【実施例】
【0041】
以下に、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は、かかる実施例に限定されるものではない。
【0042】
1.基材の作製
基材として、下記の作製例1で得られたムライト基板、作製例2で得られたα−アルミナ基板、作製例3で得られたY
2Ti
2O
7基板、及び、作製例4で得られたモリブデン基板を用いた。これらの基板の、嵩密度及び気孔率(水を用いた液浸法による)、ビッカース硬さ、及び、弾性率(超音波パルス法による)の測定結果を表1に示す。
【0043】
作製例1(ムライト基板の作製)
共立マテリアル社製ムライト粉末「KM101」を、カーボン製の型内に充填し、アルゴンガス雰囲気下、ホットプレス(1650℃、40MPa、1時間)を行い、板状の焼結体を得た。
次いで、この焼結体を、酸素ガス雰囲気下、1750℃で5時間加熱した。その後、1面側の表面を研磨して、鏡面を有するムライト基板(10mm×10mm×3mm)を作製した。
【0044】
作製例2(α−アルミナ基板の作製)
大明化学工業社製α−アルミナ粉体「TM−DAR」(純度99.99%、D
50=140nm)を用いて、一軸加圧の予備成形(20MPa)を行った後、CIP成形(250MPa)に供し、板体を得た。
次いで、この板体を、大気雰囲気下、1500℃で5時間加熱し、焼結体を得た。その後、1面側の表面を研磨して、鏡面を有するα−アルミナ基板(10mm×10mm×3mm)を作製した。
【0045】
作製例3(Y
2Ti
2O
7基板の作製)
初めに、噴霧熱分解法により、Y
2Ti
2O
7粉末を合成し、その後、焼結体を得て、所定形状のY
2Ti
2O
7基板を作製した。
東邦チタニウム社製四塩化チタン水溶液(高純度試薬、Ti:16.0〜17.0%)と、関東化学社製硝酸イットリウム六水和物(高純度試薬、純度99.99%)と、純水とを用いて、Y
2Ti
2O
7の濃度が0.05mol/Lである前駆体水溶液を調製した。
その後、このY
2Ti
2O
7前駆体水溶液を冷却し、チューブポンプで霧化部へ循環し、超音波(周波数1.6〜1.75MHz)により液滴を発生させた。次いで、液滴を、マントルヒーターと、炉心管を含む電気炉と、粉末回収フィルターと、捕集器とを、順次、備える噴霧熱分解装置の前段部と後段部との圧力差(−4kPa)及びキャリアガス(空気:7.5L/分)により炉心管内を通過させ、Y
2Ti
2O
7前駆体の熱分解及び乾燥を行って、捕集器でY
2Ti
2O
7粉末を回収した。このとき、液滴を導入する際の各部の温度は、最前段のマントルヒーターでは120℃とし、電気炉を構成する第1炉では200℃、第2炉では500℃、第3炉では800℃とし、粉末回収フィルターでは130℃とした。
次に、得られたY
2Ti
2O
7粉末を、大気雰囲気下、800℃で1時間仮焼した後、48μmメッシュのふるいを通した。次いで、一軸加圧の予備成形(20MPa)を行った後、CIP成形(250MPa)に供し、板体を得た。
その後、この板体を、大気雰囲気下、1700℃で5時間加熱し、焼結体を得て、両面を研磨して、鏡面を有するY
2Ti
2O
7基板(φ23.5mm、厚さ0.25mm)を作製した。
【0046】
作製例4(モリブデン基板の作製)
純度が99.95質量%以上であり、不純元素として、Ni(0.0020質量%)、Cu(0.0020質量%)、O(0.0040質量%)、Mg(0.0010質量%)、Al(0.0020質量%)、Fe(0.0015質量%)、Si(0.0020質量%)及びN(0.0015質量%)を含むモリブデン製丸棒(直径15mm)を切削加工した後、1面側の円形表面をダイヤモンドスラリーにより鏡面加工し、他面側の円形表面を#600の耐水研磨紙で平滑加工し、厚さ3mmのモリブデン基板を得た。
【0047】
【表1】
【0048】
2.結晶配向セラミックス積層材料の製造及び評価
2−1.製造装置
下記の実施例において用いる結晶配向セラミックス積層材料の製造装置は、
図2に示される。
図2の結晶配向セラミックス積層材料製造装置20は、α−アルミナ粉体を含むエアロゾルを製造するエアロゾル発生機21と、粉体噴射用ノズル25を用いて基材27の表面にエアロゾルを吹き付けてα−アルミナ結晶層を形成させる製膜室23とを備える。粉体噴射用ノズル25は、エアロゾル搬送用配管22を介して、エアロゾル発生機21と接続されている。
エアロゾル発生機21は、ヒーター39により所定の温度に加熱されたα−アルミナ結晶微粒子33を収容する粉体容器31と、粉体容器31内のα−アルミナ結晶微粒子33の集合体内部に窒素ガスを供給して、エアロゾル発生機21の内部においてα−アルミナ結晶微粒子33を撒き上げて均一なエアロゾルを発生させるための粉体撒き上げ用ガス供給部35と、窒素ガスにより、エアロゾルを一定速度で製膜室23に供給するエアロゾル搬送用ガス供給部37とを備える。エアロゾルを効率よく発生させるために、粉体撒き上げ用ガス供給部35の配管の開口部を、予め、α−アルミナ結晶微粒子33の集合体内部に配している。
粉体撒き上げ用ガス供給部35からの窒素ガスにより発生したエアロゾルは、エアロゾル搬送用ガス供給部37からの窒素ガスにより、噴射に十分な量のエアロゾルを製膜室23内の粉体噴射用ノズル25に送られる。
