(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、電動モータに使用することができる、より小さく低価格な回路保護用部品が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
幾つかの実施形態は、回転装置に過電流保護をもたらすための、より小さく低価格なフューズ部品に向けられており、該回転装置において、フューズ部品は、所定の閾値を超える電流に遭遇したときに破断又は溶融するように構成されている。
【0005】
幾つかの実施形態において、回転装置は電動モータであり、フューズ部品がその一部となるように構成される。電動モータは、固定子、該固定子内で回転するように構成された回転子、及び該固定子に塔載された回路基板を含む。回路基板は、回転子に電流を伝達するための回路を含む。フューズ部品は、回路基板上に取り付けられ、該回路に直列に接続することができる。
【0006】
フューズ部品は、フューズ部分と、該フューズ部分の少なくとも一部を取り囲む絶縁性の外殻とを含むことができる。幾つかの実施形態において、フューズ部分は、直線状或いは湾曲状のワイヤとすることができる。他の実施形態においては、フューズ部分は、複数の同軸ループ状のワイヤからなる螺旋体である。同軸ループは、ほぼ円形に構成することができる。幾つかの実施形態において、螺旋形状のフューズ部分は、内側螺旋状部分と外側螺旋状部分とを含むことができる。
【0007】
フューズ部分のワイヤは、銅又はアルミニウムのワイヤ、或いは亜鉛、銀又は幾つかの合金のような、フューズ要素を構成するのに適した他の材料から製造することができる。幾つかの実施形態においては、フューズ部分のワイヤは、銅被覆アルミニウムワイヤとすることができる。ワイヤは、アルミニウムに対する銅の割合が20%から40%の間になるように構成することができる。ワイヤは、ほぼ円形の断面を持つことができる。
【0008】
幾つかの実施形態において、外殻は、ベークライト、セラミック、又はガラスのような、絶縁性の材料から製造することができる。外殻は、ほぼ円筒形とすることができる。
【0009】
フューズ部分はさらに、外殻の一又はそれ以上の開口端部に嵌合された複数のプラグ又は末端部品を含むことができる。幾つかの実施形態において、この末端部品は、外殻の開口端部内に嵌合するように構成されたほぼ円形又は切頭円錐形のプラグ部分を含む。末端部品を用いて、外気温又は他の環境要因からフューズ部分を保護するために、外殻の開口端部をシール又は塞ぐことができる。
【0010】
幾つかの実施形態において、末端部品は導電性であり、フューズ部分のワイヤ端部に接続される。他の実施形態において、末端部品は、電気絶縁性であり、フューズ部分のワイヤ端部が末端部品を通過できるように構成することができる。
【0011】
幾つかの実施形態において、フューズ部品はさらに、フェライト又は磁性コアを含むことができる。これによって、フューズ部品が、回転装置のEMIを濾波するためのインダクタとしても機能できるようにすることができる。
【0012】
幾つかの実施形態において、フューズ部品の電流の許容閾値は、螺旋形状のワイヤループの数を変えるか、或いは、ワイヤの直径又は断面積を変えることにより達成することができる。
【0013】
幾つかの実施形態において、フューズ部品は、回転装置内に搭載することができる。他の実施形態において、フューズ部品は、回転装置の外側に、例えば、回転装置の速度を調整するのに使用されている抵抗調整機構の一部として搭載することができる。
【0014】
図面は、実施形態の設計及び実用性を例示するものであり、類似する要素には共通の参照番号が付されている。これらの図面は、必ずしも縮尺通りに描かれたものではない。上述の又はその他の利点或いは目的がどのように達成されるかを、より良く理解できるようにするために、添付図面に示される実施形態をより具体的に説明する。これらの図面は、例示的な実施形態のみを示すものであり、従って、これらが請求の範囲を限定するものと考えるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】幾つかの実施形態に使用することができる送風機組立体を示す図である。
【
図2A】幾つかの実施形態に使用することができる電動モータを示す図である。
【
図2B】幾つかの実施形態に使用することができる電動モータを示す図である。
【
図2C】幾つかの実施形態による、電動モータの概略図である。
【
図3A】幾つかの実施形態による、フューズ部品を示す図である。
【
