特許第6325079号(P6325079)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アエスキュラップ アーゲーの特許一覧

<>
  • 特許6325079-外科用開創器 図000002
  • 特許6325079-外科用開創器 図000003
  • 特許6325079-外科用開創器 図000004
  • 特許6325079-外科用開創器 図000005
  • 特許6325079-外科用開創器 図000006
  • 特許6325079-外科用開創器 図000007
  • 特許6325079-外科用開創器 図000008
  • 特許6325079-外科用開創器 図000009
  • 特許6325079-外科用開創器 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6325079
(24)【登録日】2018年4月20日
(45)【発行日】2018年5月16日
(54)【発明の名称】外科用開創器
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/02 20060101AFI20180507BHJP
【FI】
   A61B17/02
【請求項の数】18
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-503580(P2016-503580)
(86)(22)【出願日】2014年2月5日
(65)【公表番号】特表2016-514504(P2016-514504A)
(43)【公表日】2016年5月23日
(86)【国際出願番号】EP2014052248
(87)【国際公開番号】WO2014146824
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年1月23日
(31)【優先権主張番号】102013102902.7
(32)【優先日】2013年3月21日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】502154016
【氏名又は名称】アエスキュラップ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】特許業務法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディーター ヴァイスハウプト
(72)【発明者】
【氏名】ペドロ モラーレス
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト フォクトヘル
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス エリシュ
(72)【発明者】
【氏名】ペーター クライネ
【審査官】 近藤 利充
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04747394(US,A)
【文献】 国際公開第2009/124244(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0185059(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第00856286(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00 − 18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
科用開創器であって、
前記開創器が、第1保定装置(12)及び第2保定装置(14)を含み、該第1保定装置(12)及び第2保定装置(14)は各々、少なくとも1つの保定要素(26)が保持された展開アーム(16、18)を有し、
前記開創器が更に、前記保定装置(12、14)を互いの上で保持するための保持装置(28)と、開創方向(20)に沿った前記展開アーム(16、18)の互いからの距離を展開位置に転移するために変更することができる駆動装置(46)とを含み、
前記保定装置(12、14)が各々、前記展開アーム(16、18)のそれぞれに接続された保持アーム(30、32)を有し、
前記保持アーム(30、32)の双方が、前記駆動装置(46)と連結すると共に、前記駆動装置(46)を介し、互いに対して且つ前記保持装置(28)に対して変位方向(20)に沿って変位可能である、
開創器において、
前記保持アーム(30、32)が、互いに寄りかかり、変位されると互いに対して互いを相互に案内すること、
前記保持アーム(30、32)が、幅広側(36)及び幅狭側(34)を有すること、及び
前記保持アーム(30、32)が、前記幅広側(36)のそれぞれを介し、面‐面接触で互いに寄りかかること、
を特徴とする開創器。
【請求項2】
