(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6322556
(24)【登録日】2018年4月13日
(45)【発行日】2018年5月9日
(54)【発明の名称】L型擁壁のコーナーブロック成形用型枠
(51)【国際特許分類】
B28B 7/10 20060101AFI20180423BHJP
E02D 29/02 20060101ALI20180423BHJP
【FI】
B28B7/10 A
E02D29/02 301
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-239864(P2014-239864)
(22)【出願日】2014年11月27日
(65)【公開番号】特開2016-101665(P2016-101665A)
(43)【公開日】2016年6月2日
【審査請求日】2017年7月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000201504
【氏名又は名称】前田製管株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100066094
【弁理士】
【氏名又は名称】米屋 武志
(74)【代理人】
【識別番号】100123146
【弁理士】
【氏名又は名称】米屋 崇
(72)【発明者】
【氏名】渡部 巧
【審査官】
永田 史泰
(56)【参考文献】
【文献】
特開平8−72041(JP,A)
【文献】
特開平10−80911(JP,A)
【文献】
特開平7−156124(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28B7/00−7/46
E02D29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦壁前面に外側から内側へ向け傾斜する勾配を備えたL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠であって、ベースの上面に立設した支柱に回動自在に連結され、底部及び立壁部の内枠板を備えた左右の内側成形枠と、前記ベースから独立し、且つ前記ベースの上面から起立する直立軸に回動自在に連結され、前記ベースの上面に対して前記縦壁前面の勾配に対応して外側に倒れた左右の傾斜外側壁並びに前記傾斜外側壁の内側にあって、前記ベースから独立した傾斜軸に連結側端縁が互いに接触した状態で回動自在に連結され、且つ前記傾斜外側壁にガイド機構を介して設置された左右の傾斜内側壁とで構成された左右の外側成形枠と、前記左右の内側成形枠と前記左右の傾斜内側壁との間に形成された縦壁枠内の底部を閉塞する着脱可能な底枠と、前記左右の内側成形枠の前記底部内枠板の上面にあって、該底部内枠板と摺接可能となるように前記支柱に固定した前記底部内枠板とで前記底部内枠を構成する固定水平版と、前記左右の外側成形枠の連結部と反対側の端部にそれぞれ装着する小口版とから構成され、前記ガイド機構により、前記外側成形枠を構成する傾斜外側壁のコーナー角度の変更にかかわらず、前記傾斜内側壁の勾配が一定に保たれるように連動するように形成したことを特徴とするL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠。
【請求項2】
前記ガイド機構が、前記左右の傾斜外側壁に形成した複数個のガイドホールと、前記左右の傾斜内側壁に装着した前記ガイドホールに挿通するガイドピンおよび固定用ボルトから構成され、セットした前記傾斜外側壁と前記傾斜内側壁とを前記固定用ボルトに前記傾斜外側壁側から螺合したナット締めにより連結し固定する構成としたことを特徴とする請求項1記載のL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠。
【請求項3】
前記左右の傾斜内側壁はその連結側端縁が前記傾斜軸の中心に位置し、前記傾斜軸を中心として回動する前記左右の傾斜内側壁の前記連結側端縁が互いに接触して、その合わせ部に隙間が空かないように形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠。
【請求項4】
前記左右の内側成型枠を前記ベースの上面に立設した二本の支柱にそれぞれ回動自在に連結してなり、前記左右の内側成型枠をそれぞれの支柱を中心にして前記ベース上を摺動することで任意の角度に変更しできる構成としたことを特徴とする請求項1,2又は3記載のL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はL型擁壁の成形用型枠、特に外側成型枠の前面側勾配を一定にしたままコーナー角度を自由に調整できるL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠に関する。
