(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6329076
(24)【登録日】2018年4月27日
(45)【発行日】2018年5月23日
(54)【発明の名称】圧力検出装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G01L 23/10 20060101AFI20180514BHJP
【FI】
G01L23/10
【請求項の数】21
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-538602(P2014-538602)
(86)(22)【出願日】2013年9月26日
(86)【国際出願番号】JP2013076133
(87)【国際公開番号】WO2014051000
(87)【国際公開日】20140403
【審査請求日】2016年9月23日
(31)【優先権主張番号】特願2012-214340(P2012-214340)
(32)【優先日】2012年9月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000166948
【氏名又は名称】シチズンファインデバイス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088579
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 茂
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和生
(72)【発明者】
【氏名】鉢村 貴之
【審査官】
山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−016984(JP,A)
【文献】
特開平09−279900(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 23/10
G01L 23/32
F02D 45/00
F16B 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなす外部筐体と、該外部筐体内に配置され前記ダイアフラムを介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子と、前記外部筐体内に配置され前記圧電素子に予め定められた荷重を与えるための支持部材とを備えた圧力検出装置の製造方法であって、
前記外部筐体の内壁に突出部を設け、該突出部により前記支持部材を押圧することで、前記外部筐体の内壁面に前記支持部材を押し付け、前記外部筐体に対して前記支持部材を位置決めする位置決め工程と、前記支持部材を前記外部筐体に押し付けた状態で前記外部筐体と前記支持部材を溶接して固定する溶接工程とを有することを特徴とする圧力検出装置の製造方法。
【請求項2】
前記位置決め工程は、前記圧電素子に予め定められた荷重を与えた状態で行うことを特徴とする請求項1記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項3】
前記支持部材と前記外部筐体を螺合させ、前記支持部材の軸線方向の位置を調節することによって圧電素子に作用させる予圧を設定することを特徴とする請求項1又は2記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項4】
前記突出部は、前記外部筐体の外壁面側から加圧することで内壁面を突出させて設けることを特徴とする請求項1記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項5】
前記突出部は、カシメ加工により設けることを特徴とする請求項4記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項6】
前記突出部は、一又は複数設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項7】
前記溶接工程における溶接には、レーザ溶接を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項8】
前記支持部材は、筒状に形成し、内部の貫通孔に、前記圧電素子の後部電極に接続するリードピンを通すことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項9】
前記外部筐体は、先端側にダイアフラムを有し、かつ筒状の形状をなすハウジングと、該ハウジング内に配置され、前記支持部材と協働して前記圧電素子に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材とが溶接により固定され一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項10】
先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなす外部筐体と、該外部筐体内に配置され前記ダイアフラムを介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子と、前記外部筐体内に配置され前記圧電素子に予め定められた荷重を与えるための支持部材とを備えた圧力検出装置の製造方法であって、前記圧電素子に対して予め定められた荷重を与えるとともに、前記外部筐体の内壁面に前記支持部材を押し付け、前記外部筐体に対して前記支持部材を位置決めする位置決め工程と、前記支持部材を前記外部筐体に押し付けた状態にし、仮に固定する仮溶接工程及び完全に固定する本溶接工程により、前記外部筐体と前記支持部材を溶接して固定する溶接工程とを有することを特徴とする圧力検出装置の製造方法。
【請求項11】
前記溶接工程における溶接には、レーザ溶接を用いることを特徴とする請求項10記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項12】
前記仮溶接工程は、前記外部筐体の内壁面と前記支持部材との少なくとも一部の接触部位において溶接して仮固定することを特徴とする請求項10又は11記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項13】
前記本溶接工程は、前記突出部と前記支持部材との当接部位において溶接して完全固定することを特徴とする請求項10,11又は12記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項14】