図3B】幾つかの実施形態による、複数の末端部品を有するフューズ部品を示す図である。
【
図3C】幾つかの実施形態による、複数の末端部品を有するフューズ部品を示す図である。
【
図4A】幾つかの実施形態による、代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図4B】幾つかの実施形態による、代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図4C】幾つかの実施形態による、代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図5A】幾つかの実施形態による、非円形ワイヤループを有する代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図5B】幾つかの実施形態による、非円形ワイヤループを有する代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図6A】幾つかの実施形態による、一つ以上の螺旋形状部分を有する、代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図6B】幾つかの実施形態による、一つ以上の螺旋形状部分を有する、代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図7A】幾つかの実施形態による、非円形ワイヤ断面を有する代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図7B】幾つかの実施形態による、非円形ワイヤ断面を有する代替的なフューズ部品形状を示す図である。
【
図8】幾つかの実施形態による、代替的なフューズ部品を示す図である。
【
図9A】幾つかの実施形態に使用することができるモータ回路基板を示す図である。
【
図9B】幾つかの実施形態に使用することができるモータ回路基板を示す図である。
【
図10】フューズ部品がインダクタとして機能するように構成された幾つかの実施形態による代替的なフューズ部品を示す図である。
【
図11】幾つかの実施形態による、フューズ部品のためのワイヤを示す図である。
【
図12A】フューズ部品を取り付けるための代替的な実施形態を示す図である。
【
図12B】フューズ部品を取り付けるための代替的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下において、様々な特徴要素が図を参照して説明される。図は縮尺通りに描かれたものではなく、図全体を通して同様の構造又は機能を有する要素は、同様の参照数字で表されている点に留意されたい。また、一又はそれ以上の特定の実施形態において別途明確に記載されるか、一又はそれ以上の特定の請求項に記載されていない限り、図は、図示及び説明の目的で特徴要素の説明を容易にすることを意図するものである点に留意すべきである。図面及び本明細書で記載される様々な実施形態は、様々な他の実施形態を網羅的に示し或いは説明することを意図するものではなく、特許請求の範囲又は本出願に記載された実施形態から当業者に自明な、他の幾つかの実施形態を限定する意図を有するものでもないことに留意すべきである。更に、例示された一つの実施形態が、図示の態様又は利点のすべてを有する必要はない。
【0017】
特定の実施形態と共に説明されている態様又は利点は、必ずしもその実施形態に限定されるものではなく、そのように例示示されておらず、或いは明示的に説明されていない場合であっても、他の何れの実施形態においても実施することができる。さらに、本明細書全体にわたり、「幾つかの実施形態」又は「他の実施形態」という表現は、ある実施形態に関して説明されている特定の形状、構造、材料、工程、或いは特徴が、少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書の様々な部分を通じて「幾つかの実施形態において」、「一又はそれ以上の実施形態において」、或いは「他の実施形態において」といった表現は、必ずしも同一の実施形態に言及するものではない。
【0018】
実施形態は、電動モータのための過電流保護用の部品又は回路、或いはフューズ部品又は回路(以後、「フューズ部品」と称する)に向けられている。本明細書において、フューズ部品という用語は、フューズ部品が回路を遮断することなく連続的に通電することができる最大電流を表す定格電流のような高電流、すなわち所定の閾値を超える電流に起因する、電子システムにおける過熱又は他の形態の損傷を防止するように設計されたあらゆる電気部品を指すものとすることができる。本明細書で記載される種々の実施形態が電動モータに言及しているが、以下に説明される様々な態様は、電磁干渉又はノイズを濾波し、発電機のような他の回転装置に過大電流が流れることを防ぐ点において、完全で同等な効果を提供するということに留意すべきである。従って、本明細書における電動モータの言及は、本発明の範囲を電動モータに限定することを意図するものではなく、また、そのように解釈されるべきではない。