【背景技術】
【0002】
L型擁壁は縦壁と底版の各々が外力に対して片持ち梁として抵抗する構造であり、用地境界に接する道路擁壁や宅造擁壁で多く用いられている。このL型擁壁のコーナー部は、左右の縦壁を設置場所に応じて任意の開き角度に調節する必要があり、プレキャスト製品として工場で製造する場合、型枠に開き角度を自在に調整できる工夫が加えられてきた。
【0003】
従来から知られているこの種L型のコーナー擁壁を製造するための型枠として、基台上に立設されたセンタポスト回りに回動且つ固定自在に基台上に設置された2個の内面成形枠と、この内面成形枠のそれぞれと所定の間隔を隔てて基台上に固定された2個の外面成形枠と、該外面成形枠相互間に形成されるスリットに嵌着される連結部材と、各内面成形枠のセンタポストと反対側の端部に固定されるL形の小口板とを備えたものが知られている(実公平2−44965号公報)。
【0004】
この型枠によれば、各内面成形枠をセンタポストの周りに回転させ、その開き角度を変更することによって一つの型枠でコーナー角度が異なる種々のコーナー擁壁を製造することができる。
【0005】
また、実公平8−4248号公報では、2個の内面成形枠をセンタポストを中心とし、同一角度回転させてその開き角度を変更する角度可変機構と、基台の上面に設けられ各内面成形枠及び各外面成形枠を滑動自在に支持するレールとをさらに備えたものが開示されており、この型枠によれば、各内面成形枠の開き角度の変更作業を角度可変機構によって容易に行うことができる。
【0006】
また、ベースの上面を各内側成形枠の回転軌道に沿って移動できるように、該ベースの上面に配置された左右一対の可動ベースを備え、各内側成形枠は各可動ベースの上面にそれぞれ立設され、各外側成形枠は各内側成形枠に対して平行移動できるように可動ベースに配置することにより、各内側成形枠に対する各外側成形枠のセッティング作業を簡単且つ容易に行えるるようにしたコーナー擁壁ブロック製造用型枠(特開2009−126172号公報)も提案されている。
【0007】
また、コーナー角度を変更する場合、底盤打ちの型枠では底部内枠をコーナー角度に応じて交換する必要が生じるが、考案者らは、底部内枠を交換することなく同一の型枠によりコーナー角が異なるコーナー擁壁に対応できる型枠を提案した(実公平4ー15445号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実公平2−44965号公報
【特許文献2】実公平8−4248号公報
【特許文献3】特開2009−126172号公報
【特許文献4】実公平4−15445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、片持ち梁形式のL型擁壁では土盛りによって縦壁が内側から土圧を受け、外側に撓むことが考えられる。また、一般に道路に面した縦壁は、歩行者に対して倒れかかるような不安感を与える。そのため、縦壁の前面側に外側から内側方向に向け1〜2%の勾配が設けられることが多い。
【0010】
このようなコーナー擁壁を製造する型枠において、軸の傾きを一定として左右一対の外側板の開き角度を調整する場合、外側板の外側最下端(製品の左右頂版端部)が上下し浮き上がることからその固定に手間がかかり、調整が難しい。また、外側板のコーナー角度が変化していくと、外側板の連結部に隙間が発生し、上記提案された従来のいずれの型枠
においても成形に支障が生じていた。
【0011】
本発明は、上記のような従来の欠点を解消するものであり、簡単な構造で、外側成型枠の前面側勾配を一定にしたままコーナー部の開き角度を自在に調節できるL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、ベースの上面に立設した支柱に回動自在に連結され、底部及び立壁部の内枠板を備えた左右の内側成形枠と、前記ベースから独立し、且つ前記ベースの上面から起立する直立軸に回動自在に連結され、前記ベースの上面に対して前記縦壁前面の勾配に対応して外側に倒れた左右の傾斜外側壁並びに前記傾斜外側壁の内側にあって、前記ベースから独立した傾斜軸に連結側端縁が互いに接触した状態で回動自在に連結され、且つ前記傾斜外側壁にガイド機構を介して設置された左右の傾斜内側壁とで構成された左右の外側成形枠と、前記左右の内側成形枠と前記左右の傾斜内側壁との間に形成された縦壁枠内の底部を閉塞する着脱可能な底枠と、前記左右の内側成形枠の前記底部内枠板の上面にあって、該底部内枠板と摺接可能となるように前記支柱に固定した前記底部内枠板とで前記底部内枠を構成する固定水平版と、前記左右の外側成形枠の連結部と反対側の端部にそれぞれ装着する小口版とから構成され、前記ガイド機構により、前記外側成形枠を構成する傾斜外側壁のコーナー角度の変更にかかわらず、前記傾斜内側壁の勾配が一定に保たれるように連動するように形成したことを特徴とするL型擁壁のコーナーブロック成形用型枠である。
