(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも第1電源装置(1a)と第2電源装置(1b)と第3電源装置(1c)と、前記第1電源装置(1a)から前記第3電源装置(1c)までの相互間を接続する接続ケーブル(15a、15b)とから構成された電源システム(100)であって、
前記第1電源装置(1a)と前記第2電源装置(1b)と前記第3電源装置(1c)とは、
交流電源が入力される交流入力部(7a〜7c)と、
前記交流入力部(7a〜7c)に入力された前記交流電源が導かれ充電用出力に変換する充電器(12a〜12c)と、
前記充電器(12a〜12c)の充電用出力により充電される組電池(8a〜8c)と、
前記組電池(8a〜8c)の直流出力が導かれ、この直流出力を交流出力に変換するインバータ(10a〜10c)と、
前記インバータ(10a〜10c)の交流出力を外部に接続する交流出力部(5a〜5c、6a〜6c)と、
前記組電池(8a〜8c)の前記直流出力を外部に接続し受け側直流接続部(13a〜13c)と送り側直流接続部(14a〜14c)とを有する直流接続部(13a〜13c、14a〜14c)と、
前記充電器(12a〜12c)と前記インバータ(10a〜10c)の作動を制御する制御装置(16a〜16c)と、
前記制御装置(16a〜16c)と外部との通信を行う通信線(30a〜30c)と、
前記第1電源装置(1a)と前記第2電源装置(1b)と前記第3電源装置(1c)との内、親機(k0)となる前記第1電源装置(1a)の中の前記インバータ(10a)に対して、前記第1電源装置(1a)の前記組電池(8a)と、前記第2電源装置(1b)の前記組電池(8b)と前記第3電源装置(1c)の前記組電池(8c)とを選択的に接続するスイッチ手段(21a、22a〜22c)と、を備え、
前記接続ケーブル(15a、15b)は、前記第1電源装置(1a)の前記直流接続部(13a)と、前記第2電源装置(1b)の前記直流接続部(13b、14b)と、前記第3電源装置(1c)の前記直流接続部(14c)とを接続し、かつ、前記第1電源装置(1a)の通信線(30a)と前記第2電源装置(1b)の通信線(30b)と前記第3電源装置(1c)の通信線(30c)とを接続し、
前記第1電源装置(1a)の前記受け側直流接続部(13a)は、前記第2電源装置(1b)の前記送り側直流接続部(14b)に前記接続ケーブルの一部(15a)を介して接続され、
前記第2電源装置(1b)の前記受け側直流接続部(13b)は、前記第3電源装置(1c)の前記送り側直流接続部(14c)に前記接続ケーブルの他部(15b)を介して接続され、
前記制御装置(16a〜16c)は、前記第1電源装置(1a)から前記第3電源装置(1c)のうち前記送り側直流接続部(14a)が非接続状態である前記第1電源装置(1a)を前記親機(k0)とし、かつ、前記制御装置(16a〜16c)は、前記スイッチ手段(21a、22a〜22c)を制御して前記第1電源装置(1a)の前記インバータ(10a)により、前記第1電源装置(1a)から前記第3電源装置(1c)までのいずれかの前記組電池(8a〜8c)からの前記直流出力を選択的に交流出力に変換して前記親機(k0)の前記交流出力部(5a、6a)を介して外部の電気負荷に電力を供給することを特徴とする電源システム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部を説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。
【0019】
各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
【0020】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について
図1ないし
図5を用いて詳細に説明する。この実施形態では、従来と異なり直流同士にて各電源装置を連結して組電池全体のリチウムイオン電池の容量を増加させた非常用の電源システムである。なお、複数の電源装置を連結したものを電源システムとも言う。これによりインバータの切り替え制御の煩雑さを無くしている。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態における1台の電源装置1表面の操作パネル1pの形状を示している。
図1は、
図2の矢印Y21方向から見た1台の電源装置1の正面形状を図示している。
図3は、電源装置3台を寄せ集めて構成した電源システムの表面形状を示す。なお、
図1〜
図3において、第1電源装置1aから第3電源装置1cのいずれかを電源装置1とも言う。
【0022】
