【実施例】
【0014】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、
図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(
図2参照)を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられると共に、遊技盤20には、演出を実行可能な演出実行手段としての表示装置(図柄表示装置)17が配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明板13aで前後に開口する窓口13bを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
【0015】
前記前枠13には、
図1に示す如く、下球受け皿15の右側方に、前記中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された第1流下経路24a(後述)をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該遊技盤20に形成された第2流下経路24b(後述)をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とを打ち分け得るようになっている。また、前枠13には、窓口13bの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、該前枠13における上部の左右の隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記表示装置17での表示演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。
【0016】
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板部材であって、該遊技盤20の前面には、
図2(a)に示す如く、略円形状に湾曲形成した案内レール23が配設されると共に、該案内レール23により画成される略円形の領域内の下部側に該領域を上下に仕切る仕切部材21が配設されており、該仕切部材21の上側で案内レール23により画成される遊技領域24に、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技部品が前側から取り付けられると共に、遊技領域24の最下部位置には、該遊技領域24に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口25が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。なお、遊技盤20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
【0017】
実施例の前記遊技盤20には、
図2(a)に示すように、前記案内レール23で囲まれた遊技領域24の略中央で開口する装着口に、前後に開口する窓口(開口部)26aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体26が取り付けられ、該枠状装飾体26の窓口26aを介して前記表示装置17の表示部17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域24内に多数の遊技釘27が設けられると共に、前記枠状装飾体26の左側方に、遊技領域24を流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内具28が回転自在に支持されており、遊技領域24を流下するパチンコ球が遊技釘27や回転案内具28に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
【0018】
前記遊技盤20には、前記枠状装飾体26の下方に開設された装着口に、遊技領域24(後述する第1流下経路24a,第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口(始動入賞手段)29aを有する第1始動入賞部29が取り付けられている。また、遊技盤20には、第1始動入賞部29の左上方に開設された装着口に、遊技領域24(第1流下経路24a)を流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞口30aが設けられたサイド飾り部材30が取り付けられる。更に、遊技盤20の第2流下経路24bに、該第2流下経路24bを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート31と、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞口32aが設けられた普通入賞部材32と、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口(始動入賞手段)33aを有する第2始動入賞部33と、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な第1特別入賞口34aを有する第1特別入賞部34とが取り付けられている。また実施例の枠状装飾体26には、第2流下経路24bを流下するパチンコ球が入賞可能な第2特別入賞口41aを有する第2特別入賞部41が、該第2流下経路24bに臨むように設けられている(
図2(a)参照)。
【0019】
(枠状装飾体26について)
前記枠状装飾体26は、前記遊技盤20の前面より前方に突出して遊技領域24と表示装置17の表示部17aを区切る庇状部26bと、該庇状部26bの後縁から外方に延出する薄板状の台板部26cとを備えている(
図2(a)参照)。枠状装飾体26は、台板部26cを遊技盤20の前面に当接した状態で、該台板部26cをネジ等の固定手段で遊技盤20に固定され、該枠状装飾体26の外側、具体的には庇状部26bと案内レール23との間にパチンコ球が流下する遊技領域24(第1および第2流下経路24a,24b)が画成されるようになっている。なお、枠状装飾体26を遊技盤20に取り付けた状態で、庇状部26bの後端縁から外方に延出する台板部26cが遊技盤20の前面に沿って延在して、該台板部26cの前側をパチンコ球が通り得るようになっている。
【0020】
前記枠状装飾体26の庇状部26bは、枠状装飾体26(台板部26c)の左側縁の略中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、前記表示装置17における表示部17aの前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。また庇状部26bは、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域24に打ち出されたパチンコ球が庇状部26b上で滞ることなく枠状装飾体26の左側方または右側方へ誘導案内されるよう形成されている。すなわち、枠状装飾体26の外側に画成される遊技領域24は、
図2(a)に示す如く、該枠状装飾体26の左側方をパチンコ球が流下する第1流下経路24aおよび枠状装飾体26の右側方をパチンコ球が流下する第2流下経路24bに分かれており、前記打球発射装置により遊技領域24内に向けて発射されたパチンコ球は、到達位置に応じて第1流下経路24aか、或いは第2流下経路24bの何れかを流下するよう構成される。そして、実施例に係るパチンコ機10では、前記第1流下経路24aをパチンコ球が流下する場合(左打ちの場合)に、パチンコ球が第2流下経路24bを流下する場合に比べて第1始動入賞部29の第1始動入賞口29aにパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2流下経路24bをパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1流下経路24aを流下する場合に比べて第1および第2特別入賞部34,41の特別入賞口34a,41aや第2始動入賞部33の第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されている。なお、実施例では、遊技盤20における前記第1流下経路24aおよび第2流下経路24bの最下部位置に前記アウト口25が夫々設けられており、各流下経路24a,24bを最下部まで流下したパチンコ球を対応するアウト口25を介して機裏側に排出するよう構成してある。
【0021】
前記枠状装飾体26には、
図2(a)に示す如く、窓口26aの下側(枠状装飾体26の内周下縁部)に、ステージ26dが配設されると共に、窓口26aの左側に、前記第1流下経路24a(遊技領域24)に開口して該第1流下経路24aを流下するパチンコ球を枠状装飾体26の内側(ステージ26d)に取り込む球導入部26eが設けられ、該球導入部26eがステージ26dに連通するよう構成される。そして、球導入部26eからステージ26dに通出されたパチンコ球は、ステージ26d上を左右に転動した後に、前記各入賞口29a,30aが設けられている遊技領域24に排出される。また、ステージ26dの後端縁には、左右方向の全長に亘って上側に向けて所定高さで立ち上がる壁26fが設けられ、ステージ26d上を転動するパチンコ球が表示装置17の表示部17a側に移動するのを該壁26fで防止している。
【0022】
(第1始動入賞部29について)
前記遊技盤20に配設された前記第1始動入賞部29の第1始動入賞口29aは、遊技領域24内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、該第1始動入賞口29aは、前記遊技領域24を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成される。また第1始動入賞部29は、前記第1始動入賞口29aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1始動入賞検出センサ54を備えている。第1始動入賞検出センサ54は、パチンコ機10の裏側に配設された制御手段としての主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、該第1始動入賞検出センサ54によるパチンコ球の検出(第1の始動条件の成立)を契機として所定数(実施例では4個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、主制御基板60(主制御基板60に備えられる主制御CPU60a)は、第1始動入賞検出センサ54によるパチンコ球の検出を契機として、大当り遊技(当り遊技)を付与するか否かの大当り抽選(特図当り判定、大当り判定)を行うよう構成されている。そして、前記表示装置17の表示部17aでは、第1始動入賞検出センサ54によるパチンコ球の検出を契機として、大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す図柄変動演出(飾図の変動表示を含む表示演出)が行われるようになっている。
【0023】
(第2始動入賞部33について)
前記第2始動入賞部33の第2始動入賞口33aは、開閉部材33bによって開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド56(
図3参照)の駆動に伴って開閉部材33bが第2始動入賞口33aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2始動入賞口33aは、始動入賞ソレノイド56を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成される。なお、実施例において「入賞口(入賞部)を開放する」とは、入賞口33a,34a,41aをパチンコ球が入賞可能な状態とすることであり、「入賞口(入賞部)を閉鎖する」とは、入賞口33a,34a,41aをパチンコ球が入賞不可能な状態とすることである。また、実施例において「開放位置」とは、入賞口を開放する開閉部材33b,34b,41bの位置を指し、「閉鎖位置」とは、入賞口を閉鎖する開閉部材33b,34b,41bの位置を指す。
【0024】
前記第2始動入賞部33は、前記第2始動入賞口33aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第2始動入賞検出センサ55を備えている。第2始動入賞検出センサ55は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、該第2始動入賞検出センサ55によるパチンコ球の検出(第2の始動条件の成立)を契機として所定数(実施例では4個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、主制御基板60(主制御CPU60a)は、第2始動入賞検出センサ55によるパチンコ球の検出を契機として、大当り遊技(当り遊技)を付与するか否かの大当り抽選(特図当り判定)を行うよう構成されている。そして、前記表示装置17の表示部17aでは、第2始動入賞検出センサ55によるパチンコ球の検出を契機として、大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す図柄変動演出が行われるようになっている。
【0025】
(第1特別入賞部34について)
前記第1特別入賞部(特別入賞部)34は、大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に第1特別入賞口(特別入賞口)34aを開閉する第1開閉部材(開閉部材)34bを備えている。第1開閉部材34bは、駆動手段としての第1特別入賞ソレノイド35(
図3参照)に連繋されて、該第1特別入賞ソレノイド35を駆動することで、第1開閉部材34bが第1特別入賞口34aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉鎖位置と該第1特別入賞口34aへのパチンコ球の入賞を許容する開放位置との間を移動するよう構成される。なお、第1特別入賞部34は、第1開閉部材34bにより第1特別入賞口34aを常には閉鎖する(入賞不能状態とする)よう構成され、後述する大当り遊技(当り遊技)の発生に伴って第1特別入賞口34aを開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。すなわち、第1特別入賞部34は、大当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。
【0026】
図2(b)に示す如く、前記第1特別入賞部34の内部には、該第1特別入賞口34aの入口に連通する入賞通路34cと、該入賞通路34cから分岐する特定入球通路(特定の入球領域)34dとが設けられている。また、第1特別入賞部34には、特定入球通路34dへ向けたパチンコ球の移動を阻害する第1姿勢(閉鎖位置
、第2位置)および許容する第2姿勢(開放位置
、第1位置)に変位可能な案内体(可変部材)34eが設けられており、当該第1特別入賞部34に配設された駆動手段(第2の駆動源)としての第1切替えソレノイド38(
図3参照)によって案内体34eを第1姿勢および第2姿勢に変位させるよう構成されている。前記案内体34eは、第1姿勢において前記入賞通路34cを開放する一方で特定入球通路34dの球入口を閉鎖すると共に、第2姿勢において入賞通路34cを閉鎖する一方で特定入球通路34dの球入口を開放するよう設けられており、第2姿勢では、入賞通路34cを流下するパチンコ球を特定入球通路34dに案内し得るよう構成されている。ここで、前記第1特別入賞部34は、常には案内体34eが第1姿勢に保持されており、第1切替えソレノイド38が大当り遊技中に駆動制御されることで、案内体34eが大当り遊技中に第2姿勢に変位するようになっている。
【0027】
前記第1特別入賞部34は、
図2(b)に示す如く、前記入賞通路34cにおける特定入球通路34dの分岐位置より下流側に、該入賞通路34cを通過するパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第1特別入賞検出センサ36(
図3参照)が配設されている。また、第1特別入賞部34には、特定入球通路34dを通過するパチンコ球を検出する特定領域入球検出手段としての第1特定領域入球検出センサ36が設けられている。第1特別入賞検出センサ36および第1特定領域入球検出センサ36は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、第1特別入賞検出センサ36および第1特定領域入球検出センサ37がパチンコ球を検出すると、検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力するよう構成される。そして、第1特別入賞検出センサ36および第1特定領域入球検出センサ37からの検出信号の入力に基づいて、主制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例では10個)の賞球が払い出されるようになっている。
【0028】
(第2特別入賞部41について)
前記第2特別入賞部(特別入賞部)41は、大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に第2特別入賞口(特別入賞口)41aを開閉する第2開閉部材(開閉部材)41bを備えている。第2開閉部材41bは、駆動手段としての第2特別入賞ソレノイド42(
図3参照)に連繋されて、該第2特別入賞ソレノイド42を駆動することで、第2開閉部材41bが第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉鎖位置と該第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞を許容する開放位置との間を移動するよう構成される。具体的に、前記第2特別入賞口41aは、前記枠状装飾体26の右側方に開口するよう形成されると共に、前記第2開閉部材41bは、前後方向に延在する支軸を介して第2特別入賞口41aの開口下縁部側に揺動可能に軸支されており、第2特別入賞ソレノイド42の駆動に伴って、第2特別入賞口41aを閉鎖してパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と、第2特別入賞口41aを開放してパチンコ球の入賞を許容する開位置とに揺動変位し得るようになっている。なお、第2特別入賞部41は、第2開閉部材41bにより第2特別入賞口41aを常には閉鎖する(入賞不能状態とする)よう構成され、後述する大当り遊技(当り遊技)の発生に伴って第2特別入賞口41aを開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。すなわち、第2特別入賞部41は、大当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。
【0029】
図2(c)に示す如く、前記第2特別入賞部41の内部には、該第2特別入賞口41aの入口に連通する入賞通路41cと、該入賞通路41cから分岐する特定入球通路(特定の入球領域)41dとが設けられている。また、第2特別入賞部41には、特定入球通路41dへ向けたパチンコ球の移動を阻害する第1姿勢(閉鎖位置
、第2位置)および許容する第2姿勢(開放位置
、第1位置)に変位可能な案内体(可変部材)41eが第2特別入賞口41aの内部に設けられており、当該第2特別入賞部41に配設された駆動手段(第2の駆動源)としての第2切替えソレノイド45(
図3参照)によって当該案内体41eを第1姿勢および第2姿勢に変位させるよう構成されている。前記案内体41eは、第1姿勢において前記入賞通路41cを開放する一方で特定入球通路41dの球入口を閉鎖すると共に、第2姿勢において入賞通路41cを閉鎖する一方で特定入球通路41dの球入口を開放するよう設けられており、第2姿勢では、入賞通路41cを流下するパチンコ球を特定入球通路41dに案内し得るよう構成されている。ここで、前記第2特別入賞部41は、常には案内体41eが第1姿勢に保持されており、第2切替えソレノイド45が大当り遊技中に駆動制御されることで、案内体41eが大当り遊技中に第2姿勢に変位するようになっている。
【0030】
前記第2特別入賞部41は、
