(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
施設内に設置されている各フィールド機器を管理する施設管理システムから、これらフィールド機器で発生したアラートのアラート情報を取得してアラート履歴DBへ保存するアラート取得部と、
前記フィールド機器ごとに、当該フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、表示すべきアラート情報を選択するためのフィルタ条件を記憶するフィルタ条件DBと、
アラート情報を表示する表示対象フィールド機器に関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBから取得し、前記アラート履歴DBから取得した当該表示対象フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、当該フィルタ条件に基づき表示すべき表示対象アラート情報を選択するフィルタリング部と、
前記フィルタリング部で選択された前記表示対象アラート情報を、前記表示対象フィールド機器のアラート情報としてアラート一覧画面に一覧表示し、前記フィルタ条件の適用有無を切り替える操作により前記フィルタ条件が適用不要に切り替えられた場合、前記表示対象フィールド機器に関するすべてのアラート情報を前記アラート一覧画面に一覧表示するアラート表示部と、
前記アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報を特定し、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報に関するアラートのアラート種別からなる設定対象アラート種別との組合せに関する前記フィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示し、当該フィルタ条件設定画面での設定操作に応じて、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せに関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBへ登録するフィルタ条件設定部と
を備えることを特徴とするアラート表示装置。
アラート取得部が、施設内に設置されている各フィールド機器を管理する施設管理システムから、これらフィールド機器で発生したアラートのアラート情報を取得してアラート履歴DBへ保存するアラート取得ステップと、
フィルタ条件DBが、前記フィールド機器ごとに、当該フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、表示すべきアラート情報を選択するためのフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記憶ステップと、
フィルタリング部が、アラート情報を表示する表示対象フィールド機器に関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBから取得し、前記アラート履歴DBから取得した当該表示対象フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、当該フィルタ条件に基づき表示すべき表示対象アラート情報を選択するフィルタリングステップと、
アラート表示部が、前記フィルタリングステップで選択された前記表示対象アラート情報を、前記表示対象フィールド機器のアラート情報としてアラート一覧画面に一覧表示し、前記フィルタ条件の適用有無を切り替える操作により前記フィルタ条件が適用不要に切り替えられた場合、前記表示対象フィールド機器に関するすべてのアラート情報を前記アラート一覧画面に一覧表示するアラート表示ステップと、
フィルタ条件設定部が、前記アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報を特定し、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報に関するアラートのアラート種別からなる設定対象アラート種別との組合せに関する前記フィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示し、当該フィルタ条件設定画面での設定操作に応じて、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せに関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBへ登録するフィルタ条件設定ステップと
を備えることを特徴とするアラート表示方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような施設管理システムでは、施設に設置されている各フィールド機器で発生するアラートのすべてを漏れなく収集しているため、アラートはその種類も多く、フィールド機器で発生したトラブルの内容によっては、発生するアラートの数も膨大なものとなる。
したがって、従来のアラート表示装置では、アラート一覧画面にアラートを表示する場合、特定のフィールド機器に関するアラートのみを表示するよう絞り込むことができるものの、特定のフィールド機器に関するアラートの中にも、オペレータが確認しなくてもよい不要なアラートも含まれている。
【0007】
例えば、フィールド機器の初期設定時やメンテナンス中には、大量のアラートが発報されることがある。これらアラートの中には、優先度が高くて未確認のアラートが存在するが、そのほとんどは、そのアラートの発生理由がオペレータにとっては既知であり、無視してもよいアラートである。また、日々報告されるアラートの中にもオペレータが確認しなくてもよい不要なアラートも含まれている。
