(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6322458
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】小売店が発行しているポイントカードを利用して広告を見た顧客について広告関連実店舗での買物行動を追跡するアフィリエイト広告のコンピューティング
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20180423BHJP
【FI】
G06Q30/02 332
G06Q30/02 354
G06Q30/02 376
G06Q30/02 446
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-71805(P2014-71805)
(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公開番号】特開2015-194843(P2015-194843A)
(43)【公開日】2015年11月5日
【審査請求日】2017年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】599158144
【氏名又は名称】バリューコマース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】深谷 良孝
【審査官】
関 博文
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2007/144934(WO,A1)
【文献】
特開2012−145983(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0046621(US,A1)
【文献】
三井住友カード/デジタルガレージ ポイントと連動したリアル店舗への送客サービス アフィリエイトモールで来店を促すO2Oを展開,CardWave,2013年 7月25日,第26巻 第4号
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
つぎの事項(1)〜(10)により特定される方法。
(1)ポイント管理システムと、アフィリエイト管理システムと、広告主システムが連携して実施するコンピューティングの方法であること
(2)ポイント管理システムは、実店舗の買物客がPOSレジ端末での会計の際に提示したポイントカードの番号が読み取られた場合、当該会計に係る売上金額を少なくとも含む買物情報と当該ポイントカード番号を対応づけしたカード番号買物情報電文がPOSシステムから通知され、受信したカード番号買物情報電文に基づいて、ポイントカード番号とポイント数値とを対応づけしたデータベースを更新すること
(3)ポイント管理システムはキャンペーン実行モジュールを含み、キャンペーン実行モジュールはアフィリエイト管理システムおよび広告主システムと通信すること
(4)アフィリエイト管理システムは、広告媒体サイトに掲載された広告を選択した利用者端末を広告主システムのキャンペーンページに誘導するプロセスに介在し、当該広告媒体サイトおよび当該広告を特定可能な情報に固有のトラッキングキーを対応づけした広告誘導記録を作成して保存すること
(5)キャンペーンページは、所定の実店舗で所定の期間に所定の買物行動をすることにより特典が得られることを利用者に説明し、そのための条件として利用者のポイントカードの番号を入力するように促すこと
(6)広告主システムは、前記キャンペーンページに誘導されてきた前記利用者端末から前記トラッキングキーを取得するとともに、前記キャンペーンページを介して前記利用者端末から入力されたポイントカード番号を取得し、当該トラッキングキーと当該ポイントカード番号を対応づけしたキャンペーン応募者記録を作成して前記キャンペーン実行モジュールに通知すること
(7)キャンペーン実行モジュールは、広告主システムから受信するキャンペーン応募者記録をテーブルに集約してキャンペーン期間と対応づけして記憶すること
(8)キャンペーン実行モジュールは、前記キャンペーン期間においてPOSシステムからポイント管理システムに通知されてきた前記カード番号買物情報電文と、キャンペーン応募者記録テーブルの内容とを照合し、ポイントカード番号が一致するカード番号買物情報電文とキャンペーン応募者記録の組み合わせが存在するか否かを調べ、存在する場合に成果報告処理を行うこと
