【実施例】
【0035】
[実施例1〜5]
まず、第一の反応工程で、塩基触媒アルドール反応によって2,2−ジメチロールブチルアルデヒドが生成し、それを次の工程でカニッツァーロ反応によりTMP及びTMP−ギ酸塩混合物に変換することによって、n−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドからTMPを調製した。このTMP含有混合物を、酢酸エチルによって抽出し、ギ酸塩を含有する水相及びTMPを含む有機相を得た。有機溶媒相を分離し、米国特許第5603835号(Cheungら)の比較例1の第7欄に一般的に記載されているように蒸留によって粗TMPを精製した。蒸留(精製)残留物又は「重質物」は、本発明の方法の供給原料として使用した。表1及び表2において、重質物を出発材料と称し、精製残留物及び生成物の分析値を、乾燥基準で示すが、水、酸化剤及び酸は除き、それらについては表1及び表2における水性反応混合物中に存在する湿潤基準で示す。
【0036】
実施例1〜5で行われる手順は、約65gのTMP重質物(分析値は表1及び表2の通り)を、約130〜260gの水(水の有機物に対する比:2/1〜4/1)、約8〜約20gのギ酸(時に、本明細書ではHfo又はHFOと記す)又はそれに相当する量のスルホン酸樹脂、及び約7〜約20gの過酸化水素と混合する(100%基準、表1及び2に湿潤基準で記載)ことであった。乾燥基準で出発材料の3%〜30%のH
2O
2は、プロセスにほとんど影響を与えない。H
2O
2溶液中の水は、加えた水に含まれ、表1及び表2中の酸及びH
2O
2の百分率に含まれる。反応混合物を振盪して均質にし、次いで、70℃〜90℃まで様々な時間(2〜4時間)をかけて加熱し、MBLFの変換を達成した。更に処理を行い、必要に応じ、水性媒体を水酸化カリウムで中和し、ギ酸カリウム(上記のカニッツァーロ合成で生じるギ酸塩と混合してもよい)を得る。詳細事項と結果は、以下の表1及び2に示す。
【0037】
更なる処理は、当技術分野で知られているように回収TMPからギ酸塩を抽出し、そのTMPを蒸留して精製された形態にすることを含む。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
[実施例6〜13]
追加の試験は、
図1に模式的に示された装置10で行った。反応装置は、攪拌容器12、ポンプ14、加熱された溢流、連続(押出流れ型)反応器16及び収集容器18を含んでいた。操業の際は、一般に実施例2、4及び5と同様の組成を有する出発材料を、水、ギ酸及び過酸化水素と共に、実施例1〜5に記載の量で撹拌容器12に充填した。反応物を撹拌容器12中で均質化し、2〜6時間の滞留時間の間、反応温度に維持し、管路20、22及びポンプ14を経由して反応器16に連続的に供給した。反応器内の上記の滞留時間後に、反応器16からの溢流を、管路24を経由して容器18に連続的に回収した。前記材料を実施例2、4及び5に記載したように中和し、MBLFからTMPへの変換率を分析した。MBLFのTMPへの変換に対する温度及び反応時間の影響を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
適切で好ましいプロセスの特性を以下の表4に列挙する。
【0043】
【表4】
【0044】
[実施例14]従来のTMP回収との一体化
本発明の方法は、
図2の装置に模式的に示すように、既存のTMPの回収プロセスに組み込むことができる。
【0045】
図2に、多段式水/酢酸エチル抽出装置32、蒸留塔34、及び残留物回収再循環回路36を含む装置30を示す。回路36は、混合装置38、加熱加水分解反応器40、並びにポンプ42,44及びそれらの間を接続する複数の導管を含む。
【0046】
抽出装置32及び精製塔34は、従来の設計、即ち、TMP/ギ酸塩粗生成物の流れ46を、管路48を経由して装置32に供給し、そこでギ酸カリウムを水相に抽出して流れ50として回収するものであってもよい。TMPを装置32から有機相52中に回収し、管路54を経由して塔34に供給し、ここでTMPを軽質物と合わせて塔頂流56として管路58を経由して、更なる精製に向けて送る(図示せず)。
【0047】
