特許第6325012号(P6325012)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6325012
(24)【登録日】2018年4月20日
(45)【発行日】2018年5月16日
(54)【発明の名称】酒樽用リュックサック
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20180507BHJP
【FI】
   A45F3/04 300
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-28085(P2016-28085)
(22)【出願日】2016年2月17日
(65)【公開番号】特開2017-144041(P2017-144041A)
(43)【公開日】2017年8月24日
【審査請求日】2016年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591038820
【氏名又は名称】株式会社デサント
(74)【代理人】
【識別番号】100075409
【弁理士】
【氏名又は名称】植木 久一
(74)【代理人】
【識別番号】100129757
【弁理士】
【氏名又は名称】植木 久彦
(74)【代理人】
【識別番号】100115082
【弁理士】
【氏名又は名称】菅河 忠志
(74)【代理人】
【識別番号】100125243
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩彰
(72)【発明者】
【氏名】北野 純一
(72)【発明者】
【氏名】倉部 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】八木 基之
(72)【発明者】
【氏名】土居 純也
【審査官】 兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3046164(JP,U)
【文献】 特開2006−187402(JP,A)
【文献】 特開平09−037968(JP,A)
【文献】 米国特許第6148553(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/00−3/20
A45C 1/00−15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部材と、
リュックサックの底面を形成する底部材と、
前記胴部材に設けられており、前記リュックサックの背中面から前記底部材の面方向に沿って形成されているフレームに固定された肩掛けベルトと、
前記胴部材に設けられた腰ベルトと、を有し、
前記胴部材内には、酒樽を収納する収納部と、該収納部よりも下側に非収納部とが形成され
記非収納部の高さ、前記収納部の高さに対して10分の1以上となるように、前記非収納部に複数のスペーサ部材が高さ方向に積層配置されており、
前記フレームは、前記底部材の面方向に沿って延びている座面構成部を有しており、
前記高さ方向において、前記座面構成部より上側に配置されるスペーサ部材の合計厚みは、前記座面構成部より下側に配置されるスペーサ部材の合計厚みより小さいことを特徴とする酒樽用リュックサック。
【請求項2】
前記スペーサ部材は、発泡プラスチックである請求項に記載の酒樽用リュックサック。
【請求項3】
更に、前記フレームと前記肩掛けベルトとを固定する固定部材を有する請求項1または2に記載の酒樽用リュックサック。
【請求項4】
前記座面構成部が、前記底部材と前記スペーサ部材との間に配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の酒樽用リュックサック。
【請求項5】
前記リュックサックの背中面とは反対側の胴部材に、前記スペーサ部材を出し入れする開閉部が設けられている請求項1〜のいずれかに記載の酒樽用リュックサック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツ施設などで、売り子がビールなどの酒類を背負って販売する際に用いるリュックサックに関する。
【背景技術】
【0002】
