(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかる回路装置100の構成を示す図である。回路装置100は、電源部10と、制御回路20と、タイマ回路30と、調整手段40と、を含んで構成される。
【0012】
電源部10は、AC商用電源やDC電源等の外部電源から電源供給を受ける。
【0013】
制御回路20は、制御回路20のプログラムが正常に動作している場合にタイマ回路クリア信号を後述のタイマ回路30に出力する。プログラムが正常に動作していない場合にはタイマ回路クリア信号を出力しない。
【0014】
タイマ回路30は、後述の調整手段40により制限時間t内にタイマ回路クリア信号が入力されない場合に電源部10による電源供給を停止させ、所定時間経過後に電源部10を再稼動させる機能を有する。
【0015】
調整手段40は、タイマ回路30がタイマ回路クリア信号の入力を受け付ける制限時間tを調整する。
【0016】
タイマ回路30の動作を中心に回路装置100の動作について説明する。
図2は、タイマ回路30の動作を説明するフロー図である。
【0017】
タイマ回路30は、制御回路20からのタイマ回路クリア信号の入力があるか否かを判断する(S1)。タイマ回路クリア信号の入力がない場合(S1でno)、制限時間tが経過したか否かを判断する(S2)。タイマ回路クリア信号の入力がないまま制限時間tが経過した場合(S2でyes)、タイマ回路30は電源部10の動作を停止させ、所定時間経過後に再稼動させる(S3)。
【0018】
本実施の形態にかかる回路装置100によれば、制御回路20のプログラムが正常に動作していない場合に自動的に電源部10の動作を停止させ再稼動させることができる。この場合において、タイマ回路がタイマ回路クリア信号の入力を受け付ける制限時間tを調整手段40で調整する。これにより、装置に実装されるプログラムの変更等により装置がウォッチドッグタイマからリセット信号を受信して再起動に要する時間、さらに再起動後ウォッチドッグタイマに対して信号を出力するまでに要する時間に変更が生じたとしても、当該変更に応じて電源部の動作を停止させるまでの時間を柔軟に調整することができる。
【0019】
[第2の実施形態]
図3は、第2の実施形態にかかる回路装置200の構成を示す図である。
図4は、制御回路21の構成を示す図である。
【0020】
回路装置200は、電源部10aと、内部回路20aと、タイマ回路30aと、コンデンサ41、42とを含んで構成される。
【0021】
電源部10aは、AC/DC変換回路11とDC/DC変換回路12とを含む。
【0022】
AC/DC変換回路11は、AC商用電源101からの電源供給を受け付け、タイマ回路30aおよびDC/DC変換回路12にDC電源111を出力する。
【0023】
DC/DC変換回路12は、DC電源111をDC電源121に変換し、内部回路20aに出力する。
【0024】
内部回路20aは、制御回路21とウォッチドッグタイマ回路22とを含む。
【0025】
制御回路21は、
図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)21a、メモリ21b、I/O周辺回路21c、これらを相互に接続するCPUバス21dを含む。制御回路21は、制御回路21のプログラムが正常に動作していることを示すウォッチドッグタイマ回路クリア信号212を一定時間ごとにウォッチドッグタイマ回路22に出力する。逆に、プログラムが正常に動作していない場合にはウォッチドッグタイマ回路22に対してウォッチドッグタイマ回路クリア信号212を出力しない。また、制御回路21は、タイマ回路30aに対してタイマ回路クリア信号211を出力する。これについては、回路装置200の動作を説明する際に詳細に説明する。
【0026】
ウォッチドッグタイマ回路22は、制御回路21からウォッチドッグタイマ回路クリア信号212の入力がない場合に制御回路21が正常に動作していないと判断する。そして、制御回路21を再起動させるため、制御回路21およびタイマ回路30aに対して制御回路クリア信号221を出力する。
【0027】
タイマ回路30aは、制御回路21からのタイマ回路クリア信号211およびウォッチドッグタイマ回路22からの制御回路クリア信号221に応じて動作する。タイマ回路30aは、制御回路21がウォッチドッグタイマ回路22からの制御回路クリア信号221に応じて再起動できない場合、DC/DC変換回路12に対して所定時間DC/DC変換回路Disable信号301を出力する。すなわち、DC/DC変換回路12を一旦停止させ、再稼働させる機能を有する。タイマ回路30aは、DC/DC変換回路12からのDC電源121ではなくAC/DC変換回路11からのDC電源111で動作するため、DC/DC変換回路12からのDC電源121の出力が停止している期間であっても動作可能である。
