特許第6331110号(P6331110)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6331110トラフィックオフロードのためのユーザ機器(UE)、プログラム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6331110
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】トラフィックオフロードのためのユーザ機器(UE)、プログラム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/08 20090101AFI20180521BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20180521BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20180521BHJP
【FI】
   H04W28/08
   H04W88/06
   H04W48/18
【請求項の数】16
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2016-540891(P2016-540891)
(86)(22)【出願日】2014年8月12日
(65)【公表番号】特表2016-529857(P2016-529857A)
(43)【公表日】2016年9月23日
(86)【国際出願番号】US2014050736
(87)【国際公開番号】WO2015047570
(87)【国際公開日】20150402
【審査請求日】2016年3月4日
(31)【優先権主張番号】61/883,731
(32)【優先日】2013年9月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/318,098
(32)【優先日】2014年6月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515140897
【氏名又は名称】インテル アイピー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】シロトキン、アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】フォン、モー−ハン
(72)【発明者】
【氏名】ヒマヤット、ナジーン
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 3GPP TR 37.834 V1.0.0(2013-08),2013年 9月19日
【文献】 Samsung,CN impacts of RAN2 solutions for WLAN/3GPP interworking,3GPP TSG-RAN WG2 #83b R2-133233,2013年 9月27日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスネットワーク選択及びトラフィックステア用に構成されるユーザ機器(UE)であって、
ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)を通じて通信する第1のワイヤレスインターフェースと、
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じて通信する第2のワイヤレスインターフェースと、
プロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、
前記WLANへのオフロードが許可される1又は複数の第1パケットデータネットワーク(PDN)コネクション、及び、前記WLANへのオフロードが制約される1又は複数の第2PDNコネクションをPDNコネクションごとに示すオフロード情報を前記WWANの進化型パケットコア(EPC)におけるモビリティ管理機能から受信し、
前記WWANから無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて無線アクセスネットワーク(RAN)補助情報を受信し、
前記RAN補助情報と複数のオフロードルールとの比較に基づいて、前記WLANにトラフィックをオフロードすることを決定し、
トラフィックをオフロードする前記決定に応じて、前記1又は複数の第1PDNコネクションを前記WLANにオフロードする
ように構成される、UE。
【請求項2】
前記オフロード情報は、特定のWWAN無線アクセス技術に対応する、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記オフロード情報は、前記UEに対応するサブスクリプションデータに基づく、請求項1又は2に記載のUE。
【請求項4】
前記複数のオフロードルールは、システム間ルーティングポリシー(ISRP)ルール及びアクセスポイント名(APN)間ルーティングポリシー(IARP)ルールのうち少なくとも一方を含むアクセスネットワーク発見及び選択機能(ANDSF)ルールを有し、前記ANDSFルールは、1又は複数の閾値条件及びオフロードプレファレンスインジケータ(OPI)条件を有する、請求項1から3の何れか一項に記載のUE。
【請求項5】
前記1又は複数の閾値条件は、前記RAN補助情報により提供されるWWAN閾値に関連し、前記プロセッサは、前記WWAN閾値と、対応する測定された値との比較により前記1又は複数の閾値条件を評価するようにさらに構成される、請求項4に記載のUE。
【請求項6】
前記1又は複数の閾値条件のうちの第1の閾値条件は、前記RAN補助情報で提供される第1のWLAN閾値に関連し、前記プロセッサは、前記第1のWLAN閾値と、前記WLANから受信された対応する値との比較により前記第1の閾値条件を評価するようにさらに構成される、請求項4に記載のUE。
【請求項7】
前記1又は複数の閾値条件のうちの第2の閾値条件は、前記ANDSFにより提供される第2のWLAN閾値に関連し、前記プロセッサは、前記ANDSFにより提供される前記第2のWLAN閾値と、前記WLANから受信した対応する値との比較により前記第2の閾値条件を評価するようにさらに構成される、請求項6に記載のUE。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記RRCシグナリングを通じて、前記第2の閾値条件に関連する第3のWLAN閾値を受信するようにさらに構成され、前記プロセッサは、前記第3のWLAN閾値と、前記WLANから受信した対応する値との比較により前記第2の閾値条件を評価するべく、前記第2のWLAN閾値を前記第3のWLAN閾値に置き換えるようにさらに構成される、請求項7に記載のUE。
【請求項9】
前記RAN補助情報は、WWAN閾値及びWLAN閾値のうちの少なくとも一方を有する、請求項1から8の何れか一項に記載のUE。
【請求項10】
前記WWAN閾値は、基準信号受信電力(RSRP)閾値、共通パイロットチャネル(CPICH)の総雑音電力密度分のチップ毎(Ec/No)閾値及び基準信号受信品質(RSRQ)閾値を含む第1のグループから選択され、
前記WLAN閾値は、ビーコン受信信号強度インジケータ(RSSI)閾値、バックホールデータレート閾値及び基本サービスセット(BSS)負荷閾値を含む第2のグループから選択される、請求項9に記載のUE。
【請求項11】
スピーカ、マイク、コネクションポート、キーボード、タッチスクリーン、バッテリ、メモリポート及び1又は複数のアンテナのうち少なくとも1つをさらに備える、請求項1から10の何れか一項に記載のUE。
【請求項12】
前記WWANは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークを含む、請求項1から11の何れか一項に記載のUE。
【請求項13】
前記WLANは、非3GPPネットワークを含む、請求項1から12の何れか一項に記載のUE。
【請求項14】
ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)の進化型パケットコア(EPC)内のプロセッサに、
前記WWANからワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)へのオフロードが許可される1又は複数の第1パケットデータネットワーク(PDN)コネクション、及び、前記WLANへのオフロードが制約される1又は複数の第2PDNコネクションを示すオフロード情報をパケットデータネットワーク(PDNコネクションごとに生成する手順と、
ユーザ機器(UE)に前記オフロード情報を通信する手順と、
前記UEに無線リソース制御(RRC)を通じて無線アクセスネットワーク(RAN)補助情報を通信する手順と
を実行させ、
前記RAN補助情報は、前記WWANから前記WLANへのオフロードが許可された前記1又は複数の第1PDNコネクションに対するトラフィックオフロードを実行するか否かを決定する複数のルールを含む、プログラム。
【請求項15】
前記RAN補助情報は、WWAN閾値及びWLAN閾値のうちの少なくとも一方を含む、請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
請求項14又は15に記載のプログラムを格納するコンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願] 本願は、2013年9月27日に出願された米国仮出願第61/883,731号の米国特許法第119(e)の利益を請求し、その全体において参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本開示は、トラフィックオフロードに関連し、より具体的には、ネットワーク情報に少なくとも部分的に基づくワイヤレストラフィックオフロードに関連する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】ここに開示される実施形態に従う通信システムを示す概略図である。
図2】ここに開示される実施形態に従うユーザ機器(UE)及び複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP)の例を示す概略図である。
図3】ここに開示される実施形態に従うトラフィックをオフロードするための方法の概略図である。
図4】ここに開示される実施形態に従うトラフィックをオフロードするためのより詳細な方法の概略図である。
図5】ここに開示される実施形態に従うトラフィックをオフロードするための代替の方法の概略図である。
図6】ここに開示される実施形態に従うトラフィックをオフロードするための他の方法の概略図である。
図7】ここに開示される実施形態に従う強化されたワイヤレスプロトコルスタックの概略ブロック図である。
図8】ここに開示される実施形態に従うモバイルデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本開示の実施形態に従うシステム及び方法の詳細な説明が、以下に提供される。いくつかの実施形態が説明されるが、その開示は、任意の一実施形態に限定されず、むしろ、多くの代替手段、修正されたもの、及び均等物を包含することが理解されるべきである。さらに、多くの具体的な詳細が、ここに開示される実施形態の深い理解を提供すべく、以下の説明において説明されるが、いくつかの実施形態は、これらの詳細のいくつか又は全てがなくても実施され得る。さらに、明瞭さの目的のために、関連分野において知られる特定の技術的な材料は、不必要にその開示を分かりにくくすることを防ぐために、詳細に説明されていない。
【0005】
