(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の時刻において、前記少なくとも1つの第1のスリットの前記作動と前記少なくとも1つの第1の回折光の前記画像提供を同期させるため、及び、次いで前記第2の時点において、前記少なくとも1つの第1のスリットの前記作動停止と前記少なくとも1つの第2のスリットの前記作動と前記少なくとも1つの第2の回折光の前記画像提供を同期させるために、前記スキャン可能スリット機構及び前記二次元画像センサを制御するように構成された、コントローラをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のハイパースペクトルイメージングシステム。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態にしたがう、遠隔物体のある領域のハイパースペクトル画像を提供するために構成されたハイパースペクトルイメージングシステムの一例の基本コンポーネントを示す略図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明の第1の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が超小型電気機械システム空間光変調器(MEMSSLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図2B】
図2Bは、本発明の第1の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が超小型電気機械システム空間光変調器(MEMSSLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図2C】
図2Cは、本発明の第1の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が超小型電気機械システム空間光変調器(MEMSSLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図2D】
図2Dは、本発明の第1の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が超小型電気機械システム空間光変調器(MEMSSLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図3A】
図3Aは、本発明の第2の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が(Grating Light Valve(商標)(GLV)としても知られる)回折型超小型光電気機械システム(MOEMS)空間光変調器(SLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図3B】
図3Bは、本発明の第2の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が(GLVとしても知られる)回折型超小型光電気機械システム(MOEMS)空間光変調器(SLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図3C】
図3Cは、本発明の第2の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が(GLVとしても知られる)回折型超小型光電気機械システム(MOEMS)空間光変調器(SLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図3D】
図3Dは、本発明の第2の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が(GLVとしても知られる)回折型超小型光電気機械システム(MOEMS)空間光変調器(SLM)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図4A】
図4Aは、本発明の第3の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構がデジタル光処理(DLP)システムである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図4B】
図4Bは、本発明の第3の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構がデジタル光処理(DLP)システムである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図4C】
図4Cは、本発明の第3の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構がデジタル光処理(DLP)システムである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図4D】
図4Dは、本発明の第3の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構がデジタル光処理(DLP)システムである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図5A】
図5Aは、本発明の第4の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が液晶ディスプレイ(LCD)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図5B】
図5Bは、本発明の第4の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が液晶ディスプレイ(LCD)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図5C】
図5Cは、本発明の第4の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が液晶ディスプレイ(LCD)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図5D】
図5Dは、本発明の第4の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が液晶ディスプレイ(LCD)である、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図6A】
図6Aは、本発明の第5の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているドラム及び、ドラムを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図6B】
図6Bは、本発明の第5の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているドラム及び、ドラムを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図6C】
図6Cは、本発明の第5の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているドラム及び、ドラムを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図6D】
図6Dは、本発明の第5の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているドラム及び、ドラムを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図7A】
図7Aは、本発明の第6の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているディスク及び、ディスクを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図7B】
図7Bは、本発明の第6の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているディスク及び、ディスクを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図7C】
図7Cは、本発明の第6の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているディスク及び、ディスクを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図7D】
図7Dは、本発明の第6の実施形態にしたがう、組み込まれたスキャン可能スリット機構が、少なくとも1つのスリットが形成されているディスク及び、ディスクを回転させる、アクチュエータである、
図1に示されるハイパースペクトルイメージングシステムを示す略図である。
【
図8A】
図8Aは、本発明の別の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構を組み込んでいるデュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステムの例を示す略図である。
【
図8B】
図8Bは、本発明の別の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構を組み込んでいるデュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステムの例を示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すれば、図面は、本発明の一実施形態にしたがう、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供するために構成されたハイパースペクトルイメージングシステムの一例の基本コンポーネントを示している。ハイパースペクトルイメージングシステム100は、1つ以上の光学系106,スキャン可能スリット機構108,分光計110,二次元画像センサ112及びコントローラ114を備える。分光計110は、(図示される)オフナー分光計、ダイソン分光計または、回折格子116を組み込んでいさえすれば、その他の既知の分光計のいずれかとすることができる。ハイパースペクトルイメージングシステム100はスキャン可能スリット機構108からの、分光計110に導き入れられない、光を受け取る光ダンプ118も備えることができる。さらに、ハイパースペクトルイメージングシステム100は、光学系106,スキャン可能スリット機構108,分光計110,二次元画像センサ112及び光ダンプ118を収容して支持する、ハウジング120を備えることができる。本例において、コントローラ114はハウジング120の外部に配置されているが、それでも光学系106,スキャン可能スリット機構108及び二次元画像センサ112に動作可能な態様で接続されているとして示される。当業者には周知のその他のコンポーネントをハイパースペクトルイメージングシステム100に組み込むことができるが、明解さのため、本明細書では本開示を説明するため及び可能にするために必要な上記のコンポーネント106,108,110,112,114,116,118及び120だけが詳細に論じられる。
【0012】