したがって、単に優先度が高くて未確認のアラートのみが、オペレータが必要とするアラートとは限らず、オペレータがアラートを確認するときの状況や目的によって、オペレータが必要とするアラートは変化する。
【0008】
また、特許文献1のアラート表示装置によれば、各フィールド機器で発生したアラートの中から、優先度が高くてオペレータが確認していないアラートを選択して、デバイスツリー画面に表示することも可能である。この際、優先度が高くて未確認のアラートを確認することは誤りではないが、このような予め設定されている固定的なフィルタ条件に基づく画一的なアラート選択方法では、オペレータが必要とするアラートを柔軟かつ適切に表示できない。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、状況や目的によって変化する必要なアラートを、容易に設定可能なフィルタ条件で選択して画面表示できるアラート表示技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的を達成するために、本発明にかかるアラート表示装置は、施設内に設置されている各フィールド機器を管理する施設管理システムから、これらフィールド機器で発生したアラートのアラート情報を取得してアラート履歴DBへ保存するアラート取得部と、前記フィールド機器ごとに、当該フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、表示すべきアラート情報を選択するためのフィルタ条件を記憶するフィルタ条件DBと、アラート情報を表示する表示対象フィールド機器に関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBから取得し、前記アラート履歴DBから取得した当該表示対象フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、当該フィルタ条件に基づき表示すべき表示対象アラート情報を選択するフィルタリング部と、
前記フィルタリング部で選択された前記表示対象アラート情
報を、前記表示対象フィールド機器のアラート情報としてアラート一覧画面に一覧表示
し、前記フィルタ条件の適用有無を切り替える操作により前記フィルタ条件が適用不要に切り替えられた場合、前記表示対象フィールド機器に関するすべてのアラート情報を前記アラート一覧画面に一覧表示するアラート表示部と、前記アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報を特定し、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報に関するアラートのアラート種別からなる設定対象アラート種別との組合せに関する前記フィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示し、当該フィルタ条件設定画面での設定操作に応じて、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せに関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBへ登録するフィルタ条件設定部とを備えている。
【0011】
また、本発明にかかる上記アラート表示装置の一構成例は、フィルタ条件設定画面に、個別設定ボタンと一括設定ボタンとが配置されており、前記フィルタ条件設定部は、前記個別設定ボタンの操作に応じて、前記アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報の発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報のアラート種別との組合せに対して表示不要を示すフィルタ条件を前記フィルタ条件DBへ登録し、一括設定ボタンの操作に応じて、前記発生元フィールド機器とデバイス種別が同じすべて
のフィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報のアラート種別との組合せに対して表示不要を示すフィルタ条件を前記フィルタ条件DBへ登録するようにしたものである。
【0012】
また、本発明にかかるアラート表示方法は、アラート取得部が、施設内に設置されている各フィールド機器を管理する施設管理システムから、これらフィールド機器で発生したアラートのアラート情報を取得してアラート履歴DBへ保存するアラート取得ステップと、フィルタ条件DBが、前記フィールド機器ごとに、当該フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、表示すべきアラート情報を選択するためのフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記憶ステップと、フィルタリング部が、アラート情報を表示する表示対象フィールド機器に関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBから取得し、前記アラート履歴DBから取得した当該表示対象フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、当該フィルタ条件に基づき表示すべき表示対象アラート情報を選択するフィルタリングステップと、アラート表示部
が、前記フィルタリングステップで選択された前記表示対象アラート情
報を、前記表示対象フィールド機器のアラート情報としてアラート一覧画面に一覧表示