【0019】
幾つかの実施形態において、フューズ部品は、小さい寸法で単純な構造を有するものとすることができ、それによって、材料費の削減が可能になり、取り付け及び設置により柔軟性をもたせることができる。例えば、特定の実施形態によるフューズ部品は、類似の用途で使用されるばねプレート型フューズ部品よりも50セント安価であることが分っている。フューズ部品は、単一の連続ワイヤを含み、任意選択的には、ワイヤの少なくとも一部を囲む絶縁性の外殻を含むものとしてもよい。幾つかの実施形態において、ワイヤは、複数のほぼ同軸のワイヤループを含む螺旋体として構成される。これらの実施形態におけるフューズ部品は、単一のワイヤから作られた完全に同軸のワイヤループを含むように設計することができるが、その場合でも、螺旋体の両端部における形状は、この完全な同軸ワイヤループ形状から逸脱し、例えばフューズ部品への接続を容易にするための直線状部分を有するものであってもよい点に留意されたい。加えて、許容公差及び緩み、取り扱い、或いは、高温又は振動、その他のような作動条件もまた、フューズ部品をその設計通りの幾何学的形状(例えば同軸)から逸脱する可能性がある。従って、当業者は、少なくともそのような製作上又は製造上の許容誤差、様々な嵌合部分又は組立体内における緩み、取り扱い、作動条件、又はこれらの組み合わせを受け入れるためには、これらのワイヤループが、同軸状ではなくほぼ同軸であることを確実に理解するであろう。
【0020】
電流又は温度の閾値のような、フューズ部品の一又はそれ以上の特性は、フューズ部品における螺旋部分のループの数を変更すること、及び/又はワイヤの断面積を変更することにより構成することができる。「ループ」という用語の使用は、必ずしも円形形状を意味するものではないことに留意すべきである。むしろ、ワイヤループは、様々な他の形状、例えば、これらに限るものではないが、様々な曲げ半径を有する様々な多角形形状、楕円形、又は他の最適な形状を有することができる。
【0021】
幾つかの実施形態においては、フューズ部品はさらに、絶縁性外殻囲いの一又はそれ以上の開口端部との間に接続部を形成する一又はそれ以上の末端部品を備える。この末端部品は、絶縁性外殻の開口端部をほぼ覆うか又は密封し、囲まれたワイヤを外部温度又は他の環境の影響から保護するように構成することができる。
【0022】
幾つかの実施形態において、フューズ部品はさらに、ワイヤ螺旋部分内に取り付けられた磁性コア又はフェライトコアを備え、フューズ部品が、例えば、モータ又は他の近接する外部装置に影響を及ぼす電磁的干渉(EMI)又はノイズを濾波するインダクタとしても機能するようにすることもできる。他の実施形態においては、フューズ部品はまた、抵抗調整機構を含み、フューズ部品が、可変抵抗器としても機能するようにすることができる。この場合、これらの実施形態の一部において、フューズ部品は、モータの速度を調整するのに使用することができる。これらの実施形態においては、フューズ部品は、電機子電圧又は界磁電流を変えるように調整し、それによって電機子電圧に比例して、又は電動モータの磁束に逆比例してモータの速度を変えることができる。フューズ部品のワイヤは、銅被覆アルミニウムワイヤ、アルミニウムワイヤ、銅ワイヤ、亜鉛ワイヤ、銀ワイヤ、又はその他のフューズ要素に好適な材料のいずれかを含むことができる。
【0023】
様々な実施形態が、電動モータを利用するあらゆる用途にも適用可能である。例えば、
図1に示されているように、幾つかの実施形態は、電動送風機10で使用することができる。送風機10は、羽根車12又は複数の送風機羽根を駆動するための電動モータ20を備える。送風機10は、自動車用冷房用途など、種々の異なる用途で使用することができる。幾つかの実施形態においては、電動モータ20は、整流器又は電池のようなDC電源から電力を得るDC(直流)モータとすることができる。他の実施形態においては、電動モータ20は、AC源から電力を得るAC(交流)モータとすることができる。電動モータ20は、ブラシ付きモータ又はブラシレスモータのいずれでもよい。図示の目的で、且つ説明を容易にするために、以下に説明する実施形態は、電動モータ20をブラシ付きモータとして述べることになるが、当業者は、同様の概念を他の形式のモータ(例えば、ブラシレスモータ、永久磁石モータなど)に適用して、実施形態の思想及び範囲から逸脱することなく完全で同等の効果を得ることができることを理解するであろう。
