(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1による見守りシステムでは、住宅の電源がON/OFFのみで、独居高齢者の生活の活動状態を見守っているだけなので、例えば、住宅の電源がONの状態であっても、すなわち、テレビや照明等が使用されている状態でも、独居高齢者に異常が生じた場合には、この異常な状態を速やかに検知することができない。このため、独居高齢者の十分な見守りを行うことができないという問題を有している。また、停電時にはモニタリング(見守り)が困難になる。
【0007】
また、特許文献2による見守りシステムでは、環境が注意すべきレベルであることを独居高齢者に通知したとしても、独居高齢者に既に異常が生じている場合、例えば急に体の具合が悪くなるなどの時は、見守る人からの通知を独居高齢者が認識することができず、異常が生じている状態で独居高齢者は見守る人からの通知を確認しなければならないので、独居高齢者にとっては負担が大きいという問題を有しており、日常生活におけるQOLの低下を招いてしまう。
【0008】
そこで、本発明は、独居高齢者の住宅内での十分な見守りを健常者の日常生活と変わりなく行うことができ、独居高齢者にとってプライバシーに関することを気にすることがなく、機器の操作の負担が少なく、QOLの低下がない独居高齢者の見守りシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、住宅に一人で暮らす独居高齢者等の住宅内での活動状態を見守る独居高齢者の見守りシステムであって、独居高齢者が在宅か否かを検知する在宅検知手段と、住宅内に配置され独居高齢者が横臥し使用する寝具を独居高齢者が使用しているか否かを検知する寝具使用状態検知手段と、住宅内に配置された家電製品の使用状況を検知する家電使用状態検知手段と、在宅検知手段、寝具使用状態検知手段、家電使用状態検知手段からの検知結果が入力される見守りロボット装置とを備え、見守りロボット装置は、在宅検知手段、寝具使用状態検知手段、家電使用状態検知手段からの検知結果に基づいて独居高齢者の活動状態が異常であるか否かを判断する異常判断部と、この異常判断部が独居高齢者の活動状態が異常であると判断すると、独居高齢者の住宅内での活動状態が異常であることを外部に通報する通報部とを備え
、在宅検知手段は、住宅内に人が存在しているか否かを検知する人感センサと、住宅への出入り口を施錠又は解錠するキーの存在を検知するキー検知センサとを備え、人感センサとキー検知センサが見守りロボット装置に設けられ、キー検知センサがキーを検知すると異常判断部は人感センサからの動体信号があるか否を判断し、人感センサからの動体信号があると異常判断部が判断すると寝具使用状態検知手段の検知結果が通常と異なるか否かを判断し、寝具使用状態検知手段の検知結果が通常と異なると異常判断部が判断すると通報部が外部に通報することを特徴とする。
【0010】
また、見守りロボット装置は、独居高齢者に、音声にて問い掛けを行うと共に独居高齢者からの返事の有無を確認する音声問い掛け部を備え、住宅検知手段、寝具使用状態検知手段、家電使用状態検知手段の検知結果に基づいて独居高齢者の活動状態に異常があると判断すると、独居高齢者に音声により問いかけを行った後に、所定時間内に独居高齢者からの返事が無い場合に、異常判断部は独居高齢者に異常が生じていると判断し、通報部が外部に通報することを特徴とする。
【0011】
また、寝具使用状態検知手段は、独居高齢者の頭が載置される枕の振動状態を検知する枕振動センサを備え、見守りロボット装置は、枕振動センサからの異常な振動検知結果に基づいて、定常以上の振幅を認識すると異常判断部が独居高齢者に異常が生じた判断し、通報部が独居高齢者の活動状態が異常であることを外部に通報することを特徴とする。
【0013】
また、寝具使用状態検知手段は、寝具上に横臥している独居高齢者の荷重を検知する寝具圧力・振動センサを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、見守りロボット装置の異常判断部が、在宅検知手段、寝具使用状態検知手段、家電使用状態検知手段からの検知結果に基づいて独居高齢者の活動状態が通常と異なるか否かを判断するので、独居高齢者の住宅内での十分な見守りを行うことができる。