請求項1に記載の開創器であって、前記変位方向(20)が前記開創方向(20)と平行に配列されること、を特徴とする開創器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の開創器であって、前記駆動装置(46)が作動すると、前記保持アーム(30、32)が、前記保持装置(28)に対し、同じ距離にわたって変位可能であること、を特徴とする開創器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の開創器であって、前記保持アーム(30、32)がレール形の構成を有すること、を特徴とする開創器。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の開創器であって、前記保持装置(28)が、前記保持アーム(30、32)の周りで少なくとも部分的に係合するハウジング(40)を含む又は形成すること、を特徴とする開創器。
【請求項6】
請求項5に記載の開創器であって、前記ハウジング(40)が、前記保持アーム(30、32)の周りで完全に又はほぼ完全に係合すること、を特徴とする開創器。
【請求項7】
請求項1〜のいずれか1項に記載の開創器であって、前記保持装置(28)が、前記保持アーム(30、32)のうちの少なくとも1つのための案内部を形成すること、を特徴とする開創器。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の開創器であって、
前記駆動装置(46)が、少なくとも1つの駆動要素(48)を含むこと、及び
前記保持アーム(30、32)が各々、前記変位方向に延びる駆動トラック(62)を含み、前記少なくとも1つの駆動要素(48)が、前記駆動トラック(62)のそれぞれと相互作用すること、
を特徴とする開創器。
【請求項9】
請求項8に記載の開創器であって、
前記駆動トラック(62)が、前記保持アーム(30、32)のそれぞれの上に配置された歯列(60)として構成されること、及び
前記少なくとも1つの駆動要素(48)が、前記歯列(60)と噛合するピンホイール(50)又は歯車(83、85、87)として構成されること、
を特徴とする開創器。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の開創器であって、少なくとも1つの保持アーム(30、32)が、前記変位方向に沿って配列された長尺孔(74)を有し、該長尺孔(74)の縁部に前記駆動トラック(62)が配置されること、を特徴とする開創器。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれか1項に記載の開創器であって、前記駆動トラック(62)が、前記保持アーム(30、32)の互いから離れる方を向く側に配置されること、を特徴とする開創器。
【請求項12】
請求項8〜11のいずれか1項に記載の開創器であって、
前記保持アーム(30、32)が、幅広側(36)及び幅狭側(34)を有すること、及び
前記駆動トラック(62)が前記幅狭側(34)に配置されること、
を特徴とする開創器。
【請求項13】
請求項8〜12のいずれか1項に記載の開創器であって、前記駆動装置(46)が、両方の保持アーム(30、32)の前記駆動トラック(62)と相互作用する駆動要素(48)を含むこと、を特徴とする開創器。
【請求項14】
請求項8〜12のいずれか1項に記載の開創器であって、前記駆動装置(46)が2つの駆動要素(82、84)を含み、各駆動要素(82、84)が保持アーム(30、32)の駆動トラック(62)と相互作用すること、を特徴とする開創器。
【請求項15】
請求項14に記載の開創器であって、
前記2つの駆動要素(82、84)が共に駆動可能であ、前記駆動装置(46)が、手動式の作動要素(56)と、前記作動要素(56)に連結されて前記2つの駆動要素(82、84)と噛合する駆動要素(86)を含むこと、
を特徴とする開創器。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の開創器であって、前記駆動装置(46)が、回転体として構成された前記2つの駆動要素(82、84)の回転速度を変更することができる歯車機構(92)を含む又は形成すること、を特徴とする開創器。
【請求項17】
請求項16に記載の開創器であって、前記回転体が、歯車(83、85)又はピンホイール(50)であること、を特徴とする開創器。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の開創器であって、前記開創器が、切断された胸骨を展開するように構成されること、を特徴とする開創器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に切断された胸骨を展開するための外科用開創器であって、前記開創器が、第1保定装置及び第2保定装置を含み、該保定装置は各々、少なくとも1つの保定要素が保持された展開アームを有し、前記開創器が更に、前記保定装置を互いの上で保持するための保持装置と、開創方向に沿った前記展開アームの互いからの距離を展開位置に転移するために変更することができる駆動装置とを含む開創器に関する。
【背景技術】
【0002】
特に胸郭手術において、心臓へのアクセスを提供するためにこの種類の開創器が使用される。ここでは胸骨が長手方向における中心で切断され、各胸骨側に、少なくとも1つの保定要素をそれぞれ備えた展開アームが位置決めされる。駆動装置を作動させることにより、展開アームは、非展開位置から展開位置へ開創方向に沿って転移され、保定要素により抑止された胸骨が広げられる。展開アームは普通、展開の行われる展開面を規定する。
【0003】
