(54)【発明の名称】タイヤ横溝の体積変化を算出する方法、タイヤのポンピング音源データを生成する方法、音響解析方法、及びこれら方法を実行するための装置、コンピュータプログラム
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
タイヤを複数の要素で表現したタイヤ有限要素法モデルであって、路面に接地する接地面を区画するタイヤ周方向に延びる主溝と、タイヤ周方向に対して交差する横溝と、前記横溝を形成する溝壁面に包囲される溝空間に配置される溝空間要素とを有し、前記溝空間要素のヤング率は、前記接地面を形成する要素に設定されるヤング率の1/1000以上且つ1/10000以下に設定されると共に、前記溝空間要素のポアソン比が0±0.01に設定されたタイヤ有限要素法モデルを記憶部に記憶するステップと、
所定荷重、所定内圧及び所定回転速度を含む解析条件のもとで、前記記憶部に記憶されるタイヤ有限要素法モデルを転動させ、路面との接触に起因する前記横溝の溝壁面及び前記溝空間要素の変形を数値演算により算出するステップと、
前記主溝で区画された一区画における一つの横溝の体積変化データとして前記溝空間要素の体積変化を、前記溝空間要素の変形予測結果に基づき算出するステップと、
を含むタイヤ横溝の体積変化を算出する方法。
前記主溝で区分された一区画に設けられた各々の横溝について、当該横溝が路面に接地する時点から当該横溝が路面で閉塞される時点までを含む踏込み時の体積時間変化データと、当該横溝の路面による閉塞が開放される時点から当該横溝が路面から離間する時点までを含む蹴り出し時の体積時間変化データと、を請求項1に記載の方法の実行結果から取得するステップと、
各々の横溝毎に得られる前記踏込み時の体積時間変化データ及び前記蹴り出し時の体積時間変化データに基づき、当該一区画における踏込み時音源データ及び蹴り出し時音源データを生成するステップと、
を含むタイヤのポンピング音源データを生成する方法。
タイヤ表面と路面とを含むタイヤ周囲の空間モデルに対し、請求項2に記載の方法で得られる前記踏込み時音源データ及び蹴り出し時音源データを前記区画毎に定義するステップと、
前記空間モデル及び前記音源データを用いて音響解析を行うステップと、
を含む音響解析方法。
タイヤを複数の要素で表現したタイヤ有限要素法モデルであって、路面に接地する接地面を区画するタイヤ周方向に延びる主溝と、タイヤ周方向に対して交差する横溝と、前記横溝を形成する溝壁面に包囲される溝空間に配置される溝空間要素とを有し、前記溝空間要素のヤング率は、前記接地面を形成する要素に設定されるヤング率の1/1000以上且つ1/10000以下に設定されると共に、前記溝空間要素のポアソン比が0±0.01に設定されたタイヤ有限要素法モデルを記憶する記憶部と、
所定荷重、所定内圧及び所定回転速度を含む解析条件のもとで、前記記憶部に記憶されるタイヤ有限要素法モデルを転動させ、路面との接触に起因する前記横溝の溝壁面及び前記溝空間要素の変形を数値演算により算出する変形算出部と、
前記主溝で区画された一区画における一つの横溝の体積変化データとして前記溝空間要素の体積変化を、前記溝空間要素の変形予測結果に基づき算出する体積変化算出部と、
を備える、タイヤ横溝の体積変化を算出する装置。
前記主溝で区分された一区画に設けられた各々の横溝について、当該横溝が路面に接地する時点から当該横溝が路面で閉塞される時点までを含む踏込み時の体積時間変化データと、当該横溝の路面による閉塞が開放される時点から当該横溝が路面から離間する時点までを含む蹴り出し時の体積時間変化データと、を請求項4に記載の装置により取得する体積時間変化データ取得部と、
各々の横溝毎に得られる前記踏込み時の体積時間変化データ及び前記蹴り出し時の体積時間変化データに基づき、当該一区画における踏込み時音源データ及び蹴り出し時音源データを生成する音源データ生成部と、
を備える、タイヤのポンピング音源データを生成する装置。
タイヤ表面と路面とを含むタイヤ周囲の空間モデルに対し、請求項2に記載の方法で得られる前記踏込み時音源データ及び蹴り出し時音源データを前記区画毎に定義する音源定義部と、
前記空間モデル及び前記音源データを用いて音響解析を行う音響解析実行部と、