一方、製膜室23は、その内部に、所定の方向にエアロゾルを噴射する粉体噴射用ノズル25と、図示していない支持部材に固定された基材27とを備える。そして、基材27の表面に広くα−アルミナ結晶層を形成させるために、基材27が水平方向に移動できるようにしている。また、製膜室23は、外部に連結した真空ポンプ29により、その内部を減圧としている。
【0049】
2−2.結晶配向セラミックス積層材料の製造及び評価(1)
以下において、上記作製例1及び2により得られたムライト基板及びα−アルミナ基板を基材27(
図2)として用い、その各表面(鏡面側表面)に対し、下記の条件により、大明化学工業社製α−アルミナ粉体「TM−DAR」(純度99.99%、D
50=140nm、ランダム形状のα−アルミナ結晶微粒子)を衝突させて、各基板の表面にα−アルミナ結晶層を形成した実験例を示す。
<製造条件>
A.エアロゾル発生機
α−アルミナ結晶微粒子(α−アルミナ粉体)の使用量:50g
粉体撒き上げ用窒素ガスの流量:3L/分
エアロゾル搬送用窒素ガスの流量:3L/分
B.製膜室
製膜室内の圧力:150Pa
粉体噴射用ノズルの開口サイズ:5mm×0.3mm
ノズルと、基板との距離(L):7.4mm
基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θ:60度
基板の温度:20℃
基板の移動速度:50mm/分
【0050】
実施例1−1(ムライト基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
α−アルミナ結晶微粒子33を粉体容器31に収容した後、粉体容器31内のα−アルミナ結晶微粒子33をヒーター39により加熱して150℃とした。次いで、エアロゾル発生装置21の内部に、粉体撒き上げ用ガス供給部35及びエアロゾル搬送用ガス供給部37から窒素ガスを導入した。このとき、エアロゾル発生装置21内でα−アルミナ結晶微粒子33が舞い上がるように、粉体撒き上げ用ガス供給部35から、窒素ガスを、粉体容器31に収容されているα−アルミナ結晶微粒子33の集合体の中に供給した(
図2参照)。これにより、粉体撒き上げ用ガス供給部35及びエアロゾル搬送用ガス供給部37からの両方の窒素ガスの合計流量をもって、α−アルミナ結晶微粒子を含むエアロゾルを、エアロゾル搬送用配管22を介して、真空ポンプ29により減圧条件とした製膜室23内の粉体噴射用ノズル25に供給した。そして、一定速度で移動する基材27(ムライト基板)に対し、エアロゾルを粉体噴射用ノズル25から連続的に噴射して衝突させて、厚さが150nm以上となるように堆積させ、積層材料(M1)を得た。
【0051】
得られた積層材料(M1)のα−アルミナ結晶層の表面について、集合組織測定及び結晶方位解析に供した。測定装置は、リガク社製試料水平型多目的X線回折装置「Ultima IV」であり、測定方法は、シュルツ反射法である。
使用したX線は、CuのKα線であり、加速電圧は40kV、電流は40mA、α角は15〜90度(5度ステップ)、β角は0〜360度(連続法)、γ角は振動有り(±5mm)である。また、X線検出には、モノクロメーターを装備したシンチレーションカウンターを用いた。得られたX線回折像を
図4(A)に示す。
集合組織の測定に用いたα−アルミナ回折線は、ムライト回折線と重ならない、{10−12}、{10−10}、{11−23}及び{32−54}の4種(
図4参照)である。一般に、α角の変化によって、X線を回折する試料の体積やX線が通過する経路の変化が生ずるため、α角の変化に伴って正極点図の外周部の領域に回折強度の低下が見られる。これを補正するため、粉末焼結により作製した直径10mmのα−アルミナランダム試料を用いて補正係数を決定し、得られた集合組織に反映させた。
上記4種の回折線の強度をもとに作成した4つの不完全正極点図(図示せず)から、Resmat社製のプログラムソフト「Tex Tools」を用いて、結晶方位分布関数(ODF:Orientation Distribution Function)を求めた。尚、ODFは、Arbitrarily Defined Cells法に基づいて求められている。そして、求めたODFにより描いた再計算正極点図から結晶方位解析を行った。更に、特定の方位から10度又は15度以内の極の体積分率を定量的な集合組織評価のために用いた。
【0052】
図5の(a)及び(b)は、それぞれ、α−アルミナ結晶層の表面(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面)を投影面として描いた(0001)及び{10−10}再計算正極点図である。平均極密度を1としてその倍数で等高線を描いている。いずれの図においても、極の分布が同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。また、
図5(a)の(0001)再計算正極点図では、(0001)面がα−アルミナ結晶層の表面から(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面を基準として)15〜20度傾いているように見える。更に、
