(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
癌、自己免疫疾患、炎症性病態またはそれらの組み合わせより選択されるブロモドメイン介在性の疾患もしくは病態を患っているかまたは危険性がある対象を治療するための医薬の製造のための請求項1〜18のいずれか1つに記載の化合物の使用。
癌、自己免疫疾患、炎症性病態またはそれらの組み合わせより選択されるブロモドメイン介在性の疾患もしくは病態を患っているかまたは危険性がある対象を治療するための、請求項19または20に記載の医薬組成物。
癌、自己免疫疾患、炎症性病態またはそれらの組み合わせより選択されるブロモドメイン介在性の疾患もしくは病態を患っているかまたは危険性がある対象を治療するための医薬の製造のための請求項1〜18のいずれか1つに記載の化合物の使用であって、ブロモドメインが、BETファミリーの構成要素である、使用。
癌、自己免疫疾患、炎症性病態またはそれらの組み合わせより選択されるブロモドメイン介在性の疾患もしくは病態を患っているかまたは危険性がある対象を治療するための、請求項19または20に記載の医薬組成物であって、ブロモドメインが、BETファミリーの構成要素である、医薬組成物。
リウマチ性関節炎、骨関節症、急性痛風、乾癬、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、炎症性腸疾患(クーロン病および潰瘍性大腸炎)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、肺炎、心筋炎、心膜炎、筋炎、湿疹、皮膚炎、脱毛症、白斑症、水疱性皮膚疾患、腎炎、脈管炎、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、うつ病、網膜炎、ブドウ膜炎、強膜炎、肝炎、膵炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、アジソン病、下垂体炎、甲状腺炎、I型糖尿病ならびに臓器移植の急性拒絶より選択されるブロモドメイン介在性の疾患もしくは病態を患っているかまたは危険性がある対象を治療するための医薬の製造のための請求項1〜18のいずれか1つに記載の化合物の使用。
リウマチ性関節炎、骨関節症、急性痛風、乾癬、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、炎症性腸疾患(クーロン病および潰瘍性大腸炎)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、肺炎、心筋炎、心膜炎、筋炎、湿疹、皮膚炎、脱毛症、白斑症、水疱性皮膚疾患、腎炎、脈管炎、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、うつ病、網膜炎、ブドウ膜炎、強膜炎、肝炎、膵炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、アジソン病、下垂体炎、甲状腺炎、I型糖尿病ならびに臓器移植の急性拒絶より選択されるブロモドメイン介在性の疾患もしくは病態を患っているかまたは危険性がある対象を治療するための、請求項19または20に記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な記載
I. 定義
本明細書で用いる以下の定義は、他に明確に断らない限り適用する:
【0010】
ここで留意することは、本明細書および付随する請求の範囲において用いる単数形「a」、「an」および「the」は、他に明確に断らない限り、複数形の言及も含むことである。
【0011】
「ハロゲン」または「ハロ」は、すべてのハロゲンを意味し、すなわちクロロ(Cl)、フルオロ(F)、ブロモ(Br)、またはヨード(I)である。
【0012】
「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、-OH基を意味する。
【0013】
「チオール」は、-SH基を意味する。
【0014】
「ヘテロ原子」は、酸素(O)、窒素(N)、および硫黄(S)を含むことを意味する。用語「オキソ」は、別の原子、すなわち炭素に二重結合により結合した酸素を意味する。
【0015】
用語「アルキル」はそれ自体または別の置換基の一部として、特に断らない限り、表記される炭素原子数を有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素を意味する(すなわちC
1-6は、1〜6個の炭素を意味する)。代表的なアルキル基としては、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖のアルキル基が挙げられる。さらに代表的なアルキル基としては、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖のアルキル基が挙げられる。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどが挙げられる。本明細書における各定義(例えばアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルチオ、アルキレン、ハロアルキル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル)について、接頭語がアルキル部分での炭素原子数を示すために含まれないとき、アルキル部分またはその一部は、12個以下の主鎖炭素原子、8個以下の主鎖炭素原子または6個以下の主鎖炭素原子を有する。例えばC
1-6アルキルは、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の炭化水素を意味し、C
1-2アルキル、C
1-4アルキル、C
2-6アルキル、C
2-4アルキル、C
1-6アルキル、C
2-8アルキル、C
1-7アルキル、C
2-7アルキルおよびC
3-6アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。「フルオロ置換アルキル」は、1個以上のフッ素原子で置換されているアルキル基を意味し、例えばペルフルオロアルキルであり、ここで好ましくは該低級アルキルは、1、2、3、4または5個のフッ素原子、同様に1、2、または3個のフッ素原子で置換される。置換は任意の利用可能な原子で結合して、安定な化合物を与えると解される一方、適宜置換されているアルキル基が、例えば-OR(例えばアルコキシ)、-SR(例えばチオアルキル)、-NHR(例えばアルキルアミノ)、-C(O)NHRの分子のR基であるとき、該アルキルR基の置換とは、該分子の任意のO、S、またはN部分(Nがヘテロアリール環の原子である場合は除く)に結合した該アルキル炭素の置換は置換基の任意のO、S、またはN(Nがヘテロアリール環の原子である場合は除く)が該分子の任意のO、S、またはNと結合した該アルキル炭素と結合するような置換基を除く、ものである。本明細書で用いる「重水素化C
1-6アルキル」は、部分的に重水素化またはペル重水素化されたC
1-6アルキルを含むことを意味する。例としては-CD
3、CD
3CH
2-、CD
3CD
2-、-CD(CD
3)
2、-CD(CH
3)
2などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
用語「アルキレン」はそれ自体または別の置換基の一部として、接頭語で表記される炭素原子数を有する、アルカン由来の直鎖または分岐鎖の飽和した二価の炭化水素部分を意味する。例えば、C
1-6は、1〜6個の炭素を意味し;C
1-6アルキレンは、メチレン、エチレン、プロピレン、2-メチルプロピレン、ペンチレン、ヘキシレンなどを含むことを意味する。C
1-4アルキレンとしては、メチレン-CH
2-、エチレン-CH
2CH
2-、プロピレン-CH
2CH
2CH
2-、イソプロピレン-CH(CH
3)CH
2-、-CH
2CH(CH
3)-、-CH
2-(CH
2)
2CH
2-、-CH
2-CH(CH
3)CH
2-、-CH
2-C(CH
3)
2-、-CH
2-CH
2CH(CH
3)-が挙げられる。典型的にアルキル(またはアルキレン)基は、1〜24個の炭素原子を有し、10個以下、8個以下または6個以下の炭素原子を有するこれらの基が、本明細書では好ましい。接頭語がアルキレン部分での炭素原子数を示すために含まれないとき、アルキレン部分またはその一部は、12個以下の主鎖炭素原子、8個以下の主鎖炭素原子、6個以下の主鎖炭素原子または4個以下の主鎖炭素原子を有する。
【0017】
用語「アルケニル」は、接頭語で表記される炭素原子数を有し少なくとも1個の二重結合を含む、直鎖の一価の炭化水素ラジカルまたは分岐鎖の一価の炭化水素ラジカルを意味する。例えば(C
2-C
6)アルケニルは、エテニル、プロペニルなどを含むことを意味する。同様に、用語「アルキニル」は、少なくとも1個の三重結合を含み接頭語で表記される炭素原子数を有する、直鎖の一価の炭化水素ラジカルまたは分岐鎖の一価の炭化水素ラジカルを意味する。そうした不飽和アルキル基の例としては、ビニル、2-プロペニル、クロチル、2-イソペンテニル、2-(ブタジエニル)、2,4-ペンタジエニル、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチニル、1-および3-プロピニル、3-ブチニル、および高級同族体ならびに異性体が挙げられる。接頭語がアルケニルまたはアルキニル部分での炭素原子数を示すために含まれないとき、アルケニルもしくはアルキニル部分またはその一部は、12個以下の主鎖炭素原子、8個以下の主鎖炭素原子、6個以下の主鎖炭素原子または4個以下の主鎖炭素原子を有する。
【0018】
用語「アルケニレン」は、接頭語で表記される炭素原子数を有し少なくとも1個の二重結合を含む、直鎖の二価の炭化水素ラジカル部分または分岐鎖の二価の炭化水素ラジカル部分を意味する。例えば、すなわち、C
2-6は、2〜6個の炭素を意味し;C
2-6アルケニレンは、-CH=CH-、-CH
2-CH=CH-、-CH
2-CH=C(CH
3)-、-CH=CH-CH=CH-などを含むことを意味するが、これらに限定されない。同様に、用語「アルキニレン」は、少なくとも1個の三重結合を含み接頭語で表記される炭素原子数を有する、直鎖の二価の炭化水素ラジカル部分または分岐鎖の二価の炭化水素ラジカル部分を意味する。例えば、C
2-6は、2〜6個の炭素を意味し;C
2-6アルキニレンは、-C≡C-、-C≡CCH
2-、-CH
2-C≡CCH
2-、-C≡CCH(CH
3)-などを含むことを意味するが、これらに限定されない。接頭語がアルケニレンまたはアルキニレン部分での炭素原子数を示すために含まれないとき、アルケニレン部分もしくはその一部またはアルキニレン部分もしくはその一部は、12個以下の主鎖炭素原子、8個以下の主鎖炭素原子、6個以下の主鎖炭素原子または4個以下の主鎖炭素原子を有する。
【0019】
「シクロアルキル」、「炭素環式」または「炭素環」はそれ自体または別の置換基の一部として、接頭語で表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、環あたり3〜10個、また好ましくは3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する、飽和もしくは不飽和の非芳香族性の単環式、二環式または三環式の炭素環系を意味し、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサn-3-イル、スピロ[3,3]ヘプタン-2-イルなどであり、ここで、1または2個の環内炭素原子は、カルボニルで適宜置き換えられてもよい。シクロアルキルは、表記される環原子数を有する炭化水素環を意味する(例えば、C
3-8シクロアルキルは、3〜8個の環内炭素原子を意味する)。「シクロアルキル」または「炭素環」は、モノ-、二環式または多環式基を意味し、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、スピロ[3,3]ヘプタン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサンなどである。シクロアルキル置換基に関連して用いられるとき、用語「多環式」は、本明細書において縮合および非縮合アルキル環構造を意味する。「シクロアルキル」または「炭素環」架橋環またはスピロ環を形成してもよい。シクロアルキル基は、1個以上の二重結合または三重結合を有してもよい。
【0020】
「シクロアルキレン」はそれ自体または別の置換基の一部として、接頭語で表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する、二価の飽和もしくは不飽和の非芳香族性の単環式、二環式または三環式の炭素環系を意味する。「シクロアルキレン」はまた、二価のシクロアルキル部分を意味し、ここでシクロアルキルは、上記で定義するとおり環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する。典型的なシクロアルキレンとしては、例えば1,2-、1,3-、もしくは1,4-cisまたはtrans-シクロヘキシレン、2-メチル-1,4-シクロヘキシレン、2,2-ジメチル-1,4-シクロヘキシレンなどが挙げられる。
【0021】
「シクロアルキルアルキル」は、-(アルキレン)-シクロアルキル基を意味し、ここでアルキレンは、本明細書で定義するとおり表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、6個以下、好ましくは4個以下の主鎖炭素原子を有し;そしてシクロアルキルは、本明細書で定義するとおり表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する。C
3-8シクロアルキル-C
1-2アルキルは、3〜8個の環内炭素原子および1〜2個のアルキレン鎖炭素原子を有することを意味する。典型的なシクロアルキルアルキルとしては、例えばシクロプロピルメチレン、シクロブチルエチレン、シクロブチルメチレンなどが挙げられる。
【0022】
「シクロアルキルアルケニル」は、-(アルケニレン)-シクロアルキル基を意味し、ここでアルケニレンは、本明細書で定義するとおり表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、6個以下、好ましくは4個以下の主鎖炭素原子を有し;そしてシクロアルキルは、本明細書で定義するとおり表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する。C
3-8シクロアルキル-C
2-4アルケニルは、3〜8個の環内炭素原子および2〜4個のアルケニレン鎖炭素原子を有することを意味する。典型的なシクロアルキルアルケニルとしては、例えば2-シクロプロピルビニル、2-シクロペンチルビニルなどが挙げられる。
【0023】
「シクロアルキルアルキニル」は、-(アルキニレン)-シクロアルキル基を意味し、ここでアルキニレンは、本明細書で定義するとおり表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、6個以下、好ましくは4個以下の主鎖炭素原子を有し;そしてシクロアルキルは、本明細書で定義するとおり表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する。C
3-8シクロアルキル-C
2-4アルキニルは、3〜8個の環内炭素原子および2〜4個のアルキニレン鎖炭素原子を有することを意味する。典型的なシクロアルキルアルキニルとしては、例えば2-シクロプロピルエチニル、2-シクロブチルエチニル、2-シクロペンチルエチニルなどが挙げられる。
【0024】
「シクロアルケニル」はそれ自体または別の置換基の一部として、接頭語で表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する、非芳香族性の単環式、二環式または三環式の炭素環系を意味し、該環系は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含む。典型的なシクロアルケニルとしては、例えば1-シクロヘキセニル、4-シクロヘキセニル、1-シクロペンテニル、2-シクロペンテニルなどが挙げられる。
【0025】
「シクロアルケニレン」はそれ自体または別の置換基の一部として、接頭語で表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する、二価の不飽和の非芳香族性の単環式、二環式または三環式の炭素環系を意味する。「シクロアルケニレン」はまた、二価のシクロアルケニル部分を意味し、ここでシクロアルケニルは、本明細書で定義するとおり環あたり3〜10個、同様に3〜8個、より好ましくは3〜6個の環の構成要素を有する。典型的なシクロアルケニレンとしては、例えばシクロヘキセン-1,4-ジイル、2-メチル-シクロヘキセン-1,4-ジイル、3-メチル-シクロヘキセン-1,4-ジイル、3,3-ジメチル-シクロヘキセン-1,4-ジイル、シクロヘキセン-1,2-ジイル、シクロヘキセン-1,3-ジイルなどが挙げられる。
【0026】
「ハロアルキル」は、1〜7個のハロゲン原子で置換されているアルキルを含むことを意味する。ハロアルキルは、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含む。例えば、用語「C
1-
6ハロアルキル」は、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルなどを含むことを意味する。
【0027】
「ハロアルコキシ」は、-O-ハロアルキル基を意味し、ここでハロアルキルは、本明細書で定義するとおりであり、例えばトリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、ジフルオロメトキシ、フルオロメトキシなどである。
【0028】
「アルコキシ」は、-O-アルキル基を意味し、ここでアルキルは、本明細書で定義するとおりである。「シクロアルコキシ」は、-O-シクロアルキル基を意味し、ここでシクロアルキルは、本明細書で定義するとおりである。「フルオロ置換アルコキシ」は、アルキルが1個以上のフッ素原子で置換されているアルコキシを意味し、ここで好ましくは該アルコキシは、1、2、3、4または5個のフッ素原子、同様に1、2、または3個のフッ素原子で置換される。アルコキシにおける置換は任意の利用可能な原子で結合して安定な化合物を作ると解される一方、アルコキシの置換は、O、S、またはN(Nがヘテロアリール環の原子である場合は除く)がアルコキシの酸素(O)に結合するアルキル炭素に結合しないものである。さらに、アルコキシは、別の部分の置換基として説明される場合、アルコキシの酸素は、他の部分のO、S、もしくはN(Nがヘテロアリール環の原子である場合は除く)に結合する炭素原子または他の部分のアルケンもしくはアルキンの炭素に結合しない。
【0029】
「アミノ」または「アミン」は、-NH
2基を意味する。
【0030】
「アルキルアミノ」は、-NH-アルキル基を意味し、ここでアルキルは、本明細書で定義するとおりである。典型的なアルキルアミノ基としては、CH
3NH-、エチルアミノなどが挙げられる。
【0031】
「ジアルキルアミノ」は、-N(アルキル)(アルキル)基を意味し、ここで各アルキルは、独立して本明細書で定義するとおりである。典型的なジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノなどが挙げられる。
【0032】
「シクロアルキルアミノ」は、-NR
ddR
ee基を意味し、ここでR
ddおよびR
eeは、窒素と結合して5〜7員のヘテロシクロアルキル環を形成し、ここで該ヘテロシクロアルキルは、環内に更なるヘテロ原子、例えばO、N、またはS、を含んでもよく、さらにアルキルで置換されてもよい。あるいは、「シクロアルキルアミノ」は、-NH-シクロアルキル基を意味し、ここでシクロアルキルは、本明細書で定義するとおりである。
【0033】
「アルキルチオ」は、-S-アルキルを意味し、ここでアルキルは、本明細書で定義するとおりである。典型的なアルキルチオ基としては、CH
3S-、エチルチオなどが挙げられる。用語「チオアルコキシ」は、-O-アルキルチオ基を意味し、ここでアルキルチオ基は、本明細書で定義するとおりであり、例えばチオメトキシ、チオエトキシなどである。
【0034】
「アリール」はそれ自体または別の置換基の一部として、6〜14個の環内炭素原子を含む、単環式、二環式または多環式の多価不飽和芳香族性の炭化水素ラジカルを意味し、該環は、一緒に縮合するもしくは共有結合する単環または多環(3環まで)であり得る。置換されていないアリール基の例としては、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチルおよび4-ビフェニルが挙げられるが、これらに限定されない。典型的なアリール基、例えばフェニルまたはナフチルは、好ましくは5〜7員、より好ましくは5〜6員環のシクロアルキルと適宜縮合してもよい。
【0035】
「アリーレン」はそれ自体または別の置換基の一部として、6〜14個の環内炭素原子を含む、二価の単環式、二環式または多環式の多価不飽和芳香族性の炭化水素ラジカルを意味し、該環は、一緒に縮合するもしくは共有結合する単環または多環(3環まで)であり得る。アリーレンは、アリール基の二価のラジカルでもよく、ここでアリールは、本明細書で定義するとおりである。典型的なアリーレンとしては、例えばフェニレン、ビフェニレンなどが挙げられる。
【0036】
「アリールアルキル」は、-(アルキレン)-アリールを意味し、ここでアルキレン基は、本明細書で定義するとおりであり、表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、6個以下の主鎖炭素原子または4個以下の主鎖炭素原子を有し;そしてアリールは、本明細書で定義するとおりである。アリールアルキルの例としては、ベンジル、フェネチル、1-メチルベンジルなどが挙げられる。
【0037】
「アリールアルコキシ」は、-O-(アルキレン)-アリールを意味し、ここでアルキレ基は、本明細書で定義するとおりであり、表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、6個以下の主鎖炭素原子または4個以下の主鎖炭素原子を有し;そしてアリールは、本明細書で定義するとおりである。アリールアルコキシの例としては、ベンジルオキシ、フェネチルオキシなどが挙げられる。
【0038】
「アリールオキシ」は、-O-アリールを意味し、ここでアリール基は、本明細書で定義するとおりである。典型的なアリールオキシとしては、例えばフェノキシが挙げられる。
【0039】
「アリールチオ」は、-S-アリールを意味し、ここでアリール基は、本明細書で定義するとおりである。典型的なアリールチオとしては、例えばフェニルチオが挙げられる。
【0040】
「ヘテロアリール」はそれ自体または別の置換基の一部として、独立してO、S、およびNからなる群より選択される1個以上、好ましくは1〜4個、より好ましくは1〜3個、さらにより好ましくは1〜2個のヘテロ原子を含む、5もしくは6個の環原子を含む単環式芳香環ラジカル、または8〜10個の原子を有する二環式芳香族性ラジカルを意味する。ヘテロアリールはまた、酸化されているSまたはNを含むことを意図し、例えばスルフィニル、スルホニルおよび第3級環内窒素のN-オキシドである。炭素または窒素原子は、安定な化合物を作るようなヘテロアリール環構造の結合位である。ヘテロアリール基の例としては、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリジニル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、プリニル、インドリル、キノリニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサチアジアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、フラニル、ベンゾフリル、インドリル、トリアジニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、ベンゾトリアジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、イソベンゾフリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾトリアジニル、チエノピリジニル、チエノピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、イミダゾピリジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、プテリジニルおよびチアジアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。「含窒素ヘテロアリール」は、任意のヘテロ原子がNであるヘテロアリールを意味する。本明細書で用いる「複素環式芳香環」は、ヘテロアリール環を意味する。
【0041】
「ヘテロアリーレン」はそれ自体または別の置換基の一部として、独立してO、S、およびNからなる群より選択される1個以上、好ましくは1〜4個、より好ましくは1〜3個、さらにより好ましくは1〜2個のヘテロ原子を含む、5もしくは6個の環原子を含む二価の単環式芳香環ラジカル、または8〜10個の原子を有する二価の二環式芳香族性ラジカル、を意味する。ヘテロアリーレンは、ヘテロアリール基の二価のラジカルでもよく、ここでヘテロアリールは、本明細書で定義するとおりである。典型的なヘテロアリーレンとしては、例えばピリジン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリダジン-3,5-ジイル、ピラジン-2,5-ジイルなどが挙げられる。
【0042】
「ヘテロアリールアルキル」は、-(アルキレン)-ヘテロアリールを意味し、ここでアルキレン基は、本明細書で定義するとおりであり、表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、6個以下の主鎖炭素原子または4個以下の主鎖炭素原子を有し;そしてヘテロアリールは、本明細書で定義するとおりである。ヘテロアリールアルキルの例としては、2-ピリジルメチル、4-ピリジルメチル、2-チアゾリルエチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】
「ヘテロシクロアルキル」はそれ自体または別の置換基の一部として、N、O、およびSより選択される1〜5個の環内ヘテロ原子を含む、飽和または不飽和の非芳香族性のシクロアルキル基を意味し、ここで、該窒素および硫黄原子は適宜酸化され、1つまたは複数の該窒素原子は適宜4級化され、残りの環原子はCであり、ここで1または2個のC原子は、カルボニルで適宜置き換えられてもよい。ヘテロシクロアルキルは、3〜12個、好ましくは4〜12個の環原子、より好ましくは5〜8個の環原子の単環式、二環式または多環式の環系でもよく、ここで、1〜5個の環原子が-N=、-N-、-O-、-S-、-S(O)-、または-S(O)
2-より選択されるヘテロ原子であり、さらにここで、1または2個の環原子が-C(O)-基で適宜置き換えられる。ヘテロシクロアルキルはまた、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環と縮合した複素環式アルキル環であることもできる。多重環が存在するとき、それらは、一緒に縮合または共有結合することができる。各複素環は、独立して選択される1、2、3、4または5個のヘテロ原子を典型的に含む。好ましくは、これらの基は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子、0、1、2、3、4または5個の窒素原子、0、1または2個の硫黄原子および0、1または2個の酸素原子を含む。より好ましくは、これらの基は、1、2または3個の窒素原子、0〜1個の硫黄原子および0〜1個の酸素原子を含む。ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ブチロラクタム部分、バレロラクタム部分、イミダゾリジノン部分、ヒダントイン、ジオキソラン部分、フタルイミド部分、ピペリジン、1,4-ジオキサン部分、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリニル-S-オキシド、チオモルホリニル-S,S-オキシド、ピペラジニル、ピラニル、ピリジン部分、3-ピロリニル、チオピラニル、ピロン部分、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、キヌクリジニル、1-メチルピリジン-2-オン部分、1-メチル-2-オキソ-3-ピリジル、1-メチル-2-オキソ-4-ピリジル、1-メチル-2-オキソ-5-ピリジル、1-メチル-2-オキソ-6-ピリジル、1,3-ジメチルピリジン-2-オン-4-イル、1,3-ジメチルピリジン-2-オン-5-イル、1-メチルピリジン-2-オン-4-イル、1-メチルピリジン-2-オン-5-イル、1-イソプロピルピリジン-2-オン-5-イル、3-メチル-1H-ピリジン-2-オン-5-イル、2-ピリドン-5-イルなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキル基は、環内炭素またはヘテロ原子によって分子残基に結合できる。本明細書で用いる用語「ヘテロシクロアルキレン」はそれ自体または別の置換基の一部として、二価のヘテロシクロアルキルを意味し、ここでヘテロシクロアルキルは、本明細書で定義するとおりである。ヘテロシクロアルキレンの例としては、ピペラジン-1,4-ジイル、ピペリジン-1,4-ジイル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1,4-ジイル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1,5-ジイル、2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1,4-ジイル、2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1,5-ジイル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1,3-ジイル、アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3,8-ジイル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3,8-ジイル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3,8-ジイル、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,5-ジイル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,5-ジイル、3-オキソモルホリン-2-イル、3-オキソモルホリン-4-イル、3-オキソモルホリン-5-イル、3-オキソモルホリン-6-イル、2-オキソピペラジン-3-イル、2-オキソピペラジン-4-イル、2-オキソピペラジン-5-イル、2-オキソピペラジン-6-イル、2-オキソピペラジン-7-イル、ピペラジン-1-オキシド-2-イル、ピペラジン-1-オキシド-3-イル、ピペラジン-1-オキシド-4-イル、ピリジン-2-オン-3-イル、ピリジン-2-オン-4-イル、ピリジン-2-オン-5-イル、ピリジン-2-オン-6-イル、ピリジン-2-オン-7-イル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、イソオキサゾリニル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、ピラゾール-5-オン-3-イル、ピラゾール-5-オン-4-イル、ピロリジン-2,5-ジオン-1-イル、ピロリジン-2,5-ジオン-3-イル、ピロリジン-2,5-ジオン-4-イル、イミダゾリジン-2,4-ジオン-1-イル、イミダゾリジン-2,4-ジオン-3-イル、イミダゾリジン-2,4-ジオン-5-イル、ピロリジニル、テトラヒドロキノリニル、デカヒドロキノリニル、テトラヒドロベンゾオキサゼピニル、ジヒドロジベンゾオキセピニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
「複素環」または「複素環式」はそれ自体または別の置換基の一部として、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキルの環または一部を意味し、ここでヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルは、本明細書で定義するとおりである。
【0045】
「ヘテロシクロアルキレン」はそれ自体または別の置換基の一部として、二価のヘテロシクロアルキルを意味し、ここでヘテロシクロアルキルは、本明細書で定義するとおりである。典型的なヘテロシクロアルキルとしては、例えばピペラジン-1,4-ジイル、ピペリジン-1,4-ジイル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1,4-ジイル、3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3,8-ジイル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3,8-ジイル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3,8-ジイル、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,5-ジイル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,5-ジイル、2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1,4-ジイル、2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1,5-ジイル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1,3-ジイルなどが挙げられる。
【0046】
「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、-(アルキレン)-ヘテロシクロアルキルを意味し、ここでアルキレン基は、本明細書で定義するとおりであり、表記される炭素原子数を有するか、あるいは特に明記されていない場合、6個以下の主鎖炭素原子または4個以下の主鎖炭素原子を有し;そしてヘテロシクロアルキルは、本明細書で定義するとおりである。ヘテロシクロアルキルアルキルの例としては、2-ピリジルメチル、2-チアゾリルエチル、ピロリジン-1-イルメチル、2-ピペリジニルメチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンの置換基としては、R'、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NO
2、-CN、-C(O)OH、-C(S)OH、-B(OH)
2、-Si(Me)
3、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-OR'、-Si(R')
3、-SR'、-OC(O)R'、-OC(S)R'、-C(O)R'、-C(S)R'、-C(O)OR'、-C(S)OR'、-S(O)R'、-S(O)
2R'、-C(O)NHR'、-C(S)NHR'、-C(O)NR'R''、-C(S)NR'R''、-S(O)
2NHR'、-S(O)
2NR'R''、-C(NH)NHR'、-C(NH)NR'R''、-NHC(O)R'、-NHC(S)R'、-NR''C(O)R'、-NR'C(S)R''、-NHS(O)
2R'、-NR'S(O)
2R''、-NHC(O)NHR'、-NHC(S)NHR'、-NR'C(O)NH
2、-NR'C(S)NH
2、-NR'C(O)NHR''、-NR'C(S)NHR''、-NHC(O)NR'R''、-NHC(S)NR'R''、-NR'C(O)NR''R'''、-NR'''C(S)NR'R''、-NHS(O)
2NHR'、-NR'S(O)
2NH
2、-NR'S(O)
2NHR''、-NHS(O)
2NR'R''、-NR'S(O)
2NR''R'''、-NHR'、および-NR'R''が挙げられるが、これらに限定されず、0〜(2m'+1)の範囲の数で置換され、ここでm'は該基の総炭素原子数である。R'、R''およびR'''は、各々独立して水素、C
1-8アルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、1〜3個のハロゲンで置換されているアリール、C
1-
8アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシもしくはC
1-
8チオアルコキシ基、または置換されていないアリール-C
1-
4アルキル基を意味する。R'およびR''が同一窒素原子に結合しているとき、それらは、窒素原子と結合し3、4、5、6、または7員環を形成できる。例えば-NR'R''は、1-ピロリジニルおよび4-モルホリニルを含むことを意味する。R'、R''およびR'''は、R
a1、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NO
2、-CN、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-OR
a1、-SR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(S)R
a1、-C(O)R
a1、-C(S)R
a1、-C(O)OR
a1、-C(S)OR
a1、-S(O)R
a1、-S(O)
2R
a1、-C(O)NHR
a1、-C(S)NHR
a1、-C(O)NR
a1R
a2、-C(S)NR
a1R
a2、-S(O)
2NHR
a1、-S(O)
2NR
a1R
a2、-C(NH)NHR
a1、-C(NH)NR
a1R
a2、-NHC(O)R
a1、-NHC(S)R
a1、-NR
a2C(O)R
a1、-NR
a1C(S)R
a2、-NHS(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a2、-NHC(O)NHR
a1、-NHC(S)NHR
a1、-NR
a1C(O)NH
2、-NR
a1C(S)NH
2、-NR
a1C(O)NHR
a2、-NR
a1C(S)NHR
a2、-NHC(O)NR
a1R
a2、-NHC(S)NR
a1R
a2、-NR
a1C(O)NR
a2R
a3、-NR
a3C(S)NR
a1R
a2、-NHS(O)
2NHR
a1、-NR
a1S(O)
2NH
2、-NR
a1S(O)
2NHR
a2、-NHS(O)
2NR
a1R
a2、-NR
a1S(O)
2NR
a2R
a3、-NHR
a1、および-NR
a1R
a2により0〜(2n'+1)の範囲の数でさらに置換でき、ここでn'は該基の総炭素原子数である。R
a1、R
a2およびR
a3は、各々独立して水素、C
1-8アルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、1〜3個のハロゲンで置換されているアリール、C
1-
8アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシもしくはC
1-
8チオアルコキシ基、または置換されていないアリール-C
1-
4アルキル基を意味する。R
a1、R
a2およびR
a3は、R
b1、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NO
2、-CN、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-OR
b1、-SR
b1、-OC(O)R
b1、-OC(S)R
b1、-C(O)R
b1、-C(S)R
b1、-C(O)OR
b1、-C(S)OR
b1、-S(O)R
b1、-S(O)
2R
b1、-C(O)NHR
b1、-C(S)NHR
b1、-C(O)NR
b1R
b2、-C(S)NR
b1R
b2、-S(O)
2NHR
b1、-S(O)
2NR
b1R
b2、-C(NH)NHR
b1、-C(NH)NR
b1R
b2、-NHC(O)R
b1、-NHC(S)R
b1、-NR
b2C(O)R
b1、-NR
b1C(S)R
b2、-NHS(O)
2R
b1、-NR
b1S(O)
2R
b2、-NHC(O)NHR
b1、-NHC(S)NHR
b1、-NR
b1C(O)NH
2、-NR
b1C(S)NH
2、-NR
b1C(O)NHR
b2、-NR
b1C(S)NHR
b2、-NHC(O)NR
b1R
b2、-NHC(S)NR
b1R
b2、-NR
b1C(O)NR
b2R
b3、-NR
b3C(S)NR
b1R
b2、-NHS(O)
2NHR
b1、-NR
b1S(O)
2NH
2、-NR
b1S(O)
2NHR
b2、-NHS(O)
2NR
b1R
b2、-NR
b1S(O)
2NR
b2R
b3、-NHR
b1、および-NR
b1R
b2 により0〜(2p'+1)の範囲の数でさらに置換でき、ここでp'は該基の総炭素原子数である。R
b1、R
b2およびR
b3は、各々独立して水素、C
1-8アルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、1〜3個のハロゲンで置換されているアリール、C
1-
8アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシもしくはC
1-
8チオアルコキシ基、または置換されていないアリール-C
1-
4アルキル基を意味する。
【0048】
アリールおよびヘテロアリール基の置換基は、多様であり、一般的に:R'、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NO
2、-CN、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-OR'、-SR'、-OC(O)R'、-OC(S)R'、-C(O)R'、-C(S)R'、-C(O)OR'、-C(S)OR'、-S(O)R'、-S(O)
2R'、-C(O)NHR'、-C(S)NHR'、-C(O)NR'R''、-C(S)NR'R''、-S(O)
2NHR'、-S(O)
2NR'R''、-C(NH)NHR'、-C(NH)NR'R''、-NHC(O)R'、-NHC(S)R'、-NR''C(O)R'、-NR'C(S)R''、-NHS(O)
2R'、-NR'S(O)
2R''、-NHC(O)NHR'、-NHC(S)NHR'、-NR'C(O)NH
2、-NR'C(S)NH
2、-NR'C(O)NHR''、-NR'C(S)NHR''、-NHC(O)NR'R''、-NHC(S)NR'R''、-NR'C(O)NR''R'''、-NR'''C(S)NR'R''、-NHS(O)
2NHR'、-NR'S(O)
2NH
2、-NR'S(O)
2NHR''、-NHS(O)
2NR'R''、-NR'S(O)
2NR''R'''、-NHR'、-NR'R''、-N
3、ペルフルオロ(C
1-C
4)アルコキシ、およびペルフルオロ(C
1-C
4)アルキルより、0から芳香環系の開放電子価の総数の範囲の数で選択され;ここでR'、R''およびR'''は、独立して水素、ハロアルキル、ハロアルコキシ、C
1-8アルキル、C
3-6シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリール-C
1-
4アルキル、およびアリールオキシ-C
1-
4アルキルより選択される。他の適切な置換基としては、1〜4個の炭素原子の範囲のアルキレンにより環原子に結合した上記アリール置換基の各々が挙げられる。R'、R''およびR'''は、R
a1、ハロゲン、-OH、-NH
2、-NO
2、-CN、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-OR
a1、-SR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(S)R
a1、-C(O)R
a1、-C(S)R
a1、-C(O)OR
a1、-C(S)OR
a1、-S(O)R
a1、-S(O)
2R
a1、-C(O)NHR
a1、-C(S)NHR
a1、-C(O)NR
a1R
a2、-C(S)NR
a1R
a2、-S(O)
2NHR
a1、-S(O)
2NR
a1R
a2、-C(NH)NHR
a1、-C(NH)NR
a1R
a2、-NHC(O)R
a1、-NHC(S)R
a1、-NR
a2C(O)R
a1、-NR
a1C(S)R
a2、-NHS(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a2、-NHC(O)NHR
a1、-NHC(S)NHR
a1、-NR
a1C(O)NH
2、-NR
a1C(S)NH
2、-NR
a1C(O)NHR
a2、-NR
a1C(S)NHR
a2、-NHC(O)NR
a1R
a2、-NHC(S)NR
a1R
a2、-NR
a1C(O)NR
a2R
a3、-NR
a3C(S)NR
a1R
a2、-NHS(O)
2NHR
a1、-NR
a1S(O)
2NH
2、-NR
a1S(O)
2NHR
a2、-NHS(O)
2NR
a1R
a2、-NR
a1S(O)
2NR
a2R
a3、-NHR
a1,-NR
a1R
a2、-N
3、ペルフルオロ(C
1-C
4)アルコキシ、およびペルフルオロ(C
1-C
4)アルキルにより、0から芳香環系の開放電子価の総数の範囲の数でさらに置換でき;ここでR
a1、R
a2およびR
a3は、各々独立して水素、ハロアルキル、ハロアルコキシ、C
1-8アルキル、C
3-6シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、C
2-8アルケニル、C
2-8アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリール-C
1-
4アルキル、またはアリールオキシ-C
1-
4アルキルより選択される。他の適切な置換基としては、1〜4個の炭素原子の範囲のアルキレンにより環原子に結合した上記アリール置換基の各々が挙げられる。
【0049】
2個の置換基が置換されているアリールまたは置換されているヘテロアリール環の隣接原子に存在するとき、該置換基は、式-T-C(O)-(CH
2)
q-U-で示される置換基で適宜置き換えられてもよく、ここでTおよびUは、独立して-NH-、-O-、-CH
2-または単結合であり、qは0〜2の整数である。あるいは、2個の置換基が置換されているアリールまたは置換されているヘテロアリール環の隣接原子に存在するとき、該置換基は、式-A-(CH
2)
r-B-で示される置換基で適宜置き換えられてもよく、ここでAおよびBは、独立して-CH
2-、-O-、-NH-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、-S(O)
2NR'-または単結合であり、rは1〜3の整数である。形成された新しい環の単結合の1つは、二重結合で適宜置き換えられてもよい。あるいは、2個の置換基が置換されているアリールまたは置換されているヘテロアリール環の隣接原子に存在するとき、該置換基は、式-(CH
2)
s-X-(CH
2)
t-で示される置換基で適宜置き換えられてもよく、ここでsおよびtは、独立して0〜3の整数であり、Xは、-O-、-NR'-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、または-S(O)
2NR'-である。-NR'-および-S(O)
2NR'-における置換基R'は、水素または置換されていないC
1-
6アルキルより選択される。
【0050】
「保護基」は、分子の反応基に結合してその反応性をマスクする、減少させるまたは妨げる原子のグループを意味する。保護基の例は、T.W. Greene and P.G. Wuts, PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC CHEMISTRY,(Wiley, 4th ed. 2006)、Beaucage and Iyer, Tetrahedron 48:2223-2311(1992)、Harrison and Harrison et al., COMPENDIUM OF SYNTHETIC ORGANIC METHODS, Vols. 1-8(John Wiley and Sons. 1971-1996)に記載されている。代表的なアミノの保護基としては、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)、tert-ブトキシカルボニル(Boc)、トリメチルシリル(TMS)、2-トリメチルシリル-エタンスルホニル(SES)、トリチルおよび置換されているトリチル基、アリルオキシカルボニル、9-フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)、ニトロ-ベラトリルオキシカルボニル(NVOC)、トリ-イソプロピルシリル(TIPS)、フェニルスルホニルなどが挙げられる。(Boyle, A. L.(編集)も参照。カルバメート、アミド、N-スルホニル誘導体、式-C(O)ORで示される基、ここでRは、例えばメチル、エチル、t-ブチル、ベンジル、フェニルエチル、CH
2=CHCH
2-などである、式-C(O)R'で示される基、ここでR'は、例えばメチル、フェニル、トリフルオロメチルなどである、式でSO
2R''示される基、ここでR''は、例えばトリル、フェニル、トリフルオロメチル、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-イル、2,3,6-トリメチル-4-メトキシフェニルなどである、および含シラノール基、例えば2-トリメチルシリルエトキシメチル、t-ブチルジメチルシリル,トリイソプロピルシリルなどである。CURRENT PROTOCOLS IN NUCLEIC ACID CHEMISTRY, John Wiley and Sons, New York, Volume 1, 2000)。
【0051】
本明細書で用いる「適宜の」または「適宜に」は、後で説明される事象または状況が生じても生じなくてもよいこと、および該説明が事象もしくは状況が生じる場合または生じない場合を含むことを意味する。例えば「芳香族基が1または2個のアルキル置換基で適宜置換される」という表現は、アルキルが存在してもよいがしなくてもよいこと、ならびに該説明は芳香族基がアルキル基で置換される状況および芳香族基がアルキル基で置換されない状況を含むことを意味する。
【0052】
本明細書で用いる用語「組成物」は、治療目的を意図した動物対象への投与に適した、少なくとも1つの医薬的に活性な化合物および少なくとも1つの医薬的に許容される担体または賦形剤を含む、製剤を意味する。
【0053】
用語「医薬的に許容される」は、表記されている物質が、処置すべき疾患または病態および各投与経路を考慮して、合理的に賢明な医師に患者への該物質の投与を回避させる性質を有しないことを示す。例えば、そのような物質は本質的に無菌、例えば注射剤用であることが一般的に必要とされる。
【0054】
「医薬的に許容される塩」は、患者、例えば哺乳類、への投与が許容される塩(例えば、投与計画において許容される哺乳類への安全性を有する塩)を意味する。該塩は、本明細書に記載される化合物で見られる特定の置換基によって、医薬的に許容される無機または有機塩基および医薬的に許容される無機または有機酸に由来し得る。本明細書に記載の化合物が相対的に酸性な官能基を含むとき、塩基添加塩は、ニートでまたは適切な不活性溶媒中で十分な量の所望な塩基と中性形態の該化合物を接触させることによって得ることができる。医薬的に許容される無機塩基に由来する塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、二価鉄、一価鉄、リチウム、マグネシウム、二価マンガン、一価マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。医薬的に許容される有機塩基に由来する塩としては、置換アミン、環状アミン、天然に存在するアミンなどを含む第1級、第2級、第3級および第4級アミンが挙げられ、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N、N'-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2- ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、ジイソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン、N、N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、メグルミン(N-メチル-グルカミン)などである。本明細書に記載の化合物が相対的に塩基性な官能基を含むとき、酸添加塩は、ニートでまたは適切な不活性溶媒中で十分な量の所望な酸と中性形態の該化合物を接触させることによって得ることができる。医薬的に許容される酸に由来する塩としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンホスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリコール酸、グルコン酸、グルコロン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、ヨウ化水素酸、炭酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、サリチル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、エンボン酸(パモ酸)、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン酸、ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸などが挙げられる。
【0055】
アミノ酸の塩、例えばアルギン酸塩など、およびグルクロン酸またはガラクツノル酸などのような有機酸の塩も含まれる(例えばBerge, S. M. et al, "Pharmaceutical Salts", J. Pharmaceutical Science, 1977, 66:1-19参照)。本明細書に記載されるある特定の化合物は、化合物を塩基または酸いずれかの添加塩へ変換できるようにする塩基性および酸性の両方の官能基を含む。
【0056】
中性形態の化合物は、従来の方法で塩基または酸と塩を接触させることおよび親化合物を単離することにより再生してもよい。親形態の化合物は、ある物理的性質、例えば極性溶媒中の溶解度、において様々な塩の形態とは異なるが、塩は、本願開示の目的において該親形態の化合物と同等である。
【0057】
本明細書において、用語「治療上有効な」または「有効量」は、投与されたとき処置される疾患、障害または病状のうち1以上の症状を防止する、軽減するまたは改善する、および/または処置される対象を延命するのに十分または有効である化合物または化合物の量を示す。治療上有効な量は、化合物、疾患、障害または病態およびその重症度、ならびに処置される哺乳類の年齢、体重などによって変化する。一般的に、対象で満足する結果は、約0.1〜約10 g/kg対象体重の一日投与形態で得られると示されている。いくつかの実施態様において、一日投与量は、約0.10〜10.0 mg/kg体重、約1.0〜3.0 mg/kg体重、約3〜10 mg/kg体重、約3〜150 mg/kg体重、約3〜100 mg/kg体重、約10〜100 mg/kg体重、約10〜150 mg/kg体重、または約150〜1000 mg/kg体重の範囲である。該投与形態は、例えば1日4回まで分割投与または徐放性形態にて、都合よく投与されることができる。
【0058】
ブロモドメインは、基質タンパク質に存在するアセチル化リシン、特にヒストンを特異的に認識する(〜110のアミノ酸)構造上および進化上保存されたタンパク質相互作用モジュールのファミリーである。ブロモドメインは、クロマチンリモデリング、細胞シグナリングおよび転写コントロールに関連する大マルチドメイン核タンパクの構成要素として存在する。46個のヒトタンパク質内で発見された合計61個のヒトブロモドメインがある。既知機能を有するブロモドメイン含有タンパク質の例としては:(i) CREBBP、GCN5、PCAFおよびTAFII250を含む、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HATs);(ii) メチルトランスフェラーゼ、例えばASH1LおよびMLL;(iii) クロマチンリモデリング複合体の構成要素、例えばSwi2/Snf2;ならびに(iv) 多数の転写調節因子士が挙げられる(Florence et al. Front. Biosci. 2001, 6, D1008-1018)。
【0059】
本明細書で用いる用語 「ブロモドメイン介在性」、「BET介在性」、「BRD2介在性」、「BRD3介在性」、「BRD4介在性」、および/または「BRDT介在性」障害または病態は、1以上のブロモドメイン含有タンパク質、例えばBETタンパク質、例えばBRD2、BRD3、BRD4および/またはBRDT、またはその変異体、が役割を果たすと知られているいずれかの疾患または他の有害な病態を意味する。したがって本明細書に記載の別の一実施態様は、1以上のブロモドメイン含有タンパク質、例えばBETタンパク質、例えばBRD2、BRD3、BRD4および/またはBRDT、またはその変異体、が役割を果たすと知られている、1以上の疾患の重症度を処置するまたは低下させることに関連する。例えば、ブロモドメインの生物学的機能が疾患もしくは病態の発症および/または進行に影響を及ぼす、および/またはブロモドメインの調節が発症、進行、および/または症状を変化させる、疾患または病態である。ブロモドメイン介在性疾患または病態は、ブロモドメイン阻害が治療的効果をそれに対して提供する疾患または病態を含み、例えば本明細書に記載の化合物を含むブロモドメイン阻害剤での処置は、疾患または病態を患っているかまたは危険性がある対象に治療的効果を提供する。用語「ブロモドメインを阻害すること」または「ブロモドメイン阻害剤」は、同種のアセチル化タンパク質とブロモドメインとの結合を阻害する化合物を意味し、例えば、ブロモドメイン阻害剤は、アセチル化リシン残基へのブロモドメインの結合を阻害する化合物である。
【0060】
本明細書において、用語「相乗的に有効な」または「相乗効果」は、治療上有効である2以上の化合物が、併用した場合に、単体で用いたときの各化合物の効果に基づいて予測される相加効果より大きな改善された治療効果を提供することを示す。
【0061】
「アッセイ(assaying)」は、実験条件の構築および特定の実験条件に曝露したときの特定の結果に関するデータ収集を意味する。例えば、酵素を、検出可能な基質に作用する能力に基づいてアッセイできる。化合物を、特定の標的分子または分子類に結合する能力に基づいてアッセイできる。
【0062】
本明細書で用いる用語「リガンド」および「調節剤」は、同等に用いられ、標的生体分子、例えばブロモドメインのようなタンパク質、の活性を変化(すなわち増大または減少)させる化合物を意味する。一般的に、リガンドまたは調節剤は、小分子であり、ここで、「小分子」は、分子量が1500ダルトン以下、好ましくは1000ダルトン以下、800ダルトン以下、600ダルトン以下である化合物を意味する。したがって、「改善されたリガンド」は、参照化合物より良好な薬理学的および/または薬物動態学的特性を有するものであり、ここで、「より良好な」は、特定の生物系または治療上の使用における当業者によって定義されることができる。
【0063】
標的と潜在結合化合物との間での相互作用に関連する用語「結合する」は、潜在結合化合物が一般的なタンパク質との会合(すなわち非特異的結合)と比較して統計的に有意な程度で標的と会合することを示す。したがって、用語「結合化合物」は、標的分子と統計的に有意に会合する化合物を意味する。好ましくは、結合化合物は、1 mM以下、1μM以下、100 nM以下、10 nM以下、または1 nM以下の解離定数(K
D)で、特定の標的と相互作用する。
【0064】
標的に結合する化合物との関連で、用語「高い親和性」および「選択的」は、化合物が、参照化合物よりまたは参照状況下の同一化合物より強く結合する、すなわち低い解離定数を有することを意味する。いくつかの実施態様において、高い親和性とは、少なくとも2、3、4、5、8、10、50、100、200、400、500、1000、または10,000倍高い親和性である。
【0065】
本明細書で用いる本明細書に記載の化合物に関連して、用語「合成する」および同様の用語は、1以上の前駆物質からの化学合成を意味する。
【0066】
本明細書で用いる用語「ローンペア(lone pair)」または「非共有電子対」は、原子、特に窒素原子、の最外殻における結合に関与していない電子対を意味する。