また、複数の電源装置1の組み合わせを電源システム100とも言う。
図4は、電源システム100の電気回路を示す。
図1のように、第1電源装置1aから第3電源装置1cの各表面には、ディスプレイ2を構成するカラーの液晶表示器と、操作スイッチ3とが設けられている。なお、第1電源装置1aから第3電源装置1cのいずれかを電源装置1とも言う。また、第1交流出力(百ボルト)を導出する第1交流出力部5a〜5c(5とも言う)と第2交流出力(百ボルト)を導出する第2交流出力部6a〜6c(6とも言う)と、商用電源からの交流百ボルトが入力される交流入力部7が設けられている。
【0023】
リチウムイオン電池の集合を含む組電池8a、8b、8cを内部に使用した各電源装置1a〜1cは、全体として直方体であり、1台の容量は1kWhである。なお、組電池8a、8b、8cのいずれかを組電池8とも言う。
【0024】
このような電源装置1a〜1cは、
図2〜
図4のように複数台を連結して電源システム100とすることで容量を増やしている。この実施形態では3台を連結したものとして説明する。電源システム100の内部には、交流から直流に変換する充電器12a、12b、12cがあり、この充電器12a、12b、12cから内部の組電池8が充電される。なお、充電器12a、12b、12cのいずれかを充電器12とも言う。
【0025】
組電池8のプラスマイナス間の電位差は、29ボルトである。組電池8は、並列に並べた1組14個の単位電池を直列で8組並べて合計112個の単位電池を使用している。組電池8に蓄えられた直流電力は、インバータ10a、10b、10cによって交流電力に変換される。なお、インバータ10a、10b、10cのいずれかをインバータ10とも言う。
【0026】
この電源システム100は、常時、パーソナルコンピュータ等に接続して停電時等のバックアップ電源として使用することができる。電源システム100の後述する親機k0の直流出力は、電源システム100の親機k0(電源装置1a)のインバータ10aによって交流から直流に変換される。
【0027】
図3の充電ケーブル11a、11b、11cを介して導かれた交流電源は、充電器12a、12b、12cにより組電池8を充電する。なお、充電ケーブル11a、11b、11cのいずれかを充電ケーブル11とも言う。
【0028】
また、各電源装置1の表面には、直流接続部13、14を構成する受け側直流接続部13a〜13cと送り側直流接続部14a〜14cとが設けられている。なお、受け側直流接続部13a〜13cのいずれかを受け側直流接続部13とも言う。また、送り側直流接続部14a〜14cのいずれかを送り側直流接続部14とも言う。
【0029】
これらの直流接続部13、14には、接続ケーブル15a、15bが接続可能であり、複数の電源装置1a〜1cは、接続ケーブル15a、15bを介して互いの情報のやり取りを行い、かつ直流同士が接続される。なお、接続ケーブル15a、15bのいずれかを接続ケーブル15とも言う。
【0030】
制御装置16a〜16cは、各電源装置1の中に設けられている。なお、制御装置16a〜16cのいずれかを制御装置16とも言う。また、送り側直流接続部14に接続ケーブル15が接続されていない第1電源装置1aが親機k0として制御装置16に認識される。そして電源システム100内のインバータ10a〜10cの内、親機k0である第1電源装置1aのインバータ10aが常に直流交流変換に使用される。
【0031】
接続ケーブル15a、15bの内部の通信線30a〜30cは、それぞれ3本の電線からなり、多重通信を行う。なお、接続ケーブル15a、15bのいずれかを接続ケーブル15とも言う。また、
図4のように、一本の接続ケーブル15は、電力線2本と通信線3本で合計5本の電線が内部に一体化されている。
【0032】
図2〜
図4では、3台の電源装置1a〜1cが連結された状態を示している。電源装置1a〜1cは、それぞれ直方体である。直方体の一面である正面には、接続ケーブル15が接続される受け側直流接続部13a〜13cと送り側直流接続部14a〜14cを備える。この場合、第1電源装置1aは、送り側直流接続部14aに接続ケーブル15が接続されていないから、この電源装置1aが親機k0として認識される。
【0033】
第2電源装置1bの受け側直流接続部13bは、第3電源装置1cの送り側直流接続部14cに他部の接続ケーブル15bを介して接続される。
【0034】
図4は、3台を連結したこの実施形態に係わる電源システム100の電気接続図である。各電源装置1a〜1cには、商用電源百ボルトの交流入力部7a〜7cに充電ケーブル11a〜11cを介して単相百ボルトの交流電源が接続されている。
【0035】
