(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一又はそれ以上の開口を含み、前記ハウジング組立体の前記第1端部とは反対側の第2端部に取り付けられた枠を有し、前記一又はそれ以上の開口が、前記ハウジング組立体内で前記インペラー組立体の空気吸入口と連通することを特徴とする、請求項1に記載のブラシ付き回転装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、作動中のノイズレベルを低減することのできる改良された回転装置が必要とされている。さらに、ブラシと整流子との相互作用によって発生した屑が、望ましくない領域を汚染する可能性を減少又は排除することのできる、改良された回転装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
幾つかの実施形態は、回転子、固定子、軸、端部キャップなどの部品に加えて、ブラシと整流子との相互作用によって生じた屑の移動を制御し、及び/又は、回転装置の作動ノイズレベルを低減するための様々な他の部品又は構造を含む、ブラシ付き回転装置に関する。様々な実施形態においては、例示的な回転装置は、モータ、発電機、交流発電機、及びダイナモである。これらの実施形態の幾つかにおいては、回転装置はまた、ブラシと整流子との相互作用によって摩耗したブラシから生じる屑の少なくとも一部が、回転装置の外側の空間のような望ましくない領域に逃れ又は移動して汚染を引き起こすか、又は電気又は電子部品が配置されている部分に逃れ又は移動して短絡させるのを防止するために、整流子及びブラシの少なくとも一部を受け入れ又は収容するチャンバを含むことができる。
【0006】
インペラー組立体は、例えば、回転装置の一端部上又はその近くの一又はそれ以上の開口から空気を吸入し、回転装置の作動により発生した熱を消散させるように作用するが、さらに、ブラシと整流子との相互作用によって生じた空気流中の屑を運び又は攪拌することになる。回転装置は、インペラーの排出部と連通する一又はそれ以上の流路を含む。一又はそれ以上の流路の少なくとも一部はさらに、空気流内で攪拌され又は運ばれる屑を捕捉するか、又は濾過するための何らかの吸着剤又は濾過材料を収容することができる。幾つかの実施形態においては、発生した屑が移動できる場所を制御するために、囲い又は収容構造の第一形態を使用して、整流作用が行われる領域、従って屑生成が生じる領域を、少なくとも一部において内包状態又は囲い状態にすることができる。
【0007】
幾つかの実施形態において、整流接触及びそれによる屑生成が生じる場所では、少なくとも一部においては、第二の形態の囲い又は収容構造を用いて、二重の内包状態又は囲い状態としてもよい。これらの実施形態の幾つかにおいて、第一形態の囲い又は収容構造は、別に形成された部品又は構造を含むものとすることができ、或いは、回転装置に設けられているいずれかの既存の部品又は構造、例えば回転装置の軸を回転可能に支持するベアリングシートのような部品又は構造と一体に形成されるか、又はそれとは別に形成されて該部品又は構造に取り付けられるようにすることができる。幾つかの実施形態において、第二形態の囲い又は収容構造は、別に形成された部品又は構造を含むものとすることができ、或いは、回転装置に設けられているいずれかの既存の部品又は構造、例えばフランジ又は壁と一体に形成されるか、又はそれとは別に形成されて部品又は構造に取り付けて、屑のより多くの部分が局所範囲に閉じ込められるのを確実にすることができる。
【0008】
第二形態の囲い又は収容構造又は第一形態の囲い又は収容構造はまた、ノイズを局所範囲に閉じ込めて、回転装置の作動によるノイズレベルを低減させるように作用することができる。インペラーにより生成された空気流が最終的に回転装置から出る前に、一又はそれ以上の流路の少なくとも一部に吸着性又は濾過性の材料又は部品を取り付けて、ブラシと整流子との相互作用によって生じた屑を、さらに吸着し又は濾過するようにすることができる。幾つかの実施形態はさらに、一又はそれ以上の電気部品又は電子部品を、回転装置のハウジングの外表面に取り付けられた囲い内に配置することにより、回転装置の一又はそれ以上の電気又は電子部品を生じた屑から保護することができる。
【0009】
幾つかの第一実施形態は、軸と回転子コアと該軸に取り付けられた整流子とを含む回転子、該回転子を囲むハウジング組立体、整流子に隣接し回転子コアから離れた位置で該回転子の軸に機械的に取り付けられたインペラー組立体、及び、整流子に隣接するハウジング組立体の第一端部に結合された端部キャップ組立体、を備え、該端部キャップ組立体が、少なくとも一つの開口を有するベースと、該ベースの少なくとも一つの開口の周辺から該回転子の軸の軸線方向に延びて回転子の整流子を囲む側壁と、該ベースに取り付けられた複数のブラシホルダーとを含み、複数のブラシが、該端部キャップ組立体の該複数のブラシホルダー内に配置され、回転子の整流子と滑り接触するようにされたブラシ付き回転装置に向けられる。
【0010】
これら第一実施形態の幾つかにおいて、回転装置はさらに、インペラー組立体の排出部に連通する第一端部を有する流路を備えてもよい。直前に述べた実施形態の幾つかにおいて、回転装置はまた、流路の少なくとも一部に配置された、吸着用又は濾過用の部品を含むことができる。回転装置はまた、任意的に、端部キャップ組立体の第一端部に取り付けられ、流路の両側の側壁に物理的に接触する平坦部分を含む、端部キャップ覆いを含むことができる。それに加えて又は代替的に、インペラーは、流路のみを介して整流子を囲む領域と流体的に連通するように構成することができる。インペラーはさらに、ハウジング組立体内において、端部キャップ組立体底部の少なくとも一つの開口のみを介して整流子を囲む領域と流体的に連通するように構成することができる。端部キャップ組立体はまた、流路の第二端部に配置され、吸着又は濾過部品の少なくとも一部の下流側に位置する、一又はそれ以上の排出口を含むことができる。さらに、流路は、任意的に、吸着又は濾過部品の少なくとも一部の下流側に形成することができる。また、幾つかの実施形態において、流路は、任意的に、端部キャップ組立体の周方向に沿って、インペラー組立体の下流側に形成することができる。該流路は、端部キャップ組立体の周方向に沿って配置することができる。追加的に又は代替的に、回転装置は、さらに、端部キャップ組立体の第一端部に取り付けられ、流路の両側の2つの側面と接触する平坦部を含む、端部キャップ覆いを含むことができる。
【0011】
