(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多軸のモータ駆動装置として、出力容量の異なる複数のモータ駆動ユニットによって構成されるモータ駆動装置がある。また、特許文献1に記載のモータ駆動装置では、電源装置とモータ駆動ユニットの制御基板との間において、電源装置と制御基板との間の配線の電気抵抗および配線に流れる電流の大きさに比例した電圧降下が生じるが、モータ駆動ユニットによって駆動、制御されるモータの性能を確保するためには、この電圧降下は小さい方が好ましい。さらに、特許文献1に記載のモータ駆動装置では、制御基板に実装されるスイッチング素子の電子部品や電源装置と制御基板との間の配線からノイズが発生するが、モータ駆動ユニットによって駆動、制御されるモータの性能を確保するためには、制御基板がノイズの影響を受けにくくなっていることが好ましい。
【0005】
そこで、本発明の課題は、出力容量の異なる複数のモータ駆動ユニットによって構成されるモータ駆動装置において、モータの駆動回路および制御回路が実装される駆動回路基板と電源回路が実装される電源回路基板との間の電圧降下を抑制することが可能で、かつ、駆動回路基板が受けるノイズの影響を低減することが可能なモータ駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明のモータ駆動装置は、所定台数のモータを駆動および制御するためのモータ駆動ユニットを複数備え、モータ駆動ユニットは、モータの駆動回路および制御回路が実装される駆動回路基板と、駆動回路基板が固定されるフレームとを備え、複数のモータ駆動ユニットは、フレームに固定される駆動回路基板の厚さ方向に配列され、駆動回路基板の厚さ方向の一方を第1方向とし、駆動回路基板の厚さ方向の他方を第2方向とすると、最も第1方向側に配置されるモータ駆動ユニットは、複数のモータ駆動ユニットの駆動回路基板に電力を供給するための電源回路が実装される電源回路基板を備える主モータ駆動ユニットであり、主モータ駆動ユニットを除く残りのモータ駆動ユニットは、主モータ駆動ユニットの電源回路基板から電力が供給される駆動回路基板を備える副モータ駆動ユニットであり、複数のモータ駆動ユニットは、主モータ駆動ユニットから最も第2方向側に配置される副モータ駆動ユニットに向かうにしたがってモータ駆動ユニットの出力容量が小さくなるように駆動回路基板の厚さ方向に配列され、複数のモータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板とは、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニットのうちの第1方向側に配置されるモータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の長さが、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニットのうちの第2方向側に配置されるモータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の長さよりも短くなるように、電気的に並列に接続されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のモータ駆動装置では、複数のモータ駆動ユニットは、電源回路基板を有し最も第1方向側に配置される主モータ駆動ユニットから最も第2方向側に配置される副モータ駆動ユニットに向かうにしたがってモータ駆動ユニットの出力容量が小さくなるように駆動回路基板の厚さ方向に配列されている。また、本発明では、複数のモータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板とは、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニットのうちの第1方向側に配置されるモータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の長さが、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニットのうちの第2方向側に配置されるモータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の長さよりも短くなるように、電気的に並列に接続されている。そのため、本発明では、電源回路基板からの配線距離が長くなるにしたがって、電源回路基板と駆動回路基板との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になる。すなわち、本発明では、配線の、比較的大きな電流が流れる部分の電気抵抗を低減しつつ、配線の、比較的電気抵抗の大きい部分を流れる電流を小さくすることが可能になる。したがって、本発明では、電源回路基板と駆動回路基板との間の電圧降下を抑制することが可能になる。
【0008】
また、出力容量が比較的大きなモータ駆動ユニットの駆動回路基板では、消費電流が大きくなるため、この駆動回路基板は、比較的大きなノイズを発生させるが、ノイズの影響は受けにくい。一方で、出力容量が比較的小さなモータ駆動ユニットの駆動回路基板では、消費電流が小さくなるため、この駆動回路基板が発生させるノイズは比較的小さくなるが、この駆動回路基板はノイズの影響を受けやすい。また、電源回路基板と駆動回路基板との間の配線では、配線に流れる電流が大きくなるにしたがって、配線が発生させるノイズも大きくなる。本発明では、最も第1方向側に配置される主モータ駆動ユニットから最も第2方向側に配置される副モータ駆動ユニットに向かうにしたがってモータ駆動ユニットの出力容量が小さくなるように複数のモータ駆動ユニットが駆動回路基板の厚さ方向に配列されているため、比較的大きなノイズを発生させるモータ駆動ユニットの駆動回路基板の近くに、ノイズの影響を受けにくい駆動回路基板を配置し、発生させるノイズが比較的小さくなるモータ駆動ユニットの駆動回路基板の近くに、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板を配置することが可能になる。また、本発明では、電源回路基板からの配線距離が長くなるにしたがって、電源回路基板と駆動回路基板との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になるため、ノイズの影響を受けにくい駆動回路基板の近くの配線を流れる電流は大きくなるが、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板の近くの配線を流れる電流は小さくなり、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板の近くの配線が発生させるノイズが小さくなる。したがって、本発明では、駆動回路基板が受けるノイズの影響を低減することが可能になる。
【0009】
また、本発明では、電源回路基板からの配線距離が長くなるにしたがって、電源回路基板と駆動回路基板との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になるため、第2方向側に向かうにしたがってモータ駆動装置の配線を細くしていくことが可能になる。
【0010】
さらに、本発明では、複数のモータ駆動ユニットは、最も第1方向側に配置される主モータ駆動ユニットから最も第2方向側に配置される副モータ駆動ユニットに向かうにしたがってモータ駆動ユニットの出力容量が小さくなるように駆動回路基板の厚さ方向に配列されているため、各モータ駆動ユニットでの発熱量は、主モータ駆動ユニットから最も第2方向側に配置される副モータ駆動ユニットに向かうにしたがって小さくなる。したがって、本発明では、発熱量の比較的大きなモータ駆動ユニットを集中的に冷却することが可能になるとともに、発熱量が比較的小さいモータ駆動ユニットを必要に応じて冷却することが可能になる。
【0011】