【0067】
本明細書で用いる用語「調節」または「調節する」は、生物活性、特にブロモドメインタンパク質のような特定の生物分子に関連する生物活性、を変化させる効果を意味する。例えば、特定の生物分子のアゴニストまたはアンタゴニストは、生物分子、例えば酵素、の活性を増加させる(例えばアゴニスト、活性化剤)または減少させる(例えばアンタゴニスト、阻害剤)のいずれかより該生物分子、例えば酵素、の活性を調節する。該活性は、阻害剤または活性化剤それぞれに対する化合物、例えば酵素について、の阻害濃度(IC
50)または効果濃度(EC
50)の点で典型的には示される。
【0068】
「プロドラッグ」は、該プロドラッグを哺乳類の対象に投与したときin vivoにおいて式Iで示される活性な親薬物を放出する任意の化合物を意味する。式Iで示される化合物のプロドラッグは、修飾基がin vivoで開裂され親化合物を放出し得るといった方法で、式Iで示される化合物に存在する官能基を変更することにより製造される。プロドラッグは、修飾基が所定の操作またはin vivoのいずれかで親化合物に開裂されるといった方法で、化合物に存在する官能基を変更することにより製造されてもよい。プロドラッグは、式Iで示される化合物中のヒドロキシ、アミノ、カルボキシルまたはスルフヒドリル基が、in vivoで開裂して遊離ヒドロキシ、アミノまたはスルフヒドリル基をそれぞれ再生する任意の基に結合される、式Iで示される化合物を含む。プロドラッグの例としては、式Iで示される化合物中のヒドロキシ官能基のエステル(例えば酢酸塩、ギ酸塩、および安息香酸塩の誘導体)、アミド、グアニジン、カルバメート(例えばN,N-ジメチルアミノカルボニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。プロドラッグの製造、選択および使用は、T. Higuchi and V. Stella, "Pro-drugs as Novel Delivery Systems," Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series、"Design of Prodrugs", ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985およびBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987に記載されており、それぞれがそのまま参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
「互変異性体」は、分子中の1個の原子のプロトンが別の原子に移動する現象により作られる化合物を意味する。Jerry March, Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms and Structures, Fourth Edition, John Wiley & Sons, pages 69-74(1992)参照。互変異性体はまた、平衡状態にあり一の異性体の形態から別の異性体の形態へ容易に変化する2つ以上の構造異性体の一つを意味する。例としては、ケト-エノール互変異性体、例えばアセトン/プロペン-2-オール、イミン-エナミン互変異性体など、環-鎖互変異性体、例えばグルコース/2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシ-ヘキサナールなど、-N=C(H)-NH-の環原子配列を含むヘテロアリール基の互変異性形態、例えばピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、およびテトラゾールが挙げられる。化合物が、例えばケトもしくはオキシム基または芳香族部分を含むとき、互変異性体の異性(「互変異性」)が生じ得る。本明細書に記載の化合物は、1以上の互変異性体を有してもよく、それゆえ、様々な異性体を含み得る。当業者は、他の互変異性体の環原子配列も可能であることを認識するだろう。これら化合物のすべての該異性体の形態は、明確に本明細書に含まれる。
【0070】
「異性体」は、同一の分子式を有するが、それら原子の結合の本質もしくは配列またはそれら原子の空間配置で異なる化合物を意味する。原子の空間配置の異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。「立体異性体」および「立体異性体類」は、それらが1以上の不斉中心または不斉置換のある二重結合を有しそれゆえ個々の立体異性体または混合物として作られることができる場合、異なる立体異性の形態で存在する化合物を意味する。立体異性体としては、エナンチオマーおよびジアステレオマーが挙げられる。互いに鏡像でない立体異性体は、「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わせることができない鏡像である異性体は、「エナンチオマー」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有するとき、例えばそれが4個の異なる基に結合されるとき、一組のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、不斉中心の絶対配置により特徴付けることができ、R-およびS-カーン・プレローグ順位則によりまたは分子が偏光面を回転させ右旋性または左旋性(すなわちそれぞれ(+)または(-)-異性体)と示される方法により説明される。キラル化合物は、個々のエナンチオマーいずれかとしてまたはその混合物として存在できる。エナンチオマーの同一割合を含む混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。他に断らない限り、説明は、個々の立体異性体および混合物を含むことを意図する。立体化学の決定方法および立体異性体の分離方法は、当該技術分野では周知である(Chapter 4 of ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY, 6th edition J. March, John Wiley and Sons, New York, 2007の説明参照)。
【0071】
本明細書に記載のいくつかの化合物は、非溶媒和物の形態および水和物を含む溶媒和物の形態にて存在できる。「水和物」は、水分子と溶質の分子またはイオンとの結合により形成される複合体を意味する。「溶媒和物」は、溶媒分子と溶質の分子またはイオンとの結合により形成される複合体を意味する。溶媒は、有機化合物、無機化合物または両方の混合物であり得る。溶媒和物は、水和物を含むことを意味する。溶媒和物のいくつかの例としては、メタノール、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、および水が挙げられるが、これらに限定されない。一般的に、溶媒和物形態は、非溶媒和物形態と同等であり、本明細書の範囲内に包含される。本明細書に記載のいくつかの化合物は、複数の結晶形態または非晶質形態で存在してもよい。一般的に、すべての物理的形態は、本願開示により企図される使用において同等であり、本明細書の範囲内であることを意図する。
【0072】
調節剤であるか、またはそうであるかもしれない化合物の使用、試験、スクリーニングとの関連で、用語「接触する」は、化合物が、ある分子、複合体、細胞、組織、器官、または該化合物と他の特定の物質との間の潜在的結合作用および/または化学反応が生じ得るような他の特定の物質に十分に近接となることを意味する。
【0073】
本明細書で用いる用語「対象」は、本明細書に記載の化合物で処置される生体を意味し、任意の哺乳類、例えばヒト、他の霊長類、スポーツ動物(sports animal)、商業的利益の動物、例えば畜牛、家畜、例えば馬、またはペット、例えばイヌおよびネコが挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
用語「投与する」は、対象への経口投与、坐剤としての投与、局所接触、静脈内、腹腔内、筋肉内、病巣内、鼻腔内もしくは皮下投与、または徐放デバイス、例えば微小浸透圧ポンプ、の埋込を意味する。投与は、非経口および経粘膜(例えば口腔、舌下、口蓋、歯肉、鼻腔、膣、直腸、または経皮)を含む任意の経路による。非経口投与としては、例えば静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内、頭蓋内が挙げられる。送達の他の方法としては、リポソーム製剤、点滴静注、経皮貼付剤などの使用が挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
「固形形態」は、治療目的で所期の動物対象への投与に適した医薬的に活性な化合物の固形製剤を意味する(すなわち、ガスまたは液体でない製剤)。固形形態は、任意の複合体、例えば塩、共結晶または非晶質複合体、および化合物の多形を含む。固形形態は、実質上の結晶、準結晶または実質上の非晶質であってもよい。固形形態は、直接投与または改善された医薬的特性を有する適切な組成物の製剤で用いられてもよい。例えば、固形形態は、少なくとも一つの医薬的に許容される担体または賦形剤を含む製剤で用いられてもよい。
【0076】
本明細書で用いる「防止する」「防止すること」「防止」およびその文法的変形は、疾患、障害もしくは病態、および/または1以上のそれに付随する症状の発病または再発を部分的にまたは完全に遅らせるまたは起きないようにするか、疾患もしくは病態に陥るまたは再度陥ることから対象を妨げる、または疾患もしくは病態または1以上のそれに付随する症状に陥るまたは再度陥る対象の危険性を低下させる、方法を意味する。
【0077】
「痛み」または「痛みの状態」は、急性および/または慢性の痛みであり得り、クモ膜炎;関節炎(例えば、骨関節症、リウマチ性関節炎、強直性脊椎炎、痛風);背通(例えば、坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、脊椎すべり症、神経根症);灼熱痛;癌疼痛;月経困難症;頭痛(例えば、片頭痛、群頭痛、緊張性頭痛);頭痛および顔面痛(例えば、頭蓋神経痛、三叉神経痛);痛覚過敏;痛感過敏;炎症性疼痛(例えば、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、膀胱炎に関連する痛み、細菌、真菌またはウイルス感染症による痛み);ケロイドまたは瘢痕組織形成;陣痛または分娩痛;筋肉痛(例えば、多発性筋炎、皮膚筋炎、封入体筋炎、反復運動過多損傷の結果としてである(例えば、書痙、手根管症候群、腱炎、腱鞘炎));筋膜性疼痛症候群(例えば、線維筋痛症);神経因性疼痛(例えば、糖尿病性神経障害、灼熱痛、絞扼神経障害、腕神経叢引抜き、後頭神経痛、痛風、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、幻肢もしくは切断痛、帯状疱疹後神経痛、中枢性疼痛症候群、または心的外傷による神経痛(例えば、神経傷害);疾患(例えば、糖尿病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、神経変性疾患、例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、または癌治療);皮膚障害に関連する痛み(例えば、帯状疱疹、単純ヘルペス、皮膚腫瘍、嚢胞、神経線維腫症);スポーツ障害(例えば、切り傷、捻挫、緊張、あざ、脱臼、骨折、脊髄、頭);脊髄狭窄;術後疼痛;接触性アロディニア;顎関節症;血管疾患または傷害(例えば、血管炎、冠動脈疾患、再灌流障害(例えば、虚血、脳卒中、または心筋梗塞を受けて));他の特定の臓器または組織の痛み(例えば、眼痛、角膜痛、骨痛、心臓痛、内臓痛(例えば、腎臓、胆嚢、消化管)、関節痛、歯痛、骨盤過敏症、骨盤痛、腎疝痛、尿失禁);他の疾患に関連する痛み(例えば、鎌状赤血球貧血、AIDS、帯状疱疹、乾癬、子宮内膜症、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、珪肺症、肺のサルコイドーシス、食道炎、胸焼け、胃食道逆流障害、胃および十二指腸潰瘍、機能性消化不良、骨吸収疾患、骨粗鬆症、脳性マラリア、細菌髄膜炎);または、移植片対宿主拒絶もしくは同種移植拒絶による疼痛が挙げられるが、これらに限定されない。
【0078】
「単位用量形態」は、疾患または病状を患う対象を処置するために1回投与を意図した組成物を意味する。各単位用量形態は、典型的に本明細書に記載される有効成分および医薬的に許容される賦形剤それぞれを含む。単位用量形態の例としては、個別の錠剤、個別のカプセル剤、ばらの散剤、液剤、軟膏剤、クリーム剤、点眼剤、坐剤、乳剤または懸濁剤である。疾患または病態の処置は、単位用量形態の周期的な投与を要求してもよく、例えば:1日当たり2回以上の1単位用量形態、食事ごとに1単位用量形態、4時間ごともしくは他の間隔ごとに1単位用量形態、または1日当たり1単位用量形態のみである。「経口単位用量形態」の表現は、経口投与するように意図されている単位用量形態を示す。
【0079】
本明細書に記載の化合物はまた、該化合物を構成する1個以上の原子で同位体原子の非天然な比率を含んでもよい。例えば化合物は、放射性同位体、例えば三重水素(
3H)、ヨウ素-125(
125I)、炭素-14(
14C)、炭素-11(
11C)またはフッ素-18(
18F)、で放射性標識されてもよい。本明細書に記載の化合物のすべての同位体改変は、放射性であるかないかにかかわらず、本明細書の範囲内であることを意図する。
【0080】
本明細書で用いる用語「重水素化」は単独または基の一部として、置換されている重水素原子を意味する。特定の位置が重水素を保持すると表される(「D」または「重水素」として表記される)とき、その位置の重水素の存在が重水素の天然に存在している、0.015%、より十分に多い(すなわち少なくとも50.1%重水素が取り込まれている)と解される。
【0081】
本明細書で用いる用語「重水素化類似体」は単独または基の一部として、水素の位置で置換されている重水素原子を意味する。本明細書に記載の重水素化類似体は、全部または一部が重水素置換されている誘導体でもよい。好ましくは、本明細書に記載の重水素置換されている化合物は、全部または一部が重水素置換されているアルキル、アリールまたはヘテロアリール基を保持する。一実施態様において、本明細書に記載の重水素置換されている化合物は、全部または一部が重水素置換されているアルキル基を保持し、例えば、-CD
3、CD
2CD
3、-CD
2CD
2CD
3(n-プロピル-D7)、-CD(CD
3)
2(イソ-プロピル-D7)、-CD
2CD
2CD
2CD
3(n-ブチル-D9)、-CD
2-CD(CD
3)
2(イソ−ブチル-D9)などである。別の一実施態様において、本明細書に記載の重水素置換されている化合物は、全部もしくは一部が重水素置換されているアリール、例えばフェニル、例えばC
6D
5、または全部もしくは一部が重水素置換されているヘテロアリール、例えばピラゾリ-d
2、チアゾリル-d
2、ピリジル-d
3など、を保持する。
【0082】
本明細書で用いるアミノ酸または核酸配列に関連する用語「単離する」は、配列が通常結合しているアミノ酸および/または核酸配列の少なくとも一部から分離されることを示す。
【0083】
アミノ酸または核酸配列に関連する用語「精製された」は、対象分子が元の組成物、例えば細胞培養物、において見られる割合より優位に大きい組成物における生物分子の割合を占めることを示す。大きい割合とは、元の組成物で見られる割合と比較して、2倍、5倍、10倍、または10倍以上であり得る。
【0084】
本願開示はまた、本明細書に列挙するものと同一のものであるが、1個以上の原子が天然で通常みられる原子質量または質量数から異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられるという事実が挙げられる、同位体標識された本明細書に記載の化合物もを包含する。本明細書に記載の化合物に組み込まれる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられ、例えば
2H(重水素、D)、
3H(三重水素)、
11C、
13C、
14C、
15N、
18F、
31P、
32P、
35S、
36Cl、および
125Iが挙げられるが、これらに限定されない。他に断らない限り、位置が明確に「H」または「水素」と表されるとき、その位置は、天然に存在している同位体の組成物またはその同位体、例えば重水素(D)または三重水素(H
3)、において水素を有すると解される。本明細書に記載されるある同位体標識化合物(例えば
3Hおよび
14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質の組織分布評価において有用である。三重水素(すなわち
3H)、炭素-14(すなわち
14C)およびフッ素-18(すなわち
18F)の同位体は、それらの製造および検出能の簡便性において有用である。さらに、より重い同位体、例えば重水素(すなわち
2H)、での置換は、優れた代謝安定性(例えばin vivo半減期の延長、必要とされる用量の減少)によって生じる一定の治療上の利益を提供してもよく、それゆえいくつかの状況において好ましくてもよい。本明細書に記載の同位体標識化合物は、本明細書に記載の以下のスキームおよび実施例で開示する手順に類似する手順によりならびに非同位体標識試薬の代わりに同位体標識試薬を用いることにより一般的に製造することができる。
【0085】
II. 概略
本願開示は、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)または(Vb)、およびすべての下位概念の式で示される化合物、請求の範囲に列挙される化合物、ブロモドメインの調節剤である本明細書に記載される化合物、ならびに疾患または病態の処置における該化合物の使用に関する。
【0086】
III. 化合物
一態様において、本願開示は、式(I):
【化4】
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で示される化合物またはその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体、異性体もしくは重水素化類似体を提供し、ここで可変基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、L、Y
1、Y
2、Y
3および記号
【化5】
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は、概要(Summary)に定義するとおりである。式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、記号
【化6】
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は、5員の環Aの芳香族性を維持する単結合または二重結合である。式(I)で示される化合物の一実施態様において、記号
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合を示す。
【0087】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、
(i) Y
2はNであり、Y
3はCであるか;あるいは
(ii) Y
2はCであり、Y
3はNであり;
Y
1はCHまたはNであり;
Lは、結合、適宜置換されているC
1-6アルキレン、適宜置換されている重水素化C
1-6アルキレン、適宜置換されている-C(R
6R
7)-、-C(O)NR
9-、-CH
2N(R
9)-、-SO
2N(R
9)-、-N(R
9)C(O)N(R
9)-、-N(R
9)SO
2-、-N(R
9)CH
2-、-OC
1-4アルキレン-、-C
1-4アルキレン-O-、-NR
9C(O)-、-N(R
5)SO
2-、-C(O)-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(R
a)-、適宜置換されているC
2-6アルケニレン、適宜置換されている-CH=C(R
b)-または-Si(R
c)(R
c)であり、ここでR
6およびR
7は、各々独立してH、D、ハロゲン、-OH、C
1-6アルキル、重水素化C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、アリール、アリール-C
1-4アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、R
j、-OR
d、-NR
dR
d、-C(O)OR
d、-OC(O)R
d、-OC(O)OR
d、-C(O)R
d、-NHC(O)R
d、-C(O)NR
dR
d、-SO
2R
d、-NHSO
2R
dまたは-SO
2NR
dR
dであるか;あるいはR
6およびR
7は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する適宜置換されている3〜6員環またはオキソを形成し;ここでR
6またはR
7の各々は、独立して選択される1〜3個のR
hの構成要素でさらに適宜置換され;ここで、Lの脂肪族または芳香族部分は、独立してC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロゲン、-OH、-CN、-NH
2、ビニル、エチニル、C
3-6シクロアルキル、アリール、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、-C(O)OR
f、-OC(O)R
f、-OC(O)OR
f、-C(O)R
f、-NHC(O)R
f、-C(O)NR
fR
f、-SO
2R
f、-NHSO
2R
fまたは-SO
2NR
fR
fより選択される1〜3個のR
e置換基で適宜置換され;R
9は、H、C
1-4アルキルまたはC
1-4ハロアルキルであり;R
aは、適宜置換されているC
1-6アルキル、適宜置換されているアリールまたは適宜置換されているヘテロアリールであり;各R
dは、独立してH、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキルまたはアリールより選択され、これらの各々は適宜置換され;各R
fは、独立してHまたはC
1-6アルキルであり;R
bは、HまたはC
1-6アルキルであるか;あるいはR
bおよびR
1は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、適宜置換されている3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する適宜置換されている4〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化されてもよく;各R
cは、独立してC
1-6アルキルまたはC
1-6アルコキシであり;
R
1、R
2およびR
4は、各々独立してH、適宜置換されているC
1-6アルキル、適宜置換されているC
1-6アルケニル、適宜置換されているC
1-6アルキニル、適宜置換されているアリール、適宜置換されているヘテロアリール、適宜置換されているシクロアルキル、適宜置換されているシクロアルケニル、適宜置換されているヘテロシクロアルキル、適宜置換されているヘテロシクロアルキルアルキル、適宜置換されているシクロアルキルアルキル、適宜置換されているアリールアルキル、適宜置換されているヘテロアリールアルキル、適宜置換されているヘテロシクロアルキルアルキルまたはR
13であり、ここでR
13は、ハロゲン、-CN、-OH、-NH
2、-NO
2、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-CH=C(R
g)(R
g)、-OR
g、-SR
g、-OC(O)R
g、-OC(S)R
g、-P(=O)HR
g、-P(=O)R
gR
g、-PH(=O)OR
g、-P(=O)(OR
g)
2、-OP(=O)(OR
g)
2、-C(O)H、-O(CO)OR
g、-C(O)R
g、-C(S)R
g、-C(O)OR
g、-C(S)OR
g、-S(O)R
g、-S(O)
2R
g、-C(O)NHR
g、-C(S)NHR
g、-C(O)NR
gR
g、-C(S)NR
gR
g、-S(O)
2NHR
g、-S(O)
2NR
gR
g、-C(NH)NHR
g、-C(NH)NR
gR
g、-NHC(O)R
g、-NHC(S)R
g、-NR
gC(O)R
g、-NR
gC(S)R
g、-NHS(O)
2R
g、-NR
gS(O)
2R
g、-NHC(O)NHR
g、-NHC(S)NHR
g、-NR
gC(O)NH
2、-NR
gC(S)NH
2、-NR
gC(O)NHR
g、-NR
gC(S)NHR
g、-NHC(O)NR
gR
g、-NHC(S)NR
gR
g、-NR
gC(O)NR
gR
g、-NR
gC(S)NR
gR
g、-NHS(O)
2NHR
g、-NR
gS(O)
2NH
2、-NR
gS(O)
2NHR
g、-NHS(O)
2NR
gR
g、-NR
gS(O)
2NR
gR
g、-NHR
gまたは-NR
gR
gより選択され、ここで各R
gは、独立してH、適宜置換されているC
1-6アルキル、適宜置換されているC
1-6アルケニル、適宜置換されているC
1-6アルキニル、適宜置換されているアリール、適宜置換されているヘテロアリール、適宜置換されているシクロアルキル、適宜置換されているヘテロシクロアルキル、適宜置換されているヘテロシクロアルキルアルキル、適宜置換されているシクロアルキルアルキル、適宜置換されているアリールアルキル、適宜置換されているヘテロアリールアルキルまたは適宜置換されているヘテロシクロアルキルアルキルであるか;あるいは2個のR
g基は、同一炭素または窒素原子に結合するとき、一緒になって3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化され;ここで、R
gの脂肪族または芳香族部分は、独立してハロゲン、-CN、-OH、-NH
2、-NO
2、-CH=C(R
i)(R
i)、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-B(OH)
2、-Si(R
i)
3、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-OR
i、-SR
i、-OC(O)R
i、-OC(S)R
i、-P(=O)HR
i、-P(=O)R
iR
i、-PH(=O)OR
i、-P(=O)(OR
i)
2、-OP(=O)(OR
i)
2、-C(O)H、-O(CO)OR
i、-C(O)R
i、-C(S)R
i、-C(O)OR
i、-C(S)OR
i、-S(O)R
i、-S(O)
2R
i、-C(O)NHR
i、-C(S)NHR
i、-C(O)NR
iR
i、-C(S)NR
iR
i、-S(O)
2NHR
i、-S(O)
2NR
iR
i、-C(NH)NHR
i、-C(NH)NR
iR
i、-NHC(O)R
i、-NHC(S)R
i、-NR
iC(O)R
i、-NR
iC(S)R
i、-NHS(O)
2R
i、-NR
iS(O)
2R
i、-NHC(O)NHR
i、-NHC(S)NHR
i、-NR
iC(O)NH
2、-NR
iC(S)NH
2、-NR
iC(O)NHR
i、-NR
iC(S)NHR
i、-NHC(O)NR
iR
i、-NHC(S)NR
iR
i、-NR
iC(O)NR
iR
i、-NR
iC(S)NR
iR
i、-NHS(O)
2NHR
i、-NR
iS(O)
2NH
2、-NR
iS(O)
2NHR
i、-NHS(O)
2NR
iR
i、-NR
iS(O)
2NR
iR
i、R
i、-NHR
iまたは-NR
iR
iより選択される1〜3個のR
h置換基で適宜置換され、ここで各R
iは、独立して C
1-6アルキル、アリール、アリール-C
1-2アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキルであり、ここで各R
iは、独立してハロゲン、CN、-OH、-NH
2、-N(R
q)(R
q)、-NO
2、-C(O)OH、-C(O)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-C(NH)NH
2、-P(=O)HR
q、-P(=O)R
qR
q、-PH(=O)OR
q、-P(=O)(OR
q)
2、-OP(=O)(OR
q)
2、-OC(O)R
q、-OC(S)R
q、-C(O)R
q、-C(S)R
q、-C(O)OR
q、-S(O)
2R
q、-C(O)NHR
q、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロゲン、C
1-6ハロアルキルまたはC
1-6ハロアルコキシより選択される1〜3個のR
p基でさらに適宜置換され、ここでR
qは、C
1-6アルキルであり;
R
3は、H、ハロゲン、-CN、適宜置換されているC
1-6アルキル、適宜置換されている重水素化C
1-6アルキル、適宜置換されているアリール、適宜置換されているアリール-C
1-4アルキル
、適宜置換されているヘテロアリール、適宜置換されているヘテロアリール-C
1-4アルキル、適宜置換されているC
3-8シクロアルキル、適宜置換されているC
3-8シクロアルケニル、適宜置換されているC
3-8シクロアルキル-C
1-4アルキル、適宜置換されているC
2-6アルキニル、適宜置換されているヘテロシクロアルキル、適宜置換されているヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキルまたはR
jであり、ここで該R
jは、ハロゲン、-CN、-OH、-NH
2、-NO
2、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-CH=C(R
k)(R
k)、-OR
k、-SR
k、-OC(O)R
k、-OC(S)R
k、-P(=O)HR
k、-P(=O)R
kR
k、-PH(=O)OR
k、-P(=O)(OR
k)
2、-OP(=O)(OR
k)
2、-C(O)H、-O(CO)OR
k、-C(O)R
k、-C(S)R
k、-C(O)OR
k、-C(S)OR
k、-S(O)R
k、-S(O)
2R
k、-C(O)NHR
k、-C(S)NHR
k、-C(O)NR
kR
k、-C(S)NR
kR
k、-S(O)
2NHR
k、-S(O)
2NR
kR
k、-C(NH)NHR
k、-C(NH)NR
kR
k、-NHC(O)R
k、-NHC(S)R
k、-NR
kC(O)R
k、-NR
kC(S)R
k、-NHS(O)
2R
k、-NR
kS(O)
2R
k、-NHC(O)NHR
k、-NHC(S)NHR
k、-NR
kC(O)NH
2、-NR
kC(S)NH
2、-NR
kC(O)NHR
k、-NR
kC(S)NHR
k、-NHC(O)NR
kR
k、-NHC(S)NR
kR
k、-NR
kC(O)NR
kR
k、-NR
kC(S)NR
kR
k、-NHS(O)
2NHR
k、-NR
kS(O)
2NH
2、-NR
kS(O)
2NHR
k、-NHS(O)
2NR
kR
k、-NR
kS(O)
2NR
kR
k、-NHR
kまたは-NR
kR
kより選択され;あるいは2個のR
k基は、同一炭素または窒素原子に結合するとき、一緒になって3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化され;ここで各R
kは、独立してH、C
1-6アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで、R
kの脂肪族または芳香族部分は、1〜3個のR
hで適宜置換され;
R
5は、環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜4個のヘテロ原子を有する適宜置換されている5または6員のヘテロアリール;または適宜置換されているヘテロシクロアルキルであり;そして
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
は、5員の環Aの芳香族性を維持する単結合または二重結合であり、ただし、該化合物は、3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール以外である。
ある特定の実施態様において、Y
3がNであるとき、Y
3およびLが窒素-窒素結合を形成せず、例えば、Y
3とLの間の該結合は窒素-窒素結合以外である。いくつかの実施態様において、R
5は、環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜4個のヘテロ原子を有する適宜置換されている5または6員のヘテロアリールである。別の一実施態様において、R
5は、適宜置換されているヘテロシクロアルキルである。
【0088】
式(I)、式(I)の任意の下位式または本明細書に記載の任意の実施態様で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
2および/またはR
3は、水素以外である。いくつかの実施態様において、Lが-C(O)-または-CH
2-であるとき、R
2および/またはR
3は、水素以外である。一実施態様において、R
2は水素以外である。別の一実施態様において、R
3は水素以外である。またさらに別の一実施態様において、R
2およびR
3は、水素以外である。別の一実施態様において、R
2は水素であり、R
3は水素以外である。いくつかの実施態様において、R
2、R
3および-L-R
1は、同時に水素でない。いくつかの実施態様において、R
3および-L-R
1は、同時に水素でない。いくつかの好ましい実施態様において、R
3は水素以外であり、-L-R
1は水素以外である。他の好ましい実施態様において、-L-R
1は水素以外である。いくつかの実施態様において、Y
1およびY
2がNであり、Y
3がCであるとき、R
3および-L-R
1は、同時に水素でない。いくつかの実施態様において、Y
1およびY
2がNであり、Y
3がCであるとき、R
3および-L-R
1は、水素でない。別の一実施態様において、R
2は水素であり、-L-R
1は水素以外であり、R
3は水素以外である。いくつかの実施態様において、Lが結合であるとき、R
3およびR
1は、同時に水素でない。いくつかの実施態様において、Lが結合であるとき、R
3およびR
1は、水素でない。いくつかの実施態様において、R
2およびR
4が水素であるとき、-L-R
1置換基は水素でない。他の実施態様において、R
2およびR
4が水素であるとき、R
3は水素でない。他の実施態様において、-L-R
1置換基が水素であるとき、R
3は水素以外の置換基である。他の実施態様において、R
3が水素であるとき、-L-R
1基は水素以外である。いくつかの実施態様において、Y
1およびY
2がNであり、R
3がHであるとき、R
1は、Hまたは適宜置換されているアリールもしくはヘテロアリール以外である。いくつかの実施態様において、Y
1がNであり、Y
2がNであり、Lが-C(O)-、-S-、-CH(OH)-または-CH
2-であり、R
3がHであるとき、R
1は、適宜置換されているアリールまたはヘテロアリール以外である。いくつかの実施態様において、Y
1およびY
2がNであり、R
5が適宜置換されているピラゾリル、適宜置換されているピリジル、適宜置換されているチオフェニル、適宜置換されているフラニル、適宜置換されているピロリル、適宜置換されているイミダゾリルまたは適宜置換されている4-モルホリノであり、R
3がHであるとき、R
1は、適宜置換されているアリールまたはヘテロアリールでない。いくつかの実施態様において、Y
1がCHであり、Y
2がNであり、Y
3がCであるとき、R
3は、HまたはR
j以外である。いくつかの実施態様において、Y
1がCHであり、Y
2がNであり、Y
3がCであるとき、R
3は、H、-S(O)
2R
kまたは-C(O)R
k以外である。
【0089】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、
(i) Y
1はNであり;Y
2はNであり、Y
3はCHであるか;あるいは
(ii) Y
1はNであり;Y
2はCであり、Y
3はNであり;
Lは、適宜置換されているC
1-6アルキレン、適宜置換されている重水素化C
1-6アルキレン、適宜置換されている-C(R
6R
7)-、-C(O)NR
9-、-CH
2N(R
9)-、-SO
2N(R
9)-、-N(R
9)C(O)N(R
9)-、-N(R
9)SO
2-、-N(R
9)CH
2-、-OC
1-4アルキレン-、-C
1-4アルキレン-O-、-NR
9C(O)-、-N(R
5)SO
2-、-C(O)-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(R
a)-、適宜置換されているC
2-6アルケニレン、適宜置換されている-CH=C(R
b)-または-Si(R
c)(R
c)であり、ここでR
6およびR
7は、各々独立してH、D、ハロゲン、-OH、C
1-6アルキル、重水素化C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、アリール、アリール-C
1-4アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、R
j、-OR
d、-NR
dR
d、-C(O)OR
d、-OC(O)R
d、-OC(O)OR
d、-C(O)R
d、-NHC(O)R
d、-C(O)NR
dR
d、-SO
2R
d、-NHSO
2R
dまたは-SO
2NR
dR
dであるか;あるいはR
6およびR
7は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する適宜置換されている3〜6員環またはオキソを形成し;ここでR
6またはR
7の各々は、独立して選択される1〜3個のR
hの構成要素でさらに適宜置換され;ここで、Lの脂肪族または芳香族部分は、独立してC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロゲン、-OH、-CN、-NH
2、ビニル、エチニル、C
3-6シクロアルキル、アリール、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、-C(O)OR
f、-OC(O)R
f、-OC(O)OR
f、-C(O)R
f、-NHC(O)R
f、-C(O)NR
fR
f、-SO
2R
f、-NHSO
2R
fまたは-SO
2NR
fR
fより選択される1〜3個のR
e置換基で適宜置換され;R
9は、H、C
1-4アルキルまたはC
1-4ハロアルキルであり;R
aは、適宜置換されているC
1-6アルキル、適宜置換されているアリールまたは適宜置換されているヘテロアリールであり;各R
dは、独立してH、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキルまたはアリールより選択され、これらの各々は適宜置換され;各R
fは、独立してHまたはC
1-6アルキルであり;R
bは、HまたはC
1-6アルキルであるか;あるいはR
bおよびR
1は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、適宜置換されている3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する適宜置換されている4〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化されてもよく;各R
cは、独立してC
1-6アルキルまたはC
1-6アルコキシであり;
R
2およびR
4はHであり;
R
3は、ハロゲン、-CN、適宜置換されているC
1-6アルキル、適宜置換されている重水素化C
1-6アルキル、適宜置換されているアリール、適宜置換されているアリール-C
1-4アルキル
、適宜置換されているヘテロアリール、適宜置換されているヘテロアリール-C
1-4アルキル、適宜置換されているC
3-8シクロアルキル、適宜置換されているC
3-8シクロアルケニル、適宜置換されているC
3-8シクロアルキル-C
1-4アルキル、適宜置換されているC
2-6アルキニル、適宜置換されているヘテロシクロアルキル、適宜置換されているヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキルまたはR
jであり、ここで該R
jは、ハロゲン、-CN、-OH、-NH
2、-NO
2、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-CH=C(R
k)(R
k)、-OR
k、-SR
k、-OC(O)R
k、-OC(S)R
k、-P(=O)HR
k、-P(=O)R
kR
k、-PH(=O)OR
k、-P(=O)(OR
k)
2、-OP(=O)(OR
k)
2、-C(O)H、-O(CO)OR
k、-C(O)R
k、-C(S)R
k、-C(O)OR
k、-C(S)OR
k、-S(O)R
k、-S(O)
2R
k、-C(O)NHR
k、-C(S)NHR
k、-C(O)NR
kR
k、-C(S)NR
kR
k、-S(O)
2NHR
k、-S(O)
2NR
kR
k、-C(NH)NHR
k、-C(NH)NR
kR
k、-NHC(O)R
k、-NHC(S)R
k、-NR
kC(O)R
k、-NR
kC(S)R
k、-NHS(O)
2R
k、-NR
kS(O)
2R
k、-NHC(O)NHR
k、-NHC(S)NHR
k、-NR
kC(O)NH
2、-NR
kC(S)NH
2、-NR
kC(O)NHR
k、-NR
kC(S)NHR
k、-NHC(O)NR
kR
k、-NHC(S)NR
kR
k、-NR
kC(O)NR
kR
k、-NR
kC(S)NR
kR
k、-NHS(O)
2NHR
k、-NR
kS(O)
2NH
2、-NR
kS(O)
2NHR
k、-NHS(O)
2NR
kR
k、-NR
kS(O)
2NR
kR
k、-NHR
kまたは-NR
kR
kより選択され;あるいは2個のR
k基は、同一炭素または窒素原子に結合するとき、一緒になって3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化され;ここで各R
kは、独立してH、C
1-6アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで、R
kの脂肪族または芳香族部分は、1〜3個のR
hで適宜置換され;
R
5は、環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜4個のヘテロ原子を有する適宜置換されている5または6員のヘテロアリール;または適宜置換されているヘテロシクロアルキルであり;そして
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
は、5員の環Aの芳香族性を維持する単結合または二重結合であり、ただし、該化合物は、3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール以外であるか;あるいはR
3および-L-R
1は、同時に水素でない。
いくつかの好ましい実施態様において、R
5は、適宜置換されている5員のヘテロアリールである。他の実施態様において、R
5は、O、NまたはSより選択される1〜2個の環内ヘテロ原子を有するヘテロシクロアルキルであり、ここで、1または2個の環内炭素原子は、-C(O)-で適宜置き換えられ、ここで該ヘテロシクロアルキルは、C
1-4アルキル、OHまたはNH
2より選択される1〜2個の構成要素で適宜置換される。
【0090】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、化合物は600未満の分子量を有する。いくつかの好ましい実施態様において、化合物は550未満の分子量を有する。他の好ましい実施態様において、化合物は500未満の分子量を有する。またさらに他の好ましい実施態様において、化合物は450未満の分子量を有する。さらに一層他の好ましい実施態様において、化合物は400未満の分子量を有する。他の好ましい実施態様において、化合物は300未満の分子量を有する。
【0091】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Y
1はNである。式(I)で示される化合物の他の実施態様において、Y
1はCHである。式(I)で示される化合物の他の実施態様において、Y
2はCであり、Y
3はNである。式(I)で示される化合物の他の実施態様において、Y
2はNであり、Y
3はCである。いくつかの好ましい実施態様において、Y
1はNである。他の好ましい実施態様において、Y
1はNであり、Y
2はNであり、Y
3はCである。他の好ましい実施態様において、Y
1はNであり、Y
2はCであり、Y
3はNである。すべての他の可変基は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式(例えば、式(II)、(III)、(IV)または(V))、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0092】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは、結合、C
1-6アルキレン、重水素化C
1-6アルキレン、-C(R
6R
7)-、-C(O)-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(R
a)-、C
2-6アルケニレン、-CH=C(R
b)-または-Si(R
c)(R
c)である。置換基R
6、R
7、R
aおよびR
bは、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式(例えば、式(II)、(III)、(IV)または(V))、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。いくつかの例において、R
6およびR
7は、各々独立してH、ハロゲン、-OH、C
1-6アルキル、アリール、アリール-C
1-4アルキル、C
1-6アルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、-OR
d、-NR
dR
d、-C(O)OR
d、-OC(O)R
d、-OC(O)OR
d、-C(O)R
d、-NHC(O)R
d、-C(O)NR
dR
d、-SO
2R
d、-NHSO
2R
dまたは-SO
2NR
dR
dであるか;あるいはR
6およびR
7は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、O、NまたはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成する。R
dは、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式(例えば、式(II)、(III)、(IV)または(V))、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。他の例において、R
bおよびR
1は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、適宜置換されている3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する適宜置換されている3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化されてもよい。一例において、Lは結合である。別の一例において、Lは-C(R
6R
7)-である。すべての他の可変基は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式(例えば、式(II)、(III)、(IV)または(V))、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0093】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは、-C(O)NR
9-、-CH
2N(R
9)-、-SO
2N(R
9)-、-N(R
9)C(O)N(R
9)-、-N(R
9)SO
2-、-N(R
9)CH
2-、-OC
1-4アルキレン-、-C
1-4アルキレン-O-、-NR
9C(O)-または-N(R
9)SO
2-であり、ここでR
9は、H、C
1-4アルキルまたはC
1-4ハロアルキルである。すべての他の可変基は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式(例えば、式(II)、(III)、(IV)または(V))、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0094】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは、結合、-CD
2-、C
1-6アルキレン、-C(R
6R
7)-、-C(O)-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(R
a)-、C
2-6アルケニレン、-CH=C(R
b)-または-Si(R
c)(R
c)であり、ここでR
6、R
7、R
a、R
bおよびR
cは、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0095】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは、結合、-CD
2-、C
1-6アルキレン、-C(O)-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(C
1-6アルキル)-、-P(O)(アリール)-、-CH(OH)-、-CHF-、-CF
2-、-CH(C
1-6アルキル)-、-C(OC
1-6アルキル)-、-C(C
1-6アルキル)
2-、-CH(C
3-6シクロアルキル)-、-CH(ハロアルキル)-、-C(C
3-6シクロアルキル)
2-、C
2-6アルケニレン、-CH(R
8)-、-C(C
1-6アルキル)(R
8)-、-CHCH=C(R
b)-または-Si(R
c)(R
c)であり、各R
8は、独立してC
1-6アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、R
d、-OR
d、-NR
dR
d、-C(O)OR
d、-OC(O)R
d、-OC(O)OR
d、-C(O)R
d、-NHC(O)R
d、-C(O)NR
dR
d、-SO
2R
d、-NHSO
2R
dまたは-SO
2NR
dR
dより選択され;ここで、Lの脂肪族または芳香族部分は、1〜3個のR
e置換基で適宜さらに置換される。いくつかの例において、R
8は、独立してC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロゲン、-OH、-CN、-NH
2、C
3-6シクロアルキル、アリール、C
1-6ハロアルキルまたはC
1-6ハロアルコキシより選択される1〜3個のR
10でさらに置換される。ある特定の実施態様において、Lは、結合、-CH
2-、-CD
2-、-C(O)-、-C(OC
1-6アルキル)-、-CH(C
1-6アルキル)-、-C(C
1-6アルキル)
2-、-CH(OH)-、-CHF-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(C
1-6アルキル)-、-P(O)(C
6H
5)-、-CH(C
3-6シクロアルキル)-、-C(C
3-6シクロアルキル)
2-、-C(OH)(C
1-6アルキル)-、-CH(COOH)-、-CH(CONR
b)-、-Si(C
1-6アルキル)
2-または-CH(CD
2OH)-であり、これらの各々は、1〜3個のR
e基で適宜置換される。すべての他の可変基は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0096】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは-CH=C(R
b)-であり、ここでR
bおよびR
1は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテンまたはシクロヘキセンより選択される3〜6員の炭素環を形成し、これらの各々は、1〜3個のR
j;1〜3個のR
h;または1〜3個のR
e基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、-CH=C(R
b)(R
1)は、シクロプロピリデンメチル、シクロブチリデンメチル、シクロペンチリデンメチル、シクロヘキシリデンメチル、(E)-シクロペンタ-2-エン-1-イリデンメチル、シクロペンタ-3-エン-1-イリデンメチル、シクロヘキサ-2-エン-1-イリデンメチル、またはシクロヘキサ-3-エン-1-イリデンメチルであり、これらの各々は、1〜3個のR
j;1〜3個のR
h;または1〜3個のR
e基で適宜置換される。
【0097】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは-CH=C(R
b)-であり、ここでR
bおよびR
1は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、オキセタン、アゼチジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン-S-オキシドまたはテトラヒドロチオピラン-S,S-オキシドより選択される4〜8員のヘテロシクロアルキル環を形成し、これらの各々は、1〜3個のR
j;1〜3個のR
h;または1〜3個のR
e基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、-CH=C(R
b)(R
1)は、オキセタン-3-イリデンメチル、テトラヒドロピラン-4-イリデンメチル、テトラヒドロピラン-3-イリデンメチル、アゼチジン-3-イリデンメチル、ピロリジン-3-イリデンメチル、テトラヒドロフラン-3-イリデンメチル、テトラヒドロチオピラン-4-イリデンメチル、テトラヒドロチオピラン-3-イリデンメチル、テトラヒドロチオピラン-S-オキシド-4-イリデンメチルまたはテトラヒドロチオピラン-S,S-オキシド-4-イリデンメチルであり、これらの各々は、1〜3個のR
j;または1〜3個のR
h基で適宜置換される。
【0098】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは、結合、-CH
2-、-CD
2-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(OCH
3)-、-C(CH
3)
2-、-CH(シクロプロピル)-、-C(シクロプロピル)
2-、-CH(シクロブチル)-、-CH(シクロペンチル)-、-CH(シクロヘキシル)-、-CH(-CH=CH
2)-、-CH(-C≡CH)-、-C(C
1-6アルキル)(OH)-、-CH(ブチル)-、-CH(ブチル)(OH)-、-CH(プロピル)-、-CH(CH
3)-、-CHF-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(CH
3)-、-P(O)(C
6H
5)-、-CH(C
3-6シクロアルキル)-、-C(C
3-6シクロアルキル)
2-、-C(OH)(C
1-6アルキル)-、-CH(COOH)-、-CH(CONR
b)-、-Si(C
1-6アルキル)
2-、-CH(CD
2OH)-、-CH(C(O)OEt)-、-CH(CH
2F)-、-CH(CH
2OH)-、-CH(CH
2CN)-、-CH(COOH)-、-CH(CONH-シクロプロピル)-、-Si(i-プロピル)
2-、-CH(CH
2CH
3)-、-CH(Ph)-、-CH(CD
3)-、-CH(ピリジル)-、-CH(ピリジル)(OH)-、-CH(2-ピリジル)-、-CH(2-ピリジル)(OH)-、または-CH(CD
2OH)-であり、これらの各々は、1〜3個のR
j;1〜3個のR
h;1〜3個のR
e;1〜3個のR
10;または1〜3個のR
g置換基で適宜置換される。すべての他の可変基R
1からR
5およびY
1からY
3は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0099】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは、-CH
2-、-CD
2-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(OCH
3)-、-C(CH
3)
2-、-CH(シクロプロピル)-、-C(シクロプロピル)
2-、-CH(シクロブチル)-、-CH(シクロペンチル)-、-CH(シクロヘキシル)-、-CH(-CH=CH
2)-、-CH(-C≡CH)-、-C(C
1-6アルキル)(OH)-、-CH(ブチル)-、-CH(ブチル)(OH)-、-CH(プロピル)-、-CH(CH
3)-、-CHF-、-S(O)-、-SO
2-、-O-、-S-、-P(O)(CH
3)-、-P(O)(C
6H
5)-、-CH(C
3-6シクロアルキル)-、-C(C
3-6シクロアルキル)
2-、-C(OH)(C
1-6アルキル)-、-CH(COOH)-、-CH(CONR
b)-、-Si(C
1-6アルキル)
2-、-CH(CD
2OH)-、-CH(C(O)OEt)-、-CH(CH
2F)-、-CH(CH
2OH)-、-CH(CH
2CN)-、-CH(COOH)-、-CH(CONH-シクロプロピル)-、-Si(i-プロピル)
2-、-CH(CH
2CH
3)-、-CH(Ph)-、-CH(CD
3)-、-CH(ピリジル)-、-CH(ピリジル)(OH)-、-CH(2-ピリジル)-、-CH(2-ピリジル)(OH)-、または-CH(CD
2OH)-であり、これらの各々は、1〜3個のR
j;1〜3個のR
h;1〜3個のR
e;1〜3個のR
10;または1〜3個のR
g置換基で適宜置換される。すべての他の可変基R
1からR
5およびY
1からY
3は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0100】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは、-CH
2-、-CD
2-、-C(O)-、-C(CH
3)
2-、-CH(シクロプロピル)-、-SO
2-、-CH(CH
2CH
3)-、-CH(Ph)-、-CH(CD
3)-、-CH(ピリジル)-、-CH(ピリジル)(OH)-、-CH(2-ピリジル)-、-CH(2-ピリジル)(OH)-、または-CH(CD
2OH)-であり、これらの各々は、1〜3個のR
j;1〜3個のR
h;1〜3個のR
e;1〜3個のR
10;または1〜3個のR
g置換基で適宜置換される。いくつかの好ましい実施態様において、Lは、CH
2、-CH(CH
3)-、-CH(CH
2CH
3)-または-CH(Ph)-である。すべての他の可変基R
1からR
5およびY
1からY
3は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0101】
式(I)、下位概念の式および本明細書に記載の任意の実施態様で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは-C(R
6)(R
7)-である。ある特定の場合、R
6は、C
1-6アルキルまたはC
3-6シクロアルキルであり、これらの各々は、独立して選択される1〜2個のR
p基で適宜置換される。いくつかの好ましい実施態様において、Lは-C(R
6)(R
7)-であり、ここでR
6は、HまたはDであり、R
7は、H、D、C
1-4アルキル、重水素化C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで該アルキル、アリールまたはヘテロアリールは、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。他の好ましい実施態様において、Lは、-CH
2-、-CD
2-、-CH(R
7)-または-CD(R
7)-であり、ここでR
7は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基R
1からR
5およびY
1からY
3は、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0102】
式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式(例えば、式(II)、(III)、(IV)または(V))で示される化合物の任意の実施態様において、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、L中の水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている1〜12個、1〜8個、1〜6個、1〜3個または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11および12個の重水素原子で適宜置き換えられる。ある特定の実施態様において、G中の各水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている重水素原子で適宜置き換えられる。