前記支持部材は、筒状に形成し、内部の貫通孔に、前記圧電素子の後部電極に接続するリードピンを通すことを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項15】
前記外部筐体は、先端側にダイアフラムを有し、かつ筒状の形状をなすハウジングと、該ハウジング内に配置され、前記支持部材と協働して前記圧電素子に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材とが溶接により固定され一体に形成されていることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の圧力検出装置の製造方法。
【請求項16】
先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなす外部筐体と、該外部筐体内に配置され前記ダイアフラムを介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子と、前記外部筐体内に配置され前記圧電素子に予め定められた荷重を与えるための支持部材とを備えた圧力検出装置であって、
前記外部筐体の内壁面と前記支持部材間に設けた突出部によって、前記外部筐体の内壁面に前記支持部材が押し付けられた状態で、前記外部筐体と前記支持部材が溶接により固定されていることを特徴とする圧力検出装置。
【請求項17】
前記突出部は、一又は複数有することを特徴とする請求項16記載の圧力検出装置。
【請求項18】
前記支持部材は、前記圧電素子の後部電極に接続するリードピンを通す貫通孔を有する筒状に形成することを特徴とする請求項16又は17記載の圧力検出装置。
【請求項19】
前記外部筐体と前記支持部材は、前記外部筐体の内壁面と前記支持部材との接触部位、及び前記突出部と前記支持部材との当接部位において溶接により固定されていることを特徴とする請求項16,17又は18記載の圧力検出装置。
【請求項20】
前記外部筐体は、先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなすハウジングと、該ハウジング内に配置され、前記支持部材と協働して前記圧電素子に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材とを有し、前記ハウジングと前記加圧部材とが溶接により固定され一体に形成されていることを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の圧力検出装置。
【請求項21】
前記外部筐体の外周面には、エンジンに取付けるためのねじ部を有することを特徴とする請求項16〜20のいずれかに記載の圧力検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイアフラムから圧力伝達部を介して、圧力センサに圧力を伝達する圧力検出装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関に装着されて燃焼室内の圧力を検出する装置として、圧電素子を圧力検出部に使用した装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図19は、従来技術における圧力検出装置を示す断面図である。
図19に示す圧力検出装置(圧力センサ)は、円筒体状に形成した外部筐体(本体)110の前端部にダイアフラム120を封着し、外部筐体110の前端部側に形成されているヘッド部115の内部に圧電素子122を配置したものであり、ダイアフラム120に作用した圧力によって圧電素子122に生じた電荷信号をリードピン140及びレセプタクル142を介して検知器により検知するように構成されている。例示した圧力検出装置は横軸効果を利用する圧電素子を使用したもので、この圧電素子を複数枚積層したものである。なお、この圧力検出装置では圧電素子を一定の圧力で加圧した状態で使用する。
【0003】
また、従来技術の圧力検出装置の製造方法としては次のような例が開示されている。まず、外部筐体110の前端部に前部電極124と一体に形成されているダイアフラム120を溶接して取り付け、外部筐体110の開口部から円筒状の絶縁スリーブ130を挿入する。次に、絶縁スリーブ130の内部に圧電素子122、後部電極126、絶縁リング128を順に挿入して、圧電素子122を挟んで前部電極124と後部電極126とを配置する。その後、第1の支持部材(第1のインナーボディ)132と第2の支持部材(第2のインナーボディ)134とによって絶縁リング128を介して後部電極126を押圧することにより圧電素子122に所定の圧力(予圧)を作用させる。次に、圧電素子122に予圧を与えた状態で、外部筐体110に第1の支持部材132を溶接部136で溶接して固定する。次に、外部筐体110内にリードピン140及びレセプタクル142を配置する。このように圧電素子122に予圧を作用させた状態に組み立てることにより、圧電素子122から確実に出力信号を取り出すことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−227001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術における圧力検出装置においては、上述したように圧電素子122に所定の圧力が作用するように調節して組み立てるため外部筐体110と挿入する部材との間に隙間を設ける必要がある。この隙間が有る状態で外部筐体110に第1の支持部材132を溶接して固定すると外部筐体110に挿入される部材である圧電素子122や第1の支持部材132等が外部筐体110の中心線Qの方向に対して傾いた状態で固定されるおそれがあった。この結果、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達が確度高く行われないおそれがあり、検出精度が悪化するおそれがあった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる圧力検出装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の圧力検出装置の製造方法は、先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなす外部筐体と、該外部筐体内に配置されダイアフラムを介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子と、外部筐体内に配置され圧電素子に予め定められた荷重を与えるための支持部材とを備えた圧力検出装置の製造方法であって、外部筐体の内壁に突出部を設け、該突出部により支持部材を押圧することで、外部筐体の内壁面に支持部材を押し付け、外部筐体に対して支持部材を位置決めする位置決め工程と、支持部材を外部筐体に押し付けた状態で外部筐体と支持部材を溶接して固定する溶接工程とを有することを特徴とする。