本発明において、駆動回路基板には、電力供給用ケーブルが接続可能な2個の電力供給用コネクタ端子が実装され、副モータ駆動ユニットにおいて、2個の電力供給用コネクタ端子の一方は、駆動回路基板に電力を取り入れるための入力用コネクタ端子となっており、2個の電力供給用コネクタ端子の他方は、駆動回路基板から電力を取り出すための出力用コネクタ端子となっていることが好ましい。このように構成すると、主モータ駆動ユニットの駆動回路基板と副モータ駆動ユニットの駆動回路基板とを電気的に容易に接続したり、切り離したりすることが可能になる。また、副モータ駆動ユニット同士の駆動回路基板を電気的に容易に接続したり、切り離したりすることが可能になる。
【0012】
また、この場合には、モータ駆動装置は、少なくとも2個以上の副モータ駆動ユニットを備え、主モータ駆動ユニットにおいて、2個の電力供給用コネクタ端子の少なくとも一方は、駆動回路基板から電力を取り出すための主出力用コネクタ端子となっており、主出力用コネクタ端子と、主モータ駆動ユニットの第2方向側に隣接配置される副モータ駆動ユニットの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブルを介して接続され、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の副モータ駆動ユニットのうちの第1方向側に配置される副モータ駆動ユニットの出力用コネクタ端子と、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の副モータ駆動ユニットのうちの第2方向側に配置される副モータ駆動ユニットの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブルを介して接続されていることが好ましい。このように構成すると、電源供給用ケーブルの長さを短くすることが可能になる。したがって、電源供給用ケーブルを整然と引き回すことが可能になる。
【0013】
本発明において、モータ駆動装置は、副モータ駆動ユニットと同様に構成される複数の第2副モータ駆動ユニットを備え、複数の第2副モータ駆動ユニットは、駆動回路基板の厚さ方向に配列されるとともに、駆動回路基板の厚さ方向に直交する上下方向において、駆動回路基板の厚さ方向に配列される複数のモータ駆動ユニットと重なるように配置され、最も第1方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットの出力容量は、主モータ駆動ユニットの出力容量以下となっており、複数の第2副モータ駆動ユニットは、最も第1方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットから最も第2方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットに向かうにしたがって第2副モータ駆動ユニットの出力容量が小さくなるように駆動回路基板の厚さ方向に配列され、複数の第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板とは、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の第2副モータ駆動ユニットのうちの第1方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の長さが、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の第2副モータ駆動ユニットのうちの第2方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の長さよりも短くなるように、電気的に並列に接続されていることが好ましい。
【0014】
このように構成すると、複数のモータ駆動ユニットと複数の第2副モータ駆動ユニットとが駆動回路基板の厚さ方向に配列されている場合と比較して、モータ駆動装置の設置面積を小さくすることが可能になる。また、このように構成すると、電源回路基板からの配線距離が長くなるにしたがって、第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になる。すなわち、第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の、比較的大きな電流が流れる部分の電気抵抗を低減しつつ、第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線の、比較的電気抵抗の大きい部分を流れる電流を小さくすることが可能になる。したがって、複数のモータ駆動ユニットと複数の第2副モータ駆動ユニットとが上下方向で重なるように配置されていても、第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の電圧降下を抑制することが可能になる。
【0015】
また、このように構成すると、比較的大きなノイズを発生させるモータ駆動ユニットおよび第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板の近くに、ノイズの影響を受けにくいモータ駆動ユニットおよび第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板を配置し、発生させるノイズが比較的小さくなるモータ駆動ユニットおよび第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板の近くに、ノイズの影響を受けやすいモータ駆動ユニットおよび第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板を配置することが可能になる。また、電源回路基板からの配線距離が長くなるにしたがって、第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板と電源回路基板との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になるため、ノイズの影響を受けにくい第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板の近くの配線を流れる電流は大きくなるが、ノイズの影響を受けやすい第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板の近くの配線を流れる電流は小さくなり、ノイズの影響を受けやすい第2副モータ駆動ユニットの駆動回路基板の近くの配線が発生させるノイズが小さくなる。したがって、複数のモータ駆動ユニットと複数の第2副モータ駆動ユニットとが上下方向で重なるように配置されていても、駆動回路基板が受けるノイズの影響を低減することが可能になる。
【0016】
また、このように構成すると、複数のモータ駆動ユニットと複数の第2副モータ駆動ユニットとが駆動回路基板の厚さ方向に配列されている場合と比較して、電源回路基板と駆動回路基板との間の電圧降下を抑制することが可能になるとともに、駆動回路基板が受けるノイズの影響を低減することが可能になる。
【0017】
本発明において、駆動回路基板には、電力供給用ケーブルが接続可能な2個の電力供給用コネクタ端子が実装され、主モータ駆動ユニットにおいて、2個の電力供給用コネクタ端子は、駆動回路基板から電力を取り出すための主出力用コネクタ端子となっており、副モータ駆動ユニットおよび第2副モータ駆動ユニットにおいて、2個の電力供給用コネクタ端子の一方は、駆動回路基板に電力を取り入れるための入力用コネクタ端子となっており、2個の電力供給用コネクタ端子の他方は、駆動回路基板から電力を取り出すための出力用コネクタ端子となっていることが好ましい。このように構成すると、主モータ駆動ユニットの駆動回路基板と副モータ駆動ユニットの駆動回路基板とを電気的に容易に接続したり、切り離したりすること、副モータ駆動ユニット同士の駆動回路基板を電気的に容易に接続したり、切り離したりすること、および、第2副モータ駆動ユニット同士の駆動回路基板を電気的に容易に接続したり、切り離したりすることが可能になる。
【0018】