【0103】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
5は、環の構成要素としてO、NまたはSより選択される2〜4個のヘテロ原子を有する適宜置換されている5員のヘテロアリールである。いくつかの例において、R
5は、独立してD、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、OH、NH
2、C
1-4ハロアルコキシ、CNまたはR
pより選択される1〜2個のR
11基で適宜置換され、ここで水素は、1〜6個の重水素原子で適宜置き換えられる。いくつかの例において、R
11は、D、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシまたはCNであり、ここで水素は、1〜6個の重水素原子で適宜置き換えられる。ある特定の場合、R
11は、C
1-6アルキルまたは重水素化C
1-6アルキルである。いくつかの例において、R
5は、独立してD、ハロゲン、CH
3、CD
3、-CF
3、-CHF
2、CH
2F、CH
2ClまたはCNより選択される1〜2個のR
12の構成要素で適宜置換される。いくつかの好ましい実施態様において、R
5 は、1〜2個のメチルまたはCD
3基で置換されている5員のヘテロアリールである。他の好ましい実施態様において、R
5は、2個のメチルまたはCD
3基で置換されている5員のヘテロアリールである。すべての他の可変基R
1からR
4、Y
1からY
3およびLは、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0104】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
5は:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
より選択される5員のヘテロアリールであり、これらの各々は、例えば、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。いくつかの実施態様において、R
5は:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
より選択される5員のヘテロアリールであり、これらの各々は、例えば、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。いくつかの実施態様において、R
5は、適宜置換されている4-イソオキサゾリル、2-イソオキサゾリルまたは3-イソオキサゾリルであり、これらの各々は、1〜2個のC
1-6アルキルで適宜置換される。ある特定の場合、R
5は:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。いくつかの実施態様において、R
5は:
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。いくつかの実施態様において、R
5は:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、独立して選択される1〜2個のR
11;独立して選択される1〜2個のR
12基;独立してC
1-4アルキルより選択される1〜2個の構成要素;独立してD、CH
3もしくはCD
3より選択される1〜2個の構成要素;または独立してCH
3もしくはCD
3より選択される2個の構成要素で適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。いくつかの実施態様において、R
5は:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、独立してC
1-4アルキルより選択される1〜2個の構成要素;独立してD、CH
3もしくはCD
3より選択される1〜2個の構成要素;または独立してCH
3もしくはCD
3より選択される2個の構成要素で適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。一実施態様において、R
5は、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換されている4-イソオキサゾリルである。一例において、R
5は、独立してD、CH
3またはCD
3より選択される1〜2個の構成要素で適宜置換されている4-イソオキサゾリルである。別の一例において、R
5は、独立してD、CH
3またはCD
3より選択される1〜2個の構成要素で置換されている4-イソオキサゾリルである。別の一例において、R
5は、独立してCH
3またはCD
3より選択される2個の構成要素で置換されている4-イソオキサゾリルである。別の一例において、R
5は、3,5-ジメチル-4-イソオキサゾリルである。一実施態様において、R
5は、独立してCH
3またはCD
3より選択される1〜2個の構成要素で置換されている1H-1,2,3-トリアゾール-4-イルである。別の一実施態様において、R
5は、独立してCH
3またはCD
3より選択される2個の構成要素で置換されている1H-1,2,3-トリアゾール-4-イルである。別の一実施態様において、R
5は、3,5-ジメチル-1,2,3-トリアゾール-4-イルである。いくつかの実施態様において、R
5は、1H-ピラゾール-5-イルまたは1H-ピラゾール-4-イルであり、これらの各々は、独立してCH
3またはCD
3より選択される1〜2個の構成要素で置換される。他の実施態様において、R
5は、1H-ピラゾール-5-イルまたは1H-ピラゾール-4-イルであり、これらの各々は、独立してCH
3またはCD
3より選択される2個の構成要素で置換される。一実施態様において、R
5は、2,4-ジメチル-ピラゾール-3-イルである。すべての他の可変基R
1からR
4、Y
1からY
3およびLは、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0105】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
5は、環の構成要素として1〜2個の窒素原子を有する適宜置換されている6員のヘテロアリールである。いくつかの実施態様において、R
5は、1〜3個のR
11;または1〜3個のR
12基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
5は、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換される。すべての他の可変基R
1からR
4、Y
1からY
3およびLは、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0106】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
5は、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-ピラジニル、2-ピリダジニルまたは3-ピリダジニルより選択される適宜置換されている6員のヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
5は、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニルまたは5-ピリミジニルであり、これらの各々は、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換される。すべての他の可変基R
1からR
4、Y
1からY
3およびLは、式(I)もしくは式(I)の任意の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0107】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
5は、適宜置換されているヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施態様において、R
5は、1H-ピリジン-2-オン-5-イル、1H-ピリジン-2-オン-4-イルまたは1H-ピリジン-2-オン-6-イルであり、これらの各々は、1〜2個のR
11;または1〜2個のR
12基で適宜置換される。ある特定の場合、R
5は、1H-ピリジン-2-オン-5-イル、1H-ピリジン-2-オン-4-イルまたは1H-ピリジン-2-オン-6-イルであり、これらの各々は、1〜2個のC
1-4アルキルで適宜置換される。いくつかの例において、R
5は、1H-ピリジン-2-オン-5-イル、1H-ピリジン-2-オン-4-イルまたは1H-ピリジン-2-オン-6-イルであり、これらの各々は、独立してメチル、CD
3、エチルまたはイソプロピルより選択される1〜2個の置換基で置換される。いくつかの例において、R
5は、1H-ピリジン-2-オン-5-イル、1H-ピリジン-2-オン-4-イルまたは1H-ピリジン-2-オン-6-イルであり、これらの各々は、独立してCD
3またはCH
3より選択される2個の置換基で置換される。ある特定の場合、R
5は、1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン-5-イル、1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン-4-イルまたは1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン-6-イルである。
【0108】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してC
1-6アルキル、重水素化C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
2-6アルケニル-X
1-、C
2-6アルキニル-X
1-、-X
1-アリール、アリール-C
1-4アルキル-X
1-、ヘテロアリール-X
1-、ヘテロアリール-C
1-4アルキル-X
1-、C
3-8シクロアルキル-X
1-、C
3-6シクロアルキル-X
1-、C
3-6シクロアルケニル-X
1-、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル-X
1-、ヘテロシクリル-X
1-、ヘテロシクリル-C
1-4アルキル-X
1-、CH
2=CH-X
1、C
3-6シクロアルキル-C
2-4アルケニル-X
1、C
3-6シクロアルキル-C
2-4アルキニル-X
1、ハロゲン、-CN、-OH、-NH
2、-NO
2、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-CH=C(R
g)(R
g)、-OR
g、-SR
g、-OC(O)R
g、-OC(S)R
g、-P(=O)HR
g、-P(=O)R
gR
g、-PH(=O)OR
g、-P(=O)(OR
g)
2、-OP(=O)(OR
g)
2、-C(O)H、-O(CO)OR
g、-C(O)R
g、-C(S)R
g、-C(O)OR
g、-C(S)OR
g、-S(O)R
g、-S(O)
2R
g、-C(O)NHR
g、-C(S)NHR
g、-C(O)NR
gR
g、-C(S)NR
gR
g、-S(O)
2NHR
g、-S(O)
2NR
gR
g、-C(NH)NHR
g、-C(NH)NR
gR
g、-NHC(O)R
g、-NHC(S)R
g、-NR
gC(O)R
g、-NR
gC(S)R
g、-NHS(O)
2R
g、-NR
gS(O)
2R
g、-NHC(O)NHR
g、-NHC(S)NHR
g、-NR
gC(O)NH
2、-NR
gC(S)NH
2、-NR
gC(O)NHR
g、-NR
gC(S)NHR
g、-NHC(O)NR
gR
g、-NHC(S)NR
gR
g、-NR
gC(O)NR
gR
g、-NR
gC(S)NR
gR
g、-NHS(O)
2NHR
g、-NR
gS(O)
2NH
2、-NR
gS(O)
2NHR
g、-NHS(O)
2NR
gR
g、-NR
gS(O)
2NR
gR
g、-NHR
gまたは-NR
gR
gより選択され、ここで各R
gは、独立してH、C
1-6アルキル、C
1-6アルケニル、C
1-6アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロシクロアルキルアルキルであるか;あるいは2個のR
g基は、同一炭素または窒素原子に結合するとき、一緒になって3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化され;ここで各R
gは、独立してC
1-6アルキル、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-O-CH(CH
3)
2、-Cl、-F、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2または-OCH
2Fより選択される1〜3個のR
r置換基でさらに適宜置換され;ここでX
1は、結合または-C(O)-であり、ここで、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3の脂肪族または芳香族部分は、独立してハロゲン、-CN、-OH、-NH
2、-NO
2、-CH=C(R
i)(R
i)、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-OR
i、-SR
i、-OC(O)R
i、-OC(S)R
i、-P(=O)HR
i、-P(=O)R
iR
i、-PH(=O)OR
i、-P(=O)(OR
i)
2、-OP(=O)(OR
i)
2、-C(O)H、-O(CO)OR
i、-C(O)R
i、-C(S)R
i、-C(O)OR
i、-C(S)OR
i、-S(O)R
i、-S(O)
2R
i、-C(O)NHR
i、-C(S)NHR
i、-C(O)NR
iR
i、-C(S)NR
iR
i、-S(O)
2NHR
i、-S(O)
2NR
iR
i、-C(NH)NHR
i、-C(NH)NR
iR
i、-NHC(O)R
i、-NHC(S)R
i、-NR
iC(O)R
i、-NR
iC(S)R
i、-NHS(O)
2R
i、-NR
iS(O)
2R
i、-NHC(O)NHR
i、-NHC(S)NHR
i、-NR
iC(O)NH
2、-NR
iC(S)NH
2、-NR
iC(O)NHR
i、-NR
iC(S)NHR
i、-NHC(O)NR
iR
i、-NHC(S)NR
iR
i、-NR
iC(O)NR
iR
i、-NR
iC(S)NR
iR
i、-NHS(O)
2NHR
i、-NR
iS(O)
2NH
2、-NR
iS(O)
2NHR
i、-NHS(O)
2NR
iR
i、-NR
iS(O)
2NR
iR
i、R
i、-NHR
iまたは-NR
iR
iより選択される1〜5個のR
h置換基で適宜置換され、ここで各R
iは、独立してC
1-6アルキル、アリール、アリール-C
1-2アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキルであり、ここで各R
iは、独立してハロゲン、CN、-OH、-NH
2、-N(R
q)(R
q)、-NO
2、-C(O)OH、-C(O)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-C(NH)NH
2、-P(=O)HR
q、-P(=O)R
qR
q、-PH(=O)OR
q、-P(=O)(OR
q)
2、-OP(=O)(OR
q)
2、-OC(O)R
q、-OC(S)R
q、-C(O)R
q、-C(S)R
q、-C(O)OR
q、-S(O)
2R
q、-C(O)NHR
q、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロゲン、C
1-6ハロアルキルまたはC
1-6ハロアルコキシより選択される1〜3個のR
p基でさらに適宜置換され、ここでR
qはC
1-6アルキルであり;いくつかの例において、X
1は結合である。他の例において、X
1は-C(O)-である。いくつかの例において、R
hは、CN、-CH
3、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-O-CH(CH
3)
2、-Cl、-F、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、-P(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)O(C
1-4アルキル)、-P(=O)(OC
1-4アルキル)
2、-OP(=O)(OC
1-4アルキル)
2、C
1-6アルキル、フェニル、ペル重水素化フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-オキサゾリル、5-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-チオフェニル、3-チオフェニル、1-ピペリジニル、4-ピペリジニル、4-モルホリニル、4-モルホリニルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、1-ピペラジニル、4-メチル-1-ピペラジニル、1-ピロリジニル、1- ピペラジニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、1-ピロリジニルカルボニル、ジメチルアミノ、2-(4-モルホリニル)エトキシ、3-メトキシプロポキシ、ジメチルカルバモイル、アセトアミド、プロパノイル、チオモルホリノ、1、ピロリジニル、メチルスルホニルアミノ(methylsofonylamino)、メチルスルホニル、プロパノイルアミノ、1-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル、または2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イルであり、これらの各々は、独立してOH、NH
2、CN、-CH
3、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-O-CH(CH
3)
2、-Cl、-F、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、C
1-6アルキル、4-モルホリニル、4-モルホリニルカルボニル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロプロピルカルボニル、1-ピペラジニル、4-メチル-1-ピペラジニル、1-ピロリジニル、1- ピペラジニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、1-ピロリジニルカルボニル、ジメチルアミノ、2-(4-モルホリニル)エトキシ、3-メトキシプロポキシ、アセトアミド、プロパノイル、メチルスルホニルアミノ(methylsofonylamino)、メチルスルホニル、プロパノイルアミノ、ジメチルカルバモイルまたはエトキシカルボニルアミノより選択される1〜3個のR
s基で適宜置換される。他の例において、R
gは、ハロゲン、C
1-6アルキル、フェニル、ペル重水素化フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-オキサゾリル、5-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-チオフェニル、3-チオフェニル、1-ピペリジニル、4-ピペリジニル、4-モルホリニル、4-モルホリニルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、1-ピペラジニル、4-メチル-1-ピペラジニル、1-ピロリジニル、1-ピペラジニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、1-ピロリジニルカルボニル、ジメチルアミノ、2-(4-モルホリニル)エトキシ、3-メトキシプロポキシ、ジメチルカルバモイル、アセトアミド、プロパノイル、4-チオモルホリノ、4-チオモルホリノ-S,S-オキシド、1-ピロリジニル、メチルスルホニルアミノ、メチルスルホニル、プロパノイルアミノ、1-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,3,6
-テトラヒドロピリジン-5-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル、2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル、または2-ノルボルニルであり、これらの各々は、1〜3個のR
s基で適宜置換されるか;あるいは芳香環上の2個の隣接R
h基は、一緒になって環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5または6員環を形成し、ここで該5または6員環は、1〜2個のR
s基で適宜置換される。他の例において、R
g、R
iまたはR
hは、各々独立してC
1-6アルキルまたはC
1-4アルコキシであり、これらの各々は、C
1-6アルキル、メトキシ、フェニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-オキサゾリル、5-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-チオフェニル、3-チオフェニル、1-ピペリジニル、4-ピペリジニルまたは4-モルホリニルより選択される構成要素で適宜置換される。またさらに他の例において、R
pは、C
1-6アルキル、-CN、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-O-CH(CH
3)
2、-Cl、-F、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、-NH-C
1-6アルキル、-N(C
1-6アルキル)(C
1-6アルキル)より選択される。いくつかの好ましい実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0109】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してハロゲン、-CN、ビニル-X
1、C
1-6アルキル-X
1、C
1-6アルコキシ-X
1、C
2-6アルキニル-X
1、C
3-6シクロアルキル-X
1、C
3-6シクロアルケニル-X
1-、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル-X
1、C
3-6シクロアルキル-C
2-4アルキニル-X
1、アリール-X
1、アリール-C
1-4アルキル-X
1、ヘテロアリール-X
1、ヘテロアリール-C
1-4アルキル-X
1、ヘテロシクリル-X
1、ヘテロシクリル-C
1-4アルキル、-C(O)-R
g、-C(O)NHR
g、-C(O)NR
gR
g、-NHC(O)R
g、-NHC(O)OR
g、-NHC(O)NHR
g、-NHC(O)NR
gR
g、-NR
gR
g、-NHR
g、-C(O)OR
g、-OC(O)R
g、-SO
2R
g、-NHSO
2R
g、-NHSO
2NHR
g、-NHSO
2NR
gR
g、-SO
2NHR
gまたは-SO
2NR
gR
gより選択され、ここでR
1、R
6、R
7、R
2またはR
3の各々は、1〜4個のR
hの構成要素で適宜置換される。いくつかの例において、各R
hは、独立してハロゲン、-CN、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、アリール、アリール-C
1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C
1-4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C
1-4アルキルまたはR
13より選択される。一例において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、Hである。他の例において、芳香環上の2個の隣接R
h置換基は、一緒になってO、NもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5または6員環を形成する。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0110】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してハロゲン、CN、ビニル、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルケニル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル-C
2-4アルキニル、アリール、アリール-C
1-4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキル、-C(O)-R
g、-C(O)NHR
g、-C(O)NR
gR
g、-NHC(O)R
g、-NHC(O)OR
g、-NHC(O)NHR
g、-NHC(O)NR
gR
g、-NR
gR
g、-NHR
g、-C(O)OR
g、-OC(O)R
g、-SO
2R
g、-NHSO
2R
g、-NHSO
2NHR
g、-NHSO
2NR
gR
g、-SO
2NHR
gまたは-SO
2NR
gR
gより選択され、これらの各々は、1〜4個のR
h置換基で適宜独立して置換されるか;1〜4個のR
i置換基で適宜独立して置換されるか;1〜4個のR
p置換基で適宜独立して置換されるか;ハロゲン、-CN、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキル、-C(O)-R
c、-C(O)NHR
c、-C(O)NR
iR
i、-NHC(O)R
i、-P(=O)HR
i、-P(=O)R
iR
i、-PH(=O)OR
i、-P(=O)(OR
i)
2、-OP(=O)(OR
i)
2、-NHC(O)OR
i、-NHC(O)NHR
i、-NR
iR
i、-NHR
i、-C(O)OR
i、-OC(O)R
i、-OC(O)NHR
i、-SO
2R
i、-NHSO
2R
i、-SO
2NHR
iまたは-SO
2NR
iR
iより選択される1〜4個のR
14置換基で適宜置換されるか;あるいはC
1-6アルキル、-OH、-CN、-NO
2、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-O-CH(CH
3)
2、-Cl、-F、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、4-モルホリニル、シクロプロピル、シクロプロポキシ、シクロプロピルメチル、1-ピロリジニル、1-ピロリジニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、アセチル、メトキシカルボニル、アセトアミド、ジメチルカルバモイル、メチルカルバモイル、メチルスルホニルまたはメチルスルホニルアミノより選択される1〜4個のR
15置換基で適宜独立して置換される。いくつかの例において、R
iは、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキルである。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0111】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してアリール、ヘテロアリール、C
2-6アルキニル、C
3-6シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、-C(O)-R
g、-C(O)NHR
g、-C(O)NR
gR
g、-C(O)OR
g、-SO
2NHR
gまたは-SO
2NR
gR
gより選択され、これらの各々は、(i) 1〜4個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜4個のR
p置換基;(iv) ハロゲン、-CN、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-4アルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキル、-C(O)-R
i、-C(O)NHR
i、-C(O)NR
cR
i、-NHC(O)R
i、-NHC(O)OR
i、-NHC(O)NHR
i、-NR
iR
i、-NHR
i、-C(O)OR
i、-P(=O)HR
i、-P(=O)R
iR
i、-PH(=O)OR
i、-P(=O)(OR
i)
2、-OP(=O)(OR
i)
2、-OC(O)R
i、-OC(O)NHR
i、-SO
2R
i、-NHSO
2R
i、-SO
2NHR
iまたは-SO
2NR
iR
iより選択される1〜4個のR
14置換基;(v) 1〜4個のR
15基;(vi) 独立してC
1-6アルキル、-OH、-CN、-NO
2、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-O-CH(CH
3)
2、-Cl、-F、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、4-モルホリニル、チオモルホリノ、1-ピペリジニル、シクロプロピル、1-シアノシクロプロピル、シクロプロポキシ、シクロプロピルメチル、1-ピロリジニル、1-ピペラジニル、1-ピペラジニルカルボニル、1-ピロリジニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、アセチル、メトキシカルボニル、アセトアミド、ジメチルカルバモイル、メチルカルバモイル、メチルスルホニル、メチルスルホニルアミノ、-C
1-2アルキル-R
t、-C(O)-R
t、-C(O)NHR
t、-C(O)NR
tR
t、-NHC(O)R
t、-P(=O)HR
t、-P(=O)R
tR
t、-PH(=O)OR
t、-P(=O)(OR
t)
2、-OP(=O)(OR
t)
2、-C(O)OR
t、-OC(O)R
t、-SO
2R
t、-NHSO
2R
t、-SO
2NHR
t、-SO
2NR
tR
tより選択される1〜4個のR
16置換基(ここで各R
tは、独立してC
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル、フェニルまたはヘテロシクロアルキルであり、ここでR
tは、1〜3個のR
p、R
qまたはR
s基でさらに適宜置換される);あるいは(vii) F、Cl、I、-CH
3、-OCH
3、OCH
2CH
3、-O-CH(CH
3)
2、-OH、-CN、-NO
2、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、1-シアノシクロプロピル、1-カルボキシシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、-P(O)(OH)
2、-PH(=O)-C
1-6アルキル、-P(=O)(C
1-6アルキル)
2、-PH(=O)O(C
1-6アルキル)、-P(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-OP(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-NHSO
2-C
1-6アルキル、-SO
2NH-C
1-6アルキル、-NHC(O)-C
1-6アルキル、-C(O)NH-C
1-6アルキル、-NH-C(O)-NH
2、-NHC(O)NH-C
1-6アルキル、NHC(O)O-C
1-6アルキル、-C(O)-C
1-6アルキル、-C(O)O-C
1-6アルキル、-COOH、-CH
2COOH、-CF
2COOH、-OC(O)-C
1-6アルキル、-NHSO
2CH
3、NH
2C(O)-、CH
3NHC(O)-、NH
2SO
2-、CH
3SO
2-、(CH
3)
2NC(O)-、CH
3C(O)NH-、CH
3SO
2NH-、ベンジル、ベンジル-C(O)、(C
1-4アルキル)OC(O)-、シクロプロピル-C(O)-、シクロプロピルエチル-C(O)-、シクロブチル-C(O)-、シクロブチルメチル-C(O)-、Ph-NH-C(O)-、4-モルホリニル、4-モルホリニルメチル、4-モルホリニルエチル、チオモルホリノ、4-チオモルホリニル-C(O)-、4-モルホリニル-C(O)-、1-ピペリジニル、1-ピペリジニル-C(O)-、p-CH
3-Ph-SO
2NH-、Ph-SO
2NH-、プロピル-SO
2NH-、シクロプロピル-SO
2NH-、シクロブチル-SO
2NH-、ブチルSO
2NH-、エトキシカルボニル-NH-、メトキシカルボニル-NH-、シクロプロポキシ、シクロプロピルメチル、1-ピロリジニル、1-ピペラジニル、1-ピペラジニルカルボニル、4-メチル-1-ピペラジニルカルボニル、1-ピロリジニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、アセチル、メトキシカルボニル、アセトアミド、ジメチルカルバモイル、メチルカルバモイル、エトキシカルボニルアミノ、4-ピラゾリル、1,2,3,4-テトラゾール-5-イル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、1-モルホリニルエチル、3-メトキシプロポキシ、2-(4-モルホリニル)エトキシ、4-モルホリニルメチルカルボニルまたは4-モルホリニルエチルカルボニルより選択される1〜4個のR
17置換基(ここで各々について、R
17は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、-COOH、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-、(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個の置換基でさらに適宜置換される)で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0112】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してアリール、ヘテロアリール、C
2-6アルキニル、C
3-6シクロアルケニルまたはヘテロシクロアルキルより選択され、これらの各々は、(i) 1〜4個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜4個のR
p置換基;(iv) 1〜4個のR
14置換基;(v) 1〜4個のR
15基;(vi) 1〜4個のR
16置換基;または(vii) R
17置換基、で適宜置換される。いくつかの好ましい実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0113】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してハロゲン、-CN、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、ペル重水素化ピリジル、フェニル、ペル重水素化フェニル、1-ピラゾリル、3-1H-ピラゾリル、4-1H-ピラゾリル、ビニル、エチニル、プロピニル、3-フルオロプロピニル、シクロプロピル-エチニル、シクロブチル-エチニル、シクロペンチル-エチニル、シクロヘキシル-エチニル、1-シクロペンテニル-エチニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、1-ピペラジニル、1-ピペリジニル、モルホリニル、1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-5-イル、1,3-ベンゾジオキソール−4-イル、1,3-ベンゾジオキソール−5-イル、インダニル、1,2-ベンゾオキサゾリル、1,3-ベンゾオキサゾリル、1-シクロヘキセニル、1-シクロペンテニル、1-シクロオクテニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-ピラジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、1-ピラゾリル、2-ピラゾリル、3-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-2-イル、1,2,3-トリアゾール-3-イル、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,4-トリアゾール-2-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1-オキサ-2,3-ジアゾール-4-イル、1-オキサ-2,3-ジアゾール-5-イル、1-オキサ-2,4-ジアゾール-3-イル、1-オキサ-2,4-ジアゾール-5-イル、1-オキサ-2,5-ジアゾール-3-イル、1-オキサ-2,5-ジアゾール-4-イル、1-チア-2,3-ジアゾール-4-イル、1-チア-2,3-ジアゾール-5-イル、1-チア-2,4-ジアゾール-3-イル、1-チア-2,4-ジアゾール-5-イル、1-チア-2,5-ジアゾール-3-イル、1-チア-2,5-ジアゾール-4-イル、1-テトラゾリル、3-テトラゾリル、1H-5-テトラゾリル、3H-5-テトラゾリル、2-フラニル、3-フラニル、2-チオフェニルまたは3-チオフェニルより選択され、これらの各々は、(i) 1〜4個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜4個のR
p置換基;(iv) 1〜4個のR
14置換基;(v) 1〜4個のR
15基;(vi) 1〜4個のR
16置換基;または(vii) R
17置換基、で適宜置換される。ある特定の実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3中の水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている1〜12個、1〜8個、1〜6個、1〜3個または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11および12個の重水素原子で適宜置き換えられる。ある特定の実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3中の各水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている重水素原子で適宜置き換えられる。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基、で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0114】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してハロゲン、-CN、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-メトキシ-4-ピリジル、フェニル、1-ピラゾリル、3-1H-ピラゾリル、4-1H-ピラゾリル、1-メチル-4-ピラゾリル、1,3-ジメチル-5-ピラゾリル、ビニル、エチニル、プロピニル、3-フルオロプロピニル、シクロプロピル-エチニル、シクロブチル-エチニル、シクロペンチル-エチニル、シクロヘキシル-エチニル、1-シクロペンテニル-エチニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-シクロプロピルエチル、2-シクロブチルエチル、1-メチル-1-シクロプロピル、1-シクロプロピルエチル、1-メチル-1-シクロブチル、1-シクロブチルエチル、メトキシメトキシ、4-モルホリニルメトキシ、1-ピペリジニルメトキシ、4,4-ジフルオロピペリジニル、4-エトキシカルボニル-1-ピペラジニル、1-ピペラジニル、1-ピペリジニル、4-モルホリニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イル、1-シクロプロピルカルボニル-2,3,6-トリヒドロピリジン-4-イル、2,2,6,6-テトラメチル-1,5-ジヒドロピリジン-4-イル、2,2,6,6-テトラメチル-1,5-ジヒドロピリジン-3-イル、1-シクロプロピルカルボニル-2,3,6-トリヒドロピリジン-5-イル、1-メチルスルホニル-2,3,6-トリヒドロピリジン-4-イル、1-メチルスルホニル-2,3,6-トリヒドロピリジン-5-イル、1-(4-モルホリニルカルボニル)-2,3,6-トリヒドロピリジン-4-イル、1-(4-モルホリニルカルボニル)-2,3,6-トリヒドロピリジン-5-イル、1-t-ブトキシカルボニル-2,3,6-トリヒドロピリジン-4-イル、1-t-ブトキシカルボニル-2,3,6-トリヒドロピリジン-5-イル、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-5-イル、1,3-ベンゾジオキソール−4-イル、1,3-ベンゾジオキソール−5-イル、インダニル、1,2-ベンゾオキサゾリル、1,3-ベンゾオキサゾリル、1-シクロヘキセニル、1-シクロペンテニル、1-シクロオクテニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-シクロプロピル-5-ピリミジニル、2-シクロプロピル-ピリミジン-5-イル、2-ピラジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、1-ピラゾリル、2-ピラゾリル、3-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-2-イル、1,2,3-トリアゾール-3-イル、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,4-トリアゾール-2-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1-オキサ-2,3-ジアゾール-4-イル、1-オキサ-2,3-ジアゾール-5-イル、1-オキサ-2,4-ジアゾール-3-イル、1-オキサ-2,4-ジアゾール-5-イル、1-オキサ-2,5-ジアゾール-3-イル、1-オキサ-2,5-ジアゾール-4-イル、1-チア-2,3-ジアゾール-4-イル、1-チア-2,3-ジアゾール-5-イル、1-チア-2,4-ジアゾール-3-イル、1-チア-2,4-ジアゾール-5-イル、1-チア-2,5-ジアゾール-3-イル、1-チア-2,5-ジアゾール-4-イル、1-テトラゾリル、3-テトラゾリル、1H-5-テトラゾリル、3H-5-テトラゾリル、2-フラニル、3-フラニル、2-チオフェニル、3-チオフェニル、3-クロロ-5-チオフェニルまたは1-シクロプロピルカルボニル-ピペリジン-4-イルより選択され、これらの各々は、1〜4個のR
15もしくはR
16置換基;または1〜4個のR
17置換基で適宜置換され、ここで各々について、R
17は、CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2-より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
tは、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-2アルキル、4-モルホリニル、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキサタニル、3-オキサタニル、2-オキソ-1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、ピペラジニル、フェニルまたはベンジルであり、これらの各々は、-CH
3、-OCH
3、F、Cl、CN、CF
3、CHF
2、CH
2F、-OCF
3、-N(CH
3)
2、-NHCH
3より選択される1〜3個の置換基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0115】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して3-フルオロプロピニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-メトキシ-4-ピリジル、フェニル、1-ピラゾリル、3-1H-ピラゾリル、4-1H-ピラゾリル、1-メチル-4-ピラゾリル、1,3-ジメチル-5-ピラゾリル、4-モルホリニル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2,5-ジメチル-4-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-メチル-5-チアゾリル、1-イソプロピル-ピラゾール-4-イル、1-シクロヘキセニル、1-シクロペンテニル、1-シクロオクテニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イル、シクロプロピル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-2-イルまたは2,5-ジヒドロピロール-1-イルより選択され、これらの各々は、1〜4個のR
15もしくはR
16置換基;または1〜4個のR
17置換基で適宜置換され、ここで各々について、R
17は、CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2-より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
tは、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル、C
3-6シクロアルキル-C
1-2アルキル、4-モルホリニル、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキサタニル、3-オキサタニル、2-オキソ-1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、ピペラジニル、フェニルまたはベンジルであり、これらの各々は、-CH
3、-OCH
3、F、Cl、CN、CF
3、CHF
2、CH
2F、-OCF
3、-N(CH
3)
2、-NHCH
3より選択される1〜3個の置換基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0116】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してH、CN、ビニル、C
1-6アルキル、重水素化C
1-6アルキル、ペル重水素化C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6アルコキシ、2-シクロプロピルエチニル、ピリジル、フェニル、ベンジル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロプロピルカルボニル、シクロブチル、シクロブチルメチル、シクロペンチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンゾイル、フェニルカルバモイル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-5-イル、1,3-ベンゾジオキソール−4-イル、1,3-ベンゾジオキソール−5-イル、インダニル、1,2-ベンゾオキサゾリル、または1,3-ベンゾオキサゾリルであり、これらの各々は、独立してハロゲン、-CH
3、CD
3、-OCH
3、CN、CF
3、CF
3O-、-CF
2H、CHF
2O-、-N(CH
3)
2、-NHCH
3、CH
3CONH-、NH
2C(O)-、CH
3NHC(O)-、(CH
3)
2NC(O)-、シクロプロピル、1-シアノシクロプロピル、CH
3SO
2NH-、シクロプロピル-SO
2NH-、ブチル-SO
2NH-、p-CH
3C
6H
4SO
2NH-、NH
2SO
2-、CH
3NHSO
2-、(CH
3)
2NSO
2-、4-モルホリニル、ピペリジニル、4-メチル-1-ピペラジニル、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、4-モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、t-ブトキシカルボニルまたは2-(4-モルホリニル)-エチルより選択される1〜4個の構成要素で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0117】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してCl、Br、フェニル、4-フルオロフェニル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、1-シクロプロピルカルボニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1-モルホリノカルボニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イル、1,3-ジメチル-ピラゾール-4-イル、1-(4-ピペリジニル)ピラゾール-4-イル、3,4-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル、1-(シクロプロピルカルボニル)-2,5-ジヒドロ-ピロール-3-イル、3-フルオロ-プロピニル、3,5-ジメチル-イソキサゾール-4-イル、または5-チアゾリルより選択され、これらの各々は、独立してF、Cl、-CH
3,-Et、プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、CD
3、-OCH
3、CN、CH
2F、-CF
2H、CF
3、CF
3O-、CHF
2O-、CH
2FO-、NH
2、-N(CH
3)
2、-NHCH
3、CH
3CONH-、NH
2C(O)-、CH
3NHC(O)-、(CH
3)
2NC(O)-、-PH(=O)(C
1-4アルキル)、-P(=O)(C
1-4アルキル)
2、-PH=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、シクロプロピル、1-シアノシクロプロピル、4-モルホリニル、4-モルホリニルメチル、4-チオモルホリニル、4-モルホリニルカルボニル、4-チオモルホリニルカルボニル、4-モルホリニルメチルカルボニル、4-チオモルホリニルメチルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、4-ピペリジニル、4-ピペリジニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、1-ピペラジニルカルボニル、t-ブトキシカルボニル、2-(4-モルホリニル)-エチル、2-(4-モルホリニル)-エトキシ、1,2-ジヒドロキシエチルカルボニル、3-メトキシプロポキシ、1-ピロリジニル、PhSO
2NH-、C
1-4アルキル-SO
2NH-、シクロプロピル-SO
2NH-、p-CH
3C
6H
4SO
2NH-、NH
2SO
2-、C
1-4アルキル-NHSO
2-、(C
1-4アルキル)
2NSO
2-、C
1-4アルキル-NHC(O)-、C
1-4アルキル-C(O)-、C
1-4アルキル-SO
2-、4-モルホリニル-C
1-4アルコキシ、または1-ピロリジニルカルボニルより選択される1〜3個のR
19置換基で適宜置換され、これらの各々は、1〜2個のC
1-4アルキル基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0118】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して:(i) 1〜3個のR
h置換基;またはアリール環上の2個の隣接R
h置換基が、それらが結合している原子と一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個の更なるヘテロ原子を有し1〜3個のR
p置換基で適宜置換されている5または6員環を形成し;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
15置換基;(v) 1〜3個のR
15もしくはR
16置換基;または(vi) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換されているアリールであり、ここで該R
1、R
6、R
7、R
2、R
3、R
h、R
i、R
p、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、フェニルまたはペル重水素化フェニル(C
6D
5)であり、これらの各々は、1〜3個のR
15もしくはR
16置換基;または1〜3個のR
17置換基で適宜置換され、ここでR
15、R
16およびR
17は、1〜3個のR
18基で各々さらに適宜置換される。他の例において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、独立してF、Cl、CH
3、-OCH
3、CF
3、CF
3O-、-CFH
2、-CF
2H、CHF
2O-、CH
2FO-、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CN、4-モルホリニル、4-モルホリニルメチル、1-ピペリジニル、4-メチル-1-ピペラジニル、1-ピロリジニル、1-ピロリジニルカルボニル、4-モルホリニルカルボニル、1-ピペリジニルカルボニル、4-メチル-1-ピペラジニルカルボニル、1-ピロリジニルカルボニル、シクロプロピル、シクロプロピルカルボニル、4-モルホリニルエチル、CH
3SO
2、CH
3SO
2NH-、CH
3C(O)-、4-モルホリニルメチルカルボニル、1,2-ジヒドロキシプロパノイル、(CH
3)
2NC(O)-またはメトキシカルボニルアミノより選択される1〜3個の置換基で適宜置換されているフェニルであり、これらの各々は、独立してC
1-6アルキル、C
1-4アルコキシ、4-モルホリニルまたは4-モルホリニルメチルより選択される1〜2個の基で適宜置換される。他の例において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、1-ナフチル、または2-ナフチルであり、これらの各々は、1〜3個のR
15もしくはR
16置換基;または1〜3個のR
17置換基で適宜置換され、ここでR
15、R
16およびR
17は、1〜3個のR
18基で各々さらに適宜置換される。ある特定の実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3中の水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている1〜12個、1〜8個、1〜6個、1〜3個または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11および12個の重水素原子で適宜置き換えられる。ある特定の実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3中の各水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている重水素原子で適宜置き換えられる。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0119】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して1H-4-ベンゾトリアゾリル、1H-5-ベンゾトリアゾリル、1H-4-ベンゾイミダゾリル、1H-5-ベンゾイミダゾリル、1H-4-インダゾリル、1H-5-インダゾリル、1H-6-インダゾリル、1H-7-インダゾリル、1H-4-インドリル、1H-5-インドリル、1H-6-インドリル、1H-7-インドリル、2-オキソ-6-インドリニル、2-オキソ-4-インドリニル、2-オキソ-5-インドリニル、2-オキソ-7-インドリニル、1,2-ベンゾオキサゾール-4-イル、1,2-ベンゾオキサゾール-5-イル、1,2-ベンゾオキサゾール-6-イル、1,2-ベンゾオキサゾール-7-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-4-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-7-イル、1,2-ベンゾチアゾール-4-イル、1,2-ベンゾチアゾール-5-イル、1,2-ベンゾチアゾール-6-イル、1,2-ベンゾチアゾール-7-イル、5-キノリニル、6-キノリニル、7-キノリニル、8-キノリニル、5-イソキノリニル、6-イソキノリニル、7-イソキノリニル、8-イソキノリニル、5-シンノリニル、6-シンノリニル、7-シンノリニル、8-シンノリニル、5-キナゾリニル、6-キナゾリニル、7-キナゾリニル、8-キナゾリニル、5-キノキサリニル、6-キノキサリニル、7-キノキサリニル、8-キノキサリニル、4-インダニル、5-インダニル、5-テトラリニル、6-テトラリニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-4-イル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル、2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル、2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル、2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル、2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-イル、1,3-ジヒドロイソベンゾチオフェン-4-イル、1,3-ジヒドロイソベンゾチオフェン-5-イル、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン-4-イル、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン-5-イル、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン-6-イル、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン-7-イル、4-インドリニル、5-インドリニル、6-インドリニル、7-インドリニル、5-イソクロマニル、6-イソクロマニル、7-イソクロマニル、8-イソクロマニル、5-クロマニル、6-クロマニル、7-クロマニル、8-クロマニル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾチアゾ-4-イル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾチアゾ-5-イル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾチアゾ-6-イル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾチアゾ-7-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾチアゾ-4-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾチアゾ-5-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾチアゾ-6-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾチアゾ-7-イル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-6-イル、2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサゾール-7-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾオキサゾール-5-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾオキサゾール-6-イル、2,3-ジヒドロ-1,2-ベンゾオキサゾール-7-イル、4-ベンゾフラニル、5-ベンゾフラニル、6-ベンゾフラニル、7-ベンゾフラニル、4-ベンゾ[b]チオフェニル、5-ベンゾ[b]チオフェニル、6-ベンゾ[b]チオフェニル、7-ベンゾ[b]チオフェニル、4-ベンゾ[c]チオフェニル、5-ベンゾ[c]チオフェニル、2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-5-イル、1,3-ベンゾジオキソール−4-イル、1,3-ベンゾジオキソール−5-イル、インダニル、1,2-ベンゾオキサゾール-4-イル、1,2-ベンゾオキサゾール-5-イル、1,2-ベンゾオキサゾール-6-イル、1,2-ベンゾオキサゾール-7-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-4-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-5-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-6-イルまたは1,3-ベンゾオキサゾール-7-イルであり、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)OCH