また、在宅検知手段の人感センサによって、住宅内に独居高齢者が居ることが検知され、さらに、キー検知センサによって住宅の出入り口を施錠、解錠するキーを検知することにより、独居高齢者が在宅か否かを容易に判断することができ、独居高齢者が不在の場合の誤認識を防止して無駄な見守りをなくすことができる。
【0015】
また、本発明の独居高齢者の見守りシステムでは、在宅検知手段による在宅の有無の検知結果、独居高齢者が寝具を使用した時間の確認、又は寝具に横たわっているか否かの検知結果、家電例えばテレビ等の使用状態の検知結果から独居高齢者の住宅内の活動状態を見守るだけで、独居高齢者が自ら外部とのやり取り等を行うことがないので、独居高齢者の負担が少ない。したがって、日常生活におけるQOLの低下は一切ない。
【0016】
また、見守りロボット装置の異常判断部が在宅検知手段、寝具使用状態検知手段、家電使用状態検知手段の検知結果に基づいて独居高齢者の活動状態が異常であると判断すると、見守りロボット装置の音声問い掛け部が独居高齢者に音声により問い掛けを行い、所定時間内に独居高齢者からの応答が無い場合に、通報部が外部に通報するので、各検知手段の検知結果から独居高齢者の活動状態が異常であると判断しても、実際には異常がない場合に最終的に音声問い掛け部による問い掛けによって異常か否かを判断するので、独居高齢者の活動状態に通常と異なる状態が生じているか否かの判断の誤りを少なくすることができる。
【0017】
また、各検知手段からの検知結果に基づいて独居高齢者の活動状態に異常が生じたと判断した後に、最終的に音声問い掛け部による問い掛けを行うことにより、独居高齢者が音声による問い掛けに応答する回数を極力少なくすることが可能となるので、独居高齢者の負担を少なくすることが可能であるため、高齢者は快適な日常生活をおくることができる。したがって、日常生活のQOLの低下は一切ない。
【0018】
また、見守りロボット装置は、枕振動センサからの検知結果が通常と異なる回数や振幅の検知結果であると、異常判断部が独居高齢者に異常が生じたと判断し、通報部が独居高齢者の活動状態に異常が生じたことを優先的に外部に通報する。この場合、独居高齢者が枕を強制的に激しく振るなどすることにより独居高齢者に異常が生じたことを自身で外部に速やかに知らせることができ、適切な処置を行うことができる。
【0020】
また、寝具使用状態検知手段は、寝具として例えばベッドに独居高齢者が横になっていると、寝具圧力・振動センサによって、独居高齢者の体重による圧力や振動から使用状態が検知される。これにより、独居高齢者がベッド上に横になっているか否かを検知することができ、独居高齢者の活動状態を容易に把握することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態に係る独居高齢者の見守りシステムの実施の形態について
図1〜
図9を用いて説明する。本実施の形態に係る独居高齢者の見守りシステムは住宅に一人で暮らす独居高齢者(以下「高齢者」という)の住宅内での昼夜に関係なく日常の活動状態を見守る独居高齢者の見守りシステム(以下「見守りシステム」という)である。
【0023】
図1に示すように、見守りシステム1は、高齢者が在宅か否かを検知する自律型の在宅検知手段2と、住宅23(
図3参照)内に配置され高齢者が横臥し使用する寝具24(
図5参照)を高齢者が使用しているか否かを検知する寝具使用状態の時間的な検知手段3と、住宅23内に配置された家電製品の使用状況を検知する家電使用状態検知手段4と、在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4からの検知結果が入力される見守りロボット装置5とを備えている。また、見守りシステム1は、外部表示通報手段44を備えている。
【0024】
図2に見守りロボット装置5の外観を示す。この見守りロボット装置5は、表示部6と、この表示部6が上部に設置される装置本体7とで構成されている。装置本体7の上面8には、操作部9と、キー検知センサ10とが設けられている。操作部9は、2つのプッシュボタン11、12で形成され、必要に応じてボタン11、12を操作することにより見守りロボット装置5の設定や、見守り環境の変更を行うことができる。キー検知センサ10は、後述するキー13と、このキー13に付帯したタグ14とを載置するキー検知面15が設けられている。キー13と共にタグ14をキー検知面15に載置することにより、キー13が住宅23内に存在すること、すなわち高齢者が在宅であることを自動的に見守りロボット装置5が判断できる。