を備える、音響解析装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
[体積変化算出装置、音源生成装置、音響解析装置]
本実施形態に係る体積変化算出装置1は、タイヤ横溝の体積変化を算出する装置である。具体的に、
図1に示すように、体積変化算出装置1は、記憶部10と、変形算出部11と、体積変化算出部12と、を有する。本実施形態に係る音源生成装置1’は、タイヤのポンピング音源データを生成する装置である。具体的に、音源生成装置1’は、上記体積変化算出装置1を構成する各部10,11,12と、体積時間変化データ取得部13と、音源データ生成部14と、を有する。本実施形態に係る音響解析装置1’’は、上記音源生成装置1’を構成する各部10,11,12,13,14と、音源定義部15と、音響解析実行部16と、を有する。これら各部10〜16は、CPU、メモリ、各種インターフェイス等を備えたパソコン等の情報処理装置においてCPUが予め記憶されている図示しない処理ルーチンを実行することによりソフトウェア及びハードウェアが協働して実現される。
【0015】
図1に示す記憶部10は、転動解析に用いるタイヤ有限要素法モデルM2を記憶する。タイヤ有限要素法モデルM2は、
図2の下部に示すように、タイヤを複数の要素で表現したモデルデータであって、路面に接地する接地面を区画するタイヤ周方向に延びる主溝20と、タイヤ周方向に対して交差する横溝21と、横溝を形成する溝壁面に包囲される溝空間に配置される溝空間要素22とを有する。溝空間要素22は、横溝21の溝壁面に結合して、転動により剥離しないように設定してある。溝空間要素22のヤング率は、接地面を形成する要素(図中ではブロック部の要素となる)に設定されるトレッドゴムのヤング率の1/1000以上且つ1/10000以下に設定される。溝空間要素22のポアソン比は0±0.01に設定されている。本実施形態では、モデル生成部を設けていないが、
図2の上部に示すように一般的なトレッドパターン(主溝20及び横溝21)を有するタイヤ有限要素モデルM1を生成し、その後、タイヤ有限要素モデルM1の横溝21の溝空間に溝空間要素22を挿入することでタイヤ有限要素法モデルM2を生成するモデル生成部を設けてもよい。溝空間要素22は、横溝21を形成する溝壁面に包囲される溝空間に配置される。具体的には、溝空間は、溝壁面と、接地面と溝壁面とのエッジ同士を結ぶ面と、横溝の溝壁面と主溝のエッジ同士を結ぶ面とで包囲される空間である。
【0016】
このように、横溝の溝空間に溝空間要素を配置し、当該溝空間要素のヤング率を上記値に設定している。ヤング率が小さければ溝空間要素が溝の変形を阻害しないので、溝体積を精度よく抽出可能となる。ヤング率が或る程度小さくなれば、溝変形を阻害しない効果が頭打ちとなる。接地面を形成するトレッド部の要素に対して1/1000以下とすれば、精度に与える影響を無視できる。また、溝空間要素のポアソン比を0±0.01としているのは、ポアソン比が0であれば、溝の変形に伴って単純に体積変化するので、ポアソン比0が一番好ましい。得られる歪みのレベルを考慮すれば、誤差±0.01程度であれば、精度に影響を与えないと考えられる。
【0017】
図1に示す変形算出部11は、予め定められた所定荷重、所定内圧及び所定回転速度を含む解析条件のもとで、記憶部10に記憶されるトレッドパターンを有するタイヤ有限要素法モデルを転動させ、路面との接触に起因する横溝21の溝壁面及び溝空間要素22の変形を数値演算により算出する。この転動解析によって、路面との接触により生じる接地圧力が算出され、その圧力値によるタイヤ(横溝21及び溝空間要素22)の変形が時間軸に沿って算出される。この転動解析は、周知なので詳細な説明を省略する。
【0018】
図1に示す体積変化算出部12は、主溝20で区画された一区画における一つの横溝21の体積変化データとして溝空間要素22の体積変化を、溝空間要素22の変形予測結果に基づき算出する。
図2の下部の例では、主溝20で接地面がタイヤ幅方向に5つに区画されている。主溝20で区画された一区画における一つの横溝21とは、