制御装置16a〜16cは、それぞれ充電器12a〜12cと組電池8a〜8cとインバータ10a〜10cとを制御可能である。各電源装置1a〜1cからは外部に3本の通信線30a〜30cが導出され、この通信線30a〜30cを介して各電源装置1a〜1cが連携制御される。なお、制御装置16a〜16cのいずれかを制御装置16とも言う。
【0036】
制御装置16の中では親機k0と子機k1、k2との階層の区別が行われる。接続ケーブル15が送り側直流接続部及び受け側直流接続部に接続された時に、制御装置16よりリレー制御を行う。なお、インバータリレー21a〜21cのいずれかをインバータリレー21とも言う。また、バイパスリレー22a〜22cのいずれかをバイパスリレー22とも言う。
【0037】
制御装置16は、交流入力部7a〜7cに交流電源が接続されれば充電モードになる。また交流出力ボタン31が押されれば放電モードになる。これらの判断も制御装置16が行う。更に、制御装置16は、各電源装置1a〜1cの送り側直流接続部14に接続ケーブル15が接続されていないと、その電源装置(
図3、
図4では1a)を親機k0と判断する。
【0038】
図4において、現在親機k0である電源装置1aへの電源供給を行っている第2子機(k2)である電源装置1cのバイパスリレー22cはON(閉じた)状態にある。なおバイパスリレー22cは、次の子機(第1子機k1)である第2電源装置1bに組電池8cからの放電が移行してから1秒以内にOFF(開)する。
【0039】
組電池8とインバータ10との間にインバータリレー21が配置され、組電池8と受け側直流接続部13又は送り側直流接続部14との間にバイパスリレー22を配置している。組電池8からの直流電力の放電を第2子機k2(電源装置1c)、第1子機k1(電源装置1b)、親機k0(電源装置1a)の順に順次切り替える。
【0040】
最終的に直流電力は、親機k0の直流交流変換用のインバータ10aに入力され、放電する組電池8を順次切替えても、専ら、親機k0のインバータ10aからの交流出力とする。これにより、電力供給切替時の制御がバイパスリレー22のONOFF制御となり、インバータ起動制御が不要となる。また、複雑な回路を必要としない。
【0041】
なお、インバータ10の起動制御とは、インバータ10のON/OFF制御のことであり、この制御が加わることにより、起動に必要な信号を送受信する必要性が発生するため制御が煩雑になる。第2子機k2、第1子機k1のインバータ10c、10bは電源システム100として連結されている限り使用されない。
【0042】
図4の電源装置1をより詳しく説明する。組電池8cの直流出力は、DMOS26cと逆流防止ダイオード23c接続ケーブル15a、15bと、バイパスリレー22aと、インバータリレー21aを介してインバータ10aに導かれる。なお、逆流防止ダイオード23a〜23cのいずれかを逆流防止ダイオード23とも言う。
【0043】
インバータ10aの交流出力は、
図4のように第1交流出力を導出する第1交流出力部5aと第2交流出力を導出する第2交流出力部6aを介して外部に取り出される。また、商用電源からの交流百ボルトが入力される交流入力部7a〜7cと充電リレー24a〜24cの接点を介して充電器12a〜12cが充電される。
【0044】
充電器12の出力は、半導体スイッチを構成するCMOS25a〜25cを介して単位電池の集合である組電池8a〜8cにそれぞれ導かれる。組電池8a〜8cの直流出力は、半導体スイッチとして機能するDMOS26a〜26cと、逆流防止ダイオード23a〜23cとにそれぞれ導かれる。CMOS25a〜25c、DMOS26a〜26cはパワー半導体回路から構成されており、組電池8を収容する電池パックケースの内部に設けられているが、
図4のように電池パックケースの外部に設けても良い。
【0045】
逆流防止ダイオード23a〜23cのカソード側には、バイパスリレー22a〜22cの接点とインバータリレー21a〜21cの接点とが接続されている。組電池8の出力は、インバータ10をバイパスするバイパスリレー22の接点を介して受け側直流接続部13と送り側直流接続部14とに導かれている。
【0046】
バイパスリレー22はインバータ10をバイパスして組電池8の直流出力を受け側直流接続部13と送り側直流接続部14とに導く。直流外部端子となる受け側直流接続部13と送り側直流接続部14とから接続ケーブル15に流れる直流電流は40アンペア程度である。
【0047】
3台の電源装置1を連結する場合、
図4のように、親機k0(電源装置1a)の受け側直流接続部13aと第1子機k1(電源装置1b)の送り側直流接続部14bとが接続ケーブル15aで連結される。そして、第1子機k1(電源装置1b)の受け側直流接続部13bと第2子機k2(電源装置1c)の送り側直流接続部14cとが接続ケーブル15bで連結される。受け側直流接続部13と送り側直流接続部14とに印加される連結出力は、低電圧(直流29V)であるため、安全である。