図5(b)の{10−10}再計算正極点図では、(10−10)面が外周部から15〜20度内側に傾いているように見える。従って、得られた正極点図において、方位関係の矛盾は見られない。α−アルミナ結晶層における極密度分布を示した逆極点図(図示せず)においては、最大極密度は(0001)面から(10−10)面に15〜20度傾いた位置にあった。また、(0001)面方位の体積分率は、10度以内が6.8%、15度以内が14.0%であった(表2参照)。以上より、α−アルミナ結晶層を構成するα−アルミナ結晶の(0001)面が、ムライト基板の表面に対して、略平行に配向していることが分かる。
【0053】
次に、得られた積層材料(M1)の断面観察及び結晶性評価を、日本電子社製電界放出型透過電子顕微鏡「JEM−2100F」により行った。
観察用の試料は、収束イオンビーム装置(FIB)を備える走査型電子顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製「SMI−3050SE」)を使用し、FIB−マイクロサンプリング法にて作製した。尚、結晶性評価のための電子線回折の際には、プローブ径を、約3nmとした。
図6のTEM画像によれば、エアロゾルの衝撃により生じたと思われる、ムライト基板の表面部における歪みが観察されたが、界面に新たな物質からなる層は観察されなかった。また、電子線回折による制限視野回折像を
図7に示したが、α−アルミナ結晶層が微結晶からなることが分かる。
【0054】
実施例1−2(ムライト基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例1−1により得られた積層材料(M1)を、大気雰囲気中、900℃で5時間加熱し、積層材料(M2)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が4.5%、15度以内が13.4%であった(表2参照)。
【0055】
実施例1−3(ムライト基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例1−1により得られた積層材料(M1)を、大気雰囲気中、1000℃で5時間加熱し、積層材料(M3)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が5.3%、15度以内が15.4%であった(表2参照)。
また、得られた積層材料(M3)の断面観察を行ったところ、α−アルミナ結晶層の結晶粒径が20〜100nmの範囲にあることが分かった(
図8参照)。
【0056】
実施例1−4(ムライト基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例1−1により得られた積層材料(M1)を、大気雰囲気中、1100℃で5時間加熱し、積層材料(M4)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が3.9%、15度以内が9.9%であった(表2参照)。
【0057】
実施例1−5(ムライト基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例1−1により得られた積層材料(M1)を、大気雰囲気中、1300℃で5時間加熱し、積層材料(M5)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が6.3%、15度以内が15.7%であった(表2参照)。
【0058】
実施例1−6(ムライト基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例1−1により得られた積層材料(M1)を、大気雰囲気中、1300℃で100時間加熱し、積層材料(M6)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が4.0%、15度以内が10.3%であった(表2参照)。
【0059】
また、
図9の(a)及び(b)は、積層材料(M6)について、実施例1−1と同様にして、それぞれ、α−アルミナ結晶層の表面(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面)を投影面として描いた(0001)及び{10−10}再計算正極点図である。いずれの図においても、極の分布が同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。また、
図9(a)の(0001)再計算正極点図では、(0001)面がα−アルミナ結晶層の表面から(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面を基準として)15〜20度傾いているように見える。更に、
図9(b)の{10−10}再計算正極点図では、(10−10)面が外周部から15〜20度内側に傾いているように見える。従って、得られた正極点図において、方位関係の矛盾は見られない。α−アルミナ結晶層における極密度分布を示した逆極点図(図示せず)においては、最大極密度は(0001)面から(10−10)面に15〜20度傾いた位置にあった。また、(0001)面方位の体積分率は、10度以内が4.0%、15度以内が10.3%であった(表2参照)。以上より、α−アルミナ結晶層に含まれるα−アルミナ結晶の(0001)面が、ムライト基板の表面に対して、略平行に配向していることが分かる。