知られている開創器では、保持装置がそれに堅く固着される1つの展開アームに対して他の展開アームが移動可能である。この目的で、普通、移動可能な展開アームは、保持装置上で保持される保持アームに接続される。外科的介入のため、展開位置における展開アームを十分に離間できるようにするために、知られている開創器では、移動可能な保定装置の保持アームが、他の保定装置を越えて脇に、少なからぬ程度に突出することが必要である。執刀医は、このことが干渉するものであると認めることがある。特に、展開状態にある1つの胸骨半体が展開面から持ち上げられ、これによってこの胸骨が保持アームと衝突し得る際には、このような保持アームは不都合でもあると分かることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 20 2012 100 124 U1
【特許文献2】US 4,747,394 A
【特許文献3】US 2009/203969 A1
【特許文献4】WO 2009/124244 A1
【特許文献5】FR 2 742 330 A1
【特許文献6】US 2008/188718 A1
【特許文献7】EP 0 856 286 A1
【特許文献8】US 2013/046147 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、コンパクトな設計を有し、取扱いが容易である一般的な開創器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明によれば、冒頭で言及した種類の開創器において、前記保定装置が各々、前記展開アームのそれぞれに接続された保持アームを有し、前記保持アームの双方が、前記駆動装置と連結すると共に、前記駆動装置を介し、互いに対して且つ前記保持装置に対して変位方向に沿って変位可能であるという点で成就される。
【0007】
本発明による前記開創器では、両方の保定装置が保持アームを有し、前記保持アームは互いに対して及び前記保持装置に対して変位可能である。1つの駆動装置だけを使用することにより、前記保持アームを、従って前記保定装置を駆動し、互いに対して、変位方向に沿って変位させることができる。これによって、特に前記保持装置及び前記駆動装置が前記開創方向に関して前記展開アーム間に配置される際、前記開創器の特にコンパクトな設計を達成することができる。特にこのことにより、前記保定装置を反対方向へ変位させて、互いから離れる方を向く方向へ展開することが可能になる。従来の開創器におけるのとは異なり、前記保持装置に対する距離の一部を各保定装置が進み、このことは前記展開アームを前記展開位置に転移することにとって必要である。これは、前記保定装置のよりコンパクトな設計にとって好ましい。更に、両方の保持アームを駆動する結果として、前記駆動装置は前記保定装置のうちの1つのみが駆動される一般的な開創器におけるよりも、受ける摩耗が少ないことを実務が示す。
【0008】
前記変位方向が、前記開創方向と平行に配列されることが好都合である。これによって、前記開創器に与える構成を、構造的により単純にすることができる。
【0009】
前記開創器のコンパクトな設計を達成するために、前記保持装置及び/又は前記駆動装置が、前記開創方向に関して、いずれの場合も少なくとも部分的に、前記展開アーム間の中程に又はほぼ中程に配置されることが有利である。例えば、前記保持装置及び/又は前記駆動装置は前記開創器の中心面を中心にして配置され、この中心面は、前記展開アームにより規定される展開面に対して垂直に配列される。前記駆動装置により駆動されることによって、両方の保定装置が前記中心面から出発して反対方向に移動することができるため、前記開創器は幅全体を小さくすることができる。
【0010】
前記保持装置及び/又は前記駆動装置が、前記展開アームの互いからの距離に関わりなく、前記展開アーム間の中程に又はほぼ中程に配置されることが特に有利である。これによって、前記保定装置を、患者の身体に対する同じ変位距離にわたって前記展開位置に転移できるのに対して、前記保持装置及び/又は前記駆動装置は患者の身体に関して静止していることが可能になる。
【0011】
前記保持装置及び/又は前記駆動装置は、好ましくは、前記展開アームにより規定される展開面内に又はほぼ該展開面内に配置される。これによって、前記開創器に平坦な設計を与えることができる。このことは、執刀医にあまり干渉するものでないと認められる。
【0012】
前記駆動装置が作動すると、前記保持アームは、好ましくは前記保持装置に対する同じ距離にわたって変位可能である。特にこのことにより、前記保定装置を、前記保持装置に関して互いに対して対称的に変位させることが可能になる。前記保持装置は、前記展開アームの互いからの距離に関わりなく、前記保定要素間の中程に配置することができる。
【0013】
前記開創器の平坦かつコンパクトな設計にとって、前記保持アームがレール形の構成を有することが有利である。
【0014】
前記保持装置が、前記保持アームの周りで少なくとも部分的に係合するハウジングを含む又は形成することが好都合である。これによって、前記ハウジングは前記保持アームを一緒に保持することができる。前記ハウジング内には、前記駆動装置の少なくとも1つの駆動要素を配置することができ、前記保持アーム上に配置される駆動要素又は駆動トラックを、前記ハウジング内で少なくとも部分的に配置することができる。駆動要素又は駆動トラックが保持アーム上に配置されることを、後で検討することにする。これによって、前記駆動トラック及び/又は前記駆動要素への直接的なアクセスを少なくとも部分的に防止することができる。このことは、例えば外科用縫糸材料が、前記駆動要素又は前記駆動トラックに引っ掛かって妨害する可能性を低減する。