【0008】
この場合、発明の好適な態様により、位置決め工程は、圧電素子に予め定められた荷重を与えた状態で行うことができる。この際、支持部材と外部筐体を螺合させ、支持部材の軸線方向の位置を調節することによって圧電素子に作用させる予圧を設定することができる。また、突出部は、外部筐体の外壁面側から加圧することで内壁面を突出させて設けることができる。したがって、突出部は、カシメ加工により設けることができるとともに、突出部は一又は複数設けることができる。一方、溶接工程における溶接には、レーザ溶接を用いることができる。さらに、支持部材は、筒状に形成し、内部の貫通孔に、圧電素子の後部電極に接続するリードピンを通すことができるとともに、外部筐体は、先端側にダイアフラムを有し、かつ筒状の形状をなすハウジングと、該ハウジング内に配置され、支持部材と協働して圧電素子に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材とが溶接により固定され一体に形成されるように構成できる。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明の圧力検出装置の製造方法は、先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなす外部筐体と、該外部筐体内に配置されダイアフラムを介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子と、外部筐体内に配置され圧電素子に予め定められた荷重を与えるための支持部材とを備えた圧力検出装置の製造方法であって、圧電素子に対して予め定められた荷重を与えるとともに、外部筐体の内壁面に支持部材を押し付け、外部筐体に対して支持部材を位置決めする位置決め工程と、支持部材を外部筐体に押し付けた状態にし、仮に固定する仮溶接工程及び完全に固定する本溶接工程により、外部筐体と支持部材を溶接して固定する溶接工程とを有することを特徴とする。
【0010】
この場合、発明の好適な態様により、溶接工程における溶接には、レーザ溶接を用いることができる。また、仮溶接工程では、外部筐体の内壁面と支持部材との少なくとも一部の接触部位において溶接して仮固定することができるとともに、本溶接工程では、突出部と支持部材との当接部位において溶接して完全固定することができる。なお、支持部材は、筒状に形成し、内部の貫通孔に、圧電素子の後部電極に接続するリードピンを通すことができるとともに、外部筐体は、先端側にダイアフラムを有し、かつ筒状の形状をなすハウジングと、該ハウジング内に配置され、支持部材と協働して圧電素子に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材とが溶接により固定され一体に形成されるように構成できる。
【0011】
他方、上記課題を解決するため、本発明の圧力検出装置は、先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなす外部筐体と、該外部筐体内に配置されダイアフラムを介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子と、外部筐体内に配置され圧電素子に予め定められた荷重を与えるための支持部材とを備えた圧力検出装置であって、外部筐体の内壁面と支持部材間に設けた突出部によって、外部筐体の内壁面に支持部材が押し付けられた状態で、外部筐体と支持部材が溶接により固定されていることを特徴とする。
【0012】
この場合、発明の好適な態様により、突出部は、一又は複数設けることができる。また、支持部材は、圧電素子の後部電極に接続するリードピンを通す貫通孔を有する筒状に形成することができる。さらに、外部筐体と支持部材は、外部筐体の内壁面と支持部材との接触部位、及び突出部と支持部材との当接部位において溶接により固定されるように構成できるとともに、外部筐体は、先端側にダイアフラムを有し筒状の形状をなすハウジングと、該ハウジング内に配置され、支持部材と協働して圧電素子に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材とを有し、ハウジングと加圧部材とが溶接により固定され一体に形成されるように構成できる。なお、外部筐体の外周面には、エンジンに取付けるためのねじ部を設けることができる。
【発明の効果】
【0013】
このような本発明に係る圧力検出装置及びその製造方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0014】
(1) 本発明の圧力検出装置は、外部筐体の内壁面と支持部材間に設けた突出部によって、外部筐体の内壁面に支持部材が押し付けられた状態で、外部筐体と支持部材が溶接により固定されるため、外部筐体の内部に配する圧電素子や支持部材等は、外部筐体の中心軸に対して常に平行となり、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる。
【0015】
(2) 本発明の圧力検出装置の製造方法は、外部筐体の内壁面に支持部材を押し付け、外部筐体に対して支持部材を位置決めする位置決め工程と、支持部材を外部筐体に押し付けた状態で外部筐体と支持部材を溶接して固定する溶接工程とを有するため、製造時には、外部筐体の内部に配する圧電素子や支持部材等を、外部筐体の中心軸に対して常に平行にして溶接でき、目的の圧力検出装置を容易かつ確実に製造できる。
【0016】
(3) 本発明の圧力検出装置の製造方法では、位置決め工程を行うに際し、圧電素子に予め定められた荷重を与えた状態で行うようにしたため、押し付け作用による副次的効果により溶接時の荷重ズレを排除できる。これにより、常に正確な荷重設定を行うことが可能となり、検出精度の更なる高精度化に寄与できる。
【0017】
(4) 本発明の圧力検出装置の製造方法では、溶接工程に、仮に固定する仮溶接工程と、完全に固定する本溶接工程とを設けたため、より安定した溶接を確実に行うことができる。
【0018】
