特許第6326487号(P6326487)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6326487CMOS画像センサ用のゲート制御型電荷変調デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6326487
(24)【登録日】2018年4月20日
(45)【発行日】2018年5月16日
(54)【発明の名称】CMOS画像センサ用のゲート制御型電荷変調デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/10 20060101AFI20180507BHJP
   H01L 27/14 20060101ALI20180507BHJP
【FI】
   H01L31/10 A
   H01L27/14
【請求項の数】13
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2016-521846(P2016-521846)
(86)(22)【出願日】2014年6月20日
(65)【公表番号】特表2016-526790(P2016-526790A)
(43)【公表日】2016年9月5日
(86)【国際出願番号】US2014043421
(87)【国際公開番号】WO2014205353
(87)【国際公開日】20141224
【審査請求日】2016年2月5日
(31)【優先権主張番号】62/002,045
(32)【優先日】2014年5月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/837,557
(32)【優先日】2013年6月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515345698
【氏名又は名称】ストレイティオ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】STRATIO, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】ジェヒュン リー
(72)【発明者】
【氏名】ヨル ナ
(72)【発明者】
【氏名】ヨンシク キム
(72)【発明者】
【氏名】ウーシク ジュン
【審査官】 河村 麻梨子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−134784(JP,A)
【文献】 特開昭50−116290(JP,A)
【文献】 特開平08−078653(JP,A)
【文献】 特開2001−094106(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0138919(US,A1)
【文献】 特表2005−530217(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/10−31/119
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1400nmから3000nmの波長範囲内の短波長赤外光を受けることに応じてインピーダンスが変化するデバイスであって、
第1の型のドーパントを用いてドープされた第1の半導体領域と、
第2の型のドーパントを用いてドープされた第2の半導体領域であって、
前記第2の半導体領域は、前記第1の半導体領域の上方に配置されていて、
前記第1の型は、前記第2の型とは異なる、
第2の半導体領域と、
前記第2の半導体領域の上方に配置されているゲート絶縁層と、
前記ゲート絶縁層の上方に配置されていて、前記第1の半導体領域から分離されているゲートと、
前記第2の半導体領域に電気的に接続されているソースと、
前記第2の半導体領域に電気的に接続されているドレインと、
を備え、
前記第2の半導体領域は、前記ゲート絶縁層のほうを向いて配置されている上面を有し、
前記第2の半導体領域は、前記第2の半導体領域の前記上面に対して反対側に配置されている底面を有し、
前記第2の半導体領域は、前記第2の半導体領域の前記上面を含む上側部分を有し、
前記第2の半導体領域は、前記上側部分とは相互に排他的であり前記第2の半導体領域の前記底面を含む下側部分を有し、
前記第2の半導体領域の前記上側部分は、前記ソースから前記ドレインまで延び、
前記第2の半導体領域の前記下側部分は、前記ソースから前記ドレインまで延び、
前記第1の半導体領域は、前記第2の半導体領域の前記上側部分及び前記下側部分の両方と接触していて、
前記第1の半導体領域は、少なくとも前記ゲートの下に位置する場所で前記第2の半導体領域の前記上側部分と接触していて、
前記第2の半導体領域の前記ソースと前記ドレインとの間に位置する部分の厚さは、前記ソースの部分又は前記ドレインの部分の厚さよりも小さ
前記ゲートは直線形状で前記ソース及び前記ドレインに並んでいる、
デバイス。
【請求項2】
前記第2の半導体領域は、前記上面及び前記底面とは異なり前記ソースから前記ドレインまで延びる第1の側面を有し、
前記第2の半導体領域は、前記上面及び前記底面とは異なり前記ソースから前記ドレインまで延びる第2の側面を有し、
前記第1の半導体領域は、前記第1の側面の一部を介して前記第2の半導体領域の前記上側部分と接触していて、
前記第1の半導体領域は、前記第2の側面の一部を介して前記第2の半導体領域の前記上側部分と接触している、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記デバイスはシリコン基板を含み、
前記第1の半導体領域は前記シリコン基板の上方に配置されていて、
前記第1の半導体領域はゲルマニウムを含み、
前記第2の半導体領域はゲルマニウムを含む、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ゲート絶縁層は酸化物層を含む、請求項1からのいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1の半導体領域の下方に配置されている基板絶縁層を含み、前記基板絶縁層は、SiO、GeO、ZrO、HfO、Si、Si、Ta、Sr及びAlのうちの一つ又は複数を含む、請求項1からのいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第2の型のドーパントを用いてドープされたゲルマニウムを含む第3の半導体領域を含み、前記第3の半導体領域は前記第1の半導体領域の下方に配置されている、請求項1からのいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第2の半導体領域内の前記第2の型の前記ドーパントのドーピング濃度は、前記第3の半導体領域内の前記第2の型の前記ドーパントのドーピング濃度よりも高い、請求項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の半導体領域は、前記第1の半導体領域が前記短波長赤外光を受けている時に光生成キャリアが発生するように構成されている、請求項1からのいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第2の半導体領域の前記ソースと前記ドレインとの間に位置する部分は、100nm未満の厚さを有する、請求項1からのいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第1の半導体領域は、1000nm未満の厚さを有する、請求項1からのいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
画像センサ・デバイスであって、
センサのアレイと、
コンバータ回路と、
を備え、
前記センサのアレイ内のそれぞれのセンサは第1のセンサ回路を含み、前記第1のセンサ回路は、
ソース端子、ゲート端子、ドレイン端子、及びボディ端子を有し、請求項1から10のいずれか1項に記載の前記デバイスを含む、第1の光検知素子と、
ソース端子、ゲート端子、及びドレイン端子を有する選択トランジスタであって、前記選択トランジスタの前記ドレイン端子は前記第1の光検知素子の前記ソース端子に電気的に接続されている又は前記選択トランジスタの前記ソース端子は前記第1の光検知素子の前記ドレイン端子に電気的に接続されている、選択トランジスタと、を含み、
前記コンバータ回路は、
入力端子を有する第1のトランスインピーダンス増幅器であって、前記入力端子は、前記第1のセンサ回路の前記選択トランジスタの、前記第1の光検知素子の前記ソース端子又は前記ドレイン端子に電気的に接続されていない前記ソース端子又は前記ドレイン端子に電気的に接続されていて、前記第1のトランスインピーダンス増幅器は、前記第1の光検知素子からの電流入力を電圧出力へと変換するように構成されている、第1のトランスインピーダンス増幅器と、
二つの入力端子を有する差動増幅器であって、前記二つの入力端子のうちの第1の入力端子は、前記第1のトランスインピーダンス増幅器の前記電圧出力に電気的に接続されていて、前記二つの入力端子のうちの第2の入力端子は、前記第1の光検知素子によって供給されるベース電流に対応する電圧を供給するように構成されている電圧源に電気的に接続されていて、前記差動増幅器は、前記電圧出力と前記電圧源によって供給される前記電圧との間の電圧差に基づいて電圧を出力するように構成されている、差動増幅器と、を含む、
画像センサ・デバイス。
【請求項12】
前記ベース電流は、前記第1の光検知素子が実質的に光を受けていない時に前記第1の光検知素子によって供給される電流に対応する、請求項11に記載の画像センサ・デバイス。
【請求項13】
前記電圧源は、前記第1のセンサ回路とは異なる第2のセンサ回路に電気的に接続されている入力端子を有する第2のトランスインピーダンス増幅器であり、
前記第2のセンサ回路は、第2の光検知素子を含み、
前記第2のセンサ回路の前記第2の光検知素子は、光を受けることを妨げられるように光学的に覆われている、請求項11又は12に記載の画像センサ・デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全体として半導体デバイス及び回路に関する。特に、開示した実施形態は、短波長赤外光を検知するための半導体デバイス及び回路に関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタル画像センサが、近年広く普及している。例えば、多くのディジタル・カメラ、モバイル・コンピュータ、及び携帯電話は、画像を取り込むためのディジタル画像センサを含んでいる。
【0003】
しかしながら、相補型金属−酸化物−半導体(complementary metal-oxide-semiconductor)(CMOS)センサなどの旧来のディジタル画像センサは、フォトダイオードを使用し、フォトダイオードに関係する暗電流の問題がある。暗電流は、望ましくないショット・ノイズの増加の一因になっている。
【0004】
電荷変調デバイス(charge modulation device)(CMD)が暗電流問題に対する解決策として提案されてきているが、電荷変調デバイスは、オン/オフ信号の小さな変化の問題がある。更に、電荷変調デバイスは、量子効率と弱いチャネル変調とのトレードオフで制限されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、小さな暗電流、高い量子効率、及び強いチャネル変調を有する光センサに対する要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上に説明した制限及び欠点を克服する(例えば、サーバ・システム、クライアント・システム又はデバイス、及びこのようなシステム又はデバイスを動作させる方法の)多数の実施形態が、下記により詳細に提示される。これらの実施形態は、赤外光を検知するためのデバイス、回路、及びデバイスを作成し使用するための方法を提供する。
【0007】
