特許第6322405号(P6322405)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6322405
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】接着テープ構造体及び接着テープ収容体
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/20 20180101AFI20180423BHJP
   C09J 201/00 20060101ALI20180423BHJP
【FI】
   C09J7/02 Z
   C09J201/00
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-255258(P2013-255258)
(22)【出願日】2013年12月10日
(65)【公開番号】特開2015-113382(P2015-113382A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2016年10月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000108410
【氏名又は名称】デクセリアルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106666
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100102875
【弁理士】
【氏名又は名称】石島 茂男
(72)【発明者】
【氏名】濱崎 和典
【審査官】 吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−202738(JP,A)
【文献】 特開2005−060488(JP,A)
【文献】 特公昭50−030657(JP,B1)
【文献】 実開平01−068829(JP,U)
【文献】 国際公開第2014/021392(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
B65H 35/00−10
B65H 21/00
B29C 65/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースフィルム上に接着剤層と剥離カバーフィルムが順次設けられた複数の接着テープが、連結基材上に粘着剤層と剥離フィルムが順次設けられた連結テープを介して連結された接着テープ構造体であって、
前記接着テープの端部と前記連結テープの端部との間に所定の間隔を設けた状態で、前記接着テープのベースフィルムの端部と前記連結テープの連結基材の端部とが基材側接着部材によって接着されるとともに、前記接着テープの剥離カバーフィルムと前記連結テープの剥離フィルムがテープ長手方向に一体的に剥離されるように当該剥離カバーフィルムの端部と当該剥離フィルムの端部とが剥離側接着部材によって接着され、
前記基材側接着部材の粘着層の厚さと、前記剥離側接着部材の粘着層の厚さとが異なるとともに、
前記剥離側接着部材の粘着層の厚さの、前記基材側接着部材の粘着層の厚さに対する比率が50/100より小さい接着テープ構造体。
【請求項2】
ベースフィルム上に接着剤層と剥離カバーフィルムが順次設けられた複数の接着テープが、連結基材上に粘着剤層と剥離フィルムが順次設けられた連結テープを介して連結された接着テープ構造体であって、
前記接着テープの端部と前記連結テープの端部との間に所定の間隔を設けた状態で、前記接着テープのベースフィルムの端部と前記連結テープの連結基材の端部とが基材側接着部材によって接着されるとともに、前記接着テープの剥離カバーフィルムと前記連結テープの剥離フィルムがテープ長手方向に一体的に剥離されるように当該剥離カバーフィルムの端部と当該剥離フィルムの端部とが剥離側接着部材によって接着され、
前記基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、前記剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類とが異なるとともに、
前記基材側接着部材の粘着層のベース樹脂がシリコーン系樹脂からなり、前記剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂がアクリル系樹脂からなる接着テープ構造体。
【請求項3】
ベースフィルム上に接着剤層と剥離カバーフィルムが順次設けられた複数の接着テープが、連結基材上に粘着剤層と剥離フィルムが順次設けられた連結テープを介して連結された接着テープ構造体であって、
前記接着テープの端部と前記連結テープの端部との間に所定の間隔を設けた状態で、前記接着テープのベースフィルムの端部と前記連結テープの連結基材の端部とが基材側接着部材によって接着されるとともに、前記接着テープの剥離カバーフィルムと前記連結テープの剥離フィルムがテープ長手方向に一体的に剥離されるように当該剥離カバーフィルムの端部と当該剥離フィルムの端部とが剥離側接着部材によって接着され、
前記基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、前記剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類とが異なるとともに、
前記連結テープの粘着剤層と剥離フィルムの剥離力が、前記接着テープの接着剤層と剥離カバーフィルムの剥離力の0.2倍以上2.0倍以下となるように構成されている接着テープ構造体。
【請求項4】
前記基材側接着部材の粘着層の厚さと、前記剥離側接着部材の粘着層の厚さとが異なる請求項記載の接着テープ構造体。
【請求項5】