【0024】
図2A及び2Bは、幾つかの実施形態に使用することができる電動モータ20を示す。
図2A及び2Bに示されているように、電動モータ20は、固定子21及び回転子24を備えるブラシ付きDCモータである。回転子24は、固定子21内で回転するように構成されているが、他の実施形態においては、回転子を、固定子によって部分的に覆うか、固定子の外側で回転するように構成することができる。他の実施形態においては、固定子21は、開口端部を有し、該開口端部に端部カバー29を嵌合させることができる。
【0025】
幾つかの実施形態において、回転子21は外殻22を備えることができる。外殻22の一方の端部部は、回転子24を固定子21内に設置できるように開口することができる。複数の磁性部品23を外殻22の内部に取り付けることができる。幾つかの実施形態においては、磁性部品23は、一又はそれ以上の永久磁石、一又はそれ以上の電磁石、一又はそれ以上の強磁性体、磁界に曝されたときに磁化されやすい好適な磁化率を有する一又はそれ以上の反磁性体部品、或いは、磁界を生成するための他のいずれかの手段を含むことができる。磁性部品23はまた、他の位置又は他の手段により、固定子21に取り付けることができる。
【0026】
例示の実施形態の一部において、回転子24は、回転子軸25に取り付けられた回転子コア26及び整流子27を備える。複数の磁性部品28は、コア26に搭載するか又は取り付けることができる。幾つかの実施形態においては、磁性部品28は、界磁コイル又は巻線を含むことができる。磁性部品28は、整流子27に電気的に接続され、電力が、整流子27を介して磁性部品28に伝達されるようにすることができる。
【0027】
端部カバー29は、外殻22の開口端部と嵌合するように構成することができ、一又はそれ以上の軸受19、スリーブ、又は、可動部分と固定部分との間に機械的カップリング(例えば、軸受表面)を提供する他のいずれかの手段を含んで、回転子24に接続された回転子軸25が、端部カバー29を貫通して、それによってモータ20からの出力が、伝達機構介して羽根車、車軸、滑車、又は歯車などのような外部装置へ直接的又は間接的に伝達されるようにすることができる。
【0028】
幾つかの実施形態において、回路基板30は、端部カバー29に取り付けることができる。他の実施形態においては、回路基板30は、固定子21か、又は電動モータ20の他の固定部分に搭載することができる。回路基板30は、第2表面32とは反対側にあって、回転子コア26に面する第1表面31を有する。幾つかの実施形態において、複数の電気ブラシ33が回路基板30の第1表面に取り付けられる。複数の電気ブラシ33は、複数のブラシホルダー34内に配置することができる。ブラシホルダー34は、電気ブラシ33を所定位置に保持するための何らかの形式のブラケット、スロット、又は他の構造部品を備えることができる。
【0029】
幾つかの実施形態においては、モータ20の電気ブラシ33は、モータの作動時に電気ブラシ33の端部が整流子27と滑り接触できるように放射状パターンで配置することができ、電力をブラシ33から整流子27を通って回転子コア26上の複数の磁性部品28に伝達できるようにする。
【0030】
加えて、回路基板30はまた、複数のインダクタ35を備えることができる。例えば、例示した実施形態は、2つのインダクタ35を備える。これらの実施形態においては、2つのインダクタ35は、互いにほぼ平行に、回路基板30の表面31の両側に各々がブラシ33の対の間に位置するように配置される。インダクタ35は、電動モータ20のチョークとして機能し、EMIフィルタとして作用しながらストール保護を提供することができる。
【0031】
回路基板30の第2表面は、ブラシ33及び接続端子37の一又はそれ以上に直列に接続された一又はそれ以上のフューズ部品を備えることができる。接続端子37は、コネクタを介して外部電源(図示されていない)、例えば、バッテリー、整流器、他の電源に接続され、ブラシ33を通じて整流子27及び回転子24の磁性部品28に電力を供給することができる。他の実施形態においては、フューズ部品36は、回路基板30の第2表面32上に搭載されるとは限らないことが理解されるであろう。例えば、幾つかの実施形態においては、フューズ部品36は、代わりに、回路基板30の第1表面31の上に、又はモータ20の他のいずれかの部分上に、或いは、モータ20の外部に搭載することができる。