下記により詳細に説明するように、いくつかの実施形態は、光を検知するためのデバイスを含む。デバイスは、第1の型のドーパントを用いてドープされた第1の半導体領域と、第2の型のドーパントを用いてドープされた第2の半導体領域と、を含む。第2の半導体領域は、第1の半導体領域の上方に配置されていて、第1の型は、第2の型とは異なる。デバイスは、第2の半導体領域の上方に配置されているゲート絶縁層と、ゲート絶縁層の上方に配置されているゲートと、第2の半導体領域に電気的に接続されているソースと、第2の半導体領域に電気的に接続されているドレインと、を含む。第2の半導体領域は、ゲート絶縁層のほうを向いて配置されている上面を有し、第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面に対して反対側に配置されている底面を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面を含む上側部分を有する。第2の半導体領域は、上側部分とは相互に排他的であり第2の半導体領域の底面を含む下側部分も有する。第1の半導体領域は、第2の半導体領域の上側部分及び下側部分の両方と接触している。第1の半導体領域は、少なくともゲートの下に位置する場所で第2の半導体領域の上側部分と接触している。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の型はn型であり、第2の型はp型である。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の型はp型であり、第2の型はn型である。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、上面及び底面とは異なりソースからドレインまで延びる第1の側面を有する。第2の半導体領域は、上面及び底面とは異なりソースからドレインまで延びる第2の側面を有する。第1の半導体領域は、第1の側面の一部を介して第2の半導体領域の上側部分と接触している。第1の半導体領域は、第2の側面の一部を介して第2の半導体領域の上側部分と接触している。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域は、ゲルマニウムを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、ゲルマニウムを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層は、酸化物層を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1の半導体領域の下方に配置されている基板絶縁層を含む。基板絶縁層は、SiO、GeO、ZrO、HfO、Si、Si、Ta、Sr及びAlのうちの一つ又は複数を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第2の型のドーパントを用いてドープされたゲルマニウムを含む第3の半導体領域を含む。第3の半導体領域は、第1の半導体領域の下方に配置されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域内の第2の型のドーパントのドーピング濃度は、第3の半導体領域内の第2の型のドーパントのドーピング濃度よりも高い。
【0017】
いくつかの実施形態では、デバイスは、シリコン基板を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、ゲートは、多結晶ゲルマニウム、非晶質ゲルマニウム、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化ケイ素、及び金属のうちの一つ又は複数を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、ソースからドレインまで延びる。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域は、ソースからドレインまで延びる。
【0021】
いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層は、ソースからドレインまで延びる。
【0022】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、ソースとドレインとの間に複数のチャネルを画成する。
【0023】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、100nm未満の厚さを有する。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域は、1000nm未満の厚さを有する。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、センサ・アレイは、共通シリコン基板上に形成された複数のデバイスを含み、複数のデバイスの各々のデバイスは、上に記載したデバイスのうちのいずれかに対応する。
【0026】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、共通平面上に第1の半導体領域を有する。
【0027】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、共通平面上に第2の半導体領域を有する。
【0028】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、共通平面上に第3の半導体領域を有する。
【0029】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、一つ又は複数のトレンチによって分離されている。
【0030】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、共通シリコン基板上に形成された別々のゲルマニウム・アイランド上に配置されている。
【0031】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、複数のデバイスを覆うパッシベーション層を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、複数のデバイスの間にパッシベーション層を含む。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、光を検知するためのデバイスを形成する方法は、シリコン基板の上方に、第1の型のドーパントを用いてドープされた第1の半導体領域を形成するステップと、シリコン基板の上方に、第2の型のドーパントを用いてドープされた第2の半導体領域を形成するステップと、を含む。第2の半導体領域は、第1の半導体領域の上方に配置される。第1の型は、第2の型とは異なる。方法は、第2の半導体領域の上方にゲート絶縁層を形成するステップも含む。第2の半導体領域の一つ又は複数の部分は、ソース及びドレインを画成するためにゲート絶縁層から露出される。第2の半導体領域は、ゲート絶縁層に面している上面を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面に対して反対側である底面を有する。第2の半導体領域は、第2の半導体領域の上面を含む上側部分を有する。第2の半導体領域は、上側部分とは相互に排他的であり第2の半導体領域の底面を含む下側部分を有する。第1の半導体領域は、第2の半導体領域の上側部分及び下側部分の両方と接触する。第1の半導体領域は、少なくともゲートの下に位置する場所で第2の半導体領域の上側部分と接触する。方法は、ゲート絶縁層の上方に配置されたゲートを形成するステップを更に含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域は、第1の半導体領域をエピタキシャル成長させることによって形成される。
【0035】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域は、第1の半導体領域が成長させられている間に、第1の型のドーパントを用いてその場でドープされる。
【0036】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域は、イオン注入プロセス又は気相拡散プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされる。
【0037】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、第2の半導体領域をエピタキシャル成長させることによって形成される。
【0038】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、第2の半導体領域が成長させられている間に、第2の型のドーパントを用いてその場でドープされる。
【0039】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、イオン注入プロセス又は気相拡散プロセスを使用して第2の型のドーパントを用いてドープされる。
【0040】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域がイオン注入プロセス又は気相拡散プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされた後で、第2の半導体領域がイオン注入プロセスを使用して第2の型のドーパントを用いてドープされる。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、センサ・アレイを形成する方法は、上に記載した方法のうちのいずれかを使用して共通シリコン基板上に複数のデバイスを同時に形成するステップを含む。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、センサ回路は、光検知素子を含み、光検知素子は、ソース端子、ゲート端子、ドレイン端子、及びボディ端子を有する。センサ回路は、ソース端子、ゲート端子、及びドレイン端子を有する選択トランジスタも含む。選択トランジスタのドレイン端子が光検知素子のソース端子に電気的に接続されている又は選択トランジスタのソース端子が光検知素子のドレイン端子に電気的に接続されている。
【0043】
いくつかの実施形態では、光検知素子は、上に記載したデバイスのうちのいずれかである。
【0044】
いくつかの実施形態では、光検知素子の、選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されていないソース端子又はドレイン端子は、グランドに接続されている。
【0045】
いくつかの実施形態では、光検知素子の、選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されているソース端子又はドレイン端子は、グランドに接続されていない。
【0046】
いくつかの実施形態では、光検知素子の、選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されているソース端子又はドレイン端子は、電圧源に電気的に接続されている。
【0047】
いくつかの実施形態では、電圧源は、一定電圧を供給する。
【0048】
