特許第6322534号(P6322534)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6322534
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】遊技情報表示装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20180423BHJP
【FI】
   A63F7/02 350Z
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-190689(P2014-190689)
(22)【出願日】2014年9月19日
(65)【公開番号】特開2016-59653(P2016-59653A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2016年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101204
【氏名又は名称】株式会社oneA
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】池田 佳弘
(72)【発明者】
【氏名】鷹田 元洋
(72)【発明者】
【氏名】賀村 晃弥
【審査官】 辻野 安人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−148439(JP,A)
【文献】 特開2010−063786(JP,A)
【文献】 実開平06−073784(JP,U)
【文献】 実開昭48−033188(JP,U)
【文献】 実開昭61−157984(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技に関連する情報を視認可能に表示する情報表示部を有する遊技情報表示装置であって、
前記情報表示部は、
光源と、
該光源の前方に配置される第一パネルであって、前記情報に関連する形態で形成される光透過領域と、少なくとも前記光透過領域の周囲に設けられ、前方に向けて光を反射させる反射領域とを含む第一パネルと、
該第一パネルの前方に配置された少なくとも一つの第二パネルであって、前方に向けて光透過性を有し、且つ、少なくとも前記第一パネル側に光を反射させる反射性を有する第二パネルとを備え
前記第一パネルは、前記情報に関連する形態で形成された貫通部を有するプレートと、該プレートに貼り合わされたシートであって、前記貫通部に対応する領域に光透過性を有し、少なくとも前記貫通部に対応する領域の周辺が鏡面となったシートとを備え、前記プレートの前記貫通部と前記シートの光透過性を有する領域で光透過領域が構成されるとともに、前記シートの前記鏡面となった領域で反射領域が構成されている、ことを特徴とする遊技情報表示装置。
【請求項2】
前記第二パネルは、透明パネルと、光透過性を有する反射シートとを備える、請求項1に記載の遊技情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技に関連する情報を視認可能に表示する情報表示部を有する遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技場には、パチンコやスロットマシンなどによる遊技に関連する情報を報知可能な遊技情報表示装置が設けられている。遊技情報表示装置は、遊技に関連する情報を視認可能に表示する情報表示部を有する。情報表示部は、光源と、該光源の前方に配置される第一パネルであって、情報に関連する形態で形成される光透過領域を有する第一パネルと、該第一パネルの前方に配置された第二パネルであって、前方に向けて光透過性を有する第二パネルとを備える(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかる遊技情報表示装置は、第一パネルの光透過領域を透過した光がそのまま第二パネルに到達することで、光透過領域の形態に対応する情報を情報表示部に表示する。
【0004】
ところで、遊技に関連する情報は、例えば、遊技機における大当たり回数やゲーム回数などである。このため、情報表示部に表示する遊技に関連する情報は、遊技者が遊技機を選択する際に有用な情報である。
【0005】
