【実施例】
【0073】
以下に実施例により発明の実施態様、効果を示すが、本発明はこれに限られるものではない。
【0074】
(合成例)
5Lの四つ口フラスコに、攪拌装置、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン1800g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1440gを入れ、120℃のオイルバス中で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート200g、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)1.44mlの混合液を50分かけて滴下した。得られた溶液をそのまま6時間加温、攪拌した後、未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去した。
1H−NMRの測定によりこのものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がトリアリルイソシアヌレートと反応した以下の構造を有することがわかった。
【0075】
【化2】
【0076】
<(A)成分配合例>
表1の内容に従って各成分を配合して組成物1、組成物2、組成物3、組成物4を調整した。
【0077】
【表1】
【0078】
<イエローインデックス(YI)>
本発明のYIとは、イエローインデックスのことを意味する。
イエローインデックスの測定は、測定するコンパウンド6.3gをφ13mmのタブレットにし、トランスファー成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて圧縮加熱し5cm×5cm×1cmの平板にしたサンプルを、VSS-400(日本電色工業株式会社製)の反射率測定モードにて測定することができる。
YI値としては、8.0未満が好ましく、7.0未満がさらに好ましい。この範囲を逸脱すると、反射率が低下し、リフレクタとして必要な輝度が保持できなくなる。
【0079】
<スパイラルフロー(SF値)>
本発明ではコンパウンドの流動性を評価するためにスパイラルフローを用いて評価した。スパイラルフローの測定は、17gのコンパウンドをφ5cmのタブレットを蚊取り線香状の金型に対し、4.5MPa、170℃にて2分間トランスファー成形(神藤金属工業所製 ETA-D型)した時の流動長を測定するというものである。
測定流動長が25cm以上であることが後の成形性から好ましく、さらには30cm以上であることが好ましい。
流動長が25cmを下回る場合、成形品に未充填部分が生じてしまう可能性がある。
この流動長は混練度と相関があり、混練が不足している場合は流動長が短いといえる。
【0080】
<5XDMV-Qr(株式会社 品川工業所製)>
被混練物を収容できる釜、及び釜内壁に近接して設置される2本の混練翼を持ち、その2本の混練翼が互いに異方向に自転し、且つ公転することを特徴とするミキサーである。
【0081】
<5XDMV-QQ(株式会社 品川工業所製)>
被混練物を収容できる釜、及び釜内壁に近接して設置される2本の混練翼を持ち、その2本の混練翼が互いに同方向に自転することを特徴としており、その回転方向は公転方向と同方向であることを特徴とするミキサーである。
【0082】
<5XDMV-rr(株式会社 品川工業所製)>
被混練物を収容できる釜、及び釜内壁に近接して設置される2本の混練翼を持ち、その2本の混練翼が互いに同方向に自転することを特徴としており、その回転方向は公転方向と逆方向であることを特徴とするミキサーである。
【0083】
<スパイラルミキサー SM50T(鎌田製作所製)>
被混練物を収容できる釜、及び釜内壁に近接して設置される1本の混練翼を持ち、その1本の混練翼、及び釜が独立して自転することを特徴とするミキサーである。
この際、混練翼は定位置にて自転する。
【0084】
(実施例1)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
【0085】
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.5μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0086】
(A)成分
組成物1に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0087】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0088】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.4Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは5.2であった。コンパウンドのスパイラルフローは48cmであった。
【0089】
(実施例2)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
【0090】
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.1μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0091】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0092】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0093】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは6.9であった。コンパウンドのスパイラルフローは42cmであった。
【0094】
(実施例3)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.5μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0095】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0096】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0097】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは6.8であった。コンパウンドのスパイラルフローは50cmであった。
【0098】
(実施例4)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.75μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0099】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは6.6であった。コンパウンドのスパイラルフローは51cmであった。
【0100】
(実施例5)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=1.0μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0101】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0102】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0103】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは6.4であった。コンパウンドのスパイラルフローは52cmであった。
【0104】
(実施例6)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.5μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0105】
(A)成分
組成物3に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0106】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0107】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は2.0Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは6.1であった。コンパウンドのスパイラルフローは45cmであった。
【0108】
(比較例1)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.05μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0109】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0110】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0111】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは7.6であった。コンパウンドのスパイラルフローは31cmであった。
【0112】
(比較例2)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=1.5μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0113】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0114】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0115】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入が確認され、全体が黒色に着色していた。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは黒色着色の影響で測定不能であった。コンパウンドのスパイラルフローは53cmであった。
【0116】
(比較例3)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理は施さず、その表面粗度はRa=0.05μmであった。
原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0117】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0118】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0119】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入が確認され、全体が黒色に着色していた。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは黒色着色の影響で測定不能であった。コンパウンドのスパイラルフローは34cmであった。