いくつかの実施形態では、センサ回路はトランジスタを二つのみ含み、二つのトランジスタは選択トランジスタを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、センサ回路はトランジスタを一つのみ含み、一つのトランジスタは選択トランジスタである。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、コンバータ回路は、入力端子を有する第1のトランスインピーダンス増幅器を含み、第1のトランスインピーダンス増幅器の入力端子は、上に記載したセンサ回路のうちのいずれかに対応するセンサ回路の選択トランジスタの、光検知素子のソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されていないソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されている。第1のトランスインピーダンス増幅器は、光検知素子からの電流入力を電圧出力へと変換するように構成されている。コンバータ回路は、二つの入力端子を有する差動増幅器も含み、二つの入力端子のうちの第1の入力端子は、第1のトランスインピーダンス増幅器の電圧出力に電気的に接続されていて、二つの入力端子のうちの第2の入力端子は、光検知素子によって供給されるベース電流に対応する電圧を供給するように構成されている電圧源に電気的に接続されている。差動増幅器は、電圧出力と電圧源によって供給される電圧との間の電圧差に基づいて電圧を出力するように構成されている。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1のトランスインピーダンス増幅器は、演算増幅器を含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、ベース電流は、光検知素子が実質的に光を受けていない時に光検知素子によって供給される電流に対応する。
【0053】
いくつかの実施形態では、電圧源は、上に記載したセンサ回路のうちのいずれかに対応し第1のセンサ回路とは異なる第2のセンサ回路に電気的に接続されている入力端子を有する第2のトランスインピーダンス増幅器である。
【0054】
いくつかの実施形態では、第2のトランスインピーダンス増幅器の入力端子は、第2のセンサ回路の選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されている。
【0055】
いくつかの実施形態では、第2のトランスインピーダンス増幅器は、演算増幅器を含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、第2のセンサ回路の光検知素子は、第2のセンサ回路の光検知素子が光を受けることを妨げられるように光学的に覆われている。
【0057】
いくつかの実施形態では、電圧源は、ディジタル−アナログ・コンバータである。
【0058】
いくつかの実施形態では、コンバータ回路は、差動増幅器の出力に電気的に接続されているアナログ−ディジタル・コンバータを含み、アナログ−ディジタル・コンバータが、差動増幅器の出力をディジタル信号へと変換するように構成されている。
【0059】
いくつかの実施形態では、第1のトランスインピーダンス増幅器は、マルチプレクサを介して複数のセンサ回路のそれぞれのセンサ回路に電気的に接続されるように構成されている。
【0060】
いくつかの実施形態によれば、画像センサ・デバイスは、センサのアレイを含む。センサのアレイ内のそれぞれのセンサは、上に記載したセンサ回路のうちのいずれかを含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、画像センサ・デバイスは、上に記載したコンバータ回路のうちのいずれかを含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、センサのアレイは、センサの複数の行を含み、それぞれの行内のセンサに関して、選択トランジスタのゲート端子は、共通選択ラインに電気的に接続されている。
【0063】
いくつかの実施形態では、センサのアレイは、センサの複数の列を含み、それぞれの列内のセンサに関して、選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子のうちの一方は、共通列ラインに電気的に接続されている。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、方法は、上に記載したセンサ回路のうちのいずれかの光検知素子を光にあてるステップを含む。方法は、光検知素子のソース端子に一定電圧を供給するステップと、光検知素子のドレイン電流を測定するステップと、も含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、方法は、光検知素子のドレイン電流に基づいて光の強度を決定するステップを含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を測定するステップは、ドレイン電流を電圧信号に変換するステップを含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を電圧信号に変換するステップは、ドレイン電流を電圧信号に変換するためにトランスインピーダンス増幅器を使用するステップを含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を測定するステップは、上に記載したコンバータ回路のうちのいずれかを使用するステップを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、方法は、センサ回路の選択トランジスタを作動させるステップを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、一定電圧は、光検知素子を光にあてる前に光検知素子のソース端子に供給される。
【0071】
いくつかの実施形態では、一定電圧は、光検知素子を光にあてることに引き続いて光検知素子のソース端子に供給される。
【0072】
いくつかの実施形態によれば、方法は、上に記載した画像センサ・デバイスのうちのいずれかのセンサのアレイを光のパターンにあてるステップを含む。方法は、センサのアレイ内のそれぞれのセンサの光検知素子に対して、それぞれのセンサの光検知素子のソース端子にそれぞれの電圧を供給するステップと、光検知素子のドレイン電流を測定するステップと、も含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、それぞれの電圧を同時に受け取る。
【0074】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、それぞれの電圧を順次に受け取る。
【0075】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、同じ電圧を受け取る。
【0076】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、バッチで測定される。
【0077】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、同時に測定される。
【0078】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、順次に測定される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
前述の態様及び追加の態様並びにそれらの実施形態をより良く理解するために、添付の図面と共に、下記の実施形態の説明を参照されたい。
図1A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
図1B】いくつかの実施形態による、図1Aに図示した半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
図2A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
図2B】いくつかの実施形態による、図2Aに図示した半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
図3】いくつかの実施形態による例示的なバンド図である。
図4A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのシングル・チャネル構成を図示する模式図である。
図4B】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのマルチ・チャネル構成を図示する模式図である。
図5】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
図6】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図7A】いくつかの実施形態による例示的な3T−APS回路の図である。
図7B】いくつかの実施形態による例示的な1T−MAPS回路の図である。
図8A】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図8B】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図8C】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図8D】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図8E】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図8F】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図8G】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図8H】いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路の図である。
図9A】いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路の図である。
図9B】いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路の図である。
図9C】いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路の図である。
図10】いくつかの実施形態による例示的な画像センサ・デバイスの図である。
図11A】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作成するための例示的な方法の図である。
図11B】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作成するための例示的な方法の図である。
図11C】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作成するための例示的な方法の図である。
図11D】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作成するための例示的な方法の図である。
図11E】いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作成するための例示的な方法の図である。
【0080】
類似の参照番号は、複数の図の全体を通して対応する部品を示す。
【0081】
特に記述がない限り、図は正確な縮尺では描かれていない。
【発明を実施するための形態】
【0082】
上に説明したように、相補型金属−酸化物−半導体(CMOS)センサ及び電荷変調デバイスなどの、旧来の光センサには、暗電流及び量子効率と弱いチャネル変調との間のトレードオフの問題がある。
【0083】
加えて、問題は、短波長赤外光を検出しようとするときに深刻になる。シリコンは(シリコンのバンド・ギャップと対応する)1100nmよりも長い波長を有する光に対して透明であると考えられるので、シリコンから作られた旧来のセンサは、短波長赤外光(例えば、1400nmから3000mの波長範囲内の光)を検知し撮像するためには適切ではない。
【0084】
