特許第6322450号(P6322450)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6322450ウエハ状物品の表面を処理するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6322450
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】ウエハ状物品の表面を処理するための装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20180423BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20180423BHJP
【FI】
   H01L21/304 648K
   H01L21/304 643A
   H01L21/306 J
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-51469(P2014-51469)
(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公開番号】特開2014-187363(P2014-187363A)
(43)【公開日】2014年10月2日
【審査請求日】2017年3月13日
(31)【優先権主張番号】13/849,202
(32)【優先日】2013年3月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510141648
【氏名又は名称】ラム・リサーチ・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH AG
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100096817
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 孝雄
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・グライスナー
【審査官】 堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−273360(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/035019(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/306
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の液体処理のための装置であって、
基板ホルダと、
前記基板ホルダを取り巻く液体収集器と、
を備え、
前記液体収集器は、基板を処理するために使用されていた液体を集めるための溝を含み、
前記溝は、吐き出し管と流体連通しており、
前記液体収集器は、更に、前記溝内の吐き出し開口から、前記溝よりも下方に位置決めされた前記吐き出し管の入口開口まで広がる凹状表面を含み、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも2倍の大きさの断面積を有し、
前記凹状表面は、更に、前記吐き出し管の前記入口開口を挟んだ両側で概ね前記溝に沿って伸びる1対の二次凹所を含む、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記基板ホルダ及び前記液体収集器は、基板の液体処理中に密閉するように構成されたプロセスチャンバ内にある、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、
前記基板ホルダは、ウエハ状物品を保持する及び回転させるためのスピンチャックである、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記基板ホルダは、シャフトによって回転の形で駆動されるチャックであり、前記チャックは、基板の縁領域に接触するように円形に位置決めされた一連のピンを含む、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記基板ホルダは、周囲を取り巻く電磁ステータによって回転の形で駆動される磁気ロータリングであり、前記磁気ロータリングは、前記磁気ロータリングから下向きに延びて基板の縁領域に接触するように円形に位置決めされた一連のピンを含む、装置。
【請求項6】
基板の液体処理のための装置であって、
基板ホルダと、
前記基板ホルダを取り巻く液体収集器と、
を備え、
前記液体収集器は、基板を処理するために使用されていた液体を集めるための溝を含み、
前記溝は、吐き出し管と流体連通しており、
前記液体収集器は、更に、前記溝内の吐き出し開口から、前記溝よりも下方に位置決めされた前記吐き出し管の入口開口まで広がる凹状表面を含み、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも2倍の大きさの断面積を有し、
前記凹状表面は、前記吐き出し管の前記入口開口を挟んだ両側で前記溝に沿って伸びる1対の細長い窪みを含む、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、
