(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るナビゲーション装置1(車載装置)の機能ブロック図である。
ナビゲーション装置1は、車両に搭載される車載装置であり、制御部2と、記憶部3と、通知部4と、操作部5と、GPS受信部6と、相対方位検出部7と、インターフェイス(I/F)部8と、無線ネットワーク制御部10と、カメラ11(撮影装置)と、を備える。
なお、ナビゲーション装置1は、車両のダッシュボード等に固定されても良いし、車両に対し着脱可能なものであっても良い。
【0009】
制御部2は、ナビゲーション装置1の各部を中枢的に制御するものであり、制御プログラムを実行して処理を実行するCPU等の演算装置や、演算装置のワークエリアとして機能するRAM等のワークエリア装置、演算装置により実行される各種制御プログラム及び各種データを不揮発的に記憶するROM等の不揮発性メモリー等を備える。制御部2は、ROMや、記憶部3等に記憶された制御プログラムを実行することによって、後述する処理部21、検出部22、及び、リンク選択部23として機能する。
【0010】
記憶部3は、ハードディスクや、EEPROM等の不揮発性メモリーを備え、データを書き換え可能に記憶する。記憶部3は、制御プログラムのほか、地図データ3aを記憶する。
地図データ3aは、地図に関する情報や、地図上の道路を示すリンクの情報、リンクの接続部を示すノードの情報等を含む。
特に、地図データ3aは、地図上に存在する「地図オブジェクト」に関する情報を含む。本実施形態において、「地図オブジェクト」とは、建造物等の施設や、行政区画等の所定の規定で区画されたエリア等、地図上に領域を有する対象を意味する。そして、地図データ3aは、各地図オブジェクトについて、地図オブジェクトを示す名称と対応付けて、地図オブジェクトの位置を示す位置情報を含む。位置情報は、地図オブジェクトが施設である場合は、施設の位置(例えば、建造物の中心部に対応する位置)を示す情報である。また、位置情報は、地図オブジェクトが行政区画等の広い面積を有するエリアである場合は、エリア内の所定の位置を示す情報である。エリア内の所定の位置は、例えば、エリアが行政区画である場合は、行政の庁(市役所や区役所等)の位置や、行政区画の中心部の位置等である。
以下の説明において、「方面」とは、特定の地図オブジェクトの位置へ向かう方向のことを意味する。例えば、地図オブジェクトとして施設Xが存在する場合において、「施設X方面」という場合、地図データ3aにおける施設Xの位置へ向かう方向のことを意味する。また例えば、地図オブジェクトとしてY市が存在する場合において、「Y市方面」という場合、地図データ3aにおけるY市の位置へ向かう方向のことを意味する。
制御部2は、記憶部3が記憶する地図データ3aに基づいて、表示パネル42aに地図を表示する。
【0011】
通知部4は、音声又は/及び表示により情報をユーザに通知する。通知部4は、音声出力部41と、表示部42と、を備える。
音声出力部41は、図示せぬD/Aコンバータ、アンプ等を有し、スピーカーに接続され、制御部2から入力された音声信号をデジタル/アナログ変換し増幅してスピーカーに出力し、音声信号に基づく音声を出力する。
表示部42は、液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescent)ディスプレイ等の表示パネル42aを有し、制御部2の制御に従って、地図等の各種情報を表示パネル42aに表示する。
【0012】
操作部5は、操作ボタン51、及び、表示部42の表示パネル42aに重ねて配置されるタッチパネル52を備える。操作部5は、操作ボタン51に対する操作を検出し、制御部2に出力する。また、操作部5は、ユーザが表示パネル42aに表示されている各種ボタン表示に対応付けてタッチパネル52に指などで触れた場合に、触れた箇所を示す信号を制御部2に出力する。これにより、制御部2は、表示パネル42aに表示している各種ボタン表示と比較して、ユーザがどのボタンをタッチ操作したかを特定する。
【0013】