2つのワイヤレスアクセスポイントの間のワイヤレス通信トラフィックオフロードを可能にする技術、装置、及び方法が開示される。例えば、ユーザ機器(UE)は、モバイルブロードバンド(MBB)ネットワーク(例えば、LTEネットワーク)等の無線アクセス技術(RAT)を用いて、無線アクセスネットワーク(RAN)に接続される。UEは、どのネットワーク機能がトラフィックオフロードのために利用可能であるかを決定し、提示されたその機能に適応し得る。一実施形態において、UEは、ネットワークが3つの異なる構成:(1)アクセスネットワーク検出及び選択機能(ANDSF)がない複数のRANルール、(2)複数のRANルールと併用されるANDSF、又は(3)RAN補助を伴う強化されたANDSFをサポートするか否かを決定し得る。UEが、(1)ANDSFがない複数のRANルールが保証された構成であることを決定する場合、UEは、トラフィックオフロードを実行するか否かを決定するために、複数のRANルールを伴うRAN補助情報を用い得る。UEが、(2)複数のRANルールと併用されるANDSFの構成が保証されると決定する場合、複数のRANルールは、ANDSFと共に評価され、RAN補助は、RANルールの評価において用いられる。UEが、(3)RAN補助を伴う強化されたANDSFが保証された構成であると決定する場合、RAN補助情報は、複数のANDSFルールを評価するために用いられる。
【0006】
第1のシナリオに対応する一実施形態において、UEは、複数のネットワーク品質測定結果の複数の閾値、及びどのパケットデータネットワーク(PDN)がLTEからオフロードされ得るかについての複数の制約を記述するRANからのオフロード構成情報を受信する。UEは、トラフィックオフロードのために利用可能である利用可能な複数のネットワークの記述、例えばWLAN識別子を取得し得る。複数の閾値に少なくとも部分的に基づく複数のネットワークルールを用いて、UEは、複数の他の利用可能なネットワークにトラフィックをオフロードするか否かについて評価し得る。評価及び複数の制約に基づいて、UEは、複数のPDNのいくつかを利用可能なネットワーク(例えば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP))にオフロードし得る。
【0007】
第3のシナリオに対応する一実施形態において、UEは、複数のネットワーク品質測定結果の複数の閾値、及びどのパケットデータネットワーク(PDN)がLTEからオフロードされ得るかについての複数の制約を記述するLTEネットワーク進化型パケットコア(EPC)からのオフロード構成情報を受信する。UEは、トラフィックオフロードのために利用可能である利用可能な複数のネットワークの記述、例えばWLAN識別子を取得し得る。複数の閾値に少なくとも部分的に基づく複数のネットワークルールを用いて、UEは、複数の他の利用可能なネットワークにトラフィックをオフロードするか否かについて評価し得る。評価及び複数の制約に基づいて、UEは、複数のPDNのいくつかを利用可能なネットワーク(例えば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP))にオフロードし得る。
【0008】
他の実施形態において、トラフィックオフロードは、また、反対方向において行われ得る。ユーザ機器(UE)は、WLAN APに接続される。UEは、複数のネットワーク品質測定結果の複数の閾値、及びどのパケットデータネットワーク(PDN)がWLANからオフロードされ得るかについての複数の制約を記述するEPCからのオフロード構成情報を受信する。UEは、LTEを介してトラフィックオフロードのために利用可能である利用可能な複数のネットワークの記述、例えば進化型ノードB(eNB又はeNodeB)識別子を取得し得る。複数の閾値に少なくとも部分的に基づく複数のネットワークルールを用いて、UEは、複数の他の利用可能なネットワークにトラフィックをオフロードするか否かについて評価し得る。評価及び複数の制約に基づいて、UEは、複数のPDNのいくつかを利用可能ネットワーク(例えば、eNB)にオフロードし得る。
【0009】
ワイヤレスモバイル通信技術は、基地局とワイヤレスモバイルデバイスとの間でデータを送信するために、様々な規格及びプロトコルを用いる。ワイヤレス通信システムの規格及びプロトコルは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)規格、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX)として業界団体に一般に知られている電気電子技術者協会(IEEE)802.16規格、及びWi−Fiとして業界団体に一般に知られているIEEE802.11規格を含み得る。LTEシステムにおける3GPP無線アクセスネットワーク(RAN)において、基地局は、進化型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)ノードB(また、進化型ノードB、強化型ノードB、eNodeB、又はeNBとして一般に示される)、及び/又はE−UTRANにおける無線ネットワークコントローラ(RNC)を含み得、ユーザ機器(UE)として知られるワイヤレス通信デバイスと通信する。
【0010】
セルラーワイヤレスネットワーク(例えば、3GPPネットワーク)における共通の目標は、認可された帯域幅の効率的な使用である。UE又は他のモバイルワイヤレスデバイスが認可された帯域幅の使用を低減することに役立つ1つの手法は、オフロードを用いることである。例えば、UEは、さらに他のタイプのネットワークに、又は代替的に少なくともいくつかのデータがそれを通じてオフロードされてよいセルラーワイヤレスネットワークに接続するように構成される。一実施形態において、UEは、3GPP又は他のセルラーワイヤレスネットワーク上の帯域幅の使用を低減するために、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)(例えば、Wi−Fiネットワーク)に接続し、WLAN上にトラフィックフローをルーティングするように構成される。
【0011】
3GPP内の進化型パケットシステム(EPS)において、アクセスネットワーク検出及び選択機能(ANDSF)は、例えば、システム間モビリティポリシー(ISMP)及び/又はシステム間ルーティングポリシー(ISRP)の使用を通じて、どのアクセス技術がコネクションのために好ましいか、及び/又は特定の条件の下で特定のIPトラフィックのために好ましいかを、複数のデバイスが決定することを可能にするメカニズムを定義している。現在、複数のレガシーANDSFポリシーは、無線ネットワークの条件に関連する複数のパラメータに対する限定されたサポートを提供する(しかし、そのようなポリシーは、いくつかの実施形態において、無線ネットワークからのさらなる補助を通じて強化されてよく、複数のLTE関連無線パラメータを含む)。これは、他の非3GPPの特定の無線アクセス技術(RAT)プレファレンスに関連する他のものより特定の3GPP RATを優先する複数のポリシーを提供するオペレータの能力を制限する。
【0012】
ネットワークインフラストラクチャに応じて、トラフィックオフロードは、RAN補助、レガシーANDSF、及び強化されたANDSFの実施形態を用いてサポートされ得る。第1の実施形態において(図4をまた参照)、RANは、オフロードプレファレンスインジケータ(OPI)、複数のWLAN閾値(bss負荷、RSNI、RCPI等)、複数のRAN閾値(RSRP等)、及び/又は他の情報等の補助情報を提供する。この実施形態は、複数のANDSFルールがそのような情報を用いるために強化される場合、ANDSFと共に用いられ得る。第2の実施形態において(図5をまた参照)、RANは、解決策1と同様の補助情報を提供する。補助情報に含まれる複数のパラメータは、2014年3月19日に公開された3GPP TS 36.304バージョン12.0.0、及び2014年3月19日に公開された3GPP TS25.304バージョン12.1.0等のRAN仕様書において定義される複数のルールによって用いられる。ANDSFが配備されない場合、複数のWLAN識別子は、無線リソース制御(RRC)シグナリング、オープンモバイルアライアンスデバイス管理(OMA DM)、又は他の手段を介して提供される。ANDSFが配備される場合、複数のANDSFルールは、複数のRANルールと共に評価され得る。
【0013】
異なるオペレータは、異なる配備のシナリオを有し得る。特定のオペレータがANDSFを配備することを計画し、したがってANDSFの解決策を好むが、いくつかの他のオペレータは、ANDSFに基づかない解決策を有することを好む。ANDSFがあってもなくても機能するハイブリッドな解決策は、多くのオペレータのニーズに応え得る。さらに、特定のオペレータがレガシー又は強化されたANDSFに基づく解決策を配備してよいが、他のオペレータからローミングしているUEは、異なる解決策を実装してよい。したがって、異なる実施形態が同一のUEにおいてどのように実装され得るかを定義することが重要である。
【0014】
明瞭さのために、多くの例がLTEからWLANにトラフィックをオフロードするUEに焦点を合わせるが、オフロードは、また、反対方向において異なるワイヤレス技術(様々な無線アクセス技術(RAT)等)で行われ得ることが認識されるべきである。例えば、この機能性は、両方の方向において、すなわちセルラーからWLANへ及びWLANからセルラーへ、トラフィックをムーブ/ステア/オフロードすることをサポートする。したがって、UE及びネットワークインフラストラクチャは、セルラーネットワークと他のワイヤレス技術との間でトラフィックを移動することを許可するために協働し得る。
【0015】
図1は、UE102又は他のモバイルワイヤレスデバイスにワイヤレス通信サービスを提供する通信システム100の概略図である。示される実施形態において、システム100は、セルタワー104及びWLAN AP106と通信し得るUEを含む。UEは、セルタワー104からのセルカバレッジ108、及びWLAN AP106からのWLANカバレッジ110を含む地理的位置に位置付けられる。セルタワー104及びWLAN AP106は、ネットワークインフラストラクチャ116へのバックホールコネクションを含む。UE102は、アクセスリンクA112を介してセルタワー104と、アクセスリンクB114を介してWLAN AP106と通信し得る。
【0016】
一実施形態において、UE102は、セルタワー104によって提供されるマクロセル内にある。UE102は、サービスがアクセスリンクA112を介してセルタワー104によって十分に提供され得ないことを決定する。オフロード構成データを用いて、UE102は、少なくともそのサービスが他のコネクションにオフロードされ得ることを決定する。UE102は、WLAN AP106によって提供されるWLANネットワーク等の利用可能な複数のネットワークの記述を取得する。UE102は、複数のルールのセットに基づいて、利用可能な複数のネットワークを評価する。複数のルールに基づいて、UE102は、WLAN AP106に接続し、少なくともいくつかのトラフィックをアクセスリンクB114を介してステアすることを決定する。
【0017】
例えば、UE102は、セルタワー104としてのeNB及びWLAN AP106と通信するセルラーデバイスであり得る。UE102は、LTEを用いてセルタワー104と通信する。UE102は、ルール(例えば、ANDSFルール又はRANルール)と併用して、アクセスリンクA112を介するLTEコネクション(例えば、3GPP信号強度インジケータ又はオフロードプレファレンスインジケータ(OPI))を評価する。UE102は、ANDSF(又はRAN)を介して、利用可能な複数のネットワークのリスト及び構成情報を受信し得る。構成情報、複数のオフロードルール、及び利用可能な複数のネットワークのリストを用いて、UE102は、IEEE802.11プロトコルを用いて、WLAN AP106に接続することを決定し得る。UE102は、さらに、どのPDNを802.11を介してステアするか、及びどのプロトコルをLTEを介する状態を保持するかを評価し得る。いくつかの実施形態において、全ての通信は、802.11を介してルーティングされ得、UE102は、LTEハードウェアに低電力状態に入らせ得る。
【0018】