【0025】
また、装置本体7の前面16には、人感センサ17と、リモコンから発振する赤外線を検知するリモコンセンサ18が設けられている。人感センサ17は、赤外線の変化量によって人の存在を検知するもので、見守りロボット装置5の音声問い掛け部21の問い掛けに対して高齢者の存在を検知することで高齢者が在宅か否かを検知することができる。
【0026】
また、見守りロボット装置5は、装置本体7内に、在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4からの検知結果に基づいて高齢者の活動状態が異常であるか否かを判断する異常判断部19と、この異常判断部19が高齢者の活動状態が異常であると判断すると、高齢者の住宅23内での活動状態が異常であることを外部に通報する通報部20とを備えている。
【0027】
また、見守りロボット装置5は、高齢者に、音声にて問い掛けを行うと共に高齢者からの返事の有無を確認する音声問い掛け部21を備えている。そして、在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4の検知結果に基づいて高齢者の活動状態に異常があると判断すると、高齢者に音声により問いかけを行った後に、所定時間内に高齢者からの返事が無い場合に、異常判断部19は高齢者に異常が生じていると判断し、通報部20が外部に通報する。この通報と同時に、外部表示通報手段44を作動させる。
【0028】
さらに、見守りロボット装置5は、高齢者が在宅時に日常的に活動している際に、在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4が検知した日常的な活動状態を示す検知結果を記憶する記憶部22を備えている。
【0029】
また、見守りロボット装置5の異常判断部19は、記憶部22に記憶された高齢者の日常的な活動状態を示す検知結果と、在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4が検知した検知結果とを比較して、日常的な活動状態を示す検知結果と異なる場合に、高齢者の活動状態が異常であると判断し、音声問い掛け部21による音声の問い掛けや、通報部20による外部への通報を行う。この通報と同時に、外部表示通報手段44を作動させる。
【0030】
以下、在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4、外部表示通報手段44の詳細について
図3〜
図6を用いて説明する。
図3は住宅23内を状態を簡易的に示したもので、住宅23内には、見守りロボット装置5の他に、高齢者が使用する寝具としてのベッド24、枕26、家電としてのテレビ(TV)32、エアコン33、TVリモコン34、電気ポット36が配置されている。
[在宅検知手段]
【0031】
在宅検知手段2は、住宅23内に人が存在しているか否かを検知する上記人感センサ17と、住宅23への出入り口を施錠又は解錠するキー13に付帯するタグ14を検知する上記キー検知センサ10とを備えている。人感センサ17は、赤外線を住宅23内に照射しその変化量によって人の存在を検知するもので、住宅23内での高齢者の存在を検知することができる。この人感センサ17は、本実施の形態では、上記したように、見守りロボット装置5の装置本体7に一体に組み付けられている。なお、この人感センサ17は、見守りロボット装置5の装置本体7に必ずしも一体に組み付ける必要はなく、人感センサを別体に設けて住宅23内に取り付け、見守りロボット装置5に検知結果を通信により伝達するようにしても良い。
【0032】
キー検知センサ10は、見守りロボット装置5内に一体に組み込まれたキーロボットシステムであり、
図4に示すように、キー13に付帯したタグ14を、
図2に示す見守りロボット装置5のキー検知面15上に載置することで、キー13の存在を検知する。すなわち、高齢者が外出する場合には、キー検知面15上からタグ14とともにキー13を持ち出すことで、高齢者が外出したことを検知し、高齢者が帰宅し、キー13とともにタグ14をキー検知面15上に載置することで高齢者が在宅状態であることを検知する。また、上記人感センサ17は、キー検知センサ10によって、高齢者が在宅か否かを判断する際に、住宅23内に高齢者が存在しているか否かを確認する。
【0033】