ブラシ付き回転装置はまた、該回転装置の軸を支持する第一ベアリングを受け入れる第一ベアリングシートを含むことができ、該第一ベアリングシートは、軸の軸線方向に沿って整流子の方向に延び、整流接触領域の少なくとも一部を覆うシートフランジを含むものとすることができる。回転子はさらに、任意的に、第一チャンバを含み、該第一チャンバは、第一チャンバ本体を有し、ハウジング組立体の間に配置され、整流接触領域の少なくとも一部を覆い、少なくとも第一ベアリングシートのシートフランジからなる境界を含むものとすることができる。第一実施形態の幾つかにおいて、ブラシ付き回転装置のインペラー組立体は、ハウジング組立体内の整流子に近い方に位置するインペラー組立体の一端部に配置された吸入口と、複数の空気流路を形成する複数のブレードとを含むものとすることができ、該複数の空気流路の各々は、該複数のブレードの各2つの隣接するブレード間に形成されて、該複数の空気流路がまた、インペラー組立体の一又はそれ以上の排出口として機能するようにすることができる。複数の空気流路の各々は、インペラー組立体の複数のブレードの2つの隣接するブレード間に配置されるようにしてもよい。幾つかの実施形態において、回転装置は、任意的に、一又はそれ以上の仕切り壁を有し、ハウジング組立体に取り付けられたチャンバ本体を含む第二チャンバと、複数のブラシに電気的に接続され、第二チャンバの一又はそれ以上の仕切り壁の少なくとも幾つかの内部に配置された、一又はそれ以上の電子部品とを含むものとすることができる。
【0012】
これらの実施形態の幾つかにおいては、第二チャンバは、ハウジング組立体内に配置することができる。任意ではあるが、回転装置はさらに、ハウジング組立体内に配置された第三チャンバを含むことができ、該第三チャンバは、インペラー組立体の吸入口がその中に配置される第三チャンバ開口を備えるようにすることができ、この場合、第三チャンバの境界は、インペラー組立体の少なくとも一部と、端部キャップ組立体から延びるフランジとによって定められ、該第三チャンバが、フランジから構成されて、整流接触領域の少なくとも一部を囲む第三チャンバ本体を含むものとすることができる。追加的に又は代替的に、回転装置は、回転子に巻き付けられ、整流子に電気的に接続されたたフィールド巻線と、複数の磁石を含み回転子の少なくとも一部を囲む固定子と、該固定子を囲む磁束リングとを含むことができる。回転装置はさらに、一又はそれ以上の開口を含み、ハウジング組立体の第一端部とは反対側の第二端部に接続された枠を含むことができ、この場合、一又はそれ以上の開口が、ハウジング組立体内部のインペラー組立体の空気吸入口と連通するようにすることができる。
【0013】
例示的なインペラー組立体は、遠心式のインペラーを含むものとすることができる。この例示的なインペラーはさらに、複数のブレード及びインペラーカバーを含むことができる。幾つかの実施形態において、該インペラーカバーは、回転子の回転子コアに隣接して、複数のブレードの一方の側に配置され、インペラー組立体のための空気吸入口を形成する湾曲部分を有するものとすることができ、この場合、インペラーカバーの空気吸入口の少なくとも一部が、端部キャップ組立体のベースに形成した開口の少なくとも一つ内に配置される。幾つかの実施形態において、インペラーカバーは、インペラー組立体の複数のブレードの一方の側、すなわち回転子コアに近い方の側に配置された、平坦なカバー部分と湾曲カバー部分とを含むものとすることができる。これら実施形態の幾つかにおいて、湾曲部分は、インペラー組立体のための空気吸入口の一部を形成することができ、インペラー組立体の空気吸入口の少なくとも一部が、端部キャップ上の端部キャップ開口内に配置されるようにすることができる。例示的なインペラーは、さらに、第二インペラーカバーを任意に含むことができる。該第二インペラーカバーは、インペラー組立体の複数のブレードの反対側に配置することができ、該複数のブレードの該反対側は、平坦なカバー部分と湾曲カバー部分が配置される側よりも回転子コアから遠い側である。これらの第一実施形態の幾つかにおいて、ブラシ付き回転装置は、高電圧直流ブラシ付きモータを構成する。
【0014】
幾つかの第二実施形態は、回転装置の使用方法に向けられる。該方法は、整流子と複数のブラシとが配置された整流接触領域を囲む、回転装置の第一端部上の回転装置のハウジング組立体に取り外し可能に取り付けられた端部キャップを含む回転装置を特定する行為と、複数のブラシと整流子との間の相互作用によって生じた屑が、一又はそれ以上の好ましくない領域に移動することを防止する行為と、ハウジング組立体内において第1チャンバの少なくとも一部を囲む第2チャンバ本体を含む第2チャンバを用いて、回転装置の作動によるノイズレベルを減少させる行為と、ハウジング組立体及びインペラー組立体内の少なくとも幾つかの内部部品を通り、端部キャップに配置された流路まで流れ、端部キャップの排出口まで連通するように、空気流を導いて、回転装置の作動によって生じた熱を低減させる行為と、を含むことができる。
【0015】
屑が一又はそれ以上の好ましくない領域に移動することを防止するために回転装置が使用される場合には、該方法はさらに、ハウジング組立内の整流接触領域の少なくとも一部を、ベアリングシートの少なくとも一部によって定められる第1チャンバにより囲む行為を含むものとすることができる。それに加えて、又は代替的に、屑が一又はそれ以上の好ましくない領域に移動することを防止する行為は、ハウジング組立内の第1チャンバの一部を、回転装置軸の軸線方向に沿って端部キャップから延びるフランジの少なくとも一部によって定められる第2チャンバにより囲む行為を含むものとすることができる。任意ではあるが、流路の第1端部がインペラー組立体の複数の空気流路と連通し、該流路の第2端部が端部キャップの排出口と連通している場合において、屑が一又はそれ以上の好ましくない領域に移動するのを防止する行為は、流路の一又はそれ以上の表面及び複数のブラシからなるインペラー組立体の表面に重ねられた、吸着用又は濾過用の部品の少なくとも一つを使用することによって空気流を制御する行為を含むことができる。任意ではあるが、屑が一又はそれ以上の好ましくない領域に移動することを防止する行為は、ハウジング組立の外表面に接続され、一又はそれ以上の仕切りを含む第3チャンバ内に、一又はそれ以上の電子部品を配置する行為を含むことができる。
【0016】
該方法はさらに、任意ではあるが、流路の一又はそれ以上の表面上及び複数のブレードを含むインペラー組立体上に重ねられた、少なくとも一つの吸着又は濾過部品を用いて、屑が一又はそれ以上の好ましくない領域に移動するのを防止することにより、空気流を制御する行為を含むことができる。この場合において、流路の第1端部はインペラー組立体の複数の空気流路と連通し、流路の第2端部は端部キャップの排出口と連通する。第2実施形態の幾つかにおいて、該方法はさらに、ハウジング組立体の外表面に取り付けられ、一又はそれ以上の仕切りを含む第3チャンバ内に、一又はそれ以上の電子部品を配置して、屑が一又はそれ以上の好ましくない領域に移動するのを防止する行為を含むことができる。この方法として説明された幾つかの実施形態において、高電圧直流ブラシ付きモータを使用することができる。
【0017】
回転装置に関するより詳細な事項は、
図1から
図8A−Cを参照して以下の発明を実施するための形態の項において説明される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
