特許第6321694号(P6321694)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6321694決済管理システム、決済管理方法及び決済管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6321694
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】決済管理システム、決済管理方法及び決済管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20180423BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20180423BHJP
【FI】
   G06Q20/40 300
   G07G1/12 321L
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-8498(P2016-8498)
(22)【出願日】2016年1月20日
(65)【公開番号】特開2017-130013(P2017-130013A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2016年1月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】592052416
【氏名又は名称】株式会社 みずほ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】高口 信吾
【審査官】 松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−523640(JP,A)
【文献】 特開2004−021368(JP,A)
【文献】 特開2014−229137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00−99/00
G07G 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ認証情報を保持した携帯端末に接続される店頭端末と、
前記店頭端末に接続される決済サーバを備えた決済管理システムであって、
前記店頭端末が、前記ユーザ認証情報を用いての本人認証機能によりユーザ認証を完了した携帯端末に格納された口座情報を読み取り、取引金額及び前記口座情報を決済サーバに送信し、
前記決済サーバが、前記店頭端末から受信した前記口座情報に基づいて口座残高を確認し、
前記口座残高から取引金額を差し引いた決済結果を前記店頭端末に返信し、
前記店頭端末が、前記携帯端末に前記決済結果を返信し、
前記決済サーバが、前記取引金額を差し引いた口座残高に関する情報を含めた振替結果を、前記携帯端末に、インターネットを介して、直接、送信することを特徴とする決済管理システム。
【請求項2】
前記決済サーバが、携帯端末から、カード情報を取得した場合、前記カード情報に基づいて、前記口座情報を特定し、
前記口座情報の名義人について本人認証を完了した場合には、前記携帯端末に、前記口座情報を登録する指示を送信することを特徴とする請求項1に記載の決済管理システム。
【請求項3】
前記決済サーバが、前記本人認証において、ネットバンキングにおけるログイン認証を行なうことを特徴とする請求項2に記載の決済管理システム。
【請求項4】
前記決済サーバが、前記本人認証において、カード暗証番号及び通帳に記帳された最終残高情報を取得し、前記カード暗証番号及び前記口座情報の最終残高の一致を確認することを特徴とする請求項2に記載の決済管理システム。
【請求項5】
ユーザ認証情報を保持した携帯端末に接続される店頭端末と、
前記店頭端末に接続される決済サーバを備えた決済管理システムを用いて、決済管理を行なうための方法であって、
前記店頭端末が、前記ユーザ認証情報を用いての本人認証機能によりユーザ認証を完了した携帯端末に格納された口座情報を読み取り、取引金額及び前記口座情報を決済サーバに送信し、
前記決済サーバが、前記店頭端末から受信した前記口座情報に基づいて口座残高を確認し、
前記口座残高から取引金額を差し引いた決済結果を前記店頭端末に返信し、
前記店頭端末が、前記携帯端末に前記決済結果を返信し、
前記決済サーバが、前記取引金額を差し引いた口座残高に関する情報を含めた振替結果を、前記携帯端末に、インターネットを介して、直接、送信することを特徴とする決済管
理方法。
【請求項6】
ユーザ認証情報を保持した携帯端末に接続される店頭端末と、
前記店頭端末に接続される決済サーバを備えた決済管理システムを用いて、決済管理を行なうためのプログラムであって、
前記決済サーバを、
前記ユーザ認証情報を用いての本人認証機能により、ユーザ認証を完了した携帯端末に格納された口座情報を読み取った店頭端末から取引金額及び前記口座情報を受信し、
前記店頭端末から受信した前記口座情報に基づいて口座残高を確認し、
前記口座残高から取引金額を差し引いた決済結果を、前記店頭端末を介して、前記携帯端末に返信し、
前記取引金額を差し引いた口座残高に関する情報を含めた振替結果を、前記携帯端末にインターネットを介して、直接、送信する手段として機能させることを特徴とする決済管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店頭における決済を支援するための決済管理システム、決済管理方法及び決済管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店頭における取引について、決済を行なう場合、現金やクレジットカードによる支払を行なうことがある。また、金融機関に開設された口座を用いて支払うデビットカードサービスを利用する場合もある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
