特許第6321769号(P6321769)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6321769情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6321769
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20180423BHJP
【FI】
   G06Q30/02 378
   G06Q30/02 398
【請求項の数】7
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2016-247900(P2016-247900)
(22)【出願日】2016年12月21日
(65)【公開番号】特開2017-117465(P2017-117465A)
(43)【公開日】2017年6月29日
【審査請求日】2016年12月21日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2015/085817
(32)【優先日】2015年12月22日
(33)【優先権主張国】WO
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(72)【発明者】
【氏名】星 永亮
(72)【発明者】
【氏名】鍾 琳
(72)【発明者】
【氏名】中村 賢治
【審査官】 山下 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−70424(JP,A)
【文献】 特開2010−225090(JP,A)
【文献】 特開2009−265703(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/006710(WO,A1)
【文献】 特開2011−254368(JP,A)
【文献】 特開2013−54576(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の検出手段により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する配信対象判定部と、
配信依頼者端末からの配信要求を取得する配信要求取得部と、
前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を算出する算出部と、
前記配信依頼者端末に前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を提示させる提示制御部と、
前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち、前記提示制御部による前記端末数の前記配信依頼者端末での提示に応じた配信依頼者の入力操作で選択された端末に配信する情報配信部と、を備える
情報処理装置。
【請求項2】
前記第1の検出手段により検出した、前記第1の所定範囲より広い第3の所定範囲内に存在する端末を第3配信対象端末と判定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の検出手段は、前記第1の検出手段に比べて壁を透過しにくい通信方式を用いた検出手段である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記配信対象判定部は、
前記第1の所定範囲内に存在すると推定される端末のうち、前記配信依頼者端末から取得した属性条件に適合する端末を前記第1配信対象端末とし、
前記第2の所定範囲内に存在すると推定される端末のうち、前記配信依頼者端末から取得した属性条件に適合する端末を前記第2配信対象端末とする
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
第1の検出手段により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する配信対象判定ステップと、
配信依頼者端末からの配信要求を取得する配信要求取得ステップと、
前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を算出し、前記配信依頼者端末に前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を提示させるステップと、
前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち前記端末数の前記配信依頼者端末での提示に応じた配信依頼者の入力操作で選択された端末に配信する情報配信ステップと、
を情報処理装置が行う情報処理方法。
【請求項6】
第1の検出手段により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する配信対象判定手順と、
配信依頼者端末からの配信要求を取得する配信要求取得手順と、
前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を算出し、前記配信依頼者端末に前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を提示させる手順と、
前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち前記端末数の前記配信依頼者端末での提示に応じた配信依頼者の入力操作で選択された端末に配信する情報配信手順と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項7】
第1の検出手段により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する配信対象判定手順と、
配信依頼者端末からの配信要求を取得する配信要求取得手順と、
前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を算出し、前記配信依頼者端末に前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を提示させる手順と、
前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち前記端末数の前記配信依頼者端末での提示に応じた配信依頼者の入力操作で選択された端末に配信する情報配信手順と、
をコンピュータに実行させるプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2010−225090号公報
【背景技術】
【0003】
従来配信対象者が事前に配信を希望するクーポンを選択し、配信対象者に当該クーポンを配信するといった電子クーポン配信システムが知られている。
上記特許文献1には、会員端末のGPS(Global Positioning System)情報に基づいて、店舗までの距離が近い順にあらかじめ設定された人数分だけ対象者を抽出し、抽出した会員端末に対してクーポンを配信する手法が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、距離に応じて一律に情報を配信しても、その配信が有用でないこともある。そこで、配信情報を配信することがより有用であるユーザが持つユーザ端末に対して、より柔軟に配信情報を送信することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る情報処理装置は、第1の検出手段により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する配信対象判定部と、配信依頼者端末からの配信要求を取得する配信要求取得部と、前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を算出する算出部と、前記配信依頼者端末に前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を提示させる提示制御部と、前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち、前記提示制御部による前記端末数の前記配信依頼者端末での提示に応じた配信依頼者の入力操作で選択された端末に配信する情報配信部と、を備えるものである。
異なる検出手段により配信対象端末の検出範囲を設定することで、端末の検出範囲において、それぞれの検出手段の特徴を生かした端末の把握が可能となる。また、端末の検出にあたり複数の検出手段を用いることで、端末の検出漏れが少なくなる。
またこれにより、施設(例えば店舗)のスタッフ(配信依頼者)は、自分が選択した属性条件以外の属性の人がどのくらいの割合でいるかを確認することができる。
【0006】
上記した情報処理装置においては、前記第1の検出手段により検出した、前記第1の所定範囲より広い第3の所定範囲内に存在する端末を第3配信対象端末と判定することが考えられる。これにより、情報の配信目的に適した検出範囲を柔軟に設定することができる。
【0007】
上記した情報処理装置においては、前記第2の検出手段は、前記第1の検出手段に比べて壁を透過しにくい通信方式を用いた検出手段であることが考えられる。
これにより、第2の検出手段を用いることで、施設(例えば店舗)内の端末数をより正確に検出することができる。
【0008】
上記した情報処理装置においては、前記配信対象判定部は、前記第1の範囲内に存在すると推定される端末のうち、端末使用者が配信依頼者端末から取得した属性条件に適合する端末を前記第1配信対象端末とし、前記第2の範囲内に存在すると推定される端末のうち、端末使用者が配信依頼者端末から取得した属性条件に適合する端末を前記第2配信対象端末とすることが考えられる。
これにより、配信依頼者は、配信対象としたい属性の人の所有する端末が、施設(店舗等)の周囲にどれぐらい存在しているのかを容易に確認することができる。
【0010】
本発明に係る情報処理方法は、第1の検出手段により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する配信対象判定ステップと、配信依頼者端末からの配信要求を取得する配信要求取得ステップと、前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を算出し、前記配信依頼者端末に前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を提示させるステップと、前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち前記端末数の前記配信依頼者端末での提示に応じた配信依頼者の入力操作で選択された端末に配信する情報配信ステップと、を情報処理装置が実行する情報処理方法である。
これにより、異なる検出手段により配信対象端末の検出範囲を設定することで、端末の検出範囲において、それぞれの検出手段の特徴を生かして端末の把握ができる情報処理装置を実現できる。
本発明に係るプログラムは、上記情報処理方法の各ステップとしての処理を情報処理装置に実行させるプログラムである。
本発明に係る記憶媒体は、上記プログラムを記憶した記憶媒体である。これらのプログラムや記憶媒体により上記の情報処理装置を実現する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、異なる複数の検出手段により配信対象端末の検出範囲を設定することで、端末の検出範囲において、それぞれの検出手段の特徴を生かした端末の把握が可能となる。これにより、ユーザの端末の位置をより正確に、柔軟に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態のネットワークシステムの構成例についての説明図である。
図2】実施の形態のハードウェア構成についての説明図である。
図3】実施の形態の配信サーバについての説明図である。