そのため、情報表示部に表示される情報は、遊技者に遊技機への興味を抱かせたり、遊技者を遊技機に引き付けるために、意匠性を高めることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−247043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、遊技に関連する情報の形態の意匠性を高めることができる遊技情報表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る遊技情報表示装置は、遊技に関連する情報を視認可能に表示する情報表示部を有する遊技情報表示装置であって、前記情報表示部は、光源と、該光源の前方に配置される第一パネルであって、前記情報に関連する形態で形成される光透過領域と、少なくとも前記光透過領域の周囲に設けられ、前方に向けて光を反射させる反射領域とを含む第一パネルと、該第一パネルの前方に配置された少なくとも一つの第二パネルであって、前方に向けて光透過性を有し、且つ、少なくとも前記第一パネル側に光を反射させる反射性を有する第二パネルとを備え、前記第一パネルは、前記情報に関連する形態で形成された貫通部を有するプレートと、該プレートに貼り合わされたシートであって、前記貫通部に対応する領域に光透過性を有し、少なくとも前記貫通部に対応する領域の周辺が鏡面となったシートとを備え、前記プレートの前記貫通部と前記シートの光透過性を有する領域で光透過領域が構成されるとともに、前記シートの前記鏡面となった領域で反射領域が構成されている、ことを特徴とする。
【0009】
かかる構成によれば、光源の光が第一パネルの光透過領域を透過して、第二パネルに到達する。第二パネルに到達した光の一部は、第二パネルをそのまま透過する。一方、第二パネルに到達したが、そのまま第二パネルを透過しなかった残りの光は、第二パネルで第一パネルの反射領域に向かって反射し、第一パネルの反射領域に当たって再び第二パネルに向けて反射して第二パネルを透過する。第一パネルの反射領域で反射した光は、第一パネルの光透過領域からそのまま第二パネルに到達した光の光軸に対しずれた光軸で該第二パネルに透過する。
【0010】
よって、情報表示部は、第一パネルの光透過領域を透過しそのまま第二パネルに到達した光による遊技に関連する情報の形態と、第一パネルの反射領域で一度反射されて第二パネルに到達した光による遊技に関連する情報の形態とが互いにずれて第二パネルに表示される。従って、情報表示部における情報の形態の意匠性は高まる。
【0012】
また、かかる構成によれば、光源からの光は、情報に関連する形態で形成されたプレートの貫通部を通過し、シートの光透過性を有する領域を透過して、第二パネルに到達する。一方、第二パネルで反射された光は、シートの鏡面となった領域で反射されて、第二パネルに到達する。このため、情報表示部は、シートの光透過性を有する領域を透過し第二パネルにそのまま到達した光による情報の形態と、第二パネルで一度反射されてシートの鏡面となった領域で反射されて第二パネルに到達した光による情報の形態とが互いにずれて第二パネルに表示される。
【0015】
また、本発明に係る遊技情報表示装置の他態様として、前記第二パネルは、透明パネルと、光透過性を有する反射シートとを備える、ことが好ましい。
【0016】
かかる構成によれば、第一パネルの光透過領域からの光は、第二パネルの反射シートで第一パネルの反射領域に向けて確実に反射される。よって、情報表示部は、第一パネルの反射領域を反射して第二パネルに到達した光による遊技に関連する情報の形態をより鮮明に第二パネルに表示させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の遊技情報表示装置によれば、遊技に関連する情報の形態の意匠性を高めることができる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る遊技情報表示装置の全体斜視図である。
図2図2は、同実施形態に係る遊技情報表示装置の縦断面図であって、図1における矢示I−Iで切断した縦断面図である。
図3図3は、同実施形態に係る遊技情報表示装置の縦断面図であって、情報表示部を拡大した縦断面図である。
図4図4は、同実施形態に係る遊技情報表示装置のパネルから視認できる数字(188)の一例を示す拡大図である。
図5図5は、同実施形態に係る遊技情報表示装置のパネルから視認できる数字(188)の一例を示す拡大図である。
図6図6は、本発明の他の実施形態に係る遊技情報表示装置の縦断面図であって、情報表示部を拡大した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る遊技情報表示装置について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る遊技情報表示装置は、図1図3に示すように、パチンコやスロットマシンなどの遊技機ごとに設けられる呼出ランプ1である。呼出ランプ1は、遊技に関連する情報を視認可能に表示する情報表示部2を有する。呼出ランプ1は、更に、情報表示部2以外にも、店員を呼び出す呼出ボタンなども備える。呼出ランプ1は、更に、情報表示部2が装着される基部4を備える。
