(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電子棚札では、商品毎に対応付けて電子棚札を設置しなければならない。即ち、例えば、商品の種類がN(N>1)種類ある場合には、N個の電子棚札を用意し、商品に対応する棚の位置にそれぞれ設置する必要がある。また、商品の陳列位置に変更が生じ、棚のある一段の商品の陳列する種類の数を増加あるいは減少させる場合には、電子棚札の設置数も変更する必要があり、店員にとってそのような作業が煩わしいという問題があった。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、商品の陳列に変更が生じた場合であっても、商品の陳列変更によって生じる電子棚札の設置に関連した作業の煩わしさを軽減する技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、商品を陳列するための水平な陳列棚を有する商品陳列棚に設ける電子棚札であって、
一つの表示画面の長手方向が前記陳列棚の水平方向に沿って設けられ
、前記陳列棚の水平方向と略同じ長さである一つの表示画面を有する電子棚札において、商品の種類が互いに異なる
複数の商品に関する商品情報の表示位置が予め設定されたテンプレート情報に応じた領域に従って、前記複数の商品情報を一つの前記表示画面に表示する表示部を備え
、前記表示部は、電子棚札の表示を切り替える情報に応じて、前記表示画面に表示されている複数の商品情報の表示から、陳列する商品に関する情報と商品の棚入れ指示とを含む店員向けの商品情報の表示を前記テンプレート情報に応じた領域に従って表示する電子棚札である。
【0007】
本発明の一態様は、上記の電子棚札であって、
1種類の商品に関する商品情報を表示する領域の幅は、当該商品情報に該当する商品
を前記商品陳列棚に陳列
した場合に想定される幅に対応していることを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様は、上記の電子棚札であって、前記表示部の表示画面を切り替える指示を入力する指示入力部を更に備え、前記表示部は、前記指示入力部から入力された指示に応じて顧客向けの商品情報と店員向けの商品情報とを切り替えて表示することを特徴とする。
【0009】
本発明の一態様は、
商品を陳列するための水平な陳列棚を有する商品陳列棚に設けられる電子棚札と、前記電子棚札に対して表示させる表示データを生成する表示データ生成装置とを備える電子棚札システムであって、前記電子棚札は、
前記陳列棚の水平方向に沿って延び、前記陳列棚の水平方向と略同じ長さである一つの表示画面を有し、商品の種類が互いに異なる複数の商品に関する商品情報の表示位置が予め設定されたテンプレート情報に応じた領域に従って、前記複数の商品情報を一つの前記表示画面に表示する表示部を備え、前記表示データ生成装置は、前記商品情報を商品毎に記憶する商品情報データベースと、前記商品を陳列する商品陳列棚の構造に関する情報を記憶する棚情報データベースと、商品情報の配置領域に関する情報を記憶する配置領域データベースと、前記商品情報データベースに記憶されている前記商品情報と、前記棚情報データベースに記憶されている前記商品陳列棚の構造に関する情報とに基づいて商品を前記商品陳列棚に陳列した際の陳列状態を示す陳列データを生成する陳列データ生成部と、前記配置領域データベースが記憶している前記商品情報の配置領域に関する情報と、前記陳列データ生成部が生成した前記商品の陳列データとに基づいて前記電子棚札に商品情報を表示させる商品毎の表示領域のレイアウトを決定する決定部と、前記決定部が決定した前記表示領域のレイアウトに関する情報を前記電子棚札に送信する通信部と、を備え、前記通信部は、陳列する商品に関する情報と、商品の棚入れ指示とを含む店員向けの商品情報を前記電子棚札にさらに送信し、前記表示部は、電子棚札の表示を切り替える情報に応じて、前記表示画面に表示されている複数の商品情報の表示
を、陳列する商品に関する情報と商品の棚入れ指示とを含む店員向けの商品情報の表示
に切り替えて、前記店員向けの商品情報を前記テンプレート情報に応じた領域に従って表示する電子棚札システムである。
【0010】
本発明の一態様は、上記の電子棚札を備えた商品陳列棚である。
【0011】
本発明の一態様は、商品に関する商品情報を商品毎に記憶する商品情報データベースと、前記商品を陳列する
ための水平な陳列棚を有する商品陳列棚の構造に関する情報を記憶する棚情報データベースと、商品情報の配置領域に関する情報を記憶する配置領域データベースと、前記商品情報データベースに記憶されている前記商品情報と、前記棚情報データベースに記憶されている前記商品陳列棚の構造に関する情報とに基づいて商品を前記商品陳列棚に陳列した際の陳列状態を示す陳列データを生成する陳列データ生成部と、前記配置領域データベースが記憶している前記商品情報の配置領域に関する情報と、前記陳列データ生成部が生成した前記商品の陳列データとに基づいて
