(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記多結晶半導体層はポリシリコン層であり、前記ポリシリコン層の上部に高融点金属とのシリサイドが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体スイッチ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0011】
(実施形態1)
本実施形態に係る半導体スイッチについて
図1乃至
図4を用いて説明する。
図1は本実施形態の半導体スイッチを示す回路図である。
図2は半導体スイッチが設けられた半導体チップの各部の配置を示す図である。
図3は半導体スイッチが設けられるSOI(Silicon On Insulator)基板を示す断面図である。
図4は半導体スイッチの高周波配線と多結晶半導体層との位置関係を説明するための図で、
図4(a)は半導体チップの上面から見た場合の位置関係を示す図、
図4(b)は
図4(a)のA−A線に沿って切断し矢印方向に眺めた半導体スイッチの断面図である。
【0012】
本実施形態の半導体スイッチは、例えば携帯機器などの送信用または受信用にアンテナの切り替えを行う高周波スイッチで、1入力(出力)端子(共通端子)と複数の出力(入力)端子(個別端子)を有する。
【0013】
始めに、半導体スイッチの概要を説明する。
【0014】
図1乃至
図4に示すように、本実施形態の半導体スイッチ10はSOI(Silicon On Insulator)基板30に設けられる。半導体スイッチ回路(SW1乃至SW8)はそれぞれ、アンテナ端子11と高周波端子(RF1乃至RF8)との間に設けられる。半導体スイッチ回路(SW1乃至SW8)は、アンテナ端子11及び高周波端子(RF1乃至RF8)に高周波配線(RW0乃至RW8)によって接続されている。
【0015】
図4(a)に示すように、高周波配線42の直下に多結晶半導体層12が設けられている。また、
図4(b)に示すように、多結晶半導体層12はシリコン基板31上、ここではシリコン酸化膜(第1絶縁膜)32上に設けられている。多結晶半導体層12は、例えばポリシリコン層である。以後、多結晶半導体層12をポリシリコン層12と称する。
【0016】
ポリシリコン層12は、上面及び側面を層間絶縁膜(第2絶縁膜)41で被覆されている。なお
図4ではポリシリコン層12の側面の層間絶縁膜は示されていない。したがってポリシリコン層12は、シリコン基板31、シリコン層33、半導体スイッチ回路SW1乃至SW8、および高周波配線RW0乃至RW8から電気的に絶縁されている。
【0017】
即ち、ポリシリコン層12は、任意の高周波配線、電圧源、接地線、回路に接続されておらず、電気的にフローティング状態にある。
【0018】
そして、ポリシリコン層12には、n型不純物が高濃度にドーピングされている。n型不純物の濃度は、例えば1E20cm
−3程度である。ポリシリコン層12は半導体スイッチ回路SW1乃至SW8が設けられているシリコン層(第1の半導体層)33よりも、高い不純物濃度を有している。なお、ここでいう不純物濃度はキャリア濃度とみなして差支えない。
【0019】
ところで、SOI基板30では、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に電荷(電子)が蓄積され易い。高周波配線RW0乃至RW8に高周波信号が流れると、その電荷は高周波信号起因の電界により加速されて移動する。高周波信号には、電荷の移動に起因する高調波歪が発生する。
【0020】
本実施形態においては、ポリシリコン層12中にはn型のキャリア(電子)が存在している。ポリシリコン層12のキャリアの移動度が単結晶のシリコン基板31より低いので、ポリシリコン層12中のキャリアは高周波信号起因の電界により加速されにくく、移動しにくい。
【0021】
その結果、ポリシリコン層12中のキャリアによって、高周波信号起因の電界がシールドされる。従って、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍の電荷の移動は、高周波配線RW0乃至RW8に高周波信号が流れても抑制される。
【0022】
なお、シリコン基板31はシリコン酸化膜32に接する第2部分31bを設けてもよい。第2の部分31bは、第1部分31aより高い不純物濃度を有し、かつより高いアクセプタ濃度を有している。その結果、第2部分31bのアクセプタは界面近傍の電荷を補償し、その電荷の密度を低減することができる。
【0023】
本実施形態においては、高周波配線42の直下に、不純物がドーピングされ、シリコン基板31よりもキャリアの移動度の低い多結晶半導体層、例えばポリシリコン層を設ける。これにより、高調波歪を低減することができる。多くのポートを有し、高周波配線の総距離が長い半導体スイッチほど、高周波信号の歪防止効果が高くなる。
【0024】
次に、半導体スイッチ10の詳細を説明する。
【0025】
図1に示すように、半導体スイッチ10には、例えばアンテナ端子(共通端子)11と、8つの高周波端子(個別端子)RF1、RF2、RF3、RF4、RF5、RF6、RF7、RF8が設けられている。アンテナ端子11からノードN1、N2、N3を順に経由してノードN4に到るメインの高周波配線RW0が設けられている。
【0026】
高周波配線RW1は、半導体スイッチ回路SW1を経由してノードN1と高周波端子RF1とを接続する。同様に、高周波配線RW2乃至RW8はそれぞれ、半導体スイッチ回路SW2乃至SW8を経由して、ノードN1と高周波端子RF2乃至RF8とをそれぞれ接続する。
【0027】
高周波信号は、例えば700MHz以上の周波数と、20dBm以上の電力を有し、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)方式で変調されている。
【0028】
以下、主に高周波配線RW1に関して説明するが、高周波配線RW2乃至RW8についても同様である。
【0029】
高周波配線RW1は、半導体スイッチ回路SW1を経由してノードN1と高周波端子RF1を接続する。半導体スイッチ回路SW1は、ノードN1と高周波端子RF1との間に、直列接続された複数のMOSトランジスタ(以後、スルートランジスタという)T1を有し、高周波端子RF1と接地端子GNDとの間に、直列接続された複数のMOSトランジスタ(以後、シャントトランジスタという)S1を有している。
【0030】
各スルートランジスタT1のゲート端子には、スイッチング動作を安定させる目的(発振防止等)の抵抗R1が接続されている。抵抗R1は高周波信号がバイアス/制御回路21に漏洩しない程度の高い抵抗値を有している。各シャントトランジスタS1のゲート端子にも、高周波信号漏えい防止用の抵抗R2が接続されている。抵抗R1、R2は、例えば100kΩ以上の抵抗である。
【0031】
各スルートランジスタT1のゲート端子には、制御信号Cont1が印加される。各シャントトランジスタS1のゲート端子には、制御信号Cont1を反転した反転制御信号Cont1/が印加される。従って、スルートランジスタT1とシャントトランジスタS1は相補的に導通状態または非導通状態になる。
【0032】
例えば、アンテナ端子11と高周波端子RF1の間を導通状態とするには、スルートランジスタT1を導通状態にし、シャントトランジスタS1を非導通状態にする。同時にスルートランジスT2乃至T8を全て非導通状態にし、シャントトランジスタS2乃至S8を全て導通状態にする。
【0033】