利用可能な複数のネットワークのリストは、いくつかの方法を通じて受信され得る。ANDSFがない場合、利用可能な複数のネットワークのリストは、RANによってブロードキャストされ得る。ANDSFがある場合、UEは、利用可能な複数のネットワークのリストをリクエストし得る。ANDSFがある場合、(他の複数のANDSFポリシーと共に)そのリストは、また、ANDSFサーバによってUEにプッシュされ得る。
【0019】
他の実施形態において、UE102は、WLAN AP106によって提供されるWLANカバレッジ110内にある。UE102は、サービスがアクセスリンクB114を介してWLAN AP106によって十分に提供され得ないことを決定する。オフロード構成データを用いて、UE102は、少なくともそのサービスが他のコネクションにオフロードされ得ることを決定する。LTEを介するトラフィックがない場合でさえ、UEは、LTEにキャンプされる状態を保持し得る(例えば、UEは、この時点で3GPPセル選択を実行しない)。UE102は、複数のルールのセットに基づいて、利用可能な複数のネットワークを評価する。複数のルールに基づいて、UE102は、少なくともいくつかのトラフィックをアクセスリンクA112を介してステアすることを決定する。
【0020】
一実施形態において、UE102は、セルタワー104によって提供されるマクロセル内にある。UE102は、サービスがアクセスリンクA112を介してセルタワー104によって十分に提供され得ないことを決定する。オフロード構成データを用いて、UE102は、少なくともそのサービスが他のコネクションにオフロードされ得ることを決定する。UE102は、WLAN AP106によって提供されるWLANネットワーク等の利用可能な複数のネットワークの記述を取得する。UE102は、複数のルールのセットに基づいて、利用可能な複数のネットワークを評価する。複数のルールに基づいて、UE102は、WLAN AP106又は他の利用可能なネットワークに接続せず、トラフィックをオフロードしないことを決定する。
【0021】
ネットワークインフラストラクチャへのバックホールコネクションが有線コネクションに限られないことが認識されるべきである。バックホールは、UEのアクセスリンクの受信機(例えば、セルタワー104又はWLAN AP106)からネットワークインフラストラクチャ116までの、リレー、ポイントツーポイントワイヤレス、有線コネクション、フロントホールコネクション、及び他のコネクションを含み得る。
【0022】
他のワイヤレス無線アクセス技術(RAT)及びワイヤレスコネクションがまた用いられ得る。これらのRATは、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM(登録商標))ネットワーク、汎用パケット無線サービス(GPRS)ネットワーク、GSM(登録商標)進化型高速データレート(EDGE)ネットワーク、3GPP LTEネットワーク、IEEE802.11(Wi−Fi)、及びIEEE802.16(ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX))を含み得る。
【0023】
図2は、ユーザ機器(UE)及びワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP)の例を示す概略図である。複数のUEは、セルタワー104に接続され、UE102を含み得る。セルタワー104は、ネットワークインフラストラクチャ116に接続される。UE102は、また、利用可能な複数のネットワーク204、206、及び208に接続し得る。示される実施形態において、WiMAX基地局208は、ネットワークインフラストラクチャ116へのバックホールを有するWLAN AP204にリレーするWLAN AP206にリレーする。
【0024】
一実施形態において、UE102は、セルタワー104に接続され、内部に格納される複数のRANルール211を有する。複数の他のUE202は、また、セルタワー104に接続される。UE102は、ネットワークインフラストラクチャ及び/又はセルタワー104から、複数のANDSFルール210及び複数の閾値212を含む構成データを受信し得る。UE102は、また、ネットワークインフラストラクチャ及び/又はセルタワー104の複数の測定214aを実行し得る。この構成データを用いて、UE102は、トラフィックオフロードを試みるためのルール又は複数のルール(210及び/又は211)が満たされることを決定し得る。UEは、ネットワークインフラストラクチャ116からの利用可能なネットワーク204、206、及び208についての情報を測定し得る。UEは、ネットワークインフラストラクチャ及び/又はセルタワー104から、利用可能なネットワーク204、206、及び208についての情報、並びに追加の複数のルール210(ANDSFの援助により)、複数の閾値212、及び複数の測定結果214aを受信し得る。UE102は、また、利用可能なネットワーク204、206、及び208から、複数の測定結果214b、214c、及び214dを(直接的に又は間接的に)受信し得る。複数のルール210を含み得る複数のルール、及び複数の測定結果214a、214b、214c、及び214dを用いて、UE102は、トラフィックオフロードのための1又は複数のネットワークを決定し得る。示される実施形態において、UE102は、WLAN AP204に接続し、トラフィックをオフロードすることを決定する(実線で示される)。UE102は、また、セルタワー104とのアクセスリンクA112を保持する。
【0025】
トラフィックムーブ、ステア、又はオフロードが言及されるときに、それが明瞭さのためであることが認識されるべきである。しかし、実施形態は、適切なときには、そのムーブ、ステア、又はオフロードの何れかを用いるように修正され得る。
【0026】
一実施形態において、RAN(例えば、セルタワー104及びネットワークインフラストラクチャ116によって表される)は、RRCを介して補助情報(例えば、複数の閾値)を送信する。複数の閾値は、LTE/UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム)及びWLAN閾値を含み得る。UE102は、LTE/UMTS及びWLAN APに対する実際の複数の測定結果を取得する(例えば、UE102は、LTE/UMTS及びWLANネットワークに対する複数の特定の値を測定する)。そして、UE102は、取得された複数の測定結果を受信された複数の閾値と比較する。そして、UE102は、トラフィックをオフロードするか、又は現在のRANとの状態を保持するかを決定し得る。
【0027】
補助情報は、RANから来る複数の閾値、及びUE102によって測定された複数のパラメータを含み得る。複数のRANルールは、次の3GPP技術仕様書(TS):36.304及び25.304で定義される。
【0028】
UEは、複数のネットワーク機能を特定し、そして、特定された複数の機能を用いて動作するように構成され得る。図3−6は、複数のネットワーク機能に依存する(例えば、セルラーからWLANへ、及びWLANからセルラーへの)トラフィックムーブ/ステア/オフロードの方法を示す。図3は、トラフィックオフロードの簡略化された方法を示す。図4は、RRCを用いるトラフィックオフロードの方法を示す。図5は、レガシーANDSFを用いるトラフィックオフロードの方法を示す。図6は、強化されたANDSFを用いるトラフィックオフロードの方法を示す。UEは、これらの特定された複数のネットワーク内で特定し、そして、動作するように構成され得る。
【0029】
図3は、第1のネットワークと第2のネットワークとの間でトラフィックをムーブ/ステア/オフロードすることのプロセス300を示す。方法は、UE102、セルタワー104、ネットワークインフラストラクチャ116、及びWLAN AP106によって、図1及び2に示されるシステム100又はシステム200によって実現され得る。ブロック302において、UEは、オフロード構成データを取得する。ブロック304において、UEは、利用可能な複数のネットワークの記述を取得する。ブロック306において、UEは、複数のルールに基づいて、利用可能な複数のネットワークを評価する。ブロック308において、UEは、どのコネクションを1又は複数の利用可能なネットワークにルーティングするかを決定するために、複数のルールの結果を用いる。
【0030】
オフロード構成データは、静的又は動的であり得る。いくつかの実施形態において、オフロード構成は、静的にUEに格納される。他の実施形態において、オフロード構成データは、UEに格納されるが、周期的にネットワークインフラストラクチャメッセージ(例えば、OMA DM)によって更新される。一実施形態において、UEは、デマンドで、ネットワークインフラストラクチャからの更新されたオフロード構成データをリクエストする。
【0031】
図4は、第1のネットワークと第2のネットワークとの間でトラフィックをムーブ/ステア/オフロードすることのプロセス400を示す。方法は、UE102、セルタワー104、ネットワークインフラストラクチャ116、及びWLAN AP106によって、図1及び2に示されるシステム100又はシステム200によって実現され得る。示される実施形態において、オペレータは、ANDSFを配備しない。一実施形態において、方法は、ベアラ毎のトラフィックステアをサポートしない。ブロック402において、UEは、RRCシグナリング情報からオフロード構成データを受信する。ブロック404において、UEは、利用可能な複数のネットワークからの複数のWLAN識別子を決定する。ブロック406において、UEは、信号、負荷、及び品質情報等のWLAN情報を取得する。ブロック408において、UEは、オフロード構成情報、WLAN情報、及び/又はRAN情報を考慮して、複数のRANルールを評価する。ブロック410において、評価の結果がWLANに接続することである場合、ブロック412において、UEは、どのPDNコネクションをオフロードするかを決定する。そして、ブロック414において、UEは、WLANに接続し、決定された複数のPDNコネクションをオフロードし得る。何れの場合においても、ブロック416において、UEは、現在のネットワークとの残りのコネクションをそのままにする。
【0032】
一実施形態において、UEは、APN(アクセスポイント名)を基礎として動作する。WLANにオフロードされるべきでない複数のAPN、例えば、IMS APN(IPマルチメディアシステムアクセスポイント名)は、3GPPネットワークに常に留まるように構成されてよい。どのAPN/PDNコネクションがWLANにオフロードされてよいかについての情報は、UEにおいて事前に設定されてよく、強化されたAPN構成の一部として、又はいくつかの他の手段を介して提供される。UEがWLANにオフロードすることを決定するとき、それは、オフロードされることが決定された全てのAPNコネクションからWLANに全てのベアラを移動する。同様のプロセスが複数のPDNコネクションに対して実装され得る。
【0033】
例えば、UEは、ブロードキャスト又はユニキャストRRCシグナリングを介して、WLANオフロードに関連するRAN情報(例えば、負荷、例えば、オフロードプレファレンスインジケータを反映する3GPP負荷又は他のパラメータ)、3GPP信号強度閾値(例えば、RSRP閾値)、及び複数のWLAN閾値(例えば、RSNI、RCPI、及びBSS負荷閾値)を取得する。
【0034】
そして、UEは、任意に、RAN情報のみに基づいて、複数のRANルールを評価し、複数のルールがWLANへのオフロードを許可する場合にのみ、(RAN及びWLAN情報に基づく複数のルールが評価される)次の段階に進んでよい。代替的に、UEは、RAN及びWLAN情報を取得し、全ての情報が利用可能であるときにのみ、複数のルールを評価してよい。UEは、WLANへのオフロードが有益か否かを決定するために、(RAN仕様書において定義される)複数のRANルールを評価してよい。複数のRANルールは、例えば、次の形式であってよい。
Offload to WLAN if: (RSNI > RSNI threshold 1) && (RSRP < RSRP threshold 1)