【0032】
図2Cは、モータ20の概略図を示している。図示されるように、フューズ部品36は、回転子24の電子部品に直列に接続されて、フューズ部品36の破断又は遮断により電流が回転子24に到達するのを防止するようにする。
【0033】
図3Aは、幾つかの実施形態によるフューズ部分38を含むフューズ部品36を示す。幾つかの実施形態においては、フューズ部分38は、銅ワイヤ又はアルミニウムワイヤから作ることができる。他の実施形態においては、鉛、錫、ビスマス、カドミウム、亜鉛又は銀のような他の材料を使用することができる。モータ20の作動中に、フューズ部分38を通る電流が閾値を超えた場合には、フューズ部分38が、破損、溶融、その他によりモータ20への電力伝達を遮断し、モータ20が、場合によっては加熱、発火、又は高電流による他の種類の損傷が発生するのを防止する。
【0034】
幾つかの実施形態において、フューズ部分38は、単一の連続ワイヤを含む。ワイヤは、円形断面を有することができる。
図3に示されているように、幾つかの実施形態においては、フューズ部分38は、螺旋形状部分又は渦巻き形状部分41(以下、螺旋部分と称する)と端子42とを備える。螺旋部分41は、一連の連結された同軸ワイヤループ44を含むことができる。図示の実施形態においては、ワイヤループ44はほぼ円形である。2つの端子42が螺旋部分41の両端部に配置され、これらの端子42は、螺旋部分41の軸線に平行に外向きに延びることができる。
【0035】
幾つかの実施形態においては、フューズ部品36はまた、外殻39を備える。外殻36は、ベークライト、セラミック、ガラス、その他の形式の絶縁材料から形成することができる。外殻39の材料は、フューズ部分38の何らかの溶融又は破断によって、モータ20の他の部品が損傷を受けるのを防ぐため、高耐熱性又は難燃性であることが好ましい。外殻39は、ほぼ円形で、フューズ部分38と同軸方向に配置され、フューズ部分38を包むことができるようになる。
【0036】
図3B〜Cは、一対の末端部品45をさらに含む幾つかの実施形態によるフューズ部品を示しており、末端部品45は、プラグ、シール、又は外殻39の開口端部に嵌合するように形成できる他のタイプの部品とすることができる。幾つかの実施形態においては、末端部品45は、外殻39に嵌合されたときに、外殻39の開口端部を塞ぎ、密封し、或いは覆って、外殻39内のフューズ部分38の温度が、外部環境の影響を受けるのを防ぎ、フューズ部品の信頼性を高めるように構成される。幾つかの実施形態においては、末端部品45は、銅のような導電性素材を含む。他の実施形態においては、末端部品45は、ベークライト又はセラミックのような高耐熱性又は難燃性の絶縁材料を含む。
【0037】
末端部品45の各々は、末端部分47と、該末端部分47の端部から延びるプラグ部分46とを含むことができる。幾つかの実施形態においては、末端部分47は、ほぼ円筒形である。幾つかの実施形態においては、各々の末端部品は、さらに貫通穴49を含む。貫通穴49は、末端部分47の中央を通って延びるように構成されて、フューズ部分38の端子42が貫通穴49を通り抜けできるようにすることができる。
【0038】
幾つかの実施形態において、プラグ部分46は、末端部分47の一方の端部から外向きに放射状に延び、さらに反対側の末端部分47の他方の端部に向かって延びて、大きな接触面を有するほぼ円筒形又は切頭円錐形のフランジを形成する。他の実施形態においては、末端部品45のプラグ部分46は、(その中央を通り抜ける貫通穴49を保護するため)ほぼ中実の円筒形又は切頭円錐形の形状を有し、ここで接触表面は、円筒体の外表面を含む。プラグ部分46の接触表面の外径は、外殻39の開口端部の内径とほぼ同じであるように構成され、末端部品45が外殻39の開口端部に挿入されると、該プラグ部分46が外殻39の開放端部をほぼ密封又は覆うことができるようになっている。プラグ部分46は、外殻39の開口端部を密封又は覆うことができるものである限り、他の形状又は外形で実施できることは理解されるであろう。
【0039】
幾つかの実施形態において、フューズ部分38の端子42は、貫通穴49を通って嵌合し、端子42の少なくとも一部が末端部品45の末端部分46の内側に位置するように構成されている。末端部品45が導電性材料で形成されている実施形態においては、端子42は、末端部分47の内側に密嵌合するように構成することができる。そのため、フューズ部分38は、溶接、はんだ、或いは端子42及び端部47を回路に取り付ける他の手法で回路に一体化することができる。末端部品45が絶縁性材料で形成されている他の実施形態においては、端子42は、貫通穴49を通り抜けて末端部品45の外側に達するまで延び、ここで溶接、はんだ、又はそれ以外の方法で回路に取り付けることができる。