様々な特徴が、図面を参照して以下に説明される。図面は必ずしも縮尺どおりに描かれているものではなく、同様な構造又は機能の要素は、図面全体を通して同じ参照番号が付されている。また、一又はそれ以上の特定の実施形態、又は、一又はそれ以上の特定の請求項において説明されていない限り、図面は、特徴についての説明を、図示及び説明に関して容易にすることを意図したものであると認識すべきである。ここで説明されている図面及び様々な実施形態は、他の様々な実施形態の図面又は説明の全てを網羅したもの、又は、請求の範囲又は他の幾つかの実施形態の範囲を限定するためのものではなく、これは本出願で説明されている実施形態の視点から、当業者にとって明らかである。加えて、図示された実施形態が、必ずしも示された全ての形態又は利点を備える必要はない、
【0020】
特定の実施形態に関して説明された態様及び利点は、そのように図示されておらず又は明示的に説明されていない場合でも、必ずしもその実施形態に限定されず、他のどのような実施形態にも適用することができる。また、本明細書を通じて、「幾つかの実施形態」又は「他の実施形態」という言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、方法、又は特性が少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通して様々な場所に「幾つかの実施形態による」、「一又はそれ以上の実施形態による」又は「他の実施形態による」という表現が現れたときには、これは必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。
【0021】
図1〜2のそれぞれは、幾つかの実施形態による、例示的な回転装置10の斜視図及び断面図を示している。これらの実施形態において、複数のブラシを含む例示的な回転装置10は、モータ、発電機、ダイナモ、又は交流発電機とすることができる。図示及び説明を容易にするために、
図1を含む様々な図面についての以下の説明は、ブラシ付きモータに関してなされる。しかしながら、本明細書で説明されている様々な態様は、完全に同じ効果をもって適用できるものであり、特に説明又は請求項に記載されていない限り、ブラシ付きモータに関する言及は、本明細書で説明されている様々な実施形態の範囲を限定することを意図するものではなく、そのように解釈されるべきでない。
【0022】
図1〜2に示されたこれらの実施形態において、回転装置10は、ハウジング20、該ハウジング20の一端部に取り付けられた、端部シールド、端部ブラケット又は端部ベル(以下、端部キャップと総称する)を含み、該端部キャップは、ハウジング20の一端部に取り付けられた第1カバー34と、ハウジング20の他端部を囲むように例えばファスナー64を使用して第1カバーに取り付けられた第2カバー36と、ハウジング20の他端部に取り付けられたベースフレーム24と、ハウジング20の外側に取り付けられた磁束リング26と、を少なくとも含む。本明細書で説明されている様々な部品又は部分の各々は、特に言及され又は説明されていない限り、単一の分離できない部品又は部分として構成でき、或いは、分離可能に組み立てられた組立体として構成できることを認識すべきである。
【0023】
ベースフレーム24は、ベアリング28のための開口部を含んでおり、該ベアリング28は、回転装置10の軸28を受け、該軸28を介して、
図2に示された例示的な回転装置10に向けて、又は該回転装置10から機械的エネルギを伝達することができるようにするためのものである。軸12はまた、例示的な回転装置10の第2カバー36の近くに配置された他のベアリング又はスリーブ30によって回転可能に支持されている。図示された実施形態の幾つかにおいて、ベースフレーム24は、空気が例示的な回転装置10内に流入して、例えば、例示的な回転装置10の一又はそれ以上の部品を冷却し、又はブラシ52と整流装置16(例えば整流子)との相互作用によって生じた屑又は粒子(以下、屑と総称する)を運ぶのを可能にするための一又はそれ以上の開口部を含むことができる。
【0024】
ブラシは、炭素、グラファイト、金属繊維、銅などを含む物質を、焼結時に焼失するか又は炭化するバインダー材料と共焼結して形成することができる。ブラシは、回転装置の作動時に整流子(又は複数の整流子セグメント)と接触する。従って、ブラシと整流子との接触及び回転装置の回転又はスピンが、通常は、時間経過と共にブラシの摩耗を生じる。すり減ったブラシ材料は、通常は、様々な大きさの屑又は粒子の形状で、幾つかの好ましくない領域に堆積又は移動することができる。
【0025】
これらの実施形態の幾つかにおいて、ベースフレーム24の一又はそれ以上の開口部84から入る空気流は、後の段落で詳細に説明される制御された方法で、例示的な回転装置10の内部を通り、次いで回転装置10から流出する。回転装置10の作動のために、例えば永久磁石、フィールド巻線又はフィールドコイル、又はその両方によって定められる磁場の磁気抵抗を減少させるための磁束リング26を、ハウジング20の外側に取り付けることができる。ハウジング20は、幾つかの実施形態においては高い磁気感受率、又は幾つかの実施形態においては高い透磁性を有する材料から製造することができる。幾つかの実施形態において、
図2に示されているように、ハウジング20は、該ハウジング20の内壁に沿って配置された一又はそれ以上の磁石22を受け入れるようにすることができる。
【0026】
幾つかの実施形態において、例示的な回転装置10はまた、フィールド巻線を含み、軸12に固定された回転子14と、整流装置16とを含むことができる。これらの実施形態の幾つかにおいて、回転子14は、薄片の積層体を形成するように軸12の軸方向に沿って積層された複数の薄片を含むことができる。これらの実施形態において、回転子14は、フィールド巻線18を含むことができる。例示的な回転装置10はまた、ハウジング20の内壁に取り付けられた複数の永久磁石22を有する固定子を含むことができる。これらの実施形態の幾つかにおいて、永久磁石22及び回転子14は、回転子14の外径又は境界と一又はそれ以上の永久磁石22の内径又は境界との間に、一定又は一定でない空間ができるように構成され、ハウジング20内に配置することができる。回転子が、固定子の中で回転又はスピンできるようにすることに加えて、回転子と固定子の間の隙間が、飽和の影響を低減し、これによって、特定のモータ設計が飽和限界に到達する前に、該モータ構造内の磁場がより多くのエネルギを蓄えることができるようになる。
【0027】