(9)成果報告処理は、ポイントカード番号が一致したキャンペーン応募者記録とカード番号買物情報電文に基づいて、該当するトラッキングキーと該当する買物情報の一部または全部を対応づけした広告成果電文を作成し、アフィリエイト管理システムに通知すること
(10)アフィリエイト管理システムは、キャンペーン実行モジュールから受信した広告成果電文と保存してある前記広告誘導記録の集合とを照合し、トラッキングキーが一致する広告成果電文と広告誘導記録の組み合わせを特定し、これにより特定される広告主から広告媒体サイト運営者に広告料を支払うための処理を行うこと
【請求項2】
キャンペーン実行モジュールと広告主システムの一方または両方が協働し、前記カード番号買物情報電文のポイントカード番号に対応づけされた顧客名簿に基づいて、前記カード番号買物情報電文中のポイントカード番号の顧客に対して特典を付与するための処理を行う
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
キャンペーン実行モジュールは、キャンペーン応募者記録の該当者に特典を付与する処理として、該当ポイントカード番号に対応するポイント数値を該当カード番号買物情報電文中の買物情報に基づいて計算した値だけ増加させる
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記成果報告電文中の買物情報は、売上合計金額を知り得る情報を含み、
アフィリエイト管理システムは、上記の売上合計金額を入力変数とする計算式により広告費を算出する
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記成果報告電文中の買物情報は、商品カテゴリー別に区分された売上金額を知り得る情報を含み、
アフィリエイト管理システムは、上記の商品カテゴリー別の売上金額を入力変数とする計算式により広告費を算出する
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記成果報告電文中の買物情報は、商品IDごとの売上金額を知り得る情報を含み、
アフィリエイト管理システムは、あらかじめ設定された特定の商品IDの売上金額を入力変数とする計算式により広告費を算出する
請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、広告媒体サイトに掲載された広告を見た人を広告主サイトに誘導し、その広告主サイトでの案内により実店舗での購買行動に誘導することを意図した、オンラインツーオフライン(O2O)指向のアフィリエイト広告のコンピューティングに関する。
【0002】
とくに、この発明においては、小売店が発行しているポイントカードを利用して、アフィリエイト広告を見た人が広告関連実店舗において買物をすることを追跡的に確認するようにしたコンピューティングに特徴を有する。
【背景技術】
【0003】
===O2O指向アフィリエイト広告の公知発明===
特許第4097682号公報には、O2O指向アフィリエイト広告の代表的な発明「ペイパービジット広告システム」が詳細に記載されている。この発明においては、実店舗を訪れた利用者が自分の携帯端末にバナー広告経由で広告主ページを表示させてページ上の来店ボタンを選択することにより、携帯端末のGPS機能を利用した仕組みやその他の仕組みで、広告管理システムが利用者が広告主の実店舗にいることを確認した上で、利用者にクーポンやポイントなどの特典を与えるとともに、バナー広告掲載者に成功報酬としての広告料を支払うためのコンピューティングを行う。
【0004】
この方式は、広告を見た人が実店舗にいることの確証を得る技術としてきわめて有効である。しかしながら、実店舗の店頭において、利用者が自分の携帯端末にバナー広告経由で広告主ページを表示させて来店ボタンを選択するというプロセスが必須であり、携帯端末の店頭での操作を利用者に強いるという点において不便であるとともにサービス適用範囲が狭く、携帯端末を持たずに買物にきた人はサービスを受けられない。
【0005】
利用者の携帯端末を使用する上記と同様なO2O指向アフィリエイト広告の発明が、出願人が取得した特許第5210707号公報「携帯アフィリエイト・トラッキングシステム」に記載されている。また、出願人らが取得した特許第5355198号公報「実店舗アフィリエイトシステムのコンピューティングの方法」には、商品パッケージに添付したQRコード(登録商標)の情報を利用して広告閲覧者と商品購入者の関連性を追跡する仕組みのO2O指向アフィリエイト広告の発明が記載されている。