【0020】
情報表示部2は、光源21と、該光源21の前方に配置される第一パネル2aであって、情報に関連する形態で形成される光透過領域2bと、少なくとも光透過領域2bの周囲に設けられ、前方に向けて光を反射させる反射領域2cとを含む第一パネル2aと、該第一パネル2aの前方に配置された少なくとも一つの第二パネル3であって、前方に向けて光透過性を有し、且つ、少なくとも第一パネル2a側に光を反射させる反射性を有する第二パネル3とを備える。
【0021】
本実施形態に係る情報表示部2は、光源21と、該光源21からの光を通過させる開口を形成する開口部22aを有するリフレクタ22であって、該光を情報に関連する形態の開口まで誘導するリフレクタ22と、該リフレクタ22の開口に対向させて配置される第一パネル2aと、光源21が接続されて該光源21の発光を制御する回路基板25とを備える。
【0022】
以下、図1及び図2において、第一パネル2aと第二パネル3とが整列する方向を第一方向と呼ぶ。また、第一パネル2aを基点に第一方向における第二パネル3側を単に前方と呼び、光源21側を単に後方と呼ぶ。また、第一方向と直交する方向を第二方向と呼び、該第一方向と第二方向の両方に直交する方向を第三方向と呼ぶ。なお、本実施形態において、第一方向は、呼出ランプ1の奥行方向に対応し、第二方向は、呼出ランプ1の幅方向に対応し、第三方向は、呼出ランプ1の上下方向に対応する。また、第一パネル2aは、図2及び図3に示すように、呼出ランプ1の第一方向における前方側の面の第三方向における上端が第三方向における下端よりも前方に出るように傾斜している。
【0023】
情報表示部2は、図1に示すように、「1」から「9」までの数字や「大当」などの文字を第一パネル2aの光透過領域2bで形成し、光源21を発光させることにより、光が第一パネル2aの光透過領域2bを透過して第二パネル3に数字や文字の形態を表示する。本実施形態においては、7つのセグメント(光透過領域2b)により数字を表示する。光透過領域2bで形成される情報に関連する形態には、例えば、数字や漢字、アルファベットなどの文字などの記号や、遊技状態及び遊技機で使われているキャラクタを表す図形などを模った形状が含まれる。
【0024】
光源21は、高輝度のLEDであることが好ましい。本実施形態に係る光源21は、高輝度の白色LEDである。光源21は、第一パネル2aにおける光透過領域2bごとに複数設けられる。
【0025】
リフレクタ22は、複数の部屋に区切られている。リフレクタ22の各部屋の内面には、光沢仕上げが施されている。リフレクタ22の後方に複数の光源21がマウントされた回路基板25が取り付けられ、リフレクタ22の複数の部屋のそれぞれに光源21が配置される。光源21のあるリフレクタ22の各部屋の前方側の面には、各光源21からの光を通過させる開口を形成する開口部22aが設けられる。開口部22aは、光透過領域2bの形状となるようにリフレクタ22の前方側の面を貫通させて形成されている。このため、光源21は、リフレクタ22により囲われている。よって、光源21から放射される光は、リフレクタ22の開口部22a以外から漏れない。
【0026】
第一パネル2aは、透明プレート23と、該透明プレート23に貼り合わされたミラーシート24であって、情報に関連する形態が切り抜かれたミラーシート24とを備える。ミラーシート24の切り抜かれた領域で光透過領域2bが構成されるとともに、ミラーシート24の存在する領域で反射領域2cが構成されている。
【0027】
第一パネル2aは、光を透過可能な光透過領域2bとしての複数のセグメントを備える。第一パネル2aは、光を透過可能な複数の光透過領域2bと、該複数の光透過領域2b以外の反射領域2cとを備える。複数の光透過領域2bは、それぞれ独立して光を透過可能に構成されている。光透過領域2bは、光を透過しているか否かに関係なく、透過可能な領域である。具体的には、複数の光透過領域2bは、7つあり、7つの光透過領域2bが7セグメントの形態で配置されている。反射領域2cは、光透過領域2bを囲むように形成されている。また、第一パネル2aは、平面状に形成されている。
【0028】
ミラーシート24において、一方の面は、鏡面24aとなっており、他方の面は、接着面24bとなっている。ミラーシート24の接着面24bは、鏡面24aが前方に向くように、透明プレート23に接着されている。
【0029】