(5) 好適な態様により、支持部材と外部筐体を螺合させ、支持部材の軸線方向の位置を調節することによって圧電素子に作用させる予圧を設定する場合であっても、本発明はこのような基本構造に影響を与えないため、的確な予圧設定を行うことができる。
【0019】
(6) 好適な態様により、突出部を、外部筐体の外壁面側から加圧することで内壁面を突出させれば、カシメ加工等により突出部を容易かつ確実に設けることができる。
【0020】
(7) 好適な態様により、突出部は、必要により一又は複数設けることができるため、圧力検出装置の構造や使用材料等に応じて最適な数量を選択できる。
【0021】
(8) 好適な態様により、支持部材を、筒状に形成し、内部の貫通孔に、圧電素子の後部電極に接続するリードピンを通すようにすれば、リードピンの導出路を確保しつつ、支持部材からの圧電素子に対する荷重を安定かつ確実に付与できる。
【0022】
(9) 好適な態様により、外部筐体を、先端側にダイアフラムを有し、かつ筒状の形状をなすハウジングと、該ハウジング内に配置され、支持部材と協働して圧電素子に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材とが溶接により固定され一体に形成されるように構成すれば、外部筐体に対する支持部材の位置決め及び荷重設定をより安定かつ確実に行うことができる。
【0023】
(10) 好適な態様により、外部筐体の外周面に、エンジンに取付けるためのねじ部を設れば、エンジンの内部の圧力を正確に検出することが可能になるため、最適な燃焼圧センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の第1の実施形態における圧力検出装置の概略断面図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態における圧力検出装置の外部筐体内に圧電素子を配置し予圧を付与する予圧付与工程を示す断面図である。
【
図3】第1の実施形態における外部筐体に対し前記支持部材を位置決めする位置決め工程を示す断面図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態における外部筐体と支持部材とを仮に溶接する仮溶接工程を示す断面図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態における外部筐体と支持部材とを本溶接して固定する本溶接工程を示す断面図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態におけるリードピン及びレセプタクルを外部筐体内に配置する工程を示す断面図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態における突出部の他の例を示し、
図7(a)は、概略断面図、
図7(b)は、
図7(a)におけるA−A断面図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態における外部筐体と支持部材との溶接部の他の例を示す概略断面図である。
【
図9】本発明の第2の実施形態における圧力検出装置の概略断面図である。
【
図10】
図9に示す圧力検出装置の主要部を示す部分拡大断面図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態における圧力検出装置の外部筐体をハウジングと加圧部材とを溶接して一体に形成する外部筐体形成工程を示す断面図である。
【
図12】本発明の第2の実施形態における圧力検出装置の外部筐体内に圧電素子を配置し予圧を付与する工程を示す断面図である。
【
図13】第2の実施形態における外部筐体に対し支持部材を位置決めする位置決め工程を示す断面図である。
【
図14】第2の実施形態における外部筐体と支持部材とを仮に溶接する仮溶接工程を示す断面図である。
【
図15】第2の実施形態における外部筐体と支持部材とを本溶接して固定する本溶接工程を示す断面図である。
【
図16】第2の実施形態における第1のハウジンに第2のハウジングを固定する工程を示す断面図である。
【
図17】第2の実施形態における信号処理部を外部筐体内に配置する工程を示す断面図である。
【
図18】第2の実施形態における外部筐体と支持部材との溶接部の他の例を示す概略断面図である。
【
図19】従来技術における圧力検出装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0025】
10、122:圧電素子,12a、12b、12c、12d、112a、112b、112c、112d:突出部,14:当接部位,22:伝導部材,22a:挿入孔,30:ハウジング,31:第1のハウジング,31a:突出部,32:第2のハウジング,37、137:当接部位,38、138:接触部位,40、120:ダイアフラム,40a:ダイアフラムの突出部,50、124:前部電極,55、126:後部電極,55a:後部電極の突出部,60、128:絶縁リング,60a:孔,65:支持部材,65a:雄ねじ部,70:コイルスプリング ,80:加圧部材,81:筒状部,81a:雌ねじ部,82:延出部,82a:貫通孔,90、118:外部筐体,111:雄ねじ部(外部筐体),112:突出部,115:ヘッド部,118a:雌ねじ部(外部筐体),130:絶縁スリーブ,132:第1の支持部材,134:第2の支持部材,140:リードピン,142:レセプタクル,143、200:信号処理部,150、250:圧力検出装置
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明に係る最良実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0027】
第1実施形態における圧力検出装置は、外部筐体の内壁面に支持部材の一部が押し付けられた状態で、外部筐体と支持部材とを溶接固定することにより、外部筐体に対する支持部材の位置決めを安定化し、圧電素子への圧力伝達を高精度に行うことを特徴としており、その他の基本的な構成は、従来技術における圧力検出装置に類似している。そこで、同じ構成要素については、同一番号を付与した。以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態における圧力検出装置を示す概略構成図である。
【0028】