【0006】
これらの発明はそれぞれに有意義な特徴を備えているところ、広告閲覧者と商品購入者の関連性を追跡する仕組みにやや難点があり、広告主にとっても消費者にとっても煩雑さが残されていた。
【0007】
===ポイントカードを用いたサービス===
よく知られているように、我が国においては多くの小売業者やサービス業者がポイントカードを用いたマーケティングを実施している。たとえば、業者は顧客にポイントカードを配布し、顧客の個人情報とポイントカード番号とを対応づけしたデータベースを構築している。
【0008】
顧客が買物をしてレジで会計をする際にポイントカードを提示する。レジ係員がポイントカードをPOSレジ端末付属のカード読取機にかけることでポイントカード番号がPOSシステムに読み込まれる。POSシステムは、読み取ったポイントカード番号とPOSレジ端末に入力された顧客の買物情報(商品識別情報や売上金額を含む)とを対応づけしてデータベースに蓄積する。業者はデータベースに蓄積された情報を適宜に分析するコンピューティングシステムを構築しており、分析結果をさまざまなかたちで商売に活用している。
【0009】
顧客には売上金額に応じたポイントが付与され、取得したポイントを業者の店舗で現金と同様に使えたり、何らかの商品と交換したりすることができる。そのような顧客サービスを実施するために、業者システムにおいては、POSレジ端末と連動し、ポイントカード番号とカード所有者が保有するポイントの数値とを対応づけしたデータベースを逐次更新し、顧客ごとのポイント管理を行っている。一般的には、会計をすませた顧客に手渡されるレシートにポイント数値(残高)が印字されるようになっている。また、インターネット上の所定のサイトにアクセスすることによりポイントカード番号に対応する残高を確認できるサービスも実施されている。
【0010】
===ポイントカードの実施形態===
よく知られているように、ポイントカードは、クレジットカードのようなプラスチックカードに磁気ストライプが付いているものがもっとも普及しており、この一般的なポイントカードは買物時に店頭で顧客に配布されるのが普通である。また、バーコードが印刷されているポイントカードとか、PETに残高が熱印字される方式のポイントカードも普及しており、これらのポイントカードも買物時に店頭で手渡しされるのが普通である。
【0011】
最近は、オンラインで取り扱われる電子チケットと同様な電子ポイントカードも利用されるようになってきた。インターネットに接続できる携帯電話・スマートフォン・タブレット端末などの携帯端末を対象とし、そのメモリに電子ポイントカードを保存しておき、携帯端末の画面にポイントカード番号の画像やバーコードを含むポイントカード画像を表示するようになっている。また、NFC等の近距離無線通信チップを搭載している携帯端末を対象とし、ポイント会員ID(ポイントカード番号に相当する)により識別される電子ポイントカードのデータを前記チップに記録するタイプも知られている。この種の電子ポイントカードは、もちろん店頭で手渡しにより入手するものではなく、携帯端末によりインターネット上の所定のサイトにアクセスしてダウンロードすることにより入手するものである。
【0012】
また周知のように、多くの業者は実店舗および電子商店の両方で営業しており、実店舗および電子商店の買物で共通のポイントサービスを行っているのも普通である。このような実店舗・電子商店共用のポイントサービスにおいて、ポイントカードが店頭でしか受け取れない物理カードである場合に、ポイント会員の入会手続をインターネット上のサイトで済ませてから店頭でポイントカードを受け取り、そのポイントカードに記載されているポイントカード番号を上記サイトで追加登録することができるようにしたサービスも知られている。
【発明の開示】
【0013】
この出願の発明者は、多くの小売業者やサービス業者において広く実施されているポイントカードを用いたサービスに着目し、これとアフィリエイト広告とを組み合わせることにより、上述したポイント管理の機能を含む一般的なPOSシステムを活用することで、効果的なO2O指向アフィリエイト広告を簡便に実施できるようにすることを着想し、この発明を創作したものである。
【0014】
===発明の概要===
たとえばチェーン店方式のドラッグストアーを経営する業者が広告主となり、出願人のような広告代理店を通じてインターネット上の広告媒体サイトに広告を掲載し、広告を見た人を広告主システムに設けた以下のようなキャンペーンページに誘導することを企図する。