図1〜2に示された実施形態において、例示的な回転装置10は、1又はそれ以上のフィールド巻線と、一又はそれ以上のフィールドコイルと、一又はそれ以上の電磁石18とを含むことができ(以下、フィールド巻線と総称する)、該電磁石18は、固定子内の磁石22に対応する位置において軸12又は回転子14上に直接又は間接的に巻き付けられて、固定子から回転子14を通り固定子に戻る磁気ループ又は磁気回路の連続的なループを形成する。これらの図示された実施形態において、フィールド巻線18は、回転子14又は軸12上に巻き付けられている。図示された実施形態において、磁束リング26は、固定子内の永久磁石22を実質的に囲んでおり、永久磁石22はまた、フィールド巻線18に対応して、例示的な回転装置10のための磁気回路を形成するように配置されている。
【0028】
本明細書では、「実質的に」と言う用語は、永久磁石をほぼ囲んでいる磁束リングのような、特定の形態であるように意図され又は設計された特徴要素を指すのに用いられている点に留意されたい。それにもかかわらず、製造又は設計上の緩み、製造の許容誤差、様々な物理的処理による材料の移動又は変形(例えば、製造工程で生じる熱による材料の移動又は変形)、又は、通常の摩耗及び裂けが、特徴要素に意図した外形形状及び寸法からの変位を生じさせる可能性がある。
【0029】
例えば、磁束リング26は、永久磁石22を囲むように設計することができるが、それにもかかわらず、製造又は設計上の緩み、製造時の誤差、様々な物理的処理による材料の移動又は変形、或いは、通常の摩耗及び裂けが、製造された磁束リング26の外形形状を設計された意図した外形形状から変位させることがある。従って、この実施例による磁束リング26は、このように永久磁石22を「実質的に」囲むものであり、理論的又は絶対的な正確さから変位することを許容するものである。加えて、設計の選択肢として、磁束リング26は、一又はそれ以上の開口部を含むように設計することができ、或いは、複数の部材片を含むようにも設計することができ、この場合には、複数の部材片が、2つの直接的に隣接する部材片の間に幾らかの隙間を設けて、又は隙間を設けずに組み立てられたときに全体として磁束リング26を形成する。これらの実施形態において、磁束リング26は、設計の選択肢によって、一又はそれ以上の開口部、或いは一又はそれ以上の隙間があるにもかかわらず、それでも永久磁石22を実質的に囲むことになる。
【0030】
例示的な回転装置10はまた、複数のブラシ52と複数の整流子セグメントを有する整流子16とを含み、該整流子16は、整流のために複数のブラシ52と接触して、電気エネルギを機械エネルギに又はその逆に変換し、電気エネルギ形態を例示的な回転装置内に又は例示的な回転装置外に導くようにする。
図2に示されたこれらの実施形態において、整流子16は、回転子14に近い位置で軸12に固定することができ、フィールド巻線18に電気的に接続されている。幾つかの実施形態において、例示的な回転装置10はまた、例示的な回転装置10の第2カバーの近くに配置されたベアリング30を受けるベアリングシート44を含むことができる。
【0031】
これらの実施形態の幾つかにおいて、ベアリングシート44に固定されたベアリング30は、軸12上に回転可能に支持することができ、該ベアリングシート44は、ベアリング30を受けるだけでなく、幾つかの実施形態においては、ベアリングシート44と一体に形成されるか又は別体に形成されて該ベアリングシート44取り付けられた、軸12の軸線方向に沿って延びる延長フランジ202を含むものとすることができ、該フランジ202は、整流子16、複数のブラシ52、又はその両方の少なくとも一部を覆うか又はシールドする整流接触部収容チャンバ48を形成するように設計又は構成することができる。整流接触部収容チャンバ48は、整流子16、複数のブラシ52、又はその両方を収容するためだけでなく、少なくとも部分的に、複数のブラシ52と整流子16との間の相互作用によって生じた屑を収容するのに用いることができる。
【0032】
整流接触部収容チャンバ48は、必ずしも完全に囲まれた空間を形成するように完全に囲まれたチャンバ壁を有する必要はないが、しかしながら、幾つかの実施形態においては、特に、例示的な回転装置10の様々な内部部品を通る空気流を生じさせるインペラー70が存在するときには、該チャンバは、チャンバ壁の一又はそれ以上の区分を含むものとすることができる。これらの実施形態において、整流接触部収容チャンバ48は、空気流が整流接触の生じる領域に流れ込むのを効果的に減少又は阻止することさえもできる。整流接触部収容チャンバ48はまた、空気流が屑を運び、或いは、その屑を例示的な回転装置10内の好ましくない領域に移動させ又は拡散(以後、移動と総称する)させる原因となるか、助長するのを防ぐことができる。そのような屑又は粒子の好ましくない又は制御されていない移動は、屑の堆積による電気回路又は電子回路の短絡のような問題を引き起こす可能性がある。そのような屑又は粒子の、他の好ましくない領域(例えば、例示的な回転装置10の外部環境)への好ましくない又は制御されない移動は、例えば汚染に対する懸念の原因となることがある。様々な部品又は構造(例えばベアリングシート44、円筒形側壁42など)が、ここではブラシ52と整流子16との相互作用によって生じた屑又は粒子を「収容する」と説明されていることに留意すべきである。しかしながら、「収容する」という用語の使用は、生じた屑が完全に又は全てこれらの様々な部品又は構造によって定められた空間内に収容されるか又は囲まれることを意味する場合もあり、或いは、必ずしもそうでない場合もある。特に具体的に説明され又は請求項に記載されていない限り、チャンバという用語は、一又はそれ以上の壁区分をさらに有するチャンバ本体を含むことを認識すべきである。しかしながら、ここで説明されているチャンバは、完全に囲まれた空間を形成するための壁区分の全てを含むものであっても、含まないものであってもよい。例えば、第1チャンバは、上部又は底部壁を備えた側壁の一又はそれ以上の区分を有するものとすることができる。他の実施例として、第2チャンバは、底部壁及び側壁の一又はそれ以上の区分を有するが、上部壁のないものとすることができる。
【0033】
これらの実施形態の幾つかにおいて、インペラー組立体70は、遠心式インペラーからなり、該インペラーは、インペラー組立体70を通る空気流を圧縮するコンプレッサーとして作用する。幾つかの実施形態において、様々な部品又は構造の幾つか又は全ては、生じた屑又は粒子の少なくとも一部を、これらの様々な部品又は構造によって定められる空間内トラップ又は捕捉することができる。幾つかの他の実施形態において、様々な部品又は構造の幾つか又は全てはまた、移動通路を効果的に長くすることができ、一又はそれ以上の空気通路に沿って一又はそれ以上の湾曲部を設け、生じた屑の少なくとも幾分らかが好ましくない特定の領域に到達するのを防ぐようにすることができる。また他の幾つかの実施形態において、これらの様々な部品又は構造の幾つか又は全ては、生じた屑の少なくとも一部の移動通路をトラップし且つ増加させるように作用する。「収容する」という用語は、本明細書で記載された様々な部品又は構造(例えば、ベアリングシート44、円筒形側壁42など)が、完全に閉じられた空間を形成して、生成された屑をその境界内に閉じ込めることを意味する場合もあるが、必ずしも意味しない場合もあることに留意されたい。