野球場などのスポーツ施設や、各種イベント会場などでは、売り子がビールや焼酎ハイボール(酎ハイ)などの酒類が入った酒樽を収納したリュックサックを背負って顧客の間を回り、販売している。こうしたリュックサックとして、特許文献1に、生ビール樽背負い子式バッグが提案されている。このバッグは、本体と、蓋と、ショルダーストラップと、カマーベルトを有する。該本体は、竪型の円筒形状の生ビール樽を収容する大きさを有し、それぞれ断熱性かつ緩衝性の周壁と底壁で四角形のボックス状に構成される。該周壁の一つが背負い壁となり、該背負い壁と対向する背壁は高さが低い。上面の開口は該背壁の頂部まで連続し、該開口の両側縁に沿ってチャック片が設けられる。該背負い壁の外面の腰部と脊髄部との当接部分にパッドが設けられる。該蓋は断熱性かつ緩衝性を有し、該開口を塞ぐもので、一端部が該背負い壁の上端に取付けられ、両側縁に沿って該チャック片と各別に協働するチャック片が設けられる。該ショルダーストラップは一対で、該背負い壁の上部外面の中央部に各一端が、また下部外面の各端部に各他端がそれぞれ連結され、内面にパッドが設けられる。該カマーベルトは一対で、該背負い壁の下部外面の各端部に各一端部が取付けられ、内面にパッドが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3046164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記リュックサックに収納する上記酒樽には、10〜20L程度の酒類を入れるため、該酒樽を収納したリュックサックの総重量は、酒類の重さに加えて、酒樽、およびリュックサックなどの合計となり、15〜25kg程度になる。売り子が、こうした非常に重いリュックサックを背負うと、リュックサックには、該リュックサックの下方部分を支点として後方に引っ張られる力が作用する。そのため、リュックサックの荷重は売り子の肩にかかり、売り子の身体への負担が大きくなる。また、後方に引っ張られる力が作用すると、売り子は、背屈になるのを防ぐために、過度な前傾姿勢をとる必要がある。過度な前傾姿勢を保ったまま、顧客の間を歩いて移動すると、身体、特に、腰へ非常に大きな負担がかかる。特に、背の高い売り子は、肩から腰までの距離が長いため、リュックサックを背負うとリュックサックの下方部分は売り子の腰よりも上方に配置されるため、売り子はリュックサックの荷重を肩のみで受けることとなり、売り子の身体への負担が大きくなる。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、売り子の身体への負担を軽減できる酒樽用リュックサックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決することのできた本発明に係る酒樽用リュックサックとは、胴部材と、前記胴部材に設けられた肩掛けベルトと、前記胴部材に設けられた腰ベルトと、を有し、前記胴部材内には、酒樽を収納する収納部と、該収納部よりも下側に非収納部とが形成されている点に要旨を有する。
【0006】
前記非収納部には、スペーサ部材が配置されていてもよい。前記スペーサ部材は、複数のスペーサ部材が高さ方向に積層されていてもよい。前記スペーサ部材は、例えば、発泡プラスチックである。
【0007】
上記酒樽用リュックサックは、更に、前記リュックサックの底面を形成する底部材と、前記リュックサックの背中面から前記底部材の面方向に沿って形成されるフレームと、前記フレームと前記肩掛けベルトとを固定する固定部材と、を有してもよい。
【0008】
前記フレームのうち前記底部材の面方向に沿って伸びる部分は、前記底部材と前記スペーサ部材との間に配置されていることが好ましい。前記スペーサ部材は、前記フレームのうち前記底部材の面方向に沿って伸びる部分を介して、複数のスペーサ部材が高さ方向に積層されており、前記フレームより上側に配置されるスペーサ部材の合計厚みは、前記フレームより下側に配置されるスペーサ部材の合計厚みより小さいことが好ましい。
【0009】
前記非収納部の高さは、前記収納部の高さに対して、例えば、10分の1以上であることが好ましい。
【0010】
前記リュックサックの背中面とは反対側の胴部材に、前記スペーサ部材を出し入れする開閉部が設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の酒樽用リュックサックには、酒樽を収納する収納部よりも下側に、酒樽を収納しない非収納部を設けているため、リュックサックに酒樽を収納したときの酒樽の高さ位置を、リュックサック内に非収納部を設けない場合に比べて相対的に高くすることができる。その結果、酒樽の重心位置が上方向に移動するため、リュックサックの荷重は、売り子の肩と背中全体に分散して負荷され、売り子の身体への負荷を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、酒樽を収納した従来のリュックサックを背負った様子を示す模式図を表す。