【0060】
更に、得られた積層材料(M6)の断面観察を行ったところ、α−アルミナ結晶層の結晶が板状(長さ100〜800nm)であることが分かった(
図10参照)。更に、アニール(熱処理)によって、ムライト及びα−アルミナの両方とも粒成長が進行し、実施例1−1の積層材料(M1)に見られたムライト基板の表面層における歪みが抑制された。
【0061】
【表2】
【0062】
実施例1−7(ムライト基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例1−1により得られた積層材料(M1)を、大気雰囲気中、1400℃で1時間、そして、1300℃で100時間加熱し、積層材料(M7)を得た。
得られた積層材料(M7)について、アセトンで超音波洗浄を行った後、日本電子社製ショットキー電界放出形走査電子顕微鏡「JSM−7001F」と、それに接続されたTSLソリューションズ社製EBSD検出器とを用いた、電子後方散乱回折法(EBSD)により、α−アルミナ結晶層の表面に電子線を照射して、結晶方位解析を行った。測定は、50nmのステップ間隔で行った。取得したEBSDパターンをもとに、OIM Analysis ver.6.2を使用して、信頼性係数(CI)が0.1以上の結晶方位データを用いた解析を行った。α−アルミナ結晶層上の個々の結晶粒と結晶方位の関係を示すため、CIが0.1未満の結晶方位を有する領域を黒、ND方向から観察して、(0001)面から15度以内の結晶方位の領域をグレー、それ以上の結晶方位の領域を白で表示する結晶方位マップを描いた(
図11の左上の画像参照)。ここで、NDは、α−アルミナ結晶面の垂直方向を意味し、RD−TDは、X−Y方向を意味する。尚、測定時のRD−TD方向は区別していない。また、結晶方位分布関数(ODF)は、球面調和関数による級数展開法により求めた。ODFにより描いた再計算正極点図及び逆極点図(いずれも図示せず)から結晶方位解析を実施した。
図11の結晶方位マップから明らかなように、ND方向では、広い領域でグレーとなっていることから、(0001)面から15度以内の領域が多く、α−アルミナ結晶層は(0001)面に配向していることが分かる。全測定領域中での(0001)面から15度以内の領域は30.3%であり、CIが0.1以上を示す結晶方位領域中での(0001)面から15度以内の領域は49.7%であった。
図11の(a)及び(b)は、それぞれ、EBSD測定を実施した領域のα−アルミナ結晶層の表面(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面)を投影面として描いた(0001)及び{10−10}の再計算正極点図であり、平均極密度を1として、その倍数で等高線を描いたものである。いずれにおいても、極の分布が同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。また、(0001)再計算正極点図(a)では、極密度の高い位置が中心に存在する。また、{10−10}再計算正極点図(b)では、外周部に比較的極密度の高い領域が見られることから、得られた正極点図において、結晶方位関係の矛盾は見られない。
図11の(c)及び(d)は、それぞれ、同一試料において、α−アルミナ結晶層の極密度分布を示した、ND方向及びTD方向の逆極点図である。α−アルミナ結晶層の極密度分布を平均極密度を1(ランダム配向)としてその倍数で等高線を描いている。ND方向での逆極点図(c)では、(0001)の位置に極密度が最大の位置があり、最大極密度の値は25.6であった。一方、TD方向での逆極点図(d)では、(0−110)−(1−210)に沿った外周部において、最大で4程度の極密度の比較的高い領域が見られる。
【0063】
実施例2−1(α−アルミナ基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
ムライト基板に代えて、作製例2により得られたα−アルミナ基板を用いた以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、α−アルミナ結晶層を備える積層材料(A1)を得た。得られた積層材料(A1)の断面観察を、日本電子社製電界放出型透過電子顕微鏡「JEM−2100F」により行った。
図12のTEM画像によれば、製膜時の衝撃により生じたと思われる、α−アルミナ基板の表面層における歪みが観察されたが、界面に新たな層は観察されなかった。また、電子線回折による制限視野回折像を
図13に示したが、α−アルミナ結晶層が微結晶からなることが分かる。
【0064】
2−3.結晶配向セラミックス積層材料の製造及び評価(2)
以下において、上記作製例3により得られたY
2Ti
2O
7基板を基材27(
図2)として用い、その表面(鏡面側表面)に対し、下記の条件により、大明化学工業社製α−アルミナ粉体「TM−DAR」(純度99.99%、D
50=140nm、ランダム形状のα−アルミナ結晶微粒子)を衝突させて、Y
2Ti
2O
7基板の表面にα−アルミナ結晶層を形成した実験例を示す。
<製造条件>
A.エアロゾル発生機
α−アルミナ結晶微粒子(α−アルミナ粉体)の使用量:50g