図4】実施の形態のユーザデータベースに記憶される情報の一部の説明図である。
図5】実施の形態の位置データベースに記憶される情報の一部の説明図である。
図6】実施の形態の店舗データベースに記憶される情報の一部の説明図である。
図7】実施の形態の判定距離データベースに記憶される情報の一部の説明図である。
図8】実施の形態のユーザ端末に提示される提示画面の説明図である。
図9】実施の形態のユーザ端末に提示される提示画面の説明図である。
図10】実施の形態のユーザ端末に提示される提示画面の説明図である。
図11】実施の形態のユーザ端末の処理を示すフローチャートである。
図12】実施の形態の処理の流れの一例を示す説明図である。
図13】実施の形態の配信サーバが実行する処理の第1例を示すフローチャートである。
図14】実施の形態の配信候補者判定処理の第1例を示すフローチャートである。
図15】実施の形態の配信対象者判定処理を示すフローチャートである。
図16】実施の形態の配信候補者判定処理の第2例を示すフローチャートである。
図17】実施の形態のユーザ端末に提示される提示画面の説明図である。
図18】実施の形態の配信候補者判定処理の第3例を示すフローチャートである。
図19】実施の形態のユーザ端末に提示される提示画面の説明図である。
図20】実施の形態の配信サーバが実行する処理の第2例を示すフローチャートである。
図21】実施の形態のユーザ端末に提示される提示画面の説明図である。
図22】実施の形態の配信サーバが実行する処理の第3例を示すフローチャートである。
図23】第2の実施の形態の検出手段が検出する所定範囲の説明図である。
図24】第2の実施の形態における処理の流れの一例を示す説明図及び配信サーバが実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図25】第3の実施の形態における処理の流れの一例を示す説明図及び配信サーバが実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図26】第3の実施の形態における現時位置情報通知処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.全体構成>
<2.サーバの機能構成及びデータベース>
[2−1.サーバの機能構成]
[2−2.データベース]
<3.店舗端末の提示画面の概要>
<4.ユーザ端末の処理>
<5.クーポンの配信に関する処理>
[5−1.全体の処理]
[5−2.配信サーバの処理]
<6.変形例及び他の実施例>
[6−1.配信候補者判定処理の第2例]
[6−2.配信候補者判定処理の第3例]
[6−3.配信サーバの処理の第2例]
[6−4.配信サーバの処理の第3例]
<7.まとめ>
<8.プログラム及び記憶媒体>
<9.第2の実施の形態>
<10.第3の実施の形態>
<11.まとめ>
<12.プログラム及び記憶媒体>
【0014】
<1.全体構成>
図1に実施の形態のネットワークシステムの構成例を示す。この例では、当該ネットワークシステムはネットワークを利用して電子クーポンを配信する電子クーポン配信システムとして機能する。図1における配信サーバが本発明請求項の情報処理装置の実施の形態に相当する。
なお、以下では「電子クーポン」を単に「クーポン」と表記する。
また実施の形態では、配信依頼者の例として店舗管理者(店舗のスタッフや経営者等)、配信依頼者端末の例として店舗管理者が使用する店舗端末を挙げる。
また配信対象者は、一般の人(ユーザ)の内でクーポン配信対象として選択された人である。ユーザ端末とは、一般ユーザがクーポンを受け取る端末をいう。
【0015】
図1に示すように、本実施の形態に係るネットワークシステムは、配信サーバ2、複数の店舗端末3、複数のユーザ端末4がネットワーク1により相互に通信可能な状態で接続されている。また配信サーバ2はデータベース5にアクセス可能とされている。
なお、以下では「データベース(Database)」を「DB」と表記する。
【0016】
ネットワーク1の構成は多様な例が想定される。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網などが想定される。
またネットワーク1の全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線などの有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網などの無線でも使用可能である。
【0017】
配信サーバ2は、一般ユーザの内で選択された配信対象者にクーポンを配信するサーバである。配信サーバ2は、例えば店舗管理者が配信を希望する属性条件に該当する人を配信対象者に選択して、クーポンを配信する。
配信サーバ2は店舗端末3やユーザ端末4から受信した処理要求に基づく処理を実行する。例えば属性条件の入力画面情報を店舗端末3へ送信する処理や、配信対象者の人数を提示するための画面情報を店舗端末3に送信する処理、クーポンの内容入力画面情報を店舗端末3に送信する処理、ユーザ端末4へクーポンを配信する処理、ユーザ端末4から位置情報などを受信する処理、店舗管理に係る処理、配信対象者管理に係る処理などを行う。
【0018】
店舗端末3は、クーポン配信サービスを利用して配信対象者にクーポン配信を要求する店舗管理者によって操作される情報処理装置である。具体的には、店舗端末3は、或る店舗に設置されたコンピュータ装置や、店舗管理者が使用する携帯型或いは据え置き型等の情報処理装置である。
店舗端末3は、配信サーバ2から提供される属性条件入力画面や人数提示画面を提示部に提示する処理を実行する。
【0019】
ユーザ端末4は、配信対象者が使用する情報処理装置である。ユーザ端末4は、配信サーバ2からクーポンの内容が提示されたクーポン内容画面情報を取得する。またユーザ端末4は、ユーザ端末4の位置情報を取得し、配信サーバ2に送信する。ユーザ端末4は、例えば通信機能を備えたPC(Personal Computer)やフィーチャーフォンやPDA(Personal Digital Assistant)、或いはスマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスなどにより実現される。但し本実施の形態の場合、ユーザ端末4は、ユーザが所持して行動する携帯型の端末であることを想定している。
【0020】
本実施形態の場合、例えば、配信サーバ2ではHTTP(Hypertext Transfer Protocol)デーモンが起動される。また店舗端末3ではブラウザが起動され、店舗端末3からは、ブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)が配信サーバ2に送信される。配信サーバ2からは、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)が店舗端末3に送信される。例えば、ウェブページ記述言語で記載されたページデータが店舗端末3に送信される。そして、このページデータに基づいて、処理結果に基づくウェブページ(画面)が店舗端末3の提示制御部に提示される。
配信サーバ2は、このような動作により店舗端末3への属性条件入力画面情報(属性条件入力画面のウェブページデータ)の送信、人数提示画面情報(人数提示画面のウェブページデータ)の送信、店舗端末3からの要求に応じた処理を行う。また、配信サーバ2は、同様の動作で、ユーザ端末4にクーポン提示画面を提示させる。
【0021】
これらのウェブページデータは、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)やXHTML(Extensible Hyper Text Markup Language)などの構造化文書ファイルである。構造化文書ファイルには、記事などのテキストデータや記事に添付された画像などの画像データと、それらの配置や提示態様(文字色、フォント、大きさ及び装飾など)が記述されている。
【0022】
DB5は、配信サーバ2が配信対象者にクーポンを配信するために必要な情報が格納されたDBを包括的に示している。DB5の詳細については後述する。
【0023】
続いて、図1に示した配信サーバ2、店舗端末3、ユーザ端末4、DB5を構成する情報処理装置のハードウェア構成を図2に示す。配信サーバ2、店舗端末3、ユーザ端末4、DB5として示した各装置は、情報処理及び情報通信が可能な図2に示すようなコンピュータ装置として実現できる。
【0024】
図2において、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM( Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM( Random Access Memory )103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、及びRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、ネットワーク1を介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
【0025】
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われたり、リムーバブルメディア111を介してデータやプログラムを受け渡したりすることが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、配信サーバ2、店舗端末3、ユーザ端末4、DB5としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、配信サーバ2、店舗端末3、ユーザ端末4、DB5を構成する情報処理装置は、図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LANなどによりシステム化されていてもよいし、インターネットなどを使用したVPNなどにより遠隔地に通信可能な状態で配置されたものでもよい。
【0026】
<2.サーバの機能構成及びデータベース>
[2−1.サーバの機能構成]

図3に一又は複数の情報処理装置で構成される配信サーバ2としての機能構成を示す。
配信サーバ2としての各機能は、情報処理装置においてCPU101でプログラムに応じて実行される処理により実現される。但し以下説明する全部又は一部の各構成の処理をハードウェアにより実現してもよい。
また各機能をソフトウェアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。一つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、一つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。
【0027】
配信サーバ2は、属性条件取得部2a、配信候補者判定部2b、配信対象者判定部2c、人数算出部2d、提示制御部2e、配信要求取得部2f、情報配信部2g、滞在人数判定部2h、属性人数算出部2i、属性割合算出部2jを有する。
【0028】
属性条件取得部2aは、店舗管理人が配信を希望する配信対象者を特定するための条件として用いられる配信対象者の属性条件を店舗端末3から取得する。具体的には、属性条件取得部2aは、店舗管理者が操作により入力した属性条件情報を店舗端末3から受信する。例えば店舗管理者が属性条件として「男性」、「20代」、「会社員」といった属性条件を入力すると、当該属性条件が店舗端末3から属性条件取得部2aに送信される。
【0029】
配信候補者判定部2bは、店舗端末3に対応する施設から所定の距離範囲内に位置する人を配信候補者として判定する。具体的には、配信候補者判定部2bは、位置DB5bからユーザの位置情報を取得し、施設(店舗)から所定の距離の範囲内にいるユーザを抽出することで、配信候補者を判定する。配信候補者とは、ユーザのうち判定距離範囲内にいる者をいう。配信候補者の判定処理の詳細については後述する。
