(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6324105
(24)【登録日】2018年4月20日
(45)【発行日】2018年5月16日
(54)【発明の名称】コンクリート打継ぎ方法
(51)【国際特許分類】
E04G 21/02 20060101AFI20180507BHJP
【FI】
E04G21/02 103A
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-32753(P2014-32753)
(22)【出願日】2014年2月24日
(65)【公開番号】特開2015-158073(P2015-158073A)
(43)【公開日】2015年9月3日
【審査請求日】2016年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000150615
【氏名又は名称】株式会社長谷工コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100074273
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173222
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英二
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 淳
(72)【発明者】
【氏名】西村 進
(72)【発明者】
【氏名】児玉 洋史
【審査官】
星野 聡志
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−193985(JP,A)
【文献】
特開2001−193281(JP,A)
【文献】
特開平06−330629(JP,A)
【文献】
特開平05−311802(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0146365(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
梁の断面形状に合わせて形成され、梁主筋を挿通するための貫通孔が形成され、中間部において上下に2分割されているとともに、前記中間部に、仕切り板全幅にわたる水平なコッター成型用折曲げ部が形成されているコンクリート打継ぎ用仕切り板を使用したコンクリート打継ぎ方法であって、
先ず、柱梁仕口部に対応する間隔を隔てて配置した二組の前記コンクリート打継ぎ用仕切り板のうち二組の上側の仕切り板に梁主筋の上端筋を挿通し、二組の下側の仕切り板に梁主筋の下端筋を挿通した後、前記下側の仕切り板又はそれに挿通支持された前記下端筋を吊り上げた状態で、閉鎖型のスターラップ筋を梁主筋に沿って送り込み、所定位置で梁主筋に結束線で固定し、梁鉄筋を低位置で組み立て、
続いて、前記梁鉄筋を梁型枠上に吊り込み、前記二組のコンクリート打継ぎ用仕切り板を前記柱梁仕口部の両側に設置し、隣り合う梁鉄筋の梁主筋同士を連結して、配筋作業を施し、
しかる後、少なくとも前記梁柱仕口部に高強度コンクリートを打設し、次いで、梁型枠内に前記高強度コンクリートとは異なる強度のコンクリートを打設し、梁コンクリートの鉛直打継ぎを行い、所定の養生期間が経過した後、脱型を行い、前記柱梁仕口部が強化された鉄筋コンクリート造の建物を得るようにしたことを特徴とするコンクリート打継ぎ方法。
【請求項2】
前記梁鉄筋は、梁主筋の上端筋と下端筋に架け渡されるよう両端がU字状に折り返されて構成された補強筋を含む請求項1に記載のコンクリート打継ぎ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、建物の施工現場において、柱梁仕口部と梁とで強度の異なるコンクリートを打ち継ぐ場合に使用するコンクリート打継ぎ用仕切り板のように、梁のコンクリートを鉛直に打ち継ぐコンクリート打継ぎ
方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、梁のコンクリートを鉛直に打ち継ぐ場合、梁鉄筋の配筋完了後、ラス網やエキスパンドメタル(以下、ラス網等という)を細片に裁断加工しながら、鉄筋間の隙間に組み重ねて、コンクリート打継ぎ用の仕切り板を構成するといった方法が採られる。しかし、この方法では、鉄筋間の狭小な隙間にラス網等の細片を差し込んで、仕切り板に組み上げるので、非常に手間の掛かる作業と成らざるを得ない。
【0003】
また、プレキャストコンクリートや、鉄板もしくは高強度樹脂板によって、予め、梁の断面形状に合わせて形成され、梁主筋を挿通するための貫通孔が形成されたコンクリート打継ぎ用仕切り板も、特許文献1、2等によって提案されているが、これらの従来例による場合は、梁の配筋作業が非常に面倒になるという問題点がある。
【0004】