【0048】
制御装置16は、内部に制御基板を持っている。商用電源からの交流百ボルトが入力される交流入力部7と充電器12との間に充電リレー24が存在する。この充電リレー24がONして交流百ボルトが充電器12に接続される。
図4では充電リレー24が制御装置16の外に図示されているが、実際には、充電リレー24は、制御装置16内の制御基板に実装される。
【0049】
この場合、交流百ボルトは、一旦、制御装置16の中に入り、充電リレー24を経由してから充電器12に導かれる。制御装置16は、破線で示したように単位電池の集合である組電池8と充電器12とインバータ10等を制御する。また、制御装置16aは外部の制御装置16b、16cと多重通信を行う通信線30a〜30cを介して通信を行う。
【0050】
図5は、制御装置16によって、各制御のモードにおいて、CMOS25、DMOS26、充電リレー24、インバータリレー21、バイパスリレー22がどのように制御されるかを示した表である。
【0051】
この
図6において、待機モードでは、CMOS25、DMOS26、充電リレー24、インバータリレー21、バイパスリレー22がすべてOFF状態であるが、
図1の液晶表示装置から構成されたディスプレイ2が表示状態になっているモードである。待機モードのとき、電源装置1a〜1cの交流入力部7a〜7cの一つに交流百ボルトが供給されれば、自動的に当該電源装置1が充電モードになる。
【0052】
充電モードとは、CMOS25、DMOS26、充電リレー24、インバータリレー21、バイパスリレー22のうちCMOS25と充電リレー24とがON状態となり、組電池8が充電器12により充電されている状態である。充電モードの解除は、交流入力の遮断、つまり充電完了もしくは充電ケーブル11を外すなどの交流百ボルト入力が無くなった場合である。
【0053】
放電モードでは、電源装置1が単独状態である場合のモードである。この放電モードでは、放電が行われる組電池8を有する電源装置1のCMOS25、DMOS26、充電リレー24、インバータリレー21、バイパスリレー22のうちDMOS26とインバータリレー21とがON状態となる。この場合、組電池8の直流出力が、インバータ10により交流出力に変換され、第1交流出力部5又は第2交流出力部6に接続された電気負荷に交流出力を供給可能なモードである。
【0054】
電源装置1a〜1cの表面の操作パネル1pにおける第1交流出力部5a〜5cと第2交流出力部6a〜6cとの間にはそれぞれ
図1のように交流出力ボタン31(31a〜31c)が設けられている。この交流出力ボタン31a〜31cのいずれかをONすると、そのボタンの電源装置1が放電モードになり、交流出力が第1交流出力部5と第2交流出力部6とから取り出せる状態となる。
【0055】
親機放電モードとは、インバータリレー21aとバイパスリレー22aとがONし、親機k0のインバータ10aだけが作動している状態である。この場合、親機k0の組電池8aからは未だ放電していない状態、つまり子機k1、k2の組電池8b又は8cから親機k0のインバータ10aを通して放電可能な状態である。
【0056】
この場合、複数の電源装置1が連結された状態において、子機k1、k2の組電池8b、8cの容量がなくなったときに、親機k0単独で放電可能なモードでもある。なお、先に第2子機k2(第3電源装置1c)、第1子機k1(第2電源装置1b)の順に放電して最後に親機k0(第1電源装置1a)の組電池8が放電する。この放電が行われる親機k0のCMOS25a、DMOS26a、充電リレー24a、インバータリレー21a、バイパスリレー22aのうちバイパスリレー22aとインバータリレー21aとがON状態となっている。故に、子機k1の組電池8bから親機k0のインバータ10aを通して放電可能である。
【0057】
この親機放電モードのときに、親機k0のDMOS26がONすれば、組電池8aの直流出力がインバータ10aにより交流出力に変換される。親機k0の第1交流出力部5a又は第2交流出力部6aに接続された電気負荷に親機k0の組電池8aからの交流出力を供給可能となる。現在親機k0への組電池8からの電源供給を行っている子機k2のバイパスリレー22bは、次の子機k1に放電すべき組電池8が移行してから1秒以内にOFFする。
【0058】