、前記陳列棚の水平方向に沿って延び、前記陳列棚の水平方向と略同じ長さである一つの表示画面を有する電子棚札に商品情報を表示させる商品毎の表示領域のレイアウトを決定する決定部と、前記決定部が決定した前記表示領域のレイアウトに関する情報を前記電子棚札に送信する通信部と、を備え、前記通信部は、陳列する商品に関する情報と、商品の棚入れ指示とを含む店員向けの商品情報を前記電子棚札にさらに送信し、送信した前記店員向けの商品情報を、商品情報の表示位置が予め設定されたテンプレート情報に応じた領域に従って前記電子棚札に表示させる表示データ生成装置である。
【0012】
本発明の一態様は、商品を陳列するための水平な陳列棚を有する商品陳列棚に設ける電子棚札であって、
一つの表示画面の長手方向が前記陳列棚の水平方向に沿って設けられ
、前記陳列棚の水平方向と略同じ長さである一つの表示画面を有する電子棚札において、商品の種類が互いに異なる
複数の商品に関する商品情報の表示位置が予め設定されたテンプレート情報に応じた領域に従って、前記複数の商品情報を一つの前記表示画面に表示する表示ステップを有し
、前記表示ステップにおいて、電子棚札の表示を切り替える情報に応じて、前記表示画面に表示されている複数の商品情報の表示から、陳列する商品に関する情報と商品の棚入れ指示とを含む店員向けの商品情報の表示を前記テンプレート情報に応じた領域に従って表示する電子棚札表示方法である。
【0013】
本発明の一態様は、
商品を陳列するための水平な陳列棚を有する商品陳列棚に設けられる電子棚札と、前記電子棚札に対して表示させる表示データを生成する表示データ生成装置とを備える電子棚札システムにおける電子棚札表示方法であって、
前記陳列棚の水平方向に沿って延び、前記陳列棚の水平方向と略同じ長さである一つの表示画面を有する前記電子棚札は、商品の種類が互いに異なる複数の商品に関する商品情報の表示位置が予め設定されたテンプレート情報に応じた領域に従って、前記複数の商品情報を一つの表示画面に表示する表示ステップを備え、前記表示データ生成装置は、前記商品情報を商品毎に商品情報データベースに記憶する商品情報記憶ステップと、前記商品を陳列する商品陳列棚の構造に関する情報を棚情報データベースに記憶する棚情報記録ステップと、商品情報の配置領域に関する情報を配置領域データベースに記憶する配置記憶ステップと、前記商品情報データベースに記憶されている前記商品情報と、前記棚情報データベースに記憶されている前記商品陳列棚の構造に関する情報とに基づいて商品を前記商品陳列棚に陳列した際の陳列状態を示す陳列データを生成する陳列データ生成ステップと、前記配置領域データベースに記憶されている前記商品情報の配置領域に関する情報と、前記陳列データ生成ステップによって生成された前記商品の陳列データとに基づいて前記電子棚札に商品情報を表示させる商品毎の表示領域のレイアウトを決定する決定ステップと、前記決定ステップによって決定された前記表示領域のレイアウトに関する情報を前記電子棚札に送信する通信ステップと、を有し、前記通信ステップにおいて、陳列する商品に関する情報と、商品の棚入れ指示とを含む店員向けの商品情報を前記電子棚札にさらに送信し、前記表示ステップにおいて、電子棚札の表示を切り替える情報に応じて、前記表示画面に表示されている複数の商品情報の表示
を、陳列する商品に関する情報と商品の棚入れ指示とを含む店員向けの商品情報の表示
に切り替えて、前記店員向けの商品情報を前記テンプレート情報に応じた領域に従って表示する電子棚札表示方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、商品の陳列に変更が生じた場合であっても、商品の陳列変更によって生じる電子棚札の設置に関連した作業の煩わしさを軽減することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、電子棚札システムのシステム構成の概念を表す概略図である。本発明の電子棚札システムは、商品陳列棚10、単数もしくは複数の電子棚札20(20a〜20d)、無線アクセスポイント30、本部装置40、店舗サーバ50及び携帯端末60を備える。
【0017】
商品陳列棚10は、商品を陳列するための陳列棚であり、複数の棚板を備えることで、複数の陳列台11a〜11dを有する。また、陳列台11aの手前側の一端には、陳列台11aの長手方向(水平方向)に沿って電子棚札20aが設置されている。ここで、手前側とは、陳列棚のうち、店舗内の通路(巡路)あるいは顧客が陳列された商品を閲覧できる場所に向けた方向である。
【0018】
また、陳列台11b〜11dの手前側の一端には、陳列台11b〜11dの長手方向(水平方向)に沿って電子棚札20b〜20dがそれぞれ設置されている。
なお、以下の説明では、陳列台11a〜11dを区別しない場合には陳列台11と総称する。
【0019】
また、商品陳列棚10は、アンテナ12を介して店舗サーバ50から送信される店舗関連情報を受信する。店舗関連情報とは、例えば、商品情報及び販促情報や店員用情報やテンプレート情報などを含む情報である。商品情報は、商品に関する情報であり、顧客向けの情報を含む。店員用情報は、例えば、商品の陳列情報や商品の在庫情報などの情報であり、店員向けの情報を含む。陳列情報は、商品陳列棚10のどの段のどの位置に何の商品を陳列するのかを示す情報(棚入れ情報)である。テンプレート情報は、電子棚札20に表示される商品情報及び販促情報毎に領域が予め設定されたテンプレートを示す情報である。