【0120】
(比較例4)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理は施さず、その表面粗度はRa=0.1μmであった。
原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0121】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0122】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0123】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入が確認され、全体が黒色に着色していた。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは黒色着色の影響で測定不能であった。コンパウンドのスパイラルフローは43cmであった。
【0124】
(比較例5)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理は施さず、その表面粗度はRa=0.5μmであった。
原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0125】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0126】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0127】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入が確認され、全体が黒色に着色していた。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは黒色着色の影響で測定不能であった。コンパウンドのスパイラルフローは49cmであった。
【0128】
(比較例6)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理は施さず、その表面粗度はRa=1.0μmであった。
原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0129】
(A)成分
組成物2に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0130】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0131】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.7Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入が確認され、全体が黒色に着色していた。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは黒色着色の影響で測定不能であった。コンパウンドのスパイラルフローは51cmであった。
【0132】
(比較例7)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-Qr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.5μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0133】
(A)成分
組成物4に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0134】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0135】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は4.0Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入が確認され、全体が黒色に着色していた。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは7.5であった。コンパウンドのスパイラルフローは27cmであった。
【0136】
(比較例8)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-QQ(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.5μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0137】
(A)成分
組成物1に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0138】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0139】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.4Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは8.2であった。コンパウンドのスパイラルフローは40cmであった。
【0140】
(比較例9)
(A)〜(C)の混合物を5XDMV-rr(品川工業所製)にて混練した。
混練条件は、混練翼公転回転数80rpm、自転係数3.06にて混練した。
混練釜の表面処理はハードクロムメッキを施しており、その表面粗度はRa=0.5μmであった。原料投入量は1.0kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0141】
(A)成分
組成物1に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0142】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0143】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、混練機のジャケット温度を40℃に設定して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.4Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
しかし、コンパウンドは粘土状ではなく、パサパサの粉体状であった。このタブレットを用い、タブレット化を行ったところ、タブレットにクラックが多発した。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは5.0であった。コンパウンドのスパイラルフローは35cmであった。
【0144】
(比較例10)
(A)〜(C)の混合物をスパイラルミキサー(鎌田製作所製 SM50T)にて混練した。
混練条件は、フック100rpm、釜30rpmにて同方向回転にて混練した。
原料投入量は25kgであり、原料の詳細は以下に示す。
【0145】
(A)成分
組成物1に示す配合品を9.34重量%用いた。(a)成分については、50℃の熱風乾燥器内に1時間置いておき溶融させたものを投入した。
【0146】
(B)成分
堺化学製の第1種酸化亜鉛(平均粒径0.60μm)を42.57重量%用いた。
【0147】
(C)成分
龍森化学製のMSR-SF650(平均粒径10.6μm)を47.88重量%用いた。
さらに添加物としてステアリン酸カルシウムを0.20重量%用いた。
原料投入順序として、(A)成分全量に対し、ステアリン酸カルシウムを全量投入し5分混練。次に(C)成分を5分割し、各々10分おきに追加し、計50分混練した後、(B)成分を10分割し、各々10分おきに追加し、計100分混練してコンパウンドを作製した。
混練の際には、釜の温度を40℃に保温して混練を行った。40℃の時の(A)成分の粘度は0.4Pa・sであった。
得られたコンパウンドの外観は金属磨耗粉の混入はなかった。
しかし、コンパウンドは粘土状ではなく、パサパサの粉体状であった。このタブレットを用い、タブレット化を行ったところ、タブレットにクラックが多発した。
コンパウンドを圧縮成形機(アピックヤマダ製 G-LINE Manual System 60TON)にて平板上(5cm×5cm×1cm)に成形し、YIを測定した結果、YIは5.7であった。コンパウンドのスパイラルフローは30cmであった。
【0148】
表2に実施例、比較例の検討条件、表3に実施例、比較例の測定結果をまとめて記載した。
【0149】
実施例1〜6では、スパイラルフロー、及びYIが満足のいく結果であったが、比較例1〜7ではスパイラルフロー、YI、もしくは混練釜の磨耗のいずれかにおいて満足いくものが得られなかった。
【0150】
比較例1については、スパイラルフロー、及びYIについて満足のいくものが得られなかった。スパイラルフローについては、表面粗度が滑らか過ぎることでコンパウンドが混練翼の公転方向にすべり、混練翼と釜のクリアランス間にコンパウンドが入り込まず混練性が低下したと推測される。YIについては、コンパウンドがすべる際に釜で摩擦を受け、酸化亜鉛が黄変したと推測される。
【0151】
比較例2については、混練釜の磨耗について満足のいくものが得られなかった。これは、表面粗度が粗いため、ミクロな凹凸の凸部分がシリカによって破壊され、磨耗粉が発生したためと推測される。
【0152】
比較例3〜6については、混練釜の磨耗について満足のいくものが得られなかった。これは、混練釜の材質硬度がシリカよりも低いため、シリカによって磨耗したためと推測される。
【0153】
比較例7については、スパイラルフロー、及びYIについて満足のいくものが得られなかった。スパイラルフローについては、液状成分の粘度が高いため、コンパウンドが硬くなり、混練の際に混練翼と釜のクリアランス間にコンパウンドが入り込むための形状変化がおきにくくなり、混練性が低下したためだと推測される。YIについては、コンパウンドが混練翼の公転回転によってはじかれ、供回りすることで釜で摩擦を受け、酸化亜鉛が黄変したと推測される。
【0154】
比較例8については、2本の混練翼の回転方向がどちらも練りこみの作用を持つため、混練自体の能力は高いはずであるが、練りこまれたコンパウンドが壁面に付着し続け、堆積してしまう為、コンパウンドが更新せず、混練される部分と混練されない部分が分かれてしまい、結果的に全体の混練性を落としていると推測される。
【0155】
比較例9については、2本の混練翼の回転方向がどちらもかき上げの作用を持つため、混練翼と混練釜の間に入っていかず、混練性が低下したと推測される。
比較例10については、設備の構造上混練翼が1本であるため、単純に2本に比べ混練にかかる仕事量が少ないことと、混練翼が練りこみの作用のみであるため、練りこまれたコンパウンドが壁面に付着し続け、堆積してしまう為、コンパウンドが更新せず、混練される部分と混練されない部分が分かれてし待ったことが、結果的に全体の混練性を落としている原因と推測される。
【0156】
【表2】
【0157】
【表3】