この場合には、モータ駆動装置は、少なくとも2個以上の副モータ駆動ユニットを備え、2個の主出力用コネクタ端子のうちの一方と、主モータ駆動ユニットの第2方向側に隣接配置される副モータ駆動ユニットの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブルを介して接続され、2個の主出力用コネクタ端子のうちの他方と、最も第1方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブルを介して接続され、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の副モータ駆動ユニットのうちの第1方向側に配置される副モータ駆動ユニットの出力用コネクタ端子と、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の副モータ駆動ユニットのうちの第2方向側に配置される副モータ駆動ユニットの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブルを介して接続され、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の第2副モータ駆動ユニットのうちの第1方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットの出力用コネクタ端子と、駆動回路基板の厚さ方向で互いに隣接配置される2個の第2副モータ駆動ユニットのうちの第2方向側に配置される第2副モータ駆動ユニットの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブルを介して接続されていることが好ましい。このように構成すると、電源供給用ケーブルの長さを短くすることが可能になる。したがって、電源供給用ケーブルを整然と引き回すことが可能になる。
【0019】
本発明において、駆動回路基板の厚さ方向に配列される複数のモータ駆動ユニットは、互いに密着していることが好ましい。このように構成すると、モータ駆動装置の設置スペースを狭くすることが可能になる。
【0020】
本発明において、主モータ駆動ユニットのフレームの第2方向側の側面には、主モータ駆動ユニットの駆動回路基板を冷却するためのファンが取り付けられ、主モータ駆動ユニットに第2方向側に隣接配置される副モータ駆動ユニットの駆動回路基板は、ファンの吸気側または排気側に第2方向側から対向するように配置されていることが好ましい。このように構成すると、発熱量が最も大きくなる主モータ駆動ユニットの発熱部品をファンを用いて効率的に冷却することが可能になる。また、このように構成すると、主モータ駆動ユニットのフレームに取り付けられるファンが回転すると、主モータ駆動ユニットに第2方向側に隣接配置される副モータ駆動ユニットの駆動回路基板の周囲に空気の流れが生じて、この駆動回路基板を冷却することが可能になる。したがって、主モータ駆動ユニットに第2方向側に隣接配置される副モータ駆動ユニットにファンが設けられていなくても、主モータ駆動ユニットのファンによって、この副モータ駆動ユニットの駆動回路基板に実装される発熱部品とを冷却することが可能になる。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本発明では、出力容量の異なる複数のモータ駆動ユニットによって構成されるモータ駆動装置において、モータの駆動回路および制御回路が実装される駆動回路基板と電源回路が実装される電源回路基板との間の電圧降下を抑制することが可能になるとともに、駆動回路基板が受けるノイズの影響を低減することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
(モータ駆動装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるモータ駆動装置1の正面図である。
図2は、
図1に示すモータ駆動装置1の一部の底面図である。
図3は、
図1に示すモータ駆動ユニット2Aおよびモータ駆動ユニット2Bを示す斜視図である。
図4は、
図3に示すモータ駆動ユニット2Aとモータ駆動ユニット2Bとを分離した状態の斜視図である。
図5は、
図4に示すモータ駆動ユニット2A、2Bを別の方向から示す斜視図である。
図6は、
図4に示すモータ駆動ユニット2Aからカバー部材8を取り外した状態の斜視図である。
図7は、
図5に示すモータ駆動ユニット2Aからカバー部材10を取り外した状態の斜視図である。
図8は、
図1に示すモータ駆動装置1における電源回路基板7と駆動回路基板3との電気的な接続関係を説明するための模式図である。
【0025】
以下の説明では、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とする。また、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向とする。さらに、X1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「前」側、Y2方向側を「後(後ろ)」側、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。
【0026】
本形態のモータ駆動装置1は、産業用のサーボモータ(図示省略)を駆動および制御するための機器であり、1台のサーボモータを駆動および制御するためのモータ駆動ユニット2を複数備えている。すなわち、モータ駆動装置1は、複数のモータ駆動ユニット2によって構成されている。モータ駆動装置1は、たとえば、6個のモータ駆動ユニット2を備えている。このモータ駆動装置1は、モータ駆動装置1が搭載される上位装置(図示省略)の制御盤等に取り付けられて使用される。本形態では、上下方向(Z方向)が鉛直方向(重力の方向)と一致するように、モータ駆動装置1が配置されている。
【0027】
6個のモータ駆動ユニット2は、左右方向に配列されている。具体的には、6個のモータ駆動ユニット2は、左右方向において互いに接触するように隣接配置されている。本形態では、隣接するモータ駆動ユニット2同士が密着している。モータ駆動ユニット2は、サーボモータの駆動回路(インバータ回路)と制御回路とが実装される駆動回路基板3(
図4、
図6参照)と、駆動回路基板3が固定されるフレーム4と、フレーム4の前端に固定されるパネル5と、フレーム4の下端に固定されるカバー部材6(
図2参照)とを備えている。駆動回路基板3は、略長方形の平板状に形成されたリジッド基板である。
【0028】
また、最も左側に配置されるモータ駆動ユニット2は、複数のモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3に電力を供給するための電源回路が実装される電源回路基板7(
図6参照)を備えている。すなわち、最も左側に配置されるモータ駆動ユニット2は、モータ駆動装置1の6個の駆動回路基板3に電力を供給するための電源回路が実装される電源回路基板7を備えており、残りの5個のモータ駆動ユニット2は、電源回路基板7を備えていない。また、最も左側に配置されるモータ駆動ユニット2は、駆動回路基板3および電源回路基板7を覆うカバー部材8と、このモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3を冷却するためのファン9(
図7参照)と、ファン9を覆うカバー部材10とを備えている。電源回路基板7は、略長方形の平板状に形成されたリジッド基板である。
【0029】
本形態では、最も左側に配置されるモータ駆動ユニット2は、電源回路基板7を備える主モータ駆動ユニットである。また、このモータ駆動ユニット2を除く残りの5個のモータ駆動ユニット2は、主モータ駆動ユニットの電源回路基板7から電力が供給される駆動回路基板3を備える副モータ駆動ユニットである。以下の説明では、主モータ駆動ユニットと副モータ駆動ユニットとを区別して表す場合には、主モータ駆動ユニットをモータ駆動ユニット2Aとし、副モータ駆動ユニットをモータ駆動ユニット2B〜2Fとする。モータ駆動ユニット2B〜2Fは、左側からこの順番に配置されており、モータ駆動ユニット2Fが最も右側に配置されている。
【0030】
