(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1記載の電子喫煙装置において、前記液体隔室は前記気化隔室に接続する開口部を有し、前記分与量制御装置は前記液体隔室の前記開口部を覆うものである電子喫煙装置。
請求項1記載の電子喫煙装置において、前記コントローラーは、前記加熱器によって気化させる前記喫煙液の所定時間当たりの量を制限するように構成されるものである電子喫煙装置。
請求項1記載の電子喫煙装置において、前記コントローラーは、前記加熱器の累積作動時間が所定値に達すると、前記電子喫煙装置の動作を停止させるように構成されるものである電子喫煙装置。
請求項13記載の電子喫煙装置において、前記液体隔室は前記気化隔室に接続する開口部を有し、前記微細液体ろ過網は前記液体隔室の前記開口部を覆うものである電子喫煙装置。
請求項13の電子喫煙装置において、前記コントローラーは、前記加熱器によって気化させる前記喫煙液の所定時間当たりの量を制限するように構成されるものである電子喫煙装置。
請求項13記載の電子喫煙装置において、前記コントローラーは、前記加熱器の累積作動時間が所定値に達すると、前記電子喫煙装置の動作を停止させるように構成されるものである電子喫煙装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の観点によれば、電子喫煙装置は、ユーザーの喫煙行為を検出する第1のセンサーと、給気口と、前記給気口から延長する送風路と、喫煙液を貯蔵する液体隔室と、前記液体隔室から前記喫煙液を選択的に分与するように構成された分与量制御装置と、前記液体隔室および前記送風路に連通する気化隔室と、前記気化隔室に配置された加熱器と、前記第1のセンサーによって前記ユーザーの喫煙行為が検出されると前記加熱器を作動させて前記液体隔室から分与された前記喫煙液を気化させるように構成されたコントローラーと、前記気化隔室に接続する煙出口とを含み、前記分与量制御装置によって分与された前記喫煙液の量は、気化隔室に流入する空気の量に対応する。
【0007】
前記液体隔室は、前記気化隔室に連通する開口部を含んでいてもよく、前記分与量制御装置は、前記液体隔室の開口部を覆っていてもよい。
【0008】
前記第1のセンサーは、風量センサー、音響センサー、圧力センサー、タッチセンサー、容量性センサー、光センサー、ホール効果センサー、および電磁界センサーのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0009】
前記コントローラーは、前記加熱器が気化する前記喫煙液の所定時間当たりの量を制限するように構成してもよい。前記コントローラーは、前記加熱器の累積作動時間が所定値に達したときに前記電子喫煙装置の動作を停止させるように構成してもよい。
【0010】
前記電子喫煙装置は、さらに、前記加熱器の内部電圧および内部電流のうちの少なくとも1つを検出する第2のセンサーを含んでいてもよく、前記コントローラーは前記内部電圧および前記内部電流のうちの少なくとも1つに基づいて前記加熱器の加熱動作を調節するように構成してもよい。
【0011】
前記電子喫煙装置は、さらに、前記電子喫煙装置に電力を供給する充電式電池と該充電式電池用の充電/放電保護回路とを含んでいてもよい。前記加熱器は半導体ヒーターを含んでいてもよい。
【0012】
本開示の別の観点によれば、電子喫煙装置は、ユーザーの喫煙行為を検出する第1のセンサーと、給気口と、該給気口から延長する送風路と、喫煙液を貯蔵する液体隔室と、前記送風路に連通する気化隔室と、前記液体隔室から前記気化隔室に前記喫煙液を選択的に分与するために前記液体隔室に接続する微細液体ろ過網と、前記気化隔室内に配置された加熱器と、前記ユーザーの喫煙行為が前記第1のセンサーによって検出されると前記加熱器を作動させて前記液体隔室から分与された前記喫煙液を気化させるように構成されたコントローラーと、前記気化隔室に接続する煙出口とを含んでいる。
【0013】
前記微細液体ろ過網は微細開口パターンを含んでいてもよく、前記気化室内を流れる空気が前記微細開口パターン内に形成された前記喫煙液の表面張力を破壊すると、前記微細開口パターンを通って前記喫煙液を分与することができる。
【0014】
前記液体隔室は、前記気化隔室に連通する開口部を含んでいてもよく、前記微細液体ろ過網は、前記液体隔室の開口部を覆ってもよい。
【0015】
前記第1のセンサーは、風量センサー、音響センサー、圧力センサー、タッチセンサー、容量性センサー、光センサー、ホール効果センサー、および電磁界センサーのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0016】
前記コントローラーは、前記加熱器によって気化した前記喫煙液の所定時間当たりの量を制限するように構成してもよい。前記コントローラーは、前記加熱器の累積作動時間が所定値に達すると前記電子喫煙装置の動作を停止させるように構成してもよい。
【0017】
前記電子喫煙装置は、さらに、前記加熱器の内部電圧および内部電流のうちの少なくとも1つを検出する第2のセンサーを含んでいてもよく、前記コントローラーは前記加熱器の加熱動作を調節するように構成してもよい。
【0018】
前記電子喫煙装置は、さらに、前記電子喫煙装置に電力を供給する充電式電池と前記充電式電池用の充電/放電保護回路とを含んでいてもよい。前記加熱器は半導体ヒーターを有している。
【0019】
本開示の別の観点によれば、電子喫煙装置のパッケージは、該パッケージに電力を供給する充電式電池と、外部電源から電力を受け取って前記充電式電池を充電するように構成された電源インターフェースと、第1の外部装置とデータを交換するように構成された通信インターフェースと、前記電子喫煙装置と係合して該電子喫煙装置に電力を提供するように構成された喫煙装置コネクターとを含んでいる。
【0020】
前記喫煙装置コネクターは、さらに、前記電子喫煙装置とデータを交換するように構成してもよく、前記パッケージは、さらに、ユーザーインターフェースと、前記電子喫煙装置から前記喫煙装置コネクターを介して受け取ったデータに応答して前記ユーザーインターフェースを操作するように構成されたコントローラーとを含んでいてもよい。
【0021】
前記パッケージは、さらに、ユーザーインターフェースを含んでいてもよく、該ユーザーインターフェースは、LEDランプ、振動モーター、ディスプレイ、および音響装置のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0022】
前記パッケージは、さらに、通信インターフェースを含んでいてもよく、該通信インターフェースは、有線通信インターフェースおよび無線通信インターフェースのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。前記無線通信インターフェースは、無線通信ネットワークに前記パッケージを接続し、前記無線通信ネットワーク内の第2の外部装置でデータを交換するように構成してもよい。
【0023】
本開示の追加の機能、利点、および実施形態が記載され、また以下の詳細な説明、図面、および請求項からそれらは明らかであろう。更に、本開示の前述の発明の概要および以下の詳細な説明は共に例示的なものであり、請求されている本開示の範囲を限定せずにより詳しい説明を提供することを意図するものであることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を図示し、本発明の詳細な説明と共に本開示の原理を説明している。本開示の構造上の詳細について、本開示の基本的な理解および実施する上においての様々な方法に必要と思われる以上の詳細な説明の試みはなされていない。図面は以下のとおりである。