GPS受信部6は、GPSアンテナ6aを介してGPS衛星からのGPS電波を受信し、GPS電波に重畳されたGPS信号から、車両の現在位置を示す位置座標と進行方向とを演算により取得する。GPS受信部6は、取得結果を制御部2に出力する。
相対方位検出部7は、ジャイロセンサ71と、加速度センサ72とを備え、自車両の相対方位を検出する。ジャイロセンサ71は、例えば振動ジャイロにより構成され車両の相対的な方位(例えば、ヨー軸方向の旋回量)を検出する。加速度センサ72は、車両に作用する加速度(例えば、進行方向に対する車両の傾き)を検出する。相対方位検出部7は、検出結果を制御部2に出力する。
制御部2の処理部21は、地図データ3a、及び、GPS受信部6と相対方位検出部7とからの入力に基づいて、車両の現在位置を推定し、推定した現在位置を、表示パネル42aに表示した地図上に表示する。また、処理部21は、地図データ3a、及び、GPS受信部6と相対方位検出部7とからの入力に基づいて、地図に車両の位置を表示しつつ、目的地までの経路を表示して、経路案内を実行する。地図上に車両の現在位置を表示する際、処理部21は、地図データ3aに含まれるリンクの情報に基づいて、リンクと車両の位置とをマッチングして、当該表示を行う。
【0014】
インターフェイス(I/F)部8には、車両側から車両の走行状態を示す信号として、車両信号Sが入力される。車両信号Sには、車両の走行速度に応じて入力される車速パルス信号が挙げられる。この車両信号Sは、インターフェイス部8を介して、制御部2に出力される。制御部2では、車速パルス信号に基づいて、車両の移動速度を検出し、また、車両が現在走行中であるか否かを判別する。なお、車両信号Sは、車両のパーキングブレーキの状態を示すパーキングブレーキ信号、フットブレーキの状態を示すブレーキ信号、或いはシフトセレクターの位置を示す信号を含んでも良い。
【0015】
無線ネットワーク制御部10は、無線アンテナ10aを備える。無線ネットワーク制御部10は、図示せぬアクセスポイントと無線通信を確立し、アクセスポイントを介して通信ネットワークに接続し、通信ネットワークを介して接続される外部サーバー等の他の装置との間でのデータの送受信を制御する。
カメラ11は、少なくとも車両の前方を撮影可能な位置に設けられた撮影装置である。カメラ11は、制御部2の制御に従って、所定の周期(例えば、100msごと)で撮影を実行し、撮影結果に基づいて撮影画像データを生成し、制御部2に出力する。
【0016】
上述したように、処理部21は、地図上に車両の現在位置を表示する際、所定の情報に基づいて車両の現在位置を推定し、地図データに含まれるリンクの情報に基づいて、リンクと推定した車両の位置とをマッチングして、当該表示を行う。これら一連の処理を実行するにあたり、従来、以下のような課題があった。
図2は、従来の課題を説明するために地図上の施設Tと、施設Tに隣接するリンクとを示す図である。
図2において、施設Tは、駐車場等の車両が進入可能な設備であり、施設T内には、車両が走行可能な道路が設けられる。この施設Tに接して4つのリンクL1〜L4が存在する。
図2に示すように、リンクL1とリンクL2との接続部にノードN1が設けられる。また、リンクL2とリンクL3との接続部にノードN2が設けられる。また、リンクL3とリンクL4との接続部にノードN3が設けられる。また、リンクL4とリンクL1との接続部にノードN4が設けられる。リンクL1は、ノードN4からノードN1へ向かう方向に通行可能な一方通行の道路に対応するリンクである。また、リンクL2は、ノードN1からノードN2へ向かう方向に通行可能な一方通行の道路に対応するリンクである。また、リンクL3は、ノードN2からノードN3へ向かう方向に通行可能な一方通行の道路に対応するリンクである。また、リンクL4は、ノードN3からノードN4へ向かう方向に通行可能な一方通行の道路に対応するリンクである。
【0017】
ここで、本実施形態では、地図データ3aには、施設T内の道路(リンク)に関する情報が格納されていない。一般に、個人、企業等に私有される施設については、施設内の道路に関する情報が地図データ3aに格納されない。また、地下に存在する施設や、複数の階層を有する施設では、GPS信号に基づいて制御部2が算出する車両の現在位置に誤差が生じる場合がある。
