【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1に示した特徴を有するスクリュー機械によって達成される。本発明に従って、少なくとも1つのフィルター要素が損傷を受け、また顆粒状及び/又は粉末状のバルク材料によって徐々に破壊されることが確認された。特に、顆粒状バルク材料の比較的大きなバルク材料粒子は、スクリュー機械に供給されたときに高い運動エネルギーを有し、このエネルギーは、前記フィルター要素にぶつかるときに少なくとも1つのフィルター要素に少なくとも部分的に伝達される。少なくとも1つのフィルター要素を保護するために、保護要素がガス抜き方向にその上流に配置され、付随するバルク材料粒子から少なくとも1つのフィルター要素を保護するが、通常の方法でバルク材料のガス抜きを可能にする複数の貫通開口部を有する。保護要素は、ガス抜き方向に0.5mm〜8mm、特に0.8mm〜6mm、特に1mm〜4mmの範囲の壁厚を有する。したがって、保護要素は、特に顆粒の保護器として機能する。保護要素は、金属から製造されることが好ましい。
【0006】
貫通開口部は、予め規定された以上の粒子サイズを有するバルク材料、特に顆粒状バルク材料が貫通開口部を通過して、少なくとも1つのフィルター要素に到達することを防止するように構成される。好ましくは、貫通開口部は、2mm以下、特に1.5mm以下、特に0.5mm以下の最小サイズを有する。
【0007】
少なくとも1つのフィルター要素を支持するために、真空フィルターインサートに、ガス抜き方向に少なくとも1つのフィルター要素の下流に配置される支持織物及び/又はドレン織物を設けることが好ましい。支持織物は、100μm〜400μmの範囲のメッシュ幅を有し、一方、ドレン織物は、500μm〜1000μmの範囲のメッシュ幅を有する。一般的に言って、したがって、支持織物は、ドレン織物よりも細かいメッシュ幅を有する。対照的に、少なくとも1つのフィルター要素は、ISO16889による1μm〜10μmのフィルター微細度を有する。
【0008】
顆粒状バルク材料は、顆粒状プラスチック材料であることが好ましい。顆粒状バルク材料は、粉末状バルク材料と混合される。粉末状バルク材料は、特に充填剤及び/又は添加剤の形態である。
【0009】
本発明によるスクリュー機械は、バルク材料の供給及び/又は加工のために使用される。スクリュー機械は、例えば、バルク材料を処理するための他のスクリュー機械にバルク材料を供給するために使用される側方装填機械(side loading machine)として構成される。したがって、側方装填機械は、バルク材料の取り入れ及び計量のために必要である。さらに、本発明によるスクリュー機械は、例えば、バルク材料を加工するために構成され、特に、加工されるべきバルク材料を処理するためのスクリュー及び/又は混練要素のようないくつかの処理要素が設けられ、これらは、それぞれの回転軸線の方向に少なくとも1つの軸に沿って互いに前後に回転しないように配置される。
【0010】
保護要素は、少なくとも1つのケーシング孔に適合されるように部分的に円弧の切片の形状の断面を有する。これにより、真空フィルターインサートの長い寿命が保証される。保護要素の断面形状は、少なくとも1つのケーシング孔に適合され、この形状は、バルク材料がスクリュー機械の運転時に処理要素によって保護要素から容易にかつ確実に拭き取られることを可能にする。保護要素に付着するバルク材料粒子は、したがって、処理要素によって連続的に運び出され、その結果、保護要素が連続的に洗浄される。
【0011】
請求項2に記載のスクリュー機械は、真空フィルターインサートの高いフィルター性能と組み合わせて当該インサートの長い寿命を保証する。貫通開口部は、細長い穴の形状であり、したがって、一方で、最小サイズを超えるバルク材料粒子が貫通開口部を通して少なくとも1つのフィルター要素に通過することを防止する比較的小さな最小サイズ又は幅を有する。他方で、貫通開口部の細長い形状は、大きな自由フィルター領域を可能にし、これにより、フィルター性能が事実上損なわれないことが保証され、したがって、バルク材料の有効なガス抜きが可能になる。細長い貫通開口部は、2mm以下、特に1.5mm以下、特に1mm以下の幅、及び5mm〜100mm、特に10mm〜80mm、特に15mm〜50mmの長さを有することが好ましい。