【
図1A】
図1Aは、本開示の原理に従って構成された電子喫煙装置の構造の全体図である。
【
図1B】
図1Bは、本開示の原理に従って構成された電子喫煙装置の別の観点の図式的な全体図である。
【
図2A】
図2Aは、本開示の原理に従って構成された
図1Aおよび1Bに示す電子喫煙装置の例示的な設計の断面図である。
【
図3】
図3は、
図2Aに示す、本開示の原理に従って構成された電子喫煙装置の送風路、容器、ハウジング、およびマイクロメッシュ網の部分斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3に示す、本開示の原理に従って構成されたマイクロメッシュ網の拡大図である。
【
図5】
図5は、
図2Aに示す、本開示の原理に従って構成された電子喫煙装置の半導体ヒーターの斜視図である。
【
図6】
図6は、
図4に示すマイクロメッシュ網に関連付けて配置された、
図5に示す半導体ヒーターの図である。
【
図7A】
図7Aは、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置のパッケージの斜視図である。
【
図7B】
図7Bは、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置の別のパッケージの斜視図である。
【
図8】
図8は、本開示の原理に従って構成された、
図7に示すパッケージの図式的な全体図である。
【
図9】
図9は、本開示の原理に従って構成された、
図7に示すパッケージを使用して様々な通信チャネル上でデータを交換する装置の全体概念図である。
【
図10】
図10および11は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置のセンサーの模型図である。
【
図11】
図10および11は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置のセンサーの模型図である。
【
図12】
図12および13は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置の別のセンサーの模型図である。
【
図13】
図12および13は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置の別のセンサーの模型図である。
【
図14】
図14および15は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置のさらに別のセンサーの模型図である。
【
図15】
図14および15は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置のさらに別のセンサーの模型図である。
【
図16】
図16、17、18、19、20、および21は、本開示の原理による電子喫煙装置のいくつかの高度な機能性を実行する様々な工程のフローチャートである。
【
図17】
図16、17、18、19、20、および21は、本開示の原理による電子喫煙装置のいくつかの高度な機能性を実行する様々な工程のフローチャートである。
【
図18】
図16、17、18、19、20、および21は、本開示の原理による電子喫煙装置のいくつかの高度な機能性を実行する様々な工程のフローチャートである。
【
図19】
図16、17、18、19、20、および21は、本開示の原理による電子喫煙装置のいくつかの高度な機能性を実行する様々な工程のフローチャートである。
【
図20】
図16、17、18、19、20、および21は、本開示の原理による電子喫煙装置のいくつかの高度な機能性を実行する様々な工程のフローチャートである。
【
図21】
図16、17、18、19、20、および21は、本開示の原理による電子喫煙装置のいくつかの高度な機能性を実行する様々な工程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示の実施形態ならびにその様々な特徴および利点を、添付の図面の中で説明および/または図示され、かつ以下の記載の中で詳述される限定されない実施形態および実施例を参照しながらより詳細に説明する。図面に図示された特徴は必ずしも縮尺に忠実ではなく、また、例え本明細書内で明示的に述べられていなくとも当業者であれば認識するであろうように、一実施形態の特徴を他の実施形態に用いられることができることには注意すべきである。周知の構成要素および加工技術の説明は、本開示の実施形態を不必要に分かり難くしないために省略されることがある。本明細書内で使用される実施例は単に、本開示が実施される方法についての理解を容易にし、さらに当業者が本開示の実施形態を実施できるようにすることを目的とする。従って、本明細書の実施例および実施形態は本開示の範囲を限定するものと解釈するべきではなく、添付の請求項および準拠法によってのみ定義されるものである。尚、類似の参照番号が図面のうちのいくつかの図を通じて同様の部品を表わしている。
【0026】
図1Aは、本開示の原理に従って構成された電子喫煙装置(electronic smoking device:ESD)100の構造の全体図である。前記ESDは使い捨てでもよく、または再使用可能であってもよい。前記ESD 100は、2若しくはそれ以上の本体を含むマルチボディ構造を有していてもよい。例えば、前記ESD 100は、特殊工具を一切使用せずに任意の時点で相互に容易に結合でき分離できる第1の本体部100Aおよび第2の本体部100Bなどを含む再使用可能なESDであってもよい。例えば、各本体部がねじ切り部位を含んでいてもよい。各本体部が異なるハウジングによって覆われていてもよい。前記第2の本体部100Bは、例えば喫煙液などの消耗材料を収納することができる。前記消耗材料が完全に消費されると、前記第2の本体部100Bを前記第1の本体部100Aから分離し、新しいものと取り替えることができる。また、前記第2の本体部100Bは、異なる風味、濃度、種類などの別のものと取り替えることもできる。あるいは、前記ESD 100は、
図2Aに示すように単一の本体構造であってもよい。前記構造の種類に拘わらず、前記ESD 100は、
図2Aに示すように第1の端部102および第2の端部104を備えた細長い形状を有してもよく、即ち従来の紙巻タバコに似た形状であってもよい。その他の非従来的な紙巻タバコの形状も考えられる。例えば、前記ESD 100は、喫煙パイプの形状などであってもよい。
【0027】
前記ESD 100は、給気口120と、送風路122と、気化室124と、煙出口126と、電源ユニット130と、センサー132と、容器140と、分与量制御装置141と、加熱器146と、などを含んでいてもよい。さらに、前記ESD 100は、例えばマイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、カスタムアナログ回路、特定用途向けIC(application−specific integrated circuit:ASIC)、プログラム可能論理回路(programmable logic device:PLD)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array:FPGA)など)などのコントローラー、ならびに基本的なデジタル回路およびアナログ回路によるその等価物を含んでいてもよいが、これについては