また、本形態では、モータ駆動ユニット2Aからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって、モータ駆動ユニット2で駆動されるモータの容量が小さくなるように、6個のモータ駆動ユニット2が左右方向に配列されている。すなわち、モータ駆動ユニット2Aからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって(右側に向かうにしたがって)、モータ駆動ユニット2の出力容量が小さくなるようにモータ駆動ユニット2A〜2Fが左右方向に配列されている。すなわち、モータ駆動ユニット2Fの出力容量がモータ駆動ユニット2Aの出量容量よりも小さくなり、かつ、左右方向で隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2のうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2の出力容量がこのモータ駆動ユニット2の左側に配置されるモータ駆動ユニット2(すなわち、左右方向で隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2のうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2)の出力容量以下となるように6個のモータ駆動ユニット2が左右方向に配列されている。
【0031】
たとえば、モータ駆動ユニット2Aの出力容量が1.2kW、モータ駆動ユニット2Bの出力容量が800W、モータ駆動ユニット2Cの出力容量が400W、モータ駆動ユニット2Dの出力容量が200W、モータ駆動ユニット2Eの出力容量が100W、モータ駆動ユニット2Fの出力容量が50Wとなっている。すなわち、モータ駆動ユニット2A〜2Eの出力容量は、右側に向かうにしたがって順番に小さくなっている。あるいは、たとえば、モータ駆動ユニット2Aの出力容量が1.2kW、モータ駆動ユニット2B、2Cの出力容量が800W、モータ駆動ユニット2D〜2Fの出力容量が400Wとなっている。
【0032】
フレーム4は、アルミニウム合金等の放熱性を有する放熱性材料で形成されている。このフレーム4は、略長方形の平板状に形成され左右方向に直交するように配置されるベース部4aと、フレーム4の背面を構成する略平板状の背面部4bと、フレーム4の上端面を構成する略平板状の上面部4cとを備えている。背面部4bは、前後方向に直交するように配置され、上面部4cは、上下方向と直交するように配置されている。また、背面部4bは、ベース部4aの後端から左側へ突出しており、上面部4cは、ベース部4aの上端から左側へ突出している。なお、モータ駆動ユニット2A〜2Fのフレーム4は、左右方向の幅が相違することはあるが、ほぼ同様に形成されている。
【0033】
ベース部4aの左側面には、駆動回路基板3が固定されている。ベース部4aの右側面には、ベース部4aの左側面に固定される駆動回路基板3の熱を放散するための放熱部4eが形成されている。放熱部4eは、放熱用の複数のフィンによって構成されている。背面部4bには、上位装置の制御盤等にモータ駆動装置1を固定するためのネジが挿通される挿通孔が形成されている。上面部4cには、上下方向で上面部4cを貫通する複数の通気口4fが形成されている。通気口4fは、上面部4cの左端から右側に向かって切り欠かれるように形成されており、上下方向から見たときの通気口4fの形状は、細長い略U形状となっている。また、複数の通気口4fは、前後方向に配列されている。
【0034】
駆動回路基板3は、その厚さ方向と左右方向とが略一致するように、ベース部4aの左側面に固定されている。本形態の左右方向(X方向)は、駆動回路基板3の厚さ方向であり、モータ駆動ユニット2A〜2Fは、駆動回路基板3の厚さ方向が水平方向と一致するように配置されている。また、本形態の左方向(X2方向)は、駆動回路基板3の厚さ方向の一方である第1方向であり、右方向(X1方向)は、駆動回路基板3の厚さ方向の他方である第2方向である。
【0035】
駆動回路基板3には、各種の電子部品が実装されている。本形態では、駆動回路基板3の左面に、ドライバIC等の発熱部品が実装されている。また、駆動回路基板3の前端側には、サーボモータから引き出されるケーブル等が接続される各種のコネクタ端子が実装されている。また、
図2、
図8に示すように、駆動回路基板3の下端側には、電力供給用のケーブル(電力供給用ケーブル)12が接続可能な2個のコネクタ端子13、14が実装されている。モータ駆動ユニット2Aにおいて、コネクタ端子13、14は、駆動回路基板3から電力を取り出すための出力用コネクタ端子である。一方、モータ駆動ユニット2B〜2Fにおいて、コネクタ端子13は、駆動回路基板3に電力を取り入れるための入力用コネクタ端子であり、コネクタ端子14は、駆動回路基板3から電力を取り出すための出力用コネクタ端子である。本形態では、モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子13、14は、主出力用コネクタ端子である。
【0036】
なお、駆動回路基板3の下端側には、モータ駆動ユニット2A〜2Fの外部に配置される外部ファン(図示省略)に電力を供給するためのコネクタ端子15が実装されている。コネクタ端子15には、外部ファンに電力を供給する外部ファン電力供給用ケーブルが接続可能となっている。また、駆動回路基板3の右面には、ファン9に電力を供給するためのコネクタ端子16が実装されている。コネクタ端子16には、ファン9に電力を供給するファン電力供給用ケーブルが接続可能となっている。
【0037】
コネクタ端子13〜15は、駆動回路基板3の前端側に実装されている。また、上述のように、コネクタ端子13〜15は、駆動回路基板3の下端側に実装されており、コネクタ端子13〜15は、モータ駆動ユニット2A〜2Fの底面に配置されている。コネクタ端子13、14は、モータ駆動ユニット2A〜2Fの底面側から電力供給用ケーブル12が差し込まれるように駆動回路基板3に実装されている。同様に、コネクタ端子15は、モータ駆動ユニット2A〜2Fの底面側から外部ファン電力供給用ケーブルが差し込まれるように駆動回路基板3に実装されている。コネクタ端子16は、
図7に示すように、ベース部4aの右側面に配置されている。コネクタ端子16は、モータ駆動ユニット2Aの右側からファン電力供給用ケーブルが差し込まれるように駆動回路基板3に実装されている。
【0038】
電源回路基板7は、モータ駆動ユニット2Aの駆動回路基板3の左側に配置されている。モータ駆動ユニット2Aのベース部4aの左側面には、左側へ立ち上る支柱が固定されており、電源回路基板7は、ネジによってこの支柱の左端面に固定されている。電源回路基板7は、その厚さ方向と左右方向とが略一致するように配置されている。電源回路基板7には、各種の電子部品が実装されている。また、電源回路基板7の前端側には、交流電源から引き出されるケーブルが接続されるコネクタ端子が実装されている。
【0039】
ファン9は、軸流ファンである。このファン9は、モータ駆動ユニット2Aの放熱部4e(すなわち、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右側面)に取り付けられている。また、ファン9は、放熱部4eの後端側または中央部に固定されるとともに上下方向における放熱部4eの中心に固定されている。ファン9は、ネジによって放熱部4eに固定されている。また、ファン9は、その軸方向と左右方向とが一致するようにモータ駆動ユニット2Aの放熱部4eに固定されている。また、ファン9は、右側から空気を吸い込んで左側へ排出するように配置されている。すなわち、ファン9の吸気側は右側に配置され、ファン9の排気側は左側に配置されている。ファン9は、ファン電力供給用ケーブル(図示省略)を介してコネクタ端子16に接続されている。なお、ファン9は、モータ駆動ユニット2B〜2Fのフレーム4の右側面にも取付可能となっている。
【0040】
モータ駆動ユニット2Aのパネル5には、駆動回路基板3の前端側に固定されるコネクタ端子、および、電源回路基板7の前端側に固定されるコネクタ端子を露出させるための開口部が形成されている。モータ駆動ユニット2B〜2Fのパネル5には、駆動回路基板3の前端側に固定されるコネクタ端子を露出させるための開口部が形成されている。また、パネル5の上端側には、コンソールが配置されている。
【0041】
モータ駆動ユニット2Aのカバー部材6は、駆動回路基板3、フレーム4および電源回路基板7の下端を覆っている。モータ駆動ユニット2B〜2Fのカバー部材6は、駆動回路基板3およびフレーム4の下端を覆っている。