し、前記フィルタ条件の適用有無を切り替える操作により前記フィルタ条件が適用不要に切り替えられた場合、前記表示対象フィールド機器に関するすべてのアラート情報を前記アラート一覧画面に一覧表示するアラート表示ステップと、フィルタ条件設定部が、前記アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報を特定し、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報に関するアラートのアラート種別からなる設定対象アラート種別との組合せに関する前記フィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示し、当該フィルタ条件設定画面での設定操作に応じて、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せに関するフィルタ条件を前記フィルタ条件DBへ登録するフィルタ条件設定ステップとを備えている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、オペレータがアラート一覧画面から選択したアラート情報に基づいて、フィルタ条件の設定対象となるフィールド機器とアラート種別とを一括し絞り込むことができる。このため、多数のフィールド機器およびアラート種別が一覧表示されたリストから、フィルタ条件の設定対象となるフィールド機器とアラート種別とを選択するというような煩わしい作業を必要とすることなく、オペレータが必要とするアラートを選択するためのフィルタ条件を、その対象となるフィールド機器に対して効率よく設定することができる。したがって、状況や目的によって変化する必要なアラートを、容易に設定可能なフィルタ条件で選択して画面表示することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[発明の原理]
まず、本発明の原理について説明する。
工場やプラントなどの施設で用いられる施設管理システムにおいて、施設内に設置されている各フィールド機器で発生したアラートのアラート情報を、アラート表示装置により画面表示する場合、オペレータが必要とするアラート情報を、設定変更可能なフィルタ条件に基づいてフィルタリングすることが考えられる。
このようなフィルタ条件を設定する際、フィルタ条件設定画面において、設定対象とするフィールド機器とアラート種別との組を選択し、この組についてアラート表示の要否を設定することになる。
【0016】
しかしながら、前述のとおり、施設管理システムには多種多様のフィールド機器が多数設置されており、これらフィールド機器で発生するアラートも多種にわたる。このため、これら多くのフィールド機器がリスト表示されたフィルタ条件設定画面において、対象とするフィールド機器を操作選択し、これらフィールド機器ごとに各アラート種別に関するアラート表示要否を設定する作業は、オペレータにとって極めて大きな作業負担となる。
【0017】
ここで、オペレータが任意のフィールド機器で発生したアラートの詳細を確認する場合、確認対象フィールド機器をツリー形式のデバイスツリー画面で選択し、その確認対象フィールド機器で発生したアラートのアラート情報をアラート一覧画面に時系列で一覧表示させて確認することになる。この際、アラート一覧画面の中には、オペレータが確認しなくてもよい不要なアラート情報も含まれているため、オペレータが必要とするアラート情報を確認する妨げとなる。
【0018】
本発明は、このような不要なアラート情報がアラート一覧画面の中に一覧表示されており、アラート一覧画面をオペレータが確認する際、必要なアラート情報とともに不要なアラート情報も確認していることに着目し、オペレータがアラート一覧画面で選択操作した不要なアラート情報の発生元フィールド機器とアラート種別とを、フィルタ条件の設定対象となる設定対象フィールド機器およびアラート種別として自動選択し、これら設定対象フィールド機器およびアラート種別に関するフィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示するようにしたものである。
【0019】
これにより、オペレータによる極めて簡単な操作で、フィルタ条件設定画面に表示する設定対象フィールド機器およびアラート種別を、不要なアラート情報のものに予め特定することができる。このため、オペレータが必要とするアラート情報を選択するためのフィルタ条件から、不要なアラート情報を効率よく除外することができる。したがって、状況や目的によって変化する必要なアラートを、容易に設定可能なフィルタ条件で選択して画面表示することが可能となる。
【0020】
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[アラート表示装置]
まず、
図1を参照して、本実施の形態にかかるアラート表示装置10について説明する。
図1は、アラート表示装置の構成を示すブロック図である。
【0021】
施設管理システム1は、工場やプラントなどの施設で用いられて、施設内に設置したセンサ、バルブポジショナ、流量計等のフィールド機器20で得られた各種データを、これらフィールド機器20を収容するコントローラ31、I/Oモジュール32、フィールドバスコントローラなどの上位デバイス30を介して管理装置40で収集することにより、これら上位デバイス30やフィールド機器20からなる階層構造に基づいて、施設全体の運転状況を管理する機能を有している。
【0022】
このアラート表示装置10は、全体として、サーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、施設管理システム1の各フィールド機器20で発生したアラートを示すアラート情報を取得する機能と、取得したアラート情報をフィールド機器20ごとに画面表示する機能を有している。
【0023】