図1Bを参照しながら下記に説明する。前記給気口120は、例えば
図2Aに示す前記ハウジング110の外表面から延長していてもよい。前記送風路122は、前記給気口120に接続し、前記気化室124まで延長していてもよい。前記煙出口126は、前記気化室124に接続していてもよい。前記煙出口126は、前記ESD 100の前記第2の端部104に形成され、前記気化室124に接続していてもよい。ユーザーが前記ESD 100の前記第2の端部104を吸うと、
図1に示す破線矢印によって表示されるように、前記給気口120の外側の空気を引き込み、前記送風路122を通って気化室124に移動させることができる。前記加熱器146は、
図5に示す半導体ヒーターなどであってもよく、前記気化室124に位置してもよい。前記容器140は前記喫煙液を収納し、前記気化室124に接続していてもよい。前記容器140は、前記気化室124に連通する開口部を有していてもよい。前記容器140は単一の容器でもよく、または例えば容器140A、140Bなどのように相互に接続し、若しくは相互から分離した一群の容器であってもよい。
【0028】
前記分与量制御装置141は前記容器140に接続して、前記容器140から前記気化室124までの喫煙液の流れを制御してもよい。前記ユーザーが前記ESD 100を喫煙していない場合、前記分与量制御装置141は前記容器140からの喫煙液を分与できないが、これについては
図3および4を参照しながら下記に詳述する。前記分与量制御装置141の動作には、例えば前記電源ユニット130などからの電力を一切必要としない場合もある。
【0029】
一態様において、前記分与量制御装置141は、例えば微細エッチング加工された網、マイクロメッシュ網などの微細液体ろ過網141であってもよい。
図4に示すように、前記微細液体ろ過網141は微細開口パターン141'を有していてもよく、この微細開口パターン141'は、前記ESD 100が使用されていない場合に、または前記気化室124内の空気流量がごくわずかである場合に、前記喫煙液の前記微細液体ろ過網141からの漏出を表面張力などによって防止できる。外力が加えられると、前記喫煙液は前記微細液体ろ過網141を通って流れることができる。例えば、前記ユーザーが前記ESD 100の第2の端部104を吸うと、前記送風路122から前記煙出口126に向かう空気流を気化室124に形成することができ、微細液体ろ過網141内の微細開口パターン141'に形成された前記喫煙液の表面張力を一時的に破壊することができる。前記空気流が中断されると、前記微細液体ろ過網141の微細開口パターン141'で前記表面張力が回復でき、前記喫煙液はこの微細開口パターンを通って引き込まれることを停止することができる。前記微細液体ろ過網141は、前記容器140よりも大きな直径を備えた円形形状を有していてもよい。前記微細液体ろ過網141の一方の側面は前記容器140の開口部および前記送風路122に面していてもよく、反対側面は前記気化室124および前記加熱器141に面していてもよい。
【0030】
前記微細液体ろ過網141は、電力および制御信号を必要としない受動素子であってもよい。前記分与量制御装置141として、その他の受動的または能動的なろ過/遮蔽装置もまた考えられる。例えば、前記分与量制御装置は、例として電界が印加されない限り液体を通さない電界式透過膜などの半能動的な分与装置であってもよい。さらに、または別な方法として、前記容器140に能動的分与装置142を接続して、毎回一貫して実質的に同量の喫煙液を前記気化室124に分与してもよい。前記喫煙液を効率的に気化させるためには、
図6に示すように前記分与量制御装置141と前記加熱器146との間に非常に小さな間隙をあけて両者を隣接配置してもよい。
【0031】
電源ユニット130は、電源バス160を介して、例えば前記センサー132、前記能動的分与装置142、前記加熱器146などの電力を必要とする1若しくはそれ以上の構成要素に接続してもよい。前記電源ユニット130は、例えば充電式電池、使い捨て電池などの電池(図示せず)を含んでいてもよい。前記電源ユニット130は、さらに、前記電池の充電、前記電池の充電状況の検出、節電動作の実行などを行う電源制御論理回路(図示せず)を含んでいてもよい。外部電源に物理的に接続せずに前記ESD 100を充電できるように、前記電源ユニット130は非接触型誘導充電システムを含んでいてもよい。接触型充電システムもまた考えられる。
【0032】
前記センサー132を、前記ESD 100の第2の端部104からの吸引、前記ESD 100の特定部位への接触など、前記ユーザーの喫煙行為を検出するように構成してもよい。前記ユーザーの喫煙行為が検出されると、センサー132はデータバス144を介して他の構成要素に信号を送ることができる。例えば、前記センサー132は、前記加熱器146を作動させる信号を送ることができる。また、気化室124に喫煙液の所定量を分配するために、前記センサー132は能動的分与装置142(利用している場合)に信号を送って前記気化室124に所定量の前記喫煙液を分与できる。前記喫煙液が前記容器140から分与され、前記加熱器146が作動すると、前記喫煙液は前記送風路122からの空気と混じり合って、前記気化室124内の前記加熱器146からの熱によって気化することができる。
図1内の実線矢印によって表示されるように、その結果として生じた蒸気(即ち煙)は、前記ユーザーの経口吸入のための前記排煙口126を通して気化室144から引き出すことができる。前記気化室144で生成された煙が前記給気口120の方へ流れるのを防ぐために、前記送風路122は逆流防止用の網またはフィルター138を含んでいてもよい。
【0033】
前記ユーザーの喫煙行為が中断されると、前記センサー132は別の信号を送って前記加熱器146、前記能動的分与装置142などを作動停止させ、前記喫煙液の気化および/または分与を直ちに停止することができる。代替の実施形態では、前記センサー132を前記電源ユニット130にのみ接続してもよい。前記ユーザーの喫煙行為が検出されると、前記センサー132は前記電源ユニット130に信号を送ることができる。前記信号に応じて、前記電源ユニット130は、例えば前記加熱器146などの他の構成要素を作動させて前記喫煙液を気化させることができる。
【0034】
ある実施形態において、前記センサー132は風量センサーであってもよい。例えば
図1に示されるように、前記センサー132は前記給気口120、前記送風路122などに接続していてもよい。前記ユーザーが前記ESD 100の第2の端部104を吸うと、前記給気口120から引き入れられた空気のうちの一部は前記センサー132の方へ移動でき、前記センサー132によって検出することができる。さらに、または別の方法として、容量性センサー148を使用して前記ユーザーが前記ハウジング100の特定部位に触れるのを検出してもよい。例えば、前記容量性センサー148を前記ESD 100の第2の端部104に形成してもよい。前記ESD 100が前記ユーザーの口に運ばれ、前記ユーザーの口唇が前記第2の端部104に触れると、前記容量性センサー148によって静電容量の変化を検出することができ、前記容量性センサー148が信号を送って前記加熱器146などを作動させることができる。前記ユーザーの喫煙行為の検出のために、例えば、音響センサー、圧力センサー、タッチセンサー、光センサー、ホール効果センサー、電磁界センサーなどを含む他の種類のセンサーもまた考えられる。
