(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態における流体圧検査用プラグを示す斜視図。
【
図2】(a)は流体圧検査用プラグを示す側面図、(b)は流体圧検査用プラグを示す正面図。
【
図5】流体圧検査用プラグの作用を示す図であって、筒体に被検査管を嵌挿した状態を示す断面図。
【
図6】
図5の状態から蝶ナットを締めた状態を示す断面図。
【
図7】
図6の状態から蝶ナットをさらに締付けてシール部材を被検査管の内周面に密着させた状態を示す断面図。
【
図8】第2実施形態における流体圧検査用プラグのストッパを示す斜視図。
【
図9】(a)は流体圧検査用プラグのストッパを回動させて抜け止めリングを垂立させ、筒体に被検査管を嵌挿した状態を示す断面図、(b)は筒体とストッパとの関係を示す側断面図。
【
図10】(a)は
図9(a)の状態から蝶ナットを締めた状態を示す断面図、(b)は筒体とストッパとの関係を示す側断面図。
【
図11】
図10(a)の状態から蝶ナットをさらに締付けてシール部材を被検査管の内周面に密着させた状態を示す断面図。
【
図12】第3実施形態における流体圧検査用プラグのストッパを示す斜視図。
【
図13】抜け止めリングを垂立させ、筒体に被検査管を嵌挿した状態を示す断面図。
【
図14】
図13の状態から蝶ナットを締めた状態を示す断面図。
【
図15】
図14の状態から蝶ナットをさらに締付けてシール部材を被検査管の内周面に密着させた状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を
図1〜
図7に従って詳細に説明する。
図7に示すように、流体圧検査用プラグ10は、被検査管11の端部に接続され、被検査管11内を流れる水等の液体又は空気等の気体を含む流体に所要の流体圧を加え、加圧状態で被検査管11に漏れがあるか否かを検査するためのものである。被検査管11としては、ポリブテン管、架橋ポリエチレン管等の樹脂管のほか、銅管等の金属管が用いられる。
【0016】
図1及び
図2(a)、(b)に示すように、この流体圧検査用プラグ10を構成するプラグ本体12は筒状に形成され、下部ほど広がる断面洋ナシ型の大径部13と、その大径部13の一側面から突出する小径部14とにより構成されている。
【0017】
図4に示すように、前記大径部13の下部の挿通孔15には拡径機構35を構成する円筒状の筒体16が挿通され、その筒体16内は被検査管11に連通するガス抜き孔17となっている。該筒体16の基端側(
図4の右側)の外周面には雄ねじ18が螺刻され、その雄ねじ18には蝶ナット19が螺合されている。また、筒体16の基端部にパッキン20を備えた止栓21が螺合され、流体が液体である場合には止栓21を外して被検査管11内のガス抜きができるようになっている。ガス抜きを行うことにより、被検査管11内の流体圧を安定させ、正確な流体圧検査を行うことができる。
【0018】
前記筒体16の先端部は拡径されてフランジ部22となっている。このフランジ部22と、前記プラグ本体12の小径部14との間における筒体16の外周部には、ゴム状弾性体により形成されたシール部材23が外嵌されている。前記筒体16のフランジ部22、シール部材23及びプラグ本体12の小径部14の外周には被検査管11が嵌挿されるようになっている。
【0019】
前記プラグ本体12の大径部13の上部にはねじ孔24が貫通形成され、該ねじ孔24にはスプリング支持用の止めねじ25の軸部26の端部に形成された雄ねじ部27が螺合されている。この止めねじ25の頭部28と、前記プラグ本体12の大径部13との間における止めねじ25の軸部26外周には、付勢部材としてのコイルスプリング29が巻回されている。
【0020】
前記止めねじ25の頭部28とコイルスプリング29の端部との間における止めねじ25の軸部26外周には、抜け止めリング30の上部の片持ち支持部31に形成された小孔部32が遊嵌され、抜け止めリング30が片持ち支持されている。この抜け止めリング30は、片持ち支持部31がコイルスプリング29の付勢力により片持ち支持部31に対して自由端部33側が傾斜するように保持される。抜け止めリングの傾斜角度は、例えば45°に設定される。
【0021】
図6及び
図7に示すように、抜け止めリング30の下部に形成された大孔部34は、流体圧検査用プラグ10に接続される被検査管11に嵌挿されるようになっている。そして、抜け止めリング30は傾斜状態でその直径方向の2箇所が被検査管11の外周面を押し付けて、流体圧検査時に被検査管11内に流体圧を作用させたとき被検査管11の抜け止めを行うようになっている。