前記剥離側接着部材の粘着層の厚さが、前記基材側接着部材の粘着層の厚さより薄い請求項記載の接着テープ構造体。
【請求項6】
前記連結テープの連結基材が、非透光性の材料からなる請求項1乃至5のいずれか1項記載の接着テープ構造体。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項記載の接着テープ構造体が、当該接着テープ構造体のテープ幅より幅広のフランジ間隔を有するリール部材にトラバース巻きで巻き付けられている接着テープ収容体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池のタブ線接合用等の接着テープを長尺化する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、種々の電子部品等を接着するための長尺の接着テープが知られている。
このような接着テープは、幅狭で長尺の剥離シート上に形成され、リールにロール状に巻取った形態で出荷されている。
そして、製造現場では、リールから接着テープを引き出して使用し、接着テープを使い切ると、一旦製造ラインを停止してリールごと接着テープを交換している。
【0003】
しかし、接着テープの長さが短いと、リール交換のたびに製造ラインを停止する必要があり、生産効率を低下させてしまう。
そこで、近年、1つのリールに巻付可能な接着テープの長さをできるだけ長くする所謂「長尺化」が望まれている。
【0004】
しかし、接着テープを長尺化しようとすると、接着剤を塗布する原反の長さを長くしたり、塗布機構の巻出・巻取部を大型化する等の対応をとる必要があり、また、接着テープの塗布厚を均一に制御しなければならないなど、大幅な長尺化には限界があった。
なお、本発明に関連する先行技術文献としては、例えば以下に示すようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−52061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来の技術の課題を考慮してなされたもので、その目的とするところは、既存の原反や接着剤の塗布機構に変更を加えることなく、接着テープの大幅な長尺化を達成することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明は、ベースフィルム上に接着剤層と剥離カバーフィルムが順次設けられた複数の接着テープが、連結基材上に粘着剤層と剥離フィルムが順次設けられた連結テープを介して連結された接着テープ構造体であって、前記接着テープの端部と前記連結テープの端部との間に所定の間隔を設けた状態で、前記接着テープのベースフィルムの端部と前記連結テープの連結基材の端部とが基材側接着部材によって接着されるとともに、前記接着テープの剥離カバーフィルムと前記連結テープの剥離フィルムがテープ長手方向に一体的に剥離されるように当該剥離カバーフィルムの端部と当該剥離フィルムの端部とが剥離側接着部材によって接着され、前記基材側接着部材の粘着層の厚さと、前記剥離側接着部材の粘着層の厚さとが異なるとともに、前記剥離側接着部材の粘着層の厚さの、前記基材側接着部材の粘着層の厚さに対する比率が50/100より小さい接着テープ構造体である。
また、本発明は、ベースフィルム上に接着剤層と剥離カバーフィルムが順次設けられた複数の接着テープが、連結基材上に粘着剤層と剥離フィルムが順次設けられた連結テープを介して連結された接着テープ構造体であって、前記接着テープの端部と前記連結テープの端部との間に所定の間隔を設けた状態で、前記接着テープのベースフィルムの端部と前記連結テープの連結基材の端部とが基材側接着部材によって接着されるとともに、前記接着テープの剥離カバーフィルムと前記連結テープの剥離フィルムがテープ長手方向に一体的に剥離されるように当該剥離カバーフィルムの端部と当該剥離フィルムの端部とが剥離側接着部材によって接着され、前記基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、前記剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類とが異なるとともに、前記基材側接着部材の粘着層のベース樹脂がシリコーン系樹脂からなり、前記剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂がアクリル系樹脂からなる接着テープ構造体である。
また、本発明は、ベースフィルム上に接着剤層と剥離カバーフィルムが順次設けられた複数の接着テープが、連結基材上に粘着剤層と剥離フィルムが順次設けられた連結テープを介して連結された接着テープ構造体であって、前記接着テープの端部と前記連結テープの端部との間に所定の間隔を設けた状態で、前記接着テープのベースフィルムの端部と前記連結テープの連結基材の端部とが基材側接着部材によって接着されるとともに、前記接着テープの剥離カバーフィルムと前記連結テープの剥離フィルムがテープ長手方向に一体的に剥離されるように当該剥離カバーフィルムの端部と当該剥離フィルムの端部とが剥離側接着部材によって接着され、前記基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、前記剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類とが異なるとともに、前記連結テープの粘着剤層と剥離フィルムの剥離力が、前記接着テープの接着剤層と剥離カバーフィルムの剥離力の0.2倍以上2.0倍以下となるように構成されている接着テープ構造体である。
本発明では、前記基材側接着部材の粘着層の厚さと、前記剥離側接着部材の粘着層の厚さとが異なる場合にも効果的である。
本発明では、前記剥離側接着部材の粘着層の厚さが、前記基材側接着部材の粘着層の厚さより薄い場合にも効果的である