3、-P(=O)(OCH
3)
2、-OP(=O)(OCH
3)
2、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0120】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して:(i) 1〜3個のR
h置換基;またはヘテロアリール上の2個の隣接R
h置換基が、それらが結合している原子と一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個の更なるヘテロ原子を有し1〜3個のR
p置換基で適宜置換されている5または6員環を形成し;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換されているヘテロアリールであり、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)OCH
3、-P(=O)(OCH
3)
2、-OP(=O)(OCH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、適宜置換されている5または6員のヘテロアリールである。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0121】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して5-ピリミジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピラジニル、2-ピリダジニル、3-ピリダジニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、1-ピラゾリル、2-ピラゾリル、3-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-2-イル、1,2,3-トリアゾール-3-イル、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,4-トリアゾール-2-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1-オキサ-2,3-ジアゾール-4-イル、1-オキサ-2,3-ジアゾール-5-イル、1-オキサ-2,4-ジアゾール-3-イル、1-オキサ-2,4-ジアゾール-5-イル、1-オキサ-2,5-ジアゾール-3-イル、1-オキサ-2,5-ジアゾール-4-イル、1-チア-2,3-ジアゾール-4-イル、1-チア-2,3-ジアゾール-5-イル、1-チア-2,4-ジアゾール-3-イル、1-チア-2,4-ジアゾール-5-イル、1-チア-2,5-ジアゾール-3-イル、1-チア-2,5-ジアゾール-4-イル、1-テトラゾリル、3-テトラゾリル、1H-5-テトラゾリル、3H-5-テトラゾリル、2-フラニル、3-フラニル、2-チオフェニルまたは3-チオフェニルであり、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)OCH
3、-P(=O)(OCH
3)
2、-OP(=O)(OCH
3)
2、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0122】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して1-ベンゾトリアゾリル、1-ベンゾイミダゾリル、1H-2-ベンゾイミダゾリル、1-インダゾリル、1H-3-インダゾリル、1-インドリル、1H-2-インドリル、1H-3-インドリル、1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル、1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル、1,2-ベンゾチアゾール-3-イル、1,3-ベンゾチアゾール-2-イル、2-キノリニル、3-キノリニル、4-キノリニル、1-イソキノリニル、3-イソキノリニル、4-イソキノリニル、3-シンノリニル、4-シンノリニル、2-キナゾリニル、4-キナゾリニル、2-キノキサリニル、2-ベンゾフラニル、3-ベンゾフラニル、2-ベンゾ[b]チオフェニル、3-ベンゾ[b]チオフェニルまたは1-ベンゾ[c]チオフェニルより選択され、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0123】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)(OC
1-6アルキル)、-P(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-OP(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
の表記は、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3が、上述したR
1、R
6、R
7、R
2およびR
3基の任意の利用可能な部位で分子の残りに結合され得ることを意味する。例えば、
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
は、1-インドリジニル、2-インドリジニル、3-インドリジニル、4-インドリジニル、5-インドリジニル、6-インドリジニル、7-インドリジニル、および8-インドリジニルを含む(すなわち、置換がインドリジン環の1、2、3、5、6、7または8の位置でされ得る)ことを意味する。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0124】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)(OC
1-6アルキル)、-P(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-OP(=O)(OC
1-6アルキル)
2、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
の表記は、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3が、上述したR
1、R
6、R
7、R
2またはR
3基の任意の利用可能な部位で分子の残りに結合され得ることを意味する。例えば、
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
は、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-2-イル、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル、1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イルおよび1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-7-イルを含む(すなわち、置換がピロロ[3,2-b]ピリジン環の1、2、3、5、6、または7の位置でされ得る)ことを意味する。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0125】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)(OC
1-6アルキル)、-P(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-OP(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
の表記は、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3が、上述したR
1、R
6、R
7、R
2またはR
3基の任意の利用可能な部位で分子の残りに結合され得ることを意味する。例えば、
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
は、5H-ピロロ[3,2-c]ピリダジン-3-イル、5H-ピロロ[3,2-c]ピリダジン-4-イル、5H-ピロロ[3,2-c]ピリダジン-5-イル、5H-ピロロ[3,2-c]ピリダジン-6-イル、5H-ピロロ[3,2-c]ピリダジン-7-イルを含む(すなわち、置換が5H-ピロロ[3,2-c]ピリダジン環の3、4、5、6、または7の位置でされ得る)ことを意味する。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0126】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、各々独立して:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、CH
3C(O)O-,-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)(OC
1-6アルキル)、-P(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-OP(=O)(OC
1-6アルキル)
2、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
の表記は、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3が、上述したR
1、R
6、R
7、R
2またはR
3基の任意の利用可能な部位で分子の残りに結合され得ることを意味する。例えば、
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
は、5H-ピロロ[3,2-c]ピリミジン-2-イル、5H-ピロロ[3,2-c]ピリミジン-4-イル、5H-ピロロ[3,2-c]ピリミジン-5-イル、5H-ピロロ[3,2-c]ピリミジン-6-イルおよび5H-ピロロ[3,2-c]ピリミジン-7-イルを含む(すなわち、置換が5H-ピロロ[3,2-c]ピリミジン環の2、4、5、6、または7の位置でされ得る)ことを意味する。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0127】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
より選択され、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、独立して-CN、F、Cl、I、-OCH
3、C
1-6アルキル、シクロプロピル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、-OH、-NH
2、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、-CH
2F、-CHF
2、CF
3、-OCF
3、-OCHF
2、-OCH
2F、CH
3C(O)-、-PH(=O)CH
3、-P(=O)(CH
3)
2、-PH(=O)(OC
1-6アルキル)、-P(=O)(OC
1-6アルキル)
2、-OP(=O)(OC
1-6アルキル)
2、CH
3C(O)O-、CH
3OC(O)-、CH
3NHC(O)-、CH
3C(O)NH-、(CH
3)
2NC(O)-、(CH
3)
2NS(O)
2-,(CH
3)
2S(O)
2NH-またはCH
3SO
2より選択される1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換され、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示す。
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
の表記は、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3が、上述したR
1、R
6、R
7、R
2またはR
3基の任意の利用可能な部位で分子の残りに結合され得ることを意味する。例えば、
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
は、5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-2-イル、5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-3-イル、5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-5-イル、5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-6-イル、5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-7-イルを含む(すなわち、置換が5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン環の2、3、5、6、または7の位置でされ得る)ことを意味する。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0128】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、各々独立してシクロアルキルまたはシクロアルケニルであり、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0129】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1-シクロペンテニル、3-シクロペンテニル、4-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、4-シクロヘキセニル、1-シクロヘキセニル、1-オクテニル、1,4-シクロヘキサジエニル、1,4-シクロヘキサジエン-3-イルまたはシクロオクタテトラエンであり、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してシクロペンテニル、シクロヘキセニルまたはシクロプロピルであり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0130】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換されているヘテロシクロアルキルであり、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0131】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して1-アジリジニル、2-アジリジニル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-2-イル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-4-イル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-5-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-2-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イル、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-4-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-2-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-4-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-5-イル、2,3-ジヒドロフラン-2-イル、2,3-ジヒドロフラン-3-イル、2,3-ジヒドロフラン-4-イル、2,3-ジヒドロフラン-5-イル、2,5-ジヒドロフラン-2-イル、2,5-ジヒドロフラン-3-イル、2,3-ジヒドロピラン-2-イル、2,3-ジヒドロピラン-3-イル、2,3-ジヒドロピラン-4-イル、2,3-ジヒドロピラン-5-イル、2,3-ジヒドロピラン-6-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-5-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-6-イル、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1-ピペラジニル、2-ピペラジニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、4-モルホリニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-2-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-3-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イル、または1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-6-イルであり、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、各々独立して1-アジリジニル、2-アジリジニル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-5-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール-4-イル、2,3-ジヒドロフラン-4-イル、2,3-ジヒドロフラン-5-イル、2,3-ジヒドロフラン-4-イル、2,3-ジヒドロフラン-5-イル、2,5-ジヒドロフラン-3-イル、2,3-ジヒドロピラン-5-イル、2,3-ジヒドロピラン-6-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-5-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イルまたは1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イルであり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。他の例において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立して1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-5-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-2-イルまたは2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イルであり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。一実施態様において、R
1は:(i) 独立して選択される1〜3個のR
h置換基;(ii) 独立して選択される1〜3個のR
i置換基;(iii) 独立して選択される1〜3個のR
p置換基;(iv) 独立して選択される1〜3個のR
14置換基;(v) 独立して選択される1〜3個のR
15置換基;(vi) 独立して選択される1〜3個のR
16置換基;または(vii) 独立して選択される1〜3個のR
17置換基、で適宜置換されているヘテロシクロアルキルであり、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。別の一実施態様において、R
3は:(i) 独立して選択される1〜3個のR
h置換基;(ii) 独立して選択される1〜3個のR
i置換基;(iii) 独立して選択される1〜3個のR
p置換基;(iv) 独立して選択される1〜3個のR
14置換基;(v) 独立して選択される1〜3個のR
15置換基;(vi) 独立して選択される1〜3個のR
16置換基;または(vii) 独立して選択される1〜3個のR
17置換基、で適宜置換されているヘテロシクロアルキルであり、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0132】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してC
2-4アルケニルまたはC
2-4アルキニルであり、これらの各々は、以下で適宜置換される:つまり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0133】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してビニル、エチニル、1-プロピニル、3-フルオロ-プロピニルまたはシクロプロピルエチニルであり、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3は、各々独立してエチニル、1-プロピニル、3-フルオロ-プロピニルまたはシクロプロピルエチニルであり、これらの各々は:(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0134】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2およびR
3は、各々独立してハロゲン、C
1-6アルキル、CN、-C
1-2アルキル-R
t、-C(O)-R
t、-C(O)NHR
t、-C(O)NR
tR
t、-NHC(O)R
t、-C(O)OR
t、-OC(O)R
t、-SO
2R
t、-NHSO
2R
t、-SO
2NHR
t、-SO
2NR
tR
tであり、ここで各R
tは、独立してC
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル、フェニルまたはヘテロシクロアルキルであり、ここでR
kは、1〜3個のR
p基でさらに適宜置換される。いくつかの例において、R
tは、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル、フェニル、4-モルホリニル、1-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1-ピペラジニルまたは2-ピペラジニルであり、ここでR
tは、1〜3個のR
p基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2はHであり;R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜2個のR
g;1〜2個のR
h;1〜2個のR
i;1〜2個のR
11または1〜2個のR
12基で適宜置換され;そしてR
1およびR
3は、本明細書に定義するとおりである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0135】
式(I)で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
6およびR
7置換基は、それらが結合している原子と一緒になって、N、OもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5または6員環を形成し、ここで該環は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。ある特定の実施態様において、5または6員環は、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ピリジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリミジンまたはピリダジン環系より選択され、これらの各々は、1〜3個のR
15;1〜3個のR
16;または1〜3個のR
17置換基で適宜置換され、ここでR
15、R
16またはR
17置換基は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
4、R
5およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0136】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
1は、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルであり、これらの各々は、(i) 1〜4個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜4個のR
p置換基;(iv) 1〜4個のR
14置換基;(v) 1〜4個のR
15置換基;(vi) 1〜4個のR
16置換基;または(vii) 1〜4個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。
【0137】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
1は、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、(i) 1〜4個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜4個のR
p置換基;(iv) 1〜4個のR
14置換基;(v) 1〜4個のR
15置換基;(vi) 1〜4個のR
16置換基;または(vii) 1〜4個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。
【0138】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
1は、H、ハロゲン、フェニル、C
1-6アルキル、4-ピラゾリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル,1,1-ジフルオロ-4-シクロヘキシル、4,4-ジフルオロシクロヘキシル、1-フルオロシクロヘキシル、1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル、3,3-ジフルオロシクロブチル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1-ピペラジニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、1-シクロヘキセニル、1-ペンテニル、4-チオモルホリニル、1,1-ジオキソチアン-4-イル、1,1-ジオキソチオモルホリン-4-イル、モルホリニル、2-ノルボルニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3-イル、スピロ[5,2]オクタン-3-イル、スピロ[3,3]ヘプタン-2-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロピラン-3-イル、4-メチルテトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、オキセタン-2-イルであり、これらの各々は、(i) 1〜4個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜4個のR
p置換基;(iv) 1〜4個のR
14置換基;(v) 1〜4個のR
15置換基;(vi) 1〜4個のR
16置換基;または(vii) 1〜4個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換されるか;あるいはアリールまたはヘテロアリール環上の2個の隣接R
h置換基は、それらが結合している原子と一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個の更なるヘテロ原子を有し1〜3個のR
p;または1〜3個のR
s置換基で適宜置換されている5または6員環を形成する。いくつかの実施態様において、R
1は、水素以外の置換基である。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。いくつかの実施態様において、Lが結合であるとき、R
1は水素以外である。
【0139】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
1は、-CH=C(R
g)(R
g)であり、ここで該2個のR
gは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、環の構成要素としてN、OまたはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する4〜6員環を形成し、ここで該NまたはS原子は適宜酸化され;環内炭素原子は、-C(O)-基で適宜置き換えられ、該4〜6員環は、(i) 1〜4個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜4個のR
p置換基;(iv) 1〜4個のR
14置換基;(v) 1〜4個のR
15置換基;(vi) 1〜4個のR
16置換基;または(vii) 1〜4個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
1は、シクロプロピリデンメチル、シクロブチリデンメチル、シクロペンチリデンメチル、シクロヘキシリデンメチル、(E)-シクロペンタ-2-エン-1-イリデンメチル、シクロペンタ-3-エン-1-イリデンメチル、シクロヘキサ-2-エン-1-イリデンメチル、シクロヘキサ-3-エン-1-イリデンメチルであり、これらの各々は、(i) 1〜2個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜2個のR
p置換基;(iv) 1〜2個のR
14置換基;(v) 1〜2個のR
15置換基;(vi) 1〜2個のR
16置換基;または(vii) 1〜2個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。他の実施態様において、R
1は、オキセタン-3-イリデンメチル、テトラヒドロピラン-4-イリデンメチル、テトラヒドロピラン-3-イリデンメチル、アゼチジン-3-イリデンメチル、ピロリジン-3-イリデンメチル、テトラヒドロフラン-3-イリデンメチル、テトラヒドロチオピラン-4-イリデンメチル、テトラヒドロチオピラン-3-イリデンメチル、テトラヒドロチオピラン-S-オキシド-4-イリデンメチルまたはテトラヒドロチオピラン-S,S-オキシド-4-イリデンメチルであり、これらの各々は、(i) 1〜2個のR
h置換基;(ii) 1〜4個のR
i置換基;(iii) 1〜2個のR
p置換基;(iv) 1〜2個のR
14置換基;(v) 1〜2個のR
15置換基;(vi) 1〜2個のR
16置換基;または(vii) 1〜2個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0140】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
1は、H、ハロゲン、重水素化C
1-6アルキル、C
1-6アルキル、アリール、アリール-C
1-4アルキル、C
3-6-シクロアルキル、C
3-6-シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、C
2-6アルケニルまたはC
2-6アルキニルであり、これらの各々は、1〜3個のR
j基;または1〜3個のR
h基で適宜置換され、ここで2個のR
j置換基が、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の隣接原子に結合するとき、該置換基は適宜一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5または6員環を形成し、ここで該5または6員環は、1〜3個のR
h基で適宜置換される;あるいは2個のR
j基が、同一炭素または窒素原子に結合するとき、該基は適宜一緒になって、3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化さる。いくつかの実施態様において、2個のR
h置換基が、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の隣接原子に結合するとき、該置換基は適宜一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5または6員環を形成し、ここで該5または6員環は、独立してハロゲン、C
1-6アルキル、-OH、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、-CN、-NH
2、-NH(C
1-6アルキル)または-N(C
1-6アルキル)
2より選択される1〜3個の構成要素で適宜置換される;あるいは2個のR
h基が、同一炭素または窒素原子に結合するとき、該基は適宜一緒になって、3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化される。いくつかの好ましい実施態様において、R
1は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1〜3個のR
h置換基;1〜3個のR
i置換基;1〜3個のR
p置換基;1〜3個のR
14置換基;1〜3個のR
15置換基;1〜3個のR
16置換基;または1〜3個のR
17置換基で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。
【0141】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
2は、H、C
1-6アルキル、アリール、C
3-6シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルであり、これらの各々は、1〜3個のR
j基で適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
2は、H、フェニル、C
1-6アルキルまたはC
3-6アルキルであり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。一例において、R
2はHである。いくつかの例において、R
2は、H、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHまたはCNである。他の例において、R
2は、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHまたはCNである。またさらに他の例において、R
2は、H、ハロゲン、CH
3、CD
3、CH
3O、CF
3、CHF
2、CH
2F、CF
3O、CHF
2O、CH
2FO、OHまたはCNである。一の好ましい実施態様において、R
2はHである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
1、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0142】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
4は、H、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、CN、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、OH、CN、ビニルまたはエチニルであり、これらの各々は、独立してハロゲン、C
1-4アルキル、CH
3O、CN、CF
3、CHF
2-、CH
2F-、CF
3O CHF
2O-またはCH
2FO-より選択される1〜3個の構成要素で適宜置換される。一実施態様において、R
4はHである。いくつかの例において、R
4は、H、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHまたはCNである。他の例において、R
4は、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHまたはCNである。またさらに他の例において、R
4は、H、ハロゲン、CH
3、CD
3、CH
3O、CF
3、CHF
2、CH
2F、CF
3O、CHF
2O、CH
2FO、OHまたはCNである。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
1、R
3、R
2、R
5、R
6、R
7およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0143】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
3は、H、ハロゲン、CN、C
1-6アルキル、重水素化C
1-6アルキル、アリール-X
2-、ヘテロアリール-X
2-、ヘテロシクロアルキル-X
2、C
3-6シクロアルキル-X
2-、アルキニル-X
2-、C
1-6ハロアルキルまたはR
jであり、X
2 は、結合、C
1-4アルキレンまたは-C(O)-であり、ここでR
3は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
3は、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルまたはC
3-6アルキニルであり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換されるか;あるいは芳香環上の2個の隣接置換基は、それらが結合している原子と一緒になって、O、NもしくはSより選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5または6員環を形成する。いくつかの例において、X
2は、結合、-C(O)または-CH
2-である。ある特定の実施態様において、R
3は、H、CN、CH
3、CD
3、フェニル、ベンジル、2-ヒドロキシエチニル、2-ヒドロキシメチルエチニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリジルメチル、3-ピリジルメチル、4-ピリジルメチル、2-ピリジルカルボニル、3-ピリジルカルボニル、4-ピリジルカルボニル、5-ピリミジニル、4-ピリミジニル、3-チオフェニル、2-チオフェニル、5-オキサゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、フェニルスルホニル、C
1-6スルホニル、1-ピラゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、1-プロピニル、カルボキシル、3-テトラフラニル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロブチルメチル、シクロペンチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、4-テトラフラニル、2-オキセタニル、2-アゼチジニル、3-アゼチジニル、3-オキセタニル、-CF
3、-CF
2H、-CHF
2またはCH
2CF
3であり、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、であり、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。いくつかの実施態様において、R
3は、水素以外の置換基である。いくつかの好ましい実施態様において、R
3は、ハロゲン、アリール、ヘテロアリールまたはC
2-6アルキニルであり、ここでアリール、ヘテロアリールまたはC
2-6アルキニルは、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
1、R
4、R
2、R
5、R
6、R
7およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0144】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
3は、H、ハロゲン、-CN、-CD
3、重水素化C
1-6アルキル、C
1-6アルキル、アリール、アリール-C
1-4アルキル
、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C
1-4アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8シクロアルケニル、C
3-8シクロアルキル-C
1-4アルキル、C
2-6アルキニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキルまたはR
jであり、ここで各R
3は、独立してCN、-OH、-NH
2、-NO
2、-C(O)OH、-C(S)OH、-C(O)NH
2、-C(S)NH
2、-S(O)
2NH
2、-NHC(O)NH
2、-NHC(S)NH
2、-NHS(O)
2NH
2、-C(NH)NH
2、-CH=C(R
n)(R
n)、-OR
n、-SR
n、-OC(O)R
n、-OC(S)R
n、-P(=O)HR
n、-P(=O)R
nR
n、-PH(=O)OR
n、-P(=O)(OR
n)
2、-OP(=O)(OR
n)
2、-C(O)H、-O(CO)OR
n、-C(O)R
n、-C(S)R
n、-C(O)OR
n、-C(S)OR
n、-S(O)R
n、-S(O)
2R
n、-C(O)NHR
n、-C(S)NHR
n、-C(O)NR
nR
n、-C(S)NR
nR
n、-S(O)
2NHR
n、-S(O)
2NR
nR
n、-C(NH)NHR
n、-C(NH)NR
nR
n、-NHC(O)R
n、-NHC(S)R
n、-NR
nC(O)R
n、-NR
nC(S)R
n、-NHS(O)
2R
n、-NR
nS(O)
2R
n、-NHC(O)NHR
n、-NHC(S)NHR
n、-NR
nC(O)NH
2、-NR
nC(S)NH
2、-NR
nC(O)NHR
n、-NR
nC(S)NHR
n、-NHC(O)NR
nR
n、-NHC(S)NR
nR
n、-NR
nC(O)NR
nR
n、-NR
nC(S)NR
nR
n、-NHS(O)
2NHR
n、-NR
nS(O)
2NH
2、-NR
nS(O)
2NHR
n、-NHS(O)
2NR
nR
n、-NR
nS(O)
2NR
nR
n、-NHR
n、R
nまたは-NR
nR
nより選択される1〜3個のR
m基で適宜置換され、ここで各R
nは、独立してH、C
1-6アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルより選択されるか;あるいは2個のR
n基は、同一炭素または窒素原子に結合するとき、一緒になって3〜6員の炭素環、または環の構成要素としてO、NもしくはSより選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環を形成し、ここで、該窒素または硫黄の環内原子は適宜酸化され、ここで、R
nの脂肪族または芳香族部分は、1〜3個のR
hでさらに適宜置換される。式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
3は、ハロゲン、-CN、-CD
3、重水素化C
1-6アルキル、C
1-6アルキル、アリール、アリール-C
1-4アルキル
、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C
1-4アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8シクロアルケニル、C
3-8シクロアルキル-C
1-4アルキル、C
2-6アルキニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル-C
1-4アルキルまたはR
jであり、ここで各R
3は、独立してハロゲン、ビニル、C
1-6アルキル、-OH、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルキル、C
1-6ハロアルコキシ、-CN、-NH
2、-NH(C
1-6アルキル)、-N(C
1-6アルキル)
2、C
3-6シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールより選択される1〜3個のR
oの構成要素で適宜置換され、ここで各R
oは、さらに独立して1〜3個のR
hで適宜置換される。式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
3は、アリール、ヘテロアリールまたはC
2-6アルキニルであり、これらの各々は、独立して選択される1〜3個のR
m;または独立して選択される1〜3個のR
oで適宜置換される。すべての他の可変基Y
1、Y
2、Y
3、R
1、R
4、R
2、R
5、R
6、R
7およびLは、本明細書に記載の式(I)で示される化合物の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0145】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
3は、ハロゲン、フェニル、4-ピリジル、3-ピリジル、5-ピリミジニル、エチニル、2-ヒドロキシメチルエチニル、2-トリメチルシリルエチニル、5-オキサゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-ピラジニル、4-ピラゾリル、1H-4-ピラゾリル、1-メチル-2-オキソ-3-ピリジル、1-メチル-2-オキソ-4-ピリジル、1-メチル-2-オキソ-5-ピリジルまたは1-メチル-2-オキソ-6-ピリジルであり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。
【0146】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
3は、
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここでR
21は、R
h;R
i;R
p;R
14;R
15;R
16;R
17;またはR
18であり、ここで、波線は分子の残りへの結合位を示し、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。一実施態様において、R
21はHである。いくつかの実施態様において、R
21は、-CH
3、CD
3、-CH
2CH
3、-CHF
2、-CH
2CF
3、-CH
2CH
2F、イソブチル、2-モルホリノエチル、3-オキセタニル、-CH
2CN、2-シアノエチル、ベンジル、フェネチル、-CH
2COOH、-CH
2CH
2COOHまたはt-ブトキシカルボニルである。
【0147】
式(I)で示される化合物の任意の実施態様において、R
3は、
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここでR
22は、独立してハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHもしくはCNより選択される1〜2個の置換基で適宜置換されているC
1-4アルキルまたはその重水素化類似体である。いくつかの実施態様において、R
22は、CH
3またはCD
3である。式(I)または(I')で示される化合物のいくつかの実施態様において、R
3は、
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここでR
22およびR
23は各々独立して、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHもしくはCNより独立して選択される1〜2個の置換基で適宜置換されているC
1-4アルキルまたはその重水素化類似体である。いくつかの実施態様において、R
22およびR
23は、CH
3である。他の実施態様において、R
22およびR
23は、CD
3である。
【0148】
いくつかの実施態様において、本願開示は、式(I'):
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
を有する化合物またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、異性体もしくは重水素化類似体を提供し、ここでR
20は、ハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHもしくはCN、またはその重水素化類似体である。他の可変基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、Y
1、Y
2、Y
3およびLは、式(I)の任意の実施態様に定義するとおりである。いくつかの例において、R
20は、ハロゲン、C
1-2アルキル、C
1-2アルコキシ、C
1-2ハロアルキル、C
1-2ハロアルコキシ、-OHまたはCNである。他の例において、R
20は、ハロゲン、CH
3、CD
3、CH
3O、CF
3、CHF
2、CH
2F、OCF
3、OCHF
2、OCH
2F、OHまたはCNである。いくつかの例において、R
20、R
4およびR
2は、各々独立してハロゲン、C
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキル、C
1-4ハロアルコキシ、-OHもしくはCN、またはその重水素化類似体である。
【0149】
式(I)または(I')で示される化合物の任意の実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3中の水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている1〜12個、1〜8個、1〜6個、1〜3個または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11および12個の重水素原子で適宜置き換えられる。ある特定の実施態様において、R
1、R
6、R
7、R
2またはR
3中の各水素原子は、各重水素について少なくとも52.5%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、99.5%または99.9%重水素が取り込まれている重水素原子で適宜置き換えられる。
【0150】
式(I)または(I')の下位式
いくつかの実施態様において、式(I)または(I')で示される化合物は、下位式(II):
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。一実施態様において、Y
1はNである。別の一実施態様において、R
4はHである。別の一実施態様において、R
2はHである。いくつかの実施態様において、R
5は、適宜置換されているヘテロアリールまたは適宜置換されているヘテロシクロアルキルである。可変基および置換基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、LおよびY
1は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0151】
いくつかの実施態様において、式(I)または(I')で示される化合物は、下位式(III):
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。一実施態様において、Y
1はNである。別の一実施態様において、R
4はHである。別の一実施態様において、R
2はHである。可変基および置換基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、LおよびY
1は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0152】
いくつかの実施態様において、式(I)または(I')で示される化合物は、下位式(IV):
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。一実施態様において、Y
1はNである。別の一実施態様において、Y
2はNであり、Y
3はCである。またさらに別の一実施態様において、Y
2はCであり、Y
3はNである。別の一実施態様において、R
4はHである。別の一実施態様において、R
2はHである。可変基および置換基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、Y
1、Y
2およびY
3は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0153】
いくつかの実施態様において、式(I)または(I')で示される化合物は、下位式(V):
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。一実施態様において、Y
1はNである。別の一実施態様において、R
4はHである。別の一実施態様において、R
2はHである。可変基および置換基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、およびY
1は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。いくつかの実施態様において、R
5は、5または6員のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、これらの各々は、独立してC
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキルもしくはC
1-4ハロアルコキシまたは重水素化類似体より選択される1〜2個の構成要素で置換される。いくつかの実施態様において、R
5は、5または6員のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、これらの各々は、C
1-4アルキルまたはその重水素化類似体より選択される2個の構成要素で置換される。ある特定の実施態様において、R
5は、5または6員のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、これらの各々は、独立してCH
3、CD
3、CH
2CH
3またはイソプロピルより選択される2個の構成要素で置換される。ある特定の実施態様において、R
5は、5または6員のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、これらの各々は、独立してCH
3またはCD
3より選択される2個の構成要素で置換される。ある特定の実施態様において、R
5は、5または6員のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、これらの各々は、CH
3またはCD
3より選択される2個の構成要素で置換される。
【0154】
いくつかの実施態様において、式(I)、(I')または(V)で示される化合物は、下位式(Va)または(Vb):
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。一実施態様において、R
4はHである。別の一実施態様において、R
2はHである。可変基および置換基R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、Y
1、Y
2およびY
3は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0155】
いくつかの実施態様において、式(I)、(I')、(V)または(Va) で示される化合物は、下位式(Va-1):
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。R
24およびR
25は、各々独立してC
1-2アルキルまたは重水素化C
1-2アルキルであり、これらの各々は、1〜2個のハロゲンで適宜置換される。可変基および置換基R
1、R
3、R
6およびR
7は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。いくつかの例において、R
24およびR
25は、各々独立してメチル、エチル、CD
3またはCD
2CD
3である。ある特定の場合、R
24およびR
25は、メチル、エチル、CD
3またはCD
2CD
3である。他の例において、R
24およびR
25は、CH
3である。一例において、R
24およびR
25は、CD
3である。いくつかの実施態様において、R
6およびR
7は、各々独立してH、D、C
1-4アルキル、フェニルまたは2-ピリジルより選択され、これらの各々は、独立して選択される1〜2個のR
12;独立して選択される1〜2個のR
13もしくは独立して選択される1〜2個のR
18基;または独立してC
1-4アルキル、CNもしくはOHより選択される1〜2個の構成要素で適宜置換されるか;あるいはR
6およびR
7は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6員の炭素環を形成し、ここで該環は、独立して選択される1〜2個のR
12;独立して選択される1〜2個のR
13または独立して選択される1〜2個のR
18基で適宜置換される。可変基および置換基R
1、R
3、R
6およびR
7は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0156】
いくつかの実施態様において、式(I)、(I')、(V)または(Va)で示される化合物は、下位式(Va-2):
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。R
24およびR
25は、式 (Va-1)に定義するとおりである。可変基および置換基R
1、R
3、R
6およびR
7は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0157】
いくつかの実施態様において、式(I)、(I')、(V)または(Va)で示される化合物は、下位式(Va-3):
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
を有する。R
26およびR
27は、各々独立してH、D、C
1-4アルキルまたは重水素化C
1-4アルキルである。一実施態様において、R
26はC
1-4アルキルであり、R
27はHまたはC
1-4アルキルである。別の一実施態様において、R
26およびR
27は、Hである。別の一実施態様において、R
26およびR
27は、メチルまたはCD
3である。可変基および置換基R
1、R
3、R
6およびR
7は、式(I)で示される化合物の任意の実施態様または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。
【0158】
いくつかの実施態様において、本願開示は、表1〜30に記載する任意の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を提供する。ある特定の実施態様において、本願開示は、上記の選択される化合物およびその医薬的に許容される塩を提供する。ある特定の実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の任意の化合物P-0001からP-0106、P-0108からP-0245、P-0250からP-0372、P-0373からP-0420、P-0424、P-0427からP-0438、P-0440からP-0443、P-0448、P-0451からP-0622、およびP-700からP-814、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を提供する。ある特定の実施態様において、本願開示は、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、(Va-1)、(Va-2)もしくは(Va-3)、または本明細書に記載の任意の下位式で記載される任意の化合物、実施例に記載の任意の化合物および本明細書に記載の任意の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を提供する。
【0159】
いくつかの実施態様において、本願開示は、表27、28、29および30に記載するものより選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を提供する。