Stay on 3GPP if: (RSNI <= RSNI threshold 2) || (RSRP >= RSRP threshold 2)
【0035】
複数のルールがUEにそれが現在用いているネットワークに留まることを示す場合、それはそうし、そうでなければ、UEは、次の動作に進む。異なる複数の閾値は、複数のネットワーク(例えば、RSRP閾値1及びRSRP閾値2)の間でのUEのピンポン(ping−pong)を防止するために、異なる方向で用いられ得る。
【0036】
UEは、それがアクセスし得る複数のWLANネットワークについての情報を取得し得る(すなわち、UEが複数のWLAN識別子のリストを取得し得る)。このリストは、「標準化接続管理オブジェクト,WLANパラメータ;OMAデバイス管理での使用のため;承認済みバージョン1.0−2008年10月24日;OMADDSDM_ConnMO_WLANVl_020081024A」において定義されるようなOMA DM、又はブロードキャスト又はユニキャストRRCシグナリングを介して提供され得る。このリストは、また、ANDSFを介して提供され得る。ここで、UEが、この動作において又は前もって(例えば、システムがOMA DMを用いるときに)、複数のWLAN識別子のリストを取得してよいことに留意すべきである。
【0037】
一旦、UEが複数のWLAN識別子のリストを取得すると、それは、それが用い得る(すなわち、複数のネットワークがこのリスト上にある)複数のWLANネットワークからのWLAN情報(例えば、Wi−Fiアライアンス(WFA)によってホットスポット2.0(HS2.0)において定義されるようなRSNI、RCPI、BSS負荷、及び/又は複数のWANメトリック)を取得する。一旦、UEがWLAN及びRAN情報を取得すると、それは、それが現在用いている3GPPネットワークに対する及びUEが見つけ得る(前に取得されたリストの中からの)全てのWLANネットワークに対する(RAN仕様書において定義される)複数のRANルールを評価する。複数のRANルールは、例えば、次の形式であってよい。
Offload to WLAN if: (OPI > OPI threshold) && (RSRP < RSRP threshold) && (bss load < bss load threshold) && (RSSI > RSSI threshold)
Stay on 3GPP if: (OPI <= OPI threshold) || (RSRP >= RSRP threshold) || (bss load >= bss load threshold) || (RSSI <= RSSI threshold)
【0038】
これらルールに基づいて、UEは、両方を用い得る全てのPDNコネクションに対して、3GPP又は複数のWLANネットワークを用いるか否か、及び(WLANが選択される場合)どのWLAN APに接続するかを決定する。複数のルールがUEにWLANを用いることを示す場合、WLANを用い得る全てのPDNコネクションの全てのベアラは、WLANに移動される。UEは、複数のWLANコネクションを確立し、EUTRAN/UTRANからこれらのコネクションをリリースするために、SaMOG2(リリース12SaMOG)WIの一部として定義されるWLCP(WLANリンク制御プロトコル)を用いてよい。その選択基準を満たす複数のWLANネットワークがある場合、それは、どのネットワークを用いるかを決定することはUE実装に委ねられる。例えば、UEは、複数のRANルールをまた満たす複数のAPの中から、(いくつかの基準に従う)最も高いQoSを提供するWLAN APを選択することを決定する。
【0039】
安定した状態の動作において、UEは、UE実装に委ねられる周期で、3GPP及びWLANパラメータを取得し、複数のRANルールを再評価し続ける。例えば、複数のRANルールの再評価は、RAT間モビリティシグナリングに関連するレイテンシ、又は補助情報がネットワーク内で更新される頻度等のいくつかの検討事項に基づき得る。全てのベアラがWLANに移動される場合、UEは、LTEからデタッチされてよい。その場合、UEは、UTRAにキャンプすることが期待され、UTRANからのWLAN補助情報を取得してよい。
【0040】
図5は、第1のネットワークと第2のネットワークとの間でトラフィックをムーブ/ステア/オフロードすることのプロセス500を示す。方法は、UE102、セルタワー104、ネットワークインフラストラクチャ116、及びWLAN AP106によって、図1及び2に示されるシステム100又はシステム200によって実現され得る。いくつかの実施形態において、ネットワークインフラストラクチャのオペレータは、複数のRANパラメータで強化されないリリース12(又はそれより早い)ANDSFを配備する。ブロック502において、UEは、オフロード構成データを取得する。ブロック504において、UEは、ネットワークインフラストラクチャからの複数のANDSFルールを取得する。ブロック506において、UEは、複数のアクセスネットワークのセットを決定するために、複数のRAN及び/又はANDSFルールを評価する。ブロック508において、UEは、UEのために利用可能である(例えば、UEの範囲における)複数のネットワークからの利用可能な複数のアクセスネットワーク識別子を取得する。ブロック510において、UEは、利用可能な複数のアクセスネットワーク識別子についての利用可能なアクセスネットワーク情報(例えば、負荷、強度、及び品質情報)を取得する。ブロック511において、UEは、利用可能なアクセスネットワーク情報を考慮して、複数のオフロードルールを評価する。ブロック511における評価の結果に基づいて、ブロック512において、UEは、異なるネットワークに接続するか否かを決定する。その場合、ブロック514において、UEは、どのPDNコネクション(又は、オフロードの粒度に依存して、IPフロー)を異なるネットワークにオフロードするかを決定する。ブロック516において、UEは、異なるネットワークに接続し、決定された複数のPDNコネクションをオフロードする。そして、ブロック518において、UEが異なるネットワークに接続するか否かに関わらず、UEは、現在のネットワークとの残りのコネクションをそのままにする。
【0041】
例えば、図4と同様に、初期の動作は、任意に実行されてよい。UEは、ブロードキャスト又はユニキャストRRCシグナリングを介して、WLANオフロードに関連するRAN情報(例えば、負荷を反映する3GPP負荷又は他のパラメータ)、3GPP信号強度閾値(例えば、RSRP閾値)、及び複数のWLAN閾値(例えば、RSSI及びBSS負荷閾値)を取得する。
【0042】
そして、UEは、任意に、RAN情報のみに基づいて、複数のRANルールを評価し、複数のルールがWLANへのオフロードを許可する場合にのみ、(RAN及びWLAN情報に基づく複数のルールが評価される)次の段階に進んでよい。代替的に、UEは、RAN及びWLAN情報を取得し、全ての情報が利用可能であるときにのみ、複数のルールを評価してよい。UEは、WLANへのオフロードが有益か否かを決定するために、(RAN仕様書において定義される)複数のRANルールを評価してよい。評価が確実な(例えば、UEが良好なLTEカバレッジにいて、LTE負荷が非常に低いとき等の、複数のルールが、UEがWLANを用いないことを示す)場合、UEのプロセスは、(電力を節約する等のために)さらなる処理を停止してよい。
【0043】
一実施形態において、ANDSFは、同一のUEにおいて、複数のRANルールと共に用いられる。UEは、RAN補助情報(そのような情報が既に前に取得されていない場合)及びWLAN補助情報を取得し得る。UEは、オペレータプレファレンスに基づいて、複数のANDSF及び/又はRANルールを選択し、評価する。
【0044】
他の実施形態において、UEは、(既に利用可能でない場合)複数のANDSFルールを取得し、それらを評価する。この評価の出力として、UEは、それが用い得る複数のアクセスネットワーク(3GPP及びWLAN)のリスト(ISRP及びISMPルールを含む)を得る。
【0045】
実施形態において、UEは、RAN補助情報(そのような情報が既に前に取得されていない場合)及びWLAN補助情報を取得し得る。そして、UEは、図4で説明されたものと同一の態様で、複数のRANルールを評価する。
【0046】
この評価の結果として、UEは、複数のANDSFルールの評価によって生成されたリストから、複数の特定の(3GPP及びWLAN)アクセスネットワークを除去してよい。その後、UEは、対応するSA2及びCT1仕様書(S2a、S2b、及びS2cインターフェース参照)において定義されるようなそのリストに残る複数のネットワークを用いて(ISRP又はISMPルールの何れかに従って)進める。UEは、複数のWLANコネクションを確立し、EUTRAN/UTRANからこれらコネクションをリリースするために、SaMOG2(リリース12SaMOG)WIの一部として定義されるWLCP(WLANリンク制御プロトコル)を用いてよい。
【0047】
図6は、第1のネットワークと第2のネットワークとの間でトラフィックをムーブ/ステア/オフロードすることのプロセス600を示す。方法は、UE102、セルタワー104、ネットワークインフラストラクチャ116、及びWLAN AP106によって、図1及び2に示されるシステム100又はシステム200によって実現され得る。いくつかの実施形態において、ネットワークインフラストラクチャのオペレータは、複数のRANパラメータで強化されるANDSFを配備する。ブロック602において、UEは、オフロード構成データを取得する。ブロック604において、UEは、利用可能な複数のWLAN APを記述する複数のWLAN識別子を受信する。ブロック606において、UEは、複数のWLAN APについてのWLAN情報を決定する。ブロック608において、UEは、複数のネットワークプロバイダルール(例えば、強化されたANDSF)を受信する。ブロック610において、UEは、取得された情報を考慮して、複数のネットワークプロバイダルールを評価する。ブロック612において、UEは、使用のために利用可能である(複数のWLAN APを含み得る)複数のアクセスネットワークのセットを決定する。ブロック614において、UEがWLAN AP(又は他のRAN)に接続することを決定する場合、ブロック616において、UEは、どのPDNコネクション又はIPフローをオフロードするかを決定し得る。ブロック618において、UEは、WLAN APに接続し、決定された複数のPDNコネクションをオフロードし得る。何れの場合においても、ブロック620において、UEは、現在のネットワークとの残りのコネクションをそのままにする。
【0048】
例えば、UEは、図4及び5に関連して説明されたようなRAN及びWLAN補助情報を取得し得る。そして、UEは、RAN及びWLAN補助情報を利用するために強化された複数のANDSFルールを評価する。複数の強化されたANDSFルールは、複数のノードに依存するように定義され得る。複数のWLAN関連ANDSFノードは、複数のWLANパラメータ(例えば、「最大BSS負荷」、「最小RSSI」等)に対する複数のサブノードを有してよい。複数の3GPP関連ANDSFノードは、複数のRANパラメータ(例えば、「最大負荷」、「最小RSRP」等)に対する複数のサブノードを有してよい。これらのルールに対する複数の閾値は、ANDSFを介して最初に提供され得る。複数の信号強度値(RSSI、RSRP等)は、UEによって測定され得る。複数の負荷値(セルラー負荷、BSS負荷)は、ネットワーク(RAN又はWLAN)によって提供され得る。
【0049】
さらに、いくつかの実施形態において、RANは、RRCシグナリングを介して、複数の信号強度(RSRP、RSNI等)閾値をオーバーライドしてよい。RANがこれらの閾値を提供する場合、UEは、全てのANDSFルールにおいて、それらを置き換える。
【0050】