ハイパースペクトルイメージングシステム100は、光学系106が遠隔物体104から光115aを受け取るように配置され、集束光115bをスキャン可能スリット機構108に導くように構成される。スキャン可能スリット機構108は光学系106から光115bを受け取る表面109が光学系106の像平面に置かれるように配置される。スキャン可能スリット機構108は光115bを受け取り、少なくとも1本の第1の光線115cを分光計110に提供する。本例において、分光計110はオフナー分光計として構成され、スキャン可能スリット機構108から少なくとも1本の光線115cを受け取って、少なくとも1本の回折光115eを第2のミラー124に向ける回折格子116に向けて少なくとも1本の光線115dを反射する第1のミラー112を有し、第2のミラー124は少なくとも1本の回折光115fを二次元画像センサ117aに向けて反射する。二次元画像センサ112は少なくとも1本の回折光115fの二次元画像117aを生成する。コントローラ114は、2次元画像117aを受け取って格納し、次いでスキャン可能スリット機構108と交信して、遠隔物体104からの少なくとも1本の異なる光線115gを分光計110に与えるようにスキャン可能スリット機構108を再構成させる。分光計の第1のミラー122はスキャン可能スリット機構108から少なくとも1本の異なる光線115gを受け取って、少なくとも1本の回折光115iを第2のミラー124に向ける回折格子116に向けて少なくとも1本の光線115hを反射し、第2のミラー124は少なくとも1本の回折光115jを二次元画像センサ112に向けて反射する。二次元画像センサ112は少なくとも1本の回折光115jの二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像センサ112から回折光115jの二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、スキャン可能スリット機構108及び二次元画像センサ112と同様の態様で交信する。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。本開示にしたがういくつかの異なるタイプのスキャン可能スリット機構108を組み込んでいるいくつかの異なるタイプのハイパースペクトルイメージングシステム100の構成及び動作に関する詳細な議論が、
図2〜7に関して以下に与えられる。
【0013】
図2A〜2Dを参照すれば、いくつかの図面が、本発明の第1の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構108aが超小型電気機械システム空間光変調器(MEMS SLM)108aであるハイパースペクトルイメージングシステム100aを示している。ハイパースペクトルイメージングシステム100aは、光学系106,スキャン可能スリット機構108a,分光計110(回折格子116),二次元画像センサ112,コントローラ114,光ダンプ118,及びハウジング120(図示せず)を備える。光学系106,スキャン可能スリット機構108a,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112が、光線が1つのコンポーネントから別のコンポーネントに適切に導かれるであろうように互に対して配置されるであろうことは当然である。しかし、ハイパースペクトルイメージングシステム110aの様々な特徴の説明に役立つように、光学系106,スキャン可能スリット機構108a,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112の位置及び配位は変更されている。例えば、スキャン可能スリット機構108aは読者に面しているとして示される表面109aを有するが、実際は、表面109aは光学系106の主表面に面しているであろう。さらに、分光計110はスキャン可能スリット機構108aから反射される1本以上の光線を受け取るように配置されているであろう。
【0014】
図2A〜2Bに示されるように、一例において、ハイパースペクトルイメージングシステム100aは、MEMS SLM108aが第1の時刻‘t1’において作動される1つのスリット204a(
図2Aを見よ)、次いで第2の時刻‘t2’において作動される別のスリット204b(
図2Bを見よ)を有するように、構成される。
図2Aにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100aは第1の時刻‘t1’において光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。MEMS SLM108aは光学系106から光115bを受け取るように配置された表面109aを有する。表面109aは光学系106の像平面に配置される。さらに、表面109aは、半導体チップ210上に形成された、複数の横ミラー列206a
1,206a
2,...,206a
n及び複数の縦ミラー列206b
1,206b
2,...,206b
nを含むミラーアレイ206を有する。コントローラ114は半導体チップ210と交信して、アクチュエータ(または同様の装置)に、いずれか1つまたはいずれかの数の個々のミラー列206に光学系106からの光115bを分光計110に向けて反射するための「オン位置」につかせる。「オフ位置」にある残りのミラー列206はそれぞれの上で受け取った光115bを分光計110から離れる方向に反射し、用いられていれば、この反射光を受け取るように光ダンプ118を配置することができる。例えば、コントローラ114は半導体チップ210と交信して、第1のスリット204aを形成するために横ミラー列206a
1,206a
2,...,206a
nの一列(または一列の一部)あるいは縦ミラー列206b
1,206b
2,...,206b
nの一列(または一列の一部)を作動させて(例えば傾けて)、第1の光線115cを分光計110に向けて反射させることができ、第1の光線115cは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に向けられる。この場合も、分光計110は回折格子116を有する周知のいずれかの分光計110とすることができる。本例において、コントローラ114は半導体チップ210と交信して、第1のスリット204aを形成するため、縦ミラー列206b
4を作動させて第1の光線115cを分光器110に向けて反射させ、第1の光線115cは、最終的に、分光器110内に配置された回折格子によって受け取られる。回折格子116は回折光115eを発生し、回折光115eは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112で受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115eの空間情報を表す一方の軸210a及び回折光115eのスペクトル情報を表す他方の軸210bを含む、二次元画像117aを生成する。コントローラ114は、二次元画像117aを受け取って格納し、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの異なる光線115gを分光器110に向けて反射するためにMEMS SLM108aが再構成されるようにMEMS SLM108aと交信する。
【0015】
図2Bにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100aは、コントローラ114が半導体チップ210と交信して、第2のスリット204bを形成するため、縦ミラー列206b
4の作動を停止させ(オフ位置につけ)て、隣の縦ミラー列206b
5を作動させる(オン位置につける)第2の時刻‘t2’にある構成で示されている。作動された第2のスリット204bは第2の光線115gを分光器110に向けて反射し、第2の光線115gは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に受け取られる。回折格子116は回折光115iを発生し、回折光115iは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112に受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115iの空間情報を表す一方の軸210a及び回折光115iのスペクトル情報を表す他方の軸210bを含む、二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、同様の態様で、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c、117d,...,117nを得るため、順次に、縦ミラー列206b
5,206b
6,...,206b
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の縦ミラー列206b
6,206b
7,...,206b
nを作動させるためにMEMS SLM108a及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0016】
図2C〜2Dに示されるように、一例において、MEMS SLM108aが第1の時刻‘t1’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)204a’及び204a’’(
図2Cを見よ)及び、次いで、第2の時刻‘t2’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)204b’及び204b’’(
図2Dを見よ)を有するように、ハイパースペクトルイメージングシステム100aが構成されている。
図2Cでは、コントローラ114が半導体チップ210と交信して、第1の時刻‘t1’において、第1のスリット204a’及び204a’’をそれぞれ形成するために2つの個々の縦ミラー列206b
4及び206b
9を作動させる構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100aが示されている。作動された第1のスリット204a’及び204a’’は第1の光線115c’及び115c’’を分光器110に向けて反射し、第1の光線115c’及び115c’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115e’及び115e’’を発生し、回折光115e’及び115e’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115e’及び115e’’の空間情報を表す一方の軸210a及び回折光115e’及び115e’’のスペクトル情報を表す他方の軸210bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納する。回折光115e’及び115e’’が二次元画像117a内で相互に隔てられるように、作動されるスリット204a’及び204a’’が有意なスペクトルバンドで相互に隔てられるであろうことは当然である。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納すると、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの2本の異なる光線115g'及び115g''を分光計110に向けて反射するためにMEMS SLM108aが構成されるように、MEMS SLM108aと交信する。
【0017】
図2Dでは、コントローラ114が半導体チップ210と交信して、第2の時刻‘t2’において、縦ミラー列206b
4及び206b
9の作動を停止させ(オフ位置につけ)、第2のスリット204b’及び204b’’をそれぞれ形成するために隣の縦ミラー列206b
5及び206b
10を作動させる(オン位置につける)構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100aが示されている。作動された第2のスリット204b’及び204b’’は第2の光線115g’及び115g’’を分光器110に向けて反射し、第2の光線115g’及び115g’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115i’及び115i’’を発生し、回折光115i’及び115i’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115i’及び115i’’の空間情報を表す一方の軸210a及び回折光115i’及び115i’’のスペクトル情報を表す他方の軸210bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は、同様の態様で、二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、順次に、複数の縦ミラー列206b
5/206b
10,206b
6/206b
11,...,206b
x/206b