高齢者が在宅であるか不在であるかを検知した検知結果は、記憶部22に記憶され、蓄積されることにより、高齢者の日常の外出における活動状況を把握することができる。すなわち、高齢者の在宅の時間帯、不在の時間帯、不在であるときの時間、在宅であるときの時間を把握することができる。
[寝具使用状態検知手段]
【0034】
寝具使用状態検知手段3は、寝具(ベッド)24上に横臥している高齢者の荷重を検知する寝具圧力・振動センサ25と、高齢者が日常使用する枕26内に設けられた枕振動センサ28とを備えている。
図5に示すように、寝具圧力・振動センサ25は、高齢者がベッド24上に横臥したときの頭部に位置する上部荷重・振動センサ25aと、高齢者の下半身に位置する下部荷重・振動センサ25cと、高齢者の腰部に位置する中間部荷重・振動センサ25bとで構成され、これらのセンサ25a、25b、25cによる検知結果は、送信機27を介して、検知結果が見守りロボット装置5に送信されるようになっている。検知結果は、記憶部22に記憶され、毎日の検知結果が蓄積されることにより、高齢者の日常(通常)的なベッド24上での動体や、寝返り等の状態を把握することができる。
【0035】
上部荷重・振動センサ25aは、ベッド24上に横たわった高齢者の上半身部分の荷重とベッドフレーム24aの振動を検出し、下部荷重・振動センサ25cは、ベッド24上に横たわった高齢者の下半身部分の荷重とベッドフレーム24aの振動を検出し、中間部荷重・振動センサ25bは、ベッド24上の高齢者の腰部の荷重とベッドフレーム24aの振動を検出する。そして、見守りロボット装置5では、各センサ25a、25b、25cの検知結果から、高齢者がベッド24上に横たわっている状態なのか、上半身を起こして腰掛けている状態なのか、ベッド24上で活発に活動している状態なのか等を判断することが可能である。
【0036】
また、枕振動センサ28は、
図6に示すように、枕26内に設けられ、振動を感知するセンサと、このセンサが振動を検知すると振動検知結果を見守りロボット装置5に送信する送信回路が形成された基板とで構成されている。この枕振動センサ28は、高齢者がベッド24上に日常寝ている状態で、頭部を載置しているときの振動を検知した振動結果と、枕26を強制的にシェイク(振る行為)したときの異常な振動を検知した振動結果とを検知する。この検知結果は、見守りロボット装置5に送信され、記憶部22に記憶され、蓄積されることにより、高齢者が枕を日常(通常)使用する状態を把握することができる。
【0037】
また、見守りロボット装置5では、振動検知結果に基づいて、高齢者がベッド24上で、頭部を枕26上に載置した日常的な使用状態の振動なのか、高齢者が枕26を強制的にシェイク(振る)ことによって通常とは異なる異常状態を知らせる異常状態の振動なのかを判断することができる。
[家電使用状態検知手段]
【0038】
家電使用状態検知手段4は、リモコンセンサ18と、エアコンセンサと、照明センサと、電気ポットセンサとを備えている。
図7に示すように、TVリモコン29には、チャンネル等を切り替えるための操作ボタン30が設けられており、この操作ボタン30を操作することにより、照射部分31からTV32に向けて送信赤外線が照射される。送信赤外線は、見守りロボット装置5に組み付けられたリモコンセンサ18によって検知される。同様に、エアコン33の操作を行うリモコン34から照射される送信赤外線は、リモコンセンサ18によって検知される。これらの検知結果は、見守りロボット装置5の記憶部22に記憶され、蓄積されることによって、日常(通常)高齢者がTVリモコンを使用する使用状態や、エアコンを使用する使用状態を把握することができる。
【0039】
また、照明センサは、住宅23内に設けられた照明35が点灯されると照明用の電気が使用されることになり、この照明用の電気が使用されることを検知する。この照明センサの検知結果は、見守りロボット装置5に送信されて記憶され、蓄積されることによって、日常(通常)高齢者が照明を使用する使用状態を把握することができる。また、電気ポットセンサについても、照明センサと同様に、高齢者が電気ポットを使用すると、電気ポット用の電気が使用されることを検知する。この電気ポットの使用状態の検知結果は、見守りロボット装置5の記憶部22に記憶され、蓄積されることによって日常(通常)高齢者が電気ポットを使用する使用状態を把握することができる。
【0040】