そして、UEは、対応するSA2及びCT1仕様書(S2a、S2b、及びS2cインターフェース参照)において定義されるようなISRP又はISMPルールに従って処理し得る。UEは、複数のWLANコネクションを確立し、EUTRAN/UTRANからこれらコネクションをリリースするために、SaMOG2(リリース12SaMOG)WIの一部として定義されるWLCP(WLANリンク制御プロトコル)を用いてよい。
【0051】
ここで説明される様々な実施形態は、また、既存のワイヤレスシステム(例えば、RAT、RAN、UTRAN、EUTRAN等)に対して新しい機能性を拡張、更新、使用、及び/又は提供するために用いられ得る。図7において、UEのための強化されたLTEプロトコルスタック1000の例が示される。プロトコルスタック700は、複数のスモールセルに接続している状態での使用のための新しい複数のメッセージ716及び複数の測定結果718で強化され得る。
【0052】
スタックは、強化されたLTEプロトコルスタック700における複数のプロトコルレイヤを記述する。これらのレイヤは、(ページの底部により近いレイヤとして表される)より低いレイヤからの抽象化を提供し得る。物理レイヤ(L1)714は、より高いレイヤによる使用のために物理信号を論理データに変換する複数のシステムを含む。L1は、また、測定及び構成サービスを無線リソース制御(RRC)レイヤ706に提供し得る。媒体アクセス制御(MAC)レイヤ712は、論理マッピング及び/又はスケジューリングとしてトランスポートを実行する複数のシステムを含む。MACレイヤ712は、ネットワークについての複数の測定結果及びフォーマット選択をRRCレイヤ706に提供し得る複数のシステムを含む。無線リンク制御(RLC)レイヤ710は、セグメンテーション、コンカチネーション、及びリアセンブルを提供する複数のシステムを含み、無線ベアラに依存する異なる複数のモードにおいて動作できる。パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ708は、暗号関数、ヘッダ圧縮/解凍、シーケンスナンバリング、及び/又は重複の除去を含むより高いレベルの複数のプロトコルに対する複数のサービスを提供し得る複数のシステムを含む。ユーザトラフィックは、PDCPレイヤ708を通じてインターネットプロトコル(IP)レイヤ704に送信され得、そして、使用のためにUEの複数のアプリケーション及び複数のシステムにルーティングされる。制御トラフィックは、RRCレイヤ706に送信され得る。RRCレイヤ706は、UEの管理及び制御機能を提供し得る。RRCレイヤ706の機能性は、ブロードキャスト情報、ページング、eNBとのコネクション管理、RRCメッセージの完全性保護、無線ベアラ制御、モビリティ機能、UE測定及びレポート、サービス品質管理等の処理を含み得る。非アクセス層(NAS)レイヤ702は、モビリティ管理、呼制御、セッション管理、及び/又は識別子管理を提供し得る複数のシステムを含む。
【0053】
RRCレイヤ706及びNASレイヤ702は、複数のメッセージでさらに強化され得る。複数のメッセージは、複数のインジケータ、複数の閾値、及び複数のルールを含み得る。複数のインジケータは、オフロードプレファレンスインジケータ(OPI)、基準信号受信電力(RSRP)閾値、基準信号受信品質(RSRQ)閾値、受信チャネル電力インジケータ(RCPI)閾値、受信信号雑音インジケータ(RSNI)閾値、基本サービスセット(BSS)負荷閾値、及びバックホールレート閾値を含み得る。複数の閾値及び/又は複数のインジケータは、静的(例えば、静的にUEに格納される)又は動的(例えば、ネットワークから受信される)であり得る。複数のルールは、無線アクセスネットワーク(RAN)ルール、アクセスネットワーク発見及び選択機能(ANDSF)ルール、システム間モビリティポリシー(ISMP)、システム間ルーティングポリシー(ISRP)、及びAPN間ルーティングポリシー(IARP)を含み得る。
【0054】
物理レイヤは、UEの複数のレイヤ(例えば、RRCレイヤを含むL2レイヤ)に提供するための複数の測定結果で強化され得る。複数の測定結果は、RCPI、RSNI、RSRP、RSRQ、RSSI(受信信号強度インジケータ)、SINR(信号対干渉雑音比)、CQI(チャネル品質情報)、RSCP、CPICH RSCP(共通パイロットチャネル受信信号コード電力)、及びCPICH Ec/No(総雑音電力密度分のチップ毎の共通パイロットチャネル受信エネルギー)を含み得る。
【0055】
オフロード構成は、RRCを介してUEによって受信される複数の閾値を含み得る。これらは、複数のパラメータ(LTEのためのRSRP閾値)、(LTEのための)RSRQ閾値、(UMTSのための)CPICH RSCP閾値、(UMTSのための)CPICH Ec/No閾値、(LTE又はUMTSのための)OPI、(WLANのための)RCPI閾値、(WLANのための)RSNI閾値、(WLAN)BSS負荷閾値、及び(WLANのための)バックホールレート閾値を含む。LTE/UMTS(セルラー)情報は、UEによって生成された複数の測定結果、例えば、UEがRSRP閾値と比較し得るRSRP測定結果を含み得る。WLAN情報は、UEがBSS負荷閾値と比較し得るBSS負荷を含み得る。
【0056】
いくつかの実施形態において、オフロードプレファレンスインジケータ(OPI)は、負荷測定結果に代えて用いられ得る。
【0057】
RRCが上で言及されるが、それは多くの可能な実装の選択肢のうちの1つにすぎない。他の複数の選択肢は、第2のプロトコルレイヤ又はアクセス層レイヤの他の複数のセクションを含む(RRC、PDCP、RLC、及びMACを含む)。
【0058】
UEに提供される複数のポリシーは、RAN補助情報を有することによって強化され得る。例えば、ポリシーは、複数の候補の情報を同時に含んでよい。そのようなポリシーの例は、WLANオフロード環境に対する3GPPを含み得る。RAN RSRPが閾値Sより小さく、RAN負荷が閾値Xより大きい場合、及びWLAN RSSIが閾値Rより大きく、WLAN BSS負荷が閾値Yより小さい場合、フローをWLANに移動する。
【0059】
3GPPポリシーに対するWLANの例は、次を含む。RAN RSRPが閾値S'より大きく、RAN負荷が閾値X'より小さい場合、及びWLAN RSSIが閾値R'より小さく、WLAN BSS負荷が閾値Y'より大きい場合、次に、フローをUMTS/LTEに移動する。
【0060】
実施形態において、このポリシーは、(ISRPと同様の)新ポリシー構造で実現され得る。複数の閾値(例えば、RAN RSRP/RSCP閾値))の値は、RANによって提供され、ANDSFポリシーにおいて用いられ得る。そうでなければ、複数の閾値は、また、ANDSFそれ自体によって提供されてよい。UEに固有の複数のポリシーは、UEサブスクリプションに基づいて構成され、又は事前に設定され得る。任意に、トラフィックステアに対するUE毎の制御は、接続モード中に専用のシグナリングを用いて達成され得る。例えば、RANは、接続モードにある異なる複数のUEに、上記の複数のパラメータの異なる複数の値を送信してよい。対象のWLANシステム(例えば、SSID又はレルム(realm))に固有の複数のポリシーは、構成され、又は事前に設定され得る。複数のポリシー及びネットワーク補助情報は、また、いくつかのフローをWLANに、いくつかを3GPPにルーティングするために用いられ得る。
【0061】
メカニズムは、(ヒステリシス、ランダム化、WLANから3GPPへのネットワーク選択とは異なる3GPPからWLANへのための複数の閾値、又はUEベースの決定に適用されてよいユーザ毎のサブスクリプションレベルに関する複数の閾値を含む)同時の大量のアクセスネットワーク選択/トラフィックステア及びピンポン(ping−pong)イベントを回避するために用いられ得る。
【0062】
図8は、UE、移動局(MS)、モバイルワイヤレスデバイス、モバイル通信デバイス、タブレット、ハンドセット、又は他のタイプのモバイルワイヤレスデバイス等のモバイルデバイスの例示である。モバイルデバイスは、基地局(BS)、eNB、ベースバンドユニット(BBU)、遠隔無線ヘッド(RRH)、遠隔無線機器(RRE)、中継局(RS)、無線機器(RE)、又は他のタイプのワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)アクセスポイント等の伝送局と通信するように構成される1又は複数のアンテナを含み得る。 モバイルデバイスは、3GPP LTE、WiMAX、HSPA、Bluetooth(登録商標)、及びWi−Fiを含む少なくとも1つのワイヤレス通信規格を用いて通信するように構成され得る。モバイルデバイスは、各ワイヤレス通信規格のための別個の複数のアンテナ、又は複数のワイヤレス通信規格のための共有の複数のアンテナを用いて通信し得る。モバイルデバイスは、WLAN、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、及び/又はWWANにおいて通信し得る。
【0063】
図8は、また、モバイルデバイスからのオーディオ入力及び出力に用いられ得るマイク及び1又は複数のスピーカの例示を提供する。ディスプレイスクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン、又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ等の他のタイプのディスプレイスクリーンであってよい。ディスプレイスクリーンは、タッチスクリーンとして構成され得る。タッチスクリーンは、静電容量方式、抵抗方式、又は他のタイプのタッチスクリーン技術を用いてよい。アプリケーションプロセッサ及びグラフィックスプロセッサは、処理及びディスプレイ機能を提供するために、内部メモリに結合され得る。不揮発性メモリポートは、また、ユーザにデータ入力/出力の選択肢を提供するために用いられ得る。不揮発性メモリポートは、また、モバイルデバイスのメモリ機能を拡張するために用いられてよい。キーボードは、追加のユーザ入力を提供するために、モバイルデバイスに統合され、又はモバイルデバイスにワイヤレスで接続されてよい。仮想キーボードは、また、タッチスクリーンを用いて提供されてよい。
【実施例】
【0064】
本発明の実施形態は、いくつかのシナリオにおいて適用され得る。例えば、UEは、UTRAN/E−UTRANカバレッジ内にあり、3GPPを用いており、WLAN APカバレッジに入る。UEは、UTRAN/E−UTRAN及びWLANカバレッジ内にあり、WLANを用いており、WLAN APカバレッジから出る。他の例において、UEは、UTRAN/E−UTRANカバレッジ及びWLANカバレッジの両方のカバレッジエリア内にあり、UEは、WLANを用いており、UEのトラフィックの全て又はサブセットは、代わりに、UTRAN/E−UTRANを介してルーティングされるべきである。一例において、UEは、UTRAN/E−UTRAN及びWLANの両方のカバレッジエリア内にあり、UEは、UTRAN/E−UTRANを用いているが、UEのトラフィックの全て又はサブセットは、代わりに、WLANを介してルーティングされるべきである。さらに他の例において、UEは、UTRAN/E−UTRAN及びWLANアクセスの両方を用いており、1つ(WLAN又はUTRAN/E−UTRAN)のみに接続されるべきであり、又はいくつかのトラフィックは、他のアクセスに移動されるべきである。
【0065】
3つの実施形態は、実施形態の態様の理解を助けるために、WLAN−RANベースのシステムにおいて以下で説明される。これらの実施形態は、可能性がある実施形態を網羅するものでなく、3つの可能な実装の理解を助けるために用いられることが認識されるべきである。
【0066】
第1の実施形態において、WLAN−UTRAN/E−UTRAN(UTRAN/E−UTRANは、また、本書類の残りの部分において「RAN」と称される)アクセスネットワーク選択のための候補は、特定されている。RANは、ブロードキャストシグナリング(及び任意に、専用のシグナリング)を通じて、RAN補助情報をUEに提供する。UEは、RAN補助情報、WLANによって提供される情報及び複数のUE閾値、及びトラフィックをWLANに又はRANにステアするために、ANDSFを介して又は既存のOMA−DMメカニズムを介して取得され、UEに事前に構成される複数のポリシーを用いる。