前記吐き出し管の前記入口開口は、覆われておらず、平面視において前記溝内の前記吐き出し開口によって取り囲まれている、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも3倍の大きさの断面積を有する、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも4倍の大きさの断面積を有する、装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置であって、
前記凹状表面は、前記溝内の前記吐き出し開口において前記溝とともに縁を形成する、装置。
【請求項11】
基板の液体処理のための装置で使用される液体収集器であって、
基板を処理するために使用された液体を集めるための溝を有するケースを備え、前記溝は、吐き出し管と流体連通しており、
前記液体収集器は、更に、
前記溝内の吐き出し開口から、前記溝よりも下方に位置決めされた前記吐き出し管の入口開口まで広がる凹状表面を備え、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも2倍の大きさの断面積を有し、
前記凹状表面は、更に、前記吐き出し管の前記入口開口を挟んだ両側で概ね前記溝に沿って伸びる1対の二次凹所を含む、液体収集器。
【請求項12】
基板の液体処理のための装置で使用される液体収集器であって、
基板を処理するために使用された液体を集めるための溝を有するケースを備え、前記溝は、吐き出し管と流体連通しており、
前記液体収集器は、更に、
前記溝内の吐き出し開口から、前記溝よりも下方に位置決めされた前記吐き出し管の入口開口まで広がる凹状表面を備え、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも2倍の大きさの断面積を有し、
前記凹状表面は、前記吐き出し管の前記入口開口を挟んだ両側で前記溝に沿って伸びる1対の細長い窪みを含む、液体収集器。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の液体収集器であって、
前記吐き出し管の前記入口開口は、覆われておらず、平面視において前記溝内の前記吐き出し開口によって取り囲まれている、液体収集器。
【請求項14】
請求項11又は12に記載の液体収集器であって、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも3倍の大きさの断面積を有する、液体収集器。
【請求項15】
請求項11又は12に記載の液体収集器であって、
前記溝内の前記吐き出し開口は、前記吐き出し管の前記入口開口の断面積の少なくとも4倍の大きさの断面積を有する、液体収集器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総じて、半導体ウエハなどのウエハ状物品の表面を処理するための装置であって、閉じられたプロセスチャンバ内から1種以上の処理流体が回収されうる装置に関する。
【関連技術の説明】
【0002】
半導体ウエハは、エッチング、洗浄、研磨、及び材料蒸着などの様々な表面処理プロセスを経る。このようなプロセスに適応するためには、例えば米国特許第4,903,717号及び第5,513,668号に記載されるように、回転式キャリアに付随するチャックによって、1枚のウエハが、1種以上の処理流体ノズルに関係付けて支えられてよい。
【0003】
或いは、例えば国際公開第WO2007/101764号及び米国特許第6,485,531号に記載されるように、ウエハを支えるように適応されたリングロータの形態をとるチャックが、閉じられたプロセスチャンバ内に配されて、物理的接触を伴うことなく能動型の磁気軸受けを通じて駆動されてよい。回転しているウエハの縁から遠心作用によって外向きに駆り立てられた処理流体は、廃棄のために、共通の排液管に送られる。
【0004】
改善された閉じられたプロセスチャンバが、共同所有の同時係属出願である米国公開第2013/0062839号に記載されている。本発明の発明者は、しかしながら、該特許出願に記載されるようなプロセスチャンバからは、使用済みのプロセス液が常に完全に回収されるとは限らないことに気付いた。特に、本発明の発明者は、スピンしているチャックによって生成される空気流が、周囲を取り巻くチャンバの排液管に集められたプロセス液内に乱流を引き起こし、その結果、プロセス液が跳ね散ったり、使用済みプロセス液の液滴がプロセスチャンバのその他の内表面に付着したりすることに気付いた。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明は、一態様において、基板の液体処理のための装置であって、基板ホルダと、該基板ホルダを取り巻く液体収集器とを含む装置に関する。液体収集器は、基板を処理するために使用されていた液体を集めるための溝を含む。該溝は、吐き出し管と流体連通しており、液体収集器は、更に、溝内の吐き出し開口から、溝よりも下方に位置決めされた吐き出し管の入口開口まで広がる凹状表面を含む。溝内の吐き出し開口は、吐き出し管の入口開口の断面積の少なくとも2倍の大きさの断面積を有する。