発明では、前記連結テープの連結基材が、非透光性の材料からなる場合にも効果的である。
一方、本発明は、上述したいずれかの接着テープ構造体が、当該接着テープ構造体のテープ幅より幅広のフランジ間隔を有するリール部材にトラバース巻きで巻き付けられている接着テープ収容体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の接着テープ構造体は、接着テープのベースフィルムの端部と、連結テープの連結基材の端部とが基材側接着部材によって接着されるとともに、接着テープの剥離カバーフィルムの端部と、連結テープの剥離フィルムの端部とが剥離側接着部材によって接着され、剥離カバーフィルムと剥離フィルムが一体的に剥離されるように構成されていることから、接着用テープとしての基本的な構成及び機能は従来のものと同一であり、既存の貼付装置を用いて被着体に対して連続的に接着剤を貼付することができる。
その結果、本発明によれば、既存の原反や接着剤の塗布機構に変更を加えることなく、接着テープの大幅な長尺化を達成することができる。
【0009】
しかも、本発明によれば、基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類とが異なる(シリコーン系樹脂とアクリル系樹脂)ことから、連結テープの端部において剥離フィルムを粘着剤層から引き剥がす際、並びに、接着テープの端部において剥離カバーフィルムを接着剤層から引き剥がす際、剥離側接着部材の粘着層が基材側接着部材の粘着層に接触した場合であっても、粘着剤同士の接着を防止し、剥離フィルム及び剥離カバーフィルムを円滑に引き剥がすことができる。
【0010】
本発明において、基材側接着部材の粘着層の厚さと、剥離側接着部材の粘着層の厚さとが異なる場合、例えば剥離側接着部材の粘着層の厚さが、前記基材側接着部材の粘着層の厚さより薄くなるように構成すれば、剥離側接着部材の粘着層の厚さを基材側接着部材の粘着層の厚さと同等に形成した場合に比べ、これら粘着層間の接着力を小さくすることができるため、連結テープの端部において剥離フィルムを粘着剤層から引き剥がす際、並びに、接着テープの端部において剥離カバーフィルムを接着剤層から引き剥がす際、基材側接着部材の粘着層と剥離側接着部材の粘着層が接触した場合であっても、これら粘着層同士の接着を確実に防止し、剥離フィルムを円滑に引き剥がすことができる。
【0011】
この場合、剥離側接着部材の粘着層の厚さの、基材側接着部材の粘着層の厚さに対する比率が50/100より小さくなるように構成すれば、剥離側接着部材の粘着層が基材側接着部材の粘着層に接着することがより確実に回避されるので、剥離フィルム及び剥離カバーフィルムをより円滑に引き剥がすことができる。
【0012】
本発明において、連結テープの連結基材が非透光性の材料からなる場合には、光センサによって連結基材を検出することができ、これにより連結テープの部分をスキップしつつ被着体に対して連続的に接着剤を貼付することができる。
【0013】
一方、上述した接着テープ構造体が、当該接着テープ構造体のテープ幅より幅広のフランジ間隔を有するリールにトラバース巻きで巻き付けられている本発明の接着テープ収容体によれば、非常に長尺の接着テープ構造体を巻き付けて円滑に引き出すことができるので、接着テープの貼付工程において、リールを頻繁に交換する必要がなく、生産効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】(a):本発明に係る接着テープ構造体の実施の形態の側面構成図(b):同接着テープ構造体の要部を示す側面構成図
図2】本実施の形態の接着テープ構造体を用いて接着テープの接着剤層を被着体に熱圧着する工程を説明するための図
図3】(a)(b):同接着テープ構造体から接着テープの剥離カバーフィルムと連結テープの剥離フィルムを剥離する状態を示す説明図
図4】(a)(b)本発明の課題を示すための説明図
図5】(a)〜(c):本発明の実施の形態の要部を示す側面図
図6】本発明の他の実施の形態の要部を示す側面図
図7】本発明の他の実施の形態の要部を示す側面図
図8】(a):本発明に係る接着テープ収容体の実施の形態の構成を示す正面図(b)(c):リール部材の巻芯軸部に巻き付けられた接着フィルムの間隔を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、本発明に係る接着テープ構造体の実施の形態の基本構成を示す側面図、図1(b)は、同接着テープ構造体の要部を示す側面図である。
【0016】
本実施の形態の接着テープ構造体1は、複数の接着テープ2が、それぞれ連結テープ3を介して直線状に連結された一連の長尺のものである。
ここで、接着テープ2は、それぞれ同一の構成を有しており、ベースフィルム20上に接着剤層21と剥離カバーフィルム22が順次全面に設けられた、いわゆる3層構造のものである。
【0017】
一方、連結テープ3は、それぞれ同一の構成を有しており、連結基材30上に粘着剤層31と剥離フィルム32が順次全面に設けられた、いわゆる3層構造のものである。
本実施の形態の場合、連結テープ3は、接着テープ2より長さが短くなるように構成されている。なお、各接着テープ2の長さ、各連結テープ3の長さはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0018】
接着テープ2のベースフィルム20の端部の上面(接着剤層21と反対側の面)と、連結テープ3の連結基材30の端部の上面(粘着剤層31と反対側の面)とは、それぞれ基材側接着部材41によって接着連結されている。
【0019】
さらに、接着テープ2の剥離カバーフィルム22の端部の上面(接着剤層21と反対側の面)と、連結テープ3の剥離フィルム32の端部の上面(粘着剤層31と反対側の面)とは、剥離側接着部材42によって接着されている。