ポリシリコン層12の電位は、シリコン基板31の電位に対してフローティング状態としているが、シリコン基板31に対して正にバイアスされている場合も有りえる。その場合、ポリシリコン層12は正の電源に接続される。
【0034】
図2は、半導体チップ内部の各ユニットや端子の概略の配置を示している。ただし、各ユニットや端子の大きさは図面に示すものに限定されない。
【0035】
半導体チップ20内部における一方の側には、アンテナ端子11、高周波端子RF1乃至RF8、接地パッドG1乃至G4、スルートランジスタT1部乃至T8部、およびシャントトランジスタS1部乃至S8部が配置されている。
【0036】
接地パッドG1の両側に配置されたシャントトランジスタS1部、S2部は、接地パッドG1に共通接続されている。接地パッドG2、G3、G4についても同様であり、その説明は省略する。
【0037】
半導体チップ20内部における他方の側には、ポリシリコン層12に印加される電圧、制御信号Cont1乃至Cont8および反転制御信号Cont1/乃至Cont8/を生成し、半導体スイッチ回路SW1乃至SW8を制御するためのバイアス/制御回路21が配置されている。
【0038】
図2におけるハッチングを施した領域には、ポリシリコン層12が設けられている。即ち、ポリシリコン層12は、高周波配線RW0および
図2に不図示の高周波配線RW1乃至RW8の下方に設けられている。更に、ポリシリコン層12は、アンテナ端子11および高周波端子RF1乃至RF8の下方にも設けられている。
【0039】
また、ポリシリコン層12は、接地パッドG1乃至G4の下方や、ユニット及び端子を囲むように外周に設けられた接地配線GNDの下方に設けられていてもよい。接地配線GNDは、アンテナ端子11、高周波端子RF1乃至RF8、接地パッドG1乃至G4、スルートランジスタT1部乃至T8部、シャントトランジスタS1部乃至S8部、およびバイアス/制御回路21を囲むように配設されている。接地パッドG1乃至G4は、接地配線GNDに接続されている。
【0040】
図3は半導体スイッチが設けられるSOI(Silicon On Insulator)基板を示す断面図である。SOI基板30は、第1の比抵抗ρ1を有するp型のシリコン基板(半導体基板)31と、シリコン基板31上に設けられたシリコン酸化膜(第1絶縁膜)32と、シリコン酸化膜32の上に設けられ、第1の抵抗ρ1より低い第2の比抵抗ρ2を有するp
−型のシリコン層(第1半導体層)33を有している。
【0041】
シリコン基板31は支持基板なので、能動層であるシリコン層33に対する寄生容量を低減するために第1の抵抗ρ1は第2の比抵抗ρ2より高い方が望ましい。
【0042】
シリコン基板31は、第1の比抵抗ρ1を有する第1部分31aと、第1部分31a上に設けられ、第1部分31aより高い不純物濃度を有する第2部分31bとを有している。第2部分31bは、シリコン酸化膜32と接している。第2部分31bの厚さは、例えば0.5乃至1μm程度である。
【0043】
第1の比抵抗ρ1は、例えば1kΩ・cm以上である。第2の比抵抗ρ2は、例えば10Ω・cm程度である。シリコン酸化膜32の厚さT1は、例えば1乃至2μm程度である。シリコン層33の厚さは、例えば0.1乃至1μm程度である。
【0044】
シリコン酸化膜32は、BOX(Buried Oxide)層とも呼ばれている。シリコン層33は、SOI層とも呼ばれている。
【0045】
第2部分31bの不純物は、例えばアクセプタとなるボロン(B)である。アクセプタは、正孔を発生する。シリコン酸化膜32とシリコン基板31の界面近傍に蓄積された電荷(電子)は正孔により補償される。従って、界面近傍の電荷密度が低減する。
【0046】
ポリシリコン層12には、例えばイオン注入によりn型不純物が1E20cm
−3程度添加されている。ポリシリコン層12の厚さは、例えば210nmである。ポリシリコン層12の上部は、高融点金属のシリサイドが設けられていてもよい。
【0047】
層間絶縁膜41が、ポリシリコン層12上に設けられている。層間絶縁膜41の厚さは、例えば3.6μmである。高周波配線42は、層間絶縁膜41上に設けられている。
【0048】
従って、ポリシリコン層12は、高周波配線42とシリコン基板31の間であって、シリコン酸化膜32の上に設けられている。
【0049】
高周波配線42およびポリシリコン層12は、例えばストライプ状である。高周波配線42の延在する方向をX方向とし、X方向に直交する方向をY方向とする。高周波配線42の幅(Y方向の長さ)をW1、ポリシリコン層12の幅(Y方向の長さ)をW2とする。
【0050】
ポリシリコン層12は、平面視で高周波配線42のエッジより外側に延在している。即ち、ポリシリコン層12の幅W2は高周波配線42の幅W1より大きい(W2>W1)。ポリシリコン層12は、高周波配線42のエッジよりΔW=(W2−W1)/2だけ外側にはみ出している。
【0051】
高周波配線42のX方向の長さとポリシリコン層12のX方向の長さの関係についても同様であり、その説明は省略する。ポリシリコン層12の面積は高周波配線42の面積より大きい。
【0052】
ここで
図4を用いて本実施形態の作用、効果を説明する。ポリシリコン層12と高周波端子RF1乃至RF8のパッドとの間にも同様の作用、効果がある事は言うまでもない。また、ポリシリコン層12と接地パッドG1乃至G4および接地配線GNDとの間にも同様の作用、効果が見込まれる。
【0053】
高周波配線42に高周波信号が流れると、電気力線43が発生する。ポリシリコン層12の幅W2が高周波配線42の幅W1より大きく設定されているのは、高周波により生じる電気力線43が高周波配線42のエッジより外側に広がるためである。
【0054】
高周波配線42の幅W1は、例えば高周波損失、特性インピーダンス等を考慮して定められる。高周波電力が、例えば20dBm程度の場合、高周波配線42の幅W1は、例えば50μm程度である。ポリシリコン層12の幅W2は、電気力線の広がり具合、具体的にはポリシリコン層12と高周波配線42の距離(層間絶縁膜41の厚さ)等に応じて定められる。ポリシリコン層12の幅W2は、例えば高周波配線42の幅W1の1.5倍程度で、70μm程度である。
【0055】
シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に電荷(電子)44aが蓄積されている。ポリシリコン層12中には多数の電荷キャリア(電子)44bが存在している。
【0056】
電気力線43は電荷44a、44bに作用する。電荷44a、44bは高周波信号起因の電界により加速されて移動する。
【0057】
然しながら、ポリシリコン層12のキャリアの移動度が単結晶シリコン基板31より低いために電荷44bは大きくは移動できず、その場近傍に留まる確率が高くなる。
【0058】
この移動度の小さい電荷44bは高周波信号起因の電界をシールドする。その結果、電荷44aに作用する電気力線43の数が減少する。従って、電荷44aの移動を抑制する効果が高まる。これにより、高周波信号の高調波歪および高周波配線42の高周波損失が低減する。
【0059】
図5は、本実施形態の半導体スイッチ10の高調波歪を比較例の半導体スイッチと対比して示す図である。比較例の半導体スイッチとは、本実施形態のポリシリコン層12を有さない半導体スイッチのことである。
【0060】
図5において、縦軸は高周波信号に含まれる2次高調波電力(dBm)を示している。高周波信号の周波数は、1.95GHz、入力電力は20dBmである。パラメータは界面電荷濃度(界面電荷44aの濃度)である。