以上のような理由により、従来、車両が施設T内に位置している場合に、制御部2により算出される車両の現在位置に誤差が生じる場合があった。そして、当該誤差に起因して、車両が施設T内に位置しているにもかかわらず、制御部2が、施設Tに接するリンクL1〜リンクL4のいずれかのリンクに車両をマッチングしてしまう場合があるという課題があった。
以上を踏まえ、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、以下の処理を実行する。
【0018】
図3は、本実施形態に係るナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。
図3のスタート時点では、車両が走行中であり、また、制御部2が、GPS受信部6及び相対方位検出部7から入力された情報に基づいて車両の現在位置を算出しつつ、地図データ3aに基づいて表示パネル42aに地図及び車両の位置を表示しているものとする。
図3に示すように、車両の走行中、制御部2は、車両が所定の施設に進入したか否かを監視する(ステップS1)。所定の施設とは、地図データ3aにおける情報の不足や、GPS信号に基づく位置検出等の誤差に起因して、車両の現在位置の推定の精度が悪化する可能性のある施設であり、事前に設定される。
ステップS1の処理は以下のようにして行われる。
すなわち、地図データ3aには、事前に、所定の施設の領域を示す情報(例えば、施設の領域をポリゴンデータによって表した情報)が含まれる。ステップS1で、制御部2は、車両の現在位置と、施設の領域を示す情報とを比較し、比較結果に基づいて、車両が所定の施設に侵入したことを検出する。
【0019】
車両が所定の施設に侵入した場合(ステップS1:YES)、制御部2の検出部22は、カメラ11から間欠的に入力される撮影画像データを分析し、撮影画像データに、出口方面看板K(後述)を示す画像データ(以下、「看板画像データ」という)が含まれるか否かを監視する(ステップS2)。
以下、ステップS2の処理について詳述する。
図4は、
図2で説明した施設T内に、道路と、出口方面看板K(表示)が配置された様子を示す図であり、
図5は、出口方面看板Kの一例を示す図である。
図4の例では、施設T内に、リンクL1に並行する施設内道路211と、この施設内道路211に直交する施設内道路210が設けられる。施設内道路211と、施設内道路210とは、T字路212で交差しており、施設内道路210の一方の端は、施設Tの出口の1つであるA方面出口220に接続され、他方の端は、施設Tの出口の1つであるB方面出口221に接続される。
A方面出口220は、車両が、施設Tを退出した後、A方面へ向かう場合に、経由する出口である。「A」は、地図オブジェクトの名称を示し、特定の施設の名称を表している場合や、行政区画の名称を表している場合等がある。
B方面出口221は、車両が、施設Tを退出した後、B方面へ向かう場合に、経由する出口である。「B」は、地図オブジェクトの名称を示す。
【0020】
図4に示すように、出口方面看板Kは、T字路212に対応する位置に設けられる。具体的には、施設内道路211を、T字路212に向かって車両が走行した場合に、車両の正面に位置する場所に出口方面看板Kは設けられる。従って、施設内道路211を、T字路212に向かって車両が走行した場合において、車両が出口方面看板Kに近づくと、カメラ11によって、出口方面看板Kが撮影される。
図5に示すように、出口方面看板Kには、施設内道路211をT字路212へ向かって走行する車両が、T字路212を経由して進行可能な方向を示すA方面矢印130、B方面矢印131が表示される。A方面矢印130は、T字路212からA方面出口220に向かう方向を示す矢印である。B方面矢印131は、T字路212からB方面出口221に向かう方向を示す矢印である。
【0021】