【0015】
前記ハウジングは、有利なことに前記保持アームの周りで完全に又はほぼ完全に係合する。前記ハウジングは、好都合なことにそれ自体、前記変位方向に対して交差方向にある平面内で閉じていることができる。
【0016】
前記ハウジングが平坦なハウジングとして構成されることが有利である。前記平坦なハウジングは幅広側及び幅狭側を有することができ、指定したように前記開創器を使用する間、幅広側は、好ましくは患者の身体を向く。これによって前記開創器が使用されて胸骨が展開される際、前記開創器は、例えば、前記胸郭上でより良好に位置決めすることができる。
【0017】
前記保持アームは、前記ハウジングに両側から係合することができ及び/又は前記ハウジングを通過することができる。前記保定装置を互いに対して展開する際、前記保持アームの自由端を、前記ハウジングに向かう方向に変位させ、保持アームの前記展開アームのそれぞれに接続される側を、前記ハウジングから離れる方へ移動させることができる。逆に言えば、前記展開アームが互いに接近させられる際は、保持アームの展開アームに接続されるそれぞれの側を前記ハウジングに向かう方向に変位させ、前記保持アームの自由端を、前記ハウジングから離れる方へ移動させることができる。
【0018】
前記保持装置が、前記保持アームのうちの少なくとも1つのための好ましくは両方の保持アーム用の案内部を形成することが有利である。これによって、前記開創器の信頼できる機能を確実にすることができる。
【0019】
付加的に又は別法として、同じ利点を達成するために前記保持アームが、互いに寄りかかり変位すると、互いに対して互いを相互に案内することが好都合である。
【0020】
例えば、前記保持アームが幅広側及び幅狭側を有し、前記保持アームが前記幅広側のそれぞれを介し、面‐面接触で互いに寄りかかることを実現することができ、これらの保持アームは互いを相互に案内することが可能である。
【0021】
前記保持アームは、好ましくは前記展開面内に又はほぼ該展開面内に配置される。これによって、前記開創器は平坦な設計を有することができる。
【0022】
前記駆動装置は、好ましくは前記保持装置上に配置される又は前記保持装置に包含される。例えば、前記駆動装置は、前記保持装置内に少なくとも部分的に組み入れられる。特に、前記駆動装置の少なくとも1つの駆動要素が、前記保持装置のハウジング内に配置される。
【0023】
その信頼できる機能を確実にすることのできる構造的に単純な開創器において、前記駆動装置が少なくとも1つの駆動要素を含み、前記保持アームが各々、前記変位方向に延びる駆動トラックを含み、前記少なくとも1つの駆動要素が前記駆動トラックのそれぞれと相互作用することが好都合である。前記少なくとも1つの駆動要素に作用させることにより、保持アームの前記駆動トラックのそれぞれを駆動することができ、これによって前記保持アームを変位させることができる。
【0024】
前記少なくとも1つの駆動要素は、前記開創方向に関して、前記展開アーム間の中程に又はほぼ中程に、好ましくは前記展開アームの互いからの距離に関わりなく配置することができる。
【0025】
前記少なくとも1つの駆動要素及び/又は前記駆動トラックは、摩耗低減製造工程又は処理工程を受けることができ、及び/又は、低摩耗材料を包含することができ、又は、このような材料から作製することができる。例えば、前記少なくとも1つの駆動要素に及び/又は前記駆動トラックに、例えば、窒化処理、表層硬化、ホウ素化、肌焼、又は同等のもの等の表面処理及び/又は熱処理を実施することができる。摩耗を最適化するために、相互作用する前記少なくとも1つの駆動要素と前記駆動トラックとの間に、特定の硬度差を生成することも可能である。
【0026】
更に適切な材料を使用することにより、例えば一方でセラミック又はプラスチック材料、及び他方で金属から成る材料を、摩耗に都合よく組み合わせることにより、摩耗を低減することができる。
【0027】
前記開創器の互いに対して移動可能である全ての部品において、対応する工程及び/又は対応する材料を使用することができる。例えば、一方で前記保持アーム、及び他方で前記保持装置のハウジングを、摩耗の低減に関して最適化することができる。後で再度言及する前記駆動装置の前記作動要素が、そして特に前記保持装置のハウジングを、摩耗の低減に関して互いに適合させることも考えられる。
【0028】
前記少なくとも1つの駆動要素及び前記駆動トラックが線形駆動を形成することができる結果、前記保持アームは構造的に単純な仕方で駆動することができる。
【0029】
好都合なことに、前記駆動トラックは同一の構成を有する。
【0030】
前記駆動トラックが、前記保持アームのそれぞれの上に配置された歯列として構成され、前記少なくとも1つの駆動要素が、前記歯列と噛合するピンホイール又は歯車として構成されることが有利であると分かる。このことにより、前記保持アームは、前記少なくとも1つの駆動要素との噛み合い部、例えばちょうちんギア噛み合い部を介して駆動することができる。
【0031】
本発明による前記開創器の異なる有利な実施形態において、駆動トラックとしてローラトラックが使用され、前記少なくとも1つの駆動要素が、前記ローラトラック上を回るローラとして構成されることを実現することができる。
