(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記層厚センサの取付ブラケットは、ポテンショメータに接続されるセンサ配線を支持する配線支持部を備え、該配線支持部がセンサ配線の上方及び一側方を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載の脱穀装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1〜3に示される脱穀装置では、層厚センサのポテンショメータや回動軸が揺動選別体の上方に露出状態で配置されているので、藁屑が引っ掛かる等のトラブルが発生する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、受網を介して扱室から漏下した処理物を揺動選別する揺動選別体と、該揺動選別体上の処理物の層厚を検出する層厚センサとを備える脱穀装置において、前記層厚センサは、処理物の層厚に応じて回動する検出体と、回動軸を介して連結された検出体の回動位置を検出するポテンショメータとを備えて構成されるとともに、ポテンショメータの上方、前方及び左右側方がカバー体を含む部材により覆われた状態で揺動選別体の上方に配置され、カバー体は、少なくとも、ポテンショメータの上方を覆う上方カバー部と、上方カバー部の一端部から回動軸より下方まで延出してポテンショメータ及び回動軸の一側方を覆う側方カバー部と
、検出体を検出状態の初期位置で接当支持するストッパ部材とを有することを特徴とする脱穀装置である。
請求項2の発明は、前記カバー体は、層厚センサの取付ブラケットに対して着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置である。
請求項3の発明は、前記層厚センサの取付ブラケットは、ポテンショメータに接続されるセンサ配線を支持する配線支持部を備え、該配線支持部がセンサ配線の上方及び一側方を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載の脱穀装置である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、層厚センサは、ポテンショメータの上方、前方及び左右側方が覆われた状態で揺動選別体の上方に配置されているので、藁屑が引っ掛かる等のトラブルの発生を確実に減少させることができる。しかも、ポテンショメータを覆うカバー体は、ポテンショメータの上方を覆う上方カバー部と、上方カバー部の一端部から回動軸より下方まで延出してポテンショメータ及び回動軸の一側方を覆う側方カバー部とを有するので、回動軸に対する藁屑などの引っ掛かりも抑制し、その結果、藁屑などの引っ掛かりに起因する検出精度の低下や、それに伴う選別精度の低下も防止することが可能になる。
しかもストッパ部材をカバー体に取付けているので、カバー体をストッパ支持部材に兼用し、部品点数の削減や構造の簡略化を図ることが可能になる。
また、請求項2の発明によれば、カバー体は、層厚センサの取付ブラケットに対して着脱自在に取り付けられるので、カバー体を取り外すことにより、ポテンショメータの取付位置調整を容易に行うことができる。
また、請求項3の発明によれば、層厚センサの取付ブラケットは、ポテンショメータに接続されるセンサ配線を支持する配線支持部を備えるので、センサ配線が支持された安定状態でポテンショメータの取付位置調整を正確に行うことができる。しかも、配線支持部は、センサ配線の上方及び一側方を覆うので、センサ配線に対する藁屑などの引っ掛かりも抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1において、1は汎用コンバインであって、該汎用コンバイン1は、茎稈を刈り取る刈取部2と、全稈投入される茎稈から穀粒を脱穀して選別する脱穀部(脱穀装置)3と、選別した穀粒を貯溜する穀粒タンク4と、該穀粒タンク4内の穀粒を機外に排出する排出オーガ5と、脱穀済の排稈を後処理する後処理部6と、運転者が乗車する運転部7と、クローラ式の走行部8とを備えて構成されている。
【0010】
刈取部2は、機体前端部に昇降動作可能に連結されるヘッダ9と、ヘッダ9の前端部で未刈り茎稈を分草するデバイダ10と、未刈り茎稈を刈り取る刈刃(図示せず)と、未刈り茎稈や刈り取った茎稈を掻込むリール11と、掻き込まれた茎稈を幅方向の所定箇所に集めるオーガ12と、該オーガ12によって集められた茎稈を脱穀部3に向けて搬送し、脱穀部3に全稈投入するフィーダ13とを備えて構成されている。
