(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6322022
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】包装用袋
(51)【国際特許分類】
B65D 33/00 20060101AFI20180423BHJP
【FI】
B65D33/00 A
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-68377(P2014-68377)
(22)【出願日】2014年3月28日
(65)【公開番号】特開2015-189493(P2015-189493A)
(43)【公開日】2015年11月2日
【審査請求日】2017年3月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514078195
【氏名又は名称】株式会社クオリテート・ロジスティクス
(74)【代理人】
【識別番号】100150876
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 裕一郎
(72)【発明者】
【氏名】石丸 亮
【審査官】
長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−212244(JP,A)
【文献】
実開昭53−002313(JP,U)
【文献】
実開昭51−022923(JP,U)
【文献】
実開昭50−001312(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0062494(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0173702(US,A1)
【文献】
実開昭60−190662(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
個装袋と
封筒とからなり、
封筒は、その一端が個装袋に固定されて、該個装袋と一体化されており、
個装袋および封筒の他端側には個装袋と封筒とを連結するための連結部がそれぞれ形成されており、
上記封筒は、上記一端側がベロとなされており、該ベロを形成する封筒の形成材料が1枚個装袋の形成材料間に挟み込まれて固定されており、
上記一端側に上記ベロと貼りあわせ可能に封筒本体側に折り返された封止部が設けられており、ベロを折り返すことなく封筒の封止が可能となされている
包装用袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容物に関する情報をわかりやすい形で別に包装することが可能で、使用性に優れ、しかも包装用袋を物品搬送用として用いた場合、物品搬送終了後は通常の包装袋としても利用することが可能な包装用袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
種々商品を配送する際等に包装用袋は広く活用されている。
このような包装用袋においては、商品の届け先を明記した伝票類や、商品の保証書や納品書、請求書などの付随書類等種々書類を同送する必要があり、従前は単に段ボール製の包装箱に伝票類を張り付け、他の必要書類は単に封筒類に入れた状態で箱中に入れられているだけであった。そのため、内容物を取り出した後、封筒の所在が分からなくなるなどという問題があった。
【0003】
そこでそのような問題がなく、必要書類の所在を開封時にわかりやすくする包装用資材が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、包装箱が雨に濡れたり、こすれあったりしても印刷物封入袋やポリ袋等の保証書等を封入している袋が脱落したり、汚れたりすることがない包装箱として、上フラップに切り込みに沿って切り取り可能な切取片を設け、該切取片の裏面側(包装箱の内側)に袋を固定させてなる包装箱が提案されている。
【0004】
また、従来使用されている包装用資材において、伝票をどのように取り付けるかは重要な問題であった。伝票は見やすい位置に取り付ける必要があり、且つ伝票を配送途中で数回取り出す必要があるため取り出しやすく収納する必要がある。
そのため種々提案がなされており、例えば特許文献2には、水や汚染から宅配荷物用伝票を保護するだけでなく宅配荷物への装着が簡単で、無線ICタグ付伝票にも適用が可能な宅配荷物用伝票として、透明の合成樹脂フィルムで形成され、一辺に挿入口を有する略矩形状の袋本体と、袋本体の挿入口より延設された取付部とから成り、取付部は、荷物の取手などに巻回してループを形成するのに十分な長さで、折り返し位置に型付がされていると共に、取付部の先端部及びループを形成させる位置に粘着剤が塗布されている伝票類の封入袋が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000-062761号公報