粉体撒き上げ用窒素ガスの流量:3L/分
エアロゾル搬送用窒素ガスの流量:3L/分
B.製膜室
製膜室内の圧力:150Pa
粉体噴射用ノズルの開口サイズ:5mm×0.3mm
ノズルと、基板との距離(L):7.0mm
基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θ:60度
基板の温度:20℃
基板の移動速度:50mm/分
【0065】
実施例3−1(Y
2Ti
2O
7基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
上記のように、ムライト基板に代えて、作製例3により得られたY
2Ti
2O
7基板を用い、更に、α−アルミナ結晶膜の製造条件を上記のように変更した以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、Y
2Ti
2O
7基板の鏡面側表面にα−アルミナ結晶層を備える積層材料(Y1)を得た。
【0066】
得られた積層材料(Y1)のα−アルミナ結晶層の表面について、実施例1−1と同様にして、集合組織測定及び結晶方位解析に供した。但し、結晶方位分布関数(ODF)は、{10−12}、{11−23}、{11−26}及び{21−34}の4種のα−アルミナ回折線の強度をもとに作成した4つの不完全正極点図(図示せず)から、Labosoft社製のプログラムソフト「LaboTex ver.3.0.24」を用いて求めた。そして、求めたODFにより描いた再計算正極点図及び逆極点図から結晶方位解析を行った(
図14(a)及び(b)参照)。
図14(a)及び(b)は、それぞれ、α−アルミナ結晶層の表面(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面)を投影面として描いた(0001)再計算正極点図、及び、α−アルミナ結晶層における極密度分布を示した逆極点図である。
図14(a)において、極の分布は、やや乱れているが、同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。また、
図14(a)では、(0001)面がα−アルミナ結晶層の表面から(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面を基準として)約15度傾いているように見える。更に、
図14(b)においては、最大極密度は(0001)面から(11−20)面に約18度傾いた位置にあり、最大極密度は2.6であった。また、(0001)面方位の体積分率は、10度以内が1.29%、15度以内が3.36%であった。以上より、α−アルミナ結晶層を構成するα−アルミナ結晶の(0001)面が、Y
2Ti
2O
7基板の表面に対して、略平行に配向していることが分かる。
【0067】
実施例3−2(Y
2Ti
2O
7基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例3−1により得られた積層材料(Y1)を、大気雰囲気中、900℃で5時間加熱し、積層材料(Y2)を得た。
その後、実施例3−1と同様にして、結晶方位解析を行った(
図15(a)及び(b)参照)。
図15(a)及び(b)は、それぞれ、α−アルミナ結晶層の表面(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面)を投影面として描いた(0001)再計算正極点図、及び、α−アルミナ結晶層における極密度分布を示した逆極点図である。
図15(a)において、極の分布は、乱れることなく、同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。そして、上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が5.17%、15度以内が11.04%であった。
【0068】
実施例3−3(Y
2Ti
2O
7基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例3−1により得られた積層材料(Y1)を、大気雰囲気中、1300℃で5時間加熱し、積層材料(Y3)を得た。
その後、実施例3−1と同様にして、結晶方位解析を行った(
図16(a)及び(b)参照)。
図16(a)及び(b)は、それぞれ、α−アルミナ結晶層の表面(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面)を投影面として描いた(0001)再計算正極点図、及び、α−アルミナ結晶層における極密度分布を示した逆極点図である。
図16(a)において、極の分布は、乱れることなく、同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。そして、上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が17.17%、15度以内が30.32%であった。
【0069】
上記の実施例3−2及び3−3で得られた積層材料(Y2)及び(Y3)は、それぞれ、実施例3−1により得られた積層材料(Y1)を、大気雰囲気中、それぞれ、900℃及び1300℃で、いずれも5時間の熱処理を行って得られた積層材料であり、15度以内における(0001)面方位の体積分率は上記の通りである。