図2(c)に示す如く、前記入賞通路41cにおける特定入球通路41dの分岐位置より下流側に、該入賞通路41cを通過するパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第2特別入賞検出センサ43が配設されている。また第2特別入賞部41には、特定入球通路41dを通過するパチンコ球を検出する特定領域入球検出手段としての第2特定領域入球検出センサ44が設けられている。第2特別入賞検出センサ43および第2特定領域入球検出センサ44は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、第2特別入賞検出センサ43および第2特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力するよう構成される。そして、第2特別入賞検出センサ43および第2特定領域入球検出センサ44からの検出信号の入力に基づいて、主制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例では10個)の賞球が払い出されるようになっている。
【0031】
なお、後述する大当り遊技は、特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞が可能な複数回のラウンド遊技により構成されている。そして、複数種類の大当り遊技において共通の特定回数目のラウンド遊技が、案内体34e,41eを作動させて特定入球通路34d,41dを開放するラウンド遊技(以下、「特定ラウンド」と指称する)として設定されている。案内体34e,41eは、特定ラウンドの開始以降における所定のタイミングで第1姿勢から第2姿勢へと変位した後、特定ラウンドの開始から規定時間が経過することまたは特定領域入球検出センサ37,44がパチンコ球を検出することを条件として、第2姿勢から第1姿勢へと変位するよう主制御基板60(主制御CPU60a)により制御される。
【0032】
(球通過ゲート31について)
前記球通過ゲート31は、該球通過ゲート31のゲート口を通過するパチンコ球を検出する球通過検出センサ72が設けられている。この球通過検出センサ72は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、該球通過検出センサ72から主制御基板60(主制御CPU60a)への球検出信号の入力(すなわち球通過検出センサ72のパチンコ球の検出)に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記第2始動入賞部33の始動入賞ソレノイド56が駆動制御されて開閉部材33bが開閉動作するようになっている。
【0033】
(普通入賞口30a,32aについて)
前記サイド飾り部材30には、
図2(a)に示す如く、2つの普通入賞口30aが設けられている。これに対し、前記普通入賞部材32には、前記球通過ゲート31の下方に1つの普通入賞口32aが設けられている。普通入賞口30a,32aは、前記遊技領域24内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、遊技領域24を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。パチンコ機10は、普通入賞口30a,32aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ59を備えている。普通入賞検出センサ59は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、普通入賞検出センサ59がパチンコ球を検出すると、検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力し、該主制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例では10個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、普通入賞検出センサ59は、普通入賞口30aに入賞したパチンコ球を検出するものと、普通入賞口32aに入賞したパチンコ球を検出するものとの2つがパチンコ機10に設けられているが、
図3では1つのみ図示している。
【0034】
(特図表示部61A,61Bについて)
図2(a)の下側に拡大図で示すように、前記遊技盤20には、前記主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御される表示部として、前記第1および第2始動入賞口29a,33aへの入賞を契機として作動する第1および第2特図表示部61A,61Bが設けられている。第1および第2特図表示部61A,61Bは、前記主制御基板60と電気的に接続されており、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。ここで、第1特図表示部61Aは、前記第1始動入賞口29aへの入賞(第1始動入賞検出センサ54の検出)を契機として特別図柄(以下、特図という)の変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)を開始した後に、最終的に複数種類の特別図柄の内の1つを大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す特図として停止表示するよう構成されている。また、第2特図表示部61Bは、第2始動入賞口33aへの入賞(第2始動入賞検出センサ55の検出)を契機として特図の変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)を開始した後に、最終的に複数種類の特別図柄の内の1つを大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す特図として停止表示するよう構成されている。すなわち、特図表示部61A,61Bは、停止表示する特図によって大当り遊技を付与するか否かを報知する表示部として設けられている。なお、特図表示部61A,61Bは、何れも遊技領域24外の位置に配設されている。
【0035】
実施例のパチンコ機10は、各特図表示部61A,61Bにおいて表示し得る特図として、大当りを認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部61A,61Bに対応して夫々設定されており、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、決定された特図が特図変動表示の結果として各特図表示部61A,61Bに確定停止表示されるよう構成されている。そして、大当り表示(当り表示)としての特図が前記特図表示部61A,61Bの何れかに表示された場合には、該大当り表示に対応した大当り遊技(当り遊技)が遊技者に付与されるようになっている。実施例では、特図表示部61A,61Bに表示された大当り表示(大当り図柄)の種類(後述する図柄A,B,C,a,b,c)によって、付与される大当り遊技の種類を識別し得るようになっている。この大当り遊技の種類については後述する。なお、前述した各特図表示部61A,61Bにおいて表示し得る大当り図柄およびはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。なお、以下の説明では、第1特図表示部61Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部61Aに確定停止表示される特図を特
図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部61Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部61Bに確定停止表示される特図を特
図2と称する場合がある。
【0036】
(特図保留表示部62A,62Bについて)
実施例のパチンコ機10は、前記第1始動入賞口29aにパチンコ球が入賞した際(第1の始動条件が成立した際)に取得される入賞情報(各種乱数情報)が記憶手段(実施例では、主制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口33aにパチンコ球が入賞した際(第2の始動条件が成立した際)に取得される情報(各種乱数情報)は、記憶手段(実施例では、主制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20には、第1特図始動保留情報の保留数を表示する第1特図保留表示部62Aおよび第2特図始動保留情報の保留数を表示する第2特図保留表示部62Bが設けられている(
図2(a)の拡大図を参照)。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部62A,62Bの表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。第1および第2特図保留表示部62A,62Bは、前記主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。
【0037】
ここで、前記第1特図保留表示部62Aで表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部62Bで表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(例えば「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。
【0038】
(普図表示部73について)
前記遊技盤20には、前記球通過検出センサ72のパチンコ球の検出を契機として作動する普図表示部73が設けられている(
図2(a)の拡大図を参照)。普図表示部73は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(
図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。この普図表示部73では、球通過検出センサ72のパチンコ球の検出(球通過ゲート31のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われる。そして、普図表示部73の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。
【0039】
(普図保留表示部74について)
また、前記遊技盤20には、
図2(a)に示すように、前記球通過ゲート31をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(主制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の保留数を表示する普図保留表示部74が配設されており、該普図保留表示部74の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部74で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート31をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。普図保留表示部74は、前記主制御基板60と電気的に接続されており、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるようになっている。
【0040】
(ラウンド表示部63について)
実施例のパチンコ機10では、特図当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定される。ここで、前記遊技盤20には、当選した大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数を報知するラウンド表示部63(
図2(a)の拡大図を参照)が設けられている。実施例では、大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数として「14回」のみ(1種類)が設定されており、該ラウンド表示部63を点灯する場合に1種類の点灯状態で点灯することで、14回のラウンド遊技からなる大当り遊技が行われることを識別可能に報知するようになっている。このラウンド表示部63は、前記主制御基板60と電気的に接続されて(
図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるよう構成されている。具体的に、ラウンド表示部63は、大当り遊技の開始タイミングで消灯状態から点灯状態へと変化し、大当り遊技の終了タイミングで消灯状態へと変化するよう主制御基板60(主制御CPU60a)に制御される。すなわち、ラウンド表示部63は、大当り遊技におけるラウンド遊技の合計回数が規定数(14回)であることを報知するのと同時に、大当り遊技が行われる期間中であることを報知するようになっている。なお、実施例では、前述したように全ての大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数が規定回数(14回)に設定されていることから、当該ラウンド表示部63を省略するようにしてもよい。
【0041】
(右打ち表示部64について)
図2(a)の拡大図に示すように、前記遊技盤20には、前記第球流下経路24bへパチンコ球を打ち出す右打ち遊技が予定された右打ち遊技状態であることを特定可能に表示する右打ち表示部64が配設されている。ここで、右打ち遊技状態では、第2流下経路24bへパチンコ球を打ち出して遊技を行うことで、第1流下経路24aへパチンコ球を打ち出して遊技を行う場合と比べて、多くの利益(例えば球通過ゲート31へのパチンコ球の入球(通過)や、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞や、特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞)を遊技者が獲得可能となる。実施例では、第2流下経路24bに設けられた第1特別入賞口34aや第2特別入賞口41aにパチンコ球を入球させることが可能な大当り遊技が付与された大当り遊技状態や、第2流下経路24bに設けられた第2始動入賞口33aにパチンコ球を入球させることが容易な変短状態(後述)が、右打ち遊技状態に該当している。
【0042】
前記右打ち表示部64は、1個のLEDランプから構成されている。この右打ち表示部64は、前記主制御基板60と電気的に接続されると共に(
図3参照)、該主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御されるよう構成されている。そして、右打ち表示部64は、前記右打ち遊技状態の開始(大当り遊技の開始)と同時に点灯し、右打ち遊技状態の終了(大当り遊技状態および変短状態(後述)の何れかの終了)と同時に消灯するよう制御され、右打ち表示部64を点灯することで右打ち遊技状態を報知し、右打ち表示部64を消灯することで右打ち遊技状態でないことを報知し得るようになっている。なお、実施例の右打ち表示部64は、右打ち遊技状態を1種類の報知態様(具体的には、赤色の点灯色での点灯状態を維持する報知態様)で報知するようになっている。
【0043】
ここで、前記特図表示部61A,61B、特図保留表示部62A,62B、ラウンド表示部63、右打ち表示部64、普図表示部73、普図保留表示部74等は、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、個別に点灯制御可能な複数のLEDからなる発光表示部で構成したり、または7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。なお、前記主制御基板60と電気的に接続される各種表示部61A,61B,62A,62B,63,64,73,74は、1つの表示器(ユニット)として遊技盤20における遊技領域24外の位置に配設されており、前記表示装置17と比較して表示領域が小さく設定されている。すなわち、これらの表示部61A,61B,62A,62B,63,64,73,74は、表示する各情報(遊技情報)をまとめて確認することが容易であり、表示装置17で実行されている各種演出に注目している遊技者にとって各種表示部61A,61B,62A,62B,63,64,73,74の点灯表示(発光表示)が妨げにならない位置に設けられている。
【0044】
(表示装置17について)
実施例のパチンコ機10は、大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す図柄変動演出を表示装置17の表示部17aに表示する演出実行手段として機能している。そこで、以下、表示装置17で表示する図柄変動演出について説明する。なお、表示装置17では、大当り遊技の一部としての特定のラウンド遊技(後述する特定ラウンド)において、開閉部材34b,41bがどのような開放動作を行うかに関する演出を実行するよう構成されているが、大当り遊技中の表示内容については後述する。
【0045】
(図柄変動演出について)
前記表示装置17には、
図2(a)に示すように、飾図(図柄)を変動表示可能な左図柄列66a,中図柄列66b,右図柄列66cの3列の図柄列が左右横並び状に設定されており、前記第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへの入賞を契機として、各図柄列66a,66b,66cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な有効停止位置68が設定されており、図柄変動演出により、各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68を組み合わせた停止図柄有効ライン69に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、実施例の表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン69が設定されている。
【0046】
また、前記表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列66a,66b,66cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特
図1および特
図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて、有効停止位置68に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて有効停止位置68に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて有効停止位置68に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置68において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
【0047】
実施例に係る表示装置17には、各図柄列66a,66b,66cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列66a,66b,66cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。
【0048】
そして、前記表示装置17における各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68(停止図柄有効ライン69)に確定停止表示された各図柄列66a,66b,66cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、大当り遊技(当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置68に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17に表示される大当り示唆表示となる。一方で、表示装置17の有効停止位置68に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17のはずれ表示となる。
【0049】