【0160】
いくつかの実施態様において、本願開示は、表1〜27、28および29に記載するものより選択される任意の化合物、例えば、化合物P-0001からP-0106、P-0108からP-0245、P-0250からP-0372、P-0373からP-0420、P-0424、P-0427からP-0438、P-0440からP-0443、P-0448、およびP-0451からP-0622、例えば、化合物P-0001、P-0002、P-0003、P-0004、P-0005、P-0006、P-0007、P-0008、P-0009、P-0010、P-0011、P-0012、P-0013、P-0014、P-0015、P-0016、P-0017、P-0018、P-0019、P-0020、P-0021、P-0022、P-0023、P-0024、P-0025、P-0026、P-0027、P-0028、P-0029、P-0030、P-0031、P-0032、P-0033、P-0034、P-0035、P-0036、P-0037、P-0038、P-0039、P-0040、P-0041、P-0042、P-0043、P-0044、P-0045、P-0046、P-0047、P-0048、P-0049、P-0050、P-0051、P-0052、P-0053、P-0054、P-0055、P-0056、P-0057、P-0058、P-0059、P-0060、P-0061、P-0062、P-0063、P-0064、P-0065、P-0066、P-0067、P-0068、P-0069、P-0070、P-0071、P-0072、P-0073、P-0074、P-0075、P-0076、P-0077、P-0078、P-0079、P-0080、P-0081、P-0082、P-0083、P-0084、P-0085、P-0086、P-0087、P-0088、P-0089、P-0090、P-0091、P-0092、P-0093、P-0094、P-0095、P-0096、P-0097、P-0098、P-0099、P-0100、P-0101、P-0102、P-0103、P-0104、P-0105、P-0106、P-0108、P-0109、P-0110、P-0111、P-0112、P-0113、P-0114、P-0115、P-0116、P-0117、P-0118、P-0119、P-0120、P-0121、P-0122、P-0123、P-0125、P-0126、P-0127、P-0128、P-0129、P-0130、P-0131、P-0132、P-0134、P-0135、P-0136、P-0137、P-0138、P-0139、P-0140、P-0141、P-0142、P-0143、P-0144、P-0145、P-0146、P-0147、P-0148、P-0149、P-0150、P-0151、P-0152、P-0153、P-0154、P-0156、P-0157、P-0158、P-0159、P-0160、P-0161、P-0163、P-0164、P-0165、P-0167、P-0168、P-0169、P-0170、P-0171、P-0172、P-0173、P-0174、P-0175、P-0176、P-0179、P-0180、P-0181、P-0182、P-0183、P-0185、P-0186、P-0187、P-0188、P-0189、P-0190、P-0191、P-0192、P-0193、P-0194、P-0195、P-0196、P-0197、P-0198、P-0199、P-0200、P-0201、P-0202、P-0203、P-0204、P-0205、P-0206、P-0207、P-0208、P-0209、P-0210、P-0211、P-0212、P-0213、P-0214、P-0215、P-0216、P-0217、P-0218、P-0219、P-0220、P-0221、P-0222、P-0223、P-0224、P-0225、P-0226、P-0227、P-0228、P-0229、P-0230、P-0231、P-0232、P-0233、P-0234、P-0235、P-0236、P-0237、P-0238、P-0239、P-0240、P-0241、P-0242、P-0243、P-0244、P-0245、P-0250、P-0251、P-0252、P-0253、P-0254、P-0255、P-0256、P-0257、P-0258、P-0259、P-0260、P-0261、P-0262、P-0263、P-0264、P-0265、P-0266、P-0267、P-0268、P-0269、P-0270、P-0271、P-0272、P-0273、P-0274、P-0275、P-0276、P-0277、P-0278、P-0279、P-0280、P-0281、P-0282、P-0283、P-0284、P-0285、P-0286、P-0287、P-0288、P-0289、P-0290、P-0291、P-0292、P-0293、P-0294、P-0295、P-0296、P-0297、P-0298、P-0299、P-0300、P-0301、P-0302、P-0303、P-0304、P-0305、P-0306、P-0307、P-0308、P-0309、P-0310、P-0311、P-0312、P-0313、P-0314、P-0315、P-0316、P-0317、P-0318、P-0319、P-0320、P-0321、P-0322、P-0323、P-0324、P-0325、P-0326、P-0327、P-0328、P-0329、P-0330、P-0331、P-0332、P-0333、P-0334、P-0335、P-0336、P-0337、P-0338、P-0339、P-0340、P-0341、P-0342、P-0343、P-0344、P-0345、P-0346、P-0347、P-0348、P-0349、P-0350、P-0351、P-0352、P-0353、P-0354、P-0355、P-0356、P-0357、P-0358、P-0359、P-0360、P-0361、P-0362、P-0363、P-0364、P-0365、P-0366、P-0367、P-0368、P-0369、P-0370、P-0371、P-0372、P-0373、P-0374、P-0375、P-0376、P-0377、P-0378、P-0378、P-0379、P-0381、P-0382、P-0383、P-0384、P-0385、P-0386、P-0387、P-0388、P-0389、P-0390、P-0391、P-0392、P-0393、P-0394、P-0395、P-0396、P-0397、P-0399、P-0400、P-0401、P-0402、P-0403、P-0404、P-0405、P-0406、P-0407、P-0408、P-0409、P-0410、P-0411、P-0412、P-0413、P-0414、P-0415、P-0416、P-0417、P-0418、P-0419、P-0420、P-0424、P-0427、P-0428、P-0429、P-0430、P-0431、P-0432、P-0433、P-0434、P-0435、P-0436、P-0437、P-0438、P-0440、P-0441、P-0442、P-0443、P-0448、P-0451、P-0452、P-0453、P-0454、P-0455、P-0456、P-0457、P-0458、P-0459、P-0460、P-0461、P-0462、P-0463、P-0464、P-0465、P-0466、P-0467、P-0468、P-0469、P-0470、P-0471、P-0472、P-0473、P-0474、P-0475、P-0476、P-0477、P-0478、P-0479、P-0480、P-0481、P-0482、P-0483、P-0484、P-0485、P-0486、P-0487、P-0488、P-0489、P-0490、P-0491、P-0492、P-0493、P-0494、P-0495、P-0496、P-0497、P-0498、P-0499、P-0500、P-0501、P-0502、P-0503、P-0504、P-0505、P-0506、P-0507、P-0508、P-0509、P-0510、P-0511、P-0512、P-0513、P-0514、P-0515、P-0516、P-0517、P-0518、P-0519、P-0520、P-0521、P-0522、P-0523、P-0524、P-0525、P-0526、P-0527、P-0528、P-0529、P-0530、P-0531、P-0532、P-0533、P-0534、P-0535、P-0536、P-0537、P-0538、P-0539、P-0540、P-0541、P-0542、P-0543、P-0544、P-0545、P-0546、P-0547、P-0548、P-0549、P-0550、P-0551、P-0552、P-0553、P-0554、P-0555、P-0556、P-0557、P-0558、P-0559、P-0560、P-0561、P-0562、P-0563、P-0564、P-0565、P-0566、P-0567、P-0568、P-0569、P-0570、P-0571、P-0572、P-0573、P-0574、P-0575、P-0576、P-0577、P-0578、P-0579、P-0580、P-0581、P-0582、P-0583、P-0584、P-0585、P-0586、P-0587、P-0588、P-0589、P-0590、P-0591、P-0592、P-0593、P-0594、P-0595、P-0596、P-0597、P-0598、P-0599、P-0600、P-0601、P-0602、P-0603、P-0604、P-0605、P-0606、P-0607、P-0608、P-0609、P-0610、P-0611、P-0612、P-0613、P-0614、P-0615、P-0616、P-0617、P-0618、P-0619、P-0620、P-0621もしくはP-0622、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を提供する。
【0161】
いくつかの実施態様において、本願開示は、表30に記載するものより選択される任意の化合物、例えば、化合物P-0700からP-0822、例えば、化合物P-0700、P-0701、P-0702、P-0703、P-0704、P-0705、P-0706、P-0707、P-0708、P-0709、P-0710、P-0711、P-0712、P-0713、P-0714、P-0715、P-0716、P-0717、P-0718、P-0719、P-0720、P-0721、P-0722、P-0723、P-0724、P-0725、P-0726、P-0727、P-0728、P-0729、P-0730、P-0731、P-0732、P-0733、P-0734、P-0735、P-0736、P-0737、P-0738、P-0739、P-0740、P-0741、P-0742、P-0743、P-0744、P-0745、P-0746、P-0747、P-0748、P-0749、P-0750、P-0751、P-0752、P-0753、P-0754、P-0755、P-0756、P-0757、P-0758、P-0759、P-0760、P-0761、P-0762、P-0763、P-0764、P-0765、P-0766、P-0767、P-0768、P-0769、P-0770、P-0771、P-0772、P-0773、P-0774、P-0775、P-0776、P-0777、P-0778、P-0779、P-0780、P-0781、P-0782、P-0783、P-0784、P-0785、P-0786、P-0787、P-0788、P-0789、P-0790、P-0791、P-0792、P-0793、P-0794、P-0795、P-0796、P-0797、P-0798、P-0799、P-0800、P-0801、P-0802、P-0803、P-0804、P-0805、P-0806、P-807、P-0808、P-0809、P-0810、P-0811、P-0812、P-0813、P-0814、P-0815、P-0816、P-0817、P-0818、P-0819、P-0820、P-0821もしくはP-0822、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を提供する。
【0162】
中間体
別の一態様において、本願開示は、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)、(Va-1)、(Va-2)もしくは(Va-3)、または本明細書に記載の任意の下位式で記載される化合物、実施例に記載の任意の化合物および本明細書に記載の任意の化合物の製造に有用な中間体を提供する。いくつかの実施態様において、本願開示は、式(VI):
【化43】
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で示される中間体化合物を提供する。R
28は、ハロゲン、トシル、CH
3SO
3-またはCF
3SO
3である。いくつかの実施態様において、R
28はハロゲンである。一実施態様において、R
28はBrまたはIである。一実施態様において、R
28はIである。R
29およびR
30は、各々独立してC
1-4アルキル、C
1-4アルコキシ、C
1-4ハロアルキルまたはC
1-4ハロアルコキシより選択される。いくつかの実施態様において、R
29およびR
30は、各々独立してC
1-2アルキルまたは重水素化C
1-2アルキルであり、これらの各々は、1〜2個のハロゲンで適宜置換される。ある特定の実施態様において、R
29およびR
30は、各々独立してメチル、エチル、CD
3またはCD
2CD
3である。いくつかの実施態様において、R
29およびR
30は、メチル、エチル、CD
3またはCD
2CD
3である。いくつかの実施態様において、R
29およびR
30は、メチルまたはCD
3である。一実施態様において、R
29およびR
30は、メチルである。別の一実施態様において、R
29およびR
30は、CD
3である。LおよびR
1は、式(I)で示される化合物、もしくは式(I)の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。式(VI)で示される化合物のいくつかの実施態様において、Lは結合であり、R
1はHである。式(VI)で示される化合物の他の実施態様において、Lは-C(R
6)(R
7)-であり、ここでR
6、R
7およびR
1は、式(I)で示される化合物、もしくは式(I)の下位概念の式の任意の実施態様、または本明細書に記載の任意の実施態様に定義するとおりである。ある特定の場合、R
6およびR
7は、H、C
1-4アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここでR
6およびR
7の脂肪族または芳香族部分は、独立して選択される1〜3個のR
h基;独立して選択される1〜3個のR
11基もしくは独立して選択される1〜3個のR
12基;または独立して選択される1〜3個のR
13基で適宜置換される。ある特定の場合、R
6はHであり、R
7は、C
1-4アルキル、C
3-6シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである。いくつかの例において、R
1は、C
4-8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は適宜置換される。ある特定の場合、R
1は、C
4-8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、(i) 1〜3個のR
h置換基;(ii) 1〜3個のR
i置換基;(iii) 1〜3個のR
p置換基;(iv) 1〜3個のR
14置換基;(v) 1〜3個のR
15置換基;(vi) 1〜3個のR
16置換基;または(vii) 1〜3個のR
17置換基、で適宜置換され、ここで該R
h、R
i、R
p、R
14、R
15、R
16またはR
17置換基の各々は、1〜3個のR
18置換基でさらに適宜置換される。
【0163】
有機合成技術
幅広い有機合成技術が、潜在的な調節剤の構築を促進する分野には存在する。多くのこれら有機合成法は、当業者が利用する標準的な参考情報源で詳細に説明されている。そうした参考の一例に、March, 1994, Advanced Organic Chemistry;Reactions, Mechanisms and Structure, New York, McGraw Hillがある。したがって、ブロモドメイン機能の潜在的な調節剤を合成するのに有効な技術を有機化学合成の当業者は容易に利用できる。
【0164】
代替化合物形態または誘導体
本明細書で企図される化合物は、一般式および特定の化合物の両方に関連して説明される。さらに、本明細書に記載される化合物は、多数の異なる形態または誘導体で存在してもよく、すべて本明細書の範囲内である。代替形態または誘導体としては、例えば(a)プロドラッグおよび活性代謝物、(b)互変異性体、異性体(立体異性体および位置異性体を含む)およびラセミ混合物、(c)医薬的に許容される塩、および(d)異なる結晶形態を含む固体形態、その水和物および溶媒和物を含む多形または非晶質固体、および他の形態が挙げられる。
【0165】
(a)プロドラッグおよび代謝物
本明細書に記載の本式および化合物に加えて、本願開示はまた、プロドラッグ(一般的に医薬的に許容されるプロドラッグ)、活性代謝誘導体(活性代謝物)、およびその医薬的に許容される塩をまた含む。
【0166】
プロドラッグは、生理学的条件下で代謝されるときまたは加溶媒分解により変換されるとき、所望の活性化合物を生成させる化合物またはその医薬的に許容される塩である。プロドラッグとしては、活性化合物のエステル、アミド、カルバメート、カルボネート、ウレイド、溶媒和物または水和物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的には、プロドラッグは、非活性または活性化合物より活性が弱いが、取扱い性、投与性および/または代謝特性に1以上の有利な点を提供してもよい。例えば、あるプロドラッグは、活性化合物のエステルであり;代謝分解中に、エステル基が開裂し活性薬物を生成する。エステルとしては、例えばカルボン酸基のエステル、またはチオール、アルコールもしくはフェノール基のS-アシルまたはO-アシル誘導体が挙げられる。この文脈において、共通の例はカルボン酸のアルキルエステルである。プロドラッグはまた、化合物のNH基、例えば1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン環の1位の位置、または本明細書に記載の化合物のスルホンアミド基の窒素、がアシル化され、アシル基の開裂により活性薬物の遊離NH基を提供する変化体を含んでもよい。あるプロドラッグは、酵素的に活性化されて活性化合物を生成するか、または化合物がさらに化学反応を受けて活性化合物を生成してもよい。プロドラッグは、プロドラッグの形態から活性な形態へ一工程で進んでもよく、またはそれ自体が活性を有するかまたは不活性である1以上の中間体形態を有してもよい。
【0167】
The Practice of Medicinal Chemistry, Ch. 31-32(Ed. Wermuth, Academic Press, San Diego, CA, 2001)に記載されているように、プロドラッグは、概念上2つの非排他的分類、生物学的前駆体プロドラッグおよび担体プロドラッグ、に分けられる。一般的に、生物学的前駆体プロドラッグは、不活性であるかまたは対応する活性薬物化合物と比べて低い活性を有する化合物であり、該化合物は1つ以上の保護基を含み、代謝または加溶媒分解により活性形態に変換される。活性薬物形態と任意の放出された代謝産物の両方は、許容される低い毒性であるべきである。典型的には、活性薬物化合物の形成は、代謝過程または以下のタイプのうち一の反応を含む。
【0168】
酸化反応:酸化反応としては、アルコール、カルボニル、および酸官能基の酸化、脂肪族炭素のヒドロキシル化、脂環式炭素原子のヒドロキシル化、芳香族炭素原子の酸化、炭素-炭素二重結合の酸化、含窒素官能基の酸化、ケイ素、リン、ヒ素、および硫黄の酸化、酸化的N-脱アルキル化、酸化的O-およびS-脱アルキル化、酸化的脱アミノ化、ならびに他の酸化反応などの反応が挙げられるが、これらに限定されない。
【0169】
還元反応:還元反応としては、カルボニル官能基の還元、アルコール官能基および炭素-炭素二重結合の還元、含窒素官能基の還元、ならびに他の還元反応などの反応が挙げられるが、これらに限定されない。
【0170】
酸化状態での変化を伴わない反応:酸化状態での変化を伴わない反応としては、エステルおよびエーテルの加水分解、炭素-窒素単結合の加水分解、非芳香族の複素環の加水分解、多重結合での水和および脱水、脱水反応による新規原子結合、加水分解的脱ハロゲン化、ハロゲン化水素分子の除去、ならびに他のそのような反応などの反応が挙げられるが、これらに限定されない。
【0171】
担体プロドラッグは、輸送部分を含む、例えば作用部位への吸収および/または局在送達を向上する、薬物化合物である。好ましくは、そうした担体プロドラッグに対して、薬物部分と輸送部分との結合は、共有結合であり、プロドラッグは、非活性または薬物化合物より活性が弱く、プロドラッグおよび任意の放出された輸送部分は、許容されるほどに無毒性である。輸送部分が吸収を向上させることを目的とするプロドラッグに対して、典型的に輸送部分の放出は、急速であるべきである。他の場合、徐放性を提供する部分、例えばあるポリマーまたは他の部分、例えばシクロデキストリン、を利用することが望ましい(例えば、Chengらの米国特許公開第20040077595号、米国出願第10/656,838号参照。参照により本明細書に組み込まれる)。そうした担体プロドラッグは、経口投与薬に対してしばしば有利である。いくつかの例において、輸送部分は、薬物の標的送達を提供し、例えば、薬物が、抗体または抗体フラグメントに結合してもよい。担体プロドラッグは、例えば1以上の次の特性を向上するために用いられることができる:親油性の向上、薬理効果の持続性向上、局所性の向上、毒性および副作用の低下、および/または薬物製剤における向上(例えば、安定性、水に対する溶解性、所望しない感覚刺激性または物理化学的特性の抑制)。例えば、親油性は、親油性のカルボン酸とともにヒドロキシル基のまたはアルコールとともにカルボン酸基、例えば脂肪族アルコール、のエステル化により向上させることができる。上記Wermuth参照。
【0172】
代謝物、例えば活性代謝物は、上記プロドラッグ、例えば生物学前駆体と重複する。したがって、そうした代謝物は、対象の体内における代謝過程により生じる誘導体である、薬理学的に活性な化合物またはさらに代謝されて薬理学的に活性な化合物となる化合物である。これらのうち、活性代謝物は、そうした薬理学的に活性な誘導体化合物である。プロドラッグについて、プロドラッグ化合物は、一般的に非活性または代謝物より活性が弱い。活性代謝物について、親化合物は、活性化合物または非活性プロドラッグいずれであってもよい。例えば、ある化合物において、1以上のアルコキシ基は、薬理活性を保持する一方ヒドロキシル基に代謝されることができ、および/またはカルボキシル基は、エステル化、例えばグルクロン酸化されることができる。いくつかの例において、1以上の代謝物があってもよく、ここで中間体代謝物がさらに代謝され活性代謝物を提供する。例えばいくつかの例において、代謝グルクロン酸化により生じる誘導体化合物は、非活性または低活性でもよく、さらに代謝され活性代謝物を提供してもよい。
【0173】
化合物の代謝物を、当該分野で公知の決まった技術を用いて同定し、それらの活性を本明細書に記載のような試験を用いて測定し得る。例えばBertolini et al., 1997, J. Med. Chem., 40:2011-2016、Shan et al., 1997, J Pharm Sci 86(7):756-757、Bagshawe, 1995, Drug Dev. Res., 34:220-230、上記Wermuth参照。
【0174】
(b)互変異性体、立体異性体、および位置異性体
ある化合物は互変異性を示し得ると解される。そうした場合、本明細書で提供される式は、可能な互変異性形態のうち1つのみ明示する。したがって、本明細書で提供される式は記載される化合物の任意の互変異性形態を示し、該式の図により示される特定の互変異性形態のみに限定しないことを意図していると解される。
【0175】
同様に、本明細書によるいくつかの化合物は、立体異性体として存在してもよく、すなわち共有結合する原子の同じ原子結合性を有するが原子の空間配置が異なる。例えば、化合物は、光学立体異性体であってもよく、1以上のキラル中心を含み、それゆえ2以上の立体異性の形態(例えばエナンチオマーまたはジアステレオマー)で存在してもよい。したがって、そうした化合物は、1の立体異性体(すなわち他の立体異性体から本質的に遊離している)、ラセミ体、および/またはエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物として存在してもよい。別の例として、立体異性体は、幾何異性体、例えば、二重結合の隣接炭素における置換基のcis-またはtrans-配置を含む。すべてのそうした1の立体異性体、ラセミ体およびその混合物は、本明細書の範囲内であることを意図する。反対するものと特に断らない限り、すべてのそうした立体異性の形態は、本明細書で提供される式に含まれる。
【0176】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載のキラル化合物は、少なくとも80%の1の異性体(60%エナンチオマー過剰率(e.e.)またはジアステレオマー過剰率(d.e.))、少なくとも85%(70% e.e.またはd.e.)、90%(80% e.e.またはd.e.)、95%(90% e.e.またはd.e.)、97.5%(95% e.e.またはd.e.)または99%(98% e.e.またはd.e.)を含む形態である。一般的に当業者に解されるように、1つのキラル中心を有して光学的に純粋な化合物は、本質的に2つの可能なエナンチオマーのうちの1つからなるものであり(すなわちエナンチオマー的に純粋である)、2つ以上のキラル中心を有して光学的に純粋な化合物は、ジアステレオマー的に純粋でありエナンチオマー的に純粋であるものである。いくつかの実施態様において、該化合物は、光学的に純粋な形態で存在し、そうした光学的に純粋な形態は、当該分野において公知の方法により(例えば再結晶技術、キラル合成技術(光学的に純粋な出発物質からの合成を含む)、およびキラルカラムを用いたクロマトグラフィー分離により)製造および/または単離されている。
【0177】
(c)医薬的に許容される塩
反対するものと特に断らない限り、本明細書に記載の化合物の規格は、該化合物の医薬的に許容される塩を含む。したがって本明細書に記載されるおよび任意の請求の範囲に列挙される化合物は、医薬的に許容される塩の形態であることができ、または医薬的に許容される塩として製剤化されることができる。考えられる医薬的に許容される塩の形態としては、モノ、ビス、トリス、テトラキスなどが挙げられるが、これらに限定されない。医薬的に許容される塩は、投与される量および濃度において毒性がない。そうした塩を製造することにより、生理学的効果を発揮することを妨げることなく化合物の物理的特性を変化させ薬理学的使用を促進できる。物理的特性の有用な変化としては、経粘膜投与を促進できる融点の低下および薬物の高濃度での投与を促進できる溶解性の向上が挙げられる。本明細書に記載の化合物は、十分に酸性な、十分に塩基性な、または両方の官能基を有してもよく、したがって任意の多くの無機または有機塩ならびに無機および有機酸と反応して医薬的に許容される塩を形成できる。
【0178】
医薬的に許容される塩としては、酸添加塩が挙げられ、例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、塩酸塩、酢酸塩、フェニル酢酸塩、アクリル酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、2-フェノキシ安息香酸塩、2-アセトキシ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、重炭酸塩、ブチン-1,4ジオエート、ヘキシン-1,6-ジオエート、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クロロ安息香酸塩、ケイ皮酸塩、クエン酸塩、デカン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グルカル酸塩、グルクロン酸塩、グルコース-6-リン酸塩、グルタミン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、ガンマ-ヒドロキシ酪酸塩、フェニル酪酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、メチルマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、イソニコチン酸塩、オクタン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、オルトリン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、2-ホスホグリセリン酸塩、3-ホスホグリセリン酸塩、フタル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、プロピオル酸塩、ピルビン酸塩、キナ酸塩、サリチル酸塩、4-アミノサリチル酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、スベリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルファミン酸塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(すなわちベシル酸塩)、エタンスルホン酸塩(すなわちエシル酸塩)、エタン-1,2-ジスルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩(すなわちイセチオン酸塩)、メタンスルホン酸塩(すなわちメシル酸塩)、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩(すなわちナプシル酸塩)、プロパンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩(すなわちトシル酸塩)、キシレンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、酒石酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。これらの医薬的に許容される酸添加塩は、適切な対応する酸を用いて製造できる。
【0179】
酸性官能基、例えばカルボン酸またはフェノール、が存在するとき、医薬的に許容される塩としてはまた、塩基添加塩が挙げられ、例えば、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、t-ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N、N'-ジベンジルエチレンジアミン、メグルミン、ヒドロキシエチルピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、プロカイン、アルミニウム、カルシウム、銅、鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛、アンモニウム、およびモン-、ジ-、もしくはトリ-アルキルアミン(例えばジエチルアミン)、またはアミノ酸由来の塩、例えばL-ヒスチジン、L-グリシン、L-リシン、およびL-アルギニンが挙げられる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 19
th ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, Vol. 2, p. 1457, 1995参照。これら医薬的に許容される塩基添加塩は、適切な対応する塩基を用いて製造できる。
【0180】
医薬的に許容される塩は、標準的な技術により製造できる。例えば、化合物の遊離塩基形態を適切な溶媒、例えば適切な酸を含む水溶液またはアルコール水溶液、に溶解し、その後溶液を蒸発することにより単離できる。別の例において、有機溶媒中の遊離塩基および酸を反応させることにより塩を製造できる。特定の化合物が酸である場合、所望の医薬的に許容される塩を、任意の適切な方法、例えば適切な無機または有機塩基との遊離酸の処理、により製造してもよい。
【0181】
(d)他の化合物形態
固体である試薬の場合において、化合物および塩は異なる結晶または多形形態で存在してもよく、共結晶として製剤化されてもよく、非晶質の形態であってもよく、あるいは任意のその組み合わせでもよく(例えば、部分的に結晶、部分的に非晶質、または多形の混合物)、それらすべてが本明細書および特定の式の範囲内であることを意図すると当業者により解される。塩は酸/塩基添加により形成される、すなわち目的の化合物の遊離塩基または遊離酸は対応する添加塩基または添加酸それぞれとともに酸/塩基反応を形成しイオン電荷相互作用を生じる一方、共結晶は中性化合物との間で形成される新しい化学種であり該化合物および同じ結晶構造の更なる分子種を生じる。
【0182】
いくつかの例において、本明細書に記載の化合物は、塩基添加塩、例えばアンモニウム、ジエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエタノールアミン、t-ブチルアミン、ピペラジン、メグルミン;酸添加塩、例えば酢酸塩、アセチルサリチル酸塩、ベシル酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルタル酸塩、塩酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩およびトシル酸塩;およびアミノ酸、例えばアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンまたはバリン、を含む酸または塩基との複合である。本明細書に記載の化合物と酸または塩基との組み合わせにおいて、非晶質複合体は、結晶物質、例えば典型的な塩または共結晶、よりむしろ好ましくは形成される。いくつかの例において、複合体の非晶質形成は、酸または塩基と混合される親化合物の、スプレードライのような更なる加工、ローラーコンパクションのような機械化学的方法、またはマイクロ波照射により促進される。該方法は、イオン性および/または非イオン性ポリマー系の添加を含んでもよく、これらとしてはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)およびメタクリル酸コポリマー(例えばオイドラギット(登録商標)L100-55)が挙げられるがこれらに限定されず、これらは複合体の非晶質特性をさらに安定化する。該非晶質複合体は、いくつかの有利な点を提供する。例えば、遊離塩基に対して融点を低下させることにより、ホットメルトエクストリュージョンのような更なる処理を促進し、化合物の生物薬剤的特性をさらに向上する。また、非晶質複合体は、容易に砕け、カプセル剤または錠剤の形態へ固体を充填するための圧縮性を向上させる。
【0183】
さらに、式は、特定されている構造の水和物または溶媒和物および無水和物または非溶媒和物形態に及ぶことを意図する。例えば、示されている化合物は水和物および無水和物の両方の形態を含む。溶媒和物の他の例としては、適切な溶媒、例えばイソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、酢酸、またはエタノールアミン、と組み合わせた構造が挙げられる。
【0184】
IV. 製剤および投与
別の一態様において、本願開示は、医薬的に許容される担体、賦形剤および/または希釈剤ならびに本明細書に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは溶媒和物を包含する/含む医薬組成物を提供する。典型的な実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の化合物を包含する/含む医薬製剤を提供する。いくつかの実施態様において、本願開示は、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)または(Vb)、および本明細書に記載の任意の下位概念の式を有する化合物、本明細書に記載の化合物ならびに医薬的に許容される担体、賦形剤および/または希釈剤を包含する/含む医薬組成物を提供する。
【0185】
方法および化合物は、典型的にヒトの対象の治療に用いられる。しかしながら、それらはまた、他の動物の対象の同様または同一の症状を処置することに用いられてもよい。本明細書に記載の化合物は、注射(すなわち、静脈内、腹腔内、皮下、および筋肉内を含む非経口)、経口、経皮、経粘膜、直腸、または吸入を含む異なる経路により投与できる。そうした投与形態により、化合が標的細胞へ到達できるようにすべきである。他の因子は当該分野で周知であり、毒性および化合物または組成物が効果を発揮するのを遅延させる投与形態といった考慮を含む。技術および製剤は、一般的にRemington:The Science and Practice of Pharmacy, 21
st edition, Lippincott, Williams and Wilkins, Philadelphia, PA, 2005で見つけられる(参照により本明細書に組み込まれる)。
【0186】
いくつかの実施態様において、組成物は、医薬的に許容される担体または賦形剤、例えば充填剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、滑沢剤、キレート剤、可溶化剤、および界面活性剤を含み、これらは特定の経路による化合物の投与を容易にするよう選択されてもよい。担体の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖、例えば乳糖、ブドウ糖、またはショ糖、種々のスターチ、セルロース誘導体、ゼラチン、脂質、リポソーム、ナノ粒子などが挙げられる。担体としてはまた、溶媒としてまたは懸濁液のための生理学的に適合する液体が挙げられ、例えば無菌溶液である注射用水(WFI)、生理食塩水、ブドウ糖液、ハンクス液、リンガー液、植物油、鉱物油、動物油、ポリエチレングリコール、流動パラフィンなどが挙げられる。賦形剤としてはまた、例えばコロイド状二酸化ケイ素、シリカゲル、タルク、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、トリケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、マクロ結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、安息香酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリルナトリウム、シロイド(Syloid)、ステアロウエット(stearowet)C、酸化マグネシウム、スターチ、デンプングリコール酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、水素添加植物油、水素添加綿実油、ひまし油鉱物油、ポリエチレングリコール(例えばPEG4000-8000)、ポリオキシエチレングリコール、ポロキサマー、ポビドン、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸、カゼイン、メタクリル酸ジビニルベンゼンコポリマー、ドクス酸ナトリウム、シクロデキストリン(例えば2-ヒドロキシプロピル-.デルタ.-シクロデキストリン)、ポリソルベート(例えばポリソルベート80)、セトリミド、TPGS(d-アルファ-トコフェリルポリエチレングリコール1000コハク酸エステル)、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールのジ-脂肪酸エステル、またはポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル(例えばポリオキシエチレンソルビタンエステルTween(登録商標))、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、例えばオレイン酸、ステアリン酸もしくはパルミチン酸などの脂肪酸からのソルビタン脂肪酸エステル、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルトース、乳糖、乳糖一水和物もしくは噴霧乾燥乳糖、ショ糖、フルクトース、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、第三リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デキストレート、デキストラン、デキストリン、デキストローズ、酢酸セルロース、マルトデキストリン、シメチコン、ポリデキストローズ、キトサン、ゼラチン、HPMC(ヒドロキシプロピルセルロース)、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。
【0187】
医薬製剤は、単位投与量当たりの所定の有効成分量を含む単位投与量形態で存在してもよい。そうした単位は、例えば、0.5 mg〜1 g、好ましくは1 mg〜700 mg、より好ましくは5 mg〜100 mgの本明細書に記載の化合物(遊離塩基、溶媒和物(水和物を含む)または塩として任意の形態で)を含み得て、処置する状況、投与経路ならびに患者の年齢、体重および病態に応じる。好ましい単位用量製剤は、有効成分の1日投与量、1週間投与量、1月投与量、分割投与量(sub-dose)または適切なその機能を含むものである。さらに、薬学分野で周知の任意の方法によりそうした医薬製剤を製造してもよい。
【0188】
医薬製剤は、任意の適切な経路、例えば経口(カプセル剤、錠剤、液体充填カプセル剤、口腔内崩壊剤、即効、遅延および制御放出錠剤、経口ストリップ(strips)、液剤、シロップ剤、バッカル錠および舌下錠を含む)、直腸、経鼻、吸入、局所(経皮を含む)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)経路、による投与に適用されてもよい。そうした製剤は、薬学分野で公知の任意の方法、例えば有効成分と担体、賦形剤または希釈剤との混合、により製造してもよい。一般的に、医薬製剤に用いられる担体、賦形剤または希釈剤は、「無毒性」、これはそれらが医薬製剤で送達される量の摂取において安全だと考えられることを意味し、および「不活性」、これはそれがはっきりと有効成分と反応しないまたは有効成分の治療的活性において所望しない効果を生じないことを意味する。
【0189】
いくつかの実施態様において、経口投与を用いてもよい。経口用途の医薬製剤は、従来の経口用量形態に製剤化でき、例えば、個別単位のカプセル剤、錠剤、ならびにシロップ剤、エリキシル剤および濃縮点眼液などの液製剤である。本明細書に記載の化合物は、固体の賦形剤と組み合わせてもよく、得られた混合物を適宜砕き、顆粒の混合物を加工し、必要であれば適切な助剤を添加した後、例えば、錠剤、コーティング錠、硬カプセル剤、軟カプセル剤、液剤(例えば水溶液、アルコール溶液、または油性溶液)などを得る。適切な賦形剤は具体的には、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニトール、またはソルビトールを含む糖などの充填剤;セルロース調製品、例えば、コーンスターチ、小麦スターチ、米スターチ、ポテトスターチ、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、および/またはポリビニルピロリドン(PVP:ポビドン);植物油および動物油を含む油性賦形剤、例えばひまわり油、オリーブ油、またはタラ肝臓油である。経口投与製剤はまた、崩壊剤、例えば架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩、例えばアルギン酸ナトリウム;滑沢剤、例えばタルクまたはステアリン酸マグネシウム;可塑剤、例えばグリセロールまたはソルビトール;甘味剤、例えばショ糖、フルクトース、乳糖、またはアスパルテーム;天然または人工の香料、例えばペパーミント、ウィンターグリーン油、またはチェリーフレーバー;または着色料または色素(これらは異なる投与量もしくは配合、例えば単位投与形態、を同定または特徴付けするために用いられ得る)、を含んでもよい。適切なコーティングをされた糖衣錠核もまた提供される。この目的のため、濃縮糖溶液を用いてもよく、これらは例えばアラビアゴム、タルク、ポリ-ビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を適宜含む。経口の液体、例えば液剤、シロップ剤およびエリキシル剤は、用量単位の形態で製造でき、そのため投与される量は所定の化合物の量を含む。
【0190】
経口に用いられることができる医薬製剤は、ゼラチン製押し込み型カプセル剤(「gelcaps」)、軟カプセル剤、ゼラチン製シールドカプセル剤および可塑剤、例えばグリセロールまたはソルビトール、を含む。押し込み型カプセル剤は、有効成分に充填剤、例えば乳糖、結合剤、例えばスターチ、および/または滑沢剤、例えばタルクもしくはステアリン酸マグネシウム、および適宜、安定化剤の混合物を含むことができる。軟カプセル剤において有効成分は適切な液体、例えば脂肪油、流動パラフィンまたは液状ポリエチレングリコール、に溶解または懸濁してもよい。
【0191】
いくつかの実施態様において、注射剤(非経口投与)は、例えば筋肉内、静脈内、腹腔内、および/または皮下で用いられてもよい。注射剤用の本明細書に記載の化合物は、無菌溶液、好ましくは生理学的に適合する緩衝液または溶液、例えば生理食塩水、ハンクス液またはリンガー液、で製剤化されてもよい。分散液はまた、非水溶液、例えばグリセロール、プロピレングリコール、エタノール、液状ポリエチレングリコール、トリアセチンおよび植物油、で製造されてもよい。液製剤はまた、防腐剤、例えばメチルパラベン、プロピルパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなど、を含んでもよい。さらに化合物は固体の形態、例えば凍結乾燥形態、で製剤化され、使用する前に再溶解または懸濁されてもよい。製剤は、単回投与容器または複数回投与容器、例えば密封されているアンプルおよびバイアル、で存在してもよく、使用する直前に無菌の液体担体、例えば注射用水、を添加することのみが必要となる凍結乾燥状態で保存してもよい。
【0192】
いくつかの実施態様において、経粘膜、局所または経皮投与を用いてもよい。本明細書に記載の化合物のそうした製剤において、透過すべきバリアーに適した浸透剤を用いる。該浸透剤は、一般的に当該分野において公知であり、例えば経粘膜投与において、胆汁塩およびフシジン酸誘導体が挙げられる。さらに界面活性剤は透過を促進するため用いられてもよい。例えば経粘膜投与は、鼻腔スプレー剤または坐剤(直腸または膣投与)により行ってもよい。局所投与用の本明細書に記載の化合物の組成物は、当該分野において公知である適切な担体の選択により油剤、クリーム剤、ローション剤、軟膏剤などとして製剤化されてもよい。適切な担体としては、植物または鉱物油、白色ワセリン(白色軟パラフィン)、分岐鎖脂肪または油、動物脂肪および高分子量アルコール(C
12以上)が挙げられる。いくつかの実施態様において、有効成分が溶解するように担体は選択される。乳化剤、安定化剤、湿潤剤および抗酸化剤を含んでもよく、必要であれば色素または香料もまた含んでもよい。局所適応のためのクリーム剤は、好ましくは鉱油、自己乳化蜜蝋および水の混合物から製剤化され、該混合物に少量の溶媒(例えば油)で溶解した有効成分を混合する。さらに経皮方法による投与は、経皮貼付剤または包帯剤、例えば有効成分および適宜1以上の当該分野において公知である担体または希釈剤をしみこませた包帯、を含んでもよい。経皮送達システムの形態で投与するために、用量の投与は投与計画を通して断続的よりむしろ連続的であるだろう。
【0193】
いくつかの実施態様において、化合物は吸入剤として投与される。本明細書に記載の化合物は、乾燥粉末剤または適切な液剤、懸濁液剤もしくはエアロゾル剤として製剤化されてもよい。粉末剤および適切な液剤は、当該分野において公知である適切な添加剤とともに製剤化されてもよい。例えば粉末剤は、適切な粉末基剤、例えば乳糖またはスターチ、を含んでもよく、液剤はプロピレングリコール、滅菌水、エタノール、塩化ナトリウムならびに他の添加剤、例えば酸、アルカリおよび緩衝液の塩、を含んでもよい。該液剤または懸濁液は、スプレー、ポンプ、アトマイザーまたネブライザーなどによる吸入により投与してもよい。本明細書に記載の化合物を他の吸入治療と組み合わせて用いてもよく、例えば、コルチコステロイド、例えばフルチカゾンプロピオネート、ベクロメタゾンジプロピオネート、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニドおよびモメタゾンフロエート;ベータアゴニスト、例えばアルブテロール、サルメテロールおよびフォルモテロール;抗コリン剤、例えばイプラトロプリウムブロミドまたはチオトロピウム;血管拡張剤、例えばトレプロスチナールおよびイロプロスト;酵素、例えばDNAアーゼ;治療タンパク質;免疫グロブリン抗体;オリゴヌクレオチド、例えば一本鎖もしくは二本鎖DNAまたはRNA、siRNA;抗生物質、例えばトブラマイシン;ムスカリン受容体アンタゴニスト;ロイコトリエンアンタゴニスト;サイトカインアンタゴニスト;プロテアーゼ阻害剤;クロモリンナトリウム;ネドクリルナトリウム;ならびにクロモグリク酸ナトリウムである。
【0194】
投与される様々な化合物の量は、因子、例えば化合物活性(in vitro、例えば化合物IC
50対標的または動物有効性モデルでのin vivo活性)、動物モデルでの薬物動態結果(例えば生物学的半減期または生物学的利用能)、対象の年齢、身長および体重、ならびに対象に関連する障害、を考慮した標準的な手順により決められる。これらおよび他の因子の重要性は、当業者に周知である。一般的に用量は、処置される対象について約0.01〜50 mg/kg、同様に約0.1〜20 mg/kgの範囲となるだろう。複数回投与を用いてもよい。
【0195】
本明細書に記載の化合物をまた、同じ疾患を処置するための他の治療と組み合わせて用いてもよい。そうした併用は、化合物および1以上の他の治療薬の異時投与、または化合物および1以上の他の治療薬の同時投与を含む。いくつかの実施態様において、併用される1以上の本明細書に記載の化合物または他の治療薬について投与量を当業者に周知な方法により調節してもよく、例えば単体で用いられる化合物または治療薬と比較して減量する。
【0196】
併用は他の治療、薬物、医療処置などとともに使用することを含むと解され、ここで、他の治療または処置は、本明細書に記載の化合物と異時に(例えば数時間などの短時間内(例えば1、2、3、4〜24時間)、または長時間内(例えば1〜2日間、2〜4日間、4〜7日間、1〜4週間))または本明細書に記載の化合物と同時に投与されてもよい。併用はまた、他の治療もしくは処置の前または後の短時間内または長時間内に投与される本明細書に記載の化合物と一緒に、1回もしくは稀に、例えば手術時に、投与される治療または医療処置とともに使用することを含む。いくつかの実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の化合物、および異なる投与経路によりまたは同じ投与経路により送達される1以上の他の治療薬物の送達を提供する。任意の投与経路での併用は、本明細書に記載の化合物、および投与されたとき治療的活性を維持するように2個の化合物が化学的に結合している製剤を含む任意の製剤にて一緒に同じ投与経路により送達される1以上の他の治療薬物の送達を含む。一態様において、他の薬物治療は、本明細書に記載の化合物と同時投与されてもよい。同時投与による併用は、配合製剤もしくは化学的に結合している化合物の製剤の投与、または分離している製剤で互いに短時間内に(例えば1時間、2時間、3時間、24時間まで以内に)同じまたは異なる投与経路により投与される2以上の化合物の投与を含む。分離している製剤の同時投与は、1のデバイス、例えば同じ吸入デバイス、同じシリンジなど、によって送達されることによる同時投与または分離しているデバイスからの互いに短時間内の投与を含む。同じ経路により送達される本明細書に記載の化合物および1以上の更なる治療薬物の配合製剤は、1のデバイスにより投与できるように一緒な物質の製剤を含み、これは1の製剤で組み合わされた分離している化合物、または化学的に結合しているがまだ生物学的活性を維持するように改変されている化合物を含む。そうした化学的に結合している化合物は、実質的にin vivoで維持される結合またはin vivoで切れて2つの活性成分に分離する結合を有してもよい。
【0197】
V. 疾患適応およびブロモドメインの調節
ブロモドメインに関連する典型的な疾患
ブロモドメインタンパク質(BRD2、BRD3、BRD4およびBRDT)といったBET(ブロモドメインおよび特異的末端(
Bromodomain and
Extra
Terminal))ファミリーの構成要素は、神経疾患、自己免疫疾患及び炎症性疾患、代謝性疾患 (Muller et al. Expert Rev. Mol. Med. 2011, Sep 13; 13:e29; Prinjha et al. Trends Pharmacol. Sci. 2012, 33, 146-153; Belkina et al. J. Immunol. 2013, 190, 3670-3678; Belkina et al. Nature Rev. Cancer 2012, 12, 465-477)ならびに癌(Alsarraj et al. International Journal of Breast Cancer 2012, 1-7; Barbieri et al. Briefings in Functional Genomics 2013, 1-12; Blobel et al. Cancer Cell 2011, 20, 287-288; Dang Cell 2012, 149, 22-35)を含む様々な障害に関連している。さらにいくつかのウイルスは、ウイルス複製プロセスの一部として宿主細胞クロマチンにそのゲノムを連結するためにこれらのタンパク質を使用する(You et al Cell, 2004 117, 349-60)。
【0198】
式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物、または本明細書に記載の化合物は、エピジェネティック調節に関わる1以上のタンパク質、例えばアセチル-リシン調節モチーフを含むタンパク質、すなわち、ブロモドメイン(例えば、BETタンパク質、例えばBRD2、BRD3、BRD4、および/またはBRDT)、に関連した障害、ならびに例えば、細胞増殖性障害、癌、慢性自己免疫疾患、炎症性病態を特に含むブロモドメインの異常発現に関連した疾患の処置に有用である。
【0199】
ブロモドメインの存在は、以下に記載するとおり多数の異なる種類の癌、他の疾患および病態に関連している。ブロモドメイン阻害剤は、全身性または組織の炎症、感染症または低酸素症に対する炎症反応、細胞活性化および増殖、脂質代謝ならびに線維症の処置、ならびにウイルス感染症の防止および処置において有用である。
【0200】
ブロモドメイン阻害剤、例えば式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物または本明細書に記載の化合物は、慢性な自己免疫性および炎症性の病態の防止および処置に有用であり、例えばリウマチ性関節炎、骨関節症、急性痛風、乾癬、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、炎症性腸疾患(クーロン病および潰瘍性大腸炎)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、肺炎、心筋炎、心膜炎、筋炎、湿疹、皮膚炎、脱毛症、白斑症、水疱性皮膚疾患、腎炎、脈管炎、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、うつ病、網膜炎、ブドウ膜炎、強膜炎、肝炎、膵炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、アジソン病、下垂体炎、甲状腺炎、I型糖尿病および臓器移植の急性拒絶である。
【0201】
ブロモドメイン阻害剤、例えば式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物または本明細書に記載の化合物は、急性炎症性病態の防止および処置に有用であり、例えば急性痛風、巨細胞性動脈炎、ループス腎炎を含む腎炎、糸球体腎炎のような臓器病変を有する脈管炎、巨細胞性動脈炎を含む脈管炎、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、川崎病、高安動脈炎、臓器病変を有する脈管炎および臓器移植の急性拒絶が挙げられるが、これらに限定されない。
【0202】
ブロモドメイン阻害剤、例えば式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物または本明細書に記載の化合物は、自己免疫性及び炎症性の疾患または病態の防止および処置に有用であり、これらとしては、ウイルス、例えばヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス、アデノウイルスおよびポックスウイルスならびに他のDNAウイルス;菌類、寄生虫またはそれらの毒素の感染に対する炎症反応が挙げられ、例えば敗血症、敗血症症候群、敗血症性ショック、エンドトキシン血症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、多臓器機能不全症候群、毒素ショック症候群、急性肺傷害、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)、急性腎不全、劇症肝炎、火傷、急性膵炎、術後症候群、サルコイドーシス、ヘルクスハイマー反応、脳炎、脊髄炎、髄膜炎、マラリア、ならびにインフルエンザ、帯状ヘルペス、単純ヘルペスおよびコロナウイルスのようなウイルス感染に関連したSIRSである。
【0203】
ブロモドメイン阻害剤、例えば式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物または本明細書に記載の化合物は、虚血再灌流傷害に関連した疾患または病態の防止および処置に有用であり、心筋梗塞、脳血管虚血(卒中)、急性冠血管症候群、腎臓再灌流傷害、臓器移植、冠動脈バイパス移植、心肺バイパス術肺、腎臓、肝臓、胃腸または末梢下肢塞栓症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0204】
ブロモドメイン阻害剤、例えば式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物または本明細書に記載の化合物は、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症およびアルツハイマー病の防止および処置に有用である。
【0205】