【0011】
図2に示すように、脱穀部3は、刈取茎稈が全稈投入される扱室14と、扱室14の下方に配置され、扱室14から漏下した処理物を選別する選別室15とを備えて構成されており、選別室15で選別された穀粒が一番揚穀装置(図示せず)を介して穀粒タンク4に移送される。
【0012】
扱室14は、前後方向に沿う回転軸17aを中心として回転し、外周に突設される扱歯16で茎稈を引っ掛けて連れ回す扱胴17と、扱胴17の下側外周に沿って配置され、茎稈との擦れ合いによって脱粒した処理物を漏下させる正面視円弧状の受網18と、受網18から漏下せずに扱室14の終端まで達した処理物を排出する排塵口19とを備えて構成されている。
【0013】
選別室15は、受網18から漏下した処理物を移送しながら選別する揺動選別体20と、揺動選別体20の前方で選別風を起風する唐箕21と、一番物を回収する一番横ラセン22と、二番物を回収する二番横ラセン23とを備えており、一番横ラセン22によって回収された一番物は、一番揚穀装置を介して穀粒タンク4に移送され、二番横ラセン23によって回収された二番物は、二番揚穀装置24(
図3参照)を介して扱室14内または揺動選別体20上に還元される。
【0014】
図2及び
図3に示すように、揺動選別体20は、受網18から漏下した処理物を後方へ順次移送するグレンパン25と、グレンパン25の後方で穀粒を篩い選別するチャフシーブ26と、チャフシーブ26から漏下した穀粒をさらに篩い選別するグレンシーブ27と、チャフシーブ26又はグレンシーブ27の後方に選択的に装着される延長チャフシーブ28と、チャフシーブ26又はグレンシーブ27の後方に選択的に装着されるストロラック29とを備える揺動アッセンブリであり、図示しない揺動機構によって所定の周期で連続的に往復揺動される。
【0015】
チャフシーブ26は、前後方向に所定間隔を存して並列する複数のフィン26aを備えて構成されている。各フィン26aは、前低後高状に傾斜しており、揺動選別体20の揺動に伴って処理物を後方へ移送しつつ、フィン26a間の隙間から処理物を漏下させる。ここで漏下した処理物はグレンシーブ27を介して一番物として回収され、漏下しなかった処理物は二番物として回収される。
【0016】
各フィン26aは、上端側を支点として前後回動自在に構成されるとともに、カム機構(図示せず)を介してフィン駆動用モータ(図示せず)に連結されており、該フィン駆動用モータの駆動に応じた各フィン26aの角度変化にもとづいて、チャフシーブ26におけるフィン26a間の隙間(フィン開度)が変更可能となっている。そして、このフィン開度を処理物の量(層厚)に応じて自動的に増減させる選別自動制御の実行により、チャフシーブ26から漏下する処理物量と二番還元される処理物量のバランスが適正化され、精度の高い選別処理を行うことが可能となる。
【0017】
なお、本実施形態の揺動選別体20には、左右幅方向の中央側に処理物を寄せる複数の寄せ板30が設けられている。本実施形態では、グレンパン25からチャフシーブ26に亘り、揺動選別体20の左右両端部にそれぞれ4枚の寄せ板30を設けている。
【0018】
図4及び
図5に示すように、扱室14の外側面部には、カバー体31によって開閉可能なメンテナンス用の開口部31aが形成されており、
図5に示すように、カバー体31を開き操作すると、開口部31aを介して受網18の着脱などのメンテナンス作業を行うことが可能になる。
【0019】
図4〜
図6に示すように、本実施形態の受網18は、前後及び左右に4分割されており、4分割された各受網18(18FL、18FR、18RL、18RR)は、それぞれ、その外形を規定する受網フレーム18aと、受網フレーム18aの内側に設けられる網部材18bとを備えて構成されている。
【0020】
図7に示すように、扱室14には、受網18を着脱可能に支持するための受網支持枠32が設けられている。本実施形態の受網支持枠32は、扱室14の前側板33と後側板34との間に架設される角パイプ状の受網支持フレーム35と、受網支持フレーム35の中間部に一体的に連結される正面視円弧状の受網支持部材36とを備えて構成されている。
【0021】