更には、利用者の携帯端末を利用しての決済も検討されている。例えば、予め一定額の入金をした特別な口座から商品の金額を引き落とすプリペイド型電子マネー決済システムも検討されている(例えば、特許文献2参照)。この文献に記載された技術においては、利用者は携帯端末を利用して一般口座サーバから特殊口座サーバに必要な金額を入金する。小売店店頭での支払い時に、携帯端末から特殊口座サーバにアクセスし、特殊口座サーバは認証を行なう。正当な利用者であることが確認できた場合、携帯端末の表示画面に残金情報と口座利用コードを表示させる。小売店端末は、バーコードリーダで携帯端末の表示画面のバーコードを読み取り、特殊口座サーバにアクセスし、支払い額の引き落とし要求を行なう。特殊口座サーバは、送信されてきたコード情報を解析し、正当な利用者であることが確認できた場合、要求金額と残金を照合し、引き落とし処理を行なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−94390号公報
【特許文献2】特開2004−326348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デビットカードサービスにおいては、利用時にデビットカード(キャッシュカード)を持参する必要がある。このため、デビットカードの所持を失念した場合には、決済を行なうことができない。
【0006】
また、特許文献2に記載された技術では、特殊口座サーバを設ける必要がある。このため、大きな設備投資が必要となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、店頭における効率的な決済を支援するための決済管理システム、決済管理方法及び決済管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決する決済管理システムは、携帯端末に接続される店頭端末と、前記店頭端末に接続される決済サーバを備える。そして、前記店頭端末が、ユーザ認証を完了した携帯端末に格納された口座情報を読み取り、取引金額及び口座情報を決済サーバに送信し、前記決済サーバが、受信した前記口座情報に基づいて口座残高を確認し、前記口座残高から取引金額を差し引いた決済結果を前記店頭端末に返信し、前記店頭端末が、前記携帯端末に決済結果を返信し、前記決済サーバが、前記取引金額を差し引いた口座残高に関する情報を含めた振替結果を携帯端末に、インターネットを介して、送信する。これにより、店頭において、携帯端末を利用した口座振替により、決済を行なうことができる。
【0008】
(2)上記決済管理システムにおいては、前記決済サーバが、携帯端末から、カード情報を取得した場合、前記カード情報に基づいて、口座情報を特定し、前記口座情報の名義人について本人認証を完了した場合には、前記携帯端末に、口座情報を登録する指示を送信することが好ましい。これにより、本人を確認した後で、携帯端末を利用しての口座振替を許容することができる。
【0009】
(3)上記決済管理システムにおいては、前記決済サーバが、前記本人認証において、ネットバンキングにおけるログイン認証を行なうことが好ましい。ネットバンキングにおいて利用されている本人認証を利用して、携帯端末に口座情報を登録することができる。
【0010】
(4)上記決済管理システムにおいては、前記決済サーバが、前記本人認証において、カード暗証番号及び通帳に記帳された最終残高情報を取得し、前記カード暗証番号及び前記口座情報の最終残高の一致を確認することが好ましい。これにより、通帳を所持している名義人を確認して、携帯端末に口座情報を登録することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、店頭において効率的に決済を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態の決済管理システムの説明図。
図2】本実施形態の処理手順の説明図。
図3】本実施形態の処理手順の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、決済管理システム、決済管理方法及び決済管理プログラムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、スマートフォン等のユーザ端末を利用して、店頭における決済を支援する。具体的には、クレジットカードやデビットカード等のペイメントカードを持参していない場合であっても、銀行口座を保有していれば決済を可能にするための決済サービス(ウォレットサービス)を提供する場合を想定する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態では、インターネットを介して接続されたユーザ端末10、管理サーバ20を用いる。この管理サーバ20は、金融機関ネットワークを介して、店頭端末30に接続される。
【0015】
ユーザ端末10は、金融機関に口座を開設したユーザが保有するコンピュータ端末(携帯端末)である。このユーザ端末10としては、スマートフォン等のインターネットに接続可能な端末を利用することができる。更に、このユーザ端末10は、ユーザを認証する本人認証機能を備えており、このためのユーザ認証情報(暗証番号や生体情報等)を保持している。
【0016】
ユーザ端末10は、制御部11、カメラ12、タッチパネルディスプレイ13等を備える。
制御部11は、CPU、RAM、ROM等から構成され、各種プログラムを実行する。この制御部11は、ウォレットアプリケーションがインストールされることにより、登録部111、支払部112として機能する。
【0017】
登録部111は、ウォレット機能を実現するために、ユーザの口座を登録する処理を実行する。