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の複数の縦ミラー列206b
6/206b
11,206b
7/206b
12,...,206b
x+1/206b
nを作動させるためにMEMS SLM108a及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0018】
図3A〜3Dを参照すれば、いくつかの図面が、本発明の第2の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構108bが(Grating Light Valve108bとしても知られる)回折型超小型光電気機械システム(MOEMS)空間光変調器(SLM)108bであるハイパースペクトルイメージングシステム100bを示している。ハイパースペクトルイメージングシステム100bは、光学系106,スキャン可能スリット機構108b,分光計110(回折格子116),二次元画像センサ112,コントローラ114,光ダンプ118,及びハウジング120(図示せず)を備える。光学系106,スキャン可能スリット機構108b,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112が、光線が1つのコンポーネントから別のコンポーネントに適切に導かれるように、互に対して配置されるであろうことは当然である。しかし、ハイパースペクトルイメージングシステム110bの様々な特徴の説明に役立つように、光学系106,スキャン可能スリット機構108b,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112の位置及び配位は変更されている。例えば、スキャン可能スリット機構108bは読者に面しているとして示される表面109bを有するが、実際は、表面109bは光学系106の主表面に面しているであろう。さらに、分光計110はスキャン可能スリット機構108bから反射される1本以上の光線を受け取るように配置されているであろう。
【0019】
図3A〜3Bに示されるように、一例において、ハイパースペクトルイメージングシステム100bは、MOEMS SLM108bが第1の時刻‘t1’において作動される1つのスリット304a(
図3Aを見よ)、次いで第2の時刻‘t2’において作動される別のスリット304b(
図3Bを見よ)を有するように、構成される。
図3Aにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100bは第1の時刻‘t1’において光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。MOEMS SLM108bは光学系106から光115bを受け取るように配置された表面109bを有する。表面109bは光学系106の像平面に配置される。さらに、表面109bは、半導体チップ310上に形成された、一連のリボン306a
1,306a
2,306a
3,...,306a
nを有する。コントローラ114は半導体チップ310と交信して、アクチュエータ(または同様の装置)に、個々のリボン306a
1,306a
2,306a
3,...,306a
nのいずれか1本を光学系106からの光115bを分光計110に向けて反射するための「オン位置」につかせる。「オフ位置」にある残りのリボン306a
1,306a
2,306a
3,...,306a
nはそれぞれの上で受け取った光115bを分光計110から離れる方向に反射し、用いられていれば、この反射光を受け取るように光ダンプ118を配置することができる。本例において、コントローラ114は半導体チップ310と交信して、第1のスリット304aを形成し、第1の光線115cを分光計110に向けて反射させるために(例えば)リボン306a
4を作動させ(例えば傾け)、第1の光線115cは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に向けられる。この場合も、分光計110は回折格子116を有する周知のいずれかの分光計110とすることができる。回折格子116は回折光115eを発生し、回折光115eは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112で受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115eの空間情報を表す一方の軸310a及び回折光115eのスペクトル情報を表す他方の軸310bを含む、二次元画像117aを生成する。コントローラ114は、二次元画像117aを受け取って格納し、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの異なる光線115gを分光器110に向けて反射するためにMOEMS SLM108bが再構成されるように、MOEMS SLM108bと交信する。
【0020】
図3Bにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100bは、コントローラ114が半導体チップ310と交信して、第2のスリット304bを形成するため、リボン306a
4の作動を停止させ(オフ位置につけ)て、隣のリボン306a
5を作動させる(オン位置につける)第2の時刻‘t2’にある構成で示されている。作動された第2のスリット304bは第2の光線115gを分光器110に向けて反射し、第2の光線115gは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116で受け取られる。回折格子116は回折光115iを発生し、回折光115iは、最終的に、例えば第2のミラー(図示せず)を介して、二次元画像センサ112で受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115iの空間情報を表す一方の軸310a及び回折光115iのスペクトル情報を表す他方の軸310bを含む、二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c、117d,...,117nを得るため、順次に、リボン306a
5,306a
6,...,306a
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣のリボン306a
6,306a
7,...,306a
nを作動させるために同様の態様でMOEMS SLM108b及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0021】
図3C〜3Dに示されるように、一例において、MOEMS SLM108bが第1の時刻‘t1’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)304a’及び304a’’(
図3Cを見よ)及び、次いで、第2の時刻‘t2’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)304b’及び304b’’(
図3Dを見よ)を有するように、ハイパースペクトルイメージングシステム100bが構成されている。
図3Cでは、コントローラ114が半導体チップ310と交信して、第1の時刻‘t1’において、第1のスリット304a’及び304a’’をそれぞれ形成するために2つの個々のリボン306a
4及び306a
9を作動させる構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100bが示されている。作動された第1のスリット304a’及び304a’’は第1の光線115c’及び115c’’を分光器110に向けて反射し、第1の光線115c’及び115c’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115e’及び115e’’を発生し、回折光115e’及び115e’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115e’及び115e’’の空間情報を表す一方の軸310a及び回折光115e’及び115e’’のスペクトル情報を表す他方の軸310bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納する。回折光115e’及び115e’’が二次元画像117a内で相互に隔てられるように、作動されるスリット204a’及び204a’’が有意なスペクトルバンドで相互に隔てられるであろうことは当然である。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納すると、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの2本の異なる光線115g'及び115g''を分光計110に向けて反射するためにMOEMS SLM108aが構成されるように、MOEMS SLM108aと交信する。
【0022】
図3Dでは、コントローラ114が半導体チップ310と交信して、第2の時刻‘t2’において、リボン306a
4及び306a
9の作動を停止させ(オフ位置につけ)、第2のスリット304b’及び304b’’をそれぞれ形成するために隣のリボン306a
5及び306a
10を作動させる(オン位置につける)構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100bが示されている。作動された第2のスリット304b’及び304b’’は第2の光線115g’及び115g’’を分光器110に向けて反射し、第2の光線115g’及び115g’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115i’及び115i’’を発生し、回折光115i’及び115i’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115i’及び115i’’の空間情報を表す一方の軸310a及び回折光115i’及び115i’’のスペクトル情報を表す他方の軸310bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、同様の態様で、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、順次に、複数のリボン306a
5/306a
10,306a
6/306a
11,...,306a
x/306a
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の複数のリボン306a
6/306a
11,306a
7/306a
12,...,306a
x+1/306a
nを作動させるためにMOEMS SLM108b及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0023】
図4A〜4Dを参照すれば、いくつかの図面が、本発明の第3の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構108cがデジタル光処理(DLP)システム108cであるハイパースペクトルイメージングシステム100cを示している。ハイパースペクトルイメージングシステム100cは、光学系106,スキャン可能スリット機構108c,分光計110(回折格子116),二次元画像センサ112,コントローラ114,光ダンプ118,及びハウジング120(図示せず)を備える。光学系106,スキャン可能スリット機構108c,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112が、光線が1つのコンポーネントから別のコンポーネントに適切に導かれるように、互に対して配置されるであろうことは当然である。しかし、ハイパースペクトルイメージングシステム110cの様々な特徴の説明に役立つように、光学系106,スキャン可能スリット機構108c,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112の位置及び配位は変更されている。例えば、スキャン可能スリット機構108cは読者に面しているとして示される表面109cを有するが、実際は、表面109cは光学系106の主表面に面しているであろう。さらに、分光計110はスキャン可能スリット機構108cから反射される1本以上の光線を受け取るように配置されているであろう。同じく明解さのため、レンズ、フィルタ、等のような、DLPシステム108cの様々な周知のコンポーネントは本明細書では説明されず、本開示の説明に必要なコンポーネントだけが説明されている。