前記表示装置17には、第1特図表示部61Aおよび第2特図表示部61Bでの特図変動表示の結果として表示される特図に対応する飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部61Aおよび第2特図表示部61Bに表示される特図と、表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが、対応する特図当り判定における同じ結果を示すようになっており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部61Aおよび第2特図表示部61Bに特図が確定停止されると共に、表示装置17の各図柄列66a,66b,66cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。ここで、第1特図表示部61Aと表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特
図1と飾図とが同時に確定停止表示される。同様に、第2特図表示部61Bと表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特
図2と飾図とが同時に確定停止表示される。なお、実施例では、第1および第2特図表示部61A,61Bにおいて特図変動表示が同じ期間に重複して行われることはなく、一方の特図表示部61A,61Bで特図変動表示が行われている場合には、主制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
【0050】
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を生起する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態は、前記特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が生起されていない状態に比べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率(特図当り判定が当りの判定結果となる確率)を当該第1特典遊技状態が生起されていない状態での特図当り確率(低確率)よりも高確率に設定することにより、特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」という場合もある。
【0051】
確変機能は、大当りの抽選確率(大当り確率)を高確率(実施例では、1815/65536)に設定する機能(確変状態を生起する機能)である。ここで、大当り遊技状態を除く遊技状態のうちで確変状態が生起されていない状態を、非確変状態というものとする。なお、非確変状態では、大当りの抽選確率が低確率(実施例では、183/65536)に設定される。実施例では、大当り遊技終了後、次回の大当りに当選するまでの間継続して確変状態が生起されるよう設定してある。但し、確変状態が生起される期間としては、上記のものに限られない。例えば、大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が生起されるようにしてもよい。また、前述した大当りの抽選確率(低確率および高確率)は一例であって、これに限られるものではない。
【0052】
ここで、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技中にパチンコ球が前記特定入球通路34d,41dに入球することを契機として、遊技者に有利な遊技状態を生起させるよう構成されている。具体的には、前記特定領域入球検出センサ37,44によるパチンコ球の検出を契機として、遊技者に有利な遊技状態としての確変状態を大当り遊技の終了後に生起させることを主制御基板60(主制御CPU60a)が決定する(すなわち、確変状態の生起条件が成立する)よう構成されている(
図8参照)。一方で、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技中に特定領域入球検出センサ37,44によるパチンコ球の検出がされなかった場合に、該大当り遊技の終了後に確変状態を生起させる決定を主制御基板60(主制御CPU60a)が行わないよう構成されている。
【0053】
また、実施例のパチンコ機10では、確変状態で行われた特図当り判定を契機とする大当り遊技が、非確変状態(通常遊技状態)での特図当り判定を契機とする大当り遊技を挟むことなく規定回数(実施例では2回)連続する場合に、例え大当り遊技中に特定領域入球検出センサ37,44によるパチンコ球の検出がされたとしても該大当り遊技の終了後に確変状態を強制的に生起させないように制御する機能(後述する確変リミッタ機能)を、主制御基板60(主制御CPU60a)が有している。
【0054】
(変短状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態を生起する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が生起されていない状態と比べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口33aを開放する開閉部材33bの開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口33aを開放する開閉部材33bの開放時間を増やすに際しては、開閉部材33bの開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33bの開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。実施例では、第2特典遊技状態について、「変短状態」という場合もある。なお、大当り遊技状態を除く遊技状態のうちで変短状態が生起されていない状態を、非変短状態というものとする。また、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態は、大当り遊技の終了後(当り遊技の終了後)に遊技者に付与可能な特定状態である。
【0055】
実施例では、非変短状態において普図表示部73で行われる普図変動表示の変動時間が5000msに設定され、変短状態において普図表示部73で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い600msに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部73で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、0/100)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、99/100)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
【0056】
また、変短状態では、非変短状態とは異なる動作パターンで前記開閉部材33bが開閉動作されるようになっている。具体的には、非変短状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33bが開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33bは開放してから所定時間(実施例では1800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。すなわち、変短状態では、非変短状態と比較して、開閉部材33bの合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて前記第2始動入賞口33aへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では3個)が設定されており、前記開閉部材33bを開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材33bを閉鎖させるようになっている。
【0057】
実施例のパチンコ機10は、変短状態が生起される変動回数(以下、変短回数という)を、大当り図柄の種類(図柄A、図柄B、図柄C、図柄a、図柄bおよび図柄c)に応じて前記主制御基板60(主制御CPU60a)が決定するよう構成されている。実施例では、
図8に示すように、大当り遊技の終了後に付与する変短状態の変短回数として100回のみが設定され、何れの大当り図柄が決定された場合であっても、大当り遊技の終了後において100回の図柄変動演出が行われる期間に変短状態が生起され得るようになっている。但し、大当り遊技中に前記特定入球通路41dにパチンコ球が入球しなかった場合(前記第2特定領域入球検出センサ44によってパチンコ球が検出されなかった場合)には、主制御基板60(主制御CPU60a)が大当り遊技の終了後に変短状態を生起しない(変短状態の生起条件が成立しない)ようになっている(
図8参照)。
【0058】
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部61Aまたは第2特図表示部61Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて、第1特別入賞部34の第1開閉部材34bまたは第2特別入賞部41の第2開閉部材41bが開閉動作される。実施例では、
図8に示すように、第1開閉部材34bおよび第2開閉部材41bの少なくとも何れかを開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では14回)だけ実行した後に、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口34a,41aに規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド時間)が経過することで終了するよう設定されている。なお、大当り遊技では、1回目のラウンド遊技を開始する前にオープニング演出時間OPが設定されると共に、最後のラウンド遊技の終了後にエンディング演出時間EDが設定される。また、大当り遊技における各ラウンド遊技の間には、所定時間だけ開閉部材34b,41bが閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間(
図6に「INT」で示している)が設定される。なお、ラウンド間インターバル時間は、全ての大当り遊技のラウンド間において共通の時間(例えば1.00秒)を設定してもよいし、複数種類の時間(例えば、1.00秒および5.00秒の2種類の時間)から適宜決定するようにしてもよい。
【0059】
前記大当り遊技を構成する各ラウンド遊技では、開放時間が異なる複数種類の開放態様(開放パターン)の何れかによって開閉部材34b,41bが開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)を行う。実施例の開閉部材34b,41bは、特別入賞部34,41に複数個のパチンコ球を入賞させることが容易な時間に亘って開放を継続する長時間開放動作(長時間開放)と、特別入賞部34,41に複数個のパチンコ球を入賞させることが困難な時間に亘って開放を継続する短時間開放動作(短時間開放)とのうち何れかの開放態様で開放動作を行うようになっている。具体的に、開閉部材34b,41bは、長時間開放動作として、パチンコ球を所定の発射間隔で連続的に発射した条件においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば9個)のパチンコ球が特別入賞口34a,41aに到達可能な時間だけ開放を継続する開放動作を行うようになっている。実施例では、開閉部材34b,41bに長時間開放動作を行わせるための特別入賞ソレノイド35,42の最大駆動時間(最大励磁時間)が、27.00秒(
図6に「T1」で示している)に設定されている。また、開閉部材34b,41bは、短時間開放動作として、1個のパチンコ球が特別入賞部34,41に入賞して特別入賞検出センサ36,43により検出された後に別のパチンコ球が特別入賞部34,41に入賞することが困難な時間(すなわち、複数個のパチンコ球を異なるタイミングで特別入賞部34,41に入賞させることが困難な時間)の範囲内で開放を継続する開放動作を行うようになっている。実施例では、開閉部材34b,41bの短時間開放動作を、パチンコ球の発射間隔(実施例では、0.60秒)よりも短い時間の範囲内で開放を継続する開放動作としている。
【0060】
実施例のパチンコ機10は、短時間開放動作を行わせるための特別入賞ソレノイド35,42の最大駆動時間(最大励磁時間)が複数種類設定されている。すなわち、実施例の開閉部材34b,41bは、開放時間が異なる複数種類の短時間開放動作(第1および第2の短時間開放動作)を行うようになっており、各短時間開放動作によって特別入賞口34a,41aにパチンコ球が入賞する頻度が異なるよう設定されている。具体的には、第1の短時間開放動作を行わせるための特別入賞ソレノイド35,42の最大駆動時間(最大励磁時間)として、0.10秒(
図6に「T2a」で示している)が設定されていると共に、第2の短時間開放動作を行わせるための特別入賞ソレノイド35,42の最大駆動時間(最大励磁時間)として、0.02秒(
図6に「T2b」で示している)が設定されている。これにより、開閉部材34b,41bによる第1の短時間開放動作は、当該開閉部材34b,41bが開放方向へ移動し得る範囲の限界位置まで開放した後に閉鎖する開放動作となり、開閉部材34b,41bによる第2の短時間開放動作は、当該開閉部材34b,41bが開放方向へ移動し得る範囲の限界位置に到達することなく閉鎖する開放動作となる。
【0061】
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口29a,33aへのパチンコ球の入賞に基づいて行われる特図当り判定の結果が当りの判定結果となった場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される(
図8参照)。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、特図当り判定に当選した際に決定される大当り図柄の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部61Aに表示可能な100種類の大当り図柄(特
図1の大当り図柄)は、図柄A、図柄B、図柄Cの3つのグループに分類されており、第1特図表示部61Aに確定停止表示された大当り図柄としての特
図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。また、実施例において第2特図表示部61Bに表示可能な100種類の大当り図柄(特
図2の大当り図柄)は、図柄a、図柄b、図柄cの3つのグループに分類されており、第2特図表示部61Bに確定停止表示された大当り図柄としての特
図2に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。
【0062】
前記第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、前記主制御基板60の主制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、
図8に示すように、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の図柄(図柄A〜図柄C)の何れかに分類される1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、遊技状態の違いに関わらず、50パーセントの割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、10パーセントの割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、40パーセントの割合で大当り図柄としての図柄Cが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。また、前記第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、前記主制御基板60の主制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、
図8に示すように、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の図柄(図柄a〜図柄c)の何れかに分類される1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、遊技状態の違いに関わらず、50パーセントの割合で大当り図柄としての図柄aが選択され、10パーセントの割合で大当り図柄としての図柄bが選択され、40パーセントの割合で大当り図柄としての図柄cが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られない。
【0063】
実施例のパチンコ機10では、大当り遊技として、図柄A,aに対応する第1の大当り遊技(第1当り遊技)、図柄B,bに対応する第2の大当り遊技(第2当り遊技)および図柄C,cに対応する第3の大当り遊技(第3当り遊技)の3種類が設定されている。そして、大当り遊技の種類(第1〜第3の大当り遊技)毎に、各ラウンド遊技で第1の開閉部材34bおよび第2開閉部材41bの何れを開放動作するか(第1特別入賞口34aおよび第2特別入賞口41aの何れを開放するか)や、開閉部材34b,41bをどのように開放動作するか(長時間開放動作および短時間開放動作の何れを行うか)が定められている。ここで、第1の大当り遊技は、
図8に示すように、全てのラウンド遊技において第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが長時間開放動作を行うよう設定されており、第1の大当り遊技の結果として払い出され得る最大賞球数は、14(ラウンド遊技の回数)×9(ラウンド遊技の規定入賞数)×10(1回の入賞に対する賞球数)=1260個となる。これに対し、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技は、
図8に示すように、14回目(最終)のラウンド遊技において第2開閉部材41bが短時間開放動作を行うよう設定されており、14回目のラウンド遊技(最終ラウンド)において規定数(9個)のパチンコ球が特別入賞口34a,41aへ入賞することがないことから、該第2および第3の大当り遊技の結果として払い出され得る最大賞球数は、第1の大当り遊技での最大賞球数よりも少なくなる。なお、第2の大当り遊技は、第3の大当り遊技と比べて14回目(最終)のラウンド遊技での第2開閉部材41bの合計開放時間が長くなるよう設定され、第3の大当り遊技よりも多くの賞球が払い出される期待度が高くなっている。
【0064】
第1〜第3の大当り遊技では、14回目(最終)のラウンド遊技が、各大当り遊技において共通して、特別入賞部34,41内部の特定入球通路34d,41dを開放する特定ラウンドとして定められている。特定ラウンドは、第1〜第3の大当り遊技において第1特別入賞部34の特定入球通路34dを開閉する案内体34eが一定の態様で動作するように設定されると共に、第1〜第3の大当り遊技において第2特別入賞部41の特定入球通路41dを開閉する案内体41eが一定の態様で動作するように設定されている。また、第1特別入賞部34の案内体34eの動作態様(動作タイミング)と、第2特別入賞部41の案内体41eの動作態様(動作タイミング)とは同じに設定されている。具体的に、主制御CPU60aが特定ラウンドの開始から1.00秒の待機時間(
図6に「T3」で示している)が経過する時点で切替えソレノイド38,45を駆動状態(励磁状態)として前記案内体34e,41eを第1姿勢(閉鎖位置)から第2姿勢(開放位置)に変位させると共に、待機時間の終了から27.00秒の変位時間(
図6に「T4」で示している)が経過すると、切替えソレノイド38,45の駆動(励磁)を終了して案内体34e,41eを第2姿勢から第1姿勢に復帰させるようになっている。なお、実施例では、待機時間および変位時間の合計時間(28.00秒)が、開閉部材34b,41bに長時間開放動作を行わせるための特別入賞ソレノイド35,42の最大駆動時間(27.00秒)よりも長くなるように設定されている。また、待機時間として設定される1.00秒は、パチンコ球が特別入賞口34a,41aへ入賞してから特定入球通路34d,41dの球入口を越えて入賞通路34c,41cの下流端側に到達するために充分な時間である。