即ち、梁主筋を挿通するための貫通孔は、鉄筋径より僅かに大きな径を有する円形孔として形成されるが、挿通する梁主筋の鉄筋径と貫通孔の径との差が小さ過ぎると、梁鉄筋組立作業の作業性が低下し、差が大き過ぎると、高強度コンクリートのように流動性の高いコンクリートを打設したときに、鉄筋と貫通孔との隙間からコンクリートやコンクリートのモルタル成分が漏出することになる。従って、貫通孔の径は、梁鉄筋組立作業を阻害しない範囲内で、挿通する梁主筋の鉄筋径にできるだけ近い径に設定されることになる。ところが、梁鉄筋を構成する梁主筋は、梁の上下にあるため、小さな隙間しかない仕切り板の上下の貫通孔に梁主筋を通しながら仕切り板を所定位置に設置するのは容易ではない。
【0005】
殊に、梁主筋の周りには、通常、閉鎖型のスターラップ筋が配筋されるが、上記の仕切り板を使用すると、上下の梁主筋が仕切り板によって正規の位置に固定されてしまうため、スターラップ筋を梁主筋の一端から送り込む際、スターラップ筋をスムーズに送り込めず、配筋作業に多大の時間を要することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−106339号公報
【特許文献2】特開2006−193985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した問題点を踏まえてなされたものであって、その目的とするところは、コンクリート打継ぎ用仕切り板に対する梁主筋の挿通作業や閉鎖型のスターラップ筋を梁主筋に送り込む作業を容易に行うことができ、梁鉄筋の組立作業、特に、梁の鉄筋先組工法を採用した際の梁鉄筋組立作業を能率良く行えるようにしたコンクリート打継ぎ
方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即ち、請求項1の発明によるコンクリート打継ぎ用仕切り板は、梁の断面形状に合わせて形成され、梁主筋を挿通するための貫通孔が形成され、中間部において上下に2分割されている
とともに、前記中間部に、仕切り板全幅にわたる水平なコッター成型用折曲げ部が形成されているコンクリート打継ぎ用仕切り板
を使用したコンクリート打継ぎ方法であって、先ず、柱梁仕口部に対応する間隔を隔てて配置した二組の前記コンクリート打継ぎ用仕切り板のうち二組の上側の仕切り板に梁主筋の上端筋を挿通し、二組の下側の仕切り板に梁主筋の下端筋を挿通した後、前記下側の仕切り板又はそれに挿通支持された前記下端筋を吊り上げた状態で、閉鎖型のスターラップ筋を梁主筋に沿って送り込み、所定位置で梁主筋に結束線で固定し、梁鉄筋を低位置で組み立て、続いて、前記梁鉄筋を梁型枠上に吊り込み、前記二組のコンクリート打継ぎ用仕切り板を前記柱梁仕口部の両側に設置し、隣り合う梁鉄筋の梁主筋同士を連結して、配筋作業を施し、しかる後、少なくとも前記梁柱仕口部に高強度コンクリートを打設し、次いで、梁型枠内に前記高強度コンクリートとは異なる強度のコンクリートを打設し、梁コンクリートの鉛直打継ぎを行い、所定の養生期間が経過した後、脱型を行い、前記柱梁仕口部が強化された鉄筋コンクリート造の建物を得るようにしたことを特徴としている。
また、請求項2の発明は、前記梁鉄筋は、梁主筋の上端筋と下端筋に架け渡されるよう両端がU字状に折り返されて構成された補強筋を含む請求項1に記載のコンクリート打継ぎ方法を提供する。
【0009】
【0010】
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、コンクリート打継ぎ用仕切り板に対する梁主筋の挿通作業を行う際、仕切り板が上下に2分割されているので、梁主筋の上端筋と下端筋に対し、夫々、別々に仕切り板を挿通すればよく、挿通作業を容易に行うことができる。梁の断面積や仕切り板の素材によっては、仕切り板の重量が70〜80kgにもなり得るが、2分割されることにより、夫々が軽量化され、人力による作業も可能になる。
【0012】
さらに、閉鎖型のスターラップ筋を梁主筋に沿って送り込む際、仕切り板が上下に2分割されているので、梁主筋の上端筋を上側の仕切り板に挿通し、梁主筋の下端筋を下側の仕切り板に挿通した状態で、上側の仕切り板に対して下側の仕切り板を持ち上げることによって、上下の梁主筋の間隔(上端筋と下端筋の間隔)を縮小することが可能であり、スターラップ筋の下辺部が下端筋に引っ掛かるのを防止できるので、スターラップ筋の送込み作業を容易に行うことができる。従って、梁鉄筋の組立作業、特に、梁の鉄筋先組工法を採用した際の梁鉄筋組立作業を能率良く行えることになる。
【0013】
また、仕切り板の中間部に、仕切り板全幅にわたる水平なコッター成型用折曲げ部が形成されているので、打継ぎ部にコッターが成型されることになり、打継ぎ部の応力伝達が確実であり、打継ぎ部の一体性を確保できる。また、コッター成型用折曲げ部は仕切り板全幅にわたって水平な形状であり、単純な形状であるから、仕切り板をラス網やエキスパンドメタルで製作する場合、加工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係るコンクリート打継ぎ用仕切り板の正面図である。