図2の下部の例では、楕円で囲んだ領域にある一つの横溝21を意味する。体積変化算出部12は、横溝21としての溝空間要素22の体積変化を、一区画における一つの横溝21を単位として、
図3に示すように算出する。
【0019】
図1に示す体積時間変化データ取得部13は、主溝20で区画された一区画における各々の横溝(1)〜(4)について、当該横溝21が路面に接地する時点[
図5(a)]から当該横溝21が路面で閉塞される時点[
図5(b)]までを含む踏込み時の体積時間変化データ[
図5(c)]と、当該横溝21の路面のよる閉塞が開放される時点[
図6(a)]から当該横溝21が路面から離間する時点[
図6(b)]までを含む蹴り出し時の体積時間変化データ[
図6(c)と、を体積変化算出部12により取得する。横溝の形状が同じ場合には、体積時間変化データが共通するとして、逐次演算することを省略可能である。
【0020】
図1に示す音源データ生成部14は、
図4に示すように、各々の横溝(1)〜(4)毎に得られる踏込み時の体積時間変化データ及び蹴り出し時の体積時間変化データに基づき、当該一区画における踏込み時音源データ30及び蹴り出し時音源データ31を生成する。音源データ32〜39についても一区画毎に算出する点で同様である。
【0021】
音源データ生成部14は、体積変化に基づいて音源を定義する簡易な方法を採用し、体積変化を時間微分することで体積速度を求め、それを体積速度音源データとしている。一般的な音響解析ソフトウェアにおいては、体積速度を音源として入力可能である。また、より厳密な音源の定義としては、CFD(数値流体力学)計算を利用する方法が挙げられる。この場合、体積変化を入力情報とし、溝壁の変動による空気の放出及び引き込み等の流体の動きを含めた溝部での圧力変動を予測演算し、そのデータを音源データとすることができる。いずれも方法も周知の方法である。
【0022】
図1に示す音源定義部15は、
図7に示すタイヤ表面と路面とを含むタイヤ周囲の空間モデルに対し、音源データ生成部14が生成した踏込み時音源データ(30,32,34,36,38)及び蹴り出し時音源データ(31,33,35,37,39)を
図4に示すように区画毎に定義する。
図7は、一例としての空間モデルを、内部にあるタイヤ表面と路面とが視認できるように一部を破断した図である。
【0023】
図1に示す音響解析実行部16は、上記空間モデル及び音源データを用いて音響解析を実行する。音響解析の方法は、周知であるので説明を省略する。
【0024】
[体積変化算出方法、音源生成方法、音響解析方法]
上記装置1を用いたタイヤ横溝の体積変化を算出する方法、上記装置1’を用いたタイヤのポンピング音源データを生成する方法、上記装置1’’を用いた音響解析方法を、
図8を用いて説明する。
【0025】
まず、ステップS100において、記憶部10は、タイヤを複数の要素で表現したタイヤ有限要素法モデルM2であって、路面に接地する接地面を区画するタイヤ周方向に延びる主溝20と、タイヤ周方向に対して交差する横溝21と、横溝21を形成する溝壁面に包囲される溝空間に配置される溝空間要素22とを有し、溝空間要素22のヤング率は、接地面を形成する要素に設定されるヤング率の1/1000以上且つ1/10000以下に設定されると共に、溝空間要素22のポアソン比が0±0.01に設定されたタイヤ有限要素法モデルM2を記憶部10に記憶する。
【0026】
次のステップS101において、変形算出部11は、所定荷重、所定内圧及び所定回転速度を含む解析条件のもとで、記憶部10に記憶されるタイヤ有限要素法モデルM2を転動させ、路面との接触に起因する横溝21の溝壁面及び溝空間要素22の変形を数値演算により算出する。
【0027】
次のステップS102において、体積変化算出部12は、主溝20で区画された一区画における一つの横溝21の体積変化データとして溝空間要素22の体積変化を、ステップS101での溝空間要素22の変形予測結果に基づき算出する。ここでは、目的に応じて一区画の一つの横溝21の体積変化データを得るだけでもよいが、
図4に示すように音源データ30,31を生成する場合には、横溝(1)〜(4)の体積変化データを得るようにすればよい。
【0028】