【0020】
また、アンテナ12には通信装置が接続されており、受信した店舗関連情報が、無線あるいは有線にて電子棚札20a〜20dのそれぞれに転送される。また、商品陳列棚10は、電源プラグ13を有し、電源プラグ13がコンセントに接続されると、電子棚札20a〜20d及びアンテナ12に電力を供給する。電源プラグ13のコードは、顧客から見えない位置、例えば、陳列台11下面側や商品陳列棚10の背面側を取回すことで設置されている。なお、
図1では、1台の商品陳列棚10に設置されている陳列台11の段数は、4段であるが、5段以上であっても良いし、3段以下であっても良い。
【0021】
電子棚札20a〜20dは、表示画面の長手方向が陳列台11a〜11dの水平方向の一端に沿って設置された薄板状の棚札である。例えば、陳列台11a〜11dの長手方向の長さが90cmであれば、電子棚札20a〜20dの長さも90cmである。電子棚札20a〜20dは、それぞれ異なった店舗関連情報を表示する。
なお、以下の説明では、電子棚札20a〜20dを区別しない場合には電子棚札20と総称する。
【0022】
無線アクセスポイント30は、無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントであり、店舗サーバ50との間で通信を行う。また、無線アクセスポイント30は、店舗サーバ50から送信される店舗関連情報を商品陳列棚10のアンテナ12に中継する。
本部装置40は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置である。本部装置40は、商品マスターのデータを店舗サーバ50に送信する。また、本部装置40は、店舗サーバ50から売上情報を収集して、売上情報の管理や売上情報に基づく商品の発注指示を行う。なお、無線アクセスポイント30は無線LANに限るものではなく、店舗サーバ50との間で通信を行える通信機器であれば特に限定されず、さらにLANケーブルや電源を介した有線通信であってても良い。
【0023】
店舗サーバ50は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置である。店舗サーバ50は、店舗ごとに設置されているサーバであり、電子棚札20の制御を行う。例えば、店舗サーバ50は、電子棚札20a〜20dに対してそれぞれ店舗関連情報を送信する。また、店舗サーバ50は、例えば、棚情報データベース、商品情報データベース及び配置領域データベースを有する。
【0024】
棚情報データベースには、商品陳列棚10に関する情報が記憶されている。具体的には、棚情報データベースは、商品陳列棚10に設置されている陳列台11の段数、高さ(棚板に設置可能な高さ)、幅、奥行きの各値を記憶している。商品情報データベースには、商品に関する情報が記憶されている。具体的には、商品情報データベースは、商品コード毎に、品名、価格、サイズ及び販促情報の各値を記憶している。配置領域データベースには、配置領域に関する情報が記憶されている。具体的には、配置領域データベースは、テンプレートID毎に、テンプレート及びサイズの各値を記憶している。配置領域とは、商品情報及び販促情報を電子棚札20の一つの画面上に表示させる領域である。
【0025】
携帯端末60は、電子棚札20から各商品の商品情報及び販促情報を収集する。例えば、携帯端末60は、電子棚札20に表示されている各商品に対応するJANコード(例えば、2次元バーコード)を読み取ることによって、JANコードを読み取られた商品に対応する商品情報及び販促情報を収集する。なお、商品に付与するIDはJANコードに限るものではなく、各商品に対応して各商品を特定することができる読み取り可能なIDを付与すれば良い。
【0026】
図2は、電子棚札20の機能構成を表す概略ブロック図である。
電子棚札20は入力部21、制御部22、通信部23、表示情報記憶部24、表示部25及び電源部26を備える。上記の電子棚札20の各機能部は、バス1を介して互いに接続されている。
入力部21は、ボタン等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部21は、ユーザの指示を電子棚札20に入力する際にユーザによって操作される。
【0027】
制御部22は、電子棚札20の各機能部を制御する。また、制御部22は、入力部21から入力されたユーザの指示に応じて顧客向けの商品情報と店員向けの商品情報との切り替えを行う。
通信部23は、商品陳列棚10のアンテナ12が受信した店舗関連情報を取得し、表示情報記憶部24に記録する。
表示情報記憶部24は、半導体記憶装置などを用いて構成される。表示情報記憶部24は、受信された店舗関連情報を記憶する。
【0028】
表示部25は、電子ペーパー、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部25は、例えば、制御部22の制御に従い、商品ごとの商品情報や販促情報を表示する。また、表示部25は、例えば、制御部22の制御に従い、顧客向けの商品情報と店員向けの商品情報とを表示する。
電源部26は、商品陳列棚10の電源プラグ13から給電される交流電流を直流電流に変換し、各機能部に対して電力を供給する。