【0024】
図4A〜4Bに示されるように、一例において、ハイパースペクトルイメージングシステム100cは、DLPシステム108cが第1の時刻‘t1’において作動される1つのスリット404a(
図4Aを見よ)、次いで第2の時刻‘t2’において作動される別のスリット404b(
図4Bを見よ)を有するように、構成されている。
図4Aにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100cは第1の時刻‘t1’において光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。DLPシステム108cは光学系106から光115bを受け取るように配置された表面109cを有する。表面109cは光学系106の像平面に配置される。さらに、表面109cは、半導体チップ410上に形成された、複数の横ミラー列406a
1,406a
2,...,406a
n及び複数の縦ミラー列406b
1,406b
2,...,406b
nを含むミラーアレイ406を有する。コントローラ114は半導体チップ410と交信して、アクチュエータ(または同様の装置)に、いずれか1つまたはいずれかの数の個々のミラー列406に光学系106からの光115bを分光計110に向けて反射するための「オン位置」につかせる。「オフ位置」にある残りのミラー列406はそれぞれの上で受け取った光115bを分光計110から離れる方向に反射し、用いられていれば、この反射光を受け取るように光ダンプ118を配置することができる。例えば、コントローラ114は半導体チップ410と交信して、第1のスリット404aを形成するために横ミラー列406a
1,406a
2,...,406a
nの一列(または一列の一部)あるいは縦ミラー列406b
1,406b
2,...,406b
nの一列(または一列の一部)を作動させ(例えば傾け)て、第1の光線115cを分光計110に向けて反射させることができ、第1の光線115cは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に向けられる。この場合も、分光計110は回折格子116を有する周知のいずれかの分光計110とすることができる。本例において、コントローラ114は半導体チップ410と交信して、第1のスリット404aを形成するため、縦ミラー列406b
4を作動させて第1の光線115cを分光器110に向けて反射させ、第1の光線115cは、最終的に、分光器110内に配置された回折格子によって受け取られる。回折格子116は回折光115eを発生し、回折光115eは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112で受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115eの空間情報を表す一方の軸410a及び回折光115eのスペクトル情報を表す他方の軸410bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は、二次元画像117aを受け取って格納し、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの異なる光線115gを分光器110に向けて反射するためにDLPシステム108cが再構成されるように、DLPシステム108cと交信する。
【0025】
図4Bにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100cは、コントローラ114が半導体チップ410と交信して、第2のスリット404bを形成するため、縦ミラー列406b
4の作動を停止させ(オフ位置につけ)て、隣の縦ミラー列406b
5を作動させる(オン位置につける)第2の時刻‘t2’にある構成で示されている。作動された第2のスリット404bは第2の光線115gを分光器110に向けて反射し、第2の光線115gは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に受け取られる。回折格子116は回折光115iを発生し、回折光115iは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112に受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115iの空間情報を表す一方の軸410a及び回折光115iのスペクトル情報を表す他方の軸410bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c、117d,...,117nを得るため、順次に、縦ミラー列406b
5,406b
6,...,406b
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の縦ミラー列406b
6,406b
7,...,406b
nを作動させるために同様の態様でDLPシステム108c及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0026】
図4C〜4Dに示されるように、一例において、DLPシステム108cが第1の時刻‘t1’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)404a’及び404a’’(
図4Cを見よ)及び、次いで、第2の時刻‘t2’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)404b’及び404b’’(
図4Dを見よ)を有するように、ハイパースペクトルイメージングシステム100cが構成されている。
図4Cでは、コントローラ114が半導体チップ410と交信して、第1の時刻‘t1’において、第1のスリット404a’及び404a’’をそれぞれ形成するために2つの個々の縦ミラー列406b
4及び406b
9を作動させる構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100cが示されている。作動された第1のスリット404a’及び404a’’は第1の光線115c’及び115c’’を分光器110に向けて反射し、第1の光線115c’及び115c’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115e’及び115e’’を発生し、回折光115e’及び115e’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115e’及び115e’’の空間情報を表す一方の軸410a及び回折光115e’及び115e’’のスペクトル情報を表す他方の軸410bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納する。回折光115e’及び115e’’が二次元画像117a内で相互に隔てられるように、作動されるスリット404a’及び404a’’が有意なスペクトルバンドで相互に隔てられるであろうことは当然である。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納すると、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの2本の異なる光線115g'及び115g''を分光計110に向けて反射するためにDLPシステム108cが構成されるように、DLPシステム108cと交信する。
【0027】
図4Dでは、コントローラ114が半導体チップ410と交信して、第2の時刻‘t2’において、縦ミラー列406b
4及び406b
9の作動を停止させ(オフ位置につけ)、第2のスリット404b’及び404b’’をそれぞれ形成するために隣の縦ミラー列406b
5及び406b
10を作動させる(オン位置につける)構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100cが示されている。作動された第2のスリット404b’及び404b’’は第2の光線115g’及び115g’’を分光器110に向けて反射し、第2の光線115g’及び115g’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115i’及び115i’’を発生し、回折光115i’及び115i’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115i’及び115i’’の空間情報を表す一方の軸410a及び回折光115i’及び115i’’のスペクトル情報を表す他方の軸410bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、同様の態様で、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、順次に、複数の縦ミラー列406b
5/406b
10,406b
6/406b
11,...,406b
x/406b
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の複数の縦ミラー列406b
6/406b
11,406b
7/406b
12,...,406b
x+1/406b
nを作動させるために、DLPシステム108c及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0028】
図5A〜5Dを参照すれば、いくつかの略図が、本発明の第4の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構108dが液晶ディスプレイ108d(LCD108d)であるハイパースペクトルイメージングシステム100dを示している。ハイパースペクトルイメージングシステム100dは、光学系106,スキャン可能スリット機構108d,分光計110(回折格子116),二次元画像センサ112,コントローラ114,光ダンプ118,及びハウジング120(図示せず)を備える。光学系106,スキャン可能スリット機構108c,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112が、光線が1つのコンポーネントから別のコンポーネントに適切に導かれるように、互に対して配置されるであろうことは当然である。しかし、ハイパースペクトルイメージングシステム110dの様々な特徴の説明に役立つように、光学系106,スキャン可能スリット機構108d,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112の位置及び配位は変更されている。例えば、スキャン可能スリット機構108dは読者に面しているとして示される表面109dを有するが、実際は、表面109dは光学系106の主表面に面しているであろう。
【0029】
図5A〜5Bに示されるように、一例において、ハイパースペクトルイメージングシステム100dは、LCD108dが第1の時刻‘t1’において作動される1つのスリット504a(
図5Aを見よ)、次いで第2の時刻‘t2’において作動される別のスリット504b(
図5Bを見よ)を有するように、構成されている。
図5Aにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100dは第1の時刻‘t1’において光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。LCD108dは光学系106から光115bを受け取るように配置された表面109dを有する。表面109dは光学系106の像平面に配置される。さらに、表面109dは、半導体チップ510上に関係付けられた、複数の横ピクセル列506a
1,506a
2,...,506a
n及び複数の縦ピクセル列506b
1,506b
2,...,506b