【0035】
前記ESD 100は、さらに、例えば前記ESD 100用パッケージ200(
図7に示す)、コンピューター
320A、320B(
図9に示す)などの他の装置との有線通信(例えば、シリアル周辺インターフェース(serial peripheral interface:SPI)など)および/または無線通信用の通信ユニット136を含んでいてもよい。また、前記通信ユニット136は、有線ネットワーク(例えば、LAN、WAN、インターネット、イントラネットなど)および/または無線ネットワーク(例えば、Wi−Fiネットワーク、ブルートゥースネットワーク、モバイルデータ通信ネットワークなど)に前記ESD 100を接続してもよい。例えば、前記通信ユニット136は、前記パッケージ200、前記コンピューター320などに使用量データ、システム診断データ、システム・エラー・データなどを送ることもできる。無線通信を設定するために、前記通信ユニット136はアンテナなどを含んでいてもよい。前記ESD 100は、有線通信用の端子162を含んでいてもよい。前記端子162を、例えば前記パッケージ200の紙巻タバコ用コネクター216(
図8に示す)などの別の端子に接続してデータを交換してもよい。また、前記端子140を使用して、前記パッケージ200または他の外部電源から電力を受け取り、前記電源ユニット130内の電池を再充電することもできる。
【0036】
前記ESD 100がマルチボディ構造を有している場合、前記ESD 100は、それらの間に電源接続および/またはデータ接続を設定するための2若しくはそれ以上の端子162を含んでいてもよい。例えば、
図1において、前記第1の本体部100Aは第1のターミナルの162Aを含んでいてもよく、前記第2の本体部100Bは第2の端子162Bを含んでいてもよい。前記第1のターミナル162Aを、第1の電源バス160Aおよび第1のデータバス144Aに接続してもよい。前記第2の端子162Bを、第2の電源バス160Bおよび第2のデータバス144Bに接続してもよい。前記第1および第2の本体部100Aおよび100Bが相互に結合されている場合、前記第1および第2の端子162Aおよび162Bを相互に接続してもよい。また、前記第1の電源バス160Aおよび前記第1のデータバス144Aは、前記第2の電源バス160Bおよび前記第2のデータバス144Bにそれぞれ接続している。前記電源ユニット130内の電池の充電、データ交換などを行うために、前記第1の本体部100Aを前記第2の本体部100Bから分離して前記パッケージ200などに接続してもよく、その結果として前記パッケージ200の紙巻タバコ用コネクター216などに前記第1の端子162Aを接続してもよい。あるいは、外部装置の充電および/またはそれとの有線通信のための別個の端子(図示せず)を、前記ESD 100に提供してもよい。
【0037】
前記ESD 100は、さらに、例えばLEDユニット134、音発生装置(図示せず)、振動モーター(図示せず)などの1若しくはそれ以上のユーザーインターフェース装置を含んでいてもよい。前記LEDユニット134を、それぞれ前記電源バス160Aおよび前記データバス144Aを介して電源ユニット130に接続してもよい。前記ESD 100の動作中、前記LEDユニット134は視覚表示を提供してもよい。さらに、前記ESD 100の内に問題がある場合、前記センサー/コントローラー統合回路132は、前記LEDユニット134を制御して異なる視覚表示を生成することもできる。例えば、前記容器140がほとんど空か、前記電池の充電レベルが低い場合、前記LEDユニット134は、一定のパターンで(例えば、より長い間隔で30秒間)明滅してもよい。前記加熱器146が誤動作している場合、前記加熱器146を使用不能とし、LEDユニット134を制御して異なるパターンで(例えば、より短い間隔で1分間)明滅させてもよい。他のユーザーインターフェース装置を使用してテキスト、画像などを表示し、かつ/または音、振動などを発生させてもよい。
【0038】
図1Aに示す前記ESD 100において、前記センサー132単独では前記ユーザーインターフェース装置、前記通信ユニット136、前記センサー132および148などを制御できない場合がある。さらには、前記センサー132単独ではより複雑で精巧な動作を実行できない場合がある。したがって、上述のように、例えばマイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、カスタムアナログ回路、特定用途向けIC(application−specific integrated circuit:ASIC)、プログラマブル論理回路(programmable logic device:PLD)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(field programmable gate array:FPGA)など)のようなコントローラー、および基本的なデジタル回路およびアナログ回路によるその等価物を前記ESD 100に含めてもよい。例えば、
図1Bは、本開示の原理に従って構成された別のESD 100'の構造の全体図を示している。前記ESD 100'は、コントローラー170と、信号発生装置172と、信号電力変換回路174と、電圧センサー176と、電流センサー178と、メモリー180と、などを含んでいてもよい。さらに、前記ESD 100'は、
図1Aに示す前記ESD 100の構成要素と同様の、電源インターフェース130A'と、充電/放電保護回路130B'と、電池130C'と、1若しくはそれ以上のセンサー(例えば、センサー132A、センサー132Bなど)と、ユーザーインターフェース134'と、通信インターフェース136'と、加熱器146'と、などを含んでいてもよい。2若しくはそれ以上の構成要素が、サイズを縮小し、製造原価を低減し、かつその製造工程を簡素化するために単一チップ、論理モジュール、PCBなどとして統合されていてもよい。例えば、前記コントローラー170およびセンサー132Aが単一半導体チップとして統合されていてもよい。
【0039】
前記コントローラー170は、例えば加熱器の校正、加熱パラメーターの調節/制御、用量制御、データ処理、有線通信/無線通信、より包括的なユーザーとの対話処理などの種々の動作を行うことができる。前記メモリー180は、前記ESD 100'を操作し、様々な基本的な動作および高度な動作を実行するためにコントローラー170によって実行される命令を格納できる。さらに、前記メモリー180は、例えば使用量データ、参照データ、診断データ、エラーデータのように前記コントローラー170によって蓄積されたデータを格納することができる。過充電、過放電、過剰電力による破損などから前記電池130C'を保護するために、前記充電/放電保護回路130B'を提供してもよい。電源インターフェース130A'が受け取った電力を、前記充電/放電保護回路130B'を介して前記電池130C'に提供することができる。あるいは、前記充電/放電保護回路130B'が利用可能でない場合は、前記コントローラー170が前記充電/放電保護動作を行なってもよい。この場合、前記電源インターフェース130A'が受け取った電力を前記コントローラー170を介して前記電池130C'に提供してもよい。
【0040】
