【実施例】
【0024】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
〔実施例1〜7、および比較例1〜6〕
皮膚化粧料として、表1に示す化粧水を調製した。
なお、表1中の(A)成分は、粉末のヒアルロン酸ナトリウムである(商品名:Bio Sodium Hyaluronate LMW、Bioland社製)。
表1中の(B)成分(アルキレンオキシド誘導体a)は、式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、a+bが4.3、cが1であり、POとEOの含有比(PO/EO)が質量比で4/5であるポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3BO)(8EO)(5PO)である(商品名:WILBRIDE(登録商標) S−753、日油株式会社製)。
表1中の(C)成分(アルキレンオキシド誘導体b)は、式(II)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、Gがメチルグルコシドから水酸基を除いた残基、xが7.25、yが2.25、zが1であり、EOとPOとの合計質量に対するEOの質量比が71質量%であり、EOとPOとがランダム状に付加しているポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレンメチルグルコシドである(商品名:WILBRIDE(登録商標) MG−2070、日油株式会社製)。
【0025】
20名の女性(25〜40歳)をパネラーとし、得られた化粧水2mLを洗顔後に顔全体に使用し、(1)きしみ感、(2)べたつき、(3)保湿感、(4)肌の滑らかさ、(5)肌のはり、(6)化粧ノリの各項目について評価を得た。その結果を表1に示す。なお、表1中の成分の割合は質量%である。
【0026】
(1)きしみ感
2点:きしみを感じなかった場合。
1点:ややきしみを感じた場合。
0点:きしみを感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。:きしみ感のない皮膚化粧料である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。:ほとんどきしみ感のない皮膚化粧料である。
△:合計点が15点以上25点未満である。:ややきしみ感のある皮膚化粧料である。
×:合計点が15点未満である。:きしみ感のある皮膚化粧料である。
【0027】
(2)べたつき
2点:肌になじんだ後に、べたつかなかった場合。
1点:肌になじんだ後に、ほとんどべたつかなかった場合。
0点:肌になじんだ後に、べたついた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。:べたつき感のない皮膚化粧料である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。:ほとんどべたつき感のない皮膚化粧料である。
△:合計点が15点以上25点未満である。:ややべたつき感のある皮膚化粧料である。
×:合計点が15点未満である。:べたつき感のある皮膚化粧料である。
【0028】
(3)保湿感
2点:肌が潤っていると感じた場合。
1点:やや肌が潤っていると感じた場合。
0点:肌が潤っていないと場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。:非常に優れた保湿感が得られる皮膚化粧料である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。:優れた保湿感が得られる皮膚化粧料である。
△:合計点が15点以上25点未満である。:わずかに保湿感が得られる皮膚化粧料である。
×:合計点が15点未満である。:保湿感が得られない皮膚化粧料である。
【0029】
(4)肌の滑らかさ
2点:肌が滑らかになったと感じた場合
1点:肌がやや滑らかになったと感じた場合
0点:肌が滑らかにならなかったと感じた場合
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。:肌を滑らかにする効果が非常に優れた皮膚化粧料である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。:肌を滑らかにする効果が優れた皮膚化粧料である。
△:合計点が15点以上25点未満である。:肌を滑らかにする効果がわずかにある皮膚化粧料である。
×:合計点が15点未満である。:肌を滑らかにする効果がない皮膚化粧料である。
【0030】
(5)肌のはり
2点:化粧水の使用後の肌に、はりがでたと感じた場合。
1点:化粧水の使用後の肌に、ややはりがでたと感じた場合。
0点:化粧水の使用後の肌に、はりがないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。:肌にはりを与える効果が非常に優れた皮膚化粧料である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。:肌にはりを与える効果が優れた皮膚化粧料である。
△:合計点が15点以上25点未満である。:肌にはりを与える効果がわずかにある皮膚化粧料である。
×:合計点が15点未満である。:肌にはりを与える効果がない皮膚化粧料である。
【0031】
(6)化粧ノリ
化粧水の使用後に、指定の化粧下地およびパウダーファンデーションを使用して、化粧ノリについて下記基準で評価した。
2点:化粧ノリが良いと感じた場合。
1点:やや化粧ノリが良いと感じた場合。
0点:化粧ノリが良いと感じなかった場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。:化粧ノリが非常に良好な皮膚化粧料である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。:化粧ノリが良好な皮膚化粧料である。
△:合計点が15点以上25点未満である。:化粧ノリがあまり良くない皮膚化粧料である。
×:合計点が15点未満である。:化粧ノリが悪い皮膚化粧料である。
【0032】
【表1】
【0033】
本発明に係る実施例1〜7の化粧水は、きしみやべたつきを感じ難く優れた使用感を与え、保湿感を付与し、肌を滑らかに保ち、肌に適度なはりを与え、化粧ノリが良好であった。
一方、比較例1〜6では十分な性能が得られなかった。
比較例1では、(A)成分が含有されていないので、保湿感、肌の滑らかさ、肌のはり、化粧ノリが良好ではなかった。
比較例2では、(B)成分が含有されていないので、べたつき、肌の滑らかさが良好ではなかった。
比較例3では、(C)成分が含有されていないので、きしみ感が生じ、保湿感、肌のはり、化粧ノリが良好ではなかった。
比較例4では、(D)成分が含有されていないので、きしみ感、肌の滑らかさが良好ではなかった。
比較例5では、(A)/(C)の値が大きいので、きしみ感が良好ではなかった。
比較例6では、(A)/(C)の値が小さいので、べたつきが良好ではなかった。
【0034】
〔実施例8〕
皮膚化粧料として、下記に示すジェル状皮膚化粧料を調製し、上記と同様に、(1)きしみ感、(2)べたつき、(3)保湿感、(4)肌の滑らかさ、(5)肌のはり、(6)化粧ノリの各項目について評価を得た。その結果、実施例1〜7の化粧水と同様に、きしみやべたつきを感じ難く優れた使用感を与え、保湿感を付与し、肌を滑らかに保ち、肌に適度なはりを与え、化粧ノリが良好であった。
【0035】
[製剤例]ジェル状皮膚化粧料(質量%)
ヒアルロン酸ナトリウム(※1):0.3
カチオン化ヒアルロン酸(※2):0.03
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム(※3):0.01
アルキレンオキシド誘導体(※4):3
アルキレンオキシド誘導体(※5):3
1,3−ブチレングリコール:2.5
グリセリン:6
ポリエチレングリコール:2
(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル) 共重合体:0.05
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体:0.05
クロメエキス:1
ツバキ花エキス:0.1
ツバキ種子エキス:0.1
(アクリレート/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー:0.15
アルギニン:0.09
フェノキシエタノール:0.3
メチルパラベン:0.15
水:残量
※1:商品名:Bio Sodium Hyaluronate LMW、Bioland社製
※2:商品名:ヒアロベール(登録商標)、キューピー株式会社製
※3:商品名:アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム、株式会社資生堂製
※4:商品名:WILBRIDE(登録商標) S−753、日油株式会社製
※5:商品名:WILBRIDE(登録商標) MG−2070、日油株式会社製