支払部112は、ウォレット機能を用いて、ユーザの口座からの支払いを行なう処理を実行する。このため、支払部112は、ユーザの口座情報を保有する。そして、後述する店頭端末30と通信を行なうことにより、保有している口座情報を店頭端末30に提供する。
【0018】
カメラ12は、被写体を撮影する処理を実行する。
タッチパネルディスプレイ13は、情報を入力する入力部及び情報を出力する出力部として機能する。
【0019】
管理サーバ20は、顧客が開設した口座を管理する金融機関のコンピュータシステム(決済サーバ)である。この管理サーバ20は、制御部21、顧客情報記憶部22、口座情報記憶部23を備えている。
【0020】
制御部21は、図示しないCPU等の制御手段、RAM及びROM等のメモリを備え、後述する処理(登録管理段階、ネット取引段階、振替処理段階等の各処理等)を行なう。そして、決済管理プログラムを実行することにより、制御部21は、登録管理部211、ネット取引部212、振替処理部213として機能する。
【0021】
登録管理部211は、ウォレットサービスの利用を希望するユーザを登録する処理を実行する。
ネット取引部212は、インターネットを用いた金融取引(ネットバンキングサービス)を管理する処理を実行する。
【0022】
振替処理部213は、ウォレットサービスを利用しての決済を支援する処理を実行する。具体的には、顧客の口座から取引金額を引き落とし、店舗の口座に入金する処理を実行する。
【0023】
顧客情報記憶部22には、金融機関の顧客についての顧客管理レコードが記録されている。顧客管理レコードは、顧客が金融機関に口座を開設した場合に記録される。顧客管理レコードには、顧客ID、氏名、口座識別子、カード暗証番号、顧客属性、最終記帳日時、ネット会員、パスワードに関するデータが記録されている。
【0024】
顧客IDデータ領域には、金融機関の各顧客を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
氏名データ領域には、この顧客の氏名に関するデータが記録されている。
口座識別子データ領域には、この顧客が保有する口座を特定するための識別子(金融機関コード、本支店コード、種別コード、口座番号等)に関するデータが記録されている。
【0025】
カード暗証番号データ領域には、キャッシュカードの名義人を認証するための暗証番号に関するデータが記録されている。
顧客属性データ領域には、この顧客の連絡先、住所、生年月日や性別、職種等に関するデータが記録されている。
最終記帳日時データ領域には、この顧客が、通帳に最後に記帳した年月日及び時刻に関するデータが記録されている。
【0026】
ネット会員データ領域には、この顧客がネットワークバンキングサービスの利用者かどうかを判定するためのフラグが記録されている。
パスワードデータ領域には、この顧客がネットワークバンキングサービスを利用する場合のログインパスワードに関するデータが記録されている。
【0027】
口座情報記憶部23には、顧客が開設した口座を管理するための口座管理レコードが記録されている。
口座管理レコードは、金融機関において口座が開設された場合に登録される。この口座管理レコードは、口座識別子、口座残高、入出金履歴に関するデータが記録されている。
【0028】
口座識別子データ領域には、各口座を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
口座残高データ領域には、この口座の残高に関するデータが記録されている。
入出金履歴データ領域には、この口座における入金や出金について、取引日時や金額、摘要に関するデータが記録される。
【0029】
店頭端末30は、店頭に設置された決済端末である。この店頭端末30は、ユーザ端末10と近距離無線通信を行なう。この店頭端末30は、この店舗の店舗コード、振込先口座に関するデータを保持している。更に、この店頭端末30は、商品管理サーバ(図示せず)に接続されている。この商品管理サーバは、商品についての販売価格(取引金額)や、販売状況(POS)を管理するコンピュータシステムである。
【0030】
次に、上記のシステムを用いて行なわれる処理を、図2図3を用いて説明する。本実施形態では、ウォレットサービスの利用登録を行なう登録時処理、ウォレットサービスを利用しての決済を行なう決済時処理の順番で説明する。
【0031】
(登録時処理)
まず、図2を用いて、登録時処理を説明する。ウォレットサービスの利用を希望する場合、ウォレットアプリケーションを、ユーザ端末10にダウンロードする。
【0032】
そして、ユーザ端末10の制御部11は、ウォレット初起動処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部11の登録部111は、ウォレットアブリケーションについて初めての起動を検知した場合、キャッシュカード又は通帳の撮影指示をタッチパネルディスプレイ13に出力する。そして、登録部111は、カメラ12を起動する。
【0033】
次に、ユーザ端末10の制御部11は、撮影処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部11の登録部111は、カメラ12から取得した被写体画像をタッチパネルディスプレイ13に出力する。そして、ユーザは、カード番号が表示されたキャッシュカードや口座番号が表示された通帳を撮影する。この場合、支払部112は、撮影画像をメモリに記録する。
【0034】
次に、ユーザ端末10の制御部11は、アクセス処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部11の登録部111は、インターネットを介して、管理サーバ20にアクセスする。そして、登録部111は、メモリに記憶した撮影画像を管理サーバ20に送信する。
【0035】
次に、管理サーバ20の制御部21は、撮影画像の取得処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、ユーザ端末10から撮影画像を取得する。