図17は、積層材料(Y1)を、大気雰囲気中、1000℃で、5時間の熱処理を行って得られた積層材料の体積分率のデータ(10度以内は7.63%、15度以内は14.42%)を含む、熱処理温度と、15度以内における(0001)面方位の体積分率との関係を示すグラフであるが、熱処理温度が高くなるにつれて、(0001)面方位の体積分率も高くなっており、より高い結晶配向性を有することが分かる。
【0070】
2−4.結晶配向セラミックス積層材料の製造及び評価(3)
以下において、上記作製例4により得られたモリブデン基板を基材27(
図2)として用い、その表面(鏡面側表面)に対し、下記の条件により、大明化学工業社製α−アルミナ粉体「TM−DAR」(純度99.99%、D
50=140nm、ランダム形状のα−アルミナ結晶微粒子)を衝突させて、モリブデン基板の表面にα−アルミナ結晶層を形成した実験例を示す。
<製造条件>
A.エアロゾル発生機
α−アルミナ結晶微粒子(α−アルミナ粉体)の使用量:50g
粉体撒き上げ用窒素ガスの流量:4L/分
エアロゾル搬送用窒素ガスの流量:0、3L/分又は10L/分
B.製膜室
粉体噴射用ノズルの開口サイズ:5mm×0.5mm
ノズルと、基板との距離(L):5.0mm
基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θ:60度又は90度
基板の温度:20℃
基板の移動速度:300mm/分
【0071】
実施例4−1(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
上記のように、ムライト基板に代えて、モリブデン基板を用い、更に、粉体撒き上げ用窒素ガスの流量を4L/分、エアロゾル搬送用窒素ガスの流量を3L/分、基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θを60度とした以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、モリブデン基板の鏡面側表面にα−アルミナ結晶層を備える積層材料(Z1)を得た。
【0072】
得られた積層材料(Z1)のα−アルミナ結晶層の表面について、実施例3−1と同様にして、集合組織測定及び結晶方位解析に供した。但し、結晶方位分布関数(ODF)については、{10−12}、{10−14}、{11−23}及び{21−34}の4種のα−アルミナ回折線の強度をもとに作成した4つの不完全正極点図(図示せず)から求めた。そして、求めたODFにより描いた再計算正極点図及び逆極点図から結晶方位解析を行った(
図18(a)及び(b)参照)。
図18(a)において、極の分布が同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。また、
図18(a)では、(0001)面がα−アルミナ結晶層の表面から(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面を基準として)約10度傾いているように見える。更に、
図18(b)においては、最大極密度は(0001)面から(11−20)面に約6度傾いた位置にあり、最大極密度は6.4であった。また、(0001)面方位の体積分率は、10度以内が6.75%、15度以内が13.96%であった。以上より、α−アルミナ結晶層を構成するα−アルミナ結晶の(0001)面が、モリブデン基板の表面に対して、略平行に配向していることが分かる。
【0073】
実施例4−2(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例4−1により得られた積層材料(Z1)を、大気雰囲気中、900℃で5時間加熱し、積層材料(Z2)を得た。
その後、実施例4−1と同様にして、結晶方位解析を行った(
図19(a)及び(b)参照)。
図19(a)において、極の分布が同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。また、
図19(a)では、(0001)面がα−アルミナ結晶層の表面から(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面を基準として)約9度傾いているように見える。更に、
図19(b)においては、最大極密度は(0001)面から(11−20)面に約8度傾いた位置にあり、最大極密度は6.0であった。また、(0001)面方位の体積分率は、10度以内が7.19%、15度以内が14.22%であった。以上より、α−アルミナ結晶層を構成するα−アルミナ結晶の(0001)面が、モリブデン基板の表面に対して、略平行に配向していることが分かる。
【0074】
実施例4−3(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例4−1により得られた積層材料(Z1)を、大気雰囲気中、1300℃で5時間加熱し、積層材料(Z3)を得た。
その後、実施例4−1と同様にして、結晶方位解析を行った(
図20(a)及び(b)参照)。
図20(a)において、極の分布が同心円状にあるように見えることから、繊維集合組織が形成されていることが分かる。また、