【0029】
図3は、商品情報データベース及び配置領域データベースの具体例を示す図である。
図3(A)は、商品情報データベースの一例を示す図である。商品情報データベースは、商品に関する情報を表すレコード70を複数有する。レコード70は、商品コード、品名、価格、サイズ及び販促情報の各値を有する。商品コードの値は、レコード70によって表される商品を一意に識別する識別番号を表す。品名の値は、レコード70によって表される商品の名前を表す。価格の値は、レコード70によって表される商品の価格を表す。サイズの値は、レコード70によって表される商品のサイズを表す。商品のサイズの具体例として、高さ、幅、奥行がある。販促情報の値は、レコード70によって表される商品に設定された宣伝文句などの情報を表す。なお、品名が同じであっても商品の種類が同じとは限らない。例えば、品名が同じであっても、商品の内容量(例えば、1個入り、5個入りや100g入り、500g入りなど)が異なる場合には、商品の種類が別であっても良い。その場合、商品コードで商品の種類を区別することができる。
【0030】
図3(B)は、配置領域データベースの一例を示す図である。配置領域データベースは、配置領域に関する情報を表すレコード80を複数有する。レコード80は、テンプレートID、テンプレート及びサイズの各値を有する。テンプレートIDの値は、レコード80によって表される配置領域が予め設定されたテンプレートを一意に識別する識別番号を表す。テンプレートの値は、レコード80によって表される配置領域が予め設定されたテンプレートの種類を表す。サイズの値は、レコード80によって表される商品毎の配置領域の水平方向の幅を表す。
【0031】
図3(B)に示す例では、テンプレートIDには4つのテンプレートIDが存在する。これら4つのテンプレートIDは、“1111”、“2222”、“5555”、“6666”である。
図3(B)において、配置領域データベースの最上段の行は、テンプレートIDの値が“1111”、テンプレートの値が“テンプレート1”、サイズの値が“30,45,15”である。即ち、テンプレートID“1111”で識別されるテンプレートは、“テンプレート1”であり、“テンプレート1”では一つの表示画面(表示部25)に複数の配置領域が水平方向に並べられた時の各配置領域の幅を表している。例えば、“30,45,15”の各値は、幅“30cm,45cm,15cm”で三つの配置領域が水平方向に並べられていることを表している。
【0032】
また、
図3(B)において、配置領域データベースの3段目の行は、テンプレートIDの値が“5555”、テンプレートの値が“テンプレート5”、サイズの値が“20,25,25,20”である。即ち、テンプレートID“5555”で識別されるテンプレートは、“テンプレート5”であり、“テンプレート5”では一つの表示画面(表示部25)に複数の配置領域が水平方向に並べられた時の各配置領域の幅を表している。例えば、“20cm,25cm,25cm,20cm”の各値は、幅“20cm,25cm,25cm,20cm”で四つの配置領域が水平方向に並べられていることを表している。
【0033】
上述したように、“テンプレート1”では、三つの商品に対して商品情報及び販促情報を表示させる配置領域の水平方向のそれぞれの幅が設定されており、“テンプレート5”では、四つの商品情報及び販促情報を表示させる配置領域の水平方向のそれぞれの幅が設定されている。なお、
図3(B)に示す配置領域データベースは、一例であり、二つ以下の商品に対して配置領域の水平方向の幅が設定されたテンプレートが存在しても良いし、五つ以上の商品に対して配置領域の水平方向の幅がそれぞれ設定されたテンプレートが存在しても良い。
【0034】
配置領域データベースのテンプレートは、陳列シミュレーションの結果に基づいて選択される。陳列シミュレーションとは、実際の商品の陳列前に、商品陳列棚10に商品をどのように陳列するかを予めコンピュータにシミュレーションさせ、商品の陳列イメージ(陳列データ)を生成することである。陳列シミュレーションは、既存の陳列シミュレータを用いることができる。また、陳列シミュレータは、店舗サーバ50に備えられており、店員が商品陳列棚10に商品を陳列する際に使用される。
以下、テンプレートの選択処理について詳細に説明する。
【0035】
まず、店員が陳列シミュレータによって、商品を陳列する商品陳列棚10の種類を選択する。具体的には、店員は、商品を陳列する商品陳列棚10を指定し、その商品陳列棚10の陳列台11の段数(例えば、4段)及び陳列台11の幅(例えば、90cm)を選択する。そして、店員は、選択した商品陳列棚10の陳列台11aに陳列する対象となる複数の商品及び商品の個数を選択する。そして、店員は陳列シミュレータによって、選択された複数の商品を、陳列台11aに陳列する。その後、陳列シミュレータは、陳列台11aに陳列された商品毎に商品コードと、この商品コードに対応する商品を陳列する時の幅の値を取得する。具体的には、陳列シミュレータは、陳列台11aに陳列された商品の同一商品毎に幅の値を取得する。例えば、商品が1個、陳列台11aに水平方向に並べられた場合、陳列シミュレータはその商品の1個分の幅の値を取得する。また、同一商品が3個、陳列台11aに水平方向に並べられた場合、陳列シミュレータは同一商品3個分の合計幅の値を取得する。陳列シミュレータは、これらの取得した幅に関する値と、商品コードの組み合わせの情報を店舗サーバ50に出力する。