【0013】
また、本願の請求項2に係る発明は、前記ガイド機構が、前記左右の傾斜外側壁に形成した複数個のガイドホールと、前記左右の傾斜内側壁に装着した前記ガイドホールに挿通するガイドピンおよび固定用ボルトから構成され、セットした前記傾斜外側壁と前記傾斜内側壁とを前記固定用ボルトに前記傾斜外側壁側から螺合したナット締めにより連結し固定する構成としたことを特徴とする。
【0014】
また、本願の請求項3に係る発明は、前記左右の傾斜内側壁はその連結側端縁が前記傾斜軸の中心に位置し、前記傾斜軸を中心として回動する前記左右の傾斜内側壁の前記連結側端縁が互いに接触して、その合わせ部に隙間が空かないように形成したことを特徴とするものである。
【0015】
そして、本願の請求項4に係る発明は、前記左右の内側成型枠を前記ベースの上面に立設した二本の支柱にそれぞれ回動自在に連結してなり、前記左右の内側成型枠をそれぞれの支柱を中心にして前記ベース上を摺動することで任意の角度に変更しできる構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
上記のように、本願の請求項1係る発明によれば、外側成型枠を構成する左右の傾斜外側壁は、前記ベースの上面に対して外側に所望の勾配で倒れた状態に配設されているとゝもに、前記ベースから独立し且つ前記ベース上面から直角に起立する直立軸に回動自在に連結された構造であるため、前記左右の傾斜外側壁はそのコーナー角度が変化しても、前記左右の傾斜外側壁のベースの上面に対して予め設定された傾斜は変化せず、一定の勾配が保持される。
【0017】
そして、本願発明において、前記左右の傾斜外側壁の内側に、前記ベースから独立した傾斜軸を介して連結側端縁が互いに接触した状態で回動自在に連結された左右の傾斜内側壁を備えており、しかもこの傾斜内側壁は前記傾斜外側壁と同一の勾配を維持したままで回動可能となるガイド機構を介して連結されているので、前記左右の傾斜外側壁のコーナー角度が変化しても、前記左右の傾斜内側壁の勾配は前記左右の傾斜外側壁の勾配と同様に一定に保たれる。したがって、前記傾斜内側壁の勾配に対する配慮が不必要となり、外側成型枠の組み立て、調整作業を容易に行える。
【0018】
また、前記外側成型枠を構成する前記左右の傾斜外側壁は、そのコーナー角度が変化することによって前記直立軸との連結側端縁に隙間が発生するが、この隙間は前記傾斜外側壁の内側に設置した前記左右の傾斜内側壁にあって、前記傾斜軸部における接触した側端縁部分で塞がれ、前記左右の傾斜外側壁の連結軸部からのコンクリート漏れを防止することができる。
【0019】
また、本願の請求項2に係る発明は、前記ガイド機構が、前記左右の傾斜外側壁に形成した複数個のガイドホールと、前記左右の傾斜内側壁に装着した前記傾斜外側壁とセットとするための前記ガイドホールに挿通するガイドピンおよび固定用ボルトからなる簡単な構造のものである。したがって、前記傾斜内側壁と前記傾斜外側壁との組み立て作業が容易であるとゝもに、前記外側成型枠を廉価に製造することができる。
【0020】
また、本願の請求項3に係る発明は、前記左右の傾斜内側壁はその連結側端縁が前記傾斜軸の中心に位置し、前記傾斜軸を中心として回動する前記左右の傾斜内側壁の前記連結側端縁が互いに接触して、その合わせ部に隙間が空かないようにように構成されている。このような構成とすることで、前記左右の傾斜外側壁のコーナー角度が変化することによって、その連結側の側端縁に生じる隙間は、前記傾斜外側壁の内側に設置した前記左右の傾斜内側壁の連結側の接触する側端縁部分で塞がれ、型枠内に打設したコンクリートの前記左右の傾斜外側壁のコーナー部からの漏れを防止することができ、綺麗な外表面を有する製品が得られる。
【0021】
また、本願の請求項4に係る発明によれば、前記左右の内側成型枠を、前記ベースの上面に立設した二本の支柱にそれぞれ回動自在に連結してなり、前記左右の内側成型枠をそれぞれの支柱を中心にして前記ベース上を各自が摺動する構成とした。このような構成とすることで、前記左右の内側成型枠は、前記左右の外側成型枠のコーナー角度にかかわらず任意の角度に変更し対応でき、内側成形枠の設置,調整作業を容易に行える。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を