なお、本実施の形態では、見守りロボット装置5の装置本体7に一体に組み込まれたリモコンセンサ18によってTVリモコン29、エアコンの操作用のリモコン34の使用状態を検知したが、リモコンセンサ18は、装置本体7とは別体に設けて、装置本体7へ検知結果を送信するようにしても良い。また、照明センサ、電気ポットセンサは、電気の使用状態によって照明35を点灯させたか否か、電気ポット36に電気を通電したか否かによって使用状態を把握したが、照明を点灯させたときの明るさを検知する検知手段や、電気ポット36の操作により使用状態を検知するものであっても良い。
[外部表示通報手段]
【0041】
外部表示通報手段44は、
図3に示すように、住宅23の玄関45の外側に設けられたパトランプ(回転灯、以下パトランプ44という)であり、通報部20が外部へ通報を行うのと同時に、見守りロボット装置5がパトランプ44を点灯することで住宅23の外側にいる近隣の住民に、高齢者に異常が発生していることを知らせる。このパトランプ44の点灯は、通報部20の外部への通報時と同時に行われる。したがって、パトランプ44による点灯により、通報部20による外部への通報で支援センターの職員等が高齢者の住宅23に駆けつけるより早く高齢者の異常を近隣の住民に知らせることができる。
【0042】
次に、見守りロボット装置5によって、高齢者の住宅23内での活動状態に異常があることを検知した際に、異常が発生したことを通報する外部環境37について説明する。
図8には、外部環境として支援センター38のサーバー39、端末40と、外部環境としての高齢者の家族等の携帯電話41、スマートホン42を示す。同図に示すように、見守りロボット装置5からは、インターネット回線43を通じて、支援センター38の集計用のサーバー39に、高齢者の活動状態が異常であることが伝達され、高齢者の活動状態が異常であることを端末40の画面にて、例えば支援センター38の職員等に知らせる。また、同時に高齢者の家族等が携帯している携帯電話41、スマートホン42を通じて、高齢者の活動状態が異常であることを家族等に知らせる。
【0043】
なお、支援センター38の集計サーバー39には、複数の高齢者の日々の日常的な活動状態の情報が送られ、集計されている。この集計されている情報は、見守りロボット装置5にもフィードバックされ、高齢者の通常の活動状態、すなわち、不在の時間帯や、家電を使用する時間帯、ベッド24上に横たわっている時間帯や、横たわっている時間等が見守りロボット装置5に伝達される。見守りロボット装置5では、これらの高齢者の日常の活動状態と、現在の活動状態とを比較して、高齢者の活動状態が通常の活動状態であるか否か、異常な活動状態で高齢者に異常が生じたか否かを判断する。
【0044】
次に、見守りロボット装置5の見守り動作の手順について、
図9、
図10に示すフローチャートを用いて説明する。
図9は、見守りロボット装置5の全体的な流れを示し、
図10は、見守りロボット装置5の異常判断部19の異常判断の流れを示す。見守りロボット装置5は、
図3に示すように、高齢者の住宅23内に常時設置されて稼動しており、上述した在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4からの検知結果を受信する。
【0045】
図9に示すように、見守りロボット装置5は、ステップS1で在宅検知手段2の検知結果を取得する。ステップS2で寝具使用状態検知手段3の検知結果を取得する。ステップS3で家電使用状態検知手段4の検知結果を取得する。ステップS4で、異常判断部19が、取得した各検知手段2、3、4の検知結果に基づいて、高齢者に異常が生じたか否か判断する。
【0046】
ステップS4にて異常がないと異常判断部19が判断すると、ステップS1以下が繰り返し実行される。ステップS4において、異常判断部19が、高齢者に異常が生じたと判断すると、ステップS5で、音声問い掛け部21による音声の問い掛けが実行される。ステップS6にて、音声による問い掛けに対して高齢者から所定時間内に応答があるか否かを異常判断部19が判断する。所定時間内に高齢者からの応答がある場合には、活動状態に異常が無いと異常判断部19は判断し、ステップS7で、各検知手段2、3、4からの検知結果を記憶部22に記憶し、ステップS1以下の各ステップが繰り返し実行される。
【0047】
ステップS6にて、音声問い掛けによる高齢者からの応答が所定時間内にない場合、異常判断部19は、高齢者に異常が発生したと判断し、ステップS8にて通報部20が外部、例えば支援センター38等に通報し、パトランプ44を点灯させて、見守りロボット装置5の異常判断が終了する。