【0067】
本実施形態は、E−UTRANに対するRRC IDLE及びRRC CONNECTED状態、UTRANに対するUE IDLEモード、UTRANに対するCELL DCH、CELL_FACH、CELL_PCH、及びURA_PCH状態にある複数のUEに適用可能であり得る。複数の補助パラメータは、負荷情報(例えば、百分率、負荷レベル(低、中、高)、又はオフロードプレファレンスインジケータによる、例えば、UMTS/LTE負荷の直接/間接指標)、リソース割り当て(UEがUMTS/LTE上で受信してよい最大リソース割り当て)、複数のWLAN閾値(WLAN RSNI閾値、WLAN RCPI、WLAN BSS負荷閾値、及びWLAN WANメトリック閾値)、及び/又は複数のRAN閾値(複数のRSRP/RSCP閾値)を含み得る。
【0068】
第2の実施形態において、複数のオフロードルールは、RAN仕様書において記述される。RANは、(専用及び/又はブロードキャストシグナリングを通じて)複数のルールにおいて用いられる複数の閾値を提供する。本実施形態は、E−UTRANに対するRRC IDLE及びRRC CONNECTED状態、UTRANに対するUE IDLEモード、UTRANに対するCELL_FACH、CELL_PCH、URA_PCH、及びCELL_DCH状態における複数のUEに適用可能であり得る。実施形態において、RANは、専用シグナリング及び/又はブロードキャストシグナリングを通じて複数のパラメータを提供する。UEは、WLANと3GPPとの間で双方向のオフロードを実行するために、3GPP RAN仕様書に定義される複数のRANルールに従う。そのように構成される場合、ユーザプレファレンスが優先され得る。オペレータプレファレンスに基づいて、UEは、複数のANDSFポリシー又は複数のRANルールを用いてよい。例となるルールは、次の通りである。
if (measured_metricA < threshold 1) && (measured_metricB > threshold2) {
steerTrafficToWLANO;
} else if (measured_metricA > threshold3) || (measured_metricB < threshold4) {
steerTrafficTo3gpp();
}
【0069】
第3の実施形態において、ユーザプレファレンスは、(例えば、非オペレータWLANが好ましい、又はWLANがオフであるとき)RANベース又はANDSFベースの複数のルールより常に優先されるように構成され得る。
【0070】
実施形態において、複数のルールに基づく複数の分岐が可能である。第1の分岐において、ANDSFが存在しない場合、UEは、ステアコマンドで示されたトラフィックをWLAN又は3GPPに示されたとおり移動する。第2の分岐において、複数のアクセスネットワークがANDSFポリシーに従って可能であるとき、(例えば、特定の複数のIPフローに対して、ANDSFが、3GPPアクセス及びWLANの優先付された順番を示す場合)トラフィックステアコマンドは、アクセスネットワークの優先の順番をオーバーライドし得る。3GPPアクセスからWLANへトラフィックをステアするコマンドの受信により、UEは、対応する複数のフローをWLANに移動する。第3の分岐において、専用のトラフィックステアコマンドは、他の場合において、ANDSFをオーバーライドし得ない(すなわち、UEは、可能性としてANSDFによって示されない(すなわち、禁止されるものとして示されない又は示される)アクセスネットワークにトラフィックを移動しない)。上の複数のルールは、H−ANDSF又はV−ANDSFポリシーの何れがアクティブか否かに適用し得る。
【0071】
一実施形態において、オペレータプレファレンス/構成に基づいて、UEは、複数のRANルール又はANDSFの何れかを選択する。例えば、ローミングしているUEが複数のRANルールを用いるオペレータのネットワークにある場合、ホームオペレータはANDSFを配備するが、オペレータは、複数のRANルールを無視し、代わりに、複数のANDSFルールに従うようにUEを構成し得る。
【0072】
上の動作は、その動作に任意に影響を与え得るユーザプレファレンス及び/又はWLAN無線状態を考慮に入れない。例えば、ユーザプレファレンス及び/又はWLAN無線状態に基づいて、UEは、構成された複数の測定イベントを実行できなくてよい。さらに、その手順は、UEがオペレータWLANより非オペレータWLANを優先できることを許可し得る。例えば、UEは、測定プロセス中の任意の時間に、オペレータWLANから切り離され、より高い優先度の非オペレータWLANに関連付けられてよい。いくつかの場合において、いくつかの動作は、RAN/UE構成に基づいて任意的であり得る(例えば、測定制御及び測定結果レポート)。
【0073】
その動作及び説明は、UMTS CELL_FACHにも適用し得る。その動作は、また、複数のUMTS/LTEアイドルモード及び複数のUMTS CELL/URA_PCH状態に拡張され得え、例えば、複数のUEは、RRC ULメッセージ、例えば、(UMTS/LTEにおけるアイドルからの)RRCコネクションリクエスト又は(UMTS CELL/URA_PCH状態における)CELL UPDATEにおける(例えば、利用可能な複数のWLAN測定結果についての)いくつかの指標をレポートするように構成され得る。
【0074】
BSSIDは、基本サービスセット識別子を表す。インフラストラクチャBSSに対して、BSSIDは、ワイヤレスアクセスポイントのMACアドレスであり、ビーコン又はプローブ応答から来る。SSIDは、サービスセット識別子を表す。SSIDは、場合によってオーバーラップする複数のBSSで用いられ得、ビーコン又はプローブ応答から来得る。HESSIDは、ホモジニアス拡張サービスセット識別子を表す。MACアドレス、その値は、ネットワークにおける複数のAPのうちの一つのBSSIDと同一の値で、ホットスポットオペレータによって構成される。ワイヤレスネットワークにおける全てのAPは、同一のHESSID値で構成され得る。HESSIDは、ビーコン又はプローブ応答又は802.11通信から来得る。ドメイン名リストエレメントは、WLANアクセスネットワークを運用するエンティティの1又は複数のドメイン名のリストを提供し、ANQP(HS2.0)から来得る。動作クラス及びチャネルの数は、対象のWLANの周波数の指標である(異なる動作クラスの定義のための802.11[5]の付録E参照)。
【0075】
RCPI及びRSNIの両方は、UEによって測定され得る。BSS負荷は、ビーコン又はプローブ応答(802.11k)によって取得され得る。複数のWANメトリックは、(HS2.0における)ANQPを通じて取得され得る。
【0076】
WLANへ又はからステアするトラフィックを特定するための例は、DRB/RB−ID及びQCIを含み得る。DRB/RB−IDは、無線ベアラの識別子を表す。QCIは、QoS(サービス品質)クラス識別子を表す。
【0077】
[例]
以下の例は、さらなる実施形態に関する。
【0078】
例1は、モバイルブロードバンド(MBB)インターフェース、ワイヤレスネットワークインターフェース、及びプロセッサを備えるモバイルデバイスである。モバイルブロードバンド(MBB)インターフェースは、複数の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークに接続するように構成される。ワイヤレスネットワークインターフェースは、複数の非MBBネットワークに接続するように構成される。プロセッサは、モバイルデバイスに動作を実行させる命令を実行するように構成される。プロセッサは、複数のオフロードルールを処理するためのMBBネットワーク構成を決定するように構成される。プロセッサは、MBBネットワーク構成と互換性がある複数のオフロードルールを用いるようにモバイルデバイスを構成するようにさらに構成される。プロセッサは、また、構成された複数のオフロードルールに基づいて、MBBインターフェースとワイヤレスネットワークインターフェースとの間でトラフィックをオフロードするか否かを決定するように構成される。プロセッサは、オフロードすることが決定されたときに、プロセッサが、どのコネクションをMBBインターフェースとワイヤレスネットワークインターフェースとの間でオフロードするかを決定するようにさらに構成される。
【0079】
例2において、例1のモバイルデバイスのプロセッサは、任意に、追加の動作を実行するように構成され得る。プロセッサは、オフロード構成データを無線リソース制御(RRC)シグナリングから受信するように構成され得る。プロセッサは、複数のコネクションのオフロードのために利用可能な複数の非MBBアクセスポイント(非MBB AP)を記述する複数の非MBB識別子を受信するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、複数の非MBB識別子に対する非MBB情報を取得するように構成され得る。プロセッサは、オフロード構成及び非MBB情報に少なくとも部分的に基づいて、複数の無線アクセスネットワーク(RAN)ルールを備える複数のオフロードルールを評価するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、非MBB APに接続することを決定するように構成され得る。プロセッサは、非MBB APにオフロードする複数のコネクションのセットを決定するようにさらに構成され得る。
【0080】
例3において、例1−2のモバイルデバイスのプロセッサは、任意に、追加の動作を実行するように構成され得る。プロセッサは、オフロード構成データを備えるMBBネットワーク情報を取得するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、複数のアクセスネットワーク発見及び選択機能(ANDSF)ルールを備える複数のオフロードルールを取得するように構成され得る。プロセッサは、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットを決定するために、複数のANDSFルールを評価するようにさらに構成され得、複数のアクセスネットワークのセットは、複数のMBBネットワークのセット及び複数の非MBBネットワークのセットを含む。プロセッサは、また、複数のコネクションのオフロードのために利用可能な複数の非MBBネットワークを記述する複数の非MBBアクセスネットワーク識別子を取得するようにさらに構成され得る。プロセッサは、受信された複数の非MBB識別子に対する非MBB情報を取得するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、オフロード構成、MBBネットワーク情報、及び非MBB情報に基づいて、複数のオフロードルールを評価するように構成され得る。プロセッサは、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットから除去するために、複数のアクセスネットワークのセットのサブセットを決定するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットにおける非MBBネットワークに接続するか否かを決定するように構成され得る。プロセッサは、非MBBネットワークに接続することが決定されたときに、プロセッサがどのコネクションを非MBBネットワークにオフロードするかを決定するようにさらに構成され得る。
【0081】