【0061】
界面電荷は、例えばSCM(Scanning Capacitance Microscopy)により測定することができる。SCMとは、導電性コーティングされた探針を用いて半導体表面を走査し、電荷分布を2次元的に可視化する手法である。SCMでは、10
15〜10
20cm
−3程度の電荷濃度に感度があり、電荷濃度に相関した信号が得られる。但し、SCMでは、定量評価は困難である。
【0062】
本実施形態および比較例のサンプルは更に、界面電荷濃度の高いサンプルと低いサンプルとに分けられている。
図5において、○印で示す濃度の高いサンプルの界面電荷濃度は7E15cm
−3であり、△印で示す濃度の低いサンプルの界面電荷濃度は2E15cm
−3である。
【0063】
図5に示すように、○印で示す界面電荷濃度の高いサンプル間の比較では、本実施形態の半導体スイッチ10は、比較例の半導体スイッチより2次高調波電力が1dBほど低減している。△印で示す界面電荷濃度の低いサンプル間の比較では、本実施形態の半導体スイッチ10は、比較例の半導体スイッチより2次高調波電力が12dBほど低減している。
【0064】
界面電荷濃度の高い場合と低い場合の両ケースにおいて、本実施形態の半導体スイッチ10は、比較例の半導体スイッチより2次高調波電力を低減していることが確認された。
【0065】
また界面電荷濃度が低いサンプル間のほうが、2次高調波電力の低減量が大きい。したがって、元々界面電荷濃度の低い半導体スイッチにポリシリコン層を設ける場合に、より高調波歪が改善できる。
【0066】
次に、半導体スイッチ10の形成方法について説明する。
図6は、半導体スイッチ10のとくに高周波配線部分の形成工程の要部を順に示す断面図である。
【0067】
図6(a)に示すように、シリコン層33が除去されて露出したシリコン酸化膜32上に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、ポリシリコン膜51を形成する。ポリシリコン膜51には、n型不純物として、例えば燐(P)をドーピングする。
【0068】
ポリシリコン膜51の表面に、例えば熱酸化法によりシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。ポリシリコン膜51上に、例えばリゾグラフィー法により幅W2を有するストライプ状のレジスト膜52を形成する。レジスト膜52をマスクとして、例えばRIE(Reactive Ion Etching)法によりポリシリコン膜51をエッチングする。これにより、幅W2を有するストライプ状のポリシリコン層12が得られる。
【0069】
図6(b)に示すように、再び露出したシリコン酸化膜32上にポリシリコン層12を覆うように上面および側面に層間絶縁膜41として、例えばTEOS(Tetra Ethel Ortho Silicate)膜をCVD法により形成する。
【0070】
図6(c)に示すように、層間絶縁膜41上に導電膜53、例えば金属膜をスパッタリング(Sputtering)法により形成する。導電膜53上に、例えばリゾグラフィー法により幅W1を有するストライプ状のレジスト膜54を形成する。レジスト膜54をマスクとして、例えばRIE法により導電膜53をエッチングする。これにより、幅W1を有するストライプ状の高周波配線42が得られる。
【0071】
なお、SOI基板30は、SIMOX(Separation by Implantation of Oxygen)方式または貼り合わせ方式により得られる。第2部分31bの高濃度のアクセプタはシリコン酸化膜32を通したイオン注入法により得られる。
【0072】
以上説明したように、本実施形態の半導体スイッチ10では、高周波配線42とシリコン基板31との間であって、シリコン酸化膜32上にポリシリコン層12が設けられている。ポリシリコン層12は、シリコン層33より低い移動度を有し、シリコン基板31に対してフローティング状態にある。ポリシリコン層12中には、多数の電荷キャリア(電子)44bが存在している。
【0073】
ポリシリコン層12の移動度が低いため、電荷44bは高周波信号による生じる電気力線43が作用してもその場近傍に留まる。
【0074】
電気力線43は滞留した電荷44bによりシールドされるので、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に生じる電荷44aに作用する電気力線43の数が減少する。
【0075】
従って、界面の電荷44aの移動が抑制され、高周波信号に歪が生じるのを防止することができる。更に、高周波配線42の電力損失を低減することができる。
【0076】
上述したようにポリシリコン層12は2次高調波歪を低減する。またシリコン基板31中に第2の部分31bを有する半導体スイッチにポリシリコン層12を設ける場合、すなわち界面電荷濃度が低い半導体スイッチにポリシリコン層12を設ける場合、
図5に示すように2次高調波歪はより顕著に低減する。
【0077】
ポリシリコン層12は、スルートランジスタT1乃至T8やシャントトランジスタS1乃至S8のゲート配線と同じ材料で設けてもよい。
【0078】
図7はゲート配線と同じ材料からなるポリシリコン層12を示す断面図である。
図7に示すように、スルートランジスタT1は、シリコン層33を島状に加工することで得られた領域に設けられた一対のソース・ドレイン層60と、ソース・ドレイン層60の間でシリコン層33上に設けられたゲート絶縁膜61と、ゲート絶縁膜61上に設けられたゲート電極62を有している。
【0079】
ゲート絶縁膜61下のシリコン層33がチャネル層63である。複数のスルートランジスタT1は、ソース・ドレイン層60を共用するように直列接続されている。
【0080】
ソース・ドレイン層60の上には、ゲート絶縁膜61と同じ膜である層間絶縁膜65が設けられている。層間絶縁膜65の上にゲート電極62に接続されたゲート配線66が設けられている。即ち、ゲート電極62とゲート配線66は同層に配置されている。
【0081】
シリコン層33が除去されて露出したシリコン酸化膜32上に、ソース・ドレイン層60を電気的に分離するためのSTI(Shallow Trench Isolation)層68が設けられている。STI層68は、例えばCVD法により形成されたシリコン酸化膜である。
【0082】
ポリシリコン層12は、STI層68の上に形成されている。STI層68の上にゲート絶縁膜61は設けられていない。STI層68の厚さは、例えば60nmで、シリンコン酸化膜32(2μm)より十分薄い。
【0083】
従って、STI層68とシリンコン酸化膜32は、合わせて一つのシリコン酸化膜とみなして差支えないので、STI層68上に設けられたポリシリコン層12は、シリンコン酸化膜32の上に設けられたポリシリコン層12と同等の作用効果をもたらす。
【0084】
ゲート配線66およびポリシリコン層12を覆うように、層間絶縁膜67が設けられている。高周波配線42は、ポリシリコン層12上方であって、層間絶縁膜67上に設けられている。
【0085】
製造工程としては、例えば以下の様である。
【0086】
シリコン層33の上にゲート絶縁膜61、層間絶縁膜65となるシリコン絶縁膜を形成する。シリコン絶縁膜を介したイオン注入により、シリコン層33にソース・ドレイン層60を形成する。
【0087】
ソース・ドレイン層60およびチャネル層63を残して、周りのシリコン絶縁膜およびシリコン層32を除去する。
【0088】