【
図2】本発明に係るコンクリート打継ぎ用仕切り板の側面図である。
【
図3】スター
ラップ筋の送込み作業を説明する正面図である。
【
図4】スター
ラップ筋の送込み作業を説明する側面図である。
【
図5】組み立てられた梁鉄筋の要部の正面図である。
【
図6】組み立てられた梁鉄筋の要部の側面図である。
【
図7】本発明に係るコンクリート打継ぎ用仕切り板を使用したコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図8】
図7に続くコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図9】
図8に続くコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図10】
図9に続くコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図11】
図10に続くコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図12】
図11に続くコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図13】
図12に続くコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図14】
図13に続くコンクリート打継ぎ方法の説明図である。
【
図15】本発明の他の実施形態を示すコンクリート打継ぎ用仕切り板の正面図である。
【
図16】スター
ラップ筋の送込み作業を説明する正面図である。
【
図17】本発明の他の実施形態を示すコンクリート打継ぎ用仕切り板の正面図である。
【
図18】上記コンクリート打継ぎ用仕切り板の側面図である。
【
図19】本発明の他の実施形態を示すコンクリート打継ぎ用仕切り板の正面図である。
【
図20】上記コンクリート打継ぎ用仕切り板の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜
図6は、本発明に係るコンクリート打継ぎ用仕切り板Aの一例を示す。このコンクリート打継ぎ用仕切り板Aは、プレキャストコンクリート製であって、梁の断面形状に合わせて形成され、中間部において上下に2分割されている。上側の仕切り板A1には、梁主筋1のうち、上端筋1aを挿通するための貫通孔2が、下側の仕切り板A2には、下端筋1bを挿通するための貫通孔2が、夫々、必要個数ずつ形成されている。
【0016】
尚、図示の例では、梁主筋1のうち、梁幅方向両端の上端筋1a及び下端筋1bが夫々上下2段に配筋されているため、各仕切り板A1、A2両側部の貫通孔2もそれに対応して2段に形成されている。仕切り板1の中間部には、仕切り板1全幅にわたる水平なコッター成型用折曲げ部3が形成されている。図示の例では、前記折曲げ部3が下側の仕切り板A2の上端側だけに形成されており、上側の仕切り板A1は折曲げ部の無い平板状に形成されている。
【0017】
上記の構成によれば、コンクリート打継ぎ用仕切り板Aに対する梁主筋1の挿通作業を行う際、仕切り板Aが、上側の仕切り板A1と下側の仕切り板A2に2分割されているので、梁主筋1の上端筋1aと下端筋1bに対し、夫々、別々に仕切り板A1、A2を挿通すればよく、挿通作業を容易に行うことができる。切り板Aがプレキャストコンクリート製であるため、梁の断面積によっては、仕切り板Aの重量が70〜80kgにもなり得るが、上側の仕切り板A1と下側の仕切り板A2に2分割されることにより、夫々が軽量化され、人力による作業も可能になる。
【0018】
殊に、仕切り板Aが上下に2分割されているので、梁主筋1の上端筋1aを上側の仕切り板A1に挿通し、梁主筋1の下端筋1bを下側の仕切り板A2に挿通した状態で、上側の仕切り板A1に対して下側の仕切り板A2を持ち上げることによって、上下の梁主筋1の間隔(上端筋1aと下端筋1bの間隔)を縮小することが可能である。従って、閉鎖型のスターラップ筋4を梁主筋1に沿って送り込む際、下側の仕切り板A2を持ち上げることにより、上下の梁主筋1の間隔を縮小して、スターラップ筋4の下辺部が下端筋1bに引っ掛かるのを防止することができ、スターラップ筋4の送り込み作業を容易に行うことができる。
【0019】
また、
図3、
図4に示すように、下側の仕切り板A2を斜めに傾斜させて持ち上げることにより、下側の仕切り板A2に挿通支持された下端筋1b全体としての横幅をスターラップ筋4の横幅よりも縮小することができ、下端筋1bとスターラップ筋4の引っ掛かりも防止できる。そして、これらの結果として、梁鉄筋の組立作業、特に、梁の鉄筋先組工法を採用した際の梁鉄筋組立作業を能率良く行えることになる。
【0020】