【0040】
図4〜8は、幾つかの実施形態による、フューズ部品のフューズ部分についての代替的形状を示す。
【0041】
例えば、
図4Aは、複数の接続された同軸ワイヤループ54を含む螺旋部分51を備えたフューズ部分50を示す。端子52は、螺旋部分51の両端部に取り付けられ、該螺旋部分の軸線に垂直に反対方向に向かって延びる。幾つかの実施形態において、2つの端子52は、互いに同一平面内に位置するように構成することができる。例示の実施形態においては、端子52は、ワイヤループ54の軸線に垂直であるが、幾つかの実施形態においては、非直角の角度を使用できることは理解される。
【0042】
図4Bは、複数の接続された同軸ワイヤループ64を含む螺旋部分61を有するフューズ部分60を示す。フューズ部品60の端子62は、同じ方向に延びて、螺旋部分62の軸線とほぼ平行であるように構成されており、これらの実施形態においては、2つの端子62が互いに平行になるようにされている。
【0043】
図4Cは、複数の接続された同軸ワイヤループ74を含む螺旋部分71を有するフューズ部品70を示す。例示の実施形態において、螺旋部分71の一方の端部の第1端子72は、ワイヤループ74の軸線に対し垂直方向に延びる。これらの実施形態においては、この第1端子72及び第1端子がそこから延びるワイヤループ74は、同一平面上にあるように構成することができる。螺旋部分71の反対側の端部に接続された第2端子73は、螺旋部分71の中心軸線に沿って又はその近くにおいて螺旋部分71を通り抜け、螺旋部分71の他方の端部に達するように構成される。この場合、第2端子73は、螺旋部分71の中心軸線に垂直な軸に沿って延びて、「L」字形状を形成することができる。
【0044】
図5A及び5Bは、それぞれの螺旋形状部分81及び91を有し且つ複数の同軸ワイヤループ84及び94を含むフューズ部分80、90を示す。これらの例示の実施形態において、ワイヤループ84及び94は、非円形に構成される。その場合には、様々な幾何学形状を使用することができる。例えば、フューズ部品80のワイヤループ84は、ほぼ三角形の形状に構成され、フューズ部品90のワイヤループ94は、ほぼ矩形に構成される。当業者は、幾つかの実施形態に従って他の形状も使用可能であることは理解されるであろう。
【0045】
図6A及び6Bは、幾つかの実施形態による、1よりも多い数の螺旋部分を有するフューズ部品100を示す。フューズ部品100は、各々が複数の同軸ワイヤループを含む、2つの螺旋部分、すなわち内部螺旋部分101と外部螺旋部分102とを有する。外部螺旋部分102は、内部螺旋部分101の上又はその周りに嵌合するように構成することができ、2つの螺旋形状部分が互いにほぼ同軸で、外部螺旋部分102の内面が内部螺旋部分101の外面に近接又は隣接するようになる。幾つかの実施形態においては、フューズ部品100は、最初に内部螺旋部分101を巻き、続いて外部螺旋部分102を巻くことによって形成することができる。
【0046】
図7A及び7Bは、フューズ部品のワイヤ断面が円形でない幾つかの実施形態によるフューズ部品120及び130を示す。例えば、フューズ部品120のワイヤは、
図7Aに示されるように、ほぼ正方形の断面を有し、フューズ部品130のワイヤは、
図7Bに示されるように、ほぼ矩形である。
【0047】
幾つかの実施形態において、フューズ部品のワイヤの直径又は断面積が大きくなるほど、回路を遮断することなくフューズ部品に流れることができる電流が高くなり、対応するフューズ部品の電流閾値(例えば定格電流値)が高くなる。逆に、ワイヤの直径又は断面積が小さくなることは、フューズ部品を流れることができる電流が少なくなることを意味し、フューズ部品は、より低い電流閾値を有するものとなる。加えて、フューズの螺旋部分におけるコイルの数すなわち巻き数が増加すると、螺旋部分の長さがより長くなることに起因する抵抗の増加のため、フューズ部品を流れることができる電流量が小さくなり、他方、コイルの数すなわち巻き数が減少すると、より多くの電流がフューズ部品を流れることができるようになる。従って、このようにして、フューズ部品のフューズ特性(例えば電流閾値)は、使用されるワイヤの断面積又は直径を変えることによって、又はフューズ部品の螺旋部分におけるコイルの数又は巻き数を変えることによって、或いは、これらの任意の組み合わせによって達成することができる。