第二パネル3は、透明な樹脂パネルである。本実施形態における第二パネル3は、色つきの透明な樹脂パネルである。第二パネル3における第一パネル2a側の面が光沢を有することにより、第二パネル3に反射面3aが形成されていることが望ましい。つまり、反射面3aは、第二パネル3における後方側の面である。第二パネル3の厚さは、均一である。
【0030】
第二パネル3は、第一パネル2aと面対向している。具体的には、第二パネル3は、第一パネル2aと略平行に配置されている。また、第二パネル3の反射面3aと第一パネル2aとは、離間しており、第二パネル3の反射面3aと第一パネル2aとの間に隙間が形成されている。つまり、第二パネル3の反射面3aと第一パネル2aとの間に光が往復する光路が形成されている。
【0031】
第二パネル3は、第一パネル2a側から入射する光の一部を第一パネル2aのミラーシート24に反射し、残りの光を透過する。具体的には、第二パネル3は、第一パネル2aの光透過領域2bから入射する光の一部を第一パネル2aのミラーシート24に反射し、残りの光を透過する反射面3aを有する。更に、第二パネル3の反射面3aは、該反射面3aで反射された後、第一パネル2aのミラーシート24に当たって再び反射された光の一部を透過する。
【0032】
基部4は、情報表示部2における第一パネル2aが前方に向くように情報表示部2を装着する。基部4は、第二パネル3を着脱可能に固定する。基部4は、遊技機の上方側に取り付けられる。以下、遊技機を基準に呼出ランプ1のある方向を単に上方と呼び、呼出ランプ1を基準に遊技機のある方向を単に下方と呼ぶ。
【0033】
次に、本実施形態に係る呼出ランプ1において、第二パネル3に表示される数字の見え方について説明する。まず、情報表示部2の光源21が発光すると、光源21からの光がリフレクタ22内を反射して開口部22aに誘導される。そして、開口部22aを通過した光は、透明プレート23を通過して、第一パネル2aの光透過領域2bから放射される。
【0034】
第一パネル2aから放射された光は、第一パネル2aと面対向する第二パネル3に当たる。第二パネル3に入射する光の一部は、第一パネル2aに向かって反射し、残りの光は、直進若しくは屈折して、第二パネル3を通過する。
【0035】
詳しく説明すると、第二パネル3を見る遊技者の位置によって数字の形態の見え方が変わる。具体的に例を挙げて説明する。一般的に、呼出ランプ1は、対応する遊技機の上方に取り付けられている。遊技機を操作する遊技者が座席に座って呼出ランプ1を見る場合、呼出ランプ1は、遊技者の視線の高さよりも上方に配置されている。このため、遊技者は、視線を上げて、呼出ランプ1を見上げることにより、第二パネル3を視認する。
【0036】
この場合、第二パネル3を反射して第一パネル2aに向かう光は、第一パネル2aの光透過領域2bよりも下方に配置されるミラーシート24に当たる。よって、第二パネル3には、光透過領域2bを透過して第二パネル3にそのまま到達した光による数字の形態の他に、光透過領域2bを透過して第二パネル3にそのまま到達した光により表示された数字の形態より下方にずれた数字の形態が表示される。
【0037】
一方、操作する遊技機を探している遊技者が遊技機の前方に立って呼出ランプ1を見るとき、呼出ランプ1は、遊技者の視線の高さと略同じ高さ若しくは遊技者の視線の高さより下方に位置することがある。遊技者が呼出ランプ1の前方側から第二パネル3を見る場合、第二パネル3自体が傾いているため、遊技者は、第一パネル2aの前方側の面を上方から見下げることにより、第一パネル2aを視認する。
【0038】
この場合、第二パネル3を反射して第一パネル2aに向かう光は、第一パネル2aの光透過領域2bよりも上方に配置されるミラーシート24に当たる。よって、第二パネル3には、光透過領域2bを透過して第二パネル3にそのまま到達した光による数字の形態の他に、光透過領域2bを透過して第二パネル3にそのまま到達した光により表示された数字の形態より上方にずれた数字の形態が表示される。
【0039】
また、操作する遊技機を探している遊技者が遊技機の前方側を歩きながら呼出ランプ1を見るとき、呼出ランプ1は、遊技者の第二方向における一方に位置する。このため、遊技者は、呼出ランプ1を第二方向における一方側から見ることにより、第一パネル2aを視認する。
【0040】
この場合、第二パネル3を反射して第一パネル2aに向かう光は、第一パネル2aの光透過領域2bよりも第二方向における一方に配置されるミラーシート24に当たる。よって、第二パネル3には、光透過領域2bを透過して第二パネル3にそのまま到達した光による数字の形態の他に、光透過領域2bを透過して第二パネル3にそのまま到達した光により表示された数字の形態より第二方向における一方にずれた数字の形態が表示される。
【0041】