蒸留残留物は、流れ60として塔34を出て、管路62を経由して混合装置38に供給される。混合装置38では、過酸化水素、水及びギ酸を精製残留物に添加し、得られた混合物を、ポンプ42により管路66を経由して流れ64として部分的に装置38に再循環する。反応混合物に、過酸化水素、水及び酸を供給する任意の同等の手段も使用でき、例えば、これらの成分を前もって混合することや反応器40に直接供給してもよい。
【0048】
ポンプ42は、また精製残留物、ギ酸及び過酸化水素を含む反応物流68を加水分解・酸化反応器40に管路70を経由して供給する。反応器40において、実施例1〜13に関連して上記で説明したように、TMPは流れ68から回収し、過剰なH
2O
2は、すべて管路75を経由して流れ72として洗浄塔(scrubber)に排出した。
【0049】
反応器40は、押出流れ型溢流反応器である。反応済流74は、本発明のアルコール回収プロセスによってTMPが濃縮され、その液体は管路76を経由してポンプ44に流出し、ポンプ44により、その材料は流れ78として管路80を経由して供給管路48に送られ、抽出装置32に再循環される。
【0050】
精製残留物から回収されたアルコールは、このように既存の精製装置に戻され、新たな原産物流と共に回収される。所望により、回収材料を処理して直接精製塔34に再循環することも可能である。
【0051】
装置30の作動と共に、流れ60中の重質副産物の濃度は、残留物循環回路36の作動によって増加する。浄化流(purge stream)82を流れ60から取り出し、蒸気発生のために更に処理又は焼却してもよい。
【0052】
[実施例15]既存TMP蒸留との一体化
図3に、多段式水/酢酸エチル抽出装置132、蒸留塔134及び残留物回収再循環回路136を含む装置130を提供する本発明の回収装置の一体化を示す別の態様を示す。回路136は、混合装置138、加熱加水分解反応器140、抽出/中和装置190、並びにポンプ142,144及びそれらの間を接続する複数の導管を含む。
【0053】
抽出装置132及び精製塔134は、
図2に関連して上記で説明した従来設計、即ち、TMP/ギ酸塩粗生成物の流れ146を、管路148を経由して装置132に供給し、そこでギ酸カリウムを水相に抽出し、流れ150として回収するものであってもよい。TMPを装置132から有機相152中に回収し、管路154を経由して塔134に供給し、そこでTMPを軽質物と合わせて塔頂流156として管路158を経由して、更なる精製に向けて送る。
【0054】
蒸留残留物は、流れ160として塔134を出て、管路162を経由して混合装置138に供給される。混合装置138では、過酸化水素、水及びギ酸を精製残留物に添加し、得られた混合物を、ポンプ142により管路166を経由して流れ164として部分的に装置138に再循環する。反応混合物に、過酸化水素、水及び酸を供給する任意の同等の手段も考えられ、例えば、これらの成分を事前に混合する或いは反応器140に直接供給することもできる。
【0055】
ポンプ142は、また精製残留物、ギ酸及び過酸化水素を含む反応物流168を加水分解・酸化反応器140に管路170を経由して供給する。反応器140において、実施例1〜13に関連して上記で説明したように、TMPは流れ168から回収され、過剰なH
2O
2は、管路175を経由して流れ172として洗浄塔に排出する。
【0056】
反応器140は、押出流れ型溢流反応器である。反応済流174は、本発明のアルコール回収プロセスによってTMPが濃縮され、その液体は管路176を経由してポンプ144に流出し、ポンプ144により、その材料を流れ178として管路180を経由して抽出/中和装置190に送られ、そこで、反応器140からの流出液中のギ酸は中和されてギ酸カリウムになり、流れ194として装置を出て、流れ150と混合される。回収TMPは有機流192として装置190を出て、有機相152と混合され、塔134に供給される。
【0057】
精製残留物から回収されたアルコールは、このように既存の精製装置に戻され、新たな原産物流と共に回収される。
【0058】
装置130の作動と共に、流れ160中の重質副産物の濃度は、残留物循環回路136の作動によって増加する。
図2に関連して上記で説明したように蒸気発生のために更に処理又は焼却してもよい。この目的のために、図示の通り浄化流182を流れ160から取り出す。
【0059】