【0036】
次に、管理サーバ20の制御部21は、口座識別子の特定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、撮影画像に対して、カード又は通帳のパターンを用いたパターン認識を行ない、口座識別子が表示された領域を特定する。そして、登録管理部211は、特定した領域の文字認識を行ない、カードや通帳に印字された口座識別子を特定する。
【0037】
次に、管理サーバ20の制御部21は、ネット会員かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、顧客情報記憶部22から、特定した口座識別子が記録された顧客管理レコードを取得する。そして、登録管理部211は、取得した顧客管理レコードに基づいて、ネット会員かどうかを判定する。
【0038】
ネット会員と判定した場合(ステップS2−3において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、ログイン要求処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、ネット取引部212に対して、ログイン認証を依頼する。この場合、ネット取引部212は、ユーザ端末10のタッチパネルディスプレイ13にログイン画面を出力する。このログイン画面には、顧客ID及びパスワードの入力欄が設けられている。
【0039】
次に、管理サーバ20の制御部21は、ログイン認証処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21のネット取引部212は、ログイン画面に入力されたユーザID及びパスワードを取得する。そして、ネット取引部212は、ユーザ端末10から取得した顧客ID及びパスワードと、顧客管理レコードに記録されている顧客ID及びパスワードとを比較する。
【0040】
次に、管理サーバ20の制御部21は、認証完了かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21のネット取引部212は、ユーザ端末10から取得した顧客ID及びパスワードと、顧客管理レコードに記録されている顧客ID及びパスワードとが一致した場合に、認証完了と判断する。
【0041】
認証完了と判定した場合(ステップS2−6において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、ウォレットに口座情報の登録処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、ユーザ端末10に対して、口座情報(口座識別子)を含めたウォレット登録データを送信する。
【0042】
一方、ネット会員でないと判定した場合(ステップS2−3において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、記帳残高の要求処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、ユーザ端末10のタッチパネルディスプレイ13に、通帳記帳残高の入力を促す画面を出力する。本実施形態では、通帳において最終残高が印字されているページの撮影、又は通帳に記帳されている最終残高の入力により、通帳記帳残高を特定する。ここでは、登録管理部211は、ユーザ端末10から、通帳撮影画像又は入力された最終残高に関する情報を取得する。通帳撮影画像を取得した場合には、登録管理部211は、通帳のパターン認識により、最終残高が記録されている領域(印字領域の最終行)を特定し、文字認識により最終残高を特定する。
【0043】
次に、管理サーバ20の制御部21は、生年月日、暗証番号、記帳残高による認証処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、ユーザ端末10のタッチパネルディスプレイ13に、生年月日及びカード暗証番号の入力画面を出力する。そして、登録管理部211は、入力画面に入力された生年月日及びカード暗証番号を取得する。
【0044】
次に、管理サーバ20の制御部21は、照合完了かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、顧客情報記憶部22において、最後に通帳記帳を行なった最終記帳日時を特定する。次に、登録管理部211は、最終記帳日時の残高を、口座情報記憶部23から取得する。そして、登録管理部211は、口座情報記憶部23から取得した残高と、ユーザ端末10から取得した残高とを比較する。更に、登録管理部211は、顧客情報記憶部22から、生年月日及びカード暗証番号を取得する。そして、ユーザ端末10から取得した生年月日及びカード暗証番号、記帳残高が、顧客情報記憶部22、口座情報記憶部23に記録されている情報と一致した場合には、照合完了と判定する。
【0045】
ここで、照合完了と判定した場合(ステップS2−10において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、ウォレットに口座情報の登録処理を実行する(ステップS2−7)。
【0046】
そして、管理サーバ20から口座情報を取得したユーザ端末10の制御部11は、記録処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部11の登録部111は、支払部112に、管理サーバ20から取得した口座情報を記録する。
【0047】
一方、認証を完了できない場合や、照合を完了できない場合(ステップS2−6、S2−10において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、エラー処理を実行する(ステップS2−11)。具体的には、制御部21の登録管理部211は、ウォレットを利用できないことを示すメッセージをユーザ端末10のタッチパネルディスプレイ13に出力し、登録処理を終了する。