シリコン絶縁膜およびシリコン層33の除去により露出したシリコン酸化膜32の上にSTI層68を形成する。シリコン絶縁膜およびSTI層68上に、ゲート配線材料膜として、不純物をドープしたポリシリコン膜を形成する。
【0089】
ゲート電極62は、ゲート絶縁膜61上のゲート配線材料膜を加工することにより得られる。ゲート配線66は、層間絶縁膜65上のゲート配線材料膜を加工することにより得られる。ポリシリコン層12は、STI層68上のゲート配線材料膜を加工することにより得られる。
【0090】
ゲート配線66、ゲート電極62およびポリシリコン層12の上部は、ポリシリコン膜上に高融点金属、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)の膜を形成し、熱処理することによりシリサイドに改質されている。シリサイド層(図示せず)の厚さは、例えば50nm程度である。ポリシリコン膜の不純物濃度は、例えば1E15cm
−3以上、シート抵抗は、例えば10Ω/□である。
【0091】
以上説明したように、ポリシリコン層12は、ゲート配線66と同じ工程で形成できるので、製造工程が簡単になる利点がある。
図7に示す構成の高周波スイッチは、
図5に示す2次高調波特性と同等の2次高調波特性を有している。
【0092】
また、シリコン絶縁膜およびシリコン層33を除去せずに、ポリシリコン層12をシリコン絶縁膜の上に設ける場合も考えられる。その場合は、スルートランジスタT1乃至T8やシャントトランジスタS1乃至S8は、それぞれp
−型シリコン層33でpn接合分離される。
【0093】
図8は層間絶縁膜65aの上に設けられたポリシリコン層12を示す断面図である。
【0094】
図8に示すように、シリコン層33a上に層間絶縁膜65aが設けられている。層間絶縁膜65a上にポリシリコン層12が設けられている。ポリシリコン層12は、層間絶縁膜65a上に形成されたゲート配線材料膜を加工することにより得られる。
【0095】
図8に示す構成の高周波スイッチでは、シリコン基板31とシリコン絶縁膜32の界面近傍に生じる電荷44aに加えて、シリコン層33aとシリコン酸化膜32の界面近傍にも電荷が生じる。
【0096】
然し、シリコン層33aとシリコン酸化膜32の界面近傍に生じる電荷は、電荷44aと同様に移動が抑制される。従って、ポリシリコン層12とシリコン基板31の間にシリコン層33aが配置されていても、2次高調波特性に影響を及ぼす恐れはない。
【0097】
以上説明したように、
図8に示す構成の高周波スイッチは、
図7に示す構成の高周波スイッチに比べて、STI層68を形成する工程が不要であり、製造工程がより簡単になる利点がある。
図8に示す構成の高周波スイッチは、
図5に示す2次高調波特性と同等の2次高調波特性を有している。
【0098】
ポリシリコン層12は、高周波配線42の下方だけでなく接地配線の下方に設けてもよい。
図9は高周波配線および接地配線の下方に設けられたポリシリコン層を示す図である。
【0099】
図9に示すように、層間絶縁膜41上に高周波配線42および接地配線76が並置されている。高周波配線42の下方にポリシリコン層12aが設けられ、接地配線86の下方にポリシリコン層12bが設けられている。ポリシリコン層12aとポリシリコン層12bは分離している。
【0100】
接地配線76の下方にポリシリコン層12bを設けておくと、接地配線76に高周波信号が誘起された場合に、高調波歪特性、高周波配線の電力損失の低減効果が損なわれる恐れを未然に防止できる利点がある。
【0101】
シリコン基板31の第2部分31bとシリコン酸化膜32が接している場合について説明したが、第2部分31bとシリコン酸化膜32の間に別の層、例えば改質層を設けることも可能である。
【0102】
改質層は、例えば結晶欠陥を含むシリコンからなる。改質層の結晶欠陥に界面の電荷44aがトラップされる確率が高くなるので、界面近傍の電荷の移動がさらに抑制される。
【0103】
改質層は、例えば以下のようにして形成できる。シリコン酸化膜を透過する波長のパルスレーザビームが第2部分31bとシリコン酸化膜32の界面近傍にシリコン酸化膜32側から照射される。
【0104】
第2部分31bはレーザ光を吸収して局所的に融解、凝固するので、第2部分31bの一部が改質層になる。なお、シリコン層33は薄いので、シリコン層33におけるレーザ光の吸収の影響は無視できる。
【0105】
または、シリコン酸化膜およびシリコンを透過する波長を有する高繰り返し短パルスレーザビームを照射し界面近傍に回折限界レベルまで集光する。レーザビームは、集光点付近の極めて局所的な領域で時間的・空間的に圧縮されて非常に高いピークパワー密度となる。
【0106】
シリコンに対して透過性を示していたレーザビームは、その集光過程においてピークパワー密度がある閾値を超えると局所的に非常に高い吸収特性を示すようになる。界面近傍の焦点付近でのみこの閾値を超えるようコントロールすることで、シリコン層33にダメージを与えることなく、第2部分31bの一部が改質層になる。
【0107】
なお、改質層はSOI基板30の全面に設ける必要はない。高周波配線42の下方の必要な領域にのみ設ければよい。
【0108】
他の例として、シリコン酸化膜32とシリコン層33の間に、別のシリコン層、例えば不純物濃度が異なる層、導電型が異なる層などが設けられていてもよい。半導体スイッチ回路SW1乃至SW8を接合型電界効果トランジスタなどで構成することができる。
【0109】
多結晶半導体層がポリシリコン層である場合について説明したが、アモルファスシリコン層とすることもできる。アモルファスシリコン層の移動度はポリシリコン層の移動度より低い。
【0110】
(実施形態2)
本実施形態に係る半導体スイッチについて
図10を用いて説明する。
図10は本実施形態の半導体スイッチの高周波配線と第2半導体層との位置関係を説明するための図で、
図10(a)は半導体チップの上面から見た場合の位置関係を示す図、
図10(b)は
図10(a)のA−A線に沿って切断し、矢印方向に眺めた半導体スイッチの断面図である。
【0111】
本実施形態において、上記実施形態1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。本実施形態が実施形態1と異なる点は、ポリシリコン層12がシリコン基板31に対して正にバイアスされていることにある。
【0112】
即ち、
図10に示すように、本実施形態の半導体スイッチでは、高周波配線42の近くにビア71が設けられている。ビア71は、層間絶縁膜41を貫通し、ポリシリコン層12に接している。
【0113】
層間絶縁膜41上にビア71に接続されたパッド72が設けられている。パッド72は抵抗73を介して電源74に接続されている。抵抗73は、ポリシリコン層12が高周波的にはフローティングとなるように十分大きな抵抗値を有している。抵抗値は、例えば200kΩ以上が適している。
【0114】
ポリシリコン層12には正の電圧が印加され、シリコン基板31に対して正にバイアスされる。シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面の電荷44aは、クーロン力によりポリシリコン層12側に引き寄せられる。
【0115】
その結果、界面の電荷44aは自由な移動が抑制されるので、高周波信号に歪が生じるのをより防止することが可能である。更に、高周波配線42の電力損失をより低減することが可能である。
【0116】
以上説明したように、本実施形態の半導体スイッチでは、ポリシリコン層12には正の電圧が印加され、シリコン基板31に対して正にバイアスされる。その結果、界面の電荷44aはクーロン力により引き寄せられ、自由な移動が抑制される。