従って、第1の態様において、精製残留物を(i)酸及び(ii)酸化剤の存在下、水性媒体で加水分解し、
【0060】
【化8】
【0061】
【化9】
【0062】
【化10】
【0063】
【化11】
【0064】
【化12】
【0065】
から選択される1種以上のTMP−ホルマールからトリメチロールプロパンを回収する、精製残留物からトリメチロールプロパンを回収する方法を提供する。
【0066】
以下は追加の態様である:
第2の態様は、i)酸及び(ii)酸化剤の存在下、
【0067】
【化13】
【0068】
を加水分解することを含む、第1の態様に記載の方法である。
【0069】
第3の態様は、前記酸が、硫酸、リン酸、塩酸、スルホン酸、有機酸又は酸官能性イオン交換樹脂から選択される、第1の態様又は第2の態様に記載の方法である。
【0070】
第4の態様は、前記酸がギ酸である、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0071】
第5の態様は、前記酸が酸官能性イオン交換樹脂である、第3の態様に記載の方法である。
【0072】
第6の態様は、前記イオン交換樹脂がスルホン酸官能性イオン交換樹脂である、第5の態様に記載の方法である。
【0073】
第7の態様は、前記加水分解反応が4未満のpHで実施される、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0074】
第8の態様は、前記加水分解反応が1〜4のpHで実施される、第1〜第6の態様に記載の方法である。
【0075】
第9の態様は、前記加水分解反応が1.5〜3のpHで実施される、第8の態様に記載の方法である。
【0076】
第10の態様は、前記水性媒体を中和剤で更に中和することを含む、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0077】
第11の態様は、前記酸がギ酸であり、前記中和剤がアルカリ金属水酸化物である、第10の態様に記載の方法である。
【0078】
第12の態様は、前記精製残留物のトリメチロールプロパンホルマールに存在するトリメチロールプロパンの少なくとも75重量%を回収するために効果的である、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0079】
第13の態様は、前記精製残留物のトリメチロールプロパンホルマールに存在するトリメチロールプロパンの少なくとも80重量%を回収するために効果的である、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0080】
第14の態様は、前記精製残留物のトリメチロールプロパンホルマールに存在するトリメチロールプロパンの少なくとも85重量%を回収するために効果的である、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0081】
第15の態様は、前記精製残留物のトリメチロールプロパンホルマールに存在するトリメチロールプロパンの少なくとも90重量%を回収するために効果的である、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0082】
第16の態様は、前記酸化剤が、前記精製残留物の乾燥重量を基準にして2重量%〜40重量%の量で前記加水分解反応に供給される、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0083】
第17の態様は、前記酸化剤が、前記精製残留物の乾燥重量を基準にして4重量%〜20重量%の量で前記加水分解反応に供給される、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0084】
第18の態様は、前記酸化剤が、前記精製残留物の乾燥重量を基準にして5重量%〜10重量%の量で前記加水分解反応に供給される、第17の態様に記載の方法である。
【0085】
第19の態様は、前記酸が、水性媒体の全重量基準で0.5重量%〜20重量%の量で水性反応媒体に供給される、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0086】