【0020】
接着テープ2のベースフィルム20は、例えばPETからなるものを用いることができる。
このベースフィルム20の厚さは、特に限定されることはないが、材料強度の確保と巻径を大きくしない観点からは、10〜100μmのものを好適に用いることができる。
【0021】
また、ベースフィルム20の幅は、特に限定されることはないが、各種電子部品を確実に覆う観点からは、200〜5000μmのものを好適に用いることができる。
なお、ベースフィルム20の上面は、例えばシリコーン樹脂による剥離処理を施すこともできる。
【0022】
接着テープ2の接着剤層21は、通常の接着用テープの接着剤に用いる樹脂、特に熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等)を用いることができる。
この接着剤層21の厚さは、特に限定されることはないが、各種電子部品の高さにばらつきのある端子を確実に接続する観点からは、10〜100μmに設定することがより好ましい。
【0023】
接着テープ2の剥離カバーフィルム22は、接着剤層21を保護するもので、使用時には剥離されるものである。
この剥離カバーフィルム22は、例えばPETからなるものを用いることができる。
本発明の場合、剥離カバーフィルム22の厚さは特に限定されることはないが、材料強度の確保と巻径を大きくしない観点からは、10〜100μmに設定することがより好ましい。
【0024】
以上のことをまとめると、好ましい接着テープ2の厚さは、30〜300μmである。
一方、上述した接着テープ2の長さは、特に限定されることはないが、接着テープ構造体1の使用時にスキップの回数を少なくすること及び接着テープ2の塗布設備の最大塗布長さを考慮すると、50〜1000mのものを好適に用いることができる。
【0025】
一方、連結テープ3の連結基材30としては、光センサによって検出可能な非透光性の材料からなるものを用いることができる。
このような連結基材30としては、例えばPETからなる樹脂中に、例えば黒色のフィラーを分散させたものを用いることができる。
【0026】
連結基材30の厚さは、特に限定されることはないが、接着テープ2のベースフィルム20と同等の厚さを確保することにより、巻取時に段差が生ずることを防止する観点からは、10〜100μmのものを好適に用いることができる。
【0027】
一方、連結基材30の幅は、特に限定されることはないが、接着テープ構造体1の円滑な巻取、引出及び走行を行う観点からは、接着テープ2のベースフィルム20の幅と同等となるように設定することが好ましい。
【0028】
連結テープ3の粘着剤層31は、連結テープ3の剥離フィルム32を円滑に剥離するためのものである。
すなわち、後述するように、連結テープ3の剥離フィルム32は、接着テープ2の剥離カバーフィルム22と共に剥離されるものであるが、連結テープ3の剥離フィルム32と連結基材30との間に粘着性を有する物質が存在しないと、剥離フィルム32を剥がす際にその速度が一時的に速くなるため、製造ラインの搬送速度にずれが生ずるおそれがある。
【0029】
また、連結テープ3の剥離フィルム32と連結基材30との間に粘着性を有する物質が存在しないと、接着テープ構造体1を製造する際のスリット(切断)時に蛇行が生じ、テープにしわが生じたり、テープが切れるおそれがある。
本発明の粘着剤層31は、このような不都合を防止するためのものである。
【0030】
この目的を考慮すると、連結テープ3の粘着剤層31と剥離フィルム32の剥離力が、接着テープ2の接着剤層21と剥離カバーフィルム22の剥離力の0.2倍以上2.0倍以下となるように構成することがより好ましい。
【0031】
連結テープ3の粘着剤層31と剥離フィルム32の剥離力が、接着テープ2の接着剤層21と剥離カバーフィルム22の剥離力の0.2倍より小さいと、剥離フィルム32を剥がす際の速度上昇による製造ラインの搬送速度のずれや、スリット時の蛇行によるテープのしわの発生やテープの切れが生ずるおそれがある。
【0032】
他方、連結テープ3の粘着剤層31と剥離フィルム32の剥離力が、接着テープ2の接着剤層21と剥離カバーフィルム22の剥離力の2.0倍より大きいと、連結テープ3の粘着剤層31から剥離フィルム32が円滑に剥がれないおそれがある。
【0033】
以上のような条件を満たす限り、連結テープ3の粘着剤層31は、接着テープ2の接着剤層21と組成が同一又は異なる樹脂のいずれも用いることができる。なお、接着テープ2の接着剤層21と組成が異なる樹脂としては、例えばシリコーン系樹脂があげられる。
また、上述した条件を満たすための粘着剤層31の厚さは、10〜100μmに設定するとよい。
【0034】
その一方、連結テープ3の粘着剤層31は、本来的に被着体に対して転写されず、スキップされる部分であることから、粘着剤層31の部分だけ非硬化系の樹脂又は硬化済の樹脂を用いることにより、保存安定性を向上させることができる。
【0035】
また、接着テープ2の接着剤層21が例えば高価なフィラー等を使用している場合に、比較的安価な材料で粘着剤層31を形成することにより、製造コストを抑えることができる。
【0036】
本発明の場合、粘着剤層31を、光透過性の材料から構成することもできる。
すなわち、上述したように、連結テープ3の連結基材30を非透光性の材料から構成することにより、光センサによって連結テープ3の連結基材30を検出することができるが、光センサが粘着剤層31の側に位置する場合には、粘着剤層31によって光が遮られて連結基材30を検出することができない場合がある。
【0037】
そこで、このような場合には、連結テープ3の粘着剤層31を光透過性の材料から構成することによって、粘着剤層31を介して光センサによって連結基材30を検出することができる。