【0012】
請求項3に記載のスクリュー機械は、真空フィルターインサートの高いフィルター性能と組み合わせて当該インサートの長い寿命を保証する。貫通開口部の長さ対幅比は、比較的大きな自由フィルター領域にもかかわらず、保護要素が、それ自体に対する損傷を防止しつつ、高い運動エネルギーで保護要素にぶつかるバルク材料粒子を、少なくとも1つのフィルター要素から遠ざけるために十分な固有の安定性を有することを保証する。この点に関して、貫通開口部の最小幅は、予め規定された以上の粒子サイズを有するバルク材料が貫通開口部を通過できないように選択される。
【0013】
請求項4に記載のスクリュー機械は、真空フィルターインサートの高いフィルター性能と組み合わせて当該インサートの長い寿命を保証する。貫通開口部は、列で配置され、したがって、大きな自由フィルター領域にもかかわらず保護要素の高い機械的な固有の安定性を保証する。それぞれの中心縦軸線Mは、少なくとも1つの回転軸線に対して平行であることが好ましい。
【0014】
請求項5に記載のスクリュー機械は、真空フィルターインサートの高い信頼性を保証する。貫通開口部の互い違いの配置により、保護要素の大きな自由フィルター領域と組み合わせて保護要素の高い機械的な固有の安定性がもたらされる。隣接する列の貫通開口部は、半分互い違いのパターンで配置されることが好ましい。
【0015】
請求項6に記載のスクリュー機械は、真空フィルターインサートの高い信頼性を保証する。隣接する貫通開口部の距離対幅の比率により、保護要素の十分な機械的な固有の安定性を保証するために、十分に広いウェブが隣接する貫通開口部の間に留まることが保証される。好ましくは、ウェブは、0.5mm〜4mm、特に0.5mm〜2mm、特に0.5mm〜1mmの壁厚を有する。
【0016】
請求項7に記載のスクリュー機械は、真空フィルターインサートの長い寿命を保証する。保護要素は、付属の貫通開口部を有する少なくとも2つ、特に少なくとも4つの別個の保護領域を有し、したがって、各々の保護領域並びに付属のフィルター領域が圧縮ガス又は圧縮空気によって他の保護の領域とは無関係に洗浄されることを可能にする。別個の保護領域は、特に、付属のガス不透過性の分離領域によって互いに分離される。保護要素及び少なくとも1つのフィルター要素が領域毎に、言い換えれば連続して洗浄されるという事実によって、したがって、スクリュー機械の動作中にスクリュー機械を連続して洗浄することができるので、スクリュー機械の動作を中断する必要がないことが保証される。さらに、ガス不透過性の分離領域は、保護要素の機械的な固有の安定性を高める。
【0017】
好ましくは別個のフィルター要素は、必要に応じて交換する及び/又は別個に洗浄することができる。付属の保護領域と共に、フィルター要素は、圧縮ガス又は圧縮空気によって互いに別個に洗浄することができ、スクリュー機械の動作を停止する必要なしに、付着するバルク材料粒子をそれぞれのフィルター要素から規則的な時間間隔で除去することが可能である。
【0018】
請求項8に記載のスクリュー機械は、真空フィルターインサートの長い寿命を保証する。各々の保護領域は、ガス又は圧縮空気を供給するための対応する中央通路に関連付けられ、保護領域並びに付属のフィルター領域又はフィルター要素を個々にかつ共に選択することを可能にし、したがって、例えば、真空フィルターインサートを連続して洗浄し、またスクリュー機械が停止している間に予防措置として真空フィルターインサート全体をフラッシングすることを可能にする。この結果、保護要素及び少なくとも1つのフィルター要素が不純物から保護される。配分通路は、一方で一定の真空発生及び他方でガス又は圧縮空気の一定の供給を保証する。
【0019】
請求項9に記載のスクリュー機械は、その高い処理量と組み合わせて真空フィルターインサートの長い寿命を保証する。スクリュー機械は、少なくとも2つの平行の貫通ケーシング孔を有し、付属の軸及び処理要素がケーシング孔に配置され、したがって、スクリュー機械の高い処理量を可能にする。バルク材料の、相応して高い処理量を達成するために、真空フィルターインサートは、保護要素がケーシング孔の断面形状に適合されるように、2つの隣接する円弧の切片の形状の断面を有する。軸に配置された処理要素は、それぞれの円弧の切片の領域の保護要素を拭き取り、保護要素が連続的に洗浄されるように、保護要素に付着するバルク材料粒子が連続的に運び出されるようにする。この結果、高いフィルター性能が達成され、保護要素は、同時に、少なくとも1つのフィルター要素がバルク材料粒子によって損傷を与えられることから保護する。