次のステップS103において、体積時間変化データ取得部13は、主溝20で区分された一区画に設けられた各々の横溝21(例えば(1)〜(4))について、横溝21が路面に接地する時点から横溝21が路面で閉塞される時点までを含む踏込み時の体積時間変化データと、横溝21の路面による閉塞が開放される時点から横溝21が路面から離間する時点までを含む蹴り出し時の体積時間変化データと、をステップS102の実行結果から取得する。
【0029】
次のステップS104において、音源データ生成部14は、
図4に示すように、各々の横溝(1)〜(4)毎に得られる踏込み時の体積時間変化データ及び蹴り出し時の体積時間変化データに基づき、当該一区画における踏込み時音源データ30及び蹴り出し時音源データ31を生成する。ここでは、目的に応じて一区画の音源データのみを生成してもよく、音響解析を行う場合には、全ての区画の音源データを生成することが好ましい。
【0030】
次のステップS105において、音源定義部15は、タイヤ表面と路面とを含むタイヤ周囲の空間モデルに対し、ステップS104で得られる踏込み時音源データ及び蹴り出し時音源データを区画毎に定義する。
【0031】
次のステップS106において、音響解析実行部16は、空間モデル及び音源データを用いて音響解析を実行する。
【0032】
以上のように、本実施形態のタイヤ横溝の体積変化を算出する方法は、タイヤを複数の要素で表現したタイヤ有限要素法モデルM2であって、路面に接地する接地面を区画するタイヤ周方向に延びる主溝20と、タイヤ周方向に対して交差する横溝21と、横溝21を形成する溝壁面に包囲される溝空間に配置される溝空間要素22とを有し、溝空間要素22のヤング率は、接地面を形成する要素に設定されるヤング率の1/1000以上且つ1/10000以下に設定されると共に、溝空間要素22のポアソン比が0±0.01に設定されたタイヤ有限要素法モデルM2を記憶部10に記憶するステップ(S100)と、所定荷重、所定内圧及び所定回転速度を含む解析条件のもとで、記憶部10に記憶されるタイヤ有限要素法モデルM2を転動させ、路面との接触に起因する横溝21の溝壁面及び溝空間要素22の変形を数値演算により算出するステップ(S101)と、主溝20で区画された一区画における一つの横溝21の体積変化データとして溝空間要素22の体積変化を、溝空間要素22の変形予測結果に基づき算出するステップ(S102)と、を含む。
【0033】
本実施形態のタイヤ横溝の体積変化を算出する装置1は、タイヤを複数の要素で表現したタイヤ有限要素法モデルM2であって、路面に接地する接地面を区画するタイヤ周方向に延びる主溝20と、タイヤ周方向に対して交差する横溝21と、横溝21を形成する溝壁面に包囲される溝空間に配置される溝空間要素22とを有し、溝空間要素22のヤング率は、接地面を形成する要素に設定されるヤング率の1/1000以上且つ1/10000以下に設定されると共に、溝空間要素22のポアソン比が0±0.01に設定されたタイヤ有限要素法モデルM2を記憶する記憶部10と、所定荷重、所定内圧及び所定回転速度を含む解析条件のもとで、記憶部10に記憶されるタイヤ有限要素法モデルM2を転動させ、路面との接触に起因する横溝21の溝壁面及び溝空間要素22の変形を数値演算により算出する変形算出部11と、主溝20で区画された一区画における一つの横溝21の体積変化データとして溝空間要素22の体積変化を、溝空間要素22の変形予測結果に基づき算出する体積変化算出部12と、を備える。
【0034】
このように、横溝21を形成する溝壁面に包囲される溝空間に溝空間要素22を配置し、溝空間要素22のヤング率を、接地面を形成する要素に設定されるヤング率の1/1000以上且つ1/10000以下にすると共に、溝空間要素22のポアソン比を0±0.01に設定しているので、転動解析によって横溝21が複雑に変形したとしても、溝変形を阻害せずに且つ溝変形に追従して溝空間要素22が変形する。したがって、溝空間要素22の体積変化を抽出すれば、横溝21の体積変化を得ることができるので、溝形状が複雑な場合又は溝が複雑に変形する場合であっても、精度よくタイヤ横溝の体積変化を算出可能となる。
【0035】
本実施形態のタイヤのポンピング音源データを生成する方法は、主溝20で区分された一区画に設けられた各々の横溝21について、横溝21が路面に接地する時点[