本発明の場合、特に限定されることはないが、粘着剤層31を介して光センサによって連結基材30を確実に検出する観点からは、粘着剤層31について、可視光線の透過率(光透過率)が70%以上となるように構成することがより好ましい。
【0038】
連結テープ3の剥離フィルム32は、粘着剤層31を保護するもので、使用時には剥離されるものである。
この剥離フィルム32は、例えばPETからなるものを用いることができる。
【0039】
本発明の場合、剥離フィルム32の厚さは特に限定されることはないが、接着テープ2の剥離カバーフィルム22と同等の厚さを確保することにより、巻取時に段差が生ずることを防止する観点からは、10〜100μmに設定することがより好ましい。
【0040】
以上のことをまとめると、好ましい連結テープ3の厚さは、30〜300μmであり、接着テープ2と同等の厚さを有するものを用いることが好ましい。
一方、上述した連結テープ3の長さは、特に限定されることはないが、光センサによるセンシングが可能であり、かつ、ラインの搬送速度をなるべく下げない観点からは、5〜100cmに設定することがより好ましい。
【0041】
基材側接着部材41は、ベース43上に設けられた粘着層45によって接着テープ2のベースフィルム20の端部と連結テープ3の連結基材30の端部を強固に接着するものである。
一方、剥離側接着部材42は、ベース44上に設けられた粘着層46によって接着テープ2の剥離カバーフィルム22の端部と連結テープ3の剥離フィルム32の端部を強固に接着するものである。
【0042】
なお、本発明の場合、接着テープ2の端部と連結テープ3の端部は、後述するように若干の隙間が設けられている。
そして、本発明の接着テープ構造体1は、2個以上の上述した接着テープ2を、上述した連結テープ3によってそれぞれ連結して得られるものである。
【0043】
図2は、本実施の形態の接着テープ構造体を用いて接着テープの接着剤層を被着体に熱圧着する工程を説明するための図、図3(a)(b)は、同接着テープ構造体から接着テープの剥離カバーフィルムと連結テープの剥離フィルムを剥離する状態を示す説明図である。
【0044】
図2に示すように、本実施の形態では、リール部材10に巻き取られた接着テープ構造体1のロール1Aから接着テープ構造体1を引き出し、引出ローラ11を介して方向転換し、剥離ローラ12により、上述した接着テープ2の剥離カバーフィルム22と連結テープ3の剥離フィルム32を剥離する。
【0045】
ここでは、剥離ローラ12の動作によって接着テープ2の剥離カバーフィルム22が接着剤層21から引き剥がされるが、剥離カバーフィルム22は剥離側接着部材42によって連結テープ3の剥離フィルム32と接着されているため、接着テープ2の剥離カバーフィルム22と連結テープ3の剥離フィルム32とが、一体的に引き剥がされることになる(図3(a)(b)参照)。
【0046】
その後、ローラ13〜15によって接着テープ構造体1を搬送し、熱圧着ヘッド16と被着体17との間に接着テープ構造体1の熱圧着すべき部分を配置し、その位置で熱圧着ヘッド16を動作させて接着テープ2の接着剤層21を被着体17に転写する。
【0047】
この際、光センサ5によって連結テープ3の非透光性の連結基材30の有無を検出し、連結基材30を検出した場合には、連結テープ3が熱圧着ヘッド16と被着体17との間に位置しないように、すなわち、連結テープ3の粘着剤層31が被着体17に転写されないように、接着テープ構造体1の搬送を制御する。
【0048】
本発明では、上述したように、連結テープ3の粘着剤層31を光透過性の材料から構成することにより、光センサ5が連結テープ3の連結基材30側に位置する場合のみならず、光センサ5が連結テープ3の粘着剤層31側に位置する場合であっても、粘着剤層31を介して光センサ5によって連結基材30を検出することができる。
【0049】
そして、このような熱圧着工程の終了後、ガイドローラ18によって接着テープ構造体1を方向転換して搬送し、巻取装置19によって接着テープ構造体1を巻き取る。
この場合、本実施の形態では、連結テープ3の粘着剤層31が被着体17に転写されないため、巻取装置19によって接着テープ構造体1を巻き取る際に、接着テープ構造体1上に残った粘着剤層31がガイドローラ18に接着する際に転着するおそれがある。
【0050】
本発明において、このような不都合を防止するためには、連結テープ3の粘着剤層31のガイドローラ18に対するタック力が200gf/5mmφ以下となるように調整するとよい。
この場合、ガイドローラ18としてシリコーン樹脂製のものを用いることや、ガイドローラ18の表面をシリコーン樹脂やポリ4フッ化エチレン樹脂等の剥離性の樹脂で加工したものを用いることもできる。
【0051】
図4(a)(b)は、本発明の課題を示すための説明図である。
上述したように、本発明においては、接着テープ2の端部と連結テープ3の端部の間には若干の隙間が設けられている(図4(a)参照)。
【0052】
この理由は、接着テープ2の端部と連結テープ3の端部を重ねた状態で剥離側接着部材42によって接着連結すると、接着テープ2の剥離カバーフィルム22と連結テープ3の剥離フィルム32を円滑に一体的に剥離することが困難であること、また接着テープ構造体1を製造する際のマージンを考慮したものである。
【0053】
このように、接着テープ2の端部と連結テープ3の端部の間に若干の隙間が設けられていることから、連結テープ3の端部において剥離フィルム32を粘着剤層31から引き剥がす際、並びに、接着テープ2の端部において剥離カバーフィルム22を接着剤層21から引き剥がす際、剥離側接着部材42の粘着層46が基材側接着部材41の粘着層45に接触して粘着層45、46同士が接着し、その結果、剥離フィルム32を引き剥がすことができない場合がある。
【0054】
そこで、本発明では、以下のようにしてこの課題を解決するようにしている。