図1に示すように、第1実施形態における圧力検出装置150は、筒状の形状で、その先端側にダイアフラム120を有する外部筐体118と、外部筐体118内に配置されダイアフラム120を介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子122と、圧電素子122を挟んで配置される前部電極124及び後部電極126と、後部電極126を押圧するように絶縁リング128を介して配置する第1の支持部材132、第2の支持部材134とを備えている。このように、第1、第2の支持部材132、134によって絶縁リング128を介して後部電極126を押圧することにより圧電素子122に所定の圧力が作用するようにしている。なお、前部電極124はダイアフラム120と一体に形成されており、ダイアフラム120は外部筐体118の先端部に溶接して取り付けられている。また、圧電素子122は横軸効果を利用する圧電素子を使用したもので、この圧電素子を複数枚積層してある。
【0029】
また、外部筐体118内には、筒状の絶縁スリーブ130が配置されており、この絶縁スリーブ130の内部に前述の圧電素子122、後部電極126、絶縁リング128、第1の支持部材132の一部が収納されている。さらに、筒状に形成した第1、第2の支持部材132、134における貫通孔及び絶縁リング128を通して後部電極126と接続するリードピン140及びレセプタクル142を有する信号処理部143とを備えており、ダイアフラム120に作用した圧力によって圧電素子122に生じた電荷信号をリードピン140及びレセプタクル142を介して検知器により検知するように構成されている。このように、支持部材132,134は、筒状に形成し、内部の貫通孔に、圧電素子122の後部電極126に接続するリードピン140を通すようにしたため、リードピン140の導出路を確保しつつ、支持部材132,134からの圧電素子122に対する荷重を安定かつ確実に付与できる。
【0030】
さらに、外部筐体118の内壁面と第1、第2の支持部材132、134との間には、外部筐体118の内壁面から突出する複数の突出部112a、112b、112c、112dが設けられており、この複数の突出部112a、112b、112c、112dを第1、第2の支持部材132、134に当接させることよって、外部筐体118の内壁面を第1、第2の支持部材132、134に押圧させた状態で、外部筐体118と第1、第2の支持部材132、134とが当接部位137で溶接により固定されている。当接部位137は、突出部112a、112b、112c、112dと第1、第2の支持部材132、134の外周部とが当接されている部分である。これによって、第1、第2の支持部材132、134が外部筐体118に対して所定の位置に位置決めされ、圧電素子122の中心線方向が応力印加軸の方向となるように外部筐体118内に収納されている。
【0031】
第1実施形態における外部筐体118、ダイアフラム120、前部電極124、後部電極126及び第1、第2の支持部材132、134には、いずれも同一材質のステンレス材が使用されている。また、圧電素子122にはランガサイト結晶からなる圧電素子が使用され、絶縁リング128、絶縁スリーブ130にはアルミナセラミックが使用されている。
【0032】
第1実施形態における圧力検出装置150を例えばエンジンに取り付けてエンジン内の圧力を検知するといった際には、ダイアフラム120をエンジンルーム(図示せず)内に向け、圧力検出装置150をエンジン本体(図示せず)に固定して使用する。
図1に示すように、圧力検出装置150は、外部筐体118のヘッド部115の外周面に、ねじ部111が設けられており、このヘッド部115を被検知体であるエンジン本体(図示せず)に、ねじ込んで固定するように形成されている。このように、外部筐体118の外周面に、エンジンに取付けるためのねじ部111を設れば、エンジンの内部の圧力を正確に検出することが可能になるため、最適な燃焼圧センサを提供できる。
【0033】
図2から
図6は、第1実施形態における圧力検出装置の製造工程を示す図である。以下、図に基づいて圧力検出装置の製造方法について説明する。
図2は、圧力検出装置の外部筐体内に圧電素子を配置し予圧を付与する予圧付与工程を示す断面図である。
図2に示すように、外部筐体118の開口部から絶縁スリーブ130を挿入し、所定位置に配置する。このとき、外部筐体118の先端部には、ダイアフラム120が溶接して取り付けられている。また、外部筐体118の内部に配置される前部電極124は予めダイアフラム120と一体に形成されている。
【0034】
次に、絶縁スリーブ130の内部に圧電素子122、後部電極126、絶縁リング128、第1の支持部材132を順次、挿入、配置する。第1の支持部材132の端部には段部が形成されており、端部の径小部が絶縁スリーブ130の内部に挿入され、段部が絶縁スリーブ130の端部に当接される。次に第2の支持部材134を外部筐体118の内部に挿入する。第1の支持部材132は絶縁リング128の後面に当接し、第2の支持部材134は第1の支持部材132の後面に当接する。第2の支持部材134の外周面には、雄ねじ部134aが設けられ、この第2の支持部材134の雄ねじ部134aを外部筐体118の内周面に設けた雌ねじ部118aと螺合させ、第2の支持部材134の軸線方向の位置を調節することによって圧電素子122に作用させる予圧を適宜設定することができる。このように、圧電素子122を挟んで配置される前部電極124及び後部電極126と、後部電極126を押圧するように絶縁リング128を介して第1の支持部材132、第2の支持部材134を配置して圧電素子122に所定の予圧を作用させる。位置決め工程を、圧電素子122に予め定められた荷重を与えた状態で行うようにすれば、押し付け作用による副次的効果により溶接時の荷重ズレを排除できるため、常に正確な荷重設定を行うことが可能となり、検出精度の更なる高精度化に寄与できる。なお、支持部材134と外部筐体118を螺合させ、支持部材134の軸線方向の位置を調節することによって圧電素子122に作用させる予圧を設定する場合であっても、本発明はこのような基本構造に影響を与えないため、的確な予圧設定を行うことができる。
【0035】
図3は、外部筐体に対して支持部材を位置決めする位置決め工程を示す断面図である。