インジウム・ガリウム・ヒ素(InGaAs)及びゲルマニウム(Ge)から作られた赤外センサは、大きな暗電流の問題がある。多くのInGaAs及びセンサは、低温(例えば、−70℃)で動作するように冷却される。しかしながら、冷却することは、冷却ユニットのコスト、冷却ユニットに由来するデバイスのサイズの増加、デバイスを冷却するための動作時間の増加、及びデバイスを冷却するための電力消費の増加などの、多くの理由のために不利である。
【0085】
上記の問題に対処するデバイス、回路、及び方法を本明細書において説明する。ゲート絶縁層のほうに向けて光生成キャリアの輸送を可能にする構造を提供することによって、従来型の電荷変調デバイスと比較して、高い量子効率を維持しながら、電荷変調効果は著しく増加する。シリコンに比べて短波長赤外光を検出するためにより適している材料(例えば、ゲルマニウム)を使用して実装したときに本明細書において説明する構造は、短波長赤外光を検出する際に性能の向上(例えば、より低い雑音、より高い量子効率、及びより大きなオン/オフ信号比)を提供することができる。
【0086】
これらの理由のために、本明細書において説明する構造は、短波長赤外光を検出するために特に有用である。しかしながら、このような構造を、可視光を検出するために使用することができる。
【0087】
ある種の実施形態を参照し、その例を添付の図面に図示する。基礎となる原理を実施形態と共に説明するとはいえ、クレームの範囲をこれらの特定の実施形態だけに限定する意図がないことが理解されるであろう。対照的に、クレームは、クレームの範囲内である代替形態、修正形態、及び等価物を包含するものとする。
【0088】
更に、下記の説明では、数多くの具体的な詳細を、本発明の深い理解を提供するために記述する。しかしながら、これらの特定の詳細を用いずに本発明を実行することができることが、当業者にとっては明白であろう。他の事例では、基礎となる原理の態様を不明瞭にすることを避けるために、当業者には良く知られている方法、手順、構成要素、及びネットワークを詳細には説明しない。
【0089】
第1の、第2の、等の用語を、様々な要素を説明するために本明細書において使用することがあるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことも、理解されるであろう。これらの用語は、一つの要素をもう一つの要素と区別するために使用されるに過ぎない。例えば、第1の半導体領域を、第2の半導体領域と称することができ、同様に、クレームの範囲から逸脱せずに、第2の半導体領域を、第1の半導体領域と称することができる。第1の半導体領域及び第2の半導体領域は、両方とも半導体領域であるが、これらは同じ半導体領域ではない。
【0090】
本明細書において実施形態の説明で使用する用語は、特定の実施形態だけを説明する目的のためであり、クレームの範囲を限定するものではない。明細書及び別記の特許請求の範囲において使用するように、単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈が明確に特に指示しない限り、同様に複数形を含むものとする。本明細書において使用するように「及び/又は」という用語は、関連する列挙した項目のうちの一つ又は複数の任意の組合せ及びすべての可能な組合せを称し、かつ包含することも理解されるであろう。この明細書において使用されるときに、「備える(comprise)」及び/又は「備えている(comprising)」という用語が、記述した特徴、完全体、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、一つ又は複数の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はこれらのグループの存在又は追加を排除しないことが、更に理解されるであろう。
【0091】
図1Aは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイス100の部分断面図である。
【0092】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、ゲート制御型電荷変調デバイス(gate-controlled charge modulated device)(GCMD)と称される。
【0093】
デバイス100は、第1の型のドーパント(例えば、リン又はヒ素などの、n型半導体)を用いてドープされた第1の半導体領域104及び第2の型のドーパント(例えば、ホウ素などの、高濃度のp型半導体、これはしばしばp+の記号を使用して示される)を用いてドープされた第2の半導体領域106を含む。第2の半導体領域106は、第1の半導体領域104の上方に配置されている。第1の型(例えば、n型)は、第2の型(例えば、p型)とは異なる。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、第1の半導体領域104を覆って配置されている。
【0094】
デバイスは、第2の半導体領域106の上方に配置されているゲート絶縁層110及びゲート絶縁層110の上方に配置されているゲート112を含む。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、第2の半導体領域106を覆って配置されている。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、第2の半導体領域106と接触している。いくつかの実施形態では、ゲート112は、ゲート絶縁層110を覆って配置されている。いくつかの実施形態では、ゲート112は、ゲート絶縁層110と接触している。
【0095】
デバイスは、第2の半導体領域106に電気的に接続されているソース114及び第2の半導体領域106に電気的に接続されているドレイン116も含む。
【0096】
第2の半導体領域106は、ゲート絶縁層110のほうに向かって配置されている上面120を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面120に対して反対側に配置されている底面122も有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面120を含む上側部分124を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の底面122を含む下側部分126も有する。下側部分126は、上側部分124とは相互に排他的である。本明細書において使用するように、上側部分124及び下側部分126は、第2の半導体領域106の異なる部分を称する。このように、いくつかの実施形態では、上側部分124と下側部分126とに物理的な分離がない。いくつかの実施形態では、下側部分126は、上側部分124ではない第2の半導体領域106の部分を称する。いくつかの実施形態では、上側部分124は、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、又は10nmよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124は、ソース114からドレイン116まで一様な厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124及び下側部分126は、ゲート112の直下の水平な位置で同じ厚さを有する。
【0097】
いくつかの実施形態では、第1の型がn型であり、第2の型がp型である。例えば、第1の半導体領域はn型半導体を用いてドープされ、ソース114、ドレイン116、及びソース114とドレイン116との間のチャネルはp型半導体を用いてドープされ、これはPMOS構造と称される。
【0098】
いくつかの実施形態では、第1の型がp型であり、第2の型がn型である。例えば、第1の半導体領域はp型半導体を用いてドープされ、ソース114、ドレイン116、及びソース114とドレイン116との間のチャネルはn型半導体を用いてドープされ、これはNMOS構造と称される。
【0099】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ゲルマニウムを含む。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、ゲルマニウムを含む。ゲルマニウムの直接バンド・ギャップ・エネルギーは、室温でほぼ0.8eVであり、これは、1550nmの波長に対応する。このように、(例えば、第1及び第2の半導体領域内に)ゲルマニウムを含む半導体光センサ・デバイスは、シリコンだけを含む(例えば、ゲルマニウムのない)半導体光センサ・デバイスに比べて短波長赤外光に対してより敏感である。
【0100】
いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、酸化物層(例えば、SiO、GeO、ZrO、HfO、Si、Si、Ta、Sr又はAl)を含む。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、酸窒化物層(例えば、SiON)を含む。いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、HfO、HfSiO、又はAlなどの、高κ誘電体材料を含む。
【0101】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1の半導体領域104の下方に配置されている基板絶縁層108を含む。基板絶縁層は、SiO、GeO、ZrO、HfO、Si、Si、Ta、Sr及びAlのうちの一つ又は複数を含む。いくつかの実施形態では、基板絶縁層108は、高κ誘電体材料を含む。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、基板絶縁層108を覆って配置されている。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、基板絶縁層108と接触している。いくつかの実施形態では、基板絶縁層108は、基板102(例えば、シリコン基板)を覆って配置されている。いくつかの実施形態では、基板絶縁層108は、基板102と接触している。
【0102】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第2の型(例えば、p型)のドーパントを用いてドープされたゲルマニウムを含む第3の半導体領域108を含む。第3の半導体領域108は、第1の半導体領域104の下方に配置されている。
【0103】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106中の第2の型のドーパントのドーピング濃度は、第3の半導体領域108中の第2の型のドーパントのドーピング濃度よりも高い。例えば、第2の半導体領域106は、(例えば、1万個の原子当たり1個のドーパント原子の濃度以上の)p+ドーピングを有し、第3の半導体領域108は、(例えば、1億個の原子当たり1個のドーパント原子の濃度の)pドーピングを有する。
【0104】
いくつかの実施形態では、デバイスは、シリコン基板102を含む。例えば、第3の半導体領域108、第1の半導体領域104、及び第2の半導体領域106は、シリコン基板102を覆って形成される。
【0105】
いくつかの実施形態では、ゲート112は、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化ケイ素、及び金属のうちの一つ又は複数を含む。いくつかの実施形態では、ゲート112は、多結晶ゲルマニウム、非晶質ゲルマニウム、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化ケイ素、及び金属のうちの一つ又は複数のみを含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、ソース114からドレイン116まで延びる。