【0006】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ホルダ及び液体収集器は、基板の液体処理中に密閉することができるプロセスチャンバ内にある。
【0007】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ホルダは、ウエハ状物品を保持する及び回転させるためのスピンチャックである。
【0008】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ホルダは、シャフトによって回転の形で駆動されるチャックであり、該チャックは、基板の縁領域に接触するように円形に位置決めされた一連のピンを含む。
【0009】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ホルダは、周囲を取り巻く電磁ステータによって回転の形で駆動される磁気ロータリングであり、該磁気ロータリングは、磁気ロータリングから下向きに吊り下がり基板の縁領域に接触するように円形に位置決めされた一連のピンを含む。
【0010】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、凹状表面は、吐き出し管の入口開口を挟んだ両側で溝に沿って伸びる1対の細長い窪みを含む。
【0011】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、吐き出し管の入口開口は、覆われておらず、平面視において溝内の吐き出し開口によって取り囲まれている。
【0012】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、溝内の吐き出し開口は、吐き出し管の入口開口の断面積の少なくとも3倍の大きさの断面積を有する。
【0013】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、溝内の吐き出し開口は、吐き出し管の入口開口の断面積の少なくとも4倍の大きさの断面積を有する。
【0014】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、凹状表面は、溝内の吐き出し開口において溝とともに縁を形成する。
【0015】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、凹状表面は、更に、吐き出し管の入口開口を挟んだ両側で概ね溝に沿って伸びる1対の二次凹所を含む。
【0016】
別の一態様において、本発明は、基板の液体処理のための装置で使用される液体収集器に関する。液体収集器は、基板を処理するために使用される液体を集めるための内周溝を有するケースを含む。該溝は、吐き出し管と流体連通しており、液体収集器は、更に、溝内の吐き出し開口から、溝よりも下方に位置決めされた吐き出し管の入口開口まで広がる凹状表面を含む。溝内の吐き出し開口は、吐き出し管の入口開口の断面積の少なくとも2倍の大きさの断面積を有する。
【0017】
本発明にしたがった液体収集器の好ましい実施形態では、凹領域は、吐き出し管の入口開口を挟んだ両側で溝に沿って伸びる1対の細長い窪みを含む。
【0018】
本発明にしたがった液体収集器の好ましい実施形態では、吐き出し管の入口開口は、覆われておらず、平面視において溝内の吐き出し開口によって取り囲まれている。
【0019】
本発明にしたがった液体収集器の好ましい実施形態では、溝内の吐き出し開口は、吐き出し管の入口開口の断面積の少なくとも3倍の大きさの断面積を有する。
【0020】
本発明にしたがった液体収集器の好ましい実施形態では、溝内の吐き出し開口は、吐き出し管の入口開口の断面積の少なくとも4倍の大きさの断面積を有する。
【0021】
本発明にしたがった液体収集器の好ましい実施形態では、凹状表面は、更に、吐き出し管の入口開口を挟んだ両側で概ね溝に沿って伸びる1対の二次凹所を含む。
【図面の簡単な説明】
【0022】
添付の図面を参照にして与えられる本発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことによって、本発明のその他の目的、特徴、及び利点が更に明らかになる。
【0023】
図1】本発明の第1の実施形態にしたがったプロセスチャンバを説明した側断面図であり、内部カバーがその第1の位置で示されている。
図2】本発明の第1の実施形態にしたがったプロセスチャンバを説明した側断面図であり、内部カバーがその第2の位置で示されている。
図3図1の細部IIIの拡大図である。
図4図1及び図2に示された実施形態の液体収集器を説明した断面斜視図である。
図5図1及び図2に示された実施形態の液体収集器の上方からの斜視図である。
図6図5の細部XIの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態にしたがった、ウエハ状物品の表面を処理するための装置は、PFA(ペルフルオロアルコキシ)樹脂でコーティングされたアルミニウムで作成されることが好ましい外側プロセスチャンバ1を含む。この実施形態におけるチャンバは、主円筒壁10と、下方部分12と、上方部分15とを有する。上方部分15からは、蓋36によって閉じられる狭い円筒壁34が伸びている。