本実施の形態は、アラート表示装置10において、アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報を特定し、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報に関するアラートのアラート種別からなる設定対象アラート種別との組合せに関するフィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示し、当該フィルタ条件設定画面での設定操作に応じて、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せに関するフィルタ条件をフィルタ条件DBへ登録するようにしたものである。
【0024】
[本実施の形態の構成]
次に、
図1を参照して、本実施の形態にかかるアラート表示装置10の構成について詳細に説明する。
アラート表示装置10には、主な機能部として、通信I/F部11、操作入力部12、画面表示部13、システム構成DB14A、アラート履歴DB14B、フィルタ条件DB14C、アラート取得部15A、フィルタ条件設定部15B、フィルタリング部15C、およびアラート表示部15Dが設けられている。
【0025】
通信I/F部11は、通信回線Lを介して施設管理システム1の管理装置40などの外部装置とデータ通信を行うことにより、アラート情報などの各種情報をやり取りする機能を有している。
操作入力部12は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出する機能を有している。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、アラート表示部15Dから出力されたアラートなどの各種情報を画面表示する機能を有している。
【0026】
システム構成DB14Aは、施設管理システム1において管理しているフィールド機器20やコントローラ31、I/Oモジュール32などの上位デバイス30に関する階層構造を示すデバイス情報を記憶するデータベースである。
図2は、システム構成DBの構成例である。ここでは、フィールド機器20やフィールド機器20からなるデバイスを識別するためのデバイスIDごとに、当該デバイスのフィールド機器種別、その直上階層に位置するデバイスを示す親デバイスID、およびその直下階層に位置するデバイスを示す子デバイスIDの組が登録されている。
【0027】
アラート履歴DB14Bは、施設管理システム1の管理装置40から取得したアラート情報を履歴として記憶するデータベースである。
図3は、アラート履歴DBの構成例である。ここでは、アラートを識別するためのアラートIDごとに、当該アラートの発生元のフィールド機器を示す機器ID、当該アラートのアラート種別、当該アラートが管理装置40へ通知された通知日時、当該アラートが上位デバイス30で検知された発生検知日時、当該アラートを発生元のフィールド機器20が確認した確認日時などの情報の組が登録されている。
【0028】
フィルタ条件DB14Cは、フィールド機器20ごとに、当該フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、表示すべきアラート情報を選択するためのフィルタ条件を記憶するデータベースである。
図4は、フィルタ条件DBの構成例である。ここでは、フィールド機器20を識別するためのデバイスIDごとに、当該フィールド機器で表示すべきアラートのアラート種別リストが登録されている。
【0029】
図5は、アラート種別を示す説明図である。
図5に示すように、各種のアラート種別ごとに、当該アラートの優先度、当該アラートの画面表示に用いられるアラートシンボル、および当該アラートシンボルの意味とが、予め対応付けられている。優先度は、アラート内容の重要度に応じて予め設定された、アラート間における優先順位であり、優先度1のアラートが最も重要度が高い。
【0030】
アラート取得部15Aは、通信I/F部11を介して施設管理システム1の管理装置40とデータ通信を行うことにより、各フィールド機器20で発生したアラートに関するアラート情報を取得する機能と、取得したアラート情報をアラート履歴DB14Bへ登録する機能とを有している。
【0031】
この際、アラート取得部15Aが施設管理システム1から各フィールド機器20で発生したアラートを示すアラート情報を取得する構成については、管理装置40から取得する構成に限定されるものではない。例えば、施設管理システム1にHART(Highway Addressable Remote Transducer)通信用のモデムや通信モジュール(ともに図示せず)を設け、各フィールド機器20で発生したアラートを示すアラート情報を、これらモデムや通信モジュールを介してアラート取得部15Aが取得するようにしてもよい。
【0032】
フィルタ条件設定部15Bは、アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちからオペレータにより選択操作されたアラート情報を特定する機能と、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器をフィルタ条件の設定対象フィールド機器として選択する機能と、当該アラート情報に関するアラートのアラート種別をフィルタ条件の設定対象アラート種別として選択する機能と、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別との組合せに関するフィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示する機能と、当該フィルタ条件設定画面での設定操作に応じて、当該設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別との組合せに関するフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cへ登録する機能とを有している。