【特許文献2】特開2007-276822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1にかかる包装用箱では伝票類が箱の中に隠れてしまうため、箱を開けるまでその存在に気づかずそのまま廃棄されてしまうことがあった。
また、特許文献2にかかる伝票類封入袋は包装用袋などに貼り付けて使用するものであるため、包装用袋などに直接接着剤が付着し、袋の再利用に際して袋が汚くなるなどして利用しにくくなるという問題があった。また、不特定多数のものが閲覧する必要のある伝票を入れることを目的としたものであるため、個人情報の記載された領収書などの書類は別に包装袋内に封入する必要があり、利用に際して煩雑さの残るものであった。
【0007】
要するに従来提案されている包装用箱や包装用袋では、いまだ各種情報の記載された書類の存在を利用者にわかりやすく且つ煩雑さなく提示できず、さらには、包装用袋の再利用にも配慮したものではなかった。
したがって、本発明の目的は、各種情報の記載された書類の存在を利用者にわかりやすく提示できると共に、利用者の煩雑さがなく、しかも包装袋を容易に再利用することができるようにした包装用袋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、包装用袋の表面側に封筒を目立たないように固定すれば上記目的を達成し得ることを知見し、さらに検討した結果、本発明を想到するに至った。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.個装袋と封筒とからなり、封筒は、その一端が個装袋に固定されて、該個装袋と一体化されており、個装袋および封筒の他端側には個装袋と封筒とを連結するための連結部がそれぞれ形成されている、包装用袋。
2.上記封筒は、上記一端側がベロとなされており、該ベロを形成する封筒の形成材料が1枚個装袋の形成材料間に挟み込まれて固定されている1記載の包装用袋。
3.上記一端側に上記ベロと貼りあわせ可能に封筒本体側に折り返された封止部が設けられており、ベロを折り返すことなく封筒の封止が可能となされている2記載の包装用袋。
【発明の効果】
【0009】
本発明の包装用袋は、各種情報の記載された書類の存在を利用者にわかりやすく提示できると共に、利用者の煩雑さがなく、しかも包装袋を容易に再利用することができるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は本発明の1実施形態を示す斜視図である。
【
図2】
図2は
図1に示す実施形態の包装用袋の連結部を外した状態を示す参考平面図である。
【符号の説明】
【0011】
包装用袋:1、個装袋:10、前胴:12、底部:13、後胴:14、連結部:18、封筒:20、一端:22、ミシン目:23、他端:24、ベロ:28、封止部:29、連結部:26、連結部材:30
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の包装用袋を図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
図1に示す包装用袋1は、個装袋10と封筒20とからなり、封筒20は、その一端22を個装袋10に固定して一体化されており、個装袋10および封筒20の他端24側には個装袋10と封筒20とを連結するための連結部18、26がそれぞれ形成されている、
以下、さらに詳細に説明する。
【0013】
<構造>
個装袋10は、
図1に示すように、長方形状の前胴12及び長方形状の後胴14とを天部16以外の部分を直接縫付けることにより一体化され、且つ底部13にマチが形成されている。また、天部16は前胴12及び後胴14の上方端縁にファスナー15を取り付けることで開閉自在に形成されている。
また、個装袋10の側部上方には、長方形状の上辺をその長手方向中央で折り返し両端を前胴12と後胴14との間に縫付けて輪状に形成された連結部18が形成されている。
前胴12及び後胴14にはそれぞれ持ち手19が設けられており、通常のバッグとして利用可能になっている。
【0014】
封筒20は、
図1〜3に示すように、長方形状で前胴12及び後胴14よりも小さく、その長手方向一端(ベロ側)22の全部を前胴12及び後胴14の間に縫付けて個装袋10に固定されている。また他端24側は開口とされており、通常の封筒と同様にベロ28が設けられている。そして、封筒20の他端24側に円形の穴からなる連結部26が設けられている。