受網支持部材36は、扱胴17の径方向に沿う弓金36aを有し、該弓金36aの右半部(機体内側半部)には、その前面及び後面から突出するリブ36b、36cが設けられている。また、前側板33及び後側板34におけるリブ36b、36cとの対向位置にも、受網支持部材36のリブ36bと同等のリブ33a、34aが突出形成されている。なお、受網支持部材36の右側上端部は、ブラケット36cを有しており、該ブラケット36cを介して脱穀部3の側壁3aに固定される。
【0022】
つぎに、受網18の取り外し手順について、
図4〜
図8を参照して説明する。なお、受網18の取り付け手順は、取り外し手順の逆手順となるので、説明は省略する。
【0023】
受網18の取り外しは、
図5に示すようにカバー体31を開き操作し、開口部31aを介して行われる。取り付け状態の受網18のうち、開口部31aに近い左側の受網18FL、RLは、上端部に設けられる係合ピン18cが受網支持枠32側に係合されるとともに、下端部がボルト37を介して受網支持フレーム35に締結され、さらに、一側部が図示しないボルトを介して弓金36aに締結されることにより、受網支持枠32に取り付けられている。また、開口部31aから遠い右側の受網18FR、RRは、上端部に設けられる係合ピン18cが受網支持枠32側に係合されるとともに、下端部がボルト37を介して受網支持フレーム35に締結されることにより、受網支持枠32に取り付けられている。なお、左側の受網18FL、RLの上端部は、係合ピン18cによる係合保持ではなく、ボルト固定としてもよい。
【0024】
受網18を取り外す場合は、まず、受網18の下端部を固定しているボルト37や一側部を固定しているボルトを取り外す。つぎに、左側の受網18FL、18RLの係合ピン18cを受網支持枠32から外すと、左側の受網18FL、18RLが取り外し可能となり、開口部31aを介して機外に取り出すことができる。つぎに、右側の受網18FR、18RRの係合ピン18cを受網支持枠32から外すと、右側の受網18FR、18RRが取り外し可能となる。そして、右側の受網18FR、18RRを取り外す際は、扱胴17の裏側から引き出す必要があるが、このとき、前述したリブ33a、34a、36bが受網18FR、18RRの両側部を下方から支えるガイド部材として機能することにより、受網18FR、18RRの引き出しが容易に行えるようになっている。
【0025】
つぎに、本発明の要部である層厚センサ38について、
図2〜
図14を参照して説明する。
【0026】
図2〜
図14に示すように、揺動選別体20の上方には、揺動選別体20上で移送されている処理物の層厚を検出する層厚センサ38が設けられている。層厚センサ38は、処理物の層厚に応じて自由回動する検出体39と、回動軸40を介して連結される検出体39の回動位置を検出するポテンショメータ41と、検出体39を検出状態の初期位置で接当支持するストッパ部材42とを備えて構成されており、検出体39が処理物に接触し、その層厚に応じて回動するすることにより、ポテンショメータ41の検出値にもとづいて処理物の層厚を特定することが可能になる。ちなみに、本実施形態の検出体39は、垂直よりも僅かに後退した垂下姿勢を初期姿勢とし、処理物の層厚が増加するにしたがって後退角度が増加するように配置されている。
【0027】
本実施形態では、揺動選別体20の上方で、かつ平面視において揺動選別体20の左右幅の略中央に位置する受網支持フレーム35を利用して層厚センサ38を取付けている。このようにすると、
図3に示すように、寄せ板33によって揺動選別体20の左右中央側に寄せられた処理物の層厚を精度良く検出することが可能になる。
【0028】
また、本実施形態では、受網支持フレーム35に対し、前後方向に所定の間隔を存して複数の層厚センサ38を設けている。具体的には、チャフシーブ26の始端側で移送されている処理物の層厚を検出する前側の層厚センサ38と、チャフシーブ26の終端側で移送されている処理物の層厚を検出する後側の層厚センサ38とを備えている。
【0029】
層厚センサ38の検出体39は、処理物に接触し、その層厚に応じて回動するものであれば、材質は任意に選択することができる。例えば、本実施形態の検出体39は、比較的硬質な材料で形成されているが、弾性変形可能なバネ材や軟質樹脂材料で検出体39を形成することも可能であり、この場合には、処理物に含まれる枝などの引っ掛かりによって検出体39が塑性変形したり破損することを防止できる。