【0032】
好都合なことに、前記少なくとも1つの駆動要素は、前記変位方向に対して垂直な回転軸の周りで回転するように前記保持装置上に装着される。これによって、前記駆動要素、特にピンホイール又は歯車を回転することにより、前記保持アームのそれぞれを駆動することができる。
【0033】
前記駆動装置が、前記少なくとも1つの駆動要素に作用するための好ましくはクランク又は回転ハンドルの形態の、少なくとも1つの手動式の作動要素を含むことが有利である。前記クランク又は前記回転ハンドルを回転することにより、前記少なくとも1つの駆動要素は、特に上述の回転軸の周りで回転することができ、好ましくはこれによって上述の歯列と噛合する。
【0034】
前記作動要素は、好ましくは除去可能である。前記展開アームが所望の展開位置を採用する際、執刀医がより一層良好に手術部位にアクセスできるように、前記作動要素は除去することができる。前記少なくとも1つの作動要素は、好ましくは工具なしで除去可能である。
【0035】
前記開創器は、有利なことに具体的には前記作動要素の除去後に、前記保定装置が展開位置にそれを用いて固定可能である固定装置を含む。
【0036】
有利な実施形態において、前記変位方向に沿って配列される、前記駆動トラックがその縁部に配置される長尺孔を、少なくとも1つの保持アームが有することが好都合であると分かる。これによって、例えば外科用縫糸材料等の異物が前記歯列に引っ掛かる可能性が低減可能である。
【0037】
前記駆動トラックが、前記保持アームの互いから離れる方を向く側に配置されることを実現することができる。このような実施形態では、特にそのそれぞれの1つが駆動トラックと相互作用する2つの駆動要素を設けることができる。
【0038】
実務において、前記保持アームが幅広側及び幅狭側を有し、前記駆動トラックが前記幅狭側に配置されることが有利であると分かる。この場合、前記駆動トラックが、互いを向く又は互いから離れる方を向く幅狭側に配置されることが可能である。
【0039】
前記駆動トラックは、共通の平面内に又は好ましくは前記展開面と平行である平行面内に、又は前記展開面内に配置することができる。
【0040】
前記駆動装置が、両方の保持アームの前記駆動トラックと相互作用する駆動要素を含むことが好都合であると分かる。例えばピンホイール又は歯車の前記形態の駆動要素が設けられ、この駆動要素が同時に歯列として構成された2つの駆動トラックと噛合する。これによって、前記駆動要素の回転により、前記保定要素は互いから或る距離の所に離間させることができる。この距離は、各保持アームの変位路の2倍の寸法である。
【0041】
コンパクトな設計を達成するために、好都合なことに前記保持アームの前記駆動トラックが互いを向き、前記駆動要素が前記駆動トラック間の空間に係合することを実現することができる。前記駆動トラックは、例えば前記保持アームの幅狭側に配置され、これらの幅狭側は互いを向く。前記保持アームは、幅広側を介して互いに寄りかかり、各保持アームは、前記駆動トラックがその前記縁部に配置される前記変位方向に沿って延びる長尺孔を含むことを実現することもできる。
【0042】
本発明による前記開創器の異なる有利な実施形態において、前記駆動装置が2つの駆動要素を含み、各駆動要素が保持アームの駆動トラックと相互作用することが好都合である。前記駆動要素はいずれの場合も1つの駆動トラックと連結し、前記駆動トラックは例えば前記保持アームの互いから離れる方を向く側に配置される。
【0043】
前記駆動要素が一緒に駆動可能であることが、有利であると分かる。前記駆動装置は、好ましくは前記作動要素に連結されて2つの前記駆動要素と噛合する更なる駆動要素を含む。特に、このことにより前記駆動装置内に歯車機構を設けることが可能になる。前記作動要素により、駆動要素を駆動することができる。この駆動要素は、前記駆動トラックと相互作用する前記2つの駆動要素と連結する。このことにより、前記連結する駆動要素間で所望のシフトアップ又はシフトダウンを実現することが可能になる。このことにより、前記駆動要素の回転速度、従って前記保持アームの調整範囲を個々の要件を満たすように構造的に単純な仕方で設定することができる。
【0044】
全体として、回転体、特に歯車又はピンホイールとして構成された前記少なくとも1つの駆動要素の回転速度がそれを用いて変更可能である歯車機構を前記駆動装置が含む又は形成することが好都合である。
【0045】
前記歯車機構は、好ましくは、前記保持装置に包含される又は保持装置により形成されるハウジング内に収容される。これによって、有利なことに、前記歯車機構への直接的なアクセスを防止することができる。これによって、例えば外科用縫糸材料等の異物が前記歯車機構内に引き込まれるであろう可能性が低減される。
【0046】
前記保持アームのうちの少なくとも1つが、他の保定装置のそれぞれの上の案内部を通過することが好都合であると分かる。例えば、保定装置の展開アーム上の貫通開口の縁部に、前記他の保定装置の保持アーム用の案内部が設けられる。
【0047】
構造的に単純な構成を達成するために、各保持アームが前記展開アームのそれぞれに一体に接続されることを実現することができる。
【0048】
本発明の好適な実施形態の以下の記載は、図面と合わせると本発明をより詳細に説明するように働く。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明による開創器の、第1の好適な実施形態の斜視図。