図1乃至
図7に示す実施例により詳細に説明する。図において、Aは本発明に係るL型擁壁のコーナーブロック成型用の型枠で、この底版打ち方式の成型用型枠Aにより、
図7に示すようなL型のコーナー擁壁ブロックBを成型する。この擁壁ブロックBは、その縦壁Cの前面側に外側から内側方向に向け1〜2%の勾配(θ)を設けたもので、左右の縦壁C,Cのコーナー角度(α)を90°とした一例である。
【0023】
1は本発明に係るL型擁壁ブロックの成形用型枠Aを設置するベースで、該ベース1の上面に立設した左右の支柱2,2に、底部内枠3を構成する底部内枠板4,4をそれぞれ上端に備えた左右の内側成形枠5,5が回動自在に連結されている。6は前記ベース1から独立し、且つ前記ベース1の上面に対して直角に起立した直立軸で、この直立軸6に、前記ベース1の上面に対し、前記コーナー擁壁ブロックBの縦壁C前面の勾配(θ)に対応して内側から外側に倒れた左右の傾斜外側壁7,7が回動自在に連結されている。
【0024】
8は傾斜内側壁で、前記ベース1の上面に対して前記擁壁ブロックBの縦壁C前面の勾配(θ)に対応して内側から外側に倒れた状態に配設したものであり、前記左右の傾斜外側壁7,7の内側に設置されたこの左右の傾斜内側壁8,8は、前記ベース1から独立した傾斜軸9を介して、前記左右の傾斜内側壁8,8の連結側端縁8A,8Aが互いに接触した状態で回動自在に連結されている。
【0025】
10,10は前記左右の傾斜外側壁7,7に形成した上下に対とするガイドホールで、前記左右の傾斜外側壁7,7の内側に前記左右の傾斜内側壁8,8を設置するために形成したものであり、上下に並列して形成した上下二段の前記ガイドホール10A,10Bは前記傾斜外側壁7の直立軸6側、および他端側の上部と下部にそれぞれ形成されている。なお、前記コーナー擁壁Bの縦壁C前面の勾配(θ)に対応しするため、前記ガイドホール10は前記直立軸6側に向け上昇する上面傾斜としている。
【0026】
11は前記左右の傾斜内側壁8,8にあって、前記左右の傾斜外側壁7,7側に向け突出状態で設置したガイドピンであり、12は連結用のボルトである。このガイドピン11および連結用のボルト12をそれぞれ前記傾斜外側壁7,7に形成した前記ガイドホール10A,10B内に挿通して前記傾斜外側壁7,7の内側に前記傾斜内側壁8,8をセットし、前記連結用のボルト12に前記傾斜外側壁7側から緩く螺合せしめたナットにより連結しする構成としたものである。
【0027】
13は外側成型枠で、前記左右の傾斜外側壁7と前記左右の傾斜内側壁8とを、前記傾斜外側壁7に形成したガイドホール10と前記傾斜内側壁8に形成したガイドピン11および連結用のボルト12を介して連結した構成のものであり、前記左右の外側成型枠13,13のコーナー角度が変化してもその内側枠の勾配は変化しない。詳述すると、前記傾斜外側壁7,7を連結する前記直立軸9は前記ベース1の上面に対して直角に起立しているので、前記左右の傾斜外側壁7,7のコーナー角度が変化しても、その内側にセットした前記左右の傾斜内側壁8,8の勾配は変化しない。
【0028】
14は前記外側成型枠13を構成する前記傾斜内側壁8と前記内側成型枠5との間に形成された縦壁枠内の底部を閉塞する着脱可能な底枠である。15は前記左右の内側成形枠5,5の底部内枠3を構成する固定水平版で、前記底部内枠3を構成する前記底部内枠板4の上面にあって、前記底部内枠板4と摺接可能となるように前記支柱2に固定されている。16は前記左右の外側成形枠13を連結している直立軸6と反対側の端部にそれぞれ装着する小口版であり、17は前記内側成形枠5と前記外側成型枠13との間のコーナー角部に設置するアタツチメントである。
【0029】
18は前記傾斜外側壁7の下端部に形成した複数個の長孔で、前記傾斜外側壁7の底辺に沿って延びている。19は前記長孔18に前記傾斜外側壁7側から挿入した長尺ボルトで、前記長孔18の所望の位置で、前記小口版16,前記底枠14,前記小口版16,内側成型枠5の貫通孔内をそれぞれ通し、前記内側成型枠5側で螺合したナット締めにより前記型枠構成枠材をそれぞれその下部で一体に固定したものである。
【0030】
20は前記傾斜外側壁7,前記傾斜内側壁8,前記小口版16および前記内側成型枠5を上方中間部で一体に固定するためのボルトで、前記傾斜外側壁7側から各貫通孔内に挿入した前記ボルト20の先端部を前記内側成型枠5側で螺合したナット締めにより一体に固定したものである。21は前記傾斜外側壁7と前記傾斜内側壁8とをその上端部で連結し固定するための鉤型の連結具で、一端は前記傾斜外側壁7の上端フランジ部にボルト締めにより固定されている。
【0031】