前記信号発生装置172を、前記コントローラー170、前記電池130C'などに接続してもよく、例えば電流レベル信号、電圧レベル信号、パルス幅変調(pulse−width modulation:PWM)信号などの電力制御信号を生成して前記加熱器146'に供給される電源を制御するように構成してもよい。あるいは、前記電力制御信号を前記コントローラー170によって生成してもよい。前記コンバーター174を前記信号発生装置172または前記コントローラー170に接続して、前記信号発生装置172からの電力制御信号を前記加熱器146に提供する電力に変換してもよい。この構成では、前記電池130C'からの電力を、前記信号発生装置172を介して、または前記信号発生装置172および前記変換回路174を介して前記加熱器146'に転送できる。あるいは、前記電池130C'からの電力を前記コントローラー170を介して前記信号発生装置172に転送し、前記加熱器146に直接または前記信号電力変換回路174を介して転送してもよい。
【0041】
加熱器の校正、加熱パラメーター制御などのために、前記電圧センサー176および前記電流センサー178を提供し、前記加熱器146'の内部電圧および内部電流をそれぞれ検出してもよい。例えば、各加熱器146は、抵抗の小さな偏差によって生じるわずかに異なる加熱温度を有している場合がある。ユニット間でより一貫した加熱温度を出力するために、前記センサー/コントローラー統合回路132は、前記加熱器146の抵抗を測定し、加熱パラメーター(例えば、入力電流レベル、加熱持続時間、電圧レベルなど)を適宜調節できる。また、前記加熱器146の作動中に前記加熱器146の加熱温度が変化する場合もある。前記加熱器146の作動中、前記センサー132/コントローラー170統合回路が抵抗値変化を監視し、前記加熱温度を実質的に一定に保つためにリアルタイムで電流レベルを調節できる。さらに、前記センサー132/コントローラー170統合回路は、前記加熱器146が過熱状態にあるかどうか、および/または誤動作しているかどうかを監視し、前記加熱温度が所定の温度範囲よりも高い場合および/または前記加熱器146若しくはその他の構成要素が誤動作している場合には、安全のために前記加熱器146の動作を停止させることもできる。
【0042】
例えば、
図16、17、18、19、20、および21は、本開示の原理による前記ESD 100またはESD 100'の高度な機能性を実行する各種工程を示している。
図16は、本開示の原理による加熱器の特徴づけに基づいた熱制御の微調整工程1600にのフローチャートを示している。前記工程1600の(1610からの)開始にあたって、(1620での)「時間」は0に設定してもよい。前記センサー132(即ち風量センサー)がオンでない(1630で「いいえ」である)場合、前記工程1600は(1620に)戻って「時間」を0に設定してもよい。前記センサーがオン(1630で「はい」)の場合、前記コントローラー170は、(1640で)空気流量を読み取ることができる。次に、前記コントローラー170は、特徴づけの式(例えば、温度曲線に対する1若しくはそれ以上の時間など)または前記空気流量および前記時間のうちの少なくとも1つに基づいた表(例えば、ルックアップテーブル)を調べて、(1650で)任意の時点における前記加熱器146の値として前記コントローラー170が決定する「指令値」を取得してもよい。次に、前記「指令値」を前記加熱器146に適用してもよく、前記加熱器146は、(1660で)前記「指令値」に基づいて熱を発生させる。次に、前記コントローラー170は(1670で)期間「時間ステップ」(例えば、1秒)を待ってもよく、この「時間ステップ」は、(1640での)空気流量の読み取り工程間の時間間隔を規定し、(1680で)前記「時間ステップ」が現行の「時間」に加算され、前記工程1600は(1630に)戻って前記センサー132がオンとなっているかを確認してもよい。
【0043】
図17は、本開示の原理による加熱器自己校正制御の工程1700のフローチャートを示している。工程1700の(1710からの)開始にあたって、前記加熱器146に「参照コマンド」を適用してもよい。前記「参照コマンド」は、前記加熱器146の抵抗を検査するためにそのメーカーによって設定された加熱器指令値であってもよい。次に、前記電圧センサー176が、(1730で)前記加熱器146の内部電圧(即ち「加熱器電圧」)を読み取ってもよい。次に、前記「加熱器電圧」を「参照電圧」と比較してもよく、この「参照電圧」は、前記メーカーで前記加熱器の電熱線の特徴づけに基づいて前記加熱器146全体に亘って測定されるはずの通常電圧降下であってよい。前記「加熱器電圧」が前記「参照電圧」よりも大きい(1740で「はい」の)場合、(1750で)前記「加熱器電圧」を前記「参照電圧」で除した値を「補償係数」として設定してもよく、この「補償係数」は、前記加熱器間の加熱器抵抗値のバラツキを補償するために将来の加熱器コマンドに乗じられる値であってもよい。前記「補償係数」は、当初は1に設定してもよい。前記「加熱器電圧」が前記「参照電圧」よりも小さい(1740で「いいえ」、1760で「はい」の)場合、(1770で)前記「加熱器電圧」を前記「参照電圧」で除した値を前記「補償係数」として設定してもよい。前記「加熱器電圧」が前記「参照電圧」以下(1740で「いいえ」)であり、前記「参照電圧」以上(1760で「いいえ」)である場合、前記「補償係数」は変更しなくてもよく、前記工程1700を(1780で)終了してもよい。
【0044】
図18は、本開示の原理による電流監視に基づいたヒーター制御の工程1800のフローチャートを示している。(1810からの)工程の開始にあたって、(1820で)「目標コマンド」を「指令値」として設定してもよい。前記「目標コマンド」は、通常前記メーカーで加熱器の電熱線の特徴づけに基づいた加熱器146の目標熱コマンドを設定する定数であってもよい。前記「指令値」は前記コントローラー170が前記加熱器146に送ることのできる値であってもよい。前記「指令値」は、前記コントローラー170が任意の時点で前記加熱器コマンドであるべきだと考える値であってよい。前記センサー132(例えば、吸入センサー)が作動していない(1830で「いいえ」である)場合、前記工程1800はステップ1820に戻ってもよい。前記センサー132が作動している(1830で「はい」である)場合、(1840で)前記「指令値」に基づいて加熱器制御信号を生成してもよく、前記電流センサー178は、(1850で)加熱器146の内部電流を読み取り、それを「センサー電流」として格納してもよい。次に、(1860および1870で)前記「センサー電流」を前記「目標コマンド」と比較してもよい。前記「センサー電流」が前記「目標コマンド」よりも大きい(1860で「はい」である)場合、(1865で)「指令値」−(「指令値」−「目標コマンド」)の絶対値を新たな「指令値」として設定してもよく、前記工程1800はステップ1830に進んでもよい。前記「センサー電流」が前記「目標コマンド」よりも小さい(1860で「いいえ」、1870で「はい」である)場合、(1875で)「指令値」+(「指令値」−「目標コマンド」)の絶対値を前記新たな「指令値」として設定してもよく、前記工程1800はステップ1830に進んでもよい。前記「センサー電流」が前記「目標コマンド」よりも小さくも大きくもない(1860で「いいえ」、1870で「いいえ」である)場合、前記「指令値」を変更しなくてもよく、前記工程1800はステップ1830に進んでもよい。
【0045】