【0020】
本発明の他の目的は、バルク材料を加工するための確実かつ効率的な方法を提供することである。
【0021】
この目的は、請求項10に提示した特徴を有する方法によって達成される。真空フィルターインサートは、スクリュー機械の停止中にフラッシングされ、したがって、少なくとも1つのフィルター要素の損傷及び/又は詰まりを有効に防止する。少なくとも1つのフィルター要素は、スクリュー機械の停止中に予防的に、特にそのフィルター領域全体にわたってフラッシングされる。スクリュー機械の停止時、圧縮空気又は圧縮ガスそれぞれは、ガス抜き方向と反対方向に少なくとも1つのフィルター要素を通して流れ、高温ガスがスクリュー機械から少なくとも1つのフィルター要素の表面に洩出することを防止し、この表面では、高温ガスにより、少なくとも1つのフィルター要素に付着するバルク材料粒子の溶融が引き起こされ、バルク材料粒子が少なくとも1つのフィルター要素を詰まらせるか又は不可逆に詰まらせ、次にフィルターが永続的に損傷を受けるであろう。スクリュー機械の停止中の真空フィルターインサートの永続的又は予防的なフラッシングにより、少なくとも1つのフィルター要素の詰まり及び/又は損傷が防止され、したがって、真空フィルターインサートの寿命の延長をもたらす。本発明による方法は、したがって、確実かつ効率的である。フラッシング中、体積流量を必要に応じて調整してもよい。
【0022】
特に、フラッシングは、スクリュー機械の非常停止中に又はスクリュー機械の定期的に計画された停止の過程で実施される。スクリュー機械は、例えば、さらなる加工のためにスクリュー機械にバルク材料を供給する側方装填機械として構成される。代わりに、スクリュー機械は、バルク材料の供給及び加工のために構成される。
【0023】
さらに、真空フィルターインサートは、スクリュー機械の動作時に水冷却システム及び/又は空気冷却システムによって冷却し得る。空気冷却のために、真空フィルターインサートは、例えば、そのフィルター領域全体にわたってフラッシングされる。空気冷却システムの作動は、例えば、水冷却システムと連結することが可能であり、同時に又は連続してトリガーし得る。
【0024】
本発明による方法は、特に、請求項2〜9に指定した特徴を有するようにさらに発展させることもできる。
【0025】
請求項10に記載の方法は、フラッシング手順が必要なときに及び/又はバルク材料に応じて作動されるように、少なくとも1つのフィルター要素が詰まりから有効に防止されるので高い信頼性を保証する。予め規定された速度下限n
Uが到達されるか、速度値が前記速度下限n
U未満に低下すると、フラッシングが即座に又は遅延を伴って作動される。遅延は、バルク材料又は製品及び/又はプロセスに応じて設定し得る。
【0026】
請求項11に記載の方法は高い効率を保証する。少なくとも1つのフィルター要素のフラッシングは、上方速度制限n
Oに到達するか又はそれを超えると非作動にされ、したがって、意図する方法で及び目的のために真空フィルターインサートを再び操作することを可能にする。言い換えれば、バルク材料の加工を次に再開し得る。
【0027】
請求項12に記載の方法は、長い機械停止の場合に高い信頼性を保証する。永続的な機械停止の場合に、ケーシングが温度下限T
Uに到達すると、あるいはその温度が前記温度下限T
U未満に低下すると、フラッシングが非作動にされる。温度下限T
Uは、例えば100℃、特に80℃、及び特に40℃である。温度下限は、例えば、それぞれのバルク材料又は製品に応じて設定される。この結果、真空フィルターインサート及び少なくとも1つのフィルター要素が詰まり又は損傷の危険性にさらされなくなると、永続的なフラッシングが非作動にされる。フラッシング用に使用されるフラッシング装置は、このように保護される。ケーシング温度が温度上限T
Oに到達するか又は超えたとき、フラッシングを再作動し得る。温度上限T
Oは、再び、それぞれのバルク材料又は製品に応じて設定し得る。温度上限T
Oは、例えば40℃、特に80℃である。