充電放電モードとは、電源装置1が互いに連結されておらず、単独の電源装置1a〜1cのいずれかの状態で、充電又は放電するモードである。この場合、接続ケーブル15a、15bが外されている。また、CMOS25、DMOS26、充電リレー24、インバータリレー21、バイパスリレー22のうちバイパスリレー22がOFFしている。
【0059】
充電放電モードでは、充電と放電とが同時に行われる。親機k0、第1子機k1、第2子機k2とある場合、第2子機k2の組電池8cの電力がなくなると自動的に階層が上の第1子機k1の組電池8bが放電するように制御装置16がバイパスリレー22等を制御する。また、親機k0、第1子機k1しかない場合、第1子機k1から先に放電して第1子機k1の組電池8bの電力がなくなると自動的に親機k0の組電池8aが放電する。
【0060】
親機充電放電モードとは、複数の電源装置1a〜1cが連結された電源システム100の状態において、親機k0の組電池8aの残存電力がなくなったときに、親機k0単独で充電及び放電可能なモードである。なお、先に子機k2、k1から放電して最後に親機k0が放電する。この充電及び放電が行われる親機k0のCMOS25、DMOS26、充電リレー24、インバータリレー21、バイパスリレー22のうちCMOS25と、充電リレー24とバイパスリレー22とインバータリレー21とがON状態となっている。
【0061】
この親機充電放電モードのときに、親機k0のDMOS26がONすれば、組電池8aの直流出力がインバータ10aにより交流出力に変換され、親機k0の第1交流出力部5a又は第2交流出力部6aに接続された電気負荷に交流出力を供給可能となる。親機充電放電は、親機k0が充電されていながら同時に親機k0から放電可能となる状態である。
【0062】
子機放電モードとは、親機k0と子機k1,k2とが接続されている状態において、子機k1、k2のインバータ10b、10cが使用されないで、親機k0のインバータ10aを使用して子機k1又はk2の組電池8b、8cが放電している状態である。例えば、第2子機k2、第1子機k1、親機k0とある場合、放電している第2子機k2において、CMOS25、DMOS26、充電リレー24、インバータリレー21、バイパスリレー22のうちDMOS26とバイパスリレー22とがONしている。
【0063】
子機放電モードでは、第2子機k2の組電池8cの電力がなくなると自動的に第2子機k2のバイパスリレー22がONからOFFになる。
図6ではこれをON→(OFF)として示している。これにより、第1子機k1の組電池8bの方から放電されるようになる。つまり、ON→(OFF)は、例えば、第2子機k2の組電池8cの電力がなくなると第1子機k1の組電池8bに放電が移ることを示している。
【0064】
子機充電放電モードとは、上記子機放電と同じで、例えば第2子機k2のCMOS25と充電リレー24とがONしているモードである。なお、インバータ10a〜10cは、どの電源装置1a〜1cでも親機k0となれるように、全部の電源装置1a〜1cの各々に装備されているが、電源システム100が構築された連結状態では親機k0のインバータ10aしか作動しない。
【0065】
省電源モード(スリープモードとも言う)とは、
図1の操作パネル1pのディスプレイ2を構成するカラー液晶表示装置が非表示状態の黒画面になる省電力モードである。省電源モードから待機状態するには、操作パネル1pにおけるいずれかのボタンスイッチを押すとよい。
【0066】
シャットダウンモードとは、電源OFFとなり、電源装置1を使用しないときのモードである。シャットダウン状態から待機状態にするには、操作パネル1pの操作スイッチの中のいずれかのボタンスイッチを押すとよい。
【0067】
(第1実施形態の作用効果)
上記実施形態においては、少なくとも第1電源装置1aと第2電源装置1bと接続ケーブル15aとから電源システム100が構成されている。第1電源装置1aと第2電源装置1bとは、それぞれ、交流入力部7と、充電器12と、組電池8と、インバータ10と、交流出力部5、6と、直流接続部13、14と、制御装置16と、通信線30と、スイッチ手段(リレー21、22)とを備える。
【0068】
交流入力部7には交流電源が入力される。充電器12には、交流入力部7に入力された交流電源が導かれ充電用出力に変換する。組電池8は、充電器12の充電用出力により充電される。インバータ10は、組電池8の直流出力が導かれ、この直流出力を交流出力に変換する。交流出力部5、6のうち親機k0の交流出力部5a、6aは、親機k0のインバータ10aの交流出力を外部に接続する。直流接続部13、14は、組電池8の直流出力を外部に接続する。制御装置16は、充電器12とインバータ10の作動を制御する。通信線30は、制御装置16と外部との通信を行う。スイッチ手段(リレー21、22)は、第1電源装置1aの組電池8と第2電源装置1bの組電池8とを選択的にインバータ10aに接続する。