第20の態様は、前記酸が、前記水性媒体の全重量基準で1重量%〜15重量%の量で前記水性反応媒体に供給される、第19の態様に記載の方法である。
【0087】
第21の態様は、前記酸が、前記水性媒体の全重量基準で2重量%〜10重量%の量で前記水性反応媒体に供給される、第20の態様に記載の方法である。
【0088】
第22の態様は、水が、水の有機混合物に対する重量比が0.5W/W〜4W/Wで前記反応媒体に供給される、第1態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0089】
第23の態様は、水が、水の有機混合物に対する重量比が1W/W〜3W/Wで前記反応媒体に供給される、第22の態様に記載の方法である。
【0090】
第24の態様は、水が、水の有機混合物に対する重量比が1.5W/W〜2.5W/Wで前記反応媒体に供給される、第23の態様に記載の方法である。
【0091】
第25の態様は、前記加水分解温度が50℃〜99℃の範囲内に維持される、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0092】
第26の態様は、前記加水分解温度が70℃〜95℃の範囲内に維持される、第25の態様に記載の方法である。
【0093】
第27の態様は、前記加水分解反応が約0.5時間〜約10時間の反応時間で実施される、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0094】
第28の態様は、前記加水分解反応が約1時間〜約7.5時間の反応時間で実施される、第27の態様に記載の方法である。
【0095】
第29の態様は、前記加水分解反応が約1.5時間〜約4.5時間の反応時間で実施される、第28の態様に記載の方法である。
【0096】
第30の態様は、トリメチロールプロパンの前記収率が、前記精製残留物中のTMP−ホルマール誘導体の重量基準で50%〜99%になるように反応物、温度及び反応時間が選択される、第1の態様及び前述の他の態様のいずれか又は全てに記載の方法である。
【0097】
第31の態様は、トリメチロールプロパンの前記収率が、前記精製残留物中のTMP−ホルマール誘導体の重量基準で60%〜98%になるように反応物、温度及び反応時間が選択される、第30の態様に記載の方法である。
【0098】
第32の態様は、トリメチロールプロパンの前記収率が、前記精製残留物中のTMP−ホルマール誘導体の重量基準で75%〜95%になるように反応物、温度及び反応時間が選択される、第30の態様に記載の方法である。
【0099】
第33の態様は、トリメチロールプロパンの前記収率が、前記精製残留物中のTMP−ホルマール誘導体の重量基準で80%を超えるように反応物、温度及び反応時間が選択される、第32の態様に記載の方法である。
【0100】
第34の態様は、(a)以下:
【0101】
【化14】
【0102】
【化15】
【0103】
【化16】
【0104】
【化17】
【0105】
【化18】
【0106】
から選択される1種以上のトリメチロールプロパンホルマールを含有する精製残留物流を連続的に反応容器に供給すること;
(b)前記精製残留物、水、酸及び酸化剤を含む反応混合物が形成されるように、水、酸及び酸化剤を反応容器に供給すること;(c)1種以上の前記TMP−ホルマールが加水分解され、それにより反応混合物に回収トリメチロールプロパンを濃縮する時間及び温度に前記反応容器中の前記反応混合物を維持すること;及び(d)前記反応容器から回収トリメチロールプロパン流を連続的に取り出すことを含む、精製残留物からトリメチロールプロパンを回収するプロセスである。この態様は、第1〜第33の態様の特徴のいずれか又は全てを用いてもよい。
【0107】
第35の態様は、工程(d)からの前記回収トリメチロールプロパン流を蒸留し、軽質物及び蒸留残留物を含有するトリメチロールプロパンを得る、第34の態様に記載のプロセスである。
【0108】
第36の態様は、前記回収トリメチロールプロパン流を別のトリメチロールプロパン流と混合し、蒸留前に混合トリメチロールプロパン流を得る、第35の態様に記載の方法。
【0109】
第37の態様は、ギ酸塩を、蒸留前に前記混合トリメチロールプロパン流から抽出する、第36の態様に記載の方法。
【0110】