ブロモドメイン阻害剤、例えば式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物または本明細書に記載の化合物は、癌の防止および処置に有用であり、血液系、肺を含む上皮性、胸部および結腸癌腫、正中部癌腫、間葉性、肝臓、腎臓、神経性腫瘍、副腎癌、腺房細胞癌腫、聴神経腫、末端性黒子性黒色腫、先端汗腺腫、急性好酸球性白血病、急性赤白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、急性前骨髄球性白血病、腺癌、腺様嚢胞癌腫、腺腫、腺様歯原性腫瘍、腺扁平上皮癌癌腫、脂肪組織新生物、副腎皮質癌腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、アグレッシブNK細胞白血病、AIDS関連リンパ腫、肺胞横紋筋肉腫、肺胞軟部肉腫、エナメル上皮線維腫、未分化大細胞リンパ腫、未分化甲状腺癌、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、星状細胞腫、非定型奇形腫様ラブドイド腫瘍、B細胞慢性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、B細胞リンパ腫、基底細胞癌腫、胆道癌、膀胱癌、芽細胞腫、骨癌、ブレンナー腫瘍、褐色腫瘍、バーキットリンパ腫、乳癌、脳癌、癌腫、上皮内癌腫、癌肉腫、軟骨腫瘍、セメント質腫、骨髄性肉腫、軟骨腫、脊索腫、絨毛癌、脈絡叢乳頭腫、腎臓の明細胞肉腫、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、頚部癌、結腸直腸癌、ドゴー病、線維形成性小細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、未分化胚細胞腫、胚性癌腫、内分泌腺新生物、内胚葉洞腫瘍、腸疾患関連T細胞リンパ腫、食道癌、胎児内胎児、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺癌、神経節細胞腫、消化器癌、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛癌、巨細胞線維芽細胞腫、骨の巨細胞腫瘍、神経膠腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、大脳神経膠腫、グルカゴノーマ、生殖腺芽細胞腫、顆粒膜細胞腫瘍、ギナンドロブラストーマ、胆嚢癌、胃癌、有毛細胞白血病、血管芽腫、頭頚部癌、血管周皮腫、造血器腫瘍、肝芽腫、肝脾T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、浸潤性小葉癌、腸癌、腎臓癌、喉頭癌、悪性黒子、致死性正中部癌腫、白血病、ライディッヒ細胞腫瘍、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、肝臓癌、小細胞性肺癌、非小細胞性肺癌、MALTリンパ腫、悪性線維性組織球腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性トリトン腫瘍、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫、マスト細胞白血病、縦隔胚細胞腫瘍、胸部の髄様癌腫、甲状腺髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移尿路上皮癌腫、ミュラー管混合腫瘍、粘液腫瘍、多発性骨髄腫、筋肉組織新生物、菌状息肉腫、粘液性脂肪肉腫、粘液腫、粘液肉腫、鼻咽頭癌腫、神経線維腫、神経芽腫、神経線維腫、神経鞘腫、結節性黒色腫、眼癌、乏突起星細胞腫、乏突起神経膠腫、膨大細胞腫、視神経鞘髄膜腫、視神経腫瘍、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、パンコースト腫瘍、甲状腺乳頭癌、傍神経節腫、松果体腫瘍、松果体細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫、多胎芽腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、中枢神経系原発リンパ腫、原発性体腔液リンパ腫、原発性腹膜癌、前立腺癌、膵臓癌、咽頭癌、腹膜偽粘液腫、腎臓細胞癌腫、腎臓髄様癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒータートランスフォーメーション、直腸癌、肉腫、シュワン腫、精上皮腫、セルトリ細胞腫瘍、性索性腺間質腫瘍、印環細胞癌腫、皮膚癌、小青色円形細胞腫瘍、小細胞癌腫、軟組織肉腫、ソマトスタチノーマ、煤煙性いぼ、脊髄腫瘍、脾性辺縁帯リンパ腫、扁平上皮細胞癌腫、滑膜肉腫、セザリー疾患、小腸癌、扁平上皮癌腫、胃癌、T細胞リンパ腫、精巣癌、莢膜細胞腫、甲状腺癌、移行上皮癌腫、咽喉癌、尿膜管癌、泌尿生殖器癌、尿路上皮癌腫、ブドウ膜黒色腫、子宮癌、疣贅性癌腫、視経路神経膠腫、外陰癌、膣癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ワルチン腫瘍、ならびにウイルムス腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。
【0206】
ブロモドメイン活性のアッセイ
ブロモドメイン活性に対する多数の異なるアッセイを、活性調節剤のアッセイおよび/または特定のブロモドメインまたはその群に対する調節剤の特異性の測定に利用できる。以下の実施例に記載のアッセイに加えて、当業者は利用できる他のアッセイを知っており、特定の適用に対してアッセイを改変できる。
【0207】
ある特定の実施態様において、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物、表1〜30に記載する化合物、または本明細書に開示の化合物は、ブロモドメインタンパク質活性を測定するアッセイにおいて活性である。いくつかの実施態様において、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または任意の下位式で示される化合物または本明細書に記載の化合物は、一般的に許容されるブロモドメインアッセイまたは本明細書に記載のブロモドメインアッセイにて測定されるとおり、10,000 nM未満、1,000 nM、500 nM未満、100 nM未満、50 nM未満、20 nM未満、10 nM未満、5 nM未満、または1 nM未満のIC
50を有する。いくつかの実施態様において、ブロモドメイン活性を測定するアッセイとしては、実施例57に記載のようなアッセイ(例えば、生化学または細胞ベースアッセイ)または当該技術分野において公知であるアッセイが挙げられる。
【0208】
いくつかの実施態様において、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の下位式で示される化合物、表1〜27に記載する化合物または本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン活性を測定するアッセイに活性である。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の化合物は一般的に許容されるブロモドメイン活性アッセイにて測定されるとおり、10,000 nM未満、1,000 nM、500 nM未満、100 nM未満、50 nM未満、20 nM未満、10 nM未満、5 nM未満、または1 nM未満のIC
50を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン活性アッセイで100 nM未満、10 nM未満、または1 nM未満のIC
50を有する。
【0209】
ブロモドメインの調節
別の一態様において、本願開示は、ブロモドメインタンパク質を調節または阻害するための方法を提供する。該方法は、有効量の、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、および本明細書に記載の任意の下位概念の式で示される化合物、表1〜30に記載する化合物、または本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の任意の式で示される化合物を含む組成物を対象に投与することを含み、それによってブロモドメインを調節または阻害する。いくつかの実施態様において、該方法は、in vivoまたはin vitroで任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の下位式で示される化合物、または表1〜27に記載する化合物、または本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の任意の式で示される化合物を含む組成物を細胞に接触させることを含む。
【0210】
VI. ブロモドメインが介在する病態の処置方法
別の一態様において、本願開示は、ブロモドメイン介在性疾患もしくは病態を患っているかまたは危険性がある対象を処置するための方法を提供し、ここでブロモドメインの阻害は、役割を果たすかまたは利益を提供する。該方法は、有効量の、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb) で示される化合物、実施例に記載の化合物、表1〜30に記載する化合物、または本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の任意の式で示される化合物を含む組成物を対象に投与することを含む。ある特定の実施態様において、該方法は、有効量の、本明細書に記載の任意の1以上の化合物を、1以上の他の治療薬または疾患もしくは病態に対する治療薬と組み合わせて対象に投与することを含む。いくつかの実施態様において、該方法は、有効量の、本明細書に記載の任意の1以上の化合物を、疾患または病態に対する1以上の他の治療薬と組み合わせて対象に投与することを含む。
【0211】
いくつかの実施態様において、本願開示は、ブロモドメインが介在する腫瘍細胞の所望しない増殖を抑制する方法を提供する。該方法は、有効量の、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、または任意の本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の化合物を含む組成物を腫瘍細胞にを接触させることを含む。いくつかの例において、該腫瘍細胞は、BETタンパク質、BRD4タンパク質またはその変異体が介在する。
【0212】
ある特定の実施態様において、本願開示は、患者を処置する方法を提供し、ここでブロモドメイン(例えば、BETタンパク質またはBRD4タンパク質)の阻害は、利益を提供する。該方法は、有効量の、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、または任意の本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の化合物を含む組成物をそれを必要とする患者に投与することを含む。
【0213】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の化合物で処置可能な疾患または病態としては、癌が挙げられるが、これに限定されず、例えば、血液系、肺を含む上皮性、胸部および結腸癌腫、正中部癌腫、間葉性、肝臓、腎臓、神経性腫瘍、副腎癌、腺房細胞癌腫、聴神経腫、末端性黒子性黒色腫、先端汗腺腫、急性好酸球性白血病、急性赤白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、急性前骨髄球性白血病、腺癌、腺様嚢胞癌腫、腺腫、腺様歯原性腫瘍、腺扁平上皮癌癌腫、脂肪組織新生物、副腎皮質癌腫、成人T細胞白血病/リンパ腫、アグレッシブNK細胞白血病、AIDS関連リンパ腫、肺胞横紋筋肉腫、肺胞軟部肉腫、エナメル上皮線維腫、未分化大細胞リンパ腫、未分化甲状腺癌、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、星状細胞腫、非定型奇形腫様ラブドイド腫瘍、B細胞慢性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、B細胞リンパ腫、基底細胞癌腫、胆道癌、膀胱癌、芽細胞腫、骨癌、ブレンナー腫瘍、褐色腫瘍、バーキットリンパ腫、乳癌、脳癌、癌腫、上皮内癌腫、癌肉腫、軟骨腫瘍、セメント質腫、骨髄性肉腫、軟骨腫、脊索腫、絨毛癌、脈絡叢乳頭腫、腎臓の明細胞肉腫、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、頚部癌、結腸直腸癌、ドゴー病、線維形成性小細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、未分化胚細胞腫、胚性癌腫、内分泌腺新生物、内胚葉洞腫瘍、腸疾患関連T細胞リンパ腫、食道癌、胎児内胎児、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺癌、神経節細胞腫、消化器癌、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛癌、巨細胞線維芽細胞腫、骨の巨細胞腫瘍、神経膠腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、大脳神経膠腫、グルカゴノーマ、生殖腺芽細胞腫、顆粒膜細胞腫瘍、ギナンドロブラストーマ、胆嚢癌、胃癌、有毛細胞白血病、血管芽腫、頭頚部癌、血管周皮腫、造血器腫瘍、肝芽腫、肝脾T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、浸潤性小葉癌、腸癌、腎臓癌、喉頭癌、悪性黒子、致死性正中部癌腫、白血病、ライディッヒ細胞腫瘍、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、肝臓癌、小細胞性肺癌、非小細胞性肺癌、MALTリンパ腫、悪性線維性組織球腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性トリトン腫瘍、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫、マスト細胞白血病、縦隔胚細胞腫瘍、胸部の髄様癌腫、甲状腺髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移尿路上皮癌腫、ミュラー管混合腫瘍、粘液腫瘍、多発性骨髄腫、筋肉組織新生物、菌状息肉腫、粘液性脂肪肉腫、粘液腫、粘液肉腫、鼻咽頭癌腫、神経線維腫、神経芽腫、神経線維腫、神経鞘腫、結節性黒色腫、眼癌、乏突起星細胞腫、乏突起神経膠腫、膨大細胞腫、視神経鞘髄膜腫、視神経腫瘍、口腔癌、骨肉腫、卵巣癌、パンコースト腫瘍、甲状腺乳頭癌、傍神経節腫、松果体腫瘍、松果体細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫、多胎芽腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、中枢神経系原発リンパ腫、原発性体腔液リンパ腫、原発性腹膜癌、前立腺癌、膵臓癌、咽頭癌、腹膜偽粘液腫、腎臓細胞癌腫、腎臓髄様癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒータートランスフォーメーション、直腸癌、肉腫、シュワン腫、精上皮腫、セルトリ細胞腫瘍、性索性腺間質腫瘍、印環細胞癌腫、皮膚癌、小青色円形細胞腫瘍、小細胞癌腫、軟組織肉腫、ソマトスタチノーマ、煤煙性いぼ、脊髄腫瘍、脾性辺縁帯リンパ腫、扁平上皮細胞癌腫、滑膜肉腫、セザリー疾患、小腸癌、扁平上皮癌腫、胃癌、T細胞リンパ腫、精巣癌、莢膜細胞腫、甲状腺癌、移行上皮癌腫、咽喉癌、尿膜管癌、泌尿生殖器癌、尿路上皮癌腫、ブドウ膜黒色腫、子宮癌、疣贅性癌腫、視経路神経膠腫、外陰癌、膣癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ワルチン腫瘍、ならびにウイルムス腫瘍である。ある特定の実施態様において、本明細書に記載の化合物で処置可能な癌は、腺癌、成人T細胞白血病/リンパ腫、膀胱癌、芽細胞腫、骨癌、乳癌、脳癌、癌腫、骨髄性肉腫、頚部癌、結腸直腸癌、食道癌、消化器癌、多形神経膠芽腫、神経膠腫、胆嚢癌、胃癌、頭頚部癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腸癌、腎臓癌、喉頭癌、白血病、肺癌、リンパ腫、肝臓癌、小細胞性肺癌、非小細胞性肺癌、中皮腫、多発性骨髄腫、眼癌、視神経腫瘍、口腔癌、卵巣癌、下垂体腫瘍、中枢神経系原発リンパ腫、前立腺癌、膵臓癌、咽頭癌、腎臓細胞癌腫、直腸癌、肉腫、皮膚癌、脊髄腫瘍、小腸癌、胃癌、T細胞リンパ腫、精巣癌、甲状腺癌、咽喉癌、泌尿生殖器癌、尿路上皮癌腫、子宮癌、膣癌、またはウイルムス腫瘍より選択される。他の実施態様において、本明細書に記載の化合物で処置可能な癌または腫瘍としては、良性軟組織腫瘍、骨腫瘍、脳および脊髄腫瘍、眼瞼および眼窩腫瘍、肉芽腫、脂肪腫、髄膜腫、多発性内分泌腺腫、鼻ポリープ、下垂体腫瘍、プロラクチノーマ、偽脳腫瘍、脂漏性角化症、胃ポリープ、甲状腺結節、膵臓の嚢胞性新生成物、血管腫、声帯結節、ポリープ、および嚢胞、キャッスルマン病、慢性毛巣病疾患、皮膚線維腫、毛髪嚢腫、化膿性肉芽腫、ならびに若年性ポリポーシス症候群が挙げられる。
【0214】
いくつかの実施態様において、本願開示は、自己免疫性及び炎症性の疾患または病態を対象において有効量の、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)で示される化合物、または 本明細書に記載の化合物を投与することにより処置する方法を提供する。本明細書に記載の化合物で処置可能な疾患または病態としては、炎症性骨盤疾患、尿道炎、皮膚 日焼け、副鼻腔炎、肺炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨隨縁、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎、胆嚢炎、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クーロン病、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶、臓器移植の超急性拒絶、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、多腺性自己免疫疾患(多腺性自己免疫症候群としても知られる)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、脈管炎、自己免疫性溶血性および血小板減少性状態、グッドパスチャー症候群、アテローム性動脈硬化症、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、I型糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、若年性関節炎、骨関節症、慢性特発性血小板減少性紫斑病、ワルデンストレームマクログロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変性関節疾患、白斑症、自己免疫性下垂体機能低下症、ギランバレー症候群、ベーチェット病、強皮症、菌状息肉腫、急性炎症反応(例えば急性呼吸窮迫症候群および虚血/再潅流傷害)、ならびにバセドウ病が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施態様において、本明細書に記載の化合物で処置可能な疾患および病態としては、全身性または組織の炎症、感染症または低酸素症に対する炎症反応、細胞活性化および増殖、脂質代謝、線維症ならびにウイルス感染症が挙げられる。
【0215】
いくつかの実施態様において、本願開示は、有効量の、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)で示される化合物、または本明細書に記載の化合物を、それを必要とする対象に投与することにより、慢性な自己免疫性および炎症性の病態を患っているかまたは危険性がある対象を処置する方法を提供する。本明細書に記載の化合物で処置可能である慢性な自己免疫性および炎症性の病態としては、リウマチ性関節炎、骨関節症、急性痛風、乾癬、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、炎症性腸疾患(クーロン病および潰瘍性大腸炎)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、肺炎、心筋炎、心膜炎、筋炎、湿疹、皮膚炎、脱毛症、白斑症、水疱性皮膚疾患、腎炎、脈管炎、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、うつ病、網膜炎、ブドウ膜炎、強膜炎、肝炎、膵炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、アジソン病、下垂体炎、甲状腺炎、I型糖尿病ならびに臓器移植の急性拒絶が挙げられるが、これらに限定されない。一実施態様において、該疾患または病態は、敗血症、火傷、膵炎、重症外傷、出血または虚血である。別の一実施態様において、本明細書に記載の化合物で処置可能な疾患または病態としては、敗血症、敗血症症候群、敗血症性ショックまたはエンドトキシン血症が挙げられる。別の一実施態様において、本明細書に記載の化合物で処置可能な疾患または病態としては、急性または慢性膵炎が挙げられる。別の一実施態様において、本明細書に記載の化合物で処置可能な疾患または病態としては、火傷が挙げられる。
【0216】
いくつかの実施態様において、本願開示は、有効量の、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)で示される化合物、または本明細書に記載の化合物を、それを必要とする対象に投与することにより、急性炎症性病態を患っているかまたは危険性がある対象を処置する方法を提供する。該急性炎症性病態としては、急性痛風、巨細胞性動脈炎、ループス腎炎を含む腎炎、臓器病変を有する脈管炎、例えば糸球体腎炎、巨細胞性動脈炎を含む脈管炎、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、川崎病、高安動脈炎、臓器病変を有する脈管炎、および臓器移植の急性拒絶が挙げられるが、これらに限定されない。
【0217】
いくつかの実施態様において、本願開示は、有効量の、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)で示される化合物、または本明細書に記載の化合物を、それを必要とする対象に投与することにより、自己免疫性及び炎症性の疾患または病態を患っているかまたは危険性がある対象を処置する方法を提供する。本明細書に記載の化合物で処置可能な自己免疫性及び炎症性の疾患または病態としては、細菌、ウイルス、例えばヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス、アデノウイルスおよびポックスウイルスならびにほかのDNAウイルス;菌類、寄生虫またはそれらの毒素の感染に対する炎症反応が挙げられ、例えば敗血症、敗血症 症候群、敗血症性ショック、エンドトキシン血症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、多臓器機能不全症候群、毒素ショック症候群、急性肺傷害、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)、急性腎不全、劇症肝炎、火傷、急性膵炎、術後症候群、サルコイドーシス、ヘルクスハイマー反応、脳炎、脊髄炎、髄膜炎、マラリア、ならびにインフルエンザ、帯状ヘルペス、単純ヘルペスおよびコロナウイルスのようなウイルス感染に関連したSIRSである。
【0218】
いくつかの実施態様において、本願開示は、有効量の、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)で示される化合物、または本明細書に記載の化合物を、それを必要とする対象に投与することにより、虚血再灌流傷害を患っているかまたは危険性がある対象を処置する方法を提供する。該虚血再灌流傷害としては、心筋梗塞、脳血管虚血(卒中)、急性冠血管症候群、腎臓再灌流傷害、臓器移植、冠動脈バイパス移植、心肺バイパス術肺、腎臓、肝臓、胃腸および末梢下肢塞栓症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0219】
いくつかの実施態様において、本願開示は、有効量の、式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)で示される化合物、または本明細書に記載の化合物を、それを必要とする対象に投与することにより、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症またはアルツハイマー病を患っているかまたは危険性がある対象を処置する方法を提供する。
【0220】
いくつかの実施態様において、本願開示は、それを必要とする動物対象における任意のブロモドメイン変異体介在性疾患または病態を含む、任意のブロモドメイン介在性疾患または病態を処置する方法を提供し、ここで該方法は、本明細書に記載の任意の1以上の化合物の有効量を対象に投与することを含む。ある特定の実施態様において、該方法は、本明細書に記載の任意の1以上の化合物の有効量を疾患または病態に対する1以上の他の治療薬と組み合わせて対象に投与することを含む。
【0221】
いくつかの実施態様において、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、または本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の化合物を含む組成物は、ブロモドメイン阻害剤であり、一般的に許容されるブロモドメイン活性アッセイにて測定されるとおり500 nM未満、100 nM未満、50 nM未満、20 nM未満、10 nM未満、5 nM未満、または1 nM未満のIC
50を有する。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン、例えばBETタンパク質、BRD2、BRD3またはBRD4タンパク質に関して、500 nM未満、100 nM未満、50 nM未満、20 nM未満、10 nM未満、5 nM未満、または1 nM未満のIC
50を有するであろう。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の化合物は、1以上の他のタンパク質と比較して1以上のブロモドメインを選択的に阻害するであろう。
【0222】
いくつかの実施態様において、本願開示は、ブロモドメインまたは変異ブロモドメインを阻害する方法を提供する。該方法は、任意の式(I)、(I')、(II)、もしくは本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、または本明細書に記載の化合物、または本明細書に記載の化合物を含む組成物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を、細胞またはブロモドメインタンパク質にin vitroまたはin vivoにおいて接触させることを含む。
【0223】
ある特定の実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の疾患または病態の処置に対する薬剤の製造における、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、または本明細書に記載の化合物、または本明細書に記載の化合物を含む組成物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体の使用を提供する。他の実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の疾患または病態の処置における使用のための、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、または本明細書に記載の化合物、または本明細書に記載の化合物を含む組成物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体を提供する。
【0224】
併用療法
ブロモドメイン調節剤は、特に癌ならびに本明細書に記載の他の疾患及び兆候の処置において、別の薬理学的に有効な化合物、または2以上の薬理学的に有効な化合物と役立つように組み合わせてもよい。一実施態様において、組成物は、同じ疾患適応に対して治療的に有効である1以上の化合物と一緒に本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含み、ここで、化合物は、該疾患適応において相乗的な効果を有する。一実施態様において、組成物は、癌の処置に有効である本明細書に記載の任意の1以上の化合物および同じ癌の処置に有効である1以上の他の化合物を含んでもよく、さらにここで、該化合物が相乗的に癌の処置に有効である。
【0225】
いくつかの実施態様において、本願開示は、それを必要とする動物対象におけるブロモドメインもしくは変異ブロモドメイン介在性の疾患または病態を処置する方法を提供し、ここで該方法は、有効量の、本明細書に記載の任意の1以上の化合物、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される1以上の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の化合物を含む組成物を、本明細書に記載の1以上の他の治療薬と組み合わせて対象に投与することを含む。ある特定の実施態様において、本願開示は、それを必要とする動物対象におけるブロモドメインもしくは変異ブロモドメイン介在性の疾患または病態を処置する方法を提供し、ここで該方法は、有効量の、本明細書に記載の任意の1以上の化合物、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される1以上の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、または本明細書に記載の化合物を含む組成物を、疾患または病態に対する1以上の他の治療薬と組み合わせて対象に投与することを含む。
【0226】
いくつかの実施態様において、本願開示は組成物を提供し、例えば、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)で示される化合物、実施例に開示の化合物、表1〜30に記載する化合物、または本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体、および1以上の他の治療薬を含む医薬組成物である。いくつかの実施態様において、1以上の他の治療薬は、アドゼレシン、アルトレタミン、ベンダムスチン、ビゼレシン、ブスルファン、カルボプラチン、カルボクオン、カルモフール、カルムスチン、クロランブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、エストラムスチン、エトグルシド、フォテムスチン、ヘプスルファム、イホスファミド、インプロスルファン、イロフルベン、ロムスチン、マンノスルファン、メクロレタミン、メルファラン、ミトブロニトール、ネダプラチン、ニムスチン、オキサリプラチン、ピポスルファン、プレドニムスン、プロカルバジン、ラニムスチン、サトラプラチン、セムスチン、ストレプトゾシン、テモゾロマイド、チオテパ、トレオスルファン、トリアジクオン、トリエチレンメラミン、トリプラチン四硝酸塩、トロホスファミドおよびウラムスチンが挙げられるがこれらに限定されないアルキル化剤;アクラルビシン、アムルビシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エルサミトルシン、エピルビシン、イダルビシン、メノガリル、マイトマイシン、ネオカルジノスタチン、ペントスタチン、ピラルビシン、プリカマイシン、バルルビシンおよびゾルビシンが挙げられるがこれらに限定されない抗生剤;アミノプテリン、アザシチジン、アザチオプリン、カペシタビン、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン、デシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、5-フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、テガフール-ウラシル、チオグアニン、トリメトプリム、トリメトレキサートおよびビダラビンが挙げられるがこれらに限定されない代謝拮抗剤;アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、ガリキシマブ、ゲムツズマブ、パニツムマブ、ペルツズマブ、リツキシマブ、ブレンツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、90Yイブリツモマブチウキセタン、イピリムマブ、トレメリムマブおよび抗CTLA-4抗体が挙げられるがこれらに限定されない免疫療法、抗体療法;アナストロゾール、アンドロゲン、ブセレリン、ジエチルスチルベストロール、エキセメスタン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、イドキシフェン、レトロゾール、リュープロライド、マゲストロール(magestrol)、ラロキシフェン、タモキシフェンおよびトレミフェンが挙げられるがこれらに限定されないホルモンまたはホルモンアンタゴニスト;DJ-927、ドセタキセル、TPI287、ラロタキセル、オルタタキセル、パクリタキセル、DHA-パクリタキセルおよびテセタキセルが挙げられるがこれらに限定されないタキサン;アリトレチノイン、ベキサロテン、フェンレチニド、イソトレチノインおよびトレチノインが挙げられるがこれらに限定されないレチノイド;デメコルシン、ホモハリントニン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニンおよびビノレルビンが挙げられるがこれらに限定されないアルカロイド;AE-941(GW786034、ネオバスタット)、ABT-510、2-メトキシエストラジオール、レナリドマイドおよびサリドマイドが挙げられるがこれらに限定されない抗血管新生剤;アムサクリン、ベロテカン、エドテカリン、エトポシド、エトポシドリン酸塩、エキサテカン、イリノテカン(活性代謝体N-38(7-エチル-10-ヒドロキシ-カンプトテシン)も)、ルカンソン、ミトキサントロン、ピクサントロン、ルビテカン、テニポシド、トポテカンおよび9-アミノカンプトテシンが挙げられるがこれらに限定されないトポイソメラーゼ阻害剤;アキシチニブ(AG013736)、ダサチニブ(BMS354825)、エルロチニブ、ゲフィチニブ、フラボピリドール、イマチニブメシル酸塩、ラパチニブ、モテサニブ二リン酸塩(AMG706)、ニロチニブ(AMN107)、セリシクリブ、ソラフェニブ、スニチニブリンゴ酸塩、AEE-788、BMS-599626、UCN-01(7-ヒドロキシスタウロスポリン)、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、セルメチニブ、LGX818、BGB-283、およびバタラニブが挙げられるがこれらに限定されないキナーゼ阻害剤;ボルテゾミブ、ゲルダナマイシンおよびラパマイシンが挙げられるがこれらに限定されない標的シグナル伝達阻害剤;イミキモド、インターフェロン-αおよびインターロイキン-2が挙げられるがこれらに限定されない生体応答調節物質;および3-AP(3-アミノ-2-カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン)、アルトラセンタン(altrasentan)、アミノグルテチミド、アナグレリド、アスパラギナーゼ、ブリオスタチン-1、シレンジタイド、エレスクロモル、エリブリンメシル酸塩(E7389)、イクサベピロン、ロニダミン、マソプロコール、ミトグアナゾン、オブリメルセン、スリンダク、テストラクトン、チアゾフリン、mTOR阻害剤(例えばシロリムス、テンシロリムス、エベロリムス、デフォロリムス)、PI3K阻害剤(例えばBEZ235、GDC-0941、XL147、XL765)、Cdk4阻害剤(例えばPD-332991)、Akt阻害剤、Hsp90阻害剤(例えばゲルダナマイシン、ラジシコール、タネスピマイシン)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えばチピファルニブ)およびアロマターゼ阻害剤(アナストロゾールレトロゾールエキセメスタン)が挙げられるがこれらに限定されない他の化学療法剤より選択される。一実施態様において、癌の処置方法は、有効量の、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の下位式で示される任意の1以上の化合物、または本明細書に記載の化合物を含む組成物を、カペシタビン、5-フルオロウラシル、カルボプラチン、ダカルバジン、ゲフィチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、SN-38、テモゾロミド、ビンブラスチン、ベバシズマブ、セツキシマブ、インターフェロン-α、インターロイキン-2、またはエルロチニブより選択される化学療法剤と組み合わせて対象に投与することを含む。別の一実施態様において、化学療法剤は、Mek阻害剤である。Mek阻害剤の例としては、AS703026、AZD6244(セルメチニブ)、AZD8330、BIX02188、CI-1040(PD184352)、GSK1120212(JTP-74057)、PD0325901、PD318088、PD98059、RDEA119(BAY869766)、TAK-733およびU0126-EtOHが挙げられるが、これらに限定されない。別の一実施態様において、化学療法剤は、チロシンキナーゼ阻害剤である。チロシンキナーゼ阻害剤の例としては、AEE788、AG-1478(チルホスチンAG-1478)、AG-490、アパチニブ(YN968D1)、AV-412、AV-951(チボザニブ)、アキシチニブ、AZD8931、BIBF1120(バルガテフ)、BIBW2992(アファチニブ)、BMS794833、BMS-599626、ブリバニブ(BMS-540215)、ブリバニブアラニネート(BMS-582664)、セディラニブ(AZD2171)、クリソファン酸(クリソファノール)、クレノラニブ(CP-868569)、CUDC-101、CYC116、ドビチニブ二乳酸(TKI258二乳酸)、E7080、エルロチニブ塩酸塩(タルセバ、CP-358774、OSI-774、NSC-718781)、フォレチニブ(GSK1363089、XL880)、ゲフィチニブ(ZD-1839またはイレッサ)、イマチニブ(グリベック)、イマチニブメシル酸塩、Ki8751、KRN633、ラパチニブ(タイケルブ)、リニファニブ(ABT-869)、マシチニブ(マシベット、AB1010)、MGCD-265、モテサニブ(AMG-706)、MP-470、ムブリチニブ(TAK165)、ネラチニブ(HKI-272)、NVP-BHG712、OSI-420(デスメチルエルロチニブ,CP-473420)、OSI-930、パゾパニブHCl、PD-153035 HCl、PD173074、ペリチニブ(EKB-569)、PF299804、ポナチニブ(AP24534)、PP121、RAF265(CHIR-265)、Raf265誘導体、レゴラフェニブ(BAY73-4506)、ソラフェニブトシル酸塩(ネクサバール)、スニチニブリンゴ酸塩(スーテント)、テラチニブ(BAY57-9352)、TSU-68(SU6668)、バンデタニブ(Zactima)、バタラニブ二塩酸塩(PTK787)、WZ3146、WZ4002、WZ8040、XL-184遊離塩基(カボザンチニブ)、XL647、EGFR siRNA、FLT4siRNA、KDR siRNA、抗糖尿病薬例えばメトホルミン、PPARアゴニスト(ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クロフィブラート、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、インデグリタザル)およびDPP4阻害剤(シタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、デュトグリプチン、ゲミグリプチン、アログリプチン)などの抗糖尿病薬が挙げられるが、これらに限定されない。別の一実施態様において、該薬剤は、EGFR阻害剤である。EGFR阻害剤の例としては、AEE-788、AP-26113、BIBW-2992(トボック)、CI-1033、GW-572016、イレッサ、LY2874455、RO-5323441、タルセバ(エルロチニブ、OSI-774)、CUDC-101およびWZ4002が挙げられるが、これらに限定されない。別の一実施態様において、併用のための治療薬は、米国特許出願公開第2009/0076046号および第2011/0112127号に記載されるc-Fmsおよび/またはc-Kit阻害剤であり、両出願は参照によりそのままあらゆる目的のために組み込まれる。一実施態様において、癌の処置方法は、本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含む組成物の有効量を、カペシタビン、5-フルオロウラシル、カルボプラチン、ダカルバジン、ゲフィチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、SN-38、テモゾロミド、ビンブラスチン、ベバシズマブ、セツキシマブ、インターフェロン-α、インターロイキン-2、またはエルロチニブより選択される化学療法剤と組み合わせて対象に投与することを含む。いくつかの実施態様において、ブロモドメイン調節剤、特に任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、または本明細書に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体もしくは異性体は、1以上の上記薬剤と組み合わせて、同時に、連続的にまたは別々に投与されてもよい。
【0227】
いくつかの実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の組成物の有効量を対象に投与することにより任意のその変異体を含むブロモドメインが介在する疾患または病態を処置する方法を提供し、ここで該組成物は、本明細書に記載の1以上の他の治療薬と組み合わせて本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含む。他の実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の組成物の有効量を対象に投与することにより任意のその変異体を含むブロモドメインタンパク質または変異ブロモドメインタンパク質が介在する疾患または病態を処置する方法を提供し、ここで該組成物は、疾患または病態の処置に対して1以上の他の適切な治療薬と組み合わせて本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含む。
【0228】
いくつかの実施態様において、組成物は、治療的に有効な量の本明細書に記載の任意の1以上の化合物、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体、賦形剤、および/または希釈剤を含むよう提供され、これは本明細書に記載の任意の2以上の化合物の組み合わせを含む。組成物はさらに、多数の異なる薬理学的に有効な化合物を含むことができ、該成分は、本明細書に記載の多数の化合物を含むことができる。ある特定の実施態様において、組成物は、同じ疾患適応に対し治療的に有効である1以上の化合物と一緒に本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含むことができる。一態様において、組成物は、同じ疾患適応に対し治療的に有効である1以上の化合物と一緒に本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含み、ここで該化合物は、疾患適応に相乗的な効果を有する。一実施態様において、組成物は、癌の処置に有効である本明細書に記載の任意の1以上の化合物、および同じ癌の処置に有効である1以上の他の化合物を含み、さらにここで、該化合物は、癌の処置に相乗的に有効である。化合物は、同時にまたは連続して投与されてもよい。
【0229】
一実施態様において、本願開示は、ブロモドメインまたは変異ブロモドメインタンパク質が介在する疾患または病態を、本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含む組成物の有効量を対象に投与することにより、疾患の処置に対して本明細書に記載の1以上の他の適切な治療薬と組み合わせて処置する方法を提供する。一実施態様において、本願開示は、ブロモドメインまたは変異ブロモドメインが介在する癌を、本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含む組成物の有効量を対象に投与することにより処置する方法を提供する。一実施態様において、本願開示は、ブロモドメインが介在する癌を、本明細書に記載の任意の1以上の化合物を含む組成物の有効量を対象に投与することにより、1以上の適切な抗癌治療、例えば本明細書に記載の1以上の化学療法剤または化学療法薬と組み合わせて処置する方法を提供する。
【0230】
いくつかの実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の癌をそれを必要とする対象において、本明細書に記載の化合物または任意の1以上の化合物を含む組成物の有効量を対象に投与することにより、癌の治療に効果的な1以上の他の治療または医療処置と組み合わせて処置する方法を提供する。他の治療または医療処置は、適切な抗癌治療(例えば薬物治療、ワクチン治療、遺伝子治療、光力学治療)または医療処置(例えば手術、放射線処置、温熱療法、骨髄または幹細胞移植)を含む。一実施態様において、1以上の適切な抗癌治療または医療処置は、化学療法剤(例えば化学療法薬)、放射線処置(例えばX線、γ線、または電子、プロトン、中性子もしくはα粒子線)、温熱療法(例えばマイクロ波、超音波、高周波アブレーション)、ワクチン治療(例えばAFP遺伝子肝細胞癌腫ワクチン、AFPアデノウイルスベクターワクチン、AG-858、同種GM-CSF分泌乳癌ワクチン、樹状細胞ペプチドワクチン)、遺伝子治療(例えばAd5CMV-p53ベクター、MDA7をコードするアデノベクター、アデノウイルス5-腫瘍壊死因子アルファ)、光力学治療(例えばアミノレブリン酸、モテキサフィンルテチウム)、腫瘍崩壊ウイルスもしくは細菌療法、手術、または骨髄および幹細胞移植との処置より選択される。ある特定の実施態様において、本願開示は、別々または同時いずれかに、本明細書に記載の化合物の有効量を対象に投与することおよび本明細書に記載の放射線処置を適用することにより、それを必要とする対象において癌を処置する方法を提供する。一実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の化合物の有効量を対象に投与し続いて放射線処置(例えばX線、γ線、または電子、プロトン、中性子もしくはα粒子線)することにより、それを必要とする対象において癌を処置する方法を提供する。別の一実施態様において、本願開示は、放射線処置(例えばX線、γ線、または電子、プロトン、中性子もしくはα粒子線)を対象に適用し続いて本明細書に記載の化合物の有効量を対象に投与することにより、それを必要とする対象において癌を処置する方法を提供する。またさらに別の一実施態様において、本願開示は、本明細書に記載の化合物および放射線治療(例えばX線、γ線、または電子、プロトン、中性子もしくはα粒子線)を対象に同時に実施することにより、それを必要とする対象において癌を処置する方法を提供する。
【0231】
別の一態様において、本願開示は、任意の式(I)、(I')、(II)、(III)、(IV)、(V)、(Va)もしくは(Vb)、または本明細書に記載の任意の下位式で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、本明細書に記載の化合物または本明細書に記載のその組成物を含むキットまたは容器を提供する。いくつかの実施態様において、化合物または組成物は、例えばバイアル、ボトル、フラスコで包装され、これらはさらに例えば箱、封筒またはバッグで包装されてもよく;化合物または組成物は、米国食品医薬品局または同様の監督機関により哺乳動物、例えばヒト、への投与について承認され;化合物または組成物は、ブロモドメインタンパク質介在性の疾患または病態の哺乳動物、例えばヒト、への投与について承認され;本明細書に開示のキットまたは容器は、化合物または組成物がブロモドメイン介在性の疾患または病態の哺乳動物、例えばヒト、への投与について適切であるまたは承認されていることを示す使用説明書および/または他の指示書を含んでもよく;そして化合物または組成物は、単位投与量または単回投与量の形態、例えば単回投与量の錠剤、カプセル剤などで一式とされてもよい。
【実施例】
【0232】
VII. 実施例
以下の実施例は、本願開示を例証するものであって制限するものではない。
【0233】
本明細書の範囲内の化合物は、当業者に巧緻な様々な反応を用いて以下で説明されるとおり合成されることができる。当業者はまた、代替方法が本明細書に記載の標的化合物を合成するのに用いられてもよく、本明細書の本文内で説明されるやり方は包括的でなく目的の化合物に至る適用可能で実際の経路を提供すると認識するであろう。いくつかの実施例において、化合物について示される質量分析の結果は、分子、例えばブロモまたはクロロ置換基を有する化合物、における原子の同位体分布があるため2つ以上の値を有してもよい。
【0234】
本特許出願において特許請求する特定の分子は、異なるエナンチオマーおよびジアステレオマーの形態で存在できるか、あるいは分子中1以上の水素原子は、1以上の重水素原子によって置き換えられ得て(例えばペル重水素化類似体を含む)これら化合物のすべてのそうした変異体が特許請求される。さらに、用語「重水素化類似体」は、少なくとも1個の水素原子が重水素原子で置き換えられている化合物を意味すると注目すべきである。
【0235】
当業者はまた、有機化学での標準的な作業手順中に酸および塩基がしばしば用いられると認識するであろう。必要な内因性の酸性または塩基性を有する場合、本特許出願に記載の実験手順中、親化合物の塩は時折産出される。
【0236】
実施例1
【化44】
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工程1− 3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)イソオキサゾール(P-0246)の製造:テトラヒドロフラン (120 ml) 中の6-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン (1、2.12 g、10.76 mmol) に、窒素下、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン (0.1 g、0.12 mmol)、3,5-ジメチル-イソキサゾール-4-イル ボロン酸 (1.9 g、13.48 mmol)、および水 (60 ml) 中の1M 炭酸カリウムを加えた。反応物を85℃で3日間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0246、1.2 g、52.3%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 214.2.
【0237】
表1 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例1に示すとおり合成した。
【表1】
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【0238】
実施例2
【化45】
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工程1− (2-クロロフェニル)-[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]メタノール(P-0019)および4-[3-[(2-クロロフェニル)-メトキシ-メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0020)の製造:メタノール (10 mL) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール (P-0246、0.08 g、0.35 mmol) に、2-クロロベンゾアルデヒド (0.07 g、0.5 mmol) および水酸化カリウム (0.3 g、0.01 mol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0019、0.090 g、72.3%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 354.1;および生成物 (P-0020、4.4 mg、4.4%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 367.8を得た。
【0239】
表2 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例2に示すとおり合成した。
【表2】
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【0240】
【表3】
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【0241】
【表4】
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【0242】
実施例3
【化46】
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工程1− [5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(3-ピリジル)メタノール(2)の製造:メタノール (20 mL) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール (P-0246、0.6 g、2.81 mmol) に、ピリジン-3-カルボアルデヒド (0.31 g、2.87 mmol) および水酸化カリウム (0.3 g、0.01 mol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (2、0.35 g、38.8%) を得た。
【0243】
工程2− 3,5-ジメチル-4-[3-(3-ピリジルメチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]イソオキサゾール(P-0003)および[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(3-ピリジル)メタノン(P-0004)の製造:ジクロロメタン (20 mL) 中の[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(3-ピリジル)メタノール (2、180 mg、0.56 mmol) に、トリエチルシラン (1.5 ml、9.39 mmol) およびトリフルオロ酢酸 (0.8 ml、8.07 mmol) を加えた。反応物を80℃で4時間空気下撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物を混合物として得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、生成物 (P-0003、1.5 mg、0.76%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 305.3;および生成物 (P-0004、64 mg、36%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 318.8を得た。
【0244】
表3 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例3に示すとおり合成した。
【表5】
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【0245】
【表6】
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【0246】
実施例4
【化47】
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工程1− [5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(3-ピリジル)メタノール(3)の製造:メタノール (20 mL) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール (P-0246、0.6 g、2.81 mmol) に、ピリジン-3-カルボアルデヒド (0.31 g、2.87 mmol) および水酸化カリウム (0.3 g、0.01 mol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (3、0.35 g、38.8%) を得た
【0247】
工程2− [5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(3-ピリジル)メタノン(P-0004)の製造
ジクロロメタン (10 mL) 中の[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(3-ピリジル)メタノール (3、0.15 g、0.47 mmol) に、デス・マーチンペルヨージナン (0.24 g、0.56 mmol) を加えた。反応物を室温で20分間撹拌した。該反応物を濃縮し、塩化メチレン中2%〜25%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、粗生成物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、(P-0004、2.2 mg、1.5%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 318.8.
【0248】
表4 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例4に示すとおり合成した。
【表7】
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【0249】
実施例5
【化48】
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4-[1-(4-メトキシフェニル)スルホニルピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0032)の製造:テトラヒドロフラン (THF) (10 mL) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)イソオキサゾール (P-0018、0.06 g、0.28 mmol) に、水素化ナトリウム (鉱油中60%、0.02 g、0.5 mmol) を加えた。10分後、4-メトキシベンゼンスルホニル クロリド (0.1 g、0.48 mmol) を反応物に加えた。反応物室温で1時間を撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0032、0.09 g、83.4%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 383.9.
【0250】
表5 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例5に示すとおり合成した。
【表8】
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【0251】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0254】
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
【表14】
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【0257】
実施例6
【化49】
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4-[3-[シクロプロピル-(4-フルオロフェニル)メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0064)の製造
塩化メチレン (10.0 mL) 中のシクロプロピル-(4-フルオロフェニル)メタノール (0.33 g、1.99 mmol) に、3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール (P-0246、0.3 g、1.41 mmol) およびトリフルオロ酢酸 (2 g、17.54 mmol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで粗生成物まで精製し、その後これをさらに分取HPLCで精製して、生成物 (P-0064、5.3 mg、1.0%) を白色固体として得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 362.4.
【0258】
表6 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例6に示すとおり合成した。
【表15】
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【0259】
実施例7
【化50】
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4-(3-ヨード-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0072)の製造
ジクロロメタン (50 mL) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)イソオキサゾール (P-0018、1 g、4.69 mmol) に、N-ヨードスクシンイミド (1.11 g、4.92 mmol) を室温で加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0072、0.9 g、56.6%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 339.6.