【0033】
図6は、アラート管理画面の構成例である。アラート管理画面は、画面
左側に配置されたデバイスツリー画面、画面右側に配置されたアラート一覧画面、およびこれら画面の上部に配置されたメニュー欄から構成されている。
デバイスツリー画面には、上位デバイス30やフィールド機器20が、これらデバイスの階層構造に合わせたツリー形式で、それぞれのデバイスに対応するデバイスシンボルを用いて表示されている。アラート一覧画面には、デバイスツリー画面で選択された表示対象フィールド機器で発生したアラートのアラー
ト情報が一覧表示されている。また、アラート一覧画面には、表示対象フィールド機器のフィルタ条件によるフィルタリングの適用有無を切り替えるフィルタON/OFFボタンが設けられている。
【0034】
図7は、フィルタ条件設定画面の構成例である。フィルタ条件設定画面には、アラート一覧画面で選択されたアラート情報の発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報のアラート種別との組合せに対して表示不要を示すフィルタ条件を設定する個別設定ボタン51と、発生元フィールド機器とデバイス種別が同じすべてのフィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報のアラート種別との組合せに対して表示不要を示すフィルタ条件を設定する一括設定ボタン52とが設けられている。
【0035】
フィルタリング部15Cは、アラート情報を表示する表示対象フィールド機器に関するフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cから取得する機能と、アラート履歴DB14Bから取得した当該表示対象フィールド機器で発生したアラートに関するアラート情報のうちから、当該フィルタ条件に基づき表示すべき表示対象アラート情報を選択する機能とを有している。
【0036】
アラート表示部15Dは、各フィールド機器20の表示対象アラート情報から最も優先度が高いアラートのアラート情報を代表アラート情報として選択する機能と、各フィールド機器20の代表アラート情報のアラート内容に応じたアラートシンボルを、階層構造に応じたツリー形式でデバイスツリー画面上に表示する機能と、指定された対象フィールド機器の表示対象アラート情報を、アラート一覧画面に一覧表示する機能とを有している。
【0037】
アラート表示装置10に設けられた各機能部のうち、システム構成DB14A、アラート履歴DB14B、フィルタ条件DB14Cは、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置から構成されている。また、アラート取得部15A、フィルタ条件設定部15B、フィルタリング部15C、およびアラート表示部15Dは、CPUがプログラムを実行してなる各種処理部から構成されている。
【0038】
[本実施の形態の動作]
次に、図面を参照して、本実施の形態にかかるアラート表示装置10の動作について説明する。
まず、
図8を参照して、アラート表示装置10でのアラート表示動作について説明する。
図8は、アラート表示処理を示すフローチャートである。アラート表示装置10は、一定周期または新たなアラート情報が取得されたタイミングで、
図8のアラート表示処理を実行する。
【0039】
ここでは、各フィールド機器20で発生したアラートに関するアラート情報が、施設管理システム1から通信I/F部11を介してアラート取得部15Aにより取得されて、アラート履歴DB14Bへ登録されているものとする。また、フィールド機器20で発生したアラートのうちから表示対象となる表示対象アラートを選択するためのフィルタ条件が、予めフィルタ条件設定部15Bにより、フィールド機器20ごとにフィルタ条件DB14Cに登録されているものとする。
【0040】
アラート表示処理において、まず、フィルタリング部15Cは、画面表示するフィールド機器20ごとに、当該フィールド機器で発生したアラートのアラート情報をアラート履歴DB14Bから取得し(ステップ100)、当該フィールド機器に関するフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cから取得する(ステップ101)。
続いて、フィルタリング部15Cは、これらフィルタ条件に基づいて、フィールド機器20ごとに、当該フィールド機器のアラート情報のうちから表示対象となる表示対象アラート情報を選択する(ステップ102)。
【0041】
次に、アラート表示部15Dは、フィールド機器20ごとに、当該フィールド機器の表示対象アラート情報のうちから最も優先度の高い代表アラート情報を1つだけ選択し(ステップ103)、当該代表アラート情報の内容に応じたアラートシンボルを、階層構造に応じたツリー形式でデバイスツリー画面上に表示する(ステップ104)。
また、アラート表示部15Dは、指定されたフィールド機器の表示対象アラート情報を、アラート一覧画面に一覧表示し(ステップ105)、一連のアラート表示処理を終了する。
【0042】
これにより、前述の
図6に示したアラート管理画面のうち、アラート一覧画面に一覧表示されるアラート情報が、表示対象となるフィールド機器20のフィルタ条件に基づきフィルタリングされて、表示が必要なアラート情報のみが絞り込まれて一覧表示される。
また、このようなフィルタリング機能は、フィルタON/OFFボタンにより適用要否が切り替えられ、適用不要の場合には、表示対象となるフィールド機器20に関するすべてのアラート情報が一覧表示される。