【0107】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ソース114からドレイン116まで延びる。
【0108】
いくつかの実施形態では、ゲート絶縁層110は、ソース114からドレイン116まで延びる。
【0109】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、100nm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、1nmと100nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、5nmと50nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、50nmと100nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、10nmと40nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、10nmと30nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、10nmと20nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、20nmと30nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、30nmと40nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、40nmと50nmとの間の厚さを有する。
【0110】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、1000nm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、1nmと1000nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、5nmと500nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、500nmと1000nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと500nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと400nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと300nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、10nmと200nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと400nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと300nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと200nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと400nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと300nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと200nmとの間の厚さを有する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、20nmと100nmとの間の厚さを有する。
【0111】
図1Aは、平面AAも示し、その上で図1Bに図示した図が取られている。
【0112】
図1Bは、いくつかの実施形態による、図1Aに図示した半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
【0113】
図1Bには、第1の半導体領域104、第2の半導体領域106、ゲート絶縁層110、ゲート112、基板絶縁層又は第3の半導体領域108、及び基板102が図示されている。簡単のために、これらの要素の説明を、ここでは繰り返さない。
【0114】
図1Bに示したように、第1の半導体領域104は、第2の半導体領域106の上側部分124及び下側部分126の両方と接触している。第1の半導体領域104は、少なくともゲート112の下に位置する場所で第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、少なくともゲート112の直下に位置する場所で第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第2の半導体領域106の上面120の少なくとも端部において第2の半導体領域106の上面120と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ゲート112の直下の場所で第2の半導体領域106の上面120の少なくとも端部において第2の半導体領域106の上面120と接触している。
【0115】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、上面120及び底面122とは異なりソース114(図1A)からドレイン116(図1A)まで延びる第1の側面(例えば、上側部分124の側面128と下側部分126の側面130との組合せ)を有する。第2の半導体領域106は、上面120及び底面122とは異なりソース114(図1A)からドレイン116(図1A)まで延びる第2の側面(例えば、上側部分124の側面132と下側部分126の側面134との組合せ)を有する。第1の側面及び第2の側面は、第2の半導体領域106の互いに反対側に位置する。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第1の側面の一部128を介して第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第2の側面の一部132を介して第2の半導体領域106の上側部分124と接触している。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、ゲート112の直下の場所で第1の側面の一部128を介して第2の半導体領域106の上側部分124と接触していて、第1の半導体領域104は、ゲート112の直下の場所で第2の側面の一部132を介して第2の半導体領域106の上側部分124とも接触している。
【0116】
いくつかの実施形態では、上側部分124の側面128は、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、又は10nmよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124の側面132は、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、又は10nmよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124の側面128は、下側部分126の側面130の厚さよりも薄い厚さを有する。いくつかの実施形態では、上側部分124の側面132は、下側部分126の側面134の厚さよりも薄い厚さを有する。
【0117】
図2A図2Bは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの動作原理を図説するために下記で使用される。しかしながら、図2A図2B及び説明する原理は、クレームの範囲を限定するものではない。
【0118】
図2Aは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
【0119】
図2Aに図示したデバイスは、図1Aに図示したデバイスに類似している。簡単のために、図1Aに関連して上に説明した要素の説明を、ここでは繰り返さない。
【0120】
図2Aでは、第1の半導体領域104は、n型半導体を用いてドープされる。第2の半導体領域106は、p型半導体を用いて高濃度にドープされる。第3の半導体領域108は、p型半導体を用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第3の半導体領域108は、p型半導体を用いて低濃度にドープされる。
【0121】
電圧Vがゲート112に印加されている時、ポテンシャル井戸202が、第2の半導体領域106とゲート絶縁層110との間に形成される。デバイス(特に、第1の半導体領域104)に光があたっている時、光生成キャリアが発生する。電圧Vがゲート112に印加されている時、光生成キャリアはポテンシャル井戸202へ移動する。
【0122】
図2Bは、いくつかの実施形態による、図2Aに図示した半導体光センサ・デバイスの動作を図説する模式図である。
【0123】
図2Bは、図2Aに類似している。簡単のために、図1Bに関連して上に説明した同じ要素の説明を、ここでは繰り返さない。
【0124】
図2Bには、第2の半導体領域106とゲート絶縁層110との間に位置するポテンシャル井戸202への光生成キャリアの移動経路を示す。光生成キャリアは、第2の半導体領域106の側面を通ってポテンシャル井戸202へと到達する。いくつかの実施形態では、光生成キャリアの少なくとも一部分は、第2の半導体領域106の底面を直接通過してポテンシャル井戸202に達する。これは、第2の半導体領域106が薄く、かつ第2の半導体領域106とポテンシャル井戸202との間の障壁が低い(例えば、Geのバンド・ギャップよりも小さい)という理由により、可能である。光生成キャリアが第2の半導体領域106の底面を通って移動する時、キャリア再結合が、第2の半導体領域106中で起きることがある。
【0125】
第1の半導体領域104とポテンシャル井戸202との間のこの直接接触は、光生成キャリアの第1の半導体領域104からポテンシャル井戸202への移動を著しく増加させる。このように、オン/オフ信号変調を大きくするために光生成キャリアをポテンシャル井戸202へ効果的に輸送しつつ、量子効率を大きくするために厚い第1の半導体領域104を使用することができる。
【0126】
デバイスは、光にあてられていない時、ある程度のドレイン電流(本明細書においてはIoffと称される)を有するはずである。しかしながら、デバイスを光にあてると、光生成キャリアは、ドレイン電流を変調する(例えば、ドレイン電流は、Ionまで増加する)。
【0127】
図3は、いくつかの実施形態による例示的なバンド図を図説する。図3が半導体光センサ・デバイスの動作原理を図説するために使用されるとはいえ、図3及び説明する原理は、クレームの範囲を限定するものではない。
【0128】
図3のバンド図は、半導体光センサ・デバイスのゲートから半導体光センサ・デバイスの基板までの電子のエネルギー・レベルを表す。
【0129】
GCMDは、チャネルの周りに接続されている小さなキャパシタンス及び大きなキャパシタンスを有するように表すことができる。
【0130】
バンド図(a)は、デバイスがオフ状態であることを表す。
【0131】
バンド図(b)は、入射光が基板領域内で吸収され、キャリアが小さなキャパシタンス内で光生成されることを表す。埋め込み正孔チャネル及び基板内で擬フェルミ準位スプリットがある。
【0132】
バンド図(c)は、低キャパシタンス領域からの光生成キャリアが、適正なゲート・バイアスで自動的に大きなキャパシタンス領域(酸化物−表面の界面)へと搬送されることを表す。酸化物−表面の界面に搬送された光生成キャリアは、ソース/ドレインと埋め込み正孔チャネルとの間のバンド・ベンディングを減少させ、結局はドレイン電流を増加させる。
【0133】
入射光のあるチャネルのバンドは、低いゲート電圧でのバンドに類似していて、これがバンド図(d)に表されている。