【0036】
店舗サーバ50は、陳列シミュレータから取得した同一商品毎の各幅の値と、配置領域データベースとに基づいて電子棚札20に商品情報を表示する商品毎の表示領域のレイアウトを決定する。例えば、店舗サーバ50は、複数のテンプレートの中から取得した同一商品毎の各幅の値に対応するテンプレートを選択することによってレイアウトを決定する。テンプレートを選択する。具体的には、店舗サーバ50は、取得した同一商品毎の各幅の値の組み合わせが配置領域データベースのサイズの項目に記録されている値の組み合わせと同じあるいは近いテンプレートを選択することによって陳列台11aのテンプレート情報を取得する。また、店舗サーバ50は、得られた商品毎の幅と、この幅が設定された商品の商品コードの組み合わせと、当該商品を配置する幅方向の数とを取得する。店舗サーバ50は、上述の処理を、商品陳列棚10の各陳列台11b〜11dに対して行うことによって陳列台11毎のテンプレート情報を取得する。
以上で、テンプレートの選択処理についての説明を終了する。
【0037】
図4は、配置領域の分割イメージ及び電子棚札20の表示領域の割り当ての具体例を示す図である。
図4(A)は、配置領域の分割イメージと棚に載せられた商品との関係の具体例を示す図である。
図4(A)に示す例では、電子棚札20の表示画面に表示される領域(以下、「表示領域」という。)が三つの領域に分割された例を示している。
上述のような電子棚札20の表示領域の分割処理は、以下のように行われる。まず、店舗サーバ50は、上述した陳列シミュレーションの結果からテンプレート情報(例えば、サイズ“(a)、(b)、(c)”と商品コードの組み合わせと商品の配置数)を取得する。そして、店舗サーバ50は、取得したテンプレート情報を含む店舗関連情報を電子棚札20に送信する。電子棚札20は、受信したテンプレート情報に基づいて表示領域を、サイズ“(a)、(b)、(c)”の三つの領域に分割する。
【0038】
符号100は、領域103の幅(サイズ“(a)”)に陳列されている商品を表す。符号101a〜符号101eは、領域104の幅(サイズ“(b)”)に陳列されている商品を表す。符号102は、領域105の幅(サイズ“(c)”)に陳列されている商品を表す。
図4(A)では、陳列される商品毎に、同一商品の幅に応じて電子棚札20の表示領域の幅が異なる場合が図示されているが、商品によっては表示領域の幅が同じ場合もある。
また、領域103の幅は、符号100の商品1個の幅に対応する。領域104の幅は、符号101a〜符号101eの商品5個の合計幅に対応する。領域105の幅は、符号102の商品1個の幅に対応する。
【0039】
図4(B)は、電子棚札20の表示領域の割り当ての具体例を示す図である。
図4(B)に示す例では、
図4(A)の電子棚札20の表示領域に表示される情報を配置する領域の割り当て例を示している。電子棚札20の表示領域には、103、104、105の各領域が存在する。この領域103、104,105は、商品コードによって識別される商品毎に割り当てられた領域であり、これらの領域内には、それぞれ割り当てられた領域に対応する商品についての商品情報又は販促情報を表示する位置を示す領域が含まれる。
【0040】
領域103内には、商品Aの商品情報及び販促情報を表す位置を示す領域111a及び領域112aがある。例えば、領域111aは、商品Aの品名を表示する品名領域の位置を示す。また、例えば、領域112aは、商品Aの価格を表示する価格領域の位置を示す。
【0041】
領域104内には、商品Bの商品情報及び販促情報を表す位置を示す各領域(領域111b、領域112b、領域113b、領域114b及び領域115b)がある。例えば、領域111bは、商品Bの品名を表示する品名領域の位置を示す。また、例えば、領域112bは、商品Bの価格を表示する価格領域の位置を示す。また、例えば、領域113b、領域114b及び領域115bは、商品Bの販促情報を表す販促情報領域の位置を示す。
【0042】
領域105内には、商品Bの商品情報及び販促情報を表す位置を示す各領域(領域111c、領域112c及び領域113c)がある。例えば、領域111cは、商品Cの品名を表示する品名領域の位置を示す。また、例えば、領域112cは、商品Cの価格を表示する価格領域の位置を示す。また、例えば、領域113cは、商品Cの販促情報を表す販促情報領域の位置を示す。
【0043】
符号116aは、領域103と領域104との境界を表す。また、符号116bは、領域104と領域105との境界を表す。
なお、上述の各領域(領域103、領域104及び領域105)のレイアウトは、一例であり、その他のレイアウトであっても良い。例えば、シミュレーション結果とテンプレートとの関係に応じてレイアウトが決められても良い。
【0044】
図5は、電子棚札20の具体的な表示例を示す図である。