図5(a)〜(c)、図6及び図7は、本発明の実施の形態の要部を示す側面図である。
図5(a)〜(c)に示す実施の形態では、基材側接着部材41の粘着層45Aのベース樹脂の種類(例えばシリコーン系樹脂)と、剥離側接着部材42の粘着層46Bのベース樹脂の種類が異なるもの(例えばアクリル系樹脂)を用いている。
【0055】
その一方、本発明の場合、上述したように、好ましい接着テープ2の厚さは、30〜300μmであり、好ましい連結テープ3の厚さは、30〜300μmである。
また、これら接着テープ2と連結テープ3を基材側接着部材41及び剥離側接着部材42を用いて連結する場合、上述したように、接着テープ2の剥離カバーフィルム22と連結テープ3の剥離フィルム32を円滑に一体的に剥離すること、並びに、接着テープ構造体1を製造する際のマージンを考慮すると、接着テープ2の端部と連結テープ3の端部の間の隙間Wは、10〜1000μmに設定することがより好ましい。
【0056】
また、本実施の形態の場合、図5(a)に示すように、基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さと、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さは、同等となっている。
このような条件下において、基材側接着部材41としては、特に限定されることはないが、必要な接着力を確保する観点からは、粘着層45Aの厚さが40μm以上のものを用いることがより好ましい。
一方、剥離側接着部材42としては、特に限定されることはないが、必要な接着力を確保する観点からは、粘着層46Bの厚さが40μm以上のものを用いることがより好ましい。
【0057】
また、基材側接着部材41の長さは、特に限定されることはないが、接着テープ2及び連結テープ3を確実に接続する接着力を有し、かつ、貼り合わせ時の作業性をできる限り容易にする観点からは、1〜10cmに設定することがより好ましい。
【0058】
一方、剥離側接着部材42の長さは、特に限定されることはないが、接着テープ2及び連結テープ3を確実に接続する接着力を有し、かつ、貼り合わせ時の作業性をできる限り容易にする観点からは、1〜10cmに設定することがより好ましい。
【0059】
このような構成を有する本実施の形態によれば、基材側接着部材41の粘着層45Aのベース樹脂の種類と、剥離側接着部材42の粘着層46Bのベース樹脂の種類とが異なることから、例えば、連結テープ3の端部において剥離フィルム32を粘着剤層31から引き剥がす際、剥離側接着部材42の粘着層46Bが基材側接着部材41の粘着層45Aに接触した場合であっても、粘着層45A、46B同士の接着を防止し、剥離フィルム32を円滑に引き剥がすことができる(図5(b)(c)参照)。
【0060】
また、同様に、接着テープ2の端部において剥離カバーフィルム22を接着剤層21から引き剥がす際、剥離側接着部材42の粘着層46Bが基材側接着部材41の粘着層45Aに接触した場合であっても、粘着層45A、46B同士の接着を防止し、剥離カバーフィルム22を円滑に引き剥がすことができる。
【0061】
図6は、本発明の他の実施の形態を示すものである。
図6に示すように、本実施の形態の場合では、上述した図5(a)〜(c)に示す実施の形態において、基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さと、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さとが異なるものである。
この場合、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さが基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さより薄くなるように構成されている。
【0062】
本発明の場合、特に限定されることはないが、連結テープ3の剥離フィルム32を粘着剤層31から引き剥がす際、並びに、接着テープ2の剥離カバーフィルム22を接着剤層21から引き剥がす際、剥離側接着部材42の粘着層46Bが基材側接着部材41の粘着層45Aに接着することをより確実に回避する観点からは、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さの、基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さに対する比率が50/100より小さくなるように設定することがより好ましい。
具体的には、上述した寸法関係において、必要な接着力も考慮し、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さを5〜20μmに設定することが好ましい。
【0063】
このような構成を有する本実施の形態によれば、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さが基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さより薄くなるように構成されており、粘着層46Bの厚さを粘着層45Aの厚さと同等に形成した場合に比べ、粘着層45Aと粘着層46Bの間の接着力を小さくすることができるため、例えば連結テープ3の端部において剥離フィルム32を粘着剤層31から引き剥がす際、粘着層45Aと粘着層46Bが接触した場合であっても、粘着層45A、46B同士の接着を確実に防止し、剥離フィルム32をより円滑に引き剥がすことができる。
【0064】
また、同様に、接着テープ2の端部において剥離カバーフィルム22を接着剤層21から引き剥がす際において、剥離側接着部材42の粘着層46Bが基材側接着部材41の粘着層45Aに接触した場合であっても、剥離カバーフィルム22を円滑に引き剥がすことができる。
