード部250に当接することで、第二片222が穴部171の貫通方向へ移動することが規制される。さらに、係止片220の第一片221が柱部240に当接することで、第一片221の傾動量が規制される。従って、係止片220,230の変形量が、適用される樹脂材料の破壊ひずみを超えないようにできる。その結果、確実に、係止片220,230の耐久性が向上する。
【0061】
<第二実施形態>
第二実施形態の配管固定具の嵌合部300について図9を参照して説明する。嵌合部300は、基部310と、2つの係止片320,330と、柱部240と、ガード部250とを備える。柱部240及びガード部250は、第一実施形態と同一構成である。
【0062】
基部310は、貯留部120(図2に示す)に一体的に設けられる。基部310は、車体170の穴部171に対して十分に小さい。
【0063】
2つの係止片320,330は、二つ折りの折り畳み形状に形成され、基部310に一体形成される。2つの係止片320,330は、二つ折りのうち基部310側の第一片321,331と、基部310から離れる側の第二片322,332とを備える。第一片321,331は、第一片321,331の一端部321a,331aを支点として弾性変形により傾動自在に形成される。第一片321,331は、第一実施形態の第一片221,231と実質的に同一である。
【0064】
第二片322,332は、折り畳み部321b,331bを支点として弾性変形により傾動自在に形成される。第二片322,332の他端部は、車体170の穴部171が形成される縁に嵌合される溝部322a,332aを有する。溝部322a,332aは、車体170が車体170の穴部171の貫通両方向へ移動することを規制する。これにより、車体170を嵌合部300の溝部322a,332aに嵌合させた状態で、車体170と嵌合部300とのがたつきが小さくなる。
【0065】
より詳細には、溝部322a,332aは、底から開口に向かってテーパ状に拡大するように形成される。さらに、第二片322,332の最端部322b,332bは、湾曲凸状に形成される。車体170に反抜け方向(図9の上方向)への力が作用した場合に、溝部322a,332aがテーパ状であるために溝部322a,332aに作用する応力を小さくできる。さらに、最端部322b,332bが湾曲凸状であるため最端部322b,332bの応力集中を小さくできる。つまり、嵌合部300の耐久性が向上する。
【0066】
次に、嵌合部300が車体170の穴部171に嵌合された状態において、嵌合部300が車体170の穴部171に対して水平方向(穴部171の貫通方向に直交する方向)に相対移動する状態について、図10を参照して説明する。
【0067】
係止片320が柱部240側に大きく変形する。係止片320の第一片321は、柱部240に当接する状態まで傾動する。さらに、係止片320の第二片332は、第一片321の一端部321aに当接する状態まで傾動する。つまり、第一片321の他端側は、柱部240によって、柱部240に当接する位置(所定量)より大きく移動することが規制される。さらに、第二片322の他端側は、係止片320の一端部321aによって、一端部321aに当接する位置(所定量)より大きく移動することが規制される。
【0068】
(その他)
上記実施形態においては、2つの係止片220,230が一端部221a,231a及び1つの折り畳み部221b,231bの各々を支点として弾性変形により傾動自在に形成される。この他に、2つの係止片220,230は、3以上の折り畳み部を有するようにして、一端部及び2つ以上の折り畳み部の各々を支点として弾性変形により傾動自在に形成されるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、嵌合部160は2つの係止片220,230を備えることとした。この他に、嵌合部160は、1つの係止片220のみを備えるようにしてもよい。また、上記実施形態においては、配管固定具は、複数のパイプの端部の各々を装着するジョイント100を例に挙げた。この他に、配管固定具は、パイプの外周面を保持(把持)すると共に、車体に固定される樹脂クリップに適用することもできる。
【符号の説明】
【0069】
10:燃料タンク、 20:フィラーパイプ、 30:ブリーザライン、 31:第一ブリーザパイプ、 32:第二ブリーザパイプ、 33:サクションパイプ、 100:ジョイント(配管固定具)、 120:貯留部(固定具本体)、 130:第一取付部(固定具本体)、 140:第二取付部(固定具本体)、 150:第三取付部(固定具本体)、 160,300:嵌合部、 170:車体、 171:穴部、 210,310:基部、 220,230,320,330:係止片、 221,231,321,331:第一片、 221a,231a,321a,331a:一端部、 221b,231b,321b,331b:折り畳み部、 222,232,322,332:第二片、 222a,232a:切欠、 240:柱部、 250:ガード部、 322a,332a:溝部、 322b,332b:最端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10