図2図1の開創器の分解図における部分図。
図3図1の開創器の平面図における部分図。
図4】本発明による開創器の第2の好適な実施形態の斜視図。
図5図4の開創器の分解図における部分図。
図6図4の開創器の平面図における部分図。
図7】本発明による開創器の、第3の好適な実施形態の斜視図。
図8図7の開創器の分解図における部分図。
図9図7の開創器の平面図における部分図。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1は、本発明による外科用開創器の全体として参照符号10で表す第1の好適な実施形態を、斜視図において示す。特に図面には示さない胸骨を展開するための開創器10は、例えば、心臓手術を実施する際に執刀医が開放済み胸郭にアクセスできるようにするために設けられる。
【0051】
開創器10は、2つの保定装置12及び14を含む。保定装置12、14は、展開アーム16及び18をそれぞれ含み、展開アーム16及び18は後で説明するやり方で開創方向20に沿って互いに対して変位させることにより、互いから或る可変距離の所に離間させることができる。従って、開創方向20とは開創器の変位方向20でもある。
【0052】
本発明の理解にとって、展開アーム16、18の厳密な構成の詳細は重要ではない。展開アーム16、18が各々、少なくとも1つの保定要素を含むと共に、これらの展開アームが、互いに対する変位により或る可変距離の所に離間できることのみが不可欠である。これによって、展開アームは開創方向20に沿って展開位置(図示せず)に転移することができる。同一出願者の特許出願DE 10 2012 100 284.3は、例えば開創器10において展開アーム16、18の代わりに使用することのできる展開アームの更なる複数の構成を包含する。この特許出願は事前刊行物ではない。このような構成に関連して、本願においてその開示内容が完全に包含される特許出願 DE 10 2012 100 284.3の参照を行う。
【0053】
各展開アーム16、18はL形の構成を有する第1区域22を含み、有角部分はそれぞれの他の展開アーム18、16の方向を向く。各展開アーム16、18は更に、回転軸の周りで枢動可能であるように第1区域22の端部に装着される第2区域24を含む。回転軸は、展開アーム16、18により規定される展開面に対して垂直に配列され、この展開面内で開創器10を使用して胸骨が展開される。第2区域24は、一直線状であると共に長尺構成であり、そのほぼ中心にて装着され、第1区域22上で枢動可能であるようにされる。各第2区域24上の端区域の領域では、保定要素26が保持される。保定要素26は各々、胸骨上に位置決めすることのできる有角のブラケットを含む。これによって、展開アーム16、18の保定要素26は、胸骨の両半体に展開アーム16、18が移動するとこれらの保定要素を展開できるような仕方で位置決めされる。保定要素26は、第2区域24上でのその位置が変化可能であるように保持することができ、例えば展開面に対して枢動可能であるように又は第2区域24に沿って変位可能であるように第2区域上に装着することができる。
【0054】
開創器10は、保定装置12、14を互いの上で保持するための保持装置28を含む。この目的で、保定装置12、14は保持アーム30及び32をそれぞれ含む。両方の保持アーム30、32は一直線状であり、幅狭側34及び幅広側36を有するレールの形態の長尺構成を有する。保持アーム30は、展開アーム16にて好ましくはその第1区域22に、より具体的には、第1区域22の第2区域24の反対側に位置する端部に、一体に接続される。保持アーム30は、第1区域22に対して好ましくは90°で有角であり、展開アーム18の方向を向く。
【0055】
対応するやり方において、保持アーム32は、好ましくは、展開アーム18の第1区域22に一体に固定される。保持アーム32は、第1区域22に対して好ましくは90°で有角であり、展開アーム16の方向を向く。第1区域22への接続は、第2区域24の反対側に位置するその端部にて行われる。
【0056】
展開アーム18の第1区域22は貫通開口38を有する。保持アーム30は、貫通開口38を遊びなしに通過し又は貫通開口に係合することができるため、これによって保持アームを展開アーム18上で案内することができる。開創器10が非展開位置を採用する際(図1)、保持アーム30は貫通開口38を通過し、非展開位置で両方の展開アーム16、18の保定要素26が互いに寄りかかる。開創器10が幾分展開される際であっても(図示せず)、保持アーム30はやはり展開アーム18により案内することができる。
【0057】
保持アーム30、32は、互いにぴたっと1平面内に配列され、幅狭側34が互いを向くように配置される。
【0058】
保持装置28は、平坦なハウジングとして構成されるハウジング40を含む。これに応じて、ハウジング40は、2つの幅広側42及び2つの幅狭側44を有する。幅広側42及び幅狭側44は、両方の保持アーム30、32の周りで係合する、特にこれらの保持アームを封入するケーシングを形成する。換言すれば、ハウジング40はそれ自体、保持アーム30、32の周方向において閉じている。保持アーム30、32はハウジング40に両側から係合し、このハウジングを通過することができる。展開アーム16、18が展開位置を採用する開創器10の展開される程度に応じて、保持アーム30、32はやはり、それらの自由端がハウジング40から突出する。開創器10が大いに展開される場合、保持アーム30、32の自由端がハウジング40内に位置することもできる。