【0028】
請求項13に記載の方法は、バルク材料を加工するときに高い信頼性及び効率を保証する。真空フィルターインサートは、ガス又は圧縮空気を使用して連続してフラッシングされ、したがって、スクリュー機械を停止する必要なしに真空フィルターインサートを連続して洗浄すること可能にする。真空フィルターインサートの領域は、動作中に連続して及び/又は規則的な間隔で洗浄することが好ましい。連続した洗浄は、スクリュー機械の動作時に一定の処理量で作動することが好ましい。連続した洗浄を作動するために、真空フィルターインサートに加えられる真空は、例えば圧力センサによって監視され、この圧力センサにより、予め規定された閾値に到達すると洗浄が作動される。例えば、各々のフィルター領域に、それ自体の圧力測定装置を設けてもよく、この装置により、測定値が閾値値未満に低下すると圧力パルスによってそれぞれのフィルター領域をフラッシングするか又は洗浄することが可能である。したがって、フィルターは必要なときに洗浄し得る。1つの圧力測定装置によってすべてのフィルター領域を監視することが同様に考えられる。予め規定された閾値に到達すると、個々のフィルター領域の連続した洗浄が、予め規定された順序に従って作動される。例えば、フィルター領域は、30秒の時間間隔で連続して洗浄される。
【0029】
好ましくは、連続した洗浄又は予防的なフラッシングの間にガス又は圧縮空気の体積を測定する少なくとも1つの流量計が設けられる。これにより、洗浄又は予防的なフラッシングプロセスの最適化が可能になる。
【0030】
さらに、連続した洗浄は、圧力測定装置を必要することなく、予め規定された時間間隔で実施し得る。個々のフィルター領域は、例えば、10分の時間間隔で連続して洗浄し得る。例えば4つのフィルター領域が設けられる場合、各々のフィルター領域は、動作中に40分の規則的な時間間隔で洗浄される。時間間隔は、バルク材料又は製品及び/又はプロセスに応じて設定し得る。
【0031】
洗浄のために、それぞれの圧力パルスの持続時間は、可能な限り小さな量のガス又は圧縮空気を使用して、少なくとも1つのフィルター要素からフィルターケークが取り外されるように選択される。洗浄のために発生される圧縮空気パルスは、好ましくは、2秒以下、特に1秒以下、特に0.5秒以下の持続時間を有する。連続した洗浄及び/又は予防的なフラッシング中のガス又は圧縮空気の圧力は、周囲圧力を4.5バール以下、特に3.0バール以下、特に1.5バール以下、特に1.0バール以下、特に0.5バール以下だけ上回ることが好ましい。圧力は、プロセスに干渉するガス又は圧縮空気の量を最低限に維持することを保証しつつ、少なくとも1つのフィルター要素の吹上げ及び処理要素との接触を防止するように選択されることが好ましい。他方、圧力量は、確実な洗浄又はフラッシングを保証するように選択される。真空フィルターインサートに保護要素が設けられる場合、連続した洗浄又は予防的なフラッシングのために必要な圧力を比較的より高い値に設定し得る。
【0032】
請求項14に記載の方法は、高い信頼性を保証する。圧力要素は、少なくとも1つのフィルター要素に対する損傷を防止する。
【0033】
本発明の他の目的は、停止時間を短縮して高い信頼性を保証するバルク材料を加工するための加工装置を提供することである。
【0034】
この目的は、
請求項15に提示した特徴を有する加工装置によって達成される。本発明による加工装置の利点は、本発明によるスクリュー機械及び/又は上に既述した本発明による方法の利点に対応する。本発明による加工装置は、特に、
請求項1〜14に指定した特徴を有するようにさらに発展させることが可能である。
【0035】
真空発生装置は、通常の方法でバルク材料をガス抜きするために使用される。保護要素のため、少なくとも1つのフィルター要素が、バルク材料によって引き起こされる損傷から有効に保護されるので、真空フィルターインサートは長い寿命を有する。フラッシング装置は、圧縮ガス又は圧縮空気を使用して真空フィルターインサートを洗浄することを可能にする。制御装置の設計のため、フラッシング装置は、特に、スクリュー機械の停止時に真空フィルターインサートの予防的なフラッシングの実施を可能にする。
【0036】
本発明のさらなる特徴、利点及び詳細は、いくつか例示的な実施形態の後続の説明から明らかであろう。