【0065】
ここで、
図6に示すように、特定ラウンドにおける案内体34e,41eの動作タイミングが大当り遊技の種類に関係なく一定とされる一方で、特定ラウンドでの開閉部材34b,41bの開放態様は第1〜第3の大当り遊技で相違するよう設定されている。具体的に、第1の大当り遊技(第1当り遊技)は、特定ラウンドにおいて第1開閉部材34bを長時間開放動作で動作させるよう設定されており、第1開閉部材34bの長時間開放動作を開始した1.00秒後に案内体34eを第1姿勢から第2姿勢へ向けて変位させると共に、第1開閉部材34bの長時間開放動作を終了した後に案内体34eを第2姿勢から第1姿勢へ向けて変位させるようになっている。また、第2の大当り遊技(第2当り遊技)は、特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作で2回動作させるよう設定されており、1回目の第1の短時間開放動作を開始するのと同時に案内体34eを第1姿勢から第2姿勢へ向けて変位させると共に、2回目の第1の短時間開放動作を終了してから1.00秒以上の時間が経過した後に案内体34eを第2姿勢から第1姿勢へ向けて変位させるようになっている。また、第3の大当り遊技(第3当り遊技)は、特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bを第2の短時間開放動作で1回動作させるよう設定されており、第2開閉部材41bにおける第2の短時間開放動作を終了した後に案内体34eを第1姿勢から第2姿勢へ向けて変位させるようになっている。
【0066】
すなわち、実施例のパチンコ機10は、特別入賞口34a,41aを開放可能な特別入賞部34,41を備え、該特別入賞部34,41の内部に設けた特定入球通路34d,41dにパチンコ球が入球すること(特定領域入球検出センサ37,44によってパチンコ球が検出されること)を契機として、当該大当り遊技の終了後に確変状態が生起される(確変状態の生起条件が成立する)ようになっている。そして、案内体34e,41eの動作タイミングに対する開閉部材34b,41bの動作タイミングを開放動作の種類(長時間開放動作、第1の短時間開放動作および第2の短時間開放動作)毎に定めることで、当該開閉部材34b,41bの開放動作に応じてパチンコ球が特定入球通路34d,41dに入球する割合が異なるよう構成されている。なお実施例では、主制御基板60(主制御CPU60a)において確変リミッタ機能(後述)が作動する場合に、例えパチンコ球が特定入球通路41dに入球したとしても、大当り遊技の終了後に確変状態が生起されないようになっている。
【0067】
(第1の大当り遊技について)
図柄A,aに分類される大当り図柄(特図)に対応する第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、開閉部材34b,41bを予め定められた態様で動作させて特別入賞口34a,41aを開放するようになっている。具体的に、第1の大当り遊技は、ラウンド遊技の合計回数が「14回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また、第1の大当り遊技では、
図6に示すように、開閉部材34b,41bを長時間開放動作するための第1特別入賞ソレノイド35または第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間である27.00秒(
図6にT1で示している)が、全てのラウンド遊技での各ラウンド時間として設定されている。そして、1回目から13回目のラウンド遊技では、第2特別入賞ソレノイド42を27.00秒に亘って駆動状態とすることで第2特別入賞部41の第2開閉部材41bを長時間開放動作させて第2特別入賞口41aを長時間に亘って開放し、14回目のラウンド遊技(特定ラウンド)では、第1特別入賞ソレノイド35を27.00秒に亘って駆動状態とすることで第1特別入賞部34の第1開閉部材34bを長時間開放動作させて第1特別入賞口34aを長時間に亘って開放するよう設定されている。また、14回目のラウンド遊技の各開始時点を基点として1.00秒(
図6にT3で示している)が経過するタイミングから28.00秒が経過するタイミングまで第1および第2切替えソレノイド38,45を駆動状態とすることで、第1および第2特別入賞部34,41の案内体34e,41eを約27.00秒間(
図6にT4で示している)に亘って第2姿勢に維持して特定入球通路34d,41dの球入口を開放するよう設定されている。
【0068】
ここで、第1の大当り遊技における14回目のラウンド遊技(特定ラウンド)では、第1開閉部材34bを長時間開放動作により長時間に亘って開放動作することで、遊技者が「右打ち」を行う場合にパチンコ球を第1特別入賞口34aに入賞させることが極めて容易となる。また、長時間開放動作が終了した後、1.00秒の間に亘って案内体34eが特定入球通路34dを開放することで、長時間開放動作の終了間際に第1特別入賞口34aに入賞したパチンコ球が特定入球通路34dの球入口に到達するまでに該特定入球通路34dの球入口が閉鎖されることはない。すなわち、第1開閉部材34bを長時間開放動作により動作させる特定ラウンドは、特定入球通路41dにパチンコ球を入球させることが容易(遊技者にとって有利な有利遊技期間)であり、確実に確変状態の生起条件が成立するようになっている。
【0069】
(第2の大当り遊技について)
図柄B,bに分類される大当り図柄(特図)に対応する第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、第2開閉部材41bを予め定められた態様で動作させて第2特別入賞口41aを開放するようになっている。具体的に、第2の大当り遊技は、ラウンド遊技の合計回数が「14回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また、第2の大当り遊技では、
図6に示すように、第2開閉部材41bを長時間開放動作するための第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間である27.00秒(
図6にT1で示している)が、1回目から13回目までのラウンド遊技の各ラウンド時間として設定されている。すなわち、1回目から13回目までのラウンド遊技では、第2特別入賞ソレノイド42を27.00秒に亘って駆動状態とすることで第2特別入賞部41の第2開閉部材41bを長時間開放動作させて第2特別入賞口41aを長時間に亘って開放するよう設定されている。一方で、当該第2の大当り遊技では、14回目のラウンド遊技(特定ラウンド)のラウンド時間として、第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作で2回動作させることが可能な2.00秒が設定されている。ここで、第2の大当り遊技のラウンド時間は、第2開閉部材41bが1回目の第1の短時間開放動作を開始するまで(第2特別入賞ソレノイド42の1回目の駆動開始まで)の閉鎖時間である1.00秒と、第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作(1回目)で動作するための第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間である0.10秒(
図6にT2aで示している)と、第2開閉部材41bが2回目の第1の短時間開放動作を開始するまで(第2特別入賞ソレノイド42の2回目の駆動開始まで)の閉鎖時間である0.80秒と、第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作(2回目)で動作するための第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間である0.10秒(
図6にT2aで示している)と、の合計時間となっている。また、14回目のラウンド遊技の各開始時点を基点として1.00秒(
図6にT3で示している)が経過するタイミングから28.00秒が経過するタイミングまで第1および第2切替えソレノイド38,45を駆動状態とすることで、第1および第2特別入賞部34,41の案内体34e,41eを約27.00秒間(
図6にT4で示している)に亘って第2姿勢に維持して特定入球通路34d,41dの球入口を開放するよう設定されている。
【0070】
ここで、第2の大当り遊技における14回目のラウンド遊技(特定ラウンド)では、第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作によって短時間に亘って開放動作することで、パチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞することが長時間開放動作により開放する場合と比べて少なくなる。しかし、第2の大当り遊技における特定ラウンドでは、第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作によって2回開放動作することで、該開放動作を1回のみ行う場合よりもパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞する可能性が高められている。また、何れの第1の短時間開放動作中にパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞した場合であっても、該パチンコ球が特定入球通路41dの球入口に到達する時点で該特定入球通路41dの球入口が閉鎖状態となっていることはない。すなわち、第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作により2回動作させる特定ラウンドは、長時間開放動作により動作させる特定ラウンドと比較して第2特別入賞口41aに入賞させることが困難(遊技者に不利な不利遊技期間)ではあるものの、第1の短時間開放動作中にパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞した場合には該パチンコ球が特定入球通路41dに入球することで、確変状態の生起条件が成立し得るようになっている。
【0071】
(第3の大当り遊技について)
図柄C,cに分類される大当り図柄(特図)に対応する第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、第2開閉部材41bを予め定められた態様で動作させて第2特別入賞口41aを開放するようになっている。具体的に、第3の大当り遊技は、ラウンド遊技の合計回数が「14回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また、第3の大当り遊技では、
図6に示すように、第2開閉部材41bを長時間開放動作するための第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間である27.00秒(
図6にT1で示している)が、1回目から13回目までのラウンド遊技の各ラウンド時間として設定されている。すなわち、1回目から13回目までのラウンド遊技では、第2特別入賞ソレノイド42を27.00秒に亘って駆動状態とすることで第2特別入賞部41の第2開閉部材41bを長時間開放動作させて第2特別入賞口41aを長時間に亘って開放するよう設定されている。一方で、当該第3の大当り遊技では、14回目のラウンド遊技(特定ラウンド)のラウンド時間として、第2開閉部材41bを第2の短時間開放動作で動作するための第2特別入賞ソレノイド42の最大駆動時間である0.02秒(
図6にT2bで示している)が設定されている。また、14回目のラウンド遊技の各開始時点を基点として1.00秒(
図6にT3で示している)が経過するタイミングから28.00秒が経過するタイミングまで第1および第2切替えソレノイド38,45を駆動状態とすることで、第1および第2特別入賞部34,41の案内体34e,41eを約27.00秒間(
図6にT4で示している)に亘って第2姿勢に維持して特定入球通路34d,41dの球入口を開放するよう設定されている。
【0072】
ここで、第3の大当り遊技における14回目のラウンド遊技(特定ラウンド)では、第2開閉部材41bを第2の短時間開放動作によって極めて短時間に亘って開放動作することで、パチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞することが第1の短時間開放動作により開放する場合と比べて少なくなる。また第2の短時間開放動作中にパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞したとしても、該パチンコ球が特定入球通路41dを越えて入賞通路41cの下流端側に到達した後に案内体41eが特定入球通路41dを開放する(第2切替えソレノイド45を駆動する)ことで、該特定入球通路41dにパチンコ球が入球することがないよう構成されている。すなわち、第2開閉部材41bを第2の短時間開放動作させる特定ラウンドは、第1の短時間開放動作により動作させる特定ラウンドと比較してパチンコ球を第2特別入賞口41aに入賞させることが困難(遊技者に不利な不利遊技期間)であり、仮にパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞したとしても、該パチンコ球が特定入球通路41dに入球しないことで、確変状態の生起条件が成立し得ないようになっている。
【0073】
このように、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技として第1〜第3の大当り遊技を付与可能であり、これらの大当り遊技のうち第1の大当り遊技は、遊技者が「右打ち」の遊技形態で遊技を行うことを前提とすれば、特定ラウンド(有利遊技期間)において特定入球通路34dにパチンコ球を入球させるために充分な時間に亘って第1特別入賞口34aおよび特定入球通路34dを開放することで、確変状態の生起条件を成立させることができる期待度が第2の大当り遊技および第3の大当り遊技と比較して極めて高い。一方で、第3の大当り遊技は、特定ラウンド(不利遊技期間)において第2特別入賞口41aを開放する時間が極めて短時間であり、また該短時間のうちにパチンコ球を第2特別入賞口41aに入賞させたとしても、該パチンコ球が特定入球通路34dに到達する時点で特定入球通路34dが閉鎖状態となるよう案内体34eの動作タイミングが設定されていることで、確変状態の生起条件を成立させることが基本的に不可能となっている。これに対し、第2の大当り遊技は、特定ラウンド(不利遊技期間)において第2特別入賞口41aを開放する時間が短時間ではあるものの、第3の大当り遊技の特定ラウンドにおいて設定される開放時間よりは長い時間であり、かつ第2特別入賞口41aを2回開放することで、第2特別入賞口41aへパチンコ球が入賞する可能性がある。また、パチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞した場合には、該パチンコ球が特定入球通路34dに到達する時点で特定入球通路34dが開放状態となるよう案内体34eの動作タイミングが設定されていることで、確変状態の生起条件を成立させ得るようになっている。
【0074】
(遊技形態報知部100について)
図2(a)および
図4に示すように、前記遊技盤20には、遊技状態(右打ち遊技状態および左打ち遊技状態)に適した遊技形態(打出し態様)を報知するための演出を実行する演出実行手段として、遊技形態報知部100が設けられている。遊技形態報知部100は、パチンコ機10の裏側に配設された演出制御基板65(演出制御基板65に備えられる演出制御CPU65a)により制御されるよう構成されている。
【0075】
ここで、前述のように実施例のパチンコ機10は、遊技状態が非変短状態(左打ち遊技状態)である場合は、第1流下経路24aをパチンコ球が流下する左打ちの打出し態様(遊技形態)で遊技者が遊技を行う方が、第2流下経路24bをパチンコ球が流下する右打ちの打出し態様(遊技形態)で遊技を行うよりも遊技者に有利な制御条件になっている。一方で、遊技状態が変短状態、或いは大当り遊技が付与された遊技状態である場合(右打ち遊技状態である場合)は、第2流下経路24bをパチンコ球が流下する右打ちの遊技形態で遊技者が遊技を行う方が、第1流下経路24aをパチンコ球が流下する左打ちの遊技形態で遊技を行うよりも遊技者に有利な制御条件になっている。そこで、実施例のパチンコ機10は、遊技形態報知部100により出力される情報に基づいて、遊技状態(変短状態、大当り遊技状態等)に適した遊技形態(打出し態様)を遊技者に報知し得るよう構成されており、当該遊技形態報知部100で報知される遊技形態に基づいて左打ちの打出し態様および右打ちの打出し態様に切り替えるよう遊技者が操作ハンドル16を操作することで、遊技状態に適した遊技形態(打出し態様)を選択し得るようになっている。言い換えると、遊技形態報知部100は、遊技状態が非変短状態となる場合に対応して、左打ちの打出し態様で遊技を行う方が有利であることを報知すると共に、遊技状態が変短状態または大当り遊技状態である場合に対応して、右打ちの遊技形態で遊技を行う方が有利であることを報知している。なお、実施例では、遊技状態に適した遊技形態に関する情報(遊技情報)を報知(出力)する他の構成(情報出力手段)として、主制御基板60(主制御CPU60a)により表示内容が制御される前述した右打ち表示部64が設けられると共に、当該遊技形態報知部100と同様に演出制御基板65(演出制御CPU65a)によって表示内容が制御される前記表示装置17が設けられている。そして、右打ち表示部64、遊技形態報知部100および表示装置17の各情報出力手段が予め定められた条件に基づいて情報出力を行うことで、遊技に適した遊技形態に関する情報(遊技情報)が遊技状態に合わせた適切なタイミングで報知されるよう構成されている。なお、表示装置17での表示については後述する。
【0076】
図2(a)に示すように、前記遊技形態報知部100は、正面視において前記枠状装飾体26における庇状部26bの内側(窓口26aの内側)に位置するよう配置されて、パチンコ機10の前面側から視認し得るよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、遊技を行う際に自然に遊技者の視線に入るような位置に設けられている。実施例では、前記枠状装飾体26の上部位置に配置され、前記案内レール23に沿って前記遊技領域24に流入したパチンコ球の行方に視線を移した際に、遊技形態報知部100とパチンコ球とを同時に目視し得るようになっている。なお、実施例では、前記第2流下経路24bに隣接する位置に遊技形態報知部100を配置してある。
【0077】
前記遊技形態報知部100は、
図4に示すように、遊技形態(パチンコ球の打出し位置)を報知する複数の報知部101,102,103を備えており、当該複数の報知部101,102,103の何れか単独または複数を組み合わせて報知するよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、左打ちの遊技形態および右打ちの遊技形態の夫々を報知可能な切替報知部101と、左打ちの遊技形態を報知可能な左打ち報知部102と、右打ちの遊技形態を報知可能な右打ち報知部103とを備えており、当該切替報知部101、左打ち報知部102および右打ち報知部103の内で報知を行う報知部を組み合わせることで、複数の報知態様でパチンコ球の遊技形態を報知し得るよう構成されている。遊技形態報知部100は、前記演出制御基板65(演出制御CPU65a)により制御されることで、非変短状態のときとは異なる態様により変短状態を報知可能に構成されている。
【0078】
ここで、前記切替報知部101は、「左打ち」の文字と「右打ち」の文字が重ねて表示されたフィルタの後側に、複数の異なる色で発光するよう発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されており、発光体の発光色を切り替えることで、フィルタを透過して表示される文字が「左打ち」、「右打ち」に切り替わるよう構成されている。また、切替報知部101のフィルタは、ハーフミラー加工が施されており、発光体を消灯した状態では、「左打ち」や「右打ち」の文字が遊技盤20の前側から視認不能となるよう構成されている。すなわち、前記演出制御基板65(演出制御CPU65a)の制御に基づいて切替報知部101の発光体の発光色や発光・消灯を制御することで、切替報知部101に「左打ち」の文字が表示された報知態様と、「右打ち」の文字が表示された報知態様と、「左打ち」および「右打ち」の文字が表示されない報知態様とに切り替え得るよう構成されている。実施例では、「左打ち」の文字が緑色で表示されると共に、「右打ち」の文字が赤色で表示されるよう構成されている。