なお、配信依頼者端末としての店舗端末3に対応する施設(店舗)とは、その店舗端末3を用いる店舗管理者が、配信サーバ2が提供するサービスにログインした場合に、その店舗管理者のIDもしくは店舗端末3のIDに対応して登録されている施設(店舗等)であるとする。つまり、店舗管理者がログインした状態で、位置が特定される店舗のことを、ここでは「店舗端末3に対応する施設(店舗)」としている。
【0030】
配信対象者判定部2cは、配信候補者のうち属性条件に適合する人を配信対象者として判定する。具体的には、配信対象者判定部2cは、ユーザDB5aから取得した配信候補者の属性情報と、店舗端末3から受信した属性条件情報を参照する。そして配信対象者判定部2cは、店舗端末3から受信した属性情報を有する配信候補者を配信対象者として判定する。例えば、店舗管理者が配信希望属性として「男性」、「20代」、「会社員」といった属性情報を店舗端末3に入力した場合、配信候補者から「男性」、「20代」、「会社員」といった属性情報を有する配信対象者を配信対象者として判定する。
【0031】
人数算出部2dは、配信対象者の人数を算出する。具体的には、人数算出部2dは、配信対象者判定部2cが判定した配信対象者の人数を算出する。
【0032】
提示制御部2eは、クーポン配信システムを構成する各種ウェブページデータの生成(HTMLデータ生成)を行う。例えば配信対象者の人数を提示させる対象人数画面情報やクーポンの内容画面情報などの各種ウェブページデータの生成を行う。
【0033】
配信要求取得部2fは、配信要求を店舗端末3から取得する。具体的には、配信要求取得部2fは、店舗管理者が店舗端末3に入力したクーポン情報を店舗端末3から受信する。例えば、配信要求取得部2fは、「受け取った人に限り、全品30%オフ、本日限り有効」などの店舗管理者が配信を希望するクーポン内容を店舗端末3から受信する。
なお、店舗端末3から配信要求されたクーポン情報は、編集前のクーポン内容であってもよいし、すぐに配信できるような編集済みのクーポンであってもよい。
【0034】
情報配信部2gは、配信対象者のユーザ端末4にクーポン内容情報を送信する。具体的には、情報配信部2gは、配信要求取得部2fが受け取ったクーポン内容に応じたクーポン画像を生成したり、或いは当該クーポン内容に該当するクーポン画像をウェブページDB5dから取得するなどして、クーポン画像を含む情報、例えば電子メール情報等を生成し、当該情報をユーザ端末4に送信する。
【0035】
滞在人数判定部2hは、店舗に滞在する人の人数を判定する。つまり店舗内の客の数である。なお、必ずしも正確な人数を判定する必要はない。
属性人数算出部2iは、例えば店舗の周辺に居る人として判定された配信候補者の人数に対する属性ごとの人数を属性人数として算出する。
属性割合算出部2jは、例えば店舗の周辺に居る人として判定された配信候補者の人数に対する属性ごとの人数の割合を属性割合として算出する。
【0036】
[2−2.データベース]

以下これらの機能を備えた配信サーバ2が、配信候補者や配信対象者の判定、ユーザ端末4における配信内容の提示などを行うために用いるDB5について説明する。
【0037】
DB5は、例えばユーザ端末4及びユーザ端末4を所持するユーザに関するデータが記憶されるユーザDB5a、ユーザ端末4の位置情報などが記憶される位置DB5b、店舗端末3及びその店舗に関するデータが記憶される店舗DB5c、店舗端末3及びユーザ端末4に提示する様々なウェブページデータが記憶されているウェブページDB5d、店舗に滞在する顧客の人数に応じた所定の距離のデータが記憶されている判定距離DB5eなどで構成されている。もちろんこれ以外にもDB5は、インターネットの配信サーバ2として機能するために必要なDBを含んで構成されていてもよい。
【0038】
ユーザDB5aは、例えば図4に示すように、クーポン配信サービスを利用するユーザ端末4を所持するユーザに関するデータが記憶される。例えば、ユーザ識別情報であるユーザID(identification)に対して、閲覧履歴情報、住所、氏名、性別や年齢などの属性情報、電子メールアドレスなどが紐付けられて記憶される。
なお、属性情報は性別、年齢、職業に限られることなく、趣味、好きな食べ物、性格など様々な属性情報を属性条件として記憶されていてもよい。
またユーザDB5aに登録されるユーザは、例えば配信サーバ2が提供するクーポン配信等のサービスを受けるために登録されたユーザなどであり、ユーザIDは当該登録に応じて付与されるものとすれば良い。
【0039】
位置DB5bは、各ユーザの現在位置を登録するDBである。例えば図5に示すように位置DB5bには、ユーザID毎に、位置情報、当該位置情報の受信日時、配信候補者フラグ、配信対象者フラグなどが記憶される。
例えば配信サーバ2は、ユーザ端末4から位置情報を受信する度に、そのユーザIDに対応させて、位置情報及び受信日時を更新していく。即ち配信サーバ2は、携帯端末位置情報をユーザの位置情報として受信し、当該携帯端末位置情報に基づいて位置DB5bを更新する。携帯端末位置情報とは、ユーザが所持して行動する携帯型のユーザ端末4の位置情報である。位置情報は緯度情報と経度情報を有する。
このために、ユーザ端末4はビーコン(Beacon)やGPS(Global Positioning System)からビーコンIDやGPS位置情報などを取得し、当該情報を配信サーバ2に送信し、配信サーバ2は当該情報から位置情報を特定する。
例えばGPS位置情報を用いる場合、ユーザ端末4は、例えば定期的に、GPS受信器で受信した情報から現在位置としての緯度情報や経度情報を取得し、それを配信サーバ2に送信する。
またビーコンを用いる場合、ユーザ端末4は、ビーコンから特定の範囲内に位置するとビーコンIDを取得する。ユーザ端末4は当該ビーコンIDを配信サーバ2に送信し、当該ビーコンIDを受信した配信サーバ2は、ビーコンIDに基づいて位置情報を取得する。 位置DB5bにおける配信候補者フラグは、後述の配信候補者判定処理で配信候補者と判定されたか否かを示すフラグである。具体的には、配信サーバ2は、店舗端末3に対応する施設から所定の距離範囲内に位置する配信候補者を、携帯端末位置情報に基づいて判定する。
配信対象者フラグは、後述の配信対象者判定処理で配信対象者と判定されたか否かを示すフラグである。
【0040】
店舗DB5cは、図6に示すように、ユーザへのクーポンの配信を希望する店舗に関するデータが記憶される。例えば各店舗について、店舗識別情報としての店舗ID、店舗名、住所、電話番号、及び店舗に関するウェブページへのリンク情報(URL(Uniform Resource Locator))、配信候補者を判定する店舗からの距離範囲を指定した判定距離情報、などが記憶される。
なお、各店舗の店舗IDは、店舗管理者のログインIDに紐づけられるなどして、店舗管理者と対応づけられている。
【0041】
ウェブページDB5dには、クーポン配信サービスを構成する様々なウェブページデータがウェブページのリンク情報(URL)に紐付けられて記憶されている。例えばログイン画面のウェブページデータやウェブサイトのウェブページデータ、属性入力画面情報、人数提示画面情報、クーポン画面情報などが挙げられる。
【0042】
判定距離DB5eには、図7に示すように、店舗IDごとに滞在人数情報とその人数に応じた判定距離情報が記憶されている。判定距離情報は、あらかじめ店舗管理者が店舗端末3を操作して登録要求することで、配信サーバ2が判定距離DB5eに記憶させる。
なお、判定距離情報は、このように店舗管理者が登録操作で設定するものに限られず、配信サーバ2によりあらかじめ決められていてもよい。
【0043】
以上の各DBを有するDB5は、配信サーバ2とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、配信サーバ2内に構築されていてもよい。
また図示及び説明の便宜上、DB5として示したが、ユーザDB5a、位置DB5b、店舗DB5c、ウェブページDB5d、判定距離DB5eの各DBは、配信サーバ2がアクセス可能とされていればどのような形態で実現されていてもよい。例えば配信サーバ2と同一システム内の記憶部に各DBのすべてが形成されていてもよいし、各DBの一部又は全部が別体、遠隔地などのコンピュータシステムに設けられていてもよい。もちろん各DBが一つの装置(例えば一つのHDDなど)内に形成されている必要はない。また各DBのそれぞれが、それぞれ1つのDBとして構成される必要もない。例えばユーザDB5aとして記憶される情報が、複数の配信対象者DB(例えばログイン用の配信対象者DBと取引用の配信対象者DBなど)により記憶管理されてもよい。実施の形態で説明する上記各DBは、実施の形態の処理に関連する情報の記憶部を、それぞれ一つのDBの形態で例示したものに過ぎない。
【0044】
<3.店舗端末の提示画面の概要>

以下本実施の形態の店舗がクーポン配信システムを使用する場合に、配信サーバ2によって店舗端末3に提示される画面の一例について図8乃至図10を参照して説明する。
【0045】
店舗端末3には、図8に示すように、店舗管理者が属性条件を入力する画面である属性条件入力画面10が提示される。
属性条件入力画面10は、属性条件情報を入力する複数の属性入力エリア11と配信対象者の属性条件を配信サーバ2に送信する属性送信ボタン12を有する。
複数の属性入力エリア11は、店舗管理者が配信を希望する属性条件を操作(タッチ、クリック、キーボード操作等)により入力する。例えば店舗管理者は、複数の属性入力エリア11に「男性」かつ「20代」かつ「会社員」といった属性条件を入力する。属性条件の入力には例えばプルダウンが用いられ、店舗管理者は、プルダウンに提示された項目から属性条件を選択することができる。
属性送信ボタン12は、属性入力情報の入力が完了したときに属性条件を送信するために店舗管理者により操作されるボタンである。
なお、図示していないが、配信候補者を判定するための判定距離範囲の入力エリアを設け、この属性入力画面において店舗管理者が自ら判定距離範囲を設定することができることとしてもよい。これにより店舗管理者が知りたい距離の範囲内の配信対象者の人数を容易に知ることができるため店舗管理者の利便性の向上を図ることができる。
【0046】
店舗端末3には、図9に示すように、配信対象者の人数が人数提示画面20に提示される。この人数提示画面20では、例えば店舗を中心とした周囲100mの範囲に、配信対象者が50人居ることなどが提示される。
人数提示画面20は、店舗管理者が再度属性条件を送信したいときに操作する再入力ボタン21と、店舗管理者が配信対象者を決めたときに操作する対象決定ボタン22を有する。
再入力ボタン21は、例えば店舗管理者が、「配信対象者が想定よりも少なかったため属性情報を再入力したい」といった場合などに操作される。これにより、店舗管理者は、納得できる配信対象人数になるまで再度属性条件を入力することができる。
また対象決定ボタン22は、店舗管理者が配信対象者の人数をみて、それで良いと判断し、クーポン内容を入力する場合に操作するボタンである。即ち店舗管理者は、店舗の周囲の特定の距離範囲内における、指定した属性に該当する配信対象者の人数を確認して、それらの人に対してクーポンを配信したいと決心した場合に、対象決定ボタン22を操作する。
【0047】
店舗端末3には、図10に示すように、店舗端末3は、クーポン内容を入力するクーポン内容入力画面30が提示される。
クーポン内容入力画面30は、配信するクーポン内容を入力する内容入力エリア31と配信するクーポン内容を配信サーバ2に送信するための内容送信ボタン32を有する。
このクーポン内容入力画面30は、上記の対象決定ボタン22を操作した後に提供される画面である。店舗管理者は、先に人数提示画面20で表示された人数に応じてクーポン内容を考えることができる。例えば所定の距離範囲内に入力した属性条件に該当する配信対象者が少ない場合は「30%割引」に、該当する配信対象者が多い場合は「10%割引」に割引率を変えるなど店舗の周辺にいる人数に応じた柔軟な内容のクーポン配信検討することができる。