図2に示すように、カバー部材6には、コネクタ端子13〜15を露出させるための開口部が形成されている。また、カバー部材6には、上下方向でカバー部材6を貫通する複数の通気口6aが形成されている。通気口6aは、左右方向に細長い長円形状に形成されている。また、複数の通気口6aは、カバー部材6の後端側に形成されるとともに前後方向に配列されている。
【0042】
カバー部材8は、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の左端側に固定されている。このカバー部材8は、駆動回路基板3および電源回路基板7を左側から覆っている。カバー部材10は、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右側面に固定されている。このカバー部材10は、ファン9を右側から覆っている。
図5に示すように、カバー部材10の、ファン9に対応する箇所には、左右方向でカバー部材10を貫通する複数の通気口10aが形成されている。通気口10aは、略円弧状に形成されており、複数の通気口10aは、円環状に配置されている。
【0043】
上述のように、モータ駆動ユニット2A〜2Fは、左右方向において互いに接触するように隣接配置されている。具体的には、モータ駆動ユニット2Aのカバー部材10の右側面と、モータ駆動ユニット2Bの上面部4cの左端面およびカバー部材6の左端面とが接触するように、かつ、モータ駆動ユニット2B〜2Eの放熱部4eの右端面と、モータ駆動ユニット2C〜2Fの上面部4cの左端面およびカバー部材6の左端面とが接触するように、モータ駆動ユニット2A〜2Fが隣接配置されている。
【0044】
モータ駆動ユニット2Aでは、電源回路基板7から駆動回路基板3へ電力が供給されるように、図示を省略するケーブル等によって、駆動回路基板3と電源回路基板7とが電気的に接続されている。また、モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子13またはコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。本形態では、モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。また、モータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Cのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Cのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Dのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Dのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Eのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Eのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Fのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。すなわち、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2B〜2Eの出力用コネクタ端子と、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2C〜2Fの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。
【0045】
電源回路基板7と6個の駆動回路基板3とは、電気的に並列に接続されている(
図8参照)。また、本形態では、モータ駆動ユニット2Aの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ(電気的な経路の長さ)、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Cの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Dの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Eの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、および、モータ駆動ユニット2Fの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さがこの順番でしだいに長くなっている。
【0046】
すなわち、6個のモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3と電源回路基板7とは、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2のうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さが、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2のうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さよりも短くなるように、電気的に並列に接続されている。
【0047】
カバー部材10の右側面とモータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3との間には、隙間が形成されている。また、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3は、ファン9の右側に配置されている。すなわち、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3は、ファン9の吸気側に右側から対向するように配置されている。具体的には、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3の発熱部品が実装された部分がファン9の吸気側に右側から直接、対向するように配置されている。また、モータ駆動ユニット2Bのフレーム4の通気口4fおよびモータ駆動ユニット2Bのカバー部材6の通気口6aは、左右方向において、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3よりも左側に配置されている。
【0048】
本形態では、ファン9が回転すると、
図3の矢印V1で示すように、モータ駆動ユニット2Bの通気口4f、6aから空気が取り込まれ、通気口4f、6aから取り込まれた空気は、ファン9によって、モータ駆動ユニット2Aの放熱部4eに向かって送られる。すなわち、ファン9は、モータ駆動ユニット2Bの通気口4f、6aから空気を取り込み、モータ駆動ユニット2Aの放熱部4eに向かって空気を送ることで、放熱部4eを冷却する。モータ駆動ユニット2Aの放熱部4eに向かって送られた空気は、モータ駆動ユニット2Aのベース部4aの右側面に当たった後、ベース部4aの右側面に沿って上下方向に流れて、
図3の矢印V2で示すように、モータ駆動装置1の外部に排出される。また、本形態では、ファン9が回転すると、モータ駆動ユニット2Bの通気口4f、6aから空気が取り込まれるため、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3の周囲に空気の流れが生じる。
【0049】
なお、通気口4f、6aから取り込まれた空気は、カバー部材10の通気口10aを通過してファン9に吸い込まれる。また、モータ駆動ユニット2C〜2Fの発熱量に応じて、モータ駆動ユニット2C〜2Fの駆動回路基板3を冷却するために、外部ファンが設置される。たとえば、4個のモータ駆動ユニット2C〜2Fの下側に外部ファンが配置され、外部ファンは上側に向かって空気を送る。