【0028】
コンデンサ41、42は、第1の実施形態の回路装置100における調整手段40に対応する。
【0029】
コンデンサ41は、タイマ回路30aが制御回路21からタイマ回路クリア信号211の入力を受け付ける時間、すなわち、制御回路21が制御回路クリア信号221により再起動を試みる制限時間t4を調整する。
【0030】
コンデンサ42は、タイマ回路30aがDC/DC変換回路12を停止させてから再稼働させるまでの時間t5を調整する。
【0031】
回路装置200の動作を説明する。
図5及び
図6は、回路装置200の動作を説明するタイミングチャートである。
図5は、ウォッチドッグタイマ回路22の動作によって制御回路21が正常に再起動する場合の動作を示す。
図6は、ウォッチドッグタイマ回路22を動作させても制御回路21が正常に再起動しない場合の動作を示す。
【0032】
まず、
図5について説明する。制御回路21は、ウォッチドッグタイマ回路22に対して制御回路21のプログラムが正常に動作していることを示すウォッチドッグタイマ回路クリア信号212を所定時間t1ごとに連続して出力する。
【0033】
ウォッチドッグタイマ回路22は、所定時間t2内に制御回路21からのウォッチドッグタイマ回路クリア信号212を検出できない場合、制御回路21が正常に動作していないと判断する。そして、ウォッチドッグタイマ回路22は、制御回路21を再起動させるため制御回路21およびタイマ回路30aに対してLowパルス(アクティブ)の制御回路クリア信号221をt3時間出力する。
【0034】
制御回路21は、ウォッチドッグタイマ回路22からの制御回路クリア信号221に応じて再起動状態となる。制御回路21は、再起動状態の間は制御回路クリア信号端子を制御することができない。再起動状態の間にハイインピーダンス状態となる端子(例えば3状態バッファ、オープン・コネクタ、オープン・ドレイン)をタイマ回路クリア信号端子に割り当て、抵抗R1を接続する。これにより、制御回路21は、再起動状態の間にタイマ回路30aに対してLowパルス(アクティブ)のタイマ回路クリア信号211を出力する。
【0035】
タイマ回路30aは、制御回路クリア信号221およびタイマ回路クリア信号211がともにLowレベルになったタイミングで、コンデンサ41の時定数に基づいて調整した制限時間t4のカウントを開始する。
【0036】
再起動状態から正常状態に復旧した制御回路21は、タイマ回路30aに対してLowパルス(アクティブ)のタイマ回路クリア信号211を出力する。
【0037】
タイマ回路30aは、t4時間内に制御回路21からのタイマ回路クリア信号211を確認した場合、制御回路21が正常状態に復旧したと判断し、動作を停止する。すなわち、DC/DC変換回路12に対してDC/DC変換回路Disable信号301を出力しない。
【0038】
次に、
図6について説明する。制御回路21は、ウォッチドッグタイマ回路22に対して制御回路21のプログラムが正常に動作していることを示すウォッチドッグタイマ回路クリア信号212を所定時間t1ごとに連続して出力する。
【0039】
ウォッチドッグタイマ回路22は、所定時間t2内に制御回路21からのウォッチドッグタイマ回路クリア信号212を検出できない場合、制御回路21が正常に動作していないと判断する。そして、ウォッチドッグタイマ回路22は、制御回路21を再起動させるため制御回路21およびタイマ回路30aに対してLowパルス(アクティブ)の制御回路クリア信号221をt3時間出力する。
【0040】
制御回路21は、ウォッチドッグタイマ回路22からの制御回路クリア信号221に応じて再起動状態となり、タイマ回路30aに対してLowパルス(アクティブ)のタイマ回路クリア信号211を出力する。
【0041】
タイマ回路30aは、制御回路クリア信号221およびタイマ回路クリア信号211がともにLowレベルであることを確認した場合、コンデンサ41の時定数に基づいて調整した制限時間t4のカウントを開始する。ここまでの動作は、
図5の場合と同様である。
【0042】
再起動状態から正常状態に復旧しない制御回路21は、タイマ回路30aに対してLowパルス(アクティブ)のタイマ回路クリア信号211を出力することができない。
【0043】