店舗管理者は、内容入力エリア31に、例えば「受け取った人に限り、全品30%オフ、本日限り有効」などのクーポンの内容を入力する。入力後、店舗管理者が内容送信ボタン32を操作すると、そのクーポンの内容が店舗端末3から配信サーバ2に送信される。
なお、内容送信ボタン32を操作する際に、例えば配信対象者の属性、人数、クーポン内容が提示された確認画面が提示され、そこで配信決定を選択することで、店舗端末3から配信サーバ2にクーポン内容の情報が送信されるようにしても良い。
【0048】
<4.ユーザ端末の処理>

ユーザの位置情報を送信する処理としてユーザ端末4が実行する処理について図11を参照して説明する。
ユーザ端末4は、図11に示す処理を実行することにより現在のユーザの位置情報を定期的に配信サーバ2に送信する。
【0049】
まず、ユーザ端末4は、ステップS401において、位置情報を受信したか否かを判定する処理を行う。
例えばユーザ端末4は、前述のように、現在位置情報をビーコンやGPS情報などを用いて取得する。
【0050】
位置情報を受信していないと判定した場合、ユーザ端末4は、ステップS401の処理を継続して行う。
【0051】
位置情報を取得したと判定した場合、ユーザ端末4は、ステップS401からS402に処理を進め、位置情報送信処理を行う。例えばユーザ端末4は、取得した緯度情報や経度情報等の位置情報をユーザIDとともに配信サーバ2に送信する。
これに応じて配信サーバ2は、位置DB5bの更新を行う。つまり受信したユーザIDに対応させて位置情報を更新し、また受信日時を現在(受信時)の日時に更新する。
【0052】
続いて、ユーザ端末4は、ステップS403において、位置情報送信処理を行ってから一定時間が経過したか否かについて判定する。
位置情報送信処理を行ってから一定時間が経過したと判定した場合、ユーザ端末4は、ステップS403からS401に処理を進め、以下同様の処理を行う。
なお、一定時間については特に限定されることはなく、例えば10秒や5分等に設定することが考えられる。
多数のユーザ端末4が以上の処理を行うことで、位置DB5bには、各ユーザの最新の位置情報が登録されることになる。
例えばユーザ端末4では、配信サーバ2のサービスを享受するためのアプリケーションソフトウェアが起動されているときに、常時図11の処理を行うことが考えられる。
【0053】
<5.クーポンの配信に関する処理>

以下、配信サーバ2によるクーポン配信サービスに関する処理例を説明する。なお、以下の説明における配信サーバ2の処理は、図3に示した属性条件取得部2a、配信候補者判定部2b、配信対象者判定部2c、人数算出部2d、提示制御部2e、配信要求取得部2f、情報配信部2g、滞在人数判定部2h、属性人数算出部2i、属性割合算出部2jとしての各機能が連携して実行されるものである。
【0054】
[5−1.全体の処理]

図12は、配信サーバ2と店舗端末3が実行する処理の流れの一例を示している。ここでは、配信サーバ2が提供する配信サービスを利用するために、店舗管理者が店舗端末3を用いてクーポンの配信要求をする例を説明する。なお、店舗管理者が店舗端末3を用いて配信サーバ2が提供するサービスにログインしている状態であるとする。
【0055】
店舗端末3は、ステップS31において、配信サーバ2に属性条件を入力するための入力画面情報要求処理を行う。
【0056】
入力画面情報要求を店舗端末3から受信すると、配信サーバ2は、ステップS21において、入力画面情報送信処理を行う。即ち配信サーバ2は店舗端末3において属性条件入力画面10を表示させる。
【0057】
その後、属性条件入力画面10に対する店舗管理者による入力等の操作に応じて、店舗端末3は、ステップS32において、属性条件情報を配信サーバ2に送信する属性条件送信処理を行う。
【0058】
店舗端末3から配信サーバ2へ属性条件情報が送信されると、配信サーバ2は、ステップS22において、配信候補者を判定する配信候補者判定処理を行う。
次に配信サーバ2は、ステップS23において、配信対象者を判定する配信対象者判定処理を行う。
そして配信対象者を判定すると、配信サーバ2は、ステップS24において、判定された配信対象者の人数を算出する人数算出処理を行う。
【0059】
人数算出処理により配信対象者の人数を算出すると、配信サーバ2は、ステップS25において、算出した配信対象者の人数を提示する人数提示画面20の画面情報を店舗端末3に送信する。
【0060】
店舗端末3において人数提示画面20を確認した店舗管理者が、対象決定ボタン22を操作すると、店舗端末3は、ステップS33において、クーポン内容を入力する画面情報を要求する処理を行う。
【0061】
クーポン内容を入力する画面情報の要求を受信すると、配信サーバ2は、ステップS26において、クーポン内容入力画面30の画面情報を店舗端末3に送信する処理を行う。
【0062】
その後、店舗端末3においてクーポン内容入力画面30に対し、店舗管理者がクーポン内容を入力して内容送信ボタン32を操作すると、店舗端末3は、ステップS34において、配信サーバ2にクーポン内容情報を送信する。このクーポン内容情報の送信は、ユーザ端末4へのクーポン配信をすることの要求としての意味も持つ(配信要求)。
【0063】
店舗端末3からクーポン内容情報を受信すると、配信サーバ2は、ステップS27において、クーポン内容情報に応じたクーポンのデータを生成し、ユーザ端末4にクーポンを配信する(配信処理)。
【0064】
以上が配信サーバ2が提供するサービスにおける処理の、一般的な流れとなる。
【0065】
[5−2.配信サーバの処理]

以上のようなクーポン配信サービスを実現するために配信サーバ2が行う処理の第1例について図13を参照して説明する。
【0066】
配信サーバ2は、ステップS101、S111、S121、S131、S141において、店舗端末3やユーザ端末4から送信される店舗管理者の操作情報や配信対象者の位置情報などを受信したか否かを判定する処理を行う。
【0067】
ステップS101において、配信サーバ2が、店舗端末3から属性条件を入力する画面情報の要求を受信したと判定した場合、配信サーバ2は、ステップS101からS102に処理を進め、属性入力画面提示処理を行う。
具体的には配信サーバ2は、ウェブページDB5dから属性入力画面の画面情報(ウェブページデータ)を取得し、店舗端末3に当該画面情報を送信する。店舗端末3では当該画面情報を受信することに応じて、属性条件入力画面10を表示する(図8)。
【0068】
配信サーバ2は、ステップS111において、店舗端末3から属性条件情報を受信したと判定した場合、ステップS111からS112に処理を進め、配信候補者判定処理を行う。
具体的には配信サーバ2は、位置DB5bからユーザの位置情報を取得し、そのうち店舗から所定の距離の範囲内にいるユーザを配信候補者として判定する。
またこのとき配信サーバ2は、位置DB5bにおいて配信候補者と判定されたユーザに配信候補者フラグをオンにする処理を行う。配信候補者フラグがオンのユーザは、配信候補者であることを示している。
所定の距離については、店舗管理者が店舗端末3から入力して登録要求しておくことで配信サーバ2が店舗DB5cに記憶させている。
なお、判定距離情報については配信サーバ2が固定値として決めておいても良い。
【0069】
ここで、配信候補者判定処理(S22、S112)の第1例について図14を参照して説明する。
【0070】
まず配信サーバ2は、ステップS201において、位置DB5bにおける全ユーザの配信候補者フラグをオフとする。
【0071】
配信サーバ2は、ステップS202において、判定距離範囲を決定する判定距離決定処理を行う。例えば配信サーバ2は、店舗DB5cから判定距離情報を取得することで判定距離範囲を決定する。上記のように判定距離範囲を固定値として取得してもよい。
【0072】
配信サーバ2は、ステップS203において、処理対象のユーザを特定する。即ち位置DB5bにエントリされているユーザの内の一人を処理対象として選択する。
そして配信サーバ2は、ステップS204において、選択したユーザが判定距離の範囲内に位置しているか否かを判定する。具体的には配信サーバ2は、当該ユーザの位置情報を取得し、例えば店舗DB5cに記憶された判定距離情報に基づいてユーザが判定距離の範囲内に位置するか否かを判定する。
つまり当該ユーザの位置情報が、店舗の所在地から判定距離範囲内にあるか否かを確認する。
なお、ここで、位置DB5bに登録された当該ユーザの位置情報については、受信日時の情報が所定時間以上過去である場合は、有効な位置情報として用いないことが適切である。即ち、ユーザの現在位置は常に変動しており、一方で、ユーザ端末4からの位置情報送信が必ず常時実行されているとは限らないためである。
例えば受信日時が現在より1時間前より過去である場合などは、その位置情報は無効とし、仮に店舗の近傍の位置であったとしても、判定距離範囲内とはしない。1時間とは一例であり、より精度を高めるには10分、5分などとしてもよいし、場合によっては2時間等としてもよい。
【0073】
対象のユーザが判定距離の範囲内に位置していると判定した場合、配信サーバ2は、ステップS204からS205に処理を進め、位置DB5bにおいて当該ユーザについて配信候補者フラグをオンとする。
対象のユーザが判定距離の範囲内に位置していない判定した場合、配信サーバ2は、ステップS204からS206に処理を進める。つまり配信候補者フラグをオフのままとする。
【0074】
配信サーバ2は、ステップS206で、全ユーザについて配信候補者の判定が完了しているか否かを判定する。
【0075】
全ユーザについて配信候補者の判定が完了していない場合、配信サーバ2は、ステップS206からS203に処理を進め、以下同様の処理を行う。つまり、位置DB5bにエントリされている次のユーザを処理対象とし、同様の処理を行う。
全ユーザについて配信候補者の判定が完了している場合、配信サーバ2は、図14に示す処理を終了し、続いて図13の配信対象者判定処理(S23、S113)に進む。
この時点で、配信候補者フラグがオンとされたユーザが、配信候補者と判定されたユーザとなる。
【0076】
以上のように配信候補者を判定すると、続いて配信サーバ2は、図13のステップS113において、店舗管理者が入力した属性情報に基づいて配信対象者を判定する配信対象者判定処理を行う。
具体的には配信サーバ2は、配信候補者フラグによって示された配信候補者のうちで、受信した属性条件情報を有する人を配信対象者と判定する。
【0077】
配信対象者判定処理(S23、S113)の具体例について図15を参照して説明する。
配信サーバ2はステップS301において、位置DB5bにエントリされている全ユーザの配信対象者フラグをオフにする処理を行う。
【0078】
配信サーバ2は、ステップS302において、属性条件取得処理を行う。具体的には配信サーバ2は、店舗端末3からの受信データとしての属性条件情報を取得する。例えば配信サーバ2は、店舗管理者が店舗端末3を介して属性条件入力画面10に入力した「男性」、「20代」、「会社員」などの属性条件情報を取得する。
【0079】
配信サーバ2は、ステップS303において、配信候補者のなかから一人のユーザを処理対象として選択する。具体的には配信サーバ2は、位置DB5bにおいて配信候補者フラグがオンになっているユーザのなかから一人のユーザを抽出する。
【0080】
配信サーバ2は、ステップS304において、処理対象の配信候補者の属性情報の確認を行う。具体的には、配信サーバ2は、該配信候補者のユーザIDに基づいてユーザDB5aを検索し、当該配信候補者の属性情報を取得する。
【0081】
配信サーバ2は、ステップS305において、当該配信候補者の属性が店舗端末3から受信した属性条件情報に該当するか否かを判定する。
【0082】
当該配信候補者の属性が店舗端末3から受信した属性条件情報に該当すると判定した場合、配信サーバ2は、ステップS305からS306に処理を進め、位置DB5bにおいて配信対象者フラグをオンとする。