【0034】
幾つかの実施形態において、囲み又は封じ込め構造の第1形態、囲み又は封じ込め構造の第2形態、或いは収容チャンバは、少なくとも部分的には、例えば、これらに限定する意味ではないが、冷却に対する要求、回転装置の価格に対する要求、回転装置内の一又はそれ以上の他の隣接する部品又は特徴要素の設計、回転装置の信頼度又は機能的必要性、修理要求などを含む、一又はそれ以上の基準に基づいて設計することができる。例えば、設計者は、整流領域を完全に又は完全に近い形で囲むためのより複雑な設計にすることの価格と、整流領域を完全に又は完全に近い形で囲むためのより複雑な設計にする場合の信頼性及び/又は点検整備の要求(例えば、一定の時間がたった後、ブラシを交換するなど)に関する利点とを比較検討して、どの程度まで十分に整流領域を収容したらよいかを決定することができる。この実施例においては、設計者は、より多くの屑が幾らかの好ましくない部分に到達するが、これらの好ましくない部分に蓄積する屑は、回転装置の点検整備時期までの間に問題を引き起こすほどの量には達しないので、開口した囲い又は収容チャンバは、要求の全て又はほとんど全てを満たすことができることを見出すであろう。端部キャップベース32、該端部キャップベース32に取り付けられた第1カバー34及び第2カバー36のような、
図2の残りの部分が、
図2を参照して及び追加的に
図3―4を参照して以下で説明される。
【0035】
図3は、幾つかの実施形態における例示的な回転装置10の例示的な端部キャップベース32の斜視図を示す。
図4は、幾つかの実施形態における例示的な回転装置10の
図3に示された例示的な端部キャップベース32の他の斜視図を示す。幾つかの実施形態において、例示的な回転装置10はまた、第1開口38を定める第1ベースと、該第1ベース40に直接又は間接的に取り付けられた複数のブラシホルダー50と、第1開口38の周上から軸12の軸方向に沿って延びて且つベアリング30(
図1を参照)用のベアリングシート44を収める円筒形側壁42と、を含む端部キャップベース32を含むことができる。
【0036】
これらの実施形態の幾つかにおいて、円筒形側壁42は、必ずしも完全な円筒形である必要はない。例示的な回転装置10が、延長フランジ202を有するベアリングシート44を含む実施形態においては、円筒形側壁42が第二の収容体として機能し、複数のブラシ52と整流子16との間の整流接触によって生成された屑の少なくとも大部分が制御された空間内に局所化又は限定され、幾つかの好ましくない部分に移動する可能性がなくなるようにすることをさらに確実にする。これらの実施形態においては、ベアリングシート44は、収容体として機能し、円筒形側壁42は、複数のブラシ52と整流子16との間の整流接触によって生成された屑の第二の収容体として機能することができる。例えば、円筒形側壁42の内表面、外表面、又は内表面及び外表面の両方は、幾つかの実施形態において必ずしも完全な円筒形である必要はない。むしろ、円筒形側壁42の外表面、又は内表面及び外表面の両方は、これらの表面を完全な円筒形から変位させることになる、開口、突出部などのような、一又はそれ以上の他の形態を含むことができる。
【0037】
複数のブラシホルダー50の各ブラシホルダー50は、ブラシ52を保持しており、第1ベース50又は円筒形側壁42、或いはその両方に取り付けることができる。ベアリングシート44をほぼ収容する円筒形側壁42は、例えば、構造上の強度を増大するか、又は例示的な回転装置10の作動時の振動を低減する複数の補強材46を有することができる。
図4に示された実施形態において、端部キャップベース32は、軸12の軸線方向に沿って延びる少なくとも一つの補強材46を含み、該補強材は、円筒形側壁42の内径部に一体に形成されるか、又は別に形成されて該円筒形側壁の内形部に取り付けられる。しかしながら、補強材46は、他の個数又は形態でも使用することができ、これらの図に示す事項が、請求の範囲又は他の実施形態の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0038】
追加的又は代替的に、ブラシ52は、それに対応するブラシホルダー50に摺動可能に取り付けることができる。また、幾つかの実施形態において、ブラシ52は、ブラシ52と整流子16との間に十分な接触圧力を与え、その間の適切な電気接触を確保するためにばね荷重を加えるようにしてもよい。端部キャップベース32はまた、例えば、複数のブラシ52又は一又はそれ以上の電子又は電気部品54(例えば、電磁フィルタ、電気保護回路、整流子、インバータなど)を外部電源又は部品(示されていない)に接続するための、一又はそれ以上の電気コネクタ(示されていない)を含むことができる。例えば、一又はそれ以上の電気コネクタは、例示的なブラシ付きモータと外部の交流回路電源とを接続して、交流電流を高電圧直流電流に変換し、該直流電流を複数のブラシ52と整流子16とに流し、フィールド巻線18に電力を供給して高電圧直流ブラシ付きモータを作動させるようにすることができる。幾つかの実施形態において、高電圧直流モータは、50ボルトDCから400ボルトDCの範囲の間で作動することができる。他の形式で電気接続することもまた可能である点に留意すべきであり、従って、これらの図面及びその説明は、特に説明又は請求項に記載されていない限り、請求の範囲又は他の実施形態の範囲を限定するものと考えるべきではない。
【0039】
図2−4に示された幾つかの実施形態において、例示的な回転装置10はさらに、軸12に取り付けられたインペラー組立体70を含むことができる。これらの幾つかの実施形態において、第1ベース40は、フランジ56を含むことができ、該フランジは、フランジ56の端部とインペラー組立体70の最も近い点との間に十分小さな隙間を保つ距離まで、軸12の軸線方向に沿って延びるようにする。例えば、フランジ56は、端部キャップベース32が例示的な回転装置10上に取り付けられたとき、製造時の誤差又は緩みのための許容可能な最小限の隙間が、フランジ56とインペラー組立体70のインペラーカバー76の対応する点との間で維持されるような高さを含むように設計することができる。加えて又は代替的に、幾つかの実施形態において、フランジ56によって定められる開口は、フランジ56の内表面の輪郭とベアリングシート44の外表面との間に小さな隙間を維持するように構成されていてもよい。
【0040】
フランジ56の高さ又は内表面の輪郭がこのように構成される実施形態の幾つかにおいて、第1ベース上のフランジ56はさらに、複数のブラシ52と整流子16との相互作用によって生成された屑を収容し、そのような屑が上記に説明された好ましくない領域に移動する可能性を防ぐか又は低減するように作用することができる。円筒形側壁42とインペラーカバー76との間の隙間を実質的に閉じることの他の利点は、整流接触が生じる空間がさらに囲まれるか、又は遮蔽されるので、例示的な回転装置の作動によるノイズレベルを全体的に減少させることができることである。