図19は、本開示の原理による1回目の使用後に喫煙液の劣化および汚染を制限する工程1900のフローチャートを示している。前記工程1900の(1910からの)開始にあたって、前記コントローラーは、前記センサー132がオンとなっているかどうかを確認するために(1920で)前記センサー132を読み取ってもよい。前記センサー132がオンでない(1930で「いいえ」である)場合、前記工程1900は(1920に)戻って前記センサー132を読み取ってもよい。前記センサー132がオン(1930で「はい」)である場合、前記コントローラー170は、(1940で)所定時間「時間ステップ」を待ち、(1950で)前記「時間ステップ」の分、「累積時間」を増加させてもよい。前記「累積時間」は、前記ESD 100'の有効期間中に前記加熱器146を初めて作動させて以降の時間の合計を表示するカウント値であってもよい。次に、前記「累積時間」を「総時間制限」と比較してもよく、この「総時間制限」は、前記ESD 100'の最初の使用と最後の使用の間に経過してもよい時間の合計の上限を設定する定数である。前記「累積時間」が前記「総時間制限」に達していない(1960で「いいえ」である)場合、前記工程1900はステップ1940に戻ってもよい。前記「累積時間」が前記「総時間制限」に達した(1960で「はい」である)場合、前記ESD 100'を恒久的に(1970に)使用不能としてもよく、前記工程1900は1980で終了してもよい。
【0046】
図20は、本開示の原理に従って単純化された用量および/または加熱器制御の工程2000のフローチャートを示している。前記工程2000の開始にあたって、前記コントローラー170は(2020で)前記センサー132を読み取ってもよい。前記センサー132がオンでない(2030で「いいえ」である)場合、前記コントローラー170は(2020で)前記センサー132を読み取り続けてもよい。前記センサー132がオン(2030で「はい」)の場合、前記コントローラー170は「加熱器作動時間」と「最近の時間」を比較してもよい。前記「加熱器作動時間」は、前記加熱器146を最後に停止して以降、前記加熱器146が継続作動している時間を表示してもよい。前記「最近の時間」は、前記加熱器146が任意の期間中に継続して作動してもよい時間の限度を設定する定数であってもよく、この定数によって単位時間当たりに供給してもよい用量の限度が設定される。前記「加熱器作動時間」が前記「最近の時間」よりも大きい(2040で「はい」である)場合、前記工程2000は(2020での)前記センサー132の読み取りに進んでもよい。前記「加熱器作動時間」が前記「最近の時間」よりも小さい(2040で「いいえ」である)場合、(2050で)「累積作動時間」を「合計時間」と比較してもよい。前記「累積作動時間」は、前記ESD 100'の製品寿命期間中に前記加熱器を作動せた合計時間を表示するカウント値であってもよい。前記「合計時間」は、前記加熱器146が前記ESD 100'の製品寿命期間中に継続作動してもよい時間の合計を設定する定数であってもよい。前記「累積作動時間」が前記「合計時間」に達していない(2050で「いいえ」である)場合、(2055で)前記加熱器146を作動させてもよく、前記工程2000はステップ2020に戻ってもよい。前記「累積作動時間」が前記「合計時間」に達した(2050で「はい」である)場合、前記ESD 100'を恒久的に使用不能としてもよく、前記工程2000は(2070で)終了してもよい。
【0047】
図21は、本開示の原理に従って故障センサーの点検、加熱器温度制御、およびシステムの強制停止の工程2100のフローチャートを示している。前記工程2110の開始にあたって、前記コントローラー170は、(2112で)故障センサーの値「故障センサー」およびセンサーの状態「センサーの状態」の双方を偽値(2112の)として表示することによって初期化し、(2114で)前記センサー132の入力を読み取ってもよい。前記「センサーの状態」が正(2120で「はい」)の場合、前記コントローラー170は前記「センサーの状態」を真値として設定し、(2124で)故障カウンターの値「故障カウンター」を1だけ増加させてもよい。前記「故障カウンター」が故障カウンター限度値「故障カウンター限度」以上(2130で「はい」)である場合、前記コントローラー170は(2132で)「故障センサー」を真値として設定してもよい。前記「故障カウンター」が前記「故障カウンター限度」以上ではない(2130で「いいえ」である)場合、前記コントローラー170は(2134で)前記「故障センサー」を偽値として設定してもよい。前記「センサーの状態」が負(2120で「いいえ」)の場合、前記コントローラー170は(2126で)前記「センサーの状態」を偽値として設定し、(2128で)「故障カウント」を0に初期化してもよく、それによって故障センサーの点検を完了できる。
【0048】
前記「故障センサー」を(2132で)真値として設定した後に、前記コントローラー170は(2152で)前記加熱器146を作動停止してもよい。あるいは、(2134で)前記「故障センサー」を偽値として設定した後、前記コントローラー170は(2140で)前記センサー132がオンとなっているかどうかを確認してもよい。前記センサー132がオン(2140で「はい」)の場合、(2142で)「立ち上がり速度」を「時間ステップ」に乗じた値を移動平均値「移動平均」に加算してもよい。前記センサー132がオンでない(2140で「いいえ」)の場合、(2144で)「立ち上がり速度」を「時間ステップ」に乗じた値を前記「移動平均」から減じてもよい。次に、前記コントローラー170は、(2150で)前記センサー132がオンかどうかを確認してもよい。前記センサー132がオンでない(2150で「いいえ」である)場合、前記コントローラー170は(2152で)前記加熱器146を作動停止とし、(2170で)前記「時間ステップ」を待ってもよく、前記工程2100は(2114に)戻ってセンサー入力を読み込んでもよい。前記センサー132がオン(2150で「はい」)の場合、前記コントローラー170は(2160で)前記「移動平均」が加熱時間限度値「加熱時間限度」以上かどうかを確認してもよい。前記「移動平均」が前記「加熱時間限度」以上ではない(2160で「いいえ」である)場合、前記コントローラー170は前記加熱器146を作動させてもよく、前記工程2100はステップ2170に進んでもよい。前記「移動平均」が前記「加熱時間限度」以上(2160で「はい」)である場合、前記コントローラー170は(2164で)前記加熱器146を作動停止し、(2166で)前記ESD 100'を「強制停止時間」期間の間強制的に停止させてもよい。次に、(2168で)前記「立ち下がり速度」を「偽値停止時間」に乗じた値を「移動平均」から減じてもよく、前記工程2100はステップ2170に進んでもよい。このように、前記コントローラー170はこの工程を実行して、前記センサーが故障しているという問題を回避しながら前記加熱器146の温度を制御することができる。
【0049】
図2Aは、
図1に示す、本開示の原理に従って構成された前記ESD 100の例示的な設計の断面図を示している。
図2Bは、
図2Aに示す前記ESD 100の分解立体図である。上述ように、
図2Aおよび2Bに示す前記ESD 100は、前記ESD 100が誤ってバラバラに分解されたり壊れたりしないように、単一本体構造でかつ単一のハウジング110によって覆われていてもよい。さらに、前記単一本体構造は設計製造がより容易でより安価である場合がある。したがって、前記単一本体構造は使い捨てのESDに、より適しているかもしれない。
【0050】