例4において、例1−3のモバイルデバイスのプロセッサは、任意に、追加の動作を実行するように構成され得る。プロセッサは、非MBBオフロード構成データを受信するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、複数のコネクションのオフロードのために利用可能な複数の非MBBアクセスポイント(非MBB AP)を記述する複数の非MBB識別子を受信するように構成され得る。プロセッサは、受信された複数の非MBB識別子に対する複数の非MBBパラメータを決定するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、複数のMBBパラメータ及び複数の非MBBパラメータを参照する複数のネットワークプロバイダルールを備える複数のオフロードルールを受信するように構成され得る。プロセッサは、複数のMBBパラメータ及び複数の非MBBパラメータに基づいて、複数のネットワークプロバイダルールを評価するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットを決定するように構成され得る。プロセッサは、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットにおける非MBB APに接続するか否かを決定するようにさらに構成され得る。プロセッサは、非MBB APに接続するときに、プロセッサがどのコネクションを非MBB APにオフロードするかを決定し得るようにさらに構成され得る。
【0082】
例5は、オフロード構成データを無線リソース制御(RRC)シグナリングから受信するように構成されるユーザ機器(UE)である。UEは、複数のパケットデータネットワーク(PDN)コネクションのオフロードのために利用可能な複数のワイヤレスローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)を記述する複数のWLAN識別子を受信するようにさらに構成される。UEは、また、WLAN識別子に対するWLAN情報を取得するように構成される。UEは、オフロード構成及びWLAN情報に少なくとも部分的に基づいて、複数のRANルールを評価するようにさらに構成される。UEは、また、WLAN APに接続することを決定するように構成される。UEは、WLAN APにオフロードする複数のPDNコネクションのセットを決定するようにさらに構成される。
【0083】
例6において、例5のUEは、任意に、オフロード構成が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)オフロードプレファレンスインジケータ(OPI)、基準信号受信電力(RSRP)閾値データ、基準信号品質(RSRQ)閾値データ、受信信号強度インジケータ(RSSI)閾値データ、受信チャネル電力インジケータ(RCPI)閾値データ、受信信号雑音インジケータ(RSNI)閾値データ、又は基本サービスセット(BSS)負荷閾値データのうちの1又は複数を備えるように構成され得る。
【0084】
例7において、例5−6のUEは、任意に、オフロード構成を受信する段階が、複数のRANルールがWLANへのオフロードを許可するか否かを決定するために、オフロード構成を評価する段階と、複数のRANルールがWLANへのオフロードを許可しないときに、WLANオフロード評価のさらなる処理を停止する段階とをさらに備えるように構成され得る。
【0085】
例8において、例5−7のUEは、任意に、複数のRANルールがWLANへのオフロードを許可するか否かを決定するためにオフロード構成を評価する段階が、RSRPをRSRP閾値と比較する段階、又はRSRQ測定結果をRSRQ閾値と比較する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0086】
例9において、例5−8のUEは、任意に、複数のWLAN識別子を受信する段階が、オープンモバイルアライアンスデバイス管理(OMA DM)オブジェクトレシート、無線リソース制御(RRC)シグナリング、又はアクセスネットワーク発見及び選択機能(ANDSF)によって、複数のWLAN識別子を取得する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0087】
例10において、例5−9のUEは、任意に、WLAN情報が、信号強度基本サービスセット(BSS)負荷、複数のワイドエリアネットワーク(WAN)メトリック、受信チャネル電力インジケータ(RCPI)、又は受信信号雑音インジケータ(RSNI)の少なくとも1つを備えるように構成され得る。
【0088】
例11において、例5−10のUEは、任意に、WLAN APに接続することを決定する段階が、複数のRANルールを満たす複数のWLAN APからWLAN APを選択する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0089】
例12は、セルラーネットワークインターフェース、ワイヤレスネットワークインターフェース、及びプロセッサを備えるワイヤレスモバイルデバイスである。セルラーネットワークインターフェースは、複数の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークに接続するように構成される。ワイヤレスネットワークインターフェースは、複数の非3GPPネットワークに接続するように構成される。プロセッサは、ワイヤレスモバイルデバイスに動作を実行させる命令を実行するように構成される。プロセッサは、オフロード構成データを備えるセルラーネットワーク情報を取得するように構成され得る。プロセッサは、複数のアクセスネットワーク発見及び選択機能(ANDSF)ルールを取得するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットを決定するために、複数のANDSFルールを評価するように構成され得、複数のアクセスネットワークのセットは、複数の3GPPネットワークのセット及び複数の非3GPPネットワークのセットを含む。プロセッサは、複数のパケットデータネットワーク(PDN)コネクションのオフロードのために利用可能な複数の非3GPPネットワークを記述する複数の非3GPPアクセスネットワーク識別子を取得するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、受信された複数の非3GPP識別子に対する非3GPP情報を取得するように構成され得る。プロセッサは、オフロード構成、セルラーネットワーク情報、及び非3GPP情報に基づいて、複数のオフロードルールを評価するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットから除去するために、複数のアクセスネットワークのセットのサブセットを決定するように構成され得る。プロセッサは、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットにおける非3GPPネットワークに接続するか否かを決定するようにさらに構成され得る。プロセッサは、また、非3GPPネットワークに接続することを決定するときに、プロセッサが、どのPDNコネクションを非3GPPネットワークにオフロードするかを決定するように構成され得る。
【0090】
例13において、例12のUEは、任意に、複数のオフロードルールが複数の無線アクセスネットワーク(RAN)ルールであるように構成され得る。
【0091】
例14において、例12−13のUEは、任意に、複数の3GPPネットワークが、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM(登録商標))ネットワーク、汎用パケット無線サービス(GPRS)ネットワーク、GSM(登録商標)進化型高速データレート(EDGE)ネットワーク、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、又はLTEアドバンスドネットワークを備えるように構成され得る。
【0092】
例15において、例12−14のUEは、任意に、複数の非3GPPネットワークが、複数のWi−Fiネットワーク又は複数のWi−Maxネットワークをさらに備えるように構成され得る。
【0093】
例16において、例12−15のUEは、任意に、複数のANDSFルールが、複数のシステム間モビリティポリシー(ISMP)ルール、複数のシステム間ルーティングポリシー(ISRP)ルール、又は複数のAPN間ルーティングポリシー(IARP)ルールを備えるように構成され得る。
【0094】
例17において、例12−16のUEは、任意に、複数のANDSFルールを取得する段階が、3GPPネットワークプロバイダから複数のANDSFルールを取得する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0095】
例18において、例12−17のUEは、任意に、複数のANDSFルールを取得する段階が、静的な事前に設定されたUEの記憶装置から、複数のANDSFルールを取得する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0096】
例19において、例12−18のUEは、任意に、複数のANDSFルールを取得する段階が、UEにおいて複数のANDSFルールを事前に設定する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0097】
例20において、例12−19のUEは、任意に、非3GPPネットワークに接続する段階が、オフロードする複数のPDNコネクションのために、複数のWLANコネクションを確立し、3GPPネットワークから複数のコネクションをリリースすべく、WLANリンク制御プロトコル(WLCP)を用いる段階をさらに備えるように構成され得る。
【0098】
例21は、セルラートラフィックをワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トラフィックにオフロードするための方法である。方法は、WLANオフロード構成データを受信する段階を含む。方法は、複数のデータコネクションのオフロードのための利用可能な複数のワイヤレスローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)を記述する複数のWLAN識別子を受信する段階をさらに含む。方法は、また、受信された複数のWLAN識別子に対する複数のWLANパラメータを決定する段階を含む。方法は、複数のセルラーパラメータ及び複数のWLANパラメータを参照する数のネットワークプロバイダルールを受信する段階をさらに含む。方法は、また、複数のセルラーパラメータ及び複数のWLANパラメータに基づいて、複数のネットワークプロバイダルールを評価する段階を含む。方法は、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットを決定する段階をさらに含む。方法は、また、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットにおけるWLAN APに接続するか否かを決定する段階を含む。WLAN APに接続するときに、方法は、どのデータコネクションをWLAN APにオフロードするかを決定する段階を含む。
【0099】
例22において、例21の方法は、任意に、複数のネットワークプロバイダルールが、複数のセルラーパラメータ及び複数のWLANパラメータを含む複数のアクセスネットワーク発見及び選択機能(ANDSF)ルールであるように構成され得る。
【0100】
例23において、例21−22の方法は、任意に、複数のデータコネクションが、複数のパケットデータネットワーク(PDN)コネクションであるように構成され得る。
【0101】
例24において、例21−23の方法は、任意に、複数のネットワークプロバイダルールが、複数のWLANパラメータと比較するために、複数のWLANパラメータ閾値を記述する有効性基準をさらに備えるように構成され得る。
【0102】
例25において、例21−24の方法は、任意に、複数のWLANパラメータを決定する段階が、複数のネットワークプロバイダルールを評価する第1のプロトコルレイヤより低いユーザ機器(UE)の第2のプロトコルレイヤから複数のWLANパラメータ閾値を受信する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0103】