【0015】
よく知られているように、ドラッグストアーのPOSシステムにはポイント管理システムが連携するようになっている。ポイント管理システムは、実店舗の買物客がPOSレジ端末での会計の際に提示したポイントカードの番号が読み取られた場合、当該会計に係る売上金額を少なくとも含む買物情報と当該ポイントカード番号を対応づけしたカード番号買物情報電文がPOSシステムから通知され、受信したカード番号買物情報電文に基づいて、ポイントカード番号とポイント数値とを対応づけしたデータベースを更新する。
【0016】
この発明においては、上記のポイント管理システムにはキャンペーン実行モジュールが付設されており、このキャンペーン実行モジュールはアフィリエイト管理システムおよび広告主システムと以下のように通信する。
【0017】
周知慣用のアフィリエイト広告の仕組みと同様に、アフィリエイト管理システムは、広告媒体サイトに掲載された広告を選択した利用者端末を広告主システムのキャンペーンページに誘導するプロセスに介在し、当該広告媒体サイトおよび当該広告を特定可能な情報に固有のトラッキングキーを対応づけした広告誘導記録を作成する。
【0018】
キャンペーンページは、広告主のドラッグストアーにて所定の期間に所定の買物行動をすることにより特典が得られることを利用者に説明するとともに、そのための条件として当該ドラッグストアーのポイントカードに付された固有の番号の入力を促す説明が記載されている。特典としては、ポイント3倍進呈とか、抽選でハワイ旅行プレゼントとか、もれなく記念品進呈といった一般的なサービスが考えられる。
【0019】
キャンペーンページの説明に従って利用者がキャンペーン応募の手続きをすると、広告主システムは、周知慣用のアフィリエイト広告の仕組みと同様に、前記トラッキングキー(アフィリエイト管理システムで作成される広告誘導記録の一部である)を取得するとともに、利用者が入力したポイントカード番号を取得し、当該トラッキングキーと当該ポイントカード番号を対応づけしたキャンペーン応募者記録が広告主サイトで作成され、これが上記キャンペーン実行モジュールに通知され。
【0020】
キャンペーン実行モジュールは、広告主サイトから受信するキャンペーン応募者記録をテーブルに集約してキャンペーン期間と対応づけして記憶しておく。そして、キャンペーン実行モジュールは、前記キャンペーン期間においてPOSシステムからポイント管理システムに通知されてきた前記カード番号買物情報電文と、キャンペーン応募者記録テーブルの内容とを照合し、ポイントカード番号が一致するカード番号買物情報電文とキャンペーン応募者記録の組み合わせが存在するか否かを調べ、存在する場合に成果報告処理を行う。
【0021】
成果報告処理は、ポイントカード番号が一致したキャンペーン応募者記録とカード番号買物情報電文に基づいて、該当するトラッキングキーと該当する買物情報の一部または全部を対応づけした広告成果電文を作成し、アフィリエイト管理システムに通知する。
【0022】
アフィリエイト管理システムは、トラッキングキーが一致する広告誘導記録と広告成果電文の組み合わせを抽出することで、ある広告媒体サイトに掲載されたある広告を見た利用者が当該広告関連のキャンペーンに応募して該当ドラッグストアーで買物をしたという事実を把握することができ、この事実確認に基づいて広告主から広告媒体サイト運営者に広告料を支払うための処理を行うことになる。
【0023】
POSレジ端末およびPOSシステムに追加の読取端末やトラッキングシステムを実装するには大規模なシステム開発と端末導入費用が発生するところ、この発明によれば、すでにPOSレジ端末およびPOSシステムと連動しているポイント管理システムにキャンペーン実行モジュールを設定することにより、読取端末の追加導入も不要でポイント管理システムの改修のみで対応でき、また、POSレジ端末の係員オペレーションの変更が発生しないという顕著な効果を奏することができ、このことは小売業者にとって大きなメリットとなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】共通ポイント管理システムを採用した実施形態
【発明を実施するための形態】
【0025】
===コンピューティングのシステム構成例===
この発明の基本となる実施例を