【0050】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、6個のモータ駆動ユニット2は、モータ駆動ユニット2Aからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって、モータ駆動ユニット2の出力容量が小さくなるように左右方向に配列されている。そのため、本形態では、各モータ駆動ユニット2の駆動回路基板3に流れる電流(駆動回路基板3の消費電流)は、モータ駆動ユニット2Aからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって小さくなる。また、本形態では、6個のモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3と電源回路基板7とは、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2のうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さが、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2のうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さよりも短くなるように、電気的に並列に接続されている。そのため、本形態では、モータ駆動ユニット2Aとモータ駆動ユニット2Bとの間の電力供給用ケーブル12からモータ駆動ユニット2Eとモータ駆動ユニット2Fとの間の電力供給用ケーブル12に向かうにしたがって、電力供給用ケーブル12に流れる電流を効果的に減少させていくことが可能になる。
【0051】
すなわち、たとえば、模式的に、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3に流れる電流を「5」とし、モータ駆動ユニット2Cの駆動回路基板3に流れる電流を「4」とし、モータ駆動ユニット2Dの駆動回路基板3に流れる電流を「3」とし、モータ駆動ユニット2Eの駆動回路基板3に流れる電流を「2」とし、モータ駆動ユニット2Fの駆動回路基板3に流れる電流を「1」とすると、本形態では、
図9(A)に示すように、モータ駆動ユニット2Aとモータ駆動ユニット2Bとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「15」となり、モータ駆動ユニット2Bとモータ駆動ユニット2Cとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「10」となり、モータ駆動ユニット2Cとモータ駆動ユニット2Dとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「6」となり、モータ駆動ユニット2Dとモータ駆動ユニット2Eとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「3」となり、モータ駆動ユニット2Eとモータ駆動ユニット2Fとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「1」となる。
【0052】
これに対して、たとえば、モータ駆動ユニット2B〜2Fが、モータ駆動ユニット2Bからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって、モータ駆動ユニット2の出力容量が大きくなるように左右方向に配列されている場合には、
図9(B)に示すように、モータ駆動ユニット2Aとモータ駆動ユニット2Bとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「15」となり、モータ駆動ユニット2Bとモータ駆動ユニット2Cとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「14」となり、モータ駆動ユニット2Cとモータ駆動ユニット2Dとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「12」となり、モータ駆動ユニット2Dとモータ駆動ユニット2Eとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「9」となり、モータ駆動ユニット2Eとモータ駆動ユニット2Fとの間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は「5」となる。
【0053】
また、たとえば、モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Aから最も離れているモータ駆動ユニット2Fのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Fのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Eのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Eのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Dのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Dのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Cのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Cのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている場合には、各モータ駆動ユニット2間の電力供給用ケーブル12に流れる電流は、
図9(C)に示すようになる。
【0054】
このように本形態では、モータ駆動ユニット2Aとモータ駆動ユニット2Bとの間の電力供給用ケーブル12からモータ駆動ユニット2Eとモータ駆動ユニット2Fとの間の電力供給用ケーブル12に向かうにしたがって、モータ駆動ユニット2間の電力供給用ケーブル12に流れる電流を効果的に減少させていくことが可能になる。すなわち、本形態では、電源回路基板7からの配線距離が長くなるにしたがって、電源回路基板7と駆動回路基板3との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になる。したがって、本形態では、配線の、比較的大きな電流が流れる部分の電気抵抗を低減しつつ、配線の、比較的電気抵抗の大きい部分を流れる電流を小さくすることが可能になり、その結果、電源回路基板7と駆動回路基板3との間の電圧降下を抑制することが可能になる。
【0055】
また、出力容量が比較的大きなモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3では、消費電流が大きくなるため、この駆動回路基板3は、比較的大きなノイズを発生させるが、ノイズの影響は受けにくい。一方で、出力容量が比較的小さなモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3では、消費電流が小さくなるため、この駆動回路基板3が発生させるノイズは比較的小さくなるが、この駆動回路基板3はノイズの影響を受けやすい。また、電源回路基板7と駆動回路基板3との間の配線では、配線に流れる電流が大きくなるにしたがって、配線が発生させるノイズも大きくなる。本形態では、モータ駆動ユニット2Aからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって、モータ駆動ユニット2の出力容量が小さくなるように左右方向に配列されているため、比較的大きなノイズを発生させるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3の近くに、ノイズの影響を受けにくい駆動回路基板3を配置し、発生させるノイズが比較的小さくなるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3の近くに、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板3を配置することが可能になる。また、本形態では、電源回路基板7からの配線距離が長くなるにしたがって、電源回路基板7と駆動回路基板3との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になるため、ノイズの影響を受けにくい駆動回路基板3の近くの配線を流れる電流は大きくなるが、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板3の近くの配線を流れる電流は小さくなり、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板3の近くの配線が発生させるノイズが小さくなる。したがって、本形態では、駆動回路基板3が受けるノイズの影響を低減することが可能になる。