図2図2は、酒樽を収納した本発明に係る酒樽用リュックサックを背負った様子を示す模式図を表す。
図3図3は、本発明に係る酒樽用リュックサックにおける背負う側からの斜視図を表す。
図4図4は、本発明に係る酒樽用リュックサックにおける正面側からの斜視図を表す。
図5図5は、フレームを取り付けた本発明に係る酒樽用リュックサックの斜視図を表す。
図6図6は、フレームを用いて酒樽をリュックサックに収納したときの一構成例を説明するための斜視図を表す。
図7図7は、図6に示した酒樽と、スペーサ部材を省略して示した斜視図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る酒樽用リュックサック(以下、単に、リュックサックということがある。)は、胴部材と、前記胴部材に設けられた肩掛けベルトと、前記胴部材に設けられた腰ベルトと、を有している。そして、前記胴部材内に、酒樽を収納する収納部と、該収納部よりも下側に非収納部が形成されているところに特徴がある。以下、本発明に係るリュックサックについて、図面を用いて説明するが、本発明は下記図面に限定されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜変更してもよい。
【0014】
図1は、酒樽を収納した従来のリュックサックを背負った様子を示す模式図であり、便宜上、リュックサックは断面図、リュックサック以外は側面図で示している。図1において、1はリュックサック、2は胴部材、3は底部材、4は蓋、5は肩掛けベルト、6は腰ベルト、50は酒樽、Gは酒樽の重心位置、Lは売り子の腰位置と酒樽の重心位置Gとを結ぶ線をそれぞれ示している。図1に示したリュックサックの内部は全て収納部であり、非収納部は形成されていない。
【0015】
図1に示すように、酒樽50を収納したリュックサックを背負うと、酒樽50の重心位置Gは、売り子の腰位置に近くなる。そのため、鉛直方向に対して、売り子の腰位置と、酒樽の重心位置Gとを結ぶ線Lが形成する角度θは大きくなる。従って、リュックサックには、背面側に引っ張られる力が大きく作用するため、リュックサックの荷重は、その殆どが売り子の肩にかかる。また、背面側に引っ張られる力が大きく作用するため、売り子は過度な前傾姿勢をとる必要があり、腰への負担が増大する。
【0016】
一方、図2は、酒樽を収納した本発明に係るリュックサックを背負った様子を示す模式図であり、上記図1と同じ箇所には同一の符号を付すことにより重複説明を避ける。図2においても、便宜上、リュックサックは断面図、リュックサック以外は側面図で示している。図2では、酒樽を収納する収納部よりも下側に非収納部が形成されており、該非収納部にスペーサ部材20が配置されている。30はフレームを示している。図2では、酒樽50が収納されている収納部の下側に、非収納部が形成されている。なお、図2では、リュックサック1内にフレーム30を配置した例を示したが、フレーム30は配置しなくてもよい。
【0017】
図2に示すように、本発明に係るリュックサックを用いると、酒樽50の重心位置Gは、非収納部の高さ分だけ上方向に移動する。そのため、鉛直方向に対して、売り子の腰位置と、酒樽の重心位置Gとを結ぶ線Lが形成する角度θは小さくなる。従って、リュックサックにかかる背面側に引っ張られる力は小さくなり、売り子の肩への負担は軽減される。また、売り子は、リュックサックの重量を背中全体で支えることができるため、売り子は過度な前傾姿勢をとる必要はなくなり、腰への負担も軽減できる。
【0018】
以下、本発明に係るリュックサックについて、より具体的に説明する。
【0019】
図3は、本発明に係るリュックサックにおける背負う側からの斜視図である。以下、図1図2と同じ箇所には、同一の符号を付す。5aはショルダーストラップ、6aは長さ調整ベルト、7は第一固定部材をそれぞれ示している。
【0020】
図4は、本発明に係るリュックサックにおける正面側からの斜視図である。
図4は、図3に示した蓋4を開けた状態を示しており、図4に示した点線は、リュックサック1に酒樽50を収納したときの酒樽50の配置位置を示している。酒樽50の上方には、図示しない酒類の排出口が設けられており、該排出口にホース等の部材を接続することによって、酒樽50内の酒類を顧客に提供できる。従ってリュックサック内に酒樽50を収納すると、図4に示すように、酒樽50の上方にはホース等を接続する部材が収まる空間が存在し、この空間と酒樽50が占める空間が収納部となる。
【0021】