【0048】
(決済時処理)
次に、図3を用いて、決済時処理を説明する。この処理は、店頭において、ユーザが取引を行なった場合に実行される。取引を行なう場合、店頭端末30は、商品管理サーバから販売価格(取引金額)を取得する。
【0049】
ここでは、まず、ユーザ端末10の制御部11は、ウォレット起動処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、ウォレットを利用する場合、ユーザは、タッチパネルディスプレイ13において、ウォレットアイコンを選択する。この場合、制御部11は、支払部112を起動する。
【0050】
次に、ユーザ端末10の制御部11は、本人認証処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部11の支払部112は、タッチパネルディスプレイ13に、認証要求画面を出力する。例えば、ユーザ端末10のタッチパネルディスプレイ13に本人認証画面を出力する。また、ユーザ端末10の生体認証センサにおいて取得した生体情報(例えば、指紋や虹彩、顔画像等)を用いて、生体認証を行なうようにしてもよい。そして、ユーザ端末10は、保持しているユーザ認証情報を用いての本人認証機能により、本人認証処理を実行する。
【0051】
本人認証を完了した場合、ユーザ端末10の制御部11は、口座情報の提供処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部11の支払部112は、近距離の所定範囲に存在する店頭端末30を、近距離無線通信を用いて検知する。そして、支払部112は、検知した店頭端末30に対して、口座情報を送信する。
【0052】
この場合、店頭端末30は、口座情報の取得処理を実行する(ステップS4−1)。具体的には、店頭端末30は、近距離無線通信を用いて、ユーザ端末10から口座情報(口座識別子)を取得する。
【0053】
次に、店頭端末30は、口座振替依頼処理を実行する(ステップS4−2)。具体的には、店頭端末30は、管理サーバ20に対して口座振替依頼電文を送信する。この口座振替依頼電文には、ユーザ端末10から取得した口座情報、取引金額、振込先口座に関するデータを含める。
【0054】
次に、管理サーバ20の制御部21は、口座振替依頼の取得処理を実行する(ステップS5−1)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、店頭端末30から口座振替依頼電文を取得する。
【0055】
次に、管理サーバ20の制御部21は、口座の特定処理を実行する(ステップS5−2)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、口座振替依頼電文に含まれる口座情報に基づいて、引落口座を特定する。
【0056】
次に、管理サーバ20の制御部21は、残高の取得処理を実行する(ステップS5−3)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、口座情報記憶部23から、引落口座の口座残高を取得する。
【0057】
次に、管理サーバ20の制御部21は、引落可能かどうかについての判定処理を実行する(ステップS5−4)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、口座振替依頼電文の取引金額と口座残高とを比較する。口座残高が取引金額以上の場合には、引落可能と判定する。
【0058】
口座残高が取引金額よりも低く、引落不可と判定した場合(ステップS5−4において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、エラー処理を実行する(ステップS5−5)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、取引金額の引き落としを中止して、エラーメッセージを生成する。
【0059】
一方、取引金額以上の口座残高があり、引落可能と判定した場合(ステップS5−4において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、引落処理を実行する(ステップS5−6)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、この口座の残高から取引金額を差し引く。そして、振替処理部213は、取引金額を振込先口座に入金する処理を実行する。更に、振替処理部213は、口座管理レコードにおいて、この口座振替についての入出金履歴を記録する。
【0060】
次に、管理サーバ20の制御部21は、結果通知処理を実行する(ステップS5−7)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、引落完了メッセージを生成し、このメッセージをユーザ端末10に送信する。
【0061】
管理サーバ20から結果を受信した店頭端末30は、結果表示処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、店頭端末30は、ディスプレイに引落結果を表示する。ここで、引落完了メッセージを受信した場合には、顧客との取引を完了する。一方、エラーメッセージを取得した場合には、ユーザ端末10を利用しての取引を中断する。
【0062】
次に、店頭端末30は、結果転送処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、店頭端末30は、近距離無線通信を用いて、管理サーバ20から取得した引落結果を、ユーザ端末10に転送する。
【0063】