タイマ回路30aがt4時間内に制御回路21からのタイマ回路クリア信号211の確認をすることができない場合、カウントが満了する。そして、タイマ回路30aは、コンデンサ42の時定数に基づいて調整した時間t5、DC/DC変換回路12に対してLowパルス(アクティブ)のDC/DC変換回路Disable信号301を出力する。すなわち、t5時間DC/DC変換回路12を停止させ、再稼働させる。
【0044】
DC/DC変換回路12は、DC/DC変換回路Disable信号301の入力を受け付けている間内部回路20aへのDC電源121の出力を停止する。
【0045】
内部回路20aは、DC電源121からの出力が停止されている間、回路装置200にAC商用電源101が入力されていない状態と同じ状態となり動作停止状態となる。DC/DC変換回路12が再稼働すると、制御回路21は、回路装置200にAC商用電源101が再入力された状態と同じ状態となり正常状態で動作を継続する。
【0046】
本実施形態にかかる回路装置200によれば、制御回路21がウォッチドッグタイマ回路22からの制御回路クリア信号221により正常に再起動しない場合、タイマ回路30aにより自動的にDC/DC変換回路12を停止させ、再稼働させることができる。また、再起動の制限時間t4を調整するコンデンサ41を有する。これにより、装置に実装されるプログラムの変更等により装置がウォッチドッグタイマからリセット信号を受信して再起動に要する時間、さらに再起動後ウォッチドッグタイマに対して信号を出力するまでに要する時間に変更が生じたとしても、当該変更に応じて電源部の動作を停止させるまでの時間を柔軟に調整することができる。
【0047】
また、装置によってDC/DC変換回路の最低電源停止時間があらかじめ決められている場合がある。本実施形態にかかる回路装置200では、DC/DC変換回路12を停止させてから再稼働させるまでの時間t5を調整するコンデンサ42を有する。これにより、装置によってDC/DC変換回路の最低電源停止時間が異なる場合であっても、当該時間に合わせて電源停止時間を柔軟に調整することができる。
【0048】
さらに、コンデンサ41、42の放電特性を利用して制限時間や電源停止時間を調整することにより、振動子等の発信源によるカウンタ回路を用いてカウントする場合と比較して消費電力を抑えることができる。
【0049】
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態にかかる回路装置300の構成を示す図である。本実施形態では、第2の実施形態におけるコンデンサ41、42に対応する構成として、タイマ回路30b内にカウンタ回路30b1を構成する。すなわち、AC商用電源101の周波数に基づいて再起動の制限時間t4およびDC/DC変換回路12の停止時間t5を調整する。その他の構成は第2の実施形態における回路装置200と同様である。
【0050】
AC商用電源101の周波数を利用してタイマ回路30b内にカウンタ回路30b1を構成する場合、タイマ回路30bに制御回路クリア信号221およびタイマ回路クリア信号211が入力される前の期間(制御回路21のプログラムが正常に動作している期間)中であっても電力を消費することになる。この場合は、タイマ回路30bに制御回路クリア信号221およびタイマ回路クリア信号211が入力される前の期間中はカウンタ回路30b1の動作を停止させ、低省電力モードとすればよい。そして、制御回路クリア信号221およびタイマ回路クリア信号211が入力されたことを契機にカウンタ動作を開始するように構成する。その他の動作は、第1および第2の実施形態における回路装置と同様である。
【0051】
AC商用電源101の周波数は、50Hzもしくは60Hzと安定している。そのため、AC商用電源101の周波数を利用することにより、タイマ回路30bの精度が向上する。さらに、コンデンサを用いる場合と比較して部品実装面積を小さくすることができるとともに回路作製のコストを低減することができる。
【0052】
[第4の実施形態]
図8は、第4の実施形態にかかる回路装置400を示す図である。本実施形態では、第3の実施形態におけるAC商用電源101の周波数に代えて、外部DC電源からのDC入力102に基づいて再起動の制限時間t4およびDC/DC変換回路12の停止時間t5を調整する。
【0053】
回路装置400は、DC入力102のリップル・スパイクノイズから一定の周波数を抽出するリップル・スパイクノイズ抽出回路43を備える。その他の構成および動作は第1乃至第3の実施形態における回路装置と同様である。
【0054】