図5に示す表示例は、電子棚札20の表示領域に割り当てられた領域に商品情報及び販促情報の各情報を配置した状態が示されている。例えば、領域110aには、品名領域111aに商品名“ポテトチップス”、価格領域112aに価格“140円”の各情報が表示されている。また、領域110bには、品名領域111bに商品名“チョコレート”、価格領域112bに価格“100円”、販促情報領域113bに販促情報1“カカオ60%オフ”、販促情報領域114bに販促情報2“カード情報”、販促情報領域115bに販促情報3“2次元バーコード”の各情報が表示されている。カード情報の領域には、使用可能なカードの情報が配置される。
【0045】
また、領域110cには、品名領域111cに商品名“クッキー”、価格領域112cに価格“80円”、販促情報領域113cに販促情報1“2次元バーコード”の各情報が表示されている。また、領域110dには、品名領域111dに商品名“グミ”、価格領域112dに価格“60円”の各情報が表示されている。各領域に表示される商品情報及び販促情報は、商品情報データベースに基づいて表示される。
また、
図5に示す電子棚札20の表示領域の両端には、陳列台11に陳列されているその他の商品の商品情報及び販促情報が表示される。
【0046】
符号123aは、領域110aと領域110bとの境界を表す。また、符号123bは、領域110bと領域110cとの境界を表す。また、符号123cは、領域110cと領域110dとの境界を表す。
領域には、商品コードに対応する各行の何れかであれば、一つあるいは複数の商品情報又は販促情報を表示できるようにレイアウト領域を決めることができる。
【0047】
図6は、電子棚札20の表示画面切り替え方法の具体例を示す図である。
図6(A)は、商品表示画面の一例を示す図である。
図6(A)に示す例では、電子棚札20の表示画面には商品情報(例えば、品名領域111d及び価格領域112d)及び販促情報(例えば、2次元バーコード113c及び113d)が表示されている。以下の説明では、商品情報及び販促情報が表示されている表示画面を商品表示画面と総称する。
また、電子棚札20の表示画面の枠117には、ボタン118が設けられている。店員によってボタン118が押下されると、ボタン118が押下された一つの電子棚札20の表示画面が表示されている画面と異なる画面に切り替わる。例えば、電子棚札20の表示画面に商品表示画面が表示されている場合に店員によってボタン118が押下されると、商品表示画面から店員用情報の表示画面(以下、「店員用表示画面」という。)に切り替わる。
【0048】
図6(B)は、店員用表示画面の一例を示す図である。
図6(B)の店員用表示画面は、店員によってボタン118が押下されると、電子棚札20の表示画面に表示される。
図6(B)に示す例では、電子棚札20の表示画面には店員用情報(例えば、店員用情報領域119、店員用情報領域120、店員用情報領域121内の情報)が商品毎に表示されている。各領域には、それぞれ店員用情報a1、店員用情報a2及び店員用情報a3が表示される。店員用情報a1、店員用情報a2及び店員用情報a3は、例えば、商品の在庫情報や商品の陳列情報や店員に対する指示の情報などの情報である。
また、例えば、電子棚札20の表示画面に店員用表示画面が表示されている場合に店員によってボタン118が押下されると、店員用表示画面から商品表示画面に切り替わる。
【0049】
なお、電子棚札20に店員用表示画面が表示されている場合、所定の時間経過後に商品表示画面に切り替わるように構成されても良い。
また、ボタン118は、電子棚札20の裏面(表示画面が存在する面と反対の面)に設けられても良いし、電子棚札20の側面に設けられても良い。また、ボタン118は、カバーに覆われていても良い。このように構成されると、ボタン118が電子棚札20の前面(表示画面が存在する面)に設置されていても顧客がボタン118に気付く恐れが無くなる。また、顧客がボタン118を押してしまい、不用意に店員向けの情報が表示部25の表示画面に表示されてしまうことを減少することできる。
【0050】
なお、電子棚札20の表示画面切り替え方法は上述の方法に限定される必要はない。例えば、店舗サーバ50が店員の操作に応じて電子棚札20の表示画面の切り替えを行っても良いし、携帯端末60が店員の操作に応じて電子棚札20の表示画面の切り替えを行っても良い。
【0051】
まず、店舗サーバ50が店員の操作に応じて電子棚札20の表示画面を切り替える方法について説明する。例えば、店舗サーバ50は、店員から一つの電子棚札20の表示画面の切り替えを行う指示を受けると、その電子棚札20の表示画面に表示されている顧客向けの情報を店員向けの情報に書き換えることによって表示画面を切り替える。また、例えば、店舗サーバ50は、店員から一つの電子棚札20に表示されている複数の商品情報又は販促情報のうち、一つの商品情報又は販促情報の表示画面の切り替えを行う指示を受けると、一つの商品情報又は販促情報の表示画面に表示されている顧客向けの情報を店員向けの情報に書き換えることによって表示画面を切り替える。
【0052】
また、店舗サーバ50は、店員から一つの商品陳列棚10に設置されている電子棚札20の全ての表示画面の切り替えを行う指示を受けると、その商品陳列棚10に設置されている電子棚札20の全ての表示画面に表示されている顧客向けの情報を店員向けの情報に書き換えることによって表示画面を切り替える。また、店舗サーバ50は、店員から店舗全体の電子棚札20の表示画面の切り替えを行う指示を受けると、店舗全体の電子棚札20の表示画面に表示されている顧客向けの情報を店員向けの情報に書き換えることによって表示画面を切り替える。