【0079】
また、前記左打ち報知部102は、左向きの矢印を表示したカバーの後側に発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されている。すなわち、演出制御CPU65aの制御に基づいて左打ち報知部102の発光体の発光を制御することで、当該左打ち報知部102の左向きの矢印が点灯した報知態様と、当該左向きの矢印が消灯した報知態様に切り替え得るよう構成されている。なお、左打ち報知部102には、複数(実施例では2つ)の左向きの矢印が左右の並びに形成されている。同様に、前記右打ち報知部103は、右向きの矢印を表示したカバーの後側に発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されている。すなわち、演出制御CPU65aの制御に基づいて右打ち報知部103の発光体の発光を制御することで、当該右打ち報知部103の右向きの矢印が点灯した報知態様と、当該右向きの矢印が消灯した報知態様に切り替え得るよう構成されている。なお、右打ち報知部103には、複数(実施例では2つ)の右向きの矢印が上下の並びで形成されている。
【0080】
実施例のパチンコ機10は、
図4(b)に示すように、左打ちの遊技形態が適した遊技状態(非変短状態)を報知する際には、前記切替報知部101に「左打ち」の文字を表示して報知すると共に前記左打ち報知部102で報知するよう遊技形態報知部100を演出制御CPU65aが制御するよう構成される。また、右打ちの遊技形態が適した遊技状態(変短状態および大当り遊技状態)を報知する際には、
図4(c)および
図4(d)に示すように、前記切替報知部101に「右打ち」の文字を表示することなく右打ち報知部103に右向きの矢印を点灯して報知するか、或いは前記切替報知部101に「右打ち」の文字を表示して報知すると共に前記右打ち報知部103に右向きの矢印を点灯して報知するよう、当該遊技形態報知部100を演出制御CPU65aが制御するよう構成される。すなわち、実施例のパチンコ機10では、遊技形態報知部100が、「左打ちの文字」と「左向きの矢印」とを同時表示する左打ち報知態様(
図4(b)参照)と、「右向きの矢印」のみを表示する第1の右打ち報知態様(
図4(c)参照)と、「右打ちの文字」と「右向きの矢印」とを同時表示する第2の右打ち報知態様(
図4(d)参照)と、各報知部101,102,103の何れも報知しない非報知態様(
図4(a)参照)とに切り替え得るようになっている。
【0081】
ここで、実施例では、遊技形態報知部100のうちで右打ち報知部103を演出制御CPU65aが点灯制御する期間(
図7(a)参照)が、前記右打ち表示部64を前記主制御CPU60aが点灯制御する期間(図示せず)と同一に設定されている。すなわち、演出制御CPU65aは、右打ちの打出し態様(遊技形態)が適した遊技状態(変短状態および大当り遊技状態)であることを報知する場合に、右打ち報知部103を右打ち遊技状態の開始(大当り遊技の開始)と同時に点灯し、右打ち遊技状態の終了(大当り遊技状態および変短状態の何れかの終了)と同時に消灯するよう制御するよう構成されている。これにより、演出制御CPU65aは、右打ち報知部103を点灯することで右打ち遊技状態を報知し、右打ち報知部103を消灯することで右打ち遊技状態でないことを報知し得るようになっている。
【0082】
また、演出制御CPU65aは、右打ち遊技状態が生起される期間のうちで特定ラウンド(14回目のラウンド遊技)が付与される期間に、前記切替報知部101を「右打ち」の文字が表示される状態に点灯制御するよう設定されている(
図7(a)および
図7(b)参照)。すなわち、右打ちの打出し態様(遊技形態)が適した遊技状態(変短状態および大当り遊技状態)のうち、右打ちの打出し態様で遊技を行うことでパチンコ球を特定入球通路41dへと入球させ得る機会を充分に確保できる期間(有利遊技期間)では、第1の右打ち報知態様よりも遊技者の注意を強く惹き付ける(第1の右打ち報知態様よりも目立つ)第2の右打ち報知態様で報知を行って遊技者に確実に右打ちの打出し態様で遊技を行わせるよう構成されている。具体的に、第1の大当り遊技では、
図7(a)に示すように、特定ラウンドにおいて第1特定領域入球検出センサ37がパチンコ球を検出するか、または特定ラウンドが終了する時点まで、遊技形態報知部100の報知態様を第2の右打ち報知態様として報知を行うようになっている。また、第2の大当り遊技では、特定ラウンド(不利遊技期間)において第2開閉部材41bに2回の第1の短時間開放動作を行わせることから、該特定ラウンドにおいて第2特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出するか、または2回目の第1の短時間開放動作が終了した後の所定のタイミング(実施例では、特定ラウンドの開始から3.00秒が経過する時点)まで、遊技形態報知部100の報知態様を第2の右打ち報知態様として報知を行うようになっている。なお、第3の大当り遊技では、特定入球通路41dへのパチンコ球の入球が基本的に生じないため、特定ラウンド(不利遊技期間)において遊技形態報知部100の報知態様を第1の右打ち報知態様とする(なお、後述するが、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技では、特定ラウンド(不利遊技期間)開始前に第2の右打ち報知態様による報知を行う)。また、実施例では、主制御CPU60aの後述する確変リミッタ機能によって大当り遊技の終了後に確変状態が生起されない場合には、当該大当り遊技において第2の右打ち報知態様による報知を行わないようになっている。
【0083】
ここで、演出制御CPU65aは、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技において、特定ラウンド(不利遊技期間)が付与される前の期間(13回目のラウンド遊技の途中から14回目のラウンド遊技が開始されるまでの期間)に、前記切替報知部101を「右打ち」の文字が表示される状態に点灯制御して第2の右打ち報知態様による報知を行うよう構成されている。すなわち、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技では、特定ラウンドが開始される前の早い段階で遊技形態報知部100の報知態様を第1の右打ち報知態様から第2の右打ち報知態様へと切り替えることで、第2開閉部材41bが短時間開放動作を行う特定ラウンドが生起されること(すなわち、付与されている大当り遊技が第2および第3の大当り遊技であり、第1の大当り遊技ではないこと)を遊技者に認識させ、第2開閉部材41bが短時間開放動作するタイミングに合わせて遊技者がパチンコ球の打出しを行えるようにしている。すなわち、遊技形態報知部100は、大当り遊技の13回目のラウンド遊技において、第1の右打ち報知態様での報知を継続的に行うことで、第1開閉部材34bが特定ラウンド(有利遊技期間)において長時間開放動作を行うことを識別可能とする発光演出を実行すると共に、第2の右打ち報知態様での報知に切り替えて報知を行うことで、第2開閉部材41bが特定ラウンド(不利遊技期間)において短時間開放動作を行うことを識別可能とする発光演出を実行する演出実行手段として機能している。
【0084】
なお、実施例では、大当り遊技が第2および第3の大当り遊技のうち何れかである場合に、表示装置17において後述する事前演出の結果表示が表示されるタイミングで、遊技形態報知部100が第2の右打ち報知態様による報知を開始するよう構成されている。ここで、実施例では、表示装置17に表示される事前演出(後述)の結果表示の結果に応じて、第1開閉部材34bが特定ラウンドにおいて長時間開放動作を行うか(第1の大当り遊技に設定された有利遊技期間となるか)、第2開閉部材41bが特定ラウンドにおいて短時間開放動作を行うか(第2および第3の大当り遊技に設定された不利遊技期間となるか)を識別可能な演出を実行するようになっている。
【0085】
(表示装置17での遊技形態に関する報知表示について)
前記表示装置17は、
図5に示すように、遊技状態に適したパチンコ球の打出し態様(遊技形態)を遊技者に報知する報知表示を表示し得るよう構成されている。すなわち、前記表示装置17に表示される報知表示に基づいて遊技者が操作ハンドル16を操作することで、パチンコ機10の制御条件に応じて左打ちの打出し態様および右打ちの打出し態様の内で適した打出し態様を選択し得るよう構成されている。ここで、前記表示装置17に表示可能な報知表示として、左打ちの打出し態様を報知する複数の左打ち報知表示(
図5(g)および
図5(h)参照)と、右打ちの打出し態様を報知する複数の右打ち報知表示(
図5(a)〜(e)および
図5(f)における表示部17aの右上部に表示される内容)とが設定されており、パチンコ機10の制御条件に応じて何れかの報知表示を演出制御CPU65aが決定して表示装置17に表示させるよう構成されている。
【0086】
具体的には、表示装置17に表示可能な左打ち報知表示として、左向きの矢印と共に「左に戻して下さい」という文字情報を表示する第1の左打ち報知表示(
図5(e)参照)と、左向きの矢印と共に「左打ち!」という文字情報を表示する第2の左打ち報知表示(
図5(f)参照)とが設定されている。ここで、第2の左打ち報知表示は、第1の左打ち報知表示と比べて遊技者の注意を強く惹き付け得る表示形態となるよう設定されており、実施例では、第2の左打ち報知表示で表示される「左打ち!」の文字情報を、第1の左打ち報知表示で表示される「左に戻して下さい」の文字情報よりも大きく表示すると共に、第2の左打ち報知表示で表示される左向きの矢印を、第1の左打ち報知表示で表示される左向きの矢印よりも大きく目立つように表示するよう設定されている。なお、第1の左打ち報知表示や、第2の左打ち報知表示の表示内容は、これに限られるものではなく、任意の表示内容にすることができる。
【0087】
また、表示装置17に表示可能な右打ち報知表示は、右向きの矢印と共に「右打ちしてね」という文字情報を表示する第1の右打ち報知表示(
図5(a)〜(e)参照)と、右向きの矢印と共に「右を狙え!」という文字情報を表示する第2の右打ち報知表示(
図5(f)参照)とが設定されている。ここで、第2の右打ち報知表示は、第1の右打ち報知表示と比べて遊技者の注意を強く惹き付け得る表示形態となるよう設定されており、実施例では、第2の右打ち報知表示で表示される「右を狙え!」の文字情報を、第1の右打ち報知表示で表示される「右打ちしてね」の文字情報よりも大きく表示すると共に、第2の右打ち報知表示で表示される右向きの矢印を、第1の右打ち報知表示で表示される右向きの矢印よりも大きく目立つように表示するよう設定されている。なお、第1の右打ち報知表示や、第2の右打ち報知表示の表示内容は、これに限られるものではなく、任意の表示内容にすることができる。また、実施例では、主制御CPU60aの後述する確変リミッタ機能によって大当り遊技の終了後に確変状態が生起されない場合には、当該大当り遊技において第2の右打ち報知表示による報知を行わないようになっている。
【0088】
ここで、演出制御CPU65aは、前記遊技形態報知部100が前記第2の右打ち報知態様で報知を行う期間(右打ち報知部103および切替報知部101による報知期間)と同じ期間に、表示装置17において第2の右打ち報知表示としての「右を狙え!」および右向きの矢印の表示を行うよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、第1の大当り遊技が付与される場合に、該第1の大当り遊技の開始タイミングにおいて表示装置17での第1の右打ち報知表示を開始すると共に、特定ラウンド(有利遊技期間)の開始タイミングで第1の右打ち報知表示から第2の右打ち報知表示へと表示内容を変更し、特定ラウンドにおいて第2特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出するか、または特定ラウンドが終了する時点で、第2の右打ち報知表示を終了する。また、演出制御CPU65aは、第2の大当り遊技が付与される場合に、該第2の大当り遊技の開始タイミングにおいて表示装置17での第1の右打ち報知表示を開始すると共に、13回目のラウンド遊技において事前演出の結果表示が表示されるタイミングで第1の右打ち報知表示から第2の右打ち報知表示へと表示内容を変更し、特定ラウンド(不利遊技期間)において第2特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出するか、または特定ラウンドが終了する時点で、第2の右打ち報知表示を終了する。更に、演出制御CPU65aは、第3の大当り遊技が付与される場合に、該第3の大当り遊技の開始タイミングにおいて表示装置17での第1の右打ち報知表示を開始すると共に、13回目のラウンド遊技において事前演出の結果表示が表示されるタイミングで第1の右打ち報知表示から第2の右打ち報知表示へと表示内容を変更し、特定ラウンド(不利遊技期間)が開始される時点で、第2の右打ち報知表示を終了する。すなわち、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技では、特定ラウンドが開始される前の早い段階で表示装置17の報知態様を第1の右打ち報知表示から第2の右打ち報知表示へと切り替えることで、第2開閉部材41bが短時間開放動作を行う特定ラウンドが生起されること(すなわち、不利遊技期間となること)を遊技者に認識させ、第2開閉部材41bが短時間開放動作するタイミングに合わせて遊技者がパチンコ球の打出しを行えるようにしている。
【0089】
(表示装置17での特定ラウンドに関する演出表示について)
表示装置17は、
図5(b)〜
図5(f)に示すように、大当り遊技における特定ラウンドが開始される前のタイミングにおいて、当該特定ラウンドでの開閉部材34b,41bの開放動作を識別可能な演出を実行する演出実行手段として機能するようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、13回目のラウンド遊技において、次回のラウンド遊技(特定ラウンド)の態様を示唆する事前演出を行うようになっている。事前演出は、複数の選択肢の何れかを決定する抽選状態を示す前段演出の後に、決定された選択肢を報知する報知演出(有利報知演出および不利報知演出)を行う演出内容となっており、報知演出の表示内容によって次回のラウンド遊技(特定ラウンド)の態様を報知するようになっている。ここで、演出制御CPU65aは、事前演出での報知演出として、次回のラウンド遊技(特定ラウンド)の態様が遊技者にとって有利となることを報知する有利報知演出を表示し得るよう構成されており、有利報知演出を行うことで、第1開閉部材34bが長時間開放動作で開放作動する有利遊技期間(第1の大当り遊技の特定ラウンド)が生起されることを識別可能に報知するようになっている。また、演出制御CPU65aは、事前演出の報知演出として、次回のラウンド遊技(特定ラウンド)の態様が遊技者にとって不利となることを報知する不利報知演出を表示し得るよう構成され、不利報知演出を行うことで、第2開閉部材41bが短時間開放動作で開放作動する不利遊技期間(第2および第3の大当り遊技のうち何れかの特定ラウンド)が生起されることを識別可能に報知するようになっている。
【0090】
具体的に、実施例の事前演出では、前段演出として、
図5(b)に示すように、回転盤110を回転させる演出を行うようになっている。この前段演出で回転表示される回転盤110には、半円部分に「激熱」と表示され、残りの半円部分に「チャレンジ」と表示されている。そして、回転する回転盤100へ向けて矢111が放たれ、何れかの半円部分を射止めるようになっている。ここで、前段演出の結果、
図5(c)に示すように、放たれた矢111が回転盤110の「激熱」と表示された半円部分に刺さる表示を行うことで、次回のラウンド遊技(特定ラウンド)において第1開閉部材34bが長時間開放動作で開放作動することを報知すると共に、放たれた矢111が「チャレンジ」と表示された半円部分に刺さる表示を行うことで、次回のラウンド遊技(特定ラウンド)において第2開閉部材41bが短時間開放動作で開放作動することを報知する。また、演出制御CPU65aは、事前演出の報知演出(有利報知演出および不利報知演出)が示す報知内容に対応する結果表示(有利結果表示および不利結果表示)を表示装置17に表示させるよう構成されている。実施例では、事前演出において有利報知演出を表示した後に、該有利報知演出の報知内容に対応する有利結果表示として、
図5(e)に示す「確変GET?」という文字情報を演出制御CPU65aが表示装置17に表示させる。また、事前演出において不利報知演出を表示した後には、演出制御CPU65aは、該不利報知演出の報知内容に対応する不利結果表示として、
図5(f)に示す「Vを狙え!」という文字情報を表示装置17に表示させるようになっている。なお、実施例では、主制御CPU60aの後述する確変リミッタ機能によって大当り遊技の終了後に確変状態が生起されない場合には、当該大当り遊技において事前演出による報知を行わないようになっている。
【0091】
演出制御CPU65aは、第1の大当り遊技での13回目のラウンド遊技を付与する場合に、有利報知演出として、回転盤110の「激熱」と表示された半円部分に矢111が刺さった状態を表示し、その後に、回転盤110や矢111の表示を終了して、有利結果表示である「確変GET?」という文字情報を表示するように表示装置17を表示制御する。すなわち、有利遊技演出および有利結果表示は、他の特定ラウンド(第2および第3の大当り遊技での特定ラウンド)と比較して確変状態の生起条件が成立し易い特定ラウンド(第1の大当り遊技の有利遊技期間)が生起されることを報知する報知演出となっている。そして、有利遊技演出や有利結果表示が表示装置17に表示された場合には、次回のラウンド遊技において、第1開閉部材34bが長時間開放動作で開放作動すると共に、この長時間開放動作が行われる期間のうち殆どの期間において案内体41eが開放位置に変位した状態となることで、全ての大当り遊技の各ラウンド遊技の中で最も特定入球通路34dへのパチンコ球の入球可能性が高いラウンド遊技(第1の大当り遊技の特定ラウンド)が生起されるようになっている。ここで、
図7(a)に示すように、演出制御CPU65aは、第1の大当り遊技での13回目のラウンド遊技の開始時点から所定の時間が経過する時点(すなわち、事前演出の有利報知演出が終了する時点)において、表示装置17での「確変GET?」という文字情報の表示を開始すると共に、特定入球通路41dにパチンコ球が入球した場合、または14回目のラウンド遊技が終了する時点で、該文字情報の表示を終了するよう構成されている。
【0092】
第1の大当り遊技では、第1開閉部材34bが長時間開放動作を行うことで、遊技者が遊技状態に合った遊技形態で遊技を行えば(すなわち、遊技者が「右打ち」を行えば)、確実にパチンコ球を特定入球通路41dへと導くことができる。このため、実施例では、第1の大当り遊技が付与される場合に限り、パチンコ球が特定入球通路41dに入球する前(すなわち、確変状態の生起条件が成立する前)のタイミングとなる13回目のラウンド遊技において、有利結果表示として「確変GET?」という文字情報を表示装置17に表示開始することで、確変状態の生起条件が成立し得る可能性が高い状態となることを早い段階で示すようにして遊技者の期待感を高め得るようになっている。なお、実施例のパチンコ機10は、各大当り遊技において「右打ち」の打出し態様で遊技を行うことを促すための表示情報(すなわち、右打ち遊技状態に適した遊技形態に関する遊技情報)を、前述した右打ち表示部64や、遊技形態報知部100や、表示装置17を用いて報知することで、遊技者に対して確実に、大当り遊技に適した「右打ち」の打出し態様で遊技を行わせ、例えば第1の大当り遊技の特定ラウンドにおいて確変状態の生起条件が成立しないといったことがないよう構成されている。なお、演出制御CPU65aは、「確変GET?」という文字情報による有利結果表示を、第1の大当り遊技の特定ラウンドにおいて第1特定領域入球検出センサ37がパチンコ球を検出するか、または特定ラウンドが終了する時点まで継続させる(
図7(a)参照)。