【0134】
図4A及び図4Bは、半導体光センサ・デバイスのシングル・チャネル構成及びマルチ・チャネル構成を図示する模式図である。図4A及び図4Bの模式図は、半導体光センサ・デバイスを上から下に見た状態に基づいている。しかしながら、様々な要素の相対的なサイズ及び位置を表すために図4A及び図4Bの模式図を使用すること、及び図4A及び図4Bの模式図が断面図ではないことに留意すべきである。
【0135】
図4Aは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのシングル・チャネル構成を図示する模式図である。
【0136】
図4Aは、デバイスがゲート406、ソース402、及びドレイン404を有することを図示する。デバイスは、ソース402からドレイン404まで延びるチャネル412も含む。チャネル412は、典型的には第2の半導体領域によって画成される。例えば、チャネル412の形状は、第2の半導体領域を形成する際のイオン注入のパターンによって画定される。ソース402は、チャネル412との複数のコンタクト408を有し、ドレイン404は、チャネル412との複数のコンタクト408を有する。
【0137】
図4Bは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスのマルチ・チャネル構成を図示する模式図である。
【0138】
図4Bは、デバイスがソース402とドレイン404との間に複数のチャネル414を有することを除いて図4Aに類似している。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域は、ソース402とドレイン404との間に複数のチャネル414を画成する。図4Bにおいて、各チャネル414は、ソース402の一つのコンタクト408とドレイン404の一つのコンタクト410とを接続する。このように、図4Bにおけるチャネル414の幅は、図4Aにおけるチャネル412の幅よりも狭い。チャネルの狭くなった幅は、デバイスの大きなキャパシタンス領域(例えば、第2の半導体領域とゲート絶縁層との界面)への光生成キャリアの搬送を容易にすると考えられている。
【0139】
図5は、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスの部分断面図である。
【0140】
図5は、複数の半導体光センサ・デバイス(例えば、デバイス502−1及び502−2)が共通基板上に形成されていることを図示する。複数のデバイスは、センサ・アレイを形成する。図5は二つの半導体光センサ・デバイスを図示しているが、センサ・アレイは、二つよりも多くの半導体光センサ・デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、半導体光センサ・デバイスの二次元アレイを含む。
【0141】
図5は、ビア506がデバイス502−1及び502−2のゲート112、ソース、及びドレインを接続するために形成されることも図示する。
【0142】
いくつかの実施形態では、複数のデバイス(例えば、デバイス502−1及び502−2)は、共通平面上に第1の半導体領域104を有する。いくつかの実施形態では、複数のデバイスの第1の半導体領域104は、(例えば、第1の半導体領域104のエピタキシャル成長を使用して)同時に形成される。
【0143】
いくつかの実施形態では、複数のデバイス(例えば、デバイス502−1及び502−2)は、共通平面上に第2の半導体領域106を有する。いくつかの実施形態では、複数のデバイスの第2の半導体領域106は、(例えば、イオン注入を使用して)同時に形成される。
【0144】
いくつかの実施形態では、複数のデバイス(例えば、デバイス502−1及び502−2)は、共通平面上に第3の半導体領域108を有する。いくつかの実施形態では、複数のデバイスの第3の半導体領域108は、(例えば、ゲルマニウム・アイランドのエピタキシャル成長を使用して)同時に形成される。
【0145】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、一つ又は複数のトレンチによって分離されている。例えば、デバイス502−1及びデバイス502−2は、トレンチによって分離されている。いくつかの実施形態では、一つ又は複数のトレンチは、絶縁体で埋められている。いくつかの実施形態では、トレンチは、シャロー・トレンチ・アイソレータである。
【0146】
いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、共通シリコン基板102上に形成されている別々のゲルマニウム・アイランド上に配置されている。例えば、いくつかの実施形態では、第3の半導体領域108(例えば、ゲルマニウム・アイランド)は基板102上に形成されていて、デバイス502−1及び502−2の他の部分は第3の半導体領域108を覆って形成される。
【0147】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、複数のデバイスを覆うパッシベーション層を含む。例えば、図5において、パッシベーション層504は、デバイス502−1及び502−2を覆って配置されている。
【0148】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイは、複数のデバイスの間にパッシベーション層504を含む。例えば、図5において、パッシベーション層504は、デバイス502−1及び502−2の間に配置されている。
【0149】
図6は、いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路を図示する。
【0150】
センサ回路は、光検知素子602を含む。光検知素子602は、ソース端子、ゲート端子、ドレイン端子、及びボディ端子を有する。センサ回路は、ソース端子、ゲート端子、及びドレイン端子を有する選択トランジスタ604も含む。いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604のドレイン端子は、光検知素子602のソース端子と(例えば、点606のところで)電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604のソース端子は、光検知素子602のドレイン端子と(例えば、点606のところで)電気的に接続されている。
【0151】
いくつかの実施形態では、光検知素子は、GCMD(例えば、デバイス100(図1A))である。
【0152】
いくつかの実施形態では、光検知素子602の、選択トランジスタ604のソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されていないソース端子又はドレイン端子は、グランドに接続されている。例えば、Vは、グランドに接続されている。
【0153】
いくつかの実施形態では、光検知素子602の、選択トランジスタ604のソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されているソース端子又はドレイン端子は、グランドに接続されていない。例えば、点606は、グランドに接続されていない。
【0154】
いくつかの実施形態では、光検知素子602の、選択トランジスタ604のソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されているソース端子又はドレイン端子は、第1の電圧源に電気的に接続されている。例えば、Vは、第1の電圧源に接続されている。
【0155】
いくつかの実施形態では、第1の電圧源は、グランドとは異なる電圧などの、第1の一定電圧を供給する。
【0156】
いくつかの実施形態では、選択トランジスタ604の、光検知素子620のソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されていないソース端子又はドレイン端子は、第2の電圧源に電気的に接続されている。例えば、Vは、第2の電圧源に接続されている。いくつかの実施形態では、第2の電圧源は、第2の一定電圧を供給する。
【0157】
いくつかの実施形態では、センサ回路はトランジスタを二つのみ含み、それら二つのトランジスタは選択トランジスタ604を含む。いくつかの実施形態では、センサ回路は、光検知素子のゲートに電気的に接続されているゲート制御トランジスタも含む。
【0158】
いくつかの実施形態では、センサ回路はトランジスタを一つのみ含み、その一つのトランジスタは選択トランジスタ604である。
【0159】
図6のセンサ回路は、1トランジスタ・モディファイド・アクティブ・ピクセル・センサ(one-transistor modified active-pixel sensor)(1T−MAPS)とここでは称され、その理由は、センサ回路が一つのトランジスタ及びモディファイド・アクティブ・ピクセル・センサを含むためである。1T−MAPSと3トランジスタ・アクティブ・ピクセル・センサ(three-transistor active-pixel sensor)(3T−APS)と称される従来型のセンサ回路との間の相違を、図7A図7Bに関連して下記に説明する。
【0160】
図7Aは、いくつかの実施形態による例示的な3T−APS回路を図示する。
【0161】
3T−APS回路は、光検知素子(例えば、フォトダイオード)及び三つのトランジスタ:リセット・トランジスタMrst、ソース・フォロア・トランジスタMsf、及び選択トランジスタMselを含む。
【0162】
リセット・トランジスタMrstは、リセット・スイッチとして働く。例えば、Mrstはゲート信号RSTを受け取り、このゲート信号は光検知素子をリセットするためにリセット電圧Vrstが光検知素子に供給されることを可能にする。
【0163】
ソース・フォロア・トランジスタMsfは、バッファとして機能する。例えば、Msfは光検知素子から入力(例えば、電圧入力)を受け取り、この入力は高電圧Vddが選択トランジスタMselのソースに出力されることを可能にする。
【0164】
選択トランジスタMselは、読出しスイッチとして働く。例えば、Mselは行選択信号ROWを受け取り、この行選択信号はソース・フォロア・トランジスタMsfからの出力が列ラインに供給されることを可能にする。
【0165】
図7Bは、いくつかの実施形態による例示的な1T−MAPS回路を図示する。
【0166】
図6に関連して上に説明したように、1T−MAPS回路は、一つの光検知素子(例えば、GCMD)及び一つのトランジスタ、即ち選択トランジスタMselを含む。
【0167】
選択トランジスタMselは行選択信号ROWを受け取り、この行選択信号は列ラインからの電流が光検知素子の入力へと流れることを可能にする。或いは、選択トランジスタMselに与えられる行選択信号ROWは、光検知素子からの電流が列ラインへと流れることを可能にする。いくつかの実施形態では、列ラインは、一定電圧に設定されている。
【0168】
いくつかの実施形態では、1T−MAPS回路は、GCMDに蓄えられた光生成キャリアが短時間(例えば、0.1秒)で消失するので、リセット・スイッチを必要としない。
【0169】
図7Aに図示した3T−APS回路と図7Bに図示した1T−MAPS回路との比較は、1T−MAPS回路が3T−APS回路よりもはるかに小さなサイズを有することを示す。このように、1T−MAPS回路は、同じ材料から作られた3T−APS回路に比べてコスト面で有利である。加えて、小さなサイズのため、3T−APS回路よりも多くの1T−MAPS回路をダイの同じ面積に設置して、ダイ上のピクセルの数を増加させることができる。
【0170】
図8A図8Hは、いくつかの実施形態による例示的なセンサ回路を図示する。図8A図8Hにおいて、スイッチ記号は選択トランジスタを表す。
【0171】
図8A図8Dは、PMOS型GCMDを含む例示的なセンサ回路を図示する。
【0172】