【0056】
また、本形態では、電源回路基板7からの配線距離が長くなるにしたがって、電源回路基板7と駆動回路基板3との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になるため、右側に向かうにしたがって、電力供給用ケーブル12を細くしていくことが可能になる。
【0057】
また、本形態では、6個のモータ駆動ユニット2が、モータ駆動ユニット2Aからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって、モータ駆動ユニット2の出力容量が小さくなるように左右方向に配列されているため、各モータ駆動ユニット2での発熱量は、モータ駆動ユニット2Aからモータ駆動ユニット2Fに向かうにしたがって小さくなるが、モータ駆動ユニット2Aにファン9が設置され、かつ、モータ駆動ユニット2C〜2Fの発熱量に応じて外部ファンが設置される。そのため、本形態では、ファン9や外部ファンを用いて、発熱量の比較的大きなモータ駆動ユニット2を集中的に冷却することが可能になるとともに、発熱量が比較的小さいモータ駆動ユニット2を必要に応じて冷却することが可能になる。
【0058】
本形態では、モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、かつ、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2B〜2Eの出力用コネクタ端子と、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2C〜2Fの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。そのため、本形態では、モータ駆動ユニット2Aと5個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのそれぞれとが電力供給用ケーブル12を介して接続される場合と比較して、電力供給用ケーブル12の長さを短くすることが可能になる。したがって、本形態では、電力供給用ケーブル12を整然と引き回すことが可能になる。
【0059】
本形態では、モータ駆動ユニット2Aのフレーム4の右側面にファン9が取り付けられており、ファン9が回転すると、通気口4f、6aから取り込まれた空気がモータ駆動ユニット2Aの放熱部4eに向かって送られるとともに、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3の周囲に空気の流れが生じる。そのため、本形態では、モータ駆動ユニット2Aの放熱部4eに向かって送られる空気によって、モータ駆動ユニット2Aのベース部4aに固定される駆動回路基板3を放熱部4eを介して冷却することが可能になるとともに、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3の周囲に生じる空気の流れによって、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3を冷却することが可能になる。したがって、本形態では、共通のファン9を用いて、モータ駆動ユニット2Aの発熱部品とモータ駆動ユニット2Bの発熱部品とを冷却することが可能になる。
【0060】
本形態では、左右方向に配列される6個のモータ駆動ユニット2は、互いに密着している。そのため、本形態では、モータ駆動装置1の設置スペースを狭くすることが可能になる。
【0061】
(モータ駆動装置の変形例)
図10は、本発明の他の実施の形態にかかるモータ駆動装置1の正面図である。
図11は、
図10に示すモータ駆動装置1における電源回路基板7と駆動回路基板3との電気的な接続関係を説明するための模式図である。
【0062】
上述した形態において、モータ駆動装置1が備えるモータ駆動ユニット2の数がさらに増える場合には、モータ駆動装置1の設置面積を小さくするために、複数のモータ駆動ユニット2は、2段に配列されても良い。たとえば、モータ駆動装置1は、
図10に示すように、モータ駆動ユニット2B〜2Fと同様に構成される6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lを備えるとともに、6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lは、左右方向において互いに接触するように隣接配置され、かつ、上下方向で6個のモータ駆動ユニット2A〜2Fと重なるように配置されても良い。
図10に示す例では、モータ駆動ユニット2G〜2Lは、モータ駆動ユニット2A〜2Fの下側に配置されている。この場合のモータ駆動ユニット2G〜2Lは第2副モータ駆動ユニットである。なお、モータ駆動ユニット2G〜2Lは、モータ駆動ユニット2A〜2Fの上側に配置されても良い。
【0063】
6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lは、左側からこの順番に配置されている。モータ駆動ユニット2Gで駆動されるモータの容量は、モータ駆動ユニット2Aで駆動されるモータの容量以下となっている。すなわち、モータ駆動ユニット2Gの出力容量は、モータ駆動ユニット2Aの出力容量以下となっている、また、6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lは、モータ駆動ユニット2Gからモータ駆動ユニット2Lに向かうにしたがって、モータ駆動ユニット2G〜2Lで駆動されるモータの容量が小さくなるように(モータ駆動ユニット2G〜2Lの出力容量が小さくなるように)左右方向に配列されている。すなわち、モータ駆動ユニット2Lの出力容量がモータ駆動ユニット2Gの出量容量よりも小さくなり、かつ、左右方向で隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2G〜2Lのうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2G〜2Kの出力容量が、このモータ駆動ユニット2の左側に配置されるモータ駆動ユニット2H〜2Lの出力容量以下となるように6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lが左右方向に配列されている。なお、モータ駆動ユニット2Gは、カバー部材8を備えている。
【0064】
モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子13とモータ駆動ユニット2Gのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。また、モータ駆動ユニット2Gのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Hのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Hのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Iのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Iのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Jのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Jのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Kのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、モータ駆動ユニット2Kのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Lのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。すなわち、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2G〜2Lのうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2G〜2Kの出力用コネクタ端子と、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2G〜2Lのうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2H〜2Lの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。