【0059】
ハウジング40は、保定装置12、14を保持することに加えて、保持アーム30、32がハウジング40に対して及び互いに対して、開創方向20に沿って変位する際に保定装置を案内するようにも働く。
【0060】
開創器10は、開創器10が使用中である際に患者の身体の上部を向く幅広側42のうちの1つを介して、面‐面接触で患者の胸郭上にくることができる。
【0061】
更に、保持装置28上に、開創器10の駆動装置46が配置される。駆動装置46は、本事例ではピンホイール50として構成される駆動要素48を含む。ピンホイール50は、円筒形の構成であり、ハウジング40内に配置される端面に2つのピン52を含む。ピン52は、ピンホイール50により規定される回転軸54に関して互いに正対する。回転軸54は、展開面に対して垂直に配列される。ピン52の反対側に位置する端部では、ピンホイール50上に駆動装置46の作動要素56が保持される。作動要素56は手動式であり、本事例ではクランク58として構成される。ピンホイール50及びこのピンホイールに接続されたクランク58は、回転軸54の周りで回転するようにハウジング40上に装着される。
【0062】
胸骨の展開後、開創器10が使用中である際に執刀医が手術部位へのより一層良好なアクセスを有することができるようにするために、クランク58が、ピンホイール50から又はピンホイールと一緒にハウジング40から除去可能であることを実現することができる。
【0063】
駆動装置46は、更に2つの歯列60を含む。歯列60は、保持アーム30、32上により具体的には、いずれの場合もそれぞれの他の保持アーム30、32を向く幅狭側34に配置される。各歯列60は複数の歯を含む。本事例では11の歯が設けられる。歯は、保持アーム30、32の幅狭側34に切欠きが形成されることにより形成されるが、残りの歯は、保持アームから切り取られる。歯は、互いから等距離の所に離間し、保持アーム30、32の自由端からその長さ部分の約60%にわたって延びる。
【0064】
ピンホイール50及び歯列60は、線形駆動として構成されるちょうちんギア噛み合い部を形成する。
【0065】
両方の歯列60は、同時にピンホイール50と連結することができるため、1つのクランク58だけを使用して、両方の保定装置12、14を駆動し互いに対して変位させることができる。特に図3から明らかであるように、ピン52は両方の歯列60の歯間の空間に係合する。クランク58を、従ってピンホイール50を回転軸54の周りで回転することにより、ピン52は保持アーム30及び32上の歯と交互に係合し、これによって両方の保持アーム30、32を開創方向20に沿って互いに対して変位させることができる。両方の保持アーム30、32を駆動することができるため、歯列60は駆動装置46の駆動トラック62とも称される。
【0066】
クランク58を回転すると、両方の保持アーム30、32が反対方向に、互いに対して及びハウジング40に対して開創方向20に沿って変位する。ピンホイール50が両方の歯列60と噛合するため、保持アーム30、32は1回転中に、互いに対して1つの保持アーム30、32だけが1つの歯列60を用いて駆動された場合より2倍大きい距離にわたって変位する。このことにより、開創器10にコンパクトな設計を与えることができる。特に図1から明らかであるように、保持アーム30、32は、開創器10が非展開である際に突出しない又はそれぞれの他の展開アーム16、18を越えて僅かな程度にのみ突出するような短い長さとすることができる。
【0067】
更に、保持装置28、ピンホイール50、及びクランク58が、開創方向20に関して、展開アーム16、18間の展開面に対して垂直な中心面内に配置されることが有利である。特に、保持装置28、ピンホイール50、及びクランク58は第1区域22間の中程に配置される。結果として、展開アーム16、18が展開される際、保持アーム30、32は、互いの上でハウジング40を介して保持され続ける。
【0068】
僅かにのみ展開する場合、保持アーム30、32は、もはや既にそれぞれの他の展開アーム16、18を越えて突出しない。執刀医がこのことをあまり干渉しないものであると認めるため、コンパクトな設計に加えて、この構造は特に使い勝手がよいと分かる。開創器10により手術部位へのアクセスが遮断される程度は、一般的な開創器を用いた場合よりも小さい。
【0069】
歯列60が少なくとも部分的にハウジング40内部にある配置により、特に外科用縫糸材料等の異物が歯列60に引っ掛かるであろう可能性が低減される。このことにより、開創器10の機能がより信頼できるものになる。
【0070】
更に、開創器10では、互いに擦り合う構成要素間において低い摩耗しか見られない。一方でハウジング40は、そして他方でピンホイール50は、摩耗を低減するために、例えば窒化処理、表層硬化、ホウ素化、肌焼、又は同等のもの等の例えば表面処理又は熱処理により製造又は処理される。2つの摩擦相手材間において、例えば少なくとも約25%である特定の硬度差が可能である。摩擦を低減するために、例えばセラミック材料と金属、又はプラスチック材料と金属とから成る材料の組み合わせとして、材料を互いに適合させることができる。