図8Aでは、GCMDのゲートがグランドVに接続されていて、GCMDのドレインが低電圧源V(例えば、グランド)に接続されている。GCMDのソースがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、このスイッチが一定電圧Vconstant2に接続されている。いくつかの実施形態では、ボディが高電圧源VDDに接続されている。
【0173】
図8Bでは、GCMDのゲートが一定電圧Vconstant1に接続されていて、GCMDのドレインが低電圧源V(例えば、グランド)に接続されている。GCMDのソースがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、スイッチが一定電圧Vconstant2に接続されている。いくつかの実施形態では、ボディが高電圧源VDDに接続されている。
【0174】
図8Cでは、GCMDのゲートが一定電圧Vconstant1に接続されていて、GCMDのソースが高電圧源VDDに接続されている。GCMDのドレインがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、このスイッチが一定電圧Vconstant2に接続されている。いくつかの実施形態では、ボディが高電圧源VDD2に接続されている。
【0175】
図8Dでは、GCMDのゲートが一定電圧Vconstant1に接続されていて、GCMDのソースが高電圧源VDDに接続されている。GCMDのドレインがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、このスイッチが可変電圧Vvariableに接続されている。いくつかの実施形態では、ボディが高電圧源VDD2に接続されている。
【0176】
図8E図8Hは、NMOS型GCMDを含む例示的なセンサ回路を図示する。
【0177】
図8Eでは、GCMDのゲート及びドレインが、高電圧源VDDに接続されている。GCMDのソースがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、このスイッチが一定電圧Vconstant2に接続されている。いくつかの実施形態では、ボディがグランドに接続されている。
【0178】
図8Fでは、GCMDのゲートが一定電圧Vconstant1に接続されていて、GCMDのドレインが高電圧源VDDに接続されている。GCMDのソースがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、このスイッチが一定電圧Vconstant2に接続されている。いくつかの実施形態では、ボディがグランドに接続されている。
【0179】
図8Gでは、GCMDのゲートが一定電圧Vconstant1に接続されていて、GCMDのソースがグランドに接続されている。GCMDのドレインがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、このスイッチが一定電圧Vconstant2に接続されている。いくつかの実施形態では、ボディがグランドに接続されている。
【0180】
図8Hでは、GCMDのゲートが一定電圧Vconstant1に接続されていて、GCMDのソースがグランドに接続されている。GCMDのドレインがスイッチ(即ち、選択トランジスタ)に接続されていて、このスイッチが可変電圧Vvariableに接続されている。いくつかの実施形態では、ボディがグランドに接続されている。
【0181】
図8A図8Hにおいて、GCMD内のドレイン電流は、GCMDに光があたっているかどうかに応じて変化する。このように、いくつかの実施形態では、GCMDは、GCMDに光があたっている時にIonを供給し、GCMDに光があたっていない時にIoffを供給する電流源としてモデル化される。
【0182】
図9A図9Cは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路を図示する。
【0183】
図9Aは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路902を図示する。
【0184】
コンバータ回路902は、第1のトランスインピーダンス増幅器904(例えば、演算増幅器)を含み、第1のトランスインピーダンス増幅器904は、第1のセンサ回路(例えば、図6のセンサ回路)の選択トランジスタの、光検知素子のソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されていないソース端子又はドレイン端子(例えば、図6において電圧Vを有する端子)に電気的に接続されている入力端子(例えば、GCMDなどの光検知素子からIGCMDを受け取る入力端子)を有する。第1のトランスインピーダンス増幅器904は、光検知素子からの電流入力(例えば、IGCMD)を電圧出力(例えば、Vtamp)へと変換するように構成されている。
【0185】
コンバータ回路902は、二つの入力端子を有する差動増幅器906も含む。二つの入力端子のうちの第1の入力端子は、第1のトランスインピーダンス増幅器904の電圧出力(例えば、Vtamp)に電気的に接続されていて、二つの入力端子のうちの第2の入力端子は、光検知素子によって供給されるベース電流に対応する電圧(例えば、VBASE)を供給するように構成されている電圧源に電気的に接続されている。差動増幅器は、電圧出力(例えば、Vtamp)と電圧源によって供給される電圧(例えば、VBASE)との間の電圧差に基づいて電圧(例えば、Vdamp)を出力するように構成されている。いくつかの実施形態では、差動増幅器906は、演算増幅器を含む。いくつかの実施形態では、差動増幅器906は、トランジスタ長後尾対(long tailed pair)を含む。
【0186】
いくつかの実施形態では、コンバータ回路922は、差動増幅器906の出力(例えば、Vtamp)に電気的に接続されているアナログ−ディジタル・コンバータ908を含み、このアナログ−ディジタル・コンバータは、差動増幅器906の出力(例えば、電圧出力)(例えば、Vtamp)をディジタル信号へと変換するように構成されている。
【0187】
図9Bは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路912を図示する。コンバータ回路912は、図9Aに図示したコンバータ回路902に類似している。図9Aに関連して説明した特徴のいくつかは、コンバータ回路912にも当てはまり得る。簡単のために、このような特徴の説明を、ここでは繰り返さない。
【0188】
図9Bは、いくつかの実施形態ではコンバータ回路912内の第1のトランスインピーダンス増幅器904が演算増幅器910を含むことを図示している。演算増幅器910は、第1のセンサ回路の選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子(例えば、図6において電圧Vを有する端子)に電気的に接続されている非反転入力端子を有する。演算増幅器910は、基準電圧VREFを供給する基準電圧源に電気的に接続されている反転入力端子も有する。演算増幅器910は、出力端子を有し、抵抗値Rを有する抵抗器が、抵抗器の第1の端部で非反転端子に、抵抗器の第1の端部に対して反対側である第2の端部で出力端子に、電気的に接続されている。
【0189】
動作では、電圧出力Vtampは、次のように決定される:
tamp=VREF+R・IGCMD
更に、GCMDからの電流を、次のようにモデル化することができる:
GCMD=Ioff (光なし)
GCMD=IΔ+Ioff (光)
いくつかの実施形態では、ベース電流は、光検知素子が実質的に光を受けていない時に光検知素子によって供給される電流(例えば、Ioff)に対応する。Ioffが第1のトランスインピーダンス増幅器904によって変換されると、対応する電圧VBASEは、次のように決定される:
BASE=VREF+R・Ioff
その時、VtampとVBASEとの間の電圧差は、次の通りである:
tamp−VBASE=R・IΔ
差動増幅器906の電圧出力Vdampは、次の通りである:
Vdamp=A・R・IΔ
ここで、Aは、差動増幅器906の差動利得である。いくつかの実施形態では、差動利得は、1、2、3、5、10、20、50、及び100のうちの一つである。
【0190】
図9Bは、いくつかの実施形態では電圧源がディジタル−アナログ・コンバータ(DAC)916であることも図示する。例えば、DAC916は、VBASEを供給するように構成されている。
【0191】
図9Cは、いくつかの実施形態による例示的なコンバータ回路922を図示する。コンバータ回路922は、図9Aに図示したコンバータ回路902及び図9Bに図示したコンバータ回路912に類似している。図9A及び図9Bに関連して説明した特徴のいくつかは、コンバータ回路922にも当てはまり得る。例えば、いくつかの実施形態では、コンバータ回路922はディジタル−アナログ・コンバータ916を含む。いくつかの実施形態では、第1のトランスインピーダンス増幅器904は演算増幅器910を含む。簡単のために、このような特徴の説明を、ここでは繰り返さない。
【0192】
図9Cは、(VBASEを供給する)電圧源が、第1のセンサ回路とは異なる第2のセンサ回路に電気的に接続されている入力端子を有する第2のトランスインピーダンス増幅器914であることを図示する。いくつかの実施形態では、第2のトランスインピーダンス増幅器914の入力端子は、第2のセンサ回路の選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子に電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、第2のセンサ回路の光検知素子は光学的に覆われ、その結果、第2のセンサ回路の光検知素子は光を受けることを妨げられている。これにより、第2のセンサ回路は、第2のトランスインピーダンス増幅器914へIoffを供給する。第2のトランスインピーダンス増幅器914は、IoffをVBASEへ変換する。いくつかの実施形態では、第2のトランスインピーダンス増幅器914は、演算増幅器を含む。
【0193】
いくつかの実施形態では、第1のトランスインピーダンス増幅器904は、マルチプレクサを介して複数のセンサ回路のそれぞれのセンサ回路に電気的に接続されるように構成されている。例えば、コンバータ回路922は、マルチプレクサ916に接続されている。マルチプレクサは、列アドレスを受け取って、複数の列ラインのうちの一つを選択する。各列ラインは、ROW信号を受け取る選択トランジスタをそれぞれが有する複数のセンサ回路に接続されている。このように、列アドレス及びROW信号に基づいて、センサ回路の二次元アレイ内の一つのセンサ回路が選択され、選択されているセンサ回路からの電流出力がマルチプレクサ916を介して第1のトランスインピーダンス増幅器904へ供給される。
【0194】
図9A図9Cは、選ばれた実施形態を図示しているが、コンバータ回路は、図9A図9Cにおいて説明した特徴のサブセットを含むことができる(例えば、コンバータ回路922を、第2のトランスインピーダンス増幅器914なしにマルチプレクサ916に接続することができる)ことに留意されたい。いくつかの実施形態では、コンバータ回路は、図9A図9Cに関して説明しなかった更なる特徴を含む。
【0195】
図10は、いくつかの実施形態による例示的な画像センサ・デバイスを図示する。
【0196】
いくつかの実施形態によれば、画像センサ・デバイスは、センサのアレイを含む。センサのアレイ内のそれぞれのセンサは、センサ回路(例えば、図8A図8H)を含む。
【0197】
いくつかの実施形態では、画像センサ・デバイスは、コンバータ回路(例えば、図9A図9C)を含む。
【0198】
いくつかの実施形態では、センサのアレイは、センサの複数の行を含む(例えば、図10において、センサの少なくとも二つの行が図示されている)。それぞれの行内のセンサに関して、選択トランジスタのゲート端子が共通選択ラインに電気的に接続されている。例えば、図10に示したように、上の行のセンサ回路のゲート端子は、同じ信号ラインに電気的に接続されている。