図4に示された実施形態において、第1ベース40は、ハウジング20の内表面の少なくとも一部と組み合わされて、例示的な回転装置10の第1ベースを固定する。
【0041】
図3に示された実施形態において、端部キャップベース32はまた、インペラーカバー76の少なくとも一部を収容する領域86を定める。幾つかの実施形態において、
図3はまた、複数の境界壁92によって形成された一又はそれ以上チャンバが、様々な電気部品又は電子部品(例えば、電気又は電子部品54)を収容するために、端部キャップベース32の円筒形側壁42の外表面に取り付けられるか、又はそこに一体に形成できることを示しており、複数の仕切り壁92の各々がさらに、第1カバー34の一又はそれ以上の側壁部分62の内表面に間に部品を介在させて又は介在させずに取り付けられるようにしてもよい。
【0042】
図5は、幾つかの実施形態における、例示的な回転装置10の第1カバー34の斜視図を示す。
図6は、幾つかの実施形態における、例示的な回転装置10の第1カバー34のその他の斜視図を示す。図示された実施形態において、第1カバー34は、第2ベース60と、幾つかの実施形態における第2ベース60の外部境界に沿って整流子16に向かって軸12の軸線方向に延びる側壁62と、を含むことができる。幾つかの実施形態において、第1カバー34はまた、第2ベース60によって定められる連続した流路72と、内部フランジ66と、外部フランジ68と、を含むことができる。これらの実施形態の幾つかにおいて、内部フランジ66及び外部フランジ68は、連続的な表面輪郭形状を含み、内部の隅部を減少又は排除しり状態で空気流を導く流路を形成し、該流路に沿った内部の隅部に屑が堆積する可能性を減少させる。
【0043】
流路72は、回転装置10の作動時に、ブラシが摩耗し又は裂けることによって生成された屑を吸着又はトラップするための、一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88を受け入れるように構成することができる。
図5に示された実施形態において、一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88は、外部フランジ68の内表面に沿って配置されるが、他の場所に配置又は取り付けることも可能である。幾つかの実施形態において、内部フランジ66は、その端部がインペラー組立体70の複数のブレードの最も高い点と同じ高さ、又はそれより上方の高さに位置しており、インペラー組立体70を出る空気流が、内部フランジ66によって少なくとも幾らかの制限を受けるようにすることができる。
【0044】
外部フランジの高さは、内部フランジ66の高さと同じでも異なっていてもよく、設計上の選択によって決定することができる。一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88は、流路72の少なくとも一部に沿うように構成され又は配置することができ、整流接触によって生成された屑を運ぶことができる空気流は、該空気流が流路72から一又はそれ以上の通気口又はスリット74(
図8A及び8Cを参照)を通って大気に出る前に、一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88と直接接触するようになる。第1カバー34はまた、インペラーカバー76の少なくとも一部を収容する第2開口58を定めることができ、該インペラーカバー76は、
図8Bに示すように平面部分804B及び湾曲部分802Bを含むことができる。幾つかの他の実施形態において、インペラー組立体70は、カバーを持たない開放型インペラーを含むことができる。これらの実施形態において、インペラー組立体70は、カバーが無いのでより速い速度で作動することができる。これらの実施形態におけるインペラー組立体70は、インペラーカバー76を有するインペラー組立体70よりも少ない段数を有するものとすることができる。
【0045】
図5に示されたこれらの実施形態において、流路72は、内部フランジ66の開口を介してインペラー組立体70の空気流路(例えば、
図8の808B)と連通する。空気流路に存在する空気流は、流路72に(
図5に示されているように、時計回りの方向に)配向され、複数のスリット又は通気口74に向けられて、例えば大気に吐出される。これらの実施形態において、空気流は、第2カバー36が取り付けられた状態で流路72内に制限され、これによって空気流により運ばれる屑は、流路72の少なくとも一部に沿って配置された一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88によって吸着又は濾過することができる。図示された例示的な回転装置10において、空気流は、第2カバー36と、第2ベース60と、内部フランジ66と、外部フランジ68と、インペラー組立体70(インペラー組立体70を横切る圧力差のため)とによって制限される。
【0046】
図6は、幾つかの実施形態において、第1カバー34が第2ベース60を含み、第2ベース60がインペラー組立体70のインペラーカバーを収める第2開口58を含む状態を示している。
図6はさらに、図示の実施形態において、側壁62が、第2ベース60から軸12の軸線方向に沿って延びるか又は突出する状態を示す。図示された第1カバー34が例示的な回転装置上に取り付けられたとき、側壁62は、軸12の軸線方向に沿って回転子14まで延びるか又は突出する。第2カバー36は、内部部品を覆うように、例えばファスナー64(
図1に示されている)を用いて第1カバー34に取り付けられる。
【0047】
図示された実施形態において、ファスナー64はまた、第1カバー34及び端部キャップベース32を固定するために用いられる。遡って
図2を参照すると、インペラー組立体70は、インペラーカバー76と、ベース78と、複数のブレード80とを含むことができ、該複数のブレード80は、インペラーカバー76とベース78(
図1を参照)との間で軸12に関して周方向に配置される。幾つかの実施形態において、インペラーカバー76は、平坦部分(例えば,
図8Bの804B)と湾曲部分(例えば、
図8Bの802B)とを含むことができる。図示された実施形態の幾つかにおいて、インペラーカバー76は、空気がインペラー組立体70の内部に入ることができるようにするための吸気口82を含むことができる。ブレード80のうちの直ぐ隣に隣接する各々の対は、加圧された空気流がインペラー組立体70から流出できるようにする空気通路(例えば、
図8Bの808B)を定める。幾つかの実施形態において、ベース78は、複数のブレード80が、軸12の回転又はスピンと共に回転し又はスピンすることができるように、例示的な回転装置10の軸12に固定的に取り付けることができる。
【0048】
図2に示された幾つかの実施形態において、第2カバー36上のベアリングシート44は、