また、仕切り板Aの中間部に、仕切り板A全幅にわたる水平なコッター成型用折曲げ部3が形成されているので、打継ぎ部にコッターが成型されることになり、打継ぎ部の応力伝達が確実であり、打継ぎ部の一体性を確保できる。
【0021】
尚、本発明を実施する上で、必ずしも必要ではないが、
図5、
図6に示すように、両端がU字状に折り返された補強筋5を、コンクリート打継ぎ用仕切り板Aの両面と接する位置において、梁主筋1の上端筋1aと下端筋1bに架け渡して、仕切り板Aを鉛直姿勢に強制し、コンクリート打設時における仕切り板Aの傾斜を防止するようにしてもよい。
【0022】
次に、梁の鉄筋先組工法において、上記のコンクリート打継ぎ用仕切り板Aを使用したコンクリート打継ぎ方法の一例を図面に基づいて説明する。先ず、
図7に示すように、柱梁仕口部に対応する間隔を隔てて配置した二組のコンクリート打継ぎ用仕切り板A、Aに梁主筋1を挿通した後、下側の仕切り板A2又はそれに挿通支持された梁主筋1の下端筋1bを重機(図示せず)で僅かに吊り上げた状態で、閉鎖型のスターラップ筋4を梁主筋1に沿って送り込み、所定位置で梁主筋1に結束線で固定し、
図8に示すように、梁鉄筋Bを低位置で組み立てる。
【0023】
図9に示すように、前記梁鉄筋Bを作業階の梁型枠6上に吊り込み、
図10、
図11に示すように、コンクリート打継ぎ用仕切り板A、Aを柱梁仕口部の両側に設置し、隣り合う梁鉄筋Bの梁主筋1同士を連結して、配筋作業を完了する。7は柱型枠、8は柱主筋、9はフープ筋である。
【0024】
しかる後、
図12に示すように、梁柱仕口部に高強度コンクリート10を打設し、次いで、
図13に示すように、梁型枠6内に前記高強度コンクリート10とは異なる強度のコンクリート(例えば、通常のコンクリート)11を打設し、梁コンクリートの鉛直打継ぎを行う。所定の養生期間が経過したら、脱型を行い、
図14に示すように、柱梁仕口部が強化された鉄筋コンクリート造の建物を得る。Cは鉄筋コンクリート造の柱である。
【0025】
尚、
図9〜
図14の例では、柱梁仕口部にのみ高強度コンクリート10を打設したが、柱梁仕口部とその上下の柱部分に高強度コンクリート10を打設して実施してもよい。
【0026】
図15、
図16は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、梁主筋1の上端筋1a及び下端筋1bが同一本数ずつ上下2段に配筋される梁鉄筋に適用されるコンクリート打継ぎ用仕切り板Aを示し、図示の例では、上側の仕切り板A1と下側の仕切り板A2に、夫々、貫通孔2が5個ずつ2段に形成されている。その他の構成は、
図1、
図2で示したコンクリート打継ぎ用仕切り板Aと同じである。
【0027】
この構成によっても、閉鎖型のスターラップ筋4を梁主筋1に沿って送り込む際、下側の仕切り板A2を持ち上げることにより、上下の梁主筋1の間隔を縮小して、スターラップ筋4の下辺部が下端筋1bに引っ掛かるのを防止することができ、スターラップ筋4の送り込み作業を容易に行えることになる。
【0028】
図17、
図18は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、仕切り板A全幅にわたる水平なコッター成型用折曲げ部3が上側の仕切り板A1と下側の仕切り板A2に夫々半分ずつ形成されるように、コンクリート打継ぎ用仕切り板Aを上下方向の中央位置で2分割した点に特徴がある。その他の構成や作用は、先の実施形態と同じであるから、説明を省略する。
【0029】
尚、
図1〜
図18に示したコンクリート打継ぎ用仕切り板Aは、何れもプレキャストコンクリート製であるが、これらを、炭素繊維、アラミド繊維、鋼製繊維などによる
繊維補強プレキャストコンクリート製としてもよい。このようにすれば、仕切り板Aの厚さを薄くでき、一層の軽量化が可能になる利点がある。
【0030】
図19、
図20は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、上側の仕切り板A1と下側の仕切り板A2に2分割されたコンクリート打継ぎ用仕切り板Aをラス網製とした点に特徴がある。水平なコッター成型用折曲げ部3は、上側の仕切り板A1にだけ形成されているが、これとは逆に、下側の仕切り板A2だけに形成してもよく、上側の仕切り板A1と下側の仕切り板A2に、半分ずつ形成してもよい。いずれにしても、コッター成型用折曲げ部3は仕切り板全幅にわたって水平な形状であり、単純な形状であるから、仕切り板をラス網で製作する際に容易に加工できる利点がある。
【符号の説明】
【0031】
A コンクリート打継ぎ用仕切り板
A1 上側の仕切り板
A2 下側の仕切り板
B 梁鉄筋
C 柱
1 梁主筋
1a 上端筋
1b 下端筋
2 貫通孔
3 水平なコッター成型用折曲げ部
4 スターラップ筋
5 補強筋
6 梁型枠
7 柱型枠
8 柱主筋
9 フープ筋
10 高強度コンクリート
11 コンクリート