当該配信候補者の属性が店舗端末3から受信した属性条件情報に該当しないと判定した場合、配信サーバ2は、ステップS305からS307に処理を進める。つまり配信対象者フラグをオフのままとする。
【0083】
配信サーバ2は、ステップS307で、全配信候補者について配信対象者の判定が完了しているか否かを判定する。
【0084】
全配信候補者について配信対象者とするか否かの判定が完了していない場合、配信サーバ2は、ステップS307からS303に処理を進め、同様の処理を行う。つまり、配信候補者とされている次のユーザを処理対象とし、同様の処理を行う。
全配信候補者について配信対象者の判定が完了した場合、配信サーバ2は、図15に示す処理を終了し、続いて図13の人数算出処理(S24、S114)に進む。
この時点で、配信対象者フラグがオンとされたユーザが、配信対象者と判定されたユーザとなる。
【0085】
配信サーバ2は、ステップS114において、配信対象者の人数を算出する人数算出処理を行う。
【0086】
そして、人数算出処理により配信対象者の人数を算出すると、配信サーバ2は、ステップS115において、算出した配信対象者の人数情報を用いて、人数提示画面20のウェブページデータを生成し、当該ウェブページデータを店舗端末3に送信する。これにより店舗端末3上に人数提示画面20が提示される(図9)。
【0087】
店舗端末3からクーポン内容入力画面30の要求を受信したと判定した場合、配信サーバ2はステップS121からステップS122に処理を進め、クーポン内容入力画面情報送信処理を行う。
具体的には、配信サーバ2は、ウェブページDB5dからクーポン内容入力画面情報を取得して当該画面情報を店舗端末3に送信することで、店舗端末3上にクーポン内容入力画面30を提示させる(図10)。
【0088】
配信サーバ2は、ステップS131において店舗端末3からクーポン内容情報(クーポンの配信要求)を受信したと判定した場合、ステップS131からS132に処理を進め、クーポンの配信処理を行う。
具体的には、配信サーバ2は、ウェブページDB5dから取得したクーポン画面情報と受信したクーポン内容に応じてクーポン画面情報を生成する。そして例えば電子メール等によりクーポンをユーザ端末4に送信する。送信するユーザ端末4とは、配信対象者フラグがオンとされたユーザのユーザ端末4である。
これにより、配信要求を行った店舗管理者の店舗の近傍に居て、かつ店舗管理者が指定した属性を有するユーザのユーザ端末4上に、店舗管理者が設定した内容のクーポンが表示されることになる。
【0089】
配信サーバ2は、ステップS141において、ユーザ端末4から位置情報を受信したか否かを判定する処理を行う。
配信サーバ2は、ユーザ端末4から位置情報を受信したと判定した場合、ステップS141からS142に処理を進め、位置DB更新処理を行う。
具体的には、配信サーバ2は、図11の処理として定期的に多数のユーザ端末4から送信される当該位置情報を受信し、受信毎に位置DB5bにユーザIDに対応して当該位置情報を記憶する。
【0090】
<6.変形例及び他の実施例>
[6−1.配信候補者判定処理の第2例]

配信候補者判定処理(S22、S112)の第2例について図16を参照して説明する。なお、図14と同様の処理については同一符号を付し、説明を省略する。
この第2例は第1例(図14)とはステップS210の滞在人数判定処理とステップS211の判定距離決定処理が異なるものである。例えば店舗に滞在する顧客の人数である滞在人数に応じて配信候補者を判定する距離を変動させる処理である。
【0091】
配信サーバ2は、ステップS210において、滞在人数を判定する滞在人数判定処理を行う。配信サーバ2による滞在人数の判定処理は、人数の情報の受信処理でもよいし、人数の算出自体を行ってもよい。
具体的には例えば算出を店舗端末3が行う手法がある。例えば店舗端末3が店舗内に設置したビデオカメラで撮影した映像を解析し、映像から人物を解析する画像解析ソフトを用い、滞在人数を算出する手法や、店舗の出入口にセンサーを設置し、入店者と退店者の人数を把握することで、滞在人数を算出する手法などが考えられる。その場合店舗端末3が配信サーバ2に人数情報を送信し、配信サーバ2は人数情報を受信することで滞在人数判定を行う。例えば店舗端末3等は、滞在顧客人数を10秒や5分等の短い間隔で定期的に算出し、当該滞在顧客人数を配信サーバ2に送信するようにしてもよいし、特定の時点、例えば配信サーバ2に入力画面を要求した場合のみに送信するようにしてもよい。
また配信サーバ2自体が人数を算出する手法としては、ユーザ端末4からの位置情報が、GPS情報に基づく位置情報かビーコンに基づく位置情報かを判定する手法がある。例えば、ビーコンによる位置情報(ビーコンID)が得られるユーザは店舗内にいると推定し、その人数を算出すればよい。
【0092】
配信サーバ2は、ステップS211において、配信候補者を判定するために用いる店舗からの距離範囲である判定距離範囲を決定する判定距離決定処理を行う。具体的には、配信サーバ2は、滞在人数に応じて判定距離DB5eから判定距離範囲情報を取得する。例えば図7に示すように店舗での顧客の滞在人数が「11〜20人」である場合、配信サーバ2は、判定距離範囲として判定距離DB5eから「200m」を取得する。
【0093】
ステップS203以降は図14と同様である。従って、店舗内が混んでいるときと空いているときなどで、配信候補者の条件とする距離範囲が変化されることになる。
例えば空いているときは、距離範囲を広げ、配信候補者が多くなるようにし、逆に混んでいるときは距離範囲を狭め、配信候補者が少なくなるようにすることができる。
【0094】
[6−2.配信候補者判定処理の第3例]

配信候補者判定処理(S22、S112)の第3例について図17及び図18を参照して説明する。なお、図14と同様の処理については、説明を省略する。この変形例はステップS112の変形例であり、例えば図17に示すように、店舗から「100m」、「200m」、「300m」と、一定の距離ごとに配信候補者を判定したいときに用いる処理である。図17においては、人数提示画面20aにおいて、判定距離と判定距離ごとの配信対象者の人数が20b、20b、20bとして提示されている。
また本例の場合、位置DB5bには判定距離としての「100m」、「200m」、「300m」のそれぞれに配信候補者フラグが設けられている。
つまり位置DB5bには、各ユーザに対応して「100m配信候補者フラグ」、「200m配信候補者フラグ」、「300m配信候補者フラグ」と「配信対象者フラグ」が用意される。
【0095】
まず配信サーバ2は、ステップS221において、全ユーザの「100m配信候補者フラグ」、「200m配信候補者フラグ」、「300m配信候補者フラグ」を全てオフとする。
【0096】
配信サーバ2は、ステップS222において、判定距離範囲を「300m」に決定し、ステップS223において、処理対象のユーザを特定する。即ち位置DB5bにエントリされているユーザの内の一人を処理対象として選択する。
【0097】
配信サーバ2は、ステップS224において、選択したユーザが店舗から「300m」の範囲内に位置しているか否かを判定する。具体的には配信サーバ2は、位置DB5bから判定するユーザの位置情報を取得し、ユーザが店舗から「300m」の範囲内(判定距離範囲内)に位置するか否かを判定する。
なお、図14で説明した場合と同様、受信日時の情報が所定時間以上過去である場合は、そのユーザの位置情報は有効な位置情報として用いないことが適切である。
【0098】
該ユーザが店舗から「300m」の範囲内に位置していると判定した場合、配信サーバ2は、ステップS224からS225に処理を進め、位置DB5bの「300m配信候補者フラグ」をオンとする。
該ユーザが店舗から「300m」の範囲内に位置していない判定した場合、配信サーバ2は、ステップS224からS226に処理を進める。つまり「300m配信候補者フラグ」をオフのままとする。
【0099】
このような処理を、ステップS226で全ユーザについて300mでの配信候補者の判定が完了していると判断されるまで、各ユーザについて実行する。
【0100】
全ユーザについて300mでの配信候補者の判定が完了したら、配信サーバ2は、ステップS222aに処理を進める。
配信サーバ2は、ステップS222aにおいて、判定距離範囲を「200m」に決定し、ステップS223a、S224a、S225a、S226aの処理を行う。
つまり判定距離範囲を変更した上で、上記ステップS223〜S226と同様の処理を行い、200m範囲内に居るユーザについて「200m配信候補者フラグ」をオンとする処理を行う。
【0101】
さらにステップS226aで全ユーザについて200mでの配信候補者の判定が完了していると判断されたら、配信サーバ2は、ステップS222bに処理を進める。
配信サーバ2は、ステップS222bにおいて、判定距離範囲を「100m」に決定し、ステップS223b、S224b、S225b、S226bの処理を行う。
つまり判定距離範囲を変更した上で、上記ステップS223〜S226と同様の処理を行い、100m範囲内に居るユーザについて「100m配信候補者フラグ」をオンとする処理を行う。
【0102】
以上の処理が完了したら、配信サーバ2は、図13に示す配信対象者判定処理(S24、S113)に移る。
この場合、図13のステップS113では、「100m配信候補者フラグ」、「200m配信候補者フラグ」、「300m配信候補者フラグ」のいずれかがオン、つまりは少なくとも「300m配信候補者フラグ」とされているユーザを対象として、属性を確認して配信対象者を判定し、属性条件が満たされたら配信対象者フラグをオンとする処理を行う。
【0103】
また続くステップS114では、配信対象者フラグがオンとされたユーザを対象として、人数算出処理を「100m配信候補者フラグ」、「200m配信候補者フラグ」、「300m配信候補者フラグ」のそれぞれについて行えば良い。つまり、
・「配信対象者フラグ:オン」であり「300m配信候補者フラグ」の人数
・「配信対象者フラグ:オン」であり「200m配信候補者フラグ」の人数
・「配信対象者フラグ:オン」であり「100m配信候補者フラグ」の人数
をそれぞれ算出する。
この算出結果を用いて人数提示画面20aのウェブページデータを生成し、当該ウェブページデータを店舗端末3に送信する。これにより店舗端末3上に例えば図17に示す人数提示画面20aが提示される。
【0104】
なお、本例においては「100m」、「200m」、「300m」について配信候補者判定処理を行ったが、判定する距離は3つに限られることはなく、例えば2又は4以上であってもよい。また距離の間隔においても本変形例では100m間隔で表示したが、必ずしもこの間隔に限られることはなく50m間隔や1000m間隔など様々な間隔を設定することができる。さらに距離の間隔は一定の間隔である必要はなく、他にも「100m」、「300m」、「700m」…のように間隔が徐々に広がっているものなどが考えられる。
【0105】
[6−3.配信サーバの処理の第2例]

配信サーバ2が行う処理の第2例について図19及び図20を参照して説明する。なお、図20において図13と同様の処理については同一符号を付し、説明を省略する。
この第2例は図13のステップS114とS115の間にステップS151を追加し、ステップS115をS152に変更した例である。
【0106】
配信サーバ2は、ステップS151において、属性人数算出処理を行う。具体的には、配信サーバ2が判定した配信候補者の属性情報ごとの人数を属性人数として算出する。例えば配信サーバ2は、位置DB5bにおいて配信対象者フラグがオンとされている配信候補者の属性情報をユーザDB5aから取得し、図19に示すように、「性別」、「年代」、「職業」など、様々な属性の人数を算出する。
【0107】
そして配信サーバ2はステップS152において、算出した配信対象者の人数情報や、配信候補者の属性人数の情報を用いて、図19のような人数提示画面20cのウェブページデータを生成し、当該ウェブページデータを店舗端末3に送信する。これにより店舗端末3上に人数提示画面20cが提示される。