次に、ユーザ端末10の制御部11は、結果表示処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部11の支払部112は、タッチパネルディスプレイ13に引落結果を出力する。この場合、ユーザ端末10のタッチパネルディスプレイ13には、エラーメッセージ又は引落完了メッセージが表示される。
【0064】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、ユーザ端末10の制御部11は、撮影処理(ステップS1−2)、アクセス処理(ステップS1−3)を実行する。この場合、管理サーバ20の制御部21は、撮影画像の取得処理(ステップS2−1)、口座識別子の特定処理(ステップS2−2)を実行する。これにより、キャッシュカードや通帳の撮影画像に基づいて、口座識別子を特定することができる。
【0065】
(2)本実施形態では、ネット会員と判定した場合(ステップS2−3において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、ログイン要求処理を実行する(ステップS2−4)。これにより、ネット会員の場合には、インターネットバンキングサービスのログインに基づいて、本人認証を行なうことができる。
【0066】
(3)本実施形態では、ネット会員でないと判定した場合(ステップS2−3において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、記帳残高の要求処理を実行する(ステップS2−8)。次に、管理サーバ20の制御部21は、生年月日、暗証番号、記帳残高による認証処理を実行する(ステップS2−9)。これにより、通帳の真正性を確認しながら、本人確認を行なうことができる。生年月日を確認することにより、登録申請者の本人性の確度を高めることができる。
【0067】
(4)本実施形態では、認証完了又は照合完了と判定した場合(ステップS2−6、S2−10において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、ウォレットに口座情報の登録処理を実行する(ステップS2−7)。この場合、ユーザ端末10の制御部11は、記録処理を実行する(ステップS1−4)。これにより、支払部112に、口座名義人を確認した口座情報を保持させることができる。
【0068】
(5)本実施形態では、ユーザ端末10の制御部11は、ウォレット起動処理(ステップS3−1)、口座情報の提供処理(ステップS3−3)を実行する。これにより、金融機関に開設された口座を用いて決済を行なうことができる。
この場合、ユーザ端末10の制御部11は、本人認証処理を実行する(ステップS3−2)。本人認証を完了した場合、ユーザ端末10の制御部11は、口座情報の提供処理を実行する(ステップS3−3)。これにより、ユーザ端末10のユーザを確認して、決済を行なうことができる。
【0069】
(6)本実施形態では、取引金額以上の口座残高があり、引落可能と判定した場合(ステップS5−4において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、引落処理を実行する(ステップS5−6)。そして、管理サーバ20から結果を受信した店頭端末30は、結果表示処理を実行する(ステップS4−3)。これにより、口座振替の結果に基いて、取引を行なうことができる。
【0070】
また、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、ネット会員かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−3)。そして、ネット会員の場合には、ネットバンキングサービスのログインにより本人を確認し、ネット会員でない場合には、通帳を利用して本人を確認する。本人の確認方法は、これらに限定されるものではない。ウォレットサービスを利用する場合には、ネットバンキングサービスのネット会員登録を前提としてもよい。また、ネット会員の場合にも、最終記帳残高を確認するようにしてもよい。
【0071】
・上記実施形態では、ユーザ端末10の制御部11は、本人認証処理を実行する(ステップS3−2)。この本人認証は、取引状況に応じて、省略するようにしてもよい。例えば、取引金額が、予め定められた基準額以上の場合にのみ、本人認証処理を実行するようにしてもよい。
【0072】
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、結果通知処理を実行する(ステップS5−7)。具体的には、制御部21の振替処理部213は、生成したメッセージを店頭端末30に送信する。この場合、管理サーバ20の制御部21が、インターネットを介して、振替結果をユーザ端末10に直接、送信するようにしてもよい。更に、この振替結果には、引落後の口座残高に関する情報を含めるようにしてもよい。
【0073】
・上記実施形態では、ネット会員でないと判定した場合(ステップS2−3において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、生年月日、暗証番号、記帳残高による認証処理を実行する(ステップS2−9)。認証処理に用いる情報は、これらに限定されるものではない。例えば、通信キャリア会社が保有するユーザ端末10(携帯端末)の利用者情報(氏名、生年月日等)を取得し、この利用者情報と、銀行が保有する顧客情報とを照合して、登録を完了するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0074】
10…ユーザ端末、11…制御部、12…カメラ、13…タッチパネルディスプレイ、111…登録部、112…支払部、20…管理サーバ、21…制御部、211…登録管理部、212…ネット取引部、213…振替処理部、22…顧客情報記憶部、23…口座情報記憶部、30…店頭端末。
図1
図2
図3