例26において、例25の方法は、任意に、複数のWLANパラメータを決定する段階が、第2のプロトコルレイヤにおいて実行される閾値との比較を備えるように構成され得る。
【0104】
例27において、例25の方法は、任意に、複数のWLANパラメータを決定する段階が、第2のプロトコルレイヤによって決定される値及び閾値を備え、値と閾値との間の比較が、複数のネットワークプロバイダルールを評価する段階の一部として第1のプロトコルレイヤにおいて実行されるように構成され得る。
【0105】
例28において、例25の方法は、任意に、第2のプロトコルレイヤが、無線リソース制御(RRC)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、又は媒体アクセス制御(MAC)レイヤであるように構成され得る。
【0106】
例29において、例25の方法は、任意に、第2のプロトコルレイヤがアクセス層レイヤであるように構成され得る。
【0107】
例30において、例25の方法は、任意に、第1のプロトコルレイヤがANDSFであるように構成され得る。
【0108】
例31は、セルラーネットワークとワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)との間でトラフィックを移動するための方法である。方法は、利用可能なセルラーネットワーク無線アクセスネットワーク(RAN)を決定する段階を含む。方法は、セルラーオフロード構成データを受信する段階をさらに含む。方法は、また、利用可能な複数のワイヤレスローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)を記述する複数のWLAN識別子を受信する段階を含む。方法は、受信された複数のWLAN識別子に対する複数のWLANパラメータを決定する段階をさらに含む。方法は、また、複数のセルラーパラメータを含むネットワークプロバイダ情報を受信する段階を含む。方法は、複数のセルラーパラメータ及び複数のWLANパラメータに基づいて、複数のネットワークプロバイダルールを評価する段階をさらに含む。方法は、また、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットを決定する段階を含み、複数のアクセスネットワークのセットは、複数のWLAN AP及び複数のセルラーネットワークRANを備える。方法は、使用のために利用可能である複数のアクセスネットワークのセットにおけるセルラーネットワークRANに接続するか否かを決定する段階をさらに含む。セルラーネットワークRANに接続するときに、方法は、どのデータコネクションをセルラーネットワークRANにオフロードするかを決定する段階を含む。
【0109】
例32において、例31のUEは、任意に、複数のWLANパラメータを決定する段階が、複数のネットワークプロバイダルールを評価する第1のプロトコルレイヤより低いユーザ機器(UE)の第2のプロトコルレイヤから複数のWLANパラメータ閾値を受信する段階をさらに備えるように構成され得る。
【0110】
例33において、例31−32の方法は、任意に、複数のセルラーパラメータを含むネットワークプロバイダ情報を受信する段階が、第2のプロトコルレイヤにおいて実行される閾値との比較をさらに備えるように構成され得る。
【0111】
例34において、例31−33の方法は、任意に、複数のセルラーパラメータを含むネットワークプロバイダ情報を受信する段階が、第2のプロトコルレイヤによって決定される値及び閾値をさらに備えるように構成され得、値と閾値との間の比較が、複数のネットワークプロバイダルールを評価する段階の一部として第1のプロトコルレイヤにおいて実行される。
【0112】
例35において、例34の方法は、任意に、第1のプロトコルレイヤが第2のプロトコルレイヤより高いように構成され得る。
【0113】
例36において、例21−34の方法は、任意に、複数のネットワークプロバイダルールを評価する第1のプロトコルレイヤより低いユーザ機器(UE)の第2のプロトコルレイヤから複数のWLANパラメータ閾値を受信するように構成され得る。方法は、また、任意に、複数のネットワークプロバイダルールを評価する第1のプロトコルレイヤより低いユーザ機器(UE)の第2のプロトコルレイヤから複数のセルラーパラメータ閾値を受信するように構成され得る。方法は、任意に、複数のネットワークプロバイダルールを評価する段階の一部として第1のプロトコルレイヤにおいて値と閾値との間の比較を実行するように構成され得る。方法は、また、任意に、第2のプロトコルレイヤによって値及び閾値を決定し、複数のネットワークプロバイダルールを評価する段階の一部として第1のプロトコルレイヤにおいて値と閾値との間の比較を実行するように構成され得る。
【0114】
例37において、例21−34の方法は、任意に、複数のネットワークプロバイダルールが、複数のアクセスネットワーク発見及び選択機能(ANDSF)ルール及び複数の無線リソース制御(RRC)ルールのうちの1又は複数をさらに備えるように構成され得る。
【0115】
例38は、例21−37の何れかに説明されたような方法を実行する手段を備える装置である。
【0116】
例39は、実行されたときに、例21−37の何れかに説明されたような方法を実装又は装置を実現するための機械可読命令を含む機械可読記憶装置である。
【0117】
様々な技術、又は特定の態様又はこれらの部分は、フロッピー(登録商標)ディスケット、CD−ROM、ハードドライブ、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、又は任意の他の機械可読記憶媒体等の有形の媒体において具現化されるプログラムコード(すなわち、命令)の形態を採用してよく、プログラムコードがコンピュータ等の機械によってロードされて実行されたときに、機械が様々な技術を実施する装置になる。プログラマブルなコンピュータ上でのプログラムコードの実行の場合、コンピューティングデバイスは、プロセッサ、プロセッサによって可読である記憶媒体(揮発性及び不揮発性メモリ、及び/又は記憶要素を含む)、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスを含んでよい。揮発性及び不揮発性メモリ及び/又は記憶要素は、RAM、EPROM、フラッシュドライブ、光ドライブ、磁気ハードドライブ、又は電子データを格納するための他の媒体であってよい。eNB(又は他の基地局)及びUE(又は他の移動局)は、また、送受信機コンポーネント、カウンタコンポーネント、処理コンポーネント、及び/又はクロックコンポーネント又はタイマコンポーネントを含んでよい。ここで説明される様々な技術を実装又は利用してよい1又は複数のプログラムは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、リユーザブルコントロール、及びその類のものを用いてよい。そのようなプログラムは、コンピュータシステムと通信するために、高水準手順型又はオブジェクト指向プログラミング言語で実装されてよい。しかし、所望の場合、(複数の)プログラムは、アセンブリ又は機械言語で実装されてよい。いずれの場合においても、言語は、コンパイラ型又はインタプリタ型言語であり、ハードウェア実装と組み合わせられてよい。
【0118】
本明細書において説明されされる多くの機能ユニットが、1又は複数のコンポーネントとして実装されてよいことが理解されるべきであり、それらの実装の独立性をより具体的に強調するために用いられる用語である。例えば、コンポーネントは、カスタムの超大規模集積(VLSI)回路又はゲートアレイ、ロジックチップ等の既製の半導体、トランジスタ、又は他の別々のコンポーネントを備えるハードウェア回路として実装されてよい。コンポーネントは、また、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイス、又はその類のもの等のプログラマブルハードウェアデバイスで実装されてよい。
【0119】
コンポーネントは、また、様々なタイプのプロセッサによる実行のためのソフトウェアで実装されてよい。実行可能コードの特定のコンポーネントは、例えば、コンピュータ命令の1又は複数の物理又は論理ブロックを備えてよく、例えば、オブジェクト、プロシージャ、又は関数として体系化されてよい。それでもなお、特定のコンポーネントの実行ファイルは、物理的に共に位置付けられる必要はないが、論理的に共に結合されたときに、そのコンポーネントを備え、そのコンポーネントのための述べられた目的を達成する異なる位置に格納される異なる命令を備えてよい。
【0120】
実際、実行可能コードのコンポーネントは、単一の命令又は多くの命令であってよく、さらに、いくつかの異なるコードセグメントを跨いで、異なるプログラムの中で、及びいくつかのメモリデバイスをわたって分布されてよい。同様に、処理データは、コンポーネント内にここで特定されて示されてよく、任意の適切な形態で具現化され、任意の適切なタイプのデータ構造内で体系化されてよい。処理データは、単一のデータセットとして集められてよく、又は異なる記憶デバイスを跨って含む異なる位置に跨って分布させられてよく、及び単にシステム又はネットワーク上で電子信号として少なくとも部分的に存在してよい。コンポーネントは、受動的又は能動的であってよく、所望の機能を実行するように動作可能であるエージェントを含む。
【0121】
本明細書を通じた「例」への参照は、その例に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることをを意味する。したがって、本明細書全体を通じて様々な箇所における「例において」という表現の出現は、必ずしも全て同一の実施形態を参照していない。
【0122】
ここで用いられるように、複数のアイテム、構造的要素、構成要素、及び/又は材料は、便宜上、共通のリストにおいて提示されてよい。しかし、これらのリストは、リストの各部材が別個で一意的な部材として個別に特定されるように解釈されるべきである。したがって、そのようなリストの個々の部材は、それとは反対の指摘がない限り、共通のグループにおけるそれの提示に専ら基づいて、同一のリストの任意の他の部材の事実上の均等物として解釈されるべきではない。さらに、本発明の様々な実施形態及び例は、これらの様々なコンポーネントの代替手段と共にここで参照されてよい。そのような実施形態、例、及び代替手段は、互いの事実上の均等物として解釈されず、本発明の別個で自律的な表現として考慮されるべきであることが理解される。
【0123】
さらに、説明される特徴、構造、又は特性は、1又は複数の実施形態において、任意の適切な態様で組み合わせられてよい。以下の説明において、本発明の実施形態の深い理解を提供するために、例えば、材料の例、周波数、サイズ、長さ、幅、形状等の多くの具体的な詳細が提供される。しかし、当業者は、本発明が特定の詳細のうちの1又は複数を伴わず、又は他の方法、コンポーネント、材料等を伴って実施されてよいことを認識するであろう。他の例において、周知の構造、材料、又は動作は、本発明の態様を分かりにくくすることを防ぐために、示されず又は詳細に説明されない。
【0124】
上記のものは、明瞭さの目的のためにいくつかの詳細において説明されているが、これらの原理から逸脱することなく、特定の変更及び修正がなされてよいことが明らかであろう。ここで説明されるプロセス及び装置の両方を実装することの多くの代替の手法があることが留意されるべきである。したがって、本実施形態は、例示であって限定的でないと考慮されるべきであり、本発明は、ここで与えられる詳細に限定されるべきでないが、添付の請求項の範囲及び均等物の範囲内で修正されてよい。
【0125】
当業者は、本発明の根本的な原理から逸脱することなく、上で説明された実施形態の詳細に対して、多くの変更がなされてよいことを理解するであろう。したがって、本発明の範囲は、以下の請求項によってのみ決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8