【0260】
表7 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例7に示すとおり合成した。
【表16】
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【0261】
実施例8
【化51】
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4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-(3-ピリジル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0084)および3,5-ジメチル-4-[3-(3-ピリジル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール(P-0083)の製造
アセトニトリル (4 ml) 中の4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0076、0.05 g、0.09 mmol) に、窒素下、3-ピリジルボロン酸 (0.03 g、0.24 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.02 g、0.03 mmol)、および水 (1.3 ml) 中の1M 炭酸カリウムを加えた。反応物をマイクロ波下160℃で10分間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、粗生成物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、生成物 (P-0084、2.0 mg、4.9%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 431.1;および生成物 (P-0083、3.8 mg、12.1%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 290.8を得た。
【0262】
表8 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例8に示すとおり合成した。
【表17】
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【0263】
【表18】
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【0264】
【表19】
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【0265】
【表20】
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【0266】
実施例9
【化52】
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4-[3-(1-エチルピラゾール-4-イル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(4)の製造
アセトニトリル (12 ml) 中の4-(3-ヨード-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0072、0.8 g、2.36 mmol) に、窒素下、1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール (0.6 g、2.7 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.1 g、0.131 mmol)、および水 (5 ml) 中の1M 炭酸カリウムを加えた。反応物をマイクロ波下170℃で10分間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (4、0.066 g、9.1%) を得た。
【0267】
実施例10
【化53】
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4-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-メトキシ-メチル]-1-(トリジュウテリオメチル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0080)の製造
THF (8 mL) 中の4-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-メトキシ-メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0073、0.03 g、0.08 mmol) に、水素化ナトリウム (鉱油中60%、4 mg、0.1 mmol) を加えた。10分後、トリジュウテリオ(ヨード)メタン (0.01 g、0.08 mmol) を反応物に加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物を得て、これをさらに分取HPLCで精製して、生成物 (P-0080、15 mg、8.9%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 393.4.
【0268】
表9 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例10に示すとおり合成した。
【表21】
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【0269】
実施例11
【化54】
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4-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-1-(トリジュウテリオメチル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0079)の製造
ジクロロメタン (10 mL) 中の4-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-メトキシ-メチル]-1-(トリジュウテリオメチル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0080、15 mg、0.04 mmol) に、窒素下、トリエチルシラン (1 ml、6.26 mmol) およびトリフルオロ酢酸 (0.5 ml、5.04 mmol) を加えた。反応物を80℃で4時間撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、粗生成物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、生成物 (P-0079、5 mg、36.1%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 363.4.
【0270】
表10 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例11に示すとおり合成した。
【表22】
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【0271】
実施例12
【化55】
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1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-カルボニトリル(P-0081)および6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-カルボニトリル(P-0082)の製造
4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0076、105 mg、0.22 mmol) に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (5 mg、0.005 mmol)、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン (5 mg、0.01 mmol)、亜鉛 (5 mg、0.076 mmol)、シアン化亜鉛 (30 mg、0.255 mmol)、およびN,N-ジメチルアセトアミド (10 ml) を加えた。反応混合物を窒素で満たした。反応物を120℃まで一晩加熱した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0081、0.0199 g、24.0%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 379.0;および生成物 (P-0082、17.5 mg、33.5%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 239.0を得た。
【0272】
実施例13
【化56】
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工程1− 4-[3-[メトキシ(テトラヒドロチオピラン-4-イル)メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(5)の製造:メタノール (10 mL) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール (P-0246、0.2 g、0.94 mmol) に、テトラヒドロチオピラン-4-カルボアルデヒド (0.15 g、1.13 mmol) および水酸化カリウム (0.3 g、0.01 mol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を水へ徐々に注ぎ、酢酸エチルおよび食塩水で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中5%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (5、0.1 g、30%) を得た。
【0273】
工程2− 4-[[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-メトキシ-メチル]チアン 1,1-ジオキシド(P-0089)および4-[[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-メトキシ-メチル]チアン 1-オキシド(6)の製造:塩化メチレン (10 ml) 中の4-[3-[メトキシ(テトラヒドロチオピラン-4-イル)メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (5、0.1 g、0.28 mmol) に、3-クロロベンゼンカルボペルオキソ酸 (77%、0.1 g、0.45 mmol) を室温で加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。該反応物を濃縮し、炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルおよび食塩水で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中5%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0089、16 mg、14.7%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 390.2;および生成物 (6、20 mg、19.1%) を得た。
【0274】
実施例14
【化57】
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4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-ヨード-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0087、0.7 g、1.46 mmol) のテトラヒドロフラン (8.0 mL) 中の溶液に、-50℃で窒素下2M イソプロピルマグネシウム クロリド (0.8 ml) をゆっくり加えた。反応物を5℃まで70分間で昇温した。その後、反応物を-45℃まで冷却し、続いてテトラヒドロチオピラン-4-カルボアルデヒド (0.21 g、1.61 mmol) を加えた。反応物を室温まで一晩昇温した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0090、0.33 g、46.7%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 483.9;および生成物 (P-0091、3.5 mg、0.5%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 341.8を得た。
【0275】
表11 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例14に示すとおり合成した。
【表23】
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【0276】
実施例15
【化58】
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[1-(ベンゼンスルホニル)-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(1,1-ジオキソチアン-4-イル)メタノール(P-0094)の製造
塩化メチレン (20 ml) 中の[1-(ベンゼンスルホニル)-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-テトラヒドロチオピラン-4-イル-メタノール (P-0090、0.32 g、0.66 mmol) に、3-クロロベンゼンカルボペルオキソ酸 (77%、0.3 g、1.32 mmol) を-40℃で加えた。反応物を室温まで一晩昇温した。該反応物を濃縮し、炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルおよび食塩水で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中5%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0094、0.270 g、79.4%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 515.9.
【0277】
表12 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例15に示すとおり合成した。
【表24】
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【0278】
実施例16
【化59】
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4-[[1-(ベンゼンスルホニル)-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-フルオロ-メチル]チアン 1,1-ジオキシド(P-0095)の製造
[1-(ベンゼンスルホニル)-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-(1,1-ジオキソチアン-4-イル)メタノール (P-0094、0.07 g、0.14 mmol) のジクロロメタン (10 mL) 中の溶液に、2-メトキシ-N-(2-メトキシエチル)-N-(トリフルオロ-l{4}-スルファニル)エタンアミン (0.08 ml、0.45 mmol) を-50℃で加えた。反応物を室温までに1時間放置した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0095、0.05 g、71.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 517.9.
【0279】
表13 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例16に示すとおり合成した。
【表25】
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【0280】
実施例17
【化60】
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工程1− [5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-ノルボルナン-2-イル-メタノール(8)の製造:4-(3-ヨード-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (7、0.4 g、1.13 mmol) のテトラヒドロフラン (5 ml) 中の溶液に、-50℃で窒素下2M イソプロピルマグネシウム クロリド (0.64 ml) をゆっくり加えた。反応物を5℃まで70分間で昇温した。その後、反応物を-45℃まで冷却し、続いてノルボルナン-2-カルボアルデヒド (0.11 g、0.91 mmol) を加えた。反応物を室温まで1時間昇温した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (8、0.172 g、43.4%) を得た。
【0281】
工程2− 3,5-ジメチル-4-[1-メチル-3-(ノルボルナン-2-イルメチル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]イソオキサゾール(P-0100)の製造:ジクロロメタン (20 mL) 中の[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]-ノルボルナン-2-イル-メタノール (8、172.8 mg、0.49 mmol) に、窒素下トリエチルシラン (1 ml、6.26 mmol) およびトリフルオロ酢酸 (0.5 ml、5.04 mmol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、粗生成物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、純生成物 (P-0100、2.4 mg、1.4%) を白色固体として得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 336.4.
【0282】
実施例18
【化61】
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4-[[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]メチル]チアン 1,1-ジオキシド(P-0098)の製造
メタノール (10 ml) 中の4-[[1-(ベンゼンスルホニル)-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]メチル]チアン 1,1-ジオキシド (P-0096、0.05 g、0.1 mmol) に、水酸化カリウム (0.33 g、5.94 mmol) を室温で加えた。反応物をその温度で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0098、6.9 mg、19.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 360.4.
【0283】
表14 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例18に示すとおり合成した。
【表26】
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【0284】
実施例19
【化62】
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工程1− 1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1-[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]ペンタン-1-オール(P-0108)の製造:THF (10 mL) 中の(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]メタノン (9、0.2 g、0.54 mmol) に、窒素雰囲気下-78℃で、THF (0.37 ml) 中の1.6M ブチルリチウムを加えた。反応物を-78℃で1時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0108、0.15 g、64.9%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 432.0.
【0285】
工程2− 4-[3-[1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ペンチル]-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0109)の製造:ジクロロメタン (15 mL) 中の1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1-[5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]ペンタン-1-オール (P-0108、80 mg、0.19 mmol) に、空気下、トリエチルシラン (1 ml、6.26 mmol) およびトリフルオロ酢酸 (0.7 ml、7.06 mmol) を加えた。反応物を80℃で4時間撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0109、0.0323 g、41.9%) を得た。
【0286】
表15 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例19に示すとおり合成した。
【表27】
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【0287】
実施例20
【化63】
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4-[3-(3-フルオロフェニル)スルファニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0141)の製造
ジメチルホルムアミド (DMF) (5 ml) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール (P-0246、0.3 g、1.41 mmol) に、窒素下、水素化ナトリウム (鉱油中60%、0.2 g、5 mmol) を室温で加えた。10分後、1-フルオロ-3-[(3-フルオロフェニル)ジスルファニル]ベンゼン (0.4 ml、1.43 mmol) を加えた。反応物を一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0141、0.21 g、44.0%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 339.8.
【0288】
表16 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例20に示すとおり合成した。
【表28】
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【0289】
実施例21
【化64】
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4-[3-(3-フルオロフェニル)スルフィニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0142)および4-[3-(3-フルオロフェニル)スルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0143)の製造
塩化メチレン (5 ml) 中の4-[3-(3-フルオロフェニル)スルファニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0141、0.11 g、0.32 mmol) に、-30℃で、3-クロロベンゼンカルボペルオキソ酸 (77%、0.12 ml、0.49 mmol) を加えた。反応物を室温まで1時間で昇温した。反応混合物をヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで直接精製して、生成物 (P-0142、10.3 mg、8.9%)、MS (ESI) [M+H+]+ = 356.1;および生成物 (P-0143、31.4 mg、26.1%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 371.9を得た。
【0290】
表17 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例21に示すとおり合成した。
【表29】
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【0291】
実施例22
【化65】
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3-[1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]プロパ-2-イン-1-オール(P-0155)の製造
ジエチルアミン (8 ml) 中の4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0076、200 mg、0.42 mmol) に、プロパルギルアルコール (0.21 ml、3.57 mmol)、ヨウ化銅(I) (10 mg、0.05 mmol)、酢酸パラジウム(II) (10 mg、0.04 mmol)、およびトリフェニルホスフィン (25 mg、0.1 mmol) を加えた。反応混合物を窒素で満たし、60℃まで3時間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0155、80 mg、47.1%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 408.4.
【0292】
表18 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例22に示すとおり合成した。
【表30】
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【0293】
実施例23
【化66】
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3-[1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]プロパ-2-イン-1-オール(P-0157)の製造
3-[1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]プロパ-2-イン-1-オール (P-0155、0.06 g、0.15 mmol) のジクロロメタン (10 mL) 中の溶液に、2-メトキシ-N-(2-メトキシエチル)-N-(トリフルオロ-l{4}-スルファニル)エタンアミン (0.06 ml、0.31 mmol) を-50℃で加えた。反応物を室温まで1時間昇温した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中10%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、その後さらに分取HPLCで精製して、生成物 (P-0157、1.3 mg、2.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 410.2.
【0294】
表19 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例23に示すとおり合成した。
【表31】
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【0295】
実施例24
【化67】
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3,5-ジメチル-4-[1-(1-フェニルエチル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール(P-0159)の製造
DMF (5 ml) 中の3,5-ジメチル-4-(1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)イソオキサゾール (P-0018、0.05 g、0.23 mmol) に、水素化ナトリウム (60%、0.01 g、0.27 mmol) を室温で加えた。10分後、1-クロロエチルベンゼン (0.11 ml、0.71 mmol) を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0159、16.2 mg、21.8%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 318.3.
【0296】
表20 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例24に示すとおり合成した。
【表32】
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【0297】
【表33】
[この文献は図面を表示できません]
【0298】
【表34】
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【0299】
実施例25
【化68】
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1,1-ジジュウテリオ-2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-エタノール(P-0218)の製造
エチル 2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-アセテート (P-0186、0.2 g、0.44 mmol) に、室温で、リチウム テトラジュウテリオアルマヌイド (0.07 g、1.67 mmol) を加えた。反応物を2時間撹拌し、その後硫酸マグネシウム十水和物を加えた。室温で40分間撹拌後、反応物をろ過し、濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0218、0.17 g、93%) を得た。MS (ESI) [M+H+]+ = 415.9.
【0300】
実施例26
【化69】
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工程1− 4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-[メチル(フェニル)ホスホリル]ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(10)の製造:テトラヒドロフラン (5 mL) 中の4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-ヨード-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0087、0.16 g、0.33 mmol) に、-40℃で窒素下2M イソプロピルマグネシウム クロリド (0.2 ml) をゆっくり加えた。反応物を5℃まで50分間で昇温した。その後、該反応物を-40℃まで冷却し、続いて[クロロ(メチル)ホスホリル]ベンゼン (0.1 g、0.57 mmol) を加えた。反応物を室温まで一晩昇温した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (10、0.040 g、24.4%) を得た。
【0301】
工程2− 3,5-ジメチル-4-[3-[メチル(フェニル)ホスホリル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]イソオキサゾール(P-0165):メタノール (5 mL) 中の4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-[メチル(フェニル)ホスホリル]ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (10、0.03 g、0.06 mmol) に、水酸化カリウム (100 mg、1.78 mmol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を濃縮し、塩化メチレン中1%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0165、8.0 mg、37.3%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 351.8.
【0302】
表21 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例26に示すとおり合成した。
【表35】
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【0303】
実施例27
【化70】
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1-(ベンゼンスルホニル)-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボン酸(P-0169)の製造
THF (5 ml) 中の4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-ヨード-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0076、0.24 g、0.5 mmol) に、窒素下-40℃で、THF (0.28 ml) 中の2M クロロ(イソプロピル)マグネシウムを加えた。反応物を5℃まで50分間で昇温した。該反応物を-40℃まで冷却し、続いて大きい断片のドライアイスを加えた。反応物を室温まで1時間昇温した。該反応物を水へ注ぎ、1N HClでpH約7まで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄して、生成物 (P-0169、0.070 g、35.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 397.8.
【0304】
実施例28
【化71】
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工程1− ベンジル (E)-3-[1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]プロパ-2-エノエート(11)の製造:トルエン (15 ml)、窒素下中の4-[1-(ベンゼンスルホニル)-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0076、0.4 g、0.83 mmol) に、炭素銀 (0.14 g、0.51 mmol)、酢酸パラジウム(II) (0.02 g、0.09 mmol)、およびベンジル プロパ-2-エノエート (0.3 g、1.85 mmol) を加えた。反応物を85℃まで一晩昇温した。該反応物を水へ注ぎ、1N HClでpH約7まで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄して、生成物 (11、0.30 g、70.0%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 514.0.
【0305】
工程2− 3-[1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]プロパン酸(P-0174)および3-[1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-2,3-ジヒドロピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]プロパン酸(P-0175)の製造
THF (25 mL) 中のベンジル (E)-3-[1-(ベンゼンスルホニル)-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]プロパ-2-エノエート (11、0.15 g、0.29 mmol) に、約100 mgの20%Pd(OH)
2炭素を加えた。反応物を水素下室温で15分間撹拌した。該反応物をろ過し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物の混合物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、純生成物 (P-0174、12.5 mg、10.1%)、MS (ESI) [M+H+]+ = 425.9;および生成物 (P-0175、2.5 mg、2.0%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 428.3を得た。
【0306】
実施例29
【化72】
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3,5-ジメチル-4-[1-(1-メチルピラゾール-4-イル)-3-フェニルスルファニル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]イソオキサゾール(P-0184)の製造
トルエン (10 ml) 中の3,5-ジメチル-4-(3-フェニルスルファニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)イソオキサゾール (P-0144、0.5 g、1.56 mmol) に、4-ブロモ-1-メチル-ピラゾール (0.33 g、2.05 mmol)、ヨウ化銅(I) (0.1 g、0.53 mmol)、N,N'-ジメチルエチレンジアミン (0.05 ml、0.45 mmol)、およびリン酸カリウム三塩基酸 (0.31 ml、3.77 mmol) を加えた。反応物を120℃で窒素下一晩撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、粗生成物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、純生成物 (P-0184、20 mg、3.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 401.9.
【0307】
実施例30
【化73】
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2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-エタノール(P-0192)の製造
THF (50.0 mL) 中のエチル 2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-アセテート (P-0186、0.36 g、0.079 mmol) に、-30℃で、水素化アルミニウムリチウムのTHF (0.79 ml) 中の1M 溶液を加えた。反応物を10℃まで2時間で昇温した。該反応物に硫酸マグネシウム十水和物を加えた。室温で40分間撹拌後、反応物をろ過し、濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0192、0.20 g、61.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 414.3.
【0308】
実施例31
【化74】
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3-シクロペンチル-3-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]プロパンニトリル(P-0197)の製造
ジメチルスルホキシド (DMSO) (2 ml) 中の3,5-ジメチル-4-[3-(1-メチルピラゾール-4-イル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール (12、0.08 g、0.27 mmol) に、(E)-3-シクロペンチルプロパ-2-エンニトリル (0.1 g、0.83 mmol) および炭酸カリウム (0.1 g、0.72 mmol) を加えた。反応物を室温で10日間にわたり撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、粗生成物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、生成物 (P-0197、20.4 mg、18.1%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 415.4.
【0309】
表22 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例31に示すとおり製造した。
【表36】
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【0310】
実施例32
【化75】
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工程1− 2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-酢酸(P-0206)の製造:THF (4.0 ml) 中のエチル 2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-アセテート (P-0186、0.2 g、0.44 mmol) へ、水 (2 ml) 中の1M 炭酸カリウムを加えた。反応物を70℃で一晩撹拌した。該反応物をその後マイクロ波中において140℃で25分間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、pHを4に1M HClで調節し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0206、120 mg、63.9%) を得た。MS (ESI) {M+H
+]
+ = 427.9.
【0311】
工程2− N-シクロプロピル-2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-アセトアミド(P-0207)の製造:ジメチルアセトアミド (5 ml) 中の2-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]-2-フェニル-酢酸 (P-0206、0.05 g、0.4 mmol) に、PYBOP (ブロモ-トリス-ピロリジノ ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート) (0.12 g、0.23 mmol) を加えた。反応物を室温で40分間撹拌し、続いてシクロプロパンアミン (0.03 g、0.052 mmol) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.13 ml、0.77 mmol) を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0207、0.040 g、73.3%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 467.0.
【0312】
実施例33
【化76】
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4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]メタノン(P-0208)の製造
THF (15 ml) 中の3,5-ジメチル-4-[3-(1-メチルピラゾール-4-イル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール (12、0.4 g、1.36 mmol) に、水素化ナトリウム (鉱油中60%、0.12 g、3 mmol) を室温で加えた。10分後、4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボニル クロリド (0.33 g、1.81 mmol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0208、560 mg、93.5%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 440.3.
【0313】
実施例34
【化77】
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工程1− (4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル 4-ニトロベンゼンスルホネート(14)の製造:
塩化メチレン (15 mL) 中の(1-フルオロシクロヘキシル)メタノール (13、0.3 g、2.27 mmol) に、トリエチルアミン (0.42 ml、3 mmol)、および4-ニトロベンゼンスルホニル クロリド (0.49 g、2.2 mmol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中10%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (14、0.45 g、67.2%) を得た。
【0314】
工程2− 4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0209)の製造:DMF (3 ml) 中の3,5-ジメチル-4-[3-(1-メチルピラゾール-4-イル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール (14、0.04 g、0.14 mmol) に、水素化ナトリウム (鉱油中60%、0.01 g、0.25 mmol) を室温で加えた。10分後、(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル 4-ニトロベンゼンスルホネート (0.05 g、0.16 mmol) を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、粗生成物を得て、その後これをさらに分取HPLCで精製して、純生成物 (P-0209、19.1 mg、32.9%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 426.4.
【0315】
表23 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例34に示すとおり合成した。
【表37】
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【0316】
実施例35A
【化78】
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4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(ジフルオロメチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0210)の製造
3個の10 mLのマイクロ波チューブにおいて、アセトニトリル (15 ml) 中の4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (15、0.47 g、1 mmol) を、4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (0.47 g、1 mmol)、水 (7.2 ml) 中の1M 炭酸カリウム、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.08 g、0.1 mmol) に加えた。反応混合物をマイクロ波により120℃まで30分間加熱した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄した。該有機層を分離し、その後MgSO4で乾燥した。ろ過後、揮発性物質を真空下除去した。粗製物質を酢酸エチル/ヘキサン (0〜50%グラジェント)のシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0210、260 mg、57%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 462.1.
【0317】
実施例35B
【化79】
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工程1− (1-フルオロシクロヘキシル)メチル トリフルオロメタンスルホネート(17)の製造:塩化メチレン (15 mL) 中の(1-フルオロシクロヘキシル)メタノール (16、0.34 g、2.57 mmol) に、トリエチルアミン (0.47 ml、3.4 mmol) を加えた。反応物を-30℃まで冷却し、続いてトリフルオロメチルスルホニル トリフルオロメタンスルホネート (0.8 g、2.84 mmol) をゆっくり加えた。反応物を室温まで1時間で昇温した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過して、粗生成物 (17、0.66 g、97.1%) を得て、これを直接次の工程でさらに精製することなく用いた。
【0318】
工程2− 4-[1-[(1-フルオロシクロヘキシル)メチル]-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0212)の製造:DMF (5 ml) 中の3,5-ジメチル-4-[3-(1-メチルピラゾール-4-イル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール (0.1 g、0.34 mmol) に、炭酸セシウム (0.05 ml、0.61 mmol) を室温で加えた。10分後、(1-フルオロシクロヘキシル)メチル トリフルオロメタンスルホネート (17、0.14 g、0.53 mmol) を加えた。反応物を90℃で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0212、60 mg、43.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 408.0.
【0319】
表24 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例35に示すとおり合成した。
【表38】
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【0320】
実施例36
【化80】
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工程1− 3,5-ジメチル-4-[1-(1-フェニルエチル)-3-[2-テトラヒドロピラン-2-イル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール(18)の製造:アセトニトリル (3.0 ml) 中の4-[3-ヨード-1-(1-フェニルエチル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0224、0.06 g、0.13 mmol) に、 [2-テトラヒドロピラン-2-イル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-イル]ボロン酸 (0.05 g、0.2 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.02 g、0.03 mmol)、および水 (1.2 ml) 中の1M 炭酸カリウムを加えた。反応物を160℃で30分間マイクロ波照射した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、粗生成物 (18、60 mg、85.6%) を得た。
【0321】
工程2− 3,5-ジメチル-4-[1-(1-フェニルエチル)-3-[3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール(P-0215)の製造:ジオキサン (6.0 ml) 中の3,5-ジメチル-4-[1-(1-フェニルエチル)-3-[2-テトラヒドロピラン-2-イル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール (18、0.05 g、0.09 mmol) に、3 mLの濃HClを加えた。反応物を室温で40分間撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液、pH約9へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、塩化メチレン中2%〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0215、4.8 mg、17.6%) を得た。MS (ESI) {M+H
+]
+ = 452.2.
【0322】
実施例37
【化81】
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4-[3-[[1-(ベンゼンスルホニル)-4-ピペリジル]メチル]-1-メチル-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0113)の製造
3,5-ジメチル-4-[1-メチル-3-(4-ピペリジルメチル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]イソオキサゾール (19、100 mg、0.31 mmol) のピリジン (2 ml) 中の溶液に、ベンゼンスルホニル クロリド (54.44 mg、0.31 mmol) をゆっくり加えた。反応物を室温で一晩放置した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0113、11.4 mg、8.0%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 464.4.
【0323】
表25 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例37に示すとおり合成した。
【表39】
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【0324】
実施例38
【化82】
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4-[3-ヨード-1-(1-フェニルエチル)-2-(トリフルオロメチル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0245)の製造
4-[3-ヨード-1-(1-フェニルエチル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0224、100 mg、0.23 mmol) およびトリフルオロメタンスルフィン酸亜鉛 (149.58 mg、0.45 mmol) に、DMSO (1 ml) を加え、続いて水 (0.4 ml) を加えた。反応物を氷浴中で冷却し、tert-ブチル ヒドロペルオキシド (0.095 ml、0.75 mmol) を滴下した (1分間で添加)。該反応物を氷浴から除去し、室温まで温め、その後50℃の油浴に入れ、一晩撹拌した。一晩の後、2度目のトリフルオロメタンスルフィン酸亜鉛 (140 mg、0.42 mmol)の添加、続いてtert-ブチル ヒドロペルオキシド (0.095 ml、0.75 mmol) の添加を、室温で実施した。反応物を油浴の50℃中にさらに12時間入れた。該反応物を飽和重炭酸ナトリウムおよび酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水層を3回以上酢酸エチルの10 mL部で抽出した。有機層を合わせ、揮発性物質をロータリーエバポレーターにより除去して、粗生成物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー (ヘキサン中5〜60%の酢酸エチル) で精製した。所望の生成物を含むフラクションは全て不純であり、そのためそれらを合わせ、所望の生成物を逆相HPLCで精製した。これは6 mgの所望の生成物 P-0245をオフホワイト固体として凍結乾燥後提供した。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 512.1.
【0325】
表26 以下の化合物を、適切な出発物質を用いて実施例38に示すとおり合成した。
【表40】
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【0326】
実施例39
【化83】
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工程1− 4-[[3-[1-(ジフルオロメチル)ピラゾール-4-イル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]メチル]-4-フルオロ-シクロヘキサノン(P-0242)の製造:THF (15 ml) 中の4-[3-[1-(ジフルオロメチル)ピラゾール-4-イル]-1-[(8-フルオロ-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0241、0.38 g、0.76 mmol) に、5 mLの4N HClを加えた。反応物を40℃で5時間撹拌した。該反応物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、塩化メチレン中2%〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0242、300 mg、86.5%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 458.2.
【0327】
工程2− 4-[3-[1-(ジフルオロメチル)ピラゾール-4-イル]-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0243)および4-[1-[(1,4-ジフルオロシクロヘキサ-3-エン-1-イル)メチル]-3-(1-メチルピラゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0244)の製造:-78℃まで冷却したジクロロメタン (10 ml) 中の4-[[3-[1-(ジフルオロメチル)ピラゾール-4-イル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-1-イル]メチル]-4-フルオロ-シクロヘキサノン (P-0242、0.13 g、0.28 mmol) に、N-エチル-N-(トリフルオロ-l{4}-スルファニル)エタンアミン (0.3 g、1.86 mmol) を加えた。反応物を室温まで一晩昇温した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0243、10 mg、7.3%)、MS (ESI) [M+H
+]
+ = 480.0;および生成物 (P-0244、5.1 mg、3.9%)、[M+H
+]
+ = 460.2を得た。
【0328】
以下の表27に記載する化合物、例えば化合物P-0001からP-0106およびP-0108からP-0245を、実施例1〜39に記載する手順に従い製造した。
1H NMRおよび質量分析データは、化合物の構造と一致した。
表27
【表41】
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【0329】
【表42】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
【表45】
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【0333】
【表46】
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【0334】
【表47】
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【0335】
【表48】
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【0336】
【表49】
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【0337】
【表50】
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【0338】
以下の表28に記載する化合物、例えば化合物P-0250からP-0372を、実施例1〜39または実施例40〜56に記載する手順に従い製造した。
1H NMRおよび質量分析データは、化合物の構造と一致した。
表28
【表51】
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【0339】
【表52】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
【表53】
[この文献は図面を表示できません]
【0341】
【表54】
[この文献は図面を表示できません]
【0342】
【表55】
[この文献は図面を表示できません]
【0343】
【表56】
[この文献は図面を表示できません]
【0344】
【表57】
[この文献は図面を表示できません]
【0345】
【表58】
[この文献は図面を表示できません]
【0346】
【表59】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
【表60】
[この文献は図面を表示できません]
【0348】
【表61】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
【表62】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
【表63】
[この文献は図面を表示できません]
【0351】
【表64】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
【表65】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
【表66】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
【表67】
[この文献は図面を表示できません]
【0355】
【表68】
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【0356】
実施例40:
【化84】
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工程1− エチル 1,4,4-トリフルオロシクロヘキサンカルボキシレート(21)の合成:エチル 4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボキシレート (5.00 g、26 mmol) の-78℃で窒素ガス下冷却したテトラヒドロフラン (50 ml) 中の溶液に、2M リチウム ジイソプロピルアミド のテトラヒドロフラン (19.5 ml、1.5 eq) 中の溶液をゆっくり加えた。-78℃で1時間撹拌後、N-フルオロベンゼンスルホンイミド (9.84 g、31.2 mmol) のテトラヒドロフラン (30 mL) 中の溶液を、反応物にゆっくり加えた。混合物を撹拌し、室温に達し、その後15時間継続した。混合物を飽和塩化アンモニウムでゆっくりクエンチし、その後酢酸エチルで抽出し、これを水および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗製物質をヘキサン中0〜5%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物を透明な油状物として得た (21、3.89 g、64.1%)。
【0357】
工程2− (1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メタノール(22)の製造:エチル 1,4,4-トリフルオロシクロヘキサンカルボキシレート (21、3.89 g、16.66 mmol) のテトラヒドロフラン (80 ml) 中の氷冷溶液に、1M 水素化アルミニウムリチウム (18.32 ml、1.1 eq) のテトラヒドロフラン中の溶液をゆっくり加えた。混合物を0℃で2時間撹拌し、その後連続的に0.600 mLの水、1.33 mLの10%水酸化ナトリウム水溶液、および0.900 mLの水でクエンチした。混合物を酢酸エチルで希釈し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をヘキサン中10%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製した。試料をヘキサンで粉砕して、生成物を白色固体として得た (22、1.67 g、59.6%)。
【0358】
工程3− (1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル トリフルオロメタンスルホネート(3)の製造:(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メタノール (22、1.51 g、9 mmol) およびトリエチルアミン (1.5 mL、10.8 mmol、1.2 eq) のジクロロメタン (45 ml) 中の氷冷溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物 (1.62 ml、9.9 mmol、1.1 eq) の10 mL ジクロロメタン中の溶液をゆっくり加えた。混合物を0℃で3時間撹拌し、その後水でクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、これを水、飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、生成物を淡い固体として得て、これをさらに精製することなく用いた (23、2.55 g、94.4%)。
【0359】
実施例41:
【化85】
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工程1− 6-ブロモ-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル] ピロロ[3,2-b]ピリジン(24)の合成:6-ブロモ-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン (0.985 g、5 mmol、1 eq) のN,N-ジメチルホルムアミド (25 ml) 中の混合物に、炭酸セシウム (1.79 g、5.5 mmol、1.1 eq) を加え、続いて(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル トリフルオロメタンスルホネート (1.50 g、5 mmol、1 eq) を加えた。混合物を70℃で5時間撹拌した。該混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、これを水および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。試料をヘキサン中40%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製し、その後ヘキサンで粉砕して、1.63 g (93.9%) の生成物を固体として得た (24、1.63 g、93.9%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 347.0, 349.0.
【0360】
工程2− 6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル] ピロロ[3,2-b]ピリジン(25) の製造:6-ブロモ-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (24、833 mg、2.4 mmol、1 eq)、1,4-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル) トリアゾール (803 mg、3.6 mmol、1.5 eq)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ) フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (351 mg、0.48 mmol、0.2 eq) のアセトニトリル (24 ml) 中の混合物を、窒素ガスでパージし、その後2.88 mLの2.5M 炭酸カリウム水溶液 (3 eq) を加えた。得られた混合物を、マイクロ波ベッセル中において140℃で1時間照射した。得られた混合物を冷却し、セライトパッドでろ過した。該ろ液をろ過し、ジクロロメタン中80〜100%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製した。精製した試料を5%ジクロロメタン/ヘキサンで粉砕して、生成物 (25、436 mg、50%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 364.2.
【0361】
工程3− 6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-3-ヨード-1-[(1,4,4-トリフルオロ シクロヘキシル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(26)の製造:6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル] ピロロ[3,2-b]ピリジン (25、436 mg、1.2 mmol、1 eq) のアセトニトリル (12 ml) 中の氷冷混合物に、N-ヨードスクシンイミド (0.13 ml、1.32 mmol、1.1 eq) を加えた。混合物を室温に達するまで15時間撹拌し、その後冷却し、1N 炭酸カリウム水溶液でクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、これを水、続いて食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。試料をヘキサン中30〜50%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (26、166.2 mg、28.3%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 490.1.
【0362】
工程4− メチル 4-[6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル]ピロロ [3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート(27)の製造:6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-3-ヨード-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル] ピロロ[3,2-b]ピリジン (26、166 mg、0.34 mmol、1 eq)、メチル 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル) ベンゾエート (133.68 mg、0.51 mmol、1.5 eq) および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ) フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (24 mg、0.034 mmol、0.1 eq) のアセトニトリル (5 ml) 中の混合物を、窒素ガスでパージし、その後0.48 mLの2.5M 炭酸カリウム水溶液 (3 eq) を加えた。得られた混合物を、マイクロ波ベッセル中において100℃で30分間照射した。得られた混合物を冷却し、セライトパッドでろ過し、濃縮し、ジクロロメタン中30〜40%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (27、88 mg、52%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 498.5.
【0363】
工程5− 4-[6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル) メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]安息香酸(P-0373)の製造:メチル 4-[6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル) メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート (27、88 mg、0.18 mmol、1 eq) のテトラヒドロフラン (4 ml) 中の混合物に、4.18M 水酸化リチウム (0.2 ml、4 eq) を加えた。混合物を50℃で15時間撹拌し、続いて冷却し、1N 塩酸で酸性化した。混合物を酢酸エチルで抽出し、これを水、続いて食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗製試料を逆相クロマトグラフィー (C18) で精製して、生成物を淡黄色固体として得た(P-0373、55 mg、63.3%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 484.0.
【0364】
実施例42:
【化86】
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工程1− 3-ブロモ-6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(29)の合成:6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル) メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (25、211 mg、0.58 mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド (6 ml) 中の氷冷混合物に、N-ブロモスクシンイミド (114 mg、0.64 mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド (1 mL) 中の溶液を加えた。混合物を0℃で3時間撹拌し、その後1N 炭酸カリウムでクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、これを水、続いて食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物をヘキサン中5%の酢酸エチルで粉砕して、固体生成物 (29、179 mg、69.6%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 442.2.
【0365】
実施例43:6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(P-0372)の製造
【化87】
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工程1− 6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(P-0372)の合成:3-ブロモ-6-(3,5-ジメチルトリアゾール-4-イル)-1-[(1,4,4-トリフルオロシクロヘキシル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (29、63 mg、0.142 mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール (90 mg、0.33 mmol) および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ) フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (16 mg、0.021 mmol) のアセトニトリル (2 ml) 中の混合物を、窒素ガスでパージし、その後0.43 mLの1M 脱気炭酸カリウム水溶液を加えた。得られた混合物を、マイクロ波ベッセル中において140℃で25分間照射した。得られた混合物を冷却し、セライトパッドでろ過し、濃縮し、ヘキサン中50〜90%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0372、33 mg、45%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 512.3.
【0366】
実施例44:
【化88】
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工程1− メチル 4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート(P-0330)の合成:10 mLのマイクロ波チューブに、4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (15、0.15 g、0.32 mmol)、アセトニトリル (4 ml)、メチル 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート (0.13 g、0.5 mmol)、水 (2 ml) 中の1M 炭酸カリウム、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ) フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.02 g、0.03 mmol) を加えた。得られた混合物を、マイクロ波ベッセル中において140℃で30分間照射した。反応物を1N HCl水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗製物質をヘキサン中0〜100%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物を淡黄褐色固体として得た (P-0330、65 mg、43%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 480.1.
【0367】
工程2− 4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]安息香酸(P-0324)の合成:スクリューキャップバイアルにおいて、メチル 4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート (P-0330、50 mg、0.1 mmol) のTHF (8 ml) 中の溶液を加え、続いて1M 水酸化ナトリウム水溶液 (3 ml) を加えた。混合物を加熱し、75℃で一晩撹拌した。反応混合物を1N HCl水溶液および酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。揮発性物質を真空下除去した。粗製物質をジクロロメタン中0〜15%のメタノールで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物をオフホワイト固体として得た (P-0324、32 mg、66%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 466.4.
【0368】
実施例45A:
【化89】
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工程1− フェニル(2-ピリジル)メタノール(32)の製造:メタノール (100 ml) 中のフェニル(2-ピリジル)メタノン (31、5.1 g、27.84 mmol) に、水素化ホウ素ナトリウム (1.16 g、30.62 mmol) を加え、温度を0℃以下で維持した。反応物を室温まで一晩昇温した。該反応物を濃縮し、続いてを1N HCl加え、粗生成物を溶解させた。粗生成物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過して、生成物 (32 4.9 g、95.0%) を得た。
【0369】
工程2− [フェニル(2-ピリジル)メチル] メタンスルホネート(33)の製造:塩化メチレン (20 ml) 中のフェニル(2-ピリジル)メタノール (32、1 g、5.4 mmol) に、トリエチルアミン (1.13 ml、8.1 mmol) およびメタンスルホニル クロリド (0.4 ml、5.94 mmol) を0℃で加えた。反応物を室温まで2時間昇温した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過して、粗生成物 (33、1.3 g、91.5%) を得て、これを次の工程で直接用いた。
【0370】
工程3− 2-[ブロモ(フェニル)メチル]ピリジン(34)の製造:DMF (25 ml) 中の[フェニル(2-ピリジル)メチル] メタンスルホネート (33、1.3 g、4.94 mmol) に、ブロモリチウム (1.4 g、16.12 mmol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過して、粗生成物 (34、1.2 g、98%) を得て、これを直接次の工程でさらに精製することなく用いた。
【0371】
工程4− 4-[3-ヨード-1-[フェニル(2-ピリジル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(35)の製造:THF (20 ml) 中の4-(3-ヨード-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0072、0.54 g、1.59 mmol) へ、炭酸セシウム (1.2 g、3.68 mmol) を室温で加えた。10分後、2-[ブロモ(フェニル)メチル]ピリジン (34、0.7 g、2.82 mmol) を加えた。反応物を65℃で5時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、ヘキサン中10〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (35、0.5 g、62%) を得た。
【0372】
工程5− メチル 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[フェニル(2-ピリジル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート(P-0610)の製造:THF (25 ml) 中の4-[3-ヨード-1-[フェニル(2-ピリジル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (35、0.45 g、0.89 mmol) に、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.05 g、0.07 mmol)、メチル 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート (0.38 g、1.45 mmol)、および水 (10 ml) 中の1M 炭酸カリウムを加えた。反応物を70℃まで50分間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0610、0.32 g、70%) を得た。
【0373】
工程6− 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[フェニル(2-ピリジル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]安息香酸(P-0611)の製造:THF (10 ml) 中のメチル 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[フェニル(2-ピリジル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート (P-0610、0.32 g、0.62 mmol) に、2M 水酸化リチウム (5 ml) を加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、pH約6まで1N HCl (10 mL) で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄して、生成物 (P-0611、280 mg、90%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 501.0.
【0374】
実施例45B:[2-[4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]フェニル]アセチル]オキシナトリウム(38)の製造
【化90】
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工程1− [2-[4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]フェニル]アセチル]オキシナトリウム(38)の合成:2-[4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]フェニル]酢酸 (P-0413、0.25 g、0.52 mmol) のアセトン (15 mL) 中の溶液に、1.8M 水酸化ナトリウム水溶液 (0.29 ml) を加えた。反応混合物を固体まで濃縮し、一晩真空オーブン中において乾燥して、生成物 (38、261 mg、100%) を得た。LCMS (ESI) [M+H+]+ = 480.5.
【0375】
実施例46:5-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン(P-0541)の製造
【化91】
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工程1− 6-ブロモ-1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(40)の合成:丸底フラスコに、ジメチルホルムアミド (20 ml) 中の6-ブロモ-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン (1.78 g、9.03 mmol) を加えた。その後、水素化ナトリウム (60%、0.51 g、12.65 mmol) を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。その後 (4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル 4-ニトロベンゼンスルホネート (14、3.61 g、10.71 mmol) を加え、一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルの間で分配し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤および溶媒の除去後、残渣をカラムクロマトグラフィー (0〜50%酢酸エチル/ヘキサン) で精製した。所望のフラクションを合わせ、減圧下濃縮して、生成物を白色/黄色固体として得た (40、2.38 g、80%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 328.7/330.7.
【0376】
工程2− 6-ブロモ-1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン(41)の合成:ジメチルホルムアミド (20 ml) 中の6-ブロモ-1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (40、1 g、3.04 mmol) に、N-ヨードスクシンイミド (0.75 g、3.34 mmol) をジメチルホルムアミド溶液として加え、一晩室温で撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水の間で分配し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤および溶媒の除去後、残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。所望のフラクションを濃縮し、生成物を酢酸エチルで粉砕して、生成物を黄色/黄褐色固体として得た (41、1.35 g、97.7%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 453.2/455.2.
【0377】
工程3− 6-ブロモ-1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(42)の合成:1,4 ジオキサン (20 ml) 中の6-ブロモ-1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン (41、1 g、2.2 mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール (0.64 g、2.31 mmol) およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (0.22 g、0.19 mmol) に、1M 炭酸カリウム水溶液 (4.5 ml) を加えた。反応物を60℃で5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水の間で分配し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤および溶媒の除去後、残渣をフラッシュクロマトグラフィー (ヘキサン中0〜30%の酢酸エチル) で精製した。所望のフラクションを収集し、濃縮して、生成物を黄色固体として得た (42、392 mg、37.4%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 478.9.
【0378】
工程4− 1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(43)の製造:6-ブロモ-1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (42、0.39 g、0.82 mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン (250.28 mg、0.99 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.13 g、0.16 mmol) に、ジメチルホルムアミド (10 ml) 中の酢酸カリウム (1.64 mmol) を加えた。反応物を90℃で一晩撹拌した。反応混合物を、1N HClで中性化し、酢酸エチルと水の間で分配し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤および溶媒の除去後、残渣をフラッシュクロマトグラフィー (ヘキサン中0〜70%の酢酸エチル) で精製した。所望のフラクションを合わせ、濃縮して、生成物を固体として得た (43、80 mg、18.6%)。LCMS (ESI) [M(ボロン酸)+H
+]
+ = 443.3.