【0108】
つまり、この図19の例の場合、配信対象者の50人は、店舗の近辺に居る人で、店舗管理者が指定した属性の人の人数であるが、実際には配信対象者にならなかった配信候補者も多く居ることが想定される。そこで、配信候補者も含めて、どのような属性の人が店舗の近辺にいるかを示す情報を提示する。
これにより、例えば店舗管理者が、見落としていた属性条件を満たす配信候補者が店舗の周囲に多く位置していたなど、入力した属性条件は有さないものの店舗の潜在的な顧客である配信候補者を知ることができるようになる。
なお、算出の手法としては、配信サーバ2が、店舗DB5cから店舗のジャンル情報を取得して、取得した店舗のジャンルに応じた属性に基づいて配信候補者に対する当該属性の人数を算出することも考えられる。
例えば店舗が「若年層向けの紳士服」の販売店だった場合、店舗の属性を「20代」、「会社員」、「男性」とし、配信サーバ2は、配信候補者に対する前記属性を有する配信対象者の人数を算出する。
【0109】
[6−4.配信サーバの処理の第3例]

配信サーバ2が行う処理の第3例について図21及び図22を参照して説明する。なお、図22において図13と同様の処理については同一符号を付し、説明を省略する。
この第3例は図13のステップS114とS115の間にステップS161を追加し、ステップS115をS162に変更した例である。
【0110】
配信サーバ2は、ステップS161において、属性割合算出処理を行う。具体的には、配信サーバ2が判定した配信候補者の人数に対する属性情報ごとの人数の割合を属性割合として算出する。例えば、配信サーバ2は、ユーザDB5aから算出した配信候補者の属性情報を取得し、配信候補者の「男女比率」、「年代分布」、「職業割合」など、様々な属性の割合を算出する。
なお、算出の手法としては、配信サーバ2が、店舗DB5cから店舗のジャンル情報を取得して、取得した店舗のジャンルに応じた属性に基づいて配信候補者に対する当該属性の割合情報を算出することも考えられる。例えば店舗が「若年層向けの紳士服」の販売店だった場合、店舗の属性を「年齢」、「職業」、「性別」とし、配信サーバ2は、配信候補者に対する当該属性を有する配信対象者の割合を算出する。
【0111】
そして配信サーバ2は、ステップS162において、算出した配信対象者の人数情報や、配信候補者の属性割合の情報を用いて、図21のような人数提示画面20dのウェブページデータを生成し、当該ウェブページデータを店舗端末3に送信する。これにより店舗端末3上に人数提示画面20dが提示される。
つまり、この図21の例の場合、配信対象者の50人という情報とともに、実際には配信対象者にならなかった配信候補者も含めて、店舗の近辺にいる人の属性の割合を示す情報を提示する。
【0112】
<7.まとめ>

以上の実施の形態では、次のような効果が得られる。
実施の形態の配信サーバ2(情報処理装置)は、配信対象者を抽出するための条件として用いられる配信対象者の属性条件を店舗端末3(配信依頼者端末)から取得する属性条件取得部2aと、店舗端末3(配信依頼者端末)が指定する店舗(施設)から所定の距離の範囲内に位置する人を配信候補者として判定する配信候補者判定部2bと、配信候補者のうち配信条件に適合する人を配信対象者として判定する配信対象者判定部2cと、配信対象者の人数を算出する人数算出部2dと、店舗端末3(配信依頼者端末)に配信対象者の人数を提示させる提示制御部2eと、配信要求を店舗端末3(配信依頼端末)から取得する配信要求取得部2fと、配信対象者のユーザ端末4に配信要求に応じた情報を配信する情報配信部2gと、を備える。
このような配信サーバ2によるサービスを享受する店舗管理者(配信依頼者)は、店舗端末3により任意に指定した属性情報に該当する配信対象者が、店舗の周辺に何人いるのかを確認することができる。またその後、店舗管理者は、店舗端末3を用いて当該配信対象者の人数に応じたクーポン内容を配信サーバ2に指示することで、配信対象者に対してその内容のクーポン配信を配信サーバ2に依頼できる。
従って、店舗管理者は、店舗の周囲に配信対象としたい属性の人が何人いるかを容易に確認することができる。また、確認した配信対象者の人数に応じた配信情報を作成することで、より配信対象者の興味を惹く適切な内容のクーポンを配信することが可能となる。
例えば、店舗管理者は、表示された人数に応じてクーポン内容を考えることができる。例えば所定の距離範囲内に入力した属性条件に該当する配信対象者が少ない場合は「30%割引」に、該当する配信対象者が多い場合は「10%割引」に割引率を変えるなど店舗の周辺にいる人数に応じた柔軟な内容のクーポンを配信対象者に配信することができる。よって、配信対象者の配信情報の使用の促進及び店舗の情報配信の効率化を図ることができる。
【0113】
また、店舗(施設)の滞在人数を判定する滞在人数判定部2hを有し、店舗(施設)の滞在人数に応じて、所定の距離範囲を変更する。(図16参照)
これにより、店舗内の滞在人数によって、配信対象者の数が変動する。
従って、店舗管理者は、店舗内の滞在人数に応じて、情報の配信人数を変動させることで、店舗の都合に合った配信対象者の配信情報の使用の促進を図ることができ、その結果、店舗は効率的に来店者の確保を図ることができる。
【0114】
また、人数算出部2dは、店舗(施設)から一定の距離ごとに配信対象者の人数を算出する。(図17図18参照)
これにより、店舗管理者は、店舗から各距離に何人の配信対象者がいるか確認することができる。
従って、店舗管理者は各距離の配信対象者を参照しながら配信する範囲を選択できるため、より効率的に来店者の確保を図ることができる。
【0115】
また、配信候補者判定部2bが判定した配信候補者の属性情報ごとの人数を属性人数として算出する属性人数算出部2iを有し、提示制御部2eは、属性人数を配信対象者のユーザ端末4に提示させる。(図19図20参照)
これにより、店舗管理者は、自分が選択した属性条件以外の属性の人数についてどのくらいの人数がいるかを確認することができる。
従って、例えば店舗管理者が、見落としていた属性条件を満たす配信候補者が店舗の周囲に多く位置していたなど、入力した属性条件は有さないものの店舗の潜在的な顧客である配信候補者を知ることができるようになる。
【0116】
また、配信候補者判定部2bが判定した配信候補者の人数に対する属性情報ごとの人数の割合を属性割合として算出する属性割合算出部2jを有し、提示制御部2eは、属性割合を配信対象者のユーザ端末4に提示させる。(図21図22参照)
これにより、店舗管理者は、自分が選択した属性情報以外の属性がどのくらいの割合でいるかを確認することができる。
従って、店舗管理者は自分が選択した属性情報以外の属性の人がどのくらいの割合でいるかを容易に確認することができるため、それらを参照し、店舗にとって適した属性の人を選択し、クーポン内容を考えることなどが可能となる。よって、店舗はより効率的に来店者の確保を図ることができる。
【0117】
属性割合算出部2jは、配信候補者の人数のうち店舗(施設)のジャンルごとに設定した属性情報ごとの割合を属性割合として算出する。(図21図22参照)
これにより、店舗は、自己の店舗に関係のある属性の割合情報を閲覧することが可能となる。
従って、関係のないジャンルの属性情報が表示されることを防止することで、自己の店舗に必要な割合情報を容易に閲覧することができ、その結果、より容易に店舗にとって適した属性を選択し直すことが可能となる。
【0118】
<8.プログラム及び記憶媒体>
以上、本発明の情報処理装置の実施の形態としての配信サーバ2を説明してきたが、実施の形態のプログラムは、配信サーバ2における少なくとも属性条件取得部2a、配信候補者判定部2b、配信対象者判定部2c、人数算出部2d、提示制御部2e、配信要求取得部2f、情報配信部2gの処理を情報処理装置(CPUなど)に実行させるプログラムである。
【0119】
実施の形態のプログラムは、配信対象者を抽出するための条件として用いられる配信対象者の属性条件を店舗端末3(配信依頼者端末)から取得する処理を情報処理装置に実行させる。また店舗端末3(配信依頼者端末)が指定する店舗(施設)から所定の距離の範囲内に位置する人を配信候補者として判定する処理を情報処理装置に実行させる。さらに配信候補者のうち配信条件に適合する人を配信対象者として判定する処理を情報処理装置に実行させる。さらにまた、配信対象者の人数を算出する処理を情報処理装置に実行させる。その上、店舗端末3(配信依頼者端末)に配信対象者の人数を提示させる処理を情報処理装置に実行させる。加えて、配信要求を店舗端末3(配信依頼端末)から取得する処理を情報処理装置に実行させる。また、配信対象者のユーザ端末4に配信要求に応じた情報を配信する処理を情報処理装置に実行させる。
即ちこのプログラムは、配信サーバ2に対して図13図16図18図20図22で説明した処理を実行させるプログラムである。
【0120】
このようなプログラムにより、上述した配信サーバ2としての情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置などの機器に内蔵されている記録媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROMなどに予め記録しておくことができる。或いはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的或いは永続的に格納(記録)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータなどにインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
【0121】
<9.第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態について図23及び図24を参照して説明する。
本実施の形態においては、配信依頼者端末を店舗端末3とし、配信サーバ2が提供する配信サービスを店舗管理者が利用するにあたり、配信サーバ2が配信情報であるクーポンを配信する範囲を検出手段に応じて店舗端末3に提示させる例について説明する。
ここで、検出手段とは、配信サーバ2が配信情報を配信する際に必要となる位置情報を取得する手段をいう。第1の検出手段としては、広範囲における緯度情報や経度情報を取得できる手段が好適であり、本実施の形態では例としてGPSを用いて説明する。第1の検出手段は、第1の実施形態における配信候補者判定処理においてユーザ端末4を検出する手段に相当する。第2の検出手段としては、検出機器から非常に近い範囲の位置情報を取得することが可能な手段が適しており、例えばBluetooth(登録商標)を適用することができる。第2の検出手段は、第1の実施形態における滞在人数判定処理において店舗内の滞在人数を判定する手段に相当する。本実施の形態では、例としてBLE(Bluetooth Low Energy)を用いてUUID(Universally Unique Identifier)を送信することで検出機器から近い範囲の位置情報を取得できるビーコンを用いる。すなわちこの場合、第2の検出手段とはBluetooth信号の発信器である。
【0122】
ここでは、例えば、ユーザ端末4に、クーポンの提供を受けるためのアプリケーションを予めインストールしておき、起動状態にしておく。このアプリケーションは、配信サーバ2に対して、第1の検出手段により、GPSによって取得した自端末の位置情報を常に送信するとともに、第2の検出手段により発信されるビーコン信号の待機状態としておく。
【0123】
図23に示すように、以下の実施の形態では、配信情報の配信範囲として第1の所定範囲、第2の所定範囲及び第3の所定範囲を例に挙げて説明する。
第1の所定範囲は、第1の検出手段(例えば、GPS)により検出したものであって、施設(店舗)にすぐたどり着ける程度の距離をいう。例えば目的の施設等から100m程離れた位置をいうものとする。
第2の所定範囲は、第2の検出手段(例えば、BLEビーコンや超音波通信などの近距離通信技術)により検出したものであって、施設(店舗)から10m程度の距離又は施設内をいうものとする。