【0025】
チャンバ1の上方部分には、回転式チャック30が配され、円筒壁34によって周囲を取り囲まれる。回転式チャック30は、装置の使用中に、ウエハWを回転可能方式で支える。回転式チャック30は、リングギア38を含む回転駆動機構を組み入れており、これは、ウエハWの周縁への接触及びウエハWの周縁の解放を選択的に行うための偏心可動式の複数の把持部材に係合してそれらを駆動する。
【0026】
この実施形態では、回転式チャック30は、円筒壁34の内表面に隣接して提供されるリングロータである。リングロータの反対側には、円筒壁34の外表面に隣接してステータ32が提供される。ロータ30及びステータ34は、能動型の磁気軸受けを通じてリングロータ30(及びそれによって支えられているウエハW)を回転させうるモータとして機能する。例えば、ステータ34は、ロータ上に提供された対応する永久磁石を通じて回転式チャック30を回転可能方式で駆動するように能動的に制御されうる複数の電磁コイル又は電磁巻き線を含むことができる。回転式チャック30の軸方向及び半径方向の軸受けも、やはり、ステータの能動的制御によって又は永久磁石によって達成されうる。したがって、回転式チャック30は、機械的な接触を伴うことなく浮揚されうる及び回転可能式に駆動されうる。或いは、ロータは、受動型の軸受けによって保持されてもよく、この場合は、ロータの磁石は、チャンバの外の外側ロータ上に周沿いに配置された対応する高温超電導磁石(HTS磁石)によって保持される。この代替の磁石によって、リングロータの各磁石は、それに対応する外側ロータのHTS磁石に留め付けられる。したがって、内側ロータは、物理的な接続を伴うことなく外側ロータと同じ動きをする。
【0027】
蓋36は、その外側に取り付けられたマニホールド42を有し、該マニホールド42は、蓋36を貫通してウエハWの上方でチャンバ内へ開かれた媒質入口44を提供する。なお、この実施形態におけるウエハWは、入口44を通じて供給される流体がウエハWの上向きの面に突き当たるように、回転式チャック30から下向きに吊り下がり把持部材40によって支えられることに留意せよ。
【0028】
ウエハ30が、例えば直径が300mm又は450mmの半導体ウエハである場合は、ウエハWの上向きの面は、ウエハWの素子側又は表側のいずれかであってよく、これは、ウエハが回転式チャック30上にどのように位置決めされるかによって決定され、そして、どのように位置決めされるかは、チャンバ1内で実施されている特定のプロセスにしたがう。
【0029】
図1の装置は、更に、プロセスチャンバ1に相対的に可動である内部カバー2を含む。内部カバー2は、図1では、その第1の位置、すなわち開かれた位置で示されており、該位置では、回転式チャック30は、チャンバ1の円筒壁10と連通している。
【0030】
この実施形態におけるカバー2は、概ねカップ状であり、直立する円筒壁21によって周囲を取り囲まれた基部20を含み、使用済みプロセス液のための収集器もあわせて構成している。収集器は、使用済みプロセス液が集まる環状溝27を含み、使用済みプロセス液は、そこから吐き出し管25へ導かれる。カバー2は、更に、チャンバ1の下方壁14を貫通して基部20を支える中空シャフト22を含む。
【0031】
中空シャフト22は、主チャンバ1内に形成された突出部12によって取り囲まれ、これらの要素は、中空シャフト22がチャンバ1との間に気密シールを維持しつつ突出部12に相対的にずらされることを可能にするダイナミックシールを通じて接続されている。
【0032】
円筒壁21の頂部には、環状の反らせ部材24が取り付けられ、該部材24は、その上向きの面上にガスケット26を載せている。カバー2は、プロセス流体及びすすぎ液がチャンバ内へ導入されてウエハWの下向きの面に達するように、基部20を貫通する少なくとも1つの流体媒質入口28を含むことが好ましい。
【0033】
カバー2は、更に、図3との関連で更に詳しく説明されるように、使用済みプロセス液を吐き出し管25内へ向かわせるプロセス液吐き出し開口23を含む。吐き出し管25は、カバー2の基部20に堅く取り付けられる一方で、気密シールを維持しつつ底壁14に相対的に軸方向に滑動しうるようにダイナミックシール17を通じてチャンバ1の底壁14を貫通している。
【0034】
排気開口16が、チャンバ1の壁10を貫通する一方で、回転式チャック30の内表面の近くでは、別の排気開口46が蓋36を貫通している。各排気開口は、適切な排気管(不図示)につながれており、これらの排気管は、それぞれの弁及び通気機器を通じて独立に制御されることが好ましい。
【0035】
図1に描かれた位置は、ウエハWの搭載又は取り出しに対応している。具体的には、ウエハWは、蓋36を通じて、又はより好ましくはチャンバ壁10の側面にある扉(不図示)を通して回転式チャック30上に搭載される。しかしながら、蓋36がその所定の位置にあり、いずれの側面の扉も閉じられているときは、チャンバ1は、気密状態にあり、所望の内圧を維持することができる。
【0036】