本発明に係るリュックサックには、上記収納部よりも下側に、上記図2に示したように、非収納部が形成されている。上述したように、非収納部を形成することによって、リュックサック1内における酒樽50の高さ位置を高くすることができるため、酒樽50の重心位置Gが高くなり、売り子の身体への負担を軽減できる。
【0022】
上記非収納部には、例えば、スペーサ部材20を配置することが好ましい。スペーサ部材20を配置することによって、酒樽50の重心位置Gを確実に高くすることができる。また、スペーサ部材20の厚みを調整することによって、酒樽50の重心位置Gの高さ位置を調整できる。従って、売り子の身長や体型に合わせて酒樽50の重心位置Gを調整できる。
【0023】
上記スペーサ部材20は、一つの塊でもよいが、複数のスペーサ部材が高さ方向に積層されていてもよい。スペーサ部材20を分割し、厚みが同一であるか、厚みが異なるスペーサ部材を非収納部に積層することによって、非収納部の高さを容易に自由に調整できる。その結果、売り子の身長や体型に応じて非収納部の高さを適切に調整できる。
【0024】
上記スペーサ部材20の素材は特に限定されないが、売り子の身体への負担を軽減するために、できるだけ軽量な素材で、且つ酒樽50の重さに耐えられる耐久性を有することが好ましい。また、上記スペーサ部材20の素材は、リュックサック1内で酒樽が振動するのを抑制するために、適度な弾性を有することが好ましい。こうした観点から、上記スペーサ部材20としては、例えば、発泡プラスチック[主な原料合成樹脂は、例えば、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリオレフィン(主に、ポリエチレンやポリプロピレンなど)など]、紙類(例えば、段ボールなど)、或いは綿、蕎麦殻、樹脂ビーズなどを入れた座蒲団などが挙げられ、特に、発泡プラスチックが好ましい。
【0025】
上記非収納部の高さは、上記収納部の高さに対して、10分の1以上であることが好ましく、より好ましくは5分の1以上である。しかし、上記非収納部の高さが高くなり過ぎると、重心位置Gが高くなり、バランスが悪くなるため危険である。従って、上記非収納部の高さは、上記収納部の高さに対して、2分の1以下であることが好ましく、より好ましくは3分の1以下である。
【0026】
上記非収納部の高さは、具体的には、50mm以上が好ましく、より好ましくは80mm以上であり、250mm以下が好ましく、より好ましくは200mm以下、更に好ましくは150mm以下である。
【0027】
上記蓋4は、胴部材2に固定接続されていてもよいし、例えば、面ファスナー、スナップ(スナップボタン、ホックと呼ばれることもある。)、ファスナーなどで取り外し可能であってもよい。
【0028】
上記肩掛けベルト5には、売り子へのフィット感を高めると共に、負担を軽減するために、左右の肩掛けベルトを接続するためのショルダーストラップ5aを設けてもよい。なお、ショルダーストラップは、チェストストラップ、或いはホールドベルトと呼ばれることもある。
【0029】
上記リュックサック1は、腰ベルト6を有している。上記腰ベルト6を締めることによって、リュックサック1の下方部分が売り子の腰部に固定されるため、売り子が動いてもリュックサック1の揺れが低減され、売り子の身体への負担を軽減できる。
【0030】
上記腰ベルト6の端部には、売り子の体型に応じて長さを調整するために、長さ調整ベルト(アジャスターベルト)6aを設けてもよい。
【0031】
上記長さ調整ベルト6aの形態は特に限定されないが、小さい力で長さを調整できるように、内引きにすることが好ましい。
【0032】
また、上記腰ベルト6は、一方と他方の脱着を容易にするために、例えば、接続部に磁石を設けてもよい。
【0033】
本発明に係るリュックサックは、更に、前記リュックサックの底面を形成する底部材と、前記リュックサックの背中面から前記底部材の面方向に沿って形成されるフレームと、前記フレームと前記肩掛けベルトとを固定する固定部材と、を有してもよい。上記フレームを取り付けた上記リュックサックの斜視図を図5に示す。図5において、8は胴部材2とフレーム30とを固定する第二固定部材、9は緩衝材をそれぞれ示している。
【0034】