【0030】
ポテンショメータ41としては、回動軸40を所定方向に付勢するバネを内蔵したバネ内蔵タイプや、バネを内蔵していないバネ無しタイプなどが存在するが、検出体39の回動位置を検出可能なものであれば、任意のタイプを選択することができる。ポテンショメータ41は、センサ配線43が接続されるコネクタ41aを有しており、脱穀部3の外部に配設される制御ユニット(図示せず)とセンサ配線43を介して電気的に接続される。
【0031】
図6、
図7、
図9〜
図13に示すように、センサ配線43は、脱穀部3の内部から外部に引き出す際に受網支持部材36に這わせて配索される。このとき、センサ配線43は、受網支持部材36を構成する弓金36aの後方で、かつリブ36bの下方を這うように配索される。このように配索されたセンサ配線43によれば、扱室14から落下する処理物の妨げにならないだけでなく、藁屑などの引っ掛かりも低減することができる。
【0032】
本実施形態では、センサ配線43を受網支持部材36の下端側から上端側に這わせて配索するにあたり、受網支持部材36のブラケット36cよりも下側でセンサ配線43を脱穀部3の外部に引き出している。例えば、脱穀部3の側壁3aにおけるブラケット36cの下側位置にグロメット44が装着される孔(図示せず)を形成し、この孔からセンサ配線43を脱穀部3の外部に引き出している。このようにすると、脱穀部3内におけるセンサ配線43の配索距離を短くし、藁屑などの引っ掛かりを低減することができる。なお、
図9に示す仮想線(2点鎖線)に示すように、センサ配線43を受網支持部材36の上端部まで這わせ、そこから脱穀部3の外部に引き出すことも可能である。
【0033】
また、本実施形態では、受網支持フレーム35に前後一対の層厚センサ38を取り付けるにあたり、前後一対の層厚センサ38を受網支持部材36の前後に振り分け状に配置するとともに、前後一対の層厚センサ38に接続される2本のセンサ配線43を纏めて受網支持部材36に這わせている。このようにすると、いずれのセンサ配線43にあっても、扱室14から落下する処理物の妨げにならないだけでなく、藁屑などの引っ掛かりも低減することができる。
【0034】
また、本実施形態では、受網支持フレーム35に前後一対の層厚センサ38を取り付けるにあたり、コネクタ41aが受網支持部材36側を向くように前後一対の層厚センサ38のポテンショメータ41を逆向きに配置している。このようにすると、受網支持部材36に這わせた一対のセンサ配線43を前後一対の層厚センサ38に対して最短距離で容易に接続することが可能になる。
【0035】
つぎに、層厚センサ38の取付構造及び保護構造について、
図11〜
図14を参照して説明する。
【0036】
層厚センサ38のポテンショメータ41は、取付ブラケット45を介して受網支持フレーム35の側部に取付けられている。
図14の(B)に示すように、取付ブラケット45は、曲げ加工された板部材からなり、受網支持フレーム35の側部にボルト固定される固定部45aと、受網支持フレーム35の側部と所定間隔を存して対向するセンサ取付部45bと、センサ取付部45bと固定部45aとを繋ぐ繋ぎ部45cとを一体的に備えている。そして、ポテンショメータ41は、センサ取付部45bの内側部に取り付けられることにより、平面視において取付ブラケット45と受網支持フレーム35との間に配置される。
【0037】
ポテンショメータ41の入力軸である回動軸40は、取付ブラケット45のセンサ取付部45bを貫通して外側方に突出し、その先端側に検出体39が一体的に取付けられる。なお、ポテンショメータ41は、取付ブラケット45に対してビス46で固定されており、このビス46を緩めることにより、ポテンショメータ41の取付位置調整が可能になる。
【0038】
さらに、本実施形態の取付ブラケット45は、ポテンショメータ41に接続されるセンサ配線43を支持する配線支持部45dを一体的に備えている。配線支持部45dは、クランプ部材47を介してセンサ配線43を支持するが、支持するセンサ配線43の上方及び一側方を覆うように正面視逆L字状に形成されている。このような配線支持部45dを備える取付ブラケット45によれば、センサ配線43が支持された安定状態でポテンショメータ41の取付位置調整を正確に行うことができるだけでなく、センサ配線43の上方及び一側方を覆うことにより、センサ配線43に対する藁屑などの引っ掛かりも抑制することができる。なお、本実施形態では、前述したように前後一対の層厚センサ38のポテンショメータ41を前後逆向きに配置する関係上、取付ブラケット45も前後逆向きの形状とし、受網支持部材36に対するセンサ配線43の誘引を容易にしている。