【0071】
更に、ピンホイール50とハウジング40との間の摩擦を低減するには、滑り軸受及び/又は転がり軸受が可能である。更なる構成要素について、特に相互作用するピン52及び歯列60について、対応する材料及び/又は表面処理又は熱処理も可能である。
【0072】
図4図6は、本発明による開創器の全体として参照符号70で表す第2の有利な実施形態を示す。開創器10を用いて達成可能な利点を、開創器70を用いても達成することができる。従って、この点に関して繰り返しを避けるために、上の説明への参照を行う。同じものであり同じ効果を有する開創器10及び70の特徴及び構成要素については、同じ参照符号を使用し、基本的な差異を記載する。
【0073】
開創器70において、保持アーム30、32が互いと平行に配置され、その幅広側36を介して面‐面接触で互いに寄りかかる結果、変位すると互いを相互に案内することができる。更に、両方の保持アーム30、32がハウジング40により案内される。開創器70では、ハウジング40は、保持アーム30、32の周方向においてそれ自体閉じているのではない。閉じている幅広側42の反対側ではハウジング40の幅広側は開いているため、ハウジング40はC形の断面を有する。このC形の断面は、駆動要素48を、閉じている幅広側42の反対側から固定要素72を用いてハウジング40上に固定するように働く。
【0074】
保持アーム30、32は、(開創方向20に対応する)長手方向に延びる長尺孔74を有する。歯列60は長尺孔74の縁部に配置され、歯列60の歯は長尺孔74の縁部の突起として形成される。各歯列は、実質、長尺孔74の長手方向縁部にわたって延びる。両方の歯列60の歯が互いを向くため、ピンホイール50は同時に両方の保持アーム30、32の歯列60と噛合することができる(図6)。保持アーム30上の歯列60は、保定要素26から離れる方を向く方向を向き、保持アーム32上の歯列60は保定要素26の方向を向く。
【0075】
図7図9は、本発明による開創器の全体として参照符号80で表す第3の有利な実施形態を示す。開創器10を用いて達成可能な利点は、開創器80を用いても達成することができる。従って、この点に関して繰り返しを避けるために、上の説明への参照を行う。同じものであり同じ効果を有する開創器10及び80の特徴及び構成要素については同じ参照符号を使用し、基本的な差異を記載する。
【0076】
開創器70におけるように、開創器80内の保持アーム30、32は、幅広側36を介して面‐面接触で互いに寄りかかる。歯列60は幅狭側34に、より具体的には互いから離れる方を向く方向に配置される。保持アーム30上の歯列60は保定要素26から離れる方を向き、保持アーム32上の歯列60は保定要素26に向かう方向を向く。歯列60は、保持アーム30、32のそれぞれの自由端からその長さ部分の約60%にわたって延びる。歯列60は、保持アーム30、32の幅狭側34に切欠きが形成されることにより形成され、切り取られない部分が歯列60の歯を形成する。
【0077】
ハウジング40は、開創器70のハウジング40のように、保持アーム30、32の周方向においてそれ自体閉じているのではなく、断面が略C形をしている。ハウジング40は、幅狭側44の中心に2つの凸状出張りを有する結果、ハウジング40内部に、駆動装置46の2つの駆動要素82及び84用の受け入れ空間が作られる。駆動要素82、84は、それぞれ歯車83及び85として構成される。歯車83、85間に配置されるのは、歯車87の形態の更なる駆動要素86である。歯車87は、同時に両方の歯車83及び85と噛合し、駆動装置46の駆動体88に、回転するようにしっかりと接続される。開創器80において、駆動体88は開創器10のピンホイール50に取って代わり、クランク58はこの駆動体に固着される。駆動体88は、従って歯車87は、展開面に対して垂直な回転軸54の周りで回転可能であるようにハウジング40上に装着される。歯車87が回転する際、歯車83及び85は、同時に展開面に対して垂直な回転軸89及び90の周りでそれぞれ回転する。全ての回転軸54、89、90は、共通の平面内つまり開創器80の中心面内に配置される。
【0078】
歯車83、85の端面に配置されるのは2つのピン91であり、いずれの場合も2つのピン91は、それぞれの回転軸89及び90に関して互いと正対し、歯列60と係合状態にある。クランク58が回転する際、各保持アーム30、32がこれによって回転式に駆動される結果、保持アーム30、32は反対方向に、互いに対して及びハウジング40に対して、開創方向20に沿って変位させることができる。
【0079】
歯車83、85、87を設けることにより、歯車機構92を駆動装置46と共に形成することができる。要件を満たすよう歯車83、85の回転速度を適合させるために、クランク58の回転速度(回転数)は、歯車機構92によりシフトアップ又はシフトダウンすることができる。シフトアップ又はシフトダウンに依存して、クランク58の回転のたびに、保持アーム30、32を互いに対して、異なる程度、変位させることができる。
【0080】
シフトアップ又はシフトダウンに適合できるようにするために、歯車83、85、及び87が交換可能であることを実現することができる。これによって、高い融通性が開創器80に与えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9