第38の態様は、(a)トリメチロールプロパン含有流を蒸留し、塔頂生成物流及び精製残留物流を供給すること;(b)以下:
【0111】
【化19】
【0112】
【化20】
【0113】
【化21】
【0114】
【化22】
【0115】
【化23】
【0116】
から選択される1種以上のトリメチロールプロパンホルマールを含有する前記精製残留物流を反応容器に供給すること;
(c)前記精製残留物、水、酸及び酸化剤を含む反応混合物が形成されるように、水、酸及び酸化剤を前記反応容器に連続的に供給すること;(d)1種以上の前記トリメチロールホルマールが加水分解され、それにより前記反応混合物に回収トリメチロールプロパンを濃縮する時間及び温度に前記反応容器中の前記反応混合物を維持すること;(e)反応容器から回収トリメチロールプロパン流を取り出すこと;及び(f)回収トリメチロールプロパンを工程(a)に再循環することを含む、トリメチロールプロパン含有流を精製するプロセスである。この態様は、第1〜第37の態様の特徴のいずれか又は全てを用いてもよい。
【0117】
第39の態様は、回収トリメチロールプロパンを、工程(a)に再循環する前に、前記回収トリメチロールプロパン流から水相を抽出する、第38の態様に記載の方法である。
【0118】
第40の態様は、(a)原産物流を受け入れ、ギ酸塩を含有する水性生成物及びトリメチロールプロパンを含有する有機生成物を供給するように構成された抽出装置;(b)前記抽出装置の有機生成物を受け入れ、トリメチロールプロパン並びに塔頂及び以下:
【0119】
【化24】
【0120】
【化25】
【0121】
【化26】
【0122】
【化27】
【0123】
【化28】
【0124】
から選択される1種以上のTMP−ホルマールを含有する精製残留物として軽質物を供給するように構成された蒸留塔;
(c)水性残留物混合物を供給するために水、酸化剤、及び酸を前記精製残留物に供給する手段;(d)前記水性残留物混合物を受け取り、1種以上の前記TMP−ホルマールが加水分解され、それにより反応混合物に回収トリメチロールプロパンを濃縮する時間及び温度に前記反応容器中の前記反応混合物を維持するように構成された反応器;及び(e)回収トリメチロールプロパンを反応器から(a)項の前記抽出装置に再循環するため、又は回収トリメチロールプロパンを反応器から(b)項の前記蒸留塔に再循環するための再循環装置を含む、トリメチロールプロパン及びギ酸塩を含む原産物流からトリメチロールプロパンを回収する精製装置である。第1〜第39の特徴のいずれか又は全てを用いてもよい。
【0125】
以下に本発明の実施態様を記載する。
(態様1)
精製残留物からトリメチロールプロパンを回収する方法であって、
精製残留物を(i)酸及び(ii)酸化剤の存在下、水性媒体で加水分解し、
式Iの単環状TMP−ホルマール(MCF)、
式IIの単一線状ビス−TMP−ホルマール(MBLF)、
式IIIのメチル−(単一線状)TMP−ホルマール、
式IVのメチル−(ビス線状)TMP−ホルマール、及び
式Vのジ−TMPの環状ホルマール
から選択される1種以上のTMP−ホルマールからトリメチロールプロパンを回収することを含む、方法。
(態様2)
(i)酸及び(ii)酸化剤の存在下、
式IIの単一線状ビス−TMP−ホルマール(MBLF)を加水分解することを含む、態様1に記載の方法。
態様3
該酸が、硫酸、リン酸、塩酸、スルホン酸、有機酸又は酸官能性イオン交換樹脂から選択される、態様1に記載の方法。
(態様4)
該酸が、ギ酸である、態様1に記載の方法。
(態様5)
該酸が、酸官能性イオン交換樹脂である、態様1に記載の方法。
(態様6)
該加水分解反応が、1〜4のpHで実施される、態様1に記載の方法。
(態様7)
該水性媒体を中和剤で更に中和することを含む、態様1に記載の方法。
(態様8)
該精製残留物の該トリメチロールプロパンホルマールに存在する該トリメチロールプロパンの少なくとも85重量%を回収するために効果的である、態様1に記載の方法。
(態様9)
該酸化剤が、該精製残留物の乾燥重量を基準にして2重量%〜40重量%の量で該加水分解反応に供給される、態様1に記載の方法。
(態様10)
該酸が、該水性媒体の全重量基準で0.5重量%〜20重量%の量で該水性反応媒体に供給される、態様1に記載の方法。
(態様11)