【0093】
演出制御CPU65aは、第2および第3の大当り遊技での13回目のラウンド遊技を付与する場合に、不利報知演出として、回転盤110の「チャレンジ」と表示された半円部分に矢111が刺さった状態を表示し、その後に、回転盤110や矢111の表示を終了して、不利結果表示である「Vを狙え!」という文字情報を表示するように表示装置17を表示制御する。ここで、「Vを狙え!」の文字情報は、次回のラウンド遊技(特定ラウンド)で確変状態の生起条件を確実に成立させることができるわけではなく、パチンコ球を特定入球通路41dへと導くためには遊技者が短時間開放動作のタイミングでパチンコ球が第2特別入賞口41aへ到達するように「右打ち」の打出し態様でパチンコ球を打ち出すことが少なくとも必要になることを示し、次回のラウンド遊技(特定ラウンド)において特定入球通路41dへのパチンコ球の入球を試みることを促す表示内容となっている。なお、「V」とは、特定入球通路41d(特定の入球領域)を示している。すなわち、不利遊技演出および不利結果表示は、他の特定ラウンド(第1の大当り遊技での特定ラウンド)と比較して確変状態の生起条件が成立し難い特定ラウンド(第2および第3の大当り遊技のうち何れかの不利遊技期間)が生起されることを報知する報知演出となっている。そして、不利遊技演出や不利結果表示が表示装置17に表示された場合には、次回のラウンド遊技において、第2開閉部材41bが短時間開放動作で開放作動するラウンド遊技(第2および第3の大当り遊技のうち何れかの特定ラウンド)が生起されるようになっている。ここで、演出制御CPU65aは、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技の何れかにおける13回目のラウンド遊技が付与される場合に、回転する回転盤110の「チャレンジ」と表示された半円部分に矢111が刺さり、その後に回転盤110や矢111の表示を有利結果表示として「確変GET?」という文字情報を表示するように切り替えるよう表示装置17を表示制御する。このように、実施例のパチンコ機10は、不利報知演出および不利結果表示を13回目のラウンド遊技において表示装置17に表示することで、開閉部材34b,41bが特定ラウンドにおいて短時間開放動作で開放動作を行うことを、特定ラウンドが開始される前に報知するよう構成されている。これにより、第2開閉部材41bが短時間開放動作を行う特定ラウンドが生起されることを早い段階で遊技者に認識させ、第2開閉部材41bが短時間開放動作するタイミングに合わせて遊技者がパチンコ球の打出しを行えるようにしている。
【0094】
ここで、演出制御CPU65aは、不利結果表示としての「Vを狙え!」の文字情報を特定ラウンドの開始後に亘って継続表示されることにより、第2開閉部材41bが第1の短時間開放動作を行うこと(第2の大当り遊技が付与されていること)を報知する一方、特定ラウンドの開始と共に「Vを狙え!」の文字情報の表示を終了することで、第2開閉部材41bが第2の短時間開放動作を行うこと(第3の大当り遊技が付与されていること)を報知するようになっている。具体的に、第2の大当り遊技では、
図7(b)に示すように特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bの短時間開放動作が終了するより後の時点(実施例では、特定ラウンドの開始から3.00秒が経過する時点)となった場合、または特定入球通路41dにパチンコ球が入球した場合に、該文字情報の表示を終了し、第3の大当り遊技では、特定ラウンドの開始タイミングで該文字情報の表示を終了するよう構成されている。すなわち、第3の大当り遊技では、特定ラウンドでの特定入球通路41dへの入球が見込めないため、「Vを狙え!」という文字情報を用いた報知を特定ラウンドの開始時に終了させるようになっている。すなわち、遊技者は、第2開閉部材41bが短時間開放動作することを認識した時点から特定ラウンドの開始時点まで、第2開閉部材41bが第1の短時間開放動作を行うことを期待することができる。なお、第3の大当り遊技において特定ラウンドの開始以降まで(例えば第2の短時間開放動作の終了後の時点まで)「Vを狙え!」という文字情報を用いた報知を継続してもよいし、第2の大当り遊技において特定ラウンドの開始時点で「Vを狙え!」という文字情報を用いた報知を終了するようにしてもよい。
【0095】
なお、図示省略するが、演出制御CPU65aは、大当り遊技の特定ラウンドにおいて特定入球通路41dにパチンコ球が入球した場合に、確変状態の生起条件が成立したことを報知するための確定報知演出を表示装置17に表示させる確定報知処理を実行するようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、特定領域入球検出センサ37,44による検出を契機とする生起条件成立コマンド(後述)を主制御CPU60aから入力した場合に、表示装置17で表示している「確変GET?」や「Vを狙え!」の表示を終了させると共に、確定報知演出として「やったね!確変GET!!」という文字情報の表示を開始して、該確定報知演出を大当り遊技が終了するタイミング(エンディング演出期間の終了時点)まで当該確定報知演出を継続するようになっている。なお、実施例では、主制御CPU60aの後述する確変リミッタ機能によって大当り遊技の終了後に確変状態が生起されない場合には、当該大当り遊技において確定報知演出による報知を行わないようになっている。
【0096】
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、
図3に示す如く、パチンコ機10の遊技を統括的に制御する主制御基板60と、該主制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板65,70,75,76とが設けられている。すなわち、主制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70,75,76に出力されるようになっている。
【0097】
図3に示すように、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を統括的に制御する演出制御基板65と、表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板75と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板76とを備えている。すなわち、主制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板75および音制御基板76を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄変動演出に関する遊技情報として表示装置17に表示される具体的な表示内容(例えば、図柄(飾図)や背景画像等)や、遊技状態に適した遊技形態(打出し態様)を報知するための遊技情報として表示装置17に表示される具体的な表示内容(例えば、「左に戻してください」「左打ち!」「右打ちしてね」「右を狙え!」の文字情報を表す画像等)や、特定ラウンドに関する遊技情報(開閉部材34b,41bの開放態様に関する遊技情報)として表示装置17に表示される具体的な表示内容(例えば、事前演出等)の画像表示を制御するよう構成されている。また、ランプ制御基板75は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄変動演出に合わせたランプ装置18等の点灯および消灯を制御したり、遊技形態報知部100(右打ち報知部103、左打ち報知部102および切替報知部101)の点灯および消灯を制御したりするよう構成されている。そして、音制御基板76は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、スピーカ19からの音声出力を制御するよう構成されている。
【0098】
(主制御基板60について)
前記主制御基板60は、
図3に示す如く、制御処理を実行する主制御CPU60a、該主制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM60b、当該主制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM60c等が備えられている。そして、主制御CPU60aは、パチンコ球を検出する各種の入球検出センサ(第1始動入賞検出センサ54、第2始動入賞検出センサ55、第1特別入賞検出センサ36、第2特別入賞検出センサ43、第1特定領域入球検出センサ37、第2特定領域入球検出センサ44、球通過検出センサ72および普通入賞検出センサ59)と電気的に接続されて、各入球検出センサ54,55,36,37,43,44,72,59の検出状態を判定し得るよう構成されている。また、主制御CPU60aは、各種の遊技情報を表示するための表示部(第1特図表示部61A、第2特図表示部61B、第1特図保留表示部62A、第2特図保留表示部62B、普図表示部73、普図保留表示部74、ラウンド表示部63および右打ち表示部64)と電気的に接続されて、入球検出センサ54,55,44,72の検出を契機として対応する表示部61A,61B,62A,62B,73,74,63,64を点灯および消灯制御し得るよう構成されている。更に、主制御CPU60aは、駆動手段としての始動入賞ソレノイド56、第1特別入賞ソレノイド35、第1切替えソレノイド38、第2特別入賞ソレノイド42および第2切替えソレノイド45と電気的に接続されて、各駆動手段56,35,38,42,45を駆動制御する(励磁状態とする)ことで、可変部材である開閉部材33b,34b,41bや案内体34e,41eを開閉作動するよう構成されている。
【0099】
主制御CPU60aは、第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ54または第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての判定用乱数を取得するよう設定されている。ここで、主制御CPU60aが取得する判定用乱数(入賞情報)としては、特図当り判定用乱数や特図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、主制御CPU60aがこれらの値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値を主制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ54,55の検出信号が主制御CPU60aに入力されたタイミングに応じた判定用乱数が取得されるようになっている。また、主制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。主制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
【0100】
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出(特図変動表示)の結果として大当り遊技(当り遊技)を発生するか否かの当り判定(特図当り判定)で用いる乱数である。また、特図決定用乱数は、特図当り判定の結果に応じて第1特図表示部61Aに確定停止表示させる特
図1または第2特図表示部61Bに確定停止表示させる特
図2を決定する際に用いる乱数である。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部61Aに確定停止表示される特
図1または第2特図表示部61Bに確定停止表示される特
図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ54の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部61Aに確定停止表示される特
図1が特定され、第2始動入賞検出センサ55の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部61Bに確定停止表示される特
図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特
図1および特
図2は、大当り遊技の種類(第1〜第3の大当り遊技)毎に分類されており、特
図1または特
図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が大当り遊技の種類を決定する乱数としての機能を有している。実施例のパチンコ機では、特図当り判定用乱数および特図決定用乱数は、第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ54または第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出したこと)を契機として、主制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記主制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口29a,33aへの入賞タイミングに応じた乱数を前記主制御CPU60aが取得するようになっている。
【0101】
一方、主制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当り遊技を生起させることを示す特図当り判定値が記憶されている。特図当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、特図当り判定値は、特図当り判定を行う時点で前述した確変状態が生起されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される特図当り判定値の数は、非確変状態の場合に設定される特図当り判定値の数よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における特図当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。また、主制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部61Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特
図1または第2特図表示部61Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特
図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、特図決定用乱数に対応した整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特
図1および特
図2が対応付けられている。
【0102】
また、主制御ROM60bには、大当り遊技に関する情報として、各大当り遊技でのラウンド遊技の合計回数と、大当り遊技における各ラウンド遊技での第1特別入賞ソレノイド35および第2特別入賞ソレノイド42の駆動時間および駆動タイミングと、大当り遊技における第1切替えソレノイド38および第2切替えソレノイド45の駆動時間および駆動タイミングと、オープニング演出時間と、エンディング演出時間と、ラウンド間インターバル時間とが記憶されている。そして、主制御CPU60aは、主制御ROM60bに記憶されたこれらの情報と、当該主制御CPU60aで計測する時間との関係に基づいて、各駆動手段35,38,42,45の駆動制御を行うようになっている。
【0103】
主制御CPU60aは、大当り遊技の開始および大当り遊技の種類を示す制御信号としての当り開始コマンドと、大当り遊技の終了を示す制御信号としての当り終了コマンドとを、演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて大当り遊技を開始するタイミングおよび大当り遊技を終了するタイミングで出力するよう設定されている。また、主制御CPU60aは、各ラウンド遊技の開始を示す制御信号としての開放コマンドおよび各ラウンド遊技の終了を示す制御信号としての閉鎖コマンドを、演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて各ラウンド遊技を開始するタイミングおよび各ラウンド遊技を終了するタイミングで夫々出力するよう設定されている。更に、主制御CPU60aは、右打ち遊技状態の終了を示す制御信号としても変短終了コマンドを、演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて変短状態を終了するタイミングで出力するよう設定されている。更にまた、主制御CPU60aは、第1特定領域入球検出センサ37によるパチンコ球の検出(特定入球通路34dにパチンコ球が入球したこと)を判定した場合および第2特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出(特定入球通路41dにパチンコ球が入球したこと)を判定した場合に、主制御RAM60cに記憶される確変付与フラグを「1」に設定すると共に、確変状態の生起条件が成立したことを示す生起条件成立コマンドを演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて出力する。そして、大当り遊技の終了時点において確変付与フラグの設定値が「1」である場合に、主制御CPU60aが確変状態を生起させるようになっている。但し、主制御CPU60aは、後述する確変禁止フラグが「1」に設定されている状態で特定領域入球検出センサ37,44によるパチンコ球の検出を判定した場合には、確変禁止フラグを「1」にせず「0」に維持すると共に、生起条件成立コマンドを出力しないよう設定されている。
【0104】
ここで、主制御CPU60aは、確変状態(有利な遊技状態)での特図当り判定を契機とする大当り遊技が、非確変状態での特図当り判定を契機とする大当り遊技を挟むことなく規定回数連続する場合に、大当り遊技の終了後に確変状態を生起しないようにする確変リミッタ機能を有している。具体的に、主制御CPU60aは、確変状態において行われた特図当り判定が当りの判定結果となったことを契機とする大当り遊技の連続付与回数を、主制御RAM60cに記憶されるリミットカウンタの値に応じて計数する。すなわち、主制御CPU60aは、確変状態で行われた特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、リミットカウンタの値を1加算する。そして、リミットカウンタの値が「2」に達した場合に、主制御RAM60cに記憶される確変禁止フラグの設定値を「1」としてリミットカウンタの値を0にクリアする。また、主制御CPU60aは、リミットカウンタの値が「2」に達した場合に、演出制御基板65(演出制御CPU65a)へ向けて報知禁止コマンドを出力する。一方で、主制御CPU60aは、大当り遊技中に特定領域入球検出センサ37,44によるパチンコ球の検出がされなかった場合(すなわち、大当り遊技の終了後に確変状態を生起させない場合)に、リミットカウンタの値を0にクリアする。なお、主制御CPU60aは、特定領域入球検出センサ37,44によるパチンコ球の検出がされた場合に確変禁止フラグが「1」に設定されていれば、確変付与フラグの設定値を「0」に維持することで、大当り遊技の終了後に確変状態を生起しないようにすると共に、演出制御基板65(演出制御CPU65a)への生起条件成立コマンドを出力しないようにする。なお、確変付与フラグおよび確変禁止フラグの各設定値は、大当り遊技の終了時において「0」に設定されるようになっている。
【0105】