図2では、内部カバー2がその第2の位置、すなわち閉じられた位置に移動されており、これは、ウエハWの処理に対応している。すなわち、ウエハWが回転式チャック30に搭載された後、カバー2は、中空シャフト22に作用する適切なモータ(不図示)によって、チャンバ1に相対的に上方へ移動される。内部カバー2の上方移動は、反らせ部材24がチャンバ1の上方部分15の内表面に接触するまで続く。具体的には、反らせ部材24に載せられたガスケット26が、上方部分15の下側に密着し、上方部分15に載せられたガスケット18が、反らせ部材24の上表面に密着する。
【0037】
図2に描かれるように、内部カバー2がその第2の位置に達すると、閉じられたプロセスチャンバ1内に、第2のチャンバ48が形成される。内側チャンバ48は、チャンバ1の残りの部分から尚も更に気密方式で密閉される。更に、チャンバ48は、チャンバ1の残りの部分とは別々に通気されることが好ましく、これは、この実施形態では、通常はチャンバ1のためにそして図2の構成ではチャンバ1の残りの部分のために働く通気口16とは独立してチャンバ48に排気口46を提供することによって達成される。
【0038】
ウエハの処理中は、エッチング、洗浄、すすぎ、及び処理を経ているウエハにとって所望のその他の任意の処理などの様々なプロセスを実施するために、回転しているウエハWに対して媒質入口44及び/又は28を通じて処理流体が向けられてよい。
【0039】
代替の実施形態では、カバー2は、共同所有の同時係属である出願米国公開第2013/0062839号の図3〜6に示されるように、垂直可動式の跳ね止め及び同心円状の複数の排水溝を備えていてよい。更に代替の実施形態では、共同所有の同時係属出願である米国公開第2013/0062839号の図7〜10に示されるように、磁気ロータチャック30がシャフト駆動式のチャックに置き換えられてよい。
【0040】
次に、図3を参照すると、溝27を吐き出し管25につなぐ凹状移行表面が示されている。具体的には、溝27は、この実施形態ではおおよそ一部円形の断面を有し、その中に開口23を形成されており、該開口23は、内向きに傾斜する凹表面を通じて吐き出し管25の入口につながっている。吐き出し開口23は、吐き出し管25よりも断面積が大幅に大きく、具体的には、断面積が少なくとも2倍の大きさであり、好ましくは少なくとも3倍の大きさであり、更に好ましくは少なくとも4倍の大きさである。
【0041】
更に、溝27の下且つ吐き出し管25の上方にある凹空間は、吐き出し管を挟んだ両側に形成されて図3の図面の面に概ね垂直な方向に伸びる1対のスロット、すなわち二次凹所231によって、更に増加する。図3では、一方の二次凹所231のみが見えている。
【0042】
溝27から吐き出し管25の入口までの距離は、垂直に測って好ましくは少なくとも3mmである。
【0043】
この構造は、溝27の下流且つ吐き出し管25の上流に使用済みプロセス液のための二次収集容器を提供する働きをする。重要なのは、この凹空間が、高速回転しているチャックによって形成されるしばしば強い空気流又は気体流から格段に保護されていることである。したがって、この構造は、上述された先の特許出願において生じる恐れがある使用済みプロセス液の跳ね散りを阻止するのに効果的であり、使用済みプロセス液は、むしろ、溝27から吐き出し管25内へ滑らかに流れ込む。
【0044】
図4に示されるように、収集器構造は、様々な化学組成、すすぎ液、及び不活性ガスをウエハWの下向きの面に供給するために、複数の液体導管281、282と、ガス導管285とを含むことが好ましい。これらは、図5において、液体導管281〜284及びガス導管285〜287として更によく見えている。
【0045】
図6は、本実施形態にしたがった、凹状移行表面の及び該凹状移行表面によって定められる凹体積の輪郭を、より完全に示している。溝27の底は、トーラスの下半分に概ね合致する。この凹状表面は、表面の方向が急激に変化して吐き出し開口において比較的鋭い縁を形成する形で、吐き出し開口23において溝27の底と合流する。
【0046】
この鋭い縁は、溝27のドーナツ形表面に沿った空気流の流れを促し、凹体積に入る空気流を最小限に抑える。凹状表面の二次凹所231は、溝27の下且つ吐き出し管25の上方において使用済みプロセス液のために利用可能である総体積を増加させるために提供されている。このような二次凹所231のための余地は、溝27の周方向の方が多く、溝27の半径方向では大幅に少ない。
【0047】
この構造は、したがって、先行する設計との関連で説明された跳ね散りの問題を軽減し、収集器からの使用済みプロセス液の回収を向上させ、収集器を通るプロセス液の流速を高める。
【0048】
また、本発明にしたがった、使用済みプロセス液の取り扱いの改善は、添付の図面に示されるように、閉じられたプロセスチャンバに適用されることが好ましいが、例えば米国特許第4,903,717号に記載されるような、垂直方向に積み重ねられたプロセスレベルを有する開かれた収集器によって周囲を取り囲まれたスピンチャックなどの、開かれた処理ユニットに適用されてもよい。
【0049】
本発明は、その好ましい各種の実施形態との関連で説明されてきたが、これらの実施形態は、単に、発明を解説するために提供されたものであり、添付の特許請求の範囲の真の範囲及び趣旨によって与えられる保護範囲を制限するための名目として使用されてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6