このように、光源21の光が第一パネル2aの光透過領域2bを透過して、第二パネル3に到達する。第二パネル3に到達した光の一部は、第二パネル3をそのまま透過する。第二パネル3に到達したが、そのまま第二パネル3を透過しなかった残りの光は、第二パネル3で第一パネル2aのミラーシート24に向かって反射し、第一パネル2aのミラーシート24に当たって再び第二パネル3に向けて反射して第二パネル3を透過する。第一パネル2aのミラーシート24で反射した光は、第一パネル2aの光透過領域2bからそのまま第二パネル3に到達した光の光軸に対しずれた光軸で該第二パネル3に透過する。
【0042】
よって、図4又は図5に示すように、情報表示部2は、第一パネル2aの光透過領域2bを透過しそのまま第二パネル3に到達した光による数字の形態と、第一パネル2aのミラーシート24で一度反射されて第二パネル3に到達した光による数字の形態とが互いにずれて第二パネル3に表示される。従って、情報表示部2における数字の形態の意匠性は高まる。なお、図4に示す、第二パネル3から視認できる数字(188)の形態は、遊技者が第二パネル3を斜め下方から見たときに見ることができる。図5に示す、第二パネル3から視認できる数字(188)の形態は、遊技者が第二パネル3を斜め上方から見たときに見ることができる。
【0043】
また、光源21からの光は、透明プレート23を透過し、ミラーシート24の切り抜かれた領域を通過し、第二パネル3にそのまま到達する。一方、第二パネル3で反射された光は、第一パネル2aのミラーシート24の存在する領域で反射されて、第二パネル3に到達する。このため、情報表示部2は、第一パネル2aのミラーシート24の切り抜かれた領域を透過し第二パネル3にそのまま到達した光による数字の形態と、第二パネル3で一度反射されて第一パネル2aのミラーシート24の存在する領域で反射されて第二パネル3に到達した光による数字の形態とが互いにずれて第二パネル3に表示される。
【0044】
本実施形態に係る遊技情報表示装置によれば、数字の形態の意匠性を高めることができる、という優れた効果を奏し得る。
【0045】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0046】
上記実施形態では、遊技情報表示装置は、呼出ランプ1である例を説明したが、これに限定されない。遊技情報表示装置は、遊技に関連する情報を視認可能に表示する情報表示部2を有する装置であれば、どのような装置であってもよく、例えば、情報表示部2を有する遊技機や遊技媒体貸出機などであってもよい。
【0047】
上記実施形態では、第一パネル2aは、透明プレート23と、該透明プレート23に貼り合わされたミラーシート24であって、情報に関連する形態が切り抜かれたミラーシート24とを備える例を説明したが、これに限定されない。例えば、図6に示すように、第一パネル102aは、情報に関連する形態で形成された貫通部122aを有するプレートと、該プレートに貼り合わされたシート124であって、貫通部122aに対応する領域に光透過性を有し、少なくとも貫通部122aに対応する領域の周辺が鏡面となったシート124とを備え、プレートの貫通部122aとシート124の光透過性を有する領域で光透過領域が構成されるとともに、シート124の鏡面となった領域で反射領域が構成されていてもよい。この形態におけるシート124の表面は、平坦に形成されている。具体的には、第一パネル102aにおける光透過領域と反射領域とは、略面一になっている。なお、シート124の鏡面は、シート124の一方の面にアルミなどの金属を蒸着して形成されている。
【0048】
この場合であっても、光源21からの光は、情報に関連する形態で形成されたプレートの貫通部122aを通過し、シート124の光透過性を有する領域を透過して、第二パネル3に到達する。一方、第二パネル3で反射された光は、シート124の鏡面となった領域で反射されて、第二パネル3に到達する。このため、情報表示部2は、シート124の光透過性を有する領域を透過し第二パネル3にそのまま到達した光による情報の形態と、第二パネル3で一度反射されてシート124の鏡面となった領域で反射されて第二パネル3に到達した光による情報の形態とが互いにずれて第二パネル3に表示される。
【0049】
上記実施形態では、光源21が高輝度の白色LEDである例を説明したが、これに限定されない。例えば、光源21の輝度又は色は、適宜、変更することができる。また、本発明の光源21として、電球や蛍光表示管などを適用してもよい。
【0050】