【0022】
図5に示すように、被検査管11を筒体16に嵌挿するときには、コイルスプリング29の付勢力に抗して抜け止めリング30の自由端部33を筒体16の基端側へ押圧することにより、傾斜状態から垂立状態へ移行可能し、被検査管11の嵌挿を容易にしている。
【0023】
図3及び
図4に示すように、前記抜け止めリング30の動きを規制するストッパ36は断面横L字状に形成され、その下部には円孔37が開口されるとともに、上部は平板状の保持部38となっている。そして、ストッパ36の円孔37がプラグ本体12と蝶ナット19との間における筒体16に嵌挿されている。また、ストッパ36の保持部38は、プラグ本体12の大径部13の上部に形成された貫通孔39に貫通され、その先端部が抜け止めリング30の片持ち支持部31に対向するように構成されている。
【0024】
図6に示すように、流体圧検査用プラグ10に被検査管11が接続された状態において、蝶ナット19を締付けることにより、筒体16をプラグ本体12に対して基端側へ移動させ、シール部材23を筒体16のフランジ部22とプラグ本体12の小径部14との間で筒体16の軸方向外側から圧縮するようになっている。このシール部材23の圧縮により、シール部材23を拡径させ、シール部材23が被検査管11の内周面に密着してシール機能を発現できるように構成されている。このようにシール部材23を拡径するための拡径機構35は、前記プラグ本体12、小径部14、筒体16、フランジ部22、雄ねじ18、蝶ナット19等により構成されている。
【0025】
前記ストッパ36は、被検査管11内に流体圧を作用させたとき、抜け止めリング30の片持ち支持部31に接触又は近接し、抜け止めリング30を傾斜状態に保持して被検査管11を抜け止めするように構成されている。
【0026】
以上のように構成された第1実施形態の流体圧検査用プラグ10について作用を説明する。
さて、
図5に示すように、流体圧検査用プラグ10を使用して被検査管11の漏れを検査する場合には、抜け止めリング30の自由端部33を指40でコイルスプリング29の付勢力に抗して筒体16の基端側へ押圧し、その状態で筒体16に被検査管11の端部を嵌挿する。被検査管11の嵌挿後には、抜け止めリング30の自由端部33から指40を離すと、コイルスプリング29の付勢力によって抜け止めリング30は傾斜状態に戻る。
【0027】
このように、抜け止めリング30の自由端部33を指40で押すことにより、抜け止めリング30を簡単に垂立状態に移行させることができ、筒体16に対する被検査管11の嵌挿を速やかに進めることができる。さらに、抜け止めリング30の自由端部33から指40を離すことにより、抜け止めリング30を自動的に傾斜状態に戻すことができる。そして、流体が水等の液体である場合には、被検査管11内に液体を満たした後、筒体16端部の止栓21を外して被検査管11内のガス抜きを行った後、筒体16端部にパッキン20を備えた止栓21を締付ける。
【0028】
次いで、
図6に示すように、蝶ナット19を筒体16の雄ねじ18に対して螺進させると、ストッパ36は蝶ナット19に押されて前進し、ストッパ36の保持部38の先端部が抜け止めリング30の片持ち支持部31に近接する。このとき、ストッパ36の円孔37が筒体16に遊嵌されるとともに、保持部38がプラグ本体12の大径部13の貫通孔39に貫通されていることから、保持部38が蝶ナット19の螺進に伴って円滑に案内され、ストッパ36の先端部を抜け止めリング30の片持ち支持部31へ導くことができる。
【0029】
続いて、
図7に示すように、蝶ナット19をさらに螺進させると、筒体16に外嵌されているシール部材23は、筒体16のフランジ部22とプラグ本体12の小径部14との間で圧縮されることから、シール部材23は拡径し、被検査管11の内周面に密着する。このため、被検査管11の端部と流体圧検査用プラグ10との間の接続部分におけるシール性を確保することができる。
【0030】
同時に、ストッパ36の保持部38の先端部が抜け止めリング30の片持ち支持部31に当接する。従って、傾斜状態に配置されている抜け止めリング30をその傾斜状態に保持することができる。この状態において、被検査管11内の流体に予め定められた圧力を印加し、流体圧検査を実施する。この場合、被検査管11内の圧力が降下しなければ正常であり、圧力が降下すれば異常であると判断される。
【0031】