【0117】
ポリシリコン層12とシリコン酸化膜32の界面の電荷44bによる電気力線43のシールド効果ならびに第2部分31bの高濃度アクセプタによる電荷44aの密度の低減と相まって、高周波信号に歪が生じるのをより防止することができる。更に、高周波配線42の電力損失をより低減することができる。
【0118】
(実施形態3)
本実施形態に係る半導体スイッチについて
図11を用いて説明する。
図11は本実施形態の半導体スイッチの高周波配線と多結晶半導体層、及びビアの位置関係を説明するための図で、
図11(a)は半導体チップを上面から見た場合のそれらの位置関係を示す図、
図11(b)は
図11(a)のA−A線に沿って切断し、矢印方向に眺めた半導体スイッチの断面図である。
【0119】
本実施形態において、上記実施形態1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。本実施形態が実施形態1と異なる点は、シリコン酸化膜を貫通する複数の柱状体を有することにある。
【0120】
即ち、
図11に示すように、本実施形態の半導体スイッチでは、シリコン酸化膜32を貫通してシリコン基板31に接する複数のビア(柱状体)81が設けられている。ビア81はシリコン基板31の第1の比抵抗ρ1より高い第3の比抵抗ρ3を有している。第3の比抵抗ρ3は、例えば1×10
6Ω・cm乃至1×10
9Ω・cm程度である。
【0121】
ビア81は、例えば多量のドナー不純物および多量のアクセプタ不純物の両方が添加されたポリシリコン膜である。ドナー不純物濃度とアクセプタ不純物濃度をほぼ等しくすると、ドナーとアクセプタは互いに補償し合い、高い第3の比抵抗ρ3を有するポリシリコンが得られる(不純物補償効果)。
【0122】
複数のビア81は、例えば平面視で高周波配線42が延在するX方向に対して所定の角度θ1で斜めに配列されている。ビア81はY方向には所定の間隔P1で配列されている。斜めに配列された一群のビア81をビア群82と称する。ビア群82の両端のビア81は、高周波配線42のエッジより外側に配置されている。ビア群82は、X方向に所定の間隔P2で配列されている。
【0123】
本実施形態において、ビア81はシリコン基板31に接しているので、ビア81の下にはシリコン酸化膜32は存在しない。従って、シリコン酸化膜32とシリコン基板31との界面は存在しないので、界面近傍に蓄積される電荷も存在しない。その結果、界面近傍に蓄積される電荷44aの量を低減することができる。
【0124】
ポリシリコンは多くの結晶欠陥を含んでいる。従って、ビア81の下を通過する電荷は結晶欠陥にトラップされる確率が高くなるので、界面近傍に蓄積される電荷44aの量をさらに低減することができる。
【0125】
その結果、高周波信号に歪が生じるのをより防止することが可能である。更に、高周波配線42の電力損失をより低減することが可能である。
【0126】
以上説明したように、本実施形態の半導体スイッチでは、シリコン酸化膜32を貫通し、シリコン基板31に接する複数のビア81を有している。ビア81は界面の面積を減少させるとともに、ビア81の下を通過する電荷をトラップするので、電荷44aの量を低減することができる。
【0127】
ポリシリコン層12とシリコン酸化膜32の界面の電荷44bによる電気力線のシールド効果ならびに第2部分31bの高濃度アクセプタによる電荷44aの密度の低減と相まって、高周波信号に歪が生じるのをより防止することができる。更に、高周波配線42の電力損失をより低減することができる。
【0128】
ビア81とポリシリコン層12が接しているので、
図9に示す半導体スイッチと同様にして、ビア81をシリコン基板31に対して正にバイアスしてもよい。ビア81は、クーロン力により周りの電荷を引き寄せ、電荷の自由な移動を制限する。
【0129】
なお、ビア81はポリシリコン層12に接していなくても、本実施形態の効果が得られることは言うまでもない。
【0130】
(実施形態4)
本実施形態に係る半導体スイッチについて
図12を用いて説明する。
図12は本実施形態の半導体スイッチの高周波配線と多結晶半導体層との位置関係を説明するための図で、
図12(a)は半導体チップを上面から見た場合の位置関係を示す図、
図12(b)は
図12(a)のA−A線に沿って切断し、矢印方向に眺めた半導体スイッチの断面図である。
【0131】
本実施形態において、上記実施形態1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。本実施形態が実施形態1と異なる点は、シリンコン基板とシリコン酸化膜の間に電荷捕獲準位を有する層を更に設けたことにある。
【0132】
即ち、
図12に示すように、本実施形態の半導体スイッチは、電荷捕獲準位を有する層85(以後、電荷捕獲準位層と称する)を有している。電荷捕獲準位層85はシリコン基板31とシリコン酸化膜32の間に設けられている。電荷捕獲準位層85は高周波配線42の下方に設けられている。
【0133】
電荷捕獲準位層85とは、電荷をトラップする深い準位を有するシリコン層のことである。シリコン層には、不純物や構造の乱れによる欠陥に起因して禁制帯中に電子準位(欠陥準位)が生じる。
【0134】
欠陥準位を測定する方法として、例えばDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)法がある。DLTS方法とは、欠陥準位へのキャリアの捕獲あるいは欠陥準位からのキャリアの放出に伴う欠陥準位の荷電状態の変化を、ショットキー接合ダイオードや金属,絶縁膜,半導体の積層体からなる容量素子(MIS容量素子)の端子間容量の変化として検出する方法である。
【0135】
電荷捕獲準位層85は、例えば酸素を含有するエピタキシャル層で、電荷捕獲準位濃度が高くなるように成長温度、プロセスガス濃度等の条件を設定することにより得ることができる。エピタキシャル成長法なので、電荷捕獲準位層85はシリコン基板31の全面に形成できる。電荷捕獲準位の濃度は、例えば1E16cm
−3乃至1E18cm
−3程度である。
【0136】
本実施形態において、まず電荷捕獲準位層85により界面の電荷44aが捕獲され、界面近傍に蓄積される電荷44aの量が低減する。次に、第2部分31bの高濃度アクセプタにより電荷44aが補償され、更に界面近傍に蓄積される電荷44aの量が低減する。そして、ポリシリコン層12とシリコン酸化膜32の界面の電荷44bによる電気力線のシールド効果により残った電荷44aの移動が抑制される。
【0137】
その結果、高周波信号に歪が生じるのをより防止することが可能である。更に、高周波配線42の電力損失をより低減することが可能である。
【0138】
以上説明したように、本実施形態の半導体スイッチは、シリンコン基板31とシリコン酸化膜32の間に電荷捕獲準位層85を有している。電荷捕獲準位層85は界面の電荷44aを捕獲するので、界面近傍に蓄積される電荷44aの量が低減する。
【0139】
ポリシリコン層12とシリコン酸化膜32の界面の電荷44bによる電気力線のシールド効果ならびに第2部分31bの高濃度アクセプタによる電荷44aの密度の低減と相まって、高周波信号に歪が生じるのをより防止することができる。更に、高周波配線42の電力損失をより低減することができる。
【0140】
電荷捕獲準位層85は、
図9乃至
図11に示す半導体スイッチに設けることもできる。
図13は、
図9に示す半導体スイッチにおいて電荷捕獲準位層85が設けられた半導体スイッチの要部を示す図である。