すなわち、実施例のパチンコ機10では、始動入賞口29a,33aへの入賞を契機として(始動条件が成立することを契機として)、当り(大当り)か否かの当り判定を行う当り判定手段としての機能と、当り判定手段の判定結果が肯定判定(当りの判定結果)の場合に複数種類の大当り遊技の中から付与する大当り遊技(当り遊技)の種類を決定する当り種別決定手段としての機能と、決定した種類の大当り遊技(当り遊技)を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り付与手段としての機能とを、主制御CPU60aが備えている。また、実施例のパチンコ機10では、大当り遊技において駆動源としての特別入賞ソレノイド35,42を駆動して、開閉部材34b,41bを閉鎖位置(第1姿勢)から開放位置(第2姿勢)に変位させる開閉制御手段としての機能と、大当り遊技において第2の駆動源としての切替えソレノイド38,45を駆動して、可変部材としての案内体34e,41eを閉鎖位置(第1姿勢)から開放位置(第2姿勢)に変位させる可変制御手段としての機能と、大当り遊技において特定領域入球検出センサ37,44によりパチンコ球が検出されたことを契機として、遊技者に有利な遊技状態としての確変状態を大当り遊技の終了後に付与する有利状態付与手段としての機能とを、主制御CPU60aが備えている。更に、実施例のパチンコ機10では、確変状態(有利な遊技状態)での特図当り判定を契機とする大当り遊技の連続付与回数を計数する当り計数手段としての機能と、当り計数手段により計数される連続付与回数が規定回数に達したことを判定する回数判定手段としての機能と、回数判定手段により連続付与回数が規定回数に達したことが判定された場合に、当該規定回数目の大当り遊技の終了後に確変状態が生起されないようにする確変禁止手段としての機能とを、主制御CPU60aが備えている。
【0106】
(演出制御基板について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、
図3に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、演出制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板75および音制御基板76を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行するようになっている。
【0107】
〔実施例の作用〕
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例のパチンコ機10では、遊技状態が非変短状態である場合に、遊技者が左打ちの打出し態様で遊技を行い、第1始動入賞口29aへパチンコ球を入賞させる。そして、第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として主制御CPU60aが行う特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、主制御CPU60aにより大当り遊技が付与される。大当り遊技では、合計14回のラウンド遊技が設定されており、各ラウンド遊技において第2流下経路24bに設けられた第1特別入賞口34aや第2特別入賞口41aが開放されることから、遊技者は右打ちの打出し形態で遊技を行って特別入賞口34a,41aへパチンコ球を入賞させることで、賞球を獲得することができる。ここで、主制御CPU60aは、大当り遊技の開始を契機として、右打ち表示部64を点灯する。また、演出制御CPU65aは、大当り遊技の開始に伴って主制御CPU60aから出力された当り開始コマンドの入力を契機として、右打ち報知部103を点灯して「右向きの矢印」を表示させる(遊技形態報知部100を第1の右打ち報知態様とする)と共に、表示装置17において「右打ちしてね」という文字情報(第1の右打ち報知表示)を表示させる。すなわち、大当り遊技の開始に伴って、大当り遊技状態に適した遊技形態(右打ちの打出し態様)を右打ち表示部64、右打ち報知部103および表示装置17で報知することにより、遊技者に右打ちの打出し態様で遊技を行わせ、大当り遊技においてパチンコ球を特別入賞口34a,41aへ入賞させて確実に賞球を得られるようにする。
【0108】
なお、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、主制御ROM60bに記憶されている複数種類の大当り遊技の何れかに対応する大当り図柄として、図柄A、図柄Bおよび図柄Cの何れかに分類される100種類の特図のうち1つを決定する。すなわち、主制御CPU60aは、大当り図柄を決定することで、大当り遊技の種類を複数の内から決定する。ここで、複数種類の大当り遊技(第1〜第3の大当り遊技)は、開放動作させる第1開閉部材34bおよび第2開閉部材41bが複数回のラウンド遊技毎に定められると共に、開放動作させる開閉部材34b,41bの開放態様(長時間開放動作および短時間開放動作の何れか)が複数回のラウンド遊技毎に定められている。ここで、第1〜第3の大当り遊技は、ラウンド遊技の合計回数が同じに設定され、特定入球通路(特定の入球領域)41dが開放される特定ラウンドとして14回目のラウンド遊技が共通して設定されている。一方で、第1〜第3の大当り遊技は、特定ラウンド(14回目のラウンド遊技)において開放動作させる開閉部材34b,41bの開放態様が相違する。特定ラウンドでの開放態様として長時間開放動作が設定された第1の大当り遊技では、該特定ラウンドにおいて第1開閉部材34bを開放することが設定される一方、特定ラウンドでの開放態様として短時間開放動作が設定された第2および第3の大当り遊技では、該特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bを開放動作させることが設定されている。ここで、第1〜第3の大当り遊技の各特定ラウンドでは、ラウンド遊技の開始から1.00秒が経過するタイミングで主制御CPU60aが切替えソレノイド38,45を励磁状態に駆動して案内体34e,41eを第1姿勢から第2姿勢に変位させる(特定入球通路41dの球入口を開放する)と共に、該特定ラウンドの開始から28.00秒が経過した場合または特定入球通路41dにパチンコ球が入球した場合に、主制御CPU60aが切替えソレノイド38,45の駆動を停止して案内体41eを第1姿勢に復帰させる(特定入球通路41dを閉鎖する)。
【0109】
第1の大当り遊技を付与する場合に、主制御CPU60aは、特定ラウンドにおいて第1特別入賞ソレノイド35をラウンド遊技の開始時点から最大で27.00秒間に亘って励磁状態に駆動する(第1開閉部材34bを長時間開放動作させる)ことで、特定入球通路34dが内部に設けられた第1特別入賞部34を長時間に亘って開放する。すなわち、第1の大当り遊技における14回目のラウンド遊技では、遊技者が大当り遊技に適した右打ちの打出し態様で遊技を行うことによってパチンコ球を第1特別入賞口34aへ入賞させることができ、第1特別入賞口34aへ入賞したパチンコ球は、確実に特定入球通路34dへと入球することになる。そして、特定入球通路34dに入球したパチンコ球を第1特定領域入球検出センサ37が検出した場合に、主制御CPU60aは、主制御RAM60cにおいて確変禁止フラグが「1」に設定されている場合を除き、該大当り遊技の終了後に確変状態(遊技者に有利な遊技状態)を付与することを決定する。すなわち、第1の大当り遊技は、特定ラウンドにおいてパチンコ球を特定入球通路41dへと入球させ得る遊技者に有利な大当り遊技(第1当り遊技)となっている。
【0110】
ここで、第1の大当り遊技における13回目のラウンド遊技(特定ラウンドが付与される前のタイミング)において、演出制御CPU65aは、第1開閉部材34bが長時間開放動作を行うか、第2開閉部材41bが短時間開放動作を行うかを示唆する事前演出を表示装置17に表示させる。具体的に、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの13回目の開放コマンドの入力を契機として、事前演出を表示装置17に表示させる。事前演出では、先ず、「激熱」および「チャレンジ」が表示された回転盤110が回転する様子を示す前段演出を、表示装置17に表示させる。次に、回転盤110における「激熱」と表示された半円部分に矢111が刺さる様子を示す有利報知演出を、表示装置17に表示させる。そして、演出内容に応じて設定された所定のタイミングで、有利報知演出が表示された状態を、有利結果表示としての「確変GET?」という文字情報の表示へと切り替える。すなわち、演出制御CPU65aは、確変状態の生起条件が成立する可能性が高い(生起され得るラウンド遊技のうちで確変状態の生起条件が最も成立し易い)状態となることを示す有利報知演出および有利結果表示による報知を、特定入球通路41dにパチンコ球が入球する前に表示装置17で行うことで、確変状態が生起される可能性が高いことを遊技者に対して早期に知らせることができ、確変状態が生起されることへの期待感を高めることができるようになっている。なお、演出制御CPU65aは、
図7(a)に示すように、表示装置17での有利結果表示を、第1特定領域入球検出センサ37がパチンコ球を検出するか、または当該大当り遊技での14回目の閉鎖コマンドを主制御CPU60aから入力する(特定ラウンドが終了する)まで継続させる。
【0111】
なお、第1の大当り遊技の特定ラウンドにおいて確変状態の生起条件が万が一成立しなかった場合には、確変状態の生起条件が成立する可能性が高いことを示す有利報知演出および有利結果表示に対する遊技者からの信頼性が損なわれる虞がある。従って、実施例のパチンコ機10では、大当り遊技状態に適した遊技形態(右打ちの打出し態様)を遊技者に対して確実に知らせ、右打ちによる打出し態様で遊技を行わせるようにする。具体的に、演出制御CPU65aは、特定ラウンドにおいて、第1の右打ち報知態様よりも目立つ第2の右打ち報知態様で遊技形態報知部100に報知を行わせると共に、第1の右打ち報知表示よりも目立つ第2の右打ち報知表示(「右を狙え!」)で表示装置17に報知を行わせる。具体的に、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの14回目の開放コマンドの入力を契機として、切替報知部101での「右打ち」の点灯表示を開始させる。すなわち、右打ち報知部103に加えて切替報知部101を点灯させることで、遊技形態報知部100での報知態様を目立つ態様に切り替えると共に、表示装置17での表示内容を「右打ちしてね」より大きくかつ注意を惹き付ける表示形態の「右を狙え!」に変更することで、遊技状態に適した遊技形態(右打ちの打出し態様)の報知を目立たせるようにする。
【0112】
なお、当該14回目のラウンド遊技において生起条件が成立した場合には、主制御CPU60aからの生起条件成立コマンドの入力を契機として、演出制御CPU65aは、遊技形態報知部100での第2の右打ち報知態様による報知と、表示装置17での第2の右打ち報知表示による報知と、表示装置17での有利結果表示による報知とを終了する。また、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの生起条件成立コマンドの入力を契機として、表示装置17での確定報知演出による報知を表示開始させる。一方で、当該14回目のラウンド遊技において生起条件が成立しなかった場合には、演出制御CPU65aは、遊技形態報知部100での第2の右打ち報知態様による報知と、表示装置17での第2の右打ち報知表示による報知と、表示装置17での「確変GET?」という文字情報による報知とを、主制御CPU60aからの閉鎖コマンドの入力を契機として終了する。なお、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの報知禁止コマンドを入力した場合に、遊技形態報知部100での第2の右打ち報知態様による報知、表示装置17での第2の右打ち報知表示による報知および表示装置17での確定報知演出による報知を行わないようにする。
【0113】
主制御CPU60aは、第2の大当り遊技を付与する場合に、特定ラウンドの開始時点から1.00秒が経過するまで第2特別入賞ソレノイド42を消磁状態に維持した後に、該第2特別入賞ソレノイド42を0.10秒(
図6においてT2aで示している)に亘って励磁状態に駆動する(第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作で開放動作させる)。そして、0.80秒が経過するまで第2特別入賞ソレノイド42を再び消磁状態に維持した後に、該第2特別入賞ソレノイド42を0.10秒(
図6においてT2aで示している)に亘って励磁状態に駆動する(第2開閉部材41bを第1の短時間開放動作で開放動作させる)。すなわち、第2の大当り遊技における14回目のラウンド遊技では、第2開閉部材41bが第1の短時間開放動作により2回開放動作するようになっている。従って、第2の大当り遊技の特定ラウンドでパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞する確率は、第1の大当り遊技の特定ラウンドにおいてパチンコ球が第1特別入賞口34aに入賞する確率と比較して大幅に低くはなるものの、遊技者が大当り遊技に適した右打ちの打出し態様で遊技を行う場合に、稀ではあるが第2特別入賞口41aへの入賞は発生し得る。また、第2の大当り遊技の特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bが行う2回の第1の短時間開放の動作タイミングとして、案内体41eが第1姿勢(閉鎖位置)から第2姿勢(開放位置)へ変位するタイミングと同時またはそれ以降のタイミングが設定されており、該第1の短時間開放動作による第2特別入賞口41aの開放に伴って入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球し易くなっている。すなわち、第2の大当り遊技における特定ラウンドでは、第2特別入賞口41aへの入賞が発生し得ると共に、第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球は特定入球通路41dへ入球し易いことで、確変状態の生起条件が成立し得る。
【0114】
一方、主制御CPU60aは、第3の大当り遊技を付与する場合に、特定ラウンドの開始時点から第2特別入賞ソレノイド42を0.02秒(
図6においてT2bで示している)に亘って励磁状態に駆動する(第2開閉部材41bを第2の短時間開放動作で1回開放動作させる)。そして、第2特別入賞ソレノイド42における0.02秒の駆動状態を終了するタイミングで特定ラウンドを終了する。すなわち、第3の大当り遊技における14回目のラウンド遊技は、第2開閉部材41bが第2の短時間開放動作により1回開放動作して直ちに終了する。従って、第3の大当り遊技の特定ラウンドでパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞する確率は、第1の大当り遊技の特定ラウンドにおいてパチンコ球が第1特別入賞口34aに入賞する確率と比較して大幅に低く、かつ第2の大当り遊技の特定ラウンドにおいてパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞する確率と比較しても低くなっている。また、第3の大当り遊技の特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bが行う第2の短時間開放動作は、案内体41eが第1姿勢(閉鎖位置)から第2姿勢(開放位置)へ変位するタイミングより前に終了するよう動作タイミングが設定されており、該第2の短時間開放動作による第2特別入賞口41aの開放に伴ってパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞したとしても、該パチンコ球が特定入球通路41dに入球することはない。すなわち、第3の大当り遊技における特定ラウンドでは、第2特別入賞口41aへの入賞が極めて発生し難く、また仮にパチンコ球が第2特別入賞口41aに入賞したとしても該パチンコ球は特定入球通路41dへ入球しないことで、確変状態の生起条件が成立し得ないようになっている。
【0115】
ここで、演出制御CPU65aは、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技において、主制御CPU60aからの13回目の開放コマンドの入力を契機として(13回目のラウンド遊技において)事前演出を表示装置17に表示させる。事前演出では、先ず、「激熱」および「チャレンジ」が表示された回転盤110が回転する様子を示す前段演出を、表示装置17に表示させる。次に、回転盤110における「チャレンジ」と表示された半円部分に矢111が刺さる様子を示す不利報知演出を、表示装置17に表示させる。そして、演出内容に応じて設定された所定のタイミングで、不利報知演出が表示された状態を、不利結果表示としての「Vを狙え!」という文字情報の表示へと切り替える。すなわち、実施例のパチンコ機10は、演出制御CPU65aが不利報知演出および不利結果表示による報知を特定ラウンドの開始前に表示装置17に行わせることで、第2開閉部材41bの動作タイミングに合わせてパチンコ球を第2特別入賞口41aへと導くための準備期間を遊技者に確保させることができる。そして、特定ラウンドが開始された場合に、第2開閉部材41bが第1の短時間開放動作により開放動作を行う場合(すなわち、第2の大当り遊技の特定ラウンドであった場合)には、該特定ラウンドにおいて特定入球通路41dにパチンコ球を入球させて確変状態の生起条件が成立する可能性がある。そこで、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技における13回目のラウンド遊技では、演出制御CPU65aが、不利結果表示による報知を開始すると同時に、該表示装置17での第1の右打ち報知表示(「右打ちしてね」の表示)を第2の右打ち報知表示(「右を狙え!」の表示)に切り替えると共に、遊技形態報知部100での報知態様を第1の右打ち報知態様から第2の右打ち報知態様へと切り替えるようにする。これにより、遊技状態に適した右打ちによる打出し態様での遊技を遊技者に行わせることができる。
【0116】
演出制御CPU65aは、第2の大当り遊技の特定ラウンドにおいて、主制御CPU60aからの生起条件成立コマンドが入力されるか、または14回目の開放コマンドの入力から3.00秒が経過するタイミングまで、表示装置17での不利結果表示(「Vを狙え!」という文字情報の表示)を継続させる。同様に、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの生起条件成立コマンドが入力されるか、または14回目の開放コマンドの入力から3.00秒が経過するタイミングまで、表示装置17での第2の右打ち報知表示(「右を狙え!」の表示)による報知と、遊技形態報知部100での第2の右打ち報知態様での報知とを継続させる。一方で、演出制御CPU65aは、第3の大当り遊技の特定ラウンドにおいて、主制御CPU60aからの14回目の開放コマンドを入力した時点で、表示装置17での不利結果表示(「Vを狙え!」という文字情報の表示)を終了すると共に、該表示装置17での第2の右打ち報知表示(「右を狙え!」の表示)を第1の右打ち報知表示(「右打ちしてね」)に切り替え、更に、遊技形態報知部100での第2の右打ち報知態様での報知を、第1の右打ち報知態様での報知に切り替えるようにする。なお、第2および第3の大当り遊技の特定ラウンドでの遊技形態報知部100や表示装置17による報知態様を同一に設定することで、各大当り遊技の特定ラウンドで第2開閉部材41bが行う短時間開放動作の違い(すなわち、第1の短時間開放動作および第2の短時間開放動作の違い)を報知態様からは識別し得ないようにしてもよい。この場合には例えば、第2および第3の大当り遊技の各特定ラウンドにおいて、主制御CPU60aからの生起条件成立コマンドが入力されるか、または14回目の開放コマンドの入力から3.00秒が経過するタイミングまで、表示装置17での「Vを狙え!」という文字情報の表示による報知と、遊技形態報知部100での第2の右打ち報知態様での報知とを継続させるようにする。
【0117】