一般的にDC電源のリップル・スパイクノイズは一定の周波数である。そのため、リップル・スパイクノイズ抽出回路43を備えDC入力102のリップル・スパイクノイズから一定の周波数を抽出することにより、コンデンサを用いる場合と比較してタイマ回路30cの精度が向上する。さらに、コンデンサを用いる場合と比較して部品実装面積を小さくすることができるとともに回路作製のコストを低減することができる。
【0055】
[第5の実施形態]
図9は、第5の実施形態にかかる回路装置500を示す図である。回路装置500は、第2の実施形態におけるウォッチドッグタイマ22およびコンデンサ41を削除した構成である。また、本実施形態において制御回路21’内のメモリ21b’およびI/O周辺回路21c’の少なくとも一方は、セルフテストを行う。CPU21a’は、当該セルフテストが失敗した場合(例えばセルフテストによってもプログラム異常を回復することができなかった場合)、タイマ回路30dに対してタイマ回路クリア信号211’を出力する。
【0056】
セルフテストは、定期的、電源オン時、または、1日の中で任意の時間に実行されることが考えられる。
【0057】
タイマ回路30dは、コンデンサ42の時定数に基づいて調整した時間t5、DC/DC変換回路12に対してLowパルス(アクティブ)のDC/DC変換回路Disable信号301を出力する。すなわち、DC/DC変換回路12をt5時間停止させ、再稼働させる。
【0058】
本実施形態にかかる回路装置500では、メモリ21b’およびI/O周辺回路21c’の少なくとも一方が行ったセルフテストの結果に基づいてタイマ回路クリア信号を出力する。これにより、第2の実施形態におけるウォッチドッグタイマ22およびコンデンサ41が不要となり、より部品実装面積を小さくすることができるとともに回路作製のコストを低減することができる。
【0059】
[第6の実施形態]
図10は、第6の実施形態にかかる回路装置600を示す図である。回路装置600は、第1乃至5にかかる回路装置に、さらに読取手段50を設けたものである。
図10においては、特に第1の実施形態にかかる回路装置100に読取手段50を設けた例について説明する。
【0060】
制御回路20内のメモリ20b’’には、制御回路20が有しているプログラムの識別子と当該プログラムにおいて装置がウォッチドッグタイマからリセット信号を受信して再起動に要する時間(再起動時間)と、再起動後ウォッチドッグタイマに対して信号を出力するまでに要する時間(パルス出力時間)とが対応づけられたテーブル1が記憶されている(
図11)。
【0061】
読取手段50は、装置に実装されるプログラムに変更があった場合、テーブル1から変更後のプログラムに対応する再起動時間とパルス出力時間を読み出し、読み出した時間に応じて再起動の制限時間t4を設定する。そして、設定したt4を調整手段に指示する。
【0062】
本実施形態にかかる回路装置600によれば、読取手段50を設けることにより、プログラムに変更が生じ装置がウォッチドッグタイマからリセット信号を受信して再起動に要する時間、さらに再起動後ウォッチドッグタイマに対して信号を出力するまでに要する時間が変更した場合であっても、その変更に応じて再起動の制限時間を自動的に設定することができる。
【0063】
テーブル1に、さらにタイマ回路30が電源部10の動作を停止させる時間を対応づけて記憶することもできる。これにより、プログラムに変更が生じDC/DC変換回路の最低電源停止時間に変更が生じた場合であっても、その変更に応じて電源停止時間を自動的に設定することができる。
【0064】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含むことは言うまでもない。
【0065】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0066】
(付記1)
電源部と、制御回路と、タイマ回路と、調整手段とを有し、
前記制御回路は、前記電源部からの出力により動作し、プログラムが正常に動作している場合に前記タイマ回路に対してタイマ回路クリア信号を出力し、
前記タイマ回路は、制限時間内に前記制御回路から前記タイマ回路クリア信号が入力されない場合に前記電源部の動作を所定時間停止させ、
前記調整手段は、前記制限時間を調整することを特徴とする回路装置。
【0067】
(付記2)
前記調整手段は、さらに前記タイマ回路が前記電源部の動作を停止させる時間を調整する、付記1に記載の回路装置。
【0068】
(付記3)
ウォッチドッグタイマ回路をさらに有し、
前記制御回路は、正常に動作している場合に前記ウォッチドッグタイマ回路に対してウォッチドッグタイマ回路クリア信号を出力し、