nを含むピクセルアレイ506を有する。コントローラ114は半導体チップ510と交信して、いずれか1つまたはいずれかの数の個々のピクセル列506を光学系106からの光115bの分光計110への通過を可能にするための「オン状態」にする。「オフ状態」にある残りのピクセル列506はそれぞれの上で受け取った光115bを分光計110から離れる方向に反射し、用いられていれば、この反射光を受け取るように光ダンプ118を配置することができる。例えば、コントローラ114は半導体チップ510と交信して、第1のスリット504aを形成するために横ピクセル列506a
1,506a
2,...,506a
nの一列(または一列の一部)あるいは縦ピクセル列506b
1,506b
2,...,506b
nの一列(または一列の一部)を作動させて、第1の光線115cを分光計110に向けて通過させることができ、第1の光線115cは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に向けられる。この場合も、分光計110は回折格子116を有する周知のいずれかの分光計110とすることができる。本例において、コントローラ114は半導体チップ510と交信して、第1のスリット404aを形成するため、縦ピクセル列506b
4を作動させて第1の光線115cの分光器110への通過を可能にし、第1の光線115cは、最終的に、分光器110内に配置された回折格子によって受け取られる。回折格子116は回折光115eを発生し、回折光115eは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112で受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115eの空間情報を表す一方の軸510a及び回折光115eのスペクトル情報を表す他方の軸510bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は、二次元画像117aを受け取って格納し、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの異なる光線115gの分光器110への通過を可能にするためにLCD108dが再構成されるようにLCD108dと交信する。
【0030】
図5Bにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100dは、コントローラ114が半導体チップ510と交信して、第2のスリット504bを形成するため、縦ピクセル列506b
4の作動を停止させ(オフ状態に変え)て、隣の縦ピクセル列506b
5を作動させる(オン状態に変える)第2の時刻‘t2’にある構成で示されている。作動された第2のスリット504bは第2の光線115gを分光器110に向けて通過させ、第2の光線115gは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に受け取られる。回折格子116は回折光115iを発生し、回折光115iは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112に受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115iの空間情報を表す一方の軸510a及び回折光115iのスペクトル情報を表す他方の軸510bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、同様の態様で、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c、117d,...,117nを得るため、順次に、縦ピクセル列506b
5,506b
6,...,506b
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の縦ピクセル列506b
6,506b
7,...,506b
nを作動させるためにLCD108d及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0031】
図5C〜5Dに示されるように、一例において、LCD108dが第1の時刻‘t1’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)504a’及び504a’’(
図5Cを見よ)及び、次いで、第2の時刻‘t2’において作動される複数のスリット(本例では2つが示される)504b’及び504b’’(
図5Dを見よ)を有するように、ハイパースペクトルイメージングシステム100dが構成されている。
図5Cでは、コントローラ114が半導体チップ510と交信して、第1の時刻‘t1’において、第1のスリット504a’及び504a’’をそれぞれ形成するために2つの個々の縦ピクセル列506b
4及び506b
9を作動させる構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100dが示されている。作動された第1のスリット504a’及び504a’’は第1の光線115c’及び115c’’を分光器110に向けて通過させ、第1の光線115c’及び115c’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115e’及び115e’’を発生し、回折光115e’及び115e’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115e’及び115e’’の空間情報を表す一方の軸510a及び回折光115e’及び115e’’のスペクトル情報を表す他方の軸510bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納する。回折光115e’及び115e’’が二次元画像117a内で相互に隔てられるように、作動されるスリット504a’及び504a’’が有意なスペクトルバンドで相互に隔てられるであろうことは当然である。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納すると、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において遠隔物体104からの2本の異なる光線115g'及び115g''を分光計110に向けて通過させるためにLCD108dが構成されるように、LCD108dと交信する。
【0032】
図5Dでは、コントローラ114が半導体チップ510と交信して、第2の時刻‘t2’において、縦ピクセル列506b
4及び506b
9の作動を停止させ(オフ状態に変え)、第2のスリット504b’及び504b’’をそれぞれ形成するために隣の縦ピクセル列506b
5及び506b
10を作動させる(オン状態に変える)構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100dが示されている。作動された第2のスリット504b’及び504b’’は第2の光線115g’及び115g’’の分光器110への通過を可能にし、第2の光線115g’及び115g’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115i’及び115i’’を発生し、回折光115i’及び115i’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115i’及び115i’’の空間情報を表す一方の軸510a及び回折光115i’及び115i’’のスペクトル情報を表す他方の軸510bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、同様の態様で、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる異なる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、順次に、複数の縦ピクセル列506b
5/506b
10,506b
6/506b
11,...,506b
x/506b
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の複数の縦ピクセル列506b
6/506b
11,506b
7/506b
12,...,506b
x+1/506b
nを作動させるために、LCD108d及び二次元画像センサ112と交信する。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0033】
図6A〜6Dを参照すれば、いくつかの略図が、本発明の第5の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構108eが少なくとも1つのスリット604が形成されているドラム602及び、ドラム602を軸608に関して回転させる、アクチュエータ606である、ハイパースペクトルイメージングシステム100eを示している。ハイパースペクトルイメージングシステム100eは、光学系106,スキャン可能スリット機構108e,分光計110(回折格子116),二次元画像センサ112,コントローラ114,光ダンプ118,及びハウジング120(図示せず)を備える。本例において、ドラム602は分光計110及び二次元画像センサ112がドラム602の内部609に配置されるであろうような大きさにつくられる。いずれの場合にも、光学系106,スキャン可能スリット機構108e,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112は、光線が1つのコンポーネントから別のコンポーネントに適切に導かれるように、互に対して配置されるであろう。しかし、ハイパースペクトルイメージングシステム110eの様々な特徴の説明に役立つように、ドラムのスリット604に対する光学系106の配位は変更されている。例えば、ドラムのスリット604は一般に、図示されるように読者に面しているのではなく、光学系106の主表面に面しているであろう。さらに、ドラム602が、例えば切頭円錐形状を含む、多くの様々な形状をとり得ることは当然である。
【0034】
図6A〜6Bに示されるように、一例において、ハイパースペクトルイメージングシステム100eは、ドラム602が第1の時刻‘t1’において1つの位置‘p1’にあるスリット604(
図6Aを見よ)を有し、次いで第2の時刻‘t2’においてスリット604aが別の位置‘p2’にある(
図6Bを見よ)ように、構成されている。
図6Aにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100eは第1の時刻‘t1’において光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。詳しくは、コントローラ114がアクチュエータ606と交信して、スリット604が時刻‘t1’において位置‘p1’にあるように、ドラム602を軸608に関して回転させる。時刻‘t1’において、スリット604は、第1の光線115cを分光計110に向けて通すように、光学系106の像平面に、またはその近傍に、配置され、第1の光線115cは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に導かれる。この場合も、分光計110は回折格子116を有する周知のいずれかの分光計110とすることができる。回折格子116は回折光115eを発生し、回折光115eは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112で受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115eの空間情報を表す一方の軸610a及び回折光115eのスペクトル情報を表す他方の軸610bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は、二次元画像117aを受け取って格納し、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’においてスリット604が遠隔物体104からの異なる光線115gを通すための位置‘p2’にあるようにドラム602を回転させるためにアクチュエータ606と交信する。
【0035】