図1に示している。POSシステム1は、たとえばある業者が経営するドラッグストアーの全チェーン店を統合するシステムを指し、よく知られているように、各店舗ごとのPOS店舗システム2と、各POS店舗システム2と接続されたPOS本部システム3とを備えている。また周知のように、POS店舗システム2には1台以上のPOSレジ端末が含まれており、POSレジ端末にはポイントカード読取機が付属している。
【0026】
POSシステム1にポイント管理システム4が接続されている。ポイント管理システム4は、POSシステム1のコンピューティング基盤中に組み込まれていてもよいし、POSシステム1と通信網を介して接続された外部のコンピューティング基盤中に組み込まれていてもよい。この場合の外部のコンピューティング基盤としては、外部のASP業者・クラウド業者・SaaS業者などが提供するサービスを利用してもよい。こうしたクラウド業者などは、複数の業者と契約して複数のPOSシステム1とそれぞれ連携する複数のポイント管理システム4を運用してもよい。
【0027】
ポイント管理システム4は、ポイントカード番号とポイント数値(残高)を対応づけしたデータベースを管理している。POSシステム1は、システム内のいずれかのPOSレジ端末でポイントカード番号が読み取られると、そのポイントカード番号をポイント管理システム4に送って残高を問合せする。これを受けてポイント管理システム4は該当番号の残高をPOSシステム1に送信し、これが該当のPOSレジ端末に送達される。
【0028】
実店舗の買物客がPOSシステム1中のいずれかのPOSレジ端末での会計をする際、レジ係員にポイントカードを提示し、ポイントカード番号が読み取られた場合、当該会計に係る売上金額を少なくとも含む買物情報と当該ポイントカード番号および会計日時を対応づけしたカード番号買物情報電文(
図5)がPOSシステム1からポイント管理システム4に通知され、ポイント管理システム4は受信したカード番号買物情報電文に基づいて、データベースにおける該当ポイントカード番号のポイント数値を加算する。また、POSシステム1からポイント管理システム4にポイントカード番号とポイント消費情報が送られてきた場合、ポイント管理システム4はデータベースにおける該当ポイントカード番号のポイント数値を減算する。
【0029】
以上はポイント管理システム4の周知慣用されている機能の概要である。この発明において特徴的なのは、ポイント管理システム4にキャンペーン実行モジュール5が設けられていることである。この実施例のキャンペーン実行モジュール5は、アフィリエイト管理システム6および広告主システム7とインターネットを介して通信するソフトウエアモジュールとして実現されている。
【0030】
周知のアフィリエイト広告のとおり、広告主は広告媒体サイト9に広告を掲載してもらう。インターネット上には運営者が異なる複数の広告媒体サイト9が存在する。これらの広告媒体サイト9に対して、複数の広告主から募った複数種類の広告が広告配信サーバーから供給される。アフィリエイト管理システム6に広告配信サーバーの機能を組み合わせたシステム構成も知られている。各広告主はそれぞれウエブサイトを伴った広告主システム7を運営している。アフィリエイト管理祖ステム6は、広告媒体サイト9、広告主サイト、掲載する広告に関する登録情報をデータベース化して管理している。
【0031】
この実施例における広告主は上述したドラッグストアーのチェーン本部会社であるとする。広告主は、広告主システム7におけるウエブサイト(広告主サイト)にこの発明の要部に係るキャンペーンページを掲載しており、広告媒体サイト9に掲載してもらう広告が利用者端末8によって選択されると、利用者端末8がアフィリエイトエイト管理システム6を経由してキャンペーンページにリダイレクトされるようになっている。これは周知慣用のアフィリエイト広告の仕組みである。
【0032】
===広告誘導記録の生成プロセス===
アフィリエイト管理システム6は、広告媒体サイト9に掲載された広告を選択した利用者端末8を広告主システム7のキャンペーンページに誘導するプロセスに介在し、当該広告媒体サイトを特定可能な情報(広告媒体サイトIDとする)と、クリックされた広告を特定可能な情報(広告IDとする)と、クリック日時と、トラッキングキーを対応づけした広告誘導記録(
図3)を作成して保存する。
【0033】
上記のトラッキングキーとしては、アフィリエイト管理システム6が利用者端末8から当該端末固有のIDを取得できる場合には、その端末IDのデータが含まれる。そのような端末IDを取得できない場合には、アフィリエイト管理システム6が広告媒体IDや前記クリック日時などに基づいてユニークなトラッキングキーを生成する。このトラッキングキーをパラメータとして付加したURLにより利用者端末8を広告主システム7のキャンペーンページにリダイレクトする。このようなトラッキングのコンピューティングは、たとえば特許第4647717号公報に詳しく解説されており、また現在一般的に実施されている方法である。