封筒20の一端22はベロ28が形成されて、ベロ28が縫い込まれているため個装袋10に縫い込まれた封筒10の形成材は1枚のみとなっている。そして、この縫い込まれた部分にはその幅に沿って且つ個装袋の端に沿ってミシン目23が設けられており、このミシン目23で封筒を切り離すことにより個装袋10を通常のバッグとして使用することができる。
また、この一旦22側には開口(図示せず)が設けられており、開口を介して封筒内に必要な書類を封入し、且つ取り出すことができる。この開口を封止するために封筒のベロ側の端部を封筒本体側に折り返して封止部29が設けられている。この封止部29は
図3に示すように、封筒内に書類を封入した後、矢印方向に引き伸ばしてベロ28に接着剤などを介して貼り付けることにより、ベロを折り返すことなく開口を封止することができる。
【0015】
封筒を配する位置は個装袋の高さ方向中央から上方とするのが搬送時の取り扱い性および伝票を張り付けた際の見やすさの点で好ましい。また、封筒20の他端24の位置は個装袋10の側部よりも内方にあるようにするのが好ましく、連結部18,26間の距離が1〜5cmとなるようにするのが連結状態を良好にする点で好ましい。
そして、連結部18及び連結部26にはそれぞれの開口を貫通させてひも状の連結部材30が配されて、個装袋10の一側と封筒20の他端24とを連結している。
【0016】
<形成材料>
本実施形態において、個装袋10は布(天然繊維製のもの、合成繊維製のものを問わない)により形成されており、封筒20は紙により形成されているが、個装袋10は紙やプラスチック材等種々材料で、また封筒20は撥水性紙材やプラスチックフィルム等種々材料で形成することができる。
また、連結部材30はプラスチック製の線材により形成されており、通常公知の芯軽粗材型の結束材と同様に構成することができる。
【0017】
<製法、使用法>
本実施形態の包装用袋は、封筒を個装袋を構成する前胴形成用素材と後胴形成用素材との間に挟んで前胴形成用素材と後胴形成用素材とを縫いこんで、封筒の一端を固定し、次いで通常の手法を用いて底を縫い込むと共に連結部18が形成されるように側部を縫い込み、さらに天部にファスナーが形成されるようにファスナー部材を前胴及び後胴に縫いつけて形成することができる。
そして使用に際しては、個装袋10内に所望の製品などを封入した後、ファスナーを閉じて天部を封止し、封筒20内に所望の納品書や請求書等所望の書類を入れてベロを閉じて封筒20を封止した後、連結部材30を連結部18,26に通して固定し、個装袋と封筒とを連結することにより使用することができる。封筒20の表面には適宜伝票類を張り付けてもよい。
【0018】
<作用効果>
本実施形態の包装袋1は、伝票類が袋の外に位置するため、利用者がすぐにその存在に気づき、気が付かずに廃棄するということがない。また、個人情報の記載された領収書などの書類を封筒内に入れることができ、利用に際して煩雑さが少ない。伝票類は所望の透明な伝票入れに入れて封筒に貼り付けて使用することができ、個装袋に直接接着剤が付着し、袋の再利用に際して袋が汚くなるなどして利用しにくくなることがない。
また、封筒がベロ側で個装袋に固定されているため、固定された部分の厚みが封筒の形成材1枚のみを縫い込んだだけで済み、薄くなることから、縫込みが容易で製造性に優れ、封筒を切り離した際の通常のバッグとしての使用感にも優れる。また物品搬送時にミシン目で外れることがあっても連結部で個装袋と封筒とがつながっているので封筒が紛失する可能性が少なく、しかもベロ側で封止してあるので内容物が外部に飛び出すことがなく、安心して使用することができる。
【0019】
以上、本実施形態の包装用袋をもって本発明を説明したが、本発明の包装用袋はこれに何ら制限されるものではなく本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、個装袋はマチを有する形態としてもよい。マチを設ける場合には前胴側部とマチの側部との連接部分に封筒の一端を縫い込んで個装袋を形成する。このように本発明の包装用袋においては、前胴の側部に封筒の一端を固定し、前胴の他方の側部近傍に封筒の他端が位置するようにする。
封筒20にはその表面に通常公知の伝票添付用の伝票封入袋を張り付けて使用してもよい。
また、封筒は個装袋に縫い込まれて固定された例を持って説明したが、これに制限されず、接着剤などを介して貼りあわせることで固定してもよい。
袋の形態、特に前胴や後胴の形状は、四角だけでなく、三角形や円形でもよい。
持ち手は、ひも状としても良く、持ち手のない形態としてもよく、天部の封止部材としてファスナーでなく、機械的ファスナーやボタンなどを用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の包装用袋は、使用性に優れ、且つ必要な情報を確実に利用者に気づかせて提示することが可能であるため、商品の搬送用途に最適である。