図6Bにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100eは、第2の時刻‘t2’においてコントローラ114がアクチュエータ606と交信して、スリット604が時刻‘t2’において位置‘p2’にあって第2の光線115gを分光計110に通すように、ドラム602を回転させた構成で示され、第2の光線115gは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に受け取られる。回折格子116は回折光115iを発生し、回折光115iは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112に受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115iの空間情報を表す一方の軸610a及び回折光115iのスペクトル情報を表す他方の軸610bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、アクチュエータ606と交信して、ドラム102を、順次に、異なる時刻‘t3’,‘t4’, ...,‘tn’において位置‘p3’,‘p4’, ...,‘pn’に回転させる一方で、時刻‘t3’,‘t4’, ...,‘tn’において二次元画像センサ112を作動させる。コントローラ114は二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0036】
図6C〜6Dに示されるように、一例において、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を生成するため、順次に、時刻‘t1’,‘t2’, ...,‘tn’においてアクチュエータ606により1つの位置から別の位置‘p1’,‘p2’, ...,‘pn’につけられる複数の(本例では2つが示される)スリット604’及び604’’をドラム602が有するように、ハイパースペクトルイメージングシステム100eが構成されている。
図6Cでは、コントローラ114がアクチュエータ606と交信して、スリット604’及び604’’が第1の光線115c’および115c’’を分光計110に向けて通すようにドラム602を回転させて位置‘p1’につけている構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100eが示され、第1の光線115c’及び115c’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115e’及び115e’’を発生し、回折光115e’及び115e’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115e’及び115e’’の空間情報を表す一方の軸610a及び回折光115e’及び115e’’のスペクトル情報を表す他方の軸610bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納する。回折光115e’及び115e’’が二次元画像117a内で相互に隔てられるように、スリット604’及び604’’が有意なスペクトルバンドで相互に隔てられるであろうことは当然である。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納すると、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において、スリット604’及び604’’が遠隔物体104からの2本の異なる光線115g'及び115g''を分光計110に向けて通すようにドラム602を回転させて位置‘p2’につけるため、アクチュエータ606と交信する。
【0037】
図6Dでは、第2の時刻‘t2’において、コントローラ114がアクチュエータ606と交信して、スリット604’及び604’’が第2の光線115g’および115g’’を分光計110に向けて通すようにドラム602を回転させて位置‘p2’につける構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100eが示され、第2の光線115g’及び115g’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115i’及び115i’’を発生し、回折光115i’及び115i’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115i’及び115i’’の空間情報を表す一方の軸610a及び回折光115i’及び115i’’のスペクトル情報を表す他方の軸610bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、異なる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、時刻‘t3’,‘t4’, ...,‘tn’においてアクチュエータ606と交信して、スリット604’及び604’’が遠隔物体104からの2本の光線を分光器110内に通すように、順次にドラム602を回転させて位置‘p3’,‘p4’, ...,‘pn’につける。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0038】
図7A〜7Dを参照すれば、いくつかの略図が、本発明の第6の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構108fが、少なくとも1つのスリット704が形成されているディスク702及び、ディスク702を軸708に関して回転させる、アクチュエータ706である、ハイパースペクトルイメージングシステム100fを示している。ハイパースペクトルイメージングシステム100fは、光学系106,スキャン可能スリット機構108f,分光計110(回折格子116),二次元画像センサ112,コントローラ114,光ダンプ118,及びハウジング120(図示せず)を備える。光線が1つのコンポーネントから別のコンポーネントに適切に導かれるように、光学系106,スキャン可能スリット機構108f,分光計110(回折格子116)及び二次元画像センサ112が互に対して配置されるであろうことは当然である。しかし、ハイパースペクトルイメージングシステム110fの様々な特徴の説明に役立つように、ディスクのスリット704に対する光学系106の配位は変更されている。例えば、ディスクのスリット604は、実際は、図示されるように読者に面しているのではなく、光学系106の主表面に面しているであろう。さらに、軸708に関するディスク702の回転面は読者に垂直であろう。
【0039】
図7A〜7Bに示されるように、一例において、ハイパースペクトルイメージングシステム100fは、ディスク702が第1の時刻‘t1’において1つの位置‘p1’にある1つのスリット704(
図7Aを見よ)を有し、次いで第2の時刻‘t2’においてスリット704aが別の位置‘p2’にある(
図7Bを見よ)ように構成されている。
図7Aにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100fは第1の時刻‘t1’において光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。詳しくは、コントローラ114がアクチュエータ706と交信して、スリット704が時刻‘t1’において位置‘p1’にあるように、ディスク702を軸708に関して回転させる。時刻‘t1’において、スリット704は、第1の光線115cを分光計110に向けて通すように、光学系106の像平面に、またはその近傍に、配置され、第1の光線115cは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に導かれる。この場合も、分光計110は回折格子116を有する周知のいずれかの分光計110とすることができる。回折格子116は回折光115eを発生し、回折光115eは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112で受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115eの空間情報を表す一方の軸710a及び回折光115eのスペクトル情報を表す他方の軸710bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は、二次元画像117aを受け取って格納し、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’においてスリット704が遠隔物体104からの異なる光線115gを通すための位置‘p2’にあるようにディスク702を回転させるためにアクチュエータ706と交信する。
【0040】
図7Bにおいて、ハイパースペクトルイメージングシステム100fは、第2の時刻‘t2’においてコントローラ114がアクチュエータ706と交信して、スリット704が時刻‘t2’において位置‘p2’にあって第2の光線115gを分光計110に通すように、ディスク702を回転させた構成で示され、第2の光線115gは、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116に受け取られる。回折格子116は回折光115iを発生し、回折光115iは、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112に受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115iの空間情報を表す一方の軸710a及び回折光115iのスペクトル情報を表す他方の軸710bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、遠隔物体104からの異なる光線に関連付けられる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、アクチュエータ706と交信して、ディスク702を、順次に、異なる時刻‘t3’,‘t4’, ...,‘tn’においてスリット704が位置‘p3’,‘p4’, ...,‘pn’にあるように回転させ、一方で時刻‘t3’,‘t4’, ...,‘tn’において二次元画像センサ112を作動させる。コントローラ114は二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0041】
図7C〜7Dに示されるように、一例において、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を生成するため、順次に、時刻‘t1’,‘t2’, ...,‘tn’においてアクチュエータ706により1つの位置から別の位置‘p1’,‘p2’, ...,‘pn’につけられる複数の(本例では2つが示される)スリット704’及び704’’をディスク702が有するように、ハイパースペクトルイメージングシステム100fが構成されている。
図7Cでは、コントローラ114がアクチュエータ706と交信して、スリット704’及び704’’が第1の光線115c’および115c’’を分光計110に向けて通すようにディスク702を回転させて位置‘p1’につけている構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100fが示され、第1の光線115c’及び115c’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115e’及び115e’’を発生し、回折光115e’及び115e’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は回折光115e’及び115e’’の空間情報を表す一方の軸710a及び回折光115e’及び115e’’のスペクトル情報を表す他方の軸710bを含む二次元画像117aを生成する。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納する。回折光115e’及び115e’’が二次元画像117a内で相互に隔てられるように、スリット704’及び704’’が有意なスペクトルバンドで相互に隔てられるであろうことは当然である。コントローラ114は二次元画像117aを受け取って格納すると、次いで、次に論じられるように、時刻‘t2’において、スリット704’及び704’’が遠隔物体104からの2本の異なる光線115g'及び115g''を分光計110に向けて通すようにディスク702を回転させて位置‘p2’につけるため、アクチュエータ706と交信する。