図3に示すように、圧電素子122に予め定められた荷重を与えた状態で、カシメ加工等により、外部筐体118の外壁面側から加圧することで内壁面の一部を突出させて複数の突出部112a、112b、112c、112dを形成する。この突出部112a、112b、112c、112dにより、第1、第2の支持部材132、134を押圧することで、外部筐体118の内壁面(外部筐体118の中心軸Qを挟んで突出部112a、112b、112c、112dと対抗する側の内壁面)に第1、第2の支持部材132、134を押し付け、外部筐体118に対して第1、第2の支持部材132、134を位置決めする。このように、突出部112a、112b、112c、112dを、外部筐体118の外壁面側から加圧することで内壁面を突出させて設ければ、カシメ加工等により突出部を容易かつ確実に設けることができる。
【0036】
図4は、外部筐体と支持部材とを仮に溶接する仮溶接工程を示す断面図である。
図4に示すように、突出部112a、112dと第1、第2の支持部材132、134の外周部との当接部位114で溶接して仮固定する。この仮固定する位置は、当接部位114に限定されるものではなく、外部筐体118の内壁面と支持部材と第1、第2の支持部材132、134との接触している部位であれば良く、例えば外部筐体118の中心軸Qを挟んで複数の突出部112a、112b、112c、112dと対向する側の内壁面と第1、第2の支持部材132、134のとの接触部位でも良い。
【0037】
図5は、外部筐体と支持部材とを本溶接して固定する本溶接工程を示す断面図である。
図5に示すように、複数の突出部112a、112b、112c、112dと第1、第2の支持部材132、134の外周部との当接部位137で溶接して完全固定する。これにより、圧電素子122の中心線方向が応力印加軸の方向となるように外部筐体118内に収納さる。このように、溶接工程に、仮に固定する仮溶接工程と、完全に固定する本溶接工程とを設ければ、より安定した溶接を確実に行うことができる。
【0038】
図6は、リードピン及びレセプタクルを外部筐体内に配置する工程を示す断面図である。
図6に示すように第1、第2の支持部材132、134に設ける貫通孔及び絶縁リング128にリードピン140を挿入してリードピン140及びレセプタクル142を有する信号処理部143を外部筐体118内に配置してリードピン140を後部電極126と接続する。これにより、ダイアフラム120に作用した圧力によって圧電素子122に生じた電荷信号をリードピン140及びレセプタクル142を介して検知器により検知するように構成された
図1に示す圧力検出装置150を得ることができる。
【0039】
図7は第1実施形態における突出部の他の例を示し、
図7(a)は、概略断面図、
図7(b)は、
図7(a)におけるA−A断面図である。第1実施形態においては外部筐体118の内壁面の一部を突出させて複数の突出部112a、112b、112c、112dを形成した例で説明したが、これに限定されるものではなく、一個の突出部を形成しても良く、例えば、
図7に示すように外部筐体118の内壁面の一部を突出させて、外部筐体118の軸方向に帯状に延びる一個の突出部112を形成しても良い。このように、突出部112a…,(112)は、必要により一又は複数設けることができるため、圧力検出装置の構造や使用材料等に応じて最適な数量を選択できる。
【0040】
図8は、第1実施形態における外部筐体と支持部材との溶接部の他の例を示す概略断面図である。第1実施形態においては外部筐体118と第1、第2の支持部材132、134とを複数の突出部112a、112b、112c、112dと第1、第2の支持部材132、134の外周部との当接部位137で溶接する例で説明したが、溶接する部位は、これに限定されるものではなく、外部筐体118の内壁面と第1、第2の支持部材132、134との接触する部位であれば良く、例えば
図8に示すように外部筐体118の中心軸(
図11に示す中心軸Q参照)を挟んで複数の突出部112a、112b、112c、112dと対向する側の内壁面と第1、第2の支持部材132、134のとの接触部位138でも良い。
【0041】
なお、第1実施形態においては、突出部について、外部筐体118の内壁面の一部を突出させた例で説明したが、これに限定されるものではなく、この突出部は外部筐体118の内壁面と第1、第2の支持部材132、134との間に設けられていれば良く、例えば、第1、第2の支持部材132、134の外周部に設け、突出部の先端を外部筐体118の内壁面に当接させても良い。
【0042】
第1実施形態によれば、外部筐体118に対する第1、第2の支持部材132、134の位置決めが安定し、確実となる。これにより、圧電素子122が外部筐体118の中心線の方向に対して傾いた状態で固定されることがなく、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる圧力検出装置150を得ることができる。
【0043】
第2実施形態における圧力検出装置は、外部筐体の構成が第1実施形態と異なるが、その他の基本的な構成は、第1実施形態における圧力検出装置に類似している。以下、図を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図9は、第2実施形態における圧力検出装置の概略断面図、
図10は、
図9に示す圧力検出装置の主要部を示す部分拡大断面図である。
【0044】
図9,410に示すように第2実施形態における圧力検出装置250は、先端側にダイアフラム40を有し筒状の形状をなすハウジング30と、ハウジング30内に配置され、支持部材65と協働して圧電素子10に予め定められた荷重を与えるための筒状の加圧部材80とを有する外部筐体90と、外部筐体90の加圧部材80内に配置されダイアフラム40を介して被測定体からの圧力を検出する圧電素子10と、圧電素子10を挟んで配置される前部電極50及び後部電極55と、後部電極55を押圧するように絶縁リング60を介して配置する支持部材65と、支持部材65に設ける貫通孔に配置され後部電極55に接続する伝導部材22を有する信号処理部200とを備えており、ダイアフラム40に作用した圧力によって圧電素子10に生じた電荷信号を、伝導部材22を介して検知器により検知するように構成されている。なお、後部電極55と伝導部材22との間には、コイルスプリング70が設けられている。
【0045】
図11は第2実施形態における圧力検出装置の外部筐体を示す断面図である。
図11に示すように、第2実施形態における外部筐体90は、筒状のハウジング30と、ハウジング30における先端側の開口部を塞ぐように設けられるダイアフラム40とを備えている。ハウジング30は、先端側に設けられた円筒状の第1のハウジング31と、後端側に設けられた円筒状の第2のハウジング32とを有し、第2のハウジング32の先端部は、第1のハウジング31の後端部に嵌合(圧入)された後、溶接により固定されている。さらに、第1のハウジング31の内周面には、加圧部材80の外周面が嵌合(圧入)された後、溶接により固定されている。第1、第2のハウジング31、32の材質としては例えば、SUS630、SUS316、SUS430等を用いることが望ましい。