前記ウォッチドッグタイマ回路は、前記制御回路から前記ウォッチドッグタイマ回路クリア信号が入力されない場合に前記制御回路および前記タイマ回路に対して制御回路クリア信号を出力し、
前記制御回路は、前記制御回路クリア信号の入力に応じて再起動を試み、
前記タイマ回路は、前記制御回路クリア信号の入力に応じて前記制限時間のカウントを開始し、
前記タイマ回路クリア信号は、前記制御回路が再起動した場合に出力する信号である、付記1又は2に記載の回路装置。
【0069】
(付記4)
前記調整手段としてコンデンサを有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置。
【0070】
(付記5)
前記調整手段は、前記電源部に接続されたAC商用電源の周波数を用いる、付記1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置。
【0071】
(付記6)
前記電源部に接続されたDC電源のリップルノイズおよびスパイクノイズの少なくともいずれか一方を抽出するリップル・スパイクノイズ抽出回路をさらに有し、
前記調整手段は、前記リップルノイズおよびスパイクノイズの少なくとも一方の周波数を用いる、付記1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置。
【0072】
(付記7)
前記制御回路はセルフテストを行い、前記セルフテストの結果に応じて前記タイマ回路に対し前記タイマ回路クリア信号を出力する、付記1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置。
【0073】
(付記8)
電源部と、制御回路と、ウォッチドッグタイマ回路と、タイマ回路と、コンデンサとを有し、
前記制御回路は、前記電源部からの出力により正常動作している場合に前記ウォッチドッグタイマ回路に対してウォッチドッグタイマ回路クリア信号を出力し、正常動作していない場合に前記ウォッチドックタイマ回路からの制御回路クリア信号に応じて再起動を試み、再起動した場合に前記タイマ回路に対してタイマ回路クリア信号を出力し、
前記ウォッチドッグタイマ回路は、前記ウォッチドッグタイマ回路クリア信号が入力されない場合に前記制御回路及び前記タイマ回路に対して前記制御回路クリア信号を出力し、
前記タイマ回路は、制限時間内に前記制御回路から前記タイマ回路クリア信号が入力されない場合に前記電源部に対して前記電源部を停止させるための信号を出力し、
前記コンデンサは、前記制限時間を調整することを特徴とする回路装置。
【0074】
(付記9)
電源部を有する回路装置において、
プログラムが正常に動作している場合に出力されるタイマ回路クリア信号の入力を判断するステップと、
制限時間内に前記タイマ回路クリア信号が入力されない場合に前記電源部の動作を所定時間停止させ再稼動させるステップと、
前記制限時間及び前記タイマ回路が前記電源部の動作を停止させる時間を調整する調整ステップと、を含むことを特徴とする回路装置の復旧方法。
【0075】
(付記10)
前記調整ステップにおいてさらに、前記電源部の動作を停止させる時間を調整する、付記9に記載の回路装置の復旧方法。
【0076】
(付記11)
前記ウォッチドッグタイマ回路クリア信号の入力を判断するステップと、
前記ウォッチドッグタイマ回路クリア信号が入力されない場合に制御回路クリア信号を出力するステップと、
前記制御回路クリア信号に応じて再起動し前記タイマ回路クリア信号を出力するステップと、
前記制御回路クリア信号に応じて前記制限時間のカウントを開始するステップと、を含む
付記9又は10に記載の回路装置の復旧方法。
【0077】
(付記12)
前記調整ステップにおいてコンデンサを用いる、付記9乃至11のいずれか一項に記載の回路装置の復旧方法。
【0078】
(付記13)
前記調整ステップにおいて前記電源部に接続されたAC商用電源の周波数を用いる、付記9乃至11のいずれか一項に記載の回路装置の復旧方法。
【0079】
(付記14)
前記電源部に接続されたDC電源のリップルノイズおよびスパイクノイズの少なくともいずれか一方を抽出するリップル・スパイクノイズ抽出するステップをさらに有し、
前記調整ステップにおいて前記リップルノイズおよびスパイクノイズの少なくとも一方の周波数を用いる、付記9乃至11のいずれか一項に記載の回路装置の復旧方法。
【0080】
(付記15)
セルフテストを行うステップと、
前記セルフテストの結果に応じて前記タイマ回路に対し前記タイマ回路クリア信号を出力するステップを有する、付記9乃至11のいずれか一項に記載の回路装置の復旧方法。