【0048】
図8は、幾つかの他の実施形態によるフューズ部品140を示す。上記で示した実施形態とは異なり、フューズ部品140は、螺旋部分すなわちコイル部分を含まない。代わりに、フューズ部品140は、単一の直線状又は湾曲ワイヤ部分を含む。フューズ部品40のフューズ特性は、ワイヤ部分の直径又は断面積を変えることにより調節することができる。
【0049】
本発明の様々な実施形態によるフューズ部品は寸法が小さく、構造が単純であるので、電動モータ上においてフューズ部品の設置位置を柔軟に選択することができるようになる。幾つかの実施形態においては、フューズ部品が同時にインダクタとして機能することができるので、空間利用部分の一層の削減と同時に、設計の一層の単純化が可能になる。例えば、
図9A及び9Bは、回路基板30の第1表面31上におけるフューズ部品36の異なる配置を示す。
図9Aに示された回路基板30においては、フューズ部品36は、インダクタ35と電気ブラシ33との間に設置される。
図9Bにおいては、フューズ部品36は、隣接する電気ブラシ33の間に設置される。
【0050】
図10は、幾つかの実施形態による、代替の回路基板200を示す。回路基板200において、フューズ部品及びインダクタ部品の機能の両方が、単一の電気部品によってもたらすことができる。言い換えれば、フューズ部品201が、より高いインダクタ効果を有するように構成されているので、インダクタ部品として機能することができ、これによって別のインダクタ部品(例えば、
図2A及び
図9A−Bに記載の実施形態における、インダクタ35)が必要でなくなる。
【0051】
幾つかの実施形態においては、フューズ部品201は、螺旋形状フューズ部分202と、該螺旋形状フューズ部分202の内側すなわち該螺旋形状フューズ部分202内に配置された磁性コアすなわちフェライト棒203とを含む。これらの実施形態において、螺旋形状フューズ部分202は、磁性コア203の少なくとも一部を囲み、螺旋形状フューズ部分202と磁性コア203とがほぼ同軸となるようにすることができる。磁性コア203は、螺旋形状フューズ部分202内における磁界の強さを強め、それによって、部品201のインダクタンスを高めるのに使用することができる。
【0052】
幾つかの実施形態においては、螺旋形状フューズ部分202は、銅ワイヤ、アルミニウムワイヤ、又は本明細書で記載される他の適切な材料を含む。ワイヤの直径又は断面積は、他の場合に別個のインダクタ部品で使用されるものよりも小さくし、フューズ部品201がインダクタ部品とフューズ部品の両方の機能を果たすことができるようになる。螺旋部分202のワイヤは、螺旋フューズ部分202を磁性コア203から電気的に絶縁するための絶縁外層又はカプセルを有することができる。
【0053】
幾つかの実施形態において、フューズ部品201はまた、外殻205を備えることができる。外殻205は、ベークライト、セラミック、ガラス、エポキシ、樹脂、その他の絶縁性材料から形成することができる。螺旋部分202は、外殻205の内側に嵌合するように構成される。
【0054】
インダクタ特性は、コイル部分すなわち螺旋部分の巻数に主として依存するものであり、その一方で、フューズのパラメータは、ワイヤの抵抗、溶融温度、長さ、直径又は断面積を変えることによって調整できるので、フューズ部品201の特性(例えば、インダクタンス又はフューズ特性)は、螺旋形状フューズ部分202のコイル数を変えることによって、又は螺旋形状フューズ部分202のワイヤの大きさ(断面積及び/又は直径)を変えることによって、或いは両方を変えることによって調節することができる。フューズ部品とインダクタ部品を単一のフューズ部品に組みこむことにより、製造及び材料費用を削減することができる。これに加えて、又は代替的に、2つの部品の代わりに単一の部品を使用することによって、電動モータの設計又は組立の融通性を増すことができ、電動モータの回路基板上に必要とされる空間を潜在的に節減することができる。
【0055】
図11は、幾つかの実施形態によるフューズ部品で使用可能なワイヤ301の断面図を示す。ワイヤ301は、ワイヤコア302と、該ワイヤコア302の少なくとも一部を覆う絶縁層303とを含む。ワイヤコア302は、アルミニウムコア304及び銅被覆層305を含む、銅被覆アルミニウムワイヤとすることができる。幾つかの実施形態においては、銅被覆305の銅とアルミニウムコア304のアルミニウムとの割合は、20%から40%の間とすることができる。
【0056】