【0053】
次に、携帯端末60が店員の操作に応じて電子棚札20の表示画面を切り替える方法について説明する。例えば、携帯端末60は、店員の操作に応じて、電子棚札20の表示画面に表示されている商品毎のJANコードを読み取る。そして、携帯端末60は、JANコードを読み取った商品に対応する表示画面に表示されている顧客向けの情報を店員向けの情報に書き換えることによって表示画面を切り替える。
【0054】
図7は、本実施形態における電子棚札20の表示処理の動作の具体例を示すシーケンス図である。
店舗サーバ50は、店員の操作に応じて、商品を陳列する商品陳列棚10を選択する。例えば、店員は、商品陳列棚10の陳列台11の長手方向の幅と陳列台11の段数とを入力して商品陳列棚10を選択する(ステップS101)。次に、店舗サーバ50は、店員の操作に応じて、選択された商品陳列棚10に陳列される商品を選択する。例えば、店員は、陳列台11に陳列したい商品の種類及びその個数を店舗サーバ50に入力する(ステップS102)。
【0055】
その後、店舗サーバ50は、棚割り演算を行う。具体的には、店舗サーバ50は、ステップS101で選択された商品陳列棚10の陳列台11の各段の幅、高さ、奥行きの値と、ステップS102で選択された陳列台11に陳列される商品の幅、高さ、奥行き及び個数の値とを用いて商品の陳列データを生成する(ステップS103)。次に、店舗サーバ50は、選択された各商品が陳列台11に収まるか否かを判定する(ステップS104)。選択された各商品が陳列台11に収まる場合(ステップS104−YES)、店舗サーバ50は陳列シミュレーションの結果から複数の商品毎に、陳列台11に陳列される同一商品の合計幅(例えば、水平方向に同一商品が2個並んでいる場合、同一商品の2個の幅の値を足した幅の値)を取得する。
【0056】
店舗サーバ50は、取得した複数の幅の値を用いてテンプレート情報を取得する(ステップS105)。具体的には、店舗サーバ50は、配置領域データベースのサイズの値を参照し、取得した複数の幅の値に最も近いテンプレートを選択する。
店舗サーバ50は、店舗関連情報を電子棚札20に送信する(ステップS106)。店舗関連情報には、テンプレート情報と、ステップS102で選択された各商品の情報と、各商品に対応する販促情報の値と、店員用情報の各値が含まれている。
【0057】
電子棚札20の通信部23は、送信された店舗関連情報とテンプレート情報とを受信し、表示情報記憶部24に記録する(ステップS107)。制御部22は、表示情報記憶部24に記録されているテンプレート情報に従って、各表示領域に商品情報及び販促情報をレイアウトし、表示部25に表示する(ステップS108)。
【0058】
制御部22は、入力部21から入力があったか否かを判定する(ステップS109)。例えば、制御部22は、店員によってボタン118が押下されたか否かを判定する。入力部21から入力があった場合(ステップS109−YES)、制御部22は表示情報記憶部24に記憶されている店員用情報を読み出し、表示部25に表示された顧客向けの情報を店員向けの情報に書き換えて表示することによって商品表示画面を店員用表示画面に切り替える(ステップS110)。
一方、ステップS109の処理において、入力部21から入力がなかった場合(ステップS109−NO)、制御部22はステップS109の処理を繰り返し実行する。
【0059】
制御部22は、表示画面の切り替えを行ってから所定の時間経過後、表示部25に表示されている店員用表示画面をステップS110で切り替える前の商品表示画面に切り替える(ステップS111)。その後、処理を終了する。
なお、電子棚札20は、店舗サーバ50から店舗関連情報を受信する度、ステップS107以降の処理を行っても良い。
【0060】
一方、ステップS104の処理において、選択された各商品が陳列台11に収まらない場合(ステップS104−NO)、店舗サーバ50は商品を配置する棚の位置を変更したり、同一商品を〜〜方向に並べる個数を変更し、変更後の値を入力値として再度棚割演算を行う。なお、ステップS104の処理が所定の回数繰り返された場合、店舗サーバ50はエラー画面を表示して店員にエラーを通知しても良い。
【0061】
以上のように構成された電子棚札システムによれば、一つの電子棚札20で複数の商品情報及び販促情報を水平方向に並べて表示することができる。さらに、商品の配置変更が行われた場合であっても、店員が店舗サーバ50を操作することによって配置変更後の商品表示画面に書き換えることができる。その結果、商品の配置が変わった場合にその商品の配置位置に応じて、電子棚札を取り外して新たに商品が配置されている棚に電子棚札を設置したり、一つの陳列台11に設置する電子棚札20の設置個数を変更する必要が無い。そのため、商品の配置変更が行われた場合であっても、商品の配置変更によって生じる電子棚札の配置変更に伴う作業の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0062】