【0039】
取付ブラケット45の上方には、ポテンショメータ41を保護するカバー体48が設けられている。カバー体48は、ポテンショメータ41の上方を覆う上方カバー部48aと、上方カバー部48aの一側端部から回動軸40より下方まで延出してポテンショメータ41及び回動軸40の一側方を覆う側方カバー部48bと、上方カバー部48aの前端部から回動軸40より下方まで延出してポテンショメータ41及び回動軸40の前方を覆う前方カバー部48cとを備えている。なお、本実施形態では、前後の取付ブラケット45を前後逆向きの形状としている関係上、前側のポテンショメータ41を保護する前側のカバー体48と、後側のポテンショメータ41を保護する後側のカバー体48との形状が相違しているが、同一形状とすることも可能である。また、
図8では、ポテンショメータ41や回動軸40の前方が開放されているが、これは当該図面においてカバー体48の一部を省略しているためである。
【0040】
このようなカバー体48によれば、一側方が受網支持フレーム35で覆われたポテンショメータ41の上方、前方及び他側方を覆うので、ポテンショメータ41に藁屑が引っ掛かる等のトラブルの発生を確実に減少させることができる。しかも、カバー体48は、ポテンショメータ41の上方を覆う上方カバー部48aと、上方カバー部48aの一端部から回動軸40より下方まで延出してポテンショメータ41及び回動軸40の一側方を覆う側方カバー部48bとを有するので、回動軸40に対する藁屑などの引っ掛かりも抑制し、その結果、藁屑などの引っ掛かりに起因する検出精度の低下や、それに伴う選別精度の低下も防止することが可能になる。
【0041】
また、カバー体48は、
図14に示すように、取付ブラケット45に対して着脱自在に取り付けられている。例えば、本実施形態では、複数のボルト49で取付ブラケット45にカバー体48を取付けており、これらのボルト49を緩めることにより、取付ブラケット45からカバー体48を取り外すことが可能になる。このような構成によれば、カバー体48を取り外すことにより、ポテンショメータ41の取付位置調整を容易に行うことができる。
【0042】
また、本実施形態では、ストッパ部材42をカバー体48に取付けている。このようにすると、カバー体48をストッパ支持部材に兼用し、部品点数の削減や構造の簡略化を図ることが可能になる。
【0043】
叙述の如く構成された本実施形態によれば、受網18を介して扱室14から漏下した処理物を揺動選別する揺動選別体20と、該揺動選別体20上の処理物の層厚を検出する層厚センサ38とを備えるコンバイン1において、層厚センサ38は、処理物の層厚に応じて回動する検出体39と、回動軸40を介して連結された検出体39の回動位置を検出するポテンショメータ41とを備えて構成されるとともに、ポテンショメータ41の上方、前方及び左右側方がカバー体48を含む部材により覆われた状態で揺動選別体20の上方に配置され、カバー体48は、少なくとも、ポテンショメータ41の上方を覆う上方カバー部41aと、上方カバー部41aの一端部から回動軸40より下方まで延出してポテンショメータ41及び回動軸40の一側方を覆う側方カバー部48bとを有するので、ポテンショメータ41や回動軸40に対する藁屑などの引っ掛かりを抑制でき、その結果、藁屑などの引っ掛かりに起因する検出精度の低下や、それに伴う選別精度の低下も防止することが可能になる。
【0044】
また、カバー体48は、層厚センサ38の取付ブラケット45に対して着脱自在に取り付けられるので、カバー体48を取り外すことにより、ポテンショメータ41の取付位置調整を容易に行うことができる。
【0045】
また、層厚センサ38の取付ブラケット45は、ポテンショメータ41に接続されるセンサ配線43を支持する配線支持部45dを備え、該配線支持部45dがセンサ配線43の上方及び一側方を覆うので、センサ配線43が支持された安定状態でポテンショメータ41の取付位置調整を正確に行うことができるだけでなく、センサ配線43に対する藁屑などの引っ掛かりも抑制することができる。