【0065】
モータ駆動ユニット2G〜2Lの駆動回路基板3と電源回路基板7とは、電気的に並列に接続されている(
図11参照)。また、モータ駆動ユニット2Aの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Gの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Hの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Iの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Jの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、モータ駆動ユニット2Kの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さ、および、モータ駆動ユニット2Lの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さがこの順番でしだいに長くなっている。
【0066】
すなわち、6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lの駆動回路基板3と電源回路基板7とは、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2G〜2Lのうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2G〜2Kの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さが、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2G〜2Lのうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2H〜2Lの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線の長さよりも短くなるように、電気的に並列に接続されている。
【0067】
なお、
図10、
図11に示すモータ駆動装置1では、モータ駆動ユニット2G〜2Lの発熱量に応じて、モータ駆動ユニット2G〜2Lの駆動回路基板3を冷却するために、外部ファンが設置される。
【0068】
図10、
図11に示すモータ駆動装置1では、上述した形態と同様に、電源回路基板7からの配線距離が長くなるにしたがって、モータ駆動ユニット2G〜2Lの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の配線に流れる電流を効果的に低減させていくことが可能になるため、配線の、比較的大きな電流が流れる部分の電気抵抗を低減しつつ、配線の、比較的電気抵抗の大きい部分を流れる電流を小さくすることが可能になる。したがって、モータ駆動ユニット2A〜2Fとモータ駆動ユニット2G〜2Lとが上下方向で重なるように配置されていても、モータ駆動ユニット2G〜2Lの駆動回路基板3と電源回路基板7との間の電圧降下を抑制することが可能になる。
【0069】
また、
図10、
図11に示すモータ駆動装置1では、上述した形態と同様に、比較的大きなノイズを発生させるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3の近くに、ノイズの影響を受けにくい駆動回路基板3を配置し、発生させるノイズが比較的小さくなるモータ駆動ユニット2の駆動回路基板3の近くに、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板3を配置することが可能になる。また、
図10、
図11に示すモータ駆動装置1では、ノイズの影響を受けにくい駆動回路基板3の近くの配線を流れる電流は大きくなるが、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板3の近くの配線を流れる電流は小さくなり、ノイズの影響を受けやすい駆動回路基板3の近くの配線が発生させるノイズが小さくなる。したがって、モータ駆動ユニット2A〜2Fとモータ駆動ユニット2G〜2Lとが上下方向で重なるように配置されていても、駆動回路基板3が受けるノイズの影響を低減することが可能になる。
【0070】
また、
図10、
図11に示すモータ駆動装置1では、モータ駆動ユニット2A〜2Lが左右方向に配列されている場合と比較して、駆動回路基板3と電源回路基板7との間の電圧降下を抑制することが可能になるとともに、駆動回路基板3が受けるノイズの影響を低減することが可能になる。
【0071】
また、
図10、
図11に示すモータ駆動装置1では、上述した形態と同様に、モータ駆動ユニット2Aと6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lのそれぞれとが電力供給用ケーブル12を介して接続される場合と比較して、電力供給用ケーブル12の長さを短くすることが可能になる。したがって、電力供給用ケーブル12を整然と引き回すことが可能になる。
【0072】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0073】
上述した形態では、モータ駆動ユニット2Aのコネクタ端子14とモータ駆動ユニット2Bのコネクタ端子13とが電力供給用ケーブル12を介して接続され、かつ、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのうちの左側に配置されるモータ駆動ユニット2B〜2Eの出力用コネクタ端子と、左右方向で互いに隣接配置される2個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのうちの右側に配置されるモータ駆動ユニット2C〜2Fの入力用コネクタ端子とが電力供給用ケーブル12を介して接続されている。この他にもたとえば、モータ駆動ユニット2Aと5個のモータ駆動ユニット2B〜2Fのそれぞれとが電力供給用ケーブル12を介して接続されても良い。同様に、
図10、
図11に示すモータ駆動装置1において、モータ駆動ユニット2Aと6個のモータ駆動ユニット2G〜2Lのそれぞれとが電力供給用ケーブル12を介して接続されても良い。
【0074】
上述した形態では、モータ駆動ユニット2A〜2Fが左側からこの順番で配列されているが、モータ駆動ユニット2A〜2Fが右側からこの順番で配列されても良い。また、上述した形態では、モータ駆動ユニット2は、1台のサーボモータを駆動および制御しているが、モータ駆動ユニット2は、2台または3台等の複数台のサーボモータを駆動および制御しても良い。
【0075】
上述した形態では、ファン9は、右側から空気を吸い込んで左側へ排出するように配置されている。この他にもたとえば、ファン9は、左側から空気を吸い込んで右側へ排出するように配置されても良い。この場合には、モータ駆動ユニット2Bの駆動回路基板3は、ファン9の排気側に右側から対向するように配置される。また、上述した形態では、モータ駆動ユニット2Aはファン9を備えているが、モータ駆動ユニット2Aはファン9を備えていなくても良い。この場合には、外部ファンを用いてモータ駆動ユニット2A、2Bの駆動回路基板3を冷却すれば良い。また、上述した形態において、モータ駆動ユニット2B〜2Eの少なくともいずれか1つのフレーム4の右側面およびモータ駆動ユニット2G〜2Kの少なくともいずれか1つのフレーム4の右側面にファン9が取り付けられても良い。