【0046】
ダイアフラム40は、第1のハウジング31の開口を塞ぐように設けられた円盤状の部材であり、中央部には内側に突出する突出部40aが設けられている。また、ダイアフラム40と第1のハウジング31とは、嵌合された後、さらに、溶接により強固に固定される。なお、ダイアフラムヘッド40の材料としては、SUH660が好ましい。
【0047】
加圧部材80は、筒状部81と、この筒状部81における先端部から内側へ延出する延出部82とを有する。筒状部81における後端側の内周面には、後述する支持部材と協働して圧電素子に予め定められた荷重を与えるための雌ねじ81aが形成されている。また、延出部82には、ダイアフラム40の突出部40aを通す貫通孔82aが形成されている。なお、加圧部材80の材質としてはステンレス材を用いることが望ましい。
【0048】
また、
図9,
図10に示すように、前部電極部50の先端側の端面はダイアフラム40の突出部40aと接触するように配置される。また、後部電極55は、一方の端面が圧電素子10に接触し、他方の端面が絶縁リング60に接触するように配置される。後部電極55の他方の端面には、この端面から突出する突出部55aが設けられていて、突出部55aは円筒状の絶縁リング60の中央部の孔60aに挿入され、その先端が絶縁リング60から露出している。この露出している先端部にはコイルスプリング70が挿入されている。このコイルスプリング70は、支持部材65の内部まで露出しており、伝導部材22の挿入孔22aに挿入される。
【0049】
また、支持部材65の外周面には、雄ねじ部65aが設けられ、この支持部材65の雄ねじ部65aを外部筐体90における加圧部材80の内周面に設けた雌ねじ部81aと螺合させ、支持部材65の軸線方向の位置を調節することによって圧電素子10に作用させる予圧を適宜設定することができる。このように、支持部材65によって絶縁リング60を介して後部電極55を押圧することにより圧電素子10に所定の圧力が作用するようにしている。
【0050】
さらに、外部筐体90の加圧部材80の内壁面と支持部材65との間には、加圧部材80の内壁面から突出する複数の突出部12a、12b、12c、12dが設けられており、この複数の突出部12a、12b、12c、12dを支持部材65に当接させることよって、外部筐体118の内壁面を第1、第2の支持部材132、134に押圧させた状態で、加圧部材80と支持部材65とが当接部位37で溶接により固定されている。当接部位37は、突出部12a、12b、12c、12dと支持部材65の外周部とが当接されている部分である。これによって、支持部材65が外部筐体90に対して所定の位置に位置決めされ、圧電素子10の中心線方向が応力印加軸の方向となるように外部筐体908内に収納されている。
【0051】
第2実施形態における前部電極50、後部電極55、支持部材65には、いずれも同一材質のステンレス材が使用されている。また、圧電素子122にはランガサイト結晶からなる圧電素子が使用され、絶縁リング60にはアルミナセラミックが使用されている。また、伝導部材22の材質としては、真鍮及びベリリウム銅等が使用され、コイルスプリング70の材質としては、高弾性の合金を用い表面に金メッキを施し電気伝導を高めるとよい。
【0052】
第2実施形態における圧力検出装置250を例えばエンジンに取り付けてエンジン内の圧力を検知するといった際には、ダイアフラム40をエンジンルーム(図示せず)内に向け、圧力検出装置250をエンジン本体(図示せず)に固定して使用する。
図1に示すように、圧力検出装置250は、外部筐体90の第2のハウジング32の外周面に、雄ねじ部32aが設けられており、圧力検出装置250の先端部から被検知体であるエンジン本体(図示せず)に、ねじ込んで固定するように形成されている。
【0053】
図11から
図17は、第2実施形態における圧力検出装置の製造工程を示す図である。以下、図に基づいて第2実施形態における圧力検出装置の製造方法について説明する。
図11は、圧力検出装置の外部筐体を示す断面図である。
図11に示すように、先ず、第1のハウジング31とダイアフラムヘッド40とを嵌合(圧入)する。その後、第1のハウジング31とダイアフラムヘッド40とが接触している部位に、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)からレーザビームを照射するレーザ溶接により、第1のハウジング31とダイアフラムヘッド40とを溶接する。
【0054】
その後、第1のハウジング31における後端側の開口部から、加圧部材80を、ダイアフラムヘッド40の突出部40aにおける後端側の端面と、加圧部材80の延出部82における内側の端面とが同一面上となるまで挿入する。その位置で、第1のハウジング31と加圧部材80とを固定する。固定方法としては、第1のハウジング31の外部から、中心線方向に交差する方向(例えば、中心線方向に直交する方向)から、レーザビームを照射することを例示することができる。レーザビームは、円周方向の全周に照射してもよいし、円周方向に等間隔に部分的に照射してもよい。これによって、外部筐体90が形成される。
【0055】
図12は、外部筐体内に圧電素子を配置し予圧を付与する予圧付与工程を示す断面図である。次に、
図12に示すように加圧部材80における後端側の開口部から、前部電極部50及び圧電素子10を挿入する。その後、後部電極55の突出部55aの先端部にコイルスプリング70を装着するとともに、後部電極55の突出部55aに絶縁リング60を挿入した状態の物を、第1のハウジング31における後端側の開口部から挿入する。その後、支持部材65を第1のハウジング31における後端側の開口部から挿入する。その後、圧電素子10の感度及び直線性を高めるべく、第1のハウジング31内の圧電素子10に、予め定められた荷重(予荷重)を作用させる。即ち、支持部材65の外周面に形成された雄ねじ65aを、加圧部材80に形成された雌ねじ81aに対してねじ込んでいき、支持部材65にて、絶縁リング60、後部電極55、圧電素子10、前部電極部50を、後端側から先端側に向けて中心線方向に加圧する。このように、支持部材65の軸線方向の位置を調節することによって圧電素子10に作用させる予圧を適宜設定できる。