図20(a)では、(0001)面がα−アルミナ結晶層の表面から(α−アルミナ結晶層を形成した基板の表面を基準として)約4度傾いているように見える。更に、
図20(b)においては、最大極密度は(0001)面から(11−20)面に約3度傾いた位置にあり、最大極密度は9.1であった。また、(0001)面方位の体積分率は、10度以内が9.72%、15度以内が16.18%であった。以上より、α−アルミナ結晶層を構成するα−アルミナ結晶の(0001)面が、モリブデン基板の表面に対して、略平行に配向していることが分かる。
【0075】
上記の実施例4−2及び4−3で得られた積層材料(Z2)及び(Z3)は、それぞれ、実施例4−1により得られた積層材料(Z1)を、大気雰囲気中、それぞれ、900℃及び1300℃で、いずれも5時間の熱処理を行って得られた積層材料であり、体積分率は上記の通りである。
図21は、積層材料(Z1)を、大気雰囲気中、1000℃で、5時間の熱処理を行って得られた積層材料の体積分率のデータ(10度以内は9.00%、15度以内は17.25%)を含む、熱処理温度と、(0001)面方位の体積分率との関係を示すグラフであるが、熱処理の効果はわずかであることが分かる。
【0076】
実施例5−1(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
モリブデン基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θを90度とし、エアロゾル搬送用窒素ガスの流量を0L/分とした以外は、実施例4−1と同様の操作を行い、モリブデン基板の鏡面側表面にα−アルミナ結晶層を備える積層材料(T1)を得た。実施例4−1と同様にして測定した(0001)面方位の体積分率は、10度以内が6.31%、15度以内が12.46%であった(表3参照)。
【0077】
実施例5−2(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−1により得られた積層材料(T1)を、大気雰囲気中、900℃で5時間加熱し、積層材料(T2)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が8.53%、15度以内が16.62%であった(表3参照)。
【0078】
実施例5−3(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−1により得られた積層材料(T1)を、大気雰囲気中、1000℃で5時間加熱し、積層材料(T3)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が7.42%、15度以内が14.29%であった(表3参照)。
【0079】
実施例5−4(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−1により得られた積層材料(T1)を、大気雰囲気中、1200℃で5時間加熱し、積層材料(T4)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が13.02%、15度以内が23.24%であった(表3参照)。
【0080】
実施例5−5(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−1により得られた積層材料(T1)を、大気雰囲気中、1300℃で5時間加熱し、積層材料(T5)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が12.50%、15度以内が20.19%であった(表3参照)。
【0081】
実施例5−6(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−1により得られた積層材料(T1)を、大気雰囲気中、1300℃で25時間加熱し、積層材料(T6)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が11.52%、15度以内が21.27%であった(表3参照)。
【0082】
実施例5−7(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
モリブデン基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θを90度とし、エアロゾル搬送用窒素ガスの流量を3L/分とした以外は、実施例4−1と同様の操作を行い、モリブデン基板の鏡面側表面にα−アルミナ結晶層を備える積層材料(T7)を得た。実施例4−1と同様にして測定した(0001)面方位の体積分率は、10度以内が6.23%、15度以内が12.34%であった(表3参照)。
【0083】
実施例5−8(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−7により得られた積層材料(T7)を、大気雰囲気中、900℃で5時間加熱し、積層材料(T8)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が7.53%、15度以内が14.63%であった(表3参照)。
【0084】