上記図3に示したように、肩掛けベルト5に、フレーム30と肩掛けベルト5とを固定する第一固定部材7を設け、図5に示すように第一固定部材7の一端をリュックサック1の背面側からリュックサック1の内側に延伸させる。延伸させた第一固定部材7の端部は、フレーム30に巻き付けることにより、肩掛けベルト5とフレーム30を接続してフレーム30を固定してもよい。また、延伸させた第一固定部材7の端部に、例えば、面ファスナーやスナップなどを設けておき、フレーム30を第一固定部材7により胴部材2に固定してもよい。フレーム30と肩掛けベルト5とを固定することにより、リュックサック1を背負ったときに、第一固定部材7を介してフレーム30が引き上げられるため、背負子のように酒樽50の荷重を背中全体、特に、腰で支えることができる。従って、売り子の身体への負担が軽減される。
【0035】
上記図5に示すように、胴部材2とフレーム30とを固定する第二固定部材8を設けてもよい。第二固定部材8を設けることにより、フレーム30の揺れを抑えることができるため、売り子の身体への負担が軽減される。
【0036】
上記第二固定部材8の形態は特に限定されないが、例えば、一端は胴部材2に縫い付けて固定し、他端に、例えば、面ファスナーやスナップなどを設けて胴部材2と接続可能に構成すればよい。
【0037】
上記緩衝材9を設けることによって、リュックサック1に取り付けたフレーム30と、図示しない酒樽50が接触するのを防止できる。上記図5では、フレーム30と図示しない酒樽50の間に緩衝材9が介在するように、緩衝材9を左右に分割し、それぞれの一端を胴部材2に固定し、他端を図5の中央部で互いに合わせて固定できるように構成している。なお、本発明のリュックサック1は、この構成に限定されるものではなく、例えば、フレーム30や図示しない酒樽50の周囲に緩衝材を巻き付けてフレーム30と図示しない酒樽50が接触しないように構成してもよい。また、図5に示したように、緩衝材9を胴部材2に固定せずに、フレーム30と図示しない酒樽50の間に、別の緩衝材(例えば、板状の緩衝材など)を挟み込んで介在させてもよい。
【0038】
上記フレームの素材は特に限定されないが、軽量で、耐久性を有するものが好ましく、例えば、樹脂や金属が挙げられる。樹脂としては、例えば、繊維強化プラスチック、金属としては、例えば、アルミニウムや鋼が挙げられる。
【0039】
上記フレーム30は、高さ位置を調整できるようにリュックサック1に取り付けてもよいし、リュックサック1から取り外し可能であってもよい。
【0040】
次に、図6および図7を用いて、本発明に係るリュックサックに酒樽を収納したときの一構成例について説明する。
【0041】
図6は、フレーム30を用いて酒樽50をリュックサックに収納したときの一構成例を説明するための斜視図であり、図6では、リュックサックは図示していない。図6において、30aは、フレーム30のうち、底部材の面方向に沿っている部分(以下、座面構成部30aと呼ぶことがある。)を示している。また、20a1〜20a3、および20bは、スペーサ部材20を構成している。
【0042】
図6では、上記スペーサ部材20は、上記フレーム30の座面構成部30aを介して、複数のスペーサ部材を高さ方向に積層して構成している。図6において、スペーサ部材20bは、上記フレーム30の座面構成部30aより上側に配置しており、スペーサ部材20a1〜20a3は、上記フレーム30の座面構成部30aより下側に配置している。
【0043】
上記スペーサ部材20bは、酒樽50の重心位置Gを高めるためのスペーサ部材として作用するほか、酒樽50と座面構成部30aが直に接触するのを防止する緩衝材としても作用する。
【0044】
上記図6では、上記フレーム30の座面構成部30aより上側に、一つのスペーサ部材20bを配置した構成例を示したが、本発明に係るリュックサックは、この構成例に限定されるものではなく、上記フレーム30の座面構成部30aより上側に、複数のスペーサ部材20を積層してもよい。スペーサ部材20を分割することにより、売り子の身長や体型に応じて非収納部の高さを適切に調整できる。
【0045】
また、上記図6では、上記フレーム30の座面構成部30aより下側に、三つのスペーサ部材20a1〜20a3を配置した構成例を示したが、本発明に係るリュックサックは、この構成例に限定されるものではなく、上記フレーム30の座面構成部30aより下側に配置するスペーサ部材は一つ以上、または二つ以上でもよいし、四つ以上であってもよい。スペーサ部材20を分割することにより、売り子の身長や体型に応じて非収納部の高さを適切に調整できる。
【0046】
分割したスペーサ部材の個々の厚みは、特に限定されないが、例えば、10〜30mm程度とすることが好ましい。また、厚みの異なるスペーサ部材を準備し、売り子の身長や体型に応じて合計厚みを適宜調整してもよい。
【0047】