【0069】
また、接続ケーブル15aは、第1電源装置1aの直流接続部13aと、第2電源装置1bの直流接続部14bとを接続し、かつ、第1電源装置1aの通信線30aと第2電源装置1bの通信線30bとを接続する。
【0070】
第1電源装置1aと第2電源装置1bとの内、一方は親機k0となり、他方は子機k1となって、親機k0のインバータ10aにより、第1電源装置1aの組電池8a又は第2電源装置1bの組電池8bからの直流出力を交流出力に変換する。そして、変換された交流出力は、親機k0の交流出力部5a、6aを介して外部の電気負荷に供給される。
【0071】
これによれば、少なくとも第1電源装置1aと第2電源装置1bとが連結される。このうち電源装置1aは、組電池8a又は8bの直流出力を交流出力に変換するインバータ10aと、インバータ10aの交流出力を外部に接続する交流出力部5a、6aとを備える。また、これらの各電源装置1は、組電池8の直流出力を外部に接続する直流接続部13、14と、充電器12とインバータ10の作動を制御する制御装置16とを備える。
【0072】
かつ、各電源装置1は、制御装置16と外部との通信を行う通信線30を備える。よって、第1電源装置1aと第2電源装置1bとの組電池8の直流出力を接続して、電源システム100全体の組電池容量を増やすことができる。また、この場合に、親機k0となる電源装置1aのインバータ10aを専ら使用することができる。このとき、スイッチ手段(リレー21、22)は、第1電源装置1aの組電池8aと第2電源装置1bの組電池8bとを選択的に同じ親機k0のインバータ10aに接続する。従って、第1電源装置1aの組電池8aと第2電源装置1bの組電池8bとをスイッチ手段(リレー21、22)にて選択するたびにインバータ10aの起動制御を行う必要が無い。
【0073】
次に、電源システム100は、少なくとも第1電源装置1aと第2電源装置1bと第3電源装置1cとこれら第1電源装置1aから第3電源装置1c相互間を接続する接続ケーブル15a、15bとから構成されることができる。この場合、第1電源装置1aと第2電源装置1bと第3電源装置1cとは、それぞれ、交流入力部7と、充電器12と、組電池8と、インバータ10と、交流出力部5、6と、直流接続部13、14と、制御装置16と、通信線30とを備える。
【0074】
交流入力部7は、交流電源が入力される。充電器12は、交流入力部7に入力された交流電源が導かれ充電用出力に変換する。組電池8は、充電器12の充電用出力により充電される。インバータ10aには、組電池8a〜8cの直流出力が導かれ、この直流出力を交流出力に変換する。交流出力部5a、6aは、インバータ10aの交流出力を外部の電気負荷に接続する。
【0075】
直流接続部13、14は、組電池8a〜8cの直流出力を外部に接続し、受け側直流接続部13と送り側直流接続部14とを有する。制御装置16は、充電器12とインバータ10の作動を制御する。通信線30は、制御装置16と外部との通信を行う。
【0076】
スイッチ手段(リレー21、22)は、親機k0となる第1電源装置1aの中のインバータ10aに対して、第1電源装置1aの組電池8aと、第2電源装置1bの組電池8bと第3電源装置1cの組電池8cとを選択的に接続する。親機k0は、第1電源装置1aと第2電源装置1bと第3電源装置1cとのいずれかから選ばれる。
【0077】
接続ケーブル15aは、第1電源装置1aの直流接続部13aと、第2電源装置1bの直流接続部14bとを接続する。接続ケーブル15bは、第2電源装置1bの直流接続部13bと、第3電源装置1cの直流接続部14cとを接続する。かつ、接続ケーブル15a、15bは、第1電源装置1aの通信線30aと第2電源装置1bの通信線30bと第3電源装置1cの通信線30cとを接続する。
【0078】
制御装置16は、第1電源装置1aから第3電源装置1cのうち送り側直流接続部14aが非接続状態である電源装置1を親機k0とする。かつ、制御装置16は、スイッチ手段(リレー21、22)を制御してインバータ10aにより、第1電源装置1aから第3電源装置1cまでの組電池8a〜8cからの直流出力を選択的に交流出力に変換する。そして、変換された交流出力は、親機k0の交流出力部5a、6aを介して外部の電気負荷に導かれる。上記スイッチ手段は、インバータリレー21、バイパスリレー22を含む。
【0079】
これによれば、各電源装置1は、組電池8の直流出力が導かれ、この直流出力を交流出力に変換するインバータ10と、インバータ10の交流出力を外部に接続する交流出力部5、6と、組電池8の直流出力を外部に接続する直流接続部13、14とを有する。また、電源装置1は、充電器12とインバータ10の作動を制御する制御装置16と、この制御装置16と外部との通信を行う通信線30とをそれぞれ備える複数の電源装置1を有する。よって、各電源装置1の組電池の直流出力を接続して電源システム100全体の電池容量を増やすことができる。