【0042】
図7Dでは、第2の時刻‘t2’において、コントローラ114がアクチュエータ706と交信して、スリット704’及び704’’が第2の光線115g’および115g’’を分光計110内に通すようにディスク702を回転させて位置‘p2’につける構成で、ハイパースペクトルイメージングシステム100fが示され、第2の光線115g’及び115g’’は、最終的に、例えば第1のミラー122(図示せず)を介して、回折格子116によって受け取られる。回折格子116は回折光115i’及び115i’’を発生し、回折光115i’及び115i’’は、最終的に、例えば第2のミラー124(図示せず)を介して、二次元画像センサ112によって受け取られる。二次元画像センサ112は、回折光115i’及び115i’’の空間情報を表す一方の軸710a及び回折光115i’及び115i’’のスペクトル情報を表す他方の軸710bを含む二次元画像117bを生成する。コントローラ114は二次元画像117bを受け取って格納する。その後、コントローラ114は、異なる二次元画像117c,117d,...,117nを得るため、時刻‘t3’,‘t4’, ...,‘tn’において、アクチュエータ706と交信して、スリット704’及び704’’が遠隔物体104からの2本の光線を分光器110内に通すように、順次にディスク702を回転させて位置‘p3’,‘p4’, ...,‘pn’につける。コントローラ114は、二次元画像117a,117b,117c,...,117nを結合して、遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供する。
【0043】
上述から、当業者であれば、本開示が、遠隔物体104(例えば興味を引く風景104)のある領域のハイパースペクトル画像を提供するための、ハイパースペクトルイメージングシステム100及び方法に関することを了解するであろう。方法は、
(a)上述した光学系106,スキャン可能スリット機構108,分光計110,二次元画像センサ112及びコントローラ114を備えるハイパースペクトルイメージングシステム100を提供する工程、
(b)第1の時刻‘t1’において、少なくとも1つの第1のスリット204a,204a’,204a’’,304a,304a’,304a’’,404a,404a’,404a’’,504a,504a’,504a’’,604,604’,604’’,704,704’,704’’の作動(位置決め)と少なくとも1つの第1の回折画像117aの撮像を同期させ、次いで、第2の時刻‘t2’において、少なくとも1つの第1のスリット204a,204a’,204a’’,304a,304a’,304a’’,404a,404a’,404a’’,504a,504a’,504a’’,604,604’,604’’,704a,704a’,704a’’の作動停止(位置決め)と少なくとも1つの第2のスリット204b,204b’,204b’’,304b,304b’,304ab’,404b,404b’,404b’’,504b,504b’,504b’’,604,604’,604’’,704a,704a’,704a’’の作動(位置決め)と少なくとも1つの第2の回折画像117bの撮像を同期させるため、スキャン可能スリット機構108及び二次元画像センサ112を制御する工程、及び
(c)遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102を提供するため、少なくとも1つの第1の回折画像117a及び少なくとも1つの第2の回折画像117bの二次元画像を結合する工程、
を含む。
【0044】
これを達成するため、コントローラ114は、スキャン可能スリット機構108及び二次元画像センサ112を制御して、第1の時刻‘t1’において、少なくとも1つの第1のスリット204a,204a’,204a’’,304a,304a’,304a’’,404a,404a’,404a’’,504a,504a’,504a’’,604,604’,604’’,704,704’,704’’の作動(位置決め)と第1の回折画像117aを撮像するための二次元画像センサ112の作動を同期させ、次いで、第2の時刻‘t2’において、少なくとも1つの第1のスリット204a,204a’,204a’’,304a,304a’,304a’’,404a,404a’,404a’’,504a,504a’,504a’’,604,604’,604’’,704a,704a’,704a’’の作動停止(位置決め)と少なくとも1つの第2のスリット204b,204b’,204b’’,304b,304b’,304ab’,404b,404b’,404b’’,504b,504b’,504b’’,604,604’,604’’,704a,704a’,704a’’の作動(位置決め)と第2の回折画像117b,等々の撮像を撮像するための二次元画像センサ112の作動を同期させるためのプロセッサ実行可能命令を実行するため、プロセッサ実行可能命令を格納するメモリ117とインターフェースするプロセッサを有することができる。コントローラ114は、光学系106の焦点を遠隔物体104に合わせるために光学系106を制御することもできる。当業者であれば、分光計110が固定位置にあり得る、例えば携帯式とすることができる、という点で、本方法が「プッシュブルーム」法より改善されていることを了解するであろう。加えて、本方法は、スキャンコンポーネント(すなわち、スキャン可能スリット機構108)が小型、軽量になり、所要動作電力が低くなるであろうという点で、「回転ミラー」法より改善されている。
【0045】
本明細書に説明されるように、ハイパースペクトルイメージングシステム100は、光学系106(例えば、撮影レンズ106)の像平面に置かれる、スキャン可能スリット機構108を利用する。スキャン可能スリット機構108は像平面から選ばれる1本以上の一次元線を分光器110内に送るが、これらの線の外側の光は排除する。スキャン可能スリット機構108は透過型または反射型または回折型とすることができる。排除された光は、スキャン可能スリット機構108によって吸収されるかまたは別の方向に反射されるか、あるいは、備えられていれば、光ダンプ118に向けて反射される。スキャン可能スリット機構108は多くの様々な構成をとることができ、構成の内のいくつかには、
1)MEMS SLM108a(
図2A〜2Dを見よ)、
2)GLV108b(
図3A〜3Dを見よ)、
3)DLP108c(
図4A〜4Dを見よ)、
4)LCD108d(
図5A〜5Dを見よ)、
5)スリット付回転ドラム108e(
図6A〜6Dを見よ)、及び
6)スリット付回転ディスク108f(
図7A〜7Dを見よ)、
がある。
【0046】
例えば、MEMS SLM108a実施形態において、遠隔物体104(風景104)からのスペクトル情報は一連の光学系106を通して、この場合はMEMSアレイ210で表される、一括のスリット204a,204b,204a’,204a’’,204b’及び204b’’上に結像される。MEMSアレイ210は、1つの横ミラー列または縦ミラー列が「オン」位置にあり(別の実施形態では複数の横ミラー列または縦ミラー列が「オン」位置にあり)よって、MEMS素子のこの部分に入射する撮影レンズからの光は分光計110に向けられるが、「オフ」位置にある他の横ミラー列または縦ミラー列はMEMS素子のこの部分に入射する光は分光計110から離れる方向に向けられるように、動作させることができる。このようにすれば、遠隔物体105の有限空間部分からのスペクトル情報の全てを、所与の時刻に、「オン」位置にある横ミラー列または縦ミラー列によって分光計110に向けることができる。詳しくは、「オン」位置にあるMEMSアレイの横ミラー列または縦ミラー列が画像104の特定の横列または縦列からのスペクトル情報を回折格子106に向けて反射し、次いで、回折格子116はスペクトル情報を、また空間情報も、高解像度画像センサ112上に展開する。画像センサ112は空間情報に対応する一方の軸及びスペクトル情報に対応する他方の軸を有する。空間情報はMEMSアレイ210の横列またが縦列の数に対応し、スペクトル情報は回折格子116によって決定される。一方、「オフ」位置にあるMEMSアレイ210の横ミラー列または縦ミラー列受け取った光を分光計110から離れる方向に、(例えば)光ダンプ118に向けて、反射することができよう。望ましければ、それぞれが特定のスペクトル帯に対応する複数のスキャン可能スリット機構108を、関心があるスペクトル帯(例えば、紫外(UV)、可視(VIS)、近赤外(NIR)、中波長赤外(MWIR)及び長波長赤外(LWIR))に基づいて選ばれる、光学系、センサ及び回折格子とともに、ハイパースペクトルイメージングシステム100に組み込むことができよう。
【0047】
さらに、DPL108cの場合については、単一の横ミラー列が「オン」状態にあるとき、この横列は分光計110のスリットとしてはたらく。横「オン」ミラー列が横列nから横列n+1に順次に移っていけば、画像が分光計110にかけてスキャンされる。DLP108cととられる画像を同期させることで、コントローラ104が遠隔物体104の二次元画像を再構成することが可能になる。望ましければ、複数のスリットをエミュレートするために複数の横ミラー列を作動させるようにDLP108cを制御することができるであろう。例えば、DLP108cは、時刻‘t1’において横列n、n+50,n+100,n+150を作動させ、時刻‘t2’において横列n+1、n+51,n+101,n+151を作動させることができるであろう。
【0048】
回転ドラム602の場合、ドラム602は透過性または反射性の単スリット604または複数のスリット604’及び604’’を有し、ドラム602の回転は、遠隔物体104の二次元画像を構成できるように撮像と同期化される。本明細書の議論の目的のため、ドラムのスリット604,604’及び604’’は、画像117a,117b,117c,...,117nが得られる時刻における位置にあるときに限り「作動」されて、他の時刻においては「作動停止」されると見なされる。回転ディスク702についても同じことがいえる。
【0049】
さらに、上述したスキャン可能スリット機構108に関連付けられる本発明の概念は、
図1〜7に関して上に説明したハイパースペクトルイメージングシステムとは異なる態様で構成されたハイパースペクトルイメージングシステムに用いられ得ることは当然である。例えば、本発明の概念は、遠隔物体のある領域の1つ以上のハイパースペクトル画像を提供するため、2つの回折格子及び2つの画像センサを組み込んでいるデュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステムに用いることができる。デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステムの一例が
図8A〜8Bに関して以下で説明される。
【0050】
図8A〜8Bを参照すれば、いくつかの略図が、本発明の別の実施形態にしたがう、スキャン可能スリット機構108(例えば、MEMSシステム108a,GLVシステム108b、(図示される)DLPシステム109c,LCD108d、回転ドラム108e,回転ディスク108f)を組み込んでいるデュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gの一例を示している。デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gは、光学系106,スキャン可能スリット機構108c,分光計110’(回折格子116a及び116b),二次元画像センサ112a及び112b,コントローラ114,光ダンプ118及びハウジング120を備える。光学系106,スキャン可能スリット機構108c,分光計110’(回折格子116a及び116b)及び二次元画像センサ112a及び112bが、光線が1つのコンポーネントから別のコンポーネントに適切に導かれるであろうように互いに対して配置されるであろうことは当然である。しかし、デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gの様々な特徴の説明に役立つように、光学系106,スキャン可能スリット機構108c,分光計110’(回折格子116a及び116b)及び二次元画像センサ112a及び112bの位置及び配位は変更されている。例えば、スキャン可能スリット機構108cは読者に面するとして示される表面109cを有するが、実際は、表面109cは光学系106の主表面に面しているであろう。さらに、分光計110’(回折格子116a及び116b)は、2つの回折格子116a及び116bがスキャン可能スリット機構108cから1本以上の回折光線115c