図14は、
図10に示す半導体スイッチにおいて電荷捕獲準位層85が設けられた半導体スイッチの要部を示す図である。
図15は、
図10に示す半導体スイッチにおいて電荷捕獲準位層85が設けられた半導体スイッチの要部を示す図である。
【0141】
図13乃至
図15に示す半導体スイッチにおいても、本実施形態の効果が得られることは言うまでもない。
【0142】
極端な例として、
図15に示す半導体スイッチにおいて電荷捕獲準位層85による界面電荷低減効果が十分な場合には、ポリシリコン層12が無くても高調波歪特性、高周波配線の電力損失の低減効果が得られる場合もある。
【0143】
図16は、
図15に示す半導体スイッチからポリシリコン層12を除去した半導体スイッチの要部を示す図である。
【0144】
また、ビア81にバイアス電圧を印加することもできる。
図17は
図16に示す半導体スイッチにおいてビア81にバイアス電圧を印加した半導体スイッチの要部を示す図である。
【0145】
図17に示すように、ビア81の一端は引出配線91に共通接続され、抵抗73を介して正の電圧源74に接続されている。ビア81はシリコン基板31に対して正にバイアスされている。
【0146】
(実施形態5)
本実施形態に係る半導体スイッチについて
図18乃至
図20を用いて説明する。
図18は本実施形態の半導体スイッチを示す回路図である。
図19は半導体スイッチが設けられた半導体チップの各部の配置を示す図である。
図20は
図19のA−A線に沿って切断し、矢印方向に眺めた断面図である。
【0147】
本実施形態において、上記実施形態1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。本実施形態が実施形態1と異なる点は、高周波配線とシリコン酸化膜の間に層間絶縁膜で被覆されて絶縁分離され、且つ帯電した導電層を設けたことにある。
【0148】
始めに、本実施形態の半導体スイッチの概要を、シリコン基板とシリコン酸化膜の界面近傍の電荷キャリアの発生要因に絡めて説明する。
【0149】
一般に、シリコン基板とシリコン酸化膜の界面近傍には正の固定電荷が存在するとされているので、シリコン基板とシリコン酸化膜の界面近傍には電荷キャリアとして電子が誘起される。
【0150】
然し、シリコン基板とシリコン絶縁膜の界面近傍に電荷キャリアを誘起する原因となるのは界面固定電荷だけとは限らない。例えば多層配線における各層間の絶縁膜内および絶縁膜同士の界面にも固定電荷や可動イオン電荷、トラップ電荷などが存在する。これらの電荷にも起因してシリコン基板とシリコン絶縁膜の界面近傍に電荷キャリアが誘起される。
【0151】
そのため、熱平衡状態において誘起される電荷キャリアの量は、シリコン基板、シリコン基板に設けられる素子、配線等を含む半導体スイッチの構造全体で電荷中性条件を満たすように決定される。
【0152】
例えば、同じSOI基板であっても、SOI基板におけるBOX層上のシリコン層に形成されたMOSFETの直下の領域と、BOX層および層間絶縁膜を介して形成された配線の直下の領域と、導電パターンが存在しない領域とでは、BOX層とシリコン基板の界面近傍に誘起される電荷キャリア濃度は、その符号を含めて同じとは限らない。
【0153】
更に、シリコン基板とシリコン酸化膜の界面近傍にアクセプタ不純物が導入されている場合、アクセプタ不純物の導入量が多すぎると、界面近傍に誘起された電子を補償しない過剰なアクセプタ不純物により、シリコン基板とシリコン酸化膜の界面近傍には正孔が発生する場合もある。
【0154】
本実施形態の半導体スイッチでは、シリコン基板とシリコン酸化膜の界面近くに絶縁分離され、且つ帯電した導電層が設けられている。この導電層に帯電した電荷の正負および電荷量を含めて半導体スイッチの構造全体で電荷中性条件を満たすようにシリコン基板とシリコン酸化膜の界面近傍の電荷キャリアが決定される。
【0155】
その結果、帯電した導電層によりシリコン基板とシリコン酸化膜の界面近傍の電荷キャリアを減少させることが可能である。高周波信号起因の電界によって移動する電荷キャリアが減少するので、高周波信号に歪が生じるのを防止することができる。高周波配線の電力損失を低減することができる。
【0156】
次に、本実施形態の半導体スイッチについて詳しく説明する。
【0157】
図18に示すように、本実施形態の半導体スイッチ100は、回路的には
図1に示す半導体スイッチ10と同様であり、その説明は省略する。高周波配線RW0を囲む破線は、層間絶縁膜で被覆されて絶縁分離され、且つ帯電した導電層の存在を示している。
【0158】
図19に示すように、本実施形態の半導体チップ101は、素子および回路の配置等は
図2に示す半導体チップ20と同様であり、その説明は省略する。ハッチング領域は、フローティング状態で、且つ帯電した導電層が設けられる領域を示している。
【0159】
図20に示すように、本実施形態の半導体スイッチ100では、高周波配線RW0(高周波配線42)とシリコン基板103の間であって、シリコン酸化膜(第1絶縁膜)32上に導電層102が設けられている。導電層102は、層間絶縁膜(第2絶縁膜)41で被覆されている。
【0160】
シリコン基板103は高抵抗基板である。シリコン基板103の第1の比抵抗ρ1は、シリコン層33の第2の比抵抗ρ2より十分高い。
【0161】
導電層102は、層間絶縁膜41で被覆されて、シリコン基板103、シリコン層33、半導体スイッチ回路SW1乃至SW8、および高周波配線RW0乃至RW8から電気的に絶縁されている。
【0162】
即ち、導電層102は、任意の高周波配線、電圧源、接地線、回路に接続されておらず、電気的にフローティング状態にある。導電層102は、例えば負に帯電している。電荷102aは導電層102に帯電した電荷を示している。
【0163】
導電層102の存在により、導電層102の下方のシリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍には、電荷102aを含めて半導体スイッチ100の構造全体で電気的中性条件を満たすように電荷102b(電子)が誘起される。電荷102bは、導電層102が存在しない場合に誘起される電荷量より少なくなる。
【0164】
破線で示す電荷102cは、導電層102が存在しない場合に誘起される電荷を模式的に示している。即ち、導電層102が存在しない場合は、電荷102bおよび電荷102cが誘起される。導電層102が存在する場合は、電荷102bのみが誘起される。
【0165】
導電層102が層間絶縁膜41で被覆されて電気的にフローティング状態にあるので、導電層102の帯電状態は長期間保存される。
【0166】
導電層102は、層間絶縁膜41で被覆されて帯電可能な材料であればよく、特に限定されない。導電層102は、例えばAl、Cuなどの金属、Al−Si、Al−Si−Cuなどの合金、金属化合物、ドーピングされたp型またはn型のシリコン、ポリシリコンなどの半導体でもよい。導電層102がシリコン、ポリシリコンの場合は、導電層102の一部が高融点金属とのシリサイドに改質されていてもよい。
【0167】
半導体スイッチ100の高調波歪特性を、周波数0.8GHz、25dBmの正弦波電力入力に対して測定したところ、導電層102を有さない半導体スイッチより、2次あるいは3次高調波歪が1乃至9dB改善される結果が得られた。
【0168】
図21は、導電層102の帯電電荷量と高周波信号の2次高調波歪の関係を模式的に示す図である。