図2に示されたように吸気口82内に延びることができる。この図示された実施例において、
図2の吸気口82を定める湾曲部分の一部(例えば、
図8Bの802B)は、側壁42によって定められる空間内に延びることができる。
図2に示された例示的な回転装置10において、空気は、ベースフレーム24上の一又はそれ以上の開口84を通って例示的な回転装置10に入り、円筒形側壁42によって囲まれる区間
86及びベアリングシート44の外表面を通って流れ、インペラー組立体70に入る。圧縮された空気は、空気通路(例えば、
図8Bの808B)を通りインペラー組立体70から出て、流路72に入り、最終的に一又はそれ以上のスリット又は通気口74(詳細は、例えば
図5を参照)を通って例示的な回転装置10から出ることができる。
【0049】
幾つかの実施形態において、
図8Aは、例示的な回転装置のインペラー組立体70と、流路と、吸着又は濾過材料88との間の相互作用を斜視図で示す。より具体的に言えば、
図8Aは、流路が内部フランジ66及び外部フランジ68によって定められることを示す。
図8Aはさらに、流路がインペラー組立体70の空気通路808Aと連通することを示す。
図8Aはさらに、流路の少なくとも一部に沿って一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88を配置することができることを示す。例示的な回転装置10の作動時に、インペラー組立体70は、回転又はスピンして、空気を空気通路808Aから一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88が重ねられた流路に送る。空気は、流路に沿って時計回りの方向に流れ、複数のスリット又は通気口74を通って流路から流出し、その間、空気流中に運ばれる屑を一又はそれ以上の吸着又は濾過部品により吸着又は濾過することができる。
【0050】
図8Bは、幾つかの実施形態における、インペラー組立体70の例示的な形状を示す。この実施例において、インペラー組立体70は、幾つかの実施形態による、様々な寸法又は形状の複数の羽根又はブレード80(以後、ブレードと総称する)と、底部カバー又はプレート78と、一又はそれ以上の吸気口又は入口82を含む上部カバー又はプレート76とを含む。これらの実施形態の幾つかにおいて、上部カバー76は、平坦部分804Bと、インペラー組立体70の入口又は吸気口として作用する開口806Bを定める湾曲部分802Bとを含む。複数のブレード80は、底部カバー78と上部カバー76との間において、インペラー組立体70の回転軸に関して周方向に配置され、2つの隣接したブレードの間に複数の空気通路808Bを形成する。
【0051】
作動時に、吸気口80からインペラー組立体70に流入した空気は、複数のブレード80の幾何学的形状及びこれらの回転又はスピンによって加圧され、複数の通路808Bからインペラー組立体70を出る。幾つかの実施形態において、インペラー組立体70の底部カバー78は、例示的な回転装置(例えば参照番号10)の軸12に固定的に取り付けられており、例示的なインペラー組立体70の複数のブレード80が、軸12の回転軸の周りを回転し又はスピンできるようにすることができる。この例示的な実施態様においては、端部キャップベース32のベアリングシート44は、吸気口82内に配置することができ、該吸気口82は、
図2に示されるように、側壁42によって定められた内部空間内に延びることができる。
【0052】
この例示的な実施態様においては、空気流は、ベースフレーム24上の一又はそれ以上の開口84を通って例示的な回転装置10に入ることができ、インペラー組立体70の作動時に、側壁42の内表面とベアリングシート44の外表面との間の流路又は通路を通って流れ、インペラー組立体70に入ることができる。従って、空気流は、インペラー組立体70の作動によって加圧され、複数の通路808Bから出て、第1カバー34の内部フランジ66及び外部フランジ68によって定められる流路72に流れ込み、最終的に一又はそれ以上の通気口又はスリット74を通って例示的な回転装置10を出ることができる。従って、この例示的な実施態様においては、空気流は、インペラー組立体70の助けにより、回転装置10の作動時に生成された熱を消散させることができる。
【0053】
これらの実施形態の幾つかにおいて、回転装置10は、回転装置の作動時にブラシが摩耗し又は裂けることにより生成される屑を吸着又はトラップするための一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88を含むことができる。これらの実施形態の幾つかにおいて、一又はそれ以上の吸着又は濾過部品は、インペラー組立体70に存在する空気流が、少なくともその一部が吸着又は濾過部品88を含む実質的に限定された流路又は通路を通って流れ、ブラシの屑を吸着又は濾過部品88の内部で吸着又はトラップできるように配置することが可能である。ここで説明されている様々な流路は、例示的な回転装置における取り付け上の製造許容範囲又は設計緩み、或いは、種々の部品の通常の摩耗及び劣化のため、必ずしも完全に覆われている必要はないが、このような流れの通路又は少なくともその一部は、ブラシの屑をより良好に収容するようにするために、完全に覆われるように設計される場合がある点を認識すべきである。
【0054】
加えて、従来の回転装置は、ブラシから生成されたそのような屑を吸着又はトラップすることをほとんど意図しておらず、従って、流路の1つが開放された大気と連通する開口を有する場合でも、この改良された回転装置の流路は、依然として、従来の手法を超える改良をもたらすことができる。従って、当業者は、「ほぼ限定された流路」又は「ほぼ限定された通路」が何を構成するのかを明確に認識し、理解するであろう。
図8Cに示されたように、空気流は、複数の空気通路808Bを出て、内部フランジ66及び外部フランジ68によって定められる流路72に入り、複数の通気口又はスリット74から出ることができる。
【0055】
空気流は、ブラシと整流装置(例えばモータの整流子)との相互作用によって生成された回転装置のブラシ屑を運ぶことができ、屑の少なくとも一部が、例えば内部フランジ66の内部壁の少なくとも一部、及び流路72の底部の少なくとも一部に重ねられた一又はそれ以上の吸着又は濾過部品によりトラップ又は濾過されるようにすることができる。このように、回転装置の収容領域の外側にブラシの屑が放出されることによる汚染を減少させ又は排除するために、ブラシの屑を効果的に収容することができる。例示的な回転装置10のその他の利点は、インペラー組立体70、一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88、又は様々な空気通路の助けにより、空気流(例えば、回転装置に入って一又はそれ以上の開口84を通る空気流)が、ブラシ52と整流装置16との相互作用によって生成された屑を、電気部品又は電子部品(例えば、