【0056】
図13は、外部筐体に対して支持部材を位置決めする位置決め工程を示す断面図である。この後、圧電素子10に予め定められた荷重を与えた状態で、カシメ加工等により、外部筐体90における第1のハウジング31の外壁面側から加圧することで外部筐体90における加圧部材80の内壁面の一部を突出させて複数の突出部12a、12b、12c、12dを形成し、この突出部12a、12b、12c、12dにより支持部材65を押圧することで、加圧部材80の内壁面(外部筐体90の中心軸Qを挟んで突出部12a、12b、12c、12dと対抗する側の内壁面)に支持部材65を押し付け、外部筐体90における第1のハウジング31に対して支持部材65を位置決めする。
【0057】
図14は、外部筐体の第1のハウジングと支持部材とを仮に溶接する仮溶接工程を示す断面図である。次に、
図14に示すように、加圧部材80の内壁面に形成されている突出部12a、12cと支持部材65の外周部との当接部位14で溶接して仮固定する。この仮固定する位置は、当接部位14に限定されるものではなく、加圧部材80の内壁面と支持部材65との接触している部位であれば良く、例えば外部筐体90の中心軸Qを挟んで複数の突出部12a、12b、12c、12dと対向する側の内壁面と支持部材65との接触部位でも良い。
【0058】
図15は、外部筐体と支持部材とを本溶接して固定する本溶接工程を示す断面図である。
図15に示すように、複数の突出部12a、12b、12c、12dと支持部材65の外周部との当接部位37で溶接して完全固定する。固定方法としては、第1のハウジング31の外部から、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)に、レーザビームを照射することを例示することができる。レーザビームは、円周方向の全周に照射してもよいし、円周方向に等間隔にスポット的に照射してもよい。支持部材65と加圧部材80とを固定すると、第1のハウジング31内の圧電素子10に予荷重が作用した状態で固定される。
【0059】
図16は、第1のハウジンに第2のハウジングを固定する工程を示す断面図である。
図16に示すように、その後、第1のハウジング31の突出部31aと第2のハウジング32における先端側の端面とが接触するまで、第1のハウジング31と第2のハウジング32とを嵌合(圧入)する。その後、第1のハウジング31と第2のハウジング32とが接触している部位に、レーザビームを照射して、第1のハウジング31と第2のハウジング32とを溶接する。これにより、圧電素子10の中心線方向が応力印加軸の方向となるように外部筐体90内に収納さる。
【0060】
図17は、第2実施形態における信号処理部を外部筐体内に配置する工程を示す断面図である。
図17に示すように、その後、信号処理部200を、第2のハウジング32における後端側の開口部から挿入する。その際、信号処理部200の伝導部材22の挿入孔22aに、後部電極55の突出部55aに装着されたコイルスプリング70が入り込むように信号処理部200を挿入する。これにより、ダイアフラム40に作用した圧力によって圧電素子10に生じた電荷信号を、伝導部材22を介して検知器により検知するように構成された
図9に示す圧力検出装置250を得ることができる。
【0061】
図18は、本発明の第2実施形態における外部筐体と支持部材との溶接部の他の例を示す概略断面図である。第2実施形態においては外部筐体90と支持部材65との固定方法として、加圧部材80の内壁面に設ける複数の突出部12a、12b、12c、12dと支持部材65の外周部との当接部位37で溶接する例で説明したが、溶接する部位は、
これに限定されるものではなく、外部筐体90における加圧部材80の内壁面と支持部材65との接触する部位であれば良く、例えば
図18に示すように外部筐体90の中心軸Qを挟んで複数の突出部12a、12b、12c、12dと対向する側の加圧部材80の内壁面と、支持部材65との接触部位38でも良い。
【0062】
また、第2実施形態においては、加圧部材80の内壁面の一部を突出させて複数の突出部を形成した例で説明したが、突出部の数は複数に限定されるものではなく、一個でも良く、例えば、第1実施形態と同様に、加圧部材80の軸方向に帯状に延びる一個の突出部を形成しても良い。さらに、溶接としてレーザ溶接を例示したが他の溶接を排除するものではなく、この点は第1実施形態の場合も同様である。
【0063】
なお、第2実施形態においても突出部について、加圧部材80の内壁面の一部を突出させた例で説明したが、これに限定されるものではなく、この突出部は加圧部材80の内壁面と支持部材65との間に設けられていれば良く、例えば、突出部を支持部材65の外周部に設け、突出部の先端を加圧部材80の内壁面に当接させても良い。
【0064】
第2実施形態によれば、外部筐体90に対する支持部材65の位置決め及び支持部材65による荷重設定が安定し、確実となる。これにより、圧電素子10が外部筐体90中心線の方向に対して傾いた状態で固定されることがなく、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる圧力検出装置250を得ることができる。
【0065】
このように、各実施形態に係る圧力検出装置は、外部筐体の内壁面と支持部材間に設けた突出部によって、外部筐体の内壁面に支持部材が押し付けられた状態で、外部筐体と支持部材が溶接により固定されるため、外部筐体の内部に配する圧電素子や支持部材等は、外部筐体の中心軸に対して常に平行となり、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる。また、同圧力検出装置の製造方法は、外部筐体の内壁面に支持部材を押し付け、外部筐体に対して支持部材を位置決めする位置決め工程と、支持部材を外部筐体に押し付けた状態で外部筐体と支持部材を溶接して固定する溶接工程とを有するため、製造時には、外部筐体の内部に配する圧電素子や支持部材等を、外部筐体の中心軸に対して常に平行にして溶接でき、目的の圧力検出装置を容易かつ確実に製造できる。
【0066】
以上、各種実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量等において、本発明の精神を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明に係る圧力検出装置は、エンジンにおける燃焼室内の圧力検出をはじめ、各種圧力の検出に利用できるとともに、本発明に係る製造方法は、その圧力検出装置の製造に利用できる。