【0034】
===キャンペーン応募者記録の生成プロセス===
キャンペーンページは、広告主経営のドラッグストアー(実店舗)で所定の期間に所定の買物行動をすることにより特典が得られることを利用者に説明し、そのための条件として利用者のポイントカードの番号を入力するように促す説明が記載されている。
【0035】
広告主システム7は、キャンペーンページに誘導されてきた利用者端末8から前記トラッキングキーを取得するとともに、キャンペーンページを介して利用者端末8から入力されたポイントカード番号を取得し、当該トラッキングキーと当該ポイントカード番号および応募日時を対応づけしたキャンペーン応募者記録(
図4)を作成して前記キャンペーン実行モジュールに通知する。キャンペーン実行モジュール5は、広告主サイト7から受信するキャンペーン応募者記録をテーブルに集約してキャンペーン期間と対応づけして記憶する。トラッキングキーはパラメータとしてセッション保持しても良いし、クッキーとしてユーザブラウザーに記録させてもよい。
【0036】
===カード番号買物情報電文とキャンペーン応募者記録テーブルの照合===
キャンペーン実行モジュール5は、設定されたキャンペーン期間においてPOSシステム1からポイント管理システム4に通知されてきた前記カード番号買物情報電文と、キャンペーン応募者記録テーブルの内容とを照合し、ポイントカード番号が一致するカード番号買物情報電文とキャンペーン応募者記録の組み合わせが存在するか否かを調べ、存在する場合に成果報告処理を行う。
【0037】
===成果報告処理===
成果報告処理は、ポイントカード番号が一致したキャンペーン応募者記録とカード番号買物情報電文に基づいて、該当するトラッキングキーと該当する買物情報の一部または全部を対応づけした広告成果電文(
図6)を作成し、アフィリエイト管理システム6に通知する。
【0038】
アフィリエイト管理システム6は、キャンペーン実行モジュール5から受信した広告成果電文と保存してある前記広告誘導記録の集合とを照合し、トラッキングキーが一致する広告成果電文と広告誘導記録の組み合わせを特定し、これにより特定される広告主から広告媒体サイト運営者に広告料を支払うための処理を行う。
【0039】
つまり、アフィリエイト管理システム6は、トラッキングキーが一致する広告誘導記録と広告成果電文の組み合わせを抽出することで、ある広告媒体サイトに掲載されたある広告を見た利用者が当該広告関連のキャンペーンに応募して該当コンビニ店で買物をしたという事実を把握することができ、この事実確認に基づいて広告主から広告媒体サイト運営者に広告料を支払うための処理を行うことになる。
【0040】
===買物情報に基づく広告費の計算===
図7に示すように、前述した成果報告電文における買物情報は、店舗を特定する店舗IDと、JANコードなどの商品を特定する商品IDと販売数量に対応づけした商品ごとの売上金額と、売上合計金額とを含んでいてよい。なお、商品IDは当該商品を特定する情報に加えて、当該商品がどの商品カテゴリーに属するのかを区分する情報も含まれていてよい。
【0041】
アフィリエイト管理システム6が実行する広告費計算処理の方式としては、たとえば以下に例示するいくつかの方式があり、適宜な方式を選択して実施することができる。
(A)買物情報における売上合計金額を入力変数とする計算式により広告費を算出する。
(B)買物情報に基づいて商品カテゴリー別に区分した売上金額を計算し、その商品カテゴリー別の売上金額を入力変数とする計算式により広告費を算出する。
(C)特定の商品IDをあらかじめ設定しておき、買物情報中にその特定商品IDの売上金額が含まれている場合に、当該売上金額を入力変数とする計算式により広告費を算出する。
【0042】
方式(A)によれば、特典付き買物情報における売上合計金額が大きいほど広告媒体サイト運営者に支払われる広告費が大きくなる。方式(B)では、商品カテゴリーごとに異なる販売利益率を考慮して広告費を計上することができる。方式(C)では、特定のキャンペーン商品が売れたときにのみ広告費を支払うことになる(そのようなキャンペーン商品を宣伝する広告と関連づけすることができる)。
【0043】
===利用者に対する特典の付与===