図3の電気部品又は電子部品54)から運び出し、これらの電気部品又は電子部品内で電気部品又は電子部品54に付着したブラシ52又は整流装置16の屑によって引き起こされる短絡の可能性を低減すること、或いは排除することさえできることである。幾つかの実施形態において、一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88は、耐火性発泡体を含むことができる。
【0056】
図6に戻ると、第1カバー34は、第2開口58をさらに定める第2ベース60を含む。
図8Cに示された幾つかの実施形態においては、第1カバー34はまた、第2開口58の周縁に沿って回転子コア14から離れる方向に突出するか、或いは該周縁に取り付けられた側壁部分90を含む。第1カバー34はまた、一又はそれ以上の側壁部分62を含むことができ、該側壁部分は、
図1に示されたような、組み立てられた回転装置における軸12の軸線方向に延びるようにベース60の周縁部分の一体部分として形成されるか、又は別体に形成されて取り付けられ、ベース60の周縁部分を形成するものとすることができる。これらの実施形態の幾つかにおいて、端部キャップベース32(
図2を参照)の側壁部分90及び側壁42は、端部キャップベース32(
図2を参照)の側壁部分90と側壁42との間の隙間が、減少され又は最小にされ、或いは、締り嵌め結合の場合のように除去さえもされるように構成することができる。
【0057】
加えて又は代替的に、複数の仕切り壁92によって形成された一又はそれ以上のチャンバを、端部キャップベース32の側壁42の外表面上に取り付け、又はこれと一体に形成して、複数の電気部品又は電子部品を収容するように構成することができ、この場合において、複数の仕切り壁92における各仕切り壁がさらに、間に介在部材を設けるか又は設けずに、幾つかの実施形態による第1カバー34の側壁部分62の内表面に取り付けられるようにしてもよい。これらの実施形態において、複数の仕切り壁92と一又はそれ以上の側壁部分62とは、少なくとも外側の仕切り壁92と一又はそれ以上の側壁部分62の対応する部分との間の隙間を減少又は最小にして、内部に収容された電気部品又は電子部品(例えば、
図3の電気部品又は電子部品54)を、例えばブラシ52と整流装置18との間の相互作用によって生成された屑からさらに保護するように設計又は形成することができる。
【0058】
例えば、
図2に示された実施例において、複数の仕切り壁92と一又はそれ以上の側壁部分62とは、前述の屑が側壁部分90と側壁42との間の隙間を通って、側壁42と第1カバー34の一又はそれ以上の側壁部分62の間の隙間に移動し、次いで、電気部品又は電子部品54が配置された、端部キャップベース32の近くの領域(例えば、端部キャップベース32の側壁42と、第1カバー34の一又はそれ以上の側壁部分62との間の部分)に到達することを防ぐように、設計又は形成することができる。少なくとも外側の仕切り壁92と一又はそれ以上の側壁部分62のそれに対応する部分との間の隙間が許容されるかどうか、又は少なくとも外側の仕切り壁92と一又はそれ以上の側壁部分62のそれに対応する部分との間の隙間の大きさは、少なくとも部分的には一又はそれ以上のチャンバに収容された電気部品又は電子部品の形態、或いは一又はそれ以上のチャンバに収容された電気部品又は電子部品の感度に基づいて決定することができる。
【0059】
例えば、良好な状態で保護されるか又は遮蔽された部品、或いは間に十分な隙間を有する部品は、十分に保護されていない又は遮蔽されていない部品、或いは間の隙間が狭い部品ほどはこのような屑又は汚染に敏感ではないため、外側の仕切り壁92と、一又はそれ以上の側壁部分62の対応する部分との間の隙間を大きくすることを許容することができる。電気部品又は電子部品54が、複数の仕切り壁92によって形成された一又はそれ以上のチャンバに収容される幾つかの実施形態において、幾つかの屑が結果的にここで説明されている様々な部品間の様々な緩みや隙間を通り抜けた場合でも、電気部品又は電子部品54は、依然としてこのような汚染又は屑から保護される。これらの実施形態において、電気部品又は電子部品のほぼ閉じられた収容、汚染物又は屑の移動通路の低減又は排除、並びに回転装置の整流接触が起きる隙間の囲み込みを含む予防策の複数の段階の幾つか又は全てによって、ブラシ52と整流装置18との間の相互作用によって生成された屑は大幅に減少することができる。
【0060】
図8Cは、幾つかの実施形態による
図8Aに示された例示的な回転装置の一部の断面図を示す。より具体的には、
図8Cは、例示的な回転装置が第2ベース60と側壁部分90とを含む第1カバー(例えば、
図1及び5−6の第1カバー34)を備えることができる構成を示す。
図8Cに示された第1カバーはまた、空気流が複数のブレード(例えば、
図8Aの808A及び
図8Bの808B)によって定められた空気通路を経由して、吸入口からインペラー組立体70に入るように導くための流路を協働して定める内フランジ66と外フランジ88と含むことができる。
【0061】
図8Cはまた、図示された実施形態において、外フランジ68の内表面に沿って且つ流路の内フランジ66と外フランジ68との間において、第2ベース60上に吸着又は濾過部品88が含まれる構成を示す。図示された実施形態においては、例示的な回転装置10は、内フランジ66の外表面に沿った位置に吸着又は濾過部品88を含んでいないが、しかしながら、他の実施形態においては、例示的な回転装置が、流路を定めるどの表面のどの部分上にも吸着又は濾過部品88を設けることができることを認識すべきである。
【0062】
前述したように、例示的な回転装置10の作動中には、インペラー組立体70は、それ自身の動力源により又は軸12と共に回転し又はスピンして、空気をインペラー組立体70の2つの隣接するブレード80の間の空気通路から一部が一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88に重ねられた流路に送る。空気は、流路内を流れ、複数のスリット又は通気口74を通って通路から流出し、その間に空気流中で運ばれる屑は、一又はそれ以上の吸着又は濾過部品88によって吸着又は濾過され、このような屑が一又はそれ以上の他の電子部品(例えば、
図3の電気部品又は電子部品54)に付着し又は堆積する可能性を減少又は排除するか、或いは、そのような屑が例示的な回転装置から空気中に排出される可能性を減少又は排除する。
【0063】
前述の説明において、本発明は、そのうちの特定の実施形態を参照して説明されている。しかしながら、発明の意図及び範囲から逸脱することなく、様々な改良又は変更が可能であることは明らかである。例えば、上述した方法の流れは、特定の方法の段階を参照して説明されている。しかしながら、説明された方法の段階の多くの順序は、本発明の範囲又は作動に影響を与えることなく変更することができる。従って、本明細書の説明及び図面は、厳密な意味ではなく、説明的な意味であると看做されるべきものである。