【0065】
図7は、本発明の他の実施の形態を示すものである。
本実施の形態では、基材側接着部材41の粘着層45のベース樹脂の種類と、剥離側接着部材42の粘着層46のベース樹脂の種類が同一のものであり、さらに、剥離側接着部材42の粘着層46の厚さが基材側接着部材41の粘着層45の厚さより薄くなるように構成したものである。
この場合、基材側接着部材41の粘着層45並びに剥離側接着部材42の粘着層46の粘着剤としては、アクリル系のベース樹脂を含有する粘着剤を好適に用いることができる。
【0066】
また、上記実施の形態と同一の寸法関係において、基材側接着部材41としては、特に限定されることはないが、必要な接着力の確保の観点からは、粘着層45の厚さが40μm以上のものを用いることがより好ましい。
【0067】
一方、剥離側接着部材42の粘着層46の厚さについては特に限定されることはないが、連結テープ3の剥離フィルム32を粘着剤層31から引き剥がす際、並びに、接着テープ2の剥離カバーフィルム22を接着剤層21から引き剥がす際、剥離側接着部材42の粘着層46が基材側接着部材41の粘着層45に接着することをより確実に回避する観点からは、剥離側接着部材42の粘着層46の厚さの、基材側接着部材41の粘着層45の厚さに対する比率が50/100より小さくなるように設定することがより好ましい。
具体的には、上述した寸法関係において、必要な接着力も考慮し、剥離側接着部材42の粘着層46の厚さを5〜20μmに設定することが好ましい。
【0068】
このような構成を有する本実施の形態によれば、剥離側接着部材42の粘着層46の厚さが基材側接着部材41の粘着層45の厚さより薄くなるように構成されており、粘着層46の厚さを粘着層45の厚さと同等に形成した場合に比べ、粘着層45と粘着層46の間の接着力を小さくすることができるため、連結テープ3の端部において剥離フィルム32を粘着剤層31から引き剥がす際、並びに、接着テープ2の端部において剥離カバーフィルム22を接着剤層21から引き剥がす際、剥離側接着部材42の粘着層46が基材側接着部材41の粘着層45に接触した場合であっても、粘着層45、46同士の接着を防止し、剥離フィルム32及び剥離カバーフィルム22を円滑に引き剥がすことができる。
【0069】
図8(a)は、本発明に係る接着テープ収容体の実施の形態の構成を示す正面図、図8(b)(c)は、リール部材の巻芯軸部に巻き付けられた接着フィルムの間隔を示す説明図である。
本実施の形態の接着テープ収容体50は、接着テープ構造体1のテープ幅より幅広間隔のフランジ51、52を有するリール部材53の巻芯軸部54に、接着テープ構造体1がトラバース巻きで巻き付けられているものである。
【0070】
ここで、トラバース巻きとは、リール部材53の巻芯軸部54上に、長尺の接着テープ構造体1を所定のピッチ(間隔)で螺旋状に複数層に巻き付けることをいう。
ここでは、リール部材53の巻芯軸部54上に、接着テープ構造体1が、隣接する接着テープ構造体1の間隔が所定の間隔pとなるように巻き付けられ(図8(b)参照)、さらに、これら接着テープ構造体1上に、隣接する接着テープ構造体1の間隔が所定の値pとなるように接着テープ構造体1が重ねて巻き付けられる(図8(c)参照)。
【0071】
この場合、隣接する接着テープ構造体1の間隔pは、テープ幅方向にはみ出す接着剤によって隣接する接着テープ構造体1同士が接着するおそれがなく、かつ、接着テープ構造体1を巻き取る際に巻き崩れが発生しない値に設定するとよい。
【0072】
以上述べた本実施の形態の接着テープ収容体50によれば、非常に長尺の接着テープ構造体1を巻き付けて円滑に引き出すことができるので、接着用テープの貼付工程において、リールを頻繁に交換する必要がなく、生産効率を大幅に向上させることができる。
【0073】
なお、本発明は上記実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、図6に示す実施の形態では、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さが基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さより薄くなるように構成したが、本発明はこれに限られず、基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さが剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さより薄くなるように構成することも可能である。
【0074】
ただし、剥離側接着部材42の粘着層46Bの粘着剤が、接着テープ2の接着剤層21並びに連結テープ3の粘着剤層31に接触することに起因して、連結テープ3の剥離フィルム32及び接着テープ2の剥離カバーフィルム22を引き剥がす際にブロッキングが生ずることを防止する観点からは、図6に示す実施の形態のように、剥離側接着部材42の粘着層46Bの厚さが基材側接着部材41の粘着層45Aの厚さより薄くなるように構成することが好ましい。
【実施例】
【0075】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の条件により、接着テープ構造体の構成要素である接着テープと、連結テープを作成した。
【0076】
〔接着テープの作成〕
接着テープとして、幅1.5mmのPETからなり厚さ50μmのベースフィルム上に厚さ20μmの接着剤層を形成し、更に接着剤層上に厚さ25μmのPETからなる剥離カバーフィルムを設けたものを用いた。
【0077】