図2Aおよび2Bを同時に参照して、前記ハウジング100は、前記第1の端部102に形成された前記LEDユニット134、および前記第2の端部104に形成された前記煙出口126を備えた細長い管状の形状を有してもよい。給気口120は、前記ハウジング110から内部に延長し、前記送風路122に連通していてもよい。前記ESD 100は、さらに、相互から各区画内の構成要素を安全に密封し、相互から該構成要素の機能を隔離できるように、前記給気口120、前記送風路122、前記容器140などから前記電池130を収納している隔室を完全に分離するために外壁構造体131を含んでいてもよい。末口部品150に前記煙出口126を形成してもよい。前記ハウジング110の第2の端部104の開口部に前記末口部品150を押し込むことによって、前記加熱器146を固定してもよい。
【0051】
一態様において、前記容器140は前記送風路122を囲んでもよい。より具体的には、
図3に示すように、前記容器140は細長い管状の形状を有していてもよく、前記ハウジング110によって囲まれていてもよい。前記送風路122は前記容器140の中心に沿って延長してもよい。また、前記送風路122は、より小さな直径を備えた細長い管状の形状を有していてもよい。前記ハウジング110、前記容器140、および前記送風路122は同心であってもよい。上述のように、前記送風路122の一端を前記給気口120に接続し、他端を前記気化室124に接続してもよい。前記容器140もまた、前記気化室124に接続してよい。前記容器140から前記気化室124への前記喫煙液の分与量を制御するために、前記容器140と前記気化室124との間に前記分与量制御装置141を形成してもよい。
【0052】
図7Aは、本開示の原理に従って構成された、ESDのパッケージ200の斜視図である。前記パッケージ200は従来の紙巻きタバコのパッケージの形状を有していてもよいが、他の形状もまた考えられる。
図7Bは、別のパッケージ200'の斜視図を示しており、
図7Cは、
図7Bに示す前記パッケージ200'の底面斜視図を示している。
図8は、本開示の原理に従って構成された、
図7Aのパッケージ200、ならびに
図7Bおよび7Cのパッケージ200'の構造の全体図を示している。
図7A、7B、7Cおよび8を同時に参照して、前記パッケージ200は、本体202と、蓋204と、1若しくはそれ以上のユーザーインターフェース装置(例えば、表示灯206(
図7A)ならびに206Aおよび206B(
図7B)、スイッチ208、振動モーター234(
図8に示す)、追加のディスプレイ(図示せず)、音響装置(図示せず)など)と、1若しくはそれ以上のコネクター(例えば、紙巻タバコ用コネクター216、電源コネクター222、データコネクター224など)と、などを含んでいてもよい。前記パッケージ200は、また、コントローラー210と、メモリー212と、通信用プロセッサー214と、アンテナ218と、電池220と、蓋スイッチ232と、蓋スイッチプランジャー232'と、などを含んでいてもよい。前記蓋スイッチ232に前記蓋スイッチプランジャー232'を接続し、前記蓋204の開閉を検出するように構成してもよい。
【0053】
上述のように、前記電源ユニット130内の電池の充電、前記センサー/コントローラー統合回路132とのデータ交換などのために前記ESD 100の端子162に前記紙巻タバコ用コネクター216を接続してもよい。ねじ込み式接続によって前記端子162および前記紙巻タバコ用コネクター216を接続してもよい。例えば非ねじ込み式接続、固定接続、差込み(圧締)接続などを含む他の接続形式もまた考えられる。前記電池220を充電するために外部電源(USB、変圧器など)に前記電源コネクター222を接続してもよい。さらに、又は別の方法として、一切の外部電源に物理的に接続せずに、前記パッケージ200を充電できるように、前記パッケージ200は非接触型誘導充電システムを含んでいてもよい。前記電池220および前記ESD 100内の電池130を異なる電圧で充電してもよい。したがって、前記パッケージ200は複数の内部電圧網(図示せず)を含んでいてもよい。前記データコネクター224を例えば前記ユーザーのコンピューター
320A、320B(
図9に示す)などに接続して、前記パッケージ200と前記コンピューター
320A、320Bとの間でデータを交換してもよい。前記電源コネクター222および前記データコネクター224を組み合わせてもよい。例えば、前記パッケージ200'は前記電源コネクター222および前記データコネクター224の両方として機能できるUSBコネクター221(
図7Cに示す)、ファイヤーワイヤー(FireWire)コネクターなどを含んでいてもよい。
【0054】
1若しくはそれ以上の上述の構成要素を含む前記パッケージ200の全体的な動作を制御するように前記コントローラー210を構成してもよい。例えば、外部電源から前記電源コネクター222が分離され、前記蓋204が所定時間の間開けられなかった場合、前記コントローラー210は、例えば節電モードに入るなどによって節電スキームを実行してもよい。前記蓋204の開閉は、前記蓋スイッチ232によって検出できる。また、前記パッケージ200に前記ESD 100が接続している場合、前記コントローラー210は、前記パッケージ200内の電池220および前記ESD 100内の電池の電池充電レベルを検出できる。さらに、前記コントローラー210は、前記ユーザーインターフェース装置を操作して前記ESD 100および前記パッケージ200の状態を表示してもよい。例えば、前記ESD 100を前記紙巻タバコ用コネクター216に接続し、前記電池220または外部電源によって充電している場合には、前記コントローラー210は、前記LEDインジケーター206を操作してより長い間隔で明滅させてもよい。前記ESD 100または前記パッケージ200に問題がある場合、前記コントローラー210は前記ディスプレイ(図示せず)上に警告メッセージまたはエラーメッセージを表示したり、警告音を発生させたりなどしてもよい。例えば、前記容器140が空であったり、前記ESD 100の電池充電レベルが低い場合、前記コントローラー210は、前記ディスプレイ上にメッセージを表示したり、前記振動モーター234を作動させたりなどしてもよい。さらに、前記加熱器146が過熱状態にあるか誤動作している場合、前記コントローラー210は、前記LEDインジケーター206を制御してより短い間隔で明滅させたり、前記ディスプレイ上に加熱器エラーメッセージを表示したり、警告音を発生したりなどしてもよい。換言すれば、前記ESD 100内で検出された任意のエラーを前記パッケージ200に送信してもよい。さらに、前記パッケージ200を、例えばコンピューターなどの外部装置に接続する場合、前記外部装置にエラーメッセージを表示してもよい。
【0055】
前記通信用プロセッサー214は、前記データコネクター224経由の有線通信および/または前記アンテナ218経由の無線通信を実行してもよいが、これについては
図9を参照しながら下記に詳述する。前記メモリー212は、各種動作を実行するために前記コントローラー210が実行する命令を含んでいてもよい。前記メモリー212は、さらに、使用量情報(例えば、前記容器140内の喫煙液レベル、何個の前記容器140を消費したか、消費したニコチンの量など)、製品情報(例えば、型番、製造番号など)、ユーザー情報(例えば、ユーザー名、性別、年齢、住所、職業、学歴、職業、職歴、興味のある事柄、趣味、好き嫌いなど)などを含んでいてもよい。前記データコネクター224経由で、または前記アンテナ218を介して無線で前記ユーザーのコンピューター