【0199】
いくつかの実施形態では、センサのアレイは、センサの複数の列を含む(例えば、図10において、センサの少なくとも三つの列が図示されている)。それぞれの列内のセンサに関して、選択トランジスタのソース端子又はドレイン端子のうちの一方(即ち、選択トランジスタのソース端子又は選択トランジスタのドレイン端子のいずれか)が共通列ラインに電気的に接続されている。例えば、図10に示したように、センサの左列内の選択トランジスタのドレイン端子は、同じ列ラインに電気的に接続されている。
【0200】
図11A図11Eは、いくつかの実施形態による半導体光センサ・デバイスを作成するための例示的な方法を図示する。
【0201】
図11Aは、半導体光センサ・デバイスを形成するステップを図示し、シリコン基板102上に第3の半導体領域108を形成するステップを含む。いくつかの実施形態では、第3の半導体領域108は、基板102上にエピタキシャル成長させられる。
【0202】
図11Bは、第1の型のドーパントを用いてドープされた第1の半導体領域104をシリコン基板102の上方に形成するステップを図示する。
【0203】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第1の半導体領域104をエピタキシャル成長させることによって形成される。
【0204】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、第1の半導体領域104が成長させられている間に、第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてその場でドープされる。
【0205】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、イオン注入プロセス又は気相拡散プロセスを使用して第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、イオン注入プロセスを使用して第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104は、気相拡散プロセスを使用して第1の型(例えば、n型)のドーパントを用いてドープされる。
【0206】
図11Cは、第2の型のドーパントを用いてドープされた第2の半導体領域106をシリコン基板102の上方に形成するステップを図示する。第2の半導体領域106は、第1の半導体領域104の上方に配置されている。第1の型(例えば、n型)は、第2の型(例えば、p型)とは異なる。
【0207】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106をエピタキシャル成長させることによって形成される。
【0208】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106が成長させられている間に、第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてその場でドープされる。
【0209】
いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、イオン注入プロセス又は気相拡散プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、イオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第2の半導体領域106は、気相拡散プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。
【0210】
いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104がイオン注入プロセス又は気相拡散プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされた後で、第2の半導体領域106がイオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104がイオン注入プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされた後で、第2の半導体領域106がイオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。いくつかの実施形態では、第1の半導体領域104が気相拡散プロセスを使用して第1の型のドーパントを用いてドープされた後で、第2の半導体領域106がイオン注入プロセスを使用して第2の型(例えば、p型、特にp+)のドーパントを用いてドープされる。
【0211】
図11Dは、ゲート絶縁層110を第2の半導体領域106の上方に形成するステップを図示する。第2の半導体領域106の一つ又は複数の部分は、ソース及びドレインを画成するようにゲート絶縁層110から露出される。例えば、ゲート絶縁層110は、ソース及びドレインを露出させるために(例えば、マスクを使用して)パターン・エッチされる。
【0212】
図1A及び図1Bに関連して説明したように、第2の半導体領域106は、ゲート絶縁層110に面している上面を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面に対して反対側である底面を有する。第2の半導体領域106は、第2の半導体領域106の上面を含む上側部分を有する。第2の半導体領域106は、上側部分とは相互に排他的であり第2の半導体領域106の底面を含む下側部分を有する。第1の半導体領域104は、第2の半導体領域106の上側部分及び下側部分の両方と接触している。第1の半導体領域104は、少なくともゲート112の下に位置する場所で第2の半導体領域106の上側部分と接触している。
【0213】
図11Eは、ゲート絶縁層110の上方に配置されたゲート112を形成するステップを図示する。
【0214】
いくつかの実施形態では、センサ・アレイを形成する方法は、共通シリコン基板上に複数のデバイスを同時に形成するステップを含む。例えば、複数のデバイスの第3の半導体領域を、単一のエピタキシャル成長プロセスにおいて同時に形成することができる。引き続いて、複数のデバイスの第1の半導体領域を、単一のエピタキシャル成長プロセスにおいて同時に形成することができる。その後で、複数のデバイスの第2の半導体領域を、単一のイオン注入プロセスにおいて同時に形成することができる。同様に、複数のデバイスのゲート絶縁層を同時に形成することができ、そして複数のデバイスのゲートを同時に形成することができる。
【0215】
いくつかの実施形態によれば、光を検知するための方法は、光検知素子(例えば、図6のGCMD)を光にあてるステップを含む。
【0216】
方法は、(例えば、選択トランジスタ604(図6)に一定電圧Vを印加し、かつVを印加することによって)光検知素子のソース端子に一定電圧を供給するステップも含む。GCMD上の光の強度に基づいて、GCMDのドレイン電流が変化する。
【0217】
いくつかの実施形態では、方法は、光検知素子(例えば、GCMD)のドレイン電流に基づいて光の強度を決定するステップを含む。ドレイン電流の変化は、光が光検知素子によって検出されているかどうかを示す。
【0218】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を測定するステップは、ドレイン電流を電圧信号に変換するステップ(例えば、ドレイン電流IGCMDをVtamp図9A)に変換するステップ)を含む。
【0219】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を電圧信号に変換するステップは、ドレイン電流を電圧信号に変換するために、トランスインピーダンス増幅器(例えば、トランスインピーダンス増幅器904(図9A))を使用するステップを含む。
【0220】
いくつかの実施形態では、ドレイン電流を測定するステップは、既述のいずれかのコンバータ回路(例えば、図9A図9C)を使用するステップを含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、方法は、センサ回路の選択トランジスタ(例えば、選択トランジスタ604(図6))を作動させるステップを含む。選択トランジスタを作動させるステップは、ドレイン電流が選択トランジスタを通って流れることを可能にし、これによって、ドレイン電流の測定を可能にする。
【0222】
いくつかの実施形態では、光検知素子を光にあてる前に、一定電圧が光検知素子のソース端子に供給される。例えば、図6において、光検知素子602を光にあてる前に選択トランジスタ604が作動させられる。
【0223】
いくつかの実施形態では、光検知素子を光にあてるステップに引き続いて、一定電圧が光検知素子のソース端子に供給される。例えば、図6において、光検知素子602を光にあてた後に選択トランジスタ604が作動させられる。
【0224】
いくつかの実施形態によれば、光学画像を検出するための方法は、既述(例えば、図10)のいずれかのセンサのアレイを光のパターンにあてるステップを含む。
【0225】
方法は、センサのアレイ内のそれぞれのセンサの光検知素子に対して、それぞれの画像センサの光検知素子のソース端子にそれぞれの電圧を供給するステップも含む。例えば、それぞれのセンサの選択トランジスタ(例えば、選択トランジスタ604(図6))を作動させて、それぞれの電圧を供給し、これによってそれぞれのセンサのドレイン電流の測定を可能にする。
【0226】
方法は、光検知素子(例えば、光検知素子602)のドレイン電流を測定するステップを更に含む。
【0227】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、それぞれの電圧を同時に受け取る。例えば、それぞれの電圧は、複数の光検知素子の同時読出しのために、複数の光検知素子(例えば、同じ行内の光検知素子)に同時に印加される。
【0228】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、それぞれの電圧を順次に受け取る。例えば、それぞれの電圧は、複数の光検知素子の順次読出しのために、複数の光検知素子(例えば、同じ列内の光検知素子)に順次に印加される。
【0229】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のソース端子は、同じ電圧を受け取る。
【0230】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、バッチで測定される。例えば、同じ行内の光検知素子のドレイン電流は、バッチで(例えば、セットとして)測定される。
【0231】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、同時に測定される。例えば、同じ行内の光検知素子のドレイン電流は、同時に測定される。
【0232】
いくつかの実施形態では、センサのアレイ内の光検知素子のドレイン電流は、順次に測定される。例えば、同じ列内の光検知素子のドレイン電流は、同時に測定される。
【0233】
説明の目的で上記の説明を、具体的な実施形態を参照して説明してきている。しかしながら、上記の例示的な検討は、網羅的でも、開示した厳密な形態に本発明を限定するものでもない。多くの修正形態及び変形形態が、上記の教示の観点において可能である。実施形態は、本発明の原理及びその実際的な応用を最も良く説明するために選択され説明されていて、これによって、当業者が本発明及び想定される特定の使用に適するような様々な修正形態を伴う様々な実施形態を上手く利用することを可能する。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図9A
図9B
図9C
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E