上記フレーム30の座面構成部30aより上側に配置されるスペーサ部材の合計厚みは、上記フレーム30の座面構成部30aより下側に配置されるスペーサ部材の合計厚みより小さい方が好ましい。上記フレーム30の座面構成部30aより下側に配置されるスペーサ部材の合計厚みを大きくすることにより、安定性が向上する。
【0048】
図7は、説明の便宜上、図6に示した酒樽50と、スペーサ部材20bを省略して示した斜視図である。図7において、20cはスペーサ部材20を構成している。
【0049】
図7に示すように、座面構成部30aの内側に、スペーサ部材20cを配置することが好ましい。
【0050】
上記スペーサ部材20cの厚みは特に限定されないが、座面構成部30aの厚みと等しくするか、座面構成部30aの厚みよりも厚くすることが好ましく、このような厚みにすることによって、酒樽50の荷重を上記フレーム30の座面構成部30aとスペーサ部材20cに分散させることができる。
【0051】
上記スペーサ部材20の形状は特に限定されず、例えば、図6および図7に、スペーサ部材20a1〜20a3として示したように、略楕円形状の一端を切断した形状であってもよいし、スペーサ部材20bとして示したように、円形であってもよい。
【0052】
また、図6および図7にスペーサ部材20a1〜20a3として示したように、切り欠き部を設けてもよい。切り欠き部を設けることによって、リュックサックへの出し入れが容易になる。切り欠き部を設ける位置は、図6および図7にスペーサ部材20a1〜20a3として示したように、切断側であってもよいし、或いは、曲線側または側面であってもよい。また、スペーサ部材の中央部を中抜きし、ドーナツ状としてもよい(図示せず)。ドーナツ状に中抜きすることによって、軽量化できる。
【0053】
上記図6および図7では、上記フレーム30のうち、上記底部材3の面方向に沿って伸びる部分30a(座面構成部30a)の下側に、スペーサ部材20a1〜20a3を設けた構成例を示したが、本発明に係るリュックサックはこの構成例に限定されるものではなく、スペーサ部材20a1〜20a3を省略してもよい。即ち、上記フレーム30をリュックサックに直に収納し、上記座面構成部30aは、図示しない底部材3と上記スペーサ部材20bとの間に配置してもよい。このようにフレーム30をリュックサックに直に収納しても、酒樽50の下側には、スペーサ部材20bと座面構成部30aの厚み分だけ嵩上げされるため、酒樽50の重心位置Gを高くすることができる。その結果、売り子の身体への負担を軽減できる。
【0054】
上記リュックサック1の背中面とは反対側の胴部材2には、上記スペーサ部材20を出し入れする開閉部を設けてもよい。上記スペーサ部材20を出し入れする開閉部を設けることによって、上記非収納部の高さを容易に調整できる。そのため、売り子の身長や体型に応じて非収納部の高さを容易に調整できる。
【0055】
上記開閉部の形態は、上記スペーサ部材を出し入れできれば特に限定されず、例えば、胴部材2の周方向(即ち、横方向)に沿ってファスナーを設ければ良い。
【0056】
本発明に係るリュックサックの素材は特に限定されず、胴部材、底部材、蓋などには、酒樽の温度上昇を抑制すると共に、売り子の身体を冷やさないために、断熱性を有する素材を用いることが好ましい。
【0057】
また、リュックサックのうち、売り子の身体と接する面には、温度調節できる素材を用いることが好ましい。即ち、リュックサックの背中面、肩掛けベルトの内側、腰ベルトの内側などは、売り子の身体と直接接するため、温度が高くなり、蒸れやすい。そこで、売り子の身体と接する面に、温度調節できる素材を用いることによって、快適に長時間背負うことができる。
【0058】
また、リュックサックのうち、売り子の身体と接する面(特に、リュックサックの背中面)には、弾性部材を貼付し、表面に凹凸を形成することが好ましい。凹凸を形成することによって、リュックサックと売り子の接触面積を小さくできるため、接触面の蒸れを低減できる。
【0059】
上記リュックサックには、酒類のメーカーや酒類の商品名を印刷してもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 酒樽用リュックサック
2 胴部材
3 底部材
4 蓋
5 肩掛けベルト
5a ショルダーストラップ
6 腰ベルト
6a 長さ調整ベルト
7 第一固定部材
8 第二固定部材
9 緩衝材
20、20a1〜20a3、20b、20c スペーサ部材
30 フレーム
50 酒樽
G 酒樽の重心位置
L 売り子の腰位置と酒樽の重心位置Gとを結ぶ線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7