【0048】
次に、
図9において異常判断部19における高齢者が通常と異なる異常な状態か否かを判断する手順について
図10のフローチャートに従い説明する。
図10のステップS1にて、異常判断部19は、在宅検知手段2の検知結果に基づいて高齢者が在宅か不在かを判断する。この判断では、キー13につけているタグ14がキー検知センサ10のキー検知面15上に存在しているか否かを検知することにより、高齢者が在宅か不在かを判断する。キー検知センサ10がタグ14の存在がないと判断すると、高齢者が外出していると判断し、キー検知センサ10がタグ14の存在を検知するまで、タグ14があるか否か、すなわちキーからの信号があるか否かを繰り返し実行する。
【0049】
ステップS1において、タグ14がキー検知面15上に存在していると異常判断部19が検知すると、ステップS2において、異常判断部19は、人感センサ17からの動体信号があるか否かを判断する。ステップS2において、動体信号が無いと判断するとステップS1が繰り返し実行される。この場合、キー13は、キー検知センサ10にあるが、人感センサ17による動体信号が存在しないという状態、すなわち、高齢者がキーを忘れて外出しているか、住宅23内から庭や近所等に出かけているか、あるいは浴室やトイレにいることを示している。
【0050】
ステップS2において、動体信号があると異常判断部19が判断すると、ステップS3において、枕振動センサ28の検知結果が通常と異なる異常な振動か否かを判断する。すなわち、高齢者が外部に異常を知らせたいときには、枕をシェイク(振る)することにより異常が生じていることを外部に連絡することができ、ステップS3において、異常判断部19は、枕振動センサ28からの振動が異常な振動か、通常使用されている枕振動なのか、枕を使用していないときの状態なのかを判断する。
【0051】
ステップS3において、枕振動センサ28からの検知結果が異常な振動である場合、すなわち定常以上の振幅を異常判断部19が認識するときは、高齢者が枕を強制的にシェイクして異常を知らせていることなので、異常判断部19はステップS4において異常ありと判断し、ステップS5において通報部20に通報を指示する。通報部20は、外部環境37に高齢者に異常が生じていることを速やかに通報する。この通報とともに見守りロボット装置5はパトランプ44を点灯させる。
【0052】
ステップS3において、枕振動センサ28からの検知結果が通常使用する振動である場合は、ステップS6にて、枕を使用している時間帯が昼間なのか夜間なのかを判断する。ステップS6にて、枕26を使用している時間帯が昼間であると判断すると、ステップS7にて、家電信号が正常か否かを異常判断部19は判断する。
【0053】
ステップS7において、家電信号が正常か否かを判断する場合は、家電使用状態検知手段4のリモコンセンサ18の検知結果と、
図11に示す既に蓄積された高齢者の日常(通常)におけるTV、エアコン等の時間帯別使用状況の結果とを比較し、日常の使用状態と異なるか否か、例えば、ある時間帯に使用するエアコン、TVの使用状態と異なる使用状態であるか否かを判断し、家電使用状態が異常か否かを判断する。
【0054】
なお、ステップS7において、家電使用状態が異常か否かを判断する場合、家電使用状態検知手段4の照明センサや電気ポットセンサの検知結果と、
図12に示す既に蓄積された高齢者の日常(通常)における電気、ガスの時間帯別使用状況の結果とを比較し、日常の使用状態と異なるか否か、例えば、ある時間帯に使用する電気、ガスの使用状態と異なる使用状態であるか否かを判断し、家電使用状態が異常か否かを判断してもよい。
【0055】
ステップS7において、家電使用状態が通常の使用状態であると異常判断部19が判断すると、ステップS8において異常なしと異常判断部19は判断し、ステップS1以下が繰り返し実行される。ステップS7において、家電使用状態が通常の使用状態ではないと異常判断部19が判断すると、後述するステップS10において音声問い掛け部21が音声による問い掛けを高齢者に向けて行う。
【0056】
ステップS11にて、所定時間の間に高齢者からの応答があるか否かを異常判断部19は行い、所定時間内に高齢者からの応答がある場合には、ステップS8において異常なしと判断される。ステップS11にて所定時間内に高齢者からの応答がない場合は、異常判断部19は、ステップS4にて異常ありと判断し、ステップS5にて通報部20に通報の指示を行う。この通報部20への通報の指示と同時に、見守りロボット装置5は、パトランプ44を点灯させる。