図5に示すものは、前記傾斜外側壁7と前記傾斜内側壁8からなる左右の外側成型枠13,13のコーナー角度(θ)を90度に設定し連結した状態のL型擁壁ブロックの成形用型枠Aであり、前記傾斜外側壁7と前記傾斜内側壁8とは
図3及び
図4に示すような状態にある。そこで、
図5に示す状態から
図6に示すように、左右の外側成型枠13,13のコーナー角(θ)を、例えば最大の172度に変更する場合には、
図4において、前記型枠構成枠材7,16,14,5を一体に固定しているボルト19,20を螺脱して引き抜き、前記内側成型枠5と連結されていた前記小口版16,前記底枠14及び前記外側成型枠13をそれぞれ分離する。
【0032】
つぎに、鉤型の連結具21を外し、連結用ボルト12の固定を解いた後、前記左右の外側成型枠13,13をそのコーナー角度(θ)が172度になるまで左右に開く。これにより、前記左右の傾斜外側壁7,7はそれぞれ前記直立軸6を中心として左右に回動し、コーナー角度(θ)が172度まで開かれるが、この左右の傾斜外側壁7,7の勾配はそれぞれ当初設定した勾配のまま維持される。
【0033】
前記左右の傾斜外側壁7,7が前記直立軸6を中心とし左右に開かれるにつれ、前記左右の傾斜内側壁8,8もガイド機構10,11,12を介して前記傾斜軸9を中心として左右に開かれる。すなわち、前記左右の傾斜内側壁8,8は、前記左右の傾斜外側壁7,7のガイドホール10内に位置する前記ガイドピン11が前記ガイドホール10に沿って案内され、該ガイドホール10の左上方に向けスライドしながら前記傾斜軸9を中心として、前記左右の傾斜内側壁8,8は前記左右の傾斜外側壁7,7のコーナー角度まで回動し移動する。
【0034】
前記左右の傾斜外側壁7,7がそれぞれ前記直立軸6を中心として左右に回動し、コーナー角度(θ)が172度まで変化していくと、前記傾斜外側壁7,7の前記直立軸6側の側端縁部に隙間が発生する。このとき、前記傾斜外側壁7,7の回動に連動して前記傾斜軸9を中心として回動する前記左右の傾斜内側壁8,8はその連結側の側端縁8A,8Aが互いに接触した状態で連結され、接触したこの状態を維持したままで回動する。
【0035】
その結果、前記左右の傾斜外側壁7,7の連結側の側端縁部の間に発生する隙間は、前記左右の傾斜外側壁7,7の内側に設置した前記左右の傾斜内側壁8,8にあって、その連結側の側端縁8A,8Aの部分で閉塞される。したがって、前記左右の傾斜外側壁7,7と前記左右の傾斜内側壁8,8によって形成されている前記左右の外側成型枠13,13の連結側の側端縁間に隙間は発生しない。前記左右の外側成型枠13,13のコーナー角度を、上記のように、例えば172度に変更した場合には、前記左右の内側成型枠5,5をそれぞれ支柱2,2を中心とした外側方向に回動し、
図6に示す状態とする。
【0036】
図6に示す状態に型枠Aをセットした後、上記とは逆の手順により、先ず連結用ボルト12を締め付けて前記左右の傾斜外側壁7,7と前記左右の傾斜内側壁8,8とをガイド機構を介して連結するとゝもに、上方部で連結具21により一体に連結する。つぎに、前記型枠構成枠材7,14,16,5をボルト19,20一体に固定するとゝもに、変更したコーナー角度に応じたアタッチメント17を前記左右の外側成型枠13,13のコーナー角度に設置することで、新たなコーナー角度の型枠Aを形成する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明に係るL型擁壁コーナーブロック成型用型枠を構成する外側成型枠の傾斜外側壁とこれを連結する直立軸の正面図である。
【
図2】同じくL型擁壁コーナーブロック成型用型枠を構成する外側成型枠の傾斜内側壁とこれを連結する傾斜軸の正面図である。
【
図3】同じくL型擁壁のコーナーブロック成型用型枠の全体正面図である。
【
図4】同じくL型擁壁のコーナーブロック成型用型枠の側面図である。
【
図5】同じく外側線型枠のコーナー角度を90度に設定した状態の平面図である。
【
図6】同じく外側線型枠のコーナー角度を172度に設定した状態の平面図である。
【
図7】本発明に係るL型擁壁コーナーブロック成型用型枠で成型したL型擁壁のコーナーブロックの全体斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
A 型枠 10 ガイドホール
B L型擁壁ブロック 11 ガイドピン
1 ベース 12 連結ボルト
2 支柱 13 外側成型枠
3 底部内枠 14 底枠
4 底部内枠板 15 固定水平版
5 内側成型枠 16 小口版
6 直立軸 17 アタッチメント
7 傾斜外側壁 18 長孔
8 傾斜内側壁 19・20 ボルト
9 傾斜軸 21 連結具