【0379】
工程5− 5-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン(P-0541)の製造:マイクロ波バイアルを、アセトニトリル (3 ml) 中の、1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (43、50 mg、0.1 mmol)、5-ヨード-1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン (45、0.03 g、0.11 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (8.07 mg、0.01 mmol) および1M 炭酸カリウム水溶液 (0.29 ml) で満たした。反応物を120℃で15分間撹拌した。反応混合物を、1N HClで中性化し、酢酸エチルと水の間で分配し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤および溶媒の除去後、残渣をフラッシュクロマトグラフィー (ジクロロメタン中0〜10%のメタノール) で精製し、続いてRP-HPLC (水中20〜70%のアセトニトリル、0.1%ギ酸) で精製して、生成物を凍結乾燥後淡帯黄色/白色固体として得た (P-0541、18 mg、36.3%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 520.4.
【0380】
5-ヨード-1,3-ジメチル-ピリジン-2-オン(25)の製造:
【化92】
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5-ヨード-3-メチル-1H-ピリジン-2-オン (44、65 mg、0.28 mmol)、炭酸カリウム (0.06 g、0.41 mmol)、およびヨードメタン (0.03 ml、0.41 mmol) で満たした丸底フラスコにおいて、アセトニトリル (3 ml) を加えた。反応物を一晩室温で撹拌した。該反応物を減圧下濃縮し、ジクロロメタン/メタノールで希釈した。炭酸カリウムをろ過により除去し、該ろ液をろ過して、所望の生成物(45)を白色固体として得た。この物質をさらに精製することなく用いた。
【0381】
実施例47:
【化93】
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工程1− エチル 6-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]ピリジン-3-カルボキシレート(P-0429)の製造:NMP (3 ml) 中の4-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0034、0.35 g、1.01 mmol) に、エチル 6-クロロピリジン-3-カルボキシレート (0.23 g、1.22 mmol) を加え、続いて炭酸セシウム (0.6 g、1.84 mmol) を加えた。反応物を140℃でマイクロ波リアクター中にいおいて40分間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0429、0.27 g、53.9%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 495.0.
【0382】
工程2− 6-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]ピリジン-3-カルボン酸(P-0430)の製造:THF (10 ml) 中のエチル 6-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]ピリジン-3-カルボキシレート (P-0429、0.23 g、0.47 mmol) に、水酸化リチウム水溶液 (10 ml、1060.62 mmol) を加えた。反応混合物を80℃で5時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄して、生成物 (P-0430、138 mg、63.5%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 466.9.
【0383】
工程3− 6-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]-N-メチル-ピリジン-3-カルボキサミド(P-0532)の製造:ジメチルアセトアミド (DMA) (2 mL) 中の6-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]ピリジン-3-カルボン酸 (P-0430、0.06 g、0.13 mmol) に、PYBOP (0.1 g、0.2 mmol) を加えた。反応物を室温で40分間撹拌し、続いてTHF (0.1 ml) 中の2M メタンアミンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.03 ml、0.2 mmol) を加えた。該反応物を室温で3時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0532、36.3 mg、58.9%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 480.1.
【0384】
実施例48:
【化94】
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メチル 4-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル]ベンゾエート(P-0544)の製造:DMSO (3 ml) 中の4-[3-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0034、0.08 g、0.23 mmol) に、メチル 4-フルオロベンゾエート (0.05 g、0.32 mmol)、およびジベンゾ-18-クラウン-6 (0.08 g、0.23 mmol) を加えた。反応物を、160℃で1時間40分間マイクロ波リアクター中にいおいて、150℃で2日間、およびその後175℃でさらに2時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、いくつかの出発物質を含む生成物を得た。生成物をRP-HPLCにより得た (P-0544、4.6 mg、4%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 480.0.
【0385】
実施例49:
【化95】
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工程1− 4-[3-ヨード-1-[(1S)-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(46)の製造:THF (20 ml) 中の4-(3-ヨード-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0072、0.92 g、2.71 mmol) に、(1R)-1-(2-ピリジル)エタノール (0.38 g、3.09 mmol) およびトリフェニルホスフィン (0.8 ml、3.65 mmol) を加えた。反応物を0℃まで冷却し、続いてジイソプロピルアゾジカルボキシレート (0.47 ml、2.38 mmol) を15分間かけて滴下した。0℃で1時間後、該反応物を冷浴から除去し、室温まで温める間更なる時間撹拌した。該反応物を濃縮し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (46、0.91 g、75.5%) を得た。
【0386】
工程2− メチル 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[(1S)-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート(P-0509)の製造:THF (16 ml) 中の4-[3-ヨード-1-[(1S)-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (46、0.5 g、1.13 mmol) に、メチル 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート (0.38 g、1.46 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.05 g、0.07 mmol)、および1M 炭酸カリウム水溶液 (8 ml) を加えた。反応物を2時間70℃で撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0509、0.37 g、72.7%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 453.3.
【0387】
工程3− 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[(1S)-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]安息香酸(P-0511)の製造:THF (ml) 中のメチル 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[(1S)-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート (P-0509、0.32 g、0.71 mmol) に、2M 水酸化リチウム水溶液 (3 ml) を加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、およそpH 6まで1N HCl水溶液 (6 mL) で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄して、生成物 (P-0511、261.1 mg、84.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 438.9.
【0388】
実施例50:
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
工程1− 4-[3-ヨード-1-[1,2,2,2-テトラジュウテリオ-1-(2,3,4,5,6-ペンタジュウテリオフェニル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(47)の製造:1,2,2,2-テトラジュウテリオ-1-(2,3,4,5,6-ペンタジュウテリオフェニル)エタノール (0.18 g、1.37 mmol)、4-(3-ヨード-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0072、0.52 g、1.53 mmol)、およびトリフェニルホスフィン (0.58 g、2.19 mmol) で満たした丸底フラスコに、THF (10 ml) を加え、反応混合物を-20℃と-10℃の間までドライアイス/アセトンの液槽中で冷却した。その後、トルエン中のジエチルアゾジカルボキシレート (1 ml、2.19 mmol) を滴下した。反応混合物を-20℃と-10℃の間の温度を維持しながら6時間撹拌し、その後室温まで昇温した。反応物を室温でさらに1時間撹拌した。該反応物を濃縮し、ヘキサン中0〜40%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製した。純フラクションを合わせ、減圧下濃縮して、生成物を帯黄色がかった固体として得た (47、152 mg、24.5%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 453.1.
【0389】
工程2− 3,5-ジメチル-4-[1-[1,2,2,2-テトラジュウテリオ-1-(2,3,4,5,6-ペンタジュウテリオフェニル)エチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]イソオキサゾール(P-0606)の製造:アセトニトリル (6 ml) 中の4-[3-ヨード-1-[1,2,2,2-テトラジュウテリオ-1-(2,3,4,5,6-ペンタジュウテリオフェニル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (47、0.06 g、0.12 mmol) で満たした10 mLマイクロ波バイアルに、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール (0.04 g、0.16 mmol)、水 (3 ml) 中の1M 炭酸カリウム水溶液、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.01 g、0.01 mmol) を加えた。反応混合物を75℃で5時間加熱した。該反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、揮発性物質を減圧下除去した。生成物をヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製した。生成物を含むフラクションを合わせ、さらにRP-HPLCで精製して、純生成物を凍結乾燥後得た (P-0606、23 mg、39.2%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 474.9.
【0390】
実施例51:
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
工程1− 1,1,1,3,3,5,5,5-オクタジュウテリオペンタン-2,4-ジオン(48)の製造:反応フラスコを、ペンタン-2,4-ジオン (10 mL、97.19 mmol)、炭酸カリウム (1 g、7.24 mmol) および重水素オキシド (50 mL) で満たした。該反応フラスコを密閉し、120℃で3日間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン (2 x 150 mL) で抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。ジクロロメタンを減圧下 (〜150 mbar) 除去して、褐色液体を得た。この物質を上記手順に2回さらして、褐色液体 (48、11.4 g、108%) を得て、これをさらに精製することなく用いた。
【0391】
工程2− 4-ジュウテリオ-3,5-ビス(トリジュウテリオメチル)イソオキサゾール(49)の製造:1,1,1,3,3,5,5,5-オクタジュウテリオペンタン-2,4-ジオン (48、1500 mg、14 mmol) およびMeOH-d4 (10 mL) で満たしたマイクロ波バイアルにおいて、ヒドロキシルアミン-D3 DCl (1200 mg、16.3 mmol) およびトリフルオロ酢酸-D (1 mL) を加えた。反応混合物を90℃まで油浴中で2時間加熱した。該反応物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を重炭酸ナトリウム水溶液、続いて食塩水で洗浄し、その後硫酸マグネシウムで乾燥した。揮発性物質を減圧下除去して、生成物を褐色油状物として得て(49、1.5 g、104%)、これをさらに精製することなく用いた。
【0392】
工程3− 4-ブロモ-3,5-ビス(トリジュウテリオメチル)イソオキサゾール(50)の製造:4-ジュウテリオ-3,5-ビス(トリジュウテリオメチル)イソオキサゾール (49、0.25 g、2.4 mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 中の溶液に、N-ブロモスクシンイミド (0.64 g、3.6 mmol) を加えた。反応物を60℃で4時間撹拌した。反応混合物を炭酸カリウム水溶液へ注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、その後硫酸マグネシウムで乾燥した。揮発性物質を減圧下除去して、生成物を黄色液体として得た (50、0.43 g、98.4%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 182.2, 184.2.
【0393】
工程4− 4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ビス(トリジュウテリオメチル)イソオキサゾール(P-0615)の製造:4-ブロモ-3,5-ビス(トリジュウテリオメチル)イソオキサゾール (50、0.1 g、0.54 mmol) およびアセトニトリル (4 mL) で満たした10 mLマイクロ波バイアルにおいて、1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (43、0.09 g、0.17 mmol)、1M 炭酸カリウム水溶液 (2 mL) および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.04 g、0.05 mmol) を加えた。反応混合物を100℃で90分間撹拌した。該反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、続いて食塩水で洗浄した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。揮発性物質をろ液から減圧下除去し、得られた粗製物質をRP-HPLCで精製して、生成物を白色固体として凍結乾燥後得た (P-0615、7 mg、8%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 500.3.
【0394】
実施例52:
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
工程1− [1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ボロン酸(31)の製造:バイアルにおいて、4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (15、0.65 g、1.38 mmol) の15 mLのTHF中の溶液に、-78℃で窒素下2M クロロ(イソプロピル)マグネシウム (1.06 ml、2.12 mmol) を加えた。反応物を5℃まで2〜3時間かけて昇温した。その後、該反応物を-78℃まで冷却し、続いてTHF (1.0 mL) 中の4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (0.35 g、2.76 mmol) を加えた。反応混合物をゆっくり室温まで2〜3時間かけて昇温した。該反応混合物をメタノールでクエンチした。揮発性物質を減圧下除去した。粗製物をヘキサン中0〜70%の酢酸エチル、続いてジクロロメタン中0〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物を帯黄色がかった固体として得た (51、173 mg、32.2%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 390.1.
【0395】
工程2− 4-[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[4-(ジフルオロメチル)フェニル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(P-0608)の製造:[1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ボロン酸 (51、0.05 g、0.13 mmol) およびアセトニトリル (4 ml) で満たした10 mLバイアルにおいて、1-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)ベンゼン (0.05 g、0.24 mmol)、1M 炭酸カリウム水溶液 (2 ml)、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.01 g、0.01 mmol) を加えた。反応混合物を140℃でマイクロ波リアクター中にいおいて30分間加熱した。該反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄した。その後、該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ過により除去した。揮発性物質をろ液から減圧下除去し、粗製物質をヘキサン中0〜50%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物を黄褐色固体として得た (P-0608、18 mg、28.6%)。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 472.0.
【0396】
実施例53:
【化99】
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工程1− 1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン(P-0440)の製造:アセトニトリル (3 ml) 中の6-ブロモ-1-[(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-4-イル]ピロロ[3,2-b]ピリジン (42、0.06 g、0.12 mmol) へ、tert-ブチル 3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-カルボキシレート (0.08 g、0.25 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.02 g、0.13 mmol)、および1M 炭酸カリウム水溶液 (1.2 ml) を加えた。反応物を140℃未満で40分間マイクロ波リアクター中にいおいて加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、その後さらにRP-HPLCで精製して、生成物 (P-0440、25.5 mg、44.9%) を得た。MS (ESI) [M+H+]+ = 493.3.
【0397】
実施例54:
【化100】
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工程1− ジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メタノール(52)の製造:THF (160 ml) 中の4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸 (2.45 g、14.93 mmol) に、重水素化リチウムアルミニウム(0.8 g、19.06 mmol) を室温で加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に、硫酸マグネシウム十水和物 (〜10 g) を加えた。2時間後、該反応物をろ過し、得られた固体を酢酸エチルで洗浄した。合わせたろ液を減圧下濃縮して、生成物 (52、2.0 g、88.1%) を得た。
【0398】
工程2− [ジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル] 4-ニトロベンゼンスルホネート(53)の製造:塩化メチレン (25 mL) 中のジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メタノール (52、1 g、6.57 mmol) に、トリエチルアミン (4 ml、28.7 mmol)、および4-ニトロベンゼンスルホニル クロリド (1.66 g、7.49 mmol) を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中10〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、純生成物 (53、1.0 g、45.1%) を得た。
【0399】
工程3− 4-[1-[ジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(54)の製造:DMF (10 ml) 中の4-(3-ヨード-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0072、0.35 g、1.03 mmol) に、水素化ナトリウム (60%、49.54 mg、1.24 mmol) を室温で加えた。10分後、[ジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル] 4-ニトロベンゼンスルホネート (53、0.42 g、1.24 mmol) を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。反応を完了させず、さらに[ジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル] 4-ニトロベンゼンスルホネート (33、0.6 g、1.8 mmol) を加え、反応物を一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、塩化メチレン中2〜20%のメタノールで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、粗生成物を得て、その後これをさらにRP-HPLCで精製して、純生成物 (54、200 mg、40.9%) を得た。
【0400】
工程4− 1-[ジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-カルボン酸(P-0459)の製造:窒素雰囲気下-40℃まで冷却したTHF (5 mL) 中の4-[1-[ジジュウテリオ-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-3-ヨード-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (54、0.21 g、0.43 mmol) に、THF (0.3 ml) 中の2M i-PrMgClを加えた。反応物を5℃まで1時間で昇温した。その後、該反応物を-40℃まで冷却し、続いて二酸化炭素 (ドライアイス、0.5 g、11.36 mmol) を加えた。反応物を室温まで1時間で昇温した。該反応物を水へ注ぎ、pH約6まで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0459、0.060 g、35.2%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 392.1.
【0401】
実施例55:
【化101】
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工程1− (5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-ビス(2-ピリジル)メタノール(55)の製造:DMSO (3 ml) 中の5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン (1.15 g、5.84 mmol) に、ビス(2-ピリジル)メタノン (1.37 g、7.44 mmol) および水酸化カリウム (1.2 g、21.39 mmol) を加えた。反応物を室温で3日間にわたり撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して、生成物 (55、1.95 g、87.6%) を得た。
【0402】
工程2− (5-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ジ(ピリジン-2-イル)メタノール(P-0545)の製造:テトラヒドロフラン (50 ml) 中の(5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-ビス(2-ピリジル)メタノール (55、0.78 g、2.05 mmol) に、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.1 g、0.13 mmol)、3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソオキサゾール (0.55 g、2.46 mmol)、および1M 炭酸カリウム水溶液 (25 ml) を加えた。反応物を加熱し、70℃で1時間撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ジクロロメタン中2〜15%のメタノールで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0545、0.3 g、36.9%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 397.8.
【0403】
実施例56:
【化102】
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工程1− 2-(2-ピリジル)プロパン-2-オール(56)の製造:エチル ピリジン-2-カルボキシレート (5 g、33.08 mmol) の-78℃まで冷却したTHF (50 ml) 中の溶液に、エーテル (50 ml) 中の1.6M メチルリチウムをゆっくり加えた。3時間後、反応混合物を室温まで10分間昇温した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、粗生成物 (56、4.0 g、88.2%) を得て、これを次の工程でさらに精製することなく用いた。
【0404】
工程2− 4-[3-ヨード-1-[1-メチル-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール(57)の製造:THF (20 ml) 中の4-(3-ヨード-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル)-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (P-0072、1.26 g、3.73 mmol) に、2-(2-ピリジル)プロパン-2-オール(56、0.91 g、6.63 mmol) およびフェノキシ(ジフェニル)ホスファン (1.89 g、6.77 mmol) を加えた。反応物を氷水浴で冷却し、続いてトルエン (2.94 ml) 中の2.3M エチル (NE)-N-エトキシカルボニルイミノカルバメートを15分間滴下した。1時間後、反応物を氷浴から除去し、室温まで1時間昇温した。該反応物を65℃まで2時間加熱した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、不純な生成物を得て、これをさらに精製することなく用いた (57、0.6 g、〜35%)。
【0405】
工程3− メチル 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[1-メチル-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート(P-0547)の製造:THF (80 ml) 中の4-[3-ヨード-1-[1-メチル-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-6-イル]-3,5-ジメチル-イソオキサゾール (57、0.5 g、1.09 mmol) に、メチル 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート (0.38 g、1.43 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.1 g、0.13 mmol)、および水 (40 ml) 中の1M 炭酸カリウム水溶液を加えた。反応物を2時間70℃で撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。該ろ液をろ過し、ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルで溶出したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、生成物 (P-0547、0.05 g、9.8%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 466.9.
【0406】
工程4− 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[1-メチル-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]安息香酸(P-0548)の製造:THF (5 ml) 中のメチル 4-[6-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル)-1-[1-メチル-1-(2-ピリジル)エチル]ピロロ[3,2-b]ピリジン-3-イル]ベンゾエート(P-0547、0.04 g、0.09 mmol) に、2M 水酸化リチウム水溶液 (2 ml) を加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌した。該反応物を水へ注ぎ、pH約6まで1N HCl水溶液 (〜4 mL) で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、その後RP-HPLCで精製して、生成物 (P-0548、3.6 mg、92.3%) を得た。MS (ESI) [M+H
+]
+ = 452.9.
【0407】
以下の表29に記載する化合物、例えば化合物P-0373からP-0420、P-0424、P-0427からP-0443、P-0448、およびP-0451からP-0622を、実施例1〜56に記載する手順に従い製造した。
1H NMRおよび質量分析データは、化合物の構造と一致した。
表29
【表69】
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【0408】
【表70】
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【0409】
【表71】
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【0410】
【表72】
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【0411】
【表73】
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【0412】
【表74】
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【0413】
【表75】
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【0414】
【表76】
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【0415】
【表77】
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【0416】
【表78】
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【0417】
【表79】
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【0418】
【表80】
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【0419】
【表81】
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【0420】
【表82】
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【0421】
【表83】
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【0422】
【表84】
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【0423】
【表85】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
【表86】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
【表87】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
【表88】
[この文献は図面を表示できません]
【0427】
【表89】
[この文献は図面を表示できません]
【0428】
【表90】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
【表91】
[この文献は図面を表示できません]
【0430】
【表92】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
【表93】
[この文献は図面を表示できません]
【0432】
【表94】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
【表95】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
【表96】
[この文献は図面を表示できません]
【0435】
【表97】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
【表98】
[この文献は図面を表示できません]
【0437】
【表99】
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【0438】
【表100】
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【0439】
【表101】
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【0440】
【表102】
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【0441】
【表103】
[この文献は図面を表示できません]
【0442】
【表104】
[この文献は図面を表示できません]
【0443】
【表105】
[この文献は図面を表示できません]
【0444】
【表106】
[この文献は図面を表示できません]
【0445】
【表107】
[この文献は図面を表示できません]
【0446】
【表108】
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* MS (ESI) [M-H
+]
-実測値。
【0447】
以下の表30に記載する化合物、例えば化合物P-0700からP-0822を、実施例1〜56に記載する手順に従い製造した。
1H NMRおよび質量分析データは、化合物の構造と一致した。
表30
【表109】
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【0448】
【表110】
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【0449】
【表111】
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【0450】
【表112】
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【0451】
【表113】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
【表114】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
【表115】
[この文献は図面を表示できません]
【0454】
【表116】
[この文献は図面を表示できません]
【0455】
【表117】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
【表118】
[この文献は図面を表示できません]
【0457】
【表119】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
【表120】
[この文献は図面を表示できません]
【0459】
【表121】
[この文献は図面を表示できません]
【0460】
【表122】
[この文献は図面を表示できません]
【0461】
【表123】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
【表124】
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【0463】
【表125】
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【0464】
実施例57:化合物の特性
任意のブロモドメインおよびその変異体における化合物阻害活性が疾患を処置する上でそれらの活性にとって重要である一方、本明細書に記載の化合物は、医薬品としても利点を提供する有益な特性を示す。
【0465】
本明細書に記載の化合物は、ブロモドメインタンパク質およびその変異体に関連した障害を処置するのに有用である。
【0466】
アルファスクリーン結合アッセイ
ブロモドメイン2、3、4との式(I)で示される化合物の結合を、アルファスクリーン結合アッセイを用いて評価した。ブロモドメインとそのアセチル化標的タンパク質との相互作用(Filippakopoulos P et al. 2012)の阻害を、組み換えBRDタンパク質、アセチル化ヒストン4ペプチドおよびアルファスクリーン(商標)技術を用いて定量的に測定した。阻害がないとき、アルファスクリーン(商標)ニッケル錯体アクセプタービーズに結合したBRDタンパク質は、アルファスクリーン(商標)ストレプトアビジン被覆ビーズにより固定化されたアセチル化ヒストン4ペプチドと相互作用できる。この相互作用は、ドナーおよびアクセプタービーズを近接することで生じる。極めて接近することで、ドナービーズのレーザー励起により生産される一重項酸素がアクセプタービーズに到達し、発光シグナルを生じることができる。BRD阻害剤は、BRD−アセチル化ペプチド相互作用の阻害により近接シグナルの減少をもたらす。
【0467】
N-末端ブロモドメイン(BRD2-BD1(71-194)、BRD3-BD1(24-144)およびBRD4-BD1(44-164))または二重ブロモドメイン(BRD4-BD12(1-477)、BRD4-BD12(1-472))を含む組み換えヒトブロモドメインを、タンパク質の発現および精製セッションに記載するとおり調製および精製した。ペプチドは、ヒトヒストンH4
1-21K5
AcK8
AcK12
AcK16
Ac-ビオチン(Anaspec、カリフォルニア州、米国)である。
【0468】
BRD2、BRD3およびBRD4アッセイの手順:すべての成分を、50 mM HEPES pH 7.5、100 mM NaCl、0.01%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.01%トリトンX-100、2 mM ジチオトレイトール(DTT)からなる緩衝液中で調製した。7μLのブロモドメインタンパク質および7μLのペプチドを、アルファプレート(PerkinElmer、ジョージア州、米国)において1μLの様々な濃度の式(I)で示される試験化合物またはDMSOビヒクルを含むウェルに加え、1時間室温でインキュベートする。その後4μLのドナーおよびアクセプタービーズの混合物を、最終濃度7.5μg/mlで加えた。ビーズ添加30分間後、アルファシグナルをEnvision製分光計(λ
Ex 680 nm、λ
Em 520〜620 nm)で読み取る。ブロモドメインタンパク質およびペプチドの最終濃度は、以下に示すとおりである。
【表126】
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【0469】
すべてのデータを、各プレートにおける16個の高コントロールおよび16個の低コントロールのウェルの平均に標準化した。その後以下の式で示される4個のパラメーター曲線あてはめを適用した:
Y=a+(b-a)/(1+(x/c)^d)
ここで、「a」は最小値、「b」は最大値、「c」はpIC50、「d」はヒル係数である。
【0470】
タンパク質の発現および精製
N末端ブロモドメイン(BRD2-BD1(71-194)、BRD3-BD1(24-144)およびBRD4-BD1(44-164))または二重ブロモドメイン(BRD4-BD12(1-477)、BRD4-BD12(1-472))を含む組み換えヒトブロモドメインを、N末端の6個のHisタグを有するE. coli細胞(遺伝子組み換えpETベクター)に発現し、IMAC(Ni-親和性)およびサイズ排除クロマトグラフィー工程の両方の組み合わせを用いて精製した。
【0471】
組み換えBRDタンパク質を、BL21-コドンプラス(DE3)染色E. coli(Agilent Technologies、カリフォルニア州、米国)を用いて発現した。細胞をTerrific Broth (TB)培地中で1.2のOD600まで37℃で培養し、この温度を25℃まで低下させ、タンパク質を1.0 mMイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)で12〜18時間インキュベートし、8000 x gで20分間遠心分離することにより採取した。細胞を0.2 mg/mlリゾチーム、2.0 mMフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、25μg/ml DNAse Iを含む、0.1M K
2PO
4 pH 8.0、250 mM NaCl、10%グリセロール、0.75%NP-40、25 mMイミダゾール、5 mMベータ−メルカプトエタノール(BME)に再懸濁し、氷上で30分間インキュベートし、細胞破壊器(MicroFluidics、マサチューセッツ州、USA)で溶解させた。溶解物を20,000 x gで2時間遠心分離することにより浄化した。タンパク質をNi-NTAレジン(Life Technologies、USA)で捕獲した。夾雑タンパク質を25 mMトリス-HCl pH 8.3、250 mM NaCl、12%グリセロールおよび50 mMイミダゾールで洗い落とした。3回洗浄工程をした後、タンパク質を50 mM HEPES pH 7.5、500 mM NaClおよび400 mMイミダゾールを用いて溶出した。該タンパク質を50 mM HEPES pH 7.5、250 mM NaCl中のゲルろ過カラム26/600 Superdex 200(GE Biosciences、ニュージャージー州、USA)を用いてさらに精製した。該タンパク質を分割し、液体窒素中で急速冷却した。
【0472】
腫瘍細胞増殖アッセイ
公開されているブロモドメイン阻害剤JQ1およびiBET 151は、様々な癌細胞、例えば白血病およびリンパ腫、多発性骨髄腫細胞、NUT正中部癌腫および神経膠芽腫細胞、に対して活性を示している(Dawson MA et al. 2011; Delmore JE 2011; Chen Z et al. 2013; Filippakopoulos P et al. 2010; Mertz JA et al. 2011; Ott CJ et al. 2012)。この研究において、異なる癌細胞株で化合物を試験した。MV-4-11およびMOLM-13は、MLL-AF4およびMLL-AF9転座をそれぞれ有するAML細胞株である。MM.1Sは多発性骨髄腫細胞株である。SK-N-AS、IMR-32およびSK-N-BE(2)は神経芽腫細胞株である。IMR-32およびSK-N-BE(2)細胞株はMYCN増幅を有する。
【0473】
MV-4-11、MM.1S、IMR-32、SK-N-ASおよびSK-N-BE(2)はATCC(イリノイ州、米国)から入手し、MOLM-13はDSMZ(ブラウンシュヴァイク、ドイツ国)から購入した。細胞をそれらの供給元の推奨するとおり培養する。増殖阻害試験について、3000の細胞を75μLの培養液中の96ウェルプレートのウェルに播種する。数時間後、式(I)で示される化合物を含む培養液を細胞に加える。最高濃度5 mMの化合物を、コントロールとしてDMSAにより1:3で段階希釈し、合計8点滴定とした。各希釈ポイントの1μLの分割量を249μL培養液に加え、75μLを細胞を含む各ウェルに加え、最高濃度ポイントで10μMの化合物とする。すべてのウェル中におけるDMSOの最高濃度は0.2%である。細胞を72時間インキュベートし、25μLのCellTiter Glo Reagent(Promega、ジョージア州、米国)を各ウェルに加えた。プレートをおよそ10分間振とうし、化学発光シグナルをTecan製マイクロリーダーで読み取る。測定した発光は、細胞数に直接相関する。
【0474】
すべてのデータを、各プレートにおける8個のDMSOの高コントロールウェルの平均に標準化する。その後以下の式で示される4個のパラメーター曲線あてはめを適用した:
Y=a+(b-a)/(1+(x/c)^d)
ここで、「a」は最小値、「b」は最大値、「c」はpIC50、「d」はヒル係数である。
これらのデータは、上記アッセイで試験したブロモドメイン阻害剤が腫瘍細胞株で細胞増殖を阻害することを示す。
【0475】
Mycレポーターアッセイ
MV-4-11細胞において、BRD2、BRD3およびBRD4はMYCのプロモーター領域に結合し、その転写を制御する(Dawson MA et al. 2011)。該文献のブロモドメイン阻害剤iBET 151は、MYCプロモーターへBRD4の補充を妨害し、同時にc-myc転写を下方制御できる(Dawson MA et al. 2011)。Mycタンパク質は、必須パートナーMaxとヘテロ二量体化し細胞増殖、分化およびアポトーシスに重要である遺伝子の転写を制御する転写因子である。このMycレポーターアッセイは、Myc依存性遺伝子発現に対する式(I)で示される化合物の阻害作用を測定するのに用いられる。有効な化合物は、Myc-driven腫瘍に対する潜在的な治療効果を有し得る。
【0476】
MV-4-11 Mycレポーター細胞株を、最小限(m)のCMVプロモーターおよびE-box転写応答因子の縦列反復(TRE)(Qiagen、イリノイ州、米国)のコントロール下で蛍光ルシフェラーゼ遺伝子を発現し2.5μg/mlのピューロマイシン中で細胞を選択するVSV-g偽型レンチウイルスでMV-4-11を感染させることにより構築する。
【0477】
該MV-4-11 Mycレポーター細胞株を10%FBS、1%ペンステップおよび2.5μg/mlピューロマイシンを含むイスコフ改変ダルベッコ培地中に維持する。細胞を37℃、5%CO
2の加湿雰囲気でインキュベートする。25,000の細胞を50μLの培養液中の96ウェルプレートに播種する。数時間後、2X 化合物を含む培養液をウェルに加える。最高濃度5 mMの化合物を1:3で段階希釈し、合計8点滴定とする。各希釈ポイントの1μlの分割量を249μl培養液に加え、50μlを細胞を含む各ウェルに加え、最高濃度ポイントで10μMの化合物とする。DMSO処理した細胞は高コントロールの役割を果たし、10μM JQ1処理した細胞は低コントロールの役割を果たす。細胞をさらに24時間インキュベートし、25μLのCellTiter-Fluo試薬(Promega、ジョージア州、米国)を各ウェルに加える。プレートをおよそ2分間振とうし、37℃で0.5 時間インキュベートする。蛍光シグナルをTecan製プレートリーダーで読み取る(λex=400 nm、λem=505 nm)。25μLのOne-Glo試薬(Promega、ジョージア州、米国)をその後プレートに加える。化学発光シグナルをTecan製プレートリーダーで読み取る。細胞を含まないウェルの値をバックグランド補正のためすべての検体から差し引く。バックグランド補正された蛍光は細胞数に直接相関し、発光はMycレポーター活性に直接相関する。
【0478】
すべてのデータを、各プレートにおける8個の高コントロールおよび4個の低コントロールのウェルの平均に標準化した。その後以下の式で示される4個のパラメーター曲線あてはめを適用した:
Y=a+(b-a)/(1+(x/c)^d)
ここで、「a」は最小値、「b」は最大値、「c」はpIC50、「d」はヒル係数である。
【0479】
アッセイ条件が変化するため、これらアッセイの結果は変化してもよいと解される。本明細書に記載の条件下測定した阻害レベルは、用いた特定の条件下試験された化合物の相対的活性を示す。細胞ベースアッセイは、システムの複雑さおよびアッセイ条件の任意の変化に対するその感度のため変動性を示す可能性が高い。例えば、細胞ベースアッセイにおけるいくらかの阻害レベルは、これらの細胞へのいくらかの阻害活性を有する化合物を示し、ここで、試験した最も高い濃度の閾値以下で阻害しないことは化合物が細胞において阻害活性を有さないことを必ずしも示すものではなく、試験した条件下で阻害が見られないことのみを示す。いくつかの例において、化合物がすべてのアッセイで試験されず、またはアッセイの結果が妥当でなかった。
【0480】
以下の表は、本明細書に記載の典型的な化合物についてBRD4生化学阻害活性およびMV-4-11細胞増殖阻害活性を示すデータを提供する。以下の表において、ブロモドメインアッセイにおける活性は次の通り提供される:+++ = IC
50 ≦ 1μM;++ = 1μM < IC
50 ≦ 10μM;+ = 10μM < IC
50 ≦ 200μM。
【0481】
【表127】
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【0482】
【表128】
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【0483】
【表129】
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【0484】
【表130】
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【0485】
【表131】
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【0486】
【表132】
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【0487】
【表133】
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【0488】
【表134】
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【0489】
【表135】
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【0490】
【表136】
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【0491】
【表137】
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【0492】
【表138】
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【0493】
化合物P-0001からP-0106、P-0108からP-0246およびP-0250からP-0372、例えば化合物P-0001、P-0002、P-0003、P-0004、P-0005、P-0006、P-0007、P-0008、P-0009、P-0010、P-0011、P-0012、P-0013、P-0014、P-0015、P-0016、P-0017、P-0018、P-0019、P-0020、P-0021、P-0022、P-0023、P-0024、P-0025、P-0026、P-0027、P-0028、P-0029、P-0030、P-0031、P-0032、P-0033、P-0034、P-0035、P-0036、P-0037、P-0038、P-0039、P-0040、P-0041、P-0042、P-0043、P-0044、P-0045、P-0046、P-0047、P-0048、P-0049、P-0050、P-0051、P-0052、P-0053、P-0054、P-0055、P-0056、P-0057、P-0058、P-0059、P-0060、P-0061、P-0062、P-0063、P-0064、P-0065、P-0066、P-0067、P-0068、P-0069、P-0070、P-0071、P-0072、P-0073、P-0074、P-0075、P-0076、P-0077、P-0078、P-0079、P-0080、P-0081、P-0082、P-0083、P-0084、P-0085、P-0086、P-0087、P-0088、P-0089、P-0090、P-0091、P-0092、P-0093、P-0094、P-0095、P-0096、P-0097、P-0098、P-0099、P-0100、P-0101、P-0102、P-0103、P-0104、P-0105、P-0106、P-0108、P-0109、P-0110、P-0111、P-0112、P-0113、P-0114、P-0115、P-0116、P-0117、P-0118、P-0119、P-0120、P-0121、P-0122、P-0123、P-0125、P-0126、P-0127、P-0128、P-0129、P-0130、P-0131、P-0132、P-0134、P-0135、P-0136、P-0137、P-0138、P-0139、P-0140、P-0141、P-0142、P-0143、P-0144、P-0145、P-0146、P-0147、P-0148、P-0149、P-0150、P-0151、P-0152、P-0153、P-0154、P-0156、P-0157、P-0158、P-0159、P-0160、P-0161、P-0163、P-0164、P-0165、P-0167、P-0168、P-0169、P-0170、P-0171、P-0172、P-0173、P-0174、P-0175、P-0176、P-0179、P-0180、P-0181、P-0182、P-0183、P-0185、P-0186、P-0187、P-0188、P-0189、P-0190、P-0191、P-0192、P-0193、P-0194、P-0195、P-0196、P-0197、P-0198、P-0199、P-0200、P-0201、P-0202、P-0203、P-0204、P-0205、P-0206、P-0207、P-0208、P-0209、P-0210、P-0211、P-0212、P-0213、P-0214、P-0215、P-0216、P-0217、P-0218、P-0219、P-0220、P-0221、P-0222、P-0223、P-0224、P-0225、P-0226、P-0227、P-0228、P-0229、P-0230、P-0231、P-0232、P-0233、P-0234、P-0235、P-0236、P-0237、P-0238、P-0239、P-0240、P-0241、P-0242、P-0243、P-0244、P-0245、P-0246、P-0250、P-0251、P-0252、P-0253、P-0254、P-0255、P-0256、P-0257、P-0258、P-0259、P-0260、P-0261、P-0262、P-0263、P-0264、P-0265、P-0266、P-0267、P-0268、P-0269、P-0270、P-0271、P-0272、P-0273、P-0274、P-0275、P-0276、P-0277、P-0278、P-0279、P-0280、P-0281、P-0282、P-0283、P-0284、P-0285、P-0286、P-0287、P-0288、P-0289、P-0290、P-0291、P-0292、P-0293、P-0294、P-0295、P-0296、P-0297、P-0298、P-0299、P-0300、P-0301、P-0302、P-0303、P-0304、P-0305、P-0306、P-0307、P-0308、P-0309、P-0310、P-0311、P-0312、P-0313、P-0314、P-0315、P-0316、P-0317、P-0318、P-0319、P-0320、P-0321、P-0322、P-0323、P-0324、P-0325、P-0326、P-0327、P-0328、P-0329、P-0330、P-0331、P-0332、P-0333、P-0334、P-0335、P-0336、P-0337、P-0338、P-0339、P-0340、P-0341、P-0342、P-0343、P-0344、P-0345、P-0346、P-0347、P-0348、P-0349、P-0350、P-0351、P-0352、P-0353、P-0354、P-0355、P-0356、P-0357、P-0358、P-0359、P-0360、P-0361、P-0362、P-0363、P-0364、P-0365、P-0366、P-0367、P-0368、P-0369、P-0370、P-0371またはP-0372は、実施例57で上述した少なくとも一つのブロモドメイン細胞アッセイにおいて10μM未満のIC
50を有した。
【0494】
化合物P-0373からP-0420、P-0424、P-0427からP-0438、P-0440からP-0443、P-0448、およびP-0451からP-0622、例えば化合物P-0373、P-0374、P-0375、P-0376、P-0377、P-0378、P-0378、P-0379、P-0381、P-0382、P-0383、P-0384、P-0385、P-0386、P-0387、P-0388、P-0389、P-0390、P-0391、P-0392、P-0393、P-0394、P-0395、P-0396、P-0397、P-0399、P-0400、P-0401、P-0402、P-0403、P-0404、P-0405、P-0406、P-0407、P-0408、P-0409、P-0410、P-0411、P-0412、P-0413、P-0414、P-0415、P-0416、P-0417、P-0418、P-0419、P-0420、P-0424、P-0427、P-0428、P-0429、P-0430、P-0431、P-0432、P-0433、P-0434、P-0435、P-0436、P-0437、P-0438、P-0440、P-0441、P-0442、P-0443、P-0448、P-0451、P-0452、P-0453、P-0454、P-0455、P-0456、P-0457、P-0458、P-0459、P-0460、P-0461、P-0462、P-0463、P-0464、P-0465、P-0466、P-0467、P-0468、P-0469、P-0470、P-0471、P-0472、P-0473、P-0474、P-0475、P-0476、P-0477、P-0478、P-0479、P-0480、P-0481、P-0482、P-0483、P-0484、P-0485、P-0486、P-0487、P-0488、P-0489、P-0490、P-0491、P-0492、P-0493、P-0494、P-0495、P-0496、P-0497、P-0498、P-0499、P-0500、P-0501、P-0502、P-0503、P-0504、P-0505、P-0506、P-0507、P-0508、P-0509、P-0510、P-0511、P-0512、P-0513、P-0514、P-0515、P-0516、P-0517、P-0518、P-0519、P-0520、P-0521、P-0522、P-0523、P-0524、P-0525、P-0526、P-0527、P-0528、P-0529、P-0530、P-0531、P-0532、P-0533、P-0534、P-0535、P-0536、P-0537、P-0538、P-0539、P-0540、P-0541、P-0542、P-0543、P-0544、P-0545、P-0546、P-0547、P-0548、P-0549、P-0550、P-0551、P-0552、P-0553、P-0554、P-0555、P-0556、P-0557、P-0558、P-0559、P-0560、P-0561、P-0562、P-0563、P-0564、P-0565、P-0566、P-0567、P-0568、P-0569、P-0570、P-0571、P-0572、P-0573、P-0574、P-0575、P-0576、P-0577、P-0578、P-0579、P-0580、P-0581、P-0582、P-0583、P-0584、P-0585、P-0586、P-0587、P-0588、P-0589、P-0590、P-0591、P-0592、P-0593、P-0594、P-0595、P-0596、P-0597、P-0598、P-0599、P-0600、P-0601、P-0602、P-0603、P-0604、P-0605、P-0606、P-0607、P-0608、P-0609、P-0610、P-0611、P-0612、P-0613、P-0614、P-0615、P-0616、P-0617、P-0618、P-0619、P-0620、P-0621またはP-0622は、実施例57で上述した少なくとも一つのブロモドメイン細胞アッセイにおいて10μM未満のIC
50を有した。
【0495】
化合物P-0700からP-0822、例えば化合物P-0700、P-0701、P-0702、P-0703、P-0704、P-0705、P-0706、P-0707、P-0708、P-0709、P-0710、P-0711、P-0712、P-0713、P-0714、P-0715、P-0716、P-0717、P-0718、P-0719、P-0720、P-0721、P-0722、P-0723、P-0724、P-0725、P-0726、P-0727、P-0728、P-0729、P-0730、P-0731、P-0732、P-0733、P-0734、P-0735、P-0736、P-0737、P-0738、P-0739、P-0740、P-0741、P-0742、P-0743、P-0744、P-0745、P-0746、P-0747、P-0748、P-0749、P-0750、P-0751、P-0752、P-0753、P-0754、P-0755、P-0756、P-0757、P-0758、P-0759、P-0760、P-0761、P-0762、P-0763、P-0764、P-0765、P-0766、P-0767、P-0768、P-0769、P-0770、P-0771、P-0772、P-0773、P-0774、P-0775、P-0776、P-0777、P-0778、P-0779、P-0780、P-0781、P-0782、P-0783、P-0784、P-0785、P-0786、P-0787、P-0788、P-0789、P-0790、P-0791、P-0792、P-0793、P-0794、P-0795、P-0796、P-0797、P-0798、P-0799、P-0800、P-0801、P-0802、P-0803、P-0804、P-0805、P-0806、P-0807、P-0808、P-0809、P-0810、P-0811、P-0812、P-0813、P-0814、P-0815、P-0816、P-0817、P-0818、P-0819、P-0820、P-0821またはP-0822は、実施例57で上述した少なくとも一つのブロモドメイン細胞アッセイにおいて10μM未満のIC
50を有する。
【0496】
明細書で引用されるすべての特許、特許出願および他の文献は、本願開示が属する分野における当業者の技術常識レベルを示し、各参照がそっくりそのままそれぞれ参照により本明細書に組み込まれることと同じ程度で、そっくりそのまま任意の表および図面を含めて参照により組み込まれる。
【0497】
当業者は、本願開示が、記載される目的および利点ならびに本明細書に固有のものを得るのによく適合していると容易に理解するであろう。好ましい実施態様の現在の代表的なものとして本明細書に記載される方法、改変および組成物は、典型的なものであって、本明細書の範囲を限定することを意図するものではない。その変動および他の用途は当業者にとって思い付くものであり、これらは、本願開示の精神に包含され、請求の範囲により定義される。
【0498】
本願開示はある特定の実施態様に関してなされているが、本明細書の他の実施態様および改変は、本願開示の真の精神および範囲から逸脱することなく他の当業者により考案され得ることは明らかである。
【0499】
さらに、ここで本明細書の特徴または態様はマーカッシュグループまたは他の代替グループの観点から説明される場合、当業者は、本明細書がまたそれによりマーカッシュグループまたは代替グループの任意の個々のメンバーもしくはサブグループの観点から説明されると理解するであろう。
【0500】
また、反対するものと特に断らない限り、種々の数値が実施態様について提供されている場合、更なる実施態様は、任意の2つの異なる値を範囲の終点として採用することにより説明される。そうした範囲はまた、本願開示の範囲内である。