【0057】
ステップS6にて、枕26を使用している時間帯が昼間ではない、すなわち夜間であると異常判断部19が判断すると、ステップS9において、ベッド信号が正常であるか否かを判断する。
【0058】
ステップS9において、ベッド信号が正常か否かを判断する場合、寝具使用状態検知手段3の検知結果と、
図13に示す既に蓄積された高齢者の日常(通常)における動体検知、寝返りの時間帯別状況の結果とを比較し、日常の使用状態と異なるか否か、例えば、上部荷重センサ25a、下部荷重センサ25c、中間部荷重センサ25bからの検知結果と異なるか否かを判断し、ベッド信号が正常なのか否かを判断する。ステップS9において、ベッド信号が正常であると判断すると、異常判断部19はステップS8において異常なしと判断する。
【0059】
ステップS9において、ベッド信号が正常でないと異常判断部19が判断すると、すなわち、高齢者に異常が生じているのではないかと判断すると、ステップS10において音声問い掛け部21が音声による問い掛けを行う。この音声による問い掛けに対して所定時間の間に応答があるか否かをステップS11において判断する。ステップS11において、音声による問い掛けに対して、高齢者からの応答があった場合には、ステップS8が実行されて異常判断部19は異常なしと判断する。ステップS11において、音声による問い掛けに対して、高齢者からの応答が所定時間内にない場合には、ステップS4、ステップS5が実行され、高齢者に異常が生じたことを外部に通報する。また、見守りロボット装置5は外部への通報とともにパトランプ44を点灯させる。
【0060】
なお、上記ステップS1、2において、高齢者が在宅か否かを判断する場合、キー13に付帯したタグ14がキー検知面15上にあるか否か、人感センサ17による検知結果にて判断したが、これらの検知結果に加えて、
図14に示すように、既に蓄積された高齢者の日常(通常)における在宅・外出ケースの時間帯別状況から判断して、高齢者の在宅、外出を判断しても良い。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態に係る高齢者の見守りシステムによれば、見守りロボット装置5の異常判断部19が、在宅検知手段2、寝具使用状態検知手段3、家電使用状態検知手段4からの検知結果に基づいて高齢者の活動状態が異常であるか否かを判断するので、高齢者の住宅内での十分な見守りを行うことができる。
【0062】
また、本実施の形態の見守りシステム1によれば、高齢者が端末を操作することもなく、例えば支援センターにおける見守る側の職員との連絡を行うなどの煩わしい作業がないので、高齢者の負担を大幅に軽減することができ、高齢者は、日常の活動において、この見守りシステムによって日々の生活を見守られてはいても自身の好きなような良好な日常活動を行うことができ、QOLの低下を招くことがない。
【0063】
また、本実施の形態に係る見守りシステム1によれば、高齢者の日常の活動状態が、上記した各検知手段2、3、4によって検知され、これらの検知手段2、3、4が検知した高齢者の活動情報が蓄積され、この蓄積された活動情報からも、高齢者の活動状態に異常が生じているから否かを判断するので、高齢者の十分な見守りを行うことができる。
【0064】
さらに、本実施の形態に係る見守りシステム1によれば、各検知手段2、3、4の検知結果から高齢者の日常の活動状態を判断し、日常の活動状態と少しでも異なる活動状態が検知されると、音声問い掛け部21が声により問い掛けを行い、問い掛けに対する応答が所定時間内にないと異常が発生したと判断するので、速やかに外部に通報することができ、素早い処置を行うことができる。また、外部への通報とともに、パトランプ44を点灯させるので、近隣の住民による素早い処置を行うことができる。
【0065】
なお、上記実施の形態では、独居高齢者を見守る見守りシステム1について説明したが、本発明の見守りシステムは、特に高齢者の年齢に関係なく、一人暮らしをしている障害者や病人を見守る場合にも用いることができる。
【0066】
上述のとおり、本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次ぎの請求項に含まれることが意図されている。