また、店員は、店舗サーバ50を操作することによって、電子棚札20の表示画面を顧客向けの情報を店員向けの情報に書き換えて表示することによって他の店員に商品の棚入れ指示をすることができる。また、棚卸時には、店員用表示画面に商品毎の理論在庫情報を表示させて、店員は理論在庫の個数と棚に陳列されている商品の個数とを比較することで棚卸作業を効率よく行うことができる。理論在庫情報とは、棚入れ時の商品の数と、売れた商品の数との差異によって得られる商品毎に本来残っているべき在庫の数を表す情報である。また、理論在庫情報で示されている数と、棚卸時の商品の数とが異なる場合、店員は何らかの問題(例えば、伝票処理の遅延)が発生したことを把握することもできる。
【0063】
また、従来、電子棚札の他にPOP広告(Point of purchase advertising)のような紙媒体の棚札を用いて顧客に対して商品情報及び販促情報を伝達していた。しかし、電子棚札とPOP広告との両方を棚に設置すると、商品を配置するスペースが狭くなる場合がある。また、一つの電子棚札に商品情報及び販促情報を表示させた場合、電子棚札に表示できる一つの情報を表示できる領域が狭くなってしまう。
【0064】
しかし、本実施形態では、一つの電子棚札20の表示画面が水平方向に長く、に商品情報の他に複数の販促情報を水平方向に並べて表示させることができる。したがって、一つの電子棚札に商品情報及び販促情報を表示させた場合であっても、電子棚札に表示できる一つの情報を表示できる領域が狭くなってしまうことが無い。そのため、商品情報及び販促情報が見えづらくなってしまうおそれを軽減することができる。
【0065】
また、従来の電子棚札は、一つの電子棚札ごとに電池が必要である。したがって、電池の寿命の際には、電子棚札の電池交換又は電子棚札ごと交換しなければならない。また、多くの電子棚札を使用している広い店舗では、電子棚札の電池交換を行う個数も多く、電池にかかるコストが高い。
本実施形態では、各電子棚札に対して商品陳列棚の電源プラグから電力が供給される。そのため、電子棚札に電池を備える必要が無く、電池にかかるコストも無くすことも可能となる。
【0066】
<変形例>
商品陳列棚10は、1店舗で複数台使用されても良い。
また、本実施例では、電子棚札20の幅と、電子棚札20を設置している陳列台11の幅とが同じである構成を示したが、電子棚札20の幅が陳列台11の幅と異なるように構成されても良い。
また、本実施例では、商品ごとに販促情報が設定されている構成を示したが、これに限定される必要はない。例えば、販促情報を記憶している販促情報データベース(不図示)を用いて、店員は電子棚札20の表示イメージ生成後に販促情報を自由に追加、変更、差し替えしても良い。
【0067】
なお、本実施例では、陳列シミュレーションの結果によって選択されたテンプレートに基づいて電子棚札20の表示領域が自動で割り当てられる構成を示したが、これに限定される必要はない。例えば、電子棚札20の表示領域が自動で割り当てられた後に、表示領域の幅を変更するように入力装置から入力することで店員によって手動で調整されても良い。具体的には、店員は、商品情報又は販促情報を新たに追加したい商品の表示領域の幅を広げる、あるいは、狭くするなどして、電子棚札20の表示領域に表示される商品情報又は販促情報の幅を調整する。したがって、店員は、商品情報又は販促情報の表示領域の幅を変更することが可能となる。そのため、手動で領域を調整する場合、陳列シミュレーションの結果として得られる各商品の幅と必ずしも一致していないテンプレートが選択されても、陳列される商品の幅に対応した表示をすることができる。
【0068】
なお、店員用情報は、上述の情報以外の情報が表示されても良い。例えば、商品の賞味期限などが表示されても良い。また、店員が店舗サーバ50を操作することによって、特定商品(例えば、品切れの商品)の商品情報や販促情報が表示されている領域を点滅させても良い。このように構成されると、店員は、点滅している表示画面の領域を確認することによって、品切れの商品を特定することができる。したがって、店員は、品切れの商品に対する対応をすることができる。
【0069】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0070】
なお、本発明の電子棚札20の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、電子棚札20の各処理に係る上述した種々の処理を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであっても良い。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0071】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(DynamicRandomAccessMemory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されても良い。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。