1,115c
2,115g
1及び115g
2を受け取ることができるように配置され、必要であれば、コンポーネント(例えば、2つのミラー122)を有するであろう。加えて、分光計110’は、必要であれば、回折格子116a及び116bから1本以上の回折光線を受け取り、1本以上の回折光線115e
1,115e
2,115i
1及び115i
2を画像センサ112a及び112bに向けて反射するためもコンポーネント(例えば、2つのミラー124)を有することができるであろう。同じく明解さのため、レンズ、フィルタ、等のようなDLPシステム108cの様々な周知のコンポーネントは本明細書で説明されず、本開示を説明するに必要なコンポーネントだけが説明される。
【0051】
図8Aに示されるように、一例において、デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gは、第1の時刻‘t1a’及び‘t1b’において、光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。DLPシステム108cは光学系106から光115bを受け取るように配置された表面106cを有する。表面109cは光学系106の像平面に配置される。さらに、表面109cは、半導体チップ410上に形成された複数の横ミラー列406a
1,406a
2,...,406a
n及び複数の縦ミラー列406b
1,406b
2,...,406b
nを含むミラーアレイ406を有する。コントローラ114が半導体チップと交信して、アクチュエータ(または同様の装置)にいずれか1つまたはいずれかの数の個々のミラー406を、光学系106からの光115gを分光計110’に向けて反射するための2つのオン位置のいずれか1つにつかせる。「オフ位置」にある残りのミラー406はそれぞれの上で受け取った光を分光計110’から離れる方向に反射し、用いられていれば、この反射光を受け取るために光ダンプ118を配置することができる。例えば、コントローラ114は半導体チップ410と交信して、横ミラー列406a
1,406a
2,...,406a
nの一列(または一列の一部)あるいは縦ミラー列406b
1,406b
2,...,406b
nの一列(または一列の一部)を一方向に作動させる(例えば傾ける)。
【0052】
本例において、コントローラ114は、第1の時刻‘t1a’において、横ミラー列406a
3を作動させて、第1のスリット404aを形成し、第1の光線115c
1を分光計110’に向けて反射するための第1のオン位置につかせるために半導体チップ410と交信し、第1の光線115c
1は、最終的に、例えば(
図1に示されるミラー122と同様の)ミラーを介して、回折格子116aに導かれる。回折格子116aは回折光115e
1を発生し、回折光115e
1は、最終的に、例えば別の(
図1に示されるミラー124と同様の)ミラーを介して、二次元画像センサ112aに受け取られる。二次元画像センサ112aは回折光115e
1の空間情報を表す一方の軸410a
1及び回折光115e
1のスペクトル情報を表す他方の軸410b
1を含む二次元画像117a
1を生成する。コントローラ114は二次元画像117a
1を受け取って格納する。
【0053】
コントローラ114は、次いで、第1の時刻‘t1b’において、横ミラー列406a
3(第1のスリット404a)を、第1の光線115c
2を分光計110’に向けて反射するような第2のオン位置につけ直すために半導体チップ410と交信し、第1の光線115c
1は、最終的に、例えば(
図1に示されるミラー122と同様の)ミラーを介して、回折格子116bに導かれる。回折格子116bは回折光115e
2を発生し、回折光115e
2は、最終的に、例えば別の(
図1に示されるミラー124と同様の)ミラーを介して、二次元画像センサ112bに受け取られる。二次元画像センサ112bは回折光115e
2の空間情報を表す一方の軸410a
2及び回折光115e
2のスペクトル情報を表す他方の軸410b
2を含む二次元画像117a
2を生成する。コントローラ114は二次元画像117a
2を受け取って格納する。
【0054】
図Bにおいて、デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gは、第2の時刻‘t2a’及び‘t2b’において、光学系106が遠隔物体104に関連付けられる光115aを受け取るように配置される。本例において、コントローラ114は、第2の時刻‘t2a’において、横ミラー列406a
3の作動を停止させ(オフ位置につけ)、横ミラー列406a
4を作動させて、第2のスリット404bを形成し、第1の光線115g
1を分光計110’に向けて反射するための第1のオン位置につかせるために半導体チップ410と交信し、第1の光線115g
1は、最終的に、例えば(
図1に示されるミラー122と同様の)ミラーを介して、回折格子116aに導かれる。回折格子116aは回折光115i
1を発生し、回折光115i
1は、最終的に、例えば別の(
図1に示されるミラー124と同様の)ミラーを介して、二次元画像センサ112aに受け取られる。二次元画像センサ112aは回折光115i
1の空間情報を表す一方の軸410a
1及び回折光115i
1のスペクトル情報を表す他方の軸410b
1を含む二次元画像117b
1を生成する。コントローラ114は二次元画像117b
1を受け取って格納する。
【0055】
コントローラ114は、次いで、第2の時刻‘t2b’において、横ミラー列406a
4(第2のスリット404a)を、第1の光線115g
2を分光計110’に向けて反射するような第2のオン位置につけ直すために半導体チップ410と交信し、第1の光線115g
1は、最終的に、例えば(
図1に示されるミラー122と同様の)ミラーを介して、回折格子116bに導かれる。回折格子116bは回折光115i
2を発生し、回折光115i
2は、最終的に、例えば別の(
図1に示されるミラー124と同様の)ミラーを介して、二次元画像センサ112bに受け取られる。二次元画像センサ112bは回折光115i
2の空間情報を表す一方の軸410a
2及び回折光115i
2のスペクトル情報を表す他方の軸410b
2を含む二次元画像117b
2を生成する。コントローラ114は二次元画像117b
2を受け取って格納する。
【0056】
その後、コントローラ114は、同様の態様で、遠隔物体104からの異なる光線に関係付けられる異なる二次元画像117c
1,117c
2,117d
1,117d
2,...,117n
1,117n
2を得るため、順次に、横ミラー列406b
4,406b
5,...,406b
n−1の作動を停止させ、それぞれの隣の横ミラー列406b
5,406b
6,...,406b
nを作動させて2つの異なるオン位置につけるために、DLPシステム108c及び二次元画像センサ112a及び112bと交信する。コントローラ114は二次元画像117a
1,117b
1,117c
1,...,117n
1を結合して遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102aを提供する。さらに、コントローラ114は二次元画像117a
2,117b
2,117c
2,...,117n
2を結合して遠隔物体104のある領域のハイパースペクトル画像102bを提供する。
【0057】
了解され得るように、デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gは、2つの異なる回折格子116a及び116bと2つの画像センサ112a及び112bを用いることで、単チャネルハイパースペクトルイメージングシステム100cに比較して、スペクトルデータストリームの高速処理を可能にする。本例において、2つの異なる回折格子116a及び116bはそれぞれ、回折格子116a及び得られるハイパースペクトル画像102aが(例えば)赤外光に関連付けられ、回折格子116b及び得られるハイパースペクトル画像102bが(例えば)可視光に関連付けられるであろうように、異なる波長で動作するための異なる物理特性(例えば、格子周期、格子形状)を有するであろう。望ましければ、デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gは、
図2C〜2D,3C〜3D,4C〜4D,5C〜5D,6C〜6D及び7C〜7Dに関して上述した複数スリット実施形態を選択して用いることで、さらに高速な処理を可能にすることができるであろう。例えば、コントローラ114は、第1の時刻‘t1a’及び‘t1b’において複数の横ミラー列(例えば)406a
3及び406a
13を2つのオン位置にかけて順次に作動させ、次いで、第2の時刻‘t2a’及び‘t2b’において、横ミラー列406a
3及び406a
13の作動を停止させ、横ミラー列406a
4及び406a
14を2つのオン位置にかけて順次に作動させること、等々ができるであろう。
【0058】
あるいは、回折格子116a及び116bは、同じ波長で動作するように、同じ物理特性(例えば、格子周期、格子形状)を有することができる。望ましければ、回折格子116a及び116bは、スキャン可能スリット機構108によって受け取られる初期光115bのための穴をその中央に有する同じモノリシックバーに同時に形成することができるであろう。この場合、コントローラ114は、時刻‘t1’において、回折格子116aに光線を導くために1つの横ミラー列404a
3を作動させ、回折格子116bに光線を導くために1つの横ミラー列404a
4を作動させることができるであろう。次いで、コントローラ114は、時刻‘t2’において、横ミラー列404a
3の作動を停止させ、回折格子116aに光線を導くために横ミラー列404a
5を作動させ、横ミラー列404a
4の作動を停止させ、回折格子116bに光線を導くために1つの横ミラー列404a
6を作動させること、等々ができるであろう。さらに、デュアルチャネルハイパースペクトルイメージングシステム100gは、
図2C〜2D,3C〜3D,4C〜4D,5C〜5D,6C〜6D及び7C〜7Dに関して上述した複数スリット実施形態を選択して用いることで、さらに高速な処理を可能にすることができるであろう。例えば、コントローラ114は、第1の時刻‘t1’において、回折格子116aに複数本の光線を導くために複数の横ミラー列(例えば)406a
3及び406a
13を作動させることができ、回折格子116bに複数本の光線を導くために横ミラー列(例えば)406a
4及び406a
14を作動させることができるであろう。次いで、コントローラ114は、第2の時刻‘t2’において、複数の横ミラー列406a
3及び406a
13の作動を停止させ、回折格子116aに複数本の光線を導くために複数の横ミラー列(例えば)406a
5及び406a
15を作動させることができ、複数の横ミラー列406a
4及び406a
14の作動を停止させ、回折格子116bに複数本の光線を導くために複数の横ミラー列(例えば)406a
3及び406a
16を作動させること、等々ができるであろう。
【0059】
本開示の複数の実施形態を添付図面に示し、上記の詳細な説明で説明したが、本開示が開示された実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲で述べられ、定められるような本開示を逸脱することなく、数多くの再構成、改変及び置換が可能であることは当然である。本明細書に用いられる「本開示」または「開示」への言及が実施形態例に関しており、添付される特許請求の範囲に包含される全ての実施形態には必ずしも関してはいないことにも注意すべきである。