すなわち、実施例のパチンコ機10は、特別入賞口34a,41aを閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に変位可能な開閉部材34b,41bを備えた特別入賞部34,41を備えており、主制御CPU60aが、始動入賞口29a,33aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定を行うと共に、開閉部材34b,41bの駆動源としての特別入賞ソレノイド35,42を駆動制御して開閉部材34b,41bを閉鎖位置および開放位置の間で変位させるよう構成され、特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、特別入賞部34,41を開放するよう主制御CPU60aが開閉部材34b,41bを開放作動するように構成されている。そして、特別入賞部34,41に複数個のパチンコ球を入賞させることが容易な時間に亘って開閉部材34b,41bを開放作動する長時間開放動作と、特別入賞部41に複数個の遊技球を入賞させることが困難な時間に亘って第2開閉部材41bを開放作動する短時間開放動作とが設定されると共に、当該短時間開放動作として、第2特別入賞ソレノイド42の駆動時間が0.10秒に設定された第1の短時間開放動作と、第2特別入賞ソレノイド42の駆動時間が0.02秒に設定された第2の短時間開放動作とが設定されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、第2開閉部材41bに第1および第2の短時間開放動作を行わせ、何れの短時間開放動作を第2開閉部材41bが行うかによって特別入賞口34a,41aへのパチンコの入賞頻度を異ならせることができる。従って、第2開閉部材41bの短時間開放動作に遊技者を惹き付けることができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0118】
また、実施例のパチンコ機10は、特別入賞部34,41に、パチンコ球が入球可能な特定入球通路34d,41dと、特別入賞部34,41に設けられて特定入球通路34d,41dを閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に変位可能な案内体34e,41eとが設けられており、主制御CPU60aは、特定入球通路34d,41dへのパチンコ球の入球を契機として遊技者に有利な確変状態を付与するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、案内体34e,41eに対応する切替えソレノイド38,45を駆動制御して該案内体34e,41eを閉鎖位置および開放位置の間で変位させると共に、案内体34e,41eを開閉動作する場合に、当該案内体34e,41eが一定の態様で開閉動作するよう切替えソレノイド38,45を駆動制御する。そして、案内体34e,41eの動作タイミングに対する開閉部材34b,41bの動作タイミングを開放動作の種類毎に定めて、当該開閉部材34b,41bの開放動作に応じてパチンコ球が特定入球通路34d,41dへ入球する割合が異なるよう構成されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、主制御CPU60aによる切替えソレノイド38,45の駆動制御の簡素化を図りつつ、第2開閉部材41bが複数種類の短時間開放動作の何れを行うかによってパチンコ球が特定入球通路41eに入球することへの期待度に変化を与えることができる。
【0119】
また、実施例のパチンコ機10は、主制御CPU60aによる特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、特別入賞部34,41を開放するラウンド遊技を複数回実行する大当り遊技を付与するよう構成されている。また、当り遊技の14回目のラウンド遊技において主制御CPU60aが切替えソレノイド38,45を駆動制御して案内体34e,41eを開閉するよう構成されている。更に、大当り遊技として、14回目のラウンド遊技において第1開閉部材34bに長時間開放動作を行わせる第1の大当り遊技と、14回目のラウンド遊技において第2開閉部材41bに第1の短時間開放動作を行わせる第2の大当り遊技と、14回目のラウンド遊技において第2開閉部材41bに第2の短時間開放動作を行わせる第3の大当り遊技とが設定され、第1の大当り遊技では、表示装置17において事前演出の結果表示として有利結果表示(「確変GET?」という文字情報)を表示すると共に、遊技形態報知部100での報知態様を第1の右打ち報知態様に維持することで、第1開閉部材34bが長時間開放動作で動作することを識別し得るようになっている。一方、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技では、表示装置17において事前演出の結果表示として不利結果表示(「Vを狙え!」という文字情報)を表示すると共に、遊技形態報知部100での報知態様を第2の右打ち報知態様に切り替えることで、第2開閉部材41bが短時間開放動作で動作することを識別し得るようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、第2開閉部材41bが短時間開放動作で動作することを表示装置17の表示演出および遊技形態報知部100の発光演出により識別し得るよう構成することで、複数種類の短時間開放動作の何れで第2開閉部材41bが開放動作するかに遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0120】
また、実施例のパチンコ機10は、第2開閉部材41bが第1の短時間開放動作を行う場合には、第2特別入賞部41の開放に伴って入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球可能となるタイミングで主制御CPU60aが案内体41eを閉鎖位置(第1姿勢)から開放位置(第2姿勢)へ変位させるよう構成されており、第2開閉部材41bが第2の短時間開放動作を行う場合には、第1の短時間開放動作を行わせる場合よりも、第2特別入賞部41の開放に伴って入賞したパチンコ球が特定入球通路41dに入球し難くなるタイミングで主制御CPU60aが案内体41eを閉鎖位置から開放位置へ変位させるよう構成されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、案内体41eが閉鎖位置から開放位置へ変位するタイミングに応じて、第2開閉部材41bが第1の短時間開放動作で動作する場合および第2の短時間開放動作で動作する場合で、特定入球通路41dにパチンコ球を入球させ得る割合を異ならせることができ、第2開閉部材41bの短時間開放動作に遊技者を惹き付けることができる。
【0121】
また、実施例のパチンコ機10は、特別入賞部34,41を複数備えており、当該複数の特別入賞部34,41の夫々にパチンコ球が入球可能な特定入球通路34d,41dが設けられると共に、当該特定入球通路34d,41dへのパチンコ球の入球を契機として遊技者に有利な確変状態を付与するよう構成されている。そして、長時間開放動作を行わせる場合と、短時間開放動作を行わせる場合とで、異なる特別入賞部34,41の開閉部材34b,41bが開放作動されるよう構成されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、開閉部材34b,41bが短時間開放動作で動作する場合および長時間開放動作で動作する場合の相互において特定入球通路34d,41dにパチンコ球を入球させ得る割合を、複数の特別入賞部34,41の配設位置や形状等の違いによって容易に異ならせることができる。
【0122】
(変更例)
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、開閉部材が行う長時間開放動作として1種類の開放動作を設定すると共に、開閉部材が行う短時間開放動作として、第1の短時間開放動作および第2の短時間開放動作の2種類を設定するよう構成したが、開閉部材が行う長時間開放動作を複数種類設定するようにしてもよいし、開閉部材が行う短時間開放動作を3種類以上設定するようにしてもよい。
(2) 実施例では、開閉部材が第1の短時間開放動作を行う大当り遊技(当り遊技)と、開閉部材が第2の短時間開放動作を行う大当り遊技とを異ならせたが、同じ大当り遊技において複数種類の短時間開放動作を開閉部材が行うように構成してもよい。この場合に、複数種類の短時間開放動作を開閉部材が行うタイミングは適宜設定してよく、例えば、開閉部材が第1の短時間開放動作を行うラウンド遊技と、開閉部材が第2の短時間開放動作を行うラウンド遊技とを異ならせてもよい。
(3) 実施例では、開閉部材が特定ラウンドに行う開放動作を複数種類の大当り遊技毎に1種類ずつ設定したが、同一の大当り遊技での1回のラウンド遊技において開閉部材が複数種類の開放動作を行うよう構成してもよい。
(4) 実施例では、複数の特別入賞部を備えると共に、各特別入賞部の内部に特定入球通路を設けるよう構成したが、特定入球通路が1つの特別入賞部のみに設けられるようにしてもよいし、何れの特別入賞部にも特定入球通路を設けないようにしてもよい。
(5) 実施例では、開閉部材が長時間開放動作で動作することを識別可能な演出と、開閉部材が短時間開放動作で動作することを識別可能な演出とを行う演出実行手段として、図柄変動演出を表示する表示装置と、遊技状態に適した遊技形態(打出し態様)を報知する遊技形態報知部とを採用したが、表示装置(図柄変動演出を行う表示装置)や遊技形態報知部とは別の表示装置を演出実行手段として用いてもよい。
(6) 実施例では、特定入球領域(特定入球通路)への遊技球の入球を契機として確変状態を大当り遊技の終了後に付与するよう構成したが、特定の入球領域への遊技球の入球を契機として変短状態を大当り遊技の終了後に付与するよう構成してもよいし、特定の入球領域への遊技球の入球を契機として大当り遊技を継続させる(規定回数を上限として次回のラウンド遊技を付与する)ようにしてもよい。
(7) 実施例では、特定入球通路への遊技球の入球を契機として(特定領域入球検出センサによる検出を契機として)、遊技者に有利な遊技状態(確変状態)を大当り遊技の終了後に付与するように構成したが、始動入賞口への遊技球の入賞を契機とする(始動入賞センサによる検出を契機とする)当り判定が当りの判定結果となることに伴って、遊技者に有利な遊技状態(確変状態)を大当り遊技の終了後に付与するようにしてもよい。なお、この場合には、判定結果が当りとなる当り判定が行われた時点での遊技状態に応じて、遊技者に有利な遊技状態を付与する割合を異ならせてもよい。また、実施例では、パチンコ機(主制御CPU)が確変リミッタ機能を有し、確変状態において行われた特図当り判定の連続付与回数が2回に達する場合に、該2回目の大当り遊技の終了後に確変状態を生起しない主制御CPUが制御する構成としたが、このような確変リミッタ機能を備えないようにしてもよい。
(8) 実施例では、第1当り遊技(第1の大当り遊技)と、第2当り遊技(第2の大当り遊技)と、第3当り遊技(第3の大当り遊技)とで、ラウンド遊技の合計回数を同数としたが、各当り遊技におけるラウンド遊技の合計回数を相互に異ならせてもよい。
(9) 実施例では、特定ラウンドに対応して切替えソレノイドを駆動状態とする時間(案内体の変位時間)として、開閉部材に長時間開放動作を行わせるための特別入賞ソレノイドの最大駆動時間より長い時間を設定したが、当該最大駆動時間よりも短い時間(例えば、10.00秒等)を設定してもよい。
(10) 実施例では、右打ちの打出し態様(遊技に適した遊技形態)を報知するための構成として、主制御CPUにより制御される右打ち表示部と、演出制御CPUにより制御される遊技形態報知部とを備えると共に、図柄変動演出を行う表示装置においても右打ちの打出し態様(遊技に適した遊技形態)を報知するよう構成した。これに対し、右打ち表示部および遊技形態報知部の少なくとも一方のみで右打ちの打出し態様(遊技に適した遊技形態)を報知するようにしてもよいし、表示装置のみで右打ちの打出し態様(遊技に適した遊技形態)を報知するようにしてもよい。
(11) 実施例では、遊技状態に適した遊技形態(打出し態様)を報知する遊技形態報知部を、複数の報知部(切替報知部、左打ち報知部および右打ち報知部)で構成したが、切替報知部のみで遊技形態報知部を構成してもよい。また、左打ち報知部のみで遊技形態報知部を構成して、左打ちの打出し態様のみ報知する(右打ちの打出し態様を報知しない)ようにしたり、右打ち報知部のみで遊技形態報知部を構成して、右打ちの打出し態様のみ報知する(左打ちの打出し態様を報知しない)ようにしたりすることも可能である。
(12) 実施例では、複数種類の大当り遊技における途中のタイミングで遊技形態報知部による右打ち報知の報知態様を切り替えるようにしたが、大当り遊技の開始から終了にかけて同一の報知態様で右打ち報知を行うようにしてもよいし、大当り遊技における一部期間(例えば特定ラウンド)に限り遊技形態報知部による右打ち報知を行うようにしてもよい。
(13) 実施例では、表示装置において右打ちの打出し態様(遊技に適した遊技形態)を報知するための遊技情報として、「右打ちしてね」という文字情報を表示する第1の右打ち報知表示と、「右を狙え!」という文字情報を表示する第2の右打ち報知表示とを表示するようにして、表示装置が複数の報知態様で右打ち報知を行うよう構成したが、第1および第2の右打ち報知表示のうち何れか片方のみで右打ち報知を行うようにしてもよい。すなわち、実施例では、複数種類の大当り遊技における途中のタイミングで表示装置での右打ち報知の報知表示を切り替えるようにしたが、大当り遊技の開始から終了にかけて同一の報知態様で右打ち報知表示を行うようにしてもよいし、大当り遊技における一部期間(例えば特定ラウンド)に限り表示装置による右打ち報知を行うようにしてもよい。
(14) 実施例では、大当り遊技状態の期間中に行われる右打ち報知(右打ちの打出し態様の報知)の報知態様を、大当り遊技の途中のタイミングで切り替えるよう構成すると共に、この右打ち報知の切替タイミングを大当り遊技の種類によって異ならせた。具体的に、第1の大当り遊技においては、特定ラウンド(14回目のラウンド遊技)が開始されるタイミングで、目立つ報知態様の右打ち報知(第2の右打ち報知態様、第2の右打ち報知表示)に切り替えると共に、第2および第3の大当り遊技(特定ラウンドで開閉部材に短時間開放動作させる大当り遊技)においては、事前演出の結果表示がされるタイミング(特定ラウンドより前のタイミング)で、目立つ報知態様の右打ち報知(第2の右打ち報知態様、第2の右打ち報知表示)に切り替えるようにした。これに対し、大当り遊技中において右打ち報知の報知態様を切り替えるタイミングを、各大当り遊技において共通としてもよい。
例えば、第1の大当り遊技において右打ち報知の報知態様を切り替えるタイミングを、第2および第3の大当り遊技と同様に事前演出の結果表示がされるタイミング(特定ラウンドより前のタイミング)としてもよいし、第2の大当り遊技および第3の大当り遊技のうち少なくとも何れかにおいて右打ち報知の報知態様を切り替えるタイミングを、第1の大当り遊技と同様に特定ラウンドが開始されるタイミングとしてもよい。
(15) 実施例では、大当り遊技の種類として、特定ラウンドにおいて開閉部材に第1の短時間開放動作を行わせる第2の大当り遊技と、特定ラウンドにおいて開閉部材に第2の短時間開放動作を行わせる第3の大当り遊技を設定すると共に、第2および第3の大当り遊技において特定ラウンドが開始されるまでの右打ち報知(右打ちの打出し態様の報知)の報知態様を同一としたが、当該第2および第3の大当り遊技において特定ラウンドが開始されるまでの右打ち報知の報知態様を、少なくとも一部期間において異ならせてもよい。また、第2および第3の大当り遊技において特定ラウンドが開始されてから特定ラウンドが終了するまでの右打ち報知の報知態様を同一としてもよい。
(16) 実施例では、大当り遊技における13回目のラウンド遊技(特定ラウンドより前のタイミング)において表示装置に事前演出を表示し、第1の大当り遊技で行う事前演出の結果表示として、開閉部材に長時間開放動作を行わせる特定ラウンドが生起されることを報知する「確変GET?」という文字情報を表示装置に表示すると共に、第2および第3の大当り遊技で行う事前演出の結果表示として、開閉部材に短時間開放動作を行わせる特定ラウンドが生起されることを報知する「Vを狙え!」という文字情報を表示するようにしたが、事前演出の演出態様はこれに限られず、例えば、キャラクタ同士が戦うバトル演出の結果として味方のキャラクタが勝利する表示を行うことで、開閉部材に長時間開放動作を行わせる特定ラウンドが生起されることを報知すると共に、キャラクタ同士が戦うバトル演出の結果として味方のキャラクタが敗北する表示を行うことで、開閉部材に短時間開放動作を行わせる特定ラウンドが生起されることを報知するようにしてもよい。
(17) 実施例では、事前演出において前段演出の後に有利報知演出および不利報知演出のうち何れが行われるかによって、次回のラウンド遊技(13回目のラウンド遊技)で開閉部材が長時間開放動作および短時間開放動作の何れを行うかを遊技者に対して確定的に報知するように構成したが、次回のラウンド遊技で開閉部材が行う開放動作を非確定的に示唆する示唆演出を事前演出において行うようにしてもよい。
この場合には、主制御CPUで決定した大当り遊技の種類(第1〜第3の大当り遊技の何れか)を、当該主制御CPUから演出制御CPUへ向けて出力する制御信号に基づいて当該演出制御CPUが特定すると共に、特定した大当り遊技の種類に対応する決定割合(抽選確率)に応じて演出制御CPUが抽選処理を行い、複数種類のうち何れの示唆演出を事前演出において行うかを演出制御CPUが決定するよう構成する。
例えば、複数種類の示唆演出として、次回のラウンド遊技で開閉部材が長時間開放動作を行う可能性が高いことを示す有利示唆演出(例えば、「激熱?」等の表示)と、次回のラウンド遊技で開閉部材が短時間開放動作を行う可能性が高いことを示す不利示唆演出(例えば、「チャレンジ?」等の表示)とを、演出制御ROMに記憶する。そして、第1の大当り遊技(特定ラウンドで開閉部材に長時間開放動作を行わせる大当り遊技)では、演出制御CPUが80パーセントの確率で有利示唆演出を決定する一方、20パーセントの確率で不利示唆演出を決定するように抽選処理を実行する。また、第2および第3の大当り遊技(特定ラウンドで開閉部材に短時間開放動作を行わせる大当り遊技)では、演出制御CPUが80パーセントの確率で不利示唆演出を決定する一方、20パーセントの確率で有利示唆演出を決定するように抽選処理を実行する。そして、決定した演出を演出制御CPUが所定のタイミングで表示装置17に実行させるように構成する。
なお、大当り遊技の種類が第1の大当り遊技である場合に演出制御CPUが行う抽選処理で決定可能な演出として、実施例の有利報知演出(すなわち、第2および第3の大当り遊技の場合に演出制御CPUが決定しない演出)を設定してもよいし、大当り遊技の種類が第2および第3の大当り遊技である場合に演出制御CPUが行う抽選処理で決定可能な演出として、実施例の不利報知演出(すなわち、第1の大当り遊技の場合に演出制御CPUが決定しない演出)を設定してもよい。
また、演出制御CPUが行う抽選処理で決定可能な演出としての有利報知演出、不利報知演出、有利示唆演出および不利示唆演出は、少なくとも何れかの演出を複数種類設定してもよい。
(18) 実施例では、第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機として主制御CPUが付与し得る大当り遊技の種類および各大当り遊技の決定割合と、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として主制御CPUが付与し得る大当り遊技の種類(第1〜第3の大当り遊技)および各大当り遊技の決定割合とを同一としたが、第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技の種類や決定割合と、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技の種類や決定割合とを相違させてもよい。
すなわち、第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技のラウンド遊技の合計回数と、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技のラウンド遊技の合計回数とが異なるようにしてもよいし、第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技の各ラウンド遊技での開閉部材の開閉態様と、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技の各ラウンド遊技での開閉部材の開閉態様とが少なくとも一部において異なるようにしてもよいし、第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態(確変状態や変短状態)が生起される確率と、第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として付与され得る大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態(確変状態や変短状態)が生起される確率とが異なるようにしてもよい。