通常は、銅の導電性及び溶接可能性は、アルミニウムの導電性及び溶接可能性よりも高い。しかしながら、アルミニウムは、一般に銅と比べて軽く、安価である。従って、ワイヤコア302において銅被覆アルミニウムワイヤを用いることにより、性能と価格との間の良好な均衡を達成することができる。
【0057】
幾つかの実施形態において、モータの作動時に、ワイヤ301の温度が約700℃に(アルミニウムの融点は約660℃である)達した場合、アルミニウムコア304は溶融して、溶融アルミニウム液体を形成することになる。アルミニウムコア304からの溶融アルミニウムは、熱膨張により体積が膨張し、銅被覆層305を破壊して、銅被覆層305の破損部における抵抗値を急激に増大させるようになる可能性がある。これによってその部分での温度がさらに上昇し、銅被覆層305の損傷部分が完全に破断して開くことになり、電動モータの回路を遮断し、モータの過熱及び発火の可能性を防止することができる。
【0058】
上述した送風機組立体10のような幾つかの用途において、モータ20は、取り付け構造に固定することができる。幾つかの実施形態においては、送風機組立体10は、モータ20が固定又は搭載可能なフレーム(図示せず)を備える。
【0059】
図12A−Bに示されたように、幾つかの用途においては、モータ20の速度を調節するために抵抗器55を使用することができる。例えば、自動車用の冷房においては、送風機の冷房性能を異なる状況に適応させる(例えば、自動車用の冷房に用いられる送風機は、パーキングモードと駆動モードとを有することができ、送風機はそれぞれのモードによって異なる速さで回転する)ために、送風機組立体に抵抗器55を使用することができる。幾つかの実施形態においては、抵抗器55は、送風機フレームの一部に搭載され、コネクタ58を介してモータ20に接続される。
【0060】
幾つかの実施形態においては、抵抗器55は、モータ20の回転子24と直列に接続された速度調整用抵抗器55を含む。
図12Aに示されるように、モータ20を通る電流が速度調整用抵抗器56を通るときには、送風機はより低速で回転する。電流が速度調節用抵抗器56を通らないときには、送風機はより高速で回転する。
【0061】
抵抗器55は更に、速度調整用抵抗器56と直列に接続された上述の実施形態によるフューズ部品57を含み、モータ20には過電流保護がもたらされるようになる。幾つかの実施形態においては、
図12Bに示すように、フューズ部品57は、速度調整用抵抗器56の外側に配置することができる。他の実施形態においては、フューズ部品57は、速度調整用抵抗器56の内部にあり、同じハウジングを共有ことができる。例示の実施形態においては、モータ20が低電流状態にあるときに、フューズ部品57がモータ20に過電流保護を提供する。モータ20が高電流状態にあるときには、車両(図示せず)又は送風機組立体が一部として組み込まれた他のシステムのための全てのフューズ部品により過電流保護を提供することができる。従って、フューズ部品57が抵抗器55と共に用いられる実施形態においては、モータ20は、それ自体が内蔵フューズ部品を有する必要がない。
【0062】
上述の実施形態は、図示及び説明のためブラシ付きモータに向けられているが、フューズ部品を用いる様々な実施形態は、ブラシモータに限定されるものではなく、ブラシレスモータ、その他のあらゆるタイプの電動モータにも、或いは、2つの形態間でエネルギを変換するための回転装置にも適用することができる。加えて、様々な実施形態は、自動車用冷房装置に用いられるモータに限定されものではなく、むしろ電動モータが使用可能などのような装置にも適用可能である。
【0063】
前述の説明において、様々な態様がその特定の実施形態を参照して説明されてきた。しかしながら、ここで説明されている様々な実施形態の精神及び目的の範囲から外れることなく、様々な修正及び変更が可能であることは明らかである。例えば、上述したシステム又はモジュールは、部品の典型的な配置に言及して説明されている。それにも拘らず、説明された部品の多くのうちの順序や空間的な関係は、ここで説明されている実施形態の範囲又は作動、或いは効果に影響を与えることなく変更可能である。加えて、典型的な特徴が示され、説明されてきたが、それらは請求の範囲、又は他の実施形態の範囲を限定することを意図しておらず、当業者にとって、ここで説明されている様々な実施形態の範囲から外れることなく、様々な変更や修正が可能であることは明らかである。明細書及び図面は、従って、限定的な意味ではなく、むしろ実例又は例示的なものとみなされるべきものである。説明された実施形態は、従って、代替的なもの、修正、及び均等物を含むことを意図するものである。