【0043】
次に、
図9を参照して、本実施の形態にかかるアラート表示装置10のフィルタ条件設定動作について説明する。
図9は、フィルタ条件設定処理を示すフローチャートである。アラート表示装置10は、オペレータによる、アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから任意のアラート情報を選択する選択操作が、操作入力部12で検出されたタイミングで、
図9のアラート選択条件設定処理を実行する。
【0044】
まず、アラート表示装置10のフィルタ条件設定部15Bは、オペレータによりアラート一覧画面から選択されたアラート情報を特定し(ステップ110)、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器をフィルタ条件の設定対象となる設定対象フィールド機器として取得し(ステップ111)、当該アラート情報に関するアラートのアラート種別をフィルタ条件の設定対象となる設定対象アラート種別として取得する(ステップ112)。
【0045】
次に、フィルタ条件設定部15Bは、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せに関するフィルタ条件を設定するためのフィルタ条件設定画面を生成し画面表示部13で画面表示する(ステップ113)。これにより、前述した
図7のフィルタ条件設定画面が画面表示され。
【0046】
フィルタ条件設定画面において、個別設定ボタン51による個別設定操作が行われた場合(ステップ114:YES)、フィルタ条件設定部15Bは、設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せについて、表示不要を示すフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cに登録し(ステップ115)、一連のフィルタ条件設定処理を終了する。
また、フィルタ条件設定画面において、一括設定ボタン52による一括設定操作が行われた場合(ステップ116:YES)、フィルタ条件設定部15Bは、設定対象フィールド機器とデバイス種別が同じすべてのフィールド機器と設定対象アラート種別との組合せについて、表示不要を示すフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cに登録し(ステップ117)、一連のフィルタ条件設定処理を終了する。
【0047】
[実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、フィルタ条件設定部15Bが、アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報を特定し、当該アラート情報に関するアラートの発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報に関するアラートのアラート種別からなる設定対象アラート種別との組合せに関するフィルタ条件を設定入力するためのフィルタ条件設定画面を表示し、当該フィルタ条件設定画面での設定操作に応じて、これら設定対象フィールド機器と設定対象アラート種別の組合せに関するフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cへ登録するようにしたものである。
【0048】
これにより、オペレータがアラート一覧画面から選択したアラート情報に基づいて、フィルタ条件の設定対象となるフィールド機器とアラート種別とを一括し絞り込むことができる。このため、多数のフィールド機器20およびアラート種別が一覧表示されたリストから、フィルタ条件の設定対象となるフィールド機器とアラート種別とを選択するというような煩わしい作業を必要とすることなく、オペレータが必要とするアラートを選択するためのフィルタ条件を、その対象となるフィールド機器20に対して効率よく設定することができる。したがって、状況や目的によって変化する必要なアラートを、容易に設定可能なフィルタ条件で選択して画面表示することが可能となる。
【0049】
また、本実施の形態において、前述の
図7に示したように、フィルタ条件設定画面に、個別設定ボタン51と一括設定ボタン52とを配置し、フィルタ条件設定部15Bが、個別設定ボタン51の操作に応じて、アラート一覧画面に一覧表示されたアラート情報のうちから選択操作されたアラート情報の発生元フィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報のアラート種別との組合せに対して表示不要を示すフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cへ登録し、一括設定ボタン52の操作に応じて、発生元フィールド機器とデバイス種別が同じすべてのフィールド機器からなる設定対象フィールド機器と当該アラート情報のアラート種別との組合せに対して表示不要を示すフィルタ条件をフィルタ条件DB14Cへ登録するようにしてもよい。
【0050】
これにより、一括設定ボタン52を操作することにより、選択操作されたアラート情報の発生元フィールド機器だけでなく、この発生元フィールド機器とデバイス種別が同じすべて
のフィールド機器に対して、フィルタ条件を一括して設定することができる。特に、運用上、施設管理システムでフィールド機器のアラートを管理する場合、デバイス種別が同じフィールド機器について、同様のフィルタ条件が適用される可能性が高い。したがって、複数のフィールド機器に対して、フィルタ条件を効率よく設定することができる。
【0051】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。