前記被検査管11内に流体圧が印加された状態では、被検査管11は流体圧検査用プラグ10から抜け出そうとするが、被検査管11の外周面には傾斜状態に配置された抜け止めリング30の直径方向の2箇所が被検査管11の外周面に食い込む。このとき、抜け止めリング30の片持ち支持部31にはストッパ36の保持部38の先端部が当接していることから、傾斜した抜け止めリング30がストッパ36で支えられ、傾斜状態が維持される。従って、被検査管11の抜け出しが規制され、流体圧検査用プラグ10に対する被検査管11の接続状態が保持される。
【0032】
被検査管11の流体圧検査後には、蝶ナット19を螺退させた後、抜け止めリング30の自由端部33を指40で押圧し、抜け止めリング30を垂立状態に移行させ、被検査管11を流体圧検査用プラグ10の筒体16から抜き出す。
【0033】
以上の第1実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
(1)この第1実施形態における流体圧検査用プラグ10によれば、拡径機構35には抜け止めリング30を傾斜状態に保持するストッパ36が設けられている。このため、流体圧検査時に被検査管11内に流体圧を作用させたとき、被検査管11が流体圧検査用プラグ10から抜け出そうとしても、抜け止めリング30とストッパ36がその動きを規制することができる。
【0034】
従って、第1実施形態の流体圧検査用プラグ10によれば、抜け止めリング30の動きを規制し、被検査管11を有効に抜け止めすることができるという効果を奏する。
(2)前記抜け止めリング30は片持ち支持部31がコイルスプリング29で付勢されて傾斜状態に保持され、被検査管11を筒体16に嵌挿するときコイルスプリング29の付勢力に抗して傾斜状態から垂立状態へ移行可能に構成されている。そのため、被検査管11を筒体16に挿脱するときには、抜け止めリング30の自由端部33側を指40でコイルスプリング29の付勢力に抗して押圧するという簡単な操作により、被検査管11の挿脱を迅速に行うことができる。
【0035】
(3)前記ストッパ36は、被検査管11内に流体圧を作用させたとき、抜け止めリング30の片持ち支持部31に接触するように構成されている。従って、抜け止めリング30をストッパ36で支え、傾斜状態に保持して被検査管11を抜け止めすることができる。
【0036】
(4)前記筒体16には、被検査管11に連通するガス抜き孔17及びそのガス抜き孔17を塞ぐ止栓21が設けられている。このため、流体が液体である場合には、被検査管11の端部に流体圧検査用プラグ10を接続し、流体圧検査を行う前に止栓21を外してガス抜きを行うことができ、流体圧検査を精度良く実施することができる。
【0037】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を
図8〜
図11に従って説明する。なお、この第2実施形態及び後述する第3実施形態では、主に前記第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0038】
図8及び
図9(a)に示すように、ストッパ36は断面横L字状に形成され、その上部には円孔37が開口されるとともに、下部は平板状の保持部38となっている。そして、ストッパ36の円孔37がプラグ本体12と蝶ナット19との間における筒体16に対して遊嵌されている。
【0039】
図10(a)、(b)に示すように、前記ストッパ36の保持部38は、プラグ本体12より下方に位置し、その先端部が抜け止めリング30の自由端部33に対向するように構成されている。
図9(b)に示すように、ストッパ36は筒体16に対して周方向に回動可能に構成されており、抜け止めリング30を垂立状態に移行させるとき、予めストッパ36を回動させて抜け止めリング30に干渉しないように構成されている。
【0040】
さて、
図9(a)、(b)に示すように、第2実施形態の流体圧検査用プラグ10を使用して流体圧検査を行う場合には、ストッパ36の保持部38を、筒体16を中心にして例えば45°回動させた後、抜け止めリング30の自由端部33を指40で押圧して垂立状態に移行させることができる。その状態で、被検査管11を筒体16に嵌挿することができる。被検査管11の嵌挿後には、抜け止めリング30の自由端部33から指40を離すと、コイルスプリング29の付勢力によって抜け止めリング30は傾斜状態に戻る。
【0041】
次いで、
図10(a)、(b)に示すように、ストッパ36の保持部38を離すと、その保持部38は回動して真下に位置する。その状態で、蝶ナット19を螺進させると、蝶ナット19の移動とともに、ストッパ36も前進し、その先端部が抜け止めリング30の自由端部33に近接する。