実施例5−9(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−7により得られた積層材料(T7)を、大気雰囲気中、1000℃で5時間加熱し、積層材料(T9)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が8.68%、15度以内が16.69%であった(表3参照)。
【0085】
実施例5−10(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−7により得られた積層材料(T7)を、大気雰囲気中、1200℃で5時間加熱し、積層材料(T10)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が10.54%、15度以内が19.73%であった(表3参照)。
【0086】
実施例5−11(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−7により得られた積層材料(T7)を、大気雰囲気中、1300℃で5時間加熱し、積層材料(T11)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が11.41%、15度以内が20.69%であった(表3参照)。
【0087】
実施例5−12(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−7により得られた積層材料(T7)を、大気雰囲気中、1300℃で25時間加熱し、積層材料(T12)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が12.23%、15度以内が21.44%であった(表3参照)。
【0088】
実施例5−13(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
モリブデン基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θを90度とし、エアロゾル搬送用窒素ガスの流量を10L/分とした以外は、実施例4−1と同様の操作を行い、モリブデン基板の鏡面側表面にα−アルミナ結晶層を備える積層材料(T13)を得た。実施例4−1と同様にして測定した(0001)面方位の体積分率は、10度以内が5.92%、15度以内が12.13%であった(表3参照)。
【0089】
実施例5−14(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−13により得られた積層材料(T13)を、大気雰囲気中、900℃で5時間加熱し、積層材料(T14)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が7.27%、15度以内が14.15%であった(表3参照)。
【0090】
実施例5−15(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−13により得られた積層材料(T13)を、大気雰囲気中、1000℃で5時間加熱し、積層材料(T15)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が6.19%、15度以内が12.23%であった(表3参照)。
【0091】
実施例5−16(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−13により得られた積層材料(T13)を、大気雰囲気中、1200℃で5時間加熱し、積層材料(T16)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が8.89%、15度以内が17.18%であった(表3参照)。
【0092】
実施例5−17(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−13により得られた積層材料(T13)を、大気雰囲気中、1300℃で5時間加熱し、積層材料(T17)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が9.34%、15度以内が16.74%であった(表3参照)。
【0093】
実施例5−18(モリブデン基板を用いた結晶配向セラミックス積層材料の製造)
実施例5−13により得られた積層材料(T13)を、大気雰囲気中、1300℃で25時間加熱し、積層材料(T18)を得た。上記と同様にして、(0001)面方位の体積分率を求めたところ、10度以内が8.76%、15度以内が16.46%であった(表3参照)。
【0094】
【表3】
表3において、「low」、「middle」及び「high」は、それぞれ、エアロゾル搬送用窒素ガスの流量を0、3及び10L/分としたことを示す。
【0095】
図22は、実施例5−1〜5−5、5−7〜5−11、及び、5−13〜5−17により得られた積層材料(T1)〜(T5)、(T7)〜(T11)及び(T13)〜(T17)の熱処理温度と(0001)面方位15度以内の体積分率との関係を示すグラフであり、基板に対するエアロゾルの吹き付け角度θが60度の場合に比べて、高い結晶配向性は、熱処理温度に依存していることが分かる。