第3の所定範囲は、第1の検出手段(例えば、GPS)により検出したものであって、第1の所定範囲より広い位置にあり、施設(店舗)にすぐには来店できない距離、例えば店舗から300m程離れた距離範囲をいう。
【0124】
すなわち、本実施形態では、第1の検出手段(例えば、GPS)によって、数100m程度の第1の所定範囲内に存在するユーザ端末4を検出する一方、GPSとは異なる第2の検出手段(例えば、BLEビーコンや超音波通信などの近距離通信技術)によって、第1の所定範囲内における数m程度の第2の所定範囲内にユーザ端末4が存在するか否かを検出する。そして、第1の検出手段による検出結果と、第2の検出手段による検出結果とに基づいて、第1の所定範囲と、第2の所定範囲と、第3の所定範囲とに存在するユーザ端末の数を特定することが可能になる。またこのような特定結果に基づいて、状況に応じて、それぞれの所定範囲に存在するユーザ端末4に対して送信する配信情報を出し分けることが可能になる。
【0125】
ここで、GPSだけでは、ユーザ端末4を持つユーザが店舗の近くに来ていることは特定できても、店舗の中にいて滞在しているか否かはわからない。一方、BLEビーコンだけでは、ユーザ端末4を持つユーザが店舗内にいることは特定できても、店舗の外の数100m以内に存在するかどうかはわからない。これに対し、本実施形態では、方式の異なる複数の検出手段(GPSとBLEビーコン)を用いることにより、GPSによって、ユーザ端末4を持つユーザが店舗に立ち寄ることができるほど近くにいることができるとともに、BLEビーコンによって、ユーザ端末4を持つユーザが実際に店舗内に立ち寄っている(滞在している)ことが特定できる。
【0126】
これによれば、店舗外の天気や、店舗内の混雑状況などに応じて、クーポンの配信を柔軟に行うことができる。例えば、ハンバーガーショップにおいてクーポンを配信する場合を考える。このとき、既に店舗内に滞在しており、ハンバーガーセットメニューの提供を受けて食事中であるユーザに対して、ハンバーガーセットメニューの割引クーポンを提供することはあまり有効ではない。しかし、このようなユーザに対しては、例えば食後のデザートメニューのクーポンを提供することは有効である可能性がある。一方、店舗外ではあるが近隣にいるユーザに対しては、例えば昼前の時刻にハンバーガーセットメニューの割引クーポンを提供することで、来店してもらうことができる可能性がある。さらに、例えば施設が飲食のジャンルである場合と、物販のジャンルである場合とで、制御を変えることもできる。例えば、飲食店であれば店舗外にしかクーポンを提供しないが、物販であれば店舗内と店舗外との双方にクーポンを提供するなどの制御を行うことができる。
なおこの場合、ユーザ端末4が店舗内に存在することをより確実に特定するために、第2の検出手段としては壁を透過しにくい通信技術である赤外線ビーコンや音波ビーコン等が好適である。また一方で、例えば壁を透過しやすいミリ波、マイクロ波等の通信方式を組み合わせて、例えば滞在人数に応じて、これらの通信方式を切り替えるようにしてもよい。
【0127】
図24Aは、配信サーバ2と店舗端末3が実行する処理の流れの一例を示している。
ここでは、配信サーバ2が提供するクーポン配信サービスを利用するために、店舗管理者が店舗端末3を用いてクーポンの配信要求をする例を説明する。なお、店舗管理者が店舗端末3を用いて配信サーバ2が提供するサービスにログインしている状態であるとする。
【0128】
店舗端末3は、ステップS41において、配信サーバ2にクーポンを配信する範囲を入力するための入力画面情報要求処理を行う。
【0129】
入力画面情報要求を店舗端末3から受信すると、配信サーバ2は、ステップS51において、入力画面情報送信処理を行う。即ち配信サーバ2は店舗端末3において、配信範囲やクーポン内容を入力させる画面を表示させる。このとき、店舗管理者はユーザ端末4に配信するクーポンの内容を入力する操作を行う。
入力する配信範囲としては、例えば、第1の所定範囲、第2の所定範囲、第1の所定範囲のうち第2の所定範囲を含まない範囲等が挙げられる。また入力するクーポンの内容としては「今すぐご来店で全品20%オフ」、「今月中のご来店で特定の商品について10%オフ」といったものが考えられる。
これにより、店舗を含めた配信対象となる全てのユーザのユーザ端末4に配信したい場合は第1の所定範囲を選択し、施設内又は施設の近隣にいるユーザのユーザ端末4に配りたい場合は第2の所定範囲を選択し、施設外にいるユーザに配りたい場合は第1の所定範囲のうち第2の所定範囲を含まない範囲を選択することで、店舗管理者が希望するターゲットとなるユーザに適切なクーポンを配信することができる。
また、店舗管理者が希望する所定の範囲は上記に限られることはなく、第1の検出手段により検出したものであって、第1の所定範囲より広い位置にある第3の所定距離範囲内を設けることとしてもよい。
これにより、例えば店舗から100mしか離れていないユーザには「今すぐご来店で10%オフ」といったクーポンを送り、店舗から3km以上離れておりすぐには来店が見込まれないユーザには「今週中にご来店で5%オフ」といったクーポンを送ることができる。このように、ユーザの位置に応じた柔軟なクーポンの送信が可能となる。
【0130】
その後、店舗管理者による入力等の操作に応じて、店舗端末3は、ステップS42において、配信内容、配信範囲及び配信要求を配信サーバ2に送信する配信要求処理を行う。
【0131】
店舗端末3から配信内容、配信範囲及び配信要求を受信すると、配信サーバ2は、ステップS52において、クーポンの配信内容に応じたクーポンのデータを生成し、指定された配信範囲から抽出したユーザ端末4にクーポンを配信する。
【0132】
以上が配信サーバ2が提供するサービスにおける処理の、一般的な流れとなる。
【0133】
以上のようなクーポン配信サービスを実現するために配信サーバ2が行う処理について図24Bを参照して説明する。
【0134】
配信サーバ2は、ステップS601、S611、S141において、ユーザ端末4から送信されるユーザの位置情報などを受信したか否かを判定する処理を行う。
【0135】
ステップS601において、配信サーバ2が、クーポンを配信する範囲を入力するための画面の情報の要求を受信したと判定した場合、配信サーバ2は、ステップS601からS603に処理を進め、クーポンを配信する範囲を入力するための画面の提示処理を行う。
【0136】
配信サーバ2は、ステップS611において、店舗端末3から配信内容、配信範囲及び配信要求を受信したと判定した場合、ステップS611からS613に処理を進め、配信対象者判定処理を行う。
具体的には、配信サーバ2は、店舗管理者が指定した範囲内からの位置情報を1時間以内に受信したユーザ端末4を配信対象端末と判定し、位置DB5bから抽出する。なお、この判定処理においては、店舗管理者が指定した範囲内の位置情報を1時間以内に受信したユーザ端末4に限られることはなく、5秒や10分以内に受信したユーザ端末4等任意に設定することができる。
【0137】
配信サーバ2は、ステップS615において、クーポンを配信対象端末であるユーザ端末4に配信する処理を行う。
【0138】
配信サーバ2は、ステップS141において、ユーザ端末4から位置情報を受信したか否かを判定する処理を行う。
配信サーバ2は、ユーザ端末4から位置情報を受信したと判定した場合、ステップS141からS142に処理を進め、位置DB5bの更新処理を行う。
具体的には、配信サーバ2は、図11の処理と同様に定期的に多数のユーザ端末4から送信される当該位置情報を受信し、受信毎に位置DB5bにユーザIDに対応して当該位置情報を記憶する。また、特に本実施の形態においては、位置情報としてGPS位置情報とビーコンの両方を用いる。そのため、配信サーバ2は、受信した位置情報がGPSから受信した情報であるか、ビーコンIDに基づいて受信した位置情報であるかを判定し、位置情報の種別についても位置DB5bに記憶する。
【0139】
配信サーバ2はステップS141、ステップS142のいずれかの処理を終えると、ステップS601に戻り、以下同様の処理を繰り返す。
【0140】
また、第2の実施の形態は、上記実施の形態における図13に示すように、店舗管理者が配信を希望する属性条件を入力することで、第1の所定範囲内や第2の所定範囲内に属性条件を満たすユーザのユーザ端末4の数を提示することが可能である。これにより、店舗管理者は、第1の所定範囲内や第2の所定範囲内に配信を希望するユーザが何人いるのかを把握しつつ、クーポンの内容を決めることができる。
【0141】
<10.第3の実施の形態>

以下第3の実施の形態について図25及び図26を参照して説明する。
第3の実施の形態は、広範囲における緯度情報や経度情報を取得する第1の位置情報検出手段と第1の検出手段に比べて壁を透過しにくい通信方式を用いた検出手段である第2の位置情報検出手段とを用いて、ユーザ端末4の位置情報を取得することで、ユーザの現在位置をより正確に把握し、ユーザに対して目的地まで案内する位置情報配信サービスについて説明する。本実施の形態においては、配信依頼者端末をユーザ端末4として説明する。
また、ここではユーザがある建物の中にある複数の店舗のうちの一店舗に行くことを目的として、位置情報配信サービスを利用することを想定して説明する。
この場合において、図23に示す第1の所定範囲は、GPS情報によって把握できる建物の外の位置を検出する範囲を意味し、第2の所定範囲は、ビーコンにより把握される建物の中のユーザの目的地である店舗を意味するものとする。
【0142】
以下、配信サーバ2による位置情報配信サービスに関する処理例を説明する。第1の実施の形態と共通する処理については説明を省略するものとする。
【0143】
図25Aは、配信サーバ2とユーザ端末4が実行する処理の流れの一例を示している。ここでは、配信サーバ2が提供する位置情報配信サービスを利用するために、ユーザがユーザ端末4を用いて目的地の位置情報を要求する例を説明する。
【0144】
ユーザ端末4は、ステップS71において、配信サーバ2に目的地の店舗情報を入力するための入力画面情報要求を行う。
入力画面情報要求をユーザ端末4から受信すると、配信サーバ2は、ステップS81において、入力画面情報提示処理を行う。即ち配信サーバ2はユーザ端末4において目的地の入力画面を表示させる。
その後、目的地の入力画面に対するユーザによる入力操作に応じて、ユーザ端末4は、ステップS72において、目的地の情報を配信サーバ2に送信する。
【0145】
目的地の情報を受信した配信サーバ2は、ステップS82において、取得したユーザの位置情報の種別から、ユーザが目的地に到着しているか否かを判定し通知する現在位置情報通知処理を行う。
【0146】
以上が配信サーバ2が提供するサービスにおける処理の、一般的な流れとなる。
【0147】
以上のような位置情報配信サービスを実現するために配信サーバ2が行う処理について図24Bを参照して説明する。
【0148】
配信サーバ2は、ステップS701、S711、S141において、ユーザ端末から送信されるユーザの位置情報などを受信したか否かを判定する処理を行う。
【0149】
ステップS701において、配信サーバ2が、ユーザ端末4から目的地の情報を入力する画面情報の要求を受信したと判定した場合、配信サーバ2は、ステップS701からS703に処理を進め、目的地の入力画面の提示処理を行う。
具体的には配信サーバ2は、ウェブページDB5dから属性入力画面の画面情報(ウェブページデータ)を取得し、ユーザ端末4に当該画面情報を送信する。ユーザ端末4では当該画面情報を受信することに応じて、目的地を入力する画面を表示する。
【0150】
配信サーバ2は、ステップS711において、ユーザ端末4から目的地情報を受信したと判定した場合、ステップS711からS713に処理を進め、現在位置情報通知処理を行う。現在位置情報通知処理の詳細については後述する。
【0151】
配信サーバ2は、ステップS141において、ユーザ端末4から位置情報を受信したか否かを判定する処理を行う。