図5に示すように、出口方面看板Kにおいて、A方面矢印130の近傍には、文字列として「A方面出口」という文字列が表示される。これは、車両が、A方面矢印130が示す方向にT字路212を曲がった場合(本例では、右折した場合)、A方面出口220に向かうことを意味する。同様に、B方面矢印131の近傍には、文字列として「B方面出口」という文字列が表示される。これは、B方面矢印131が示す方向にT字路212を曲がった場合(本例では、左折した場合)、B方面出口221に向かうことを意味する。
一般に、施設内において、施設から退出する出口を案内する看板では、車両が進むべき方向を示す矢印と共に、「地図オブジェクトの名称+方面」や、「地図オブジェクトの名称+行き」というように、地図オブジェクトの名称と、定型的に使用される文字列の組み合わせを含む文言により、対応する出口が、どの方面に向かう場合に適した出口であるかを表示する。
【0022】
ステップS2で、検出部22は、間欠的に入力される撮影画像データのそれぞれを分析し、撮影画像データに看板画像データが含まれるか否かを検出する。
例えば、検出部22は、撮影画像データに、「方面」等の定型的に使用される文字列を示す画像データが含まれるか否かを判別する。当該判別は、画像データに基づく文字認識の技術、文字列検索の技術等の既存の技術を利用して行われる。この場合において、出口方面看板Kは、車両の上方に位置する可能性が高いことや、出口方面看板Kの背景は所定の色である可能性が高いこと等の出口方面看板Kの特性を踏まえ、当該特性を利用した処理を行って上記判別を実行することにより、処理の効率化、検出の精度の向上を図ることができる。判別の結果、撮影画像データに方面等の定型的に使用される文字列を示す画像データが含まれている場合、検出部22は、撮影画像データに看板画像データが含まれていると判別する。
撮影画像データに看板画像データが含まれているか否かの判別方法は、例示したものに限らず、どのような方法であってもよい。
【0023】
撮影画像データに看板画像データが含まれている場合(ステップS2:YES)、検出部22は、看板画像データに基づいて、出口方面看板Kに表示された矢印が示す方向と、矢印に対応する文字列との組み合わせを検出する(ステップS3)。以下、適宜、
図5の出口方面看板Kが撮影され、撮影画像データに
図5の出口方面看板Kに基づく看板画像データが含まれているものとして、各ステップの処理を説明する。この場合、車両は、施設内道路211をT字路212に向かって走行している。本例では、ステップS3で、検出部22は、A方面矢印130が示す方向と、文字列「A方面出口」との組み合わせ、及び、B方面矢印131が示す方向と、文字列「B方面出口」との組み合わせを検出する。
次いで、検出部22は、ステップS2で検出した文字列のそれぞれから、地図オブジェクトを示す名称(方面を示す名称)を抽出し、地図オブジェクトを示す名称(以下、「地図オブジェクト名称」という。)と、対応する矢印が示す方向との組み合わせを、記憶部3に記憶する(ステップS4)。本例では、検出部22は、地図オブジェクト名称「A」と、A方面矢印130が示す方向との組み合わせを記憶すると共に、地図オブジェクト名称「B」と、B方面矢印131が示す方向との組み合わせを記憶する。
【0024】
次いで、検出部22は、車両の進行方向の変動を、ジャイロセンサ71などのセンサの検出値に基づいて監視し、変動後の進行方向が、ステップS4で記憶した方向のいずれかと一致するか否かを監視する(ステップS5)。
進行方向が一致した場合(ステップS5:YES)、検出部22は、進行方向と一致する方向と対応付けて記憶した地図オブジェクト名称を取得する(ステップS6)。
このステップS6で検出部22が取得した地図オブジェクト名称(方面を示す名称)に対応する地図オブジェクトは、車両が施設(所定エリア)を退出後に進行する方面とみなすことができる。従って、ステップS6で検出部22が取得した地図オブジェクト名称に対応する地図オブジェクトは、「退出後進行方面」に相当する。
次いで、検出部22は、地図データ3aに基づいて、地図オブジェクト名称が示す地図オブジェクトの位置情報を取得する(ステップS7)。上述したように、地図データには、地図オブジェクト名称と対応付けて、地図オブジェクトの位置情報が含まれている。
【0025】