320A、320Bから前記ユーザー情報を受け取り、前記メモリー212に格納してもよい。あるいは、前記データコネクター224経由で、または前記アンテナ218を介して無線で、例えばフェイスブック(Facebook(商標))、リンクトイン(LinkedIn(商標))イーハーモニー(Eharmony(商標))などのソーシャル・ネットワーク・ウェブサイトによって前記ユーザー情報を受け取ってもよい。
【0056】
前記パッケージ200に格納された前記データ(例えば、前記使用量情報、前記製品情報、前記ユーザー情報など)を、他の装置および/または存在(例えば、供給業者、医療サービス提供者、ソーシャルネットワークなど)と共有してもよい。例えば、
図9は、本開示の原理に従って構成された、前記パッケージ200のデータを様々な通信チャネル上で交換するシステム300の全体概念図を示している。前記システム300は、様々な有線および/または無線通信チャネル360(例えば、LAN、WAN、インターネット、イントラネット、Wi−Fiネットワーク、ブルートゥースネットワーク、セルラーネットワークなど)を介して相互に接続した、例えば1若しくはそれ以上のパッケージ200(例えば、第1のユーザー310Aが所有する第1のパッケージ200A、第2のユーザー310Bが所有する第2のパッケージ200Bなど)、1若しくはそれ以上のコンピューター320(例えば、デスクトップPC 320A、ラップトップPC 320B、携帯電話(図示せず)、個人用携帯情報端末(personal data assistant:PDA)(図示せず)、タブレットPC(図示せず)など)のような複数の通信装置のネットワークであってもよい。前記ユーザー310のコンピューター320および前記パッケージ200が相互にデータを交換できるように、前記ユーザー310は、前記コンピューター320内にソフトウェアアプリケーションをダウンロードしインストールしてもよい。さらに、前記ユーザーのスマートフォンにアプリをインストールしてもよく、次いでそれを前記パッケージ200に直接または前記通信チャネル360を介して接続してもよい。
【0057】
図9に示すように、前記パッケージ200Aおよび200Bは、前記通信用プロセッサー214および前記アンテナ218を介して相互に直接通信してもよい。例えば、前記パッケージ200Aおよび200Bはユーザー情報を相互に交換してもよい。前記ユーザー310Aおよび310Bが同じ趣味を有しているか、または同じ学校を卒業している場合、前記パッケージ200Aおよび200Bの各々の中の前記コントローラー210は、前記ユーザーインターフェース装置を操作してその一致を通知することができる。例えば、前記パッケージ200Aは、音を出したり、かつ/または同じ学校を卒業した前記ユーザー310Bが前記ユーザー310Aの近くにいるというメッセージを前記ディスプレイ上に表示することができる。さらに、上述のアプリを実行するスマートフォンまたはタブレット型コンピューターを使用して他のユーザーと対話することもできる。このように、前記パッケージ200Aおよび200Bをソーシャルネットワーキング装置に使用することもできる。
【0058】
さらに、前記パッケージ200Aおよび200Bを、それぞれ前記有線および/または無線通信チャネル360に直接、または前記コンピューター320Aおよび320Bを介して間接的に接続してもよい。前記ユーザー310Aが追加の使い捨てESDまたは前記第2の本体部100Bの新しい補給品を必要とする場合、前記パッケージ200Aは、前記使用量データに基づいて注文依頼を前記供給業者340のもとへ自動的に送ることができる。さらに、医師、看護師、病院の職員らがユーザー310Bによるニコチンの消費量をトラッキングして解析できるように、前記パッケージ200Bは、例えば医院、病院などの医療サービス提供者330に使用量データを送ることもできる。また、ユーザー310Bは使用量データを使用して、彼女若しくは彼がどのくらい喫煙しているかを監視し、または彼女若しくは彼の一定期間内の喫煙が減っているのか増えているのかを確認してもよい。
【0059】
さらに、前記ESD 100は、一定期間後に細菌が増殖しやすい場合がある。どのくらいの間前記ESD 100が使用されたのかを決定し、前記ESD 100が一定期間使用されかつ/または使用量が多い場合には、前記ESD 100を自動的に使用不能とするために、前記使用量データを利用してもよい。
【0060】
図10および11は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置のセンサーの模型図を示している。
図10および11に示すように、前記センサーは(赤外線または可視の)発光体1006と、検出器1004と、窓を備えた回転円板1002と、固定子1010と、ホルダー1012を含んでいてもよい。前記円板1002は、空気流を回転推力に変換するための傾斜した窓を有していてもよい。空気流によって前記円板1002が回転する。その回転速度は空気流に対応する。検出器1004が受け取る前記発光体装置1006からの光パルスの周波数によって前記回転速度を検出してもよい。円板が反射面を有する他の実施形態もある。前記発光体1006および前記検出器1004は前記円板1002の同じ側面に配置されている。前記円板1002が回転すると、前記検出器1004はその円板面から反射するパルスを探す。水車のように、円板の軸が前記空気流に対して90°回転している他の実施形態もある。
【0061】
図12および13は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置の別のセンサーの模型図を示している。
図12および13に示すように、ハウジング1212は空気流を回転推力に変換するための傾斜した窓を有してもよい固定子1210および円板1202を含んでいる。空気流によって円板1202が回転する。その回転速度は空気流に対応する。前記回転速度は、ホール効果センサー1206が受け取る磁石1208からのパルスの周波数によって検出できる。ホール効果センサー1206および磁石1208の代わりに、容量感知部位または物理的接触を使用した他の実施形態もある。電磁石(図示せず)に電界を印加できる他の実施形態もある。前記電磁石が、前記円板が回転するのを防止する。用量を制御するために所望であれば、これにより空気流を中断する能力が提供される。
【0062】
図14および15は、本開示の原理に従って構成された、電子喫煙装置のさらに別のセンサーの模型図を示している。
図14および15に示すように、前記センサーは、ハウジング1402と、空気流を可能とする穴部を備えたプランジャー1404と、ホルダー1406と、バネ
1407と、発光体(赤外線または可視)1408と、検出器1410と、前記プランジャー1404内の窓1412とを含んでいる。空気流によってプランジャー1404が1406を圧縮する。前記プランジャー1404内の窓1412によって、検出器1410によって読み取ることができる「光有り/光なし」状態が発生する。窓の数は空気流量に対応する。この構成は、光センサー、容量性センサー、ホール効果センサーなどに使用できる。
【0063】
本開示は例示的な実施形態の面から説明してきたが、当業者であれば、本開示を添付の請求項の趣旨および範囲内での変更を伴って実施が可能なことは認識するであろう。上記のこれらの実施例は単に事例的なものであり、本開示の可能なすべての設計、実施形態、適用、または修正の包括的なリストを意味するものではない。