図5(a)]から横溝21が路面で閉塞される時点[
図5(b)]までを含む踏込み時の体積時間変化データ[
図5(c)]と、横溝21の路面による閉塞が開放される時点[
図6(a)]から横溝21が路面から離間する時点[
図6(b)]までを含む蹴り出し時の体積時間変化データ[
図6(c)]と、を上記タイヤ横溝の体積変化を算出する方法(ステップS100,S101,S102)の実行結果から取得するステップ(S103)と、各々の横溝毎に得られる踏込み時の体積時間変化データ及び蹴り出し時の体積時間変化データに基づき、一区画における踏込み時音源データ30及び蹴り出し時音源データ31を生成するステップ(S104)と、を含む。
【0036】
本実施形態のタイヤのポンピング音源データを生成する装置1’は、主溝20で区分された一区画に設けられた各々の横溝21について、横溝21が路面に接地する時点[
図5(a)]から横溝21が路面で閉塞される時点[
図5(b)]までを含む踏込み時の体積時間変化データ[
図5(c)]と、横溝21の路面による閉塞が開放される時点[
図6(a)]から横溝21が路面から離間する時点[
図6(b)]までを含む蹴り出し時の体積時間変化データ[
図6(c)]と、を上記タイヤ横溝の体積変化を算出する装置1により取得する体積時間変化データ取得部13と、各々の横溝毎に得られる踏込み時の体積時間変化データ及び蹴り出し時の体積時間変化データに基づき、一区画における踏込み時音源データ30及び蹴り出し時音源データ31を生成する音源データ生成部14と、を備える。
【0037】
このように、或る横溝21によって生じる踏込み時及び蹴り出し時に生じるポンピングノイズについて、各々の横溝(1)〜(4)を加味して一区画単位で音源データとして生成することができ、精度の良い音源データを生成することが可能となる。
【0038】
本実施形態の音響解析方法は、タイヤ表面と路面とを含むタイヤ周囲の空間モデルに対し、上記音源データを生成する方法で得られる踏込み時音源データ及び蹴り出し時音源データを区画毎に定義するステップ(S105)と、空間モデル及び音源データを用いて音響解析を行うステップ(S106)と、を含む。
【0039】
本実施形態の音響解析装置は、タイヤ表面と路面とを含むタイヤ周囲の空間モデルに対し、上記音源データを生成する装置1’で得られる踏込み時音源データ及び蹴り出し時音源データを区画毎に定義する音源定義部15と、空間モデル及び音源データを用いて音響解析を行う音響解析実行部16と、を備える。
【0040】
このように、横溝の溝体積変化を溝空間要素22の体積変化として算出し、算出した体積変化に基づく音源データを用いているので、精度のよいポンピングノイズの音響解析を実行することが可能となる。
【0041】
本実施形態に係るコンピュータプログラムは、上記タイヤ横溝の体積変化を算出する方法、タイヤのポンピング音源データを生成する方法、又は音響解析方法を構成する各ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。
これらプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。言い換えると、上記方法を使用しているとも言える。
【0042】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0043】
本実施形態では、
図1に示すように、音響解析装置1’’が音源生成装置1’を有する構成であるが、音響解析装置1’’と音源生成装置1’とを別のハードウェアで構成にしてもよい。本実施形態では、
図1に示すように、音源生成装置1’が体積変化算出装置1を有する構成であるが、音源生成装置1’と体積変化算出装置1とを別のハードウェアで構成にしてもよい。同様に、本実施形態では、
図8に示す各ステップS100〜S106を、一つのハードウェアが実行しているが、S100〜S102と、S103〜S104と、S105〜S106とをそれぞれ別のハードウェアで実行するようにしてもよい。
【0044】
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。