次いで、制御部2のリンク選択部23は、車両が進入している施設に隣接するリンクによって形成されたノードのそれぞれについて、各ノードを出発地とし、ステップS7で取得した位置情報が示す地図オブジェクトの位置を目的地とする経路を探索し、各経路のリンクコストを算出する(ステップS8)。
図6は、本例において、ステップS8で、ノードN1〜ノードN4のそれぞれについて、各ノードを出発地とし、地図オブジェクト「A」を目的地としたときに探索される経路を示す図である。(A)は、ノードN1を出発地としたときの経路であり、(B)は、ノードN2を出発地としたときの経路であり、(C)は、ノードN3を出発地としたときの経路であり、(D)は、ノードN4を出発地としたときの経路を示す。
図6に示すように、本例では、ノードN1を出発地としたときの経路が、経由するリンクの数が少なく、従って、ノードN1−地図オブジェクト「A」の経路が、リンクコストが最も小さくなる。
【0026】
次いで、リンク選択部23は、複数のノードのうち、地図オブジェクトまでの経路のリンクコストが最も小さい1のノードを選択する(ステップS9)。本例では、ステップS9において、リンク選択部23は、ノードN1を選択する。
次いで、リンク選択部23は、施設に接するリンクのうち、ステップS9で選択したノードに車両が進行する場合に最も適した1のリンクを選択する(ステップS10)。本例では、ステップS9で選択されたノードは、ノードN1であり、ノードN1に最も効率的に車両が進行できるリンクは、リンクL1であるため、リンク選択部23は、リンクL1を選択する。
このステップS10で選択されたリンクは、施設の出口のうち、車両が施設を退出後に進行する方面に対応する出口と接続する道路に対応するリンクである蓋然性が高い。なぜなら、施設では、施設を退出後に1の方面に行くのに最も効率的な(最も適した)道路に、当該1の方面に行く場合に経由する出口を接続するからである。本例の場合、ステップS6で取得された地図オブジェクト名称に対応する地図オブジェクトが「A」の場合、換言すれば、車両が施設Tを退出後に進行するとみなすことができる方面が地図オブジェクト「A」に対応する方面である場合、ステップS9で選択されたリンクは、A方面出口220が接続されている蓋然性が高い。
【0027】
次いで、制御部2の処理部21は、ステップS10でリンク選択部23により選択されたリンク以外のリンクに、車両の位置をマッチングしないように設定する(ステップS11)。
ステップS11の処理について詳述する。
ステップS10でリンク選択部23により選択されたリンク以外のリンク(以下、「非マッチングリンク」という。)は、車両が施設を出るときに経由する出口が接続されていない。従って、車両が施設内にいるときから、車両が施設を退出するまでの間、非マッチングリンクに対応する道路を車両が走行することはない。これを踏まえ、処理部21が非マッチングリンクに車両をマッチングしないよう設定することにより、車両が施設にいる間、車両が走行することのないリンクに車両の位置がマッチングされることを防止できる。これにより、GPS信号に基づく位置検出の誤差や、施設内の道路に関する情報の不足により、検出された車両の位置に誤差が生じた場合であっても、施設の周辺のリンクに車両の位置が誤ってマッチングされることを防止でき、施設内における車両の位置の検出の精度の向上を図ることができる。
【0028】
次いで、制御部2により車両が施設を退出したか否かを監視しつつ(ステップS12)、検出部22により間欠的に入力される撮影画像データを分析して、撮影画像データに、新たな出口方面看板Kを示す看板画像データが含まれるか否かを監視する(ステップS13)。
ステップS12において、制御部2は、地図データの情報に基づいて、車両の速度、車両の相対方位等を総合的に判断して、車両が施設から退出したか否かを判別する。当該判別は、既存の技術を全て利用可能であり、どのような方法で行われてもよい。