【0080】
また、この場合に、親機k0となる第1電源装置1aのインバータ10aを専ら使用することができ、各電源装置1の組電池8のうち交流出力を供給する組電池8を変えるたびにインバータ10aの切り替え及び起動制御を行う必要が無い。つまり、親機k0となる電源装置1のインバータ10aを切り替えなしで専ら使用することができる。
【0081】
また、スイッチ手段(リレー21、22)は、第1電源装置1aから第3電源装置1cのそれぞれの組電池8を選択的に親機k0のインバータ10aに接続する。従って、第1電源装置1aの組電池8aと第2電源装置1bの組電池8bと第3電源装置1cの組電池8cとをスイッチ手段(リレー21、22)にて選択するたびにインバータ10aの起動制御を行う必要が無い。
【0082】
更に、直流接続部13、14は、受け側直流接続部13と、送り側直流接続部14とをそれぞれ有する。第1電源装置1aの受け側直流接続部13aは、第2電源装置1bの送り側直流接続部14bに接続され、第2電源装置1bの受け側直流接続部13bは、第3電源装置1cの送り側直流接続部14cに接続ケーブル15bを介して接続されている。
【0083】
そして、制御装置16は、第1電源装置1aから第3電源装置1cのうち、送り側直流接続部14aが非接続状態である電源装置1aを親機k0と認定する。よって親機k0の特定が容易であり、何台の電源装置1でも自由に接続できて電源システム100全体の組電池8の容量を大きくすることができる。
【0084】
次に、スイッチ手段(リレー21、22)は、インバータリレー21と、バイパスリレー22とを含んでいる。インバータリレー21は、組電池8の直流出力をインバータ10に導く。バイパスリレー22は、組電池8からの逆流防止ダイオード23を経由した直流出力を、インバータ10をバイパスして、直流接続部13、14に導く。
【0085】
これによれば、交流出力部5a、6aから交流出力を供給する放電の場合に、インバータリレー21aとバイパスリレー22a等をONして組電池8a、8b、8cのいずれかを放電させることができる。
【0086】
また、インバータ10aに供給される直流電力を、電源装置1aの組電池8aから得るのか、他の電源装置1b、1cの電池8b、8cから得るのかを各バイパスリレー22とインバータリレー21とのON、OFF制御で実現することができる。
【0087】
また、各電源装置1の制御装置16は、接続ケーブル15内に一体化された通信線30を介してお互いに通信する。これによれば、接続ケーブル15は、少なくとも第1電源装置1aの直流接続部13aと、第2電源装置1bの直流接続部14bとを接続し、かつ、第1電源装置1aの通信線30aと第2電源装置1bの通信線30bとを接続する。そして、接続ケーブル15a内に一体化された通信線30を介して各電源装置1の制御装置16がお互いに通信することができる。故に、親機k0と子機k1、k2との識別やスイッチ手段(リレー21、22)の制御を少ない本数の接続ケーブル15を用いて行うことができ、配線が容易である。
【0088】
次に、交流入力部7と充電器12との間に、充電器12の交流入力部からの交流入力を制御する充電リレー24が接続されている。組電池8と充電器12との間に充電器12の充電出力の組電池8への入力を制御する充電側のCMOS25aが接続されている。かつ、組電池8と直流接続部13、14との間に出力側のDMOS26と外部からの直流により電池が充電されるのを防止する逆流防止ダイオード23とが接続されている。そして、逆流防止ダイオード23とインバータ10との間に、インバータ10への直流入力を制御するインバータリレー21が接続されている。更に、逆流防止ダイオード23と直流接続部13、14との間に、組電池8の出力を、インバータ10をバイパスして直流接続部13、14に導くバイパスリレー22が接続されている。
【0089】
これによれば、交流入力部7と充電器12の間に充電リレー24が接続されているから、充電がなされるときに充電リレー24をONして充電がなされないときの充電器12における電力ロスを防止できる。
【0090】
また、組電池8と充電器12の間に充電側のCMOS25が接続されているから、充電リレー24と同様に、充電モードのときに、充電器12と組電池8とを接続できる。
【0091】