図21において、横軸は帯電電荷量、縦軸は2次高調波歪を示している。
【0169】
図21に示すように、2次高調波歪は帯電電荷量に応じて減少していく。これは、帯電電荷量の増加に応じて電気的中性条件を満たすようにシリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に誘起される電荷キャリア(電子)の量が減少したことを示している。
【0170】
更に帯電電荷量が増加すると、2次高調波歪は一転して帯電電荷量に応じて増加する結果が得られた。これは、電荷キャリア(電子)が補償された後、更に増加する帯電電荷量に応じて電気的中性条件を満たすために反対の電荷キャリア(正孔)が誘起されるためである。
【0171】
電荷キャリア(正孔)も、電荷キャリア(電子)と同様に高周波信号に起因する電界によって移動するので、高周波信号に高調波歪が生じる。従って、導電層102の帯電電荷量は、2次高調波歪が最小値を示す値Qmに設定することが最適である。
【0172】
但し、導電層102の帯電電荷量は、2次高調波歪が最小値を示す値Qmに限定されるものではない。目的の高調波歪特性が得られる範囲内で帯電していればよい。
【0173】
次に、半導体スイッチ100の製造方法について説明する。
図22は、導電層102に荷電粒子を注入して帯電させる工程の要部を順に示す断面図である。
【0174】
図22(a)に示すように、SOI基板30からシリコン層33が除去されて露出したシリコン酸化膜32の上に、導電層102として、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法によりn型不純物をドープしたポリシリコン層を形成する。
【0175】
導電層102上に層間絶縁膜41として、例えばCVD法によりTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜を形成する。これにより、層間絶縁膜41で被覆されてフローティング状態の導電層102が得られる。
【0176】
この段階では、導電層102は帯電していないので、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に電荷キャリア(電子)が誘起される。
【0177】
次に、
図22(b)に示すように、導電層102に層間絶縁膜41を通して荷電粒子(電子)を注入する。荷電粒子(電子)の注入条件は、電子が層間絶縁膜41を通過し導電層102内に達するのに必要な加速電圧と、
図21に示す2次高調波歪に最小値を与える帯電電荷量Qmが得られるドーズ量とするのが適当である。
【0178】
注入条件は層間絶縁膜41の厚さおよび帯電電荷量Qmに依存する。予め注入条件と2次高調波歪の関係を示す検量線を作成しておくとよい。
【0179】
以上説明したように、本実施形態の半導体スイッチ100には、高周波配線RW0(高周波配線42)とシリコン基板31の間であって、シリコン絶縁膜32上に導電層102が設けられている。導電層102は、層間絶縁膜41で被覆されてフローティング状態であり、且つ帯電している。
【0180】
その結果、導電層102に帯電した電荷の正負および電荷量を含めて半導体スイッチ100の構造全体で電荷中性条件を満たすようにシリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍の電荷キャリアが決定される。
【0181】
従って、導電層102が存在しない場合に比べて、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍の電荷キャリアを低減することができる。高周波信号起因の電界によって移動する電荷キャリアが減少するので、高周波信号に歪が生じるのを防止することができる。高周波配線の電力損失を低減することができる。
【0182】
ここでは、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に誘起される電荷キャリアが電子で、導電層102を負に帯電させる場合について説明したが、電荷キャリアが正孔の場合は、荷電粒子として陽イオンを用いて導電層102を正に帯電させればよい。陽イオンとしては、例えば質量の小さい水素イオン、ヘリウムイオン等が適している。
【0183】
荷電粒子(電子)を注入して導電層102を帯電させる場合について説明したが、その他の方法、例えば電子をトンネル注入させる方法で行うこともできる。
【0184】
図23は、導電層102に電子をトンネル注入して帯電させる工程の要部を順に示す断面図である。
図22に示す荷電粒子を注入する方法との違いは、半導体スイッチ100は電子をトンネル注入させるための電極を有することにある。
【0185】
図23(a)に示すように、シリコン酸化膜32上に層間絶縁膜105を、例えばTEOS膜をCVD法により形成する。層間絶縁膜105上に導電層102、層間絶縁膜41を順に形成する。
【0186】
電子をトンネル注入させるための電極106a、106bは、導電層102に近接して形成する。一例では、電極106aは帯電制御電極であり、電極106bは基準電位(GND)の電極である。
【0187】
帯電制御電極106aは、例えばトンネル絶縁膜(図示せず)を介して導電層102上に選択的に設けられる。基準電極106bは、例えば導電層102の帯電制御電極106aが設けられる側と反対側に導電層102と離間して選択的に設けられる。
【0188】
この段階では、導電層102は帯電していないので、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に電荷キャリア(電子)が誘起される。
【0189】
図23(b)に示すように、帯電制御電極106aを電源の負極に接続し、基準電極106bを電源の正極に接続する。帯電制御電極106aに負電圧を印加すると、帯電制御電極106aと導電層102との間にトンネル電流が発生する。
【0190】
これにより、導電層102に電子が注入され、導電層102は負に帯電する。その結果、電気的中性条件を満たすように、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍の電荷キャリア(電子)が減少する。
【0191】
図24はシリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に誘起される電荷キャリアが正孔の場合、導電層102を正に帯電させる工程の要部を順に示す断面図である。
【0192】
図24(a)に示すように、導電層102、電極106a、106b等を設ける工程は、
図23(a)に示す工程と同様であり、その説明は省略する。
【0193】
この段階では、導電層102は帯電していないので、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍に電荷キャリア(正孔)が誘起される。
【0194】
図24(b)に示すように、帯電制御電極106aを電源の正極に接続し、基準電極106bを電源の負極に接続する。帯電制御電極106aに正電圧を印加すると、帯電制御電極106aと導電層102との間にトンネル電流が発生する。
【0195】
これにより、導電層102から電子が引き抜かれ、導電層102は正に帯電する。その結果、電気的中性条件を満たすように、シリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍の電荷キャリア(正孔)が減少する。
【0196】