【0042】
続いて、
図11に示すように、蝶ナット19をさらに締付けると、シール部材23は圧縮されて拡径し、被検査管11の内周面に密着する。同時に、ストッパ36の保持部38の先端部が抜け止めリング30の自由端部33に当接する。このため、傾斜状態に配置されている抜け止めリング30をその傾斜状態に保持することができる。
【0043】
従って、この第2実施形態では、ストッパ36の保持部38の先端部は抜け止めリング30の自由端部33の動きを規制する。よって、第2実施形態によれば、第1実施形態におけるストッパ36の保持部38の先端部が抜け止めリング30の片持ち支持部31に当接して抜け止めリング30の動きを規制する場合に比べて、抜け止めリング30の傾斜状態を一層有効に保持することができる。
【0044】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を
図12〜
図15に従って説明する。
図12及び
図13に示すように、ストッパ36は断面横L字状に形成され、その上部は保持部38となり、その保持部38には平面四角形状の開口部41が形成されている。このストッパ36を流体圧検査用プラグ10に装着するとき、ストッパ36の開口部41にプラグ本体12の大径部13が挿入されるように構成されている。また、ストッパ36の下部には円孔37が開口され、その円孔37がプラグ本体12と蝶ナット19との間における筒体16に遊嵌されている。
【0045】
なお、第3実施形態の流体圧検査用プラグ10では、筒体16にガス抜き孔17は設けられておらず、パッキン20及び止栓21も設けられていない。このため、流体圧検査用プラグ10は、流体として空気等の気体が流通する被検査管11の流体圧検査用として用いられる。
【0046】
さて、
図13に示すように、第3実施形態の流体圧検査用プラグ10を使用して流体圧検査を行う場合には、抜け止めリング30の自由端部33を指40で押圧して垂立状態に移行させることができる。その状態で、被検査管11を筒体16に嵌挿することができる。被検査管11の嵌挿後には、抜け止めリング30の自由端部33を解放すると、コイルスプリング29の付勢力によって抜け止めリング30は傾斜状態に戻る。
【0047】
次いで、
図14に示すように、蝶ナット19を螺進させると、蝶ナット19の移動とともにストッパ36も前進し、その先端部が抜け止めリング30の片持ち支持部31に近接する。
【0048】
続いて、
図15に示すように、蝶ナット19をさらに締付けると、シール部材23は圧縮されて拡径し、被検査管11の内周面に密着する。同時に、ストッパ36の保持部38の先端部が抜け止めリング30の片持ち支持部31に当接する。このため、抜け止めリング30を傾斜状態に保持することができる。
【0049】
従って、この第3実施形態によれば、ストッパ36の保持部38の先端部は幅広に形成されていることから、第1実施形態や第2実施形態のストッパ36に比べて、抜け止めリング30の片持ち支持部31に対するストッパ36の保持部38の接触面積が大きく、抜け止めリング30の傾斜状態を一層安定した状態で保持することができる。
【0050】
加えて、プラグ本体12の大径部13に貫通孔39を設けず、筒体16にガス抜き孔17を設けないことから、流体圧検査用プラグ10の構成を簡素化することができる。
なお、前記各実施形態を、次のように変更して具体化することも可能である。
【0051】
・前記第1〜第3実施形態において、蝶ナット19を締付けてシール部材23を被検査管11の内周面に密着させたとき、ストッパ36の保持部38の先端部を抜け止めリング30に当接させることなく、近接させた位置で停止させるように構成してもよい。このように構成した場合でも、抜け止めリング30の傾斜状態を保持し、被検査管11の抜け止めを図ることができる。
【0052】
・前記ストッパ36の保持部38の先端部を、断面円弧状に構成したり、二股状に構成したりしてもよい。或いは、ストッパ36の保持部38を、抜け止めリング30の複数箇所に接触又は近接するように構成してもよい。
【0053】
・前記抜け止めリング30は、被検査管11を筒体16に嵌挿する前に、垂立状態まで移行させることなく、被検査管11を筒体16に嵌挿しやくすなる傾斜状態に留めておいてもよい。
【0054】
・前記抜け止めリング30のうち、被検査管11に接触する直径方向の2箇所に凹凸を形成したり、その凹凸を先端側ほど薄くなるテーパ状に形成したりして、抜け止めリング30が被検査管11の外周面に食い込みやすくなるように構成してもよい。