次に、制御装置16は、第1電源装置1aと第2電源装置1bと第3電源装置1cとを含む電源装置1のうち、送り側直流接続部14が、接続ケーブル15に非接続状態である電源装置1aを親機k0としている。かつ、親機k0に直接接続された電源装置1bを一段下位の電源装置1b(子機k1)とし、更にこの一段下位の電源装置1bに直接接続された電源装置1cを二段下位の電源装置1c(第2子機k2)として階層化している。
【0092】
制御装置16は、親機k0のインバータ10aを使用して、最も下位の電源装置1cから順に組電池8a〜8cが親機k0のインバータ10aを介して放電するようにバイパスリレー22とインバータリレー21とを制御する。
【0093】
これによれば、電源装置1を階層化し、最も下位の電源装置1cから順に組電池8が親機k0のインバータ10aを介して放電するから、単一のインバータ10aを作動させて、組電池8を順に放電させる。そのため、複数の組電池8間に充電状態のばらつきがあっても放電しすぎることが無い。
【0094】
なお、第1電源装置1aと第2電源装置1bと第3電源装置1cとがあるとき、親機k0となった電源装置1aのインバータ10aが作動し、他の電源装置1b、1cのインバータ10b、10cは休止状態となる。この場合、交流出力は、親機k0の交流出力部5a、6aから外部の電気負荷に供給され、他の子機k1、k2の交流出力部5b、5c、6b、6cからは交流出力を取り出すことはできない。
【0095】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以降の各実施形態においては、上記した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。なお、第2実施形態以下については、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明が援用される。
【0096】
図6は、本発明の第2実施形態を示す連結された電源システムの構成図である。
図6において、親機k0(第1電源装置1a)と4台の子機k1〜k4が連結されている。子機は第1子機(第2電源装置1b)から第4子機(第5電源装置1e)まであり、各電源装置1の受け側直流接続部13と送り側直流接続部14とが接続ケーブル15によって連結されている。受け側直流接続部13に接続ケーブルが接続されていない電源装置1aの中の制御装置16aは、電源装置1aを親機k0と判断する。
【0097】
図6のように5台ある場合、親機k0、第1子機k1、第2子機k2、第3子機k3、第4子機k4となる。第4子機k4の組電池の電力が所定の残存電力となると自動的に第3子機k3の組電池8が放電する。この場合、制御装置16は、親機k0の制御装置16aを使い、インバータ10も親機k0のインバータ10aを使う。
【0098】
この場合、第4子機k4の組電池8を放電するなら、すぐ上の第3子機k3のインバータを使い第3子機k3の制御装置16を使うことも考えられる。しかし、すぐ上の子機k3のインバータ10又は制御装置16を使用することは、次のすぐ上の子機k2、k1に切り替わるたびに起動制御が発生することになる。よって、これでは発明の主旨から逸脱する。従って、この第2実施形態では、インバータ10も制御装置16も親機k0となった第1電源装置1aのインバータ10a及び制御装置16aを変えずに使用する。
【0099】
IDとは階層付けするための信号であり、子機k1〜k4の制御装置16から親機k0の制御装置16aに向けて接続ケーブル15内の通信線30を介して送信される。各電源装置1の表面には、図示を省略したが、第1交流出力(百ボルト)を導出する第1交流出力部と第2交流出力(百ボルト)を導出する第2交流出力部と、商用電源からの交流百ボルトが入力される交流入力部が設けられている。
【0100】
しかし、交流出力はいつも親機k0から出る。使用するインバータ10aも常に親機k0のものを使用する。何台子機k1、k2等を繋いでも交流負荷7Rを接続できるのは常に親機k0の第1交流出力部と第2交流出力部である。第4子機k4から第3子機k3、第2子機k2、第1子機k1、親機k0と順に放電していく。多重通信はRS−485の規格で行われる。
【0101】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
【0102】
上記実施形態では電源装置を3台または5台連結したが、2台を連結したり6台以上を連結したりすることも可能である。
【0103】
上記実施形態においては、子機は直流交流変換用のインバータが不要であるが、実際は存在していて親機k0となる以外は使用しない。なお、子機は直流交流変換用のインバータが不要であるから子機専用の電源装置とする場合は、子機専用の電源装置のインバータは不要となり、安価なシステムにすることができる。