帯電制御電極106aへの電圧の印加は、半導体スイッチが完成してから事後的に行うことができる。そのため、半導体スイッチの高調波特性をモニターしながら、帯電制御電極106aへの電圧印加時間を定めることが可能である。
【0197】
その結果、導電層102の帯電電荷量を、2次高調波歪が最小値を示す値Qmに設定することが容易になる利点がある。荷電粒子を注入するための大掛かりな装置は不要である。
【0198】
導電層102に電子をトンネル注入する方法は、
図23に示す方法に限られず、種々の方法が考えられる。
【0199】
また、別の帯電方法として、プラズマ処理により導電層102を帯電させてもよい。導電層102を、例えばアルゴンプラズマに晒して表面処理することにより、導電層102の表面を負に帯電させることができる。その後、導電層102を層間絶縁膜41で被覆する。
【0200】
導電層102が負に帯電するのは、プラズマ中の電子はアルゴンイオンより早く処理表面に到達するためである。即ち、プラズマの特性として、ある表面に飛来する正イオンのフラックス密度と電子のフラックス密度が等しくなるように、表面に電位(電位分布)が形成される。この電位差(シース電圧)は通常の低ガス圧グロー放電では、”負”となる。その負となる分だけ、表面にマイナスの電荷、すなわち電子が帯電している状態が、定常状態となるためである。
【0201】
導電層102に電子をトンネル注入するための電極106a、106bが不要であり、半導体スイッチ100の製造工程が簡略化できる利点がある。
【0202】
更に、プラズマCVD法により導電層102を帯電させつつ層間絶縁膜41で被覆することも可能である。導電層102の帯電と、被覆を一つの工程で行える利点がある。半導体スイッチ100の製造工程数が削減される。
【0203】
(実施形態6)
本実施形態に係る半導体スイッチについて
図25および
図26を用いて説明する。
図25は半導体スイッチが設けられた半導体チップの各部の配置を示す図である。
図26は
図25のA−A線に沿って切断し、矢印方向に眺めた半導体スイッチの断面図である。
【0204】
本実施形態において、上記実施形態1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。本実施形態が実施形態1と異なる点は、配線および回路が設けられていない領域に層間絶縁膜で被覆されて絶縁分離され、且つ帯電した導電層を設けたことにある。
【0205】
配線および回路が設けられていない領域とは、高周波配線、半導体スイッチ回路、バイアス/制御回路、接地配線のうちのいずれか同士の間の領域のことである。
【0206】
即ち、
図25に示すように、本実施形態の半導体スイッチが設けられた半導体チップ111には、複数の導電層112a乃至112eが設けられている。導電層112a乃至112eは層間絶縁膜41で被覆されて絶縁分離され、且つ帯電している。
【0207】
具体的には、導電層112aは、シャントトランジスタS1部、スルートランジスタT1部、アンテナ端子11、スルートランジスタT8部、シャントトランジスタS8部のそれぞれと接地配線113の間に設けられている。
【0208】
導電層112bは、シャントトランジスタS1部とシャントトランジスタS2部の間、スルートランジスタT1部とスルートランジスタT2部の間、スルートランジスタT8部とスルートランジスタT7部の間、シャントトランジスタS8部とシャントトランジスタS7部の間のそれぞれに設けられている。
【0209】
導電層112cおよび導電層112dは導電層112bと同様であり、その説明は省略する。
【0210】
導電層112eは、シャントトランジスタS4部、スルートランジスタT4部、高周波配線RW0、スルートランジスタT5部、シャントトランジスタS5部のそれぞれとバイアス/制御回路21の間に設けられている。
【0211】
以後、導電層112a乃至112eを総称して示す場合は、単に導電層112と称する。
【0212】
なお、本実施形態における接地配線とは、明示的な接地配線だけでなく、実効的に高周波信号に対して接地配線として機能する領域を含んでいる。例えば、遮断状態の高周波送受信端子に接続されているシャントトランジスタ部は接地と導通状態であり、実効的に高周波接地配線として機能する。
【0213】
更に、バイアス/制御回路21に含まれるバイアス回路、制御信号回路、論理回路などは、高周波スイッチが動作する周波数で低インピーダンスになる部分を含んでいて、実効的に高周波接地配線として機能する場合がある。
【0214】
図26は、接地配線113とスルートランジスタT8部の間に設けられた導電層112aを示す断面図である。
【0215】
図26に示すように、接地配線113はシリコン酸化膜32上に設けられている。スルートランジスタT8部は、シリコン酸化膜32上のシリコン層33に設けられている。
【0216】
導電層112aは、接地配線113とスルートランジスタT8部が設けられているシリコン層33の間であって、シリコン酸化膜32上に設けられている。導電層112aは、層間絶縁膜41で被覆され絶縁分離され、且つ帯電している。
【0217】
導電層112は、高周波配線および回路の側方に設けられている。配線および回路が設けられていない領域に導電層112を設けることにより、高周波配線の下方だけでなく広い範囲にわたってシリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍の電荷キャリアを低減することが可能である。
【0218】
その結果、高調波歪および高周波配線の電力損失の低減効果を安定して得ることが可能である。
【0219】
導電層112は、上述したすべての領域に設ける必要はなく、少なくとも一部の領域に設けられていれば、本実施形態の効果が得られる。
【0220】
以上説明したように、本実施形態の半導体スイッチでは、配線および回路が設けられていない領域にフローティング状態で、且つ帯電した導電層が設けられている。
【0221】
その結果、高周波配線の下方だけでなく広い範囲にわたってシリコン基板31とシリコン酸化膜32の界面近傍の電荷キャリアを低減することができる。高調波歪および高周波配線の電力損失の低減効果を安定して得ることができる。
【0222】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0223】
なお、以下の付記に記載されているような構成が考えられる。
(付記1) 前記半導体スイッチ回路は電界効果トランジスタを有し、前記多結晶半導体層は前記電界効果トランジスタのゲート配線と同じ材料で構成されている請求項1に記載の半導体スイッチ。
【0224】
(付記2)前記多結晶半導体層は、前記第1絶縁膜の上に設けられている請求項1に記載の半導体スイッチ。
【0225】
(付記3)前記第1絶縁膜の上に前記第1絶縁膜より薄い厚さを有する第3絶縁膜が設けられ、前記多結晶半導体層は前記第3絶縁膜の上に設けられている請求項1に記載の半導体スイッチ。
【0226】
(付記4)前記第1半導体層の上に前記第1絶縁膜より薄い厚さを有する第3絶縁膜が設けれ、前記多結晶半導体層は前記第3絶縁膜の上に設けられている請求項1に記載の半導体スイッチ。
【0227】
(付記5) 前記半導体基板は第1の比抵抗を有する第1部分と、前記第1部分上に設けられ、前記第1部分より高い不純物濃度を有する第2部分とを備え、前記第1絶縁膜は前記第2部分に設けられている請求項1に記載の半導体スイッチ。
【0228】
(付記6) 前記柱状体は複数設けられ、前記配線が延在する第1の方向に対して所定の角をなす第2の方向に第1の間隔で配列され、前記第1の方向に第2の間隔で配列されている請求項9に記載の半導体スイッチ。