利用者に特典を付与するためのコンピューティングは、アフィリエイト管理システム6とは関係せずに、キャンペーン実行モジュール5と広告主システム7が適宜に連携して実施すればよい。たとえば、キャンペーン実行モジュール5から広告主システム7に前述の広告成果電文と同様な電文を通知し、これを受けて広告主システム7において利用者に景品を送付したり、ハワイ旅行の抽選にエントリーするような処理を行うことができる。
【0044】
つまり、キャンペーン実行モジュールと広告主システムの一方または両方が協働し、前記カード番号買物情報電文のポイントカード番号に対応づけされた顧客名簿に基づいて、前記カード番号買物情報電文中のポイントカード番号の顧客に対して特典を付与するための処理を行うようにすることができる。
【0045】
また、利用者がPOSレジ端末で会計する際にポイント3倍進呈のような特典付与も可能である。つまり、ポイント管理システム4は、会計プロセスで読み取られたポイントカード番号がキャンペーン応募者のものであることをキャンペーン実行モジュール5で判定したならば場合、買物情報中の売上金額に基づいてポイント加算値を計算するときに、通常計算の3倍にする処理を実行することができる。
【0046】
===共通ポイントのビジネスモデルにも適用できる===
周知のように、複数の異なる事業者が連携して共通ポイントのサービスを実施するビジネスモデルが既存である。このビジネスモデルの場合は、
図2に示すように、各事業者のごとのPOSシステム1が通信網を介して共通ポイント管理システム4に接続されたシステム形態となっている。この形態においてこの発明を適用するには、
図2に示すように、共通ポイント管理システム4に各事業者ごとの広告主システム7と協働するキャンペーン実行モジュール5を付設し、各事業者ごとにキャンペーンのためのコンピューティングを前述したとおりに実行すればよい。
【0047】
===その他の補足説明===
(1)広告主と実店舗の運営者が異なる場合においても、この発明は適用可能である。たとえば、ドラッグストアーで販売している商品のメーカーが広告主となり、広告にリンクするキャンペーンページで「特定ブランドのドラッグストアーでこの特定商品をこの期間中に購入すると特典がつきます。条件として当該ドラッグストアーのポイントカード番号をこのページに入力してください。」と宣伝する。そして、広告媒体サイト運営者に支払う広告費および利用者に付与される特典の経費を広告主(商品のメーカー)が負担するというビジネスモデルも成立する。
【0048】
(2)利用者が前記キャンペーンページを見て興味を持ち、キャンペーンに応募しようと思っても、まだポイントカードを持っていない場合がある。こんな場合でも、前述した電子ポイントカードであればオンラインですぐに入手し、その上でキャンペーンに応募することができるので便利である。
【0049】
(3)上記のようにキャンペーンに応募したいけれど、まだポイントカードを持っていないという人のために、広告主システムおよびキャンペーンページにつぎのような機能を準備しておいてもよい。
【0050】
キャンペーンページにおいて、ポイントカードを持ってない人(太郎とする)がキャンペーンに仮応募(WEB会員応募)することができるようにし、広告主システムは仮応募した太郎に仮番号(WEB会員番号)を割り当てる。その後、太郎が実店舗に買物に行ってまずポイントカードをもらい(前述した手渡しである)、会計時にポイントカード番号を読み取ってもらう。このとき生成されたカード番号買物情報電文Xがポイント管理システム4に保存されているとする。その後、太郎が前記仮番号(WEB会員番号)をキーにして広告主システム7にアクセスして入手したポイントカード番号を入力すると(そのような受付ページを広告主システム7に準備しておく)、ここで正規のキャンペーン応募者記録Yが作成され、これがキャンペーン実行モジュール5に送られて前記テーブルに記録される。
その後、キャンペーン実行モジュール5において、保存されているカード番号買物情報電文の集合とキャンペーン応募者記録テーブルとの照合がバッチ処理により行われるようなコンピューティング方法を採用するならば、先に生成されたカード番号買物情報電文Xと後で生成されたキャンペーン応募者記録Yとの組み合わせに基づいて広告成果電文が作成されることになる。
【0051】
なお、この発明においては、カード番号買物情報電文とキャンペーン応募者記録テーブルとの照合は、上記で説明したようなバッチ処理に限定されるものではなく、逐次処理でもよいのは勿論である。