車両が施設を退出したことを検出した場合(ステップS12:YES)、制御部2は、車両を、ステップS9でリンク選択部23により選択されたリンクにマッチングして、車両の現在位置を表示する(ステップS14)。このように、本実施形態では、車両が施設を退出した後に向かう方面についての予測に基づいて、車両が経由する出口と接続する道路に対応するリンクを選択し、車両が施設を退出した場合は、選択したリンクに車両をマッチングする。このような構成のため、車両が施設を検出した場合、迅速に、車両の位置と適切なリンクとをマッチングでき、地図上で車両の的確な位置を表示できる。
その後、制御部2は、処理手順をステップS1へ戻し、車両が所定の施設に進入したか否かを監視する。
【0029】
一方、撮影画像データに、新たな出口方面看板Kを示す看板画像データが含まれる場合(ステップS13:YES)、検出部22は、処理手順をステップS3へ戻し、各種処理を行って、退出後進行方面を検出する。
このように、本実施形態では、出口方面看板Kが新たに撮影される度に、検出部22は、退出後進行方面を検出する。この構成のため、最も新しく撮影された出口方面看板Kに基づく退出後進行方面の検出が可能となる。
【0030】
ここで、上記説明では、「地図オブジェクト+方面」という態様で、出口方面看板Kに文字列が表示されていた。一方、地図オブジェクトに対応する部分が、山や河川の自然物等の場合がある。例えば、「○○山方面」や、「××川方面」等の場合である。山や河川等の自然物は、その位置を、施設や行政区画のように1つの位置によって設定することができない。これを踏まえ、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、以下の処理を実行する。
図7は、1つの位置として設定することができない地図オブジェクトの位置設定を説明する説明図である。
図7において、退出後進行方面は、「C川」とする。
検出部22は、退出後進行方面を「C川」と検出した場合、
図7のように、地図オブジェクト名称を検索する検索範囲400によって、C川410を検索する。検出部22は、検索範囲400に含まれたC川410に基づいて、C川410の位置を設定する。具体的には、検出部22は、
図5に示すように、検索範囲400とC川410の交点P1、及び、交点P2を検出し、当該交点P1、及び、交点P2に基づき、中点Mを検出する。検出部22は、当該中点MをC川410の位置と設定する。
このような処理を実行することによって、検出部22は、1つの位置として設定することができない地図オブジェクトの場合でも、位置を設定することができる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、地図を表示する表示部42と、地図データ3aに含まれるリンクと車両の位置とをマッチングして、表示部42に表示された地図上に車両の位置を表示する処理部21と、車両が所定の施設(所定エリア)内に位置する場合に、所定エリア内で撮影された撮影画像に基づいて、車両が施設を退出後に進行する方面である退出後進行方面を検出する検出部22と、所定の施設に接するリンクのうち、検出部22により検出された退出後進行方面に適するリンクを選択するリンク選択部23と、を備える。処理部21は、少なくとも、検出部22により退出後進行方面が検出された後、車両が所定の施設を退出するまでの間、所定の施設に接するリンクのうち、リンク選択部23が選択していないリンクに車両の位置をマッチングしないように設定する。
この構成によれば、施設内に車両が進入している場合において、GPS信号に基づく位置検出の誤差や、施設内の道路に関する情報の不足により、検出された車両の位置に誤差が生じた場合であっても、施設の周辺のリンクに車両の位置が誤ってマッチングされることを防止でき、施設内における車両の位置の検出の精度の向上を図ることができる。
【0032】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置1の検出部22は、撮影画像から所定エリアの出口を案内する出口方面看板K(表示)を検出し、検出した出口方面看板Kに基づいて、退出後進行方面を検出する。
これにより、ナビゲーション装置1は、施設内に存在する出口方面看板Kを利用して、的確に退出後進行方面を検出することができる。