水が、水の有機混合物に対する重量比が1W/W〜3W/Wで該反応媒体に供給される、態様1に記載の方法。
(態様12)
該加水分解温度が70℃〜95℃の範囲内に維持される、態様1に記載の方法。
(態様13)
該加水分解反応が約1時間〜約7.5時間の反応時間で実施される、態様1に記載の方法。
(態様14)
該トリメチロールプロパンの収率が、該精製残留物中のTMP−ホルマール誘導体の重量基準で75%〜95%になるように反応物、温度及び反応時間が選択される、態様1に記載の方法。
(態様15)
(a)以下:
式Iの単環状TMP−ホルマール(MCF)、
式IIの単一線状ビス−TMP−ホルマール(MBLF)、
式IIIのメチル−(単一線状)TMP−ホルマール、
式IVのメチル−(ビス線状)TMP−ホルマール、及び
式Vのジ−TMPの環状ホルマール
から選択される1種以上のトリメチロールプロパンホルマールを含有する精製残留物流を連続的に反応容器に供給すること;
(b)該精製残留物、水、酸及び酸化剤を含む反応混合物が形成されるように、水、酸及び酸化剤を該反応容器に供給すること;
(c)1種以上の該TMP−ホルマールが加水分解され、それにより反応混合物に回収トリメチロールプロパンを濃縮する時間及び温度に該反応容器中の該反応混合物を維持すること;及び
(d)該反応容器から回収トリメチロールプロパン流を連続的に取り出すこと、
を含む、精製残留物からトリメチロールプロパンを回収するプロセス。
(態様16)
工程(d)からの該回収トリメチロールプロパン流を蒸留し、軽質物及び蒸留残留物を含有するトリメチロールプロパンを得る、態様15に記載のプロセス。
(態様17)
該回収トリメチロールプロパン流を別のトリメチロールプロパン流と混合し、蒸留前に混合トリメチロールプロパン流を得る、態様16に記載の方法。
(態様18)
ギ酸塩を蒸留前に該混合トリメチロールプロパン流から抽出する、態様17に記載の方法。
(態様19)
(a)トリメチロールプロパン含有流を蒸留し、塔頂生成物流及び精製残留物流を供給すること;
(b)以下:
式Iの単環状TMP−ホルマール(MCF)、
式IIの単一線状ビス−TMP−ホルマール(MBLF)、
式IIIのメチル−(単一線状)TMP−ホルマール、
式IVのメチル−(ビス線状)TMP−ホルマール、及び
式Vのジ−TMPの環状ホルマール、
から選択される1種以上のトリメチロールプロパンホルマールを含有する該精製残留物流を反応容器に供給すること;
(c)該精製残留物、水、酸及び酸化剤を含む反応混合物が形成されるように、水、酸及び酸化剤を該反応容器に連続的に供給すること;
(d)1種以上の該トリメチロールホルマールが加水分解され、それにより該反応混合物に回収トリメチロールプロパンを濃縮する時間及び温度に該反応容器中の該反応混合物を維持すること;
(e)該反応容器から回収トリメチロールプロパン流を取り出すこと;及び
(f)回収トリメチロールプロパンを工程(a)に再循環すること、
を含む、トリメチロールプロパン含有流を精製するプロセス。
(態様20)
(a)原産物流を受け入れ、ギ酸塩を含有する水性生成物及びトリメチロールプロパンを含有する有機生成物を供給するように構成された抽出装置;
(b)該抽出装置の有機生成物を受け入れ、トリメチロールプロパン並びに塔頂及び以下:
式Iの単環状TMP−ホルマール(MCF)、
式IIの単一線状ビス−TMP−ホルマール(MBLF)、
式IIIのメチル−(単一線状)TMP−ホルマール、
式IVのメチル−(ビス線状)TMP−ホルマール、
式Vのジ−TMPの環状ホルマール
から選択される1種以上のTMP−ホルマールを含有する精製残留物として軽質物を供給するように構成された蒸留塔;
(c)水性残留物混合物を供給するために水、酸化剤、及び酸を該精製残留物に供給する手段;
(d)該水性残留物混合物を受け取り、1種以上の該TMP−ホルマールが加水分解され、それにより反応混合物に回収トリメチロールプロパンを濃縮する時間及び温度に該反応容器中の該反応混合物を維持するように構成された反応器;及び
(e)回収トリメチロールプロパンを反応器から(a)項の該抽出装置に再循環するため、又は回収トリメチロールプロパンを反応器から(b)項の該蒸留塔に再循環するための再循環装置を含む、トリメチロールプロパン及びギ酸塩を含む原産物流からトリメチロールプロパンを回収する精製装置。