ここで、接着剤の組成は、フェノキシ樹脂(新日鐵化学社製 YP−50)30重量部、液状エポキシ樹脂(三菱化学社製 JER828)20重量部、ゴム成分(ナガセケムテック社製 SG80H)10重量部、硬化剤(旭化成社製 ノバキュア3941HP)40重量部、シランカップリング剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 A−187)1重量部を含有するものである。
この接着剤組成物を溶剤トルエンにて溶解した後、ベースフィルム上に塗布し、60℃の雰囲気温度で10分間加熱して溶剤を揮発させ、接着剤層を形成した。
【0078】
〔連結テープの作成〕
連結テープとして、幅1.5mmの黒色PETからなり厚さ50μmのベースフィルム上に厚さ20μmの粘着剤層を形成し、更に粘着剤層上に厚さ25μmのPETからなるフィルムを設けたものを用いた。
【0079】
ここで、粘着剤の組成は、シリコーン系樹脂(東レ・ダウコーニング社製 SD4584PSA)100重量部、硬化剤(東レ・ダウコーニング社製 BY24−741)0.7重量部、シランカップリング剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 A−187)1重量部、白金触媒(東レ・ダウコーニング社製 NC−25)0.6重量部を含有するものである。
この組成物を、バーコーターによって連結基材上に塗布し、温度70℃で5分間加熱した後、更に150℃で4分間加熱して硬化させ、厚さ20μmの粘着剤層を形成した。
【0080】
<実施例1>
上述した接着テープ及び連結テープを用い、図5(a)に示す構成の接着テープ構造体のサンプルを作成した。
この場合、基材側接着部材として、厚さ25μmのPET基材上に厚さ40μmのシリコーン樹脂からなる粘着層が形成された、長さ5cmのシリコーン系接着テープ(デクセリアルズ社製 T4082S)を用いた。
【0081】
一方、剥離側接着部材として、厚さ38μmのPET基材上に厚さ40μmのアクリル樹脂(総研化学社製 SKダイン1717)からなる粘着層が形成された、長さ5cmのシリコーン系接着テープを用いた。
そして、上述した基材側接着部材及び剥離側接着部材を用い、長さ50mの上記接着テープ2個を、長さ30cmの上記連結テープによって接着し、接着テープ構造体のサンプルを作成した。
【0082】
<実施例2>
剥離側接着部材の粘着層の厚さを10μmとした以外は実施例1と同一の条件で接着テープ構造体のサンプルを作成した。これは、図6に示す構成のものである。
【0083】
<実施例3>
剥離側接着部材の粘着層の厚さを20μmとした以外は実施例1と同一の条件で接着テープ構造体のサンプルを作成した。これは、図6に示す構成のものである。
【0084】
<比較例1>
剥離側接着部材として、厚さ25μmのPET基材上に厚さ40μmのシリコーン樹脂からなる粘着層が形成された、長さ5cmのシリコーン系接着テープ(デクセリアルズ社製 T4082S)を用い、それ以外は実施例1と同一の条件で接着テープ構造体のサンプルを作成した。
【0085】
<比較例2>
基材側接着部材の粘着層の厚さを10μmとし、剥離側接着部材の粘着層の厚さを10μmとした以外は実施例1と同一の条件で接着テープ構造体のサンプルを作成した。
【0086】
《評価方法》
実施例及び比較例の接着テープ構造体のサンプルを、ポリスチレンからなる、外径がφ130mm、内径がφ50mmのリール部材にそれぞれ巻き付けた。
【0087】
これらの接着テープ構造体のリール部材を、図2に示す装置に装着し、接着テープの剥離カバーフィルムと連結テープの剥離フィルムを剥離し、剥離カバーフィルム並びに剥離フィルムの剥離性を目視によって確認した。
この場合、テープの送り速度は200mm/secとし、テープの送りピッチは200mmとした。
【0088】
【表1】
【0089】
《評価結果》
基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂とが異なり、かつ、剥離側接着部材の粘着層の厚さの、基材側接着部材の粘着層の厚さに対する比率が10/40である実施例2の接着テープ構造体は、接着テープの剥離カバーフィルム並びに連結テープの剥離フィルムを問題なく剥離することができた。
【0090】
一方、基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂とが異なり、かつ、剥離側接着部材の粘着層の厚さの、基材側接着部材の粘着層の厚さに対する比率が40/40である実施例1、並びに、同比率が20/40である実施例3の接着テープ構造体は、引出時に若干の引っ掛かりがあったが、使用可能なレベルであった。
【0091】
これに対し、基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂とが同一で、かつ、剥離側接着部材の粘着層の厚さの、基材側接着部材の粘着層の厚さに対する比率が40/40である比較例1の接着テープ構造体では、基材側接着部材の粘着層と剥離側接着部材の粘着層が接着し、剥離カバーフィルムが剥がれなかった。
【0092】
また、基材側接着部材の粘着層のベース樹脂の種類と、剥離側接着部材の粘着層のベース樹脂とが異なり、かつ、剥離側接着部材の粘着層の厚さの、基材側接着部材の粘着層の厚さに対する比率が10/10である比較例2の接着テープ構造体では、基材側接着部材の接着力が不足し、基材側接着部材の接着部材が剥がれてフィルムが切れる現象が生じた。
以上の結果から、本発明の効果を実証することができた。
【符号の説明】
【0093】
1…接着テープ構造体
2…接着テープ
3…連結テープ
20…ベースフィルム
21…接着剤層
22…剥離カバーフィルム
30…連結基材
31…粘着剤層
32…剥離フィルム
41…基材側接着部材
45、45A…粘着層
42…剥離側接着部材
46、46B…粘着層
50…接着テープ収容体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8