上記実施形態では、第二パネル3は、一枚である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第二パネル3は、複数枚であってもよい。この場合、第一パネル2aの光透過領域2bを透過した光は、複数の第二パネル3のそれぞれに到達するたびに第一パネル2a側に反射される。このため、最も前方側の第二パネル3には、複数の第二パネル3のそれぞれに対応した遊技に関連する情報の形態が表示される。よって、情報表示部2は、光透過領域2bを透過してそのまますべての第二パネル3に到達した光による情報の形態を先頭に、一方向に一列となって複数の情報の形態を表示させることができる。
【0051】
また、第二パネル3は、透明パネルと、光透過性を有する反射シートとを備えていてもよい。つまり、第二パネル3の反射シートは、いわゆる、ハーフミラーシートであってもよい。例えば、ハーフミラーシートは、誘電体(多層膜)ハーフミラーシートや金属ハーフミラーシートなどである。第二パネル3の反射シートは、第一パネル2a側から到達した光の一部を第一パネル2aに向かって反射するように、透明パネルに貼り付けられていることが望ましい。この場合、第一パネル2aの光透過領域2bからの光は、第二パネル3の反射シートで第一パネル2aの反射領域2cに向けて確実に反射される。よって、情報表示部2は、第一パネル2aの反射領域2cを反射して第二パネル3に到達した光による遊技に関連する情報の形態をより鮮明に第二パネル3に表示させることができる。また、第二パネル3が色つきの反射シートを透明パネルに貼り合わせて形成することにより、第二パネル3に反射シートの色を着けることができ、更に意匠性を高めることができる。
【0052】
ハーフミラーシートは、例えば、第二パネル3の透過率と反射率とは、略等しくてもよい。この場合、ハーフミラーシートを透過する光と、ハーフミラーシートを反射する光がほとんど変わらなくなる。よって、ハーフミラーシートを透過した光の輝度と、ハーフミラーシートを反射してミラーシート24に映る光の輝度とは、ほとんど等しくなる。従って、遊技者は、光透過領域2bで表示させる数字と、ミラーシート24に映し出される数字とをほとんど同じ輝度で視認することができ、光透過領域2bで表示される数字の意匠性が高まる。
【0053】
上記実施形態では、第二パネル3と第一パネル2aとは、略平行に配置されている例を説明したが、これに限定されない。例えば、第二パネル3は、第一パネル2aに対して傾斜していてもよい。つまり、第二パネル3と第一パネル2aとの間の隙間の距離が第二パネル3上又は第一パネル2a上の位置によって異なる。この場合、第二パネル3で反射された光が当たるミラーシート24上の位置によって、ミラーシート24に映し出される情報の形態の位置や形状を変化させることができる。
【0054】
上記実施形態では、第二パネル3は、平面状に形成されている例を説明したが、これに限定されない。例えば、第二パネル3は、正面側又は背面側の何れか若しくは両方が凸状となるように膨出させた球面状に形成されていたり、凹状となるように窪ませた球面状に形成されていてもよい。特に、幾何学的な図形などから構成される図柄を第二パネル3に表示させて遊技者に視認させるときに、ミラーシート24に反射させることにより図柄が特異な形状となり第二パネル3に表示されるため、平面状の第二パネル3を利用した場合と違う趣きの演出をすることができる。
【0055】
上記実施形態では、第二パネル3又は第一パネル2aの角度が固定されている例を説明したが、これに限定されない。例えば、第二パネル3又は第一パネル2aの角度が互いに自由に可変できるように構成されていてもよい。この場合、遊技情報表示装置を設置する位置ごとに、遊技者に与える意匠性が最適となる角度に調整することができるようになる。
【0056】
上記実施形態では、第一パネル2aは、透明プレート23とミラーシート24とを備える例を説明したが、これに限定されない。例えば、第一パネル2aは、ミラーシート24自体であり、透明プレート23を備えていなくてもよい。この場合、光源21からの光をミラーシート24の切り抜かれた領域に通過させることにより、光をミラーシート24の光源21側の面から第二パネル3側の面に透過させる。よって、ミラーシート24の切り抜かれた領域で光透過領域2bが構成される。
【符号の説明】
【0057】
1…呼出ランプ(遊技情報表示装置)、2…情報表示部、2a…第一パネル、2b…光透過領域、2c…反射領域、3…第二パネル、4…基部、21…光源、22…リフレクタ、22a…開口部、23…透明プレート、24…ミラーシート、24a…鏡面、24b…接着面、25…回路基板、102a…第一パネル、122…リフレクタ、122a…貫通部、124…シート、124a…第一領域(貫通部に対応する領域)、124b…第二領域(少なくとも貫通部に対応する領域の周辺の領域)
図1
図2
図3
図4
図5
図6