【0033】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置1の検出部22は、検出した出口方面看板Kに含まれる地図オブジェクトの名称(方面を示す名称)と、当該名称と対応付けられた方向とを検出し、検出した方向と車両の進行方向とが一致した場合、検出した地図オブジェクトの名称が示す方面が、車両が施設Tを退出後に進行する方面であるものとして、検出した地図オブジェクト名称に基づいて、退出後進行方面を検出することとした。
これにより、ナビゲーション装置1は、出口方面看板Kで、方面を示す名称と、方面に向かうときに経由すべき出口の方向とが対応付けられているという特性を利用して、的確に退出後進行方面を検出できる。
【0034】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置1の検出部22は、撮影画像を取得し、撮影画像から施設Tの出口を案内する出口方面看板Kを検出するごとに、退出後進行方面を検出する。
これにより、出口方面看板Kを撮影するごとに検出部22が退出後進行方面を検出するため、制御部2は、例えば立体駐車場など出口までに複数の出口方面看板Kがある施設Tの場合でも、的確に退出後進行方面を検出することができる。
【0035】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置1のリンク選択部23は、施設Tに接するリンクが交わって形成されるノードのうち、検出部22により検出された退出後進行方面との位置関係に基づいて優先されるノードを選択し、所定エリアに接するリンクのうち、選択したノードに車両が進行するのに適したリンクを選択することとした。
これにより、制御部2は、車両が通過する出口に接するリンクを選択することができる。
【0036】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置1の処理部21は、車両が所定エリアを退出した場合、車両の位置を、リンク選択部23によって選択されたリンクにマッチングさせて経路案内を行うこととした。
これにより、制御部2は、車両が施設退出後、速やかに経路案内を実行することができる。
【0037】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置1の制御部2が取得する撮影画像は、車両に設けられたカメラ11の撮影結果に基づいて生成されることとした。
これにより、カメラ11が車両に設けられているため、制御部2は、車両の移動先の周辺状況の撮影画像を取得できる。
【0038】
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態において、リンク選択部23によって選択されたリンクがリンクL1と例示した。しかしながら、これに限られること無く、リンク選択部23は、リンクの進行可能な方向等に応じて、複数選択しても良い。この場合、リンク選択部23が選択した複数のリンクは、処理部21によって車両の位置をマッチングする候補のリンクとなる。
具体的に、リンクL2が、相互方向若しくは例示した方向とは逆方向に進行できる場合を挙げて説明する。前述した通り、リンク選択部23は、ノードの選択を行った後、選択したノードに進入するリンクの選択を行う。上述した実施形態では、リンクL2は、ノードN1に進入するものの、A方面に進行することができないため、リンク選択部23に選択されない。しかしながら、リンクL2が相互方向若しくは逆方向に進行できる場合、ノードN1に進入しA方面に進行することができるリンクは、リンクL1、及び、リンクL2となる。この場合に、リンク選択部23は、リンクL1とリンクL2とを選択する。処理部21は、リンクL1とリンクL2とを、車両が施設退出後にマッチングするリンクとし、リンクL3とリンクL4とをマッチングしないよう設定する。
このように、選択されるリンクが複数有る場合、処理部21は、それらリンクをマッチングするリンクの候補とする。
【0039】
また、例えば、上述した実施形態において、ナビゲーション装置1の制御部2が、処理部21と、検出部22と、リンク選択部23と、を備える構成を例示したが、これに限らず、制御部2とは別体に、処理部21と、検出部22と、リンク選択部23を設けても良い。