配信サーバ2は、ユーザ端末4から位置情報を受信したと判定した場合、ステップS141からS142に処理を進め、位置DB更新処理を行う。
具体的には、配信サーバ2は、図11の処理と同様に定期的に多数のユーザ端末4から送信される当該位置情報を受信し、受信毎に位置DB5bにユーザIDに対応して当該位置情報を記憶する。また、特に本実施の形態においては、位置情報としてGPS位置情報とビーコンの両方を用いる。そのため、配信サーバ2は、受信した位置情報がGPS受信器で受信した情報であるか、ビーコンIDに基づいて受信した位置情報であるかを判定し、位置情報の種別についても位置DB5bに記憶する。
【0152】
配信サーバ2はステップS141、ステップS142のいずれかの処理を終えると、ステップS701に戻り、以下同様の処理を繰り返す。
【0153】
次に、現在位置情報通知処理(S82、S713)について図26を参照して説明する。
【0154】
まず、配信サーバ2は、ステップS801において、目的地の位置情報を取得する処理を行う(目的地位置情報取得)。配信サーバ2は、ユーザ端末4から受信した目的地情報に基づいて、例えば店舗情報の記録された店舗DB5cから目的地である店舗の位置情報を取得する。
【0155】
配信サーバ2は、ステップS803において、第1位置情報取得処理を行う。配信サーバ2は、例えば位置DB5bにおける直近のGPS受信器で受信した情報から現在位置としての緯度情報や経度情報を取得する。
【0156】
配信サーバ2は、ステップS805において、第1位置情報に基づく位置と目的地位置情報の比較を行い、ステップS807において、第1位置情報に基づく位置が目的地位置情報に基づく範囲に含まれるか否か判定する。目的地位置情報に基づく範囲は、建物の広さを考慮し、例えば建物ごとに当該範囲を設定しておくものとする。
【0157】
第1位置情報に基づく位置が目的地位置情報に基づく位置に含まれないと判定した場合、配信サーバ2は、ステップS807からステップS811に処理を進め、目的地の建物自体に未だ到着していない旨をユーザ端末4に通知する未到着通知処理を行う。この場合、配信サーバ2は、目的地の建物の位置情報を同時に送信してもよい。また、通知の方法としては、近くに目的の建物がある場合はその建物までの道筋をガイドしたり、店舗の電話番号を表示することとしてもよい。
【0158】
第1位置情報に基づく位置が目的地位置情報に基づく位置に含まれると判定した場合、配信サーバ2は、ステップS807からステップS809に処理を進め、第2位置情報取得処理を行う。
配信サーバ2は、例えば位置DB5bにおける直近のビーコンの位置情報を取得する。
【0159】
配信サーバ2は、ステップS813において、第2位置情報に基づく位置と目的地位置情報に基づく位置の比較を行い、ステップS815において、第2位置情報に基づく位置が目的地位置情報に基づく位置に含まれるか否か判定する。
【0160】
第2位置情報に基づく位置が目的地位置情報に基づく位置に含まれないと判定した場合、配信サーバ2は、ステップS815からステップS817に処理を進め、目的地の建物自体に到着しているが、階数が違う等の情報をユーザ端末4に通知する未到着通知処理を行う。この場合、配信サーバ2は、目的地には到達しているが階数が違う等の位置情報を同時に送信してもよい。また、店舗DB5に店舗の住所情報が記憶されている場合は、そこから店舗の階数を把握し、通知することも可能である。
【0161】
第2位置情報に基づく位置が目的地位置情報に基づく位置に含まれると判定した場合、配信サーバ2は、ステップS815からステップS819に処理を進め、目的地に到着した旨を伝える到着通知処理を行う。
【0162】
配信サーバ2は、ステップS811、ステップS817又はステップS819の処理を行うことで、現在位置情報通知処理を完了する。
【0163】
<11.まとめ>

以上の実施の形態では、次のような効果が得られる。
実施の形態の配信サーバ2(情報処理装置)は、第1の検出手段(例えば、GPS)により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段(例えば、BLEビーコンや超音波通信などの近距離通信技術)により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する配信対象判定部と、配信依頼者端末からの配信要求を取得する配信要求取得部と、前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち少なくともいずれかに配信する情報配信部と、を備えるものである。
異なる検出手段により配信対象端末の検出範囲を設定することで、端末の検出範囲において、それぞれの検出手段の特徴を生かした端末の把握が可能となる。また、端末の検出にあたり複数の検出手段を用いることで、端末の検出漏れが少なくなる。従って、ユーザの端末の位置をより正確に、柔軟に把握することができる。
そのため、配信依頼者が店舗管理者であった場合は、第1配信対象端末、又は第1配信対象端末であって第2配信対象端末に該当しない端末、又は第2配信対象端末等、配信したい端末を自由に選択することができる。このため、店舗管理者は、柔軟に配信対象とする範囲を設定することが可能となる。
また、第1の検出手段にGPSを用い、第2の検出手段にビーコンを用いるとすると、店舗又は店舗付近にいるユーザ端末4にクーポンを配りたい場合は、ビーコンを用いた第2の所定範囲にクーポンを配信する。これによりGPSに比べて正確に店舗又は店舗付近にいるユーザ端末4にクーポンを配信することができる。さらに、第1の所定範囲と第2の所定範囲を比較することで、第1配信対象端末であって第2配信対象端末に該当しない端末、例えば店舗外にいるユーザのユーザ端末4にも、GPSだけを用いたときよりも正確にクーポンを配信することができる。
また、配信依頼者がユーザであった場合は、GPS(第1の検出方法)を用いた目的地の緯度、経度の位置情報だけでなく、ビーコン(第2の検出方法)を用いることで、例えば、配信サーバ2が、GPS情報を受信しているが、ビーコンIDを受信していると判定した場合、目的の建物には到着しているが目的の店舗は別の階にあるといった通知をユーザ端末4にすることができる。これにより、目的地には着いたものの、建物が広すぎたり、店舗が紛らわしかった場合であっても、ユーザは目的の店舗は当該建物内の別の場所にあることを把握することができる。
【0164】
また、配信サーバ2(情報処理装置)は、第1の検出手段により検出した、第1の所定範囲より広い第3の所定範囲内に存在する端末を第3配信対象端末と判定することが考えられる。これにより、情報の配信目的に適した検出範囲を柔軟に設定することができる。
従って、店舗管理者(配信依頼者)は、配信目的、配信内容に応じて店舗から適切な距離にあるユーザ端末4にクーポン等の情報を配信することができる。
【0165】
また、配信サーバ2(情報処理装置)は、第2の検出手段は、第1の検出手段に比べて壁を透過しにくい通信方式を用いた検出手段であることが考えられる。これにより、第2の検出手段を用いることで、施設(例えば店舗)内の端末数をより正確に検出することができる。
【0166】
また、配信サーバ2(情報処理装置)は、配信対象判定部は、第1の所定範囲内に存在すると推定される端末のうち、端末使用者が配信依頼者端末から取得した属性条件に適合する端末を第1配信対象端末とし、第2の所定範囲内に存在すると推定される端末のうち、端末使用者が配信依頼者端末から取得した属性条件に適合する端末を第2配信対象端末とすることが考えられる。
これにより、配信依頼者は、配信対象としたい属性の人の所有する端末が、施設(店舗等)の周囲にどれぐらい存在しているのかを容易に確認することができる。
【0167】
上記した情報処理装置においては、前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を算出する算出部と、前記配信依頼者端末に前記第1配信対象端末及び前記第2配信対象端末の端末数を提示させる提示制御部と、を有することが考えられる。
これにより、施設(例えば店舗)のスタッフ(配信依頼者)は、自分が選択した属性条件以外の属性の人がどのくらいの割合でいるかを確認することができる。
従って、店舗管理者は、店舗の周囲に配信対象としたい属性の人が何人いるかを容易に確認することができる。また、確認した配信対象者の人数に応じた配信情報を作成することで、より配信対象者の興味を惹く適切な内容のクーポンを配信することが可能となる。
【0168】
<12.プログラム及び記憶媒体>
実施の形態のプログラムは、第1の検出手段により検出した第1の所定範囲内に存在する端末を第1配信対象端末と判定し、第2の検出手段により検出した前記第1の所定範囲内の第2の所定範囲内に存在する端末を第2配信対象端末と判定する処理を情報処理装置に実行させる。また、配信依頼者端末からの配信要求を取得する処理を情報処理装置に実行させる。さらにまた、前記配信要求に応じた情報を、前記第1配信対象端末と、前記第1配信対象端末であって前記第2配信対象端末に該当しない端末と、前記第2配信対象端末とのうち少なくともいずれかに配信する処理を情報処理装置に実行させる。
即ちこのプログラムは、配信サーバ2に対して図24乃至図26で説明した処理を実行させるプログラムである。
【0169】
このようなプログラムにより、上述した配信サーバ2としての情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置などの機器に内蔵されている記録媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROMなどに予め記録しておくことができる。或いはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的或いは永続的に格納(記録)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータなどにインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
【0170】
なお、本実施の形態においては、情報配信の一例としてクーポンを用い、クーポン配信システムとして説明したが、本発明の配信情報はクーポンに限られることはなく、所定の事項に関する情報であれば特に限定されることはない。配信情報としては、例えば広告、施設への入場券、整理券、施設についての各種案内、紹介情報、店舗等の施設に関するブログやレビューなどが挙げられる。また配信情報は、配信サーバ2からネットワーク1を介してユーザ端末4に直接送信することもできるし、例えば第2の検出手段であるBLE発信器に送信して記憶させておき、BLE発信器がユーザ端末4に送信することもできる。
従って店舗以外に公共施設、イベント会場、遊園地、テーマパーク、公園等、各種の「施設」について本発明を適用できる。その場合の配信依頼者端末は、それらの施設の関係者が利用する端末装置となる。
【0171】
また、本実施の形態においては、店舗管理者を配信依頼者、クーポンをユーザ端末を介して受信する者を配信対象者としたが、本発明の「店舗管理者」と「配信対象者」の関係は「店舗」と「クーポンの配信を受ける者」の関係に限られることはなく、例えば「コンサート会場」と「整理券の配信の受信者」や「図書館」と「推薦図書の紹介情報の受信者」、「学校」と「開講講座情報の受信者」など様々な実施の形態が考えられる。
【0172】
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0173】
1…ネットワーク、2…配信サーバ、3…店舗端末、4…ユーザ端末、2a…属性条件取得部、2b…配信候補者判定部、2c…配信対象者判定部、2d…人数算出部、2e…提示制御部、2f…配信要求取得部、2g…情報配信部、2h…滞在人数判定部、2i…属性人数算出部、2j…属性割合算出部
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